JP6630165B2 - 自動販売機 - Google Patents

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Description

本発明は、商品を冷却又は加温して販売する自動販売機に関する。
この種の自動販売機においては、一般的に、商品の冷却については、圧縮機、庫外熱交換器(凝縮器)、膨張機構、庫内熱交換器(蒸発器)を有する冷媒回路の庫内熱交換器における吸熱により冷却された空気を循環させることにより実施され、商品の加温については電熱ヒータを用いて実施されていた。しかし、近年においては、商品の加温を、圧縮機、庫内熱交換器(凝縮器)、膨張機構、庫外熱交換器(蒸発器)を有する冷媒回路を用いて実施する自動販売機も開発されている。つまり、冷媒への吸熱により庫室内を冷却可能とすると共に冷媒からの放熱により庫室内を加温可能とするヒートポンプ式の加温冷却装置を備えた自動販売機が開発されている。
このヒートポンプ式の加温冷却装置を備えた自動販売機の一例として、特許文献1に記載された自動販売機が知られている。この自動販売機は、ペットボトルなどの容器に入った飲料(以下「容器入り飲料」という)を冷却又は加温して販売するものである。そして、この自動販売機は、内部の商品収納庫が隔壁によって三つの庫室に区画され、左庫室及び中庫室が加温庫と冷却庫とに切替可能に構成され、右庫室が冷却専用庫として構成されている。各庫室(左庫室、中庫室、右庫室)の冷却は、冷却用の庫内熱交換器(蒸発器)における吸熱により冷却された空気を循環させることにより実施されている。そして、左庫室の加温は、主に加温用の庫内熱交換器(凝縮器)における放熱により加温された空気を循環させることにより実施され、中庫室の加温は、電熱ヒータにより加温された空気を循環させることにより実施されている。
特開2006−138519号公報
ところで、特許文献1に記載された自動販売機のように、複数の庫室(例えば、三つの庫室)を設けた場合、通常、一つの庫室(例えば、中庫室)が他の庫室に比べて著しく小さくなる。
このように、他の庫室に比べて著しく小さい庫室(以下「最小庫室」という)が存在するという条件下において、この最小庫室に加温用の庫内熱交換器(凝縮器)を設けると共に、この庫内熱交換器に圧縮機を接続して、最小庫室内を前記加温用の庫内熱交換器における放熱により加温可能なヒートポンプ式の加温冷却装置を構成することも考えられる。しかし、この構成の場合、最小庫室に設ける加温用の庫内熱交換器の熱容量が著しく小さくなるため、市販の圧縮機のうちの最小能力の圧縮機により冷媒を循環させて前記加温用の庫内熱交換器で熱交換させようとしても、圧縮機の能力が過剰となる。その結果、この構成のヒートポンプ式の加温冷却装置により、最小庫室内を加温させた場合、圧縮機の過剰能力分(余剰能力分)について効率(COP)が悪くなるおそれがある。そのため、一般的に、最小庫室になり得る中庫室については、特許文献1に記載された自動販売機のように、電熱ヒータによって加温している。
しかしながら、この種の自動販売機においては、庫内加温に要するエネルギー(消費電力)の更なる抑制が望まれている。また、最小庫室について、その加温に限らず、冷却についても、上記最小庫室の加温と同様の理由から、最小庫室を単独でヒートポンプ式の加温冷却装置により冷却した場合、圧縮機の能力が過剰となり、効率(COP)が悪くなるおそれがある。
そこで、本発明は、ヒートポンプ式の加温冷却装置を有する自動販売機であって、最小庫室内の加温又は冷却のいずれにおいても、その加温又は冷却に要するエネルギーを抑制することのできる自動販売機を提供することを目的とする。
本発明の一側面によると、それぞれが隔壁によって区画される少なくとも三つの商品収納用の庫室と、冷媒を圧縮する圧縮機を有し該圧縮機から送出された冷媒を循環させ、該冷媒への吸熱により前記庫室内を冷却可能とすると共に前記冷媒からの放熱により前記庫室内を加温可能とするヒートポンプ式の加温冷却装置とを備えた自動販売機であって、前記加温冷却装置は、前記少なくとも三つの庫室のうちの最小庫室内を加温する場合に、前記圧縮機から送出された冷媒を、前記最小庫室に配置された加温用庫内熱交換器と、前記少なくとも三つの庫室のうちの前記最小庫室以外の少なくとも一つの庫室に配置された加温用庫内熱交換器とに連続して流すための最小庫室加温用冷媒流路と、前記最小庫室内を冷却する場合に、前記圧縮機から送出された冷媒を、前記最小庫室に配置された冷却用庫内熱交換器と、前記少なくとも三つの庫室のうちの前記最小庫室以外の少なくとも一つの庫室に配置された冷却用庫内熱交換器とに連続して流すための最小庫室冷却用冷媒流路と、を含む。
前記一側面による自動販売機において、ヒートポンプ式の加温冷却装置は、最小庫室内を加温する場合には、圧縮機から送出された冷媒を、最小庫室加温用冷媒流路により、最小庫室に配置された加温用庫内熱交換器と、最小庫室以外の少なくとも一つの庫室に配置された加温用庫内熱交換器とに連続的に流している。このため、最小庫室加温用冷媒流路によって、最小庫室を含む少なくとも二つの庫室に配置された少なくとも二つの加温用庫内熱交換器が互いに直列的に接続されることになり、最小庫室内を加温する際には、この少なくとも二つの加温用庫内熱交換器を一つの大きな加温用庫内熱交換器とみなすことができる。したがって、最小庫室の加温用庫内熱交換器の熱容量が著しく小さい場合であっても、適切な能力の圧縮機を採用することができるため、加温に要するエネルギーを抑制することができる。
さらに、前記ヒートポンプ式の加温冷却装置は、最小庫室内を冷却する場合には、圧縮機から送出された冷媒を、最小庫室冷却用冷媒流路により、最小庫室に配置された冷却用庫内熱交換器と、最小庫室以外の少なくとも一つの庫室に配置された冷却用庫内熱交換器とに連続的に流している。このため、最小庫室冷却用冷媒流路によって、最小庫室を含む少なくとも二つの庫室に配置された少なくとも二つの冷却用庫内熱交換器が互いに直列的に接続されることになり、最小庫室内を冷却する際には、この少なくとも二つの冷却用庫内熱交換器を一つの大きな冷却用庫内熱交換器とみなすことができる。したがって、最小庫室の冷却用庫内熱交換器の熱容量が著しく小さい場合であっても、適切な能力の圧縮機を採用することができるため、冷却に要するエネルギーを抑制することができる。
このようにして、ヒートポンプ式の加温冷却装置を有する自動販売機であって、最小庫室内の加温又は冷却のいずれにおいても、その加温又は冷却に要するエネルギーを抑制することのできる自動販売機を提供することができる。
本発明が適用された自動販売機の第1実施形態の概略構成を示す図である。 前記自動販売機の加温冷却装置の回路構成図である。 前記自動販売機の左庫室及び中庫室を加温すると共に右庫室内を冷却する場合(HHCモード)の前記加温冷却装置の状態(冷媒循環経路)を示す図である。 前記自動販売機の左庫室内を加温すると共に中庫室及び右庫室内を冷却する場合(HCCモード)の前記加温冷却装置の状態(冷媒循環経路)を示す図である。 本発明が適用された自動販売機の第2実施形態における加温冷却装置の回路構成図である。 前記左庫室及び中庫室を加温すると共に右庫室内を冷却する場合(HHCモード)の前記第2実施形態の加温冷却装置の状態(冷媒循環経路)を示す図である。 前記左庫室内を加温すると共に、中庫室及び右庫室内を冷却する場合(HCCモード)の前記第2実施形態の加温冷却装置の状態(冷媒循環経路)を示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明が適用された自動販売機の第1実施形態の概略構成を示す図である。本実施形態による自動販売機1は、容器入り飲料を冷却又は加温して販売可能に構成されており、内部に断熱構造の商品収納庫2を有する。商品収納庫2は、断熱壁(隔壁)3によって三つの庫室(左庫室4、中庫室5、及び右庫室6)に区画され、当該三つの庫室4〜6は自動販売機1の幅方向に連続的に並んで配置されている。本実施形態においては、三つの庫室4〜6のうち中庫室5の容積が最も小さいものとする。つまり、本実施形態においては、庫室は三つ設けられ、この三つの庫室のうちの左庫室4と右庫室6との間に、容積が最も小さい中庫室5が配置される場合を一例として説明する。
