JP3934240B2 - 捕集剤及びその製造方法、捕集装置及びその製造方法 - Google Patents

捕集剤及びその製造方法、捕集装置及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、大気等の気体中に含まれる塩基性化合物の捕集剤及びその製造方法並びに前記捕集剤を用いた捕集装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来よりアンモニア、アミン類のような塩基性化合物の臭いは魚類の腐敗臭として知られている。魚腸骨処理工場や化学工場などから発生するアミン類の悪臭は深刻な問題であり、環境大気の清浄化が望まれているが、そのためには気中アンモニア・アミン類を捕集、分析する技術の確立が必要である。
【0003】
一方、超LSI製造工程では、クリーンルーム内の不純物ガスを管理分析する技術の確立が不可欠となっている。無機イオンの分析には、インピンジャ等で大気中のイオン成分を超純水中に捕集し、それをイオンクロマトグラフ法(IC)により検出する手法が用いられている。ところが、今までほとんど重要視されていなかった大気中の超微量の有機物による汚染も、半導体装置の種々の欠陥や超LSI製造工程の歩留まり低下の原因となることが明らかになり、有機物の検出に関しても無機物と同レベルの感度が求められるようになってきた。
【0004】
特にイオン性有機化合物であるアンモニア、アルカノールアミン、脂肪族アミン、芳香族アミン等のアミン類は反応性が高く、リソグラフィー工程におけるレジスト硬化の障害となるなどの不具合の原因となることが明からになってきており、その分析法の開発が特に重要となっている。
【0005】
クリーンルーム中のアンモニアは外気、ウェハ洗浄液やCVD原料ガス等に起因すると考えられる。また、アミン類はクリーンルームのボイラー水の添加剤に含まれている成分や人体から発生する成分によると考えられる。これらのアンモニアやアミン類が微量ガスとして半導体製造プロセスの歩留まり低下の一因となっている。
【0006】
このようなアンモニア、アミン類の分析を目的とした従来の捕集法としては、インピンジャ純水捕集法若しくは硫酸をコーティングした濾紙に空気を通過させる濾紙吸収法が用いられてきた。しかし、インピンジャ法では捕集効率を高めるために、超純水を100(ml)以上と大量に用いるため、捕集物質を濃縮する際に不純物が入るなどして濃縮が困難であった。また、濾紙吸収法においても、捕集後に濾紙ホルダーから取り外した濾紙をビーカーに入れて十分な量の溶媒(直径5cmの濾紙で10ml〜20ml)に浸して抽出した後に分析装置にかけるため、分析作業中の空気や容器からの汚染の心配があり、微量ガスの高感度検出法としては問題があった。
【0007】
このような作業中の汚染を減少させることができ、作業全ての自動化を行える装置として、気体透過膜を利用した拡散スクラバー法とイオンクロマトグラフィーを一体化した装置が開示されている(特開平8−54380)。この装置を用いることにより、気中0.1(ppb)レベルのアンモニアを20分毎に自動的にモニタリングすることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように気中に含まれるアンモニアやアミンは、気中の酸性物質(例えば塩酸)などと反応し、粒子状やミスト状で存在していることが多い。しかし、拡散スクラバー法では、その機構上、粒子やミストを捕集することができない。このため、実際にインピンジャ法及び拡散スクラバー法により同じ場所での同時測定を行うと、インピンジャ捕集で検出される濃度の方が高い結果になることが多い。このような状態では、正確なアンモニア、アミン量を測定することが不可能であるので、結果的にインピンジャと併用して用いなければならず、これでは自動化の意味もなく、且つインピンジャ法の欠点も出てしまうという問題があった。
【0009】
また、最近では部品材料からの発生ガスの試験を行うために、部品材料で非常に小さな箱(15cm×15cm×15cm程度)を作製し、その中の空気を分析したいというニーズがある。ところが、インピンジャや拡散スクラバーはサイズが大きく、そのような小さな箱の中に入れて捕集することができないという問題があった。
【0010】
本発明は、上述の如き従来の課題を解決するためになされたもので、その目的は、大気等の気体に含まれる塩基性化合物を分析に適した形で効率よく且つ高濃度で捕集することができる捕集剤及びその製造方法並びに前記捕集剤を用いた捕集装置及びその製造方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために筆者等は鋭意研究を行なった結果、第1の発明の特徴は、親水化処理されたフッ素樹脂支持体と、このフッ素樹脂支持体の表面にフッ素樹脂支持体単位体積当たり1.5〜15mg/cm3 の密度で形成された酸性層とを備えたことにある。
