JP6635300B2 - 音管を支持体に吊り下げるための吊下部材および音管が吊り下げられる支持体 - Google Patents

音管を支持体に吊り下げるための吊下部材および音管が吊り下げられる支持体 Download PDF

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Description

この発明は、管状の発音体である音管を支持体に吊り下げることによって構成される楽器に関する。
旋律の演奏が可能な打楽器として、フレームに吊り下げられた長さの異なる複数の金属管(音管)を打撃することにより、異なる音高の音を発生させるチャイム(チューブラーベル)が知られている(例えば、特許文献1参照)。このようなチャイムでは、音管をフレームに吊り下げるため、音管には、吊り孔が設けられ、当該吊り孔に通した環状の吊り紐が取り付けられる。一方、フレームには、フレームの一部を構成するハンガーバーがフレームの上部に設けられる。ハンガーバーには、鉛直方向の溝が設けられハンガーバーから水平方向に延びるハンガーピンが取り付けられるともに、ハンガーバーの上面には、固定ピンが取り付けられる。音管のハンガーバーへの吊り下げは、音管を支えるとともに、吊り紐をハンガーピンの溝に掛けつつ、吊り紐を固定ピンに掛けることにより行われる。
特開平6−149237号公報
ところで、音管は金属製であり重量が大きくなるため、音管を支えながら吊り紐を取り回すことは難しく、音管の脱着は必ずしも容易ではなかった。また、吊り紐が切れた場合等においては、吊り紐を吊り孔を通して取り付け直すこととなるが、音管の重量を支えるため、吊り紐を環状にする際の接合部分の強度を十分に高くする必要がある。しかしながら、接合部分の強度を十分に高くすることは容易ではなく、吊り紐が切れた場合等のメンテナンスを簡単に行うことができなかった。この問題は、チャイムに限らず音管を支持体に吊り下げることによって構成される種々の楽器に共通する。
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、音管を支持体に吊り下げることによって構成される楽器において、音管の脱着をより容易にするとともに、音管を吊り下げる吊下構造のメンテナンスをより容易とする技術を提供することを目的とする。
上記課題の少なくとも一部を達成するために、本発明の第1の態様である吊下部材は、音管を支持体に吊り下げるための吊下部材であって、前記吊下部材は、前記吊下部材の一端から前記音管に設けられた貫通穴に通すことができるように構成されており、前記音管は、前記吊下部材を前記貫通穴に通すとともに、前記吊下部材の先端部を前記支持体に設けられた凹部に掛けることにより、前記支持体に吊り下げられることを特徴とする。
この構成では、音管の支持体への吊り下げは、吊下部材の先端部を支持体に設けられた凹部に掛けることにより行われる。これにより、音管の吊り下げは、吊下部材の先端部を凹部に合わせ、音管を下方に降ろすことにより行うことができ、また、音管の取り外しは、音管を上方に持ち上げることにより行うことができる。そのため、音管の着脱をより容易にすることができる。また、吊下部材は、その一端から音管の貫通穴に通されるように構成されているので、吊下部材の音管への着脱が容易である。そのため、吊下部材の交換等、音管を吊り下げるための吊下構造のメンテナンスをより容易にすることができる。
前記吊下部材の前記先端部は、前記貫通穴の貫通方向に沿った方向において前記凹部に掛けられるものとしても良い。貫通穴の貫通方向に沿った方向において、吊下部材の先端部を凹部に掛けるようにすることにより、吊下部材の折れ曲がりを抑制することができる。そのため、吊下部材を屈曲させることに起因する吊下部材の劣化を抑制し、吊下部材の耐久性を高めることができる。
前記吊下部材の前記先端部は、球状であるものとしても良い。吊下部材の先端部を球状とすることにより、音管の着脱の際に先端部が凹部に引っ掛かることが抑制される。そのため、音管の脱着をより容易にすることができる。
