JP6641903B2 - リング状部材の製造方法 - Google Patents

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本発明は、例えば、軸受用軌道輪等であって異形断面を持つリング状部材の製造方法の改良に関する。
例えばラジアル円すいころ軸受を構成する軌道輪(外輪、内輪)の様に、内径面と外径面とのうちの少なくとも一方の面が非円筒面になっていて、断面形状が単なる矩形(内径面及び外径面が単なる円筒面、且つ、軸方向両端面が単なる円輪面)になっていないリング状部材を造る方法として、従来から、次の様な製造方法が知られている。
先ず、図5の(A)に示す様な円柱状のビレット1に対し、熱間鍛造による、据込み、押出し(前方押出し、後方押出し、前後方押出し)、打ち抜き等の、適宜の加工を順番に施す。これにより、前記リング状部材(完成品)よりも径方向の寸法が小さく且つ肉厚が大きい、図5の(B)に示す様な第一リング状中間素材2を得る。
次いで、前記第一リング状中間素材2に対し、特許文献1等に記載されて従来から知られている様な、熱間リングローリング加工を施す。即ち、前記第一リング状中間素材2の円周方向の一部分を径方向両側から挟み込んだ主ロール及びマンドレルと、前記第一リング状中間素材2の円周方向の他の一部分を軸方向両側から挟み込んだ1対のアキシャルロールとにより、前記第一リング状中間素材2を、回転させながら圧延(転造)していく。前記圧延は、前記第一リング状中間素材2の外径寸法を測定しながら行い、目標外径寸法に達したところで終了する。これにより、図5の(C)に示す様な、内径寸法、外径寸法、及び軸方向寸法が前記リング状部材(完成品)に近似した、断面形状が単なる矩形の第二リング状中間素材3を得る。
その後、前記第二リング状中間素材3に対し、前記リング状部材(完成品)の形状を付与する為の切削加工を施した後、必要に応じて、表面精度を向上させる為の研削加工や、機械的性質を向上させる為の熱処理を施す事により、前記リング状部材を完成させる。
又、上述の様なリング状部材の製造方法に関しては、前記切削加工により成形すべき部位の少なくとも一部分を、再度の熱間リングローリング加工により成形する事もできる。即ち、前記第二リング状中間素材3に対して再度の熱間リングローリング加工を施す事によって、前記第二リング状中間素材3の径方向外側に配置された主ロールの外径面により、前記第二リング状中間素材3の外径面の少なくとも一部分を、前記リング状部材(完成品)の外径面と実質的に同じ形状(非円筒形状)に成形(転造)したり、前記第二リング状中間素材3の径方向内側に配置されたマンドレルの外径面により、前記第二リング状中間素材3の内径面の少なくとも一部分を、前記リング状部材(完成品)の内径面と実質的に同じ形状(非円筒形状)に成形(転造)したりする事ができる。この様にすれば、前記切削加工によって生じる切り屑の少なくとも一部をなくせる分、歩留まりを向上させる事ができる。
上述の様な再度の熱間リングローリング加工を採用する場合で、製造対象となるリング状部材を変更する場合には、変更後のリング状部材の形状及び寸法に合わせて、前記主ロールと前記マンドレルとのうちの少なくとも一方の部品を交換する必要がある。
この点に関して、前記マンドレルは、前記主ロールに比べて小さい部品である。この為、交換部品(交換の為に用意するマンドレル)の製造コストを抑えられる。
一方、前記主ロールは、前記マンドレルに比べて大きい部品である。この為、交換部品(交換の為に用意する主ロール)の製造コストが嵩むと言った問題がある。特に、製造対象となるリング状部材が大きい場合には、交換部品も大きくなるので、交換部品の製造コストが高くなり、加えて、生産数量が少ないリング状部材(完成品)を製造対象とする場合には、交換部品のコストパフォーマンスが一層低くなる。
特開2015−108417号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、製造対象となるリング状部材を変更する為に必要となる交換部品の製造コストを抑えられるリング状部材の製造方法を実現すべく発明したものである。
本発明のリング状部材の製造方法で使用する製造装置は、主ロールと、ダイと、マンドレルと、1対のアキシャルロールとを備える。
このうちのダイは、外径寸法が前記主ロールの外径寸法よりも小さい円環状に造られていると共に、内径面に、金属製で円環状の被加工素材に対する外径側加工面を有するもので、中心軸を前記主ロールの中心軸と平行に配置された状態で、外径面を前記主ロールの外径面に接触させている。
又、前記マンドレルは、外径面に、前記被加工素材に対する内径側加工面を有するもので、前記ダイの径方向内側に挿通されると共に、中心軸を前記主ロールの中心軸と平行に配置された状態で、前記内径側加工面を前記外径側加工面と対向させており、且つ、中心軸を前記主ロールの中心軸と平行に配置される前記被加工素材に加工を施す際に、前記被加工素材の径方向内側に挿通される。