【0012】
この第1の発明によれば、親水化処理を行ったフッ素樹脂支持体にこのフッ素樹脂支持体単位体積当たり1.5〜15mg/cm3 の酸を付着させた捕集剤を作製し、この捕集剤に空気を接触させたところ、空気中に含まれる塩基性化合物を塩の形で効率よく、高濃度に捕集できることを見いだした。また、捕集後に少量の水またはアルコールで抽出することにより、高濃度で低ブランクという分析に適した状態で回収できることを確認した。特に、本発明の捕集剤の特徴は、フッ素樹脂支持体が、樹脂1cm3 あたりに1.5〜15mgの酸で覆われていることにある。この酸の量が1.5mg以下であると、酸の量が少なすぎるため、空気中のアンモニアやアミンなどの塩基性化合物を完全に捕集することが難しい。また、酸の量が15mg以上になると酸の量が多すぎるため、空気と接触させている間に酸が剥がれて取れてしまう可能性がある。その結果、酸による空気の汚染及び塩基性化合物の定量性が劣るという悪影響がある。また、酸を過剰に加えると、分析の際にブランクが上昇してしまう可能性が高い。従って、フッ素樹脂支持体単位体積当たり1.5〜15mg/cm3 の酸性層で覆われていることが、その捕集作用を発揮する上で極めて重要であることが判明した。
【0013】
第2の発明の特徴は、所定濃度の酸溶液を前記フッ素樹脂支持体に通過、若しくは滴下、若しくは前記支持体を前記酸溶液に浸漬させた後、溶媒を除去することで、前記フッ素樹脂支持体単位体積当たり1.5〜15mg/cm3の酸を付着させることにある。
【0014】
この第2の発明によれば、所定濃度の酸溶液をフッ素樹脂支持体に通過、若しくは滴下、若しくは浸漬した後に、減圧若しくは加熱若しくはガスパージにより溶媒を除去する。この時、酸性層の作製処理に用い得る溶媒としては、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロバノール、アセトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン等が挙げられるが、酸の溶解性と沸点の低さを考慮すると、メタノールが最適である。
【0015】
また、前記酸溶液として、酒石酸の溶液を用いても良い。
【0016】
これによれば、フッ素樹脂支持体上に形成する酸性層に適した酸は、常温での安定性、揮発性などの点から不揮発性である必要があるため、常温で固体の例えば酒石酸が適している。この酒石酸の他に、ホスホン酸、過塩素酸、リン酸、ホウ酸、シュウ酸、アジビン酸、キナルジン酸、クエン酸、ケイ皮酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、マロン酸、マンデル酸、リンゴ酸からなる群より選択される酸性化合物を用いるのが望ましい。融点の低い酢酸、ギ酸等は、捕集剤の寿命が短く、また、空気中に揮散することによる空気汚染が考えられることから適していない。
【0017】
第3の発明の特徴は、親水化処理されたフッ素樹脂支持体と、このフッ素樹脂支持体の表面に形成された前記フッ素樹脂支持体単位体積当たり1.5〜15mg/cm3 の密度で形成された酸性層と、前記フッ素樹脂支持体を内部に装着し、気体又は液体が流入、流出する吸入口及び排出口を有するケースとを備えたことにある。
【0018】
この第3の発明によれば、酸性層を表面に形成したフッ素樹脂支持体、即ち捕集剤をケース内に装着してあり、持ち運びがしやすい。被測定対象の大気がある場所に前記ケースを設置し、ケースの排出口からポンプなどで排気することにより、被測定対象の大気をケースの流入口から内部に吸い込んで、フッ素樹脂支持体の酸性層に接触させることにより、アンモニアやアミンなどの塩基性化合物を酸性層により塩の形で捕集する。その後、フッ素樹脂支持体をケースより取り出し、溶媒により捕集物質を抽出して分析に供する。フッ素樹脂支持体を前記ケースに着脱自在にすることにより、装置の操作性が向上する。
【0019】
第4の発明の特徴は、前記フッ素樹脂支持体を前記ケースに装着する工程と、前記ケースに酸溶液を流入させる工程と、前記酸溶液を流入させた後の前記フッ素樹脂支持体を前記ケースと共に減圧乾燥して、前記フッ素樹脂支持体の表面に前記フッ素樹脂支持体単位体積当たり1.5〜15mg/cm3 の密度で形成された前記酸性層を形成する工程とを含むことにある。
【0020】
