JP6633506B2 - 混練装置 - Google Patents
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Description
そのため、特許文献1に示す混練装置においては、蓋付き混練容器の種類に応じた内径の複数種類の容器ホルダを準備するか、若しくは、容器ホルダの内径と混練容器の外径の差を吸収するアダプタを混練容器の種類数だけ準備する必要があり、混練装置のコストが高騰化する問題がある。
前記容器ホルダの内面と前記混練容器の外面との間に、前記容器ホルダに対する前記混練容器の径方向への移動を許容する融通を設け、前記公転駆動手段による前記容器ホルダの公転回転速度を、公転回転時の遠心力で前記混練容器の外面が前記容器ホルダの内面に押し付けられ、且つ、その押し付けられた前記混練容器の外面と前記容器ホルダの内面との間での摩擦力で前記混練容器が自転する公転回転速度に設定し、前記混練容器は、収納容量の異なる複数種類の蓋付き混練容器から構成され、そのうち、収納容量の小なる前記混練容器をそれの蓋が前記容器ホルダの内面と接触しない位置に配置する補助ホルダが設けられ、前記補助ホルダは、前記容器ホルダ、前記補助ホルダ、前記混練容器、これに収納される被混錬材料の総重量を、前記重量バランス調節手段を再調整する必要の無い設定重量範囲に収める重量調節部材に構成されている点にある。
混練容器の中心が容器ホルダの自転軸芯から位置ずれしても、自転によって混練容器に加わる遠心力は、混練容器の重量(質量)、自転角速度、混練容器の半径との関係で決まるため、混練容器の自転軸芯からの位置変動による影響はない。
したがって、構造の簡素化とコストの低廉化及び混練容器の脱着操作の容易化を図りながら、被混練材料を公転と自転とによって適切に混練することができる。
持するための補助ホルダを、容器ホルダに自転軸芯周りで一体回転する状態で装着しても
、この補助ホルダの内面と混練容器の外面との間には融通が形成されているので、構造の
簡素化とコストの低廉化及び混練容器の脱着操作の容易化を図りながら、被混練材料を公
転と自転とによって適切に混練することができる。
本発明による第2の特徴構成は、前記容器ホルダの周壁部の内面には、前記補助ホルダの外周面を挟持する弾性体が設けられている点にある。
本発明による第3の特徴構成は、前記補助ホルダには、収納容量の小なる前記混練容器の外径よりも大なる内径の装着凹部が形成され、前記装着凹部の内周面と前記混練容器の外周面との間に、前記補助ホルダに対する前記混練容器の径方向への移動を許容する前記融通が設けられている点にある。
図1は、被混練材料の一例である軟膏、貼付剤、眼軟膏剤等の医薬品製剤を公転と自転とによって混練する混練装置を示す。この混練装置は、四隅に配設したゴム製の接地体1a付きのアジャスト1を介して高さ調節可能に構成された金属製の基礎底板2に、操作パネル(図示せず)を備えた上方開口のハウジング3が取付けられている。このハウジング3の上側開口部には、後面側の水平軸芯周りで上下方向に揺動開閉自在な上部カバー4が枢着され、基礎底板2とハウジング3及び上部カバー4とで囲まれた内部に装置配設空間5が形成されている。
これにより、回転体12の容器ホルダ保持部20に容器ホルダ21を介して蓋22付きの混練容器23を装着することにより、公転軸芯Y1回りでの公転運動と自転軸芯Y2周りでの自転運動とにより、混練容器23内の医薬品製剤を効率良く均一に混練処理することができる。
この重量バランス調節手段40は、回転体12の回転半径方向の他端部に固定連結される金属製の取付けプレート41に、回転体12の回転半径方向である公転半径方向に移動自在な金属製の錘42と、この錘42に当接した状態での縦軸芯周りでの回転操作によって当該錘42を公転半径方向に移動させる金属製の回転カム43と、公転軸芯Y1側から公転半径方向に沿って錘42を回転カム43のカム面に当接付勢する圧縮コイルばね等の弾性付勢体44とを装備して構成されている。
