JP6641666B2 - プライの製造装置および製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、空気入りタイヤの構成材料であるプライの製造装置および前記プライの製造装置を用いたプライの製造方法に関する。
空気入りタイヤの製造においては、複数のコードにゴムが被覆されたコード入りゴム部材(プライ)が用いられている。このプライには、大きく分けて、タイヤ全体を補強するための成形プライと、成形プライの一部を補強するためのチェーファーの材料となるCFプライの2つのタイプがある。
これらのプライは、従来より、図5に示す製造方法により製造されている。図5はプライの製造方法を説明する図であり、(a)は平面図、(b)はジョイント部の形成を説明する図、(c)は側面図である。なお、図5では成形プライを例に挙げているが、CFプライについても同様である。
図5(a)に示すように、前工程において複数のナイロンコードCにゴムGを被覆させることにより製造された幅広の原反Wを、コンベア装置100上のカット装置101で所定の角度にカット(バイアスカット)してカット片W2を作製した後、ジョイントテーブル102に送り出す。次に、図5(a)中の2点鎖線の円で示す部分で、作業者の手により、ジョイントテーブル102上に送り出されてきたカット片W2の短辺を先に作製されたプライW1の終端部短辺と重ね合わせて圧着(ジョイント)し、プライW1を長尺化する(例えば、特許文献1)。
このジョイントに際して、作業者は、図5(b)に示すように、規定された量(ジョイント幅)で重ね合わされた部分の一部(図中の円で示す部分)を手で押さえて圧着してジョイント部Jを形成させる。
圧着後のプライW1は、その後、図5(c)に示すように、巻き取り装置104に向けて払い出され、別途供給される合布105と共に巻き取りロール106に巻き取られる。このとき、巻き取りロール106に巻き取られたプライW1の締付け力によって、プライW1の幅方向の全体に亘ってジョイント部Jが十分に圧着されて、プライW1の製造が完了する。
特開2005―186325号公報
しかしながら、上記のようにしてプライを製造した場合、製造されたプライを使用する次工程(成形工程など)においてジョイント部が剥離することがある。このようなジョイント部の剥離が生じると、その都度、生産設備を停止して手直しを行わなければならないため、設備停止ロスが大きくなる。
そこで、本発明は、製造後の工程におけるプライのジョイント部の剥離の発生を防止して手直しのための設備停止ロスを削減することにより、空気入りタイヤの生産性を向上させることができるプライの製造技術を提供することを課題とする。
本発明者は、上記の課題を解決するため鋭意検討を行った結果、以下に記載する発明により上記の課題が解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
請求項1に記載の発明は、
幅広のプライ原反を所定の角度でカットしてカット片を作成するカット装置と、前記カット片を載置して、先行するプライと短辺同士を重ね合わせてジョイントする作業を行うジョイントテーブルと、ジョイントされた前記プライを払い出す払い出しロールと、払い出された前記プライを巻き取る巻き取り装置とを備えたプライの製造装置であって、
前記払い出しロールと前記巻き取り装置の間に一対の圧着ロールが配置されており、
前記一対の圧着ロールが、前記ジョイントテーブルから払い出されたプライのジョイント部を挟み込んで圧着するように構成されていることを特徴とするプライの製造装置である。
請求項2に記載の発明は、
前記一対の圧着ロールの間隔を調整して、前記一対の圧着ロールを近接、離間させる間隔調整手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載のプライの製造装置である。
請求項3に記載の発明は、
前記一対の圧着ロールを、前記ジョイントテーブルの下方に移動させて収納させる移動手段を備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプライの製造装置である。
請求項4に記載の発明は、
前記圧着ロールの回転速度を、前記払い出しロールの回転速度よりも速くなるように制御する速度制御手段を備えていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のプライの製造装置である。
請求項5に記載の発明は、
前記一対の圧着ロールの一方のロールが回転駆動手段に接続された駆動ロールであり、他方のロールが回転自在に設けられた押さえロールであることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のプライの製造装置である。