又、前記両アキシャルロールはそれぞれ、外径面に、前記被加工素材に対する側方加工面を有しており、前記両アキシャルロールは、前記被加工素材に加工を施す際に、前記被加工素材のうちで前記主ロールと前記マンドレルとの間に位置する部分から円周方向に外れた部分を、前記両アキシャルロールの側方加工面により軸方向両側から挟む位置に配置されている。
そして、本発明のリング状部材の製造方法は、上述の様な製造装置を使用して、前記主ロールと前記マンドレルとが相対的に接近する方向の力、及び、前記両アキシャルロール同士が相対的に接近する方向の力を付与すると共に、前記主ロールと、前記ダイと、前記マンドレルと、前記両アキシャルロールと、前記被加工素材とを、それぞれ自身の中心軸を中心として回転させながら、前記被加工素材をリング状部材に加工する(例えば、前記被加工素材に対し、前記主ロールと前記マンドレルとの間に位置する部分で前記外径側加工面と前記内径側加工面とにより、径方向の圧延加工、曲げ加工等の塑性加工を施したり、或いは、これに加えて、前記両側方加工面により軸方向の圧延加工、曲げ加工等の塑性加工を施したりする事によって、リング状部材を製造する)。
本発明の第1の態様では、前記被加工素材として、前記ダイよりも軸方向寸法が大きいものを採用し、かつ、前記被加工素材をリング状部材に加工する際に、前記被加工素材を、前記ダイの外径側加工面と前記マンドレルの内径側加工面とにより圧延すると共に、前記両アキシャルロールの側方加工面により圧延することにより、前記被加工素材を、軸方向寸法が縮小する方向に塑性変形させると共に、前記外径側加工面の形状が転写されるように塑性変形させる。
本発明の第2の態様では、前記被加工素材の軸方向一方側部を、前記ダイの軸方向他方側部に挿入する事により、前記被加工素材の外周面の軸方向一方側の端縁部分を、前記ダイの外径側加工面に全周に亙り接触させ、かつ、この状態で、前記被加工素材をリング状部材に加工する際に、前記被加工素材を、前記ダイの外径側加工面と前記マンドレルの内径側加工面との間部分の奥側である軸方向一方側に向け送り込みながら、前記外径側加工面と前記内径側加工面とにより塑性変形させる。
本発明の第3の態様では、製造対象となるリング状部材を変更する場合に、変更後のリング状部材の形状及び寸法に合わせて、前記製造装置を構成する各部品のうち、前記主ロールを交換する事なく、前記ダイと前記マンドレルとのうちの少なくとも一方の部品を交換する。そして、当該部品を交換した後の製造装置を使用して、前記変更後のリング状部材を製造する事ができる。
本発明の第4の態様では、金属素材(例えば、円柱状のビレット)に熱間鍛造加工を施す{例えば、熱間鍛造による、据込み、押出し(前方押出し、後方押出し、前後方押出し)、打ち抜き等の、適宜の加工を順番に施す}事により、前記リング状部材よりも外径寸法が小さく且つ径方向の肉厚が大きい、円環状の予備成形素材(荒地と呼ばれる素材)を造り、その後、前記予備成形素材に適宜の加工を施す事により、外径寸法及び径方向の肉厚が、前記予備成形素材に比べて、前記リング状部材により近い、前記被加工素材を造り、その後、前記製造装置を使用して、前記被加工素材を前記リング状部材に加工する。
本発明の第5の態様では、前記被加工素材に対して加工を施す作業を、前記主ロールと前記マンドレルとの遠近動方向の相対位置と、前記両アキシャルロール同士の遠近動方向の相対位置とに基づいて、前記被加工素材の寸法変化を確認しながら行う。
上述した様な本発明のリング状部材の製造方法によれば、製造対象となるリング状部材を変更する際に必要となる、製造装置の交換部品の製造コストを抑えられる。
即ち、製造装置を構成する各部品のうち、ダイ及びマンドレルは、主ロールに比べて小さい部品である。この為、前記ダイ及び前記マンドレルに関しては、交換部品(交換の為に用意するダイ及びマンドレル)の製造コストを抑えられる。
これに対し、前記主ロールは、前記ダイ及び前記マンドレルに比べて大きい部品である。この為、前記主ロールに関しては、交換部品(交換の為に用意する主ロール)の製造コストが嵩む。
一方、本発明のリング状部材の製造方法の場合、製造対象となるリング状部材を変更する際には、変更後のリング状部材の形状及び寸法に合わせて、前記ダイと前記マンドレルとのうちの少なくとも一方の部品を交換すれば良く、前記主ロールを交換する必要はない。
従って、本発明のリング状部材の製造方法によれば、製造対象となるリング状部材を変更する際に必要となる、製造装置の交換部品の製造コストを抑えられる。
又、本発明の第4の態様によれば、前記製造装置により予備成形素材をリング状部材に加工する場合に比べて、低い加工荷重でリング状部材を製造する事ができる。
又、本発明の第5の態様によれば、被加工素材の寸法変化を確認する事に基づいて、加工の終了のタイミングを把握する場合に、前記被加工素材の外径寸法を測定する装置を別途設ける必要がなくなる。
