JP6636975B2 - モジュールシステム - Google Patents

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Description

本発明は、モジュールシステムに関する。すなわち、信号処理のシステムインテグレーションを行う、モジュールシステムに関するものである。
《技術的背景》
複数枚のモジュール基板がシステムフレーム内に収納され、もって信号処理のシステムインテグレーションを行うモジュールシステムが、例えば放送局用、その他各種の産業用電子機器において、多く採用されている。
このようなモジュールシステムの利点は、モジュール基板の事後の交換,変更等が可能である点等にある。
ところでモジュールシステムにあっては、システムフレーム内に収納されたモジュール基板や電源ユニットが、使用に伴い発熱するので、これらの排熱冷却が重要なテーマとなっている。
そこで、従来のモジュールシステムでは、図3や図4に示した排熱冷却方式が採用されていた。
まず前提として、モジュールシステムは使用に際し、ラック等内に上下左右多段に収納される。すなわち、モジュールシステムのシステムフレームが、ラック等内に上下左右に僅かな隙間を存しつつ収められている。
そして従来の排熱冷却方式において、排熱冷却用のファンは、モジュールシステムのシステムフレームに、外付けされ外側に外設されていた。
これらに伴い、従来の排熱冷却用のファンは、システムフレームのスペース的に余裕のない側面や上下面ではなく、図3や図4に示したように、スペース的に余裕のある前面や背面に取付けられていた。
《従来例1:前面取付けタイプ》
まず、図3の従来例1については、次のとおり。この従来例1のモジュールシステム1では、略箱状をなし内部にモジュール基板Mを収納すると共に左右いずれか一方の端部に電源ユニット2を収納したシステムフレーム3について、その前面パネル4に、吸気用のファン5が取付けられていた。
図示例では3個のファン5が、前面パネル4の左側,中央,右側に設けられた吸気口6の外側に、それぞれ取付けられていた。図中、7は電源ユニット2用のコネクタ部、8は排気口、9は背面パネルである。
《従来例2:背面取付けタイプ》
次に、図4の従来例2については、次のとおり。この従来例2モジュールシステム10では、上述した従来例1と同様に、モジュール基板Mと電源ユニット11を収納したシステムフレーム3について、背面に、排熱冷却用の1個又は複数個のファン12が取付けられていた。
図示例では、1個の排気口13とファン12が、背面パネル9の横に片寄って設けられている。図中、14は電源ユニット11用のコネクタ部、15は吸気口である。
モジュールシステムは、例えば次の特許文献1中に示されている。
特開2005−26388号公報
ところで、このような従来技術については、次の課題が問題として指摘されていた。
《従来例1:前面取付けタイプの問題点》
図3に示した従来例1のモジュールシステム1については、次のような問題が指摘されていた。
まず、排熱冷却効率に問題があった。前提として、システムフレーム3の背面は、後述するように、各モジュール基板Mのコネクタ部や電源ユニット2のコネクタ部7の集合体よりなる、背面パネル9で占められている。
もって、排熱用の排気口8は、このような背面ではなく側面16に設けられていた。電源ユニット2が収納配置される側とは反対側の、側面16に設けられてた。
その結果、図3の(2)図に示したように、電源ユニット2からの熱Hが各モジュール基板Mへと流れてしまっていた。このような空気の流れFが、システムフレーム3内部に形成されるので、排熱がスムーズに行われず、排熱冷却効率が悪かった。
又、収納した各モジュール基板Mについて、その状態確認が困難との問題も、指摘されていた。
すなわち前面パネル4には、ファン5が取付けられており、スペース的に内部監視用ののぞき窓を設けることができなかった。もって各モジュール基板Mの状態を、そのままでは前方の操作側から確認できなかった。
更に、前面パネル4の開閉が、ファン5が設けられているので簡単でなかった。もって、収納されたモジュール基板Mや電源ユニット2の交換,変更等が容易でない、という問題が指摘されていた。