前記吊下部材は、さらに、前記貫通穴に嵌め込まれるブッシュを有しているものとしても良い。貫通穴に嵌め込まれるブッシュを吊下部材に設けることにより、音管から吊下部材が脱落することを抑制することができる。そのため、吊下部材の紛失等、吊下部材が脱落することにより発生しうる問題を避けることが可能となる。
上記課題の少なくとも一部を達成するために、本発明の第2の態様である支持体は、上述の吊下部材を用いて、2つの音管が吊り下げられる支持体であって、前記支持体に設けられた前記凹部は、前記2つの音管を吊り下げる前記吊下部材の2つの先端部を収容するように構成されており、前記2つの先端部は、前記2つの音管の配列方向に並んだ状態で前記凹部に収容されることを特徴とする。
この構成によれば、2つの音管を吊り下げるために吊下部材の2つの先端部を凹部に収容する際に、2つの先端部が音管の配列方向に並んだ状態となる。そのため、一方の音管を取り外すために凹部に収容された先端部の一方を取り外す際に、当該先端部が凹部に収容された他方の先端部に引っ掛かることが抑制される。これにより、2つの音管を個々に着脱することがより容易となる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能である。例えば、音管を吊り下げるために吊下部材、その吊下部材を用いて音管と吊り下げる支持体、それらの吊下部材および支持体を使用したチャイム等の楽器、等の態様で実現することができる。
本発明の一実施形態としてのチャイムの全体構成を示す全体構成図。 ハンガーに音管が吊り下げられる様子を示す説明図。 音管を吊り下げるための吊下部材の構成を示す説明図。 吊下部材を音管に取り付ける様子を示す説明図。 吊下部材が取り付けられた音管をハンガーピンに吊り下げた様子を示す説明図。
A.チャイムの構成:
図1は、本発明の一実施形態としてのチャイム1(「チューブラーベル」とも呼ばれる)の全体構成を示す全体構成図である。図1は、チャイム1を前方から見た様子を示している。ここで、前方とは、演奏時において演奏者からチャイム1を見た際の手前側、すなわち、図1の紙面に対して垂直上方側のことをいう。同様に、演奏者からチャイム1を見た際の後側、すなわち、図1の紙面に対して垂直下方側のことを後方という。また、本明細書においては、特に記載がない限り、上下左右の各方向を、演奏時において演奏者からチャイム1を見た際の方向として規定する。
チャイム1は、複数の音管10(「サウンドコラム」とも呼ばれる)と、音管10を吊り下げるためのフレーム20とを備えている。フレーム20は、脚部21と、脚部21の左右両端部から鉛直上方に立ち上がる2本の支柱22と、2本の支柱22の上端を渡すように形成されたハンガー30とを有している。ハンガー30は、左右両端において支柱22に固定される2つの支柱取付部31と、2つの支柱取付部31の間に設けられたハンガーバー32とを有している。なお、チャイム1は、音管10やフレーム20の他、ダンパー等を有しているが、音管10およびハンガー30以外の部分は、本発明と直接関連しないので、ここではその説明を省略する。
ハンガーバー32には、前方に延びるハンガーピン(前方ピン)33と、鉛直上方に立ち上がり、後方に延びるハンガーピン(後方ピン)34とが設けられている。音管10は、隣接する2つの前方ピン33、あるいは、隣接する2つの後方ピン34に、吊下部材(後述する)を用いて吊り下げられる。このときハンガーピン33,34は、吊り下げられた音管10を支持することになるので、「支持体」とも呼ぶことができる。また、本実施形態のチャイム1では、前方に延びる前方ピン33と、後方に延びる後方ピン34とに音管10が吊り下げられるので、図1に示すように、複数の音管10が前方および後方の2列で配列される。なお、一般的に、音管10は、左から右に向かって順番に音高が高くなるように配列されるとともに、前方には、幹音を発生する音管10が配列され、後方には、派生音を発生する音管10が配列される。
