JP7240544B1 - ワイヤ送給システム及び送給アシスト装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】溶接ワイヤの送給抵抗を低減させることができるワイヤ送給システム及び送給アシスト装置を提供する。【解決手段】本発明において、緩み形成機構8は、中央部材322に中央部材322を貫通して形成され、ワイヤ入口32aとワイヤ出口32bとをつなぐ仮想直線Lに交差する方向に直線状に延びる貫通溝81と、溶接ワイヤ60を挟み込むセンサ用ローラセット821、及び貫通溝81にスライド可能に挿通されたスライド支持部材822を含むセンサローラ82と、筐体32に設けられ、センサローラ82の位置を検出する位置センサ83と、を備え、センサローラ82は、送給ローラセット30とワイヤ出口32bとの間で溶接ワイヤ60を湾曲させて溶接ワイヤ60に緩みを形成し、且つ溶接ワイヤ60の緩み度合いに応じて貫通溝81の延伸方向にスライドするように構成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、アーク溶接で用いられるワイヤ送給システム及び送給アシスト装置に関する。
アーク溶接では、溶接材料としての溶接ワイヤを溶接トーチに送給するワイヤ送給システムが用いられる。ワイヤ送給システムは、例えば溶接トーチ付近に設置され、溶接ワイヤが収容されたワイヤパックから電気モータの力により溶接ワイヤを引っ張り出し、溶接トーチに供給する。また、例えば特開2019-181480号公報には、2つのワイヤ送給部の間に溶接ワイヤの一部を収容するワイヤバッファを備えたワイヤ送給システムが開示されている。ワイヤバッファ内に溶接ワイヤの一部がバッファとして収容されていることで、ワイヤ送給において溶接ワイヤの前進と後退がスムーズに行われる。
特開2019-181480号公報
しかしながら、上記ワイヤ送給システムでは、ワイヤバッファ内のバッファ量の検出のために、ワイヤガイドと支持部とが設けられている。この構成によれば、ワイヤバッファ自体が溶接ワイヤの送給に対する抵抗になるおそれがあり、この構成には溶接ワイヤの送給抵抗の低減の観点及び抵抗の調整のしやすさの観点から改良の余地がある。送給抵抗が低減されると、小さい力で、溶接トーチへの精度の良いワイヤ供給が可能となる。これは溶接不良の低減につながる。
本発明の目的は、溶接ワイヤの送給抵抗を低減させることができるワイヤ送給システム及び送給アシスト装置を提供することである。
本発明のワイヤ送給システムは、第1電気モータにより作動し、溶接トーチに溶接ワイヤを送給する第1送給装置と、第2電気モータにより作動し、前記溶接ワイヤを、前記溶接ワイヤが収容されたワイヤパックから前記第1送給装置に送給する第2送給装置と、フレキシブルに湾曲可能に構成され、前記第1送給装置と前記第2送給装置とをつなぐように配置され、前記溶接ワイヤが送給方向及び径方向に移動可能に挿通されたホース状の案内部材と、前記第1電気モータ及び前記第2電気モータを制御する制御装置と、を備えるワイヤ送給システムであって、前記第2送給装置は、筐体と、前記筐体に設けられ、前記溶接ワイヤを挟み込む第1ローラ及び第2ローラを含む送給ローラセットと、前記筐体に設けられ、前記第1ローラを回転させる前記第2電気モータと、前記筐体に設けられ、前記溶接ワイヤに緩みを形成するように構成された緩み形成機構と、を備え、前記筐体は、前記ワイヤパックに対応するワイヤ入口が設けられた第1板状部材と、前記案内部材に対応するワイヤ出口が設けられた第2板状部材と、前記ワイヤ入口及び前記ワイヤ出口が一方面側に位置するように、前記第1板状部材とT字状又はL字状に接続され、且つ前記第2板状部材とT字状又はL字状に接続された板状の中央部材と、を含み、前記ワイヤ入口の軸方向と前記ワイヤ出口の軸方向とが平行にならないように構成され、前記第1ローラ及び前記第2ローラは、前記溶接ワイヤが前記ワイヤ入口の軸方向に沿って前記ワイヤ入口から前記送給ローラセットまで直線状に延びるように、それぞれ、回転軸が前記中央部材に直交するように前記中央部材の一方面側に設置され、前記緩み形成機構は、前記中央部材に前記中央部材を貫通して形成され、前記ワイヤ入口と前記ワイヤ出口とをつなぐ仮想直線に交差する方向に直線状に延びる貫通溝と、前記溶接ワイヤを挟み込む2つのローラを含むセンサ用ローラセット、及び前記貫通溝にスライド可能に挿通された状態で前記センサ用ローラセットを支持するスライド支持部材を含むセンサローラと、前記筐体に設けられ、前記センサローラの位置を検出する位置センサと、を備え、前記センサローラは、前記送給ローラセットと前記ワイヤ出口との間で前記溶接ワイヤを湾曲させて前記溶接ワイヤに緩みを形成し、且つ前記溶接ワイヤの緩み度合いに応じて前記貫通溝の延伸方向にスライドするように構成され、前記制御装置は、前記位置センサの検出結果に基づいて、前記第1電気モータ及び前記第2電気モータの少なくとも一方を制御し、前記ワイヤ入口は、前記ワイヤパックの出口の部材に接続されているあるいは、前記第1板状部材である下面部材は、前記ワイヤパックの上方において、前記ワイヤパックに接続されている。また、本発明の送給アシスト装置は、上記第2送給装置と同様の構成を備える。
本発明のワイヤ送給システムによれば、溶接ワイヤの緩み度合いの変化に応じて、センサローラが貫通溝内をスライドする。例えば、溶接ワイヤが緩み度合いが増大した際でも、センサローラが貫通溝に沿ってスライドするため、溶接ワイヤの湾曲度合いの変化が抑制される。つまり、センサローラが中央部材に対する溶接ワイヤの保持位置を変えることで、溶接ワイヤの曲がり度合いの変化が抑制される。曲がり度合いの変化が抑制されることで、溶接ワイヤの緩み度合いが変化した際の送給抵抗の増大は抑制される。直線状の貫通溝に対するセンサローラのスライドのしやすさは、例えばスライド支持部材のうち貫通溝との当接部分の材料の選択により容易に設定可能である。また、本発明によれば、制御装置が位置センサの検出結果に基づいて第1電気モータ及び第2電気モータの少なくとも一方を制御するため、溶接ワイヤの緩み度合いを適切に調整することができ、送給抵抗を低減することができる。このように、本発明によれば、溶接ワイヤの送給抵抗を低減させることができる。