又、ファン5の吸気音も問題となっていた。すなわち、前方より風圧が加えられることとなり、騒音化していた。
《従来例2:背面取付けタイプの問題点》
図4に示した従来例2のモジュールシステム10については、次のような問題が指摘されていた。
まず、排熱冷却効率に問題があった。すなわち図4の(2)図に示したように、空気の流れFは最短距離を辿るので、片寄って取付けられているファン12から遠い箇所には、空気の流れFが殆ど形成されず、熱溜まりCが生じてしまっていた。
このような空気の流れFや熱溜まりCが、システムフレーム3内部に形成されるので、排熱がスムーズに行われず、排熱冷却効率が悪かった。
又、ファン12の交換,メンテナンス等の作業が容易でない、という問題も指摘されていた。
すなわち、モジュールシステム10は、前述したようにラック等に上下左右多段に収められて、使用に供される。そして、その背面側はスペース的に狭く、作業のための立ち入りが容易でないことが多い。例えば、中継車に搭載された場合は、立ち入りが困難を極める。
もってファン12の保守作業に際しては、安全のため、作業対象となるモジュールシステム10の電源ユニット11を電源オフするのみならず、その他の全モジュールシステム10の電源オフを要する事態も、多々発生していた。
更に、背面パネル9のスペースが不十分となる、という問題もあった。すなわち背面パネル9は、各モジュール基板Mのコネクタ部や電源ユニット11のコネクタ部14の集合体よりなるが、背面にファン12を取付ける分だけ、背面パネル9のスペースが狭くなり減少する。もってモジュール基板Mの収納枚数も、その分減少してしまうことになる。
特に、前述した排熱冷却効率の悪さを克服すべく、背面に複数個のファン12を取付けた従来例にあっては、背面パネル9のスペース減少問題が、顕著化していた。
《本発明について》
本発明のモジュールシステムは、このような実情に鑑み、上記従来技術の課題を解決すべくなされたものである。
そして本発明は、第1に、排熱冷却効率が向上する、モジュールシステムを提案することを目的とする。
なお第2に、前方から確認,交換,変更,メンテナンスが可能で、第3に、騒音が抑制され、第4に、背面パネル用スペースが確保されることも、目的とする。
《請求項について》
《各請求項について》
このような課題を解決する本発明の技術的手段は、特許請求の範囲に記載したように、次のとおりである。
このモジュールシステム17は、モジュール基板Mがシステムフレーム3内に収納され、もって信号処理のシステムインテグレーションを行う。
そして、その電源ユニット20に、排熱冷却用のファン21が一体的に取付けられると共に、該電源ユニット20が、該システムフレーム3内に前方から出し入れ可能に収納されている。
該ファン21は、該電源ユニット20内の排熱冷却専用のもの21と、該電源ユニット20を除く各該モジュール基板Mそして該システムフレーム3内の排熱冷却専用のもの21とからなると共に、該システムフレーム3の側面16から排熱すべく設けられている。
該電源ユニット20は、該システムフレーム3内の左右端部に振り分け配置されている。該システムフレーム3は略箱状をなし、側面16に排気口26を備えている。該排気口26は、該ファン21に対応して設けられている。
左右の該電源ユニット20は、そのパッケージの前面に該電源ユニット20内への吸気口22を備えている。該システムフレーム3の前面パネル4は、該電源ユニット20の前面と共に配置され、該システムフレーム3内への吸気口27を備えている。
そして、該電源ユニット20内の排熱冷却専用の該ファン21は、該電源ユニット20に取付けられると共に、該電源ユニット20内と該システムフレーム3の側面16の該排気口26とに、前後が開放されている。
又、各該モジュール基板Mそして該システムフレーム3本体部内の排熱冷却専用の該ファン21は、該電源ユニット20に取付けられると共に、該システムフレーム3内と該システムフレーム3の側面16の該排気口26とに、前後が開放されている。
