JP6630238B2 - ワイヤ収容装置、ワイヤ送給装置およびアークシステム - Google Patents

ワイヤ収容装置、ワイヤ送給装置およびアークシステム Download PDF

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Description

本発明は、ワイヤ収容装置、ワイヤ送給装置およびアークシステムに関する。
従来から、ワイヤを用いて溶接や溶射を行う方法が知られている。このような方法においては、各々がワイヤを送り出すプッシュローラとプルローラとの間に、ワイヤの送給を円滑に行うべく、ワイヤバッファ形成装置が配置されることがある。このようなバッファ形成装置として、特許文献1に示されたワイヤ収容装置が知られている。
同文献に開示されたワイヤ収容装置では、可撓性チューブからなるライナ(ガイド部)に挿通された溶接ワイヤが、S字状に湾曲させられた状態で配置される。ワイヤ収容装置内では、プッシュローラとプルローラのワイヤ送り量の相違により、溶接ワイヤの湾曲形状が変化する。湾曲形状が変化することにより、ワイヤ収容装置内の溶接ワイヤの収容量が変化する。これによりプッシュローラとプルローラによる溶接ワイヤの送り量の相違が吸収され、送り量の高速変化を伴うプルローラによる溶接ワイヤの送給が円滑に行われる。
しかしながら、上記従来のワイヤ収容装置においては、溶接ワイヤがS字状に湾曲させられ、また、ワイヤ収容装置内の溶接ワイヤの収容量が変化するのに伴い溶接ワイヤの湾曲形状が変化することで、たとえば比較的軟質な溶接ワイヤや細い溶接ワイヤについては座屈し易く、溶接ワイヤの形状に意図しない特異な癖が付くことが起こり得た。そのような溶接ワイヤに付く特異な形状の癖により、溶接品質に悪影響を及ぼす虞れがあった。
特開2015−199091号公報
本発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、ワイヤに特異な形状の癖が付くのを抑制することが可能なワイヤ収容装置を提供することを主たる課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を採用した。
本発明の第1の側面よって提供されるワイヤ収容装置は、各々にワイヤが挿通される入口部と、出口部と、収容領域と、を含む収容体を備え、上記収容領域は、上記ワイヤの軸線に沿った軸線方向において、上記入口部と上記出口部との間に位置し、上記入口部から上記ワイヤが上記収容領域に導入され、上記出口部から上記ワイヤが上記収容領域の外部へと送り出される、ワイヤ収容装置であって、上記入口部に位置する上記ワイヤの進行方向である第1方向と、上記出口部に位置する上記ワイヤの進行方向である第2方向とは、互いに反対側を向いており、上記収容領域は、上記ワイヤを湾曲する状態で収容する。
好ましい実施の形態においては、上記ワイヤを挿通し、上記収容領域に収容されたガイド部をさらに備え、上記ガイド部は、上記入口部寄りに位置する第1端部と、上記出口部寄りに位置する第2端部と、を含み、上記第1端部および上記第2端部のうち、いずれか一方は上記収容体に固定されており、他方は上記軸線方向に沿ってスライド移動可能に上記収容体に対し支持される。
好ましい実施の形態においては、上記収容領域は、概略半円状のバッファ空間部を含む。
好ましい実施の形態においては、上記収容領域は、上記バッファ空間部と、上記入口部および上記出口部のいずれか一方と、の間に位置する直線移動部を含み、上記直線移動部は、上記第1方向および上記第2方向のうちいずれか一方に沿って上記ガイド部を直線的に移動させる。
好ましい実施の形態においては、上記直線移動部に配置され、かつ上記収容体に固定される筒状のスリーブをさらに備え、上記スリーブは、上記第1端部および上記第2端部のいずれか一方を摺動可能に支持する。
好ましい実施の形態においては、上記直線移動部に少なくとも一部が配置される複数のガイドローラをさらに備え、上記複数のガイドローラは、上記軸線方向に対して交差する方向において対をなして複数対が並んでおり、各対をなす上記ガイドローラの間に上記ガイド部が位置する。