本発明の実施の形態の第1例に関する、リング状部材の製造装置により、リング状中間素材に熱間リングローリング加工を施す状況を、工程順に示す部分断面図。 図1の(A)を下方から見た図。 本発明の実施の形態の第2例を示す、図1と同様の図。 本発明の実施の形態の第3例を示す、図1と同様の図。 熱間鍛造により、円柱状のビレットから断面形状が単なる矩形のリング状中間素材を造る状況を、工程順に示す断面図。
[実施の形態の第1例]
本発明の実施の形態の第1例に就いて、前述の図5、及び、図1〜2を参照しつつ説明する。
本例は、前述の図5の(A)→(B)→(C)の順に示す様に造った、金属製の第二リング状中間素材3に対し、図1〜2に示す様な製造装置を使用して熱間リングローリング加工を施す事により、図1の(B)に示す様なリング状部材4を造る例である。
尚、本例の場合には、図5の(B)に示した第一リング状中間素材2が、特許請求の範囲に記載した予備成形素材に相当し、前記第二リング状中間素材3が、特許請求の範囲に記載した被加工素材に相当する。
又、本例の場合、図1の上下方向は、加工時の上下方向に一致する。但し、本発明を実施する場合には、図1の上下方向を、加工時の他の方向(例えば水平方向)に一致させる事もできる。
本例の場合、前記リング状部材4は、ラジアル円すいころ軸受を構成する内輪である。
前記リング状部材4の外径面は、軸方向中間部に内輪軌道5を、軸方向一端部(図1の下端部)に小径円筒面部6を、軸方向他端部(図1の上端部)に外向鍔部7を、それぞれ有している。
このうちの内輪軌道5は、軸方向の一端側から他端側に向かう程外径が大きくなる方向に傾斜した部分円すい面状に形成されている。
又、前記小径円筒面部6は、軸方向に関して外径が変化しない円筒面状に形成されており、軸方向他端縁が前記内輪軌道5の軸方向一端縁(小径側端縁)に滑らかに連続している。
又、前記外向鍔部7は、前記内輪軌道5の軸方向他端縁(大径側端縁)よりも径方向外側に突出した外向フランジ状に形成されている。
又、前記リング状部材4の内径面は、軸方向に関して内径が変化しない円筒面状に形成されている。
又、前記リング状部材4の軸方向両端面は、それぞれ径方向に関して軸方向位置が変化しない円輪面状に形成されている。
本例の製造装置は、主ロール(成形ロール)8と、ダイ9と、マンドレル10と、1対のアキシャルロール(エッジロール)11a、11bとを備える。
前記主ロール8と、前記ダイ9と、前記マンドレル10と、前記両アキシャルロール11a、11bとは、何れも、ダイス鋼、ハイス鋼、超硬合金等の、必要とする強度及び硬度を備えた硬質金属製である。
前記主ロール8は、全体を円輪状又は円板状に造られている。
又、前記主ロール8の外径面は、軸方向に関して外径が変化しない円筒面状に形成されている。
この様な構成を有する主ロール8は、前記製造装置に組み付けられた状態で、軸方向及び径方向の変位を阻止されていると共に、図示しない電動モータにより(直接又は図示しない減速機構を介して)、自身の中心軸を中心とする回転駆動を自在とされている。
前記ダイ9は、全体を円筒状(円環状)に造られている。
前記ダイ9の外径寸法は、前記主ロール8の外径寸法よりも小さく、又、前記ダイ9の軸方向幅寸法は、前記主ロール8の軸方向幅寸法よりも小さい。
又、前記ダイ9の外径面は、軸方向に関して外径が変化しない円筒面状に形成されている。
又、前記ダイ9の軸方向両端面は、それぞれ径方向に関して軸方向位置が変化しない円輪面状に形成されている。
又、前記ダイ9の内径面は、前記第二リング状中間素材3に対する外径側加工面12となっており、前記外径側加工面12は、軸方向中間部に円すい面加工部13を、軸方向一端部(図1の下端部)に円筒面加工部14を、軸方向他端部(図1の上端部)に鍔部加工部15を、それぞれ有している。
このうちの円すい面加工部13は、軸方向の一端側から他端側に向かう程内径が大きくなる方向に傾斜した部分円すい面状に形成されている。
又、前記円筒面加工部14は、軸方向に関して内径が変化しない円筒面状に形成されており、軸方向他端縁が前記円すい面加工部13の軸方向一端縁(小径側端縁)に滑らかに連続している。
又、前記鍔部加工部15は、前記円すい面加工部13の軸方向他端縁(大径側端縁)よりも大径で円筒面状の周面部16と、前記周面部16の軸方向一端縁と前記円すい面加工部13の軸方向他端縁とを連続させる円輪状の側面部17とから成る。
上述の様な構成を有するダイ9は、前記製造装置に組み付けられた状態で、自身の中心軸を前記主ロール8の中心軸と平行に配置されると共に、自身の外径面を前記主ロール8の外径面の軸方向中間部に当接させている。
前記マンドレル10は、軸方向中間部に加工軸部18を有している。
又、前記加工軸部18の外径面は、前記第二リング状中間素材3に対する内径側加工面19となっており、前記内径側加工面19は、軸方向に関して外径が変化しない円筒面状に形成されている。