この第4の発明によれば、ケースに親水化処理した酸性層形成前のフッ素樹脂支持体を装着した後、ケースの吸入口から酸溶液をケース内に流入させて、フッ素樹脂支持体の表面に酸溶液を浸潤させる。その後、ケース毎、減圧乾燥させると、フッ素樹脂支持体の表面に酸性層が形成され、窒素雰囲気中などに保管する。ケースに流入させる酸溶液の濃度や流入量などを制御することにより、前記フッ素樹脂支持体単位体積当たりに1.5〜15mg/cm3 の密度で形成された前記酸性層が得られる。
【0021】
第5の発明の特徴は、親水化処理されたフッ素樹脂製の内管と、このフッ素樹脂製内管の表面に形成された前記フッ素樹脂製内管単位体積当たりに1.5〜15mg/cm3 の密度で形成された酸性層と、前記フッ素樹脂製の内管を内部に装着し、両端が開口した外管とを備えたことにある。
【0022】
この第5の発明によれば、被測定対象の大気がある場所に前記内管を装着した外管を設置し、外管の一方の開口部からポンプなどて排気することにより、被測定対象の大気を他方の開口部から内部に吸い込んで、内管の酸性層に接触させることにより、アンモニアやアミンなどの塩基性化合物を酸性層により塩の形で捕集する。その後、フッ素樹脂支持体をケースより取り出し、溶媒により捕集物質を抽出して分析に供する。内管は外管の内壁面に密着して装着してもよく、或いは適当な支持体により、外管の内壁面と内管の外周面の間に空隙が生じるように装着してもよい。
【0023】
ここで、上記支持体の構成物質としてフッ素樹脂を選んだ理由は、フッ素樹脂自身に塩基性化合物の吸着性が全くないこと、またフッ素樹脂の合成段階で窒素系不純物が含まれる可能性が非常に小さいため、樹脂自体の持つブランクがほぼゼロに等しいためである。フッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレンーバーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレンーヘキサフルオロフロヒレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレンーへキサフルオロプロピレンーパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(EPE)、テトラフルオロエチレンーエチレン共重合体(ETFE)、ホリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、クロロトリフルオロエチレンーエチレン共重合体(ECTFE)、ポリビニリデンジフルオライド(PVDF)、ボリビニルフルオライド(PVF)などが挙げられる。これらフッ素系樹脂は耐薬品性に優れているため、酸コーティングや有機溶剤による繰り返し抽出などに耐久性がある。これらは、共通して非常に撥水性が高い性質がある。従って、捕集剤と捕捉対象及び溶離液との接触が容易であるように、フッ素樹脂の表面には親水性を持たせる必要がある。
【0024】
支持体を構成するフッ素樹脂は、表面が多孔質、即ち、略円形の孔が相互に繋がり合った孔構造を有しているものがよい。多孔質が望ましいのは、表面積が大きいためである。多孔質支持体は、繊維状のものを編んでフィルタ状にしたもの、若しくは、チューブ状にしたものなどが用い易い。一般にメンブランフィルタと呼ばれる多孔質のフィルム状フィルタは、円形に近い孔が相互に繋がりあった孔構造を持っている。気中の微量成分を捕集する際に用いるメンブランフィルタの場合、孔径が0.025〜10μm、膜厚が10〜170μm、直径が5〜50mm程度のものが良い。
【0025】
上記フッ素樹脂材を親水化処理する方法としては、NaAl(OH)4 水溶液に樹脂を浸した後、ArFレーザを照射する方法、若しくは低温プラズマ処理を行う方法、アルカリ金属を有機溶剤に溶かした溶液に浸漬する化学的活性化方法、ポリビニルピロリドンなどの潤湿剤に浸す方法などが挙げられる。
【0026】
また、上記した本発明の捕集剤により捕集可能な塩基性化合物としては、アンモニア、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミン、第4級アミン、ナトリウム塩、ガリウム塩等が挙げられる。捕集可能なアミン類は常温常圧で液体や固体であるものでも、気体中で蒸気圧を持つ、或いはミスト状のアミン類でも良い。第1級アミンとしては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン等の飽和脂肪族第1級アミン、アリルアミン等の不飽和脂肪族第1級アミン、アニリン等の芳香族第1級アミンが、第2級アミンとしては、ジメチルアミン、ジエチルアミン等の飽和脂肪族第2級アミン、ジアリルアミン等の不飽和脂肪族第2級アミン、メチルアニリン等の芳香族第2級アミン等がそれぞれ挙げられる。第3級アミンとしては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、メチルピペリジンなどが、第4級アミンとしては、ぺンジルトリメチルアンモニウムクロリドなどが挙げられる。この捕集剤に、空気を接触させると、樹脂表面の酸と、空気中の塩基性化合物が塩を作り、塩基性化合物は、樹脂表面に固定される。
