JP6640810B2 - リステリアを培養するための培養培地、方法、およびリステリアを検出するための方法 - Google Patents

リステリアを培養するための培養培地、方法、およびリステリアを検出するための方法 Download PDF

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Description

背景
1.分野
開示される主題は、概して、微生物を培養する培地および方法ならびに微生物を検出する方法に関する。
2.関連刊行物
要旨
ある実施形態において、生物学的に有効な濃度の:キレート化されていないマグネシウムイオン;および脱酸素剤を含む培養培地が開示される。
別の実施形態において、その脱酸素剤は、ピルビン酸塩、カタラーゼ、チオグリコール酸塩、システイン、oxyrase(商標)、NaSおよびFeSからなる群より選択される。
別の実施形態において、上記培地は、生物学的に有効な濃度の:リチウム塩;または鉄(III)塩;またはリチウム塩および鉄(III)塩をさらに含む。
別の実施形態において、上記培地は、選択物質(selective agent)をさらに含む。
別の実施形態において、上記培地は、実質的にマグネシウムをキレート化しない緩衝剤をさらに含む。
別の実施形態において、上記培地は、リステリア属菌(Listeria spp.)を培養するための培地である。
別の実施形態において、
前記鉄(III)塩は、約0.05g/Lより高い濃度で存在し;
前記リチウム塩は、約0.1g/Lより高い濃度で存在し;
前記マグネシウム塩は、約0.1g/Lより高い濃度で存在し;かつ
前記脱酸素剤は、約0.1g/Lより高い濃度で存在する。
別の実施形態において、上記培地は、選択物質をさらに含む。
ある実施形態において、生物学的サンプルを培養するための方法が開示され、その方法は、生物学的に有効な濃度のキレート化されていないマグネシウムイオンおよび脱酸素剤を含む培地中でそのサンプルを培養する工程を包含する。
上記方法の別の実施形態において、上記培地は、リチウム塩;または鉄(III)塩;またはリチウム塩および鉄(III)塩を含む。
上記方法の別の実施形態において、上記培地は、選択物質をさらに含む。
上記方法の別の実施形態において、
前記鉄(III)塩は、約0.05g/Lより高い濃度で存在し;
前記リチウム塩は、約0.1g/Lより高い濃度で存在し;
前記マグネシウム塩は、約0.1g/Lより高い濃度で存在し;かつ
前記脱酸素剤は、約0.1g/Lより高い濃度で存在する。
別の実施形態において、上記方法は、リステリア属菌を培養するための方法である。
ある実施形態において、サンプル中の細菌を検出するための方法が開示され、その方法は、生物学的に有効な濃度の:a)キレート化されていないマグネシウムイオンおよびb)脱酸素剤の存在下においてそのサンプルを培養する工程を包含する。
上記方法の別の実施形態において、脱酸素剤は、ピルビン酸塩、カタラーゼ、チオグリコール酸塩、システイン、oxyrase(商標)、NaSおよびFeSからなる群より選択される。
上記方法のある実施形態において、培養工程は:
a)リチウム塩;または
b)鉄(III)塩;または
c)リチウム塩および鉄(III)塩
の存在下において行われる。
上記方法のある実施形態において、培養工程は、選択物質の存在下において行われる。
上記方法のある実施形態において、細菌は、リステリア属菌である。
ある実施形態において、培養培地に添加するための組成物が開示され、その組成物は、
マグネシウムをキレート化しない緩衝剤および脱酸素剤を含む。
別の実施形態において、上記組成物は、生物学的に有効な濃度の:
a)リチウム塩;または
b)鉄(III)塩;または
c)リチウム塩および鉄(III)塩
をさらに含む。
別の実施形態において、リステリア属菌を培養するための、上記組成物の使用が開示される。
ある実施形態において、生物学的に有効な量のキレート化されていないマグネシウムイオンおよび脱酸素剤を含む液体の培養培地を得るための希釈に適した粉末の培養培地が開示される。
その粉末の培養培地の別の実施形態において、希釈された培地は、生物学的に有効な量の:
a)リチウム塩;または
b)鉄(III)塩;または
c)リチウム塩および鉄(III)塩
をさらに含む。
ある実施形態において、リステリア属菌を培養するためのキットが開示され、そのキットは、脱酸素剤およびマグネシウムをキレート化しない緩衝剤を備える。
本明細書の主題の特徴および利点は、添付の図面に図示されているような、以下の選択された実施形態の詳細な説明に照らすとより明らかになるだろう。理解されるように、開示されるおよび特許請求される主題は、すべてが請求項の範囲から逸脱することなく様々な点において改変が可能である。したがって、図面および説明は、限定的ではなく、本質的に例証としてみなされるべきであり、主題の完全な範囲は、請求項に示される。
選択された実施形態の詳細な説明
用語
本開示において、単語「含む」は、その単語の前にある項目が含まれるが具体的に述べられていない項目は除外されないことを意味するために、非限定的な意味において使用される。特定の特徴または変数またはパラメータを含むかまたは含み得る実施形態において、別の実施形態は、そのような特徴または変数またはパラメータからなり得るかまたはそれらから本質的になり得ることが理解されるだろう。不定冠詞「a」によるあるエレメントに対する言及は、文脈が、1つおよびただ1つのそのエレメントが存在することを明らかに要求していない限り、そのエレメントの2つ以上が存在する可能性を排除しない。
本開示において、終点による数値の範囲の列挙は、その範囲内に包含されるすべての数値(すべての自然数、すべての整数およびすべての分数の中間値を含む)を含む(例えば、1〜5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4および5などを含む)。
本開示において、単数形「an」および「the」は、その内容が明らかに他のことを指示していない限り、複数の指示対象を包含する。したがって、例えば、「化合物(a compound)」を含む組成物に対する言及は、2つ以上の化合物の混合物を包含する。
本開示において、用語「または」は、その内容が明らかに他のことを指示していない限り、通常、「および/または」を含む意味で使用される。
本開示において、別段示されない限り、本明細書および請求項において使用される量または成分を表しているすべての数値、特性の測定値などは、すべての場合において用語「約」によって修飾されていると理解されるべきである。したがって、文脈に照らして反対のことまたは必然のことが示されていない限り、本開示に示される数値のパラメータは、本開示の教示を利用して当業者が得ようとする所望の特性に応じて、ならびに測定および定量の不正確さに照らして、変動し得る近似値である。請求項の範囲に対する均等論の適用を制限せずに、各数値パラメータは、報告されている有効数字の数値に照らして、および通常の丸めの手法を適用することによって、少なくとも解釈されるべきである。本開示の広範囲に示されている数値の範囲およびパラメータは、近似値であるにもかかわらず、特定の例に示されるそれらの数値の値は、これが、本開示の妥当性の限りならびに開示されるおよび特許請求される主題と従来技術との相違と一致する限りにおいてのみ広く理解される。
本開示において、用語「POD」は、相違の確率のことを意味し、用語「dPOD」は、相違の確率の差のことを意味する。
本開示において、用語「感度」または「感度率」は、感度率=(ActeroListeria法において陽性の環境サンプルの数/第2の増菌によって確かめられた陽性の環境サンプルの数)×100%と定義される。
本開示において、用語「特異性」または「特異率」は、特異率=(ActeroListeria法において陰性の環境サンプルの数/第2の増菌によって確かめられた陰性の環境サンプルの数)×100%と定義される。
本開示において、用語「方法の一致(Method Agreement)」は、方法の一致=[1−{(ActeroListeria法において真陽性および真陰性の試験サンプルの数−公定法(reference method)において真陽性および真陰性の試験サンプルの数)/方法のサンプルの総数}]×100%と定義される。
本開示において、用語「正確度」は、正確度=[ActeroListeria法において確定陽性の試験サンプルの数/公定法において陽性の試験サンプルの数]×100%と定義される。
本開示において、用語「培地(media)」、「培地(medium)」、「ブロス」、「培養ブロス」などのすべては、細菌または微生物(microbe)の菌株または種であり得る所望の微生物(microorganism)を培養するのに適した栄養分の混合物のことを指す。特定の実施形態において、培地は、水、寒天、タンパク質、アミノ酸、カエゼイン(caesein)加水分解物、塩、脂質、炭水化物、塩、ミネラルおよびpH緩衝剤のうちの1つ以上を含み得、エキス(例えば、肉エキス、酵母エキス、トリプトン、フィトン、ペプトンおよび麦芽エキス)を含み得、ルリア・ベルターニ(LB)培地を含み得る。実施形態において、培地は、簡易培地、複合培地または限定培地であり得、強化培地であり得、多種多様の方法(そのすべてが当業者に容易に理解される)で添加され得る。実施形態において、培地は、MOPS緩衝剤、鉄(III)塩(例えば、クエン酸第二鉄)、マグネシウム塩(例えば、硫酸マグネシウム)、リチウム塩(例えば、塩化リチウム)を含み得、ピルビン酸塩を含み得る。実施形態において、培地は、本明細書中に定義されるような任意のコア培地を含み得るか、またはそれからなり得る。実施
形態において、培地は、簡易培地、複合培地または限定培地であり得、強化培地であり得、多種多様の方法(そのすべてが当業者に容易に理解される)で添加され得る。用語「Actero/Listeria」および「ALEM」ブロス、培地、増菌培地などは、本明細書の実施形態に係る培地に対する一般的な記述語として使用される。
