JP6629646B2 - 継手 - Google Patents

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Description

本発明は、工業用ガスに含まれる金属不純物を捕集することの可能な継手に関する。
半導体分野で使用されているシランガスやアルシンガス等の工業用ガスでは、ガスの高純度化が進展している。
このような工業用ガスには、パーティクル状の微量な金属不純物が含まれているが、金属不純物が多く含まれていると製品デバイスの品質に悪影響を及ぼしてしまう。
このため、工業用ガスに含まれる金属不純物の濃度を分析し、工業用ガスに含まれる金属不純物の濃度をモニターすることは、製品デバイスの品質保証を行う上で重要である。
工業用ガス中に含まれる微量な金属不純物の濃度を分析装置で分析するためには、金属不純物を捕集する必要がある。従来、様々な捕集に関する技術が報告されている(例えば、特許文献1,2参照。)。
特許文献1には、酸溶液を予め封入したポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂をサンプリング地点に持ち込み、工業用ガスを通気させて、工業用ガス中の微量な金属不純物を酸溶液中に溶解させて捕集する技術が開示されている。
特許文献2には、半導体製造プロセスガス中の微小パーティクル(金属不純物)を捕集する濾過部材が開示されている。
また、特許文献2には、濾過部材がニッケルやニッケル合金等の金属製であって、微細金属繊維を切断した金属短繊維を焼結させることにより製作することも開示されている。
さらに、特許文献2には、焼結して作製された濾過部材が、配管内に収納されることを前提とした筒状の形状であることが開示されている。
使用する配管が小径の場合、筒状の濾過部材の長さは、濾過面積の減少を補うために、長くする必要がある。
特開平7−151653号公報 特開平8−55809号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、工業用ガスに含まれる微量の金属不純物を捕集するための捕集器、ポンプ等の吸引装置、及び排気装置が必修の構成となるため、装置が大型化してしまうという問題があった。
また、特許文献1に開示された技術では、酸溶液と、バブルリングによる気泡との接触効率が悪く、その結果、金属不純物を短時間で効率良く捕集することが困難であった。
特許文献2に開示された技術では、濾過部材の形状が筒状であり、不純物金属が捕集される面積が大きいため、捕集後に該濾過部材を取り外した際の衝撃により、作業環境内に濾過部材で捕集した金属が飛散しやすいという問題があった。
このため、実際に工業用ガスに含まれていた金属不純物の濃度を精度良く把握することが困難であった。
そこで、本発明は、工業用ガスに含まれる金属不純物を効率良く捕集することが可能で、かつ捕集した金属不純物の飛散を抑制して、工業用ガスに含まれていた金属不純物の濃度を精度良く把握することの可能な継手に関する。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明によれば、工業用ガスの供給側と接続される一方の端部、及び他方の端部を構成するおねじ部を含み、前記一方の端部から前記他方の端部に向かう方向に前記工業用ガスが流れる第1の管状継手部材と、前記おねじ部と対向配置される一方の端部、及び前記工業用ガスの使用先側と接続された他方の端部を含み、前記第1の管状継手部材の内部を流れる前記工業用ガスを前記使用先側に供給する第2の管状継手部材と、前記工業用ガスに含まれる金属不純物を捕集する捕集面を含む膜状のフィルタと、一方の面が前記第1の管状継手部材の他方の端部に当接され、かつ他方の面が前記第2の管状継手部材の一方の端部に当接されるように、前記第1の管状継手部材と前記第2の管状継手部材との間に挟まれており、前記第1の管状継手部材の他方の端部側に前記捕集面が配置されるように、内部に前記フィルタを収容し、前記捕集面を露出する第1の開口部、及び該第1の開口部の反対側に配置され、前記第1の開口部及び前記フィルタを経由した前記工業用ガスを通過させる第2の開口部を含むフィルタ収容部材と、を有するフィルタユニットと、前記フィルタユニットを収容するフィルタユニット収容部、及び該フィルタユニット収容部に設けられためねじ部を含み、前記おねじ部に前記めねじ部を螺合することで、前記フィルタユニットを介して、前記第1の管状継手部材と前記第2の管状継手部材とを連結するナットと、を含み、前記フィルタ収容部材は、前記第1の開口部が設けられた第1の部材と、前記第2の開口部が設けられた第2の部材と、を有するとともに、前記第1及び第2の部材のうち、一方の部材は、他方の部材と当接する、平面視した際にリング状の第1面を有し、前記第1面には、平面視した際に前記第1面の中心から半径方向に向かう直線上であって前記第1面の内周から外周にわたる直線を第1中心線とし、前記第1中心線と平行かつ前記第1面の内周から外周にわたる2つの長辺を有する係合用溝が、前記第1面の周方向に所定の間隔を空けて2つ以上設けられ、前記他方の部材は、前記第1面に当接する、平面視した際にリング状の第2面を有し、前記第2面には、平面視した際に前記第2面の中心から半径方向に向かう直線上であって前記第2面の内周から外周にわたる直線を第2中心線とし、前記第2中心線と平行かつ前記第2面の内周から外周にわたる2つの長辺を有し、前記第2面に対して直交するように突出し、前記第1面に対する前記第2面の周方向における位置ずれを抑制するように前記係合用溝に係合する係合用突出部が、前記第2面の周方向に所定の間隔を空けて2つ以上設けられることを特徴とする継手が提供される。
