JP2007212338A - 密閉検査装置及び密閉検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高価な差圧センサを用いずに密閉ケースの大漏れ異常を検出することが可能な密閉検査装置及び密閉検査方法の提供を目的とする。
【解決手段】本発明の気密検査装置10によれば、従来の差圧検出方式の密閉検査装置のように高価な差圧センサを用いずに、密閉ケース100における大漏れ異常から小漏れ異常まで幅広く検出することができる。また、大漏れ異常が検出された密閉ケース100については小漏れ異常の判別を行なわないので、密閉検査を効率よく行うことができる。またマスタチャンバー12の容積が、検査チャンバー11の内部空間の容積よりも小さくなっているから、従来の差圧検出方式の密閉検査装置よりも小型化することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気部品を収容した密閉ケースの気密処理異常を検出する密閉検査装置及び密閉検査方法に関する。
従来、この種の密閉検査装置としては、直圧検出方式のものと差圧検出方式のものが知られている。直圧検出方式とは、例えば、密閉ケースを検査カプセルに密閉状態に収容してその検査カプセルの内圧を所定圧にし、その後の検査カプセルの内圧を圧力計で検出して、密閉ケースの気密処理異常(漏れ)の有無を、検査カプセルの内圧の変化として検出するものである。
これに対し、差圧検出方式とは、同一容積の検査カプセルとマスタカプセルとの間に差圧センサを接続しておき、検査カプセルに検査対象の密閉ケースを収容すると共に、マスタカプセルに漏れの無い基準密閉ケースを収容して、それら検査カプセルとマスタカプセルとを同時に加圧又は減圧し、密閉ケースの気密処理異常を、検査カプセルとマスタカプセルとの内圧の差として検出するものである(例えば、非特許文献1参照)。
株式会社コスモ計器、[online]、[平成18年1月6日検索]、インターネット[URL:http://www.cosmo-k.co.jp/tec/ltinfo02.htm]
ところで、上述した直圧検出方式の密閉検査装置では、密閉ケースに大漏れがある場合、検査カプセルが所定圧に到達するのとほぼ同時に密閉ケースの内圧も所定圧に到達するため、検査カプセルを所定圧にした後で内圧が変化せず、その結果、密閉ケースの大漏れを検出することができない。
これに対し、差圧検出方式の密閉検査装置によれば、上記した直圧検出方式のような問題は生じないが、差圧センサは、直圧検出方式の密閉検査装置で使用される圧力計に比較して非常に高価であるといった問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、高価な差圧センサを用いずに密閉ケースの大漏れ異常を検出することが可能な密閉検査装置及び密閉検査方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係る密閉検査装置(10,50,60)は、電気部品(104)を収容した密閉ケース(100)の気密異常を検出する密閉検査装置(10,50,60)であって、密閉ケース(100)を収容した状態で密閉可能な検査容器(11)と、一定容量の内部空間を有し、密閉可能なマスタ容器(12)と、検査容器(11)とマスタ容器(12)との間に設けられた容器間バルブ(14)と、容器間バルブ(14)を閉じた状態で、検査容器(11)又はマスタ容器(12)に対して脱気又は給気して検査容器(11)の内圧を第1圧力、マスタ容器(12)の内圧を第1圧力と異なる第2圧力にすることが可能な圧力差生成手段(13,15,17,18)と、検査容器(11)の内圧を検出可能な圧力計(16)と、内圧が第1圧力の検査容器(11)と内圧が第2圧力のマスタ容器(12)とを容器間バルブ(14)によって連通したときに圧力計(16)が検出した検出圧力を取得し、その検出圧力が予め設定された第1基準圧と所定の範囲で一致したか否かに応じて密閉ケース(100)の大漏れ異常の有無を判別する大漏れ異常判別部(42)と、を備えたところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載の密閉検査装置(10,50,60)において、検査容器(11)の内部空間の容積から密閉ケース(100)の容積を差し引いた分の容積をV1、マスタ容器(12)の内部空間の容積をV2、第1圧力をP1、第2圧力をP2、第1基準圧をPsとした場合に、
Ps=(P1・V1+P2・V2)/(V1+V2)
、であるところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の密閉検査装置(10,50,60)において、検査容器(11)を密閉し又は検査容器(11)をマスタ容器(12)以外の外部から断絶して、検査容器(11)の内圧が第2基準圧にされたことを条件にして作動し、検査容器(11)の内圧が第2基準圧にされてから所定の時間を経過するまで、圧力計(16)による検出圧力が第2基準圧に所定の許容範囲内で保持したか否かに応じて密閉ケース(100)の小漏れ異常の有無を判別する小漏れ異常判別部(42)を備えたところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項3に記載の密閉検査装置(10)において、第1圧力は、大気圧であり、圧力差生成手段(13,15)は、マスタ容器(12)に接続されて脱気又は給気可能なマスタ容器連結ポンプ(13)と、マスタ容器連結ポンプ(13)とマスタ容器(12)との間に設けられたマスタ容器ポンプ間バルブ(15)とで構成され、マスタ容器連結ポンプ(13)と容器間バルブ(14)とマスタ容器ポンプ間バルブ(15)とを駆動制御すると共に、大漏れ異常判別部(42)と小漏れ異常判別部(42)の作動タイミングを制御する制御部(40)を設け、制御部(40)は、容器間バルブ(14)を閉じかつマスタ容器ポンプ間バルブ(15)を開き、マスタ容器連結ポンプ(13)にて脱気又は給気を行った後、マスタ容器ポンプ間バルブ(15)を閉じてマスタ容器(12)の内圧を第2圧力に保持し、検査容器(11)が密閉ケース(100)を収容しかつ密閉された状態で容器間バルブ(14)を開いて大漏れ異常判別部(42)を作動させると共に、大漏れ異常判別部(42)による判別終了後に、容器間バルブ(14)及びマスタ容器ポンプ間バルブ(15)を開いた状態にしてそれらの内圧が第2基準圧になるまでマスタ容器連結ポンプ(13)にて脱気又は給気を行った後、容器間バルブ(14)及びマスタ容器ポンプ間バルブ(15)を閉じて小漏れ異常判別部(42)を作動させるように構成されたところに特徴を有する。