図2は、ハンガー30に音管10が吊り下げられる様子を示す説明図である。図2では、図示の便宜上、ハンガー30の一部にのみ音管10を吊り下げた状態を示している。上述のように、ハンガーバー32には、ハンガーバー32から前方に延びる前方ピン33と、ハンガーバー32から鉛直上方に立ち上がり後方に延びる後方ピン34とが設けられている。
前方ピン33の前方の端部には、鉛直上方に開口した凹部331が設けられている。また、前方ピン33には、凹部331が設けられた位置において、前方ピン33の左右両端からそれぞれ凹部331に向かって形成された2つの切込332が設けられている。同様に、後方ピン34の後方の端部には、鉛直上方に開口した凹部341と、後方ピン34の左右両端からそれぞれ凹部341に向かう2つの切込342とが設けられている。具体的には後述するが、音管10は、音管10に設けられた貫通穴に吊下部材40を通し、吊下部材40の先端部を前方ピン33あるいは後方ピン34に設けられた凹部331,341に掛けることにより、前方ピン33あるいは後方ピン34に吊り下げられる。なお、前方ピン33および後方ピン34に設けられた凹部331,341と切込332,342との具体的な形状については、後述する。
B.吊下部材の構成:
図3は、音管10を吊り下げるための吊下部材40の構成を示す説明図である。図3(a)は、吊下部材40の全体構成を示している。吊下部材40は、ワイヤー41と、ワイヤー41の両端に固定された球状の先端部42と、ゴム等の弾性材料で形成された2つのブッシュ43とを有している。ワイヤー41としては、通常、金属製のワイヤー芯材の外周を樹脂で被覆した樹脂被覆ワイヤーが使用される。先端部42は、ワイヤー41を挿入するための孔が設けられた金属製の球形部材を準備し、当該球形部材にワイヤー41を挿入した後、球形部材をかしめることによりワイヤー41に固定される。この先端部42の外径は、音管10に設けられた貫通穴の内径よりも小さく設定される。なお、球形部材は、必ずしも金属製である必要はなく、樹脂製とすることも可能である。樹脂製の球形部材は、ワイヤー41の先端に樹脂を一体成形することにより、ワイヤー41の先端に固定することができる。この場合、球状部材とワイヤー41との接合をより強固なものとするため、ワイヤー41の先端を折り曲げたり、ほぐしたりしたうえで、樹脂の一体成形を行うのが好ましい。
図3(b)および図3(c)は、吊下部材40が有するブッシュ43の形状を示している。ブッシュ43は、音管10に設けられた貫通穴の内径とほぼ同径で、当該貫通穴に挿入される挿入部431と、挿入部431よりも外径が大きい大径部432とを有している。ブッシュ43には、その中心において挿入部431から大径部432まで貫通する通し穴433と、挿入部431および大径部432の外周から通し穴433に達する切込434とが設けられている。通し穴433の内径は、ワイヤー41の外径よりも大きく、先端部42の外径よりも小さくなっている。切込434の幅は、ワイヤー41の外径よりもやや狭く設定される。この切込434を通してワイヤー41を通し穴433に入れることにより、ブッシュ43はワイヤー41に取り付けられる。なお、ブッシュの材質や通し穴の大きさ等を適宜調整することによって先端部42を通し穴に通すことができれば、切込434を省略することも可能である。但し、ブッシュ43の取付がより容易となる点で、ブッシュ43に切込434を設けるのが好ましい。
C.吊下部材の音管への取付:
図4は、吊下部材40を音管10に取り付ける様子を示す説明図である。なお、図4では、音管10については音管10の中心軸が通る面で切断した断面で図示している。図4に示すように、音管10は、円筒状の管体11と、管体11の上端部に嵌め込まれたキャップ12とを有している。管体11には、キャップ12の下端よりも下側の位置において、2つの貫通穴18,19が管体11の中心軸に対して対称となる位置に設けられている。
