JP6637774B2 - 溶存酸素増加装置 - Google Patents

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Description

本発明は、水中に酸素を供給して水中の溶存酸素量を増加させる溶存酸素増加装置に関する。
従来、海、河川、湖沼、池等の水質浄化や、魚介類の養殖における発育促進または植物の育成促進を図ること等を目的として、水中に酸素を供給して溶存酸素量を増加させる技術が知られている。
例えば、本願出願人は、気体を導入するコンプレッサと、その導入された気体から高濃度の酸素を供給する酸素窒素分離器と、池等から水を汲み上げる自吸式ポンプと、その汲み上げられた水を前記池等に戻すパイプの先端に設けられるマイクロバブル発生ノズルと、を有する溶存酸素濃度増加装置を提案している(特許文献1)。
上記従来技術の溶存酸素濃度増加装置は、自吸式ポンプによって池等から汲み上げられた水に、酸素窒素分離器から供給される高濃度の酸素を混入し、その高濃度に酸素が混入された水(酸素水)を、マイクロバブル発生ノズルを介して池等の水中に噴出する。
前記マイクロバブル発生ノズルは、流入部よりも径が小さい絞り部を有し、その絞り部の先端には、絞り部から流出する酸素水が渦流状態に攪拌されながら放出される略球形貯留部が設けられている。これにより、水中に混入された酸素の気泡が微細化され、高濃度に酸素を溶存させることができる。
特開2011−173106号公報
しかしながら、上記した従来技術では、水質浄化作用等の効果を高めるために、水中の溶存酸素濃度を更に高めるという観点において改善の余地があった。
具体的には、特許文献1に開示された溶存酸素濃度増加装置では、同文献の表1に示されるように、酸素注入を開始してから約3時間半で水中の溶存酸素濃度を23.4mg/Lにまで上昇させることができた。しかし、同文献の溶存酸素濃度増加装置では、更に長時間に亘って酸素注入を継続しても、或いは水の循環量に対する酸素の供給量を増大させても、水中の溶存酸素濃度の上昇には限界があり、溶存酸素量を大きく増加させることができなかった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、簡単な構成で水中に溶存する酸素の濃度を高めることができる溶存酸素増加装置を提供することにある。
本発明の溶存酸素増加装置は、水を吸入して吐出するポンプと、前記ポンプの吸入側に接続される吸入経路及び前記ポンプの吐出側に接続される吐出経路を有する循環経路と、前記循環経路に酸素を供給する酸素供給装置と、を備え、前記吸入経路には、前記酸素供給装置から供給される酸素が注入される第1の酸素注入部と、流路断面が縮小された後に拡大される第1の絞り部と、が設けられ、前記吐出経路には、前記酸素供給装置から供給される酸素が注入される第2の酸素注入部と、流路断面が縮小された後に拡大される第2の絞り部と、が設けられ、前記第2の酸素注入部及び前記第2の絞り部の下流の前記吐出経路には、流路断面が縮小される第3の絞り部が形成され、前記第2の絞り部の流路断面積は、前記第1の絞り部の流路断面積よりも小さく、前記第3の絞り部の流路断面積は、前記第2の絞り部の流路断面積よりも小さいことを特徴とする。
また、本発明の溶存酸素増加装置は、水を吸入して吐出するポンプと、前記ポンプの吸入側に接続される吸入経路及び前記ポンプの吐出側に接続される吐出経路を有する循環経路と、前記循環経路に酸素を供給する酸素供給装置と、を備え、前記吸入経路には、前記酸素供給装置から供給される酸素が注入される第1の酸素注入部と、流路断面が縮小された後に拡大される第1の絞り部と、が設けられ、前記吐出経路には、前記酸素供給装置から供給される酸素が注入される第2の酸素注入部と、流路断面が縮小された後に拡大される第2の絞り部と、が設けられ、前記第2の酸素注入部及び前記第2の絞り部の下流の前記吐出経路には、流路断面が縮小される第3の絞り部が形成され、前記第1の酸素注入部から注入される酸素の量は、前記第2の酸素注入部から注入される酸素の量よりも少ないことを特徴とする。
本発明の溶存酸素増加装置によれば、ポンプの吸入側に接続される吸入経路に形成される第1の酸素注入部と、ポンプの吐出側に接続される吐出経路に形成される第2の酸素注入部と、を有する。即ち、酸素供給装置から供給される酸素は、ポンプの吸入側及び吐出側の2カ所から注入されることになり、これにより、循環経路を流れる水に多量の酸素を供給することができる。