また、本発明の送給アシスト装置は、既存のワイヤ送給装置に後付け可能な緩み形成機構付きの送給ユニットとして機能する。これによっても上記同様の効果が発揮される上、既存のワイヤ送給装置をより有効に活用することができる。
本実施形態のワイヤ送給システムの構成図である。 本実施形態の第2送給装置(送給アシスト装置)の一方側から見た斜視図である。 本実施形態の第2送給装置(送給アシスト装置)の他方側から見た斜視図である。 本実施形態のセンサローラを上から見た概念図である。 本実施形態の初期状態の緩み形成機構を説明するための概念図である。 本実施形態の緩み形成機構における溶接ワイヤが大きく緩んだ状態(実線)と張った状態(点線)を説明するための概念図である。 本実施形態の案内部材と溶接ワイヤとの関係を説明するための概念図である。 本実施形態のワイヤ送給システムによる作業結果と緩み形成機構がないワイヤ送給システムによる作業結果とを表す図である。
以下、本発明を実施するための形態として、本発明の一実施形態であるワイヤ送給システム1を、図を参照しつつ詳しく説明する。なお、本発明は、下記実施例の他、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の形態で実施することができる。本実施形態のワイヤ送給システム1は、例えばガスシールドアーク溶接で用いられるシステムである。また、ワイヤ送給システム1は、例えば消耗電極式アーク溶接で用いられる。
図1、図2、及び図3に示すように、本実施形態のワイヤ送給システム1は、第1送給装置2と、第2送給装置3と、案内部材4と、制御装置5と、を備えている。第1送給装置2は、第1電気モータ21により作動し、溶接トーチ9に溶接ワイヤ60を送給する装置である。第1送給装置2は、溶接トーチ9付近に設けられている。第1送給装置2は、第2送給装置3よりも相対的に溶接トーチ9の近くに設けられている。
第1送給装置2は、第1電気モータ21により回転する送給ローラ22と、送給ローラ22とともに溶接ワイヤ60を挟み込む加圧ローラ23と、を備えている。第1電気モータ21の駆動により、送給ローラ22及び加圧ローラ23が回転して、溶接ワイヤ60を溶接トーチ9に送給する。第1送給装置2は、溶接ワイヤ60をワイヤパック6から引っ張って溶接トーチ9に送るといえる。なお、溶接ワイヤ60を挟むローラは、3つ以上設けられてもよい。第1送給装置2は周知のものを採用できるため、詳細な説明は省略する。溶接トーチ9は、例えば作業者又はロボットハンドにより操作される。
第2送給装置3は、第2電気モータ31により作動し、溶接ワイヤ60を、溶接ワイヤ60が収容されたワイヤパック6から第1送給装置2に送給する装置である。ワイヤパック6は、溶接ワイヤ60が収容されている容器である。本実施形態の第2送給装置3は、ワイヤ送給システムに後付け可能なユニットであって、送給アシスト装置であるともいえる。第2送給装置3の詳細は後述する。
案内部材4は、フレキシブルに湾曲可能に構成され、第1送給装置2と第2送給装置3とをつなぐように湾曲して配置され、溶接ワイヤ60が送給方向及び径方向に移動可能に挿通されたホース状の部材である。案内部材4は、第1送給装置2と第1送給装置2との間で、装置等の配置状態に応じて、適宜フレキシブルに湾曲(変形)して配置される。案内部材4は、例えば、ホース、チューブ、コイル状チューブ、又はフレキシブルコンジット等と呼ばれる部材である。ホース状とは、全体として円筒状であることを意味し、チューブ状やコイル状を含む概念である。案内部材4の内径は、溶接ワイヤ60の外径よりも大きい。例えば、案内部材4がコイル状チューブである場合、溶接ワイヤ60は、コイル状のフレキシブル部材のコイル内側に配置される。
制御装置5は、第1電気モータ21及び第2電気モータ31を制御する装置である。制御装置5は、例えば、CPUやメモリ等を備えるECU(電子制御ユニット)又はマイクロコンピュータである。制御装置5は、例えば、所定のプログラムに基づき、第1電気モータ21の回転数及び第2電気モータ31の回転数を制御する。制御装置5は、第1電気モータ21の作動及び第2電気モータ31の作動を同期させることができる。なお、制御装置5は、互いに通信可能に接続された、第1電気モータ21を制御する装置、及び第2電気モータ31を制御する装置(「アシスト制御装置」に相当する)の2つの装置(例えば2つのECU)で構成されてもよい。制御装置5の制御内容については後述する。
(第2送給装置の詳細構成)
第2送給装置3は、筐体32と、送給ローラ(「第1ローラ」に相当する)33と、加圧ローラ(「第2ローラ」に相当する)34と、第2電気モータ31と、緩み形成機構8と、を備えている。筐体32は、溶接ワイヤ60の一部及び各種部品を収容する部材である。筐体32は、下面部材(「第1板状部材」に相当する)321と、中央部材322と、上面部材(「第2板状部材」に相当する)323と、を備えている。
下面部材321は、ワイヤパック6に対応するワイヤ入口32aが設けられた板状部材である。ワイヤ入口32aは、ワイヤパック6から出た溶接ワイヤ60を筐体32内に入れるための直線状通路を形成する円筒状の通路形成部材であって、下面部材321を貫通している。本実施形態の下面部材321は、筐体32の下面を構成する板状の金属部材である。本実施形態において、下面部材321は、ワイヤパック6の上方に配置されている。例えば、ワイヤ入口32aは、ワイヤパック6の出口の部材に接続されている。
中央部材322は、下面部材321に直立するように接続された板状部材である。本実施形態の中央部材322は、筐体32の側面のように下面部材321に直交する板状の金属部材である。