請求項5の発明は、請求項3に記載の密閉検査装置(50)において、第2圧力は、大気圧であり、圧力差生成手段(13,17,18)は、検査容器(11)に接続されて脱気又は給気可能な検査容器連結ポンプ(13)と、検査容器連結ポンプ(13)と検査容器(11)との間に設けられた検査容器ポンプ間バルブ(17)と、マスタ容器(12)の内部空間を外部に開放可能なマスタ容器大気間バルブ(18)とで構成され、検査容器連結ポンプ(13)と容器間バルブ(14)と検査容器ポンプ間バルブ(17)とマスタ容器大気間バルブ(18)とを駆動制御すると共に、大漏れ異常判別部(42)と小漏れ異常判別部(42)の作動タイミングを制御する制御部(40)を設け、制御部(40)は、容器間バルブ(14)を閉じかつ検査容器ポンプ間バルブ(17)を開き、検査容器連結ポンプ(13)にて脱気又は給気を行った後、検査容器ポンプ間バルブ(17)を閉じて検査容器(11)の内圧を第1圧力に保持し、マスタ容器(12)が内圧を大気圧にして密閉された状態で容器間バルブ(14)を開いて大漏れ異常判別部(42)を作動させると共に、大漏れ異常判別部(42)による判別終了後に、容器間バルブ(14)又はマスタ容器大気間バルブ(18)の少なくとも一方を閉じかつ検査容器ポンプ間バルブ(17)を開いた状態にして検査容器(11)の内圧が第2基準圧になるまで検査容器連結ポンプ(13)にて脱気又は給気を行った後、検査容器ポンプ間バルブ(17)を閉じて小漏れ異常判別部(42)を作動させるように構成されたところに特徴を有する。
請求項6の発明に係る密閉検査方法は、電気部品(104)を収容した密閉ケース(100)の気密異常を検出する密閉検査方法であって、密閉可能な検査容器(11)とマスタ容器(12)とを容器間バルブ(14)で連結しておき、容器間バルブ(14)を閉じ、検査容器(11)に密閉ケース(100)を収容してその検査容器(11)の内圧を第1圧力にして密閉すると共に、マスタ容器(12)の内圧を第1圧力と異なる第2圧力にして密閉する第1圧力状態生成工程と、第1圧力状態生成工程の後に容器間バルブ(14)を開いて検査容器(11)の内圧を検出し、その検出圧力が予め設定された第1基準圧と所定の範囲で一致したか否かに応じて密閉ケース(100)の大漏れ異常の有無を判別する第1判別工程とを行うところに特徴を有する。
請求項7の発明は、請求項6に記載の密閉検査方法において、検査容器(11)の内部空間の容積から密閉ケース(100)の容積を差し引いた分の容積をV1、マスタ容器(12)の内部空間の容積をV2、第1圧力をP1、第2圧力をP2、第1基準圧をPsとした場合に、
Ps=(P1・V1+P2・V2)/(V1+V2)
、であるところに特徴を有する。
請求項8の発明は、請求項6又は7に記載の密閉検査方法において、第1判別工程で、大漏れ異常無しと判別された密閉ケース(100)を検査容器(11)に収容した状態で、検査容器(11)を密閉し又は検査容器(11)をマスタ容器(12)以外の外部から断絶して、検査容器(11)の内圧を第2基準圧にする第2圧力状態生成工程と、第2圧力状態生成工程で、検査容器(11)の内圧が第2基準圧にされてから所定の時間を経過するまで、検査容器(11)の内圧の検出圧力が第2基準圧に所定の許容範囲内で保持された否かに応じて密閉ケース(100)の小漏れ異常の有無を判別する第2判別工程とを行うところに特徴を有する。
[請求項1,2,6,7の発明]
請求項1及び6の構成によれば、大漏れ異常判別部は、密閉ケースが収容されかつその内圧が第1圧力との状態にして密閉された検査容器と、内圧を第1圧力とは異なる第2圧力の状態で密閉されたマスタ容器とが連通したときの、検査容器の内圧を検出する。そして、検査容器の内圧の検出圧力が予め設定された第1基準圧と所定の範囲で一致した場合には、大漏れ異常無しと判別する。これに対し、検査容器とマスタ容器とを連通させたときに、密閉ケースと検査容器との間でガスの流出入が起こり検査容器の検出圧力が第1基準圧と所定の範囲で一致しなかった場合には、密閉ケースに大漏れ異常有りと判別する。
このように本発明によれば、高価な差圧センサを用いずに密閉ケースの大漏れ異常を検出することができる。
ここで、第1基準圧は、検査容器の内部空間の容積から密閉ケースの容積を差し引いた分の容積をV1、マスタ容器の内部空間の容積をV2、第1圧力をP1、第2圧力をP2、第1基準圧をPs1とした場合に、
Ps1=(P1・V1+P2・V2)/(V1+V2)
とすればよい(請求項2及び7の発明)。
[請求項3及び8の発明]
請求項3及び8の発明によれば、密閉ケースを収容した検査容器を密閉又はマスタ容器以外の外部から断絶して、その内圧を第2基準圧にし、第2基準圧になってから所定の時間が経過するまで検査容器の内圧の検出圧力が第2基準圧に所定の許容範囲内で保持されたか否かを小漏れ異常判別部で判別する。そして、内圧の検出圧力が許容範囲内に保持された場合には、密閉ケースは小漏れ異常無しと判別する一方、密閉ケースと検査容器との間でガスの流出入が起こり、検査容器の内圧が許容範囲に保持されなかった場合には小漏れ異常有りと判別する。本発明によれば、密閉ケースにおける大漏れ異常から小漏れ異常まで幅広く検出することができる。
