JP2019141883A - 鍛造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 工程数の短縮化、鍛造荷重抑制や設備の小型化、スケール及び脱炭層の解消、素材の歩留まり改善、素材の生産性改善、ならびに大形のギアの歯形成形を行うことのできる温間鍛造装置及びその方法を提供する。【解決手段】 中間体Wの外周に歯形を成形して最終加工品を製造する鍛造方法であって、歯形成形部50へ中間体Wを分流することで中間体Wの上部の歯形を成形するとともに、上中央パンチ1及び/又は下中央パンチ2に設けられた段差部2bへ中間体Wを分流させて前記中間体Wの内径フランジ部Waを成形するステップと、上中央パンチ1の油圧よりも下中央パンチ2の油圧を小さくして、下リングノックアウト4によって下方から中間体Wの外縁部Wcを押圧することで、ダイ5の歯形成形部50の下部501へ中間体Wを流入させて中間体Wの下部の歯形を成形するステップにより最終加工品を製造する。【選択図】 図1

Description

本発明は、大形のヘリカルギヤの中間体等の鍛造方法に関する。
「ヘリカルギヤ(はすば歯車)」とは、回転軸に対して歯筋が螺旋状に傾斜した歯車をいう。ヘリカルギヤを製造する方法として、切削工具を利用してギヤを切削加工する方法と、塑性加工によりギヤを成形する方法とがある。ヘリカルギヤの切削加工では専用の歯切り機械を必要とする。一般にはホブ盤による歯切り加工の後、シェービング盤によって仕上げ加工が行われるが、加工時間が長時間となり効率が悪く、加工コストも高くなる傾向にある。塑性加工には代表的なものとして転造加工と鍛造加工とがあり、鍛造加工は転造加工に比べて高圧力を付加させて成形することが可能なため、短時間に加工が完了する。
鍛造加工は、温度別に大別すると冷間鍛造と熱間鍛造と温間鍛造との3つ分けることができる。「冷間鍛造」は、常温に近い温度での変形加工であり材料の変形抵抗が高いため、成形形状や、大きさに限界がある。金型や製品に割れ(クラック)が生じる可能性が高くなるため、大型部品や複雑な形状の加工では、熱間鍛造や温間鍛造が利用される場合が多い。「熱間鍛造」は、一般には1000〜1250℃での鍛造加工を指す。熱間鍛造では鍛造材料が加工後に再結晶して軟化するため可鍛性が失われないという特徴がある。「温間鍛造」は、熱間鍛造と冷間鍛造の中間領域にある鍛造加工であり、材料を200〜950℃まで加熱する鍛造加工を指す。温間鍛造では、熱間鍛造では得られない高い形状精度の鍛造加工品を得ることができる。また冷間鍛造と比較すると変形抵抗が比較的小さく延性が大きいため、冷間鍛造では成形できない複雑な形状の製品や大形の形状の製品、また高炭素鋼などの難加工材であっても成形が可能である。
大形のヘリカルギヤが歯車として使用されるものに、ファイナルギヤ(最終減速ギヤ)がある。トランスミッションで変速されたエンジン回転は、デファレンシャルギヤの外周に取り付けられたこの大形のヘリカルギヤにより最終的に減速されてタイヤに伝わるためファイナルギヤと呼ばれている。従来、ファイナルギヤ等の大形のヘリカルギヤの歯切り前の中間体は、加熱温度1100〜1200℃程度の熱間鍛造で、2500トン〜3000トンクラスの鍛造プレスを使って4〜5工程(トリム・ピアスを含む)の工程を経ることで得ていた。この工程は一般に、第1工程としてスケールを取るためのディスケール工程、第2工程として据え込み工程、第3工程として後方押し出し工程、第4工程として打ち抜き工程、第5工程として矯正工程を行うものである。中間体は、その後別工程で専用の歯切り機械によって歯切り加工することで歯形を成形して最終加工品とする。
熱間鍛造加工により中間体を得た後に、歯切り加工により歯形成形して最終加工品を得る従来の方法では、以下の問題1〜5が生じていた。(1)歯切り直前の中間体を得るまでに少なくとも4〜5工程は工程数が必要なため、工程数の短縮が求められていた。(2)工程数が多く鍛造に必要な荷重の合計値が大きいため、2500〜3000トンクラスの熱間鍛造装置を必要とし、加工設備が大型化していた。(3)熱間鍛造で成形するため、スケール(酸化被膜)や脱炭層の問題が発生する。(4)スケール、脱炭層が発生した部位を除去して歯切り前の素材形状にするには多くの切削加工が行われるため、歩留まりが悪い。(5)鍛造プレスによる歯形成形と比較するとスピードが遅く生産性が低い。
そこで本願発明者は特願2017−175792において、大形のヘリカルギヤの中間体等の鍛造方法を開示しており、上述の問題1〜5を解消する方法を提案している。すなわち温間鍛造によって出発素材(丸棒)から2工程(成形1工程、ピアス1工程)でリング状の中間体を得る方法及び装置を開示し、上述の問題を解消する方法を提案している。ただし中間体とした後の、歯形の成形を行う装置及び方法については、詳細な開示はしていない。
ところで従来から、鍛造プレスを用いて小さな成型荷重で金型を破損させることなく中間体に精度高く歯形を成形するための装置及び方法の検討はなされてきた。
特許文献1では、歯車鍛造装置1は、パンチコア2、インナーパンチ31、アウターパンチ32、ダイス5及びダイスリーブ6を有している。アウターパンチ32は、第1加圧源による加圧力を受けて、歯車用素材80の軸方向上端面801の外周側部分83を成形する。インナーパンチ31は、第1加圧源に比べて小さな加圧力を発生させる第2加圧源によって、歯車用素材80の軸方向上端面801の内周側部分82を成形する。パンチコア2は、その外周面における全周に、インナーパンチ31の下端面に対する内周側位置の近傍からその下方位置まで内周側へ陥没させた環状凹部21を形成してなる。歯車8の成形時には、環状凹部21を歯車用素材80の内周面803の上側部分に対向させた状態が維持される。
しかし特許文献1では、インナーパンチ31による押圧によって上方や外側方向に押し出されて分流した素材をさらにアウターパンチ32によって押圧するため、分流した素材を押圧しない場合と比較すると必要な負荷が上昇する。また冷間鍛造のため素材を成形する際の負荷が大きく、大型の鍛造装置を必要とし、大形の歯形を鍛造成形するメリットは少ない。そして鍛造装置の中心軸方向への分流をしていないため、最終加工品においてボルトで固定するための内径フランジ部を同時に成形することができず、内径フランジ部は別途切削加工する必要がある。
特許文献2では、歯車成形装置1においては、内周パンチ4の先端を外周パンチ3の先端よりも深くダイス成形穴21内に挿入し、かつ内周スリーブ6の先端を外周スリーブ5の先端よりも深くダイス成形穴21内に挿入して、鍛造空間11を形成する。鍛造空間11において、外周パンチ3及び内周パンチ4によって素材80を加圧し、この素材80の一部をダイス内周歯22へ流動させて、外歯歯車8を成形する。内周パンチ4の先端部の外周面には、素材80の一部を流動させるためのパンチ側逃し溝41が、その周方向の複数箇所に形成してある。
しかし特許文献2では、内周パンチ4及び内周スリーブ6によって素材80の内周側部分804を押しつぶして厚みを縮小させ、素材80の外周部を外周側に向けてダイス内周歯22の壁面へ流動させるので(段落0046)、内周側部分の厚みを薄くするほど加圧力を必要とする。また、外周スリーブ5及び内周スリーブ6によって荷重を受け止めた状態で、外周パンチ3及び内周パンチ4によって、流動した素材80を加圧し(段落0047)、外周側に向けてダイス内周歯22の壁面へ流動させるため(図3)、さらに大きな加圧力を必要とし、大形の歯形の鍛造成形には不向きである。
特開2009−178738号公報 特開2012−206128号公報