【0027】
その後、分析するためには、抽出媒体により塩を抽出することが考えられる。この時、抽出媒体としては、液体若しくは超臨界流体などが考えられるが、液体、特に水により抽出することがイオンクロマトグラフィーへの導入に適している。基本的には、塩が溶出可能であって測定・分析の障害となる物質を含まない媒体であればよく、メタノール等のアルコールなども用いることができる。水を溶離液としてアミン塩を溶出する場合では、直径13(mmφ)、厚さ35(μm)の親水性PTFEフィルタの場合、2(ml)の水によって99.5(%)以上のアミン塩が溶離液に溶出して回収される(実施例2参照)。分析方法としては、イオンクロマトグラフ(IC)法の他に液体クロマトグラフ(HPLC)法等が考えられる。例えば、HPLCによる分析の場合、蛍光ラベル化等の誘導体化を行うことにより、1、2級のアミンについて、ICでは測定できない炭素数の大きなアミン類の測定が可能である(3、4級のアミンには適用できない。)。
【0028】
蛍光ラベル化試薬として、NBD−F(4−Fluoro−7−nitro-2,l,3−benzoxadiazole)を用いた場合の処理の方法について説明する。上記捕集剤に捕集した後、2(mg/ml)NBD−F/バッファー(pH8.5)溶液により抽出する。その後、内部標準物質を加え、70℃で10分程反応を行い、反応液を10(μl)程HPLCに注入、分離し、蛍光検出する。この方法を用いると、アミン類の高感度分析が可能である。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の捕集剤を用いた捕集装置の第1の実施の形態を示した断面図である。捕集装置は表面に酒石酸などの酸性層を形成した親水性フッ素樹脂支持体から成るフィルタ1をポリプロピレン製のカートリッジ3に装着した構成を有している。但し、前記酸性層は前記フッ素樹脂支持体単位体積当たりに1.5〜15mg/cm3 の密度で形成されているものとする。前記酸性層フッ素樹脂支持体から成るフィルタ1はカートリッジ3内部のフィルタサポート2により固定支持されており、更にカートリッジ3はその上面と下面の中央に空気又は液体の吸入口31と空気又は液体の排出口32を有している。但し、吸入口31と排出口32はその役割を変換しても何等支障はない。親水性フッ素樹脂支持体をカートリッジ3に装着した後、フッ素樹脂支持体の表面に酸性層を作製する処理を行っても良い。
【0030】
次に本例の捕集装置を用いて気中の塩基性化合物を捕集する方法について説明する。カートリッジ3の排出口32を図示されない吸引ポンプに接続し、空気を吸引する。この操作により、吸入口31からフッ素樹脂フィルタ1へ大気などが吸引され、フィルタ1上の酸性層と気中のアンモニアやアミン類の塩基性化合物が反応し、塩としてこのフィルタ1に捕集される。この他の捕集方法としては、被測定大気中に捕集剤であるフィルタ1を放置し、自然に接触する塩基性化合物を捕集する方法などがある。
【0031】
次にカートリッジ3にフィルタ1を構成するフッ素樹脂支持体を装着後に、フィルタ1の表面に酸性層を形成し、その後、塩基性化合物を捕集し、捕集した塩を分析装置に導入するまでの一連の流れを図2を参照して説明する。まず、カートリッジ3の吸入口31から酒石酸などの酸溶液(メタノール溶液等)を滴下して、カートリッジ3内に一定量の酸溶液を流す。これにより、カートリッジ3内に装着されたフィルタ1を構成するフッ素樹脂支持体の表面に酸溶液が染み込み付着する。
【0032】
その後、カートリッジ3を減圧乾燥して、内部の溶媒を除去することにより、酸性層をフッ素樹脂支持体の表面に形成して、フィルタ1を作成し、捕集装置が完成する。完成した捕集装置は窒素雰囲気中などに置かれて保管される。
【0033】
そして、上記のように完成した捕集装置の排出口32をポンプ8などに接続してカートリッジ3内を排気することにより、吸入口31から大気を吸入する。このように、一定時間、大気を吸引し、カートリッジ3内部のフィルタ1に大気を通して、塩基性化合物をフィルタ1の酸性層に塩の形で捕集する。