[請求項4の発明]
請求項4の発明によれば、制御部は、容器間バルブを閉じかつマスタ容器ポンプ間バルブを開いた状態で、マスタ容器連結ポンプにてマスタ容器に対して脱気又は給気し、その後、マスタ容器ポンプ間バルブを閉じてマスタ容器の内圧を第2圧力に保持する。そして、検査容器が密閉ケースを収容しかつ大気圧で密閉された状態で、容器間バルブを開いて検査容器とマスタ容器とを連通させ、大漏れ異常判別部を作動させる。これにより、密閉ケースにおける大漏れ異常の有無が判別される。
また制御部は、大漏れ異常の有無が判別された後、容器間バルブ及びマスタ容器ポンプ間バルブを開いた状態にしてそれらの内圧が第2基準圧になるまでマスタ容器連結ポンプにて脱気又は給気を行い、その後、容器間バルブ及びマスタ容器ポンプ間バルブを閉じて検査容器を密閉し、小漏れ異常判別部を作動させる。これにより、密閉ケースにおける小漏れ異常の有無が判別される。
本発明によれば、密閉ケースにおける大漏れ異常の判別と小漏れ異常の判別とを連続して行うことができるので、密閉検査を効率的に行うことができる。ここで、大漏れ異常判別部にて大漏れ異常有りと判別された場合に、制御部が、その後の動作を省略するように構成すれば、密閉検査を効率よく行うことができる。
[請求項5の発明]
請求項5の発明によれば、制御部は、容器間バルブを閉じかつ検査容器間バルブを開いた状態で、検査容器連結ポンプにて検査容器に対して脱気又は給気を行い、その後、検査容器ポンプ間バルブを閉じて検査容器の内圧を第1圧力に保持する。そして、マスタ容器が内圧を大気圧にして密閉された状態で容器間バルブを開いて検査容器とマスタ容器とを連通させ、大漏れ異常判別部を作動させる。これにより、密閉ケースにおける大漏れ異常の有無が判別される。
また、制御部は、大漏れ異常の有無が判別された後、容器間バルブ又はマスタ容器大気間バルブの少なくとも一方を閉じかつ検査容器ポンプ間バルブを開いた状態にして、検査容器の内圧が第2基準圧になるまで検査容器連結ポンプにて脱気又は給気を行った後、検査容器ポンプ間バルブを閉じて検査容器を密閉又はマスタ容器以外の外部から遮断して小漏れ異常判別部を作動させる。これにより、密閉ケースにおける小漏れ異常の有無が判別される。
本発明によれば、密閉ケースにおける大漏れ異常の判別と小漏れ異常の判別とを連続して行うことができるので、密閉検査を効率的に行うことができる。ここで、大漏れ異常判別部にて大漏れ異常有りと判別された場合に、制御部が、その後の動作を省略するように構成すれば、密閉検査を効率よく行うことができる。
[第1実施形態]
以下、本発明に係る第1実施形態を図1〜図9に基づいて説明する。
図1には本発明の密閉検査装置10が示されており、この密閉検査装置10によって、例えば、図5に示した密閉ケース100の気密処理異常が検出される。密閉ケース100は、扁平な枠形ボディ101をその扁平方向の両側から1対の金属製カバー102,102で挟んで枠形ボディ101の開口部を塞いだ構造をなしている。金属製カバー102,102の周縁部と枠形ボディ101の開口縁は、例えば接着剤で接着されており、これにより密閉ケース100の内部空間が密閉状態になって、密閉ケース100内に大気、圧縮空気、不活性ガス、その他ガス(以下、単に「ガス」という)が封止されている。密閉ケース100の内部空間には、例えば、図示しない自動車用の電気部品104(具体的には、4WDコントローラ)が収容されており、枠形ボディ101の上辺部に設けられた1対のコネクタ部103,103によって外部と電気的に接続可能になっている。なお、接着剤の代わりに金属製カバー102,102の周縁部と枠形ボディ101の開口縁とを溶接又は溶着してもよいし、シール部材でシールしてもよい。また、本実施形態の密閉ケース100は、例えば、大気中で気密処理されているから内圧が大気圧(約100kPa)となっている。
密閉検査装置10は、図2及び図3に示すワーク自動給排装置20を備えている。ワーク自動給排装置20は、後述する検査チャンバー11(本発明の「検査容器」に相当する)に密閉ケース100を供給すると共に、検査が終了したときには密閉ケース100を検査チャンバー11から排出させる。
具体的には、ワーク自動給排装置20は、密閉ケース100が載置される台盤21と、その台盤21の前方(図2における右側)に設けられた水平なワークセット盤23と、ワークセット盤23の下方で前方に向かって下るように傾斜したワーク排出盤24とを備える。台盤21の上面中央部には、矩形枠状に溝が陥没形成されており、ここに例えば、ゴム製のシール部材22が嵌め込まれている。
また、台盤21は、その後端縁を中心にして回動可能となっている。即ち、台盤21は、常には図2(A)に示すように水平姿勢に保持されてワークセット盤23の上面とほぼ面一になっており、後端縁を中心に下方に回動すると、図2(B)に示すように前方に向かって下るように傾斜して、ワーク排出盤24の上面とほぼ面一になる。そして、ワークセット盤23上を前後に往復動するワーク供給アーム25によってワークセット盤23上に載った密閉ケース100が台盤21の中央部、詳細には、シール部材22の内側位置に供給され(図3を参照)、台盤21が下方に回動することで、台盤21上の密閉ケース100が滑り落ちて、ワーク排出盤24に排出されるようになっている(図2(B)を参照)。