上述のような、歯形の成形を鍛造で行う方法の場合、以下の問題6〜8が生じていた。(6)加工荷重の増大やそれによる型寿命の低下の問題が生じる。そのため冷間鍛造で行う場合、大形の歯形を加圧成形することは困難である。(7)一方、熱間鍛造で歯形の成形を行う場合、出発素材から中間体を製造する場合(すなわち問題(3))と同様、鍛造後に歯面のスケールや脱炭層が発生することにより歯形品質と形状精度の問題が生じる。この場合、歯面の後加工が必要でありコスト的なメリットが少ないなどの問題がある。(8)従って、大形のギア(歯形部品)においては鍛造による歯形加工は行われていないのが現状であった。
中間体を製造した後の鍛造による歯形の成形について、本願発明者は特願2017−175792で、別工程において温間鍛造により歯形成形をすることで、素材の僅かな欠肉を減少させることができ、最終加工品の加工精度を高めることができることを記載している。しかし詳細な装置及び方法は開示していない。
そこで本発明は中間体から最終加工品を得るまでの上記諸問題を解決する手段を提供する。すなわち中間体を製造した後の、別工程の温間鍛造装置及びその方法に関し、中間体の歩留まり改善(問題4)、中間体の生産性改善(問題5)、歯形成形時の鍛造荷重抑制や設備の小型化(問題6)、歯形成形時のスケール及び脱炭層の解消(問題7)、ならびに大形のギアの歯形成形(問題8)を行うことのできる温間鍛造装置及びその方法を提供することを目的とする。また特願2017−175792に開示された中間体の鍛造装置及びその方法と併用することで、素材(出発素材)から最終加工品を得るまでの上記諸問題を解決する手段を提供する。すなわち出発素材から最終加工品を得るまでの温間鍛造装置及びその方法に関し、工程数の短縮化(問題1)、鍛造荷重抑制や設備の小型化(問題2、問題6)、スケール及び脱炭層の解消(問題3、問題7)、素材の歩留まり改善(問題4)、素材の生産性改善(問題5)、ならびに大形のギアの歯形成形(問題8)を行うことのできる温間鍛造装置及びその方法を提供することを目的とする。
本願発明者は、中間体(素材)の内径フランジ部(ボルトで固定する部分)を形成するための型となる空間を予め拘束した上で中間体を分流し、分流した後は内径フランジ部の厚みを圧縮しない態様とすることで、鍛造に必要な負荷を減少させることができることを見出した。また中間体の外縁部の荷重を受け止める下リングノックアウトを、加工中は上下不動に固定した上で、鍛造装置のスライドによって中間体を上方から加圧し、前記上中央パンチの油圧よりも前記下中央パンチの油圧を大きくして、前記下リングノックアウトによって下方から前記中間体の外縁部を押圧することで、中間体の外縁部の厚みが薄い場合であっても容易に歯形成形部の下部へ中間体を流動させることができ、比較的小型な温間鍛造装置によって1工程で中間体の下部に歯形を形成可能であることを見出した。
なお本発明において「1工程」とは1つの金型を用いて1ストローク(1往復)で行い得る加工を指す。本発明では1工程中の加工動作をさらに細分化したものをステップと呼ぶ。
また本発明において「中間体」とは素材が最終加工品になるまでにとり得る中間素材、中間加工品を指し、矩形断面のリング素材である。本発明の中間体は、例えば特願2017−175792に開示される装置及び方法によって製造することができる。
本発明の鍛造方法は、中間体の外周に歯形を成形して最終加工品を製造する鍛造方法であって、対向配置された上中央パンチ及び下中央パンチと、上中央パンチの周囲に配された上リングパンチと、上リングパンチに対向配置されて下中央パンチの周囲に配された下リングノックアウトと、下リングノックアウトの周囲に配されるとともに歯形成形部を有するダイとを備え、上中央パンチの油圧よりも下中央パンチの油圧を大きくしてフランジ成形空間を形成する第1ステップと、据込み加工を開始する第2ステップと、歯形成形部へ中間体を分流することで中間体の上部の歯形を成形するとともに、上中央パンチ及び/又は下中央パンチによって形成されたフランジ成形空間へ中間体を分流させて中間体の内径フランジ部を成形する第3ステップと、上中央パンチの油圧よりも下中央パンチの油圧を小さくして、下リングノックアウトによって下方から中間体の外縁部を押圧することで、ダイの歯形成形部の下部へ中間体を流入させて中間体の下部の歯形を成形する第4ステップにより最終加工品を製造することを特徴とする。
本発明の鍛造方法は、最終的に生産される鍛造品が大形のヘリカルギヤであることを特徴とする。
本発明によれば、温間鍛造によって、リング状の中間体から大形のヘリカルギヤを製造することができる。そして中間体を製造した後の温間鍛造装置及びその方法に関し、中間体の歩留まり改善、中間体の生産性改善、歯形成形時の鍛造荷重抑制や設備の小型化、歯形成形時のスケール及び脱炭層の解消、ならびに大形のギアの歯形成形を行うことのできる温間鍛造装置及びその方法を提供することができる。
本発明によれば、中間体の外縁部の厚みが薄い場合であっても容易に歯形成形部の下部へ中間体を流動させることができ、比較的小型な温間鍛造装置によって1工程で中間体の下部に歯形を形成可能である。
本発明によれば、据え込み加工を開始する前に、上中央パンチの油圧よりも下中央パンチの油圧を大きくして所定の大きさのフランジ成形空間を形成して維持する第1ステップが設けられているため、中間体をフランジ成形空間へと分流して内径フランジ部が形成された後に、内径フランジ部が縦方向に圧縮されることがない。したがって鍛造に必要な負荷を減少させることができる。
本発明によれば、ボルトで固定するための内径フランジ部を中間体に形成すると同時に、歯形を成形することができ、ステップ数を減少させることができる。
本発明によれば上中央パンチの油圧よりも下中央パンチの油圧を小さくして、下リングノックアウトによって下方から中間体の外縁部を押圧することで、ダイの歯形成形部の下部へ中間体を流入させて中間体の下部の歯形を成形することができる。したがって例えば、下方から加圧することなく上方のみから加圧して中間体の下部の歯形を成形する場合と比較して、より小さい鍛造荷重でギアの歯形精度を高めることができる。
本発明の鍛造方法は、第3ステップでは、上リングパンチを下方へ押し下げることで、ダイの歯形成形部の上部へ中間体を分流させて中間体の上部の歯形を成形するとともに、上中央パンチ及び/又は下中央パンチによって形成されたフランジ成形空間へ中間体を分流させて中間体の内径フランジ部を成形し、第4ステップでは、下リングノックアウトは加工中は不動状態で固定され、上中央パンチ、上リングパンチ、下中央パンチ、及びダイを下方へ押し下げることで、内径フランジ部を拘束するとともに、下リングノックアウトによって下方から中間体の外縁部を押圧することで、ダイの歯形成形部の下部へ中間体を流入させて中間体の下部の歯形を成形することにより最終加工品を製造することを特徴とする。
本発明によれば、下リングノックアウトは、加工中は不動状態で固定されており、上中央パンチ、上リングパンチ、下中央パンチ、及びダイを下方へ押し下げることで、内径フランジ部を拘束することができるとともに、下リングノックアウトによって下方から中間体の外縁部を押圧することができる。このことで下リングノックアウトを動作させることなく、ダイの歯形成形部の下部へ中間体を流入させて中間体の下部の歯形を成形することができるため、下リングノックアウトは下方から中間体を押圧するための油圧回路を備える必要がない。したがって装置を小型化することができる。