そして、酸素が混合された水が流れる循環経路には、流路断面が縮小される3カ所の絞り部が形成される。即ち、循環経路は、吸入経路に形成される第1の絞り部と、吐出配管に形成される第2の絞り部と、第2の絞り部の下流の吐出配管に形成される第3の絞り部と、を有する。このような構成により、これら3カ所の絞り部を水が通過する際の圧力変化によって、水中に混合された酸素の気泡が微細化され、効率良く酸素を水に溶解させることができる。これにより、水中に溶存する酸素量を増加させ、且つ長時間に亘って高い酸素濃度を維持することができる。具体的には、本発明によれば、水中の溶存酸素量は、上記した従来技術に比べて2倍以上に高められる。
また、本発明の溶存酸素増加装置によれば、前記第2の絞り部の流路断面積は、前記第1の絞り部の流路断面積よりも小さく、前記第3の絞り部の流路断面積は、前記第2の絞り部の流路断面積よりも小さい。これにより、水中への酸素の溶解が促進されると共に、ポンプにおけるキャビテーションの発生が抑制され、循環水量の低下やポンプの損傷を回避することができる。
また、本発明の溶存酸素増加装置によれば、前記第1の酸素注入部から注入される酸素の量は、前記第2の酸素注入部から注入される酸素の量よりも少なくても良い。これにより、第1の酸素注入部から注入された酸素の気泡が水中に溶解されずにポンプに吸入されることによる流量の低下やキャビテーションの発生を抑制しつつ、高濃度に酸素を溶解させることができる。
本発明の実施形態に係る溶存酸素増加装置の概略を示す構成図である。 同上溶存酸素増加装置の(A)第1の酸素注入部、(B)第2の酸素注入部、(C)吐出ノズル、の概略構造を示す縦断面図である。 同上溶存酸素増加装置を用いた酸素供給試験における水中の酸素濃度の変化を示すグラフである。 同上溶存酸素増加装置を用いた酸素供給試験を停止した後の水中の酸素濃度の変化を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態に係る溶存酸素増加装置を図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る溶存酸素増加装置1の概略を示す構成図である。図1に示すように、溶存酸素増加装置1は、酸素濃度を高める対象である水が貯留される貯水部20から水を汲み上げ、その水に酸素を注入して、貯水部20に還流させる装置である。貯水部20は、例えば、水を貯留する容器や、海、河川、湖沼、池等である。
溶存酸素増加装置1は、貯水部20から水を汲み上げて貯水部20へと還流させる流路である循環経路10と、循環経路10内を流れる水に高濃度の酸素を供給する酸素供給装置2と、を有する。
循環経路10は、例えば、合成樹脂製のホースやパイプ等の配管部材から形成される流路である。循環経路10には、貯水部20から水を汲み上げて循環させるためのポンプ3が介装される。即ち、循環経路10は、ポンプ3と、ポンプ3の吸入側に接続される吸入経路11と、ポンプ3の吐出側に接続される吐出経路12と、を有する.ポンプ3は、例えば、多段式の渦巻ポンプ等であり、自吸能力を有する自吸式ポンプが好ましい。
吸入経路11の吸水口、即ちポンプ3に接続される端部の反対側となる端部は、貯水部20の水中に挿入される。なお、吸入経路11の吸水口には、循環経路10に異物等が流入することを抑制するためのフィルタ13が取り付けられても良い。
吸入経路11には、酸素供給装置2から供給される酸素が注入される第1の酸素注入部4が設けられる。第1の酸素注入部4には、酸素供給装置2につながり酸素供給装置2から供給される酸素を流す酸素供給配管17が接続され、酸素供給配管17には、第1の酸素注入部4に供給される酸素の流量を調整する流量調整弁7が設けられる。
吐出経路12には、酸素供給装置2から供給される酸素が注入される第2の酸素注入部5が設けられる。第2の酸素注入部5には、酸素供給装置2につながり酸素供給装置2から供給される酸素を流す酸素供給配管18が接続され、酸素供給配管18には、第2の酸素注入部5に供給される酸素の流量を調整する流量調整弁8が設けられる。
吐出経路12の吐出口、即ちポンプ3に接続される端部の反対側となる端部は、貯水部20の水中に挿入される。吐出経路12の吐出口には、水中に混入された酸素の気泡を微細化して、該酸素が混入された水を貯水部20内に噴出させるマイクロバブル発生ノズルとしての吐出ノズル6が設けられる。