好ましい実施の形態においては、上記収容体における上記ワイヤの収容量を検出するための検出センサをさらに備え、上記検出センサは、上記バッファ空間部における上記軸線方向の中央において、上記ガイド部が湾曲する方向への直線移動量を検出する。
好ましい実施の形態においては、上記第1方向と上記第2方向とのなす角度は、150〜210°である。
好ましい実施の形態においては、上記収容体は、絶縁性の材料よりなる。
本発明の第2の側面よって提供されるワイヤ送給装置は、本発明の第1の側面によって提供されるワイヤ収容装置と、上記入口部へ上記ワイヤを送リ出すプッシュ側送給部と、上記出口部から送り出される上記ワイヤを送るプル側送給部と、を備える。
本発明の第3の側面よって提供されるアークシステムは、本発明の第2の側面によって提供されるワイヤ送給装置と、上記プル側送給部により送り出された上記ワイヤを被処理部材へと導くトーチと、を備える。
好ましい実施の形態においては、上記ワイヤ収容装置を支持するロボットをさらに備える。
本発明によれば、入口部に位置するワイヤの進行方向である第1方向と、出口部に位置するワイヤの進行方向である第2方向とは、互いに反対側を向いている。このため、入口部と出口部の間にある収容領域は、ワイヤを、所定の曲率にて略半円状に湾曲した状態で収容する。このような構成によれば、収容領域におけるワイヤの収容量が変化する場合においても、ワイヤの湾曲状態(曲率)が殆ど変化しない。したがって、ワイヤ収容装置においてワイヤに特異な形状の癖が付くのを抑制することができる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
本発明に係るワイヤ収容装置を備えたアークシステムの一例を示す全体構成図である。 図1に示すアークシステムを模式的に示す図(一部構成については断面を示す)である。 図2に示したワイヤ収容装置を示す断面図である。 図3のIV−IVに沿う断面図である。 ワイヤ収容装置によるワイヤの収容量が相対的に大きくなったときの断面図である。 ワイヤ収容装置によるワイヤの収容量が相対的に小さくなったときの断面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態につき、図面を参照しつつ具体的に説明する。
図1は、本発明に係るアークシステムを示す図である。図2は、図1に示したアークシステムを模式的に示す図(一部構成については断面を示す)である。
これらの図に示すアークシステムA1は、ロボット1と、プッシュ側送給部21と、プル側送給部22と、ワイヤ収容装置4と、第1ケーブル6Aと、第2ケーブル6Bと、トーチ7と、を備える。
ロボット1は、被処理部材W1に対してアーク処理を行う。このようなアーク処理としては、たとえば、溶接および溶射が挙げられる。本実施形態では、ロボット1は、被処理部材W1に対して自動でアーク溶接を行う。ロボット1は、たとえば多関節ロボットである。ロボット1は、プッシュ側送給部21およびプル側送給部22によって送給されたワイヤ89を用いてアーク処理を行う。
プッシュ側送給部21は、被処理部材W1に向かってワイヤ89を送給するためのものである。プッシュ側送給部21は、ワイヤ89をワイヤ収容装置4へ送り出すプッシュ装置である。プッシュ側送給部21は、2つのプッシュ側送給ローラ211を含む。プッシュ側送給ローラ211は、少なくともいずれか一方が駆動部(図示略)によって駆動される。プッシュ側送給ローラ211間にワイヤ89を挟みこんだ状態で、プッシュ側送給ローラ211は互いに逆回転をする。これにより、プッシュ側送給ローラ211は、ワイヤ供給源29から繰り出されるワイヤ89を被処理部材W1に向かって送り出す。
ワイヤ供給源29はたとえば、ワイヤ89が巻かれたワイヤリールである。あるいは、ワイヤ供給源29はパックワイヤであってもよい。