実施形態において、培地は、マグネシウムをキレート化しない緩衝剤であり得るpH緩衝剤を含む。一連の実施形態において、pH緩衝剤は、MOPSナトリウム塩とMOPS遊離酸との混合物であるが、別の実施形態では、一連の他の緩衝剤(例えば、炭酸緩衝剤およびリン酸緩衝剤)が使用可能であり得、その培地にとって所望のpHを達成するように当業者によって容易に選択され、実行される。
実施形態において、培地は、複数の成分を含み、所望の濃度の特定の成分を含む液体培地を提供するための所定の体積の水との混和に適した、通常、「粉末培地」、「培地粉末」、「培地濃縮物」、「濃縮培地」などとも呼ばれる粉末または濃縮物の形態で提供され得る。そのような粉末培地または濃縮培地は、完全であり得、これは、それが使用前に好適な水、通常、滅菌水への溶解だけが必要であることを意味する。あるいは、実施形態において、粉末培地または濃縮培地は、不完全であり得、これは、使用に適した完全培地を提供するために追加の成分を加える必要があることを意味する。実施形態において、粉末培地または濃縮培地は、細菌を培養する際に実際に使用するための培地を生成するための希釈に適した濃縮された形態において少なくとも部分的に水和した培地も包含する。本明細書中で使用される用語「培地(medium)」または「培地(media)」は、文脈が他のことを要求しない限り、細菌および微生物を培養するのに適した濃度で成分を有する最終的な培地と、希釈に適した粉末培地または濃縮培地の両方を包含することが理解されるだろう。
本開示において、用語「脱酸素剤」は、遊離酸素または酸素ラジカルを除去するかまたは不活性化する化学物質のことを意味する。特定の実施形態において、脱酸素剤は、ピルビン酸塩、カタラーゼ、チオグリコール酸塩または化合物、システイン、L−(+)−塩酸システイン、L−システイン、oxyrase(商標)(Patel,1995)NaSおよびFeSからなる群より選択される。実施形態において、特定の脱酸素剤は、左旋性または右旋性(dextrotatory)(LまたはD)の形態であり、ラセミ型またはラセミ混合物であり得る。当業者は、そのような代替物から容易に選択し、そのような脱酸素剤が、当該実施形態に対するそれらの生物学的適合性に基づいて選択されることを認識するだろう。実施形態において、本開示において言及される脱酸素剤または他の任意の試薬が、塩である場合、任意の生物学的に有効かつ適合性の塩が使用可能であり、不適当な塩は、当業者によって容易に特定および回避される。実施形態において、塩は、ナトリウム塩またはカリウム塩である。
本開示において、用語「ピルビン酸塩」は、ピルビン酸(2−オキソ−プロパン酸としても知られる)のすべての塩およびピルビン酸アニオンを含む任意の化合物ならびに任意の生物学的に有効な異性体またはそれらの置換型を意味し、それを含む。実施形態において、ピルビン酸塩は、ピルビン酸ナトリウムまたはピルビン酸カリウムである。当業者は、例えば毒性に起因して、生物学的に有効でないかまたは望ましくない塩を容易に特定および回避する。
当業者は、目的の細菌に対して致死性のまたは有害な塩および他の化合物が回避され、そのような塩および化合物が当業者によって容易に特定されることを容易に認識するだろう。
本開示において、アルカリ金属は、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セ
シウムおよびフランシウムのうちのいずれか1つのことを意味し、アルカリ金属塩は、前述のもののうちのいずれかの任意の生物学的に許容可能な塩のことを意味する。実施形態において、塩は、可溶性であり、有機または無機であり得、例としては、塩化物、リン酸塩、硝酸塩、炭酸水素塩、ピルビン酸塩、エタン酸塩であり得る。
本開示において、動詞「緩衝する」は、培養培地であり得る溶液のpHを、当業者に容易に明らかになる方法で所定の範囲内に安定化することを意味する。名詞「緩衝剤」は、溶液のpHを安定化するのに適した化学物質のことを意味する。
本開示において、用語「塩」とは、関連する条件下において可溶性であるかまたは実質的にもしくは部分的に可溶性である塩のことを指す。
本開示において、サンプルまたは微生物を「生育する」または「培養する」に対する言及は、そのサンプルまたは微生物が、目的の1つ以上の微生物の増殖または分裂の補助または促進に適したまたは実質的に適した条件下に保持されるプロセスのことを意味する。これらの用語は、目的の微生物が実際に存在するか否かまたは検出可能な量で存在するか否かに関係なく、サンプルが関連する条件に曝露される状況を包含することが理解されるだろう。
本開示において、用語「塩」とは、可溶性もしくは実質的に可溶性であるか、または適用可能な培養条件下において所望の生物学的有効性を有するのに必要な程度に可溶性である、任意の生物学的に適合性の塩のことを指す。
本開示において、「マグネシウムをキレート化しない緩衝剤」または「実質的にマグネシウムをキレート化しない緩衝剤」は、溶液由来の溶解されたマグネシウムイオンを実質的にキレート化しないかもしくは捕捉しないかまたは生物学的に有意な程度にまでそのようにしない緩衝剤のことを意味する。特定の実施形態において、マグネシウムをキレート化しない緩衝剤は、3−モルホリノプロパン−1−スルホン酸;3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸;3−N−モルホリノプロパンスルホン酸;4−モルホリンプロパンスルホン酸および「MOPS」とも呼ばれる3−(n−モルホリノ)プロパンスルホン酸であるかもしくはそれを含むか、またはMOPSナトリウム塩とMOPS遊離酸との混合物であるかもしくはそれを含む。別の実施形態において、一連の生物学的に許容可能な、マグネシウムをキレート化しない緩衝剤が使用され得、それは当業者によって容易に特定および選択される。いくつかの実施形態において、そのような緩衝剤は、MOPSの置換された形態または別途化学的に改変された形態である。同様に「非キレート化」または「キレート化されていない」とは、溶液中に実質的に遊離しているイオンまたは化学物質のことを指す。
本開示において、用語「基本」または「コア」培地またはブロスとは、当業者が容易に認識するある特定の基本的な必須成分を含む不完全なブロスのことを指し、そのブロスの詳細な組成は、目的の任意の微生物の増殖を補助するのに適したままで、実質的に変更され得る。したがって、実施形態において、コア培地は、塩、緩衝剤およびタンパク質エキスを含み、実施形態において、炭酸塩もしくはリン酸塩もしくはMOPS緩衝剤を含むか、またはナトリウム塩、マグネシウム塩およびカルシウム塩を含み得る。実施形態において、1リットルのコア培地は、表1に示される処方を有する。しかしながら、別の実施形態において、コア培地は、水、寒天、タンパク質、アミノ酸、カゼイン加水分解物、塩、脂質、炭水化物、塩、ミネラルおよびpH緩衝剤のうちの1つ以上を含み、実施形態において、エキス(例えば、肉エキス、酵母エキス、トリプトン、フィトン、ペプトンおよび麦芽エキス)を含み、実施形態において、培地は、ルリア・ベルターニ(LB)培地;低塩LB培地(1%ペプトン、0.5%酵母エキスおよび0.5%NaCl)、SOB培地
(2%ペプトン、0.5%酵母エキス、10mM NaCl、2.5mM KCl、10mM MgCl、10mM MgSO)、SOC培地(2%ペプトン、0.5%酵母エキス、10mM NaCl、2.5mM KCl、10mM MgCl、10mM MgSO、20mMグルコース)、Superbroth(3.2%ペプトン、2%酵母エキスおよび0.5%NaCl)、2×TY培地(1.6%ペプトン、1%酵母エキスおよび0.5%NaCl)、TerrificBroth(TB)(1.2%ペプトン、2.4%酵母エキス、72mM KHPO、17mM KHPOおよび0.4%グリセロール)、LB MillerブロスまたはLB Lennoxブロス(1%ペプトン、0.5%酵母エキスおよび1%NaCl)であるかまたはそれを含む。
表1において、XおよびYは、グラムとして表される数値である。XおよびYの各々は、独立して、0.0、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.11、0.12、0.13、0.14、0.15、0.16、0.17、0.18、0.19、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3.0、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4.0、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、5.0、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9、6.0、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、7.0、7.1、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7、7.8、7.9、8.0、8.1、8.2、8.3、8.4、8.5、8.6、8.7、8.8、8.9、9.0、9.1、9.2、9.3、9.4、9.5、9.6、9.7、9.8、9.9、10.0、10.1、10.2、10.3、10.4、10.5、10.6、10.7、10.8、10.9、11.0、11.1、11.2、11.3、11.4、11.5、11.6、11.7、11.8、11.9、12.0、12.1、12.2、12.3、12.4、12.5、12.6、12.7、12.8、12.9、13.0、13.1、13.2、13.3、13.4、13.5、13.6、13.7、13.8、13.9、14.0、14.1、14.2、14.3、14.4、14.5、14.6、14.7、14.8、14.9、15.0、15.1、15.2、15.3、15.4、15.5、15.6、15.7、15.8、15.9、16.0、16.1、16.2、16.3、16.4、16.5、16.6、16.7、16.8、16.9、17.0、17.1、17.2、17.3、17.4、17.5、17.6、17.7、17.8、17.9、18.0、18.1、18.2、18.3、18.4、18.5、18.6、18.7、18.8、18.9、19.0、19.1、19.2、19.3、19.4、19.5、19.6、19.7、19.8、19.9、20グラムまたはそれ以上であり得、特定の実施形態において、X〜Yの範囲は、XおよびYの任意の値によって範囲が定められ得る。特定の実施形態において、フィトン、トリプトン、牛肉エキスおよび酵母エキスの改変型が、前述のものに対する好適な代用物であるとき、