上面部材323は、中央部材322の上端に接続され、案内部材4に対応するワイヤ出口32bが設けられた板状部材である。ワイヤ出口32bは、筐体32内の溶接ワイヤ60を案内部材4に向けて出すための直線状通路を形成する円筒状の通路形成部材であって、上面部材323を貫通している。本実施形態において、ワイヤ出口32bには、案内部材4の一端開口が接続されている。筐体32は、溶接ワイヤ60が挿通されるワイヤ入口32a及びワイヤ出口32bが、中央部材322の一方面322A側に位置するように構成されている。
このように、中央部材322は、ワイヤ入口32a及びワイヤ出口32bが一方面322A側に位置するように、下面部材321とT字状又はL字状(本実施形態ではT字状)に接続され、且つ上面部材323とT字状又はL字状(本実施形態ではT字状)に接続されている。なお、T字状又はL字状における板状部材同士の交差角度は90度でなくてもよい。
また、筐体32は、ワイヤ入口32aの軸方向とワイヤ出口32bの軸方向とが平行にならないように構成されている。換言すると、筐体32は、ワイヤ出口32bの軸方向が、ワイヤ入口32aの軸方向に対して傾斜するように構成されている。本実施形態の上面部材323は、下面部材321とは平行でない傾斜部323aを含んでいる。傾斜部323aは、下面部材321を含む仮想平面(本実施形態では水平面)に対して傾斜している。ワイヤ入口32aは、下面部材321に直交するように設けられ、ワイヤ出口32bは、傾斜部323aに直交するように設けられている。
送給ローラ33は、自身の回転軸33aが中央部材322に直交するように中央部材322の一方面322A側に設置されたローラ部材である。送給ローラ33は、中央部材322の一方面322Aに固定された台座33bに回転可能に支持されている。
加圧ローラ34は、自身の回転軸34aが中央部材322に直交するように中央部材322の一方面322A側に設置されたローラ部材である。加圧ローラ34は、中央部材322の一方面322Aに固定された加圧式の台座34bに回転可能に支持されている。加圧ローラ34は、送給ローラ33と共に溶接ワイヤ60を挟み込むように配置されている。加圧ローラ34は、台座34bにより、溶接ワイヤ60を送給ローラ33に向けて押圧(加圧)するように構成されている。送給ローラ33及び加圧ローラ34は、溶接ワイヤ60を挟んで、互いのローラ面(外周面)が対向するように配置されている。
送給ローラ33及び加圧ローラ34により、送給ローラセット30が構成される。送給ローラ33及び加圧ローラ34は、溶接ワイヤ60がワイヤ入口32aの軸方向に沿ってワイヤ入口32aから送給ローラセット30まで直線状に延びるように配置されている。つまり、送給ローラ33と加圧ローラ34との間の隙間(挟む位置)は、ワイヤ入口32aの軸線上(上方)に位置している。
第2電気モータ31は、筐体32に設置され、送給ローラ33を回転させる電気モータである。第2電気モータ31は、中央部材322の他方面322Bに固定されている。第2電気モータ31の出力軸は、送給ローラ33の回転軸33aと連動するように構成されている。送給ローラ33は、第2電気モータ31の駆動力により回転し、加圧ローラ34は、送給ローラ33の回転及び溶接ワイヤ60の上方への移動とともに回転する。溶接ワイヤ60は、送給ローラ33及び加圧ローラ34の回転により上方に送り出される。なお、第2電気モータ31の出力軸と回転軸33aとの間に減速機構が設けられていてもよい。
本実施形態の筐体32は、さらに、中央部材322の左右に設けられた側面部材324、325を備えている。本実施形態の中央部材322は、例えば蝶番により、側面部材324、325に対して開閉可能に構成されている。また、筐体32は、中央部材322の一方面322A側の部品を被覆するように側面部材324、325に設けられた蓋部材(図示せず)を備えていてもよい。同様に、筐体32は、中央部材322の他方面322B側の部品を被覆するように側面部材324、325に設けられた蓋部材(図示せず)を備えていてもよい。これらの蓋部材は、例えば蝶番等により、開閉可能に構成されてもよい。
(緩み形成機構)
緩み形成機構8は、溶接ワイヤ60に緩みを形成するように構成された機構(装置)である。より詳細に、緩み形成機構8は、貫通溝81と、センサローラ82と、位置センサ83と、を備えている。貫通溝81は、中央部材322に中央部材322を貫通して形成され、ワイヤ入口32aとワイヤ出口32bとをつなぐ仮想直線Lに交差する方向に直線状に延びる貫通した溝である(図5参照)。本実施形態の貫通溝81は、ワイヤ入口32aの軸方向に直交するように、ワイヤ入口32aの上方に形成されている。本実施形態では、ワイヤ入口32aの上方に、貫通溝81の延伸方向の中央部分が位置するように、貫通溝81が形成されている。本実施形態では、ワイヤ送給システム1の設置状態において、ワイヤ入口32aの軸方向が鉛直方向であり、貫通溝81の延伸方向は水平方向である。
(緩み形成機構のセンサローラ)
図4に示すように、センサローラ82は、センサ用ローラセット821と、スライド支持部材822と、を備えている。センサ用ローラセット821は、溶接ワイヤ60を挟み込む2つのローラ821aを含んでいる。2つのローラ821aは、スライド支持部材822の一部(後述する台座部822a)に回転可能に支持されている。2つのローラ821aは、貫通溝81に沿うように、並んで配置されている。2つのローラ821aは、溶接ワイヤ60の送給(移動)に応じて回転する。
センサ用ローラセット821は、センサ用ローラセット821とワイヤ出口32bとの間で溶接ワイヤ60に適度な緩みを持たせた初期状態において、溶接ワイヤ60が送給ローラセット30とセンサ用ローラセットの間で直線状に延びるように配置されている。本実施形態において、センサ用ローラセット821は、初期状態で、貫通溝81の中央部分に位置している。
スライド支持部材822は、貫通溝81にスライド可能に挿通された状態でセンサ用ローラセット821を支持する部材である。スライド支持部材822は、台座部822aと、挿通部822bと、接続部822cと、を備えている。台座部822aは、中央部材322の一方面322A側に位置し、センサ用ローラセット821の2つのローラ821aを回転可能に支持する部分である。例えば、台座部822aは、センサ用ローラセット821を回転可能に挟み込む2枚の板部材801を備えている。