また、請求項2に係る発明によれば、前記第1及び第2の部材のうち、一方の部材は、前記フィルタを収容する凹部を有しており、他方の部材は、前記凹部に係合される凸部を有することを特徴とする請求項1記載の継手が提供される。
また、請求項に係る発明によれば、前記フィルタ及び前記フィルタ収容部材の材質は、フッ素系樹脂であることを特徴とする請求項1又は2記載の継手が提供される。
また、請求項4に係る発明によれば、前記フッ素系樹脂は、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、クロロトリフルオエチレン・エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体、ポリビニリデンフルオライド、ポリクロロトリフルオロエチレンのうち、少なくとも1種よりなることを特徴とする請求項3記載の継手が提供される。
また、請求項5に係る発明によれば、前記第1の管状継手部材は、該第1の管状継手部材の他方の端部の端に設けられ、前記フィルタ収容部材の一方の面に当接されるリング状の第1の金属製押さえ部を含み、前記第2の管状継手部材は、該第2の管状継手部材の一方の端部の端に設けられ、前記フィルタ収容部材の他方の面に当接されるリング状の第2の金属製押さえ部を含むことを特徴とする請求項1ないし4のうち、いずれか1項記載の継手が提供される。
また、請求項6に係る発明によれば、前記フィルタ収容部材の一方の面に当接される前記第1の金属製押さえ部の先端の形状、及び前記フィルタ収容部材の他方の面に当接される前記第2の金属製押さえ部の先端の形状は、丸みを帯びた形状であることを特徴とする請求項5記載の継手が提供される。
また、請求項に係る発明によれば、前記フィルタ、前記第1の部材、及び前記第2の部材は、前記フィルタと前記第1の部材との間の摩擦係数、前記フィルタと前記第2の部材との間の摩擦係数、及び前記第1の部材と前記第2の部材との静止摩擦係数が0.04以上となるように、異なる材質で構成されていることを特徴とする請求項ないしのうち、いずれか1項記載の継手が提供される。
本発明によれば、工業用ガスに含まれる金属不純物を効率良く捕集することができ、かつ捕集した金属不純物の飛散を抑制して、工業用ガスに含まれていた金属不純物の濃度を精度良く把握することができる。
本発明の実施の形態に係る継手の概略構成を示す部分断面図である。 図1に示す継手を構成する第1の管状継手部材、第2の管状継手部材、及びフィルタユニットを分離させた状態を模式的に示す継手の部分断面図である。 図1及び図2に示すナットの断面図である。 図2に示すフィルタユニットを右に90度回転させた状態で拡大した断面図である。 図1及び図2に示すフィルタユニットを構成する第1の部材の平面図である。 図5に示す第1の部材をA−A線で切断した断面図である。 図5に示す第1の部材をB−B線で切断した断面図である。 図1及び図2に示すフィルタユニットを構成する第2の部材の平面図である。 図8に示す第2の部材をC−C線で切断した断面図である。 図8に示す第2の部材をD−D線で切断した断面図である。
以下、図面を参照して本発明を適用した実施の形態について詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、本発明の実施形態の構成を説明するためのものであり、図示される各部の大きさや厚さや寸法等は、実際の継手の寸法関係とは異なる場合がある。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係る継手の概略構成を示す部分断面図である。図1では、説明の便宜上、ナット14のみを断面で図示し、継手10の他の構成要素については、側面視した状態で図示する。図1において、X方向は工業用ガスが流れる方向、Y方向はX方向に対して直交する方向をそれぞれ示している。
図2は、図1に示す継手を構成する第1の管状継手部材、第2の管状継手部材、及びフィルタユニットを分離させた状態を模式的に示す継手の部分断面図である。図2において、図1に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。
また、図2では、説明の便宜上、フィルタユニット15のみを断面で図示し、継手10の他の構成要素については、側面視した状態で図示する。
図1及び図2を参照するに、本実施の形態の継手10は、第1の管状継手部材11と、第2の管状継手部材12と、ナット14と、フィルタユニット15と、を含む。
第1の管状継手部材11は、X方向に延在しており、その内部に工業用ガスが流れるガス経路(図示せず)を有する。第1の管状継手部材11は、一方の端部11−1と、他方の端部11−2と、突出部21と、第1の金属製押さえ部23と、を含む。
一方の端部11−1は、工業用ガスの供給側に設けられためねじ部(図示せず)に螺合される部分であり、おねじが設けられている。一方の端部11−1は、おねじ部25として機能する。
工業用ガスとしては、例えば、半導体分野で使用されているシランガスやアルシンガス等のガスを例示することができる。
他方の端部11−2は、一方の端部11−1の反対側に配置されている。他方の端部11−2は、ナット14が螺合される部分であり、おねじが設けられている。他方の端部11−2は、おねじ部26として機能する。
突出部21は、一方の端部11−1と他方の端部11−2との間で、かつナット14から離間した位置に設けられている。突出部21は、突出部21の周方向において、端部11−1,11−2よりもY方向に突出している。
第1の金属製押さえ部23は、リング形状とされた突起部であり、他方の端部11−2の端の外周部分に設けられている。第1の金属製押さえ部23は、工業用ガスが流れるガス経路(図示せず)の外側に配置されている。
