JP6630626B2 - パウチを備えた吐出容器及び吐出製品 - Google Patents

パウチを備えた吐出容器及び吐出製品 Download PDF

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Description

本発明はパウチを備えた吐出容器及びその吐出容器を用いる吐出製品に関する。
本出願人は先に、透光性を有する外部容器と、その内部に収容され、可撓性を有する2個のパウチと、それらのパウチに連結されるエアゾールバルブを備えたバルブアッセンブリと、パウチ内に充填される内容物と、パウチと外部容器との間に充填される加圧剤とからなる2液吐出タイプの二重エアゾール製品を提案している(特許文献1)。
この二重エアゾール製品では、パウチが透光性を有し、そのパウチに充填される内容物が不透明であり、エアゾールバルブに連結されるディップチューブが不透明で内容物とは異なる色を呈している。そのため、内容物が吐出されてパウチがディップチューブに密着すると、外部からディップチューブが見えるようになる。そのため、見えているディップチューブの高さ(サイン)によってパウチ内の内容物の残量を確認することができる。
本出願人はさらにパウチ内の内容物が減少してパウチを構成するシート同士が密着しても、パウチの底部からバルブに至る内容物の流路を確保することができる流路部材を提案している(特許文献2)。このような流路部材もサインの役割を果たすことができる。
特開2013−82478号公報 特開2015−58980号公報
前記従来のパウチを備えたエアゾール製品では、内容物を吐出してパウチが収縮すると、ディップチューブや流路部材のサインが見えるようになる。しかし透光性を有する外部容器でも、通常は容量や用法、法定表示、デザインなどを表示するシュリンクフィルムやラベルなどが貼り付けられているので、実際には外部容器の一部に設けた外窓や表示の間からしか内部を覗くことができない。また、パウチの正面からはディップチューブや流路部材は見やすいが、側面(貼り合わせ部の側)からは見にくい。そのため、サインの位置とサインを見せるための外部容器に設ける外窓などの位置を正確に合わせる必要があり、製造に手間がかかる。ディップチューブに代えて特許文献2の流路部材を採用する場合も同様である。
そこで本発明は、外窓から見る場合でも、パウチ内の内容物の残量の確認が容易な吐出容器及び吐出製品を提供することを技術課題とする。
本発明の吐出容器は、外容器と、その外容器に収容される内容器と、その内容器と連結されるバルブを有し前記外容器に取り付けられるバルブアッセンブリとを備え、前記内容器内に充填した内容物を、外容器と内容器の間の空間に充填した加圧剤の加圧力で吐出するための吐出容器であって、前記外容器の少なくとも一部が透光性を有し、前記内容器が、それぞれ偏光層を有する少なくとも2枚の透光性のシートの周縁が貼り合わされてなるパウチを有し、前記2枚のシートは、偏光層の偏光方向が互いに異なる向きにされていることを特徴としている。
このような吐出容器においては、前記シートが積層シートであって、透光性を有する内容物保護層の外面に偏光層が設けられているものが好ましい。また、前記2枚のシートの間に、シート同士の密着を防止して内容物の流路を確保する流路部材を収容し、流路部材の上部に、パウチ内の内容物をバルブに供給するための開口部が設けられているのが好ましい。また、前記2枚のシートの間に、シート同士を平行に密着させる合わせ部材が収容されているのが好ましい。また、前記外容器に、非透光性のシートからなるパウチを有する内容器がさらに収容されると共に、その内容器に連結されるバルブが前記バルブアッセンブリにさらに設けられており、前記非透光性のシートからなるパウチは、前記透光性を有するパウチが外部から見える状態で、外容器に収容されているものであってもよい。
本発明の吐出製品は、前記いずれかの吐出容器と、前記内容器に充填された内容物と、外容器と内容器の間の空間に充填された加圧剤とからなる。このような吐出製品においては、前記内容物が有色の透明または不透明の液体からなるものが好ましい。
