JP6637329B2 - 電子時計 - Google Patents

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本発明は、計時機能に加えて付加機能を有する電子時計に関する。
光発電する発電手段と二次電池を備え、計時した時刻を表示するだけでなく、電波受信やアラームなどの付加機能を備えた電子時計がある。このような電子時計において、二次電池の電池残量のレベルに応じて付加機能を制限し、電池残量の消耗による時計回路の停止を防止している。
特開平11−64548号公報(図3)
特許文献1に示した複数の付加機能を有する電子時計では、それぞれの付加機能が予め定まった時刻に動作するようプログラムされており、正時に動作を開始することが多いため、複数の付加機能が重複して動作することがある。この際、電池電圧が大幅に低下するため、電池の蓄電電圧が低いときは一時的に時計回路の動作停止電圧に至り、時計回路が停止または、異常動作を発症する可能性がある。
本発明は、複数の付加機能を備えた時計において、付加機能が重複して動作する予定であっても、電池電圧の大幅低下による時計回路の停止を防止し、電池の持続時間を長くできる制御方法を備えた電子時計を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明による電子時計は、時刻を計時する時刻計時手段と、時刻を表示する時刻表示手段と、電力を蓄電する蓄電手段と、蓄電手段の電圧を検出する電池電圧検出手段と、時刻計時する以外の機能である付加機能を動作させる付加機能手段と、電池電圧検出手段で検出した電池電圧が、付加機能に応じて選択された閾値電圧より
も小さい場合に、付加機能手段の動作を禁止する電圧比較判定手段と、を有し、付加機能手段は、第1の付加機能と、第2の付加機能を含み、第1の付加機能の動作と第2の付加機能の動作とが重複する重複期間と、第1の付加機能と第2の付加機能とがそれぞれ単独で動作する非重複期間を設け、第2の付加機能の閾値電圧は、非重複期間よりも重複期間のほうを高くすることを特徴としている。
本発明によれば、重複した付加機能に対して禁止を判断する閾値電圧を制御することで、付加機能の実施による電池電圧の大幅低下による時計回路の停止を防止し、使用者にとって重要な付加機能は動作させつつ、電池の持続時間の向上につなげることが可能である。
本発明の第1の実施形態に係る電子時計の外観を示す平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る電子時計の内部構成を示すブロック図である。 非重複状態と重複状態における電波受信の禁止を判断する閾値電圧を示した図である。 付加機能における動作の設定について示した表である。 重複状態における付加機能の動作制御を示したタイムチャートである。 重複状態における付加機能の優先度を示した表である。 第1、第2の付加機能を決定する流れを示したフローチャートである。 重複状態における付加機能の制御の流れを示したフローチャートである。 電池電圧が、閾値電圧を下回ったときの指針表示の一例を示す図である。 電池電圧が、閾値電圧を下回ったときの指針表示の一例を示す図である。 重複状態における付加機能の優先度と閾値電圧を示した表である。 付加機能における消費電力と重複状態の閾値電圧を示した表である。 重複状態における付加機能の動作制御における変形例を示したタイムチャートである。
以下、図面を用いて本発明の第1の実施形態に係る電子時計1について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電子時計1の外観の一例を示す平面図であり、図2は、電子時計1の内部構成を示すブロック図である。
図1に示されるように、電子時計1は、時刻を表示する時針2a・分針2b・秒針2c(時刻表示手段)と、クロノグラフ秒を表示する指針3と、クロノグラフ秒や曜日等を表示する液晶表示4a、4bと、プッシュボタン5と、りゅうず6とを備えている。また図2に示されるように、電子時計1は、発電機構10と、操作部60、時刻機能部40、付加機能部30(付加機能手段)、制御部20(制御手段)を有して構成される。上記発電機構10は、ソーラーセル11(発電手段)、電源制御部12、2次電池13(蓄電手段)、電圧検出部14、を備える。操作部60は、図1に示したプッシュボタン5とりゅうず6に相当する。制御部20は、発電検出部21(発電検出手段)、節電判定部22、閾値電圧記憶部23、閾値電圧切換部24、電圧比較判定部25(電圧比較判定手段)、駆動制御部26を有している。時刻表示を行う時刻機能部40は、指針41、モータ42、文字表示を行うLCD44、を有していて、付加機能部30は、電波受信31、アラーム32、クロノグラフ33、針位置検出34、照明35、を備えている。次に、図2における各ブロックの動作について詳しく述べる。
ソーラーセル11は、太陽光などの外光を電気エネルギーに変換する発電素子であり、ここで発電した電力は充電制御を行う電源制御部12を介して2次電池13に蓄電され、制御部20、時刻機能部40、付加機能部30、操作部60、電源制御部12、電圧検出部14に供給され、それぞれの動作の為に消費される。
電圧検出部14によって検出された2次電池13の電圧は、閾値電圧記憶部23に記憶された複数の閾値電圧から閾値電圧切換部24により付加機能に応じて選択された閾値電圧と、電圧比較判定部25で比較され、その比較結果が駆動制御部26に伝達される。駆動制御部26は、図示しない発振器と分周器などからなる時刻計時回路(時刻掲示手段)により時刻を計時しており、モータ42に駆動信号を出力して指針41を回転させて、この内部計時時刻や電波受信31により確定した時刻、または時計動作に関する情報を表示する。さらに、駆動制御部26はLCD44に駆動信号を入力し、時計動作に関連する情報、例えば、時刻、カレンダ、クロノグラフ33の計測値又は各種設定等を表示できる。