ナット14がおねじ部26に螺合され、かつナット14内にフィルタユニット15が収容された状態(図1に示す状態)において、第1の金属製押さえ部23の先端は、フィルタユニット15の一方の面15a(具体的には、フィルタユニット15を構成する第1の部材41)に当接されている。
このように、他方の端部11−2の端に第1の金属製押さえ部23を設け、第1の金属製押さえ部23の端を一方の面15a(具体的には、第1の部材41)に当接することで、第1の部材41の材質がフッ素系樹脂の場合には、フィルタ収容部材40のうち、第1の金属製押さえ部31の先端が当接された部分を僅か凹ませることが可能となる。
これにより、他方の端部11−2の端とフィルタユニット15の一方の面15aとの間から工業用ガスが漏れを抑制可能となるので、第1の管状継手部材11と第1の部材41との間の気密性を高めることができる。
なお、第1の金属製押さえ部23の先端の形状は、例えば、丸みを帯びた形状(ラウンド形状)が好ましい。
このような形状とすることで、第1の金属製押さえ部23の当接による第1の部材41の損傷を抑制することができる。
上述した第1の管状継手部材11の材質は、例えば、真空二重溶解法により製造されたステンレス鋼材(例えば、SUS316)を用いることが好ましい。
また、上記ステンレス鋼材よりなる第1の管状継手部材11の内面処理としては、電解研磨処理と、超純水による洗浄処理と、を組み合わせることが好ましい。
このような内面処理を行った第1の管状継手部材11は、表面の加工変質層や加工硬化層等が除去され、表面に不導体化膜が形成されるため、高純度とされた金属表面(例えば、表面粗さRaが0.7μm程度)を有する。
したがって、上述した製造方法により製造されたステンレス鋼を用いるとともに、上述した内面処理を行うことで、第1の管状継手部材11に起因する微粉(パーティクル)を極力低減することができる。
第2の管状継手部材12は、X方向に延在しており、その内部に工業用ガスが流れるガス経路(図示せず)を有する。第2の管状継手部材12は、一方の端部12−1と、他方の端部12−2を構成する配管接続用ナット28と、配管部29と、第2の金属製押さえ部31と、を含む。
一方の端部12−1は、フィルタユニット15を介して、おねじ部26と対向配置されている。一方の端部12−1は、配管部29よりも拡径されている。
ナット14がおねじ部26に螺合された状態(図1に示す状態)において、一方の端部12−1は、ナット14内に収容されている。
配管接続用ナット28は、一方の端部12−1の反対側に設けられている。配管接続用ナット28は、配管部29の外側に配置されている。配管接続用ナット28は、工業用ガスの使用先(図示せず)と接続された配管(図示せず)と配管部29とを接続している。
配管部29は、X方向に延在する配管である。配管部29は、一方の端部12−1と接続されており、工業用ガスの使用先(図示せず)と接続された配管(図示せず)に工業用ガスを供給する。配管部29のうち、一方の端部12−1側に位置する端部は、ナット14内に収容されている。
第2の金属製押さえ部31は、リング形状とされた突起部であり、一方の端部12−1の端の外周部分に設けられている。第2の金属製押さえ部31は、工業用ガスが流れるガス経路(図示せず)の外側に配置されている。
ナット14がおねじ部26に螺合され、かつナット14内にフィルタユニット15が収容された状態(図1に示す状態)において、第2の金属製押さえ部31の先端は、フィルタユニット15の他方の面15b(具体的には、フィルタユニット15を構成する第2の部材42)に当接されている。
このように、一方の端部12−1の端に第2の金属製押さえ部31を設け、第2の金属製押さえ部31の先端を他方の面15b(具体的には、第2の部材42)に当接することで、第2の部材42の材質がフッ素系樹脂の場合には、第2の部材42のうち、第2の金属製押さえ部31の先端が当接された部分を僅か凹ませることが可能となる。
これにより、一方の端部12−1の端とフィルタユニット15の他方の面15bとの間から工業用ガスが漏れを抑制可能となるので、第2の管状継手部材12と第2の部材42との間の気密性を高めることができる。
なお、第2の金属製押さえ部31の先端の形状は、例えば、丸みを帯びた形状(ラウンド形状)が好ましい。
このような形状とすることで、第2の金属製押さえ部31の当接による第2の部材42の損傷を抑制することができる。
上述したように、第1の金属製押さえ部23を第1の部材41に当接させるとともに、第2の金属製押さえ部31を第2の部材42に当接させることで、フィルタユニット15を構成するフィルタ39と第1及び第2の金属製押さえ部23,31とが直接接触することがないため、第1及び第2の金属製押さえ部23,31を構成する金属がフィルタ39に付着することを抑制できる。
上述した第2の管状継手部材12の材質は、例えば、先に説明した第1の管状継手部材12と同様な材質(ステンレス鋼材)を用いることが可能である。
図3は、図1及び図2に示すナットの断面図である。図3において、図1に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。
ナット14は、配管部29が挿入された状態で、配管部29の外側に配置されている。ナット14は、配管部29に対してX方向にスライド可能な構成とされている。
ナット14は、ナット本体34と、フィルタユニット収容部35と、配管部挿入穴36と、めねじ部37と、を含む。
フィルタユニット収容部35は、X方向に延在するように、ナット本体34に設けられている。フィルタユニット収容部35は、第1の管状継手部材11側が開放端とされた凹部である。
フィルタユニット収容部35は、第1の管状継手部材11の他方の端部11−2、フィルタユニット15、及び第2の管状継手部材12の一方の端部12−1を収容可能な形状とされている。
