JP6629558B2 - ケーブル固定構造 - Google Patents

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Description

本発明は、電子機器ケースの外表面を構成する板体(基盤)に配設される同軸ケーブルを保持するためのケーブル固定構造に関する。
従来より電子機器ケースの外表面を構成する板体(基盤)に配設されている「同軸ケーブルを保持する為のケーブル固定部(ケーブル固定構造)」は、例えば特許文献1に示されるケーブル固定部等を含めて広く知られている。
上記特許文献1に示される電子機器ケースは、通常、アンテナ装置と称されているが、これに備えさせたケーブル固定部は、特許文献1の記載に基づけば、次のように構成されている。
「基盤面から3個の凸部を立ち上げている。その3個の凸部は、相互に間隙を隔てて縦列状に配列されており、しかも、直線上に配置されるケーブル存置予定位置に対して、両側の2個の凸部はケーブル存置予定位置の一方の側に、中央の1個の凸部は他方の側に配置する等、相互に対向状態とならないように、蛇行状に配置してある。さらに上記中央の1個の凸部の頭部には上記ケーブル存置予定位置に配置されるケーブルが上方に抜け出すのを防ぐために、脱出防止用の爪部材を突出させてある。」
特開2014−68270号公報
この従来のケーブル固定部では、基盤面から立ち上げている3個の凸部は、相互に間隙を隔てて縦列状に配列されているから、ケーブル装着時においては、ケーブルを蛇行状に押し曲げることにより、極めて簡易に装着することができる。
しかしながら、台風時には、電子機器ケースから離れた位置にあるケーブルが強風に煽られて、上下左右に暴れる。すると、先ず、両側の夫々の凸部の側面からケーブルが外れ、続いて、残る「中央の1個の凸部の爪部材」の下からも外れる(左又は右方向に抜け出す)。このようにケーブル固定部からケーブルが外れると、外観的には、空中をケーブルが泳ぐという危険な感じになり、復旧工事を要する問題が発生する。
上記の問題点を解決するために、両側の2個の凸部に対しても、ケーブル存置予定位置に向けて脱出防止用の爪部材を夫々突出させることも考えられるが、そのような構成にすると、今度は、ケーブル装着時において問題点が発生する。
即ち、通常用いられている同軸ケーブルの内、「5C」と称される同軸ケーブルは外径が「7.7mm」あるので、それの「曲げ半径」は大きくなり、必然、3個の凸部相互の間隙を大きくしなければ、装着時に装着作業が困難になる。
しかしながら、通常用いられている同軸ケーブルの内、もう1種類の「4C」と称される同軸ケーブルは、外径が「6.0mm」で、細く、曲がり易くなる。
従って、上記のように「3個の凸部相互の間隙を大きくした」場合には、「4C」と称される細い同軸ケーブルを、上記の「3個の凸部相互の間隙を大きく状態」のものに対して装着しても、強風時に空中のケーブルが暴れると、上記「3個の凸部相互間の大きな間隙」から、4Cの細い同軸ケーブルは容易に外れてしまう問題点が発生する。
本件出願の目的は、上記課題を解決するもので、同軸ケーブルを固定できるようにしたケーブル固定構造を提供しようとするものである。
他の目的は、 同軸ケーブルの太さに大小相違があっても、夫々について装着操作が容易で、かつ、太さに大小相違がある夫々のケーブルを安定した状態で保持でき、しかも、外す場合には、夫々太さに大小相違がある夫々のケーブルを外し易くしてあるケーブル固定構造を提供しようとするものである。
他の課題、目的及び利点は図面及びそれに関連した以下の説明により容易に明らかになるであろう。
電子機器ケース2の基盤4に備えさせてあるケーブル固定構造10であって、そのケーブル固定構造10は、夫々基盤面4から立ち上げられ、かつ、内面12a、12b相互間に、上方部が開口される第1ケーブル存置空間20aを形成する状態で相互に平行状に配設している第1保持部材11aと第2保持部材11bで構成される第1ケーブル保持構造13と、
夫々基盤面4から立ち上げられ、かつ、内面12c、12d相互間に上方部が開口される第2ケーブル存置空間20bを形成する状態で相互に平行状に配設された第3保持部材11cと第4保持部材11dで構成される第2ケーブル保持構造14とを備え、
上記第1ケーブル保持構造13と、第2ケーブル保持構造14とは、相互間に間隙25を隔て、かつ、両者の第1、第2ケーブル存置空間20a、20bに渡って同軸ケーブル27a、27bを挿通できるように両者のケーブル存置空間20a、20bの第2挿出入口40bと第3挿出入口40cとが相互に対向する状態で配置してあり、
上記両者の第1、第2ケーブル存置空間20a、20bの内部の高さH1は、太い同軸ケーブル27bを存置可能に設定してあり、