公転駆動用モータ11の駆動による公転回転時の遠心力により、容器ホルダ21の周壁部21bが容器ホルダ保持部20の周壁部20aに押し付けられ、且つ、容器ホルダ21の底壁部21bが滑り止めマット25を介して容器ホルダ保持部20の底壁部20bに押し付けられる。そのため、公転駆動用モータ11の駆動回転力が自転駆動手段30を介して容器ホルダ保持部20に伝達されると、容器ホルダ保持部20と容器ホルダ21とが自転軸芯Y2周りで一体回転する。
また、図3、図4に示すように、容器ホルダ21に、混練容器23をそれの蓋22が容器ホルダ21の内面に接触しない位置に配置保持する補助ホルダ24が脱着自在に装着されている場合においても、補助ホルダ24の周壁部24aの内径を混練容器23の周壁部23aの外径よりも大径に構成して、補助ホルダ24の周壁部24aの内面と混練容器23の周壁部23aの外面との間に、容器ホルダ21及び補助ホルダ24に対する混練容器23の径方向への移動を許容する融通Sが形成されている。
この脱着自転部構成要素の総重量の調整は、補助ホルダ24の形状及び材質の設定により設定範囲内に収めている。
また、容器ホルダ21の周壁部21aの上下中間部位には、容器ホルダ21の中心線側に向かって開口する周溝26が形成され、この周溝26には、容器ホルダ21の周壁部21aの内面よりも径方向内方に突出する緩衝用及び挟持用のゴムリング等の弾性体27が設けられている。この弾性体27の内径は、補助ホルダ24の周壁部24aの外径よりも小に構成されている。
この公転回転速度は、遠心力の変動要因となる混練容器23の重量、遠心力による摩擦力の変動要因になる混練容器23や容器ホルダ21や補助ホルダ24の素材や形状等の動作条件に応じ、例えば、同一の動作条件において異なる公転回転速度で試験動作させる等により、適切に動作する公転回転速度を簡単に求めて設定することができる。
本実施形態においては、公転回転数は1500rpm〜2000rpm、自転回転数は600rpm〜900rpm、公転半径(公転軸芯Y1と混練容器23の重心位置との水平方向の距離)は70mm〜100mm、相対遠心力は約176g〜447gの各範囲内に設定してある。
尚、容器ホルダ保持部20に容器ホルダ21を装着して公転駆動用モータ11を駆動回転させたとき、容器ホルダ保持部20と容器ホルダ21とは自転軸芯Y2周りで一体回転状態に構成されている。また、容器ホルダ21に補助ホルダ24を装着して公転駆動用モータ11を駆動回転させたとき、容器ホルダ21と補助ホルダ24も自転軸芯Y2周りで一体回転状態に構成されている。
この押し付け状態において、自転駆動手段30によって容器ホルダ21又は容器ホルダ21と補助ホルダ24が自転軸芯Y2周りで駆動回転されるので、混練容器23の外面と容器ホルダ21の内面又は補助ホルダ24との間での摩擦力により、混練容器23が容器ホルダ21又は補助ホルダ24と一体的に自転する。
遠心力F1=m×r×ω2
上記式で決まるため、混練容器23の中心Y3が容器ホルダ21又は補助ホルダ24の自転軸芯Y2から位置ずれすることによる影響はない。
それ故に、混練容器23をそれの中心Y3が自転軸芯Y2上に位置する状態で当該混練容器23の下端部の周方向複数個所を径方向から挾持する容器保持固定手段や混練容器23を容器ホルダ21の底壁に押圧する押圧手段等を設ける必要がなく、また、混練容器23の種類に応じた内径の複数種類の容器ホルダ又はアダプタを製作する必要もない。
したがって、構造の簡素化とコストの低廉化及び混練容器23の脱着操作の容易化を図りながら、医薬品製剤を公転と自転とによって適切に混練することができる。
図2の(a)に示す第1混練容器23Aは、医薬品製剤の収納容量が100gの容器であり、第1混練容器23Aの底面から蓋22の上面までの高さが、容器ホルダ21の周壁部21aの内面高さと同一に構成されている。そのため、容器ホルダ21の周壁部21aの内面の上側部には、第1混練容器23Aの蓋22の径方向外方への突出代よりも大きな寸法で径方向外方側に窪む蓋接触回避手段としての環状溝21cが形成され、第1混練容器23Aの蓋22が容器ホルダ21の周壁部21aの内面に接触することを防止している。この場合、補助ホルダ24を使用しない第1使用形態の一例となる。