以下では、内部計時時刻を表示するために、時刻の進行に応じて各指針を動かすことを通常運針と呼ぶ。そして、電子時計1の付加機能における動作期間が重複している状態を重複状態、重複していない状態を非重複状態と呼ぶことにする。
また、駆動制御部26は、電波受信31、アラーム32、クロノグラフ33、指針位置検出34、照明35の各付加機能に対し、動作あるいは停止を指示する付加機能制御信号を出力する。
発電検出部21は、ソーラーセル11が光を受けて発電しているか否かを定期的に検知して節電判定部22に伝え、一定時間以上連続して発電していない場合は、節電判定部22で使用者が電子時計1を使用していないと判断し、通常状態から節電状態に移行するよう駆動制御部26に指示を伝達する。ここで節電状態とは、電子時計1が電力を節約するために例えば秒針2cを停止させた状態のことをいい、これにより、秒針2cを駆動する電力の消費を抑制できるため、電池電力使い切って計時機能が停止するまでの期間を長くすることができる。
節電状態は、操作部60が操作されるか、または光発電が行われた時点で、通常運針に復帰する。節電状態中でも駆動制御部26の内部計時は継続しており、節電状態が解除され非節電状態に復帰する場合、駆動制御部26は停止していた現在の指針位置から、内部計時時刻を表示する指針位置までの駆動信号をモータ42に出力する。
操作部60は、例えば図1に示したプッシュボタン5またはりゅうず6等であって、電子時計1の使用者による操作を受け付けて、その操作による信号を駆動制御回路26に出力する。駆動制御部26は、操作部60が受け付けた操作入力に応じて各種の処理を実行する。
節電状態は、操作部60が操作されるか、または光発電が行われた時点で、通常運針に復帰する。節電状態中でも駆動制御部26の内部計時の動作は継続しており、節電状態が解除され通常状態に復帰する場合、停止していた現在の指針位置から内部計時時刻を表示する位置まで指針41を移動させるため、駆動制御部26はモータ駆動信号をモータ42に出力する。なお、時計の使用者は、プッシュボタン5またはりゅうず6を操作することにより、付加機能の選択と動作設定が可能である。
次に、付加機能の動作について説明する。
電波受信31は、アンテナにより長波標準電波を受信し、受信信号を増幅、検波、復調し、時刻データに変換する。長波標準電波に含まれる時刻データは、60秒で1セットであり、現在年の1月1日から現在日までの通算日数、現在の時分などのデータが含まれる。複数の時刻データは、月、日、時又は分等のデータ毎に比較され、一定数以上の一致を認めた場合、その時刻データが確実であると判断し、モータ42を駆動して表示時刻を修正する。
電波受信31は、常に正しい時刻を表示するために毎日1回もしくは複数回決められた時刻(定時受信)に行うか、時計使用者がリューズを引いて動作モードの中から電波受信モードを選択し、プッシュボタン5を押すことで電波受信31を行う(強制受信)ことができる。電波受信時に消費される電流は、毎秒数10〜100uAほどであり、通常運針時における消費電流の100倍もの電流が流れる。さらに電波受信31には、分単位の時間を必要とするため、1回の電波受信による電力消費は大きいものになる。
ここでは、長波標準電波の受信を例に説明したが、GPS(登録商標)等の衛星信号受信や、Bluetooth(登録商標)等の近距離通信の受信等に本実施形態を適用してもよい。
アラーム32は、あらかじめ使用者により設定されたアラーム時刻と、内部時刻が一致
した場合、駆動制御部26から出力された駆動信号に応じて、圧電素子を振動させアラーム音を鳴動させる。また、カウントダウンタイマーと連動し、タイマーの残り時間が無くなった時に鳴動させることもできる。アラーム駆動時は、圧電素子に数秒間にわたり間欠的にmAレベルの高電流を与えて鳴らすため、消費する電力が大きい。さらに、毎日決まった時刻に数秒間アラーム32が鳴るように設定すると、電力は日を追って確実に消費され、アラーム32の鳴動に応じてLEDによるバックライトを点滅させる場合は、さらなる電力を消費することになる。
クロノグラフ33は、使用者が操作部60を押下することにより時間を計測できる機能であり、駆動制御部26がクロノグラフ用モータ、あるいは、秒針用モータに駆動信号を出力して指針を動作させる。
指針位置検出34は、時計に加わる衝撃により生じる指針位置のずれを防止するため、光学的手段により現在の指針位置を検出し、正常な時刻を示す位置に指針を自動で再配置する機能のことである。駆動制御部26からの駆動信号により、指針位置検出34が駆動される。指針位置検出方法の1例としては、時針2aが取り付けられる時針車と分針2bが取り付けられる分針車に透過穴を設け、透過穴同士が一致する位置をフォトダイオードあるいはLEDとフォトセンサーにより検出している。これら歯車の透過穴位置に対する相対的な指針の位置は予め記憶されており、指針の位置の特定が可能となる。同様に秒針2cにも透過穴が設けられ、位置検出が行われる。
分針2bで具体的に説明すると、検出穴がLEDの発光位置に近づく時刻(例えば55分0秒)に指針位置検出動作を開始し、一定期間(例えば5秒間)透過光の有無を検出し続ける。このとき規定の位置で透過光が検出できれば指針位置は正常と判定し、検出できなければ指針の位置ズレありと判断し、歯車を回転させて透過光が検出される位置を探索し、その結果に基づき指針の位置を補正する。この透過光検出において、LEDの発光により数ms間に数100uAの電流を消費してしまう。また上記のように指針位置の検出時刻は、使用者が設定するものではなく、予め時計に設定された時刻になると動作するものである。
指針位置検出34の結果、指針位置がずれていると判断した場合には、駆動制御部26がモータ42に駆動信号を出力し、指針41を正しい位置に補正する。従って、連続的にモータ42を駆動することになり電力を消費するが、特に指針位置が進み方向にずれていた場合に指針41の補正を行うと、ピーク電流として数mAの電流が流れるため、電力消費は大きい。