請求項6に記載の発明は、
前記押さえロールの回転方向を一方向に限定するワンウェイクラッチが、前記押さえロールの回転軸に装着されていることを特徴とする請求項5に記載のプライの製造装置である。
請求項7に記載の発明は、
前記プライの払い出し方向における前記一対の圧着ロールの上流側および下流側の少なくとも一方に、前記プライの払い出しをガイドする補助ガイドロールが設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のプライの製造装置である。
請求項8に記載の発明は、
前記プライの払い出し方向における前記一対の圧着ロールの上流側および下流側の両方に、前記プライの払い出しをガイドする補助ガイドロールが設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のプライの製造装置である。
請求項9に記載の発明は、
幅広のプライ原反を所定の角度でカットしてカット片を作成し、複数の前記カット片の端部同士をジョイントしてプライを作製した後に、作製された前記プライを払い出して巻き取り装置に巻き取るプライの製造方法であって、
請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載のプライの製造装置を用い、前記ジョイントテーブルから払い出されたプライを前記一対の圧着ロールで挟み込んで、前記プライのジョイント部を圧着するジョイント圧着工程を備えていることを特徴とするプライの製造方法である。
請求項10に記載の発明は、
前記プライがCFプライであることを特徴とする請求項9に記載のプライの製造方法である。
請求項11に記載の発明は、
前記プライのジョイント部が前記一対の圧着ロールの間を通過する際に前記一対の圧着ロールを近接させて、前記プライのジョイント部の圧着を行うことを特徴とする請求項9または請求項10に記載のプライの製造方法である。
請求項12に記載の発明は、
前記圧着ロールの回転速度を、前記払い出しロールの回転速度よりも速くなるように制御することを特徴とする請求項9ないし請求項11のいずれか1項に記載のプライの製造方法である。
本発明によれば、製造後の工程におけるプライのジョイント部の剥離の発生を防止して手直しのための設備停止ロスを削減することにより、空気入りタイヤの生産性を向上させることができるプライの製造技術を提供することができる。
本発明の一実施の形態に係るプライの製造装置を説明する図であって、(a)は圧着ロール使用時の側面図、(b)は不使用時の側面図である。 本発明の一実施の形態におけるプライの圧着を説明する図であって、(a)はプライの片寄りを説明する図、(b)は圧着のタイミングを説明する図である。 圧着ロールによるプライの弛みの発生を説明する側面図であって、(a)はプライの弛みが発生した状態を示す図、(b)は弛みが解消された状態を示す図である。 本発明の一実施の形態における押さえロールの動作を説明する図である。 プライの製造方法を説明する図であり、(a)は平面図、(b)はジョイント部の形成を説明する図、(c)は側面図である。 成形プライを説明する図であって、(a)は成形プライの原反を説明する図であり、(b)はジョイント部を説明する図である。 CFプライを説明する図であって、(a)はCFプライの原反を説明する図であり、(b)はジョイント部を説明する図である。
[1]従来のプライの製造技術の問題点
本発明を実施の形態に基づいて説明するに先立って、本発明の理解を助けるために、従来のプライの製造技術における問題点について詳しく説明する。
上記したように、プライには、成形プライとCFプライの2つのタイプがあり、それぞれの原反およびカット片におけるナイロンコードの配列が異なっている。
具体的に、成形プライでは、図6(a)に示すように、縦方向に配列されたナイロンコードCの全幅に亘ってゴムが被覆されて、例えば、幅1400mm前後で厚み1mm前後の原反Wが製造された後、所定の幅、角度でカットすることによりカット片が作製される。
このような成形プライでは、図6(b)に示すようにカット片W2の両端部までナイロンコードCが配列されているため、ジョイント部JにおいてナイロンコードCが重なり合った状態で重ね合わされる。この結果、ジョイント部Jにおいて十分な厚みが確保されて、巻き取りロールに巻き取る際、プライの締付け力が十分に発揮され、ジョイント部Jが十分に圧着される。
これに対して、CFプライでは、図7(a)に示すように、縦横の格子状に配列されたナイロンコードCの両端から、例えば10mm前後のゴムがはみ出すように原反Wが作製されており、この原反Wを所定の幅、角度でカットすることによりカット片が作製される。