なお、ワークセット盤23及びワーク排出盤24の両側辺には、それぞれ側壁26,27が設けられており(図2にはそれぞれ一方の側壁26,27のみが示されている)、密閉ケース100が、移動中にワークセット盤23又はワーク排出盤24の側方から落下することが防止されている。また、ワーク排出盤24の下端部には、側壁27,27を繋ぐように受壁28が設けられ、その受壁28により、台盤21から滑り落ちた密閉ケース100が受け止められる。また、受壁28には、ゴム製の緩衝材29が設けられ、密閉ケース100の落下時の衝撃を緩和するようになっている。
さて、密閉検査装置10は、図1に示すように密閉ケース100を収容する検査チャンバー11と、検査チャンバー11に連通可能に接続されたマスタチャンバー12(本発明の「マスタ容器」に相当する)と、マスタチャンバー12に接続された真空発生ポンプ13(本発明の「マスタ容器連結ポンプ」に相当する)とを備える。本実施形態では、マスタチャンバー12の容積は、検査チャンバー11の内部空間の容積よりも小さくなっている。
図4に示すように、検査チャンバー11は、前記台盤21と、その台盤21に対して上下動する収容ボックス30とから構成される。収容ボックス30は、下端開放の直方体箱形構造をなし、その上面に直動シャフト31が固定されている。そして直動シャフト31がその直動ストロークの上端位置のときに、収容ボックス30の開口縁が台盤21の上面から離れて検査チャンバー11が開放される(図4(A)の状態)一方、直動シャフト31がその直動ストロークの下端位置のときに、収容ボックス30の開口縁が、台盤21上面に嵌め込まれたシール部材22に押し付けられて密着し、検査チャンバー11が密閉状態になる(図4(B)の状態)。
図1に示すように、密閉検査装置10には、検査チャンバー11の内圧を検出するための圧力計16が備えられている。この圧力計16は、例えば、従来の直圧検出方式の密閉検査装置に使用されるものと同じものでよいから、差圧センサを用いる差圧検出方式の密閉検査装置よりもコストを抑えることができる。本実施形態において圧力計16は、検査チャンバー11とマスタチャンバー12とを接続した配管19の途中部分に接続されているが、検査チャンバー11の内圧を検出可能な位置であれば、接続位置はこれに限定されない。
図1に示すように、検査チャンバー11とマスタチャンバー12との間には第1バルブ14(本発明の「容器間バルブ」に相当する)が備えられ、マスタチャンバー12と真空発生ポンプ13との間には第2バルブ15(本発明の「マスタ容器ポンプ間バルブ」に相当する)が備えられている。これら第1バルブ14及び第2バルブ15は、例えば、ソレノイドバルブである。
図1に示すように密閉検査装置10は、コントロール部40(本発明の「制御部」に相当する)を備えている。コントロール部40は、上述したワーク自動給排装置20や、検査チャンバー11、真空発生ポンプ13、第1バルブ14、第2バルブ15を駆動制御する駆動制御部41と、圧力計16による検査チャンバー11の内圧の検出圧力を取得して、密閉ケース100の気密処理異常の有無を判別する漏れ異常判別部42とを備えている。これら駆動制御部41及び漏れ異常判別部42は、それぞれCPU、各種プログラムを記憶したROM及び、データを一時記憶するRAM等を有している。
本発明の密閉検査装置10の構成に関する説明は以上であって、次に動作について説明する。密閉検査装置10に電源を投入すると、コントロール部40の駆動制御部41に備えたCPUが図6に示した駆動プログラムPG1をROMから読み込んで実行する。そして、密閉ケース100の気密検査を行うには、ワーク自動給排装置20のワークセット盤23に、密閉ケース100を載せて、図示しない開始ボタンをオンする(S1でYES)。すると、密閉ケースセット処理(S2)が開始される。即ち、ワーク自動給排装置20に備えたワーク供給アーム25が、開放状態(図4(A)の状態)の検査チャンバー11に向かって前進して、密閉ケース100を台盤21の中央部(シール部材22の内側)にセットする(図3を参照)。そして、ワーク供給アーム25が後退して台盤21上から退避すると、収容ボックス30が降下してその開口縁がシール部材22に密着し、検査チャンバー11に密閉ケース100が密閉状態で収容される(図4(B)の状態)。このときの検査チャンバー11の内圧は、密閉ケース100の内圧と同じ大気圧(約100kPa)となっている。なお、この内圧が本発明の「第1圧力」に相当する。
次いで、第1バルブ14を閉じかつ第2バルブ15を開いた状態で、真空発生ポンプ13によりマスタチャンバー12内を脱気(減圧)する(S3)。そして、マスタチャンバー12の内圧が第2圧力(例えば、−40kPa)になったら(S4でYES)、真空発生ポンプ13を停止すると共に第2バルブ15を閉じる(S5)。これにより、検査チャンバー11が密閉ケース100を収容しかつ内圧が大気圧の状態で密閉されると共に、マスタチャンバー12が検査チャンバー11の内圧とは異なる第2圧力(−40kPa)の状態で密閉される。このステップS3〜S5の工程が、本発明の「第1圧力状態生成工程」に相当する。
検査チャンバー11とマスタチャンバー12とがそれぞれ所定圧で密閉されたら第1バルブ14を開いて(S6)、検査チャンバー11とマスタチャンバー12とを連通させる。そしてこの状態で、コントロール部40の漏れ異常判別部42を作動させる(S7)。すると、漏れ異常判別部42に備えたCPUが図7に示した大漏れ検査プログラムPG2をROMから読み込んで実行する。具体的には、検査チャンバー11とマスタチャンバー12とが連通してから所定時間T1が経過したか否かをチェックし(S21)、所定時間T1が経過した時点で(S21でYES)、圧力計16による検査チャンバー11の検出圧力を漏れ異常判別部42が取得する(S22)。そして、取得した検出圧力が漏れ異常判別部42のROMに予め記憶された第1基準圧Ps1(図9を参照)と所定の範囲で一致したか否かに応じて密閉ケース100における大漏れ異常の有無を判別する(S23)。なお、駆動プログラムPG1におけるステップS6及び大漏れ検査プログラムPG2におけるステップS21,S22の工程が、本発明の「第1判別工程」に相当する。