挿通部822bは、台座部822aに接続され、貫通溝81に挿通される部分である。より詳細に、挿通部822bは、台座部822aから中央部材322に向けて延びる2本の棒状部材802と、各棒状部材802の貫通溝81に対応する位置(当接する位置)に設けられた環状部材803(つまり2つの環状部材803)と、を備えている。
各棒状部材802は、一端が中央部材322の一方面322A側で台座部822aに接続され、他端が中央部材322の他方面322B側で接続部822cに接続された円柱状部材である。つまり、各棒状部材802は、貫通溝81に挿通されている。各棒状部材802は、ワイヤ送給システム1設置状態において、中央部材322に直交する方向(ここでは水平方向)に延びている。本実施形態の棒状部材802は、ローラ821aの回転軸に対応する位置に配置されている。なお、棒状部材802の本数や形状は、上記に限らず、適宜変更可能である。
各環状部材803は、環状の被覆部材であって、対応する棒状部材802の外周面に設けられている。各環状部材803は、貫通溝81(中央部材322)に対するスライド抵抗が小さくなるように、例えば樹脂によって形成されている。環状部材803は、抵抗調整部材ともいえる。このように、スライド支持部材822の挿通部822bは、貫通溝81に挿通される棒状部材802と、棒状部材802のうち貫通溝81に対向する部分に設けられ、中央部材322に当接する樹脂製の環状部材803と、を備えている。
接続部822cは、挿通部822bと位置センサ83とを接続する部材である。より詳細に、接続部822cは、中央部材322の他方面322B側において、挿通部822bの他端に設けられた板状部材である。接続部822cは、各棒状部材802の他端部に固定されている。接続部822cの一部(ここでは上部)には、位置センサ83の一部が固定されている。
図2及び図5に示すように、センサローラ82は、送給ローラセット30とワイヤ出口32bとの間で溶接ワイヤ60を湾曲させて溶接ワイヤ60に緩みを形成し、且つ溶接ワイヤ60の緩み度合い(張り度合いともいえる)に応じて貫通溝81の延伸方向にスライドするように構成されている。溶接ワイヤ60は、送給ローラセット30とワイヤ出口32bとの間で、1つの弧状に(すなわち1か所で1方向への膨らみ)湾曲している。本実施形態の第2送給装置3は、センサローラ82の初期位置において、ワイヤ入口32aからワイヤ出口32bまでの間で、1つの弧状が形成されるように構成されている。
(緩み形成機構の位置センサ)
位置センサ83は、筐体32に設けられたセンサであって、センサローラ82の位置を検出する。位置センサ83は、例えば、線形可変差動変圧器(LVDT)であり、検出した電圧値に基づいて対象の位置を検出する装置である。位置センサ83は、センサローラ82の位置を常時監視する。位置センサ83は、センサ本体部831と、コア部材832と、接続部材833と、を備えている。
センサ本体部831は、円筒状の部材であって、内部にソレノイドコイルを備えている。コア部材832は、センサ本体部831に挿通された棒状の部材である。センサ本体部831の軸方向及びコア部材832の軸方向は、貫通溝81の延伸方向と平行であり、センサローラ82のスライド方向と平行である。
接続部材833は、コア部材832とセンサローラ82とを接続する部材である。接続部材833により、コア部材832及びセンサローラ82は一体的に移動する。本実施形態において、接続部材833は、L字状に形成された金属部材であって、その一端がコア部材832の一端部に固定され、他端がセンサローラ82の接続部822cに固定されている。位置センサ83は、コア部材832の位置に応じた電圧又は当該電圧に基づく位置情報を、制御装置5に出力するように構成されている。このように、位置センサ83は、中央部材322の他方面322B側に設置され且つスライド支持部材822に接続され、スライド支持部材822の移動に応じて出力電圧が変わるように構成されている。なお、LVDT等の位置センサの構成は周知であり、詳細な説明は省略する。
(制御装置)
制御装置5は、位置センサ83の検出結果に基づいて、第1電気モータ21及び第2電気モータ31の少なくとも一方を制御する。制御装置5は、位置センサ83の検出値が所定範囲外の値である場合、位置センサ83の検出値が所定範囲内の値となるように、第1電気モータ21及び第2電気モータ31の少なくとも一方を制御する。
図6に示すように、例えば、筐体32内の溶接ワイヤ60が初期値より緩んでいる場合、センサローラ82は図5の位置に対して左側に移動し、位置センサ83がその移動を検出する。制御装置5は、位置センサ83の検出値が、緩み側の閾値である緩み閾値より大きい場合(緩み側で所定範囲外である場合)、溶接ワイヤ60が張るように、第1電気モータ21の送り側の回転数を第2電気モータ31の送り側の回転数よりも相対的に大きくする。
また、図6の点線に示すように、例えば、筐体32内の溶接ワイヤ60が初期値より張っている場合、センサローラ82は図5の位置に対して右側に移動し、位置センサ83がその移動を検出する。制御装置5は、位置センサ83の検出値が、張り側の閾値である張り閾値より大きい場合(張り側で所定範囲外である場合)、溶接ワイヤ60が緩むように、第1電気モータ21の送り側の回転数を第2電気モータ31の送り側の回転数よりも相対的に小さくする。これにより、緩み度合いを一定範囲内に制御することができる。
このように、制御装置5は、一方の電気モータの回転数を相対的に小さく又は大きくすることで、筐体32内の溶接ワイヤ60の緩み度合いを調整することができる。また、制御装置5は、電気モータの回転方向を変更してもよい。制御装置5は、第1電気モータ21及び第2電気モータ31に対して、同期制御(プッシュプル制御)を実行することができる。