なお、この中庫室5が本発明に係る「最小庫室」に相当する。また、本実施形態において、左庫室4が本発明に係る「第1庫室」に相当し、右庫室6が本発明に係る「第2庫室」に相当するものとする。
各庫室4〜6には、多数の容器入り飲料を収容すると共に商品搬出機構を有した商品収納装置(図示省略)が設置されている。そして、自動販売機1は、例えば、図示省略の商品選択ボタンが押されることにより、前記商品収納装置のいずれかが前記商品選択ボタンに対応する商品(容器入り飲料)を図示省略の商品取出口に搬出するように構成されている。
左庫室(第1庫室)4には第1庫内熱交換ユニット7が設置され、中庫室(最小庫室)5には第2庫内熱交換ユニット8が設置され、右庫室(第2庫室)6には第3庫内熱交換ユニット9が設置されている。また、商品収納庫2の下側の機械室10には庫外熱交換ユニット11が設置されている。第1〜3庫内熱交換ユニット7〜9と庫外熱交換ユニット11とは冷媒配管20を介して接続されて、冷媒を循環させることによって左庫室4内、中庫室5内、及び右庫室6内を冷却又は加温可能なヒートポンプ式の加温冷却装置30を構成している。なお、以下において、第1庫内熱交換ユニット7、第2庫内熱交換ユニット8、第3庫内熱交換ユニット9、庫外熱交換ユニット11を、それぞれ、単に、第1庫内ユニット7、第2庫内ユニット8、第3庫内ユニット9、庫外ユニット11という。
本実施形態において、左庫室4及び中庫室5は加温冷却装置30によって冷却又は加温されて冷却庫又は加温庫として機能する。つまり、左庫室4及び中庫室5はそれぞれ冷却庫と加温庫とに切替可能に構成されている。また、右庫室6は加温冷却装置30によって冷却されて冷却庫(冷却専用庫)として機能する。
本実施形態では、加温冷却装置30は、左庫室4、中庫室5、右庫室6の順に、加温、加温、冷却(HHCモード)、加温、冷却、冷却(HCCモード)、冷却、冷却、冷却(CCCモード)の運転を実行可能である。また、以下では、前記HHCモードを通常の運転モードとした場合を一例に挙げて説明する。
図2は、前記ヒートポンプ式の加温冷却装置30の回路構成図である。
上述のように、加温冷却装置30は、左庫室4に設置された第1庫内ユニット7、中庫室5に設置された第2庫内ユニット8、右庫室6に設置された第3庫内ユニット9、機械室10に配置された庫外ユニット11、及び第1〜第3庫内ユニット7〜9と庫外ユニット11とを接続する冷媒配管20を含む。そして、加温冷却装置30において、冷媒が冷媒配管20を介して前記第1〜第3庫内ユニット7〜9を選択的に経由して循環することによって、左庫室4内、中庫室5内のそれぞれが冷却又は加温されると共に、右庫室6内が冷却される。つまり、加温冷却装置30は、後述する圧縮機31から送出された冷媒を、冷媒配管20を介して循環させ、冷媒への吸熱により庫室(冷却庫としての各庫室4〜6)内を冷却可能とすると共に、冷媒からの放熱により庫室(加温庫としての左庫室4、中庫室5)内を加温可能とするように構成されている。
前記第1庫内ユニット7は、第1庫内凝縮器(加温用庫内熱交換器)71と、第1庫内凝縮器71に送風する第1庫内凝縮器ファン(加温用ファン)72と、第1庫内蒸発器(冷却用庫内熱交換器)73と、第1庫内蒸発器73に送風する第1庫内蒸発器ファン(冷却用ファン)74とを有する。
前記第2庫内ユニット8は、第2庫内凝縮器(加温用庫内熱交換器)81と、第2庫内凝縮器81に送風する第2庫内凝縮器ファン(加温用ファン)82と、第2庫内蒸発器(冷却用庫内熱交換器)83と、第2庫内蒸発器83に送風する第2庫内蒸発器ファン(冷却用ファン)84とを有する。
前記第3庫内ユニット9は、第3庫内蒸発器(冷却用庫内熱交換器)91と、第3庫内蒸発器91に送風する第3庫内蒸発器ファン(冷却用ファン)92とを有する。
つまり、本実施形態では、加温用庫内熱交換器は左庫室4と中庫室5にそれぞれ配置され、冷却用庫内熱交換器は左庫室4と中庫室5と右庫室6にそれぞれ配置され、加温用ファンが各加温用庫内熱交換器に隣接してそれぞれ配置され、冷却用ファンが各加温用庫内熱交換器に隣接してそれぞれ配置されている。
各庫内凝縮器71,81は、前記冷媒と対応する庫室4,5内の空気とを熱交換させることによって、対応する庫室4,5内を加温する。そして、各庫内蒸発器73,83,91は、前記冷媒と対応する庫室4〜6内の空気とを熱交換させることによって、対応する庫室4〜6内を冷却する。また、庫内凝縮器71,81及び庫内蒸発器73,83,91における熱交換は、それぞれに対応するファン72,74,82,84,92による送風により促進される。なお、冷媒が庫内凝縮器71,81内を通過していれば、それぞれに対応する加温用ファン72,82が停止していても、庫内凝縮器71,81内の冷媒の熱が庫室4,5内へ自然放熱され得る。また、冷媒が庫内蒸発器73,83,91内を通過していれば、それぞれに対応する冷却用ファン74,84,92が停止していても、庫室4,5,6内の空気の熱が庫内蒸発器73,83,91内の冷媒に自然吸熱され得る。
前記庫外ユニット11は、圧縮機31と、庫外中間凝縮器(庫外熱交換器)32と、庫外中間凝縮器32に送風する庫外中間凝縮器ファン33と、庫外メイン凝縮器34と、庫外メイン凝縮器34に送風する庫外メイン凝縮器ファン35と、膨張機構(第1キャピラリチューブ36、第2キャピラリチューブ37、第3キャピラリチューブ38、電子膨張弁39)とを有する。
前記圧縮機31は冷媒を圧縮する(高温高圧のガス冷媒とする)。庫外中間凝縮器32及び庫外メイン凝縮器34は冷媒を凝縮させて冷却する。前記膨張機構は庫外中間凝縮器32や庫外メイン凝縮器34で冷却された冷媒を膨張させて低温低圧化する。
なお、本実施形態において、庫外中間凝縮器32が本発明に係る「庫外熱交換器」に相当する。つまり、本実施形態では、圧縮機は一つ設けられ、加温冷却装置30は、冷媒を凝縮させる庫外熱交換器(庫外中間凝縮器32)及び冷媒を膨張させる膨張機構(第1キャピラリチューブ36、第2キャピラリチューブ37、第3キャピラリチューブ38、電子膨張弁39)を更に含む。また、前記膨張機構として各キャピラリチューブ36〜38に加えて電子膨張弁39が設けられているが、電子膨張弁39を設けなくてもよい。
冷媒配管20は、第1〜第5冷媒流路L1〜L5を含む。
前記第1冷媒流路L1は、冷媒を圧縮機31、第1庫内凝縮器71、第2庫内凝縮器81、庫外中間凝縮器32、電子膨張弁39、第3キャピラリチューブ38及び第3庫内蒸発器91の順に流して循環させるための流路(後述する図3において太線で示した部分)である。圧縮機31から送出された冷媒が、第1冷媒流路L1(詳しくは後述する最小庫室加温用冷媒流路20a)を介して第1庫内凝縮器71と第2庫内凝縮器81とに連続して流れた後に、庫外中間凝縮器32及び第3庫内蒸発器91を経由して圧縮機31に還流することにより、左庫室4内及び中庫室5内が加温されると共に、右庫室6内が冷却される。これにより、前記HHCモードの運転が行われる。