酸素供給装置2は、高濃度の酸素を供給する装置であり、例えば、外気から高濃度の酸素を分離して供給する多段式の酸素濃縮機等である。詳しくは、酸素供給装置2は、外部から空気を吸入して圧縮する図示しないコンプレッサと、前記の吸入された空気から酸素と窒素等を分離して高濃度の酸素を取り出す図示しない酸素窒素分離器と、を有する。また、酸素供給装置2は、前記コンプレッサで圧縮されて高温になった空気を冷却するための図示しない冷却器や、前記圧縮された空気の圧力を調整するための図示しないエアレギュレータ等を備えても良い。
なお、酸素供給装置2は、前述の酸素濃縮機等に限定されるものではない。例えば、酸素供給装置2として、酸素ボンベ等を利用し、該酸素ボンベに貯蔵された高濃度の酸素を循環経路10に供給しても良い。
また、溶存酸素増加装置1は、酸素供給装置2の内部に若しくは酸素供給装置2とは別に、循環経路10内の水にオゾンを供給するオゾン供給器を備えても良い。これにより、オゾンによる殺菌若しくは消毒効果が得られる。
また、溶存酸素増加装置1は、ポンプ3の稼働や、酸素供給装置2の稼働、流量調整弁7及び流量調整弁8の開閉、その他の図示しない電磁弁等の開閉等を制御する図示しない制御装置を備える。前記制御装置は、タイマ手段を備え、該タイマ手段によってポンプ3等を間欠的に運転しても良い。これにより、水中の酸素濃度が所定の値まで高められた後は、間欠運転によって、水中の酸素濃度を好適に維持しつつ、消費電力の削減を図ることができる。
図2(A)は、溶存酸素増加装置1の第1の酸素注入部4の概略構造を示す縦断面図であり、同図(B)は、第2の酸素注入部5の概略構造を示す縦断面図であり、同図(C)は、吐出ノズル6の概略構造を示す縦断面図である。
図2(A)に示すように、吸入経路11に設けられる第1の酸素注入部4には、流路断面が縮小された後に拡大される第1の絞り部14が設けられる。詳しくは、吸入経路11の流路断面は略円形状であり、第1の絞り部14の内径d1は、その上流及び下流の内径d0に比べて小さい。そして、酸素供給装置2につながる酸素供給配管17の流路は、第1の絞り部14において、水の流路である吸入経路11と合流する。
このような構成により、酸素供給配管17を経由して供給される高濃度の酸素は、吸入経路11を流れる水に注入、混合される。そして、水中に混入した酸素の気泡は、第1の絞り部14を通過する際の圧力変化及び流れの乱れによって微細化される。その結果、水中への酸素の溶解が促進される。
図2(B)に示すように、吐出経路12に設けられる第2の酸素注入部5には、流路断面が縮小された後に拡大される第2の絞り部15が設けられる。詳しくは、吐出経路12の流路断面は略円形状であり、第2の絞り部15の内径d2は、その上流及び下流の内径d0に比べて小さく、且つ第1の絞り部14の内径d1よりも小さい。
ここで、第2の絞り部15の流路断面積は、第1の絞り部14の流路断面積の65〜95%であり、好ましくは、70〜90%、より好ましくは、75〜85%が良い。
そして、酸素供給装置2につながる酸素供給配管18の流路は、第2の絞り部15において、水の流路である吐出経路12と合流する。
このような構成により、酸素供給配管18を経由して供給される高濃度の酸素は、吐出経路12を流れる水に注入、混合される。そして、水中に混入した酸素の気泡は、第2の絞り部15を通過する際の圧力変化及び流れの乱れによって微細化され、効率的に水中に溶解される。
図2(C)に示すように、吐出経路12の吐出口に設けられる吐出ノズル6には、流路断面が縮小される第3の絞り部16が形成される。即ち、第3の絞り部16は、第2の酸素注入部5及び第2の絞り部15の下流となる吐出経路12の吐出口近傍に設けられる。そして、第3の絞り部16は、酸素が混入された水が吐出経路12から貯水部20に吹き出される噴出孔となる。
第3の絞り部16の流路断面は略円形状であり、第3の絞り部16の内径d3は、その上流の内径d0に比べて小さく、且つ第1の絞り部14の内径d1及び第2の絞り部15の内径d2よりも小さい。
ここで、第3の絞り部16の流路断面積は、第1の絞り部14の流路断面積の10〜50%であり、好ましくは、15〜45%、より好ましくは、20〜40%が良い。
このような構成により、吐出ノズル6から吐出される水中の酸素は、第3の絞り部16を通過する際の圧力変化によって気泡が微細化され、更に、貯水部20に勢い良く噴出されて攪拌されることにより、効率的に水中に溶解される。