(構成のまとめ)
本実施形態のワイヤ送給システム1は、第1電気モータ21により作動し、溶接トーチ9に溶接ワイヤ60を送給する第1送給装置2と、第2電気モータ31により作動し、溶接ワイヤ60を、溶接ワイヤ60が収容されたワイヤパック6から第1送給装置2に送給する第2送給装置3と、フレキシブルに湾曲可能に構成され、第1送給装置2と第2送給装置3とをつなぐように配置され、溶接ワイヤ60が送給方向及び径方向に移動可能に挿通されたホース状の案内部材4と、第1電気モータ21及び第2電気モータ31を制御する制御装置と、を備えている。第2送給装置3は、筐体32と、筐体32に設けられ、溶接ワイヤ60を挟み込む送給ローラ33及び加圧ローラ34を含む送給ローラセット30と、筐体32に設けられ、送給ローラ33を回転させる第2電気モータ31と、筐体32に設けられ、溶接ワイヤ60に緩みを形成するように構成された緩み形成機構8と、を備えている。筐体32は、ワイヤパック6に対応するワイヤ入口32aが設けられた下面部材321と、案内部材4に対応するワイヤ出口32bが設けられた上面部材323と、ワイヤ入口32a及びワイヤ出口32bが一方面322A側に位置するように、下面部材321とT字状又はL字状に接続され、且つ上面部材323とT字状又はL字状に接続された板状の中央部材322と、を含んでいる。筐体32は、ワイヤ入口32aの軸方向とワイヤ出口32bの軸方向とが平行にならないように構成されている。送給ローラ33及び加圧ローラ34は、溶接ワイヤ60がワイヤ入口32aの軸方向に沿ってワイヤ入口32aから送給ローラセット30まで直線状に延びるように、それぞれ、回転軸が中央部材322に直交するように中央部材322の一方面側に設置されている。
緩み形成機構8は、中央部材322に中央部材322を貫通して形成され、ワイヤ入口32aとワイヤ出口32bとをつなぐ仮想直線に交差する方向に直線状に延びる貫通溝81と、溶接ワイヤ60を挟み込む2つのローラ821aを含むセンサ用ローラセット821、及び貫通溝81にスライド可能に挿通された状態でセンサ用ローラセット821を支持するスライド支持部材822を含むセンサローラ82と、筐体32に設けられ、センサローラ82の位置を検出する位置センサ83と、を備えている。センサローラ82は、送給ローラセット30とワイヤ出口32bとの間で溶接ワイヤ60を湾曲させて溶接ワイヤ60に緩みを形成し、且つ溶接ワイヤ60の緩み度合いに応じて貫通溝81の延伸方向にスライドするように構成されている。制御装置5は、位置センサ83の検出結果に基づいて、第1電気モータ21及び第2電気モータ31の少なくとも一方を制御する。
本実施形態の送給アシスト装置は、第1送給装置2(送給装置)、ワイヤパック6、案内部材4、及び制御装置5を備えるワイヤ送給システムに適用され、ワイヤパック6と第1送給装置2との間に配置され、案内部材4を介して第1送給装置2に溶接ワイヤ60を送給する装置であって、第2送給装置3と同様の構成を備える。第2電気モータ31は、アシスト電気モータといえる。
(本実施形態の効果)
本実施形態のワイヤ送給システム1によれば、溶接ワイヤ60の緩み度合いの変化に応じて、センサローラ82が貫通溝81内をスライドする。例えば、溶接ワイヤ60が緩み度合いが増大した際でも、センサローラ82が貫通溝81に沿ってスライドするため、溶接ワイヤ60の湾曲度合いの変化が抑制される。つまり、センサローラ82が中央部材322に対する溶接ワイヤ60の保持位置を変えることで、溶接ワイヤ60の曲がり度合いの変化が抑制される。曲がり度合いの変化が抑制されることで、溶接ワイヤ60の緩み度合いが変化した際の送給抵抗の増大は抑制される。直線状の貫通溝81に対するセンサローラ82のスライドのしやすさは、例えばスライド支持部材822のうち貫通溝81との当接部分の材料の選択により容易に設定可能である。
また、本実施形態によれば、制御装置5が位置センサ83の検出結果に基づいて第1電気モータ21及び第2電気モータ31の少なくとも一方を制御するため、溶接ワイヤ60の緩み度合いを適切に調整することができ、送給抵抗を低減することができる。図7に示すように、溶接ワイヤ60が張っている状態であると、溶接ワイヤ60と案内部材4の内周面(特に案内部材4が湾曲している部分)とが当接しやすく、当接部分での送給抵抗が大きくなりやすい。一方で、溶接ワイヤ60が適度に緩んでいる状態であると、溶接ワイヤ60と案内部材4の内周面との当接が抑制され、送給抵抗の緩和が可能となる。このように、本実施形態によれば、溶接ワイヤ60の送給抵抗を低減させることができる。
例えば工場など、装置の配置位置に制限がある状況では、案内部材4は、湾曲した状態となりやすい。また、設備の設置条件上、ワイヤパック6と溶接トーチ9との距離が大きくなったり、ワイヤパック6を送給に不利な場所に配置しなければならなかったりと、ワイヤ経路(案内部材4の形状)が複雑になるケースがある。このような送給抵抗が増大するような状況で、本実施形態の構成は特に効果的である。つまり、案内部材4が、第1送給装置2及び第2送給装置3が設置された状態で、複数の湾曲部分(内側の溶接ワイヤ60も湾曲している部分)を有している場合、本実施形態の構成は特に有効である。
また、本実施形態の第2送給装置3(送給アシスト装置)は、既存のワイヤ送給装置に後付け可能な緩み形成機構付きのユニットとして機能する。これによっても上記同様の効果が発揮される上、既存のワイヤ送給装置をより有効に活用することができる。第2送給装置3において、ワイヤ入口32aがワイヤパック6の出口に接続可能に構成され、ワイヤ出口32bが案内部材4に接続可能に構成されている。第2送給装置3は、例えば、既存の後付け型の(すなわち後付け可能な)送給装置に、緩み形成機構8を設けることで製造することも可能である。第2送給装置3は、送給アシスト装置としてユニット化されている。
