JP6631013B2 - ボールねじ - Google Patents
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Description
このようなボールねじにおいては、潤滑のためにボールねじ内にグリースを保持する技術が開示されている(特許文献1,2参照)
特許文献1には、ねじ軸のランド部(外径部)にグリースを保持するための螺旋溝が形成されたボールねじが開示されている。また、特許文献2には、回路間に空間部分を形成し、この空間部分にグリースを塗布する技術が開示されている。
上記ナットの内周面には、上記ナットの軸方向における上記螺旋溝間に、グリースが保持されるグリース保持溝が形成される。
また、上記グリース保持溝が、上記ナットの螺旋溝と同じリードの螺旋状の溝をなす上記ボールねじにおいては、上記グリース保持溝が上記ナットの軸方向の全内周面に形成されてもよい。
図1は、本実施形態のボールねじの構成を示す軸方向に沿う断面図である。また、図2は、本実施形態のボールねじのナットの構成を示す軸方向に沿う断面図である。
図1に示すように、本実施形態のボールねじは、ねじ軸10と、ナット20と、ボール30、循環部材22とを備える。ナット20は、ねじ軸10に所定の隙間をもって嵌められ、ナット20の内径はねじ軸10の外径よりも大きい。ナット20は略円筒状をなし、その端部にボールねじを固定するためのフランジが設けられている。
また、このフランジには、ナット20の外周面20aと内周面20bとを径方向に貫通するグリース給脂孔26が設けられており、外周面20a側の開口部にはニップル27が設置されている。
なお、循環部材による循環方式としては、上述のチューブ式の循環部材の他に、コマ式、エンドデフレクタ式,エンドキャップ式,SRC式といった循環方式を採用することができる。
ナット20の内周面20bには、ナット20の軸方向における螺旋溝21,21間に、グリースが保持されるグリース保持溝25が形成されている。このグリース保持溝25は、少なくともナット20の軸方向における螺旋溝21,21間にかつ螺旋溝21,21に平行な線状に形成されればよく、図2に示すように、軸方向に挟む螺旋溝21,21のそれぞれと同じリードの螺旋状の溝の態様であることが好ましい。
また、グリース保持溝25は、図2に示すように、螺旋溝21,21と同じリードの螺旋状の溝をなすと共に、ナット20の軸方向の全内周面20bに形成されていることがより好ましい。ここで、「軸方向の全内周面」とは、ナット20の軸方向の両端部に設けられるシール40を収容する溝部23を除く内周面20bの軸方向に亘る全域を指す。
また、図示はしないが、グリース保持溝25の断面形状は、螺旋溝21と同様に半円状でもよいし、矩形、三角形状、テーパ形状でもよい。グリース保持溝25の断面形状が半円形状であれば、グリース保持溝25の形成が効率的であり、断面形状が螺旋溝21と同寸法であれば加工刃物を共通化することができるため、加工コストの上昇を抑えることができる、その効果はより顕著である。グリース保持溝25の断面形状が半円形状である場合、単一の円弧で形成されることがより好ましい。また、グリース保持溝25の断面形状が矩形であっても、形成が容易である。さらに、グリース保持溝25の断面形状がテーパ状、特に径方向に大のテーパ形状であれば、開口部分が狭くなっているため、グリース保持溝25によるグリースの保持力が高くなり、長期に亘って潤滑油を供給することができる。
また、グリース保持溝25は、ナット20に設けられたグリース給脂孔26に連通されてしてもよい。このような構成とすることでグリース保持溝25にグリースをニップル27から随時供給することができ、効率がよい。
よって、ボール転走溝に効率よくグリースを供給でき、ねじ軸が回転する場合でも本発明ではナット内にグリースが存在するため潤滑性能は損なわれない。
その結果、内部にグリースを供給するための特別な構成を要しないので、大型化させることなく、効率よくボールねじの作動に伴う負荷軌道におけるボールの潤滑性を向上させるボールねじを提供することができる。
11 螺旋溝
20 ナット
21 螺旋溝
22 循環部材
25 グリース保持溝
30 ボール(転動体)
Claims (2)
- 外周面に螺旋溝が設けられたねじ軸と、内周面に螺旋溝が設けられたナットと、該ナットに装着され、前記ねじ軸の螺旋溝及び前記ナットの螺旋溝で形成される負荷軌道に連通する循環部材と、前記負荷軌道内及び前記循環部材内を転動可能に配置されたボールとを備え、
前記ナットの内周面には、前記ナットの軸方向における前記螺旋溝間に、グリースが保持されるグリース保持溝が形成され、
前記グリース保持溝は、前記ナットの螺旋溝と同じリードの螺旋状の溝をなし、かつ断面形状が前記ナットの螺旋溝の断面形状と同寸法であり、
前記グリース保持溝が前記ナットの軸方向の全内周面に形成されていることを特徴とするボールねじ。 - 前記ナットを径方向に貫通するグリース給脂孔が前記グリース保持溝に連通している請求項1に記載のボールねじ。
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JP2015036749A JP6631013B2 (ja) | 2015-02-26 | 2015-02-26 | ボールねじ |
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JP2015036749A JP6631013B2 (ja) | 2015-02-26 | 2015-02-26 | ボールねじ |
Publications (2)
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Family Applications (1)
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JP2015036749A Active JP6631013B2 (ja) | 2015-02-26 | 2015-02-26 | ボールねじ |
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