本発明の鍛造方法は、上中央パンチの油圧を制御する上シリンダと、下中央パンチの油圧を制御する下シリンダとを備え、第1ステップは、下シリンダの油圧を上シリンダの油圧よりも大きくし、下シリンダからの油のリリーフを抑制させながら上シリンダ内の油をリリーフさせ、上中央パンチの圧力を保持しながら上中央パンチの高さ位置を保持し、上中央パンチと下中央パンチによりフランジ成形空間を形成して維持し、第2ステップは、スライドを下降させることで上リングパンチによって据込み加工を開始し、第3ステップは、中間体が下方へ押し下げられながらフランジ成形空間へ分流されることで、ボルトで固定するための内径フランジ部が成形されるとともに、歯形成形部へ中間体が分流することで上部の歯形が成形され、第4ステップは、スライドを更に下降させて下死点数ミリ手前にすると、下シリンダの油圧を上シリンダの油圧よりも低下させて、上シリンダからの油のリリーフを無くし、かつ下シリンダからの油をリリーフさせながら、上中央パンチ、下中央パンチ、上リングパンチ、ダイを同時に下降させることで、加工中は上下不動固定された下リングノックアウトによって中間体の下部の押出し加工を行ない、歯形成形部の下部へ中間体を流入させて下部の歯形を成形することを特徴とする。
本発明の鍛造方法は、第1ステップでは、下シリンダの油圧を上シリンダの油圧の1.5倍〜2.5倍とし、第4ステップでは、下シリンダの油圧を上シリンダの油圧よりも低くすることを特徴とする。
本発明によれば、上中央パンチの油圧を制御する上シリンダと、下中央パンチの油圧を制御する下シリンダとを備えることで、油圧制御によるフランジ成形空間の形成および維持、ならびに歯形の成形が可能となる。
本発明によれば、下シリンダの油圧を上シリンダの油圧よりも大きくし、下シリンダからの油のリリーフを抑制させながら上シリンダ内の油をリリーフさせることで、上中央パンチの圧力を保持しながら上中央パンチの高さ位置を保持することができ、上中央パンチと下中央パンチによりフランジ成形空間を形成して維持することができる。
本発明によれば、第4ステップで、スライドを更に下降させて下死点数ミリ手前にすると、下シリンダの油圧を上シリンダの油圧よりも低下させて、上シリンダからの油のリリーフを無くし、かつ下シリンダからの油をリリーフさせながら、上中央パンチ、下中央パンチ、上リングパンチ、ダイを同時に下降させることで、中間体に必要以上の荷重をかけることなく、中間体の下部の押し出し加工へと移行することができる。
本発明によれば、スライドを下降させることで、上中央パンチ、下中央パンチ、上リングパンチ、ダイを同時に下降させて、加工の間は上下不動固定された下リングノックアウトによって中間体の下部の押出し加工を行ない、歯形成形部の下部へ中間体を流入させて下部の歯形を成形する。そのため、スライドを下降させる加圧力(メカニカルプレスによる加圧力)がそのまま、下リングノックアウトによる押し出し加工時の加圧力となる。したがって、下リングノックアウトに油圧回路を設けた場合と比較して、大きな加圧力を生じさせることができる。
本発明によれば、第1ステップでは、下シリンダの油圧を上シリンダの油圧の1.5倍〜2.5倍とし、第4ステップでは、下シリンダの油圧を上シリンダの油圧よりも低くすることで、必要以上の荷重をかけることなく比較的小型の温間鍛造装置によって大形のヘリカルギヤを鍛造成形することができる。
本発明の鍛造方法は、温間鍛造により製造された中間体の温度を維持したまま、連続して歯形成形用のダイ内へ中間体を挿入するか、または温間鍛造により製造されて打ち抜き加工された中間体を700℃〜950℃に再加熱して歯形成形用のダイ内へ挿入して、温間鍛造によって歯形を成形することを特徴とする。
本発明によれば、出発素材から最終加工品を得るまでの温間鍛造装置及びその方法に関し、工程数の短縮化、鍛造荷重抑制や設備の小型化、スケール及び脱炭層の解消、素材の歩留まり改善、素材の生産性改善、ならびに大形のギアの歯形成形を行うことのできる温間鍛造装置及びその方法を提供することができる。
本発明の鍛造装置は、中間体から最終加工品を製造する鍛造装置であって、対向配置された上中央パンチ及び下中央パンチと、前記上中央パンチの周囲に配された上リングパンチと、前記上リングパンチに対向配置されて下中央パンチの周囲に配された下リングノックアウトと、前記下リングノックアウトの周囲に配されるダイと、前記上中央パンチの油圧を制御する上シリンダと、前記下中央パンチの油圧を制御する下シリンダとを備え、前記上リングパンチはスライドによって上下動作可能とされ、前記下リングノックアウトは加工中は上下不動に固定され、前記ダイはスプリングによるフローティング手段を有し、前記下シリンダの油圧力は、前記上シリンダの油圧力に対して増加及び減少させることが可能であり、前記上リングパンチは前記中間体を押し下げるように構成され、前記下中央パンチには前記中間体を分流させて前記中間体の内径フランジ部を成形するための段差部が設けられ、前記上中央パンチと前記下中央パンチと前記上リングパンチと前記ダイとが一体的に上下動作可能とされ、前記上中央パンチと前記下中央パンチがフランジ成形空間へ流動する前記内径フランジ部を拘束するとともに前記下リングノックアウトが中間体の外縁部を押圧することで、さらに前記中間体を段差部へと分流させて、前記中間体の内径フランジ部が成形されるように構成されることを特徴とする。
本発明の鍛造装置は、ダイが歯形成形部を有し、上リングパンチは中間体を押し下げて歯形成形部に流動させ、かつ押し下げられた中間体の歯形がダイを押し下げるように構成され、上中央パンチと下中央パンチがフランジ成形空間に流動する内径フランジ部を拘束するとともに下リングノックアウトが中間体の外縁部を押圧することで、歯形成形部の下部に中間体が流動して歯形の下部が成形されるように構成されることを特徴とする。
本発明によれば、中間体は上方から圧力を受けて成形された時点では、上方からの圧力により中間体内部にひずみが生じているが、その後、下方からも圧力を受けて成形されることで最終加工品なるため、最終加工品の内部のひずみを軽減できる。
本発明によれば、上中央パンチと上リングパンチはスライドに取り付けられており、上リングパンチが中間体を押し下げて歯形成形部に流動させ、かつ押し下げられた中間体の歯形がダイを押し下げるように構成されている。そのため、スライドの上下動作だけで、上中央パンチと下中央パンチと上リングパンチとダイとが一体的に上下動作可能となる。
さらに、下リングノックアウトは、加工中は上下不動に固定され、上中央パンチと下中央パンチがフランジ成形空間に流動する内径フランジ部を拘束するとともに下リングノックアウトが中間体の外縁部を押圧することで、歯形成形部の下部に中間体が流動して歯形の下部が成形される。そのため上述のように、スライドの下降時の加圧力(メカニカルプレスによる加圧力)がそのまま、下リングノックアウトによって押し出し加工する際の加圧力となる。したがって下リングノックアウトに油圧回路を設けた場合と比較して、構造が簡単で生産性も良い。
本発明によれば、ダイはスプリングによるフローティング手段を有しているためクッション作用が生じ、ダイの歯形成形部に過剰な負荷がかからない。
本発明によれば、下中央パンチには段差部が設けられているので中間体を分流させて中間体の内径フランジ部を成形することができる。
本発明によれば、中間体を製造した後の、別工程の温間鍛造装置及びその方法に関し、素材の歩留まり改善、素材の生産性改善、歯形成形時の鍛造荷重抑制や設備の小型化、歯形成形時のスケール及び脱炭層の解消、ならびに大形のギアの歯形成形を行うことのできる温間鍛造装置及びその方法を提供できる。また特願2017−175792に開示された中間体の鍛造装置及びその方法と併用することで、出発素材から最終加工品を得るまでの温間鍛造装置及びその方法に関し、工程数の短縮化、鍛造荷重抑制や設備の小型化、スケール及び脱炭層の解消、素材の歩留まり改善、素材の生産性改善、ならびに大形のギアの歯形成形を行うことのできる温間鍛造装置及びその方法を提供できる。
