JPH05305400A - 金属薄帯の製造方法 - Google Patents
金属薄帯の製造方法Info
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- JPH05305400A JPH05305400A JP10774092A JP10774092A JPH05305400A JP H05305400 A JPH05305400 A JP H05305400A JP 10774092 A JP10774092 A JP 10774092A JP 10774092 A JP10774092 A JP 10774092A JP H05305400 A JPH05305400 A JP H05305400A
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21C—MANUFACTURE OF METAL SHEETS, WIRE, RODS, TUBES OR PROFILES, OTHERWISE THAN BY ROLLING; AUXILIARY OPERATIONS USED IN CONNECTION WITH METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL
- B21C47/00—Winding-up, coiling or winding-off metal wire, metal band or other flexible metal material characterised by features relevant to metal processing only
- B21C47/34—Feeding or guiding devices not specially adapted to a particular type of apparatus
- B21C47/3466—Feeding or guiding devices not specially adapted to a particular type of apparatus by using specific means
- B21C47/3475—Fluid pressure or vacuum
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- Fluid Mechanics (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)
- Continuous Casting (AREA)
- Winding, Rewinding, Material Storage Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 冷却ロールで急冷凝固した金属薄帯をコイル
状に巻取る金属薄帯の製造方法において、冷却ロールか
ら剥離した薄帯の搬送台車上のピンチロール間隙への誘
導を、冷却ロールからピンチロール間隙を通り抜ける気
流を発生させるピンチロール出側のエジェクタによる気
流により行い、しかるのちピンチロールで薄帯を捕捉し
搬送台車を巻取装置まで移動してコイル状に巻取る。 【効果】 簡素化した装置でピンチロール間隙への薄帯
の誘導が極めて容易になり早期にピンチロールで薄帯を
捕捉できる。
状に巻取る金属薄帯の製造方法において、冷却ロールか
ら剥離した薄帯の搬送台車上のピンチロール間隙への誘
導を、冷却ロールからピンチロール間隙を通り抜ける気
流を発生させるピンチロール出側のエジェクタによる気
流により行い、しかるのちピンチロールで薄帯を捕捉し
搬送台車を巻取装置まで移動してコイル状に巻取る。 【効果】 簡素化した装置でピンチロール間隙への薄帯
の誘導が極めて容易になり早期にピンチロールで薄帯を
捕捉できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、冷却ロールを用いた
急冷プロセスによる金属薄帯の製造方法を提案するもの
で、特に金属薄帯の巻取装置への誘導・搬送方法に関す
るものである。近年、冷却ロールを用いた急冷プロセス
による金属薄帯の製造に関する開発が進められている
が、その工業化にあたっては、急冷凝固した高速で搬送
する薄帯を誘導してコイル状に巻取る手段が重要な開発
課題の1つとなっている。
急冷プロセスによる金属薄帯の製造方法を提案するもの