照明35は、LCD44のバックライト、あるいは文字板の照明するLEDのことであり、駆動制御部26の駆動信号により動作する。具体的には、時計使用者がリューズ、プッシュボタン5などの操作部材を操作することで、一定時間に渡って液晶を照明するためLEDなどの照明素子が発光したり、アラーム32の鳴動に同期してバックライトのオンとオフを繰り返してフラッシュ動作をさせることもできる。
閾値電圧記憶部23は、付加機能に対して動作の禁止を判定するための閾値電圧を記憶している。例えば、通常状態や節電状態、付加機能における動作時間が重複する重複状態やクロノグラフ33の使用状態、などの時計の動作モードに応じて、付加機能の動作禁止を判定するための複数の閾値電圧を記憶している。
閾値電圧切替部24は、閾値電圧記憶部23が記憶した閾値電圧データから、時計の動作モードに応じて閾値電圧を選択し、電圧比較判定部25は、電圧検出部14により検出された2次電池13の電池電圧とこの閾値電圧を比較し、電池電圧が閾値電圧未満である
なら付加機能の動作を禁止し、閾値電圧以上であれば付加機能の動作を許可する。
次に、第1の実施形態について説明する。
時計回路システムでは、電源電圧が最低動作電圧値を下回ると、回路が停止してしまうか不安定な動作となるため正常な計時動作を保てない。従って、付加機能それぞれで消費される電力を予め把握しておき、各付加機能が単一で動作し電池電圧が低下しても最低動作電圧を下回らないように、最低動作電圧値よりも少し高い電圧(例えば0.2V)を閾値電圧として定め、電源電圧がこの閾値電圧より高い場合に付加機能の動作を許可している。しかし付加機能は、それぞれ独立に動作可能であるため、複数の付加機能における動作期間が重複することがあり、その際には消費電力を合算した分だけ電源電圧が低下するため最低動作電圧値を下回り、時計回路システムを停止させてしまう可能性がある。
本実施形態においては、付加機能の動作する期間が重複する場合は、一方の付加機能に対して動作を禁止する閾値電圧を、付加機能が単独で動作するときの閾値電圧より高くなるよう変更する。これにより、電池電圧が高い蓄電電圧を有しているときは双方の付加機能を動作させ、電池電圧が低下したときは閾値電圧を高く変更した付加機能の動作を禁止し、他方の付加機能は動作させることができる。以下に詳しく説明する。
ここでは2つの付加機能の動作期間が重複する際の、一方を第1の付加機能、他方を第2の付加機能として説明する。また、付加機能の動作する期間が重複していない状態を非重複状態と呼び、付加機能の動作する期間が重複している状態を重複状態と呼ぶ。さらに、重複状態となる期間を重複期間と呼び、非重複状態となる期間を非重複期間と呼ぶ。
図3は、非重複状態と重複状態における、第1、第2の付加機能の禁止を判断するための閾値電圧を示したものである。縦軸は、電池電圧を示しており矢印の向きに電圧が高い。鎖線で示したVA〜VDは、閾値電圧記憶部23が記憶する閾値電圧であり、電圧の大きさはVA>VB>VC>VDの関係にある。
非重複状態では、電池電圧が閾値電圧VDより低い場合に第1、第2の付加機能を禁止し、閾値電圧VD以上なら第1、第2の付加機能を許可する。重複状態では、第1の付加機能に対する閾値電圧は非重複状態と変わらないが、第2の付加機能に対する閾値電圧はVCであるため、電池電圧が閾値電圧VCより低い場合に第2の付加機能を禁止し、閾値電圧VC以上であれば第2の付加機能を許可する。従って、電源電圧が低下した状態で付加機能の動作期間が重複すると、付加機能の一方の付加機能の動作を禁止するため、電池電圧が最低動作電圧を下回り回路システムが不用意に停止することを防止でき、時計が動作する期間をより長く維持できる。
詳しく述べると、閾値電圧記憶部23が、例えば0.2V刻みにVA=2.85V、VB=2.65V、VC=2.45V、VD=2.25Vを閾値電圧として記憶していて、非重複状態では第2の付加機能を禁止する閾値電圧にVDを選択し、重複状態に移行した場合は閾値電圧切替部24により、閾値電圧をVDから0.2V高いVCに変更する。つまり、非重複状態では電源電圧が2.25Vに低下するまで、第1、第2の付加機能を許可するが、重複状態では電源電圧が2.45Vに低下した時点で第2の付加機能を禁止し、動作条件を厳しくしている。
ここではVCを2.45Vとしているが、数値はあくまでも一例である。また、閾値電圧の刻み幅を0.2Vとしているが、それぞれの付加機能が動作したときに低下する電池電圧量の中で、低下幅が最も大きい電圧降下量を閾値電圧の刻み幅として定めても良い。例えば付加機能の中で、電波受信31が動作したときの降下電圧量が最も多く0.3Vだ
とすると、刻み幅を0.3VとしてVC=2.55V、VD=2.25Vとしてもよい。このようにすることで、電池電圧がVCに近い2.56Vのときに、電波受信31の動作が許可され電圧降下が起きたとしても、最低閾値電圧VDを下回ることがなく、時計回路の動作が不安定になることを防止できる。また、閾値電圧の刻み幅に、電圧測定値のバラツキを考慮してマージンとなる電圧量を加えても良い。
なお、非重複状態と重複状態における第1、第2の付加機能の動作を禁止する閾値電圧は、VD、VCに限らず、重複状態における第2の付加機能の動作を禁止する閾値電圧が、非重複状態における閾値電圧より高くなるように選べば、上記の効果を得ることができる。ここでの付加機能の非重複状態における閾値電圧とは、単独で付加機能が動作する際に設定されている閾値電圧と同意である。