配管部挿入穴36は、フィルタユニット収容部35と連通するように設けられている。配管部挿入穴36は、配管部29を挿入するための穴である。配管部挿入穴36の径は、フィルタユニット収容部35の径よりも縮径されている。
めねじ部37は、ナット本体34のうち、フィルタユニット収容部35を区画する部分に設けられている。めねじ部37は、おねじ部26に螺合される部分である。
上記構成とされたナット14は、めねじ部37がおねじ部26に螺合されることで、フィルタユニット15を介して、第1の管状継手部材11と第2の管状継手部材12とを連結する。
図4は、図2に示すフィルタユニットを右に90度回転させた状態で拡大した断面図である。図4において、図2に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。
図1、図2、及び図4を参照するに、フィルタユニット15は、工業用ガスに含まれる微量の金属不純物を捕集するためのユニットであり、フィルタ39と、フィルタ収容部材40と、を有する。
ここでの「微量」とは、工業用ガスに含まれる金属不純物の濃度が0.1μg/m以下の場合のことをいう。
フィルタ39は、工業用ガスに含まれる金属不純物を捕集する捕集面39aを有する。フィルタ39は、捕集面39aが他方の端部11−2側に配置されるように、フィルタ収容部材40内に収容されている。
フィルタ39は、膜状のフィルタであり、例えば、メンブレンフィルタを用いることができる。フィルタ39の形状は、例えば、円形にすることができる。フィルタ39は、フィルタ収容部材40を構成する後述する凹部53のフィルタ配置面53aに配置されている。
また、フィルタ39の厚さは、フィルタ収容部材40を構成する凹部53の深さよりも浅くなるように構成されている。
このように、フィルタ39として、膜状のフィルタを用いることで、フィルタ39を小型化することが可能となるので、継手10の小型化を図ることができる。
フィルタ39として、メンブレンフィルタを用いる場合、ポアサイズは、例えば、0.1μm以上5μm以下の範囲内で適宜設定することが好ましい。
フィルタ39のポアサイズが0.1μmよりも小さいと、工業用ガスの圧力損失が顕著になる恐れがある。このような場合、フィルタ39が大きな負荷を受ける可能性があるため好ましくない。
一方、フィルタ39のポアサイズが5μmよりも大きいと、捕集したい微量な金属不純物(例えば、Fe、Ni、Cr、Mo、Mn等)がフィルタ39をすり抜ける恐れがあるため好ましくない。
したがって、フィルタ39のポアサイズを0.1μm以上5μm以下の範囲内とすることで、工業用ガスの圧力損失に起因する大きな負荷をフィルタ39が受けることを抑制した上で、捕集対象である微量な金属不純物を効率良く捕集することができる。
フィルタ39の厚さは、例えば、30μm以上100μm以下の範囲内で設定することができる。
フィルタ39の厚さが30μmよりも薄いと、捕集したい微量な金属不純物(例えば、Fe、Ni、Cr、Mo、Mn等)がフィルタ39をすり抜ける恐れがあるため、好ましくない。
一方、フィルタ39の厚さが100μmよりも厚いと、工業用ガスの圧力損失が顕著になり、フィルタ39が大きな負荷を受ける恐れがあるため好ましくない。
したがって、フィルタ39の厚さを30μm以上100μm以下の範囲内で設定することで、工業用ガスの圧力損失に起因する大きな負荷をフィルタ39が受けることを抑制した上で、捕集対象である微量な金属不純物を効率良く捕集することができる。
フィルタ39の材質としては、例えば、フィルタ39の捕集面39aに捕集された金属不純物を分析する前に、捕集した金属不純物を溶解させる酸性溶液に溶解しないフッ素系樹脂を用いることが好ましい。
このように、フィルタ39の捕集面39aに捕集された金属不純物を溶解させる際に使用する酸性溶液に溶解しないフッ素系樹脂をフィルタ39の材質として用いることで、金属不純物を捕集したフィルタ39をそのまま上記酸性溶液に浸漬させて、フィルタ39で捕集した微量の金属不純物を酸性溶液中に溶解させることができる。
上記酸性溶液としては、例えば、塩酸、硫酸、王酸、硝酸、フッ酸等の一般的な無機酸を含む溶液を用いることが可能であるが、塩酸が好ましい。塩酸を用いる場合、酸性溶液の塩酸の濃度は、例えば、5重量%以上20重量%以下であることが好ましい。
上記フッ素系樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(4フッ化樹脂、PTFE)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、クロロトリフルオエチレン・エチレン共重合体(ECTFE)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE)、ポリビニリデンフルオライド(2フッ化樹脂、PVDF)、ポリクロロトリフルオロエチレン(3フッ化樹脂、PCTFE)のうち、少なくとも1種よりなるものを用いるとよい。
フィルタ収容部材40は、第1の部材41と、第2の部材42と、を有する。
図5は、図1及び図2に示すフィルタユニットを構成する第1の部材の平面図である。図5において、図4に示す構造体と同一構成部分には同一符号を付す。
図6は、図5に示す第1の部材をA−A線で切断した断面図である。図6において、図4及び図5に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。
図7は、図5に示す第1の部材をB−B線で切断した断面図である。図7において、図4〜図6に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。