本発明の第1の実施形態における成形前の鍛造装置を示す構造図である。 上記実施形態における成形前の鍛造装置の要部拡大図である。 上記実施形態における上リングパンチによる据え込み加工時の鍛造装置を示す構造図である。 上記実施形態における上リングパンチによる据え込み加工時の鍛造装置の要部拡大図である。 上記実施形態における上リングパンチによる据え込み加工時の中間体のひずみを示す要部拡大図(a)及び荷重ストローク曲線(b)である。 上記実施形態における下リングノックアウトによる押し出し加工時の鍛造装置を示す構造図である。 上記実施形態における下リングノックアウトによる押し出し加工時の鍛造装置の要部拡大図である。 上記実施形態における下リングノックアウトによる押し出し加工時の中間体のひずみを示す要部拡大図である。 本発明の第2の実施形態における成形前の鍛造装置の要部拡大図である。 上記実施形態における上リングパンチによる据え込み加工時の中間体のひずみを示す要部拡大図(a)及び荷重ストローク曲線(b)である。 本発明の別の実施形態における中間体のひずみを示す要部拡大図である。 中間体の鍛造方法における成形前の鍛造装置を示す構造図である。 中間体の鍛造方法における据え込み加工完了時の鍛造装置を示す構造図である。 中間体の鍛造方法における据え込み加工完了後にリングパンチを上昇させた状態の鍛造装置を示す構造図である。 中間体の鍛造方法における後方押し出し加工完了時の鍛造装置を側面から示す構造図である。 中間体の鍛造方法および本発明の鍛造方法を説明するフローチャート図である。
本発明を実施するための最良の形態を以下に説明する。なお本発明の課題を解決するための手段を構成する作用・機能的に表現された各要素は、本明細書に開示する具体的構造の他、該作用・機能を実現可能な任意の構造を含む。
(鍛造装置100の構成)
図1は本発明の第1の実施形態における成形前の鍛造装置100を示す構造図である。本実施形態の鍛造装置100は、中間体Wの外周に歯形を成形して最終加工品を製造する鍛造装置100であって、対向配置された上中央パンチ1及び下中央パンチ2と、上中央パンチ1の周囲に配された上リングパンチ3と、上リングパンチ3に対向配置されて下中央パンチ2の周囲に配された下リングノックアウト4と、下リングノックアウト4の周囲に配されるとともに歯形成形部50を有するダイ5と、上中央パンチ1の油圧を制御する上シリンダ6と、下中央パンチ2の油圧を制御する下シリンダ7とを備える(図1,2)。
鍛造装置100の中央上方に位置する上中央パンチ1は上シリンダ6により上下動可能に支持されている。上中央パンチ1は上リングパンチ3に内嵌され、上型ホルダ8により上リングパンチ3の外側部が固定保持されている。上シリンダ6は上ベース10に支持され、上ベース10はスライド201に固定されている。上型ホルダ8を固定する上ベース10はダイセットに内蔵されてプレス機200のスライド201に取り付けられている。
鍛造装置100の中央下方に位置する下中央パンチ2は下シリンダ7により上下動可能に支持されている。下中央パンチ2は上中央パンチ1に対向配置されるとともに下リングノックアウト4に内嵌されている。下リングノックアウト4はさらにダイ5に内嵌され、下型ホルダ9によりダイ5の外側部が固定保持されている。下シリンダ7は下ダイ11に支持され、下ダイ11はボルスタ202に固定されている。下型ホルダ9を固定する下ダイ11はダイセットに内蔵されてプレス機200のボルスタ202に取り付けられている。下リングノックアウト4はノックアウトピン203の上部に接続する。
本実施の形態では、中間体Wは、例えばファイナルギヤ等の大形のヘリカルギヤを成形するために使用され、中間体Wの材質等は特に限定はされない。材質としてはSCMやSCR等の機械構造用合金鋼などの金属が考えられ、形状としてはリング形状が好適である。最終加工品となる大形のヘリカルギヤは、例えば外径が約100〜250mm(φ100〜250)程度のファイナルギヤがその一例である。
図2は本実施形態における成形前の鍛造装置100の要部拡大図である。図2は、図1に示した鍛造装置100の軸線から右側部分であって、鍛造装置100に挿入された中間体Wとその周囲の装置構成を拡大して示したものである。なお図2の歯形成形部50の形状は模式的なものであり、図2の場合、歯形成形部50の形状は、最終加工品Gをその歯筋に対して直角な断面とした時の歯形形状に噛み合う形状として示してある。実際の歯形成形部50の形状は、最終加工品Gをその中心軸を通る縦断面とした時の歯形形状に噛み合う形状であるため、図2に示した形状よりも間延びした台形形状である。
上中央パンチ1はその外周面1aが中間体Wの上部内周側面を形成するために使用され、上中央パンチ1の底部1bは中間体Wの自由な流動を制限して内径フランジ部Waを成形するために使用される(図2,4)。上中央パンチ1は円柱形状を有し、上リングパンチ3に内嵌されるとともに、鍛造装置100の軸線上に下向きに配されている(図1)。上中央パンチ1は圧力制御により上中央パンチ1の上昇及び下降動作を制御する上シリンダ6を備える(図1)。
下中央パンチ2はその外周面2aが中間体Wの下部内周側面を形成するために使用され、下中央パンチ2の上部2bは中間体Wの自由な流動を制限して内径フランジ部Waを形成するために使用される(図2,4)。上部2bには例えば、下中央パンチ2には中間体Wを分流させて中間体Wの内径フランジ部を形成するための段差部2bが設けられている(図2)。下中央パンチ2は上中央パンチ1と同様の外径で円柱形状を有し、下リングノックアウト4に内嵌されるとともに、鍛造装置100の軸線上に上向きに配されている(図1)。
上リングパンチ3は、上方から中間体Wの上面を据え込み加工するために使用される(図2)。上リングパンチ3はその内周面に上中央パンチ1が挿入された構成である(図1)。
下リングノックアウト4は、下方から中間体Wの下面を押し出し加工するために使用される(図2)。下リングノックアウト4は加工中は上下不動に固定されており、成形品排出時は上昇して成型品をノックアウトできるよう構成されている(図1)。なお下部に歯形は有しておらず、ノックアウト用ピースは星形とされている。
ダイ5は、その内側面に形成された歯形成形部50によって中間体Wに歯形を成形するために使用される(図2)。ダイ5はスプリング12によるフローティング手段12を有する(図1)。すなわちダイ5はダイフローティング用のスプリング12でフローティングさせてあり、上方からの圧力に対してクッションする構成となっている。なおクッション量はシリンダストロークに合せて調節されている。
ノックアウトピン203は中間体Wの成形完了後に下リングノックアウト4を押し上げて、最終加工品をノックアウトするために使用される(図1)。ノックアウトピン203は鍛造装置100の軸線上の下方に位置し、下リングノックアウト4に接続している。
鍛造装置100は、上中央パンチ1と下中央パンチ2と上リングパンチ3とダイ5とが一体的に上下動作可能とされ、上中央パンチ1と下中央パンチ2がフランジ成形空間Sに流動する内径フランジ部Waを拘束するとともに(図4)、下リングノックアウト4が中間体Wの外縁部Wcを押圧することで、歯形成形部50の下部502に中間体Wが流動して歯形の下部が成形されるように構成されている(図4,7)。
上中央パンチ1はスライド201によって上下動させることもでき、上シリンダ6によって上下動させることもできる(図1,3)。また上中央パンチ1は上シリンダ6の油圧制御によって、上リングパンチ3の動きとは独立させて、上下動させることも可能である。上リングパンチ3はスライド201によって上下動作可能とされ、スライド201によって押し下げられることでダイ5の内周面を摺動してその内部に挿入可能とされる。上リングパンチ3は中間体Wを押し下げて歯形成形部50に流動させ、押し下げられた中間体Wの歯形がダイ5を押し下げるように構成されている。
(ヘリカルギヤの鍛造方法)