さらに、ケーブル固定構造10における第1ケーブル保持構造13と第2ケーブル保持構造14との間の間隙25においては、上記夫々の中心線39a、39bを相互に結ぶ線39cを挟んで一方の側には、弾力部材15を配置し、
弾力部材15の位置は、上記第1ケーブル保持構造13の保持部材11a、11bのうちの一方の側の第1保持部材11aと、第2ケーブル保持構造14の保持部材11c、11dのうちの一方の側の第3保持部材11cとの中間位置に対して配置してあり、
上記弾力部材15の構成は、基盤面4から立ち上げて上部15aを上記夫々の中心線39a、39bを相互に結ぶ線39cの側とは反対の後方側38に向けて撓み自在に構成し、
上記弾力部材15の上部15aからは,上記両者の第1、第2ケーブル存置空間20a,20bに渡って挿通させた状態の同軸ケーブルを上方に脱出させないようにする為の爪部17を上記夫々の中心線39a、39bを相互に結ぶ線39cのある前方側37に向けて突設させ、
上記第1ケーブル保持構造13の保持部材のうちの他方の側の第2保持部材11bの内面12bと、第2ケーブル保持構造14の保持部材のうちの他方の側の第4保持部材11dにおける内面12dとの相互を結ぶ基準ライン28に対する、上記爪部17の先端17cとの間の出入間隙22は、細い同軸ケーブル27aの外径より小さい寸法に設定し、かつ、上記弾力部材15を後方側38に撓ませた状態では、上記基準ライン28と、上記爪部17の先端17cとの間の出入間隙22は、広がって、細い同軸ケーブル27aの外径よりも大きく、かつ、太い同軸ケーブル27bの外径と略同じ寸法になるように設定してあるとよい。
また好ましくは、電子機器ケース2の基盤4に備えさせてあるケーブル固定構造10であって、そのケーブル固定構造10は、夫々基盤面4から立ち上げられ、かつ、内面12a、12b相互間に、上方部が開口される第1ケーブル存置空間20aを形成する状態で相互に平行状に配設している第1保持部材11aと第2保持部材11bで構成される第1ケーブル保持構造13と、
夫々基盤面4から立ち上げられ、かつ、内面12c、12d相互間に上方部が開口される第2ケーブル存置空間20bを形成する状態で相互に平行状に配設された第3保持部材11cと第4保持部材11dで構成される第2ケーブル保持構造14とを備え、
上記第1ケーブル保持構造13と、第2ケーブル保持構造14とは、相互間に間隙25を隔て、かつ、両者の第1、第2ケーブル存置空間20a、20bに渡って同軸ケーブル27a、27bを直線状に挿通できるように両者のケーブル存置空間20a、20bの夫々の中心線39a、39bを相互に一致する状態で配置してあり、
上記両者の第1、第2ケーブル存置空間20a、20bの内部の高さH1は、複数の太い同軸ケーブル27b、27bを上下方向に重合させた状態で存置可能に設定してあり、
さらに、ケーブル固定構造10における第1ケーブル保持構造13と第2ケーブル保持構造14との間の間隙25においては、上記夫々の中心線39a、39bを相互に結ぶ線39cを挟んで一方の側には、弾力部材15を配置し、
弾力部材15の位置は、上記第1ケーブル保持構造13の保持部材11a、11bのうちの一方の側の第1保持部材11aの内面12aと、第2ケーブル保持構造14の保持部材11c、11dのうちの一方の側の第3保持部材11cにおける内面12cとの相互を結ぶ位置26に対して配置してあり、
上記弾力部材15の構成は、基盤面4から立ち上げて上部を上記夫々の中心線39a、39bを相互に結ぶ線39cの側とは反対の後方側38に向けて撓み自在に構成し、
上記弾力部材15の上部15aからは,上記両者の第1、第2ケーブル存置空間20a,20bに渡って挿通させた状態の同軸ケーブルを上方に脱出させないようにする為の爪部17を上記夫々の中心線39a、39bを相互に結ぶ線39cのある前方側37に向けて突設させ、
さらに、上記弾力部材15における後方側38には、上記弾力部材15の上部15aを後方側38に撓ませたときに弾力部材15を受け止める為の支え部材18を、上記弾力部材15とは退避間隙24を隔てて立設させ、
上記第1ケーブル保持構造13の保持部材のうちの他方の側の第2保持部材11bの内面12bと、第2ケーブル保持構造14の保持部材のうちの他方の側の第4保持部材11dにおける内面12dとの相互を結ぶ基準ライン28に対する、上記爪部17の先端17cとの間の出入間隙22は、細い同軸ケーブル27aの外径より小さい寸法に設定し、かつ、上記弾力部材15が上記支え部材18に当接するまで後方側38に撓んだ状態では、
上記基準ライン28と、上記爪部17の先端17cとの間の出入間隙22は、広がって、細い同軸ケーブル27aの外径よりも大きく、かつ、太い同軸ケーブル27bの外径と略同じ寸法になるように設定してあるとよい。