本発明の吐出容器では、内容器がそれぞれ偏光層を有する少なくとも2枚の透光性のシートの周縁を貼り合わせてなるパウチを有し、偏光層の偏光方向が互いに異なる向きにされているので、内容物が減ってシート同士が当接すると、偏光方向が異なる偏光層同士が重なる。また、パウチは加圧剤によりシート同士が圧着されるため、両方の偏光層を通る光が減少し、重なった部位ではパウチの色が大きく変化する。すなわち従来の残量を表示するサインとは異なり、境界領域の全体でパウチの色が変化する。そのため、外窓などから覗く場合でも、パウチの色の変化している部位、ひいては内容物の残量を容易に確認することができる。
前記シートが積層シートであって、透光性を有する内容物保護層の外面に偏光層が設けられている場合は、前述の残量確認効果に加え、各内容物保護層の効果、たとえば酸素遮断性、耐薬品性などの効果を奏することができる。そして偏光層が外層に設けられているので、内容物によって偏光層が浸食されず、長期にわたって偏光層の働きが低下しない。
前記2枚のシートの間に、シート同士の密着を防止して内容物の流路を確保する流路部材が収容されており、流路部材の上部に、パウチ内の内容物をバルブに供給するための開口部が設けられている場合は、パウチ内の内容物は上部から吐出され、シート同士は上部から密着し変色していくため、残量がわかりやすい。また、シート同士が上部から密着していっても、シートと流路部材の間に形成される流路によって最後まで吐出することができる。そのため、残存量の確認作用と相まって、廃棄する内容物を減らすことができる。
前記2枚のシートの間に、シート同士を平行に密着させる合わせ部材が収容されている場合は、シート同士が平行に重なるため、パウチの色を確実に、大きく変化させることができる。
前記外容器に、非透光性のシートからなるパウチを有する内容器がさらに収容されると共に、その内容器に連結されるバルブが前記バルブアッセンブリにさらに設けられており、前記非透光性のシートからなるパウチは、前記透光性を有するパウチが外部から見える状態で、外容器に収容されているものである場合は、2液タイプの吐出容器に好適である。この場合はガスバリア性が高い金属箔の層を有するラミネートシートで非透光性パウチを採用しても、他方の透光性を有する偏光シートからなるパウチによって残量の確認を容易にすることができる。
本発明の吐出製品は、前述の吐出容器を採用しているので、内容器内の内容物の残存量
を容易に確認することができる。前記内容物が有色の透明または不透明の液体を有する場合は、色の変化が顕著になるので、残存量を一層確実に把握することができる。
本発明の吐出製品の一実施形態を示し、(a)は正面断面図、(b)は側面断面図である。 (a)は外容器の断面図、(b)は内容器の一部切欠正面図である。 (a)、(b)は内容器の概略断面図である。 (a)は流路部材の斜視図、(b)は断面図、(c)は内容器の製造法の一実施形態を示す工程図である。 バルブアッセンブリ近傍の断面図である。 吐出容器の平面図である。 吐出製品の使用により内容物が減っていくようすを示す工程図である。 本発明の吐出容器の他の実施形態を示す正面断面図である。 (a)は本発明の吐出製品の他の実施形態を示す一部切り欠き断面図であり、(b)はさらに他の実施形態を示す一部切り欠き断面図である。
次に、この発明の吐出容器及び吐出製品について、図面に基づいて詳細に説明する。図1a、図1bに示す吐出製品1は、吐出容器と、その吐出容器に充填された内容物A、B及び加圧剤Cとからなる。すなわち、吐出製品における内容物、加圧剤を充填する前の空の容器が吐出容器である。吐出容器は、外容器10と、外容器に収容される2個の内容器20a、20bと、外容器10に取り付けられ、内容器20a、20bと連通するバルブアッセンブリ30とを備えている。
まず、外容器10について説明すると、外容器10は、図2aに示すように下端が底部10aによって閉じられた円筒状の胴部10bと、胴部の上端から上方に向かって縮径するように設けられたドーム状の肩部10cと、肩部の上端に設けられた円筒状の首部10dと、首部の上端に環状に設けられたフランジ10eとを備えている。首部10dの内側には口部10fが開口している。
この外容器10は透光性を有し、たとえば透明ないし半透明の合成樹脂から成型する。とくにポリエチレン・テレフタレート(PET)などの熱可塑性樹脂から公知の2軸延伸ブロー成形や射出成形などによって効率的に製造することができる。耐圧性を確保するため、底部については、5つの脚部が周方向に等間隔に並んで突出する、いわゆるペタロイド形状を備えている。なお、底部は半球状でもよい。
PETに限らず、ナイロンやポリプロピレン等の熱可塑性樹脂からも成形しうる。合成樹脂以外に、透明ないし半透明のガラスなど、他の透光性を有する材料から形成することもできる。
