JP6631006B2 - データ出力プログラム、データ出力方法及びデータ出力装置 - Google Patents

データ出力プログラム、データ出力方法及びデータ出力装置 Download PDF

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Description

本発明は、データ出力プログラム、データ出力方法及びデータ出力装置に関する。
道路の路面は、交通荷重や自然環境の作用によって劣化する。かかる路面の劣化は、走行の安全面や補修の費用面などから早期に発見されるのが好ましい。このことから、一例として、路面の状況の推定に加速度センサの測定結果が用いられる場合がある。
特開2009−281799号公報
しかしながら、車両の種類、タイヤの状態や搭乗人数などの測定条件が異なれば、加速度が同じ値であっても路面の状態が同じであるとは限らず、また、路面の状態が同じであってもそこで測定される加速度が同じであるとも限らない。それ故、測定条件が異なる加速度を始めとする路面状況データ、例えば加速度から得られる路面の劣化指数などを比較することは困難である。
1つの側面では、本発明は、測定条件が異なる路面状況データの比較を実現できるデータ出力プログラム、データ出力方法及びデータ出力装置を提供することを目的とする。
一態様のデータ出力プログラムは、第一の路面部分を走行した第一の車両によって測定された第一の路面状況データと、第二の路面部分を走行した第二の車両によって測定された第二の路面状況データと、前記第一の路面部分および前記第二の路面部分の双方を走行した基準車両によって測定された基準路面状況データとの内、前記第一の路面部分に関する前記第一の路面状況データと前記第一の路面部分に関する前記基準路面状況データとに基づいて前記第一の車両の路面状況の測定結果を前記基準車両の路面状況の測定結果に近づける第一の補正パラメータを算出し、前記第二の路面部分に関する前記第二の路面状況データと前記第二の路面部分に関する前記基準路面状況データとに基づいて前記第二の車両の路面状況の測定結果を前記基準車両の路面状況の測定結果に近づける第二の補正パラメータを算出する処理をコンピュータに実行させる。さらに、前記データ出力プログラムは、算出した前記第一の補正パラメータを用いて前記第一の路面状況データを補正して出力し、算出した前記第二の補正パラメータを用いて前記第二の路面状況データを補正して出力する処理を前記コンピュータに実行させる。
測定条件が異なる路面状況データの比較を実現できる。
図1は、実施例1に係る路面調査システムの構成を示す図である。 図2は、基準車両及び測定車の走行経路の一例を示す図である。 図3は、実施例1に係るサーバ装置の機能的構成を示すブロック図である。 図4は、路面状況データの一例を示す図である。 図5は、加速度の代表値の算出方法の一例を示す図である。 図6は、路面状況データの補正方法の一例を示す図である。 図7は、調査結果画面の表示例を示す図である。 図8は、調査結果画面の表示例を示す図である。 図9は、実施例1に係る補正パラメータの算出処理の手順を示すフローチャートである。 図10は、実施例1に係るデータ出力処理の手順を示すフローチャートである。 図11は、補正方法の応用例1を示す図である。 図12Aは、補正方法の応用例2を示す図である。 図12Bは、補正方法の応用例2を示す図である。 図12Cは、補正方法の応用例2を示す図である。 図13は、実施例1及び実施例2に係るデータ出力プログラムを実行するコンピュータのハードウェア構成例を示す図である。
以下に添付図面を参照して本願に係るデータ出力プログラム、データ出力方法及びデータ出力装置について説明する。なお、この実施例は開示の技術を限定するものではない。そして、各実施例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
図1は、実施例1に係る路面調査システムの構成を示す図である。図1に示す路面調査システム1は、基準車両3に搭載されるセンサ類30の加速度の測定結果と複数の測定車5A〜5Nに搭載される各センサ類50A〜50Nの加速度の測定結果とから路面の状態を調査する路面調査サービスを提供するものである。
かかる路面調査サービスの一環として、路面調査システム1は、複数の測定車5A〜5Nに搭載される各センサ類50A〜50Nの加速度の測定結果を基準車両3に搭載されるセンサ類30の加速度の測定結果を基準に補正する。もって、路面調査システム1は、各測定車5A〜5Nの走行時に異なる測定条件でセンサ類50A〜50Nが測定する加速度の測定結果を互いに比較できる情報に加工することを目指す。なお、以下では、複数の測定車5A〜5Nの各車両を総称する場合に「測定車5」と記載すると共に、測定車5に搭載される各センサ類50A〜50Nを総称する場合に「センサ類50」と記載する場合がある。
[車両の区分]
基準車両3及び測定車5は、いずれも加速度の測定を目的に道路を走行する車両であるが、互いに走行対象とする範囲が異なる。このうち、基準車両3は、サービス提供範囲に含まれる各エリアの道路を網羅的に走行する車両を指す。一方、測定車5は、サービス提供範囲が区切られたエリアのうち担当が割り当てられた道路を走行する車両を指す。なお、ここでは、一例として、基準車両3がサービス提供者により運行される一方で、測定車5がサービス加入者、例えば道路の舗装計画及び補修計画を行う地方自治体により運行される場合を想定する。
さらに、上記の「サービス提供範囲」とは、サービス提供者が上記の路面調査サービスを提供する範囲を指す。例えば、全国をその範疇として収めることもできるし、関東、東北、中部及び関西などの広域、都道府県、あるいは市区町村などの地方をその範疇として収めることもできる。
ここで、基準車両3及び測定車5A〜5Nの走行経路は、少なくとも一部が重複するように設定される。すなわち、サービス提供範囲に含まれる各エリアで基準車両3が走行する走行経路と、測定車5A〜5Nが担当のエリア内で走行する走行経路とは、その一部が重複する。以下では、基準車両3及び測定車5A〜5Nの走行経路のうち重複する区間のことを「重複区間」と記載する場合がある。