当業者によって容易に選択されることが理解されるだろう。いくつかの実施形態において、マグネシウム、カルシウムおよびナトリウムの別の塩が使用され得、特定の実施形態において、マグネシウム、カルシウムおよびナトリウムに対する代替物が選択され得る。いくつかの実施形態において、緩衝剤は、コア培地に含められ得、実施形態において、その緩衝剤は、MOPS緩衝剤である。当業者は、基本培地に対する処方を特定の目的に適するように容易に適切に調整する。本明細書中に開示される増菌の有効性に適合する基本培地に対する任意およびすべての変化形が、特許請求される主題の範囲内に含まれるように意図されることが理解されるだろう。
当業者は、所望の微生物の増殖が、当該微生物に適合された選択された温度において最も促進されることを容易に理解するだろう。特定の実施形態において、所望の微生物は、リステリア属菌であり、培養工程は、約29℃、30℃、31℃、32℃、33℃、34℃、35℃、36℃、37℃、38℃、39℃、40℃、41℃、42℃、43℃またはそれ以上において行われ得、使用されるブロスは、試験用のサンプルへの接種の前にこの温度に予熱されるかまたは予熱され得る。特定の実施形態において、培養工程は、約35℃において行われ得、使用されるブロスは、試験用のサンプルへの接種の前にこの温度に予熱され得る。本明細書中に開示される実施形態において、培養工程は、29℃〜43℃の任意の温度において行われ得、約29℃、30℃、31℃、32℃、33℃、34℃、35℃、36℃、37℃、38℃、もしくは39℃、もしくは40℃、もしくは41℃、もしくは、42℃もしくは43℃、または29℃〜30℃、30℃〜31℃、31℃〜32℃、32℃〜33℃、33℃〜34℃、34℃〜35℃、35℃〜36℃、36℃〜37℃、37℃〜38℃、38℃〜39℃、39℃〜40℃、40℃〜41℃、41℃〜42℃もしくは42℃〜43℃、あるいは34℃〜43℃、または35℃〜42℃、または36℃〜42℃、38℃〜42℃、または39℃〜41℃、または39℃〜40℃、または38℃〜39℃、または39℃〜40℃、または40℃〜41℃、または41℃〜42℃または42℃〜43℃の温度において行われ得る。実施形態において、その温度は、32℃〜38℃または33℃〜37℃である。本開示において、培地の「強化」とは、1つ以上の所望の微生物の増殖または他の特徴を促進するための選択された成分の付加のことを指す。「強化液」とは、これらの追加の成分を含む溶液のことを指す。実施形態において、強化液に含められる成分としては、MOPS、Fe(III)塩、リチウム塩、ピルビン酸塩の1つ以上が挙げられ、実施形態において、選択増菌サプリメントは、1つ以上の選択物質(例えば、ナリジクス酸、シクロヘキシミドおよび塩酸アクリフラビン)を含む。特定の実施形態において、強化されたブロスは、硫酸マグネシウム、塩化リチウム、クエン酸第二鉄、ピルビン酸ナトリウムおよび増菌サプリメントのうちの1つ以上を含む。
XおよびYの各々は、独立して、0.0、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.11、0.12、0.13、0.14、0.15、0.16、0.17、0.18、0.19、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3.0、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4.0、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、5.0、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9、6.0、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、7.0、7.1、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7、7.8、7.9、8.0、8.1、8.2、8.3、8.4、8.5、8.6、8.7、8.8、8.9、9.0、9.1、9.2、9.3、9.4、9.5、9.6、9.7、9.8、9.9、10.0、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29もしくは30グラムまたはそれらの間の任意の値であり得、特定の変化形の実施形態において、X〜Yの範囲は、XおよびYの任意の値によって範囲が定められ得る。MOPS塩およびMOPS遊離酸の相対量は、所望のpHを達成するのに必要であるように調整されることが理解されるだろう。
AおよびBの各々は、独立して、0.0、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.11、0.12、0.13、0.14、0.15、0.16、0.17、0.18、0.19、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.
3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3.0、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4.0、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、5.0、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9、6.0、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、7.0、7.1、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7、7.8、7.9、8.0、8.1、8.2、8.3、8.4、8.5、8.6、8.7、8.8、8.9、9.0、9.1、9.2、9.3、9.4、9.5、9.6、9.7、9.8、9.9、10.0、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、2000、3000、4000、5000、6000、7000、8000、9000、10,000、11,000、12,000、13,000、14,000、15,000、16,000、17,000、18,000、19,000、20,000、30,000、40,000、50,000、60,000、70,000、80,000、90,000または100,000mg/リットルであり得る。
1本のバイアルを指示されるように再構成し、2.7mLの内容物を1Lの培地に加える。
しかしながら、これらの量は、特定の要件に適合させるために変更され得、別の実施形態では、最終的な強化培地が、約1×10−6、2×10−6、3×10−6、4×10−6、5×10−6、6×10−6、7×10−6、8×10−6、9×10−6、1×10−5、2×10−5、3×10−5、4×10−5、5×10−5、6×10−5、7×10−5、8×10−5、9×10−5、1×10−4、2×10−4、3×10
、4×10−4、5×10−4、6×10−4、7×10−4、8×10−4、9×10−4、1×10−3、2×10−3、3×10−3、4×10−3、5×10−3、6×10−3、7×10−3、8×10−3、9×10−3、1×10−2、2×10−2、3×10−2、4×10−2、5×10−2、6×10−2、7×10−2、8×10−2、9×10−2、1×10−1、2×10−1、3×10−1、4×10−1、5×10−1、6×10−1、7×10−1、8×10−1、9×10−1、10、20、30、40、50、60、70、80、90、1×10、2×10、3×10、4×102、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10g/リットルもしくはmg/リットルまたはそれ以上もしくはそれ以下の個別の成分をブロス中に含むことが当業者によって容易に理解されるだろう。
本開示において、培養培地に対する「サプリメント」は、培養培地に加えるための溶液、液体、固体または他の材料のことを意味する。サプリメントは、1つ以上の微生物の増殖を促進する効果または目的を有し、特定の実施形態では、1つ以上の微生物の増殖を他の望まれない微生物と比べて選択的に促進する。特定の実施形態において、サプリメントは、マグネシウム塩、リチウム塩、鉄(III)塩、ピルビン酸塩および選択物質のうちの1つ以上を含むか、または容易に変換されるかもしくは代謝されて前述のもののいずれかを形成し得る前駆体もしくは改変された形態を含む。実施形態において、サプリメントは、リステリア属菌の増殖を促進するためのサプリメントである。本開示において、用語「選択物質」は、所望の微生物の増殖を補助するようにまたは望まれない微生物の増殖を阻害するように働く化学物質または培養条件のことを意味する。特定の実施形態において、選択物質には、抗生物質、スルファンアミド(sulphanamides)または防腐剤が含まれる。特定の実施形態において、選択物質は、ナリジクス酸、シクロヘキシミドおよび塩酸アクリフラビンのうちの1つ、2つまたは3つすべてであるかもしくはそれらを含むか、またはそれらに対する好適な等価物もしくは代替物を含む。用語「選択増菌サプリメント」は、用語「選択物質」と等価である。特定の実施形態において、シクロヘキシミドの作用濃度は、培養培地1リットルあたり約33.75mgであり、別の実施形態では、15〜50mg/リットル培養培地であるか、または5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100mg/リットル培養培地もしくはそれ以上より高くてもよい。特定の実施形態において、ナリジクス酸の作用濃度は、培養培地1リットルあたり約27mgであるか、または10〜50mg/リットル培養培地であるか、または5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100mg/リットル培養培地またはそれ以上より高い。実施形態において、塩酸アクリフラビンの作用濃度は、約10,125mg/リットルであるか、または6000〜15,000mg/リットルであるか、または1000、2000、3000、4000、5000、6000、7000、8000、9000、10000、11000、12000、13000、14000、15000、16000、17000、18000、19000、20000mg/リットル培養培地またはそれ以上より高い。しかしながら、当業者は、多種多様の濃度の選択物質が使用され得、特定の目的のために好適な調整が行われ得ることを認識するだろう。