プル側送給部22は、被処理部材W1に向かってワイヤ89を送給するためのものである。プル側送給部22は、ワイヤ収容装置4からワイヤ89を引っ張るプル装置である。プル側送給部22は、2つのプル側送給ローラ221を含む。プル側送給ローラ221は、少なくともいずれか一方が駆動部(図示略)によって駆動される。プル側送給ローラ221間にワイヤ89を挟みこんだ状態で、プル側送給ローラ221は互いに逆回転をする。これにより、プル側送給ローラ221は、ワイヤ収容装置4から送り出されたワイヤ89を被処理部材W1に向かって送り出す。
なお、図1に示す例では、プッシュ側送給部21は、ワイヤ収容装置4の近傍に配置されており、ロボット1に支持されている。プッシュ側送給部21は、ワイヤ供給源29からワイヤ収容装置4までの間であれば、ワイヤ供給源29の近傍など、ワイヤ89の送給経路のいずれの位置に配置してもよい。また、図1に示す例では、プル側送給部22は、トーチ7の基端部に配置されている。プル側送給部22は、ワイヤ収容装置4からトーチ7までの間であれば、ワイヤ89の送給経路のいずれの位置に配置してもよい。
図3は、図2に示したワイヤ収容装置4を示す断面図である。図4は、図3のIV−IV線に沿う部分拡大断面図である。
ワイヤ収容装置4は、ワイヤ89を収容するためのものである。本実施形態では、ワイヤ収容装置4はワイヤ89のバッファ機構として機能する。ワイヤ収容装置4は、ワイヤ89の軸線Oxに沿った軸線方向F1において、プッシュ側送給部21およびプル側送給部22の間に配置されている。プッシュ側送給部21によって送られたワイヤ89は、ワイヤ収容装置4に一旦収容され、その後、プル側送給部22に向かう。アークシステムA1の使用時において、ワイヤ収容装置4によるワイヤ89の収容量は変動する。ワイヤ収容装置4によるワイヤ89の収容量が変動すると、プッシュ側送給部21およびプル側送給部22の間のワイヤ89の経路長が変動する。図1に示すように、本実施形態では、ワイヤ収容装置4は、ロボット1に支持されている。
ワイヤ収容装置4は、収容体41と、スリーブ44と、複数のガイドローラ45と、検出センサ46と、ガイド部47と、を含む。
収容体41は、ワイヤ89を収容するためのものである。本実施形態においては、収容体41は絶縁性の材料よりなる。収容体41を構成する絶縁性の材料は、たとえば樹脂である。
収容体41は、入口部410と、出口部420と、収容領域430と、を含む。収容領域430は、ワイヤ89の軸線Oxに沿った軸線方向F1において、入口部410と出口部420との間に位置する。すなわち、入口部410、収容領域430、および出口部420は、軸線方向F1において、被処理部材W1側に向かうにつれて、入口部410からこの順番に位置している。
入口部410は、筒状の接続部材411によって構成される。この接続部材411は、ワイヤ89を挿通する通路を有するとともに、第1ケーブル6Aが接続される。入口部410からは、ワイヤ89が収容体41の内部に導入される。
出口部420は各々が筒状のアダプタ421および接続金具422によって構成される。アダプタ421および接続金具422は、ワイヤ89を挿通する通路を有しており、たとえば金属からなる。アダプタ421には、溶接ケーブルの接続口(詳細な図示は省略)が設けられている。アダプタ421における当該接続口には、ガスチューブや電力線、アース線等を接続することが可能である。接続金具422は、アダプタ421に固定されている。接続金具422には、第2ケーブル6Bが接続される。出口部420(アダプタ421および接続金具422)からは、ワイヤ89が収容体41の外部へと送り出される。
入口部410に位置するワイヤ89の進行方向N1(第1方向)と、出口部420に位置するワイヤ89の進行方向N2(第2方向)とは、互いに反対側を向いている。入口部410に位置するワイヤ89の進行方向N1と、出口部420に位置するワイヤ89の進行方向N2とのなす角度αは、たとえば150°〜210°である。本実施形態では、入口部410に位置するワイヤ89の進行方向N1と、出口部420に位置するワイヤ89の進行方向N2とのなす角度は、180°である。