なお、本実施形態においては、この第1冷媒流路L1のうちの第1庫内凝縮器71と第2庫内凝縮器81との間を直列に接続している部分が本発明に係る「最小庫室加温用冷媒流路」に相当し、この部分を以下において最小庫室加温用冷媒流路20aという。
前記第2冷媒流路L2は、圧縮機31及び第1庫内凝縮器71を通過した冷媒を、第2庫内凝縮器81を経由することなく、庫外中間凝縮器32に流すための流路である。第2冷媒流路L2は、最小庫室加温用冷媒流路20aから分岐して第1冷媒流路L1における第2庫内凝縮器81と庫外中間凝縮器32との間の部位に接続している。最小庫室加温用冷媒流路20aから第2冷媒流路L2が分岐する分岐部B1には第1流路切替弁(電磁三方弁)V1が設けられている。この第1流路切替弁V1は、OFF時(無通電時)には最小庫室加温用冷媒流路20aにおける分岐部B1の第1庫内凝縮器71側と第2庫内凝縮器81側とを連通させ、ON時(通電時)には最小庫室加温用冷媒流路20aにおける分岐部B1の第1庫内凝縮器71側と第2冷媒流路L2とを連通させるように構成されている。
前記第3冷媒流路L3は、庫外中間凝縮器32及び電子膨張弁39を通過した冷媒を、第2庫内蒸発器83経由で循環させるための流路である。冷媒が第3冷媒流路L3を流れることにより中庫室5内が冷却される。第3冷媒流路L3は、第1冷媒流路L1における電子膨張弁39と第3キャピラリチューブ38との間の部位から分岐し、第2キャピラリチューブ37及び第2庫内蒸発器83を経由した後に、第1冷媒流路L1における第3キャピラリチューブ38と第3庫内蒸発器91との間の部位に接続している。第1冷媒流路L1から第3冷媒流路L3が分岐する分岐部B2には第2流路切替弁(電磁三方弁)V2が設けられている。この第2流路切替弁V2は、OFF時には第1冷媒流路L1における分岐部B2の庫外中間凝縮器32側と第3庫内蒸発器91側とを連通させ、ON時には第1冷媒流路L1における分岐部B2の庫外中間凝縮器32側と第3冷媒流路L3とを連通させるように構成されている。
なお、本実施形態においては、第1冷媒流路L1及び第3冷媒流路L3のうちの第2庫内蒸発器83と第3庫内蒸発器91との間を直列に接続している部分が本発明に係る「最小庫室冷却用冷媒流路」に相当し、この部分を以下において最小庫室冷却用冷媒流路20bという。
前記第4冷媒流路L4は、圧縮機31を通過した冷媒(つまり、第1庫内凝縮器71を通過する前の冷媒)を、庫外メイン凝縮器34に流した後に、第1冷媒流路L1における電子膨張弁39と第2流路切替弁V2との間の部位に合流させるための流路である。第4冷媒流路L4は、第1冷媒流路L1における圧縮機31と第1庫内凝縮器71との間の部位から分岐し、庫外メイン凝縮器34を経由した後に、第1冷媒流路L1における電子膨張弁39と第2流路切替弁V2との間の部位に接続している。第1冷媒流路L1から第4冷媒流路L4が分岐する分岐部B3には第3流路切替弁(電磁三方弁)V3が設けられている。この第3流路切替弁V3は、OFF時には第1冷媒流路L1における分岐部B3の圧縮機31側と第1庫内凝縮器71側とを連通させ、ON時には第1冷媒流路L1における分岐部B3の圧縮機31側と第4冷媒流路L4とを連通させるように構成されている。
前記第5冷媒流路L5は、庫外メイン凝縮器34を通過した冷媒を、第1キャピラリチューブ36及び第1庫内蒸発器73経由で循環させるための流路である。第5冷媒流路L5は、第1冷媒流路L1における第4冷媒流路L4の下流側の合流点J1と第2流路切替弁V2との間の部位から分岐し、第1キャピラリチューブ36及び第1庫内蒸発器73を経由した後に、第1冷媒流路L1における第3キャピラリチューブ38と第3庫内蒸発器91との間の部位に接続している。第1冷媒流路L1から第5冷媒流路L5が分岐する分岐部B4には第4流路切替弁(電磁三方弁)V4が設けられている。この第4流路切替弁V4は、OFF時には第1冷媒流路L1における分岐部B4の合流点J1側と第2流路切替弁V2側とを連通させ、ON時には第1冷媒流路L1における分岐部B4の合流点J1側と第5冷媒流路L5とを連通させるように構成されている。
また、第1冷媒流路L1における第2庫内凝縮器81と庫外中間凝縮器32との間の部位には第2庫内凝縮器81側に向う流れを規制する逆止弁CV1が設けられ、第1冷媒流路L1における庫外中間凝縮器32と電子膨張弁39との間の部位には庫外中間凝縮器32側に向う流れを規制する逆止弁CV2が設けられている。第2冷媒流路L2には第1流路切替弁V1側に向う流れを規制する逆止弁CV3が設けられている。第4冷媒流路L4における庫外メイン凝縮器34と合流点J1との間の部位には庫外メイン凝縮器34側に向う流れを規制する逆止弁CV4が設けられている。第5冷媒流路L5における第1庫内蒸発器73よりも下流側の部位には第1庫内蒸発器73側に向う流れを規制する逆止弁CV5が設けられている。
以上のように構成された加温冷却装置30の動作は、自動販売機1の制御装置(図示省略)によって制御される。すなわち、前記制御装置は、図示省略の各種センサから、各庫室4〜6の庫内温度、各凝縮器32,34,71,81の冷媒入口温度及び冷媒出口温度、各蒸発器73,83,91の冷媒入口温度及び冷媒出口温度、及び外気温などを入力する。そして、前記制御装置は、前記第1〜第4流路切替弁V1〜V4、圧縮機31、各ファン33,35,72,74,82,84,92、電子膨張弁39を適宜制御して加温冷却装置30の動作を制御する。以下、前記制御装置によって実行される加温冷却装置30の動作制御について、HHCモード(図3)とHCCモード(図4)の場合を一例に挙げて詳述する。
(1)HHCモード(1圧縮機)
前記制御装置は、自動販売機1のHHCモードでの起動時(再起動時を含む)においては、左庫室4及び中庫室5の庫内温度を、容器入り飲料をホット飲料として飲み頃の温度に加温可能な第1設定温度(例えば、50〜60℃程度)まで上昇させ、右庫室6の庫内温度を、容器入り飲料をコールド飲料として飲み頃の温度に冷却可能な第2設定温度(例えば、3〜8℃程度)まで低下させるように、加温冷却装置30の動作を制御する。
図3は、左庫室4内と中庫室5内を加温すると共に右庫室6内を冷却する場合の加温冷却装置30の状態(冷媒循環経路)を示している。前記制御装置は、HHCモードの場合、圧縮機31、庫外中間凝縮器ファン33、第1庫内凝縮器ファン72、第2庫内凝縮器ファン82、及び第3庫内蒸発器ファン92を起動させる(V1〜V4はOFF)。すると、図3に示すように、冷媒は、圧縮機31、第1庫内凝縮器71、第2庫内凝縮器81、庫外中間凝縮器32、電子膨張弁39、第3キャピラリチューブ38、及び第3庫内蒸発器91の順に循環し、これにより、左庫室4及び中庫室5の庫内温度が上昇すると共に、右庫室6の庫内温度が低下する。
このように、加温冷却装置30は、図3に示すように、中庫室5内を加温する場合には、圧縮機31から送出された冷媒を、最小庫室加温用冷媒流路20aを介して第1庫内凝縮器71及び第2庫内凝縮器81に連続して流した後に、庫外中間凝縮器32、膨張機構(電子膨張弁39、第3キャピラリチューブ38)及び第3庫内蒸発器91を経由して圧縮機31に還流させる。