ここで、緩み形成機構8を持つ本実施形態の第2送給装置3を備えたワイヤ送給システム1と緩み形成機構8を持たない第2送給装置を備えたワイヤ送給システムとに対して、同じ作動条件(第1電気モータ21及び第2電気モータ31の制御量等)下で、溶接の伸びを比較した結果を、図8に表す。これによれば、同じ作動時間での溶接の伸び(例えばビードの長さ及び体積)について、緩み形成機構8を持つシステムによる結果(図8の左側)のほうが、緩み形成機構8を持たないシステムによる結果(図8の右側)よりも優れていた。
つまり、同じ作動条件であっても、緩み形成機構8を備えるシステムのほうが、溶接された溶接材の長さと体積が相対的に大きく、溶接ワイヤ60の送給速度が相対的に高いことが分かった。これは、緩み形成機構8により、送給抵抗が低下したためと考えられる。本実施形態のワイヤ送給システム1によれば、ワイヤ経路の複雑さによる送給抵抗の増大が抑えられ、本来の性能(送給速度)が実現されたともいえる。さらに、制御装置5の制御により、溶接ワイヤ60の適度な緩み度合いが維持(センサローラ82の位置が所定範囲内で維持)されることで、継続的な送給抵抗の抑制が可能となる。本実施形態によれば、筐体32内の溶接ワイヤ60の形状が所定(一定範囲内)の弧状に維持される。
また、緩み形成機構8は初期状態で1つの弧状(1か所で1方向への膨らみ)が形成されるように構成されているため、溶接ワイヤ60に複雑な力がかからず、緩み形成機構8の存在自体によって送給抵抗が増大することが抑制される。図6に示すように、緩み形成機構8は、センサローラ82とワイヤ出口32bとの間において、センサローラ82の移動に応じて、溶接ワイヤ60の形状が1つの弧状の湾曲形状(緩み状態)と直線形状(張り状態)との間で推移するように構成されている。これにより、上記同様、溶接ワイヤ60に複雑な力がかからず、緩み形成機構8の存在自体によって送給抵抗が増大することが抑制される。
また、上面部材323が傾斜部323aを備えることで、溶接ワイヤ60を筐体32内で容易に湾曲させることができる。また、センサローラ82が環状部材803を備えることで、環状部材803の材料を変更することで、センサローラ82のスライド抵抗(摺動抵抗)を容易に調整することができる。
また、本実施形態では、貫通溝81が水平方向に延伸しているため、センサローラ82のスライド方向も水平方向(設置誤差範囲のズレは水平方向に含まれる)になる。このため、重力によるスライドしやすさへの影響は抑制される。
(その他)
本発明は、上記実施形態に限られない。例えば、ワイヤ入口32a及びワイヤ出口32bは、上記以外の部材又は位置に設けられてもよい。また、位置センサ83は、上記構成に限らず、例えば、他のポテンシャルメータやレーザ式の位置センサであってもよい。また、各種部材の材料は適宜変更可能であり、例えば環状部材803は金属製であってもよい。
1…ワイヤ送給システム、2…第1送給装置、21…第1電気モータ、3…第2送給装置(送給アシスト装置)、31…第2電気モータ(アシスト電気モータ)、32…筐体、321…下面部材(第1板状部材)、322…中央部材、323…上面部材(第2板状部材)、4…案内部材、5…制御装置、60…溶接ワイヤ、6…ワイヤパック、8…緩み形成機構、81…貫通溝、82…センサローラ、83…位置センサ。

Claims (14)

  1. 第1電気モータにより作動し、溶接トーチに溶接ワイヤを送給する第1送給装置と、
    第2電気モータにより作動し、前記溶接ワイヤを、前記溶接ワイヤが収容されたワイヤパックから前記第1送給装置に送給する第2送給装置と、
    フレキシブルに湾曲可能に構成され、前記第1送給装置と前記第2送給装置とをつなぐように湾曲して配置され、前記溶接ワイヤが送給方向及び径方向に移動可能に挿通されたホース状の案内部材と、
    前記第1電気モータ及び前記第2電気モータを制御する制御装置と、
    を備えるワイヤ送給システムであって、
    前記第2送給装置は、
    筐体と、
    前記筐体に設けられ、前記溶接ワイヤを挟み込む第1ローラ及び第2ローラを含む送給ローラセットと、
    前記筐体に設けられ、前記第1ローラを回転させる前記第2電気モータと、
    前記筐体に設けられ、前記溶接ワイヤに緩みを形成するように構成された緩み形成機構と、
    を備え、
    前記筐体は、
    前記ワイヤパックに対応するワイヤ入口が設けられた第1板状部材と、
    前記案内部材に対応するワイヤ出口が設けられた第2板状部材と、
    前記ワイヤ入口及び前記ワイヤ出口が一方面側に位置するように、前記第1板状部材とT字状又はL字状に接続され、且つ前記第2板状部材とT字状又はL字状に接続された板状の中央部材と、
    を含み、前記ワイヤ入口の軸方向と前記ワイヤ出口の軸方向とが平行にならないように構成され、
    前記第1ローラ及び前記第2ローラは、前記溶接ワイヤが前記ワイヤ入口の軸方向に沿って前記ワイヤ入口から前記送給ローラセットまで直線状に延びるように、それぞれ、回転軸が前記中央部材に直交するように前記中央部材の一方面側に設置され、
    前記緩み形成機構は、
    前記中央部材に前記中央部材を貫通して形成され、前記ワイヤ入口と前記ワイヤ出口とをつなぐ仮想直線に交差する方向に直線状に延びる貫通溝と、
    前記溶接ワイヤを挟み込む2つのローラを含むセンサ用ローラセット、及び前記貫通溝にスライド可能に挿通された状態で前記センサ用ローラセットを支持するスライド支持部材を含むセンサローラと、
    前記筐体に設けられ、前記センサローラの位置を検出する位置センサと、
    を備え、
    前記センサローラは、前記送給ローラセットと前記ワイヤ出口との間で前記溶接ワイヤを湾曲させて前記溶接ワイヤに緩みを形成し、且つ前記溶接ワイヤの緩み度合いに応じて前記貫通溝の延伸方向にスライドするように構成され、
    前記制御装置は、前記位置センサの検出結果に基づいて、前記第1電気モータ及び前記第2電気モータの少なくとも一方を制御し、
    前記ワイヤ入口は、前記ワイヤパックの出口の部材に接続されている、
    ワイヤ送給システム。
