JP2017030023A - ディファレンシャル用リングギヤの製造方法 - Google Patents

ディファレンシャル用リングギヤの製造方法 Download PDF

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拓也 助田
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徹 杉山
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寛史 井下
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Abstract

【課題】中間材の径寸法を拡大するように鍛造成形してギヤ粗材を製造する際の加工設備や加工工程数を少なくして製造コストを低減する。
【解決手段】ギヤ粗材加工工程では、冷間ロール鍛造によって中間材32を拡径するため、従来の熱間リングローリングのように熱ひずみによって形状精度が損なわれる恐れが無く、そのままギヤ粗材40として用いることが可能となる。これにより、熱間据込み鍛造による仕上げ成形が不要となり、そのための加工設備や加工工程が不要になって製造コストが低減される。また、冷間ロール鍛造は、成形ローラが中間材32の周方向へ相対的に転動させられることにより、その中間材32を局部的に塑性変形させて逐次拡径するものであり、瞬間的な成形面積が小さいため成形荷重が低減され、ロール鍛造装置を小型で安価に構成することが可能で、この点でも製造コストが低減される。
【選択図】図1

Description

本発明はディファレンシャル用リングギヤの製造方法に係り、特に、鍛造成形によってギヤ粗材を製造する技術の改良に関するものである。
(a) プレスによる熱間据込み鍛造を含んでリング状の中間材を製造する中間材加工工程と、(b) 前記中間材の径寸法を拡大するように鍛造成形して、平坦な円環状のフランジの外周部にギヤ加工部を有するギヤ粗材を製造するギヤ粗材加工工程と、を有し、(c) 前記ギヤ加工部に噛合歯を加工することによってディファレンシャル用リングギヤを製造する製造方法が知られている。特許文献1に記載の製造方法はその一例で、ギヤ粗材加工工程では、熱間リングローリングによって中間材を拡径している。
特開2010−64134号公報
しかしながら、熱間リングローリングで拡径した場合、熱ひずみによって形状精度が損なわれることから、そのままギヤ粗材として用いることができず、熱間据込み鍛造によって仕上げ成形する必要があった。このため、加工設備や加工工程数が多くなり、製造コストが高くなるという問題があった。また、ディファレンシャル用リングギヤは大径であるため、熱間据込み鍛造であってもその成形荷重は1000ton程度以上になり、大型の加工設備が必要で、この点も製造コストが高くなる要因となっていた。
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、中間材の径寸法を拡大するように鍛造成形してギヤ粗材を製造する際の加工設備や加工工程数を少なくして製造コストを低減することにある。
本発明は、(a) プレスによる熱間据込み鍛造を含んでリング状の中間材を製造する中間材加工工程と、(b) 前記中間材の径寸法を拡大するように鍛造成形して、平坦な円環状のフランジの外周部にギヤ加工部を有するギヤ粗材を製造するギヤ粗材加工工程と、を有し、(c) 前記ギヤ加工部に噛合歯を加工することによってディファレンシャル用リングギヤを製造する製造方法において、(d) 前記ギヤ粗材加工工程では、自身の軸心S2が前記中間材の軸心S1と交差する姿勢で配設された成形ローラを、その中間材の周方向の一部に軸心S1と平行な方向から相対的に押圧しつつ、その中間材と成形ローラとを軸心S1まわりに相対回転させることにより、その成形ローラをその中間材の周方向へ相対的に転動させ、冷間状態でその中間材を局部的に塑性変形させて逐次拡径する冷間ロール鍛造を行なうことを特徴とする。
