JP6631094B2 - 回転機械 - Google Patents

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Description

本発明は、流体、例えば、ヘリウムなどの極低温の流体をインペラの回転によって移送する回転機械に関する。
従来から、例えば超電導磁石を極低温で冷却するためにヘリウムが用いられており、液体ヘリウムを極低温排気コンプレッサーで極低圧に減圧することによって4K以下の極低温を達成することが行われている。特許文献1には、極低温排気コンプレッサーが開示されており、この種の低温回転機械を利用して極低温にされた流体を移送する技術が知られている。この低温回転機械では、回転軸の先端にインペラが取り付けられている。回転軸へのインペラの取り付け態様は様々であるが、例えば、回転軸の先端に設けられたねじ部にインペラを螺合して固定する態様がある。回転軸の先端にインペラを螺合して固定する場合、インペラの螺合による締結回転方向は、流体を移送する正転方向とは逆となり、流体移送中のインペラの締みが防止されている。
特開2000−35191号公報
しかしながら、インペラが停止すると、慣性力によって正転方向に力が作用し、その結果、インペラの緩みを引き起こす原因となる可能性があった。
本発明は、インペラの取り付けが緩んでしまうことを防止して、回転軸からのインペラの脱落を効果的に防止する回転機械を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、流体を移送する回転機械であって、回転によって流体を移送するインペラと、インペラを貫通すると共に、インペラに螺合される先端部を備えた回転軸と、を備え、回転軸に螺合されるインペラの締結回転方向は、流体を移送する正転方向とは逆の反転方向であり、先端部には、インペラが正転方向に力を受けた際に、インペラの回転を規制する脱落防止部が取り付けられている。
この回転機械では、正転方向に回転している回転軸が減速、あるいは停止し、その結果、インペラに対して正転方向の力、例えば慣性力が作用したとしても、脱落防止部によってインペラの回転が規制されるので、インペラの緩みを防止でき、回転軸からのインペラの脱落を効果的に防止できる。なお、インペラが正転方向に力を受けた際とは、回転軸に対してインペラを正転方向に回転させようとする力が作用した際を意味する。
いくつかの態様において、先端部には、軸線方向に沿ったねじ孔とインロー孔とが奥側から順番に設けられており、脱落防止部は、ねじ孔に螺合するねじ軸部と、インペラに当接して係止する頭部と、ねじ軸部と頭部との間に設けられ、インロー孔に圧入される締り嵌め部と、を備え、ねじ軸部の螺合による締結回転方向は、インペラの正転方向である態様とすることができる。インペラが停止等した場合、インペラにかかる慣性力などの正転方向の力は、脱落防止部のねじ軸部が締まる方向に作用することになり、インペラの緩みが防止される。一方で、インペラの正転時には、締り嵌め部が作用して脱落防止部の緩みは防止され、結果として、回転軸からのインペラの脱落を効果的に防止できる。
また、上記の態様において、脱落防止部は、回転軸の先端部よりも熱膨張率が小さく、流体が低温になる程、先端部は、ねじ軸部及び締り嵌め部に圧着する態様とすることができる。例えば、極低温のヘリウムなどの流体を移送する際において、この態様であれば、脱落防止部は、より効果的にインペラの脱落を防止できる。
いくつかの態様において、先端部は、インペラから露出した先端面と、先端面から突き出た雄ねじ部を備え、脱落防止部は、雄ねじ部に螺合して重なる複数のナットであり、ナットの螺合による締結回転方向は、インペラの正転方向である態様とすることができる。インペラが停止等した場合、インペラにかかる慣性力などの正転方向の力は、脱落防止部のナットが締まる方向に作用することになり、インペラの緩みが防止される。一方で、複数のナットを用いることで、いわゆるダブルナットとして機能し、インペラの正転時には、脱落防止部の緩みは防止され、結果として、回転軸からのインペラの脱落を効果的に防止できる。