この様な構成を有するマンドレル10は、前記製造装置に組み付けられた状態で、前記加工軸部18を、前記ダイ9の径方向内側に挿通されると共に、自身の中心軸を、前記主ロール8及び前記ダイ9のそれぞれの中心軸と平行に配置されている。
又、前記マンドレル10は、軸方向の変位を阻止されると共に、径方向の変位に関しては、自身の中心軸と前記主ロール8の中心軸とを含む仮想平面内に於ける、前記主ロール8に対する遠近動(図1〜2の左右方向変位)のみを可能とされた状態で、自身の中心軸を中心とする回転を可能に支持されている。
更に、前記マンドレル10は、図示しない油圧シリンダ等の第一アクチュエータにより、前記仮想平面内に於ける、前記主ロール8に対する遠近動(駆動)を自在とされている。
前記1対のアキシャルロール11a、11bは、互いに同形・同大に造られている。
又、前記両アキシャルロール11a、11bの外径面はそれぞれ、前記第二リング状中間素材3に対する側方加工面20a、20bとなっており、前記側方加工面20a、20bは、半頂角がθの部分円すい面状に形成されている。
上述の様な構成を有する1対のアキシャルロール11a、11bは、前記製造装置に組み付けられた状態で、前記ダイ9のうち、前記マンドレル10を挟んで前記主ロール8と径方向反対側に位置する部分(円周方向の他の一部分)を、軸方向両側から挟み込む位置に配置されている。
又、前記両アキシャルロール11a、11bは、互いの中心軸を、前記主ロール8の中心軸と前記マンドレル10の中心軸とを含む仮想平面内に配置されていると共に、互いの側方加工面20a、20bのうち、前記マンドレル10の軸方向(図1の上下方向)に関して互いに対向する側の端縁部を、前記主ロール8の中心軸に対して直角に(互いに平行に)配置されている。
又、一方(図1の下方)のアキシャルロール11aは、自身の側方加工面20aを前記ダイ9の軸方向一端面(図1の下端面)に当接させた状態で、自身の中心軸を中心とする回転を可能とされている。
これに対し、他方(図1の上方)のアキシャルロール11bは、前記一方のアキシャルロール11aに対する遠近動(図1の上下方向変位)、及び、自身の中心軸を中心とする回転を可能とされている。更に、前記他方のアキシャルロール11bは、図示しない油圧シリンダ等の第二アクチュエータにより、前記一方のアキシャルロール11aに対する遠近動(駆動)を可能とされている。
又、前記両アキシャルロール11a、11bは、それぞれ図示しない他の電動モータにより(直接又は図示しない減速機構を介して)自身の中心軸を中心とする回転駆動を自在とされている。
以下、上述の様な構成を有する本例の製造装置により、前記第二リング状中間素材3に対し、熱間リングローリング加工を施す事によって、前記リング状部材4を造る手順に就いて説明する。
先ず、前記第二リング状中間素材3を、所定の温度(熱間加工を行う際の温度で、再結晶温度以上の温度)まで加熱する。そして、この状態で、前記第二リング状中間素材3を、図1の(A)に示す様に、本例の製造装置にセットする。即ち、前記第二リング状中間素材3を、前記ダイ9に内嵌すると共に、前記第二リング状中間素材3の径方向内側に、前記マンドレル10の加工軸部18を挿通した状態とする。更に、この状態で、前記ダイ9及び前記第二リング状中間素材3の円周方向の一部分を、前記主ロール8の外径面と前記マンドレル10の内径側加工面19とにより、径方向両側から挟持した状態とする。これと共に、前記第二リング状中間素材3の円周方向の他の一部分(前記マンドレル10を挟んで前記主ロール8と径方向反対側に位置する部分)を、前記両アキシャルロール11a、11bの側方加工面20a、20bにより、軸方向両側から挟持した状態とする。尚、本例の場合には、上述の様に第二リング状中間素材3を前記ダイ9に内嵌した状態で、前記第二リング状中間素材3の軸方向一端部(図1の下端部)が、前記ダイ9の外径側加工面12を構成する円筒面加工部14に対し、径方向のがたつきなく内嵌された状態となる様に、各部の寸法を規制している。
次いで、前述した図示しない第一アクチュエータにより、前記マンドレル10に対し、前記主ロール8に接近する方向{図1の(A)のα方向}の押圧力を付与すると共に、前述した図示しない第二アクチュエータにより、前記他方のアキシャルロール11bに対し、前記一方のアキシャルロール11aに接近する方向{図1の(A)のβ方向}の押圧力を付与する。そして、この状態で、前述した図示しない電動モータにより、前記主ロール8を、自身の中心軸を中心として回転駆動する。すると、この様な主ロール8の回転駆動に伴い、前記ダイ9及び前記第二リング状中間素材3が、それぞれ自身の中心軸(互いに一致した中心軸)を中心として所定方向に従動的に回転する(連れ回される)。即ち、これらダイ9及び第二リング状中間素材3が所定方向に連れ回される方向に、前記主ロール8を回転駆動する。この結果、前記第二リング状中間素材3が、自身の中心軸を中心として回転しながら、前記主ロール8と前記マンドレル10との間に位置する円周方向一部分で、前記ダイ9の外径側加工面12と前記マンドレル10の内径側加工面19とにより径方向に圧延されると共に、前記両アキシャルロール11a、11bの側方加工面20a、20bにより軸方向に圧延される。本例の場合には、この様な圧延を、少なくとも、図1の(B)に示す様に、前記他方のアキシャルロール11bの側方加工面20bが、前記ダイ9の軸方向他端面に当接するまで行う。