本発明を実施するにあたり予め中間体Wを準備する。中間体Wの製造装置及び方法は特に限定されず、例えば特願2017−175792に開示される鍛造装置及び方法によって温間鍛造加工された中間体Wが使用される。特願2017−175792では、大形のヘリカルギヤの中間体Wの鍛造方法及び装置を開示しており、温間鍛造によって出発素材AW(丸棒)から、成形工程(工程1)と、ピアス加工工程(工程2)の、2工程でリング状の中間体Wを得ることのできる方法及び装置を開示している。本明細書にて以下に引用した特願2017−175792公報の開示内容(明細書及び図面を含む)は、本明細書の一部を構成するものとして援用され得る。
以下、出発素材AWから中間体Wを製造するための鍛造装置A100および鍛造方法を説明する。
図12は、中間体Wを製造するための鍛造装置A100を側面から示す構造図である。素材AWをセットした状態を示しており、素材AW成形前である。図12を用いて鍛造装置A100の構成を説明する。
中間体Wを製造するための鍛造装置A100は、中央パンチA1とリングパンチA2からなる上型A10と、ダイA3とノックアウトA4からなる下型A20とを備える。中央パンチA1は上型ホルダA11に固定され、上型ホルダA11はスライドA201に固定される(図12)。リングパンチA2は圧力制御によりリングパンチA2の上昇及び下降動作を制御する油圧シリンダA5を備える。鍛造装置A100の中央上方に位置する中央パンチA1はリングパンチA2に内嵌され、上型スリーブA12によりリングパンチA2の外側部が固定保持される。上型A10及び上型スリーブA12を固定する上型ホルダA11はダイセットに内蔵されてプレス機A200のスライドA201に取り付けられる。下型A20は上型A10に対向配置され下型ホルダA21に固定されており、下型スリーブA22によりダイA3の外側部が固定保持されている。下型A20及び下型スリーブA21を固定する下型ホルダA21はダイセットに内蔵されてプレス機A200のボルスタA202に取り付けられる。ノックアウトA4はノックアウトピンA203の上部に接続する。中間体Wを製造するための鍛造装置A100は、円柱形状の素材AWから中間体Wであるカップ形状の機械部品を成形する。特に後工程で大型のヘリカルギヤを温間鍛造で製造する過程で必要な中間体Wを製造する。
素材(出発素材)AWは、ファイナルギヤ等の大型のヘリカルギヤを成形するために使用されるが、素材AWの材質や形状や大きさ等は特に限定はされない。例えば材質としてはSCMやSCR等の機械構造用合金鋼などの金属素材が考えられ、形状としては円柱形状が好適である。
中央パンチA1の先端部は長い円柱形状であって、中央パンチA1はリングパンチA2に内嵌されるとともに、鍛造装置A100の中心軸線上に下向きに配されている。リングパンチA2は内周面に上パンチA1が挿入された構成をとり、中央パンチA1とリングパンチA2とはダイA5の内周面に挿入可能であり摺動自在とされる。また中央パンチA1を不動状態としたまま、リングパンチA2を上型ホルダA11とともに油圧シリンダA5の油圧制御によって上下動させることも可能である。ノックアウトA4は鍛造装置A100の中心軸線上であってダイA3の内部に上向きに配されている。ノックアウトピンA203は素材AWの成形完了した後に、BKO(ベッドノックアウト)を施すために使用される。ノックアウトピンA203は中央パンチA1に対向配置されるともに、ノックアウトA4の下方に位置してダイA3に内嵌されている。
図13は、中間体Wの鍛造方法を説明するための図であって、据え込み加工完了時の鍛造装置A100を示す構造図である。図14は、中間体Wの鍛造方法を説明するための図であって、据え込み加工完了後にリングパンチA2を上昇させた状態の鍛造装置A100を示す構造図である。図15は、中間体Wの鍛造方法を説明するための図であって、後方押し出し加工完了時の鍛造装置A100を側面から示す構造図である。図12〜15を用いて、中間体Wを製造するための鍛造装置A100の動作構成の概略を説明する。
鍛造装置A100のスライドA201は上昇及び下降動作可能とされている(図12→図13→図15)。中央パンチA1やリングパンチA2を備える上型A10は上型ホルダA11に固定され、上型ホルダA11はスライドA201に取り付けられているため、これらはスライドA201と一体的に上昇及び下降動作が可能である(図12→図13)。すなわち中央パンチA1やリングパンチA2はスライドA201の上下動により上昇及び下降動作し、素材AWを上方から押圧可能である(図13)。またリングパンチA2は油圧シリンダA5の油圧制御によって中央パンチA1や上型ホルダA11に対して上下に摺動する(図13→図14)。この時、中央パンチA1の外周部がリングパンチA2の内周部に摺接しながら上昇及び下降動作する。したがって中央パンチA1は素材AWの上面中央部を押圧可能であり、リングパンチA2は素材AWの上面外周部を押圧可能である(図14→図15)。このように中央パンチA1とリングパンチA2は一体的に素材AWを押圧可能であるが(図12→図13)、互いに独立して素材AWを押圧することも可能である(図14→図15)。ノックアウトA4の下方には中間体Wを突き上げるためのノックアウトピンA203が配されており(図15)、ノックアウトピンA203を上昇させることによってノックアウトA4を上昇させてノックアウトA4の上部で中間体Wの下部を押圧し、中間体Wをノックアウトさせることが可能である(不図示)。したがって鍛造装置A100の動作中、ダイA3とノックアウトA4とは不動状態で下型ホルダA20及びボルスタA202に保持することもできるし(図12→図13→図14→図15)、ダイA3は不動状態のままとしてノックアウトA4とノックアウトピンA203とを一体的に上下動作させることもできる(不図示)。
図16は、本発明を実施するにあたり必要となる中間体Wの鍛造方法と、本発明の鍛造方法とを説明するフローチャート図である。
特願2017−175792に開示された、中間体Wを製造するための鍛造方法では、中央パンチA1とリングパンチA2からなる上型A10と、ダイA3とノックアウトA4からなる下型A20とを備え、中央パンチA1はスライドA201に固定されて動き、リングパンチA2は圧力制御する油圧シリンダA5を備えた、1000トン〜1200トンクラス程度の温間鍛造装置A100が使用される(図12)。ダイA3とノックアウトA4によって形成されたキャビティ内に素材AWを配置した後に(図16)、中央パンチA1の押圧面とリングパンチA2の押圧面とを同じ高さ位置にして素材AWを押圧し、コーナー部に欠肉がある状態で据え込み加工を完了させるステップAと、リングパンチA2に作用していた油圧を低下させた後に後方押し出しを開始し、押し出された素材AWの上面とリングパンチA2との接触により荷重が急激に上昇する直前で後方押し出し加工を完了するステップBとにより中間体Wを得る(図16)。そしてノックアウトA4でノックアウトすることで中間体Wを取り出す(ステップC)。
ステップAからステップCまでの一連のステップは、一工程中の連続する加工動作であり、1つの金型(ダイセット)を用いて行われる。該鍛造方法では950℃以下の温間温度領域に加熱しながら矩形断面の円柱形状素材を一工程で成形加工するものである。別工程でフランジに穴の打ち抜きをするピアス加工工程(図16の工程2)を含めると、二工程でリング状の中間体Wの製造が可能である。そしてピアス加工工程(工程2)の後に、本発明の温間鍛造による最終品成形工程を行う。この鍛造方法により1000トン〜1200トンクラス程度の温間鍛造装置のみを使用して出発素材AWから最終加工品までを三工程で終えることができる(図16)。