上述のように、本実施形態では、吊下部材40の先端部42の外径を貫通穴18,19の内径よりも小さくしている。そのため、図4(a)に示すように、一方の貫通穴18から吊下部材40の先端部42を入れ、他方の貫通穴19から先端部42を出すことにより、音管10の内部にワイヤー41を通すことができる。ワイヤー41を音管10に通した後、図4(b)に示すように、2つのブッシュ43を2つ貫通穴18,19に嵌め込むことにより、吊下部材40は、音管10に取り付けられる。
なお、本実施形態では、ブッシュ43を有する吊下部材40を音管10に取り付けているが、ブッシュ43を省略することも可能である。但し、音管10から吊下部材40が脱落することを抑制することができる点で、ブッシュ43を有する吊下部材40を用いるのが好ましい。このように、音管10から吊下部材40が脱落することを抑制することにより、吊下部材40の紛失等を避けることが可能となる。
また、本実施形態では、吊下部材40が有する2つの先端部42の外径を、ともに音管10に設けられた貫通穴18,19の内径よりも小さくしているが、吊下部材の一方の先端部の外径を、音管10に設けられた貫通穴18,19の内径よりも大きくすることも可能である。この場合、吊下部材は、その一端である外径が貫通穴18,19の内径よりも小さい先端部から音管10の貫通穴18,19に通される。但し、チャイム1の使用者である演奏者等において、吊下部材の向きについての注意を要せず、吊下部材の音管10への着脱操作がより容易となる点で、2つの先端部42の外径を、ともに音管10に設けられた貫通穴18,19の内径よりも小さくするのが好ましい。
D.音管のハンガーへの吊り下げ:
図5は、吊下部材40が取り付けられた音管10をハンガーピン33,34に吊り下げた様子を示す説明図である。図5(a)は、音管10が吊り下げられたハンガー30を鉛直上方から見た様子を示しており、図5(b)は、音管10が吊り下げられた前方ピン33を前方から見た様子を示している。図5(b)では、音管10については、音管10の中心軸が通る面で切断した断面で図示するとともに、前方ピン33については、その一部を凹部331の左右方向の中心を通る面(図5(a)の二点鎖線A−A)で切断した部分断面で図示している。また、図5(b)では、ハンガーバー32および後方ピン34の図示を省略している。なお、後方ピン34に音管10を吊り下げた状態は、後方ピン34がハンガーバー32から鉛直上方に立ち上がっている他は、前方ピン33に音管10を吊り下げた状態と同様である。そのため、後方ピン34の具体的な形状と、音管10を後方ピン34に吊り下げる態様とについては、その説明を省略する。
上述のように、前方ピン33の前方の端部には、鉛直上方に開口した凹部331と、左右両端から凹部331に向かう切込332とが設けられている。凹部331は、図5(a)に示すように、幅が吊下部材40の先端部42の外径より広く、左右方向に長い長円形(スタジアム形)の有底の穴である。なお、凹部の形状は、種々変更することが可能である。例えば、左右方向に長く形成された凹部において、左右方向の中央部分の幅を狭くするものとしても良く、また、凹部として左右方向に離間した2つの円形の穴を設けるものとしても良い。このようにすれば、隣接する音管10の一方を着脱する際に、他方の音管10を吊り下げている吊下部材40の先端部42と、着脱する音管10に取り付けられた吊下部材40の先端部42とが引っ掛かることが抑制されるので、個々の音管10の着脱をより容易に行うことができる。一方、本実施形態のように、凹部331を長円形とすることにより、より容易に凹部331を形成することができる。
また、本実施形態では、凹部331を左右方向、すなわち、音管10の配列方向に長い長円形としている。そのため、隣接する音管10に取り付けられた吊下部材40の先端部42は、音管10の配列方向に並んだ状態で凹部331に収容されている。しかしながら、凹部は、音管10の配列方向に長くなるように形成されている必要はなく、例えば、凹部を前後方向に長い形状にすることも可能である。但し、この場合、隣接する音管10に取り付けられた吊下部材40の先端部42が前後方向に並んで凹部に収容されるので、後方に収容された先端部42を凹部から取り外す際に、凹部に収容された2つの先端部が引っ掛かり、前方に収容された先端部42が後方に収容された先端部42とともに凹部から外れる可能性がある。一方、本実施形態では、隣接する音管10に取り付けられた吊下部材40の先端部42が音管10の配列方向に並んだ状態で凹部331に収容されているため、凹部331に収容された先端部42の一方を取り外す際に、凹部に収容された2つの先端部42が引っ掛かることが抑制されるので、個々の音管10の着脱をより容易に行うことができる。この点において、凹部331は、隣接する音管10に取り付けられた吊下部材40の先端部42を音管10の配列方向に並んで収容するように構成されるのが好ましい。
