JP6635287B2 - 電池用容器の封止装置および電池用容器の封止方法 - Google Patents
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Description
例えば、この種の技術において電池用容器の封止検査精度を向上させるためには、電池用容器に所定量の検査ガスを所定圧で封入しておく必要がある。電池用容器に封入した検査ガスの量がばらつくと、例え電池用容器が同程度の気密性をもって封止されていたとしても、電池用容器の外部への当該検査ガスの漏出量はばらつく。そしてその結果、電池用容器から外部への当該検査ガスの漏出の多寡あるいは漏出の有無を信頼性高く検査し難くなり、電池用容器の封止検査精度を向上させ難くなる可能性がある。
しかし、特許文献1に紹介されている方法では、検査ガスを供給した電池用容器に蓋をし当該蓋と電池用容器とをレーザー溶接している。しかし、レーザー溶接の際に電池用容器および蓋に熱エネルギが作用するため、電池用容器および/または蓋が変形して、電池用容器と蓋との封止不良が生じる可能性がある。
また、封止時に検査ガスに熱エネルギが作用すれば、検査ガスの温度が上昇することで、電池用容器内に注入された検査ガスが電池用容器の外部に漏出し、電池用容器内の検査ガス量が実質的に低減する。この場合には電池用容器に検査ガスを所定量所定圧で封入することが困難になり、ひいては電池用容器の封止検査精度を向上し難い場合がある。
ブラインドリベットを用いて電池用容器の検査ガス入口を封止する封止装置であって、
囲み壁と、前記囲み壁の内部に検査ガスを供給する供給部と、前記囲み壁に一体化され前記囲み壁の内部で前記ブラインドリベットを動作させるリベッタと、を有するものである。
また、上記課題を解決する本発明の電池用容器の封止方法は、本発明の電池用容器の封止装置の一形態を用いて電池用容器の検査ガス入口を封止する方法であって、
前記電池用容器における一面に環状当接部を当接させた状態で前記供給部から前記囲み壁の内部に前記検査ガスを供給した後、前記リベッタにより前記ブラインドリベットを動作させて前記検査ガス入口を封止する。
なお、以下、必要に応じて、実施例の電池用容器の封止装置を単に封止装置と呼ぶ場合がある。また実施例の電池用容器の封止方法を単に封止方法と呼ぶ場合がある。
図1は、実施例の封止装置および封止方法に供した電池用容器の断面を模式的に表す説明図である。図1に示す電池用容器には、電極体および電解液等の電池構成要素が収容されている。図2〜図5は、実施例の封止装置の動作を模式的に説明する説明図である。より詳しくは、図2は実施例の封止装置の概要を説明する図であり、図3は実施例の封止装置で電池用容器を封止している様子を表し、図4は実施例の封止装置で電池用容器を封止した直後の様子を表し、図5は電池用容器を封止した後の実施例の封止装置を表す。以下、本実施例において、上、下とは図2に示す上、下を指す。
ブラインドリベット7は、ポップリベット(R)とも呼ばれる締結具の1種であり、上記したマンドレル70と、短筒状をなす外筒部材71とを有する。マンドレル70は、外筒部材71よりも長尺であり、外筒部材71に内挿されている。マンドレル70は、柱状のシャフト72と、シャフト72の一端部に連なりシャフト72よりも大径の頭部73と、頭部73とシャフト72とを連結する脆弱部74と、を有する。脆弱部74は、シャフト72よりも更に小径である。
ピストン部40は、略円筒状をなす。ピストン部40における下側部分の内周面40iは、下端に向けて先細りになるテーパ面状をなしている。換言すると、ピストン部40における下側部分の内周面40iは下端に向けて徐々に縮径している。チャック部41は、略筒状をなし、ピストン部40における下側部分に内蔵されている。マンドレル70のシャフト72はチャック部41の内部に保持される。
チャック部41は複数のチャック体41dで構成されている。各チャック体41dは、軸方向つまり上下方向に延びる分割面によって円筒が放射状に分割されることで得られる略柱状をなす。当該複数のチャック体41dは互いに離間しつつ放射状に配列されており、チャック部41は、全体として、略筒状をなす。チャック部41の外周面41oもまた先細りのテーパ面状をなしている。チャック部41は、ピストン部40の内部において軸方向つまり上下方向に位置変化可能である。
流体圧チャンバ50、流体流路部51、流体圧ポンプP3、および戻し付勢部材59は、基部6の内部において保持部4を進退させる封止駆動部5として機能する。