収容領域430は、バッファ空間部431と、直線移動部432と、を含む。バッファ空間部431は、概略半円状に湾曲しており、このバッファ空間部431が湾曲する面内方向の幅寸法w2が、当該バッファ空間部431の長手方向中央付近で最大となっている。本実施形態において、バッファ空間部431は、収容体41に形成された一対の対向面431a,431bによって規定される。一対の対向面431a,431bは、各々が同じ曲率の略半円状とされた凹状面と凸状面からなる。図3に示すように、バッファ空間部431(収容領域430)において、ワイヤ89は、入口部410に位置するワイヤ89の進行方向N1(第1方向)側に凸となるように湾曲する状態で収容される。
直線移動部432は、バッファ空間部431の端部につながっており、ワイヤ89(ガイド部47)をスライド移動させるための真っ直ぐに延びた空間である。本実施形態において、直線移動部432は、バッファ空間部431と出口部420との間に位置する。すなわち、本実施形態においては、バッファ空間部431および直線移動部432は、入口部410から出口部420に向かってこの順番で位置する。直線移動部432は、出口部420に位置するワイヤ89の進行方向N2(第2方向)に沿って延びている。なお、本実施形態と異なり、直線移動部432が入口部410とバッファ空間部431との間に設けられてもよい。
ガイド部47は、ワイヤ89を挿通し、収容領域430に収容されている。ガイド部47は、チューブ状を呈しており、ライナと称されることもある。ガイド部47は、第1端部471および第2端部472を含む。第1端部471は入口部410寄りに位置し、第2端部472は出口部420寄りに位置する。
第1端部471は、収容体41に固定される。本実施形態において、第1端部471の少なくとも一部は、接続部材411(入口部410)の内部に形成された凹部空間に収容されている。第2端部472は、軸線方向F1に沿ってスライド移動可能に収容体41に支持される。本実施形態において、第2端部472は、直線移動部432に配置される。なお、本実施形態と異なり、直線移動部432が入口部410とバッファ空間部431との間に設けられる場合、第1端部471が直線移動部432に配置される。
スリーブ44は、円筒状であり、直線移動部432に配置されている。スリーブ44は、収容体41に固定される。スリーブ44は、たとえば真鍮などの金属からなる。スリーブ44の内部にガイド部47の第2端部472が位置している。これにより、ガイド部47の第2端部472は、軸線方向F1に沿って摺動可能に、スリーブ44に支持されている。そして、このような構成により、直線移動部432において、ガイド部47は、出口部420に位置するワイヤ89の進行方向N2(第2方向)に沿って直線的に移動可能である。なお、本実施形態と異なり、直線移動部432が入口部410とバッファ空間部431との間に設けられる場合、ガイド部の第1端部471が、軸線方向F1に沿って摺動可能にスリーブ44に支持される。
複数のガイドローラ45は、軸線方向F1に並んでいる。より具体的には、複数のガイドローラ45は、軸線方向F1に交差する方向において間隔を隔てた対が、軸線方向F1に複数並ぶように配置されている。上記の各対をなすガイドローラ45の間に、ガイド部47が位置する。ガイドローラ45は、バッファ空間部431が湾曲する面内方向に直角である方向に延びる軸線回りに回転自在である。複数のガイドローラは、その少なくとも一部が直線移動部432に配置される。ガイドローラ45は、たとえば金属からなる。
検出センサ46は、収容体41におけるワイヤ89の収容量を検出するものである。本実施形態では、検出センサ46は、リニアセンサであり、収容領域430におけるガイド部47の位置を検出する。ガイド部47の湾曲形状の頂点がセンサドグ461に係止されており、検出センサ46は、バッファ空間部431における軸線方向F1の中央において、ガイド部47が湾曲する方向への直線移動量を検出する。なお、検出センサ46は、ガイド部47との接触によりガイド部47の位置を検出するものでなくてもよい。たとえば、検出センサ46は、光学素子等を用いることで非接触によりガイド部47の位置を検出するセンサであってもよい。