で、特に金属薄帯の巻取装置への誘導・搬送方法に関す
るものである。近年、冷却ロールを用いた急冷プロセス
による金属薄帯の製造に関する開発が進められている
が、その工業化にあたっては、急冷凝固した高速で搬送
する薄帯を誘導してコイル状に巻取る手段が重要な開発
課題の1つとなっている。
【0002】
【従来の技術】これまでの薄帯の誘導・搬送巻取り手段
としては、たとえば、特開昭57-94453号公報の磁性合金
薄板の巻取方法及び特公昭59-34467号公報の薄板製造装
置に開示されているように、高速回転する冷却ロール表
面にスリット状のノズルを介して溶融金属を射出し、急
冷薄帯としたのち、冷却ロールに近接して、磁石を埋込
んだ巻取リールに薄帯を巻付ける方法がある。この方法
は冷却ロールの近接位置に巻取装置を配置することによ
って、面倒な誘導・搬送技術を不用にした巧妙な手段と
いえる。しかしながら、これらの場合、巻取装置があま
りにも冷却ロールに近接していることから、連続生産に
は必ずしも適しているとはいえなく、しかも冷却ロール
と巻取リールの間に板厚検査装置や穴欠陥検査装置など
を設置したり、張力制御装置を配置するスペースを確保
できないので、工業生産を考慮すると決して好ましい方
法ではない。
としては、たとえば、特開昭57-94453号公報の磁性合金
薄板の巻取方法及び特公昭59-34467号公報の薄板製造装
置に開示されているように、高速回転する冷却ロール表
面にスリット状のノズルを介して溶融金属を射出し、急
冷薄帯としたのち、冷却ロールに近接して、磁石を埋込
んだ巻取リールに薄帯を巻付ける方法がある。この方法
は冷却ロールの近接位置に巻取装置を配置することによ
って、面倒な誘導・搬送技術を不用にした巧妙な手段と
いえる。しかしながら、これらの場合、巻取装置があま
りにも冷却ロールに近接していることから、連続生産に
は必ずしも適しているとはいえなく、しかも冷却ロール
と巻取リールの間に板厚検査装置や穴欠陥検査装置など
を設置したり、張力制御装置を配置するスペースを確保
できないので、工業生産を考慮すると決して好ましい方
法ではない。
【0003】また、冷却ロールから離れた位置で巻取り
が行える方法として、特開昭63-63557号公報に急冷金属
薄帯の誘導、搬送方法の開示があり、これはエジェクタ
により薄帯を捕捉し巻取装置まで搬送するものである。
この方法においては、エジェクタにより薄帯に張力がか
かり、薄帯の姿勢を安定させる効果をもつが、その効果
は冷却ロールからの薄帯の剥離点とエジェクタ間距離が
比較的短い場合のことであって、エジェクタが上記剥離
点より離れるに従い薄帯の姿勢が不安定になり、薄帯が
エジェクタに衝突し破断することが頻繁におこるという
欠点があった。
が行える方法として、特開昭63-63557号公報に急冷金属
薄帯の誘導、搬送方法の開示があり、これはエジェクタ
により薄帯を捕捉し巻取装置まで搬送するものである。
この方法においては、エジェクタにより薄帯に張力がか
かり、薄帯の姿勢を安定させる効果をもつが、その効果
は冷却ロールからの薄帯の剥離点とエジェクタ間距離が
比較的短い場合のことであって、エジェクタが上記剥離
点より離れるに従い薄帯の姿勢が不安定になり、薄帯が
エジェクタに衝突し破断することが頻繁におこるという
欠点があった。
【0004】一方、薄帯をソリッドロールとブラシロー
ルとの組合せによるピンチロールの間隙へ誘導して捕捉
し、このピンチロールを移動して冷却ロールから離れた
位置の巻取装置まで薄帯を搬送する手段が特開平1−14
3720号公報の急冷金属薄帯の巻取設備に開示されてい
る。
ルとの組合せによるピンチロールの間隙へ誘導して捕捉
し、このピンチロールを移動して冷却ロールから離れた
位置の巻取装置まで薄帯を搬送する手段が特開平1−14
3720号公報の急冷金属薄帯の巻取設備に開示されてい
る。
【0005】この手段を図面にもとづいて説明する。図
1はこの方法の説明図で、スリット状ノズル11から射出
された溶融金属は冷却ロール1上で急冷凝固して薄帯2
を形成する。この薄帯2を、冷却ロール1からエアナイ
フ3で剥離したのち、ブロアー7により発生させた気流
によりデフロール8及び搬送ガイド4を経て搬送台車6
上のピンチロール5の間隙に誘導したのちピンチロール
5で捕捉し、ピンチロール5によって薄帯2に張力を付
与し、薄帯2の先端部をブロアー7の羽根により破砕し
ながら搬送台車6を移動させて薄帯2を巻取装置(図示