  2. 第1電気モータにより作動し、溶接トーチに溶接ワイヤを送給する第1送給装置と、
    第2電気モータにより作動し、前記溶接ワイヤを、前記溶接ワイヤが収容されたワイヤパックから前記第1送給装置に送給する第2送給装置と、
    フレキシブルに湾曲可能に構成され、前記第1送給装置と前記第2送給装置とをつなぐように湾曲して配置され、前記溶接ワイヤが送給方向及び径方向に移動可能に挿通されたホース状の案内部材と、
    前記第1電気モータ及び前記第2電気モータを制御する制御装置と、
    を備えるワイヤ送給システムであって、
    前記第2送給装置は、
    筐体と、
    前記筐体に設けられ、前記溶接ワイヤを挟み込む第1ローラ及び第2ローラを含む送給ローラセットと、
    前記筐体に設けられ、前記第1ローラを回転させる前記第2電気モータと、
    前記筐体に設けられ、前記溶接ワイヤに緩みを形成するように構成された緩み形成機構と、
    を備え、
    前記筐体は、
    前記ワイヤパックに対応するワイヤ入口が設けられ、前記筐体の下面を構成する下面部材と、
    前記案内部材に対応するワイヤ出口が設けられ、前記筐体の上面を構成する上面部材と、
    前記ワイヤ入口及び前記ワイヤ出口が一方面側に位置するように、前記下面部材とT字状又はL字状に接続され、且つ前記上面部材とT字状又はL字状に接続された板状の中央部材と、
    を含み、前記ワイヤ入口の軸方向と前記ワイヤ出口の軸方向とが平行にならないように構成され、
    前記第1ローラ及び前記第2ローラは、前記溶接ワイヤが前記ワイヤ入口の軸方向に沿って前記ワイヤ入口から前記送給ローラセットまで直線状に延びるように、それぞれ、回転軸が前記中央部材に直交するように前記中央部材の一方面側に設置され、
    前記緩み形成機構は、
    前記中央部材に前記中央部材を貫通して形成され、前記ワイヤ入口と前記ワイヤ出口とをつなぐ仮想直線に交差する方向に直線状に延びる貫通溝と、
    前記溶接ワイヤを挟み込む2つのローラを含むセンサ用ローラセット、及び前記貫通溝にスライド可能に挿通された状態で前記センサ用ローラセットを支持するスライド支持部材を含むセンサローラと、
    前記筐体に設けられ、前記センサローラの位置を検出する位置センサと、
    を備え、
    前記センサローラは、前記送給ローラセットと前記ワイヤ出口との間で前記溶接ワイヤを湾曲させて前記溶接ワイヤに緩みを形成し、且つ前記溶接ワイヤの緩み度合いに応じて前記貫通溝の延伸方向にスライドするように構成され、
    前記制御装置は、前記位置センサの検出結果に基づいて、前記第1電気モータ及び前記第2電気モータの少なくとも一方を制御し、
    前記貫通溝の延伸方向は、水平方向であり、
    前記下面部材は、前記ワイヤパックの上方において、前記ワイヤパックに接続されている、
    ワイヤ送給システム。
  3. 前記緩み形成機構は、前記センサローラの初期位置において、前記ワイヤ入口から前記ワイヤ出口までの間で、1つの弧状が形成されるように構成されている、
    請求項1又は2に記載のワイヤ送給システム。
  4. 前記緩み形成機構は、前記センサローラと前記ワイヤ出口との間において、前記センサローラの移動に応じて、前記溶接ワイヤの形状が1つの弧状の湾曲形状と直線形状との間を推移するように構成されている、
    請求項1又は2に記載のワイヤ送給システム。
  5. 前記制御装置は、
    前記位置センサの検出値が、緩み側の閾値である緩み閾値より大きい場合、前記溶接ワイヤが張るように、前記第1電気モータの送り側の回転数を前記第2電気モータの送り側の回転数よりも相対的に大きくし、
    前記位置センサの検出値が、張り側の閾値である張り閾値より大きい場合、前記溶接ワイヤが緩むように、前記第1電気モータの送り側の回転数を前記第2電気モータの送り側の回転数よりも相対的に小さくする、
    請求項1又は2に記載のワイヤ送給システム。
  6. 前記案内部材は、前記第1送給装置及び前記第2送給装置が設置された状態で、複数の湾曲部分を有する、
    請求項1又は2に記載のワイヤ送給システム。
  7. 前記第1板状部材は、前記筐体の下面を構成し、
    前記第2板状部材は、前記筐体の上面を構成し、
    前記貫通溝の延伸方向は、水平方向である、
    請求項1に記載のワイヤ送給システム。
  8. 前記ワイヤ入口は、前記第1板状部材に直交するように設けられ、
    前記第2板状部材は、前記第1板状部材とは平行でない傾斜部を含み、
    前記ワイヤ出口は、前記傾斜部に直交するように設けられている、
    請求項7に記載のワイヤ送給システム。
  9. 前記ワイヤ入口は、前記下面部材に直交するように設けられ、
    前記上面部材は、前記下面部材とは平行でない傾斜部を含み、
    前記ワイヤ出口は、前記傾斜部に直交するように設けられている、
    請求項2に記載のワイヤ送給システム。
  10. 前記センサ用ローラセットは、前記センサ用ローラセットと前記ワイヤ出口との間で前記溶接ワイヤに緩みを持たせた初期状態において、前記溶接ワイヤが前記送給ローラセットと前記センサ用ローラセットの間で直線状に延びるように配置されている、
    請求項2、7、8、又は9に記載のワイヤ送給システム。
  11. 前記位置センサは、前記中央部材の他方面側に設置され且つ前記スライド支持部材に接続され、前記スライド支持部材の移動に応じて出力電圧が変わるように構成されている、
    請求項1又は2に記載のワイヤ送給システム。
  12. 前記スライド支持部材は、
    前記貫通溝に挿通される棒状部材と、
    前記棒状部材のうち前記貫通溝に対向する部分に設けられ、前記中央部材に当接する樹脂製の環状部材と、
    を備える、
    請求項1又は2に記載のワイヤ送給システム。
  13. 電気モータにより作動し、溶接トーチに溶接ワイヤを送給する送給装置と、