なお、上記のワイヤ収容装置4、プッシュ側送給部21、およびプル側送給部22は、本発明で言うワイヤ送給装置を構成する。
図1、図2に示す第1ケーブル6Aは、プッシュ側送給部21およびワイヤ収容装置4の間に配置され、ワイヤ89を収容する。第1ケーブル6Aにはワイヤ89が挿通される。第1ケーブル6Aはたとえばコンジットケーブルと称されることもある。第1ケーブル6Aには、ワイヤ89をガイドするためのライナ(図示略)が挿通されていてもよい。
第2ケーブル6Bは、プル側送給部22およびワイヤ収容装置4の間に配置され、ワイヤ89を収容する。第2ケーブル6Bにはワイヤ89が挿通される。第2ケーブル6Bはたとえば一線式パワーケーブルと称されることもある。第2ケーブル6Bには、たとえば、アダプタ421における接続口に接続された、ガスチューブからガスをトーチ7に供給するチューブや、電力線からの電力をトーチ7に供給するための線が、挿通されている。第2ケーブル6Bには、ワイヤ89をガイドするためのライナ(図示略)が挿通されていてもよい。
トーチ7は、プッシュ側送給部21から送り出されたワイヤ89を、被処理部材W1へと導くためのものである。トーチ7はトーチボディおよびワイヤ送出ノズルを有する。トーチ7におけるチップ(図示略)を介してワイヤ89へと電力が供給され、アーク処理(溶接や溶射)が行われる。
次に、アークシステムA1の動作について簡単に説明する。
プッシュ側送給部21によるワイヤ89の送給速度よりもプル側送給部22によるワイヤ89の送給速度が小さい場合には、図5に示すように、収容体41におけるワイヤ89の収容量が大きくなる。逆に、プル側送給部22によるワイヤ89の送給速度がプッシュ側送給部21によるワイヤ89の送給速度よりも大きい場合には、図6に示すように、収容体41におけるワイヤ89の収容量が小さくなる。収容体41におけるワイヤ89の収容量は常時監視され、プッシュ側送給部21による送給速度を調整するなどして、収容体41におけるワイヤ89の収容量、すなわち、プッシュ側送給部21とプル側送給部22との間のワイヤ89の経路長が一定するように制御される。
次に、本実施形態に係るワイヤ収容装置4およびアークシステムA1の作用について説明する。
本実施形態のワイヤ収容装置4においては、入口部410に位置するワイヤ89の進行方向N1と、出口部420に位置するワイヤ89の進行方向N2とは、互いに反対側を向いている。このため、入口部410と出口部420の間にある収容領域430は、ワイヤ89を、所定の曲率にて略半円状に湾曲した状態で収容する。このような構成によれば、図5や図6に示されるように、収容領域430におけるワイヤ89の収容量が変化する場合においても、ワイヤ89の湾曲状態(曲率)が殆ど変化しない。したがって、ワイヤ収容装置4においてワイヤ89に特異な形状の癖が付くことは回避される。その結果、ワイヤ収容装置4を経たワイヤ89は安定した状態でトーチ7に供給され、溶接等の品質が良好となる。
また、本実施形態においては、図3、図5、図6によく表れているように、収容領域430におけるワイヤ89の収容量が変化する場合、収容領域430にあるワイヤ89の湾曲部分については、略半円状の形状を略一定に維持したまま図中左右にスライド移動する。そして、このスライド移動量が、実質的に、収容領域430におけるワイヤ89の収容量の変化量に相当する。したがって、収容領域に430におけるワイヤ89の収容量の変化を大きく確保する場合、収容領域430の湾曲形状の曲率を変更することなく収容領域430(バッファ空間部431)が湾曲する面内方向の幅寸法w2を大きくするだけでよい。したがって、収容領域に430におけるワイヤ89の収容量の変化を大きく確保する場合でも、ワイヤ収容装置4全体が大きくなることを回避することができる。