省略)まで搬送し、巻取装置でコイル状に巻取るもので
ある。
1はこの方法の説明図で、スリット状ノズル11から射出
された溶融金属は冷却ロール1上で急冷凝固して薄帯2
を形成する。この薄帯2を、冷却ロール1からエアナイ
フ3で剥離したのち、ブロアー7により発生させた気流
によりデフロール8及び搬送ガイド4を経て搬送台車6
上のピンチロール5の間隙に誘導したのちピンチロール
5で捕捉し、ピンチロール5によって薄帯2に張力を付
与し、薄帯2の先端部をブロアー7の羽根により破砕し
ながら搬送台車6を移動させて薄帯2を巻取装置(図示
省略)まで搬送し、巻取装置でコイル状に巻取るもので
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記したブロアーによ
って発生させた気流によりピンチロール間隙に薄帯を誘
導して捕捉し、このピンチロールを冷却ロールから離れ
た位置の巻取装置まで薄帯を搬送してコイル状に巻取る
方法には以下に述べる不利な点がある。
って発生させた気流によりピンチロール間隙に薄帯を誘
導して捕捉し、このピンチロールを冷却ロールから離れ
た位置の巻取装置まで薄帯を搬送してコイル状に巻取る
方法には以下に述べる不利な点がある。
【0007】 ピンチロール間隙に向かう気流のみが
必要であるが、上下、左右方向にピンチロール間隙以外
に向かう気流が発生すること、ピンチロールで薄帯を捕
らえるまでは薄帯に安定した張力は付加できないことな
どから、誘導時の薄帯の気流中飛翔姿勢が不安定にな
り、薄帯の誘導がピンチロールの間隙から外れることが
多く、ピンチロールでの薄帯の捕捉が容易でない。
必要であるが、上下、左右方向にピンチロール間隙以外
に向かう気流が発生すること、ピンチロールで薄帯を捕
らえるまでは薄帯に安定した張力は付加できないことな
どから、誘導時の薄帯の気流中飛翔姿勢が不安定にな
り、薄帯の誘導がピンチロールの間隙から外れることが
多く、ピンチロールでの薄帯の捕捉が容易でない。
【0008】 ブロアーの羽根はピンチロールを通過
した薄帯の破砕にも使用されるので羽根が摩耗する。こ
のため、その摩耗による羽根の交換が必要であり、さら
に、羽根の摩耗による風量の変化があるのでこの変化を
考慮して風量を制御しなければならない。また、ブロア
ーとピンチロールの間に薄帯の破砕機を置くと気流に乱
れが生じ、薄帯の誘導はさらに困難になる。以上のよう
に、薄帯の気流中の飛翔姿勢が不安定であり、搬送ガイ
ド内のフィンなどの複雑な装置による複雑なコントロー
ルを行ってもなお薄帯先端の誘導位置精度が悪いという
問題があった。
した薄帯の破砕にも使用されるので羽根が摩耗する。こ
のため、その摩耗による羽根の交換が必要であり、さら
に、羽根の摩耗による風量の変化があるのでこの変化を
考慮して風量を制御しなければならない。また、ブロア
ーとピンチロールの間に薄帯の破砕機を置くと気流に乱
れが生じ、薄帯の誘導はさらに困難になる。以上のよう
に、薄帯の気流中の飛翔姿勢が不安定であり、搬送ガイ
ド内のフィンなどの複雑な装置による複雑なコントロー
ルを行ってもなお薄帯先端の誘導位置精度が悪いという
問題があった。
【0009】したがって、この発明は上記した問題点を
有利に解決しようとするもので、冷却ロールにより急冷
凝固した金属薄帯を好適に巻取装置に誘導・搬送できる
金属薄帯の製造方法を提案することを目的とするもので
ある。
有利に解決しようとするもので、冷却ロールにより急冷
凝固した金属薄帯を好適に巻取装置に誘導・搬送できる
金属薄帯の製造方法を提案することを目的とするもので
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、薄帯を誘導
するための気流を発生させる従来法でのブロアーをエジ
ェクタに置き換え、かつピンチロール間隙の出側直近に
これを設置することにより安定した気流が得られ、薄帯
の気流中の飛翔姿勢の安定化、誘導位置精度の飛躍的向
上がなされることを見出したことによるものである。す
なわち、この発明の要旨は、高速回転する冷却ロール表
面にスリット状のノズルを介して溶融金属を射出し、急
冷凝固させて金属薄帯としたのちに、薄帯を、冷却ロー
ルからエアナイフで剥離し、その気流により搬送ガイド
内へ誘導し、ついで搬送台車上に設けたピンチロールに
捕捉させ、薄帯に張力を付与しつつ搬送台車を移動させ
て薄帯先端を巻取装置まで搬送し、巻取装置によってコ