囲み壁1は、その内部に区画される作業空間10をとり囲む周壁であり、リベッタ3は囲み壁1に一体化されている。リベッタ3は囲み壁1の内部つまり作業空間10でブラインドリベット7を動作させる。実施例の封止装置においては、囲み壁1は、端部材11と連絡部材15とで構成され、概略筒状をなす。端部材11は短筒状の剛体である。連絡部材15は、蛇腹筒状の可撓体であり、端部材11と同軸的に配置されている。連絡部材15における軸方向の一端部は端部材11における軸方向の一端部に外装されている。また、連絡部材15における軸方向の他端部は、リベッタ3の基部6における底壁60側の部分に外装されている。実施例においては、連絡部材15の下端部は端部材11の上端部に外装され、連絡部材15の上端部は基部6の下端部に外装されている。端部材11と連絡部材15とは、金属製の第1締結バンド18で締結されることで、気密に一体化されている。同様に、連絡部材15と基部6とは金属製の第2締結バンド19で締結されることで、気密に一体化されている。実施例の封止装置においては、端部材11は金属製であり、連絡部材15はゴム製である。
第1ポンプP1は検査ガス容器25に接続されている。検査ガス容器25には検査ガスが収容され、第1ポンプP1は検査ガスをガス流路12に輸送する。第2ポンプP2は吸引ポンプであり、ガス流路12、作業空間10および電池用容器100内のガスを吸引し外界に排出する。
例えば、検査ガスと電池用容器100との組み合わせによっては、電池用容器100の表面に検査ガスが吸着等する場合がある。電池用容器100の内表面つまり電池用容器100における収容空間104側の表面に検査ガスが吸着しても問題はないが、電池用容器100の外表面に検査ガスが吸着すると、検査ガスの検知精度が低下するおそれがある。つまり、電池用容器100の外表面に吸着した検査ガスが、電池用容器100の外部において検知されてしまうと、実際には検査ガスが漏出していない場合にも、検査ガスの漏出が生じていると判断され、電池用容器100の封止検査精度を大きく向上させ難い可能性がある。
そしてこの場合にも、検査ガス入口105を取り囲む囲み壁1の内部に検査用ガスを直接導入し、かつ、ブラインドリベット7を用いて検査ガス入口105を封止することによる効果、すなわち、所定量所定圧の検査ガスを電池用容器100に封入できる効果は得られる。したがってこの場合にも、電池用容器100の封止検査精度を向上させ得る。
さらに、封止装置による封止作業を真空室内で行う場合には、真空室を減圧雰囲気にすれば真空室内に置かれた電池用容器100もまた減圧雰囲気になるために、電池用容器100を減圧するための第2ポンプP2を別途設けなくても良い。この場合にも、同じ真空室内で封止装置による封止作業を行えば、電池用容器100の内部への大気等の流入を抑制でき、電池用容器100に検査ガスを所定量所定圧で封入できる。
囲み壁1と、前記囲み壁1の内部に検査ガスを供給する供給部2と、前記囲み壁1に一体化され前記囲み壁1の内部で前記ブラインドリベット7を動作させるリベッタ3と、を有する、電池用容器の封止装置。
(2)前記囲み壁1は、前記電池用容器100における前記検査ガス入口105を有する一面103uに当接し得る環状当接部14cを有する、(1)に記載の電池用容器の封止装置。
(3)前記囲み壁1の少なくとも一部は変形可能である、(1)または(2)に記載の電池用容器の封止装置。
また、本発明の電池用容器の封止方法は以下のように表現できる。
(4)前記(2)に記載の電池用容器の封止装置を用いて電池用容器100の検査ガス入口105を封止する電池用容器の封止方法であって、
前記電池用容器100における前記一面103uに前記環状当接部14cを当接させた状態で前記供給部2から前記囲み壁1の内部に前記検査ガスを供給した後、前記リベッタ3により前記ブラインドリベット7を動作させて前記検査ガス入口105を封止する、電池用容器の封止方法。
7:ブラインドリベット 14c:環状当接部 100:電池用容器
103u:電池用容器における検査ガス入口を有する一面
105:検査ガス入口
Claims (3)
- ブラインドリベットを用いて電池用容器の検査ガス入口を封止する封止装置であって、
囲み壁と、前記囲み壁の内部に検査ガスを供給する供給部と、前記囲み壁に一体化され前記囲み壁の内部で前記ブラインドリベットを動作させるリベッタと、を有し、
前記囲み壁は、筒状をなしその軸方向に伸縮可能である、電池用容器の封止装置。 - 前記囲み壁は、前記電池用容器における前記検査ガス入口を有する一面に当接し得る環状当接部を有する、請求項1に記載の電池用容器の封止装置。
- 請求項2に記載の電池用容器の封止装置を用いて電池用容器の検査ガス入口を封止する電池用容器の封止方法であって、
前記電池用容器における前記一面に前記環状当接部を当接させた状態で前記供給部から前記囲み壁の内部に前記検査ガスを供給した後、前記囲み壁をその軸方向に伸縮させつつ前記リベッタにより前記ブラインドリベットを動作させて前記検査ガス入口を封止する、電池用容器の封止方法。
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