図2は、基準車両3及び測定車5の走行経路の一例を示す図である。図2には、基準車両3、測定車5A及び測定車5Bの3つの走行経路が図示されている。さらに、図2では、基準車両3の走行経路3Rを実線で示し、測定車5Aの走行経路5RAを一点鎖線で示すと共に、測定車5Bの走行経路5RBを二点鎖線で示すこととする。図2に示す例では、測定車5AがエリアE1の測定を担当し、測定車5BがエリアE2の測定を担当することとする。
図2に示すように、基準車両3には、測定車5Aの担当エリアであるエリアE1及び測定車5Bの担当エリアであるエリアE2を横断する走行経路3Rが設定されている。図2に示す走行経路の下では、基準車両3は、重複区間Iで測定車5Aの走行経路5RAと重複すると共に、重複区間Iで測定車5Bの走行経路5RBと重複し、同一の路面が走行されることになる。これら重複区間I及び重複区間Iでは、基準車両3及び測定車5A、または、基準車両3及び測定車5Bの間で車両の種類、車両の重量、タイヤの状態や搭乗人数など測定条件の違いが加速度の測定結果の違いとして現れる。さらに、基準車両3の走行経路3Rは、測定車5Aの走行経路5RA及び測定車5Bの走行経路5RBの両方で重複区間が存在する。
これらのことから、重複区間Iにおける測定結果の差や割合を補正パラメータとし、測定車5Aの加速度の測定結果を基準車両3の加速度の測定結果へ近付ける一方で、重複区間Iにおける測定結果の差や割合を補正パラメータとし、測定車5Bの加速度の測定結果を基準車両3の加速度の測定結果へ近付けることにより、走行経路に重複区間が存在しない測定車5A及び測定車5Bの間でも加速度の測定結果を大小が比較できる状態に加工できる。
このように走行経路として設定される道路の種類は、任意に定めることができる。例えば、サービス加入者として都道府県等の地方自治体が想定される場合には、国道を始め、都道府県道を走行経路に含めることができ、また、サービス加入者として市区町村等の地方自治体が想定される場合には、国道を始め、市区町村道を走行経路に含めることができる。
[システム構成]
図1に示すように、路面調査システム1は、サーバ装置10と、基準車両3に搭載されるセンサ類30と、複数の測定車5A〜5Nに搭載される各センサ類50A〜50Nと、クライアント端末70とが収容される。なお、図1には、3つの測定車及び1つのクライアント端末70が収容される場合を図示したが、路面調査システム1は任意の数の測定車及びクライアント端末を収容できる。
サーバ装置10と、センサ類30、センサ類50及びクライアント端末70との間は、ネットワーク9を介して相互に通信可能に接続される。かかるネットワーク9には、有線または無線を問わず、インターネット(Internet)を始め、LAN(Local Area Network)やVPN(Virtual Private Network)などの任意の種類の通信網を採用できる。例えば、サーバ装置10とセンサ類30及びセンサ類50との間は、移動体通信網を介して接続されるとともに、サーバ装置10及びクライアント端末70の間は、LANやインターネットを介して接続される。
センサ類30及びセンサ類50は、いずれも所定のセンサ値をセンシングするセンサもしくはセンサ群である。
これらセンサ類30及びセンサ類50のうち、センサ類30が基準車両3に搭載される一方でセンサ類50が測定車5に搭載される点は異なるものの、両者に搭載されるセンサは同一のものでかまわない。
一実施形態として、センサ類30及びセンサ類50には、少なくとも加速度センサが含まれる。かかる加速度センサには、一例として、X軸、Y軸及びZ軸、すなわち前後左右上下の加速度を測定する3軸の加速度センサを採用することができるが、2軸以下の加速度センサを採用することもできる。また、センサ類30及びセンサ類50には、緯度及び経度などの位置を測定するGPS(Global Positioning System)受信機を含めることもできる。さらに、センサ類30及びセンサ類50には、車両が走行する速度を測定する速度センサを含めることもできる。なお、以下では、センサ類30及びセンサ類50の一例として、加速度センサ、GPS受信機及び速度センサを例示するが、GPS受信機及び速度センサは必ずしもセンサ類30及びセンサ類50に含めずともかまわない。
これら加速度、位置及び速度は、路面状況データとしてサーバ装置10へアップロードされる。ここでは、一例として、時間ごとに当該時間の加速度、位置及び速度が対応付けられた状態で路面状況データとしてアップロードされる場合を例示するが、加速度の時系列データ、位置の時系列データ及び速度の時系列データの各々を個別にアップロードすることとしてもかまわない。
例えば、路面状況データは、ネットワーク9を介してサーバ装置10へアップロードすることができる。この場合、加速度、位置または速度が測定される度に路面状況データをリアルタイムでアップロードすることもできるし、所定期間、例えば予定の経路の走行が開始されてから終了するまでの期間などにわたって蓄積された路面状況データをアップロードすることもできる。また、メモリカードなどの各種のリムーバブルメディアを介して路面状況データをサーバ装置10へアップロードすることもできる。この場合、センサ類30またはセンサ類50により測定された路面状況データをメモリカードなどの各種のリムーバブルメディアに記録し、クライアント端末70に付設または内蔵されたリーダに読み取らせた後、クライアント端末70からサーバ装置10へアップロードされる。
ここで、センサ類30及びセンサ類50は、基準車両3や測定車5に専用の加速度センサ、GPS受信機や速度センサを搭載させることにより実現することもできるが、スマートフォンに代表される携帯端末装置、デジタルタコメータ、いわゆる「デジタコ」やドライブレコーダ、いわゆる「ドラレコ」などに標準装備される加速度センサ、GPS受信機や速度センサなどを援用することもできる。さらに、デジタコやドラレコとスマートフォンなどの携帯端末装置との間を、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)などの近距離無線通信により接続し、携帯端末装置が接続可能な移動体通信網を利用してセンサ及びサーバ間の通信を実現することもできる。
クライアント端末70は、サーバ装置10から上記の路面調査サービスの提供を受けるコンピュータである。
一実施形態として、クライアント端末70には、デスクトップ型またはノート型のパーソナルコンピュータを採用できる。この他、クライアント端末70には、スマートフォン、携帯電話機やPHS(Personal Handyphone System)などの移動体通信端末、さらには、PDA(Personal Digital Assistants)などのスレート端末などといった携帯端末装置を採用することもできる。