付加機能は図4で示したように、時計使用者の意図によって動作時刻が設定されているもの、システムによって予め定められた時刻に動作を開始するもの、あるいは時計使用者とシステムの双方により動作を開始するもの、に分かれる。例えば電波受信31は、定時受信を開始する時刻はシステムによって予め定められているが、その一方で使用者が操作部材を操作することにより強制的に受信を開始することもできる。指針位置検出34は、時計使用者が動作を設定する事はできず、システムの設定時刻に動作するのみである。アラーム32、クロノグラフ33、照明35は、使用者の意図によって動作させるものであるから、システムにより動作時刻が設定されることはない。
付加機能の動作時刻が重複するときは、時計使用者が意図して動作時刻を設定した付加機能を第1の付加機能、他方の付加機能を第2の付加機能とし、第2の付加機能の閾値電圧を、非重複状態に比べて高い閾値電圧に変更することで、使用者の希望に沿った時計動作をさせることができる。例えば、電波受信機能における定時受信(システムが設定した定時刻における受信)とアラーム32機能との動作時刻が重複していた場合、アラーム32の設定時刻は使用者が意図したものであるから、アラーム32を第1の付加機能とし電波受信31を第2の付加機能とする。
これにより、第1、第2の付加機能が非重複状態での閾値電圧はVDであるが、第1、第2の付加機能が重複して動作する時刻には、第2の付加機能である電波受信31の閾値電圧がVDからVCに変更され、この時点で電源電圧がVD以上でVC未満であるなら、第2の付加機能である定時受信は禁止され、第1の付加機能のアラーム32は動作する。また、電源電圧がVD未満であれば定時受信とアラーム32の両方が禁止され、電源電圧がVC以上であれば定時受信とアラーム32の両方の動作が許可される。アラーム終了後には、電波受信31の閾値電圧がVCからVDに変更され、電源電圧がVD以上であれば定時受信の動作が許可されるため電波受信31が開始される。また、アラーム終了から任意の期間後に、電波受信31の閾値電圧がVCからVDに変更するようにし、電池電圧の回復期間を経て電波受信の動作を許可するようにしても良い。
次に、指針位置検出34とアラーム32が重複したときを例に説明する。
例えば、分針2bの指針位置検出34は分の正時(分表示が変わるタイミング)に動作するが、アラーム32も時分の正時に動作される。従って、この指針位置検出34とアラーム32の動作時間が重複する可能性がある。指針位置検出機能とアラーム32の動作時間が重なったときは、アラーム32の設定時刻は使用者が意図して設定したものであるので、アラーム32を第1の付加機能とし指針位置検出34を第2の付加機能とする。
非重複状態における第1、第2の付加機能の閾値電圧はVDであるが、第1、第2の付加機能が重複して動作する時刻には、第2の付加機能である指針位置検出34の閾値電圧
をVDからVCに変更され、この時点で電源電圧がVD以上でVC未満であるなら、第2の付加機能である指針位置検出34は禁止され、第1の付加機能のアラーム32は実行される。また、電源電圧がVD未満であれば、指針位置検出34とアラーム32の両方が禁止され、電源電圧がVC以上であれば、指針位置検出34とアラーム32の両方の動作が許可される。アラーム終了後には、指針位置検出34の閾値電圧がVCからVDに変更され、電源電圧がVD以上であれば指針位置検出34が開始される。アラーム終了から任意の期間後に、指針位置検出34の閾値電圧をVCからVDに変更し、電池電圧の回復期間を経て指針位置検出34の動作を許可するようにしても良い。
図5は、電波受信31とアラーム32の動作期間が重複したときの動作を、タイムチャートで示したものである。
図5の一番上の波形は、時間経過に伴う電池電圧の推移を示しており、その下の電波受信予定期間は電波受信31が動作を予定している時間、アラーム動作予定期間はアラーム32が動作を予定している時間、電波受信閾値電圧は電波受信31を禁止するか否か判定するための閾値電圧、アラーム閾値電圧はアラーム32を禁止するか否か判定するための閾値電圧、電波受信動作結果は電波受信31が動作した期間、アラーム動作結果はアラーム32が動作した期間、をそれぞれ示している。電波受信31あるいはアラーム32が動作すると電力が消費され電池電圧が低下するが、その後はゆっくり電圧が回復する。しかし、時計にあてる光量が少なく発電量が充分でないと、電池の蓄電電力が時間とともに電源電圧は低下していく。よって、高い電池電圧を有している状態から電力消費され、電池電圧が低下していったときの付加機能に対する制御を示すため、電池電圧が消耗していく初期、中期、後期に対応させ、図5のタイムチャートを左から(a)、(b)、(c)のそれぞれの期間に分けていている。
電波受信31とアラーム32の動作予定が重複する期間は、電波受信31の閾値電圧がVDからVCに変更される。図5(a)の期間では、電源電圧が電波受信31の閾値電圧VC以上であり、かつ、アラーム32の閾値電圧VD以上でもあるので、電波受信31とアラーム32の動作が許可される。アラーム32の動作が終了すると付加機能の重複期間が終了し、電波受信31の閾値電圧がVCからVDに変更される。ここで、アラーム終了から任意の期間後に、電波受信31の閾値電圧をVCからVDに変更し、電池電圧の回復期間を経て電波受信31の動作を許可するようにしても良い。
図5(b)の期間では、電源電圧が閾値電圧VC未満であり閾値電圧VD以上でもあるので、電波受信31は禁止されるがアラーム32の動作は許可される。アラーム32の動作期間が終了すると付加機能の重複期間が終了し、電波受信31の閾値電圧がVCからVDに変更されるが、この時点で電池電圧は閾値電圧VD以上であるため、電波受信31が動作する。従って、電池電圧が低下すると、まずアラーム32が動作した後に電波受信31が動作することになり、複数機能の同時動作による大幅な電源電圧の降下を防止できるとともに、使用者の設定したアラーム32を時間通りに動作させることができる。また、電波受信31とアラーム32が同じ時刻に重複して実行されると、アラーム32の動作に伴い電磁ノイズが放出されるので、受信信号に電磁ノイズが混入し受信に失敗する可能性が高くなり、繰り返し受信を行うため電力消費量が多くなる。本発明によれば、電池電圧が低下したときに、電波受信中にアラーム32が動作することがなくなるため、ノイズによる受信の失敗を防ぎ、電力の消費を抑制することが可能になる。