図7(b)に示すように、このようなCFプライでは、カット片W2の両端部にナイロンコードCがないため、ゴムのみが重なり合った状態でジョイント部Jが形成される。この結果、ジョイント部Jに十分な厚みが確保できず、巻き取りロールに巻き取る際にもプライの締付け力が十分に発揮されないため、ジョイント部Jが十分に圧着することができない。
このように、成形プライではジョイント部が十分に圧着されるため、次工程以降においてプライのジョイント部の剥離が発生する恐れはあまりないが、CFプライではジョイント部が十分に圧着されないため、次工程以降においてプライのジョイント部の剥離が発生する恐れがある。
また、製造後のCFプライは次工程において、長手方向に沿って細くスリットされた後に再びロール巻き取られて他材料のとのアッセンブルに用いられる。このとき、スリットされたCFプライは、合布を介さずにロールに巻き取られるため、ロールから巻き出す際にCFプライ同士が密着してジョイント部に負荷が掛かって大きな引張力を受けることになるため、さらにジョイント部の剥離が発生し易い。
以上の知見に基づいて、本発明者は、成形プライだけでなく、CFプライであってもジョイント部の剥離が生じないように、巻き取りロールへの巻き取り前にジョイント部を十分に圧着させる具体的な手段について、種々の検討を行った。
その結果、従来から行われている作業者による部分的な圧着を行った後に、圧着ロールでジョイント部の幅方向の全体を圧着するという方法を採用した場合、ジョイント部を十分に圧着させることができるだけでなく、既存設備に容易に組み込むことができ、さらに省スペースな構造が可能となることが分かった。
本発明は、この知見に基づいたものであり、作業者による部分的な圧着が行なわれてジョイントテーブルから払い出されたプライのジョイント部を一対の圧着ロールで挟み込んで圧着するようにプライの製造装置が構成されていることを特徴とする。
[2]本実施の形態に係るプライの製造装置
以下、本発明を実施の形態に基づいて、本発明を具体的に説明する。
1.プライの製造装置の全体構成
本実施の形態に係るプライの製造装置の全体的な構成は、従来のプライの製造装置と概ね同様である。
即ち、図5(a)および図5(c)に示すように、プライの製造装置は、プライの原反Wを所定の角度でカットしてカット片W2を作製するカット装置101と、カット片W2を載置して、先行するプライW1と短辺同士を重ね合わせてジョイントする作業を行うジョイントテーブル102と、ジョイントしたプライW1をジョイントテーブル102から払い出す払い出しロール108と、払い出したプライW1を巻き取る巻き取り装置104とを備えている。
払い出しロール108は、ベルトを介して駆動モーター107に連結されており、駆動モーター107によって回転駆動するように構成されている。図示は省略するが、駆動モーター107には足踏みスイッチが設けられており、作業者がカット片W2のジョイント作業を行った後、足踏みスイッチをオンにすることにより払い出しロール108を駆動させて長尺のプライW1を、ジョイントテーブル102から払い出すことができるように構成されている。
ジョイントテーブル102から払い出されたプライW1は、一度垂れ下がった後に巻き取り装置104に送られるが、このときに垂れ下がったプライW1が床面に接触しないように、払い出しロール108と巻き取り装置104の間には床面を掘り下げたアキューム103が設けられている。
また、このプライの製造装置では、巻き取り装置104の巻き取りロール106に巻き取られたプライW1同士が密着することを防止するために、巻き取りロール106の手前側で、プライW1の下面に合布105が貼り付けられるように構成されている。
2.本実施の形態に係るプライの製造装置の特徴
図1は本実施の形態に係るプライの製造装置を説明する図であって、(a)は圧着ロール使用時の側面図、(b)は不使用時の側面図である。ここでは、図1(a)に示す使用時の図に基づいて説明する。
本実施の形態に係るプライの製造装置は、一対の圧着ロールを備えたジョイントユニット4が、払い出しロール108と巻き取り装置(図示せず)の間に設けられている点において従来と異なる。
ジョイントユニット4は、一対の圧着ロール2を備えており、一対の圧着ロール2の間にプライW1を挟み込んでジョイント部を押圧することにより圧着させる。
(1)圧着ロール
本実施の形態においては、一対の圧着ロール2が駆動ロール2Aと押さえロール2Bとから構成されている。以下、各ロールについて説明する。
(a)駆動ロール
駆動ロール2Aは、回転駆動手段である駆動モーター8にベルトを介して連結されており、駆動モーター8によって回転駆動するように構成されている。駆動ロール2Aの駆動モーター8は、払い出しロール108の駆動モーター107と同調して駆動するように構成されており、これにより駆動ロール2Aが払い出しロール108と同調して回転する。