例えば、クライアント端末70は、上記の路面調査サービスに加入するサービス加入者によって使用される。かかるサービス加入者の一例として、道路の舗装計画及び補修計画を行う地方自治体が挙げられる。このようなサービス加入者により使用されるクライアント端末70に対し、サーバ装置10から路面の調査結果などが提供される。これによって、サービス加入者は、上記の路面調査サービスの提供を受けることができる。
サーバ装置10は、クライアント端末70に上記の路面調査サービスを提供するコンピュータである。
一実施形態として、サーバ装置10は、パッケージソフトウェアやオンラインソフトウェアとして上記の路面調査サービスを実現するデータ出力プログラムを所望のコンピュータにインストールさせることによって実装できる。例えば、サーバ装置10は、上記の路面調査サービスを提供するWebサーバとして実装することとしてもよいし、アウトソーシングによって上記の路面調査サービスを提供するクラウドとして実装することとしてもかまわない。
[サーバ装置10の構成]
図3は、実施例1に係るサーバ装置10の機能的構成を示すブロック図である。図3に示すように、サーバ装置10は、通信I/F(interface)部11と、記憶部13と、制御部15とを有する。なお、サーバ装置10は、図3に示した機能部以外にも既知のコンピュータが有する各種の機能部、例えば各種の入力デバイスや音声出力デバイスなどの機能部を有することとしてもかまわない。
通信I/F部11は、他の装置、例えばセンサ類30、センサ類50やクライアント端末70との間で通信制御を行うインタフェースである。
一実施形態として、通信I/F部11の一態様としては、LANカードなどのネットワークインタフェースカードを採用できる。例えば、通信I/F部11は、センサ類30及びセンサ類50から上記の路面状況データを受信したり、また、クライアント端末70から路面の調査結果を閲覧するリクエストを受け付けたりする。また、通信I/F部11は、路面の調査結果をクライアント端末70へ送信したりする。
記憶部13は、制御部15で実行されるOS(Operating System)を始め、上記のデータ出力プログラムなどの各種プログラムに用いられるデータを記憶する記憶デバイスである。
一実施形態として、記憶部13は、サーバ装置10における主記憶装置として実装される。例えば、記憶部13には、各種の半導体メモリ素子、例えばRAM(Random Access Memory)やフラッシュメモリを採用できる。また、記憶部13は、補助記憶装置として実装することもできる。この場合、HDD(Hard Disk Drive)、光ディスクやSSD(Solid State Drive)などを採用できる。
記憶部13は、制御部15で実行されるプログラムに用いられるデータの一例として、路面状況データ13aと、補正路面状況データ13bとを記憶する。これら路面状況データ13a及び補正路面状況データ13b以外にも、他の電子データ、例えば車両や運転者に関する情報、サービス提供範囲及び各エリアの地図データや走行経路に関するスケジュールデータなども併せて記憶することもできる。なお、路面状況データ13a及び補正路面状況データ13bの説明は、各データが登録または参照される段階で併せて後述することとする。
制御部15は、各種のプログラムや制御データを格納する内部メモリを有し、これらによって各種の処理を実行するものである。
一実施形態として、制御部15は、中央処理装置、いわゆるCPU(Central Processing Unit)として実装される。なお、制御部15は、必ずしも中央処理装置として実装されずともよく、MPU(Micro Processing Unit)として実装されることとしてもよい。また、制御部15は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードワイヤードロジックによっても実現できる。
制御部15は、各種のプログラムを実行することによって下記の処理部を仮想的に実現する。例えば、制御部15は、図3に示すように、登録部15aと、検出部15bと、算出部15cと、補正部15dと、出力部15eとを有する。
登録部15aは、基準車両3のセンサ類30又は測定車5のセンサ類50からアップロードされる情報を登録する処理部である。
一実施形態として、登録部15aは、センサ類30又はセンサ類50から路面状況データがアップロードされた場合に、次のような処理を実行する。すなわち、登録部15aは、当該路面状況データに対応する走行経路と、当該走行経路の走行が行われた走行日時とをコンピュータが識別できる状態で路面状況データを記憶部13に格納するために、走行経路及び走行日時のペアに対応付けられた識別情報「走行ID(IDentifier)」を採番する。かかる走行IDは、同一の走行経路であっても走行日時が異なる場合には、異なるIDの値が付与されることになる。その上で、登録部15aは、このようにして採番された走行IDが対応付けられた状態で路面状況データを記憶部13へ登録する。
図4は、路面状況データ13aの一例を示す図である。図4には、一例として、2014年1月1日に測定車5Aが走行経路5RAを走行した時に測定された路面状況データが抜粋して示されている。図4に示すように、路面状況データ13aは、走行ID、車両区分、日付、時刻、位置、加速度及び速度などの項目が対応付けられたデータである。図4に示す路面状況データ13aの例では、「速度」、前後G、左右G及び上下Gの「加速度」、さらには、緯度及び経度の「位置」が0.1秒周期で測定されていることを意味する。なお、図4では、位置、加速度及び速度のサンプリング周期が同一である場合を例示したが、サンプリング周期は必ずしも同一でなくともかまわない。例えば、位置、加速度及び速度の間でサンプリング周期が異なる場合、位置、加速度及び速度のうち最もサンプリング周期が長いものサンプリング間隔に合わせて位置、加速度及び速度を記憶させることとすればよい。