内容器20a、20bは、図1bに示すように、外容器10内に2つ並列して収容されている。これらは2液式染毛剤などの2液反応型製剤の各液を隔離して収容するために用いられる。ただし内容器は1つでもよい(図8参照)。これらの内容器20a、20bは、図2bに示すように、透光性を有する(あるいは有しない)シートを2枚、重ね合わせた後、周縁を熱溶着や接着剤などにより貼り合わせてなるパウチ(袋体)21a、21bと、そのパウチと一体化されてバルブ40a、40bに連結される流路部材22とからなる(図1a、図1b参照)。
パウチを構成する2枚のシート21h、21vとしては、内部に収容される内容物や加
圧剤によって定めるが、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド(ナイロン、PA)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(エバール、EVOH)などの合成樹脂からなる透光性を有する内容物保護層と偏光層を積層した積層シートがあげられる。これらの積層シートは、後述する偏光層同士の相互作用、すなわち光の透過/遮断切り換え作用を生じさせるために、それによって内容物の残量を容易に確認できるように、透光性を有するものを採用する。
内容物として2液式染毛剤を用いる場合には、一方の内容器に酸化されることにより染毛効果を発揮する酸化染料を酸化するための酸化剤(過酸化水素)を含有する第2剤を充填する。この一方の内容器のパウチ21aを構成する2枚のシート21h、21vは、図3a、図3bに示すように、内容物と接触する側にそれぞれ酸素遮断性の高いEVOH層を耐薬品性が高く熱接着しやすい2枚のPE層で挟んだ透光性を有する内容物保護層を有する。さらに本発明では、それぞれのシート21h、21vは内容物保護層の外層に偏光層21Hh、21Hvを配しており、シートによって偏光層の偏光方向を異ならせている。ここでいう偏光方向は、通すことができる光の振動の方向を意味し、偏光方向以外の振動成分は遮蔽される。そのため、偏光方向が異なる2枚の偏光層を通すと光が大きく遮蔽され、パウチの色が変化する。
たとえば図2bに模式的に平行線で示しているように、手前側のシート21hの偏光層21Hhの偏光方向が左右方向(左右の振動成分を通す)とすると、奥側のシート21bの偏光層21Hvの偏光方向は上下方向(上下の振動成分を通す)とする。これらの偏光層21Hh、21Hvは一軸延伸の合成樹脂フィルムなどで形成され、たとえばフィルム状のポリビニルアルコールやアクリル樹脂にヨウ素化合物を浸透させて一方向に延伸し、これにトリアセチルセルロースやポリエチレンテレフタレートなどの保護フィルムを貼り付けたものなどを採用することができる。
2枚のシートの偏光の方向は必ずしも直角でなくてもよいが、直角に近い方が光の透過の抑制効果が高くなり、パウチの色の変化が顕著になる。また、通常は帯状で供給される樹脂フィルムでは延伸方向によって偏光方向が決まるため、矩形状に切断した樹脂フィルムを直角になるように重ね合わせ、周縁部を貼り合わせる(図4c参照)。
他方、染毛するための酸化染料を含有する第1剤を充填する内容器20bのパウチ21bは、特に酸素遮断性の高い金属層(アルミニウム層)の両面に耐薬品性の高い2枚の合成樹脂層をラミネートした透光性を有しない内容物保護層で構成されている。本実施の形態のように2つの内容物を同時に吐出する場合は、パウチ内の内容物は同じように減少するため、少なくとも一方に透光性を有する内容物保護層と偏光層を備えているパウチを用いれば残量を認識することができる。なお、いずれのパウチにも透光性を有する内容物保護層と偏光層を備えてもよく、2つのパウチが異なる色に変化するように構成することもできる。
なお、両方のパウチに偏光層を設ける場合は、図1bに示すように、内容器20aの奥側のシート21v、21v同士は、内容物A、Bが満杯の場合には互いに密着しているので大きく変色している。しかし内容物が残っているので、通常はこの部位を通した光を使用者が見ることはない。ただし、この部位で変色が観察されないよう、偏光方向は同一方向としておいてもよい。偏光方向は厳密に一致していなくてもよく、変色が顕著に観察されない程度であればよい。