もって、該電源ユニット20の前面の該吸気口22、および該システムフレーム3の前面パネル4の該吸気口27から、それぞれ吸気し、該システムフレーム3の側面16の該排気口26から、それぞれ排気,排熱される、空気の流れFがそれぞれ形成される。
そして、該空気の流れFは、該システムフレーム3の内部については、左右均等に形成されると共に、該電源ユニット20から各該モジュール基板Mに向かう空気の流れFは、形成されず、もって排熱がスムーズ化する。
本発明のモジュールシステム17は、これらを特徴とする。
《作用等について》
本発明は、このような手段よりなるので、次のようになる。
(1)モジュールシステムでは、複数枚のモジュール基板がシステムフレーム内に収納され、もって信号処理のシステムインテグレーションが行われる。
(2)そして使用に伴い、システムフレーム内に収納されたモジュール基板や電源ユニットは、発熱する。
(3)そこで、電源ユニット内の排熱冷却専用ファンと、各モジュール基板そしてシステムフレーム内の排熱冷却専用ファンとを、電源ユニットに取付けてなる。これと共に、このようなファン付の電源ユニットを、システムフレーム内の左右端部に、振り分け配置してなる。
電源ユニット内の排熱冷却専用のファンは、電源ユニットに取付けられると共に、電源ユニット内とシステムフレームの側面の排気口とに、前後が開放されている。
又、各モジュール基板そしてシステムフレーム本体部内排熱冷却専用ファンは、電源ユニットに取付けられると共に、システムフレーム内とシステムフレームの側面の排気口とに、前後が開放されている。
(4)そこで前面の吸気口からそれぞれ吸気し、側面の排気口から排気,排熱する、空気の流れがそれぞれ形成される。
(5)そして、この空気の流れは、モジュール基板を収納したシステムフレーム内部について、左右均等そして全体的にも均等に形成される。電源ユニットからモジュール基板に向かう空気の流れは形成されず、熱留まりも形成されず、排熱がスムーズ化する。
(6)ところでファンは、前面パネルではなく、電源ユニットに取付けられている。従って前面パネルに、内部監視用の窓や吸気口を設けることができる。
又、前面パネルの開閉が簡単であり、各モジュール基板の出し入れ,交換,変更,増減等や、電源ユニットおよびファンの交換,メンテナンス等々も、前方から容易に可能である。
(7)又、ファンは、側面の排気口から排気,排熱するので、前方への騒音は低減される。
(8)更にファンは、背面ではなく、電源ユニットに取付けられている。そこで背面について、背面パネル用のスペースを十分に確保することができる。すなわち、各モジュール基板や電源ユニットのコネクタ部の集合体よりなる背面パネル用のスペースを、背面に広く確保可能である。
(9)そこで、本発明に係るモジュールシステムは、次の効果を発揮する。
《第1の効果》
第1に、排熱冷却効率が向上する。
本発明のモジュールシステムは、電源ユニットをシステムフレーム内の左右端部に振り分け配置すると共に、電源ユニット内専用のファンと、システムフレーム内専用のファンとを、電源ユニットに一体的に取付けてなる。そして、前面からそれぞれ吸気し側面から排熱する。
このような構成を採用したことにより、排熱がスムーズ化する。すなわち、電源ユニットの排熱冷却効率が向上すると共に、システムフレーム内部に全体的に均等な空気の流れを確実に形成することができ、システムフレーム内の排熱冷却効率が向上する。
前述したこの種従来例のように、電源ユニットからの熱が各モジュール基板へと流れる空気の流れは形成されない。又、空気の流れが形成されない箇所も発生せず、熱留まりが形成されることもない。もって排熱冷却効率が向上する。
《第2の効果》
第2に、モジュール基板,電源ユニット,ファン等について、確認,交換,変更,メンテナンス等が、すべて前方から可能となる。
本発明のモジュールシステムでは、電源ユニットに、排熱冷却用のファンを取付けてなる。前述したこの種従来例のように、前面パネルに、ファンが取付けられている訳ではない。そこで、次の(イ),(ロ),(ハ),(ニ)の効果を発揮する。
(イ)前面パネルに窓を設けることができ、収納された各モジュール基板の状態を、前方から確認できる。