図4〜図7を参照するに、第1の部材41は、一方の面15aと、板部45と、凸部46と、第1の開口部48と、複数の係合用突出部49と、を有する。
板部45は、円形とされた板部である。板部45は、凸部46が配置される側に第2の部材42に当接される面45aを有する。板部45の外径が19mmの場合、板部45の厚さは、例えば、1mmとすることができる。
凸部46は、板部45の中央部から面45aに対して直交する方向に突出している。凸部46は、板部45と一体に構成されている。平面視した状態において、凸部46の外形は、円形状とされている。
凸部46は、フィルタ39の捕集面39aの外周部に当接される突出面46aを有する。突出面46aは、平面とされている。
面45aを基準としたときの凸部46の突出量は、例えば、1.5mmとすることができる。また、凸部46の外径は、例えば、14mmとすることができる。
第1の開口部48は、板部45及び凸部46の中央部を貫通するように設けられている。第1の開口部48の形状は、例えば、円柱形状とすることができる。第1の開口部48は、フィルタ39の捕集面39aの中央部を露出している。第1の開口部48の開口径は、例えば、6mmとすることができる。
第1の開口部48は、フィルタ収容部材40内に収容されたフィルタ39の捕集面39aに工業用ガスを供給するための開口部である。
第1の管状継手部材11内を通過した工業用ガスは、第1の開口部48を介して、フィルタ39の捕集面39aの中央部を通過する(図1参照)。
複数の係合用突出部49は、板部45の面45aの一部に所定の間隔を空けた状態で設けられている。係合用突出部49は、面45aに対して直交する方向に突出している。
係合用突出部49の突出量は、例えば、凸部46の突出量以下の大きさにすることができる。
図8は、図1及び図2に示すフィルタユニットを構成する第2の部材の平面図である。図8において、図4に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。
図9は、図8に示す第2の部材をC−C線で切断した断面図である。図9において、図4及び図8に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。
図10は、図8に示す第2の部材をD−D線で切断した断面図である。図10において、図4、図8、及び図9に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。
図4、及び図8〜図10を参照するに、第2の部材42は、板部51と、リング状突出部52と、凹部53と、複数の第2の開口部55と、複数の係合用溝57と、を有する。
板部51は、先に説明した板部45よりも厚さが厚いこと以外は、板部45と同様な形状とされている。板部45の厚さが1mmの場合、板部51の厚さは、例えば、2.5mmとすることができる。
リング状突出部52は、他方の面15bの反対側に位置する板部51の外周部に設けられている。リング状突出部52は、板部51に対して直交する方向に突出している。
リング状突出部52は、面45aに対して当接される平面である突出面52aを有する。リング状突出部52の突出量は、例えば、1.5mmとすることができる。
凹部53は、板部51及びリング状突出部52で区画された領域である。凹部53は、フィルタ39、及び第1の部材41の凸部46を収容可能な形状とされている。凹部53の形状は、例えば、円柱形状にすることができる。
凹部53は、フィルタ39が配置される底面であるフィルタ配置面53aを有する。フィルタ配置面53aは、捕集面39aの反対側に位置するフィルタ39の面と接触している。
凹部53の深さは、フィルタ39の厚さと、凸部46の突出量と、を合計した値にすることができる。
複数の第2の開口部55は、凹部53のフィルタ配置面53aの中央部に位置する板部51を貫通するように設けられている。複数の第2の開口部55は、開口径が第1の開口部48よりも小さくなるように構成されている。第1の開口部48の径が6mmの場合、複数の第2の開口部55の径は、例えば、2mmとすることができる。
複数の第2の開口部55は、フィルタ39を介して、第1の開口部48と対向するように配置されている。
このように、フィルタ39を介して、第1の開口部48と対向するように複数の第2の開口部55を設けることで、第1の開口部48及びフィルタ39を通過した工業用ガスを第2の管状継手部材12内に導入させることができる。
また、第1の開口部48と対向するように、第1の開口部48よりも開口径の小さい第2の開口部55を複数設けることで、複数の第2の開口部55間に配置された板部51により、フィルタ39の捕集面39aの反対側の面を支持することが可能となるので、工業用ガスの流速が速い場合でもフィルタ39が損傷することを抑制できる。
複数の係合用溝57は、所定の間隔を空けて、リング状突出部52に設けられている。係合用溝57は、第1の部材41に設けられた係合用突出部49と係合可能な位置に配置されている。係合用溝57の形状は、係合用突出部49と係合可能な形状とされている。
このように、第1の部材41に係合用突出部49を設けるとともに、第2の部材42に係合用突出部49と係合可能な係合用溝57を設けることで、第1の部材41に対する第2の部材42の位置ずれ(例えば、周方向における位置ずれ)を抑制することが可能となる。
すなわち、第1の部材41に対する第2の部材42の位置ずれが抑制されることで、図1に示されるごとく、ナット14とおねじ部26の螺合の際に、フィルタ収納部材40の内部に収納されたフィルタ39の捩れや破れ等を抑制することができる。