本実施形態においては、ワイヤ収容装置4はガイド部47を備える。ガイド部47は、ワイヤ89を挿通し、収容領域430に収容されている。ガイド部47は、入口部410寄りに位置する第1端部471と、出口部420寄りに位置する第2端部472と、を含む。そして、第1端部471は収容体41に固定されており、第2端部472は軸線方向F1に沿ってスライド移動可能に収容体41に対し支持される。このような構成によれば、収容領域430におけるワイヤ89の収容量が変化しても、当該ワイヤ89の変形をより抑制することができる。そして、収容領域430におけるワイヤ89の収容量が変化しても、ワイヤ収容装置4内のワイヤ89の送給抵抗が略一定になり、溶接等の品質がより良好になる。
本実施形態において、収容領域430は、バッファ空間部431と、直線移動部432と、を含む。バッファ空間部431は概略半円状であり、直線移動部432は、バッファ空間部431と出口部420との間に位置する。ガイド部47は、直線移動部432において、出口部420に位置するワイヤ89の進行方向N2に沿って直線的に移動させられる。このような構成によれば、収容領域430におけるワイヤ89の収容量が変化しても、ガイド部47(第2端部472)は、直線移動部432にて直線移動するので円滑な動作となり、ガイド部47とワイヤ89との接触による摩耗が偏ることを抑制することができる。このことは、溶接等の品質向上に適する。
本実施形態において、ワイヤ収容装置4はスリーブ44を備える。スリーブ44は、収容体41に固定されており、ガイド部47の第2端部472を摺動可能に支持する。このような構成によれば、ガイド部47は、直線移動部432において収容体41に直接接触しない。したがって、直線移動するガイド部47が収容体41摺接することによる摩耗を回避することができる。また、たとえば使用するワイヤ89の外径が変わることによりガイド部47についても外形寸法が異なるものを使用する場合、ガイド部47の外形寸法に適した内径寸法を有するスリーブ44に交換することで、スリーブ44内においてガイド部47をスムーズに直線移動させることができる。
本実施形態において、ワイヤ収容装置4は複数のガイドローラ45を備える。複数のガイドローラ45の少なくとも一部は直線移動部432に配置される。これらガイドローラ45は、軸線方向F1に対して交差する方向において対をなして複数対が並んでおり、各対をなすガイドローラ45の間にガイド部47が位置する。複数のガイドローラ45は直線移動部432からバッファ空間部431にかけて配置されている。収容領域に430(バッファ空間部431)におけるワイヤ89の収容量が変化する場合、ガイド部47は所定の湾曲状態(一定の曲率)を維持したままスライド移動する。ここで、複数のガイドローラ45が上記のように配置されることで、ガイド部47の湾曲部分の端部は、ガイドローラ45に接触しうる一方、収容体41に接触することを回避できる。したがって、ガイド部47の摺動抵抗および摩耗を抑制することができる。
本実施形態においては、ワイヤ収容装置4は、収容体41におけるワイヤ89の収容量を検出するための検出センサ46を備える。検出センサ46は、バッファ空間部431における軸線方向F1の中央において、ガイド部47が湾曲する方向への直線移動量を検出する。このような構成によれば、より精密に、収容体41におけるワイヤ89の収容量を検出することができる。
ワイヤ収容装置4において、入口部410に位置するワイヤ89の進行方向N1と、出口部420に位置するワイヤ89の進行方向N2とのなす角度αが150°〜210°であることにより、収容領域430(バッファ空間部431)においてワイヤ89が略半円状に湾曲した状態で収容される。進行方向N1と進行方向N2とのなす角度αの範囲を上記のようにすることで、ワイヤ89が収容領域430においてワイヤ89が略半円状に湾曲することによって得られる上記の利点を享受することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明の範囲は上記した実施形態に限定されるものではなく、各請求項に記載した事項の範囲内でのあらゆる変更は、すべて本発明の範囲に包摂される。