(ロ)前面パネルの開閉も簡単であり、モジュール基板の出し入れ、交換,変更,増減等も、容易化する。
(ハ)ファンが取付けられた電源ユニットも、システムフレーム内に前方から出し入れ可能となっている。もって、電源ユニットやファンの交換,メンテナンス等の保守作業も、前方から容易に行うことができる。
(ニ)背面にファンを取付けていたこの種従来例のように、スペース的に狭い背面側に立ち入ることも要しなくなる。そこで保守作業に際し、電源オフを要する事態発生、例えば全モジュールシステムの電源オフを要する事態発生は、回避される。
《第3の効果》
第3に、騒音が抑制される。
本発明のモジュールシステムにおいて、排熱冷却用のファンは、電源ユニットに取付けられ、側面の排気口を介し側面から排熱すべく設けられている。
もって、前方に向けた騒音発生は抑制される。前述したこの種従来例のように、前面パネルにファンが取付けられている訳ではなく、ファンによる騒音は低減される。
《第4の効果》
第4に、背面パネル用のスペースが十分確保される。
本発明のモジュールシステムにおいて、排熱冷却用のファンは、電源ユニットに取付けられている。背面パネルは、モジュール基板や電源ユニットのコネクタ部の集合体よりなるが、前述したこの種従来例のように、背面にファンが取付けられて訳ではない。
そこで、背面の全面ほぼ100%を背面パネル用として使用できる等、背面パネル用のスペースが十分確保可能となり、その分、モジュール基板の収納枚数も十分確保できるようになる。
このように、この種従来技術に存した課題がすべて解決される等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるものがある。
本発明に係るモジュールシステムについて、発明を実施するための形態の説明に供し、(1)図は斜視図、(2)図は分解斜視図である。 同発明を実施するための形態の説明に供し、(1)図は平面説明図、(2)図は電源ユニットの斜視説明図、(3)図は背面図である。 従来例1のモジュールシステムの説明に供し、(1)図は斜視図、(2)図は平面説明図である。 従来例2のモジュールシステムの説明に供し、(1)図は斜視図、(2)図は平面説明図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図1,図2を参照して詳細に説明する。
《モジュールシステム17について》
まず、本発明の前提として、モジュールシステム17について一般的に説明する。
モジュールシステム17では、選択された複数枚のモジュール基板Mが、システムフレーム3内に収納され、もって、信号処理のシステムインテグレーションが行われる。
すなわち各モジュール基板Mが、システムを構成する機能単位となっており、これらが組み合わされ,結合,統合されて、例えば4K放送,IP伝送,光伝送,その他の信号処理システムとして作用する。
このようなモジュールシステム採用の利点は、収納されたモジュール基板Mについて、事後の交換,種類変更,増減等が可能であり、信号処理能力や回路規模を事後に変更でき、当初設計も容易化する点にある。
収納される信号モジュール基板Mは、それぞれ、サイズが規格化されており、システムフレーム3内では、各々溝等で保持される。そして相互間に間隔を存して、例えば6枚や20枚程度が縦向きや横向きでインストール実装される。
このようなモジュール基板Mとしては、分配器,シンクロナイザ,マルチプレクサ,変換器,ジェネレータ,etc.が用いられる。モジュール基板Mの前端には、その状態表示用の正常ランプ,NGランプ,電源ランプ等が設けられている。
システムフレーム3は、略箱状をなしており、折曲されたアルミシャーシにより、上面(頂板)18,左右両側面(側板)16,下面(床板)19が形成されると共に、前面に前面パネル(フロントパネル)4が、ヒンジやステーにて開閉可能に取付けられている。背面パネル9については、後述する。
モジュールシステム17の一般的な説明については、以上のとおり。
《本発明の概要》
以下、本発明のモジュールシステム17について説明する。まず、本発明の概要については、次のとおり。