図5(c)の期間では、電源電圧が閾値電圧VC未満であり閾値電圧VD未満でもあるので、電波受信31とアラーム32は禁止される。そして、アラーム動作予定期間を過ぎた時点で、電波受信31の閾値電圧がVCからVDに変更されるが、電池電圧は閾値電圧VDに満たないため、電波受信31は引き続き禁止される。
上記では、重複した付加機能のうち一方が使用者の意図により動作し、他方がシステムによる定時動作である場合について説明したが、次に、動作期間が重複した両方の付加機能が、使用者により動作を意図された場合について述べる。先に述べたように電波受信機能においては、時計使用者がプッシュボタン5等の操作部材を操作することで強制的に受信を開始することができる。使用者の操作によりこの強制受信を行っている最中に、アラーム32の設定時刻と重複する可能性もあり、この場合は付加機能の両方がともに使用者の意図により動作していることになる。この場合は、図6のように付加機能の優先度を予め定めて記憶しておき、優先度の高いアラーム32を第1の付加機能とし、アラーム32より優先度の低い電波受信31を第2の付加機能とする。第1、第2の付加機能の閾値電圧は、非重複状態でVDであるが、重複状態では電波受信31の閾値電圧をVDからVCに変更する。従って、電源電圧がVD以上でVC未満の場合は、強制受信は中止されるがアラーム32は実行され、電源電圧がVD以下であれば、強制受信とアラーム32の両方が禁止され、電源電圧がVC以上であれば、強制受信とアラーム32の両方の動作が許可される。
アラーム32終了後には、電波受信31の閾値電圧がVCからVDに変更され、電源電圧がVD以上であれば、定時受信の動作が許可され電波受信31が動作する。ここで、アラーム終了から任意の期間後に、電波受信31の閾値電圧がVCからVDに変更するようにし、電池電圧の回復期間を経て電波受信31の動作を許可するようにしても良い。従って、電池電圧が低くなってきたときは、使用者の意図する優先度の高い第1の付加機能は実施され、その後に電源電圧が第2の付加機能の閾値電圧以上であるなら、第2の付加機能を実施させることができる。つまり、電源電圧が低下した状態で付加機能の動作期間が重複すると、動作予定の複数の付加機能のうちから優先度の高い付加機能を実施させ、電源電圧が低い場合には動作期間の優先度の低い付加機能を禁止するため、使用者の要求に沿って動作させる付加機能を選択することができるとともに、電源電圧が最低動作電圧を下回り回路システムが不用意に停止することを防止でき、時計が動作する期間をより長く維持できる。
アラーム32は使用者が時刻設定したものであるから、電源電圧が低下したとしても動作禁止にしないように制御を行うのであれば、アラーム32の閾値電圧を0Vにするか、閾値電圧と電源電圧との比較回路における出力の結果にかかわらず、アラーム32の動作を許可するように回路を設定すると良い。
動作期間が重複した付加機能の両方が、時計使用者が意図して動作時刻を設定したものではなく、時計回路システムによって動作設定された場合は、動作期間が重複した両方の付加機能が使用者により動作を意図された場合と同様に、図6の優先度を基に、優先度の高い付加機能を第1の付加機能とし、第1の付加機能より優先度の低い付加機能を、第2の付加機能とする。動作については、動作期間が重複した両方の付加機能が使用者により動作を意図された場合で述べた動作と同じであるため、説明を省略する。
これまでに述べた、第1、第2の付加機能の決定手順について、図7のフローチャートで説明する。
付加機能の動作期間が重複したときは、その付加機能AとBに対して使用者が意図して動作時刻を設定したかどうかを検出する。付加機能AとBのいずれかの動作が使用者の意図によるときは(S20:Y)、使用者の意図により動作する付加機能を第1の付加機能とし、他方の付加機能を第2の付加機能とする(S21)。付加機能AとBの両方の動作時刻が使用者の意図によるとき、又は付加機能AとBの両方の動作時刻がシステムにより設定されているときは(S20:N)、図6の優先度テーブルを基に付加機能AとBの優
先度を比較し、優先度の高い方を第1の付加機能とし、優先度の低い方を第2の付加機能とする(S22)。
第1、第2の付加機能は、次のように選択しても良い。例えば、動作期間の長い方の付加機能を第1の付加機能とし、動作期間の短い方を第2の付加機能として、第2の付加機能の閾値電圧をVDからVCに変更する。例えば、標準電波の受信期間は数分であるのに対し、指針位置検出34は数秒で済むため、電波受信31を第1の付加機能とし、指針位置検出34を第2の付加機能とする。これにより、動作期間の長い電波受信が途中で中断されることが無く、消費電力を無駄に費やすことが無い。以下に、具体的な動作を説明する。
第1、第2の付加機能が非重複状態での閾値電圧はVDであるが、重複状態で第2の付加機能である指針位置検出34の閾値電圧はVDからVCに変更されるため、電源電圧がVC未満の場合は指針位置検出34が中止される。そして電池電圧がVD以上である場合は、第1の付加機能である電波受信31の動作が許可され、電波受信終了後には指針位置検出34の閾値電圧がVCからVDに変更されるので、電源電圧がVD以上であれば、指針位置検出34の動作が許可される。電波受信31の終了から任意の期間後に、指針位置検出34の閾値電圧をVCからVDに変更し、電池電圧の回復期間を経て指針位置検出34の動作を許可するようにしても良い。
このように電源電圧が低下した状態で付加機能の動作期間が重複すると、動作期間の長い方の付加機能を作動させ、動作期間の短い方の付加機能を禁止するため、長い時間にわたり動作する付加機能を中断し再作動させることなくなり、電源電圧が最低動作電圧を下回り回路システムが不用意に停止することを防止でき、時計が動作する期間をより長く維持できる。
