JP6635570B1 - 薄帯の搬送装置及び搬送巻取装置 - Google Patents

薄帯の搬送装置及び搬送巻取装置 Download PDF

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Abstract

【課題】コアンダノズルを用いる薄板の搬送装置において、薄板を搬送経路に安定的に誘導して搬送すること。【解決手段】薄板1の搬送装置100において、薄板1が供給元から供給先へ送給される薄板1の搬送経路の入口側で、該搬送経路を挟む両側2位置のそれぞれに配置されて一対をなす両側のコアンダノズル111A、112Aを有し、両側のコアンダノズル111A、112Aの間の空間に送給されてくる薄板1が、両側のコアンダノズル111A、112Aから吹出されて搬送経路に沿う方向に薄板1の速度より速い流れをなす圧力流体の沿面流に挟まれつつ、該搬送経路に誘導されて搬送可能にされるもの。【選択図】図1

Description

本発明は、アモルファスリボン等の薄帯の搬送装置及び搬送巻取装置に関する。
従来、アモルファスリボン等の薄板の搬送巻取装置が提案されている。
従来のアモルファスリボンの搬送巻取装置は、特許文献1に記載の如く、コアンダノズルの吹出しスリットから吹出される圧力流体がコアンダ効果によってコアンダ壁面に沿うように流れる圧力流体の沿面流によって、アモルファスリボンを誘導して搬送する搬送装置と、搬送装置によって搬送されてくるアモルファスリボンを巻取コアに巻取る巻取装置とを有して構成されている。
ここで、従来の搬送装置は、キャストドラム(冷却ロール)で急冷されて製造されたアモルファスリボンの帯状薄板が、供給元としてのキャストドラムから剥離されて高速で飛翔してくるとき、この薄板の先端部をコアンダノズルのコアンダ壁面に沿う圧力流体の高速沿面流によって風送ガイド(搬送台)の風送面(搬送面)上に単に誘導して高速で搬送できるものとしている。
また、従来の巻取装置は、コアンダノズルを用いた搬送装置の風送ガイド上を高速で搬送されてくる薄板の先端部を、巻取コア(巻取リール)とピンチロールとの挟圧部に単に送り込むことにより、該薄板を巻取コアに巻付けて巻取りできるものとしている。
特開平6-47503号公報
しかしながら、キャストドラム等の供給元から送給されてくるアモルファスリボン等の薄板は、薄く、しかも高速で空中を飛ばされてくるため、飛ばされる位置が一定になりにくい。従って、このような薄板の先端部をコアンダノズルのコアンダ壁面に沿う圧力流体の高速沿面流によって風送ガイドの風送面上に安定的に誘導することには、多大な困難がある。
また、アモルファス金属等の薄板は、薄く、脆いため、巻取コアとピンチロールとの挟圧部に高速で送り込む場合には、その先端部が該挟圧部に衝突して破断、粉砕等の損傷を生ずるおそれがある。従って、このような薄板を巻取コアに安定的に巻付けて巻取りすることには、多大な困難がある。
本発明の課題は、コアンダノズルを用いる薄帯の搬送装置において、薄帯を搬送経路に安定的に誘導して搬送することにある。
本発明の他の課題は、コアンダノズルを用いた薄帯の搬送装置によって搬送されてくる薄帯を巻取る搬送巻取装置において、薄帯を巻取コアに安定的に巻取ることにある。
請求項1に係る発明は、コアンダノズルの吹出しスリットから吹出される圧力流体がコアンダ効果によってコアンダ壁面に沿うように流れる圧力流体の沿面流によって、薄帯を誘導して搬送する薄帯の搬送装置において、薄帯が供給元から供給先へ送給される薄帯の搬送経路の入口側で、薄帯の搬送方向に対して鉛直方向に沿う上下2位置のそれぞれに配置されて一対をなす両側のコアンダノズルを有し、両側のコアンダノズルの間の空間に飛翔して送給されてくる薄帯の飛翔先端部は、両側のコアンダノズルから吹出される圧力流体が、薄帯の搬送経路の入口側に配置されている該両側のコアンダノズルの周辺空気を大量に引き込みつつ、該両側のコアンダノズルのコアンダ壁面に沿って該薄帯の上記搬送経路に沿う方向に該薄帯の速度より速い流れのカーテン状の沿面流を生成する状態下で、該両側のコアンダノズルのコアンダ壁面に沿う両側の上記沿面流の流れに挟まれ該搬送経路に誘導されて搬送可能にされるようにしたものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において更に、前記両側のコアンダノズルが鉛直方向に沿う上下2位置のそれぞれに配置されて上下一対をなすとき、下側のコアンダノズルに隣接して搬送経路に沿う下流側に配置される他のコアンダノズルを更に有し、該下流側に配置されたコアンダノズルの側に搬送されてくる薄帯が、該コアンダノズルから吹出されて搬送経路に沿う方向に薄帯の速度より速い流れをなす圧力流体の流れによって、該搬送経路に沿うより下流側に更に搬送可能にされるようにしたものである。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る発明において更に、前記コアンダノズルのコアンダ壁面が、吹出しスリットから吹出される圧力流体の吹出し軸の方向から徐々に離れる凸面をなすようにしたものである。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれかに係る発明において更に、前記コアンダノズルのそれぞれが、該コアンダノズルのノズル本体に接続される風送ガイドを備え、各コアンダノズルの吹出しスリットから吹出されてコアンダ壁面に沿う圧力流体の沿面流が、該風送ガイドの風送面に沿う沿面流となって更に流れるようにしたものである。