ここで、本実施形態では、検査チャンバー11の内部空間の容積から密閉ケース100の容積を差し引いた分の容積をV1、検査チャンバー11の内圧をP1(本実施形態では大気圧)、マスタチャンバー12の容積をV2、マスタチャンバー12の内圧をP2(本実施形態では、−40kPa)とした場合に、第1基準圧Ps1は、
Ps1=(V1・P1+V2・P2)/(V1+V2)
上記関係式が成立する値となっている。
さて、密閉ケース100の接着部分に孔が開いていると、検査チャンバー11とマスタチャンバー12とを連通させたとき(S6)に、例えば、大気圧状態で封止された密閉ケース100内のガス(具体的には、大気)が漏れ出すので、検査チャンバー11の内圧は、第1基準圧Ps1よりも高くなる。そして、圧力計16による検査チャンバー11の内圧の検出圧力が、図9の破線で示したグラフのように、第1基準圧Ps1に対して設定された第1許容圧Pk1より高くなった場合には、その密閉ケース100は大漏れ異常有りと判別される。これに対し、図9の実線で示したグラフのように、第1許容圧Pk1以下であった場合には、密閉ケース100は大漏れ異常無しと判別される。なお、大漏れ検査プログラムPG2を実行しているときに漏れ異常判別部42は本発明の「大漏れ異常判別部」として作動している。
駆動制御部41は、大漏れ検査プログラムPG2において、大漏れ異常有りと判別された場合(S8でNO)には、以下に説明する小漏れ異常の判別を行わずに後述するステップS14にジャンプして、密閉ケース100を検査チャンバー11から排出させる。
これに対し、大漏れ検査プログラムPG2において大漏れ異常無しと判別された場合(S8でYES)は、駆動制御部41は以下のように動作する。即ち、第1バルブ14と第2バルブ15とが共に開いた状態で真空発生ポンプ13により検査チャンバー11とマスタチャンバー12とを脱気(減圧)する(S9)。そして、検査チャンバー11(マスタチャンバー12)の内圧が第2基準圧Ps2(例えば、−40kPa)になったら(S10でYES)、真空発生ポンプ13を停止しかつ、第1バルブ14及び第2バルブ15を閉じて(S11)から、漏れ異常判別部42を作動させる(S12)。なお、ステップS9〜S11の工程が、本発明の「第2圧力状態生成工程」に相当する。
漏れ異常判別部42が作動すると、漏れ異常判別部42に備えたCPUが、図8に示した小漏れ検査プログラムPG3をROMから読み込んで実行する。具体的には、検査チャンバー11の内圧が第2基準圧Ps2になってから所定時間T2が経過したか否かをチェック(S31)し、所定時間T2が経過したとき(S31でYES)に、圧力計16による検査チャンバー11の内圧の検出圧力を、漏れ異常判別部42が取得する(S32)。そして、取得した検出圧力が第2基準圧Ps2に所定の許容範囲内で保持されたか否かに応じて密閉ケース100における小漏れ異常の有無を判別する(S33)。なお、ステップS31〜S33の工程が、本発明の「第2判別工程」に相当する)。
ここで、密閉ケース100の接着部分に比較的小さな孔が開いていた場合には、例えば、大気圧状態で封止された密閉ケース100内のガス(具体的には、大気)が少しずつ漏れ出すので、検査チャンバー11の内圧は、第2基準圧Ps2(−40kPa)から徐々に上昇する。そして、検査チャンバー11の内圧が第2基準圧Ps2に達してから、所定時間T2が経過した後の検査チャンバー11の検出圧力が、図9の破線で示したグラフのように、第2基準圧Ps2に対して設定された第2許容圧Pk2より高くなった場合には、密閉ケース100は小漏れ異常有りと判別される。これに対し、図9の実線で示したグラフのように、第2許容圧Pk2以下であった場合には、密閉ケース100は小漏れ無しと判別される。なお、小漏れ検査プログラムPG3を実行しているときに、漏れ異常判別部42は本発明の「小漏れ異常判別部」として作動している。
駆動制御部41は、小漏れ検査プログラムPG3によって小漏れ異常無しと判別された場合(ステップS13でYES)には、各バルブ14,15を開放し(S15)、次いで、検査済みの密閉ケース100を検査チャンバー11から排出する(S16)。即ち、収容ボックス30が台盤21に対して上方へ移動して検査チャンバー11が開放され、次いで、台盤21が下方に回動して、密閉ケース100が台盤21の傾斜によって滑り落ち、ワーク排出盤24にて受け止められる。
これに対し、小漏れ検査プログラムPG3によって大漏れ異常有りと判別された場合(S8でNO)又は、小漏れ異常有りと判別された場合(S13でNO)には、密閉ケース100を排出する前に、不良品を検出したことを作業者に報知する(S14)。具体的には、例えば、警告ブザーを鳴らしたり、警告ランプを点灯させる。
以上で、密閉検査は終了であり、次の密閉ケース100をワークセット盤23に載せて図示しない開始ボタンをオンすると、再び上記した各プログラムPG1,PG2,PG3が実行されて、密閉ケース100に対する密閉検査が行われる。
なお、密閉検査装置10による検査で「漏れ有り」と判別された不合格品の密閉ケース100は、図示しない専用の投入口に投入することで、「漏れ無し」と判別された合格品の密閉ケース100と仕分けされるが、本実施形態の密閉検査装置10では、不合格品が発生した場合には、その不合格品が投入口に投入されるまで、不良品検出報知(S14)が継続されかつ、次の密閉ケース100に対する密閉検査が開始できない(例えば、開始ボタンを無効にする)ようになっている。これにより、合格品と不合格品とを確実に仕分けすることができる。