このようなディファレンシャル用リングギヤの製造方法によれば、冷間ロール鍛造によって中間材を拡径するため、熱ひずみによって形状精度が損なわれる恐れが無く、そのままギヤ粗材として用いることが可能となる。これにより、熱間据込み鍛造による仕上げ成形が不要となり、そのための加工設備や加工工程が不要になって製造コストが低減される。また、冷間ロール鍛造は、成形ローラが中間材の周方向へ相対的に転動させられることにより、その中間材を局部的に塑性変形させて逐次拡径するものであり、瞬間的な成形面積が小さいため成形荷重が低減され、加工設備を小型で安価に構成することが可能で、この点でも製造コストが低減される。
本発明の一実施例であるディファレンシャル用リングギヤの製造方法を説明する工程図である。 図1の製造方法に従って製造されるディファレンシャル用リングギヤの一例を説明する断面図である。 図1の中間材加工工程で製造される中間材の一例を説明する断面図である。 図1のギヤ粗材加工工程で製造されるギヤ粗材の一例を説明する断面図である。 図1のギヤ粗材加工工程で冷間ロール鍛造を実施する加工設備の概略断面図で、鍛造成形前の状態である。 図5の加工設備においてギヤ粗材が鍛造成形された後の状態を示した概略断面図である。 図5、図6に示されるように冷間ロール鍛造が行なわれた場合の成形荷重F0の変化特性を調べた結果を示した図である。 図5に比較して、裏面側突出部を備えていない中間材を用いて冷間ロール鍛造を行なう場合の加工設備の概略断面図で、鍛造成形前の状態である。 図8の加工設備においてギヤ粗材が鍛造成形された後の状態を示した概略断面図である。 図8、図9に示されるように冷間ロール鍛造が行なわれた場合の成形荷重F0の変化特性を調べた結果を示した図である。
中間材に対する冷間ロール鍛造は、例えばフランジとなる内周側部分を薄肉に成形することにより厚肉のギヤ加工部との間に段差を形成しつつ、そのギヤ加工部を外周側へ押し出して拡径するように行なわれる。フランジとギヤ加工部との間の段差には、成形ローラの干渉を避けるために傾斜部が設けられる場合があるが、その傾斜部の領域(径方向寸法)を小さくして歩留りを高めるためには、成形ローラの干渉を抑制するために成形ローラの径寸法を小さくする必要があり、そのためには成形荷重を低くして支持軸の径寸法等を小さくすることが考えられる。例えば、厚肉のギヤ加工部がフランジの裏面側、すなわち成形ローラによる成形側と反対側へも突き出している場合、その裏面側突出部を予め中間材加工工程で中間材に設けておけば、ギヤ粗材加工工程では、フランジ部分を薄肉に成形する際に裏面側突出部を外周側へ拡径しつつ変位させるだけで良く、変形量が少なくて済むため、肉厚が略一定の中間材を用いてフランジ部分を薄肉に成形しつつ表裏両面側へ突出するギヤ加工部を設ける場合に比較して成形荷重が低減される。本発明の実施に際しては、フランジの表面側へのみ断面L字状に突出するギヤ加工部を有するギヤ粗材や、フランジおよびギヤ加工部を含めて肉厚が略一定のギヤ粗材を採用することもできる。
冷間ロール鍛造を行なう成形ローラは1個でも良いが、中間材の軸心S1まわりに2個または3個以上設けることも可能である。2個の場合は軸心S1を挟んで対称位置に設けることが望ましく、3個以上の場合は軸心S1まわりに等角度間隔で配置することが望ましい。この成形ローラは、軸心S2が中間材の軸心S1に対して交差する姿勢で配設され、例えば軸心S1に対して直交するように配設されるが、軸心S1に対して所定の傾斜角度で傾斜する姿勢で配設することも可能である。また、例えば支持軸によって軸心S2まわりに回転可能に支持されるようにバックアップ部材等に配設されるが、支持軸を省略し、外周面の一部がバックアップ部材に設けられた位置決め溝等の位置決め係合部と係合させられることにより、所定の成形姿勢に位置決めされるようにすることも可能である。リテーナを併用して成形ローラの姿勢を位置決めすることもできる。
冷間ロール鍛造は、中間材と成形ローラとを軸心S1と平行な方向から相対的に押圧しつつ、軸心S1まわりに相対回転させて行なわれるが、成形ローラを中間材に対して押圧しても良いし、中間材を成形ローラに対して押圧しても良い。また、主軸等を介して中間材を軸心S1まわりに回転駆動しても良いし、バックアップ部材等に配設された成形ローラを軸心S1まわりに回転駆動しても良く、それ等の両方を軸心S1まわりに回転駆動することも可能である。