そして、上述の様な圧延を行う事により、前記第二リング状中間素材3を、軸方向寸法が縮小する方向に塑性変形させると共に、径方向の肉厚が増大して外径寸法が増大する方向に塑性変形させる。これにより、前記第二リング状中間素材3を、図1の(B)に示す様なリング状部材4とする。
即ち、前記第二リング状中間素材3の外径面のうち、前記ダイ9の外径側加工面12を構成する円筒面加工部14及び円すい面加工部13と対向する部分を、全周に亙り、前記円筒面加工部14及び前記円すい面加工部13に密接する様に塑性変形させる事によって、前記円筒面加工部14に密接した部分を前記小径円筒面部6に成形すると共に、前記円すい面加工部13に密接した部分を前記内輪軌道5に成形する。又、前記第二リング状中間素材3の肉の一部を、前記外径側加工面12を構成する鍔部加工部15の内側空間に、全周に亙り進入(流動)させる事によって、この様に進入させた部分を前記外向鍔部7とする。尚、本例の場合には、上述の様な圧延の終了時の状態で、前記外向鍔部7が、前記鍔部加工部15を構成する周面部16及び側面部17のうち、側面部17の径方向内端縁から径方向中間部に掛けての連続した部分にのみ接触(密接)し、その他の部分には接触しない様に、前記第二リング状中間素材3の肉の量を規制している。これにより、上述の様な圧延を行う際に、前記ダイ9の外径側加工面12に過度な応力が加わらない様にしている。又、前記第二リング状中間素材3の内径面を、前記マンドレル10の内径側加工面19により、円筒面状に成形すると共に、前記第二リング状中間素材3の軸方向両端面を、前記両アキシャルロール11a、11bの側方加工面20a、20bにより、それぞれ円輪面状に成形する。これにより、前記第二リング状中間素材3を、図1の(B)に示す様なリング状部材4とする。
尚、本例の場合には、上述の様な第二リング状中間素材3の圧延を、前記第二リング状中間素材3の外径寸法を測定しながら行うのではなく、前記主ロール8に対する前記マンドレル10の遠近動方向の相対位置及び相対速度と、前記一方のアキシャルロール11aに対する前記他方のアキシャルロール11bの遠近動方向の相対位置及び相対速度とを制御しながら行う。これにより、前記各相対位置に基づいて前記第二リング状中間素材3の寸法変化を確認しながら、前記圧延の終了のタイミングを決定する。従って、本例の場合、前記第二リング状中間素材3の外径寸法を測定する装置を別途設ける必要がない。
又、前記リング状部材4は、その後、必要に応じて、切削加工、研削加工等の仕上げの機械加工や、機械的性質を向上させる為の熱処理を施す事により、完成品とする。
又、本例の場合、製造対象となるリング状部材4を変更する場合には、変更後のリング状部材の形状及び寸法に合わせて、前記ダイ9と前記マンドレル10とのうちの、少なくとも一方の部品を交換する。例えば、変更の前後でリング状部材の外径寸法や外径面の形状が異なる場合には、変更後のリング状部材の外径寸法や外径面の形状に合わせて、前記ダイ9を交換し、又、変更の前後でリング状部材の内径面の形状が異なる場合には、変更後のリング状部材の内径面の形状に合わせて、前記マンドレル10を交換する。但し、この際に、前記主ロール8は交換しない。
上述した様な本例のリング状部材の製造方法によれば、製造対象となるリング状部材4を変更する際に必要となる、製造装置の交換部品の製造コストを抑えられると共に、部品交換に要する時間を短くして生産効率を高める事ができる。
即ち、前記ダイ9及び前記マンドレル10は、前記主ロール8に比べて小さい部品である。この為、前記ダイ9及び前記マンドレル10に関しては、交換部品(交換の為に用意するダイ及びマンドレル)の製造コストを抑えられると共に、前記ダイ9や前記マンドレル10を交換するのに要する時間を短くできる。
これに対し、前記主ロール8は、前記ダイ9及び前記マンドレル10に比べて大きい部品である。この為、前記主ロール8に関しては、交換部品(交換の為に用意する主ロール)の製造コストが嵩むと共に、前記主ロール8を交換するのに要する時間が長くなる。
一方、本例の場合、製造対象となるリング状部材4を変更する際には、変更後のリング状部材の形状及び寸法に合わせて、前記ダイ9と前記マンドレル10とのうちの少なくとも一方の部品を交換すれば良く、前記主ロール8を交換する必要はない。
従って、本例によれば、製造対象となるリング状部材4を変更する際に必要となる交換部品の製造コストを抑えられると共に、部品交換に要する時間を短くして生産効率を高める事ができる。