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれかに係る発明において更に、前記薄帯がアモルファスリボンであるものである。
請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のいずれかに係る発明において更に、前記コアンダノズルの吹出しスリットから吹出される圧力流体がコアンダ効果によってコアンダ壁面に沿うように流れる圧力流体の沿面流によって搬送されてきた薄帯を巻取コアに巻取る巻取装置を有してなり、巻取装置は、巻取コアの周囲に沿う複数位置のそれぞれに複数の巻付流体ノズルを配置し、巻付流体ノズルが薄帯の速度より速い圧力流体の旋回流を巻取コアの周囲に沿う薄帯の巻付方向に向けて生成するとともに、巻取コアを薄帯の速度より速い周速で回転させることで、巻取コアの周囲に沿って送給されて該巻取コアを1周した薄帯の先端部が後続する薄帯の中間部と該巻取コアとの間に入ってグリップされて該巻取コアに巻付け可能とされるようにしたものである。
請求項7に係る発明は、請求項6に係る発明において更に、前記巻取装置が巻取コアの周囲に配置されるラッパー装置を有し、ラッパー装置は、巻取コアの外周面を包んで該外周面との間に圧力流体の旋回流路を形成する円弧状のラッパーガイドを有し、ラッパーガイドにおいて巻取コアの外周面に臨む複数位置のそれぞれに巻付流体ノズルを設置してなるようにしたものである。
請求項8に係る発明は、請求項7に係る発明において更に、前記ラッパー装置のラッパーガイドが、巻取コアの外周面との間で、圧力流体の旋回流路を形成する閉じ位置と、該旋回流路を開放する開放位置とに切換設定可能にされ、開き位置に切換えられた状態で巻取コアに近接する巻付作業位置から待機位置に離隔する側に移動されて該巻取コアの周囲に薄帯の巻太り空間を形成可能にするようにしたものである。
(請求項1、5)
(a)薄帯の搬送装置において、供給元から飛翔してくる等によって両側のコアンダノズルの間の空間に送給されてくる薄帯は、両側のコアンダノズルから吹出されて搬送経路に沿う方向に薄帯の速度より速い流れをなす圧力流体の沿面流に挟まれつつ、該搬送経路に誘導されて搬送可能にされる。このとき、各コアンダノズルにおいては、小ギャップの吹出しスリットから高速で吹出された圧力流体が、周辺流体を大量に誘引し、同量の圧力流体流を得るために必要とされる圧力流体量の大幅な削減を図るとともに、薄く均一で高速のカーテン状層流を生成可能にする。
従って、薄帯がアモルファスリボンのように薄く、しかも高速で空中を飛ばされてくるものであって、その飛ばされてくる位置が一定になりにくくても、薄帯はそれらの両側のコアンダノズルから吹出される圧力流体の高速沿面流に挟まれて、それらのコアンダノズルの間の空間に確実にキャッチされ、所定の搬送経路に安定的に誘導されて搬送されるものになる。
尚、薄帯がアモルファスリボンのように薄く、脆くても、薄帯は圧力流体の沿面流に乗るようにして風送され、コアンダノズルや風送ガイドに直に衝突することがなく、薄帯の先端部等に破断、粉砕等の損傷を生ずるおそれもない。
(請求項2)
(b)上下一対をなす両側のコアンダノズルうちの下側のコアンダノズルの下流側に他のコアンダノズルを配置することにより、複数のコアンダノズルが搬送経路に沿う長い範囲に渡って隣接設置されるものになり、各コアンダノズルが生成する圧力流体の高速沿面流を搬送経路に沿う長い範囲に渡って連続化できる。これにより、薄帯は、搬送経路に沿う長い範囲に渡って安定的に誘導されて搬送されるものになる。
(請求項3)
(c)薄帯の搬送装置において、コアンダノズルのコアンダ壁面が、吹出しスリットから吹出される圧力流体の吹出し軸の方向から徐々に離れる凸面をなすものであり、コアンダノズルにおける安定したコアンダ効果を発揮できる。
(請求項4)
(d)薄帯の搬送装置において、コアンダノズルのそれぞれが、該コアンダノズルのノズル本体に接続される風送ガイドを備え、各コアンダノズルの吹出しスリットから吹出されてコアンダ壁面に沿う圧力流体の沿面流が、該風送ガイドの風送面に沿う沿面流となって更に流れる。従って、各コアンダノズルがそのノズル本体に接続された風送ガイドとともに、圧力流体の高速沿面流の生成範囲を長尺化でき、当該コアンダノズルによって搬送経路に沿う一定長範囲に安定した高速沿面流を生成できる。