このモジュールシステム17は、モジュール基板Mがシステムフレーム3内に収納され、もって信号処理のシステムインテグレーションを行う。そして、その電源ユニット20に、排熱冷却用のファン21が一体的に取付けられると共に、電源ユニット20が、システムフレーム3内に前方から出し入れ可能に収納されている。
ファン21は、電源ユニット20内の排熱冷却専用のもの21と、電源ユニット20を除く各モジュール基板Mそしてシステムフレーム3内の排熱冷却専用のもの21と、からなると共に、システムフレーム3の側面16から排熱すべく設けられている。そして電源ユニット20は、システムフレーム3内の左右端部に振り分け配置されている。
もって空気の流れFは、システムフレーム3の内部については、左右均等に形成されると共に、電源ユニット20から各モジュール基板Mに向かう空気の流れFは、形成されない。もって、排熱がスムーズ化される。
本発明の概要については、以上のとおり。以下、このような本発明について、更に詳述する。
《電源ユニット20について》
まず、電源ユニット20について説明する。電源ユニット20は、収納されたモジュール基板Mおよびファン21の電源として使用される。
各モジュール基板Mへの接続,通電は、背面側に配されたバスボード(図示せず)を介して行われ、モジュール基板Mは差し込み収納すると、後端がバスボードに接続され、即通電可能となる。つまりモジュール基板Mは、電源を投入したまま着脱可能であり、ホットスワップ対応となっている。ファン21への接続,通電は、配線を介して行われる。
電源ユニット20の密閉されたパッケージは、前面に、その内部への吸気口22,電源スイッチ23,動作表示灯等を備えており、背面に、ケーブル接続用のコネクタ24を備えたコネクタ部25が付設されている。
このような電源ユニット20は、前面パネル4を開放することにより、システムフレーム3内に前方から出し入れ可能であり、システムフレーム3内の左右端部に、それぞれ振り分け配置される。
電源ユニット20は、システムフレーム3内に差し込み,収納,配置すると、背面側に配された前記バスボードに接続されるようになっている。そこで左右いずれか一方の電源ユニット20を、システムフレーム3内から引き抜いて取り外しても、各モジュール基板Mは、残りの他方の電源ユニット20にて通電可能となっている。もってこの面からも、ホットスワップ対応となっている。
なお、左右の両電源ユニット20は、左右共通に使用可能であり、左右の入れ替えも自在である。
電源ユニット20については、以上のとおり。
《ファン21について》
次に、ファン21について説明する。上述した左右の電源ユニット20には、ファン21がそれぞれ一体的に取付けられている。
このファン21は、電源ユニット20内の排熱冷却用の専用ファン21と、各モジュール基板Mそしてシステムフレーム3内(電源ユニット20を除くシステムフレーム3内)の排熱冷却用の専用ファン21と、からなる。
電源ユニット20用のファン21は、電源ユニット20内に取付けられると共に、電源ユニット20内と側面16の排気口26とに、前後が開放されている。
各モジュール基板Mそしてシステムフレーム3本体部内用のファン21は、電源ユニット20内に取付けられると共に、システムフレーム3内と、システムフレーム3の側面16の排気口26とに、前後が開放されている。もってファン21,21は、システムフレーム3の側面16から排熱するようになっている。
又、このように排気口26,26は、電源ユニット20内に取付けられたファン21,21にそれぞれ密接対応すべく、システムフレーム3の両側面16にそれぞれ設けられている。
なお図示例では、1個の電源ユニット20について、2個のファン21が取付けられているが、本発明は、これに限定されるものではなく、1個の電源ユニット20について、3個以上のファン21(ファン21及び/又は21)を、設けるようにしてもよい。その場合は、勿論、排気口26も対応して3個以上配設される。
ファン21については、以上のとおり。
《前面パネル4や背面パネル9について》
次に、前面パネル4や背面パネル9について説明する。
システムフレーム3の前面パネル4は、電源ユニット20の前面と共に配置され、システムフレーム3内への吸気口27と、各モジュール基板Mの状態確認用の窓28とを、備えている。