検出部15bは、基準車両3に関する路面状況データ及び測定車5に関する路面状況データの間で同一の路面が走行された重複区間を検出する処理部である。なお、ここでは、一例として、基準車両3に関する路面状況データが記憶部13へ記憶された状態で各測定車5に関する路面状況データが随時アップロードされてくる場合を例示するが、これに実施形態は限定されない。例えば、測定車5に関する路面状況データよりも基準車両3に関する路面状況データが後にアップロードされる場合には、基準車両3に関する路面状況データと、登録済みの各測定車5に関する路面状況データとの間で下記と同様の処理を実行すればよい。
一実施形態として、検出部15bは、測定車5の路面状況データが記憶部13に登録された場合、記憶部13に記憶された基準車両3の路面状況データを読み出す。そして、検出部15bは、基準車両3の路面状況データのマップマッチングを行うと共に、測定車5の路面状況データのマップマッチングを行う。これによって、基準車両3の路面状況データに含まれる位置の軌跡、すなわち走行経路がマップ上に展開されると共に、測定車5の路面状況データに含まれる位置の軌跡、すなわち走行経路がマップ上に展開されることになる。その上で、検出部15bは、マップ上で基準車両3及び測定車5の走行経路が重複する部分を重複区間として検出する。
算出部15cは、測定車5Aの加速度の測定結果を基準車両3の加速度の測定結果へ近付ける補正パラメータを算出する処理部である。
一実施形態として、算出部15cは、基準車両3及び測定車5ごとに検出部15bにより検出された重複区間で測定された加速度の代表値を導出する。このとき、算出部15cは、一例として、重複区間で測定された加速度のうち最大値を抽出することとしてもよいし、重複区間で測定された加速度の平均値を算出することとしてもよい。この他、算出部15cは、重複区間で基準車両3及び測定車5の速度差が最小である地点を特定し、特定された地点で測定されている加速度の値を基準車両3の代表値及び測定車5の代表値として抽出することとしてもかまわない。このように速度差が最小である地点で測定されている加速度を代表値に用いるのは、測定車5の路面状況データの補正時に発生する誤差を低減するためである。なぜなら、同一の路面が走行されている場合でも速度が高いほど大きい振動が発生するので、互いの速度差が大きいほど補正時に生じる誤差も大きくなるからである。
また、必ずしも重複区間の全体で加速度の代表値を導出せずともよい。図5は、加速度の代表値の算出方法の一例を示す図である。図5に示すように、重複区間には、所定の単位距離、例えば20mや100mで形成される区間(イ)〜(ホ)が含まれる。この場合、算出部15cは、各区間(イ)〜(ホ)で速度差の累積値を求め、速度差の累積値が最小である区間で測定されている加速度の最大値を抽出したり、平均値を算出したりすることもできる。
このように基準車両3及び測定車5ごとに重複区間で測定された加速度の代表値が算出された後、算出部15cは、次のような計算を実行することにより、当該測定車5に関する補正パラメータを算出する。すなわち、算出部15cは、基準車両3の代表値に対する測定車5の代表値の割合の計算、すなわち基準車両3の代表値を測定車5の代表値で除算する計算を実行することにより、当該測定車5に関する補正パラメータを算出する。
補正部15dは、算出部15cにより算出された補正パラメータを用いて、測定車5に関する路面状況データを補正する処理部である。
一実施形態として、補正部15dは、測定車5に関する路面状況データに含まれる加速度の時系列データに対し、算出部15cにより算出された補正パラメータを乗算する。これによって、測定車5に関する路面状況データを基準車両3により測定が行われた場合の路面状況データへと補正される。このように補正された後の路面状況データのことを「補正路面状況データ」と記載する場合がある。その後、補正部15dは、補正により得られた補正路面状況データ13bを記憶部13へ登録する。
図6は、路面状況データの補正方法の一例を示す図である。図6の上段には、基準車両3に関する加速度の時系列データ、すなわち加速度の時間波形が示される一方で、図6の下段左側に測定車5Aに関する加速度の時系列データが示されると共に図6の下段右側に測定車5Bに関する加速度の時系列データが示されている。なお、図6には、一例として、重複区間の代表値として重複区間で測定されている加速度の最大値が用いられる場合が示されている。
図6に示すように、測定車5Aに関する補正パラメータは、基準車両3及び測定車5Aの重複区間Iで測定された基準車両3の加速度の代表値「1.0」を重複区間Iで測定された測定車5Aの代表値「0.5」で除算する計算により求められる。また、基準車両3及び測定車5Bの重複区間Iで測定された基準車両3の加速度の代表値「1.5」を重複区間Iで測定された測定車5Bの代表値「1.0」で除算する計算により求められる。その上で、測定車5Aに関する路面状況データに含まれる加速度の時系列データに対し、測定車5Aに関する補正パラメータ「1.0/0.5」を乗算することにより、測定車5Aに関する路面状況データが基準車両3により測定が行われた場合の路面状況データへと補正される。また、測定車5Bに関する路面状況データに含まれる加速度の時系列データに対し、測定車5Bに関する補正パラメータ「1.5/1.0」を乗算することにより、測定車5Bに関する路面状況データが基準車両3により測定が行われた場合の路面状況データへと補正される。これらの補正により、走行経路に互いの重複区間が存在しない測定車5A及び測定車5Bの間でも加速度の測定結果の大小を比較できる。
出力部15eは、補正部15dにより補正された補正路面状況データを出力する処理部である。ここで言う「出力」には、表示出力、音声出力、印字出力の他、信号出力などがその範疇に含まれる。以下では、あくまで一例として、補正路面状況データの表示出力について説明することとする。
一実施形態として、出力部15eは、クライアント端末70から路面の調査結果に関する閲覧要求を受け付けた場合に、サービス提供範囲に含まれる各エリアに関する補正路面状況データをクライアント端末70へ出力する。例えば、出力部15eは、各エリアに対応する測定車5の補正路面状況データに含まれる加速度の時系列データ、すなわち上下(重力方向)の加速度の時間波形を表示させることができる。この他、出力部15eは、各エリアに含まれる区間、例えば20mや100mなどの単位距離で形成される区間ごとに当該区間で測定された重力方向の加速度に関する指標、例えば劣化指数を算出し、エリア別及び区間別に劣化指数がマッピングされた地図を表示させることもできる。例えば、出力部15eは、区間における加速度の最大値が複数のレベル範囲のうちいずれのレベル範囲に属するかによって当該レベル範囲に対応する劣化指数を算出することができる。また、出力部15eは、区間で所定の閾値を超える回数が複数のレベル範囲のうちいずれのレベル範囲に属するかによって当該レベル範囲に対応する劣化指数を算出することもできる。これらの劣化指数以外にも、加速度の分散(標準偏差)、重力方向以外の加速度などを用いて、劣化指数を算出することができる。なお、ここでは、オンデマンドで補正路面状況データを表示させる場合を例示するが、測定車5の補正路面状況データが記憶部13に登録される度に加速度の時間波形や劣化指数を更新する表示とすることもできる。