【0034】
その後、溶出液(超純水等)を吸入口31からカートリッジ3内に注入して、捕集成分を抽出し、抽出液を排出口32から取り出す。その抽出液をイオンクロマトグラフ等の分析装置に注入する。
【0035】
この方法を用いると、拡散スクラバー法では分析不可能であったミスト状や粒子状のアミン類も捕集可能となる他、拡散スクラバー法よりも抽出液が少量で済むため、濃縮カラムへの濃縮時間の短縮が可能である。また、フッ素樹脂支持体はカートリッジ3に着脱自在とすることにより、再度酸溶液を通すことによって再生可能であるため、経済的である。
【0036】
図3は本発明の捕集剤を用いた捕集装置の第2の実施の形態を示した断面図である。気体が通過しないポリプロピレンのようなプラスチックなどのチューブ状のカートリッジ(外管)5の内側に、円筒状のフッ素樹脂製内管6をフィルタとして装着した構成を有している。このフィルタは多孔質状のフッ素樹脂製内管4で、その外周、内周側の表面には酒石酸などの酸性層が形成されている。但し、前記酸性層は前記フッ素樹脂製内管単位体積当たりに1.5〜15mg/cm3 の密度で形成されているものとする。内管6の多孔質の孔径が0.025〜10μm、膜厚が10〜170μm、内管6の直径が2〜10mm、内管6の長さが5mm〜50cm程度のものが良い。管の長さが長いと捕集効率が高まるが、ブランクの大きさも高くなるので、10cm程度の長さのものが好ましい。
【0037】
尚、チューブ状カートリッジである外管5をスパイラル状、若しくはジグザグ状などにすると、被測定大気とチューブ状カートリッジである外管5内の内管型フィルタの表面との接触確率が高まり、捕集効率が向上する。また、本例も、親水性フッ素樹脂製の内管6を外管5内に挿入した後に内管6の酸性層の形成処理を行ってもよい。
【0038】
このような捕集剤に気中塩基性化合物を捕集する方法としては、外管5の一方の開口部を吸引ホンプに接続して空気を吸引する。すると、外管5の他方の開口部から大気が吸い込まれ、これが内管6の酸性層に接触して酸と塩基性化合物が反応し、内管6の表面に塩として捕集される。
【0039】
以下、本発明の実施の形態を実施例により更に詳細に説明する。但し、実施例の分析は以下の機器等を用いて行った。
【0040】
(1)高速液体クロマトグラフ(HPLC):ウォーターズ社製HPLC610Eシステム
カラム:(財)化学品検査協会製(商品名L−カラムODS)(4.6mmφ×250mm)
カラム温度:40℃、流速:1(ml/min)、移動相溶媒:アセトニトリル/水=45/55
注入量:20(μl/回)
検出器:ウォーターズ社製474スキャニング蛍光検出器(励起波長450nm、蛍光波長530nm)
(2)試薬:アセトニトリル、水、メタノールは和光純薬(株)製高速液体クロマトグラフ用溶媒を用いた。
【0041】
また、NBD−Fは同人化学(株)製を用いた。
【0042】
その他の試薬は全て和光純薬(株)製を用いた。標準アンモニア・アミンの濃度はアンモニア25(μg/ml)、メチルアミン4(μg/ml)、エチルアミン5(μg/ml)、プロピルアミン7(μg/ml)である。内部標準として用いたブチルアミンの濃度は7(μg/ml)である。バッファー溶液は、ホウ酸バッファー/メタノール溶液(pH8.5)を用いた。
【0043】
(3)ポンプ:柴田科学(株)製ミニポンプ(MP−603P)
(4)親水性PTFEフィルタ:東洋濾紙(株)
直径:13(mmφ)、孔径:0.2(μm)、厚さ35(μm)、多孔度:71(%)
(5)ステンレス製シリンジホルダー:東洋濾紙(株)(13mmフィルタ用)
(6)デイスポーザブルメンブランフィルタ:東洋濾紙(株)
直径:13(mmφ)、孔径:0.2(μm)、厚さ35(μm)、材質:親水性PTFE、ハウジング材料:ポリプロピレン
(7)イオンクロマト:装置…Dionex DX−100、ガードカラム…CG−12、
分離カラム…CA−12、濃縮カラム…CG−12
溶離液…メタンスルホン酸(10mM)、流速…1.0(ml/min)
検出器…電気伝導度検出器
実施例1
フィルタ捕集、回収試験
図1に示したフィルタ1をメタノール1(ml)に含浸して洗浄した後、種々の濃度の酒石酸メタノール溶液1mlに含浸し、ピンセットで取り上げてアルミホイルの上に置いた。デシケータ内に入れ、真空ポンプで1時間減圧乾燥した。減圧の解放時には、高純度窒素で置換した。作製したフィルタに付着した酒石酸の量は、再度メタノールに浸漬して超音波抽出し、フィルタ除去後、メタノールを蒸発乾固して、残った酒石酸の残量から求めた.