(請求項
(e)薄帯の搬送巻取装置において、巻取コアの周囲に沿う複数位置のそれぞれに複数の巻付流体ノズルが配置される。そして、巻付流体ノズルが薄帯の速度より速い圧力流体の旋回流を巻取コアの周囲に沿う薄帯の巻付方向に向けて生成するとともに、巻取コアを薄帯の速度より速い周速で回転させることにより、薄帯を巻取コアの周囲に沿って安定的に送給できる。
このようにして巻取コアの周囲に沿って送給されて該巻取コアを1周した薄帯の先端部は、後続する薄帯の中間部と該巻取コアとの間に入ってグリップされ、該巻取コアに確実に巻付け可能とされる。
(請求項7)
(f)薄帯の搬送巻取装置において、巻取コアの周囲に配置されるラッパー装置は、巻取コアの外周面を包んで該外周面との間に圧力流体の旋回流路を形成する円弧状のラッパーガイドを有し、ラッパーガイドにおいて巻取コアの外周面に臨む複数位置のそれぞれに巻付流体ノズルが設置される。これにより、各巻付流体ノズルが吹出す圧力流体は、ラッパー装置のラッパーガイドが巻取コアの外周面との間に形成する旋回流路に吹出され、巻取コアの周囲に上述(e)の旋回流を安定的に生成し、薄帯を巻取コアの周囲に沿って安定的に送給できる。
(請求項8)
(g)上述(f)のラッパー装置のラッパーガイドは、巻取コアの外周面との間で、圧力流体の旋回流路を形成する閉じ位置と、該旋回流路を開放する開放位置とに切換設定可能にされ、開き位置に切換えられた状態で巻取コアに近接する巻付作業位置から待機位置に離隔する側に移動されて該巻取コアの周囲に薄帯の巻太り空間を形成し、薄帯を巻取コアに継続して巻取り可能にする。
図1は薄帯の搬送巻取装置を示す模式正面図である。 図2は薄帯の搬送装置を示す模式正面図である。 図3は薄帯の巻取装置を示す模式正面図である。 図4はラッパー装置を示す模式平面図である。 図5はコアンダノズルを示す模式図である。 図6は巻付流体ノズルを示す模式図である。 図7は薄帯の搬送巻取装置の変形例を示す模式正面図である。
図1に示す薄帯の搬送巻取装置10は、本実施形態において供給元としてのキャストドラム(冷却ロール)11で製造されたアモルファスリボンである薄帯1を搬送する搬送装置100と、搬送装置100によって搬送されてきた薄帯1を供給先としての巻取コア210に巻取る巻取装置200を有して構成される。搬送装置100は架台101の上に設置され、巻取装置200は架台201の上に設置される。
尚、アモルファスリボンである薄帯1は、溶融金属が高速回転中(本実施形態では時計回り方向Nに正転する)のキャストドラム11上に吐出されて急冷されることで製造され、例えば板厚20μm、板幅200mmの薄帯をなし、ライン速度1000m/min乃至1600m/min、例えば1200m/minで流れ、その下流側に配置されている薄帯剥離エアノズル12によりキャストドラム11から剥離されて搬送装置100の側へ飛翔する。この薄帯1は、薄帯剥離エアノズル12から吹出される圧力エアにより空中に飛ばされるため、剥離位置が一定になりにくい。ここで、キャストドラム11の回転方向Nに沿う薄帯剥離エアノズル12の上流側には後述するガイドロール117が配置されている。
(搬送装置100)(図2)
搬送装置100は、図2に示す如く、キャストドラム11から巻取コア210へ送給される薄帯1の搬送経路の入口側で、薄帯剥離エアノズル12に相対する位置に、上下両側のコアンダノズル111A、112Aが配置され、各コアンダノズル111A、112Aの下流端には風送ガイド111、112が接続されている。上下のコアンダノズル111A、112A及びそれらに接続された上下の風送ガイド111、112は、薄帯1の搬送経路を挟んで鉛直方向に沿う上下両側2位置のそれぞれに配置されて上下一対をなすものとされる。
各コアンダノズル111A、112A(後述するコアンダノズル113A、114A、115Aも同じ)では、圧力流体(本実施形態では圧力エア)の吹出しスリットをノズル本体に形成するとともに、吹出しスリットから吹出される圧力エアの吹出し流の下流側に位置するノズル本体の表面にコアンダ壁面が形成される。これにより、各コアンダノズル111A、112Aから吹出される圧力エアは、コアンダ効果によってコアンダ壁面に沿うように流れる圧力エアの沿面流となって、薄帯1を搬送経路に沿う方向に誘導して搬送可能にする。
コアンダ効果とは、気体や液体の圧力流体が吹出しスリットから吹出されるとき、その吹出し流が吹出し軸の方向から徐々に離れて凸面をなすコアンダ壁面に沿った方向の近くを沿面流として流れようとする傾向をいう。
そして、各コアンダノズル111A、112Aは、小ギャップの吹出しスリットから高速で吹出された圧力エアが、周辺空気を大量に誘引し、同量の圧力流体流を得るために必要とされる圧縮空気量を大幅に削減するとともに、ノズル本体の長手方向における均一なカーテン状層流を生成可能にする。