そして、前記制御装置は、左庫室4の庫内温度と中庫室5の庫内温度との温度差が所定の第1閾値以下に維持されるように第1庫内凝縮器ファン72と第2庫内凝縮器ファン82を作動させる。具体的には、前記制御装置は、左庫室4内と中庫室5内の加温中に、前記温度差が第1閾値より小さく設定された第1予備閾値を超えた場合は、第1庫内凝縮器ファン72と第2庫内凝縮器ファン82のうちの庫内温度が高い方の庫室に設けられている方のファン(72又は82)を停止させ、その後、前記温度差が第1予備閾値以下になったところで、停止させた方のファン(72又は82)を再び作動させる。そして、前記制御装置は、例えば、左庫室4の庫内温度と中庫室5の庫内温度が前記第1設定温度の上限値まで上昇すると、第1庫内凝縮器ファン72と第2庫内凝縮器ファン82を停止させ、右庫室6の庫内温度が前記第2設定温度の下限値まで低下すると、庫外中間凝縮器ファン33及び第3庫内蒸発器ファン92を停止させる。前記制御装置は、左庫室4及び中庫室5の庫内温度が前記第1設定温度の上限値まで上昇すると共に右庫室6の庫内温度が前記第2設定温度の下限値まで低下すると(すなわち、自動販売機1のHHCモードの起動運転が完了すると)、圧縮機31を停止して加温冷却装置30を停止させる(待機状態とする)。その後、前記制御装置は、加温冷却装置30の停止(待機)中、各庫室4〜6の庫内温度を監視し、必要に応じて加温冷却装置30を適宜動作させることにより、左庫室4及び中庫室5の庫内温度を前記第1設定温度に保持し、右庫室6の庫内温度を前記第2設定温度に保持する。
(2)HCCモード(1圧縮機)
前記制御装置は、自動販売機1のHCCモードでの起動時(再起動時を含む)においては、左庫室4の庫内温度を前記第1設定温度まで上昇させ、中庫室5及び右庫室6の庫内温度を前記第2設定温度まで低下させるように、加温冷却装置30の動作を制御する。
図4は、左庫室4内を加温すると共に中庫室5内と右庫室6内を冷却する場合の加温冷却装置30の状態(冷媒循環経路)を示している。前記制御装置は、HCCモードの場合、圧縮機31、庫外中間凝縮器ファン33、第1庫内凝縮器ファン72、第2庫内蒸発器ファン84、及び第3庫内蒸発器ファン92を起動させ、第1流路切替弁V1及び第2流路切替弁V2をONする(V3及びV4はOFF)。すると、図4に示すように、冷媒は、圧縮機31、第1庫内凝縮器71、庫外中間凝縮器32、電子膨張弁39、第2キャピラリチューブ37、第2庫内蒸発器83及び第3庫内蒸発器91の順に循環し、これにより、左庫室4の庫内温度が上昇すると共に、中庫室5及び右庫室6の庫内温度が低下する。
このように、加温冷却装置30は、図4に示すように、中庫室5内を冷却する場合には、圧縮機31から送出された冷媒を、第1庫内凝縮器71、庫外中間凝縮器32及び膨張機構(電子膨張弁39、第2キャピラリチューブ37)に流した後に、最小庫室冷却用冷媒流路20bを介して第2庫内蒸発器83及び第3庫内蒸発器91を経由して圧縮機31に還流させる。
そして、前記制御装置は、中庫室5の庫内温度と右庫室6の庫内温度との温度差が所定の第2閾値以下に維持されるように第2庫内蒸発器ファン84と第3庫内蒸発器ファン92を作動させる。具体的には、前記制御装置は、中庫室5内と右庫室6内の冷却中に、前記温度差が第2閾値より小さく設定された第2予備閾値を超えた場合は、第2庫内蒸発器ファン84と第3庫内蒸発器ファン92のうちの庫内温度が低い方の庫室に設けられている方のファン(84又は92)を停止させ、前記温度差が第2予備閾値以下になったところで、停止させた方のファン(84又は92)を再び作動させる。そして、前記制御装置は、例えば、左庫室4の庫内温度が前記第1設定温度の上限値まで上昇すると、第1庫内凝縮器ファン72を停止させ、中庫室5の庫内温度と右庫室6の庫内温度が前記第2設定温度の下限値まで低下すると、庫外中間凝縮器ファン33、第2庫内蒸発器ファン84及び第3庫内蒸発器ファン92を停止させる。前記制御装置は、左庫室4の庫内温度が前記第1設定温度の上限値まで上昇すると共に中庫室5及び右庫室6の庫内温度が前記第2設定温度の下限値まで低下すると(すなわち、自動販売機1のHCCモードの起動運転が完了すると)、圧縮機31を停止して加温冷却装置30を停止させる(待機状態とする)。その後、前記制御装置は、加温冷却装置30の停止中、各庫室4〜6の庫内温度を監視し、必要に応じて加温冷却装置30を適宜動作させることにより、左庫室4の庫内温度を前記第1設定温度に保持し、中庫室5及び右庫室6の庫内温度を前記第2設定温度に保持する。
なお、加温冷却装置30は、CCCモードの運転も実行可能である。前記制御装置は、CCCモードの場合、例えば、冷媒循環経路の切替により、左庫室4及び右庫室6の冷却と、中庫室5及び右庫室6の冷却とを個別に実行させる。前記制御装置は、左庫室4及び右庫室6の冷却の際には、圧縮機31、庫外メイン凝縮器ファン35、第1庫内蒸発器ファン74、第3庫内蒸発器ファン92を起動させ、第3流路切替弁V3及び第4流路切替弁V4をONする(V1及びV2はOFF)。すると、図示を省略するが、冷媒は、圧縮機31、庫外メイン凝縮器34、第1キャピラリチューブ36、第1庫内蒸発器73及び第3庫内蒸発器91の順に循環し、これにより、左庫室4及び右庫室6の庫内温度が低下する。そして、前記制御装置は、中庫室5及び右庫室6の冷却の際には、圧縮機31、庫外メイン凝縮器ファン35、第2庫内蒸発器ファン84、第3庫内蒸発器ファン92を起動させ、第2流路切替弁V2及び第3流路切替弁V3をONする(V1及びV4はOFF)。すると、図示を省略するが、冷媒は、圧縮機31、庫外メイン凝縮器34、第2キャピラリチューブ37、第2庫内蒸発器83及び第3庫内蒸発器91の順に循環し、これにより、中庫室5及び右庫室6の庫内温度が低下する。
以上説明した第1実施形態による自動販売機1において、ヒートポンプ式の加温冷却装置30は、中庫室5内を加温する場合には、圧縮機31から送出された冷媒を、最小庫室加温用冷媒流路20aにより、中庫室5に配置された第2庫内凝縮器81と、左庫室4に配置された第1庫内凝縮器71とに連続的に流している。このため、最小庫室加温用冷媒流路20aによって、左庫室4及び中庫室5に配置された二つの加温用庫内熱交換器71,81が互いに直列的に接続されることになり、中庫室5内を加温する際には、この二つの加温用庫内熱交換器71,81を一つの大きな加温用庫内熱交換器とみなすことができる。したがって、中庫室5の第2庫内凝縮器81の熱容量が著しく小さい場合であっても、適切な能力の圧縮機31を採用することができるため、加温に要するエネルギーを抑制することができる。
さらに、加温冷却装置30は、中庫室5内を冷却する場合には、圧縮機31から送出された冷媒を、最小庫室冷却用冷媒流路20bにより、中庫室5に配置された第2庫内蒸発器83と、右庫室6に配置された第3庫内蒸発器91とに連続的に流している。このため、最小庫室冷却用冷媒流路20bによって、中庫室5及び右庫室6に配置された二つの冷却用庫内熱交換器83,91が互いに直列的に接続されることになり、中庫室5内を冷却する際には、この二つの冷却用庫内熱交換器83,91を一つの大きな冷却用庫内熱交換器とみなすことができる。したがって、中庫室5の第2庫内蒸発器83の熱容量が著しく小さい場合であっても、適切な能力の圧縮機31を採用することができるため、冷却に要するエネルギーを抑制することができる。
このようにして、ヒートポンプ式の加温冷却装置30を有する自動販売機1であって、中庫室5内の加温又は冷却のいずれにおいても、その加温又は冷却に要するエネルギーを抑制することのできる自動販売機1を提供することができる。