補助ホルダ24としても、図3に示す超高分子ポリエチレン製の第1補助ホルダ24Aと図4に示す超高分子ポリエチレン製の第2補助ホルダ24Bとの2種類が存在する。そのうち、第3混練容器23Cには、底壁部24bの厚みが大きな第1補助ホルダ24Aを用いる。
また、第1補助ホルダ24Aの周壁部24aは、容器ホルダ21に対する脱着操作を容易に行うためのものであり、この周壁部24aの外周面の上端部には、指の掛かりを良くするための指掛け用溝24eが形成されている。
しかし、医薬品製剤を含めた第4混練容器23Dの重量が小さいため、第1補助ホルダ24Aを重量調節部材として用いる。この第1補助ホルダ24Aを用いる第2使用形態において、容器ホルダ21、第1補助ホルダ24A、第4混練容器23D、これに収納される医薬品製剤の総重量は、重量バランス調節手段40を再調整する必要の無い設定範囲(例えば、190g〜250g)内に設定されている。
また、医薬品製剤を含めた第5混練容器23Eの重量は小さいため、第2補助ホルダ24Bを重量調節部材として用いる。これにより、第2補助ホルダ24Bを用いる第2使用形態において、容器ホルダ21、第2補助ホルダ24B、第5混練容器23E、これに収納される医薬品製剤を含む総重量は、重量バランス調節手段40を再調整する必要の無い設定範囲(例えば、190g〜250g)内に設定されている。
(1)公転駆動用モータ11による容器ホルダ21の公転回転速度は、公転回転時の遠心力で混練容器23の外面が容器ホルダ21の内面又は補助ホルダ24の内面に押し付けられ、且つ、その押し付けられた混練容器23の外面と容器ホルダ21の内面又は補助ホルダ24の内面との間での摩擦力で混練容器23が容器ホルダ21と一緒に自転する公転回転速度であれば、公転駆動用モータ11を駆動制御する制御部において任意に設定することができる。
12 回転体
20 容器ホルダ保持部
21 容器ホルダ
22 蓋
23 混練容器
24 補助ホルダ
27 弾性体
30 自転駆動手段
S 融通
Y1 公転軸芯
Y2 自転軸芯
Claims (3)
- 公転駆動手段に連動された公転軸芯周りで駆動回転可能な回転体に、混練容器を脱着自在に収納する自転自在な容器ホルダと、前記容器ホルダに装着される前記混練容器の重量に応じた重量バランスに調節する重量バランス調節手段と、が備えられ、前記容器ホルダを自転軸芯周りで駆動回転させる自転駆動手段が設けられている混練装置であって、
前記容器ホルダの内面と前記混練容器の外面との間に、前記容器ホルダに対する前記混練容器の径方向への移動を許容する融通を設け、前記公転駆動手段による前記容器ホルダの公転回転速度を、公転回転時の遠心力で前記混練容器の外面が前記容器ホルダの内面に押し付けられ、且つ、その押し付けられた前記混練容器の外面と前記容器ホルダの内面との間での摩擦力で前記混練容器が自転する公転回転速度に設定し、前記混練容器は、収納容量の異なる複数種類の蓋付き混練容器から構成され、そのうち、収納容量の小なる前記混練容器をそれの蓋が前記容器ホルダの内面と接触しない位置に配置する補助ホルダが設けられ、前記補助ホルダは、前記容器ホルダ、前記補助ホルダ、前記混練容器、これに収納される被混錬材料の総重量を、前記重量バランス調節手段を再調整する必要の無い設定重量範囲に収める重量調節部材に構成されている混練装置。 - 前記容器ホルダの周壁部の内面には、前記補助ホルダの外周面を挟持する弾性体が設けられている請求項1記載の混練装置。
- 前記補助ホルダには、収納容量の小なる前記混練容器の外径よりも大なる内径の装着凹部が形成され、前記装着凹部の内周面と前記混練容器の外周面との間に、前記補助ホルダに対する前記混練容器の径方向への移動を許容する前記融通が設けられている請求項1又は2記載の混練装置。
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