上記のように、溶存酸素増加装置1では、酸素供給装置2から供給される酸素は、第1の酸素注入部4及び第2の酸素注入部5から、即ちポンプ3の吸入側及び吐出側の2カ所から注入されることになる。これにより、循環経路10を流れる水に多量の酸素を供給することができる。
そして、酸素が混合された水が流れる循環経路10には、前述のとおり、流路断面が縮小される3カ所の絞り部、即ち第1の絞り部14と、第2の絞り部15と、第3の絞り部16と、が形成されている。これにより、これら3カ所の絞り部(14、15、16)を水が通過する際の圧力変化によって、水中に混合された酸素の気泡が微細化され、効率良く酸素を水に溶解させることができる。これにより、水中に溶存する酸素量を増加させ、且つ長時間に亘って高い酸素濃度を維持することができる。
また、前述のとおり、第2の絞り部15の流路断面積は、第1の絞り部14の流路断面積よりも小さく、第3の絞り部16の流路断面積は、第2の絞り部15の流路断面積よりも小さい。これにより、水中への酸素の溶解が促進されると共に、ポンプ3におけるキャビテーションの発生が抑制され、循環水量の低下やポンプ3の損傷を回避することができる。
ここで、第1の酸素注入部4から注入される酸素の量は、第2の酸素注入部5から注入される酸素の量よりも少ない方が好ましい。これにより、水中に溶解されない酸素の気泡がポンプ3に吸入されることやキャビテーションの発生が抑制される。
詳しくは、第1の酸素注入部4から注入される酸素の量は、循環経路10(図1参照)に吸入される水の量に対して、標準状態における体積比15%以下が良い。水に対する体積比15%を超える酸素が第1の酸素注入部4から注入されると、水中に溶解されない酸素の気泡がポンプ3に吸入され、ポンプ3の能力が低下して水の循環量が低下するので、水中の酸素濃度を高めることが難しくなる。また、キャビテーションの発生により、ポンプ3が破損する恐れもある。
他方、第1の酸素注入部4から酸素が全く注入されないと、第2の酸素注入部5から注入される酸素の量を増やしても、水中の酸素濃度を高める効果は限定される。例えば、特許文献1に記載された従来技術よりも高い酸素濃度にすることは難しい。
そこで、第1の酸素注入部4からは、循環経路10に吸入される水の量に対して、標準状態における体積比で少なくとも1%以上の酸素が注入されることが望ましい。上記を勘案して更に好ましくは、第1の酸素注入部4から注入される酸素の量は、循環経路10に吸入される水の量に対して、標準状態における体積比2〜10%が良く、更に好ましくは、3〜8%が良い。
このように、第1の酸素注入部4から注入される酸素の量を好適に調整することにより、水中に溶解されない酸素の気泡がポンプ3に吸入されることによる流量の低下や、キャビテーションの発生等を抑制することができ、水中の酸素濃度を効率的に高めることができる。
[実施例1]
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。なお、本発明は以下に挙げる実施例によって何ら限定されるものではない。
図3は、溶存酸素増加装置1の一実施例について性能評価試験を行った結果の一例を示す図であり、溶存酸素増加装置1を用いた酸素供給運転による水中の酸素濃度の変化を示すグラフである。
本実施例では、図1に示すポンプ3として、0.7kWの多段渦巻ポンプを用いている。また、本実施例では、図2(A)に示す第1の絞り部14の内径d1を、φ10mm、図2(B)に示す第2の絞り部15の内径d2を、φ9mm、図2(C)に示す第3の絞り部16の内径d3を、φ6mmとしている。
そして、水量約1tonの水が貯留された容器から水を汲み上げて、毎分約27Lで循環させ、図1に示す第1の酸素注入部4から毎分約1Lの高濃度酸素を注入し、第2の酸素注入部5からは毎分約3Lの高濃度酸素を注入した。なお、試験時の水温は、11.3℃であった。
図3に示すように、容器内の水中の酸素濃度は、試験開始前は約8.8mg/Lであったが、試験開始から約30分後には、約50mg/Lに上昇し、約45分後には、約55mg/Lになって、その後安定した。
なお、特許文献1に記載された従来技術の溶存酸素濃度増加装置では、同文献の表1に示されるように、水中の溶存酸素濃度は、酸素注入を開始してから約3時間半で23.4mg/Lにまで上昇した。しかし、酸素濃度を更に高めることはできなかった。
図3から明らかなように、本実施例では、水中の酸素濃度は、標準大気状態における飽和溶存酸素濃度(約10.5mg/L)を遥かに超えて上昇し、試験開始から30分程度で、従来技術における最高到達濃度の2倍以上にまで上昇している。このように、本実施例は、従来技術を遥かに凌ぐ溶存酸素増加性能を有することが分かる。