1 ロボット
21 プッシュ側送給部
211 プッシュ側送給ローラ
22 プル側送給部
221 プル側送給ローラ
29 ワイヤ供給源
4 ワイヤ収容装置
41 収容体
410 入口部
411 接続部材
420 出口部
421 アダプタ
422 接続金具
430 収容領域
431 バッファ空間部
431a,431b 対向面
432 直線移動部
44 スリーブ
45 ガイドローラ
46 検出センサ
461 センサドグ
47 ガイド部
471 第1端部
472 第2端部
6A 第1ケーブル
6B 第2ケーブル
7 トーチ
89 ワイヤ
A1 アークシステム
N1 進行方向(第1方向)
N2 進行方向(第2方向)
F1 軸線方向
Ox 軸線
W1 被処理部材

Claims (8)

  1. 各々にワイヤが挿通される入口部と、出口部と、収容領域と、を含む収容体を備え、
    上記収容領域は、上記ワイヤの軸線に沿った軸線方向において、上記入口部と上記出口部との間に位置し、
    上記入口部から上記ワイヤが上記収容領域に導入され、上記出口部から上記ワイヤが上記収容領域の外部へと送り出される、ワイヤ収容装置であって、
    上記入口部に位置する上記ワイヤの進行方向である第1方向と、上記出口部に位置する上記ワイヤの進行方向である第2方向とは、互いに反対側を向いており、
    上記収容領域は、上記ワイヤを湾曲する状態で収容しており、
    上記ワイヤを挿通し、上記収容領域に収容されたガイド部をさらに備え、
    上記ガイド部は、上記入口部寄りに位置する第1端部と、上記出口部寄りに位置する第2端部と、を含み、
    上記第1端部および上記第2端部のうち、いずれか一方は上記収容体に固定されており、他方は上記軸線方向に沿ってスライド移動可能に上記収容体に対し支持されており、
    上記収容領域は、概略半円状のバッファ空間部、および、当該バッファ空間部と上記入口部および上記出口部のいずれか一方との間に位置する直線移動部を含み、
    上記直線移動部は、上記第1方向および上記第2方向のうちいずれか一方に沿って上記ガイド部を直線的に移動させ、
    上記直線移動部に少なくとも一部が配置される複数のガイドローラをさらに備え、
    上記複数のガイドローラは、上記軸線方向に対して交差する方向において対をなして複数対が並んでおり、各対をなす上記ガイドローラの間に上記ガイド部が位置する、ワイヤ収容装置。
  2. 上記直線移動部に配置され、かつ上記収容体に固定される筒状のスリーブをさらに備え、
    上記スリーブは、上記第1端部および上記第2端部のいずれか一方を摺動可能に支持する、請求項に記載のワイヤ収容装置。
  3. 上記収容体における上記ワイヤの収容量を検出するための検出センサをさらに備え、
    上記検出センサは、上記バッファ空間部における上記軸線方向の中央において、上記ガイド部が湾曲する方向への直線移動量を検出する、請求項1または2に記載のワイヤ収容装置。
  4. 上記第1方向と上記第2方向とのなす角度は、150〜210°である、請求項1ないしのいずれかに記載のワイヤ収容装置。
  5. 上記収容体は、絶縁性の材料よりなる、請求項1ないしのいずれかに記載のワイヤ収容装置。
  6. 請求項1ないしのいずれかに記載のワイヤ収容装置と、上記入口部へ上記ワイヤを送リ出すプッシュ側送給部と、上記出口部から送り出される上記ワイヤを送るプル側送給部と、を備える、ワイヤ送給装置。
  7. 請求項に記載のワイヤ送給装置と、上記プル側送給部により送り出された上記ワイヤを被処理部材へと導くトーチと、を備える、アークシステム。
  8. 上記ワイヤ収容装置を支持するロボットをさらに備える、請求項に記載のアークシステム。
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