また、上記の態様において、複数のナットは、回転軸の先端部よりも熱膨張率が小さく、流体が低温になる程、複数のナットは、雄ねじ部、及び先端面に圧着する態様とすることができる。例えば、極低温のヘリウムなどの流体を移送する際において、この態様であれば、脱落防止部である複数のナットは、より効果的にインペラの脱落を防止できる。
また、本発明の一態様は、ねじ孔を含むインペラと、ねじ孔に螺合する雄ねじが設けられていると共に、雄ねじとは別の締結部分がさらに設けられている先端部、を含む回転軸と、締結部分と締結される脱落防止部と、を有し、ねじ孔と雄ねじの締結回転方向と、脱落防止部と締結部分の締結回転方向とが逆である、回転機械である。
この回転機械では、インペラが緩む方向、つまり、ねじ孔と雄ねじの締結回転方向とは逆となる方向に力が作用すると、脱落防止部には締結回転方向に力が作用することになり、インペラの緩みを防止でき、回転軸からのインペラの脱落を効果的に防止できる。
いくつかの態様において、上記の締結部分は、先端部に設けられた第2のねじ孔であり、脱落防止部は、第2のねじ孔と螺合するねじ軸部を含む軸先端ピースとすることができる。インペラが緩む方向に力が作用すると、軸先端ピースのねじ軸部が第2のねじ孔に締め付けられる。その結果、回転軸からのインペラの脱落を効果的に防止できる。
いくつかの態様において、上記の締結部分は、先端部から突出した第2の雄ねじであり、脱落防止部は、第2の雄ねじと螺合するナットとすることができる。インペラが緩む方向に力が作用すると、ナットが第2の雄ねじに締め付けられる。その結果、回転軸からのインペラの脱落を効果的に防止できる。
本発明のいくつかの態様によれば、回転軸からのインペラの脱落を効果的に防止できる。
冷却システム全体を示す概略の説明図である。 第1の実施形態に係る極低温回転機械を一部破断して示す側面図である。 本実施形態に係る回転軸の先端部、インペラ、及び軸先端ピースを拡大して示す断面図である。 本実施形態に係る回転軸の先端部、インペラ、及び軸先端ピースを分解して示す断面図である。 第2の実施形態に係る脱落防止部を模式的に示す概略の側面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
まず、図1を参照して極低温回転機械10が備え付けられた冷却システム1について説明する。冷却システム1は、循環する流体によって超電導磁石2を冷却するためのシステムである。この冷却システム1では、循環する流体としてヘリウムを使用するが、冷却対象によっては窒素、水素、ネオン等の流体であってもよい。本実施形態では、極低温回転機械10を回転機械の一例として説明する。
冷却システム1は、ヘリウム(以下、「主冷媒」という)Mfが循環する循環ライン3と、循環ライン3を通過する主冷媒Mfを圧送するサーキュレータポンプなどの極低温回転機械10と、循環ライン3を通過する主冷媒Mfを4K程度(極低温)にまで冷却する冷却装置4と、超電導磁石2と循環ライン3とを熱交換可能に接続する第一熱交換器5と、循環ライン3の超電導磁石2よりも下流側に配置され、冷却装置4と循環ライン3とを熱交換可能に接続する第二熱交換器6と、を備えている。
図1、及び図2に示されるように、循環ライン3は、主冷媒Mfが通過する配管3aを備えており、外気温(常温)の影響を避けるために断熱容器8内に配置されている。断熱容器8内は、対流による主冷媒Mfの温度上昇を防止するために真空に保持されている。断熱容器8の天井部分8aには、極低温回転機械10の主要部11が設置されている。極低温回転機械10の主要部11は、回転によって主冷媒Mfを移送するインペラ12と、回転軸13を介してインペラ12を回転させる駆動モータ14とを備えている。本実施形態では、駆動モータ14を駆動部の一例として説明する。