イル状に巻取る金属薄帯の製造方法において、冷却ロー
ルからピンチロール間隙に向かいかつピンチロール間隙
を通り抜ける気流をエジェクタにより発生させ、剥離し
た金属薄帯を該気流によりピンチロール間隙へ誘導し、
ピンチロールに捕捉させることを特徴とする金属薄帯の
製造方法である。
するための気流を発生させる従来法でのブロアーをエジ
ェクタに置き換え、かつピンチロール間隙の出側直近に
これを設置することにより安定した気流が得られ、薄帯
の気流中の飛翔姿勢の安定化、誘導位置精度の飛躍的向
上がなされることを見出したことによるものである。す
なわち、この発明の要旨は、高速回転する冷却ロール表
面にスリット状のノズルを介して溶融金属を射出し、急
冷凝固させて金属薄帯としたのちに、薄帯を、冷却ロー
ルからエアナイフで剥離し、その気流により搬送ガイド
内へ誘導し、ついで搬送台車上に設けたピンチロールに
捕捉させ、薄帯に張力を付与しつつ搬送台車を移動させ
て薄帯先端を巻取装置まで搬送し、巻取装置によってコ
イル状に巻取る金属薄帯の製造方法において、冷却ロー
ルからピンチロール間隙に向かいかつピンチロール間隙
を通り抜ける気流をエジェクタにより発生させ、剥離し
た金属薄帯を該気流によりピンチロール間隙へ誘導し、
ピンチロールに捕捉させることを特徴とする金属薄帯の
製造方法である。
【0011】
【作用】この発明をさらに詳しく以下に述べる。前記し
たように、この発明は、エジェクタをピンチロール間隙
の出側直近に設置すること、すなわちエジェクタの吸引
口をピンチロール間隙直後に置くことを特徴とするもの
であり、かくすることにより、ピンチロール周囲からの
不都合な気流の発生を抑制することができ、冷却ロール
からピンチロールに向かう気流はその殆どがピンチロー
ルの間隙を通過し、最終的には全気流はエジェクタに吸
い込まれる。
たように、この発明は、エジェクタをピンチロール間隙
の出側直近に設置すること、すなわちエジェクタの吸引
口をピンチロール間隙直後に置くことを特徴とするもの
であり、かくすることにより、ピンチロール周囲からの
不都合な気流の発生を抑制することができ、冷却ロール
からピンチロールに向かう気流はその殆どがピンチロー
ルの間隙を通過し、最終的には全気流はエジェクタに吸
い込まれる。
【0012】このような気流のもと飛翔する薄帯は、上
記気流により冷却ロールからの剥離点からエジェクタ吸
引口に向かって、上記両者を結ぶ平面上を安定して進行
する。すなわち、誘導位置精度が向上し、薄帯をピンチ
ロール間隙に極めて容易に誘導することができる。さら
に、薄帯がエジェクタに吸い込まれることにより、上記
気流による付加応力以上の張力が薄帯に付加され、薄帯
の飛翔姿勢は極めて安定化する。したがって従来の方法
でピンチロール間隙へ誘導するために行っていた薄帯の
気流中飛翔姿勢、誘導位置を制御するための複雑なコン
トロールは不要となり装置が簡素化される。
記気流により冷却ロールからの剥離点からエジェクタ吸
引口に向かって、上記両者を結ぶ平面上を安定して進行
する。すなわち、誘導位置精度が向上し、薄帯をピンチ
ロール間隙に極めて容易に誘導することができる。さら
に、薄帯がエジェクタに吸い込まれることにより、上記
気流による付加応力以上の張力が薄帯に付加され、薄帯
の飛翔姿勢は極めて安定化する。したがって従来の方法
でピンチロール間隙へ誘導するために行っていた薄帯の
気流中飛翔姿勢、誘導位置を制御するための複雑なコン
トロールは不要となり装置が簡素化される。
【0013】なお、気流による薄帯への張力付加量は、
エジェクタ内気流速度と薄帯送行速度の差、薄帯が風を
受ける面積、気体密度、エジェクタ長さなどにより定ま
る。
エジェクタ内気流速度と薄帯送行速度の差、薄帯が風を
受ける面積、気体密度、エジェクタ長さなどにより定ま
る。
【0014】一方、薄帯の破砕は、薄帯の脆性を利用し
て有利に行うことができる。すなわち、薄帯がエジェク
タ内を移動する際その内壁に衝突して破砕される。した
がって、エジェクタは薄帯の破砕機としての機能も兼ね
るものである。なお、破砕片の大きさはエジェクタ長さ
が長いほど小さくなる。
て有利に行うことができる。すなわち、薄帯がエジェク
タ内を移動する際その内壁に衝突して破砕される。した
がって、エジェクタは薄帯の破砕機としての機能も兼ね
るものである。なお、破砕片の大きさはエジェクタ長さ
が長いほど小さくなる。
【0015】さらに、この発明においては、エジェクタ