本開示において、用語「Actero/Listeria」「ActeroListeria」および「ALEM」、ブロス、培地、強化ブロスなどのすべてが、本明細書の実施形態に係るブロスまたは培地のことを指す。
本開示において、「培養条件」は、微生物を培養するためのパラメータのことを意味し、培養培地の化学組成および物理的特性、ならびに培養物の温度、撹拌、封じ込めおよび持続時間を包含する。したがって、特定の別の実施形態において、培養物は、29℃〜4
3℃の任意の温度において維持され、特定の実施形態では、約39℃の温度に維持される。ある特定の実施形態において30℃超および25℃未満の温度ならびに実施形態において29℃〜43℃の温度で維持され、約29℃、30℃、31℃、32℃、33℃、34℃、35℃、36℃、37℃、38℃、もしくは39℃、もしくは40℃、もしくは41℃、もしくは、42℃もしくは43℃、または29℃〜30℃、30℃〜31℃、31℃〜32℃、32℃〜33℃、33℃〜34℃、34℃〜35℃、35℃〜36℃、36℃〜37℃、37℃〜38℃、38℃〜39℃、39℃〜40℃、40℃〜41℃、41℃〜42℃、もしくは42℃〜43℃、または34℃〜43℃、もしくは35℃〜42℃、もしくは36℃〜42℃、38℃〜42℃、もしくは39℃〜41℃、もしくは39℃〜40℃、もしくは38℃〜39℃、もしくは39℃〜40℃、もしくは40℃〜41℃、もしくは41℃〜42℃、もしくは42℃〜43℃の温度において行われ得ることが理解されるだろう。実施形態において、温度は、32℃〜38℃であるか、または33℃〜36℃も、本明細書中に開示される培地を使用して微生物を培養するために使用され得るが、しかしながら、約25℃〜約30℃の範囲を外れる温度が他の所望でない微生物のより速い増殖をもたらし得、リステリアの増殖を阻害し得ることが見出されている。培養培地のpHは、通常、7〜8に設定され、例えば、特定の実施形態において、約7.0、7.1、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7、7.8、7.9もしくは8.0であり得るか、または前述の値のうちのいずれか2つによって範囲が定められる範囲内である。pH7〜8の範囲を外れるpHも実施形態では使用可能であり得るが、その培養の効率および選択性に悪影響があり得ることが理解されるだろう。培養物は、サンプルへの接種後の任意の所望の期間にわたって生育され得るが、非限定的な実施形態では、通常の方法による試験を可能にするのにリステリア属菌の含有量を十分に増菌するのに24時間の培養期間で十分であることが見出されている。しかしながら、別の実施形態では、特定の目的のために、培養期間は、それよりも長いかまたは短く、最長0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48時間もしくはそれ以上であり得るか、またはそれら未満であり得る。当業者は、特定の要件を満たすのに適した培養期間を容易に選択する。
本開示において、「微生物」は、病原性のある細菌であり得る細菌のことを意味し、実施形態において、リステリア属菌であり得る。
本開示において、微生物を「検出する」は、微生物または微生物の変化が実際に検出されるか否かに関係なく、生物学的サンプル中の微生物の存在または微生物の存在の変化を観察する任意のプロセスのことを意味する。換言すれば、微生物または微生物のレベルの変化についてサンプルを試験する行為は、その微生物が存在しないまたは感度レベル未満であると判定されるとしても「検出」である。検出は、定量的、半定量的または非定量的な観察であり得、1つ以上のコントロールサンプルとの比較に基づき得る。検出は、微生物の有無が評価される任意のサンプルに適用され得、特定の実施形態では、前述の一般性を限定するわけではないが、サンプルは、任意の形態の生物学的材料であり得るかまたはそれを含み得、すりつぶされたまたはすりつぶされていない、食肉、鳥肉、魚肉、海産物、野菜、果実、乳製品、乳、卵、パック詰め食品(packaged food)、缶詰食品、瓶詰食品または包装食品(wrapped food)を含み得る。
実施形態において、限定するわけではないが、微生物を検出する工程は、PCR、リアルタイムPCR、レクチン、単純拡散、側方拡散、免疫学的検出、ラテラルフローまたはフロースルーの方法を使用して培養物中の微生物の存在を検出する工程を包含する。限定ではなく例証の目的で、特定の実施形態において、可能性のある検出方法は、米国特許第6483303号;米国特許第6597176号;米国特許第6607922号;米国特
許第6927570号;および米国特許第7323139号のいずれかに開示されている主題を含むまたは使用する。
本開示において、用語「サンプル」および「生物学的サンプル」は、その文脈と一致する、最も広い可能性のある同じ意味を有し、限定するわけではないが、通常、目的の1つ以上の微生物の存在について試験されることが望まれるもののことを指し、それが実際に任意の微生物または目的の任意の微生物を含むか否かおよびそれがサルモネラ属菌または大腸菌属菌を含むか否かに関係なく、そのような主題のすべてを包含する。実施形態において、サンプルは、ある片もしくは部分を採取することによって、または拭き取り、拭い取り、濾過、塗抹もしくは他の任意の好適な方法(それらのすべてが、当業者によって容易に理解され、実行され、選択される)を使用することによって、得られ得る。特定の実施形態において、サンプルは、食品の原料であるかもしくはそれを含むか、または植物もしくは動物材料であるかもしくはそれを含むか、あるいは食肉、海産物、魚肉、野菜、果実、サラダ、予め作られた食事、卵、乳製品、混合されたおよび混合されていない食品の原料、缶詰品、または他の任意の形態の新鮮な、生の、調理された、調理されていない、冷凍された、冷蔵された、すりつぶされた、切り刻まれた、缶詰された、加熱処理された、乾燥された、貯蔵された、精製された、もしくは保存された食材の何でもであるかもしくはそれらを含む。さらなる実施形態において、サンプルは、目的の微生物が存在するかを判定することが望まれる環境、表面、容器または場所から採取され得、例えば、限定するわけではないが、調理場表面、料理表面、食品貯蔵容器、食器、冷蔵庫、冷凍庫、陳列容器、包装材料、生きている植物および動物、ならびに使用者にとって興味深い可能性がある他の任意の環境、場所、表面または材料の何でもである。当業者は、実施形態において使用するための任意のサンプルを選択する、得るおよび取り扱うのに適した方法を理解し、実行する。選択された実施形態において、サンプルは、食肉、魚肉、海産物、野菜、卵または乳製品のサンプルである。
ある実施形態に係る培養培地
その実施形態において、キレート化されていないマグネシウムイオンおよび脱酸素剤を生物学的に有効な濃度で含む培養培地が開示される。用語「生物学的に有効な濃度」は、キレート化されていないマグネシウムイオンと脱酸素剤の両方の濃度のことを記載しており、そのような濃度の両方が、当業者が容易に認識する方法で必要に応じて調整されてもよいが、そのような調整は、特定の実施形態の目的に対してその組み合わせの有効性が保たれる方法で行われることが理解されるだろう。実施形態において、脱酸素剤は、ピルビン酸塩、カタラーゼ、チオグリコール酸塩、システイン、oxyrase(商標)、NaSおよびFeSからなる群より選択される。
ある実施形態において、培養培地は、生物学的に有効な濃度のキレート化されていないマグネシウムイオン、ならびに生物学的に有効な濃度の、リチウム塩、鉄(III)塩およびピルビン酸塩からなる群より選択される少なくとも1つの成分を含む。変化形の実施形態において、培地は、リチウム塩、マグネシウム塩、鉄(III)塩およびピルビン酸塩からなる群より選択される少なくとも2つ、3つまたは4つの成分の生物学的に有効な組み合わせを含む。変化形の実施形態において、培地は、1つ以上の選択物質をさらに含む。変化形の実施形態において、培地は、緩衝培地であり、変化形の実施形態では、実質的にマグネシウムをキレート化しない緩衝剤である。実施形態において、鉄(III)塩は、約0.05g/Lより高い濃度で存在し;リチウム塩は、約0.1g/Lより高い濃度で存在し;マグネシウム塩は、約0.1g/Lより高い濃度で存在し;ピルビン酸塩は、約0.1g/Lより高い濃度で存在する。実施形態において、培地は、リステリア属菌を培養するための培地である。
さらに別の実施形態において、培地は、マグネシウムをキレート化しない緩衝剤、リチ
ウム塩、マグネシウム塩、鉄(III)塩およびピルビン酸塩からなる群より選択される少なくとも3つ、4つ、5つまたは6つすべての成分を含む。別の実施形態において、選択される成分の1つは、リチウム塩である。さらに別の実施形態において、選択される成分の1つは、マグネシウムをキレート化しない緩衝剤である。さらに別の実施形態において、選択される成分の1つは、マグネシウム塩である。さらに別の実施形態において、選択される成分の1つは、鉄(III)塩である。さらに別の実施形態において、選択される成分の1つは、ピルビン酸塩である。