図示例の前面パネル4は、中央部に、風穴つまり吸気口27と、透明板製の内部監視用のぞき窓28とが、上下に横設されている。前面パネル4の左右は、左右の電源ユニット20前面のカバーとなっており、電源ユニット20前面の吸気口22やスイッチ23用の開口が、穿設されている。
システムフレーム3の背面パネル9は、各モジュール基板Mおよび電源ユニット20について背面側に付設された、ケーブル接続用のコネクタ部29,25の集合体よりなる。
これらについて詳述すると、図2の(3)図に示したように、まず各モジュール基板Mの背面側には、それぞれ背面モジュールとも称されるコネクタ部29が付設されている。コネクタ部29には、ケーブル接続用のコネクタ30が設けられており、システムフレーム3の後端縁部に対し、ねじ止め等により固定されている。
又、電源ユニット20の背面側には、前述したように、電源ユニット20のコネクタ部25が付設されている。コネクタ部25には、ケーブル接続用のコネクタ24が設けられており、システムフレーム3の後端縁部に対し、ネジ止め等により固定されている。
背面パネル9は、その大部分を占める各モジュール基板Mのコネクタ部29と、左右の電源ユニット20のコネクタ部25と、の集合体よりなる。
前面パネル4や背面パネル9については、以上のとおり。
《作用等》
本発明のモジュールシステム17は、以上説明したように構成されている。そこで以下のようになる。
(1)モジュールシステム17では、複数枚のモジュール基板Mが、システムフレーム3内に収納され、もって信号処理のシステムインテグレーションが行われる。信号が組み合わされ,結合,統合されて、1つの信号処理システムとして機能する。
(2)ところで、モジュールシステム17にあっては、システムフレーム3内に収納されたモジュール基板Mや電源ユニット20が、使用に伴い発熱する。
(3)そこで、このモジュールシステム17では、次の構成を採用してなる。
まず、電源ユニット20内の排熱冷却専用のファン21と、各モジュール基板Mそしてシステムフレーム3内(電源ユニット20を除くシステムフレーム3内)の排熱冷却専用のファン21とを、電源ユニット20に一体的に取付けてなる。
そして、このようなファン21付の電源ユニット20を、システムフレーム3内の左右端部に振り分けて配置してなる。
電源ユニット20内の排熱冷却専用の該ファン21は、電源ユニット20に取付けられると共に、電源ユニット20内とシステムフレーム3の側面16の排気口26とに、前後が開放されている。
又、各モジュール基板Mそしてシステムフレーム3本体部内の排熱冷却専用のファン21は、電源ユニット20に取付けられると共に、システムフレーム3内とシステムフレーム3の側面16の排気口26とに、前後が開放されている。
(4)そして、電源ユニット20の前面の吸気口22や、前面パネル4の吸気口27から吸気し、システムフレーム3の左右両側面16の排気口26から、それぞれ排気,排熱する、空気の流れFが形成される(特に図2の(1)図を参照)。
(5)そして空気の流れFは、モジュール基板Mを収納したシステムフレーム3の内部エリアについて、左右に分かれると共に、左右均等つまり全体的にも均等に形成される。電源ユニット20からモジュール基板Mに向かう空気の流れFは形成されず(図3の(2)図の従来例を参照)、熱溜まりCも形成されず(図4の(2)図の従来例を参照)、排熱がスムーズ化し、排熱冷却効率が向上する。
(6)ところで、このモジュールシステム17において、排熱冷却用のファン21は、前面パネル4ではなく、電源ユニット20に取付けられている。そこで、次の(イ),(ロ),(ハ)のようになる。
(イ)前面パネル4に、内部監視用ののぞき窓28や吸気口27を設けることができる。そこで窓28から、収納された各モジュール基板Mの正常ランプ,NGランプ,電源ランプ等の状態を、操作側の前方から確認可能である。
(ロ)前面パネル4の開閉が簡単であり、システムフレーム3内への各モジュール基板Mの出し入れ,交換,変更,増減等も、前方から容易に可能である。