これにより、通常の工業用ガスの圧力(例えば、0.5MPa)よりも工業用ガスの圧力が高い場合(例えば、圧力が0.6〜1.0MPaの場合)においても、第1の部材41と第2の部材42との間に収容されたフィルタの位置ずれやよじれ等を抑制することが可能となるので、フィルタ39の捕集面39aにおいて、微量の不純物金属を精度良く捕集することができる。
なお、工業用ガスの圧力が0.6MPaよりも小さい場合でも、上述した係合用突出部49及び係合用溝57を設けることで、フィルタの位置ずれやよじれ等を抑制する効果を得られることは言うまでもない。
上述した第1及び第2の部材41,42(フィルタ収容部材40)の材質としては、例えば、フッ素系樹脂を用いるとよい。
第1及び第2の部材41,42の材料となるフッ素系樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(4フッ化樹脂、PTFE)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、クロロトリフルオエチレン・エチレン共重合体(ECTFE)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE)、ポリビニリデンフルオライド(2フッ化樹脂、PVDF)、ポリクロロトリフルオロエチレン(3フッ化樹脂、PCTFE)のうち、少なくとも1種よりなるものを用いるとよい。
上述したように、フィルタ39及びフィルタ収容部材40の材質(フィルタユニット15の材質)として、フィルタ39の捕集面39aに捕集された金属不純物を分析する際に使用する酸性溶液(例えば、塩酸、硫酸、王酸、硝酸、フッ酸等)に対して不溶性を有するフッ素系樹脂を用いることで、フィルタ39の捕集面39aに金属不純物を捕集後、フィルタ39を取り出すことなく、フィルタユニット15を上記酸性溶液に浸漬させることが可能となるので、工業用ガスに含まれる金属不純物を分析するための準備を簡便に行うことができるとともに、フィルタ39に捕集された金属不純物が飛散することを抑制可能となるので、工業用ガスに含まれていた微量な金属不純物の濃度分析を精度良く行うことができる。
また、フィルタ39、第1の部材41、及び第2の部材42は、例えば、フィルタ39と第1の部材41との間の摩擦係数、フィルタ39と第2の部材42との間の摩擦係数、及び第1の部材41と第2の部材42との静止摩擦係数が0.04以上となるように、異なる材質で構成されていてもよい。
例えば、フィルタ39の材質としてポリクロロトリフルオロエチレン(3フッ化樹脂、PCTFE)を用い、第1の部材41の材質としてポリテトラフルオロエチレン(4フッ化樹脂、PTFE)を用い、第2の部材42としてポリテトラフルオロエチレン(4フッ化樹脂、PTFE)を用いることで、上述した静止摩擦係数を満たすことができる。
このように、フィルタ39と第1の部材41との間の摩擦係数、フィルタ39と第2の部材42との間の摩擦係数、及び第1の部材41と第2の部材42との静止摩擦係数が0.04以上となるように、フィルタ39、第1の部材41、及び第2の部材42を異なる材質で構成することで、上記3つの部材の位置が変位しにくくなるので、フィルタ39の位置ずれやよじれ等を抑制することが可能となる。これにより、フィルタ39の捕集面39aにおいて、微量の不純物金属を精度良く捕集することができる。
特に、工業用ガスの圧力が高い場合(例えば、圧力が0.6〜1.0MPa程度の場合)に有効である。
なお、工業用ガスの圧力が0.6MPaよりも小さい場合でも、上述した係合用突出部49及び係合用溝57を設けることで、フィルタの位置ずれやよじれ等を抑制する効果を得られることは言うまでもない。
ここで、図1、図2、及び図4を参照して、継手10を用いた場合の工業用ガスに含まれる微量な金属不純物の捕集方法、及び捕集した金属不純物を分析するための前処理について説明する。
初めに、図1に示すように、第1の管状継手部材11と第2の管状継手部材12との間にフィルタユニット15が挟まれた状態で、工業用ガスを所定の時間供給して、フィルタ39を通過させる。
これにより、フィルタ39の捕集面39aに、工業用ガスに含まれる微量な金属不純物が捕集される。
次いで、工業用ガスの供給を停止した後、工業用ガスの使用先(図示せず)と接続された配管(図示せず)、及び一方の端部11−1の接続先から継手10を取り外す。
次いで、クリーンルーム等の清浄な環境下において、図2に示すように、ナット14を緩めて、第1の管状継手部材11と第2の管状継手部材12との間から、フィルタユニット15を回収する。
このとき、フィルタ39の捕集面39aが第1の開口部48を区画する第1の部材41で囲まれているため(保護されているため)、フィルタ39が捕集した微量な金属不純物が作業環境下に飛散することを抑制できる。
次いで、予め、内面が洗浄された耐酸性樹脂容器内に、フィルタユニット15を入れた後、所定の温度(例えば、120℃以上の温度)に加熱された酸性溶液を加えて、酸性溶液にフィルタユニット15を浸漬させる。酸性溶液としては、例えば、先に説明した酸性溶液を用いることができる。
次いで、酸性溶液内で、第1の部材41と、第2の部材42と、フィルタ30と、に分解する。フィルタ39により捕集された微量な金属不純物は、酸性溶液中に溶解する。
なお、上記耐酸性樹脂容器としては、酸によって溶解しない材質のものであればよく、好ましくは、例えば、フッ素樹脂製容器であることが好ましい。
次いで、微量の金属不純物が溶解した酸性溶液を、例えば、高周波誘導結合プラズマ質量分析装置(ICP−MS)等の分析装置を用いて分析することにより、工業用ガスに含まれる微量の金属不純物の種類及び濃度を分析する。
これにより、工業用ガスに含まれる微量な金属不純物の種類及び濃度を精度良く把握することができる。