さらなる一連の別の実施形態において、選択される成分は、マグネシウムをキレート化しない緩衝剤、リチウム塩、ならびにマグネシウム塩、鉄(III)塩およびピルビン酸塩からなる群より選択される少なくとも1つの成分を含む。さらなる一連の別の実施形態において、選択される成分は、マグネシウムをキレート化しない緩衝剤、マグネシウム塩、ならびにリチウム塩、鉄(III)塩およびピルビン酸塩からなる群より選択される少なくとも1つの成分を含む。
さらなる一連の別の実施形態において、選択される成分は、マグネシウムをキレート化しない緩衝剤、酸化鉄(III)塩、ならびにマグネシウム塩、リチウム塩およびピルビン酸塩からなる群より選択される少なくとも1つの成分を含む。
さらなる一連の別の実施形態において、選択される成分は、マグネシウムをキレート化しない緩衝剤、ピルビン酸塩、ならびにマグネシウム塩、リチウム塩および酸化鉄(III)塩からなる群より選択される少なくとも1つの成分を含む。
さらなる一連の別の実施形態において、選択される成分は、リチウム塩およびマグネシウムをキレート化しない緩衝剤、またはリチウム塩およびマグネシウム塩、またはリチウム塩および鉄(III)塩、またはリチウム塩およびピルビン酸塩を含む。さらなる一連の選択された実施形態において、選択される成分は、ピルビン酸塩およびマグネシウムをキレート化しない緩衝剤、またはピルビン酸塩およびマグネシウム塩、またはピルビン酸塩およびリチウム塩、またはピルビン酸塩および酸化鉄(III)塩を含む。さらなる一連の選択された実施形態において、選択される成分は、酸化鉄(III)塩およびリチウム塩、または酸化鉄(III)塩およびピルビン酸塩、または酸化鉄(III)塩およびマグネシウムをキレート化しない緩衝剤、または酸化鉄(III)塩およびマグネシウム塩を含む。
さらなる一連の実施形態において、培地は、選択物質をさらに含む。実施形態において、その選択物質は、ナリジクス酸、塩酸アクリフラビンおよびシクロヘキシミドのうちの少なくとも1つを含む。実施形態において、鉄(III)塩は、約0.05g/Lより高い濃度で存在し;リチウム塩は、約0.1g/Lより高い濃度で存在し;マグネシウム塩は、約0.1g/Lより高い濃度で存在し;ピルビン酸塩は、約0.1g/Lより高い濃度で存在する。実施形態において、鉄(III)塩は、0.05g/L〜50g/Lの濃度で存在し;前記リチウム塩は、0.1g/L〜100g/Lの濃度で存在し;前記マグネシウム塩は、0.1g/L〜100g/Lの濃度で存在し;前記ピルビン酸塩は、0.1g/L〜100g/Lの濃度で存在する。
実施形態に係る培養培地の一例に係る培地の組成を表5に示す。
1本のバイアルを指示されるように再構成し、2.7mLの内容物を1Lの培地に加える。その2.7mlの選択サプリメントは、33.75mgのシクロヘキシミド、27mgのナリジクス酸および10,125mgの塩酸アクリフラビンを含む。
加えられたサプリメントを含む培地を110℃で15分間オートクレーブすることによって滅菌する。
ある実施形態に係る培養方法:
その実施形態において、生物学的サンプルを培養するための方法が開示され、その方法は、生物学的に有効な濃度のキレート化されていないマグネシウムイオンおよび脱酸素剤の存在下においてそのサンプルを培養する工程を包含する。実施形態において、脱酸素剤は、ピルビン酸塩、カタラーゼ、チオグリコール酸塩、システイン、oxyrase(商標)、NaSおよびFeSからなる群より選択される。
その実施形態の変化形において、生物学的サンプルを培養するための方法が開示され、その方法は、生物学的に有効な濃度のキレート化されていないマグネシウムイオン、ならびに生物学的に有効な濃度の、リチウム塩、鉄(III)塩およびピルビン酸塩からなる群より選択される少なくとも1つの成分を含む培地中でそのサンプルを培養する工程を包含する。別の実施形態において、培養工程は、実質的にマグネシウムをキレート化しない
緩衝剤、マグネシウム塩、リチウム塩、鉄(III)塩、ピルビン酸塩および選択物質からなる群より選択される少なくとも2つ、3つ、4つ、5つまたは6つの成分の存在下において行われる。実施形態において、上記方法は、第1の実施形態に係る培地中で細菌を培養する工程を包含する。実施形態において、検出は、PCR、レクチン結合、単純拡散、側方拡散、免疫学的検出、ラテラルフローまたはフロースルーの工程をさらに含む。実施形態において、培養工程は、選択物質の存在下において行われる。実施形態において、細菌は、リステリア属菌であるかまたはそれを含み、実施形態において、検出工程は、実施形態において、リステリア属菌であるかまたはそれを含む細菌種を優先的に培養する工程を包含する。その実施形態の変化形において、その方法は、その実施形態に係る培地を使用して生物学的サンプルを培養する工程を包含する。別の実施形態において、生物学的サンプルは、細菌を含み、実施形態において、その細菌は、リステリア属菌であり、実施形態において、その方法は、リステリア属菌または他の細菌株を優先的に培養する工程を包含する。
実施形態に係る細菌を検出するための方法:
その実施形態において、サンプル中の細菌を検出するための方法が開示され、その方法は、キレート化されていないマグネシウムイオンおよび脱酸素剤の生物学的に有効な濃度での存在下においてそのサンプルを培養する工程を包含する。実施形態において、脱酸素剤は、ピルビン酸塩、カタラーゼ、チオグリコール酸塩、システイン、oxyrase(商標)、NaSおよびFeSからなる群より選択される。
さらなる一連の実施形態において、サンプル中の細菌を検出するための方法が開示され、その方法は、キレート化されていないマグネシウムイオンと、リチウム塩、鉄(III)塩、ピルビン酸塩および選択物質からなる群より選択される少なくとも1つの成分との生物学的に有効な組み合わせの存在下においてそのサンプルを培養する工程を包含する。別の実施形態において、培養工程は、実質的にマグネシウムをキレート化しない緩衝剤、マグネシウム塩、リチウム塩、鉄(III)塩、ピルビン酸塩および選択物質からなる群より選択される少なくとも2つ、3つ、4つ、5つまたは6つの成分の存在下において行われる。実施形態において、その方法は、その実施形態に係る培地中で細菌を培養する工程を包含する。別の実施形態において、検出工程は、PCR、レクチン結合、単純拡散、側方拡散、免疫学的検出、ラテラルフローまたはフロースルーの工程をさらに含む。別の実施形態において、培養工程は、選択物質の存在下において行われる。別の実施形態において、細菌は、リステリア属菌であり、実施形態において、検出工程は、リステリア属菌であり得る細菌種を優先的に培養する工程を包含する。
実施形態において、好適な培養条件下で好適な時間にわたってある実施形態に係る培地中で微生物を培養した後、目的の微生物の存在は、当業者にとって容易に明らかな一連の方法のいずれか1つによって検出される。そのような方法としては、PCR検出、リアルタイムPCR検出、レクチン結合、単純拡散、側方拡散、免疫学的検出、ラテラルフローまたはフロースルーの方法が挙げられるがこれらに限定されない。免疫学的方法は、免疫沈降、ブロッティング、イムノラジオアッセイもしくは磁気リガンドに関連する免疫沈降が挙げられ得るか、または他の任意の好適な方法を使用し得る。
特定の実施形態において、培養物のアリコートは、検査前に微生物を殺滅するために加熱されるかまたは別途処理される。次いで、加熱されたサンプルは、目的の微生物に特徴的な抗原または核酸配列の存在を識別する所望の方法によって処理され得る。
実施形態において、培地は、本明細書中以後MICTと呼ばれる既存の専売のFoodChek(商標)技術とともに使用され得る。広範には、MICT法の使用の1つの例において、増菌された培養物のアリコートは、標的検体を殺滅するために加熱される。加熱
されたサンプルは、病原体の抗原に結合する抗体に結合体化されたナノサイズの磁気粒子を含むサンプル/結合体パッドから構成されるラテラルフローカセットに充填される。その試験は、捕捉ゾーンと呼ばれる細いストリップに第2の抗体も含む。毛細管流動によって、充填された液体はサンプルパッドを通過して結合体パッドに達し、そこで標的細菌は、その抗体でコーティングされた粒子に結合する。この免疫複合体は、捕捉ゾーンに向かってテストストリップ中を流動する。結果は、捕捉ゾーンにおける磁気粒子の蓄積である。標的病原体が存在しない場合、免疫複合体は形成されず、粒子は捕捉ラインに蓄積せず、その検査結果は陰性である。さらに下流では、同様の形式であるが異なる試薬でストリップ状にされた(stripped)コントロールラインによって、その検査が正しく行われたことおよびそれらの試薬がなおも活性であることが確かめられる。そのカセットは、低濃度の磁気粒子を検出することができる機器において読まれる。その検出器は、テストストリップが検出コイル群の下を通過するとき、そのテストストリップに沿って磁場の小さな変化を検知する。そのコイルは、特徴的なシグナルプロファイルが、テストラインまたはコントロールラインに結合した磁気粒子の存在によって生成されるように交互方向に巻かれる。その機器は、検出シグナルを、各個別のカセット上に貼付されたバーコードにコードされている正の閾値の値と比較し、次いで、陽性または陰性の結果を報告する。結果は、その機器の液晶ディスプレイスクリーン上に表示され、印刷されるか、または関連するコンピュータに移される。そのバーコードは、すべての解析パラメータに加えて、検査名、ロット番号および使用期限もコードし、それらは、検査結果とともに印刷される。そのような検出方法の詳細な応用法および使用法は、当業者によって容易に理解されるだろう。微生物の有無を検査するためまたは判定するためのMICT技術の実施形態は、米国特許第7323139号、米国特許第6927570号、米国特許第6607922号、米国特許第6597176号、米国特許第6518747号、米国特許第6483303号、米国特許第6046585号、米国特許第6275031号、米国特許第6437563号(法律が許す限り、これらの開示全体が参照により本明細書に援用される)のうちの1つ以上に示されている。
実施形態において、培地は、微生物の単離および同定のための標準的なプロトコルにおける少なくとも第1の増菌工程を置き換え得、実施形態において、これらは、リステリア属菌である。