又、本例の場合には、前記第二リング状中間素材3の形状及び寸法が、前記第一リング状中間素材2に比べて、前記リング状部材4により近い。この為、本例の製造装置により前記第一リング状中間素材2から前記リング状部材4を製造する場合に比べて、低い加工荷重で前記リング状部材4を製造する事ができる。従って、本例の製造装置の耐久使用期間を長くする事ができる。
[実施の形態の第2例]
本発明の実施の形態の第2例に就いて、図3を参照しつつ説明する。
本例の製造装置により製造するリング状部材4aも、ラジアル円すいころ軸受を構成する内輪である。前記リング状部材4aは、図3の(B)に示す様に、外径面に設けられた部分円すい面状の内輪軌道5aが、軸方向の中間部だけでなく、軸方向の中間部及び一端部(図3の下端部)に連続して形成されている点、並びに、内径面が、軸方向の一端側(図3の下側)から他端側(図3の上側)に向かう程内径が小さくなる方向に傾斜したテーパ面(中心軸に対する傾斜角度が小さい部分円すい面)になっている点が、上述した実施の形態の第1例の製造装置により製造するリング状部材4{図1の(B)参照}と異なる。
又、本例の場合、製造装置を構成するダイ9a及びマンドレル10aは、前記リング状部材4aの外径面及び内径面の形状及び寸法に合わせたものを使用している。
即ち、前記ダイ9aは、内径面である外径側加工面12aを構成する円すい面加工部13aが、軸方向の中間部だけでなく、軸方向の中間部及び一端部に連続して形成されている点が、上述した実施の形態の第1例の製造装置を構成するダイ9(図1参照)と異なる。
又、前記マンドレル10aは、軸方向中間部に設けられた加工軸部18aの外径面である内径側加工面19aが、軸方向の一端側から他端側に向かう程外径が小さくなる方向に傾斜したテーパ面状に形成されている点が、上述した実施の形態の第1例の製造装置を構成するマンドレル10(図1参照)と異なる。
本例の製造装置により、所定の温度まで加熱した第二リング状中間素材3に対して熱間リングローリング加工を施す場合には、図3の(A)に示す様に、前記第二リング状中間素材3を製造装置にセットする。即ち、前記第二リング状中間素材3の軸方向一端側の半部を、前記ダイ9aの軸方向他端側の半部に挿入する事により、前記第二リング状中間素材3の外周面の軸方向一端縁部分を、前記ダイ9aの外径側加工面12aを構成する円すい面加工部13aの軸方向他端寄り部分に、全周に亙り接触させる。又、この状態で、前記ダイ9a及び前記第二リング状中間素材3の円周方向の一部分を、主ロール8の外径面と前記マンドレル10aの内径側加工面19aとにより、径方向両側から挟持した状態とする。これと共に、前記第二リング状中間素材3の円周方向の他の一部分(前記マンドレル10aを挟んで前記主ロール8と径方向反対側に位置する部分)の軸方向他端面に、他方のアキシャルロール11bの側方加工面20bを接触させる。
そして、この状態で、上述した実施の形態の第1例の場合と同様、前記マンドレル10aに対し、図3の(A)のα方向の押圧力を付与すると共に、前記他方のアキシャルロール11bに対し、図3の(A)のβ方向の押圧力を付与する。又、この状態で、前記主ロール8を、自身の中心軸を中心として回転駆動する事により、前記ダイ9a及び前記第二リング状中間素材3を、それぞれ自身の中心軸(互いに一致した中心軸)を中心として従動的に回転させる。これにより、前記第二リング状中間素材3を、自身の中心軸を中心として回転させつつ、前記ダイ9aの外径側加工面12aと前記マンドレル10aの内径側加工面19aとの間部分(成形空間)の奥側(図3の下側)に向け送り込みながら、前記主ロール8と前記マンドレル10aとの間に位置する円周方向一部分で、前記外径側加工面12aと前記内径側加工面19aとにより径方向に圧延し、更に、前記両アキシャルロール11a、11bの側方加工面20a、20b同士の間で軸方向に圧延する。そして、この様な加工を施す事により、前記第二リング状中間素材3を塑性変形させる事によって、前記第二リング状中間素材3を、図3の(B)に示す様なリング状部材4aとする。
その他の構成及び作用は、上述した実施の形態の第1例の場合と同様である。
尚、上述した実施の形態の第1例及び第2例では、前記各リング状部材4、4aを、それぞれラジアル円すいころ軸受を構成する内輪としたが、この様な内輪に限らず、前記各リング状部材4、4aと同様の形状を有する他の機械部品(熱間加工が可能な金属製部品)であれば、上述した実施の形態の第1例及び第2例と同様にして造る事ができる。
[実施の形態の第3例]
本発明の実施の形態の第3例に就いて、図4を参照しつつ説明する。
本例の製造装置により製造するリング状部材4bは、図4の(B)に示す様な、断面略円弧形で円環状の機械部品(熱間加工が可能な金属製部品)である。即ち、前記リング状部材4bは、軸方向一端部(図4の下端部)に存在する円輪状部分21と、軸方向他端部(図4の上端部)に存在する円筒状部分22と、前記円輪状部分21と前記円筒状部分22とを連結する断面円弧形の円環状部分23とから成る。