上記では、動作期間の長い方の付加機能を第1の付加機能とし、短い方を第2の付加機能としていたが、動作間隔、つまり前回動作してから今回の動作までの時間間隔の長い方の付加機能を第1の付加機能とし、動作時間間隔の短い方を第2の付加機能として、重複状態の時には第2の付加機能の閾値電圧をVDからVCに変更してもよい。例えば定時受信の動作間隔は、1日から3日に1度であるのに対し、指針位置検出34の動作時間間隔は検出する指針によって異なるが、長くて1時間程度である。従って、電波受信31を第1の付加機能とし、指針位置検出34を第2の付加機能とし、重複状態の時には第2の付加機能の閾値電圧をVDからVCに変更してもよい。過去に付加機能を実施して間が無いのであれば、時計の計時に関する正常性は保たれている可能性が高く、電池電圧が低下したときに動作時間間隔の短い付加機能を禁止しても、差し迫った問題が発生しない。
また、電力消費の少ない方の付加機能を第1の付加機能とし、電力消費の多い方を第2の付加機能とし、重複状態の時には第2の付加機能の閾値電圧をVDからVCに変更してもよい。電波受信31と指針位置検出34の動作時間が重複したときを例にすると、電波受信31は、指針位置検出34に対して数倍の電力を消費するため、電波受信31を第2の付加機能とし、指針位置検出34を第1の付加機能とする。従って、電源電圧が低下した状態で付加機能の動作期間が重複すると、消費電力の多い付加機能である電波受信31の閾値電圧を高い値、例えばVDからVCに変更し、電源電圧がVCより低い場合には電波受信31を禁止する。これにより、第1の付加機能を実施した後でも電源電圧の降下量が少なく、電池電圧の復帰時間も短いことから、第2の付加機能を動作させる可能性が高まると共に、実施予定時間にさほど遅れることなく第2の付加機能を動作させることができる。更に、付加機能が重複動作することにより電池電圧が最低動作電圧を下回り回路システムが不用意に停止することを防止でき、時計が動作する期間をより長く維持できる。
次に、電子時計1が非重複状態から重複状態に移行した際の付加機能の制御処理の流れを、図8のフロー図を用いて説明する。
非重複状態では、全ての付加機能における閾値電圧がVDに設定され、第1の付加機能と第2の付加機能の動作する時間が重複したときに、重複状態へ移行する。重複状態では、第2の付加機能の閾値電圧をVDからVCに変更し(S1)、第1、第2の付加機能の動作時刻に到達(S2)すると、電池電圧を検出し閾値電圧VCより大きければ(S3:Y)、第1、第2の付加機能の動作を許可し(S4)、第1、第2のいずれかの付加機能が動作終了した時点で(S12:Y)第2の付加機能の閾値電圧をVCからVDに変更し(S13)、重複状態は解除される。ここでフローには示していないが、第1の付加機能の終了から任意の期間の後に、第2の付加機能の閾値電圧をVCからVDに変更するようにして、電池電圧の回復期間を経て第2の付加機能の動作を許可するようにしても良い。
検出した電池電圧が閾値電圧VC以下で(S3:N)閾値電圧VDより大きければ(S5:Y)、第1の付加機能の動作を許可し第2の付加機能の動作は禁止する(S6)。第1の付加機能の動作が終了すると(S7:Y)、電池電圧が低下したため第2の付加機能の動作が禁止されたことを、指針41やLCD44等によって表示する。
例えば、付加機能の動作期間が重複する状態において、電池電圧がいずれの付加機能の閾値電圧以上である場合、秒針2cは00秒位置で停止しているが、電池電圧が重複した付加機能のどちらか一方あるいは両方の閾値電圧に満たない場合は、秒針2cは30秒位置で停止しても良いし、文字板上に付加機能が制限されていることを示す専用表示を設け、その位置を指し停止しても良い。具体的には、図9のように文字板上に電源電圧不足を示す専用表示(DOWN)を設け、その位置に指針41を停止し表示してもよいし、電池容量を示すレベルメータを有している場合は、図10のように低残量(E)であることをレベルメータの小秒針70で示しても良い。図9、10において、71は電波受信失敗の表示、72は電波受信成功の表示、73は電池電圧FULLの表示、74は電池電圧EMPTYの表示、75は電池残量レベル表示、70は小秒針である。
また、LCD44による表示を有する場合には、LCD44に電源電圧が不足している旨の表示をしても良い。また電波受信31など、成功あるいは失敗といった作動による結果を伴う付加機能を禁止した場合は、上記の電源電圧不足の表記に加え受信失敗したことを図10のごとく示しても良く、これにより電源電圧の不足により機能が実施されなかったことを、使用者に分かりやすくできる。電源電圧不足および作動結果を示す表示は、プッシュボタン5等の操作部材が操作されることにより解除される(S8)。
検出した電池電圧が閾値電圧VD以下(S5:N)であれば、第1の付加機能と第2の付加機能の動作を禁止し(S10)、電池電圧が低下してきたため第1、第2の付加機能の動作が禁止されたことを、指針41やLCD44等によって表示する(S11)。具体的な電源電圧不足の表記等については、上記と同じであるため省略する。
使用者が動作時間を設定できない指針位置検出34などの付加機能については、電池電圧不足で動作を禁止されたとしても、上記の電源電圧不足の表記を行わなくてもよい。第1の付加機能の動作が終了した後(S7:Y)、あるいは第1、第2の付加機能の動作が禁止された後には、第2の付加機能の閾値電圧をVCからVDに変更する。また、第1の付加機能の終了から任意の期間の後に、第2の付加機能の閾値電圧をVCからVDに変更するようにして、電池電圧の回復期間を経て第1の付加機能の動作を許可するようにしても良い。
次に第2の実施形態について説明する。