なお、ジョイント部の押圧時、駆動ロール2Aが滑ることを防止するという観点から、駆動ロール2Aの表面には、滑り止め処理としてウレタン樹脂がコーティングされていることが好ましい。
(b)押さえロール
押さえロール2Bは、ベアリング軸受が組み込まれて回転自在に設けられたフリーロールである。また、押さえロール2Bには間隔調整手段としてのシリンダ9が取り付けられており、このシリンダ9の伸縮によって押さえロール2Bを駆動ロール2Aに対して近接、離間させて2つのロールの間隔を調整することができる。
なお、プライの圧着効果を強めるという観点から、押さえロール2Bの表面には溝加工が施されていることが好ましい。また、押圧中のプライW1が押さえロール2Bに密着することを防止するという観点から、押さえロール2Bの表面には密着防止のコーティング処理が施されていることが好ましい。
(2)補助ガイドロール
また、図1(a)に示すように、プライW1の払い出し方向における圧着ロール2の上流側と下流側には補助ガイドロール3が設けられている。これにより、プライW1を適切な位置にガイドしながら払い出すことができる。なお、補助ガイドロール3は、圧着ロール2の上流側と下流側の何れか一方にのみ設けられていてもよいが、プライW1の搬送を安定させて圧着ロール部でプライW1が巻き込まれることを防止するためには、圧着ロール2の上流側と下流側の両方に設けられていることが好ましい。
[3]プライの製造方法
次に、上記したプライの製造装置を用いたプライの製造方法について説明する。本実施の形態に係るプライの製造方法においては、ジョイントテーブル102から払い出されたプライW1を一対の圧着ロール2で挟み込んで、プライW1のジョイント部を圧着するジョイント圧着工程を備えていることを除いては、基本的に従来のプライの製造方法と同様である。
具体的には、先ず、従来と同様に、図5(a)に示すように、プライの原反Wをカット装置101で所定の角度にカットして複数のカット片W2を作製した後、ジョイントテーブル102に搬送する。そして、ジョイントテーブル102上で、作業者がカット片W2の短辺を先行するプライW1の短辺に重ね合わせて重ね合わせ部の一部を手で押圧する。これにより、上記した短辺同士が圧着されてジョイント部J(図5(b)参照)を有するプライW1が作製される。
次に、図1(a)に示すように、作業者が払い出しロール108を稼働させて、ジョイントテーブル102上からプライW1を巻き取り装置(図示せず)に向けて払い出す。
このとき、本実施の形態においては、従来の製造方法と異なり、プライW1が一対の圧着ロール2の間を通過するようにプライW1を払い出す。
なお、ジョイントテーブル102から払い出されたプライW1は、上側の補助ガイドロール3でガイドしながら一対の圧着ロール2の間を搬送することが好ましい。
そして、ジョイントユニット4に取り付けられたシリンダ9を収縮させて押さえロール2Bを駆動ロール2Aに近接させ、一対の圧着ロール2間の間隔をプライW1の厚みとほぼ同じに調整することにより、押さえロール2Bと駆動ロール2Aの間を通過するプライW1を一対の圧着ロール2に挟み込んで押圧する。これにより、プライW1に形成されたジョイント部が圧着ロール2を通過する際、幅方向の全体に亘って十分に圧着される。
次に、押さえロール2Bと駆動ロール2Aの間を通過してプライW1のジョイント部が十分に圧着されたプライW1は、その後、従来と同様に、図5(c)に示すように、巻き取り装置104まで搬送されて、プライW1の下面に供給された合布105と共に巻き取りロール106に巻き取られる。
なお、押さえロール2Bと駆動ロール2Aの間を通過したプライW1は、下側の補助ガイドロール3でガイドされた後に、巻き取り装置104まで搬送することが好ましい。
本実施の形態によれば、作業者がジョイント部の一部を手で圧着するだけでなく、一対の圧着ロールによりジョイント部を十分に圧着することができるため、作業者の手による圧着のみを行っていた従来の技術に比べて、巻き取り前にジョイント部を強固に圧着させることができる。
この結果、従来の製造方法では次工程以降においてプライのジョイント部の剥離が発生する恐れがあったCFプライであっても、ジョイント部を十分に圧着して、ジョイント部の剥離の発生を防止することができ、ジョイント部の剥離による手直しの回数を削減することができるため、空気入りタイヤの生産性の向上に大きく貢献することができる。
[4]本実施の形態の好ましい態様
本発明者は、さらに種々の検討を行い、上記した実施の形態に係るプライ圧着装置の好ましい態様について検討した。