    前記溶接ワイヤを収容するワイヤパックと、
    フレキシブルに湾曲可能に構成され、前記送給装置と前記ワイヤパックとの間に湾曲して配置され、前記溶接ワイヤが送給方向及び径方向に移動可能に挿通されたホース状の案内部材と、
    前記電気モータを制御する制御装置と、
    を備えるワイヤ送給システムに適用され、前記ワイヤパックと前記送給装置との間に後付け可能に構成され、前記案内部材を介して前記送給装置に前記溶接ワイヤを送給する送給アシスト装置であって、
    筐体と、
    前記筐体に設けられ、前記溶接ワイヤを挟み込む第1ローラ及び第2ローラを含む送給ローラセットと、
    前記筐体に設けられ、前記第1ローラを回転させるアシスト電気モータと、
    前記筐体に設けられ、前記溶接ワイヤに緩みを形成するように構成された緩み形成機構と、
    前記制御装置と通信可能に構成され、前記アシスト電気モータを制御するアシスト制御装置と、
    を備え、
    前記筐体は、
    前記ワイヤパックに対応するワイヤ入口が設けられた第1板状部材と、
    前記案内部材に対応するワイヤ出口が設けられた第2板状部材と、
    前記ワイヤ入口及び前記ワイヤ出口が一方面側に位置するように、前記第1板状部材とT字状又はL字状に接続され、且つ前記第2板状部材とT字状又はL字状に接続された板状の中央部材と、
    を含み、前記ワイヤ入口の軸方向と前記ワイヤ出口の軸方向とが平行にならないように構成され、
    前記第1ローラ及び前記第2ローラは、前記溶接ワイヤが前記ワイヤ入口の軸方向に沿って前記ワイヤ入口から前記送給ローラセットまで直線状に延びるように、それぞれ、回転軸が前記中央部材に直交するように前記中央部材の一方面側に設置され、
    前記緩み形成機構は、
    前記中央部材に前記中央部材を貫通して形成され、前記ワイヤ入口と前記ワイヤ出口とをつなぐ仮想直線に交差する方向に直線状に延びる貫通溝と、
    前記溶接ワイヤを挟み込む2つのローラを含むセンサ用ローラセット、及び前記貫通溝にスライド可能に挿通された状態で前記センサ用ローラセットを支持するスライド支持部材を含むセンサローラと、
    前記筐体に設けられ、前記センサローラの位置を検出する位置センサと、
    を備え、
    前記センサローラは、前記送給ローラセットと前記ワイヤ出口との間で前記溶接ワイヤを湾曲させて前記溶接ワイヤに緩みを形成し、且つ前記溶接ワイヤの緩み度合いに応じて前記貫通溝の延伸方向にスライドするように構成され、
    前記制御装置及び前記アシスト制御装置の少なくとも一方は、前記位置センサの検出結果に基づいて、前記電気モータ及び前記アシスト電気モータの少なくとも一方を制御し、
    前記ワイヤ入口は、前記ワイヤパックの出口の部材に接続されている、
    送給アシスト装置。
  14. 電気モータにより作動し、溶接トーチに溶接ワイヤを送給する送給装置と、
    前記溶接ワイヤを収容するワイヤパックと、
    フレキシブルに湾曲可能に構成され、前記送給装置と前記ワイヤパックとの間に湾曲して配置され、前記溶接ワイヤが送給方向及び径方向に移動可能に挿通されたホース状の案内部材と、
    前記電気モータを制御する制御装置と、
    を備えるワイヤ送給システムに適用され、前記ワイヤパックと前記送給装置との間に後付け可能に構成され、前記案内部材を介して前記送給装置に前記溶接ワイヤを送給する送給アシスト装置であって、
    筐体と、
    前記筐体に設けられ、前記溶接ワイヤを挟み込む第1ローラ及び第2ローラを含む送給ローラセットと、
    前記筐体に設けられ、前記第1ローラを回転させるアシスト電気モータと、
    前記筐体に設けられ、前記溶接ワイヤに緩みを形成するように構成された緩み形成機構と、
    前記制御装置と通信可能に構成され、前記アシスト電気モータを制御するアシスト制御装置と、
    を備え、
    前記筐体は、
    前記ワイヤパックに対応するワイヤ入口が設けられ、前記筐体の下面を構成する下面部材と、
    前記案内部材に対応するワイヤ出口が設けられ、前記筐体の上面を構成する上面部材と、
    前記ワイヤ入口及び前記ワイヤ出口が一方面側に位置するように、前記下面部材とT字状又はL字状に接続され、且つ前記上面部材とT字状又はL字状に接続された板状の中央部材と、
    を含み、前記ワイヤ入口の軸方向と前記ワイヤ出口の軸方向とが平行にならないように構成され、
    前記第1ローラ及び前記第2ローラは、前記溶接ワイヤが前記ワイヤ入口の軸方向に沿って前記ワイヤ入口から前記送給ローラセットまで直線状に延びるように、それぞれ、回転軸が前記中央部材に直交するように前記中央部材の一方面側に設置され、
    前記緩み形成機構は、
    前記中央部材に前記中央部材を貫通して形成され、前記ワイヤ入口と前記ワイヤ出口とをつなぐ仮想直線に交差する方向に直線状に延びる貫通溝と、
    前記溶接ワイヤを挟み込む2つのローラを含むセンサ用ローラセット、及び前記貫通溝にスライド可能に挿通された状態で前記センサ用ローラセットを支持するスライド支持部材を含むセンサローラと、
    前記筐体に設けられ、前記センサローラの位置を検出する位置センサと、
    を備え、
    前記センサローラは、前記送給ローラセットと前記ワイヤ出口との間で前記溶接ワイヤを湾曲させて前記溶接ワイヤに緩みを形成し、且つ前記溶接ワイヤの緩み度合いに応じて前記貫通溝の延伸方向にスライドするように構成され、
    前記制御装置及び前記アシスト制御装置の少なくとも一方は、前記位置センサの検出結果に基づいて、前記電気モータ及び前記アシスト電気モータの少なくとも一方を制御し、
    前記貫通溝の延伸方向は、水平方向であり、
    前記下面部材は、前記ワイヤパックの上方において、前記ワイヤパックに接続されている、
    送給アシスト装置。
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