図7及び図8は、調査結果画面の表示例を示す図である。図7及び図8には、サービス提供範囲に含まれるエリアのうちエリアE1及びエリアE2に関する劣化指数の表示を抜粋して図示している。また、図7には、エリアE1及びエリアE2が互いに隣接するエリアである場合の表示例を示す一方で、図8には、エリアE1及びエリアE2が互いに隣接しないエリアである場合の表示例を示している。さらに、図7及び図8の例では、測定車5AによりエリアE1における路面状況データが測定されると共に、測定車5BによりエリアE2における路面状況データが測定されたこととする。なお、図7及び図8には、路面の劣化の程度を0〜2の3段階の劣化指数で表すこととし、道路上に右肩上がりの塗りつぶしがマッピングされた区間の劣化指数が「1」であることを意味し、道路上に黒の塗りつぶしがマッピングされた区間の劣化指数が「2」であることを意味し、道路上に塗りつぶしがマッピングされていない区間の劣化指数は「0」であることを意味することとする。
図7に示す調査結果画面200の例で言えば、エリアE1には、細い道が多く、劣化指数「1」程度の劣化は散見されるものの、劣化指数「2」まで劣化が進んだ箇所は1箇所しか見当たらないことを閲覧者に把握させることができる。一方で、エリアE2の道路は、幹線道路のみであり、その中に4箇所も劣化指数「2」まで劣化が進んだ箇所があることを閲覧者に把握させることができる。これらの現状比較により、幹線道路に多数の劣化が存在するエリアE2の補修を優先した方がよいとの判断を閲覧者に下させることができる。
図8に示す調査結果画面210の例で言えば、互いに隣接していないエリアE1及びエリアE2の比較が容易になる。これらエリアE1及びエリアE2は、両者とも、幹線道路を中心とした地区であり、また、両者とも劣化指数「1」が2箇所であり、劣化指数「2」が3箇所であり、劣化の程度も同程度である。ところが、エリアE2には、病院や消防署などの重要施設が存在するので、エリアE2の補修を優先した方がよいとの判断を閲覧者に下させることができる。
なお、図8の例では、重要施設の一例として病院や消防署を例示したが、警察や学校などが存在する場合も同様の判断を下すことができ、また、小型、中型、大型などの車種別の交通量の多寡、特に大型車の交通量を判断基準にすることとしてもかまわない。また、上記の判断は、閲覧者に委ねることなく、劣化指数の算出ロジックに組み込むこととしてもかまわない。例えば、道路付近に重要施設が存在する区間の劣化指数を重要施設が存在しない区間の劣化指数よりも高い値で算出したり、交通量が所定量よりも多い区間の劣化指数を所定量以下の区間の劣化指数よりも高い値で算出したりすることもできる。
[処理の流れ]
次に、本実施例に係る路面調査システム1の処理の流れについて説明する。ここでは、サーバ装置10により実行される(1)補正パラメータの算出処理を説明した後に、(2)データ出力処理を説明することとする。
(1)補正パラメータの算出処理
図9は、実施例1に係る補正パラメータの算出処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、測定車5の路面状況データが記憶部13に登録される度に、下記のステップS102〜106までの処理が繰り返し実行される。
図9に示すように、測定車5の路面状況データが記憶部13に登録されると(ステップS101Yes)、検出部15bは、基準車両3に関する路面状況データ及び測定車5に関する路面状況データの間で同一の路面が走行された重複区間を検出する(ステップS102)。
続いて、算出部15cは、基準車両3及び測定車5ごとにステップS102で検出された重複区間で測定された加速度の代表値を導出する(ステップS103)。その上で、算出部15cは、基準車両3の代表値に対する測定車5の代表値の割合の計算、すなわち基準車両3の代表値を測定車5の代表値で除算する計算を実行することにより、当該測定車5に関する補正パラメータを算出する(ステップS104)。
そして、補正部15dは、ステップS104で算出された補正パラメータを用いて、測定車5に関する路面状況データを補正する(ステップS105)。これによって、測定車5に関する路面状況データを基準車両3により測定が行われた場合の路面状況データへと補正される。その後、補正部15dは、ステップS105における補正により得られた補正路面状況データ13bを記憶部13へ登録し(ステップS106)、ステップS101の処理へ戻る。
(2)データ出力処理
図10は、実施例1に係るデータ出力処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、あくまで一例として、クライアント端末70から路面の調査結果に関する閲覧要求を受け付けた場合に実行される。
図10に示すように、出力部15eは、測定車5のクライアント端末70から路面の調査結果に関する閲覧要求を受け付けた場合に、次のような処理を実行する。すなわち、出力部15eは、記憶部13からサービス提供範囲に含まれる各エリアに関する補正路面状況データを読み出す(ステップS301)。
続いて、出力部15eは、サービス提供範囲に含まれるエリアのうちエリアを1つ選択する(ステップS302)。そして、出力部15eは、ステップS302で選択されたエリア内の区間を1つ選択する(ステップS303)。
その後、出力部15eは、ステップS303で選択された区間に含まれる加速度の最大値が第1の閾値以上であるか否かを判定する(ステップS304)。このとき、第1の閾値以上である場合(ステップS304Yes)、出力部15eは、ステップS303で選択された区間の劣化指数を「2」に分類する(ステップS305)。