従って、上下一対をなす各コアンダノズル111A、112Aから吹出される吹出し流体(吹出しエア)は、それらのコアンダノズル111A、112Aの手前側の空気を引き込む作用を生じる。これにより、上下のコアンダノズル111A、112Aの間、及び上下の風送ガイド111、112の間の空間に送給されてくる薄帯1の飛翔先端部は、それらのコアンダノズル111A、112Aから吹出されて薄帯1の搬送経路に沿う方向に該薄帯1の速度より速い流れをなす圧力エアの沿面流に挟まれつつ、該搬送経路に誘導されて搬送される。このようにして薄帯1の飛翔先端部は上下のコアンダノズル111A、112Aの間、及び上下の風送ガイド111、112の間の空間に確実にキャッチされ、より下流のコアンダノズル113A及び風送ガイド113の側に風送される。
上下のコアンダノズル111A、112Aのうちの下側のコアンダノズル112Aに隣接して、薄帯1の搬送経路に沿う下流側には、他のコアンダノズル113Aが配置され、コアンダノズル113Aの下流端には風送ガイド113(テールクリッパ113T)が接続されている。このコアンダノズル113Aの側に搬送されてきた薄帯1は、該コアンダノズル113Aから吹出されて搬送経路に沿う方向に薄帯1の速度より速い流れをなす圧力エアの流れによって、該搬送経路に沿うより下流側に搬送される。
ここで、搬送ガイド113は、薄帯1の通基時にはシリンダ装置113Sにより下降していて、薄帯1の品質が安定するまで該薄帯1(NG薄帯)をコアンダノズル113Aの吹出しエアによって下方のダストボックスへ向けて風送する。尚、ダストボックスの入口ガイド板116にもコアンダノズル116Aが取付けられていて、該薄帯1を風送する。
そして、薄帯1の品質が安定したら、風送ガイド113はシリンダ装置113Sにより上方へスライドされ、同時にテールクリッパ113Tのナイフ113Nで該薄帯1を切断する。これにより、薄帯1はより下流のコアンダノズル114A、115A及び、風送ガイド114、115の側に風送される。
コアンダノズル113Aに隣接する薄帯1の搬送経路の下流側には他のコアンダノズル114A、115Aが順に配置され、各コアンダノズル114A、115Aの下流端には風送ガイド114、115が接続されている。これらのコアンダノズル114A、115Aの側に風送されてきた薄帯1は、該コアンダノズル114A、115Aから吹出されて搬送経路に沿う方向に薄帯1の速度より速い流れをなす圧力エアの流れによって、該搬送経路に沿うより下流側に位置する巻取装置200の側へ更に搬送される。
尚、搬送装置100に適用された上述のコアンダノズル111A(112A、113A、114A、115Aも同じ)は、例えば下記(i)乃至(iv)の如くのコアンダノズル20を採用できる。
(i)コアンダノズル20にあっては、図5に示す如く、ノズル本体30とカバー体40とを有して構成され、ノズル本体30が、圧力流体の充填室21になる凹部31と、該凹部31に連続して圧力流体の吹出しスリット22を形成するスリット形成部32とを、該ノズル本体30の長手方向に沿って該ノズル本体30の前面に凹設して備え、カバー体40がボルト33によりノズル本体30の前面に固定された状態で、該カバー体40に被われた該ノズル本体30の凹部31が圧力流体の充填室21になるとともに、該カバー体40が該ノズル本体30のスリット形成部32に対する高さ方向で形成するギャップGにより一定のスリット幅wをなす圧力流体の吹出しスリット22を形成するものとし、前記吹出しスリット22から吹出される圧力流体の吹出し流の下流側に位置するノズル本体30の表面に、該圧力流体がその面に沿う沿面流F1として流れ、コアンダ効果を発揮するコアンダ壁面34が形成される。また、好適には、ノズル本体30の長手方向に沿う吹出しスリット22の中間部位に、該ノズル本体30の前面に固定されるカバー体40を該ノズル本体30のスリット形成部32に対する高さ方向で支える支持手段35(リブ35A)を設け、該支持手段35(リブ35A)の高さHが該ノズル本体30の長手方向の各部における該吹出しスリット22のスリット幅wと同一値に設定される。従って、機械加工によるノズル本体30及びカバー体40の表面粗さやうねり、又は組立てによるカバー体40の反り等の影響を抑え、吹出しスリット22のスリット幅wをノズル本体30の長手方向で容易に一様化できる。これにより、コアンダノズル20が安定したコアンダ効果を発揮し、小ギャップGの吹出しスリット22から高速で吹出された圧力流体がノズル本体30の長手方向において薄く均一なカーテン状層流からなる安定した沿面流を確実に生成できるものになる。
(ii)コアンダノズル20において、前記ノズル本体30に形成されるコアンダ壁面34が、吹出しスリット22から吹出される圧力流体の吹出し軸の方向から徐々に離れる凸面をなすものであり、安定したコアンダ効果を発揮できる。