ディファレンシャル用リングギヤとしては、はすば歯車等の円筒歯車や、ハイポイドギヤ、まがりばかさ歯車などが広く用いられており、何れのディファレンシャル用リングギヤにも本発明は適用され得る。ギヤ加工部に噛合歯を加工する方法としては、ホブ等による切削加工や砥石による研削加工、転造工具による転造加工など、種々の加工方法を採用できる。また、必要に応じて浸炭等の表面硬化処理が施される。
以下、本発明の実施例を、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において、図は説明のために適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明の一実施例であるディファレンシャル用リングギヤ10の製造方法を説明する工程図である。ディファレンシャル用リングギヤ10は、図2に示されるように、中央部分に貫通穴12が設けられた平坦な円環状のフランジ14の外周部に、フランジ14よりも厚肉のギヤ加工部16が設けられており、そのギヤ加工部16の外周面にはすば歯車18が形成されたものである。ギヤ加工部16は、フランジ14の表裏両面側へ突き出して、フランジ14との間に段差D1、D2が形成されており、図の上側である表面側の段差D1は裏面側の段差D2よりも小さい。また、表面側段差D1には、ギヤ加工部16からフランジ14へ向かってテーパ状(截頭円すい形状)に凹む傾斜部20が設けられている。はすば歯車18は噛合歯である。
図1において最初の素材は丸棒30であり、中間材加工工程でリング状の中間材32を製造した後、ギヤ粗材加工工程で前記フランジ14およびギヤ加工部16を有するギヤ粗材40を製造する。その後、噛合歯加工工程、表面硬化処理工程を実施し、噛合歯加工工程でホブ切りによりギヤ粗材40のギヤ加工部16にはすば歯車18を切削加工した後に、表面硬化処理工程で浸炭焼入れを施すことによって目的とするディファレンシャル用リングギヤ10が製造される。なお、これ等のディファレンシャル用リングギヤ10、中間材32、ギヤ粗材40は、何れも軸心まわりの回転対称体形状を成しており、それ等の軸心を区別することなく軸心S1とした。
上記中間材加工工程では、丸棒30をIH加熱(高周波誘導加熱)によって加熱した後、プレスにより1600ton程度の成形荷重で熱間据込み鍛造を行なうとともに、中心部分に前記貫通穴12と略同じ径寸法の円穴34を穿孔する。図3は、中間材32を具体的に説明する断面図で、外径がディファレンシャル用リングギヤ10よりも所定寸法(例えば10〜15mm程度)だけ小さいリング形状を成しており、内周側部分は前記フランジ14よりも厚肉の平坦な円板形状を成しているとともに、外周部の裏面側には、前記裏面側段差D2と略等しい寸法だけ突き出す裏面側突出部36が一体に設けられており、断面がL字形状を成している。裏面側突出部36は、ディファレンシャル用リングギヤ10のギヤ加工部16の裏面側の断面形状と略同じ断面形状で設けられている。また、次のギヤ粗材加工工程に先立って、鍛造調質およびショットブラストによる酸化スケール除去を行なう。鍛造調質とは、熱間鍛造後に変態点以下の適当な温度まで冷却速度を操作して所定の硬さを得る熱処理方法である。
次のギヤ粗材加工工程では、上記中間材32に対して冷間ロール鍛造を施すことによってギヤ粗材40を製造する。図4は、ギヤ粗材40を具体的に説明する断面図で、はすば歯車18を歯切りする前の状態のディファレンシャル用リングギヤ10と同一形状を成しており、前記貫通穴12が設けられた円環状の平坦なフランジ14と、そのフランジ14の外周部に設けられた厚肉のギヤ加工部16とを一体に備えているとともに、表面側のフランジ14とギヤ加工部16との段差D1部分には傾斜部20が設けられている。