の後方にブロアーを設置してブロアーによる気流を加え
ることもよい。この場合にもエジェクタによる薄帯の飛
翔姿勢、誘導位置精度は悪化することなく、従来のブロ
アーのみによる場合にくらべ複雑なコントロールを必要
としないので装置が簡素化したものとなる。
の後方にブロアーを設置してブロアーによる気流を加え
ることもよい。この場合にもエジェクタによる薄帯の飛
翔姿勢、誘導位置精度は悪化することなく、従来のブロ
アーのみによる場合にくらべ複雑なコントロールを必要
としないので装置が簡素化したものとなる。
【0016】また、上記のようにエジェクタに加えてブ
ロアーを用いる場合、薄帯はエジェクタで破砕されてし
まい、その破砕片がブロアーの羽根に当たる程度である
ため、羽根の劣化速度は著しく低減する。その結果、羽
根の交換頻度は激減し、羽根の劣化に伴う風量調整が著
しく容易になる。
ロアーを用いる場合、薄帯はエジェクタで破砕されてし
まい、その破砕片がブロアーの羽根に当たる程度である
ため、羽根の劣化速度は著しく低減する。その結果、羽
根の交換頻度は激減し、羽根の劣化に伴う風量調整が著
しく容易になる。
【0017】つぎに、この発明に適合する装置例を図面
により説明する。図2は、搬送台車上のピンチロール出
側直近にエジェクタを設置した金属薄帯の製造装置の説
明図であり、図3は、搬送台車上のピンチロール出側直
近にエジェクタを設置し、さらにエジェクタ後方にブロ
アーを設けた金属薄帯の製造装置の説明図である。
により説明する。図2は、搬送台車上のピンチロール出
側直近にエジェクタを設置した金属薄帯の製造装置の説
明図であり、図3は、搬送台車上のピンチロール出側直
近にエジェクタを設置し、さらにエジェクタ後方にブロ
アーを設けた金属薄帯の製造装置の説明図である。
【0018】図2及び図3において、溶融金属はスリッ
ト状ノズル11から冷却ロール1上に射出され急冷凝固し
て薄帯2を形成する。この薄帯2をエアナイフ3で冷却
ロール1から剥離したのち、エジェクタ9(図2の場
合)又はエジェクタ9とブロアー7(図3の場合)によ
り発生させた気流により、薄帯2をデフロール8及び搬
送ガイド4を経て搬送台車6上のピンチロール5の間隙
に誘導したのちピンチロール5で捕捉し、しかるのちピ
ンチロール5によって薄帯2に張力を付与しかつ張力制
御を行い、連続送行してくる薄帯2の先端部をエジェク
タ9で破砕しながら搬送台車6を移動させて薄帯2を巻
取装置10(図2のみ図示)まで搬送し巻取装置10によっ
てコイルに巻取るものである。またこのようにすること
により、冷却ロール1と巻取装置10との間隔は十分に広
く取ることができ、搬送台車6が移動中の薄帯2の搬送
姿勢もピンチロール5による張力制御により安定化す
る。
ト状ノズル11から冷却ロール1上に射出され急冷凝固し
て薄帯2を形成する。この薄帯2をエアナイフ3で冷却
ロール1から剥離したのち、エジェクタ9(図2の場
合)又はエジェクタ9とブロアー7(図3の場合)によ
り発生させた気流により、薄帯2をデフロール8及び搬
送ガイド4を経て搬送台車6上のピンチロール5の間隙
に誘導したのちピンチロール5で捕捉し、しかるのちピ
ンチロール5によって薄帯2に張力を付与しかつ張力制
御を行い、連続送行してくる薄帯2の先端部をエジェク
タ9で破砕しながら搬送台車6を移動させて薄帯2を巻
取装置10(図2のみ図示)まで搬送し巻取装置10によっ
てコイルに巻取るものである。またこのようにすること
により、冷却ロール1と巻取装置10との間隔は十分に広
く取ることができ、搬送台車6が移動中の薄帯2の搬送
姿勢もピンチロール5による張力制御により安定化す
る。
【0019】以上のように、この発明はピンチロール出
側直近に設置したエジェクタにより発生させる気流を用
いることにより、薄帯の飛翔姿勢は安定化し、薄帯の誘
導位置精度も優れ、薄帯を容易にピンチロールで捕捉す
ることができ、さらに冷却ロールと巻取装置との間に種
々の検査機器を配置するスペースを十分に確保すること
ができる。
側直近に設置したエジェクタにより発生させる気流を用
いることにより、薄帯の飛翔姿勢は安定化し、薄帯の誘
導位置精度も優れ、薄帯を容易にピンチロールで捕捉す
ることができ、さらに冷却ロールと巻取装置との間に種
々の検査機器を配置するスペースを十分に確保すること
ができる。
【0020】ここに上記に用いるエジェクタとしては、
たとえば、図5の説明図に示すようなものでよい。図5