本実施の形態の継手によれば、工業用ガスに含まれる金属不純物を捕集する捕集面39aを含む膜状のフィルタ39と、一方の面15aが第1の管状継手部材11の他方の端部11−2に当接され、かつ他方の面15bが第2の管状継手部材12の一方の端部12−1に当接されるように、第1の管状継手部材11と第2の管状継手部材12との間に挟まれており、第1の管状継手部材11の他方の端部11−2側に捕集面39aが配置されるように、内部にフィルタ39を収容し、捕集面39aを露出する第1の開口部48、及び第1の開口部48の反対側に配置され、第1の開口部48及びフィルタ39を経由した工業用ガスを通過させる第2の開口部55を含むフィルタ収容部材40と、を有するフィルタユニット15を含むことで、工業用ガスの経路の途中にフィルタ39が配置されるため、工業用ガスに含まれる微量な金属不純物を効率良く捕集することができる。
また、フィルタ39がフィルタ収容部材40内に収容され、かつ捕集面39aが第1の開口部48を区画する第1の部材41で囲まれているため、捕集した金属不純物の飛散を抑制することが可能となる。したがって、工業用ガスに含まれていた微量な金属不純物の濃度を精度良く把握することができる。
なお、本実施の形態では、凸部46を第1の部材41に設け、凹部53を第2の部材42に設けた場合を例に挙げた場合を例に挙げて説明したが、第1の部材41に凹部53を設け、第2の部材42に凸部46を設けてもよい。
この場合、係合用突出部49を第2の部材42に設け、係合用溝57を第1の部材41に設けるとよい。
また、本実施の形態では、4つの係合用突出部49、及び4つの係合用溝57を設けた場合を例に挙げて説明したが、係合用突出部49及び係合用溝57の数は、2つ以上であればよく、4つに限定されない。
また、本実施の形態では、平面視した第1及び第2の開口部48,55の形状の一例として、円形の場合を例に挙げて説明したが、例えば、六角形等の多角形でもよく、円形に限定されない。
さらに、本実施の形態では、4つの第2の開口部55を設けた場合を例に挙げて説明したが、第2の開口部55の数は、複数であればよく、4つに限定されない。
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
以下、実施例1、2について説明するが、本発明は、下記実施例に限定されない。
(実施例1)
実施例1では、図1及び図2に示す継手10を用いた。第1及び第2の管状継手部材11,12の材質として、SUS316の真空二重溶解材を用いた。第1及び第2の管状継手部材11,12の工業用ガスが流れる経路の内径は、4.3mmとした。
フィルタ39の材質として、4フッ化樹脂であるPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を用いた。フィルタ39の直径(外径)は、13mmとした。また、フィルタ39の厚さは、60μmとした。
第1及び第2の部材41,42の材質として、PTFEを用いた。
初めに、クリーンルーム内において、ナット14をおねじ部26に対して強固に締め込むことで、第1の管状継手部材11と第2の管状継手部材12との間にフィルタユニット15を挟み込むことで、図1に示す継手10を準備した。
その後、継手10を工業用ガスの供給側、及び工業用ガスの使用先(図示せず)と接続された配管(図示せず)に接続し、工業用ガスとして、圧力が0.5MPaとされたシランガスを継手10に供給し、フィルタ39により、工業用ガスに含まれる微量の金属不純物を捕集した。
次いで、10分間、シランガスを通気後、シランガスの供給を停止した。その後、工業用ガスの供給側、及び工業用ガスの使用先(図示せず)と接続された配管(図示せず)から継手10を取り外した。
次いで、クリーンルーム等の清浄な環境下へ、継手10を運搬し、清浄な環境下において、継手10からフィルタユニット15を取り出した。
その後、リオン社製のパーティクルカウンターであるKS−93(型番)を用いて、フィルタユニット15に捕集されたパーティクル(金属不純物)の数をカウントした。
上述した条件と同じ条件(圧力や通気時間等の条件)で、同種のシランガスを別のフィルタユニット15に通気させた。
次いで、クリーンルーム等の清浄な環境下へ、継手10を運搬し、清浄な環境下において、継手10からフィルタユニット15を取り出した。
次いで、内面が洗浄された耐酸性樹脂容器内に、フィルタユニット15を入れた後、120℃の温度に加熱され、かつ塩酸の濃度が5重量%とされた酸性溶液を加えて、酸性溶液にフィルタユニット15を浸漬させた。これにより、酸性溶液中に、フィルタ39が捕集した不純物金属を溶解させた。
次いで、微量の金属不純物が溶解した酸性溶液を、高周波誘導結合プラズマ質量分析装置(ICP−MS)を用いて、Fe及びNiの濃度の分析を行った。
(比較例)
比較例として、特開平8−55809に開示されたフィルタを用いた。比較例では、実施例1と同じ成分及び濃度の工業用ガス(シランガス)を、上述した実施例1と同じ条件でフィルタに通気させた。
次いで、ガスケットからフィルタを取り外し、取り外したフィルタを密閉容器内に移した。その後、リオン社製のパーティクルカウンターであるKS−93(型番)を用いて、フィルタに捕集されたパーティクル(この場合、金属不純物)の数をカウントした。
(実施例2)
実施例2では、第1及び第2の部材41,42の材質として、ポリビニリデンフルオライド(2フッ化樹脂、PVDF)を用い、シランの圧力を0.8MPaにしたこと以外は、先に説明した実施例1と同様な実験を行った。
つまり、パーティクルの数のカウントと、Fe及びNiの濃度の分析と、を行った。
(評価結果のまとめ)
パーティクルのカウント数は、あきらかに比較例の方が、実施例1,2よりも少ない結果となった。この結果から、比較例のフィルタでは、ガスケットからフィルタを着脱する際に、フィルタが捕集したパーティクルが飛散していることが推測できた。