流路部材22は、前述の特許文献2などに記載されている公知のものを採用することができる。この実施形態では、ポリエチレンやポリプロピレンなどの合成樹脂の一体成形品であって、図4aに示すように、バルブの下部に装着される円筒状の装着部23と、装着
部の下部に設けられた溶着部24と、溶着部から袋体の底部に向かって延びる棒状の流路部25とを備えている。
溶着部は断面ひし形ないし船形で、袋体の2枚のシート21h、21vの上端の溶着される領域26の間に挟み込まれ、熱溶着や超音波溶着などによって液密、気密に溶着されている。装着部23及び溶着部24の内部には、軸方向に貫通する内部流路27が形成されており、その下端は流路部25の表面で開口し、開口部28を通して外部(パウチ内)と連通している(図1参照)。
流路部25は、図4a、図4bに示すように、表面に波状の凹凸を備え、表面にシートが密着しても内容物の流路(表面流路)を確保することができる(図1の想像線21h、21v参照)。すなわち本発明で用いられるパウチでは、偏光層同士の相互作用を発揮させるため、内容物がなくなると加圧剤の圧力によりシート同士が圧着される。そのため、パウチが折れ曲がるなどにより、パウチ内に内容物が残りがちになる。そのため、流路部材22を採用し、残る内容物ができるだけ少なくなるようにしている。また、流路部材22を採用すると、パウチ内の内容物は上部から順に吐出されてシート同士が圧着していき、パウチの上部から変色する。そのため、シート同士が密着している領域と密着していない領域の区別がはっきりとし、残量を把握しやすくなる(図1a、図4cの想像線参照)。
偏光層を有するパウチ21a、21bを製造するには、たとえば図4cに示すように、偏光の方向が横方向のシート21hと、縦方向のシート21vを重ね合わせ、周縁部を溶着する。このとき、流路部材22を挟み込んで一体にする。そして適切な輪郭形状を得るため、下端などの周縁をカットする。なお、偏光の方向が横方向のシート21hと縦方向のシート21vの区別をつけるため、両者で形状を変えるのが好ましい。図4cの製造法では、一方のシート(ここでは縦方向のシート21v)の幅を広くしている。貼り合わせ後はそのままでもよいが、輪郭をカットするときに同時に左右のマージンをカットしてもよい。なお、縦横の区別をつけるマークを付したり、着色するなどの方法も採用しうる。偏光層を有しないパウチや金属箔層を有するパウチは、従来公知の方法で製造することができる。
続いてバルブアッセンブリ30の説明をする。バルブアッセンブリ30は、図1b及び図5に示すように、2つの独立した内容器20a、20b用のバルブ40a、40bと、それらのバルブを受け入れるバルブホルダー50と、両方のバルブ及びバルブホルダーを覆い、バルブホルダー50を外容器10に固定するマウンティングカバー60とから構成されている。
バルブ40a、40bは、図5に示すように、筒状のハウジング41と、そのハウジング内に上下動自在に挿入されるステム42と、ステム孔を塞ぐステムラバー43と、ステムを上向きに付勢するバネ44とからなる公知のものである。そしてこの実施形態では、バルブ40a、40bのハウジング41の下端の筒部とバルブホルダー50の下部の筒部の間に、前述の流路部材22の装着部23が装着されている。バルブホルダー50は、図6に示すように、平面形状では円の一部を弦で切り欠いた形状を呈している。この切り欠き部51は、バルブの角度位置及び2個のバルブの位置関係を検出する基準面となる。
内容器20a、20bに充填する内容物A、Bとしては、前述の2液式染毛剤のほか、たとえば2液式パーマネント剤、2液式接着剤、2液式温感パック剤、2液式温感シェービング、2液式温感クレンジングなどの2液反応型製剤のクリーム、ゲル、フォーム、液体などがあげられる。これらの内容物は、元々固有の色を呈していることが多い。無色透明な場合は、着色しておくのが好ましい。ただし着色しなくてもよい。このような内容物
を内容器に充填すると、図1bに示すように、内容器20a、20bの外側は外容器の内面に密着し、内側同士も密着する。さらにそれぞれの内容器の上端は、流路部材を介してそれぞれのバルブに吊されている。そのため、2つの内容器20a、20bは安定して外容器10内に保持される。
外容器10と内容器20a、20bの間の空間に充填する加圧剤Cとしては、窒素、圧縮空気、炭酸ガス、亜酸化窒素などの圧縮ガス、液化石油ガス、ハイドロフルオロオレフィンなどの液化ガスなど、公知の加圧剤が用いられる。