酒石酸処理したフィルタをステンレス製シリンジホルダー(図1のカートリッジ3に相当)に入れ、図4に示すようにホルダーを2個直列につなぎ、標準アンモニア(10μl)をガラスウール7に展着し、2(l/min)で窒素300(l)を通過させた。その後、各ホルダーにシリンジを用いて水2mlを流し、回収されたアンモニア量をイオンクロマトグラフ法により確認した。
【0044】
1つ目のホルダーから回収されたアンモニア量の結果を図5に示す。1.5mg/cm3 以下の濃度の酒石酸をコーティングした場合では、酸濃度が低すぎるために、アンモニアの破過が確認された。また、15mg/cm3 以上の濃度の場合でも破過が確認された。それは、濃度が高すぎると酒石酸の親水性PTFEフィルタに対する付着力が弱いものができ、酸の一部がこぼれてしまったためと考えられる。よって、酸の濃度は、1.5〜15mg/cm3 が最適であることが確認できた。
【0045】
実施例2
水によるアンモニア回収試験
ディスポーザブルカートリッジ(図1のカートリッジ3に相当)をメタノール5mlで洗浄した後、酒石酸メタノール溶液1mlを通過させ、2mg/cm3 の酒石酸を含む親水性PTFEフィルタカートリッジを作製した。真空ポンプを用いて、30分間乾燥し、メタノールを除去した。標準アンモニア40μlをガラスウール7に載せ、図4のように組立、2(l/min)で大気を150分間吸引した。
【0046】
その後、カートリッジに純水を1mlずつ注入して、3回抽出した。
【0047】
標準として、純水1mlに直接上記アンモニア溶液40μlを添加したサンプルを3個作製した。
【0048】
1つ目のカートリッジからの抽出結果を表1に示す。水による回収の場合、抽出液量2mlで99.5(%)以上の回収率が得られた。即ち、イオンクロマトグラフに導入する際の溶出液は2mlで十分であり、今までのインピンジャ法に比べ、50倍以上の濃縮が可能であった。
【0049】
【表1】
Figure 0003934240
実施例3
インピンジャ法との比較結果
酒石酸濃度2.0mg/cm3 の処理を行った親水性PTFEカートリッジ(図1のカートリッジ3に相当)を捕集剤として用いた。大気捕集用ポンプを用い、流速1.1(l/min)で120分間捕集した。サンプリング後、捕集剤から、2mg/mlNBD−F/ホウ酸バッファー(pH8.52)溶液1mlを加え、内部標準(ブチルアミン5μl)を添加、60℃で15分間加熱を行った。メチルプロパノールアミンも同様に反応を行って、HPLC測定して検量線を得た。
【0050】
インピンジャ法に関しても、本法と同時に同じ場所で純水140ml、大気吸引2l/minで120(分間)捕集した。その後、イオンクロマトグラフ法で測定し、結果を表2に示す。
【0051】
【表2】
Figure 0003934240
このように、クリーンルームで実測定を行ったところ、同時に行ったインピンジャ法の結果と比較して、測定値はほぼ一致した。親水性PTFEカートリッジを用いると、ブランク値はアンモニア、メチルプロパノールアミン共に十分低く、イオンクロマトグラフ法を利用することによって、それぞれ検出下限0.06、0.07(気中ppb)で測定可能であった。
【0052】
本例の捕集剤は簡単な操作で作製でき、インピンジャ法と比較して小型で運びやすく取り扱いが容易である。また、少量の純水で抽出可能であることから、IC測定の際の濃縮時間が低減できる。本例では、揮発性のアンモニアやアミン類がフィルタ1若しくはチューブ表面(内管6)で酸と塩を作った状態で捕集されているため、長期保存でも安定であり、長距離のサンプル輸送も問題なく行える。また、捕集したアンモニアやアミン類はメタノール等の有機溶剤で抽出することも可能であるため、イオンクロマトグラフ法だけではなく、HPLCやGCなどの多種の分析を行うことができる前処理法である。