又、本例の場合、製造装置を構成するダイ9b及びマンドレル10bは、前記リング状部材4bの外径面及び内径面の形状に合わせたものに交換している。
即ち、前記ダイ9bは、内径面である外径側加工面12bの母線形状を、前記リング状部材4bの外径面の母線形状と等しい略円弧形状としている。
又、前記マンドレル10bは、軸方向中間部に設けられた加工軸部18bの外径面である内径側加工面19bの母線形状を、前記リング状部材4bの内径面の母線形状と等しい略円弧形状としている。
本例の製造装置により、所定の温度まで加熱した第二リング状中間素材3に対して熱間リングローリング加工を施す場合には、上述した実施の形態の第2例の場合と同様、図4の(A)に示す様に、前記第二リング状中間素材3を製造装置にセットする。そして、この状態で、前記マンドレル10bに対し、図4の(A)のα方向の押圧力を付与すると共に、他方のアキシャルロール11bに対し、図4の(A)のβ方向の押圧力を付与する。又、この状態で、前記主ロール8を、自身の中心軸を中心として回転駆動する事により、前記ダイ9b及び前記第二リング状中間素材3を、それぞれ自身の中心軸(互いに一致した中心軸)を中心として従動的に回転させる。これにより、前記第二リング状中間素材3を、自身の中心軸を中心として回転させつつ、前記ダイ9bの外径側加工面12bと前記マンドレル10bの内径側加工面19bとの間部分(成形空間)の奥側(図4の下側)に向け送り込みながら、前記主ロール8と前記マンドレル10bとの間に位置する円周方向一部分で、前記外径側加工面12bと前記内径側加工面19bとにより曲げ加工(及び必要に応じて圧延加工)を施す。そして、この様な加工を施す事により、前記第二リング状中間素材3を塑性変形させる事によって、前記第二リング状中間素材3を、図4の(B)に示す様なリング状部材4bとする。
尚、図示の例の場合には、前記第二リング状中間素材3の圧延量(肉厚の減少量)を僅少に抑える(又は、圧延を行わず、圧延量を零にする)事により、前記第二リング状中間素材3の肉厚と、前記リング状部材4bの肉厚とが、ほぼ等しくなる様にしている。尚、前記圧延を行わない場合、前記マンドレル10bに付与するα方向の押圧力は、加工中に前記マンドレル10bが前記主ロール8に対して遠ざかる事を阻止する為の力として作用する。
但し、本発明を実施する場合、前記圧延量は、適宜変更する事ができる。
前記圧延量を大きくして、前記第二リング状中間素材3よりも肉厚が小さいリング状部材4bを造る場合には、前記マンドレル10bの押圧力により前記第二リング状中間素材3の肉厚を圧延により薄くする事と、前記他方のアキシャルロール11bの押圧力により前記第二リング状中間素材3を前記成形空間の奥側に向け送り込む事とを交互に行いながら、前記リング状部材4bを成形する事でもできる。
その他の構成及び作用は、上述した実施の形態の第1例及び第2例の場合と同様である。
本発明を実施する場合、例えば、上述した各実施の形態のうち、何れか1つの実施の形態の製造装置によりリング状部材を製造した後、製造対象を他の実施の形態のリング状部材に変更する場合には、前記何れか1つの実施の形態の製造装置を構成する各部品のうち、主ロールを交換する事なく、ダイ及びマンドレルのみを交換して、前記他の実施の形態の製造装置を構成し、当該他の実施形態の製造装置により、変更後のリング状部材を製造する事ができる。
本発明の製造方法により造るリング状部材には、切削加工、研削加工等の仕上げ加工を施す必要があるリング状部材だけでなく、仕上げ加工が不要なリング状部材(内輪、外輪等の各種機械部品)も含まれる。
又、本発明を実施する場合には、加工中に、マンドレルを主ロール側に変位させる事なく、主ロールをマンドレル側に変位させる構成を採用する事もできる。
又、本発明を実施する場合、加工前の被加工素材は、外径寸法が、ダイの内径寸法よりも小さいものを使用し、圧延に伴って被加工素材の外径寸法を増大させる事もできる。
又、本発明を実施する場合、被加工素材は、図5に示した製造方法以外の製造方法(例えば、冷間プレス加工や削り出し)によって造る事もできる。
1 ビレット
2 第一リング状中間素材
3 第二リング状中間素材
4、4a、4b リング状部材
5、5a 内輪軌道
6 小径円筒面部
7 外向鍔部
8 主ロール
9、9a、9b ダイ
10、10a、10b マンドレル
11a、11b アキシャルロール
12、12a、12b 外径側加工面
13、13a 円すい面加工部
14 円筒面加工部
15 鍔部加工部
16 周面部
17 側面部
18、18a、18b 加工軸部
19、19a、19b 内径側加工面
20a、20b 側方加工面
21 円輪状部分
22 円筒状部分
23 円環状部分

Claims (5)

  1. 主ロールと、
    外径寸法が前記主ロールの外径寸法よりも小さい円環状に造られていると共に、内径面に、金属製で円環状の被加工素材に対する外径側加工面を有し、中心軸を前記主ロールの中心軸と平行に配置された状態で、外径面を前記主ロールの外径面に接触させたダイと、