極低温回転機械10は、主要部11を収容するケーシング15を備えている。ケーシング15は、駆動モータ14を収容する常温側ケーシング部16と、インペラ12を収容する低温側ケーシング部17とを備えており、常温側ケーシング部16は、断熱容器8の外側に配置され、低温側ケーシング部17は、主に断熱容器8の内側(内部)に配置されている。
低温側ケーシング部17は、インペラ12を収容し、循環ライン3の配管3aに接続されたインペラ室18と、回転軸13に沿ってインペラ室18から立設された薄肉円筒状の筒状部19と、筒状部19の上端側から張り出すように設けられた固定フランジ部20とを備えている。低温側ケーシング部17は、断熱容器8の区画壁81に形成された円形孔に通され、固定フランジ部20が区画壁81に溶接により固定されている。
常温側ケーシング部16は、回転軸13を囲むように立設され、駆動モータ14を収容する筒状の胴体部16aと、胴体部16aの上部開口を塞ぐ蓋部16bと、胴体部16aの下端に設けられたフランジ部16cとを備えている。フランジ部16cは、低温側ケーシング部17の固定フランジ部20の上面に重なり、シール部材を挟んで密閉状態を確保しながら固定フランジ部20にボルト止めされている。フランジ部16cのボルトを緩め、低温側ケーシング部17から常温側ケーシング部16を離脱させることで、主要部11を低温側ケーシング部17から引き出すことができる。具体的には、常温側ケーシング部16に支持された回転軸13と一緒に、インペラ12、及び後述の断熱部23の一部、及び中間伝熱部27を低温側ケーシング部17から引き出すことができ、更に、常温側ケーシング部16の蓋部16bを開くことで、容易に主要部11をメンテナンスできる。
常温側ケーシング部16の内部には、駆動モータ14を挟むように上下二箇所にラジアル軸受部21が配置されており、更に、駆動モータ14と下側のラジアル軸受部21との間には、回転軸13方向の荷重を受けながら回転軸13を支えるスラスト軸受部22が配置されている。
低温側ケーシング部17の内部には断熱材が収容されて断熱部23が形成されている。断熱部23には、回転軸13が貫通する円形の貫通孔23aが形成されており、その結果、断熱部23は回転軸13の一部を包囲している。なお、本実施形態では、低温側ケーシング部17の内部に断熱材を収容することで断熱部23を形成するが、低温側ケーシング部17の内部に真空の断熱室を形成し、更に断熱室内に対流防止材を配置して断熱部とすることも可能である。
断熱部23は、上下二段に分かれており、上段断熱部24と下段断熱部25との間には、−190℃程度の定温に維持された中間伝熱部27が配置されている。中間伝熱部27は、サーマルアンカーとも呼ばれ、回転軸13と同等以上の熱伝導性を有し、例えば銅板等によって形成される。中間伝熱部27は、回転軸13を介して高温側から低温側に伝わる侵入熱量を低減するために設けられており、更に断熱部23を介して僅かに伝わる侵入熱量の低減にも有効である。なお、下段断熱部25は更に内側部分25aと外側部分25bとに分割されており、メンテナンス時には、内側部分25aのみが回転軸13や中間伝熱部27と一緒に引き出される。
中間伝熱部27は、筒状部19の内面側に設けられた環状突出部30に接触する。環状突出部30は、−190℃程度に維持されながら循環するヘリウム(以下、「副冷媒」という)Sfによって定温に維持されている。中間伝熱部27は、回転軸13から伝わった熱量を環状突出部30との間で熱交換することにより、−190℃程度の定温に維持されている。なお、本実施形態では副冷媒Sfとしてヘリウムを利用する態様を例示するが、必要に応じて窒素等であってもよい。
極低温回転機械10は、副冷媒Sfを循環させる冷却ライン31を備えている(図1参照)。環状突出部30内に形成された副冷媒Sfの流路30aは、1パスで入口と出口とを有し、中間伝熱部27の回りを略1周するように形成されている。冷却ライン31は、副冷媒Sfを循環させるラインであり、環状突出部30に形成された副冷媒Sfの入口と出口とのそれぞれに接続された配管31a、及びサーキュレータポンプ(図示省略)等を備えている。冷却ライン31は、第三熱交換器7を介して冷却装置110との間で熱交換可能に配置されており、熱交換後の副冷媒Sfは、−190℃程度に維持されて筒状部19の環状突出部30に供給され、環状突出部30から排出された副冷媒Sfは第三熱交換器7に到達して再び冷却される。