において、エジェクタは、吸い込む流体および物体が通
過する経路を形成する内壁12と、エジェクタの吸引力を
発生させる該内壁12に設けられた吹き出し口13からな
る。薄帯2が経路を通過する間に気流が薄帯2に与える
圧力が張力を生む。したがって、薄帯2の飛翔姿勢が気
流と平行になると張力を付加されなくなる。エジェクタ
内の薄帯2は張力により真直になる前半部と波打って気
流より張力を受ける後半部に分けられ、大きく波打つ
と、薄帯2は内壁12に衝突し、その高脆性により徐々に
破砕され、気流より圧力を受けなくなる。なお、エジェ
クタの長さを充分とれば前半部の安定した姿勢を保つ部
分が長くなる。
たとえば、図5の説明図に示すようなものでよい。図5
において、エジェクタは、吸い込む流体および物体が通
過する経路を形成する内壁12と、エジェクタの吸引力を
発生させる該内壁12に設けられた吹き出し口13からな
る。薄帯2が経路を通過する間に気流が薄帯2に与える
圧力が張力を生む。したがって、薄帯2の飛翔姿勢が気
流と平行になると張力を付加されなくなる。エジェクタ
内の薄帯2は張力により真直になる前半部と波打って気
流より張力を受ける後半部に分けられ、大きく波打つ
と、薄帯2は内壁12に衝突し、その高脆性により徐々に
破砕され、気流より圧力を受けなくなる。なお、エジェ
クタの長さを充分とれば前半部の安定した姿勢を保つ部
分が長くなる。
【0021】
【実施例】Fe:80at%、B:10at%、Si:9at%、C:
1at%の成分組成になる溶融合金を温度:1300℃に保持
したのち、50〜250mm 幅のスリット状ノズルから高速回
転(周速:25m/sec)するロール径:500 mmの銅合金製冷
却ロール直上に射出して厚さ25μm の薄帯とし、この発
明の適合例として前記した図2に示した金属薄帯の製造
装置を用い、エジェクタにより速度25m/sec 以上の気流
を発生させ、搬送台車上のピンチロール間隙に薄帯を誘
導してピンチロールに捕捉したのち、該薄帯を搬送台車
により巻取装置まで搬送し巻取装置でコイルに巻取っ
た。
1at%の成分組成になる溶融合金を温度:1300℃に保持
したのち、50〜250mm 幅のスリット状ノズルから高速回
転(周速:25m/sec)するロール径:500 mmの銅合金製冷
却ロール直上に射出して厚さ25μm の薄帯とし、この発
明の適合例として前記した図2に示した金属薄帯の製造
装置を用い、エジェクタにより速度25m/sec 以上の気流
を発生させ、搬送台車上のピンチロール間隙に薄帯を誘
導してピンチロールに捕捉したのち、該薄帯を搬送台車
により巻取装置まで搬送し巻取装置でコイルに巻取っ
た。
【0022】上記工程において、溶融合金を射出後、薄
帯がピンチロールに捕捉されるまでの時間を薄帯の幅
(スリット状ノズルの幅で定まる)ごとに調査した。ま
た比較例として前記図1に示した従来の装置を用いブロ
アーにより速度 25 m/sec 以上の気流を発生させて行っ
た場合についても同様の調査を行った。
帯がピンチロールに捕捉されるまでの時間を薄帯の幅
(スリット状ノズルの幅で定まる)ごとに調査した。ま
た比較例として前記図1に示した従来の装置を用いブロ
アーにより速度 25 m/sec 以上の気流を発生させて行っ
た場合についても同様の調査を行った。
【0023】これらの調査結果を、薄帯の幅に対し溶融
合金を射出後薄帯がピンチロールに捕捉されるまでの時
間をプロットして図4に示す。図4から明らかなよう
に、この発明の適合例は、薄帯の気流中飛翔姿勢が安定
しその誘導位置精度も優れていることから、比較例にく
らべ薄帯がピンチロールに捕捉されるまでの時間が大幅
に減少していて、生産性、歩止まりなどが向上すること
を示している。
合金を射出後薄帯がピンチロールに捕捉されるまでの時
間をプロットして図4に示す。図4から明らかなよう
に、この発明の適合例は、薄帯の気流中飛翔姿勢が安定
しその誘導位置精度も優れていることから、比較例にく
らべ薄帯がピンチロールに捕捉されるまでの時間が大幅
に減少していて、生産性、歩止まりなどが向上すること
を示している。
【0024】
【発明の効果】この発明は、冷却ロール表面で急冷凝固
した金属薄帯をコイル状に巻取るにあたり、薄帯の冷却
ロールから搬送台車上のピンチロール間隙への誘導を、
ピンチロール出側直近に設置したエジェクタにより発生
させた気流により行うものであり、この発明によれば、
簡素化した誘導装置でピンチロール間隙への薄帯の誘導