また、第1の閾値未満である場合(ステップS304No)、出力部15eは、ステップS303で選択された区間に含まれる加速度の最大値が第1の閾値よりも小さい第2の閾値以上であるか否かを判定する(ステップS306)。このとき、第2の閾値以上である場合、すなわち第2の閾値≦加速度の最大値<第1の閾値である場合(ステップS306Yes)、出力部15eは、ステップS303で選択された区間の劣化指数を「1」に分類する(ステップS307)。
また、第2の閾値未満である場合、すなわち加速度の最大値<第2の閾値である場合(ステップS306No)、出力部15eは、ステップS303で選択された区間の劣化指数を「0」に分類する(ステップS308)。
これらステップS305、ステップS307またはステップS308の分類が行われた後、ステップS302で選択されたエリア内の全区間が選択されるまで(ステップS309No)、ステップS303〜ステップS308までの処理を繰り返し実行する。
そして、ステップS302で選択されたエリア内の全区間が選択された場合(ステップS309Yes)、出力部15eは、サービス提供範囲に含まれる全エリアが選択されたか否かを判定する(ステップS310)。このとき、サービス提供範囲に含まれる全エリアが選択されていない場合(ステップS310No)、ステップS302〜ステップS309までの処理を繰り返し実行する。
また、サービス提供範囲に含まれる全エリアが選択された場合(ステップS310Yes)、出力部15eは、各エリアの地図に当該エリアに含まれる各区間の劣化指数をマッピングする(ステップS311)。その上で、出力部15eは、ステップS311で劣化指数が区間別にマッピングされたエリアのうち複数のエリアの地図を所定の位置、例えば左右や上下などに並べてクライアント端末70に表示させ(ステップS312)、処理を終了する。
[効果の一側面]
上述してきたように、本実施例に係るサーバ装置10は、走行経路が重複しない測定車A及びBの路面状況データを測定車A及びBと同一の経路を走行する基準車両の路面状況データへ近付ける補正を行って各路面状況データを出力する。したがって、本実施例に係るサーバ装置10によれば、測定車A及びBの間で路面状況データの比較を実現できる。
さて、これまで開示の装置に関する実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。そこで、以下では、本発明に含まれる他の実施例を説明する。
[位置情報]
上記の実施例1では、GPS受信機により基準車両3や測定車5の位置が測定される場合を例示したが、必ずしも位置の測定はGPS受信機により実現されずともかまわない。例えば、基準車両3または測定車5の走行経路を指定させると共に走行経路の始点を発進した時刻と終点に到着した時刻とを入力させ、速度の時系列データを時間積分することにより速度が計測された各時点での走行距離を算出することにより、加速度が測定された各時点の位置の軌跡を推定することとしてもかまわない。これによって、GPS受信機やICタグなどの位置検出センサを使用せずとも、位置の時系列データを推定することができる。
[補正方法の応用例1]
上記の実施例1では、エリアE1の測定車5A及びエリアE2の測定車5Bに関する路面状況データを基準車両3の路面状況データに近付ける補正を行う場合を例示したが、エリアE1またはエリアE2に関する路面状況データが複数登録されている場合、各路面状況データの間で重複区間が存在する場合には、基準車両3を用いずとも、エリアE1内またはエリアE2内で各路面状況データを補正できる。
図11は、補正方法の応用例1を示す図である。図11には、エリアE1内に3つの走行経路5RA1、5RA2及び5RA3が図示されると共に、エリアE2内に3つの走行経路5RB1、5RB2及び5RB3が図示されている。なお、走行経路5RA1は、図2に示した5RAに対応し、走行経路5RB1は、図2に示した5RBに対応する。また、走行経路5RA1、5RA2及び5RA3は、同一の測定車5により測定されることとしてもよいし、異なる測定車5により測定されることとしてもかまわない。この点は、走行経路5RB1、5RB2及び5RB3についても同様である。
図11に示すように、エリアE1における走行経路5RA1は、他の2つの走行経路5RA2及び5RA3の両方との間で重複区間が存在する。このため、走行経路5RA2及び走行経路5RA3ごとに走行経路5RA1に関する路面状況データに近付ける補正パラメータを算出することにより、走行経路5RA2及び走行経路5RA3に関する補正路面状況データを得ることができる。これによって、3つの走行経路5RA1、5RA2及び5RA3に関する補正路面状況データを比較することが可能になる。
また、エリアE2における走行経路5RB1は、他の2つの走行経路5RB2及び5RB3の両方との間で重複区間が存在する。このため、走行経路5RB2及び走行経路5RB3ごとに走行経路5RB1に関する路面状況データに近付ける補正パラメータを算出することにより、走行経路5RB2及び走行経路5RB3に関する補正路面状況データを得ることができる。これによって、3つの走行経路5RB1、5RB2及び5RB3に関する補正路面状況データを比較することが可能になる。
さらに、走行経路5RA2及び走行経路5RA3に関する補正路面状況データは、走行経路5RA1に関する補正路面状況データに揃えられており、走行経路5RB2及び走行経路5RB3に関する補正路面状況データは、走行経路5RB1に関する補正路面状況データに揃えられている。このため、基準車両3に関する路面状況データを用いて、図6に示した通りに、走行経路5RA1に関する補正パラメータ及び走行経路5RB1に関する補正パラメータを求めることにより、6つの走行経路5RA1、走行経路5RA2、走行経路5RA3、走行経路5RB1、走行経路5RB2及び走行経路5RB3に関する補正路面状況データを比較することが可能になる。
[補正方法の応用例2]
上記の実施例1では、加速度の時系列データ、すなわちセンサの生データを補正する場合を例示したが、補正パラメータを求める段階で各区間の加速度から劣化指数を求めておき、加速度の時系列データの代わりに各区間の劣化指数を路面状況データとし、補正パラメータを求めることとしてもかまわない。