[回転軸とインペラとの取り付け構造]
次に、図3、及び図4を参照し、第1の実施形態に係る回転軸13とインペラ12との取り付け構造について説明する。インペラ12は、回転軸13に固定されるボス部41と、ボス部41の外周に設けられた羽根部42とを備え、ボス部41には、回転軸13の軸線Laに沿うようにねじ孔41aと、インロー孔41bとが縦方向に並んで形成されている。一方で、回転軸13の先端部50には、ボス部41のねじ孔41aに螺合する雄ねじ51と、インロー孔41bに圧入されるインロー部52とが設けられている。回転軸13の雄ねじ51に螺合されるインペラ12の締結回転方向は、回転によって主冷媒Mfを移送する正転方向Daとは逆の反転方向Dbである。
回転軸13の先端部50は、インペラ12のボス部41を貫通し、先端面50aはボス部41から露出している。先端部50には、軸線La方向に沿ったねじ孔50bとインロー孔50cとが奥側から順番に設けられており、インロー孔50cの開口端は、回転軸13の先端面50aに形成されている。
回転軸13の先端部50には、インペラ12の脱落を防止する軸先端ピース60が取り付けられている。軸先端ピース60は、先端部50のねじ孔50bに螺合するねじ軸部61と、インペラ12のボス部41に係合してインペラ12の脱落を防止する頭部62とを備える。頭部62の外表面は、インペラ12の羽根部42の形状に円滑に連続するように、湾曲凸状に加工されている。軸先端ピース60のねじ軸部61の螺合による締結回転方向は、回転によって主冷媒Mfを移送するインペラ12の正転方向Daである。
また、軸先端ピース60は、ねじ軸部61と頭部62との間に設けられた締り嵌め部63を備えている。締り嵌め部63は先端部50のインロー孔50cの内径よりも径が僅かに大きい円柱状であり、先端部50のインロー孔50cに圧入されている。本実施形態では、軸先端ピース60を脱落防止部の一例として説明している。
軸先端ピース60は、回転軸13の先端部50よりも、熱膨張率が小さい材料からなり、例えば、回転軸13はステンレス系材料等によって形成され、軸先端ピース60は、チタン系材料等によって形成される。インペラ12によって移送される主冷媒Mfは極低温である。つまり、常温で回転軸13、インペラ12、及び軸先端ピース60を取り付けた後、実際に主冷媒Mfを移送する際には回転軸13と軸先端ピース60との熱膨張率の差により、先端部50はねじ軸部61及び締り嵌め部63に圧着する。
上述の極低温回転機械10において、回転軸13に螺合されるインペラ12の締結回転方向は、主冷媒Mfを移送する正転方向Daとは逆の反転方向Dbである。主冷媒Mfを移送する際、インペラ12は正転方向Daに回転しながら、移送される主冷媒Mfによって反転方向Dbへの力を受ける。その結果、インペラ12は、回転軸13に締め付けられることになる。次に、回転軸13の正転方向Daへの回転が減速し、または急停止すると、インペラ12には、慣性力などの正転方向Daへの力が作用することになる。この正転方向Daへの力とは、回転軸13に対して、相対的に、インペラ12を正転方向Daに回転させようとする力である。ここで、回転軸13に対して、インペラ12が正転方向Daに回転することは、回転軸13に対してインペラ12が緩むことを意味するが、回転軸13には軸先端ピース60が取り付けられており、軸先端ピース60により、インペラ12の回転が規制されるので、インペラ12の緩みを防止でき、回転軸13からのインペラ12の脱落を効果的に防止できる。