図5は、中間材32に対して冷間ロール鍛造を行なうロール鍛造装置50の概略構成を説明する断面図で、鍛造成形前の状態であり、図6は鍛造成形後の状態、すなわちギヤ粗材40が製造された状態の断面図である。このロール鍛造装置50は、中間材32を略同心に保持して軸心S1まわりに回転駆動する主軸52と、その主軸52の上方位置において軸心S1に対して直交する軸心S2まわりに回転可能に配置された一対の成形ローラ54とを備えている。主軸52は、電動モータ等の回転駆動装置によって回転駆動されるようになっており、その上端部には、中間材32を保持するダイス56が一体的に固設されている。ダイス56には円環形状の収容溝58が設けられており、中間材32の裏面側突出部36が収容溝58内に挿入されて保持されるとともに、その収容溝58の幅寸法は裏面側突出部36よりも外周側に拡大して設けられており、図6に示すように目的とするギヤ粗材40の外径に達するまで裏面側突出部36が外周側へ拡径しながらスライド移動できるようになっている。
一対の成形ローラ54は、軸心S1を挟んで対称位置に対称姿勢で配置されているとともに、共通の支持軸60によってベアリング等を介して軸心S2まわりに回転可能に支持されている。支持軸60は、図示しないバックアップ部材に配設されているとともに、油圧シリンダや送りねじ機構、リンク機構等の押圧装置によって所定の成形荷重F0で下方すなわち中間材32に向かって押圧されるようになっている。成形ローラ54は、中間材32の内周側部分を薄肉に鍛造成形することにより厚肉のギヤ加工部16との間に表面側段差D1を形成しつつ、そのギヤ加工部16を外周側へ押し出して拡径するもので、ギヤ粗材40の表面側形状に対応する外周面形状を備えている。具体的には、薄肉のフランジ14を成形する大径円筒部62、厚肉のギヤ加工部16を成形する小径円筒部64、およびそれ等の間の傾斜部20を成形するテーパ部66を備えている。そして、それ等の成形ローラ54が成形荷重F0で中間材32の周方向の一部に押圧された状態で、主軸52が軸心S1まわりに回転駆動されると、成形ローラ54は中間材32との摩擦で軸心S2まわりに連れ回り回転させられ、中間材32の周方向へ相対的に転動させられる。これにより、主軸52と共に軸心S1まわりに回転させられる中間材32に対する成形ローラ54の押圧位置すなわち成形位置が変化し、その中間材32が局部的に塑性変形させられて逐次拡径され、軸心S1を中心とする回転対称体形状のギヤ粗材40が製造される。このロール鍛造は、瞬間的な成形面積が小さいため、成形荷重F0が小さくて済み、冷間状態でも鍛造成形を適切に行なうことが可能で、熱ひずみによる影響が無い高い寸法精度を確保できる。また、その成形荷重F0は、例えば200ton程度以下で済み、ロール鍛造装置50を小型で安価に構成できる。
ここで、上記傾斜部20は、成形ローラ54の干渉を避けるために必要なもので、その傾斜部20の領域(径方向寸法)L(図4参照)を小さくして歩留りを高めるためには、成形ローラ54の干渉を抑制するために成形ローラ54の径寸法を小さくする必要がある。成形ローラ54の径寸法を小さくするためには、成形荷重F0を低くして支持軸60の径寸法等を小さくするとともにベアリングを小型化することが考えられる。本実施例では、前工程である中間材加工工程において、裏面側突出部36を有する中間材32が製造され、ギヤ粗材加工工程すなわち冷間ロール鍛造では、成形ローラ54によってフランジ14部分を薄肉に成形する際に裏面側突出部36が外周側へ拡径しつつスライド移動してギヤ加工部16になるため、変形量が少なくて済み、成形荷重F0を200ton程度以下まで低減できた。これにより、比較的小径の成形ローラ54を採用することが可能となり、傾斜部20の領域Lを小さくして歩留りを向上させることができる。図7は、本実施例において図5のロール鍛造装置50を用いて中間材32に対して冷間ロール鍛造を行なった場合の成形荷重F0の変化特性を調べた結果で、図6に示すように成形ローラ54が主軸52またはダイス56に当接するストローク端に達した時点で約140tonであった。
このように本実施例のディファレンシャル用リングギヤ10の製造方法によれば、ギヤ粗材加工工程で冷間ロール鍛造によって中間材32を拡径するため、従来の熱間リングローリングのように熱ひずみによって形状精度が損なわれる恐れが無く、そのままギヤ粗材40として用いることが可能となる。これにより、熱間据込み鍛造による仕上げ成形が不要となり、そのための加工設備や加工工程が不要になって製造コストが低減される。