【0053】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、親水化処理されたフッ素樹脂支持体の表面にフッ素樹脂支持体単位体積当たりに1.5〜15mg/cm3 の密度で形成された酸性層を形成して成る捕集剤を用いることにより、大気等の気体に含まれる塩基性化合物を分析に適した形で効率よく捕集することができ、且つ高濃度に濃縮することができ、塩基性化合物の高感度分析に最適である。このため、室内、室外、クリーンルーム等の環境管理等に効果を発揮する。特にクリーンルーム内におけるアンモニア、アミン類の環境管理を良好とすることができるため、レジスト処理等の半導体製造工程の歩留まりを向上させ、高品位の半導体製造に寄与することができる。また、上記した捕集剤をカートリッジに装着した捕集装置は小型なため、小さな箱の中の部品材料などから発生されたアンモニア、アミン類も容易に分析することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の捕集装置の第1の実施の形態を示した断面図である。
【図2】図1に示した捕集装置を用いた分析手順を示した説明図である。
【図3】本発明の捕集装置の第2の実施の形態を示した斜視図である。
【図4】図1に示した捕集装置を用いた捕集試験方法を説明する図である。
【図5】図1に示したフィルタの表面に形成された酒酸濃度とアンモニア回収率との関係を示したグラフである。
【符号の説明】
1 フィルタ
2 フィルタサポート
3 カートリッジ
5 内管
6 外管
7 ガラスウール
31 吸入口
32 排出口

Claims (5)

  1. その表面が孔径0.025〜10μmの孔を持つ多孔質からなる親水化処理されたフッ素樹脂支持体と、
    前記多孔質の表面により、前記フッ素樹脂支持体の表面に、フッ素樹脂支持体単位体積当たり1.5〜15mg/cm3の密度で形成された酸性層と、
    を備えたことを特徴とする捕集剤。
  2. 所定濃度の酸溶液を、その表面が孔径0.025〜10μmの孔を持つ多孔質からなる親水化処理されたフッ素樹脂支持体に通過、若しくは滴下、若しくは前記支持体を前記酸溶液に浸漬させ、前記フッ素樹脂支持体の表面に前記酸溶液をしみ込ませた後、溶媒を除去することで、前記フッ素樹脂支持体単位体積当たり1.5〜15mg/cm3の酸を付着させることを特徴とする捕集剤の製造方法。
  3. その表面が孔径0.025〜10μmの孔を持つ多孔質からなる親水化処理されたフッ素樹脂支持体と、
    前記多孔質により前記フッ素樹脂支持体の単位体積当たり1.5〜15mg/cm3の密度で前記フッ素樹脂支持体の表面に形成された酸性層と、
    前記フッ素樹脂支持体を内部に装着し、気体又は液体が流入、流出する吸入口及び排出口を有するケースと、
    を備えたことを特徴とする捕集装置。
  4. その表面が孔径0.025〜10μmの孔を持つ多孔質からなる親水化処理されたフッ素樹脂支持体を、前記フッ素樹脂支持体を内部に装着し、気体又は液体が流入、流出する吸入口及び排出口を有するケースに装着する工程と、
    前記ケースに酸溶液を流入させる工程と、
    前記酸溶液を流入させた後の前記フッ素樹脂支持体を前記ケースと共に減圧乾燥して、前記多孔質により前記フッ素樹脂支持体の表面に前記フッ素樹脂支持体単位体積当たり1.5〜15mg/cm3の密度で酸性層を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする捕集装置の製造方法。
  5. その表面が孔径0.025〜10μmの孔を持つ多孔質からなる親水化処理されたフッ素樹脂製の内管と、
    前記多孔質により前記フッ素樹脂製内管の単位体積当たりに1.5〜15mg/cm3の密度で前記フッ素樹脂製内管の表面に形成された酸性層と、
    前記フッ素樹脂製の内管を内部に装着し、両端が開口した外管と、
    を備えたことを特徴とする捕集装置。
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