(iii)コアンダノズル20において、前記吹出しスリット22のスリット幅wが好適には0.1乃至0.2mm、より好適には0.15mmであるものとすることにより、小ギャップGからなる吹出しスリット22のスリット幅wをノズル本体30の長手方向で容易かつ確実に一様化できる。
(iv)コアンダノズル20において、前記ノズル本体30の長手方向に沿う吹出しスリット22の中間部位に支持手段35(リブ35A)を設け、該支持手段35(リブ35A)を挟む両側に吹出し口22Aを形成するとき、該ノズル本体30の長手方向に沿う該支持手段35(リブ35A)の長さ(K)1に対し、該ノズル本体30の長手方向に沿う各吹出し口22Aの長さ(L)が好適には50乃至80、より好適には60乃至70であるものとすることにより、吹出しスリット22のスリット幅wをノズル本体30の長手方向で容易かつ確実に一様化できる。
(v)コアンダノズル20において、前記ノズル本体30に形成されるコアンダ壁面34に沿う圧力流体の沿面流F1の下流側に連続し、該圧力流体がその面に沿う沿面流F2として更に流れる風送面を有する。風送面は、ノズル本体30、及び該ノズル本体30に接続される風送ガイド50(搬送装置100における風送ガイド111、112、113、114、115が相当する)に形成される。従って、コアンダノズル20が生成する圧力流体の安定した沿面流F1、F2をコアンダ壁面34の下流側に広く延長できる。
尚、コアンダノズル20が適用された各コアンダノズル111A、112A、113A、114A、115Aにおいて、それらのコアンダノズル20における吹出しスリット22のスリット長さ(ノズル本体10の長手方向に沿う長さ)は、好適には薄帯1の板幅の1.1乃至1.5倍とされる。1.1倍未満では吹出しスリット22の両端側で薄帯1に触れる吹出しエアに流れの乱れを生ずるおそれがあり、1.5倍超えでは吹出しエアの消費量が徒らに大きくなってエネルギ消費量が無駄となり、好ましくない。
従って、本実施形態の搬送装置100によれば、以下の作用効果を奏する。
(a)薄帯1の搬送装置100において、供給元から飛翔してくる等によって両側のコアンダノズル111A、112Aの間の空間に送給されてくる薄帯1は、両側のコアンダノズル111A、112Aから吹出されて搬送経路に沿う方向に薄帯1の速度より速い流れをなす圧力エアの両側の沿面流(一側の沿面流F1、F2と他側の沿面流F1、F2)に挟まれつつ、該搬送経路に誘導されて搬送可能にされる。このとき、各コアンダノズル111A、112Aにおいては、小ギャップの吹出しスリットから高速で吹出された圧力エアが、周辺空気を大量に誘引し、同量の圧力流体流を得るために必要とされる圧縮空気量の大幅な削減を図るとともに、薄く均一で高速のカーテン状層流を生成可能にする。
従って、薄帯1がアモルファスリボンのように薄く、しかも高速で空中を飛ばされてくるものであって、その飛ばされてくる位置が一定になりにくくても、薄帯1はそれらのコアンダノズル111A、112Aから吹出される圧力エアの両側の高速沿面流に挟まれて、それらのコアンダノズル111A、112Aの間の空間に確実にキャッチされ、所定の搬送経路に安定的に誘導されて搬送されるものになる。
尚、薄帯1がアモルファスリボンのように薄く、脆くても、薄帯1は圧力エアの沿面流F1、F2に乗るようにして風送され、コアンダノズル111A、112Aや風送ガイド111、112に直に衝突することがなく、薄帯1の先端部等に破断、粉砕等の損傷を生ずるおそれもない。
(b)上下一対をなす両側のコアンダノズル111A、112Aうちの下側のコアンダノズル112Aの下流側に他のコアンダノズル113A、114A、115Aを配置することにより、複数のコアンダノズル112A、113A、114A、115Aが搬送経路に沿う長い範囲に渡って隣接設置されるものになり、各コアンダノズル112A、113A、114A、115Aが生成する圧力エアの高速沿面流F1、F2を搬送経路に沿う長い範囲に連続化できる。これにより、薄帯1は、搬送経路に沿う長い範囲に渡って安定的に誘導されて搬送されるものになる。
(c)薄帯1の搬送装置100において、コアンダノズル112A、113A、114A、115Aのコアンダ壁面が、吹出しスリットから吹出される圧力エアの吹出し軸の方向から徐々に離れる凸面をなすものであり、コアンダノズル112A、113A、114A、115Aにおける安定したコアンダ効果を発揮できる。