図12A〜図12Cは、補正方法の応用例2を示す図である。図12Aには、図2に示した走行経路と同様の3つの走行経路が図示されると共に、重複区間とそれ以外の区間における劣化指数が示されている。3つの走行経路の重複区間とそれ以外の区間が図12Aに示す劣化指数をとる場合、図12Bに示す通り、測定車5Aの各区間の補正劣化指数および測定車5Bの各区間の補正劣化指数を得ることができる。すなわち、測定車5Aに関する補正パラメータは、基準車両3及び測定車5Aの重複区間Iで測定された基準車両3の劣化指数「4」を重複区間Iで測定された測定車5Aの劣化指数「3」で除算する計算により求められる。また、基準車両3及び測定車5Bの重複区間Iで測定された基準車両3の劣化指数「3」を重複区間Iで測定された測定車5Bの劣化指数「2」で除算する計算により求められる。その上で、測定車5Aに関する路面状況データに含まれる各区間の劣化指数に対し、測定車5Aに関する補正パラメータ「4/3」を乗算することにより、測定車5Aに関する路面状況データが基準車両3により測定が行われた場合の路面状況データへと補正される。また、測定車5Bに関する路面状況データに含まれる各区間の劣化指数に対し、測定車5Bに関する補正パラメータ「3/2」を乗算することにより、測定車5Bに関する路面状況データが基準車両3により測定が行われた場合の路面状況データへと補正される。これらの補正により、走行経路に互いの重複区間が存在しない測定車5A及び測定車5Bの間でも加速度の測定結果の大小を比較できる。
また、測定車5Aに関する補正パラメータ及び測定車5Bに関する補正パラメータまでは、図12Bに示した通りに求め、測定車5Aの加速度の時系列データおよび測定車5Bの加速度の時系列データは、図12Cに示す通り、補正することもできる。すなわち、測定車5Aに関する補正パラメータ「4/3」及び測定車5Bに関する補正パラメータ「3/2」が求められた後、図12Cに示すように、測定車5Aに関する加速度の時系列データに対し、測定車5Aに関する補正パラメータ「4/3」を乗算することにより、測定車5Aに関する加速度の時系列データが基準車両3により測定が行われた場合の加速度の時系列データへと補正される。また、測定車5Bに関する加速度の時系列データに対し、測定車5Bに関する補正パラメータ「3/2」を乗算することにより、測定車5Bに関する加速度の時系列データが基準車両3により測定が行われた場合の加速度の時系列データへと補正される。
[分散及び統合]
また、図示した各装置の各構成要素は、必ずしも物理的に図示の如く構成されておらずともよい。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、登録部15a、検出部15b、算出部15c、補正部15dまたは出力部15eをサーバ装置10の外部装置としてネットワーク経由で接続するようにしてもよい。また、登録部15a、検出部15b、算出部15c、補正部15dまたは出力部15eを別の装置がそれぞれ有し、ネットワーク接続されて協働することで、上記のサーバ装置10の機能を実現するようにしてもよい。なお、登録部15a、検出部15b、算出部15c、補正部15d及び出力部15eの機能を車両、携帯端末装置、デジタコやドラレコに実装することにより、スタンドアローンで図9及び図10で示した処理を実行させることもできる。
[データ出力プログラム]
また、上記の実施例で説明した各種の処理は、予め用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することによって実現することができる。そこで、以下では、図13を用いて、上記の実施例と同様の機能を有するデータ出力プログラムを実行するコンピュータの一例について説明する。
図13は、実施例1及び実施例2に係るデータ出力プログラムを実行するコンピュータのハードウェア構成例を示す図である。図13に示すように、コンピュータ100は、操作部110aと、スピーカ110bと、カメラ110cと、ディスプレイ120と、通信部130とを有する。さらに、このコンピュータ100は、CPU150と、ROM160と、HDD170と、RAM180とを有する。これら110〜180の各部はバス140を介して接続される。
HDD170には、図13に示すように、上記の実施例1で示した登録部15a、検出部15b、算出部15c、補正部15d及び出力部15eと同様の機能を発揮するデータ出力プログラム170aが記憶される。このデータ出力プログラム170aは、図3に示した登録部15a、検出部15b、算出部15c、補正部15d及び出力部15eの各構成要素と同様、統合又は分離してもかまわない。すなわち、HDD170には、必ずしも上記の実施例1で示した全てのデータが格納されずともよく、処理に用いるデータがHDD170に格納されればよい。
このような環境の下、CPU150は、HDD170からデータ出力プログラム170aを読み出した上でRAM180へ展開する。この結果、データ出力プログラム170aは、図13に示すように、データ出力プロセス180aとして機能する。このデータ出力プロセス180aは、RAM180が有する記憶領域のうちデータ出力プロセス180aに割り当てられた領域にHDD170から読み出した各種データを展開し、この展開した各種データを用いて各種の処理を実行する。例えば、データ出力プロセス180aが実行する処理の一例として、図9〜図10に示す処理などが含まれる。なお、CPU150では、必ずしも上記の実施例1で示した全ての処理部が動作せずともよく、実行対象とする処理に対応する処理部が仮想的に実現されればよい。
なお、上記のデータ出力プログラム170aは、必ずしも最初からHDD170やROM160に記憶されておらずともかまわない。例えば、コンピュータ100に挿入されるフレキシブルディスク、いわゆるFD、CD−ROM、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカードなどの「可搬用の物理媒体」に各プログラムを記憶させる。そして、コンピュータ100がこれらの可搬用の物理媒体から各プログラムを取得して実行するようにしてもよい。また、公衆回線、インターネット、LAN、WANなどを介してコンピュータ100に接続される他のコンピュータまたはサーバ装置などに各プログラムを記憶させておき、コンピュータ100がこれらから各プログラムを取得して実行するようにしてもよい。
1 路面調査システム
3 基準車両
5A,5B,5N 測定車両
9 ネットワーク
10 サーバ装置
11 通信I/F部
13 記憶部