(ハ)同様に、システムフレーム3内に収納された電源ユニット20やファン21の交換,メンテナンス等も、前方から容易に可能である。
(7)又、このモジュールシステム17において、排熱冷却用のファン21は、システムフレーム3の側面の排気口26を介し、側面から排気,排熱する。もって前方へ向けての騒音は低減される。
(8)更に、このモジュールシステム17において、排熱冷却用のファン21は、背面ではなく、電源ユニット20に取付けられている。
背面パネル9は、各モジュール基板Mのコネクタ部29や、電源ユニット20のコネクタ部25の集合体よりなり、コネクタパネルとも称されるが、背面にはファン21が取付けられていないので、このような背面パネル9用のスペースを、背面に広く十分に確保することができるようになる。
特に、モジュール基板Mのコネクタ部29用のスペースが確保されるので、モジュール基板Mの収納枚数も、その分増加する。
作用等については、以上のとおり。
C 熱溜まり
F 空気の流れ
H 熱
M モジュール基板
1 モジュールシステム(従来例)
2 電源ユニット(従来例)
3 システムフレーム
4 前面パネル
5 ファン(従来例)
6 吸気口(従来例)
7 コネクタ部
8 排気口(従来例)
9 背面パネル
10 モジュールシステム(従来例)
11 電源ユニット(従来例)
12 ファン(従来例)
13 排気口(従来例)
14 コネクタ部
15 吸気口(従来例)
16 側面
17 モジュールシステム(本発明)
18 上面
19 下面
20 電源ユニット(本発明)
21 ファン(本発明)
21 ファン(本発明)
21 ファン(本発明)
22 吸気口(本発明)
23 スイッチ
24 コネクタ
25 コネクタ部
26 排気口(本発明)
26 排気口(本発明)
26 排気口(本発明)
27 吸気口(本発明)
28 窓
29 コネクタ部
30 コネクタ

Claims (1)

  1. モジュール基板Mがシステムフレーム3内に収納され、もって信号処理のシステムインテグレーションを行うモジュールシステム17において、
    その電源ユニット20に、排熱冷却用のファン21が一体的に取付けられると共に、該電源ユニット20が、該システムフレーム3内に前方から出し入れ可能に収納されており、
    該ファン21は、該電源ユニット20内の排熱冷却専用のもの21と、該電源ユニット20を除く各該モジュール基板Mそして該システムフレーム3内の排熱冷却専用のもの21とからなると共に、該システムフレーム3の側面16から排熱すべく設けられており、
    該電源ユニット20は、該システムフレーム3内の左右端部に振り分け配置されており、該システムフレーム3は略箱状をなし、側面16に排気口26を備えており、該排気口26は、該ファン21に対応して設けられており、
    左右の該電源ユニット20は、そのパッケージの前面に該電源ユニット20内への吸気口22を備えており、該システムフレーム3の前面パネル4は、該電源ユニット20の前面と共に配置され、該システムフレーム3内への吸気口27を備えており、
    該電源ユニット20内の排熱冷却専用の該ファン21は、該電源ユニット20に取付けられると共に、該電源ユニット20内と該システムフレーム3の側面16の該排気口26とに、前後が開放され、又、各該モジュール基板Mそして該システムフレーム3本体部内の排熱冷却専用の該ファン21は、該電源ユニット20に取付けられると共に、該システムフレーム3内と該システムフレーム3の側面16の該排気口26とに、前後が開放されており、
    もって、該電源ユニット20の前面の該吸気口22、および該システムフレーム3の前面パネル4の該吸気口27から、それぞれ吸気し、該システムフレーム3の側面16の該排気口26から、それぞれ排気,排熱される、空気の流れFがそれぞれ形成されるが、
    該空気の流れFは、該システムフレーム3の内部については、左右均等に形成されると共に、該電源ユニット20から各該モジュール基板Mに向かう空気の流れFは、形成されず、もって排熱がスムーズ化すること、を特徴とするモジュールシステム。
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