切込332は、凹部331の左右両端を延長した先の前方ピン33の左右両端からそれぞれ凹部331に向かって、前方ピン33の上下端に渡るように形成されている。切込332の長さは、凹部331の左右両端から切込332の先端までの距離が、吊下部材40の先端部42の半径以上となるよう設定するのが好ましい。このように切込332を設けることにより、吊下部材40の先端部42を凹部331に掛けて音管10を前方ピン33に吊り下げた際、図5(b)に示すように、先端部42に接続されたワイヤー41は、先端部42からほぼ鉛直下方に向かって出される。ワイヤー41を先端部42からほぼ鉛直下方に出すことにより、ワイヤー41を屈曲させる応力(以下、「屈曲応力」とも謂う)がワイヤー41に加わることが抑制され、屈曲応力によりワイヤー41が劣化することを抑制することができる。
切込の形成態様は、種々変更することが可能である。例えば、前方ピンの前方から凹部に向かって、あるいは、後方ピンの後方から凹部に向かって切込を形成することも可能である。このようにしても、切込の長さを適宜調整することにより、ワイヤー41を先端部42からほぼ鉛直下方に出すことができるので、屈曲応力によりワイヤー41が劣化することを抑制することができる。
また、切込は、必ずしも前方ピンの上下端に渡って形成されている必要はない。切込は、凹部に吊下部材40の先端部42を掛けることができれば良く、例えば、前方ピンの上端から凹部の底面に達する程度の深さの切込を設けるものとしても良い。この場合においても、切込を前方ピンの左右の端部から凹部に向かって形成すれば、音管10が吊り下げられた際にワイヤー41に加わる張力が音管10側に向かう成分を有するため、屈曲応力が低減され、屈曲応力によりワイヤー41が劣化することを抑制することができる。但し、ワイヤー41に加わる屈曲応力をより確実に低減することができる点で、切込を前方ピンの上下端に渡って形成するのが好ましい。なお、一般的に、ワイヤー41に加わる屈曲応力を低減して屈曲応力によりワイヤー41が劣化することを抑制するためには、ワイヤー41が折れ曲がる部分をより少なくするのが好ましい。そのため、前方ピンの形状を適宜設定し、音管10に設けられた貫通穴18,19の貫通方向に沿った方向において、吊下部材40の先端部42を凹部に掛けることができるようにするのが好ましい。
このように、本実施形態では、一端から音管10の貫通穴18,19に通された吊下部材40を用い、吊下部材40の先端部42をハンガーピン33,34に設けられた凹部331,332に掛けることで、音管10をハンガーピン33,34に吊り下げている。これにより、音管10は、先端部42の位置を凹部331,332の位置に合わせ、音管10を下方に降ろすことでハンガーピン33,34に吊り下げられる。また、音管10をハンガーピン33,34から取り外す場合には、単に音管10を上方に持ち上げれば良い。そのため、音管10のハンガーピン33,34への着脱をより容易に行うことが可能となる。また、吊下部材40は、その一端から音管10の貫通穴18,19に通されるように構成されているので、吊下部材40の音管10への着脱が容易である。そのため、吊下部材40の交換等、音管10を吊り下げるための吊下構造のメンテナンスをより容易にすることができる。
E.変形例:
本発明は上記実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば、次のような変形も可能である。