13a 路面状況データ
13b 補正路面状況データ
15 制御部
15a 登録部
15b 検出部
15c 算出部
15d 補正部
15e 出力部
30 センサ類
50A,50B,50N センサ類
70 クライアント端末

Claims (7)

  1. 第一の路面部分を含む第一の走行経路を走行した第一の車両によって測定された第一の路面状況データと、前記第一の路面部分と異なる第二の路面部分を含む第二の走行経路を走行した第二の車両によって測定された第二の路面状況データと、前記第一の路面部分および前記第一の路面部分と異なる前記第二の路面部分の双方を走行した基準車両によって測定された基準路面状況データとの内、前記第一の路面状況データの内の前記第一の路面部分に関するデータと前記基準路面状況データの内の前記第一の路面部分に関するデータとに基づいて前記第一の車両の路面状況の測定結果を前記基準車両の路面状況の測定結果に近づける第一の補正パラメータを算出し、前記第二の路面状況データの内の前記第二の路面部分に関するデータと前記基準路面状況データの内の前記第二の路面部分に関するデータとに基づいて前記第二の車両の路面状況の測定結果を前記基準車両の路面状況の測定結果に近づける第二の補正パラメータを算出し、
    算出した前記第一の補正パラメータを用いて前記第一の路面状況データを補正して出力し、算出した前記第二の補正パラメータを用いて前記第二の路面状況データを補正して出力する
    処理をコンピュータに実行させるデータ出力プログラム。
  2. 前記第一の路面部分および前記第二の路面部分を比較可能に表示する処理をコンピュータに実行させる請求項1記載のデータ出力プログラム。
  3. 前記第一の路面部分を画面の左に表示し、前記第二の路面部分を画面の右に表示する
    処理をコンピュータに実行させる請求項2記載のデータ出力プログラム。
  4. 第一の地域および前記第一の地域と異なる第二の地域の指定を受け付け、
    指定された前記第一の地域に含まれる第一の路面部分と指定された前記第二の地域に含まれる第二の路面部分の双方を走行した基準車両によって測定された基準路面状況の測定結果の内の前記第一の路面部分に関する測定結果と、前記第一の路面部分を含む第一の走行経路を走行した第一の車両によって測定された第一の路面状況の測定結果の内の前記第一の路面部分に関する測定結果とに基づいて前記第一の路面状況の測定結果の第一の補正パラメータを算出し、前記基準路面状況の測定結果の内の前記第二の路面部分に関する測定結果と、前記第二の路面部分を含む第二の走行経路を走行した第二の車両によって測定された第二の路面状況の測定結果の内の前記第二の路面部分に関する測定結果とに基づいて前記第二の路面状況の測定結果の第二の補正パラメータを算出する
    処理をコンピュータに実行させるデータ出力プログラム。
  5. 第一の地域を走行した複数の車両のそれぞれによって測定された路面状況の測定結果を前記複数の車両の内、何れかの車両よって測定された路面状況の測定結果を基準に該第一の地域における車両による路面状況の測定結果を補正し、
    前記第一の地域と異なる第二の地域を走行した複数の車両のそれぞれによって測定された路面状況の測定結果を前記複数の車両の内、何れかの車両よって測定された路面状況の測定結果を基準に該第二の地域における車両による路面状況の測定結果を補正し、
    前記第一の地域に含まれる第一の路面と、前記第二の地域に含まれ前記第一の地域に含まれる路面と異なる第二の路面との双方を走行した車両によって測定された路面状況の測定結果の内の前記第一の路面に関する測定結果および前記第二の路面に関する測定結果を用いて、前記第一の地域と前記第二の地域間の路面状況の測定誤差を補正する
    処理をコンピュータに実行させるデータ出力プログラム。
  6. 第一の路面部分を含む第一の走行経路を走行した第一の車両によって測定された第一の路面状況データと、前記第一の路面部分と異なる第二の路面部分を含む第二の走行経路を走行した第二の車両によって測定された第二の路面状況データと、前記第一の路面部分および前記第一の路面部分と異なる前記第二の路面部分の双方を走行した基準車両によって測定された基準路面状況データとの内、前記第一の路面状況データの内の前記第一の路面部分に関するデータと前記基準路面状況データの内の前記第一の路面部分に関するデータとに基づいて前記第一の車両の路面状況の測定結果を前記基準車両の路面状況の測定結果に近づける第一の補正パラメータを算出し、前記第二の路面状況データの内の前記第二の路面部分に関するデータと前記基準路面状況データの内の前記第二の路面部分に関するデータとに基づいて前記第二の車両の路面状況の測定結果を前記基準車両の路面状況の測定結果に近づける第二の補正パラメータを算出し、
    算出した前記第一の補正パラメータを用いて前記第一の路面状況データを補正して出力し、算出した前記第二の補正パラメータを用いて前記第二の路面状況データを補正して出力する
    処理がコンピュータにより実行されるデータ出力方法。
  7. 第一の路面部分を含む第一の走行経路を走行した第一の車両によって測定された第一の路面状況データと、前記第一の路面部分と異なる第二の路面部分を含む第二の走行経路を走行した第二の車両によって測定された第二の路面状況データと、前記第一の路面部分および前記第一の路面部分と異なる前記第二の路面部分の双方を走行した基準車両によって測定された基準路面状況データとの内、前記第一の路面状況データの内の前記第一の路面部分に関するデータと前記基準路面状況データの内の前記第一の路面部分に関するデータとに基づいて前記第一の車両の路面状況の測定結果を前記基準車両の路面状況の測定結果に近づける第一の補正パラメータを算出し、前記第二の路面状況データの内の前記第二の路面部分に関するデータと前記基準路面状況データの内の前記第二の路面部分に関するデータとに基づいて前記第二の車両の路面状況の測定結果を前記基準車両の路面状況の測定結果に近づける第二の補正パラメータを算出する算出部と、
    算出した前記第一の補正パラメータを用いて前記第一の路面状況データを補正して出力し、算出した前記第二の補正パラメータを用いて前記第二の路面状況データを補正して出力する出力部と
    を有するデータ出力装置。
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