なおステップBでは、リングパンチA2に作用していた油圧を逃がしてリングパンチA2を上昇させるか、及び/又はリングパンチA2に作用していた油圧を作動させない状態でリングパンチA2を自由に上昇できる状態にして、リングパンチA2に作用していた油圧を低下させた後に後方押し出しを開始することが好ましい(不図示)。またステップBでは、リングパンチA2に作用していた油圧を作動させない状態でリングパンチA2を自由に上昇できる状態にして、リングパンチA2に作用していた油圧を低下させた後に後方押し出しを開始し、押し出された素材AWの上面とリングパンチA2とを接触させたまま後方押し出しを行い、押し出された素材AWの上面からの圧力によりリングパンチA2を上昇させ、リングパンチA2の上死点において荷重が急激に上昇する直前で後方押し出し加工を完了させることによりカップ状の中間体Wを得ることが好ましい(不図示)。
温間鍛造により製造された中間体の温度は維持したまま、温間で連続して本発明の鍛造装置100の歯形成形用のダイ5内へ前記中間体を挿入して、そのまま温間鍛造によって歯形を成形する。また、温間鍛造により製造されて打ち抜き加工された前記中間体Wを700℃〜950℃に再加熱して本発明の鍛造装置100の歯形成形用のダイ5内へ挿入して、温間鍛造によって歯形を成形してもよい。素材(出発素材)から中間体Wまでは特願2017−175792に開示する装置及び方法によって温間鍛造成形し、中間体Wから最終加工品を得るまでは本発明に開示する装置及び方法によって温間鍛造成形することで、素材(出発素材)から最終加工品を得るまでの工程数の短縮化、鍛造荷重抑制や設備の小型化、スケール及び脱炭層の解消、素材の歩留まり改善、素材の生産性改善を行うことができ、大形のギアの歯形成形を行うことのできる温間鍛造装置及びその方法を提供することができる。
次に、中間体Wから最終加工品を製造するための鍛造装置100および鍛造方法を説明する。
図3は本実施形態における上リングパンチ3による据え込み加工時の鍛造装置100を示す構造図である。図4は本実施形態における上リングパンチ3による据え込み加工時の鍛造装置100の要部拡大図である。図5は本実施形態における上リングパンチ3による据え込み加工時の中間体Wのひずみを示す要部拡大図(a)及び荷重ストローク曲線(b)である。図6は本実施形態における下リングノックアウト4による押し出し加工時の鍛造装置100を示す構造図である。図7は本実施形態における下リングノックアウト4による押し出し加工時の鍛造装置100の要部拡大図である。図8は本実施形態における下リングノックアウト4による押し出し加工時の中間体Wのひずみを示す要部拡大図である。
本発明の鍛造方法は、中間体Wの外周に歯形を成形して最終加工品を製造する鍛造方法であって、対向配置された上中央パンチ1及び下中央パンチ2と、上中央パンチ1の周囲に配された上リングパンチ3と、上リングパンチ2に対向配置されて下中央パンチ2の周囲に配された下リングノックアウト4と、下リングノックアウト4の周囲に配されるとともに歯形成形部50を有するダイ5と、上中央パンチ1の油圧を制御する上シリンダ6と、下中央パンチ2の油圧を制御する下シリンダ7とを備え(図1,2)、上中央パンチ1の油圧よりも下中央パンチ2の油圧を大きくしてフランジ成形空間Sを形成する第1ステップと(図1,2,16)、据込み加工を開始する第2ステップと(図2,16)、歯形成形部50へ中間体Wを分流することで中間体Wの上部の歯形を成形するとともに、上中央パンチ1及び/又は下中央パンチ2によって形成されたフランジ成形空間Sへ中間体Wを分流させて中間体Wの内径フランジ部Waを成形する第3ステップと(図3,4,5,16)、上中央パンチ1の油圧よりも下中央パンチ2の油圧を小さくして、下リングノックアウト4によって下方から中間体Wの外縁部Wcを押圧することで、ダイ5の歯形成形部50の下部へ中間体Wを流入させて中間体Wの下部の歯形を成形する第4ステップにより最終加工品を製造する(図6,7,16)。
本発明の第1ステップは加工開始前のステップである(図1,2,16)。第1ステップにおいて、ダイ5はフローディングされており、下リングノックアウト7は固定されている(図1)。第1ステップでは、下リングノックアウト4の上面であって、上中央パンチ1と、下リングノックアウト4とダイ5とにより形成された空間(キャビティ)に中間体Wが配置され、スライド201を下降させることで上中央パンチ1と、上リングパンチ3を下降させる(図2)。上リングパンチ3よりも上中央パンチ1を先行して下降させ、上中央パンチ1と下中央パンチ2とを接触させる。上中央パンチ1と下中央パンチ2が接触した後の上シリンダ6と下シリンダ7の油圧力は、スライド201(上中央パンチ1と上リングパンチ3とダイ5)が下降するときに、上シリンダ6のみがクッションするように調節されており、上シリンダ6は油を排出しながらクッションをする。例えば下シリンダ7の油圧力が上シリンダ6の油圧力の2倍程度に設定されている。上シリンダ6を油圧にてクッションさせながら上中央パンチ1の下面と下中央パンチ2の段差部2bとにより中間体Wのフランジ成形空間Sを形成保持する。
このように、第1ステップでは、下シリンダ7の油圧を上シリンダ6の油圧よりも大きくし、下シリンダ7からの油のリリーフを抑制させながら上シリンダ6内の油をリリーフさせ、上中央パンチ1の圧力を保持しながら上中央パンチ1の高さ位置や、下中央パンチ2の高さ位置を保持し、上中央パンチ1の下面と下中央パンチ2の段差部2bにより、中間体Wの内径フランジ部Waを成形するためのフランジ成形空間Sを形成して維持している。例えば、第1ステップでは、下シリンダ7の油圧を上シリンダ6の油圧の1.5倍〜2.5倍として、油圧回路によって上中央パンチ1と下中央パンチ2は位置決めし、上昇や下降をしない状態とする。図1に示すように上中央パンチ1の上方には上シリンダ6の油圧によって隙間R1が生じ、下中央パンチ2の下方には下シリンダ7の油圧によって隙間R2が生じている。以上のようにして、中間体Wを押圧して内周方向へ流動させる前に予め上中央パンチ1と下中央パンチ2とは拘束されて、中間体Wのフランジ成形空間Sが形成されて保持される。
第2ステップでは、図1に示したスライド201と上リングパンチ3が一緒に(一体となって)降下することで上リングパンチ3が中間体Wに接触する(図2,16)。すなわち、スライド201と上リングパンチ3を一体的に下降させることで上リングパンチ3が中間体Wに接触し、上リングパンチ3により中間体Wの押圧を開始することによって据込み加工を開始する(図2)。スライド201を下降させる際には、油圧回路を制御することで上中央パンチ1や下中央パンチ2の高さ位置は一定とする。このようにして上中央パンチ1と、下中央パンチ2と、下リングノックアウト4と、ダイ5とが不動状態のまま、上リングパンチ3のみが下降することで中間体Wの据え込み加工を開始する。
第3ステップでは、ダイ5をフローティングさせながら図1に示したスライド201の下降により上リングパンチ3をさらに下方へ押し下げる(図3,16)。図4に示した中間体Wの外縁部Wbの上部を押圧する際には、設定された油圧P1を保ちながら上シリンダ6内の油を逃がして、上シリンダ6をクッションさせながら据え込み加工をすすめる。この時、下シリンダ7内の油力P2はP1≪P2の状態として、上中央パンチ1の位置を保持している上シリンダ6部分の油をリリーフバルブで逃がしながら圧力を保持しているため上中央パンチ1の下面1bと、下中央パンチ2の段差部2bで造られているフランジ成形空間Sが広がることなく保たれる(図4)。このことにより、中間体Wは下方へ押し下げられながら、段差部2bによって形成されたフランジ成形空間Sへ分流鍛造される(図4)。フランジ成形空間Sへ中間体Wが流入することで、ボルトで固定するための領域であるヘリカルギヤ内径フランジ部Waが成形される。またこの分流とともに、ダイ5の歯形成形部50へ中間体Wが分流鍛造される。歯形成形部50へ中間体Wが流入することで上部の歯形が中間体Wに成形される。