ある実施形態に係るサプリメント:
さらなる一連の実施形態において、培養培地に添加するための組成物が開示され、そのサプリメントは、生物学的に有効な濃度のキレート化されていないマグネシウムイオンおよび脱酸素剤を含む。実施形態において、その脱酸素剤は、ピルビン酸塩、カタラーゼ、チオグリコール酸塩、システイン、oxyrase(商標)、NaSおよびFeSからなる群より選択される。
その実施形態の変化形において、組成物は、マグネシウムをキレート化しない緩衝剤と、生物学的に有効な濃度の、マグネシウム塩、リチウム塩、鉄(III)塩およびピルビン酸塩のうちの1つ以上との濃縮された混合物を含む。
別の実施形態において、組成物は、マグネシウム塩、リチウム塩、鉄(III)塩およびピルビン酸塩からなる群より選択される少なくとも2つ、3つ、または4つ、5つの成分の生物学的に有効な組み合わせを含む。
実施形態において、組成物は、選択物質を含む。実施形態において、組成物は、リステリア属菌を培養するための組成物である。実施形態において、組成物は、リステリア属菌であり得る細菌を培養するために使用される。
実施形態に係るキット:
さらなる一連の実施形態において、細菌を培養するためのキットが開示され、実施形態において、そのような細菌は、リステリア属菌である。実施形態において、そのキットは、実質的にマグネシウムをキレート化しない緩衝剤および脱酸素剤を備える。実施形態において、その脱酸素剤は、ピルビン酸塩、カタラーゼ、チオグリコール酸塩、システイン、oxyrase(商標)、NaSおよびFeSからなる群より選択される。
実施形態において、キットは、リチウム塩、鉄(III)塩、ピルビン酸塩、マグネシウム塩およびマグネシウムをキレート化しない緩衝剤からなる群より選択される1つ、2つ、3つまたは4つの成分を含む。別の実施形態において、そのキットは、選択物質も備え、さらなる実施形態では、細菌を培養するためにそのキットを使用する方法または細菌を優先的に培養する方法に関する指示書も備える。
実施形態において、実施形態に係る培地および方法は、リステリア属菌であり得る細菌の単離および同定のための通常のプロトコルにおいて使用される2回の増菌工程を1回の増菌工程に置き換えるのに適しているかまたは適している場合がある。実施形態において、その培地は、細菌検出のために必要な増菌時間を約24時間またはそれ以下に短縮することが可能であるかまたは可能であり得、実施形態において、増菌時間を約30、29、28、27、26、25、24、23、22、21、20、19、18、17、16、15時間未満にすることが可能であり得る。実施形態において、約21時間、22時間、23時間または24時間のインキュベーションにおいて約10〜10cfu/mlのレベルで細菌を検出することができ得るほとんどの現行の技術に必要な感度に達するために1回の培養工程で十分である。実施形態において、最初の接種材料が薄くてもこれらの結果を得ることが可能である。
以下の実施形態の実施例は、例証として提示されるものであって、限定として提示されるものではない。
1つの例において、リステリア属菌を培養するブロスおよびその使用法が記載される。
1本のバイアルを指示されるように再構成し、2.7mLの内容物を1Lのリステリア培地に加える。
そのサプリメントを含む強化基本ブロスを110℃で15分間オートクレーブすることによって滅菌する。
さらなる一連の実施例において、培地、その調製法およびその使用法が開示される。
試薬:Actero Listeria増菌培地−1工程増菌でのリステリア属菌の増殖および修復のために具体的に最適化された培地。その実施例によると、その培地は、2つの形式で提供される:500gの瓶および各々4.9gの粉末の20個の個別の小袋の1パック。
追加の補給物および試薬:蒸留/脱イオン滅菌水。任意の供給源;Dey−Engley(D/E)中和ブロス(Lab M Limited,Lancashire,UK)は消毒剤および衛生化(sanitation)効率の検査のために使用される;改変オックスフォード寒天(MOX;Difco Becton Dickinson,New
Jersey,USA);Rapid’L.mono寒天(RLM;Bio−Rad,Missisauga,Ontario,Canada)は、食品および環境サンプルからのリステリア属菌、詳細にはL.モノサイトゲネス(L.monocytogenes)の検出、計数および区別のための色素生産性培地である;生化学検査パネルListeria API(登録商標)システム(Biomerieux,Marcy−L’etoile,France);D/Eで予め湿らせた非殺菌性8×4×0.3cm滅菌セルロ
ースサンプリングスポンジ;濾過滅菌ストマッカーバッグ;キャップ付きポリプロピレンチューブ。複数の供給源から入手可能;使い捨てトランスファーピペット。任意の供給源;プラスチック接種針および10μL白金耳(calibrated loops)。任意の供給源。
装置:Stomacher Seward 400 Circulator(Seward,London,England)−強化ブロス(broht)中でスポンジ環境サンプルを十分に混合するため;マイクロピペットおよび滅菌使い捨てチップ;据置型恒温器Symphony(商標)(VWR,USA)または等価物 − 29℃±0.5℃を提供するため;据置型恒温器,モデル1555(VWR,USA)または等価物 − 35℃±2℃を提供するため。
培地の一般的な調製法:Actero Listeriaを調製するために、53.8gの粉末を1リットルの蒸留水に懸濁する。その混合物を100℃に加熱し、その粉末が完全に溶解するまで(およそ35分間)絶えず撹拌する。最終的な容器に分注し、110℃で15分間オートクレーブすることによって滅菌する。培地が調製の直後に使用される場合、その培地をオートクレーブする必要はない。この場合、滅菌水の使用が推奨される。
サンプル調製:環境スポンジサンプルを調製するために、中和D/Eブロスで予め湿らせた非殺菌性セルロースサンプリングスポンジを使用して、100cmの環境表面を垂直方向におよそ5回および水平方向におよそ5回拭く(上下または左右を1回と考える)。各スポンジを滅菌サンプルバッグに入れ、検査するまで4℃±2℃で維持する。
解析:29±0.5℃で予熱された90mlのActero Listeriaを、バッグに入れられた各1つのスポンジサンプルに加え、30秒間ストマッキング処理し、29±0.5℃で24時間増菌する。手で混合することは、ストマッキング処理に対する許容可能な代替法である。手で混合する場合、各スポンジをおよそ1分間揉む。増菌期間の終わりに、サンプルをMOXおよび/またはRLM寒天プレートに直接画線する。推定リステリア属菌コロニーをMLG8.07(12)が推奨するように確認するか、または確認のためにそれらを独立研究所に送る。
解釈および結果の報告:リステリア属菌に典型的な形態を有する疑わしいコロニーが、48±2時間の全インキュベーション後にMOXおよび/またはRPM寒天プレート上に見られない場合、そのサンプルは、リステリア属菌について陰性と考えられる。リステリア属菌に典型的な形態を有する疑わしいコロニーが、48±2時間の全インキュベーション後にMOXおよび/またはRPM寒天プレート上に見られた場合、そのサンプルは、潜在的に陽性と考えられるべきである。それらの疑わしいコロニーは、USDA FSIS
Microbiology Laboratory Guidebook Chapter 8.07(この内容は、法律が許す限り、その全体が本明細書に援用される)に従って確認されなければならない。
本研究において使用された他の補給物、試薬および装置:ウマ血液塗布寒天プレート(HBOまたはHL寒天;Quelab Inc.,Quebec,Canada);Lactobacilli M.R.S.ブロス(MRS;Quelab Inc.,Quebec,Canada);改変バーモント大学ブロス(UVM;Quelab Inc,Quebec,Canada)−L.モノサイトゲネスの選択的単離および増菌のために使用される;モルホリンプロパンスルホン酸緩衝リステリア強化ブロス(MOPS−BLEB;Oxoid LTD,Ontario,Canada);0.6%酵母エキスを含むTrypticase大豆寒天(TSA;Quelab Inc.,Quebec C
anada)(TSA−YE;Bacto(商標)Yeast Extract;BD Diagnostics,New Jersey,USA);5%のヒツジ血液を含むTrypticase大豆寒天プレート(血液寒天;BBL(商標)Stacker(商標),BD Diagnostics,New Jersey,USAが提供するもの);0.6%酵母エキスを含むTrypticase大豆ブロス(TSB;Quelab Inc.,Quebec,Canada)(TSB−YE;Bacto(商標)Yeast
Extract,BD Diagnostics,New Jersey,USA);トマッカー(tomacher)Seward Circulator 3500(Seward,London,England)−強化ブロス中でスポンジ環境サンプルを十分に混合するため;ボルテックスミキサー(VWR,USA)。
内部妥当性確認研究:FoodChek Systems Inc.の系列会社のMaxivet Inc.の研究室で以下の妥当性確認研究を行った。
ロバストネス試験:Actero Listeriaの性能に影響し得る2つの方法パラメータ(インキュベーションの温度および時間)の変動(perturbation)の影響を評価するためにラッギドネス(ruggedness)研究を行った。ラッギドネスの変数およびそれらのそれぞれの範囲を表1に示す。
方法:各試験の範囲の条件を、純培養物を使用して評価した。1つの標的菌株であるL.モノサイトゲネス HPB5949および1つの非標的菌株であるE.フェカリス(E.faecalis) ATCC19433を試験した。