詳しくは、本実施形態では、前記HHCモードにおいて、第1庫内凝縮器ファン72と第2庫内凝縮器ファン82の両方が同時に作動している際には、左庫室4及び中庫室5の加温が同時に促進される。この場合、第1庫内凝縮器71と第2庫内凝縮器81の両方で積極的に冷媒から放熱させて対応する庫室4,5内を加温しているので、圧縮機31の能力が過剰になることなく加温運転を行うことができる。
一方、HHCモードにおいて、第1庫内凝縮器ファン72と第2庫内凝縮器ファン82のいずれか一方だけ作動している際には、ファンが作動している方の庫室(左庫室4又は中庫室5)の加温が促進される。この場合、ファンが停止している方の庫室(左庫室4又は中庫室5)では、対応する庫内凝縮器(71又は81)に冷媒が通過するだけでも冷媒から自然放熱するので、その自然放熱分で庫室下部(販売間近の下部商品)の温度低下を防いで加温状態が維持され得る。したがって、HHCモードにおいて、例えば、第1庫内凝縮器ファン72を停止させ、第2庫内凝縮器ファン82を作動させ、実質的に中庫室5のみを加温(つまり、中庫室5を実質的に単独で加温)する場合もある。この場合であっても、圧縮機31から送出された冷媒は、最小庫室加温用冷媒流路20aを介して第1庫内凝縮器71及び第2庫内凝縮器81に連続して流れるため、第2庫内凝縮器81で放熱しきれない分を、第1庫内凝縮器71で自然放熱させることができる。その結果、第2庫内凝縮器81で放熱しきれない分を、左庫室4の温度低下の防止のために有効に用いることができる。これにより、実質的に中庫室5のみを加温する場合であっても、過剰能力を発生させることなく、加温冷却装置30を運転することができ、加温に要するエネルギーを抑制することができる。
さらに、本実施形態では、前記HCCモードにおいて、第2庫内蒸発器ファン84と第3庫内蒸発器ファン92の両方が作動している際には、中庫室5及び右庫室6の冷却が同時に促進される。この場合、第2庫内蒸発器83と第3庫内蒸発器91の両方で積極的に冷媒に吸熱させて対応する庫室5,6内を冷却しているので、圧縮機31の能力が過剰になることなく冷却運転を行うことができる。
一方、HCCモードにおいて、第2庫内蒸発器ファン84と第3庫内蒸発器ファン92のいずれか一方だけ作動している際には、ファンが作動している方の庫室(中庫室5又は右庫室6)の冷却が促進される。この場合、ファンが停止している方の庫室(中庫室5又は右庫室6)では、対応する庫内蒸発器(83又は91)に冷媒が通過するだけでも冷媒に自然吸熱されるので、その自然吸熱分で庫室下部(販売間近の下部商品)の温度上昇を防いで冷却状態が維持され得る。したがって、HCCモードにおいて、例えば、第2庫内蒸発器ファン84を作動させ、第3庫内蒸発器ファン92を停止させ、実質的に中庫室5のみを冷却(中庫室5を実質的に単独で冷却)する場合もある。この場合、圧縮機31から送出された冷媒は、最小庫室冷却用冷媒流路20bを介して第2庫内蒸発器83及び第3庫内蒸発器91に連続して流れるため、第2庫内蒸発器83で吸熱しきれない分を、第3庫内蒸発器91で自然吸熱させて、右庫室6の温度上昇を防止する。これにより、実質的に中庫室5のみを冷却する場合であっても、過剰能力を発生させることなく、加温冷却装置30を運転することができ、冷却に要するエネルギーを抑制することができる。
このように、本実施形態では、HHCモードにおいて、左庫室4及び中庫室5を同時に加温する運転に限らず、左庫室4及び中庫室5のいずれか一方を優先して加温する運転を行うこともできる。また、HCCモードにおいて、中庫室5及び右庫室6を同時に冷却する運転に限らず、中庫室5及び右庫室6のいずれか一方を優先して冷却することもできる。さらに、HHCモードにおいて実質的に中庫室5のみを加温する場合であっても、加温に要するエネルギーを抑制することができ、HCCモードにおいて実質的に中庫室5のみを冷却する場合であっても、冷却に要するエネルギーを抑制することができる。
また、本実施形態においては、一つの圧縮機31から送出される冷媒の循環経路を適宜切替えて、冷媒を適宜の熱交換器32,34,71,73,81,83,91を経由して循環させる構成である。これにより、一つの圧縮機31により、各冷却モード(HHCモード、HCCモード、CCCモード等)における冷媒の圧送を行うことができる。
なお、上記第1実施形態における自動販売機1では、加温用と冷却用に共通して一つの圧縮機を設ける場合を一例に挙げて説明したが、これに限らず、以下に説明する第2実施形態における自動販売機1のように、加温用の圧縮機と冷却用の圧縮機を個別に設け、これに伴い冷媒回路を加温用の回路と冷却用の回路を分離して構成してもよい。つまり、加温冷却装置30(図2)に代えて、例えば、図5に示す加温冷却装置50を採用してもよい。
図5は、第2実施形態における加温冷却装置50の回路構成図である。加温冷却装置50において、各庫内ユニット7〜9の構成については上述の加温冷却装置30(図2)と同じであるが、庫外ユニット11の構成と冷媒配管20の構成については前記加温冷却装置30と異なる。以下では、上述の加温冷却装置30(図2)と図5に示す加温冷却装置50との相違点について主に説明する。なお、図5において、図2と同じ構成要素については同一の符号を用いている。
前記加温冷却装置50は、各庫内ユニット7〜9、庫外ユニット11、及び各庫内ユニット7〜9と庫外ユニット11とを接続する冷媒配管20を含む。この加温冷却装置50の冷媒回路は、上述したように、加温用の冷媒回路と冷却用の冷媒回路とに分離されている。
本実施形態において、庫外ユニット11は、加温用の圧縮機51と、冷却用の圧縮機52と、冷媒を蒸発させるための第1庫外熱交換器としての庫外蒸発器53と、庫外蒸発器53に送風する庫外蒸発器ファン54と、冷媒を凝縮させるための第2庫外熱交換器としての庫外凝縮器55と、庫外凝縮器55に送風する庫外凝縮器ファン56と、第1膨張機構としての電子膨張弁57と、第2膨張機構(第4キャピラリチューブ58、第5キャピラリチューブ59、第6キャピラリチューブ60)とを有する。加温冷却装置50の加温用冷媒回路は、圧縮機51、各庫内凝縮器71,81、各庫内凝縮器ファン72,82、第1膨張機構としての電子膨張弁57、庫外蒸発器53、及び、庫外蒸発器ファン54を含んで構成される。加温冷却装置50の冷却用冷媒回路は、圧縮機52、庫外凝縮器55、庫外凝縮器ファン56、前記第2膨張機構58〜60、各庫内蒸発器73,83,91、及び各庫内蒸発器ファン74,84,92を含んで構成される。
つまり、本実施形態では、圧縮機は加温用と冷却用にそれぞれ設けられ、加温冷却装置50は、冷媒を蒸発させる第1庫外熱交換器(庫外蒸発器53)と、冷媒を凝縮させる第2庫外熱交換器(庫外凝縮器55)と、冷媒を膨張させる第1膨張機構(電子膨張弁57)及び第2膨張機構(第4キャピラリチューブ58、第5キャピラリチューブ59、第6キャピラリチューブ60)とを含む。
本実施形態において、冷媒配管20は、第6〜第10冷媒流路L6〜L10を含む。
前記第6冷媒流路L6は、冷媒を圧縮機51、第1庫内凝縮器71、第2庫内凝縮器81、電子膨張弁57、庫外蒸発器53の順に流して循環させるための流路(後述する図6において太線で示した部分)である。圧縮機51から送出された冷媒が、第6冷媒流路L6(詳しくは最小庫室加温用冷媒流路20a)を介して第1庫内凝縮器71と第2庫内凝縮器81とに連続して流れた後に、電子膨張弁57及び庫外蒸発器53を経由して圧縮機51に還流することにより、左庫室4内及び中庫室5内が加温される。
なお、本実施形態においては、この第6冷媒流路L6のうちの第1庫内凝縮器71と第2庫内凝縮器81との間を直列に接続している部分が最小庫室加温用冷媒流路20aに相当する。