つぎに図7を参照して、内容物の吐出に応じて内容器20a、20bが変形し変色する様子を説明する。この実施形態では内容物として不透明な液(たとえば白いクリーム)が充填されているとする。図視していないが、この場合、2つのバルブのステムに取り付けた押しボタンを押し操作して、2つの内容器20a、20bから異なる内容物A、Bを同時に吐出して外部で混合する。ただし偏光層を有するパウチを備えた内容器20aについて説明し、他方の内容器については説明を省略する。なお、図1bのように側方から見ると、内容器の厚さが変化するのが比較的分かりやすい。しかし図1aのように正面から見ると、内容器の輪郭がほとんど変化しない。本発明では以下のように、正面から見る場合でも、内容物が減っていく状態を容易に確認できる。また、外容器の窓とパウチや流路部材などの位置がずれた場合でも、残量の確認が容易である。
内容物を吐出していない状態(満注状態S1)では、内容物の中で光が散乱するので、パウチ21aの全体に内容物の色が拡がって見える。バルブを操作すると、パウチ内の内容物は流路部材22の開口部28、内部通路27を経由して上側から順にバルブ内に入り、ステムを通って外部に吐出される。それにより、パウチの上部から順に内容物が減っていく。
内容物がある程度吐出された状態(半分吐出状態S2)では、流路部材22を挟んで前後のシート21h、21vが重なり、密着する。それにより内容物の色が消える。さらに流路部材22の表面及び近辺を除き、偏光の方向が異なる2枚のシート21h、21vが重なることにより、光を通さなくなる。そのため、見た目の色が黒色に近い暗色に変わる。流路部材22とシートが密着している部位では、シートを通して流路部材22が見える。この実施形態では、前述のように流路部材22の働きにより上側から順に内容物が減っていくため、2枚のシート21h、21vは上側だけが密着し、暗い色に変わる。そのため、減った分量を明確に把握することができる。
内容物Aの色に関しては、密着領域と満杯の領域の遷移領域では、次第に色が薄くなり、グラデーションが生ずることがある。しかし間に内容物が介在している場合は、内容物が光を散乱させるので、内容物の色が見える。そのため、密着状態と間に内容物Aが介在している状態とでは、かなり明確に差が出るので、残量の確認は容易である。
全量を吐出した状態(全量吐出状態S3)では、流路部材22の近辺を除き、全体で前後のシート21h、21vが密着し、全体の色が変わる。そのため、最後まで吐出できたことが分かる。逆にいえば、内容物が残っている場合は、その内容物の色が見えるので、最後まで吐出するよう促すことになる。
内容物が色つきで透明ないし半透明の場合は、使用者から見て後ろ側のシート21vを通して入ってくる光は、偏光層で一方向の振動の分だけ通され、さらに内容物を透過して、前側のシート21hを通して出てくる。ただし色つきであることにより、内容物中で光が散乱される。そのため、密着していない状態では、暗くなるものの、ある程度は色が見える。したがってこの場合も、密着している領域(内容物がない)と、密着していない領
域(内容物が残っている)との区別が比較的明確である。
内容物が無色透明な場合は、偏光層を有するパウチ21aを介して他方のパウチ21bが見える。この場合は偏光層を有するパウチが光を遮断して他方のパウチが見えなくなることで残量を認識することができる。なお、他方のパウチの表面にマークを付けておき、マークが見えなくなることで残量を認識させてもよい。パウチが1個の場合は、上部から下方に次第に不透明な範囲が拡がっていくことにより、残量ないし減少量を認識することができる。
図9aに示す吐出容器64は、2枚のシート21h、21vの間にシート状の合わせ部材65を設けている。この実施形態では、2枚の合わせ部材65を流路部材22の両側に配置している。ただし片方のみでもかまわない。合わせ部材65は透光性を有する合成樹脂やガラスで平板状に成形されたものであり、上部が2枚のシート21h、21vの間に溶着されている。合わせ部材65はある程度、硬質なシート状の部材が好ましい。可撓性を有するものであってもよい。合わせ部材が合成樹脂の場合、厚さが0.1〜2mm、好ましくは0.3〜1mmが用いられる。このような合わせ部材により、内容物を吐出してパウチが収縮する際に2枚のシートが互いに対向するように平行に重なり、密着するため、色の変化が確実になる。