実施例1,2の分析結果には、大差がなく、良好な分析結果が得られた。この結果から、シランの圧力が0.5MPaと0.8MPaとの間では、ガスの圧力による影響がほとんどないことが確認できた。
本発明は、工業用ガスに含まれる金属不純物を捕集することの可能な継手に関する。
10…継手、11…第1の管状継手部材、11−1,12−1…一方の端部、11−2,12−2…他方の端部、12…第2の管状継手部材、14…ナット、15…フィルタユニット、15a…一方の面、15b…他方の面、21…突出部、23…第1の金属製押さえ部、25,26…おねじ部、28…配管接続用ナット、29…配管部、31…第2の金属製押さえ部、34…ナット本体、35…フィルタユニット収容部、36…配管部挿入穴、37…めねじ部、39…フィルタ、40…フィルタ収容部材、41…第1の部材、42…第2の部材、45,51…板部、45a…面、46…凸部、46a…突出面、48…第1の開口部、49…係合用突出部、52…リング状突出部、52a…突出面、53…凹部、53a…フィルタ配置面、55…第2の開口部、57…係合用溝

Claims (7)

  1. 工業用ガスの供給側と接続される一方の端部、及び他方の端部を構成するおねじ部を含み、前記一方の端部から前記他方の端部に向かう方向に前記工業用ガスが流れる第1の管状継手部材と、
    前記おねじ部と対向配置される一方の端部、及び前記工業用ガスの使用先側と接続された他方の端部を含み、前記第1の管状継手部材の内部を流れる前記工業用ガスを前記使用先側に供給する第2の管状継手部材と、
    前記工業用ガスに含まれる金属不純物を捕集する捕集面を含む膜状のフィルタと、一方の面が前記第1の管状継手部材の他方の端部に当接され、かつ他方の面が前記第2の管状継手部材の一方の端部に当接されるように、前記第1の管状継手部材と前記第2の管状継手部材との間に挟まれており、前記第1の管状継手部材の他方の端部側に前記捕集面が配置されるように、内部に前記フィルタを収容し、前記捕集面を露出する第1の開口部、及び該第1の開口部の反対側に配置され、前記第1の開口部及び前記フィルタを経由した前記工業用ガスを通過させる第2の開口部を含むフィルタ収容部材と、を有するフィルタユニットと、
    前記フィルタユニットを収容するフィルタユニット収容部、及び該フィルタユニット収容部に設けられためねじ部を含み、前記おねじ部に前記めねじ部を螺合することで、前記フィルタユニットを介して、前記第1の管状継手部材と前記第2の管状継手部材とを連結するナットと、を含み、
    前記フィルタ収容部材は、前記第1の開口部が設けられた第1の部材と、前記第2の開口部が設けられた第2の部材と、を有するとともに、
    前記第1及び第2の部材のうち、
    一方の部材は、他方の部材と当接する、平面視した際にリング状の第1面を有し、
    前記第1面には、平面視した際に前記第1面の中心から半径方向に向かう直線上であって前記第1面の内周から外周にわたる直線を第1中心線とし、前記第1中心線と平行かつ前記第1面の内周から外周にわたる2つの長辺を有する係合用溝が、前記第1面の周方向に所定の間隔を空けて2つ以上設けられ、
    前記他方の部材は、前記第1面に当接する、平面視した際にリング状の第2面を有し、
    前記第2面には、平面視した際に前記第2面の中心から半径方向に向かう直線上であって前記第2面の内周から外周にわたる直線を第2中心線とし、前記第2中心線と平行かつ前記第2面の内周から外周にわたる2つの長辺を有し、前記第2面に対して直交するように突出し、前記第1面に対する前記第2面の周方向における位置ずれを抑制するように前記係合用溝に係合する係合用突出部が、前記第2面の周方向に所定の間隔を空けて2つ以上設けられることを特徴とする継手。
  2. 前記第1及び第2の部材のうち、一方の部材は、前記フィルタを収容する凹部を有しており、他方の部材は、前記凹部に係合される凸部を有することを特徴とする請求項1記載の継手。
  3. 前記フィルタ及び前記フィルタ収容部材の材質は、フッ素系樹脂であることを特徴とする請求項1又は2記載の継手。
  4. 前記フッ素系樹脂は、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、クロロトリフルオエチレン・エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体、ポリビニリデンフルオライド、ポリクロロトリフルオロエチレンのうち、少なくとも1種よりなることを特徴とする請求項3記載の継手。
  5. 前記第1の管状継手部材は、該第1の管状継手部材の他方の端部の端に設けられ、前記フィルタ収容部材の一方の面に当接されるリング状の第1の金属製押さえ部を含み、
    前記第2の管状継手部材は、該第2の管状継手部材の一方の端部の端に設けられ、前記フィルタ収容部材の他方の面に当接されるリング状の第2の金属製押さえ部を含むことを特徴とする請求項1ないしのうち、いずれか1項記載の継手。
  6. 前記フィルタ収容部材の一方の面に当接される前記第1の金属製押さえ部の先端の形状、及び前記フィルタ収容部材の他方の面に当接される前記第2の金属製押さえ部の先端の形状は、丸みを帯びた形状であることを特徴とする請求項記載の継手。
  7. 前記フィルタ、前記第1の部材、及び前記第2の部材は、前記フィルタと前記第1の部材との間の摩擦係数、前記フィルタと前記第2の部材との間の摩擦係数、及び前記第1の部材と前記第2の部材との静止摩擦係数が0.04以上となるように、異なる材質で構成されていることを特徴とする請求項1ないし6のうち、いずれか1項記載の継手。
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