このようにしてダイ5の歯形成形部50の上部501へ中間体Wを分流させて中間体の上部の歯形を成形するとともに、上中央パンチ1及び/又は下中央パンチ2によって形成されたフランジ成形空間Sへ中間体Wを分流させて中間体Wの内径フランジ部Waを成形する。なお段差部2bの高さ(隙間寸法)は最小荷重で歯形が充満しやすい寸法に調整されている。
以上のように第3ステップでは、スライド201を下降させながら上シリンダ6の油を排出していくため、相対的にみて上中央パンチ1の下降幅よりも、上リングパンチ3の下降幅が大きくなる。またダイ5の歯形成形部50へ中間体が流入することで、形成された歯形が上リングパンチ3とダイ5との間の摩擦力を上昇させるため、上リングパンチ3の下降に引きずられるようにしてダイ5も若干下降する。このようにしてダイ5のフローティング量(高さ位置)が図1と比較して減少する(図3)。下リングノックアウト4は、加工中(ノックアウトさせるまで)は高さ位置が固定されている。
この状態では歯形成形部50の下部502への中間体Wの充満が不十分である。そのため、第4ステップは、引き続きダイ5をフローティングさせながら、スライド201を更に下降させて下死点数ミリ手前にすると(図4,5の状態)、下シリンダ7の油圧を上シリンダ6の油圧よりも低下させ、上シリンダ6の油圧力と下シリンダ7の油圧力の大きさの関係を逆転させる。例えば第3ステップまで、上中央パンチ1の油圧力の2倍以上であった下中央パンチ2の油圧力を第4ステップでは1/4程度に減少(上中央パンチ1の油圧力に対しては1/2程度に減少)させる。すなわち第4ステップでは、下シリンダ7の油圧を前記上シリンダ6の油圧よりも低くする。例えば下シリンダ7の油圧を上シリンダ6の油圧の0.25倍〜0.75倍とする。また上シリンダ6の油圧は0としてもよい。例えば図3に示すように、第1ステップで生じていた隙間R1は、第1ステップ〜第3ステップの間の上シリンダ6の油の排出にしたがって減少していき、上シリンダ6の油が排出完了すると隙間R1は無くなる。なお第1ステップ〜第3ステップで生じていた隙間R2も、第4ステップの開始とともに減少していく。
そして上シリンダ6からの油のリリーフを無くし、かつ下シリンダ7からの油をリリーフさせながら、スライド201を下降させることで上中央パンチ1と、下中央パンチ2と、上リングパンチ3と、ダイ5とを同時に下降させる(図6,7)。下リングノックアウト4は不動状態で高さ位置を固定した状態であり、上中央パンチ1と、下中央パンチ2と、上リングパンチ3と、ダイ5とを下方へ押し下げることで、内径フランジ部Waを拘束するとともに、下リングノックアウト4によって相対的にみて下方から中間体Wの外縁部の下部Wcを押圧する(図7)。このようにして加工中は上下不動状態で固定された下リングノックアウト4によって中間体外縁部の下部Wcの押出し加工を行ない、ダイ5をクッションさせながら歯形成形部50の下部502へ中間体Wを流入させて中間体Wの下部の歯形を成形することにより最終加工品を製造する(図6,7)。
加工完了後はスライド201を上昇させ、スライド201と共に、上中央パンチ1と上リングパンチ3が上昇する(不図示)。
その後、ノックアウトピン203を上昇させることで下リングノックアウト4を押し上げ、下リングノックアウト4によって最終加工品を押し上げることにより、最終加工品をダイ5の外部へ排出する(図16)。なおダイ5内周面には上部まで歯形が形成されている。以上のようにして、出発素材又は中間体Wから最終加工品に至るまでの工程を温間鍛造により行った、大型のヘリカルギヤの鍛造品を得ることができる。
(第2の実施の形態)
図9は、本実施形態における成形前の鍛造装置101の要部拡大図である。図10は、本実施形態における上リングパンチ3による据え込み加工時の中間体Wのひずみを示す要部拡大図(a)及び荷重ストローク曲線(b)である。
(鍛造装置101の構成)
第2の実施の形態の鍛造装置101は、図9に示すように、中間体Wの外縁部Wbの厚みが大きい場合に使用することが好ましく、上リングパンチ1の押圧面(中間体Wを押圧する面)と、下リングノックアウト4の押圧面が大きい。その他、第2の実施の形態では下シリンダ7は備えていなくともよい。またダイ5をフローティングさせるためのスプリング等のフローティング手段は備えていなくともよい。その他については、図1に示した第1の実施の形態と同様の装置構成であるため説明を省略する。
(本実施の形態の鍛造方法)
本実施の形態の第1ステップでは、第1の実施の形態の第1ステップ中で行ったダイ5のフローティングは省略される。本実施の形態の第2ステップでは、第1の実施の形態の第2ステップと同様に据え込み加工が開始される。本実施の形態の第3ステップは第1の実施の形態と同様に、中間体Wがフランジ成形空間Sへと分流鍛造されるが、本実施の形態では中間体Wの外縁部Wbの厚みが大きいため、フランジ成形空間Sへの流動が少ない。本実施の形態では、第1の実施の形態の第4ステップ(下リングノックアウト4による中間体Wの押し出し加工)は省略される。その他、本実施形態の鍛造方法の詳細については、第1の実施の形態の鍛造方法と同様であるため説明を省略する。
本実施の形態の鍛造方法では、フローティング手段や下シリンダ4を備える必要がなく、第1の実施の形態で行われた第1ステップ中のフローティングや、第4ステップは省略されるため、鍛造装置101及びその方法はよりシンプルなものとなる。したがって装置コストも下がり生産効率も向上する。一方で第4ステップが省略されるため、大形のヘリカルギヤの外縁部Wbの厚みが薄い場合には、歯形成形部50の下部502への中間体Wの充満が不十分になりやすく、下部の歯形が成形されにくい。したがって、本実施の形態の鍛造装置101及びその方法は、中間体Wの外縁部Wbの厚みが大きい場合に使用することが好ましい。また歯形成形部50の下方501へ中間体Wが分流しやすいように、フランジ成形空間Sの寸法(段差部2bの空間高さ)も予め調整しておくことが好ましい。
本発明は、その他の変形例についても、本発明の本質的部分を変更しない範囲において含まれる。図11は、本発明の別の実施形態(変形例)における中間体Wのひずみを示す要部拡大図である。図11に示すように本発明は中間体Wから歯形を有さない最終加工品を製造する鍛造装置としてもよい。
この場合、鍛造装置および鍛造方法は、ダイ5が歯形成形部50を有していない構成であり、その他は第1の実施の形態の鍛造装置100および鍛造方法と同様である(図11)。最終加工品の外周は円筒の外周と同じく滑らかな曲面であり、最終加工品の内周には中間体内径フランジ部Waが形成される。第1の実施の形態とは異なり、歯形成形部50を有していないので上リングパンチ3が中間体Wを押し下げた際に、歯形成形部50に流動するといったことが生じず、押し下げられた中間体Wは歯形を有さないため中間体Wがダイ5を押し下げることもない。また下リングノックアウト4が中間体Wの外縁部下部Wcを押圧することで歯形成形部50の下部に中間体Wが流動して歯形の下部が成形されるといったことも生じない。しかし、第1の実施の形態と同様に、上リングパンチ3が中間体Wを押し下げた際に、段差部2b(上中央パンチ底面1bと段差部2bとにより形成されたフランジ成形空間S)へと中間体Wが流動し、中間体内径フランジ部Waが成形され、その後に下リングノックアウト4が中間体Wを押し上げることで、中間体Wは段差部2bへとさらに流動して中間体内径フランジ部Waがさらに成形される。上リングパンチ3によって中間体Wが上方から圧力を受けて中間体内径フランジ部Waが中途成形された時点では、上方からの圧力により中間体外縁部上部Wbだけが圧縮されることとなり、中間体内部には上下で比較するとひずみが生じているが、その後、中間体Wが下方からも圧力を受けて中間体内径フランジ部Waがさらに成形されて最終加工品となった時点では、下方からの圧力により中間体外縁部下部Wcも圧縮されているため、最終加工品の内部のひずみが軽減されている。以上のように本発明によって最終加工品の内部のひずみを抑えることが可能となる。