(d)薄帯1の搬送装置100において、コアンダノズル112A、113A、114A、115Aのそれぞれが、該コアンダノズル112A、113A、114A、115Aのノズル本体に接続される風送ガイド112、113、114、115を備え、各コアンダノズル112A、113A、114A、115Aの吹出しスリットから吹出されてコアンダ壁面に沿う圧力エアの沿面流F1が、該風送ガイド112、113、114、115の風送面に沿う沿面流F2となって更に流れる。従って、各コアンダノズル112A、113A、114A、115Aがそのノズル本体に接続された風送ガイド112、113、114、115とともに、圧力エアの高速沿面流F1、F2の生成範囲を長尺化でき、当該コアンダノズル112A、113A、114A、115Aによって搬送経路に沿う一定長範囲に安定した高速沿面流F1、F2を生成できる。
(巻取装置200)(図3、図4)
巻取装置200は、図3、図4に示す如く、搬送装置100によって搬送されてきた薄帯1を巻取コア210に巻取る。巻取コア210は、架台201の上に設置されている台車202に支持され、台車202の移動によって薄帯1の巻付けが開始される巻付作業位置と、巻付けられた薄帯1をその後継続して巻取る巻取位置とに切換設定される。
巻取装置200は、搬送装置100における薄帯1の搬送経路に配置されている前述したコアンダノズル115Aの下流側に接続された風送ガイド115の下流側に巻付ガイド220を取付け、巻付ガイド220の上流端に巻付エアノズル221Aを配置している。巻付ガイド220の巻付エアノズル221Aは、搬送装置100のコアンダノズル115A、及び風送ガイド115により風送されてきた薄帯1を飛ばし、該巻付ガイド220の下流側の待機位置に待機している巻取コア210と、該巻取コア210の周囲に配置されているラッパー装置230との間の空間に風送する。
尚、風送ガイド115、巻付ガイド220、及び巻付エアノズル221Aは、薄帯1が後述する如くに巻取コア210に巻付け完了後、シリンダ装置115Sにより薄帯1の搬送経路から下降し、巻取コア210の周囲に薄帯1の巻太り空間を確保可能にする。
巻取装置200は、台車202に搭載されている支持台203にラッパー装置230を支持している。ラッパー装置230は、下部ラッパーガイド231と上部ラッパーガイド232を有する。各ラッパーガイド231、232は、両側各1枚のC字状フレーム231F、232Fと、それらのC字状フレーム231F、232FのC字状内周面に固定されるC字円弧状筒231R、232Rとからなり、各ラッパーガイド231のC字状フレーム231Fは支持台203に固定式に取付けられ、上部ラッパーガイド232のC字状フレーム232Fの一端部が下部ラッパーガイド231のC字状フレーム231Fの上端部に連結ピン233を介して開閉可能にピン結合されている。即ち、ラッパー装置230は、各ラッパーガイド231、232のC字円弧状筒231R、232Rによって巻取コア210の周囲に沿うC字状をなして該巻取コア210の外周面を包み、該外周面との間に薄帯の巻付空間(圧力エアの旋回流路230Fを形成する空間)を形成する。即ち、各ラッパーガイド231、232は、巻取コア210の外周面を包んで該外周面との間に圧力エアの旋回流路230Fを形成する。
ラッパー装置230は、各ラッパーガイド231、232において、巻取コア210の外周面に臨む複数位置(本実施形態では5位置)のそれぞれに、複数の図6に示す如くの巻付流体ノズル234A乃至234Eを配置している。即ち、ラッパー装置230は、各ラッパーガイド231、232における各C字円弧状筒231R、232Rの外周側でそれらの軸方向に沿って延在される各エア配管235をC字状フレーム231F、232Fに支持し、各エア配管235に接続される各巻付流体ノズル234A乃至234Eの各エア吹出口236が各C字円弧状筒231R、232Rに切欠いた吹出し窓237を介して旋回流路230Fに臨ませている。これにより、各巻付流体ノズル234A乃至234Eから旋回流路230Fに向けて吹出された圧力エアは、巻取コア210の周囲に沿ってより下流側に向かう旋回流を生じさせる。ラッパー装置230の各巻付エアノズル234A乃至234Eはライン速度(薄帯1の速度)より速い風速でエアを吹出すとともに、巻取コア210はライン速度(薄帯1の速度)より速い周速で回転されていて、前述した巻付ガイド220の巻付エアノズル221Aによって巻取コア210とラッパー装置230との間の空間に風送されてきた薄帯1は巻取コア210の周囲に沿って送られるように風送される。
ラッパー装置230は、その少なくとも一部が、巻取コア210の外周面との間で、圧力エアの旋回流路230Fを形成する閉じ位置と、該旋回流路230Fを開放する開放位置とに切換設定可能にされ、開き位置に切換えられた状態で巻取コア210に近接する巻付作業位置から待機位置に離隔する側に移動されて該巻取コア210の周囲に薄帯1の巻太り空間を形成可能にする。本実施形態では、ラッパー装置230の上部ラッパーガイド232が、支持台203に枢支されているシリンダ装置232Sにより下部ラッパーガイド231に対して開閉可能にされ、薄帯1が巻取コア210に巻付け完了後に上側にスイングされて巻取コア210から離隔可能にされる。