L.モノサイトゲネス HPB5949を血液寒天プレート上に画線し、35℃±1℃において一晩インキュベートした。標的菌株のいくつかのコロニーを、35℃において6〜7時間、9mLのTSB−YEに移した。その培養物を新鮮TSB−YEにおいて1:10希釈し、同じ温度において一晩インキュベートした。次いで、その培養物を希釈することにより、ALEMブロスにおいて低接種レベル(fractional inoculation level)(1サンプルあたり<1CFU)を得た。
非標的菌株については、接種レベルが標的生物よりもおよそ10倍高い濃縮だったことを除いては同じ方法を培養のために使用した。
標的の10反復および非標的細菌の5反復を、各パラメータにおいて試験した。
増菌期間の終わりに、サンプルをMOXおよびRLM寒天プレート上に画線することにより、リステリアの増殖を確認した。
結果:POD解析によると、最も端の条件のdPOD値の間の信頼区間がゼロを含むので、解析された各パラメータの間に有意差は観察されなかった(表7)。ゆえに、Actero培地がL.モノサイトゲネス HPB5949を回収する能力は、試験された温度および時間の範囲全体を通じて影響されなかった。
ALEMサンプル中の非標的菌株E.フェカリス ATCC19433の存在は、いずれの場合も検出されなかった(データ示さず)。
包括的研究:Actero Listeriaが種々のリステリア属菌を増菌する能力を試験するために、ヒト病原体L.モノサイトゲネスに重点を置いたリステリア属の6つの種に相当する54個の菌株(表8)(33個の単離株が8つの最も関連性のある血清型に属している)を解析した。
方法:すべてのリステリア菌株を血液寒天プレート上に画線し、35℃において一晩インキュベートした。いくつかのコロニーを、35℃において6〜7時間、10mLのTSB−YEに移した。各培養物を新鮮TSB−YEにおいて1:10希釈し、同じ温度において一晩インキュベートした。次いで、10mLのALEMブロスにおいておよそ5〜20CFUの各菌株を接種するためにその培養物を希釈した。各菌株を29℃において24時間、3つ組でインキュベートした。増菌期間の終わりに、サンプルをMOXおよびRLM寒天プレート上に画線することにより、リステリアの増殖を確認した。
結果:包括的研究の結果を表7に要約する。試験された54個のリステリア菌株のすべてが、ALEMを使用したとき29℃において24時間で生育することができた。
排他的研究:Actero Listeriaが標的微生物を非標的微生物と識別する能力を測定するために、表9に列挙された30個の非リステリア菌株を解析した。細菌および酵母の19個の異なる属に属する菌株がリステリア属菌と密接な関係があるのでまたは同じ環境に見られるので、それらを選択した。
方法:各非リステリア菌株を血液寒天プレート上に画線し、35℃において一晩インキュベートし、次いで、表9に示されるようなそれらの最適条件において培養した。標的微生物に対して使用される濃度よりも10倍高い濃度で10mLのALEMに接種するために各懸濁液を希釈した。この工程を3つ組で行った。培養物を29℃において24時間生育した。増菌期間の終わりに、サンプルをMOXおよびRLM寒天プレート上に画線することにより、ALEMにおいて生育する能力を確かめた。
結果:排他的研究から得られた結果を表9に要約する。試験された菌株はいずれも、試験された条件のALEM中での増菌の後、陽性の結果を報告しなかった。
ロット間試験:本研究の目的は、培地のロット間で製造が一致していることを裏付けることである。
方法:ALEMの製造再現性を確認するために3つの独立したロットを使用した。1つの標的菌株L.モノサイトゲネス HPB5949および1つの非標的菌株E.フェカリス ATCC19433を使用して、各ロットを評価した。
標的菌株を血液寒天プレート上に画線し、35℃において一晩インキュベートした。いくつかのコロニーを、35℃において6〜7時間、9mLのTSB−YEに移した。その細菌培養物を新鮮TSB−YEにおいて1:10希釈し、同じ温度において一晩インキュベートした。次いで、その培養物を10mLのALEMブロスに希釈することにより、低接種材料(fractional inoculum)(1サンプルあたりおよそ0.5CFU)を得た。
非標的菌株については、接種レベルがおよそ5CFU(標的生物よりも10倍高い濃縮)だったことを除いては同じ方法を培養のために使用した。標的の10反復および非標的細菌の5反復を試験した。培養物を29℃において24時間生育した。増菌期間の終わりに、確認のために、サンプルをMOXおよびRLM寒天プレート上に画線した。
結果:Actero Listeriaの3つの異なるバッチを用いて、成功裡の性能試験を行った。95%の信頼区間を用いたPOD解析によって、製造プロセスにおける安定性が証明された(表10を参照のこと)。
安定性試験:調製されたALEMの安定性を、4℃の暗所における6週間の貯蔵期間にわたって調べた。ALEMの性能を、標的および非標的細菌を使用して、貯蔵の0(調製されたばかり)、2、4および6週間後において試験した。
方法:1つの標的菌株L.モノサイトゲネス HPB5949および1つの非標的菌株E.フェカリス ATCC19433を使用して、提案された各貯蔵時点においてActero Listeriaを評価した。標的菌株を血液寒天プレート上に画線し、35℃において一晩インキュベートした。いくつかのコロニーを、35℃において6〜7時間、9mLのTSB−YEに移した。その培養物を新鮮TSB−YEにおいて1:10希釈し、同じ温度において一晩インキュベートした。次いで、標的細菌の培養物を10mLのALEMブロスに希釈することにより、低接種材料(1サンプルあたり0.5CFU)を得た。非標的菌株については、接種レベルがおよそ5CFU(標的生物よりも10倍高い濃縮)だったことを除いては同じ方法を培養のために使用した。標的の10反復および非標的細菌の5反復を試験した。培養物を29℃において24時間生育した。増菌期間の終わりに、確認のために、サンプルをMOXおよびRLM寒天プレート上に画線した。
結果:安定性研究の結果を表11に報告する。調製されたALEMの2つの最も端の貯蔵時点のdPOD値の間の信頼区間が、ゼロを含むことから、調製されたばかりの培地と比べて、貯蔵の45日後の培地の性能に有意な変化が無いことが確認された。調製されたALEMの他の異なる貯蔵時点の間にも有意差は判定されなかった(データ示さず)。これらのデータは、調製されたALEMが、調製後の45日の間に性能の値のいかなる有意な変化もなしに、4℃において貯蔵され得ることを示唆している。
マトリックス研究:ALEMブロスが1つの増菌工程においてステンレス鋼からリステリア属菌を回収する能力を評価するためにマトリックス研究を行った。
本研究のために使用された単離株は、食品に由来する野生分離株であり、Health
Canadaの研究所によって十分特徴付けられている。リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes) HPB5949株およびL.イノキュア(L.innocua) HPB118株は、それぞれステンレス鋼およびプラスチックの表面を用いてこの試験を立証するために使用される。
ステンレス鋼プレートを使用する研究は、Maxivet Inc.において行われ、プラスチック表面を使用するその他の研究は、外部の研究室と共同して実行された(「独立した妥当性確認研究」の項を参照のこと)。
方法:接種材料の調製:標的菌株として使用されたL.モノサイトゲネス HPB5949および競合者として使用されたE.フェカリス ATCC19433を血液寒天プレート上に画線し、35℃において一晩インキュベートした。いくつかのコロニーを35℃において6〜7時間、10mLのTSB−YEに移す。培養物を新鮮TSB−YEにおいて1:10希釈し、同じ温度において一晩インキュベートした。インキュベーションの後、その培養物を使用するまで4±2℃で貯蔵した。
標的菌株と非標的菌株との混合物(比1:10)をステンレス鋼プレート用の接種材料として使用した。その混合物を以下のとおり調製した。L.モノサイトゲネス HPB5949を10%無脂肪粉乳(NFDM)に希釈することにより、部分的陽性(fractionary positive)の結果を得た。さらに、E.フェカリスの培養物も10%NFDMに希釈することにより、標的菌株よりも10倍高い濃度を得た。各菌株の細菌細胞濃度を、それらを混合する前に平板培養(plaiting)することによって確認した。
環境サンプル調製:100cmのステンレス鋼プレートを、食品産業に特化した供給業者から入手した。使用前に、すべてのプレートを清浄にし、オートクレーブすることによって滅菌した。
40枚のステンレス鋼プレートに250μLの混合培養物(6.1.1.の項に記載されたように調製されたもの)を、表面全体に多くの液滴を広げることによって接種した。次いで、他の10枚のステンレス鋼プレートにネガティブコントロールとして250μLの10%NFDMを接種した。
上記表面を、室温(22±2℃)の閉鎖された層流生物学的安全キャビネット内で18
〜20時間乾燥した。中和D/Eブロスで予め湿らせた非殺菌性セルロースサンプリングスポンジ(Nasco Whirl−Pak Speci−Sponge,Nasco,USA)を使用して、各プレートを垂直方向におよそ5回および水平方向におよそ5回拭いた(上下または左右を1回と考える)。各スポンジを滅菌サンプルバッグに入れ、室温で少なくとも2時間維持した。拭いた接種および非接種ステンレス鋼プレートからのスポンジサンプルの半分を、下記に記載される開発者プロトコル(ALEMプロトコル)方法を用いて解析した。残りのスポンジサンプルを、公定法MLG8.07を用いて解析した。
ALEM増菌手順:1セットのスポンジサンプル(20個の接種および5個の非接種)を以下のとおり処理した:29±0.5℃で予熱された90mLのALEMを、バッグに入れられた各単一のスポンジサンプルに加えた。そのサンプルを30秒間ストマッキング処理し、29±0.5℃で24時間増菌した。増菌期間の終わりに、そのサンプルを、10μLの白金耳を使用してMOXおよびRLM寒天プレート上に直接画線した。推定L.モノサイトゲネスコロニーを、MLG8.07が推奨するようにAPI Listeriaを使用して迅速な生化学的検査によって確認した。