図11は、付加機能が重複したときの優先度と閾値電圧を示している。ここで優先度は、1が最も高く番号が増えるほど優先度が低く、重複状態での閾値電圧は、VD、VC、VB、VAの順で電圧が高い。付加機能同士の動作期間が重複する重複状態において、優先して動作させる付加機能の優先順位を予め定めておき、この優先度の高い付加機能ほど、重複状態における閾値電圧を低く定めている。例えばアラーム32は、できる得る限り動作させるために優先度が1で閾値電圧が最も低いVD、指針位置検出34は、指針41ずれを防止する基本的な機能であるため優先度が2で閾値電圧がVC、電波受信31は、指針位置検出34とLEDなどによる照明35と比べた重要性から優先度が3で閾値がVB、LEDなどによる照明35は、機能の動作を禁止しても計時機能に大きな支障は無いため優先度が4で閾値電圧が最も高いVA、としている。
通常状態における各付加機能の閾値電圧はVDであるが、付加機能の動作期間が重複したとき、優先順位の低い方の付加機能の閾値電圧を図11に示す重複状態の閾値電圧に変更し、もう一方の付加機能の閾値電圧は変更しない。以下に例をあげて説明する。
例えば、アラーム32と電波受信31の動作時間が重複するとき、電波受信31の優先度は「3」であり、アラーム32の「1」に対して低いため、優先順位の低い付加機能である電波受信31の閾値電圧をVDからVBに変更する。従って、電池電圧がVBよりも高い場合はアラーム32と電波受信31の動作を許可するが、電池電圧がVBよりも低い場合は電波受信31を禁止し、電池電圧がVDよりも低ければアラームの動作を禁止する。つまり、付加機能の動作時間が重複したときに優先度の低い付加機能は、電源電圧が少しでも低くなれば動作を禁止されるが、優先度の高い付加機能は電源電圧が最低動作電圧に低下するまで動作が許可される。従って、電池の電力消費量を抑えることができ、時計の稼働期間を長くすることができる。
図12は、付加機能が重複したときの各付加機能の消費電力と閾値電圧を示している。ここで、消費電力の大きさは、付加機能間での相対的なものであり、重複状態での閾値電圧は、VD、VC、VB、VAの順で電圧が高い。ここでは消費電力の大きい付加機能ほど、閾値電圧を高く定めている。
通常状態では、各付加機能の閾値電圧がVDであるが、付加機能の動作期間が重複するとき、消費電力の大きい方の付加機能を重複状態の閾値電圧に変更し、もう一方の付加機能の閾値電圧は変更しない。以下に具体例を挙げて説明する。
例えば、アラーム32と電波受信31の動作時間が重複したとき、電波受信31の消費電力は「大」であり、アラーム32の「小」に対して大きいため、電波受信31の閾値電圧をVDからVBに変更する。従って、電池電圧がVBよりも高い場合はアラーム32と電波受信31の動作を許可するが、電池電圧がVBよりも低い場合は電波受信31を禁止し、電池電圧がVDよりも高ければアラーム32の動作を許可する。
つまり、付加機能の動作時間が重複したときに消費電力の大きい付加機能は、電源電圧が少しでも低くなれば動作を禁止するが、消費電力の小さい付加機能は、電源電圧が最も低い閾値電圧まで低下しない限り動作が許可される。従って、電池の電力消費量を抑えることができ、時計の稼働期間を長くすることができる。
次に第3の実施形態について説明する。
付加機能が重複したときに、一方の付加機能を禁止する閾値電圧を変更するが、付加機
能の連続重複期間に応じて、その閾値電圧が段階的に高くなるように設定することで、電力消費を抑制することができる。図13により詳しく説明する。
図13は、電池電圧の時間経過と付加機能が重複した時の動作をタイムチャートで示したものである。図13における縦の項目は、図5と同じであるため、説明を省略する。また図13では、付加機能が重複した際の重複1回目、重複2回目、重複3回目に対応させ、タイムチャートを左から(d)、(e)、(f)のそれぞれの期間に分けて波形を示している。
図13は、重複1回目(d)と重複2回目(e)には電波受信閾値をVDからVCに変更し、重複3回目(f)にはVAに変更する点で図5とは異なっている。
以下、電波受信31とアラーム32の動作時刻が重複するときを例に説明する。
電波受信31が定時受信を行う時間帯に、毎日鳴動するようにアラーム32が設定されると、電波受信31とアラーム32の動作時刻の重複が何度も続くことになる。従って、電波受信31とアラーム32の動作時刻が重複する1回目(d)では、電波受信31の閾値電圧がVDからVCに変更され、アラーム32の閾値電圧はVDである。このときの電源電圧はVC以上であるため、電波受信31とアラーム32両方の作動が許可される。
翌日の同じ時間帯に重複2回目(e)を迎え、重複1回目と同じように電波受信31の閾値電圧がVDからVCに変更され、アラーム32の閾値電圧はVDであり、電池電圧はVC以上の電圧を保っているため、電波受信31とアラーム32の動作が許可される。
電波受信31とアラーム32の動作時間の重複が連続して3回続く(f)ときには、電波受信31の閾値電圧をVDから閾値電圧の最大値VAに変更し、アラーム32の閾値電圧はVDとする。図13では、このときの電池電圧がVAに満たないため電波受信31は禁止され、アラーム32の動作は許可される。アラーム32の動作が終わると重複状態は解除され、電波受信31の閾値電圧がVAからVDに変更され、図13では電池電圧がVD以上の電圧を保っているため、電波受信31の作動が許可される。ここで、アラーム32の終了から任意の期間後に、電波受信31の閾値電圧がVAからVDに変更するようにし、電池電圧の回復期間を経て電波受信の動作を許可するようにしても良い。
電波受信31の閾値電圧をVC、アラーム32の閾値電圧をVDに設定した場合、電池が高い残量(例えばVB以上の電圧)を有していると、電波受信31とアラーム32の双方は同時刻に実施されるが、アラーム32の動作に伴い電磁ノイズが放出されるので、電波受信31における受信信号に電磁ノイズが混入しやすく、受信に失敗する可能性が高くなり、受信を繰り返し電力消費することになる。電池電圧は、電波受信31とアラーム32の作動によって一時的に降下するが、時間の経過とともに緩やかに復活するため、電波受信31とアラーム32の次の動作時刻においても閾値電圧より電池電圧が高く、電波受信31とアラーム32の重複動作が何度も続くことになる。