    外径面に、前記被加工素材に対する内径側加工面を有し、前記ダイの径方向内側に挿通されると共に、中心軸を前記主ロールの中心軸と平行に配置された状態で、前記内径側加工面を前記外径側加工面と対向させ、且つ、中心軸を前記主ロールの中心軸と平行に配置される前記被加工素材に加工を施す際に、前記被加工素材の径方向内側に挿通されるマンドレルと、
    それぞれの外径面に、前記被加工素材に対する側方加工面を有し、前記被加工素材に加工を施す際に、前記被加工素材のうちで前記主ロールと前記マンドレルとの間に位置する部分から円周方向に外れた部分を、それぞれの側方加工面により軸方向両側から挟む位置に配置される1対のアキシャルロールとを備えた製造装置を使用して、
    前記主ロールと前記マンドレルとが相対的に接近する方向の力、及び、前記両アキシャルロール同士が相対的に接近する方向の力を付与すると共に、前記主ロールと、前記ダイと、前記マンドレルと、前記両アキシャルロールと、前記被加工素材とを、それぞれ自身の中心軸を中心として回転させながら、前記被加工素材をリング状部材に加工する方法であって、
    前記被加工素材として、前記ダイよりも軸方向寸法が大きいものを採用し、かつ、前記被加工素材をリング状部材に加工する際に、前記被加工素材を、前記ダイの外径側加工面と前記マンドレルの内径側加工面とにより圧延すると共に、前記両アキシャルロールの側方加工面により圧延する事により、前記被加工素材を、軸方向寸法が縮小する方向に塑性変形させると共に、前記外径側加工面の形状が転写されるように塑性変形させる、
    リング状部材の製造方法。
  2. 主ロールと、
    外径寸法が前記主ロールの外径寸法よりも小さい円環状に造られていると共に、内径面に、金属製で円環状の被加工素材に対する外径側加工面を有し、中心軸を前記主ロールの中心軸と平行に配置された状態で、外径面を前記主ロールの外径面に接触させたダイと、
    外径面に、前記被加工素材に対する内径側加工面を有し、前記ダイの径方向内側に挿通されると共に、中心軸を前記主ロールの中心軸と平行に配置された状態で、前記内径側加工面を前記外径側加工面と対向させ、且つ、中心軸を前記主ロールの中心軸と平行に配置される前記被加工素材に加工を施す際に、前記被加工素材の径方向内側に挿通されるマンドレルと、
    それぞれの外径面に、前記被加工素材に対する側方加工面を有し、前記被加工素材に加工を施す際に、前記被加工素材のうちで前記主ロールと前記マンドレルとの間に位置する部分から円周方向に外れた部分を、それぞれの側方加工面により軸方向両側から挟む位置に配置される1対のアキシャルロールとを備えた製造装置を使用して、
    前記主ロールと前記マンドレルとが相対的に接近する方向の力、及び、前記両アキシャルロール同士が相対的に接近する方向の力を付与すると共に、前記主ロールと、前記ダイと、前記マンドレルと、前記両アキシャルロールと、前記被加工素材とを、それぞれ自身の中心軸を中心として回転させながら、前記被加工素材をリング状部材に加工する方法であって、
    前記被加工素材の軸方向一方側部を、前記ダイの軸方向他方側部に挿入する事により、前記被加工素材の外周面の軸方向一方側の端縁部分を、前記ダイの外径側加工面に全周に亙り接触させ、かつ、この状態で、前記被加工素材をリング状部材に加工する際に、前記被加工素材を、前記ダイの外径側加工面と前記マンドレルの内径側加工面との間部分の奥側である軸方向一方側に向け送り込みながら、前記外径側加工面と前記内径側加工面とにより塑性変形させる、
    リング状部材の製造方法。
  3. 製造対象となるリング状部材を変更する場合に、変更後のリング状部材の形状及び寸法に合わせて、前記製造装置を構成する各部品のうち、前記主ロールを交換する事なく、前記ダイと前記マンドレルとのうちの少なくとも一方の部品を交換する、
    請求項1又は2に記載したリング状部材の製造方法。
  4. 金属素材に熱間鍛造加工を施す事により、前記リング状部材よりも外径寸法が小さく且つ径方向の肉厚が大きい、円環状の予備成形素材を造り、
    その後、前記予備成形素材に適宜の加工を施す事により、外径寸法及び径方向の肉厚が、前記予備成形素材に比べて、前記リング状部材により近い、前記被加工素材を造り、
    その後、前記製造装置を使用して、前記被加工素材を前記リング状部材に加工する、
    請求項1〜のうちの何れか1項に記載したリング状部材の製造方法。
  5. 前記被加工素材に対して加工を施す作業を、前記主ロールと前記マンドレルとの遠近動方向の相対位置と、前記両アキシャルロール同士の遠近動方向の相対位置とに基づいて、前記被加工素材の寸法変化を確認しながら行う、
    請求項1〜のうちの何れか1項に記載したリング状部材の製造方法。
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