このように、本実施形態によれば、従来の差圧検出方式の密閉検査装置のように高価な差圧センサを用いずに、密閉ケース100における大漏れ異常から小漏れ異常まで幅広く検出することができる。また、大漏れ異常を検出した密閉ケース100については小漏れ異常の判別を行なわないので、密閉検査を効率よく行うことができる。
また、従来の差圧検出方式の密閉検査装置では、密閉ケースを収容する検査カプセルと、その検査カプセルと同一容積のマスタカプセルとが必要なため、装置が大型化するという問題があったが、本実施形態によれば、マスタチャンバー12の容積が、検査チャンバー11の内部空間の容積よりも小さくなっているから、従来の差圧検出方式の密閉検査装置よりも小型化することができる。
なお、本実施形態の密閉検査装置10では、検査チャンバー11とマスタチャンバー12とを接続した配管19と、各チャンバー11,12との接続部分は圧力漏れが無いように接続されている。また、検査チャンバー11の内部空間の容積から密閉ケース100の容積を差し引いた分の容積を最小とするために、前記配管19の配管経路長及び配管径の最適化が図られている。ここで、配管径が最適値に対して小さ過ぎると、検査チャンバー11内を第2基準圧Ps2にするのに時間がかかり検査時間が長くなる。また、配管径が最適値に対して大き過ぎると、検査チャンバー11の内部空間の容積から密閉ケース100の容積を差し引いた分の容積と、密閉ケース100の容積との差が小さくなるため、高精度の圧力センサが必要となる。
[第2実施形態]
図10〜図12には、本発明の第2実施形態が示されている。以下、第1実施形態と同じ構成については同一符号を付して重複する説明は省略し、第1実施形態と相違する構成に関してのみ説明する。
本実施形態の密閉検査装置50は、図10に示されている。同図に示すように、検査チャンバー11には、本発明の「検査容器連結ポンプ」に相当する真空発生ポンプ13が第3バルブ17(本発明の「検査容器ポンプ間バルブ」に相当する)を介して接続されている。また、検査チャンバー11には、第1バルブ14を介してマスタチャンバー12が接続されており、マスタチャンバー12には、マスタチャンバー12の内部空間を外部(大気)に開放可能な第4バルブ18(本発明の「マスタ容器大気間バルブ」に相当する)が接続されている。第3バルブ17及び第4バルブ18も、第1バルブ14と同様にソレノイドバルブであり、これら各バルブ14,17,18と真空発生ポンプ13は、コントロール部40に備えた駆動制御部41によって駆動制御されている。
次に、本実施形態の密閉検査装置50の動作について説明する。密閉検査装置50に電源を投入すると、駆動制御部41に備えたCPUが図11に示した駆動プログラムPG1’をROM42から読み込んで実行する。そして、ワーク自動給排装置20のワークセット盤23に、検査を行う密閉ケース100を載せて、図示しない開始ボタンをオン(S1でYES)すると、密閉ケースセット処理(S2)が行われ、検査チャンバー11に密閉ケース100が密閉状態で収容される(図4(B)の状態)。このとき、検査チャンバー11の内圧は、密閉ケース100の内圧と同じ大気圧(約100kPa)となっている。
次いで、第1バルブ14が閉じかつ第3バルブ17が開いた状態で真空発生ポンプ13により検査チャンバー11内を脱気(減圧)する(S3’)。そして、検査チャンバー11の内圧が第1圧力(例えば、−40kPa)になったら(S4’でYES)、真空発生ポンプ13を停止すると共に第3バルブ17と第4バルブ18とを閉じる(S5’)。これにより、検査チャンバー11が密閉ケース100を収容しかつ第1圧力(−40kPa)の状態で密閉されると共に、マスタチャンバー12が検査チャンバー11の内圧とは異なる大気圧(約100kPa)の状態で密閉される。このステップS3’〜S5’の工程は、本発明の「第1圧力状態生成工程」に相当する。
検査チャンバー11とマスタチャンバー12とがそれぞれ密閉された後で第1バルブ14を開いて(S6)検査チャンバー11とマスタチャンバー12とを連通させたら、コントロール部40の漏れ異常判別部42を作動させる(S7)。すると、第1実施形態と同様に、漏れ異常判別部42が大漏れ検査プログラムPG2を実行して、密閉ケース100における大漏れ異常の有無が判別される。
ここで、例えば、密閉ケース100の接着部分に孔が無い場合には、真空発生ポンプ13で脱気した際(S3’)に、検査チャンバー11のうち、密閉ケース100の外側空間のみが脱気(減圧)され、密閉ケース100の内部が脱気(減圧)されることはない。従って、この検査チャンバー11とマスタチャンバー12とを連通させると、検査チャンバー11の内圧が予め設定された第1基準圧Ps1とほぼ一致する。これに対し、密閉ケース100の接着部分に孔がある場合には、真空発生ポンプ13で脱気した際(S3’)に密閉ケース100の内部空間も脱気される。従って、この検査チャンバー11とマスタチャンバー12とを連通させると、密閉ケース100が脱気された分だけ、検査チャンバー11の内圧が第1基準圧Ps1よりも低くなる。そして、圧力計16による検査チャンバー11の内圧の検出圧力が、図12の破線で示したグラフのように、第1基準圧Ps1’に対して設定された第1許容圧Pk1’より低かった場合には、その密閉ケース100は大漏れ異常有りと判別される。これに対し、図12の実線で示したグラフのように、第1許容圧Pk1’以上であった場合には、密閉ケース100は大漏れ異常無しと判別される。
大漏れ検査プログラムPG2によって大漏れ異常無しと判別された場合(S8でYES)には、駆動制御部41は以下のように動作する。即ち、第1バルブ14を閉じかつ第3バルブ17を開いた状態で真空発生ポンプ13により検査チャンバー11を再度脱気する(S9’)。そして、検査チャンバー11の内圧が第2基準圧Ps2(例えば、−40kPa)になったら(S10でYES)、真空発生ポンプ13を停止しかつ、第3バルブ17を閉じて(S11’)、検査チャンバー11を密閉する。以下、ステップS12〜S16で行われる処理は、第1実施形態と同じである(図6及び図8を参照)。