また、冷間ロール鍛造は、成形ローラ54が中間材32の周方向へ相対的に転動させられることにより、その中間材32を局部的に塑性変形させて逐次拡径するものであり、瞬間的な成形面積が小さいため成形荷重F0が低減され、ロール鍛造装置50を小型で安価に構成することが可能で、この点でも製造コストが低減される。
また、中間材32に裏面側突出部36が設けられているため、ギヤ粗材加工工程で冷間ロール鍛造によりギヤ粗材40を鍛造成形する際の成形荷重F0が更に低減され、ロール鍛造装置50を一層小型で安価に構成できるとともに、支持軸60等の必要強度が低減されて成形ローラ54を小径化できるため、成形ローラ54の干渉を抑制して傾斜部20の領域Lを小さくし、歩留りを向上させることができる。
因に、図8のロール鍛造装置70は、上記裏面側突出部36が無い略一定の肉厚の中間材72を用いて、冷間ロール鍛造によりギヤ粗材40を鍛造成形する場合で、ダイス56には、ディファレンシャル用リングギヤ10のギヤ加工部16の裏面側形状に対応する成形溝74が設けられている。この場合は、鍛造成形後の状態を示す図9から明らかなように、中間材72の内周側部分を薄肉に鍛造成形することにより、表面側段差D1が形成されるように外周側部分を外周側へ押し出して拡径するとともに、裏面側段差D2が形成されるように一部を成形溝74内へ流動させて、厚肉のギヤ加工部16を成形する必要があり、前記実施例に比較して成形抵抗が大きくなり、成形荷重F0が増大する。図10は、このロール鍛造装置70を用いて中間材72に対して冷間ロール鍛造を行なった場合の成形荷重F0の変化特性を調べた結果で、図9に示すように成形ローラ54が主軸52またはダイス56に当接するストローク端に達した時点で約500tonであった。このため、前記実施例に比較して支持軸60等の必要強度が高くなり、成形ローラ54の径寸法が大きくなるため、その成形ローラ54の干渉により傾斜部20すなわちテーパ部66の領域Lを大きくする必要があり、歩留りが悪くなる。但し、この場合も本発明の一実施例であり、冷間ロール鍛造でギヤ粗材40が鍛造成形されることから、熱間据込み鍛造による仕上げ成形が不要になり、そのための加工設備や加工工程が不要になって製造コストが低減されるなど、本発明の効果が適切に得られる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これ等はあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:ディファレンシャル用リングギヤ 14:フランジ 16:ギヤ加工部 18:はすば歯車(噛合歯) 32、72:中間材 40:ギヤ粗材 54:成形ローラ S1:中間材、ギヤ粗材、ディファレンシャル用リングギヤの軸心 S2:成形ローラの軸心

Claims (1)

  1. プレスによる熱間据込み鍛造を含んでリング状の中間材を製造する中間材加工工程と、
    前記中間材の径寸法を拡大するように鍛造成形して、平坦な円環状のフランジの外周部にギヤ加工部を有するギヤ粗材を製造するギヤ粗材加工工程と、
    を有し、前記ギヤ加工部に噛合歯を加工することによってディファレンシャル用リングギヤを製造する製造方法において、
    前記ギヤ粗材加工工程では、自身の軸心S2が前記中間材の軸心S1と交差する姿勢で配設された成形ローラを、該中間材の周方向の一部に軸心S1と平行な方向から相対的に押圧しつつ、該中間材と該成形ローラとを軸心S1まわりに相対回転させることにより、該成形ローラを該中間材の周方向へ相対的に転動させ、冷間状態で該中間材を局部的に塑性変形させて逐次拡径する冷間ロール鍛造を行なう
    ことを特徴とするディファレンシャル用リングギヤの製造方法。
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JP2019141883A (ja) * 2018-02-21 2019-08-29 株式会社ケイ&ケイ 鍛造方法

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