巻取コア200にあっては、薄帯1の先端部が巻取コア210を1周すると、この薄帯1の先端部が後から送られてくる薄帯1の中間部と巻取コア210との間に入ってグリップされ、巻取コア210に巻付く。
薄帯1は、巻取コア210に巻付くことでテンションがかかり、これによって張られて、当初からライン速度で回転されている搬送装置100のガイドロール117、118に接触して安定的に搬送され、巻取コア210に安定的に巻取られる。図1において、Pはキャストドラム11からガイドロール117、118を経て巻取コア210に巻取られる薄帯1の安定した搬送ラインを示す。
尚、薄帯1の張力検出又は巻取コア210のトルク検出により、薄帯1が巻取コア210に巻付いたことが検出されると同時に、巻取コア210が薄帯1の速度(ライン速度)に同調して回転される。
このようにして、薄帯1が巻取コア210に巻付き完了後、ラッパー装置230の上部ラッパーガイド232が支持台203に搭載されているシリンダ装置232Sにより上側にスイングされて巻取コア210の側から離れるとともに、ラッパー装置230の全体が台車202と支持台203との間に介装されているシリンダ装置230Sにより巻付作業位置から待機位置に移動し、また巻付ガイド220も下降し、巻取コア210の周囲に薄帯1の巻太りスペースが確保される。
巻取コア210及びラッパー装置230を搭載している台車202を含む巻取装置200の全体が、巻付作業位置から巻取位置に移動し、薄帯1の巻取りを続ける。
従って、本実施形態の巻取装置200によれば、以下の作用効果を奏する。
(e)薄帯1の搬送巻取装置10において、巻取コア210の周囲に沿う複数位置のそれぞれに複数の巻付流体ノズル234A乃至234Eが配置される。そして、巻付流体ノズル234A乃至234Eが薄帯1の速度より速い圧力エアの旋回流を巻取コア210の周囲に沿う薄帯1の巻付方向に向けて生成するとともに、巻取コア210を薄帯1の速度より速い周速で回転させることにより、薄帯1を巻取コア210の周囲に沿って安定的に送給できる。
このようにして巻取コア210の周囲に沿って送給されて該巻取コア210を1周した薄帯1の先端部は、後続する薄帯1の中間部と該巻取コア210との間に入ってグリップされ、該巻取コア210に確実に巻付け可能とされる。
(f)薄帯1の搬送巻取装置10において、巻取コア210の周囲に配置されるラッパー装置230は、巻取コア210の外周面を包んで該外周面との間に圧力エアの旋回流路230Fを形成する円弧状のラッパーガイド231、232を有し、ラッパーガイド231、232において巻取コア210の外周面に臨む複数位置のそれぞれに巻付流体ノズル234A乃至234Eが設置される。これにより、各巻付流体ノズル234A乃至234Eが吹出す圧力エアは、ラッパー装置230のラッパーガイド231、232が巻取コア210の外周面との間に形成する旋回流路230Fに吹出され、巻取コア210の周囲に上述(e)の旋回流を安定的に生成し、薄帯1を巻取コア210の周囲に沿って安定的に送給できる。
(g)上述(f)のラッパー装置230のラッパーガイド231、232は、巻取コア210の外周面との間で、圧力エアの旋回流路230Fを形成する閉じ位置と、該旋回流路230Fを開放する開放位置とに切換設定可能にされ、開き位置に切換えられた状態で巻取コア210に近接する巻付作業位置から待機位置に離隔する側に移動されて該巻取コア210の周囲に薄帯1の巻太り空間を形成し、薄帯1を巻取コア210に継続して巻取り可能にする。
以上、本発明の実施形態を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、本発明の薄帯1の搬送巻取装置10(搬送装置100及び巻取装置200)は、アモルファスリボン以外の他の薄帯1にも適用できる。
尚、本実施形態では、キャストドラム11が図1に示した如くに正転するのに応じて、キャストドラム11の回転方向Nに沿うガイドロール117よりも下流側に薄帯剥離エアノズル12を配置し、キャストドラム11の回転方向に沿う薄帯剥離エアノズル12よりも上流側(図1の薄帯剥離エアノズル12に対する上方側)にガイドロール117を配置した。
但し、キャストドラム11が図7に示す如くに反時計回り方向Tに逆転する場合には、該キャストドラム11の回転方向Tに沿って流れてくる薄帯1の下流側に配置されている薄帯剥離エアノズル12よりも上流側(図7の薄帯剥離エアノズル12に対する下方側)にガイドロール117が配置される。また、この場合の搬送装置100では、コアンダノズル111Aの薄帯剥離エアノズル12寄りにコアンダノズル110Aを付加的にして配置している。コアンダノズル110Aからの吹出しエアがその風送ガイド110Gに沿う沿面流として流れてその手前側の周辺空気を引き込む作用を生じる。これにより、薄帯剥離エアノズル12によりキャストドラム11から剥離された薄帯1の飛翔先端部は、コアンダノズル110Aとガイドロール117の間を経て、上下のコアンダノズル111A、112Aの間、及び上下の風送ガイド111、112の間の空間に確実にキャッチされ、より下流のコアンダノズル113A及び風送ガイド113(テールクリッパ113T)の側に風送される。