E1.変形例1:
上記実施形態では、吊下部材40の先端部42を球状としているが、吊下部材の先端部の形状は、必ずしも球状である必要はない。一般的に、音管10は、音管10に取り付けられた吊下部材の先端部をハンガーピンに設けられた凹部に掛けることが可能であれば、音管10をハンガーピンに吊り下げることができる。そのため、吊下部材の先端部の形状は、例えば、楕円体状、円柱状、円錐体状、あるいは、立方体状としても良い。これらの場合、凹部の形状は、先端部の形状に合わせて適宜変更される。また、先端部の形状を棒状部材を折り曲げたフック状にすることも可能である。この場合、凹部は、折り曲げられた先端が挿入できれば良いため、凹部は必ずしも有底である必要はない。但し、音管10の着脱の際に先端部が凹部に引っ掛かることを抑制して、音管の脱着をより容易にすることができる点で、先端部は球状にするのが好ましい。
E2.変形例2:
上記実施形態では、隣接する音管10を吊り下げる際に、吊下部材40の対向する位置にある先端部42を1つのハンガーピン33,34に取り付けているが、隣接する音管10に取り付けられた吊下部材40の先端部42を別個のハンガーピンに取り付けるものとしても良い。この場合、本実施形態におけるハンガーピン33,34を左右2つに分割し、分割したハンガーピンのそれぞれに、隣接する音管10に取り付けられた吊下部材40の先端部42を取り付ければ良い。
E3.変形例3:
上記実施形態では、前方および後方の音管10を、単一のハンガーバー32に形成された前方ピン33および後方ピン34に吊り下げているが、前方の音管10と、後方の音管10とを別個のハンガーバーに形成されたハンガーピンに吊り下げることも可能である。この場合、ハンガーとして、前方ピン側のみにハンガーピンが設けられた2つのハンガーバーを前後および上下に離間して配置したものを用いれば良い。
E4.変形例4:
上記実施形態においては、本発明が適用されるチャイムとして、前方と後方との2列に音管10が配列されたチャイム1を示しているが、本発明は、音管10が一列に配列されたチャイム、あるいは、単一の音管10のみを有するチャイム等にも適用することができる。また、本発明は、チャイム(チューブラーベル)に限らず、管状の発音体である音管を支持体に吊り下げる種々の楽器に適用することができる。
1…チャイム、10…音管、11…管体、12…キャップ、18,19…貫通穴、20…フレーム、21…脚部、22…支柱、30…ハンガー、31…支柱取付部、32…ハンガーバー、33,34…ハンガーピン、40…吊下部材、41…ワイヤー、42…先端部、43…ブッシュ、331,341…凹部、332,342…切込、431…挿入部、432…大径部、433…通し穴、434…切込

Claims (5)

  1. 音管を支持体に吊り下げるための吊下部材であって、
    前記吊下部材は、前記吊下部材の一端から前記音管に設けられた貫通穴に通すことができるように構成されており、
    前記音管は、前記吊下部材を前記貫通穴に通すとともに、前記吊下部材の先端部を前記支持体に設けられた凹部に掛けることにより、前記支持体に吊り下げられる、
    吊下部材。
  2. 前記吊下部材の前記先端部は、前記貫通穴の貫通方向に沿った方向において前記凹部に掛けられる、請求項1記載の吊下部材。
  3. 前記吊下部材の前記先端部は、球状である、請求項1または2記載の吊下部材。
  4. 請求項1ないし3のいずれか記載の吊下部材であって、さらに、
    前記貫通穴に嵌め込まれるブッシュを有している、
    吊下部材。
  5. 請求項1ないし4のいずれか記載の吊下部材を用いて、2つの音管が吊り下げられる支持体であって、
    前記支持体に設けられた前記凹部は、前記2つの音管を吊り下げる前記吊下部材の2つの先端部を収容するように構成されており、
    前記2つの先端部は、前記2つの音管の配列方向に並んだ状態で前記凹部に収容される、
    支持体。
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