従って本実施形態では、付加機能の動作期間の重複が連続で続いたときに、一方の付加機能に対して動作を禁止する閾値電圧を、最大値、もしくはそれに順ずる高い閾値電圧を選択することにより、電池電圧が閾値電圧を下回りやすくなり、重複状態での付加機能動作が禁止されるようにしている。こうすることで付加機能同士の並列動作を抑制し、直列に動作を行うことができるため、例えばアラーム32による電磁ノイズの影響を受け、受信成功率が低い状態で受信を何回も繰り返すようなことが無くなり、電力の消費を抑制することが可能になる。
付加機能の動作期間の重複が連続するとは、付加機能AとBの動作する期間が重複して以降、動作予定期間の間隔が長い方の付加機能Aの動作期間毎に、もう一方の付加機能Bの動作期間が重複することをいい、付加機能Aの動作予定期間に付加機能Bの動作予定期間が重複しなくなれば、重複の連続は途切れる。
上記説明では、電波受信31とアラーム32の動作時間の重複が、連続して3回続いたときには、電波受信31の閾値電圧がVDから閾値電圧の最大値VAに変更されるとしたが、電池の蓄電容量、または発電量に応じて重複の連続回数を定めてよく、例えば2〜10回の中から選択してよい。
上記では、電波受信31とアラーム32を説明に用いたが、これは一例であり他の付加機能でも同様の効果を得ることができる。また、アラーム32に対する閾値電圧の初期設定値をVDとしたが、電源電圧が低下したとしても動作禁止にしないように制御を行うのであれば、アラーム32の閾値電圧を0Vにするか、閾値電圧と電源電圧との比較をなくしても良い。
これまで説明に用いたVA〜VDと電圧値は、絶対値であるとともに電圧の大小関係を示す一例であり、電池容量等の条件で電圧値を変更することが可能である。
さらに本実施形態は、3つ以上の機能の動作期間が重複した場合にも、同様に適用が可能である。また図2において、2次電池13の蓄電電圧と閾値電圧を電圧比較判定部25で比較することで、付加機能を禁止するか否かを判定するものとして説明してきたが、ソーラーセル11等の発電器が発電する発電電圧と閾値電圧を比較して判定してもよい。また、本実施形態は2次電池に限らず、1次電池を電源とする時計に適用しても、同等の効果を得ることができる。
1 電子時計
5 プッシュボタン
6 りゅうず
11 ソーラーセル
12 電源制御部
13 2次電池
14 電圧検出部
20 制御部
21 発電検出部
22 節電判定部
23 閾値電圧記憶部
24 閾値電圧切換部
25 電圧比較判定部
26 駆動制御部
30 付加機能部
31 電波受信
32 アラーム
33 クロノグラフ
34 指針位置検出
35 照明
40 時刻機能部
41 指針
42 モータ
43 文字表示
44 LCD
60 操作部

Claims (10)

  1. 時刻を計時する時刻計時手段と、
    前記時刻を表示する時刻表示手段と、
    電力を蓄電する蓄電手段と、
    前記蓄電手段の電圧を検出する電池電圧検出手段と、
    前記時刻計時する以外の機能である付加機能を動作させる付加機能手段と、
    前記電池電圧検出手段で検出した電池電圧が、前記付加機能に応じて選択された閾値電圧よりも小さい場合に、前記付加機能手段の動作を禁止する電圧比較判定手段と、を有し、前記付加機能手段は、第1の付加機能と、第2の付加機能を含み、
    前記第1の付加機能の動作と前記第2の付加機能の動作とが重複する重複期間と、
    前記第1の付加機能と前記第2の付加機能とがそれぞれ単独で動作する非重複期間を設け、
    前記第2の付加機能の閾値電圧は、前記非重複期間よりも前記重複期間のほうを高くすることを特徴とする電子時計。
  2. 前記第1の付加機能は、使用者によって動作時刻が設定される
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子時計。
  3. 前記第2の付加機能は、前記第1の付加機能と比較して動作期間が短い
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子時計。
  4. 前記第2の付加機能は、前記第1の付加機能と比較して動作時間間隔が短い
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子時計。
  5. 前記第2の付加機能は、前記第1の付加機能と比較して消費電力が大きい
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子時計。
  6. 前記第2の付加機能は、前記第1の付加機能と比較して優先度が低い
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子時計。
  7. 前記第2の付加機能の閾値電圧は、前記第2の付加機能の優先度が低くなるに従って、高く設定する
    ことを特徴とする請求項1又は6に記載の電子時計。
  8. 前記第2の付加機能の閾値電圧は、前記第2の付加機能の消費電力が大きくなるに従って、高く設定する
    ことを特徴とする請求項1又は5に記載の電子時計。
  9. 前記重複期間において、前記第1の付加機能又は前記第2の付加機能の動作が禁止されたときに、その動作の結果を表示する
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の電子時計。
  10. 前記動作の結果と共に、前記蓄電手段の残量が低いことを合わせて表示する
    ことを特徴とする請求項9に記載の電子時計。
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