本発明によれば、コアンダノズルを用いる薄帯の搬送装置において、薄帯を搬送経路に安定的に誘導して搬送することができる。
また、本発明によれば、コアンダノズルを用いた搬送装置によって搬送されてくる薄帯を巻取る薄帯の搬送巻取装置において、薄帯を巻取コアに安定的に巻取ることができる。
薄帯
10 薄帯搬送巻取装置
20 コアンダノズル
22 吹出しスリット
30 ノズル本体
34 コアンダ壁面
100 搬送装置
111、112、113、114、115 風送ガイド
111A、112A、113A、114A、115A コアンダンノズル
200 巻取装置
210 巻取コア
230 ラッパー装置
230F 旋回流路
231、232 ラッパーガイド
234A乃至234E 巻付流体ノズル

Claims (8)

  1. コアンダノズルの吹出しスリットから吹出される圧力流体がコアンダ効果によってコアンダ壁面に沿うように流れる圧力流体の沿面流によって、薄帯を誘導して搬送する薄帯の搬送装置において、
    薄帯が供給元から供給先へ送給される薄帯の搬送経路の入口側で、薄帯の搬送方向に対して鉛直方向に沿う上下2位置のそれぞれに配置されて一対をなす両側のコアンダノズルを有し、
    両側のコアンダノズルの間の空間に飛翔して送給されてくる薄帯の飛翔先端部は、両側のコアンダノズルから吹出される圧力流体が、薄帯の搬送経路の入口側に配置されている該両側のコアンダノズルの周辺空気を大量に引き込みつつ、該両側のコアンダノズルのコアンダ壁面に沿って該薄帯の上記搬送経路に沿う方向に該薄帯の速度より速い流れのカーテン状の沿面流を生成する状態下で、該両側のコアンダノズルのコアンダ壁面に沿う両側の上記沿面流の流れに挟まれ該搬送経路に誘導されて搬送可能にされることを特徴とする薄帯の搬送装置。
  2. 前記両側のコアンダノズルが鉛直方向に沿う上下2位置のそれぞれに配置されて上下一対をなすとき、下側のコアンダノズルに隣接して搬送経路に沿う下流側に配置される他のコアンダノズルを更に有し、該下流側に配置されたコアンダノズルの側に搬送されてくる薄帯が、該コアンダノズルから吹出されて搬送経路に沿う方向に薄帯の速度より速い流れをなす圧力流体の流れによって、該搬送経路に沿うより下流側に更に搬送可能にされる請求項1に記載の薄帯の搬送装置。
  3. 前記コアンダノズルのコアンダ壁面が、吹出しスリットから吹出される圧力流体の吹出し軸の方向から徐々に離れる凸面をなす請求項1又は2に記載の薄帯の搬送装置。
  4. 前記コアンダノズルのそれぞれが、該コアンダノズルのノズル本体に接続される風送ガイドを備え、
    各コアンダノズルの吹出しスリットから吹出されてコアンダ壁面に沿う圧力流体の沿面流が、該風送ガイドの風送面に沿う沿面流となって更に流れる請求項1乃至3のいずれか一項に記載の薄帯の搬送装置。
  5. 前記薄帯がアモルファスリボンである請求項1乃至4のいずれか一項に記載の薄帯の搬送装置。
  6. 前記コアンダノズルの吹出しスリットから吹出される圧力流体がコアンダ効果によってコアンダ壁面に沿うように流れる圧力流体の沿面流によって搬送されてきた薄帯を巻取コアに巻取る巻取装置を有してなり
    巻取装置は、
    巻取コアの周囲に沿う複数位置のそれぞれに複数の巻付流体ノズルを配置し、
    巻付流体ノズルが薄帯の速度より速い圧力流体の旋回流を巻取コアの周囲に沿う薄帯の巻付方向に向けて生成するとともに、巻取コアを薄帯の速度より速い周速で回転させることで、巻取コアの周囲に沿って送給されて該巻取コアを1周した薄帯の先端部が後続する薄帯の中間部と該巻取コアとの間に入ってグリップされて該巻取コアに巻付け可能とされる請求項1乃至5のいずれか一項に記載の薄帯の搬送装置
  7. 前記巻取装置が巻取コアの周囲に配置されるラッパー装置を有し、
    ラッパー装置は、巻取コアの外周面を包んで該外周面との間に圧力流体の旋回流路を形成する円弧状のラッパーガイドを有し、ラッパーガイドにおいて巻取コアの外周面に臨む複数位置のそれぞれに巻付流体ノズルを設置してなる請求項6に記載の薄帯の搬送装置
  8. 前記ラッパー装置のラッパーガイドが、巻取コアの外周面との間で、圧力流体の旋回流路を形成する閉じ位置と、該旋回流路を開放する開放位置とに切換設定可能にされ、開き位置に切換えられた状態で巻取コアに近接する巻付作業位置から待機位置に離隔する側に移動されて該巻取コアの周囲に薄帯の巻太り空間を形成可能にする請求項7に記載の薄帯の搬送装置
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