なお、合わせ部材65は上部と下部をそれぞれ2枚のシート21h、21vの間に溶着してもよい。それにより合わせ部材65とパウチが一体化してパウチの折れ曲がりが防止される。また、2枚のシート21h、21vが一層平滑に重なる。さらに図9bに示すように、流路部材22の両側部に平板状の合わせ部66を設けて流路部材22と合わせ部材を一体化してもよい。この場合は一体の部品を製造するだけでよいので、製造が容易になり、パウチとはさらに一体化される。
以上に、この発明の代表的な実施形態について説明したが、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の範囲内で種々変更して実施することが可能である。例えば、内容器20a、20bの数は2個に限らず、1個や3個以上であっても良い。1個の場合は、例えば図8に示すように、1個のバルブ40を金属板を成形したマウンティングカップ61で外容器にカシメつけるようにしてもよい。マウンティングカップ61はバルブホルダーとカバーキャップを兼ねる公知の部材であり、外容器10のフランジ10eとの間にパッキン62を介在させている。
内容器の袋体を構成するシート21h、21vは、偏光層を最外層以外に適用してもよい。また、偏光層と他の一種類の層の2層構造としてもよく、偏光層のみのシートであってもよい。さらに流路部材22に代えて、ディップチューブを採用することもできる。図1aなどの吐出容器では、バルブホルダー50をマウンティングカバーでカシメ付けて固定しているが、ネジキャップで締めつけて固定するようにしてもよい。
1・・吐出製品
A、B・・内容物
C・・加圧剤
10・・外容器
10a・・底部
10b・・胴部
10c・・肩部
10d・・首部
10e・・フランジ
10f・・口部
20・・内容器
20a、20b・・内容器
21a、21b・・パウチ
21h・・シート(偏光方向が横)
21v・・シート(偏光方向が縦)
21Hh、21Hv・・偏光層
22・・流路部材
23・・装着部
24・・溶着部
25・・流路部
26・・シール領域
27・・内部流路
28・・開口部
30・・バルブアッセンブリ
40a、40b・・バルブ
41・・ハウジング
42・・ステム
43・・ステムラバー
44・・バネ
50・・バルブホルダー
51・・切り欠き部
60・・マウンティングカバー
S1・・充填状態
S2・・半分吐出状態
S3・・全量吐出状態
1A・・吐出製品
21・・パウチ
40・・バルブ
61・・マウンティングカップ
62・・パッキン
64・・吐出製品
65・・合わせ部材
66・・合わせ部

Claims (7)

  1. 外容器と、その外容器に収容される内容器と、その内容器と連結されるバルブを有し前記外容器に取り付けられるバルブアッセンブリとを備え、
    前記内容器内に充填した内容物を、外容器と内容器の間の空間に充填した加圧剤の加圧力で吐出するための吐出容器であって、
    前記外容器の少なくとも一部が透光性を有し、
    前記内容器は、それぞれ偏光層を有する少なくとも2枚の透光性のシートの周縁が貼り合わされてなるパウチを有し、
    前記2枚のシートは、偏光層の偏光方向が互いに異なる向きにされている、吐出容器。
  2. 前記シートが積層シートであって、透光性を有する内容物保護層の外面に偏光層が設けられている請求項1記載の吐出容器。
  3. 前記2枚のシートの間に、シート同士の密着を防止して内容物の流路を確保する流路部材が収容されており、流路部材の上部に、パウチ内の内容物をバルブに供給するための開口部が設けられている請求項1または2記載の吐出容器。
  4. 前記2枚のシートの間に、シート同士を平行に密着させる合わせ部材が収容されている請求項13いずれかに記載の吐出容器。
  5. 前記外容器に、非透光性のシートからなるパウチを有する内容器がさらに収容されると共に、その内容器に連結されるバルブが前記バルブアッセンブリにさらに設けられており、
    前記非透光性のシートからなるパウチは、前記透光性を有するパウチが外部から見える状態で、外容器に収容されている請求項1記載の吐出容器。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の吐出容器と、前記内容器に充填された内容物と、外容器と内容器の間の空間に充填された加圧剤とからなる吐出製品。
  7. 前記内容物が有色の透明または不透明の液体からなる請求項6記載の吐出製品。
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