本実施形態によっても、上記第1実施形態と同等の効果を奏することができる。また、本実施形態によれば、小漏れ異常判別時には、検査チャンバー11内だけを脱気すればよいので、第1実施形態の構成に比較して検査チャンバー11の内圧を速く第2基準圧Ps2にすることができ、小漏れ異常判別をスピードアップすることができる
[第3実施形態]
図13には、本発明の第3実施形態が示されている。この密閉検査装置60では、マスタチャンバー12と検査チャンバー11とに真空発生ポンプ13が共通接続されている。そして、真空発生ポンプ13とマスタチャンバー12との間には第2バルブ15が備えられ、真空発生ポンプ13と検査チャンバー11の間には第3バルブ17が備えられている。それ以外の構造は、第1及び第2実施形態と同じである。
次に、本実施形態の動作について説明する。本実施形態では、先にマスタチャンバー12を減圧してから検査チャンバー11と連通させる点が第2実施形態と大きく異なる。即ち、検査チャンバー11に密閉ケース100を収容したら、第1バルブ14と第3バルブ17とを閉じかつ第2バルブ15を開いた状態で真空発生ポンプ13によりマスタチャンバー12だけを脱気して、マスタチャンバー12の内圧を第2圧力(例えば、−40kPa)にする。次いで、真空発生ポンプ13を停止して第2バルブ15を閉じ、第1バルブ14を開放して大気圧の検査チャンバー11と第2圧力のマスタチャンバー12とを連通させる。この状態で検査チャンバー11の内圧を計測する。そして、第1実施形態と同様に、検査チャンバー11の内圧が、第1基準圧Ps1と所定範囲で一致したか否かに応じて、密閉ケース100の大漏れ異常の有無を判別する。
大漏れ無しと判別された場合には、第1実施形態と同様に、第1バルブ14によって検査チャンバー11をマスタチャンバー12から切り離し、検査チャンバー11の内圧が、第2基準圧Ps2に所定の許容範囲内で保持されたか否かに応じて密閉ケース100における小漏れ異常の有無を判別する。
本実施形態によっても、第1実施形態及び第2実施形態と同等の効果を奏することができる。
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記第1〜第3実施形態では密閉ケース100を1つずつ検査チャンバー11に供給して気密処理検査を行っていたが、不合格品の発生率が低いのであれば、複数個(例えば2つ)ずつ検査チャンバー11に入れて気密処理検査を行ってもよい。
(2)上記第1〜第3実施形態では、大漏れ異常判別時に、マスタチャンバー12又は検査チャンバー11を脱気して内圧を負圧にしていたが、マスタチャンバー12又は検査チャンバー11に給気して内圧を大気圧よりも高い正圧にするようにしてもよい。また、同様に、小漏れ異常判別時には、検査チャンバー11の内圧を負圧にしていたが、検査チャンバー11に給気して内圧を正圧にしてもよい。
(3)上記第3実施形態では、1つの真空発生ポンプ13が、検査チャンバー11とマスタチャンバー12とに共通接続されていたが、検査チャンバー11とマスタチャンバー12に別々の真空発生ポンプを接続してもよい。
(4)上記第2実施形態において、小漏れ異常判別時には、第1バルブ14が閉じかつ第3バルブ17が開いた状態で真空発生ポンプ13により検査チャンバー11を脱気していたが(図9のステップS9’を参照)、第1バルブ14の代わりに第4バルブ18を閉じかつ第3バルブ17が開いた状態で検査チャンバー11を脱気してもよい。
(5)検査チャンバー11内の温度を温度センサで常時計測して、圧力計16の計測値を温度補正をするように構成すれば、精度をより向上させることができる。
本発明の第1実施形態に係る密閉検査装置のブロック図 ワーク自動給排装置の側面図 ワーク自動給排装置の平面図 検査チャンバーの斜視図 密閉ケースの斜視図 駆動プログラムを示すフローチャート 大漏れ検査プログラムを示すフローチャート 小漏れ検査プログラムを示すフローチャート 検査チャンバーの内圧変化を示すグラフ 第2実施形態に係る密閉検査装置のブロック図 駆動プログラムを示すフローチャート 検査チャンバーの内圧変化を示すグラフ 第3実施形態に係る密閉検査装置のブロック図
符号の説明
10,50,60 密閉検査装置
11 検査チャンバー(検査容器)
12 マスタチャンバー(マスタ容器)
13 真空発生ポンプ(検査容器連結ポンプ、マスタ容器連結ポンプ)
14 第1バルブ(容器間バルブ)
15 第2バルブ(マスタ容器ポンプ間バルブ)
16 圧力計
17 第3バルブ(検査容器ポンプ間バルブ)
18 第4バルブ(マスタ容器大気間バルブ)
21 台盤
30 収容ボックス
40 コントロール部(制御部)
42 漏れ異常判別部(大漏れ異常判別部、小漏れ異常判別部)
100 密閉ケース
PG2 大漏れ検査プログラム
PG3 小漏れ検査プログラム
Ps1,Ps1’ 第1基準圧
Ps2 第2基準圧

Claims (8)

  1. 電気部品を収容した密閉ケースの気密異常を検出する密閉検査装置であって、
    前記密閉ケースを収容した状態で密閉可能な検査容器と、
    一定容量の内部空間を有し、密閉可能なマスタ容器と、
    前記検査容器と前記マスタ容器との間に設けられた容器間バルブと、
    前記容器間バルブを閉じた状態で、前記検査容器又は前記マスタ容器に対して脱気又は給気して前記検査容器の内圧を第1圧力、前記マスタ容器の内圧を前記第1圧力と異なる第2圧力にすることが可能な圧力差生成手段と、
    前記検査容器の内圧を検出可能な圧力計と、