前記第7冷媒流路L7は、冷媒を圧縮機52、庫外凝縮器55、第6キャピラリチューブ60、第3庫内蒸発器91の順に流して循環させるための流路(後述する図6において、L6の内側にて太線で示した部分)である。圧縮機52から送出された冷媒が、第7冷媒流路L7を介して庫外凝縮器55、第6キャピラリチューブ60、第3庫内蒸発器91を経由して圧縮機52に還流することにより、右庫室6内が冷却される。
このように、冷媒が第6冷媒流路L6を介して循環することにより、左庫室4内及び中庫室5内が加温され、冷媒が第7冷媒流路L7を介して循環することにより、右庫室6内が冷却される。これにより、前記HHCモードの運転が行われる。
前記第8冷媒流路L8は、第1庫内凝縮器71を通過した冷媒を、第2庫内凝縮器81を経由することなく、循環させるための流路である。第8冷媒流路L8は、最小庫室加温用冷媒流路20aから分岐して第6冷媒流路L6における第2庫内凝縮器81と電子膨張弁57との間の部位に接続している。最小庫室加温用冷媒流路20aから第8冷媒流路L8が分岐する分岐部B5には第5流路切替弁(電磁三方弁)V5が設けられている。この第5流路切替弁V5は、OFF時には最小庫室加温用冷媒流路20aにおける分岐部B5の第1庫内凝縮器71側と第2庫内凝縮器81側とを連通させ、ON時には最小庫室加温用冷媒流路20aにおける分岐部B5の第1庫内凝縮器71側と第8冷媒流路L8とを連通させるように構成されている。
前記第9冷媒流路L9は、庫外凝縮器55を通過した冷媒を、第2庫内蒸発器83経由で循環させるための流路である。冷媒が第9冷媒流路L9を流れることにより中庫室5内が冷却される。第9冷媒流路L9は、第7冷媒流路L7における庫外凝縮器55と第6キャピラリチューブ60との間の部位から分岐し、第5キャピラリチューブ59及び第2庫内蒸発器83を経由した後に、第7冷媒流路L7における第6キャピラリチューブ60と第3庫内蒸発器91との間の部位に接続している。第7冷媒流路L7から第9冷媒流路L9が分岐する分岐部B6には第6流路切替弁(電磁三方弁)V6が設けられている。この第6流路切替弁V6は、OFF時には第7冷媒流路L7における分岐部B6の庫外凝縮器55側と第3庫内蒸発器91側とを連通させ、ON時には第7冷媒流路L7における分岐部B6の庫外凝縮器55側と第9冷媒流路L9とを連通させるように構成されている。
なお、本実施形態においては、第7冷媒流路L7及び第9冷媒流路L9のうちの第2庫内蒸発器83と第3庫内蒸発器91との間を直列に接続している部分が本発明に係る「最小庫室冷却用冷媒流路」に相当し、この部分を以下において最小庫室冷却用冷媒流路20bという。
前記第10冷媒流路L10は、庫外凝縮器55を通過した冷媒を、第4キャピラリチューブ58及び第1庫内蒸発器73経由で循環させるための流路である。第10冷媒流路L10は、第7冷媒流路L7における第6流路切替弁V6と庫外凝縮器55との間の部位から分岐し、第4キャピラリチューブ58及び第1庫内蒸発器73を経由した後に、第7冷媒流路L7における第6キャピラリチューブ60と第3庫内蒸発器91との間の部位に接続している。第7冷媒流路L7から第10冷媒流路L10が分岐する分岐部B7には第7流路切替弁(電磁三方弁)V7が設けられている。この第7流路切替弁V7は、OFF時には第7冷媒流路L7における分岐部B7の庫外凝縮器55側と第6流路切替弁V6側とを連通させ、ON時には第7冷媒流路L7の庫外凝縮器55側と第10冷媒流路L10とを連通させるように構成されている。
また、第6冷媒流路L6における第2庫内凝縮器81と電子膨張弁57との間(詳しくは、第2庫内凝縮器81と、第6冷媒流路L6における第8冷媒流路L8の下流側との合流点との間)の部位には第2庫内凝縮器81側に向う流れを規制する逆止弁CV6が設けられている。第8冷媒流路L8には第5流路切替弁V5側に向う流れを規制する逆止弁CV7が設けられている。第10冷媒流路L10における第1庫内蒸発器73よりも下流側の部位には第1庫内蒸発器73側に向う流れを規制する逆止弁CV8が設けられている。
以下、前記制御装置によって実行される加温冷却装置50の動作制御について、HHCモード(図6)とHCCモード(図7)の場合を一例に挙げて説明する。
(1)HHCモード(2圧縮機)
図6は、左庫室4内と中庫室5内を加温すると共に右庫室6内を冷却する場合の加温冷却装置50の状態(冷媒循環経路)を示している。前記制御装置は、HHCモードの場合、各圧縮機51,52、庫外蒸発器ファン54、庫外凝縮器ファン56、第1庫内凝縮器ファン72、第2庫内凝縮器ファン82、及び第3庫内蒸発器ファン92を起動させる(V5〜V7はOFF)。すると、図6に示すように、冷媒は、第6冷媒流路L6を介して、圧縮機51、第1庫内凝縮器71、第2庫内凝縮器81、電子膨張弁57、及び庫外蒸発器53の順に循環すると共に、第7冷媒流路L7を介して、圧縮機52、庫外凝縮器55、第6キャピラリチューブ60、及び第3庫内蒸発器91の順に循環する。これにより、左庫室4及び中庫室5の庫内温度が上昇すると共に、右庫室6の庫内温度が低下する。
このように、加温冷却装置50は、図6に示すように、中庫室5内を加温する場合には、加温用の圧縮機51から送出された冷媒を、最小庫室加温用冷媒流路20aを介して第1庫内凝縮器71及び第2庫内凝縮器81に連続して流した後に、第1膨張機構(電子膨張弁57)及び第1庫外熱交換器(庫外蒸発器53)を経由して圧縮機51に還流させると共に、冷却用の圧縮機52から送出された冷媒を、第2庫外熱交換器(庫外凝縮器55)、第2膨張機構(詳しくは第6キャピラリチューブ60)及び第3庫内蒸発器91を経由して圧縮機52に還流させる。
そして、前記制御装置は、第1実施形態と同様にして、左庫室4の庫内温度と中庫室5の庫内温度との温度差が所定の第1閾値以下に維持されるように第1庫内凝縮器ファン72と第2庫内凝縮器ファン82を作動させ、左庫室4及び中庫室5の庫内温度を前記第1設定温度に保持し、右庫室6の庫内温度を前記第2設定温度に保持する。
(2)HCCモード(2圧縮機)
図7は、左庫室4内を加温すると共に中庫室5内と右庫室6内を冷却する場合の加温冷却装置50の状態(冷媒循環経路)を示している。前記制御装置は、HCCモードの場合、各圧縮機51,52、庫外蒸発器ファン54、庫外凝縮器ファン56、第1庫内凝縮器ファン72、第2庫内蒸発器ファン84、及び第3庫内蒸発器ファン92を起動させ、第5流路切替弁V5及び第6流路切替弁V6をONする(V7はOFF)。すると、図7に示すように、冷媒は、第6冷媒流路L6及び第8冷媒流路L8を介して、圧縮機51、第1庫内凝縮器71、電子膨張弁57、及び庫外蒸発器53の順に循環すると共に、第7冷媒流路L7及び第9冷媒流路L9を介して、圧縮機52、庫外凝縮器55、第5キャピラリチューブ59、第2庫内蒸発器83及び第3庫内蒸発器91の順に循環する。これにより、左庫室4の庫内温度が上昇すると共に中庫室5及び右庫室6の庫内温度が低下する。
このように、加温冷却装置50は、図7に示すように、中庫室5内を冷却する場合には、加温用の圧縮機51から送出された冷媒を、第1庫内凝縮器71に流した後に、第1膨張機構(電子膨張弁57)及び第1庫外熱交換器(庫外蒸発器53)を経由して圧縮機51に還流させると共に、冷却用の圧縮機52から送出された冷媒を、第2庫外熱交換器(庫外凝縮器55)及び第2膨張機構(詳しくは第5キャピラリチューブ59)に流した後に、最小庫室冷却用冷媒流路20bを介して第2庫内蒸発器83及び第3庫内蒸発器91を経由して圧縮機52に還流させる。