が極めて容易になり、早期にピンチロールで薄帯を捕捉
でき、さらに板厚や穴欠陥などの検査を行いながらコイ
ル状に巻取ることができるので、金属薄帯製造における
生産性、歩止まり、経済性ならびに製品品質などを向上
させることができる。
した金属薄帯をコイル状に巻取るにあたり、薄帯の冷却
ロールから搬送台車上のピンチロール間隙への誘導を、
ピンチロール出側直近に設置したエジェクタにより発生
させた気流により行うものであり、この発明によれば、
簡素化した誘導装置でピンチロール間隙への薄帯の誘導
が極めて容易になり、早期にピンチロールで薄帯を捕捉
でき、さらに板厚や穴欠陥などの検査を行いながらコイ
ル状に巻取ることができるので、金属薄帯製造における
生産性、歩止まり、経済性ならびに製品品質などを向上
させることができる。
【図1】従来の急冷金属薄帯の製造装置の説明図であ
る。
る。
【図2】この発明に適合する金属薄帯の製造装置の説明
図である。
図である。
【図3】エジェクタの後方にブロアーを設けたこの発明
に適合する金属薄帯の製造装置の説明図である。
に適合する金属薄帯の製造装置の説明図である。
【図4】薄帯の幅に対し溶融合金を射出後薄帯がピンチ
ロールに捕捉されるまでの時間をプロットしたグラフで
ある。
ロールに捕捉されるまでの時間をプロットしたグラフで
ある。
【図5】エジェクタの説明図である。
1 冷却ロール 2 薄帯 3 エアナイフ 4 搬送ガイド 5 ピンチロール 6 搬送台車 7 ブロアー 8 デフロール 9 エジェクタ 10 巻取装置 11 ノズル 12 内壁 13 吹き出し口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渋谷 清 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究本部内 (72)発明者 行本 正雄 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究本部内 (72)発明者 青木 秀未 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究本部内
Claims (1)
- 【請求項1】 高速回転する冷却ロール表面にスリット
状のノズルを介して溶融金属を射出し、急冷凝固させて
金属薄帯としたのちに、薄帯を、冷却ロールからエアナ
イフで剥離し、その気流により搬送ガイド内へ誘導し、
ついで搬送台車上に設けたピンチロールに捕捉させ、薄
帯に張力を付与しつつ搬送台車を移動させて薄帯先端を
巻取装置まで搬送し、巻取装置によってコイル状に巻取
る金属薄帯の製造方法において、 冷却ロールからピンチロール間隙に向かいかつピンチロ
ール間隙を通り抜ける気流をエジェクタにより発生さ
せ、剥離した金属薄帯を該気流によりピンチロール間隙
へ誘導し、ピンチロールに捕捉させることを特徴とする
金属薄帯の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10774092A JPH05305400A (ja) | 1992-04-27 | 1992-04-27 | 金属薄帯の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10774092A JPH05305400A (ja) | 1992-04-27 | 1992-04-27 | 金属薄帯の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05305400A true JPH05305400A (ja) | 1993-11-19 |
Family
ID=14466757
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10774092A Pending JPH05305400A (ja) | 1992-04-27 | 1992-04-27 | 金属薄帯の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05305400A (ja) |
-
1992
- 1992-04-27 JP JP10774092A patent/JPH05305400A/ja active Pending
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