1.移動手段
上記したように、プライには成形プライとCFプライがあり、CFプライの方が後工程におけるジョイント部の剥離が生じやすいため、CFプライを製造するに際しては、上記した圧着ロールによるジョイント部の圧着を行う必要がある。しかし、成形プライを製造するに際しては圧着を行わない方がよいこともあり、この場合に圧着ロールが成形プライの通過動線上に配置されていると、却って作業の妨げとなる場合がある。
そこで、このような場合には、図1(b)に示すように、一対の圧着ロール2を備えたジョイントユニット4を、ジョイントテーブル102の下方に移動させて収納させることができるように移動手段を設けることが好ましい。具体的には、ジョイントテーブル102の下方の床面に、アキューム103に向かって延びるレール6を設け、このレール6上に一対の圧着ロール2を備えたジョイントユニット4を配置する。そして、ジョイントユニット4にエアシリンダ7を取り付けて、エアシリンダ7の伸縮により一対の圧着ロール2がレール6に沿って移動するように構成する。
これにより、圧着ロールによるジョイント部の圧着を行った方がよいCFプライのようなプライを製造する際には、図1(a)に示すように圧着ロール2をジョイントテーブル102の下方の収納スペースから出して使用することができる。一方、成形プライのようなジョイント部の圧着を行う必要性が低いプライを製造する際には、図1(b)に示すように圧着ロール2をジョイントテーブル102の下方の収納スペースに収納することができる。このため、圧着ロールを使用しない場合に圧着ロールが作業の妨げになることがない。
2.圧着ロールの間隔調整
また、図2(a)に示すように、ジョイント部を圧着する際に、圧着ロール2が常にプライW1を挟み込むようにすると、ナイロンコードCの角度に沿ってプライW1が片寄りやすくなり、この片寄りの度合いが大きくなり過ぎるとプライW1にシワが発生する可能性がある。
そこで、上記したように、圧着ロール2の押さえロール2Bに、間隔調整手段としてのシリンダ9を取り付ける。そして、図2(b)に示すように、プライW1のジョイント部Jが通過する時のみ押さえロール2Bを駆動ロール2Aに近接させてプライW1を挟み込むように制御することが好ましい。
このように、ジョイント部Jが通過する時のみプライW1を挟み込むようにすると、ジョイント部Jを圧着している間にプライW1に片寄りが生じたとしても、ジョイント部Jが通過した後に圧着ロール2が離間するため、このときにプライW1の片寄りが解消され、片寄りによるシワの発生を防止することができる。
3.ロールの速度差
前記したように、圧着ロール2の駆動ロール2Aと払い出しロール108は、同調して回転するように設定されており、払い出しロール108の回転に伴う払い出し動作を受けて駆動ロール2Aが回転し始める。このため、図3(a)に示すように、払い出しロール108の回転開始が駆動ロール2Aの回転開始に比べて僅かに早くなり、払い出しロール108と圧着ロール2の回転開始タイミングに制御上のラグ(ズレ)が発生する。このため、圧着ロール2を通過する前のプライW1に弛みが発生し(図3(a)中のX参照)、一対の圧着ロール2にプライW1が巻き込まれる恐れがある。
この場合には、圧着ロール2の回転速度は、払い出しロール108の回転速度よりも速くなるように制御することが好ましい。これにより、同調して回転する払い出しロール108と駆動ロール2Aとの間において発生していた回転開始タイミングのラグによる弛みを即解消することができ、図4(b)に示すように、圧着ロール2を通過する前のプライW1の弛みを防止することができる。
4.押さえロールの逆転防止
上記したように、圧着ロール2の押さえロール2Bは、フリーロールであるため、図4(a)に示すように、プライW1に接触している間は払い出し方向に沿って回転し、図4(b)に示すようにプライW1から離間した後に暫く回転して停止する。
このとき、押さえロール2Bの回転軸と重心との間にズレがある場合、押さえロール2Bの重量バランスが均等とならず、図4(c)に示すように、押さえロール2Bは停止する直前に重い部分が下方になるように僅かに回転して、図4(d)に示すように、プライW1の送り出し方向と逆方向に回転する。
この逆回転が生じたタイミングと、次のプライの圧着を行うタイミングとが合致すると、僅かではあるが、払い出し方向とは逆方向にプライW1を搬送しようとする力がプライW1に掛かって圧着ロール2の上方でプライW1が弛む恐れがある。