そして、前記制御装置は、第1実施形態と同様にして、中庫室5の庫内温度と右庫室6の庫内温度との温度差が所定の第2閾値以下に維持されるように第2庫内蒸発器ファン84と第3庫内蒸発器ファン92を作動させ、左庫室4の庫内温度を前記第1設定温度に保持し、中庫室5及び右庫室6の庫内温度を前記第2設定温度に保持する。
また、加温冷却装置50は、第1実施形態と同様に、CCCモードの運転も実行可能である。前記制御装置は、CCCモードの場合、第1実施形態と同様に、例えば、冷媒循環経路の切替により、左庫室4及び右庫室6の冷却と、中庫室5及び右庫室6の冷却とを個別に実行させる。具体的には、前記制御装置は、左庫室4及び右庫室6の冷却の際には、圧縮機52、庫外凝縮器ファン56、第1庫内蒸発器ファン74及び第3庫内蒸発器ファン92を起動させ、第7流路切替弁V7をONする。すると、図示を省略するが、冷媒は、圧縮機52、庫外凝縮器55、第4キャピラリチューブ58、第1庫内蒸発器73及び第3庫内蒸発器91の順に循環し、これにより、左庫室4及び右庫室6の庫内温度が低下する。そして、前記制御装置は、中庫室5及び右庫室6の冷却の際には、圧縮機52、庫外凝縮器ファン56、第2庫内蒸発器ファン84及び第3庫内蒸発器ファン92を起動させ、第6流路切替弁V6をONする(V7はOFF)。すると、図示を省略するが、冷媒は、圧縮機52、庫外凝縮器55、第5キャピラリチューブ59、第2庫内蒸発器83及び第3庫内蒸発器91の順に循環し、これにより、中庫室5及び右庫室6の庫内温度が低下する。
以上説明した第2実施形態による自動販売機1においても、第1実施形態と同様に、左庫室4及び中庫室5に配置された二つの加温用庫内熱交換器71,81が互いに直列的に接続されることになり、中庫室5内を加温する際には、この二つの加温用庫内熱交換器71,81を一つの大きな加温用庫内熱交換器とみなすことができる。また、中庫室5及び右庫室6に配置された二つの冷却用庫内熱交換器83,91が互いに直列的に接続されることになり、中庫室5内を冷却する際には、この二つの冷却用庫内熱交換器83,91を一つの大きな冷却用庫内熱交換器とみなすことができる。これにより、ヒートポンプ式の加温冷却装置50を有する自動販売機1であって、中庫室5内の加温又は冷却のいずれにおいても、その加温又は冷却に要するエネルギーを抑制することのできる自動販売機1を提供することができる。そして、第1実施形態と同様に、HHCモードにおいて、左庫室4及び中庫室5を同時に加温する運転に限らず、左庫室4及び中庫室5のいずれか一方を優先して加温する運転を行うこともできると共に、実質的に中庫室5のみを加温する場合であっても、加温に要するエネルギーを抑制することができる。また、第1実施形態と同様に、HCCモードにおいて、中庫室5及び右庫室6を同時に冷却する運転に限らず、中庫室5及び右庫室6のいずれか一方を優先して冷却することもできる共に、実質的に中庫室5のみを冷却する場合であっても、冷却に要するエネルギーを抑制することができる。
また、第2実施形態においては、圧縮機は加温用と冷却用にそれぞれ設けられ、これに伴い冷媒回路を加温用の回路と冷却用の回路を分離して構成した。これにより、加温と冷却を個別に実行することができる。
また、上述の各実施形態においては、庫室は三つ設けられ、最小庫室は三つの庫室のうちの左庫室4と右庫室6との間に配置されている。これにより、三つの庫室が設けられた場合に、左庫室4と右庫室6との間の中庫室5の容積が最小となる一般的な自動販売機において好適な自動販売機1を提供することができる。また、本実施形態においては、加温用庫内熱交換器は左庫室4と中庫室5にそれぞれ配置され、冷却用庫内熱交換器は各庫室4〜6にそれぞれ配置されている。これにより、例えば、HHCモードを通常の運転モードとする自動販売機において、そのHHCモードの運転に要するエネルギーを抑制可能であると共に、運転モードをHCCやCCCモードに切替えた場合であっても、これらのモードの運転に要するエネルギーを抑制可能な自動販売機1を提供することができる。
また、上述の各実施形態においては、加温冷却装置30,50は、各加温用庫内熱交換器71,81に隣接してそれぞれ配置される加温用ファン72,82と、各冷却用庫内熱交換器73,83,91に隣接してそれぞれ配置される冷却用ファン74,84,92とを更に含む。そして、左庫室4内と中庫室5内を加温する場合には、左庫室4の庫内温度と中庫室5の庫内温度との温度差が所定の第1閾値以下に維持されるように前記加温用ファンを作動させ、中庫室5内と右庫室6内を冷却する場合には、中庫室5の庫内温度と右庫室6の庫内温度との温度差が所定の第2閾値以下に維持されるように前記冷却用ファンを作動させる構成である。これにより、例えば、HHCモードの起動時において、左庫室4の庫内温度と中庫室5の庫内温度を略一致させた状態で、左庫室4内と中庫室5内の庫内温度をバランスさせて徐々に上昇させることができ、また、HCCやCCCモードの起動時において、中庫室5の庫内温度と右庫室6の庫内温度を略一致させた状態で、中庫室5内と右庫室6内の庫内温度をバランスさせて徐々に低下させることができる。
また、上述の各実施形態では、左庫室4と中庫室5のそれぞれに、2基のファンを配置し、一方のファンを加温用(72,82)とし、他方のファンを冷却用(74,84)とする場合を一例に挙げて説明したが、これに限らず、左庫室4と中庫室5のそれぞれに、1基のファンを配置して、加温と冷却を兼用させるように構成してもよい。
また、上述の各実施形態においては、左庫室4が本発明に係る「第1庫室」であるものしたが、これに限らず右庫室6を「第1庫室」としてもよい。つまり、加温用庫内熱交換器は、右庫室6と最小庫室5にそれぞれ配置され、冷却用庫内熱交換器は、左庫室4と中庫室5と右庫室6にそれぞれ配置される構成としてもよい。この場合、加温冷却装置30,50は、左からCHHモード、CCHモード、CCCモードの運転を実行することができる。
また、上述の各実施形態では、三つの庫室のうちの中庫室5が本発明に係る「最小庫室」であるものとしたが、これに限らず、左庫室4や右庫室6が「最小庫室」であってもよい。この場合、図2及び図5の冷媒回路において、最小庫室である庫室(4又は6)を中庫室5と入れ替えればよい。
また、上述の各実施形態では、庫室は三つ設けられる構成としたが、これに限らず、四つ以上設けられてもよい。庫室を四つ以上設ける構成では、加温冷却装置30,50は、四つ以上の庫室のうちの最小庫室内を加温する場合に、最小庫室加温用冷媒流路20aにより、圧縮機31,51から送出された冷媒を、最小庫室に配置された加温用庫内熱交換器(第2庫内凝縮器81)と、前記最小庫室以外の少なくとも一つの庫室に配置された加温用庫内熱交換器とに連続して流し、前記最小庫室内を冷却する場合に、圧縮機31,52から送出された冷媒を、最小庫室冷却用冷媒流路20bにより、最小庫室に配置された冷却用庫内熱交換器(第2庫内蒸発器83)と、最小庫室以外の少なくとも一つの庫室に配置された冷却用庫内熱交換器とに連続して流せばよい。