具体的には、回転軸13の先端部50には、ねじ孔50bとインロー孔50cとが設けられており、軸先端ピース60には、ねじ孔50bに螺合するねじ軸部61と、インロー孔50cに圧入される締り嵌め部63とが設けられている。そして、ねじ軸部61の螺合による締結回転方向は、インペラ12の正転方向Daになっている。ここで、回転軸13が減速し、または急停止すると、インペラ12及び軸先端ピース60には、回転軸13に対して正転方向Daに回転させようとする力が作用する。この正転方向Daへの力は、インペラ12を緩めようとする一方で、ねじ軸部61に対しては締まる方向に作用し、その結果、軸先端ピース60は、インペラ12の脱落を抑え込むことになる。なお、インペラ12の正転時には、締り嵌め部63が作用して軸先端ピース60の緩みは防止され、結果として、回転軸13からのインペラ12の脱落を効果的に防止できる。
また、正転方向Daへの力を受けたインペラ12は、結果として軸先端ピース60の頭部62に接触し、その際に作用する摩擦により、インペラ12は、頭部62を介して軸先端ピース60のねじ軸部61を締める方向に作用する。その結果、軸先端ピース60の締結回転方向への回転を促進することになる。
また、特に、軸先端ピース60が回転軸13の先端に取り付けられた状態において、軸先端ピース60の頭部62とインペラ12のボス部41との間に隙間を空けた態様とすることができる。この隙間は、軸先端ピース60がインペラ12の脱落防止機能を発揮するにあたり、より効果的に働く。具体的には、インペラ12が正転方向Daに回転して緩み、回転軸13から脱落する方向に動くと、この隙間は無くなり、ボス部41が頭部62に接触することになる。ここで、インペラ12のボス部41が回転を伴いながら頭部62に接触すると、インペラ12の正転方向Daへの回転力が、より強く頭部62に伝わる。その結果、軸先端ピース60の締結回転方向(正転方向Da)への回転が促進され、軸先端ピース60によるインペラ12の脱落防止機能が、より効果的に働くことになる。
更に、軸先端ピース60は、回転軸13の先端部50よりも熱膨張率が小さいので、移送対象となる主冷媒(流体)Mfが低温になる程、先端部50は、ねじ軸部61及び締り嵌め部63に圧着する態様となり、軸先端ピース60は、より効果的にインペラ12の脱落を防止できる。
また、本実施形態に係る極低温回転機械10は、ねじ孔41aを含むインペラ12と、ねじ孔41aに螺合する雄ねじ51が設けられている回転軸13とを備えている。回転軸13の先端部50には、雄ねじ51とは別の締結部分であるねじ孔(第2のねじ孔)50bが設けられており、ねじ孔50bには、脱落防止部の一例である軸先端ピース60のねじ軸部61が螺合締結されている。更に、ねじ孔41aと雄ねじ51との締結回転方向と、軸先端ピース60とねじ孔50bとの締結回転方向とは逆になっている。
本実施形態に係る極低温回転機械10では、インペラ12が緩む方向、つまり、ねじ孔41aと雄ねじ51の締結回転方向とは逆方向に力が作用したとしても、この逆方向の力は、軸先端ピース60を締結する方向に作用する。その結果、軸先端ピース60は、インペラ12の緩みを防止し、回転軸13からのインペラ12の脱落を防止する。特に、脱落防止部として軸先端ピース60を用い、軸先端ピース60のねじ軸部61がねじ孔50bに螺合するので、インペラ12が緩む方向に力が作用すると、軸先端ピース60のねじ軸部61がねじ孔50bに締め付けられ、回転軸13からのインペラ12の脱落を効果的に防止できる。
なお、本実施形態におけるねじ孔41aと雄ねじ51の締結回転方向、つまり、雄ねじ51に対するねじ孔41aの締結回転方向は、インペラ12の反転方向Dbである。また、軸先端ピース60とねじ孔50bとの締結回転方向、つまり、ねじ孔50bに対する軸先端ピース60(ねじ軸部61)の締結回転方向は、インペラ12の正転方向Daである。しかしながら、インペラ12の回転軸13からの脱落防止という観点から考えると、ねじ孔41aと雄ねじ51の締結回転方向と軸先端ピース60とねじ孔50bとの締結回転方向とが逆であれば良く、従って、各締結回転方向とインペラ12の正転方向Da、及び反転方向Dbとの関係が逆であっても良い。