このため、押さえロール2Bの回転軸には、押さえロール2Bの回転方向を一方向に限定するワンウェイクラッチが装着されていることが好ましい。図4(e)のように、このワンウェイクラッチにより押さえロール2Bの回転方向を限定して、押さえロール2Bの逆回転を防止することにより、プライW1の弛みの発生を防止することができる。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明と同一および均等の範囲内において、上記の実施の形態に対して種々の変更を加えることができる。
2 圧着ロール
2A 駆動ロール
2B 押さえロール
3 補助ガイドロール
4 ジョイントユニット
6 レール
7 エアシリンダ
8 駆動モーター
9 シリンダ
100 コンベア装置
101 カット装置
102 ジョイントテーブル
103 アキューム
104 巻き取り装置
105 合布
106 巻き取りロール
107 駆動モーター
108 払い出しロール
C ナイロンコード
G ゴム
J ジョイント部
W 原反
W1 プライ
W2 カット片

Claims (12)

  1. 幅広のプライ原反を所定の角度でカットしてカット片を作成するカット装置と、前記カット片を載置して、先行するプライと短辺同士を重ね合わせてジョイントする作業を行うジョイントテーブルと、ジョイントされた前記プライを払い出す払い出しロールと、払い出された前記プライを巻き取る巻き取り装置とを備えたプライの製造装置であって、
    前記払い出しロールと前記巻き取り装置の間に一対の圧着ロールが配置されており、
    前記一対の圧着ロールが、前記ジョイントテーブルから払い出されたプライのジョイント部を挟み込んで圧着するように構成されていることを特徴とするプライの製造装置。
  2. 前記一対の圧着ロールの間隔を調整して、前記一対の圧着ロールを近接、離間させる間隔調整手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載のプライの製造装置。
  3. 前記一対の圧着ロールを、前記ジョイントテーブルの下方に移動させて収納させる移動手段を備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプライの製造装置。
  4. 前記圧着ロールの回転速度を、前記払い出しロールの回転速度よりも速くなるように制御する速度制御手段を備えていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のプライの製造装置。
  5. 前記一対の圧着ロールの一方のロールが回転駆動手段に接続された駆動ロールであり、他方のロールが回転自在に設けられた押さえロールであることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のプライの製造装置。
  6. 前記押さえロールの回転方向を一方向に限定するワンウェイクラッチが、前記押さえロールの回転軸に装着されていることを特徴とする請求項5に記載のプライの製造装置。
  7. 前記プライの払い出し方向における前記一対の圧着ロールの上流側および下流側の少なくとも一方に、前記プライの払い出しをガイドする補助ガイドロールが設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のプライの製造装置。
  8. 前記プライの払い出し方向における前記一対の圧着ロールの上流側および下流側の両方に、前記プライの払い出しをガイドする補助ガイドロールが設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のプライの製造装置。
  9. 幅広のプライ原反を所定の角度でカットしてカット片を作成し、複数の前記カット片の端部同士をジョイントしてプライを作製した後に、作製された前記プライを払い出して巻き取り装置に巻き取るプライの製造方法であって、
    請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載のプライの製造装置を用い、前記ジョイントテーブルから払い出されたプライを前記一対の圧着ロールで挟み込んで、前記プライのジョイント部を圧着するジョイント圧着工程を備えていることを特徴とするプライの製造方法。
  10. 記プライがCFプライであることを特徴とする請求項9に記載のプライの製造方法。
  11. 前記プライのジョイント部が前記一対の圧着ロールの間を通過する際に前記一対の圧着ロールを近接させて、前記プライのジョイント部の圧着を行うことを特徴とする請求項9または請求項10に記載のプライの製造方法。
  12. 前記圧着ロールの回転速度を、前記払い出しロールの回転速度よりも速くなるように制御することを特徴とする請求項9ないし請求項11のいずれか1項に記載のプライの製造方法。
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