100 鍛造装置、
1 上中央パンチ、
1a 上中央パンチ外周面、
1b 上中央パンチ底面、
2 下中央パンチ、
2a 下中央パンチ外周面、
2b 段差部(上中央パンチ上面)、
3 上リングパンチ、
4 下リングノックアウト、
5 ダイ、
50 歯形成形部、
501 歯形成形部上部、
502 歯形成形部下部、
6 上シリンダ、
7 下シリンダ、
8 上型ホルダ、
9 下型ホルダ、
10 上ベース、
11 下ダイ、
12 フローティング手段、
201 スライド、
202 ボルスタ、
203 ノックアウトピン、
W 中間体、
Wa 中間体内径フランジ部、
Wb 中間体外縁部(中間体外縁部上部)、
Wc 中間体外縁部下部、
S フランジ成形空間

Claims (8)

  1. 中間体の外周に歯形を成形して最終加工品を製造する鍛造方法であって、
    対向配置された上中央パンチ及び下中央パンチと、
    前記上中央パンチの周囲に配された上リングパンチと、
    前記上リングパンチに対向配置されて下中央パンチの周囲に配された下リングノックアウトと、
    前記下リングノックアウトの周囲に配されるとともに歯形成形部を有するダイとを備え、
    前記上中央パンチの油圧よりも前記下中央パンチの油圧を大きくして中間体のフランジ成形空間を形成する第1ステップと、
    据込み加工を開始する第2ステップと、
    前記歯形成形部へ前記中間体を分流することで前記中間体の上部の歯形を成形するとともに、前記上中央パンチ及び/又は前記下中央パンチによって形成された前記フランジ成形空間へ前記中間体を分流させて前記中間体の内径フランジ部を成形する第3ステップと、
    前記上中央パンチの油圧よりも前記下中央パンチの油圧を小さくして、前記下リングノックアウトによって下方から前記中間体の外縁部を押圧することで、前記ダイの歯形成形部の下部へ前記中間体を流入させて前記中間体の下部の歯形を成形する第4ステップにより最終加工品を製造することを特徴とする鍛造方法。
  2. 前記第3ステップでは、前記上リングパンチを下方へ押し下げることで、前記ダイの歯形成形部の上部へ前記中間体を分流させて前記中間体の上部の歯形を成形するとともに、前記上中央パンチ及び/又は前記下中央パンチによって形成された前記フランジ成形空間へ前記中間体を分流させて前記中間体の内径フランジ部を成形し、
    前記第4ステップでは、前記下リングノックアウトは加工中は不動状態で固定され、前記上中央パンチ、前記上リングパンチ、前記下中央パンチ、及び前記ダイを下方へ押し下げることで、前記内径フランジ部を拘束するとともに、前記下リングノックアウトによって下方から前記中間体の外縁部を押圧することで、前記ダイの歯形成形部の下部へ前記中間体を流入させて前記中間体の下部の歯形を成形することにより最終加工品を製造することを特徴とする請求項1記載の鍛造方法。
  3. 前記上中央パンチの油圧を制御する上シリンダと、
    前記下中央パンチの油圧を制御する下シリンダとを備え、
    前記第1ステップは、前記下シリンダの油圧を前記上シリンダの油圧よりも大きくし、前記下シリンダからの油のリリーフを抑制させながら前記上シリンダ内の油をリリーフさせ、前記上中央パンチの圧力を保持しながら前記上中央パンチの高さ位置を保持し、前記上中央パンチと前記下中央パンチにより前記フランジ成形空間を形成して維持し、
    前記第2ステップは、スライドを下降させることで前記上リングパンチによって据込み加工を開始し、
    前記第3ステップは、前記中間体が下方へ押し下げられながら前記フランジ成形空間へ分流されることで、ボルトで固定するための前記内径フランジ部が成形されるとともに、前記歯形成形部へ前記中間体が分流することで上部の歯形が成形され、
    前記第4ステップは、前記スライドを更に下降させて下死点数ミリ手前にすると、前記下シリンダの油圧を前記上シリンダの油圧よりも低下させて、前記上シリンダからの油のリリーフを無くし、かつ前記下シリンダからの油をリリーフさせながら、前記上中央パンチと、前記下中央パンチと、前記上リングパンチと、前記ダイとを同時に下降させることで、加工中は上下不動固定された前記下リングノックアウトによって前記中間体の下部の押出し加工を行ない、前記歯形成形部の下部へ前記中間体を流入させて下部の歯形を成形することを特徴とする請求項1又は2記載の鍛造方法。
  4. 温間鍛造により製造された前記中間体の温度を維持したまま、連続して歯形成形用の前記ダイ内へ前記中間体を挿入するか、または温間鍛造により製造されて打ち抜き加工された前記中間体を700℃〜950℃に再加熱して前記歯形成形用の前記ダイ内へ挿入して、温間鍛造によって歯形を成形することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載の鍛造方法。
  5. 前記第1ステップでは、前記下シリンダの油圧を前記上シリンダの油圧の1.5倍〜2.5倍とし、前記第4ステップでは、前記下シリンダの油圧を前記上シリンダの油圧よりも低くすることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項記載の鍛造方法。
  6. 請求項1記載の鍛造品は大形のヘリカルギヤであることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項記載の鍛造方法。
  7. 中間体から最終加工品を製造する鍛造装置であって、
    対向配置された上中央パンチ及び下中央パンチと、
    前記上中央パンチの周囲に配された上リングパンチと、
    前記上リングパンチに対向配置されて下中央パンチの周囲に配された下リングノックアウトと、
    前記下リングノックアウトの周囲に配されるダイと、
    前記上中央パンチの油圧を制御する上シリンダと、
    前記下中央パンチの油圧を制御する下シリンダとを備え、
    前記上リングパンチはスライドによって上下動作可能とされ、
    前記下リングノックアウトは、加工中は上下不動に固定され、
    前記ダイはスプリングによるフローティング手段を有し、
    前記下シリンダの油圧力は、前記上シリンダの油圧力に対して増加及び減少させることが可能であり、
    前記上リングパンチは前記中間体を押し下げるように構成され、
    前記下中央パンチには前記中間体を分流させて前記中間体の内径フランジ部を成形するための段差部が設けられ、
    前記上中央パンチと前記下中央パンチと前記上リングパンチと前記ダイとが一体的に上下動作可能とされ、
    前記上中央パンチと前記下中央パンチがフランジ成形空間へ流動する前記内径フランジ部を拘束するとともに前記下リングノックアウトが中間体の外縁部を押圧することで、さらに前記中間体を段差部へと分流させて、前記中間体の内径フランジ部が成形されるように構成されることを特徴とする鍛造装置。
  8. 前記ダイは、歯形成形部を有し、
    前記上リングパンチは前記中間体を押し下げて前記歯形成形部に流動させ、かつ押し下げられた前記中間体の歯形が前記ダイを押し下げるように構成され、
    前記上中央パンチと前記下中央パンチが前記フランジ成形空間へ流動する前記内径フランジ部を拘束するとともに前記下リングノックアウトが前記中間体の前記外縁部を押圧することで、
    前記歯形成形部の下部に前記中間体が流動して前記歯形の下部が成形されるように構成されることを特徴とする請求項7記載の鍛造装置。
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