次に、図5を参照し、第2の実施形態に係る回転軸13とインペラ12との取り付け構造について説明する。なお、第2の実施形態に係る取り付け構造において、第1の実施形態に係る取り付け構造と実質的に同様の部材、または同様の構造については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
回転軸13の先端部50には、ボス部41のねじ孔41aに螺合する雄ねじ51と、インロー孔41bに圧入されるインロー部52とが設けられている。回転軸13の雄ねじ51に螺合されるインペラ12の締結回転方向は、回転によって主冷媒Mfを移送する正転方向Daとは逆の反転方向Dbである。
回転軸13の先端部50は、インペラ12のボス部41を貫通し、先端面50aはボス部41から露出している。更に、先端部50には、先端面50aから軸線La方向に沿って突出した雄ねじ部53を備えている。雄ねじ部53はインペラ12のボス部41から突き出ており、雄ねじ部53には、二つ(複数)のナット72が重なるように螺合している。また、雄ねじ部53はナット72から突き出ており、この突き出しに螺合するようにキャップ部73が固定されている。ナット72の螺合による締結回転方向は、回転によって主冷媒Mfを移送するインペラ12の正転方向Daである。本実施形態では、二つのナット72を脱落防止部の一例として説明している。
雄ねじ部53に螺合されるナット72は、回転軸13の先端部50よりも、熱膨張率が小さい材料からなり、例えば、回転軸13はステンレス系材料等によって形成され、ナット72は、チタン系材料等によってされる。インペラ12によって移送される主冷媒Mfは極低温である。つまり、常温で回転軸13、インペラ12、及びナット72を取り付けた後、実際に主冷媒Mfを移送する際には回転軸13とナット72との熱膨張率の差により、先端部50はナット72に圧着する。具体的には、先端部50がナット72よりも縮むことで、先端部50のねじ山がナット72のねじ溝に係合する力が増えて圧着し、また、先端面50aがナット72に圧着する。
第2の実施形態に係る極低温回転機械10では、回転軸13に螺合されるインペラ12の締結回転方向は、主冷媒Mfを移送する正転方向Daとは逆の反転方向Dbである。したがって、主冷媒Mfを移送する際には、インペラ12は回転軸13に締め付けられることになる。次に、インペラ12の回転が停止して、例えば、慣性力によってインペラ12が正転方向Daに力を受けたとしても、二つのナット72により、インペラ12の回転が規制されるので、インペラ12の緩みを防止でき、回転軸13からのインペラ12の脱落を効果的に防止できる。
具体的には、インペラ12が停止した場合、その慣性力は、ナット72が締まる方向に作用することになり、インペラ12の緩みが防止される。一方で、複数のナット72を用いることで、いわゆるダブルナットとして機能し、インペラ12の正転時には、脱落防止部の緩みは防止され、結果として、回転軸13からのインペラ12の脱落を効果的に防止できる。
更に、ナット72は、回転軸13の先端部50よりも熱膨張率が小さいので、移送対象となる主冷媒(流体)Mfが低温になる程、先端部50は、ナット72に圧着する態様となり、ナット72は、より効果的にインペラ12の脱落を防止できる。
また、本実施形態に係る極低温回転機械10は、ねじ孔41aを含むインペラ12と、ねじ孔41aに螺合する雄ねじ51が設けられている回転軸13とを備えている。回転軸13の先端部50には、雄ねじ51とは別の締結部分である雄ねじ部(第2の雄ねじ)53が設けられており、雄ねじ部53には、脱落防止部の一例であるナット72が螺合締結されている。更に、ねじ孔41aと雄ねじ51との締結回転方向と、ナット72と雄ねじ部53との締結回転方向とは逆になっている。