加温冷却装置30,50は、少なくとも三つの庫室のうちの最小庫室内を加温する場合に、圧縮機31,51から送出された冷媒を、最小庫室に配置された加温用庫内熱交換器(第2庫内凝縮器81)と、前記少なくとも三つの庫室のうちの前記最小庫室以外の少なくとも一つの庫室に配置された加温用庫内熱交換器とに連続して流すための最小庫室加温用冷媒流路20aと、前記最小庫室内を冷却する場合に、前記圧縮機31,52から送出された冷媒を、前記最小庫室に配置された冷却用庫内熱交換器(第2庫内蒸発器83)と、前記少なくとも三つの庫室のうちの前記最小庫室以外の少なくとも一つの庫室に配置された冷却用庫内熱交換器とに連続して流すための最小庫室冷却用冷媒流路20bと、を含んで構成されていればよい。言い換えると、自動販売機1は、少なくとも三つの庫室のうちの最小庫室内を加温庫と冷却庫とに切替えて運転可能な加温冷却装置30,50であって、最小庫室内を加温する場合には、最小庫室に配置された庫内熱交換器(庫内凝縮器)と最小庫室以外の少なくとも一つの庫室に配置された庫内熱交換器(庫内凝縮器)とを直列に接続する最小庫室加温用冷媒流路20aにより、圧縮機31,51から送出された冷媒を、最小庫室に配置された前記庫内熱交換器と前記最小庫室以外の少なくとも一つの庫室に配置された前記庫内熱交換器とに連続して流し、最小庫室内を冷却する場合には、最小庫室に配置された庫内熱交換器(庫内蒸発器)と最小庫室以外の少なくとも一つの庫室に配置された庫内熱交換器(庫内蒸発器)とを直列に接続する最小庫室冷却用冷媒流路20bにより、圧縮機31,52から送出された冷媒を、最小庫室に配置された前記庫内熱交換器と前記最小庫室以外の少なくとも一つの庫室に配置された前記庫内熱交換器とに連続して流す加温冷却装置30,50を備えて構成されていればよい。
以上、本発明の実施形態及びその変形例について説明したが、本発明は上述の実施形態や変形例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて更なる変形や変更が可能であることはもちろんである。
1…自動販売機、3…断熱壁(隔壁)、4…第1庫室(左庫室)、5…最小庫室(中庫室)、6…第2庫室(右庫室)、20a…最小庫室加温用冷媒流路、20b…最小庫室冷却用冷媒流路、30…加温冷却装置、31…圧縮機、32…庫外熱交換器(庫外中間凝縮器)36〜38…膨張機構(第1〜第3キャピラリチューブ)、39…膨張機構(電子膨張弁)、50…加温冷却装置、51…加温用の圧縮機、52…冷却用の圧縮機、53…第1庫外熱交換器(庫外蒸発器)、55…第2庫外熱交換器(庫外凝縮器)、57…第1膨張機構(電子膨張弁)、58〜60…第2膨張機構(第4〜第6キャピラリチューブ)、71…加温用庫内熱交換器(第1庫内凝縮器)、72…加温用ファン(第1庫内凝縮器ファン)、73…冷却用庫内熱交換器(第1庫内蒸発器)、74…冷却用ファン(第1庫内蒸発器ファン)、81…加温用庫内熱交換器(第2庫内凝縮器)、82…加温用ファン(第2庫内凝縮器ファン)、83…冷却用庫内熱交換器(第2庫内蒸発器)、84…冷却用ファン(第2庫内蒸発器ファン)、91…冷却用庫内熱交換器(第3庫内蒸発器)、92…冷却用ファン(第3庫内蒸発器ファン)

Claims (5)

  1. それぞれが隔壁によって区画される少なくとも三つの商品収納用の庫室と、冷媒を圧縮する圧縮機を有し該圧縮機から送出された冷媒を循環させ、該冷媒への吸熱により前記庫室内を冷却可能とすると共に前記冷媒からの放熱により前記庫室内を加温可能とするヒートポンプ式の加温冷却装置とを備えた自動販売機であって、
    前記加温冷却装置は、
    前記少なくとも三つの庫室のうちの最小庫室内を加温する場合に、前記圧縮機から送出された冷媒を、前記最小庫室に配置された加温用庫内熱交換器と、前記少なくとも三つの庫室のうちの前記最小庫室以外の少なくとも一つの庫室に配置された加温用庫内熱交換器とに連続して流すための最小庫室加温用冷媒流路と、
    前記最小庫室内を冷却する場合に、前記圧縮機から送出された冷媒を、前記最小庫室に配置された冷却用庫内熱交換器と、前記少なくとも三つの庫室のうちの前記最小庫室以外の少なくとも一つの庫室に配置された冷却用庫内熱交換器とに連続して流すための最小庫室冷却用冷媒流路と、
    を含む、自動販売機。
  2. 前記圧縮機は一つ設けられる構成とし、
    前記加温冷却装置は、
    前記冷媒を凝縮させる庫外熱交換器及び前記冷媒を膨張させる膨張機構を更に含み、
    前記最小庫室内を加温する場合には、前記圧縮機から送出された冷媒を、前記最小庫室加温用冷媒流路を介して各加温用庫内熱交換器のうちの前記最小庫室の加温用庫内熱交換器を含む少なくとも二つの加温用庫内熱交換器に連続して流した後に、前記庫外熱交換器、前記膨張機構及び少なくとも一つの残りの庫室に配置された冷却用庫内熱交換器を経由して前記圧縮機に還流させ、
    前記最小庫室内を冷却する場合には、前記圧縮機から送出された冷媒を、各加温用庫内熱交換器のうちの前記最小庫室の加温用庫内熱交換器以外の少なくとも一つの加温用庫内熱交換器、前記庫外熱交換器及び前記膨張機構に流した後に、前記最小庫室冷却用冷媒流路を介して前記最小庫室を含む残りの庫室に配置された少なくとも二つの冷却用庫内熱交換器を経由して前記圧縮機に還流させる、請求項1に記載の自動販売機。
  3. 前記圧縮機は加温用と冷却用にそれぞれ設けられる構成とし、
    前記加温冷却装置は、
    前記冷媒を蒸発させる第1庫外熱交換器、前記冷媒を凝縮させる第2庫外熱交換器、前記冷媒を膨張させる第1膨張機構及び前記冷媒を膨張させる第2膨張機構を更に含み、
    前記最小庫室内を加温する場合には、前記加温用の圧縮機から送出された冷媒を、前記最小庫室加温用冷媒流路を介して前記加温用庫内熱交換器のうちの前記最小庫室の加温用庫内熱交換器を含む少なくとも二つの加温用庫内熱交換器に連続して流した後に、前記第1膨張機構及び前記第1庫外熱交換器を経由して前記加温用の圧縮機に還流させると共に、前記冷却用の圧縮機から送出された冷媒を、前記第2庫外熱交換器、前記第2膨張機構及び少なくとも一つの残りの庫室に配置された冷却用庫内熱交換器を経由して前記冷却用の圧縮機に還流させ、
    前記最小庫室内を冷却する場合には、前記加温用の圧縮機から送出された冷媒を、前記加温用庫内熱交換器のうちの前記最小庫室の加温用庫内熱交換器以外の少なくとも一つの加温用庫内熱交換器に流した後に、前記第1膨張機構、及び、前記第1庫外熱交換器を経由して前記加温用の圧縮機に還流させると共に、前記冷却用の圧縮機から送出された冷媒を、前記第2庫外熱交換器及び前記第2膨張機構に流した後に、前記最小庫室冷却用冷媒流路を介して前記最小庫室を含む残りの庫室に配置された少なくとも二つの冷却用庫内熱交換器を経由して前記冷却用の圧縮機に還流させる、請求項1に記載の自動販売機。
  4. 前記庫室は三つ設けられる構成とし、
    前記最小庫室は、三つの庫室のうちの第1庫室と第2庫室との間に配置され、
    前記加温用庫内熱交換器は、前記第1庫室と前記最小庫室にそれぞれ配置され、
    前記冷却用庫内熱交換器は、前記第1庫室と前記最小庫室と前記第2庫室にそれぞれ配置される、請求項1〜3のいずれか一つに記載の自動販売機。
  5. 前記加温冷却装置は、各加温用庫内熱交換器に隣接してそれぞれ配置される加温用ファンと、各冷却用庫内熱交換器に隣接してそれぞれ配置される冷却用ファンとを更に含み、
    前記第1庫室内と前記最小庫室内を加温する場合には、前記第1庫室の庫内温度と前記最小庫室の庫内温度との温度差が所定の第1閾値以下に維持されるように前記加温用ファンを作動させ、
    前記最小庫室内と前記第2庫室内を冷却する場合には、前記最小庫室の庫内温度と前記第2庫室の庫内温度との温度差が所定の第2閾値以下に維持されるように前記冷却用ファンを作動させる、請求項4に記載の自動販売機。
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