    内圧が前記第1圧力の前記検査容器と内圧が前記第2圧力の前記マスタ容器とを前記容器間バルブによって連通したときに前記圧力計が検出した検出圧力を取得し、その検出圧力が予め設定された第1基準圧と所定の範囲で一致したか否かに応じて前記密閉ケースの大漏れ異常の有無を判別する大漏れ異常判別部と、を備えたことを特徴とする密閉検査装置。
  2. 前記検査容器の内部空間の容積から前記密閉ケースの容積を差し引いた分の容積をV1、
    前記マスタ容器の内部空間の容積をV2、
    前記第1圧力をP1、
    前記第2圧力をP2、
    前記第1基準圧をPsとした場合に、
    Ps=(P1・V1+P2・V2)/(V1+V2)
    、であることを特徴とする請求項1に記載の密閉検査装置。
  3. 前記検査容器を密閉し又は前記検査容器を前記マスタ容器以外の外部から断絶して、前記検査容器の内圧が第2基準圧にされたことを条件にして作動し、前記検査容器の内圧が前記第2基準圧にされてから所定の時間を経過するまで、前記圧力計による検出圧力が前記第2基準圧に所定の許容範囲内で保持したか否かに応じて前記密閉ケースの小漏れ異常の有無を判別する小漏れ異常判別部を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の密閉検査装置。
  4. 前記第1圧力は、大気圧であり、
    前記圧力差生成手段は、前記マスタ容器に接続されて脱気又は給気可能なマスタ容器連結ポンプと、前記マスタ容器連結ポンプと前記マスタ容器との間に設けられたマスタ容器ポンプ間バルブとで構成され、
    前記マスタ容器連結ポンプと前記容器間バルブと前記マスタ容器ポンプ間バルブとを駆動制御すると共に、前記大漏れ異常判別部と前記小漏れ異常判別部の作動タイミングを制御する制御部を設け、
    前記制御部は、
    前記容器間バルブを閉じかつ前記マスタ容器ポンプ間バルブを開き、前記マスタ容器連結ポンプにて脱気又は給気を行った後、前記マスタ容器ポンプ間バルブを閉じて前記マスタ容器の内圧を前記第2圧力に保持し、前記検査容器が前記密閉ケースを収容しかつ密閉された状態で前記容器間バルブを開いて前記大漏れ異常判別部を作動させると共に、
    前記大漏れ異常判別部による判別終了後に、前記容器間バルブ及び前記マスタ容器ポンプ間バルブを開いた状態にしてそれらの内圧が前記第2基準圧になるまで前記マスタ容器連結ポンプにて脱気又は給気を行った後、前記容器間バルブ及び前記マスタ容器ポンプ間バルブを閉じて前記小漏れ異常判別部を作動させるように構成されたことを特徴とする請求項3に記載の密閉検査装置。
  5. 前記第2圧力は、大気圧であり、
    前記圧力差生成手段は、前記検査容器に接続されて脱気又は給気可能な検査容器連結ポンプと、前記検査容器連結ポンプと前記検査容器との間に設けられた検査容器ポンプ間バルブと、前記マスタ容器の内部空間を外部に開放可能なマスタ容器大気間バルブとで構成され、
    前記検査容器連結ポンプと前記容器間バルブと前記検査容器ポンプ間バルブと前記マスタ容器大気間バルブとを駆動制御すると共に、前記大漏れ異常判別部と前記小漏れ異常判別部の作動タイミングを制御する制御部を設け、
    前記制御部は、
    前記容器間バルブを閉じかつ前記検査容器ポンプ間バルブを開き、前記検査容器連結ポンプにて脱気又は給気を行った後、前記検査容器ポンプ間バルブを閉じて前記検査容器の内圧を前記第1圧力に保持し、前記マスタ容器が内圧を大気圧にして密閉された状態で前記容器間バルブを開いて前記大漏れ異常判別部を作動させると共に、
    前記大漏れ異常判別部による判別終了後に、前記容器間バルブ又は前記マスタ容器大気間バルブの少なくとも一方を閉じかつ前記検査容器ポンプ間バルブを開いた状態にして前記検査容器の内圧が前記第2基準圧になるまで前記検査容器連結ポンプにて脱気又は給気を行った後、前記検査容器ポンプ間バルブを閉じて前記小漏れ異常判別部を作動させるように構成されたことを特徴とする請求項3に記載の密閉検査装置。
  6. 電気部品を収容した密閉ケースの気密異常を検出する密閉検査方法であって、
    密閉可能な検査容器とマスタ容器とを容器間バルブで連結しておき、
    前記容器間バルブを閉じ、前記検査容器に前記密閉ケースを収容してその検査容器の内圧を第1圧力にして密閉すると共に、前記マスタ容器の内圧を前記第1圧力と異なる第2圧力にして密閉する第1圧力状態生成工程と、
    前記第1圧力状態生成工程の後に前記容器間バルブを開いて前記検査容器の内圧を検出し、その検出圧力が予め設定された第1基準圧と所定の範囲で一致したか否かに応じて前記密閉ケースの大漏れ異常の有無を判別する第1判別工程とを行うことを特徴とする密閉検査方法。
  7. 前記検査容器の内部空間の容積から前記密閉ケースの容積を差し引いた分の容積をV1、
    前記マスタ容器の内部空間の容積をV2、
    前記第1圧力をP1、
    前記第2圧力をP2、
    前記第1基準圧をPsとした場合に、
    Ps=(P1・V1+P2・V2)/(V1+V2)
    、であることを特徴とする請求項6に記載の密閉検査方法。
  8. 前記第1判別工程で、大漏れ異常無しと判別された前記密閉ケースを前記検査容器に収容した状態で、前記検査容器を密閉し又は前記検査容器を前記マスタ容器以外の外部から断絶して、前記検査容器の内圧を第2基準圧にする第2圧力状態生成工程と、
    前記第2圧力状態生成工程で、前記検査容器の内圧が前記第2基準圧にされてから所定の時間を経過するまで、前記検査容器の内圧の検出圧力が前記第2基準圧に所定の許容範囲内で保持された否かに応じて前記密閉ケースの小漏れ異常の有無を判別する第2判別工程とを行うことを特徴とする請求項6又は7に記載の密閉検査方法。
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