ALEM増菌の確認:ALEMプロトコルに従って得られた結果を、USDA−FSIS参照プロトコルに従って2回の増菌(double enrichment)によって確認した。そのために、0.1±0.02mLのALEM増菌サンプルを10±0.5mLのMOPS−BLEBに移し、35±2.0℃で24時間インキュベートした。次いで、MOX寒天プレートを直接画線し、35±2.0℃において24〜28時間インキュベートした。
疑わしいコロニーをMOX寒天プレートからHL寒天に移し、35±2.0℃で18〜26時間インキュベートした。API Listeriaを使用した迅速な生化学的手順を、単離された推定陽性コロニーを確認するために、MLG8.07が推奨するように行った。
公定法の増菌および確認:225±5mLのUVMブロスにおいて2±0.2分間ストマッキング処理された第2のセットのスポンジサンプル(20個の接種および5個の非接種)を30±2.0℃において22±2時間増菌した。その後、0.1±0.02mLのUVM増菌サンプルを10±0.5mlのMOPS−BLEBに移し、35±2.0℃において18〜24±2時間インキュベートした。
各増菌期間の終わりに、サンプルをMOX寒天プレート上に直接画線した。すべての推定陽性サンプルを、MLG8.07に従って行われるAPI Listeriaを使用した迅速な生化学的手順によって確認した。
結果:ALEMマトリックス研究の結果を表12に示す。開発者方法プロトコルに従って接種および処理された20個のサンプルのうち15個が、陽性と確認された。対照的に、公定法プロトコルを使用して処理された20個の接種サンプルのうち5個の陽性の結果しか観察されなかった。試験されたすべてのサンプルにおいて偽陰性は見られなかった。
独立した妥当性確認研究:妥当性確認研究を、AOACの監督下、外部の認可された試験研究室Agat Laboratories(Sant−Laurent,Quebec,Canada)と共同で行った。
方法比較(Method Comparison):ALEMブロスが、29℃における増菌の24時間後のプラスチックプレート環境サンプルからリステリア属菌を回収する能力を評価するために方法比較研究を行った。
方法:接種材料の調製:標的菌株として使用されるL.イノキュアMAX−L−3を血液寒天プレート上に画線し、35℃において一晩インキュベートした。いくつかのコロニーを、35℃において6〜7時間、10mLのTSB−YEに移す。その培養物を新鮮TSB−YEにおいて1:10希釈し、同じ温度において一晩インキュベートした。インキュベーションの後、その培養物を使用するまで4±2℃で貯蔵した。その培養物を10%無脂肪粉乳(NFDM)に希釈することにより、部分的陽性の結果を得る目的のために低接種レベルでプラスチック環境表面に接種した。細菌細胞濃度を、平板培養することによって接種後に確かめた。
サンプル調製:100cmのプラスチックプレートを、食品産業に特化した供給業者から入手した。使用前に、すべてのプレートを清浄にし、オートクレーブすることによって滅菌した。
40枚のプラスチックプレートに250μLのL.イノキュアMAX−L−3培養物(1.1.1.の項に記載されたように調製されたもの)を、表面全体に多くの液滴を広げることによって接種した。次いで、他の10枚のプラスチックプレートにネガティブコントロールとして250μLの10%NFDMを接種した。その表面を、室温(22±2℃)の閉鎖された層流生物学的安全キャビネット内で18〜20時間乾燥した。
環境スポンジサンプルを以下のとおり得た:各プラスチックプレートを、中和D/Eブ
ロスで予め湿らせた非殺菌性セルロースサンプリングスポンジ(Nasco Whirl−Pak Speci−Sponge,Nasco,USA)を使用して垂直方向におよそ5回および水平方向におよそ5回(上下または左右を1回と考える)拭いた。各スポンジを滅菌サンプルバッグに入れ、室温で少なくとも2時間維持した。
拭いた接種および非接種プラスチックプレートからのスポンジサンプルの半分を、下記に記載される開発者プロトコル(ALEMプロトコル)方法を用いて解析した。残りのスポンジサンプルを、公定法MLG8.07を用いて解析した。
ALEM増菌プロトコル:1セットのスポンジサンプル(20個の接種および5個の非接種)を以下のとおり処理した:29±0.5℃で予熱された90mLのALEMを、バッグに入れられた各単一のスポンジサンプルに加えた。そのサンプルを30秒間ストマッキング処理し、29±0.5℃で24時間増菌した。増菌期間の終わりに、そのサンプルを、MOXおよびRLM寒天プレート上に直接画線した。推定L.イノキュアコロニーを、MLG8.07公定法に記載されているようにAPI Listeriaを使用した迅速な生化学的検査によって確認した。
ALEM増菌の確認:ALEMプロトコルに従って得られた結果を、USDA−FSIS参照プロトコルが推奨するように2回の増菌によって確認した。
そのために、0.1±0.02mLのALEM増菌サンプルを10±0.5mLのMOPS−BLEBに移し、35±2.0℃で24時間インキュベートした。次いで、MOX寒天プレートを直接画線し、35±2.0℃において24〜28時間インキュベートした。
疑わしいコロニーをMOX寒天プレートからHL寒天に移し、35±2.0℃で18〜26時間インキュベートした。API Listeriaを使用した迅速な生化学的手順を、単離された推定陽性コロニーを確認するために、MLG8.07公定法が推奨するように行った。
公定法の増菌および確認:第2のセットのスポンジサンプル(20個の接種および5個の非接種)を、225±5mlのUVMブロスにおいて2±0.2分間ストマッキング処理し、30±2.0℃において22±2時間増菌した。その後、0.1±0.02mLの各UVM増菌サンプルを10±0.5mlのMOPS−BLEBに移し、35±2.0℃において18〜24±2時間インキュベートした。
各増菌期間の終わりに、サンプルをMOX寒天プレート上に直接画線した。すべての推定陽性サンプルを、MLG8.07公定法に従ってAPI Listeriaを使用した迅速な生化学的手順によって確認した。
結果:方法比較研究の結果を表13に示す。PODおよび対応のないカイ二乗解析に基づくと、プラスチック食品接触表面からのL.イノキュアの回収について、開発者法プロトコルと公定法プロトコルとの間に有意差は指摘されなかった。偽陰性の結果または偽陽性の結果も報告されなかった。表14は、ActeroListeria法に対する性能パラメータを要約している。
本明細書中に提示された実施形態および実施例は、特許請求される主題の一般的性質の例証であって限定ではない。これらの実施形態が、開示され特許請求される主題の精神および範囲から逸脱することなく、様々な用途のために様々な方法で容易に改変および/または適合され得ることを当業者は理解するだろう。本明細書の請求項は、すべての代替の実施形態およびその主題の等価物を含むがこれらに限定されないと理解されるべきである。本明細書中で使用される句、単語および用語は、例証であって限定ではない。法律が許す限り、本明細書に引用されたすべての参考文献が、その全体が参照により援用される。本明細書中に開示される種々の実施形態の任意の態様が、一連の可能性のある別の実施形態において組み合され得ること、および別の特徴の組み合わせ(それらのすべてが特徴の組み合わせを変更させる)が、特許請求される主題の一部を形成すると理解されるべきであることが理解されるだろう。特定の実施形態は、開示されるエレメントのいずれか1つ
以上を二者択一的に含み得るか、それらからなり得るか、またはそれらを排除し得る。
独占的な権利または特権が請求される本発明の実施形態は以下のとおり定義される。

Claims (11)

  1. 5g/リットルのフィトン(PHYTON:米国登録商標)と、
    5g/リットルのトリプトンと、
    5g/リットルの牛肉エキスと、
    5g/リットルの酵母エキスと、
    13.7g/リットルのMOPS緩衝剤と、
    8.5g/リットルのMOPS遊離酸と、
    0.5g/リットルのクエン酸第二鉄IIIと、
    8g/リットルの塩化リチウムと、
    2g/リットルの硫酸マグネシウムと、
    1g/リットルのピルビン酸ナトリウム、および、
    生物学的に有効な組み合わせのナリジクス酸、シクロヘキシミドおよび塩酸アクリフビランを全て含み、
    ナリジクス酸の濃度が27mg/リットルであり、シクロヘキシミドの濃度が33.75mg/リットルであり、塩酸アクリフビランの濃度が10.125mg/リットルである、リステリア属菌を選択的に培養するための、培地。
  2. 生物学的サンプル中に存在するリステリア属菌を選択的に培養するための方法であって、請求項1に記載の培地でサンプルを培養する培養工程を含む、方法。
  3. 第1の増菌工程を含む、請求項2に記載の方法。
  4. 前記培養工程は29℃以上43℃以下で行われる、請求項2に記載の方法。
  5. 前記培養工程は29℃以上30℃以下で行われる、請求項4に記載の方法。
  6. 培養期間は28時間以内である、請求項2に記載の方法。
  7. 培養期間は24時間以内である、請求項2に記載の方法。
  8. 生物学的サンプルは、冷凍された、冷蔵された、すりつぶされた、切り刻まれた、缶詰された、加熱処理された、乾燥された、貯蔵されたまたは精製されたものである、請求項2に記載の方法。
  9. リステリアは、リステリア・モノサイトゲネス、リステリア・イバノビ、リステリア・ウェルシメリ、リステリア・ゼーリゲリ、リステリア・イノキュアおよびリステリア・グレイからなる群から選択される菌株である、請求項2に記載の方法。
  10. 前記培養工程の後に、リステリアが培地に存在しているかを検出する検出工程をさらに含む、請求項2に記載の方法。
  11. 前記検出工程は、PCR、レクチン結合、単純拡散、側方拡散、免疫学的検出、ラテラルフローまたはフロースルーの工程を含む、請求項10に記載の方法。
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