本実施形態に係る極低温回転機械10では、インペラ12が緩む方向、つまり、ねじ孔41aと雄ねじ51の締結回転方向とは逆方向に力が作用したとしても、この逆方向の力は、ナット72を締結する方向に作用する。その結果、ナット72は、インペラ12の緩みを防止し、回転軸13からのインペラ12の脱落を防止する。特に、脱落防止部としてナット72を用い、ナット72が雄ねじ部53に螺合するので、インペラ12が緩む方向に力が作用すると、ナット72が雄ねじ部53に締め付けられ、回転軸13からのインペラ12の脱落を効果的に防止できる。
なお、本実施形態におけるねじ孔41aと雄ねじ51の締結回転方向、つまり、雄ねじ51に対するねじ孔41aの締結回転方向は、インペラ12の反転方向Dbである。また、ナット72と雄ねじ部53の締結回転方向、つまり、雄ねじ部53に対するナット72の締結回転方向は、インペラ12の正転方向Daである。しかしながら、インペラ12の回転軸13からの脱落防止という観点から考えると、ねじ孔41aと雄ねじ51の締結回転方向とナット72と雄ねじ部53との締結回転方向とが逆であれば良く、従って、各締結回転方向とインペラ12の正転方向Da、及び反転方向Dbとの関係が逆であっても良い。
以上、実施形態について説明したが、本発明は、以上の実施形態のみに限定されない。例えば、上記の実施形態では、極低温の流体を移送する態様を説明したが、これらに限定されず、常温の流体等を移送する回転機械であってもよい。
本発明は、流体を移送する回転機械において広く応用でき、サーキュレータポンプなどの流体移送手段のみならず、コンプレッサーやタービン、インデューサ等であっても良い。
3 循環ライン
3a 配管
10 極低温回転機械(回転機械)
12 インペラ
13 回転軸
50 先端部
50b ねじ孔
50c インロー孔
53 雄ねじ部
60 軸先端ピース(脱落防止部)
61 ねじ軸部
63 締り嵌め部
72 ナット(脱落防止部)
Da 正転方向
Db 反転方向

Claims (2)

  1. 流体を移送する回転機械であって、
    回転によって前記流体を移送するインペラと、
    前記インペラを貫通すると共に、前記インペラに螺合される先端部を備えた回転軸と、を備え、
    前記回転軸に螺合される前記インペラの締結回転方向は、前記流体を移送する正転方向とは逆の反転方向であり、
    前記先端部には、前記インペラが前記正転方向に力を受けた際に、前記インペラの回転を規制する脱落防止部が取り付けられており、
    前記先端部には、軸線方向に沿ったねじ孔とインロー孔とが奥側から順番に設けられており、
    前記脱落防止部は、前記ねじ孔に螺合するねじ軸部と、前記インペラに当接して係止する頭部と、前記ねじ軸部と前記頭部との間に設けられ、前記インロー孔に圧入され、前記ねじ軸部の軸方向に直交する径方向で前記インロー孔に圧着される締り嵌め部と、を備え、
    前記ねじ軸部の螺合による締結回転方向は、前記インペラの正転方向であり、
    前記脱落防止部は、前記回転軸の前記先端部よりも熱膨張率が小さく、前記流体が低温になる程、前記先端部の前記インロー孔は、前記締り嵌め部に圧着する、回転機械。
  2. ねじ孔を含むインペラと、
    前記ねじ孔に螺合する雄ねじが設けられていると共に、前記雄ねじとは別の締結部分がさらに設けられている先端部、を含む回転軸と、
    前記締結部分と締結される脱落防止部と、を有し、
    前記ねじ孔と前記雄ねじの締結回転方向と、前記脱落防止部と前記締結部分の締結回転方向とが逆であり、
    前記締結部分は、前記先端部に設けられると共に、奥から順番に設けられた第2のねじ孔とインロー孔であり、
    前記脱落防止部は、前記第2のねじ孔と螺合するねじ軸部と、前記インロー孔に圧入され、前記ねじ軸部の軸方向に直交する径方向で前記インロー孔に圧着される締り嵌め部と、を備えた軸先端ピースであり、
    前記軸先端ピースは、前記回転軸の前記先端部よりも熱膨張率が小さく、前記インペラによって移送される流体が低温になる程、前記先端部の前記インロー孔は、前記締り嵌め部に圧着する、回転機械。
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