図4は、上記した溶存酸素増加装置1の実施例の性能評価試験の結果の一例を示す図であり、溶存酸素増加装置1を用いた酸素供給運転を停止した後の水中の酸素濃度の変化を示すグラフである。
図4に示すように、酸素注入を停止した後、水中の酸素量は次第に減少する。しかし、酸素注入運転を停止してから10日後であっても、水中の酸素濃度は、標準大気状態における飽和溶存酸素濃度よりも高く、高酸素濃度の状態が長期間に亘って維持されていることが分かる。
[実施例2]
次に、図1に示すポンプ3等を変更した他の実施例について説明する。本実施例では、ポンプ3として、0.65kWの多段渦巻ポンプを用い、水の循環量を毎分約14.6Lとした。また、本実施例では、図2(A)に示す第1の絞り部14の内径d1を、φ9.5mm、図2(B)に示す第2の絞り部15の内径d2を、φ8.5mm、図2(C)に示す第3の絞り部16の内径d3を、φ5mmとしている。酸素注入量等は、前述の実施例1と同様である。
評価試験の結果、酸素注入運転を開始してから約36分後に、水中の酸素濃度は、約55mg/Lまで上昇した。本実施例は、前述の実施例1と同等若しくはそれ以上の溶存酸素増加性能を有することが確認された。
以上説明の如く、溶存酸素増加装置1によれば、簡単な装置構成で、水中に溶存する酸素の濃度を効率的に高めることができる。溶存酸素増加装置1は、ヘドロや油等によって汚染された海、河川、湖沼、池等の水質浄化に特に効果的であり、その他にも、魚介類の養殖における発育促進等にも利用できる。また、溶存酸素増加装置1を用いて、植物工場や園芸施設における水耕栽培の溶液を高酸素化することにより、農作物等の育成促進を図ることもできる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更実施が可能である。
1 溶存酸素増加装置
2 酸素供給装置
3 ポンプ
4 第1の酸素注入部
5 第2の酸素注入部
6 吐出ノズル
10 循環経路
11 吸入経路
12 吐出経路
13 フィルタ
14 第1の絞り部
15 第2の絞り部
16 第3の絞り部
17 酸素供給経路
18 酸素供給経路

Claims (3)

  1. 水を吸入して吐出するポンプと、
    前記ポンプの吸入側に接続される吸入経路及び前記ポンプの吐出側に接続される吐出経路を有する循環経路と、
    前記循環経路に酸素を供給する酸素供給装置と、を備え、
    前記吸入経路には、前記酸素供給装置から供給される酸素が注入される第1の酸素注入部と、流路断面が縮小された後に拡大される第1の絞り部と、が設けられ、
    前記吐出経路には、前記酸素供給装置から供給される酸素が注入される第2の酸素注入部と、流路断面が縮小された後に拡大される第2の絞り部と、が設けられ、
    前記第2の酸素注入部及び前記第2の絞り部の下流の前記吐出経路には、流路断面が縮小される第3の絞り部が形成され
    前記第2の絞り部の流路断面積は、前記第1の絞り部の流路断面積よりも小さく、
    前記第3の絞り部の流路断面積は、前記第2の絞り部の流路断面積よりも小さいことを特徴とする溶存酸素増加装置。
  2. 水を吸入して吐出するポンプと、
    前記ポンプの吸入側に接続される吸入経路及び前記ポンプの吐出側に接続される吐出経路を有する循環経路と、
    前記循環経路に酸素を供給する酸素供給装置と、を備え、
    前記吸入経路には、前記酸素供給装置から供給される酸素が注入される第1の酸素注入部と、流路断面が縮小された後に拡大される第1の絞り部と、が設けられ、
    前記吐出経路には、前記酸素供給装置から供給される酸素が注入される第2の酸素注入部と、流路断面が縮小された後に拡大される第2の絞り部と、が設けられ、
    前記第2の酸素注入部及び前記第2の絞り部の下流の前記吐出経路には、流路断面が縮小される第3の絞り部が形成され
    前記第1の酸素注入部から注入される酸素の量は、前記第2の酸素注入部から注入される酸素の量よりも少ないことを特徴とする溶存酸素増加装置。
  3. 前記第1の酸素注入部から注入される酸素の量は、前記第2の酸素注入部から注入される酸素の量よりも少ないこと特徴とする請求項1に記載の溶存酸素増加装置。
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