さらに好ましくは、 上記爪部17の上面17bは、同軸ケーブルをケーブル存置空間に向けて押し込むときに同軸ケーブルを出入間隙22に向けて案内できるように、元部から先端17cに向けて下り勾配にしてあるとよい。
さらに好ましくは、上記第2保持部材11bと第4保持部材11dとの間には、内面を基準ライン28に沿わせる状態で、板状の連繋部材19dを備えさせたものであれば良い。
さらに好ましくは、上記第2保持部材11bと第4保持部材11dとの間には両者を接続する連係部材19を配設し、その連係部材19における弾力部材15に対向させる面19aと、上記基準ライン28との間には、同軸ケーブルを出入間隙22に向けて押し込むとき、及び、同軸ケーブルを後退どき間隙23から引き出すときに同軸ケーブルの外被27cが撓んで、上記基準ライン28を超えて入り込むに必要とする凹部30を備えさせたものであれば良い。
以上のように本発明は、電子機器ケース2の基盤4に備えさせてあるケーブル固定構造10に対して、1本又は複数の同軸ケーブル27b、27bを装着する場合、 第1保持部材11aと第2保持部材11bで構成される第1ケーブル保持構造13のケーブル存置空間20aと、第3保持部材11cと第4保持部材11dで構成される第2ケーブル保持構造14のケーブル存置空間20bとは、共に、上方から横向きの状態の同軸ケーブルを落とし込み状態で上方から挿入できるように、上方部が開口されているので、基盤4の面上に他の凸状の障害物があっても、邪魔されることなく、 ケーブル固定構造10の上部から下方に向けて、ワンタッチで、落とし込み状態で押し込み、迅速にケーブル装着の作業を行うことのできる特長がある。
しかも、第1、第2ケーブル存置空間20a、20bの内部の高さH1は、太い同軸ケーブル27b、27bを上下方向に重合させた状態で存置可能に設定すると、同一箇所に対して複数の同軸ケーブルを連続して装着できるという、作業性向上の効果がある。
さらに本発明にあっては、電子機器ケース2が建造物に装着された状態において 、台風時、強風に曝された場合、ケーブル固定構造10によって支持してある同軸ケーブル27a、27bは波打ち、左右、上下に暴れる状態になるのであるが、本発明にあっては、左右の横揺れは、同軸ケーブル27a、27bの両側に固定的に存在する「第1保持部材11aと、第2保持部材11bと、第3保持部材11cと、第4保持部材11d」とで堅固に保持され、上方向の揺れは、常時、同軸ケーブルを上方に脱出させないようにしてある爪部17によって防止され、同軸ケーブルが激しく左右、上下に揺れても、信頼性高く、保持する効果がある。
さらに本発明にあっては、工事の都合により、ケーブル固定構造10に対して装着されている同軸ケーブル27a、27bを、ケーブル固定構造10から外したい場合、上記弾力部材15は、上記弾力部材15の上部15aを後方側38に撓ませることができるように備えさせてあるので、これを活用して上記弾力部材15における爪部17を後退させると、上記のように堅固に保持されている同軸ケーブル27a、27bを、第1ケーブル存置空間20a及び第2ケーブル存置空間20bから、後退どき間隙23を通して、労せずして、上方に向けて取り出すことのできる利便性がある。
しかも上記の同軸ケーブル27a、27bを取り出す場合、上記爪部17は弾力部材15の上部15aに装着してあるので、これの操作は、ケーブル存置空間20a、20bの上方から極めて手軽に容易に操作することのできる操作上の効果もある。
さらに、上記弾力部材15は、弾力を発揮させ、撓ませる必要上、薄く形成され、強度的には弱体化するのであるが、本発明にあっては、上記弾力部材15における後方側38に、上記弾力部材15の上部15aを後方側38に撓ませたときに弾力部材15を受け止める為の支え部材18を、上記弾力部材15とは退避間隙24を隔てて立設させると、誤って、弾力部材15の上部15aを後方に向けて強く押し過ぎても、上記弾力部材15を傷めることを防止する効果がある。
上記弾力部材15が弾力を発揮させる必要上、薄く形成され、強度的には弱体化していても、上記ケーブル固定構造10における第1ケーブル保持構造13と第2ケーブル保持構造14との間の間隙25に配置してあるから、現場で電子ケース取り扱い中にケーブル固定構造10に対して外部から衝撃が与えられた(外力が加えられた)場合でも、上記弾力部材15は、両側に存在する丈夫な第1ケーブル保持構造13と第2ケーブル保持構造14で保護され、損傷を免れるという保護効果が期待できる。
さらに本発明においては、第1、第2ケーブル存置空間20a、20bの内部の高さH1を複数の太い同軸ケーブル27b、27bを上下方向に重合させた状態で存置可能に高く構成すると、それに対応して、弾力部材15の高さを高く(長く)形成できる特長がある。
このことは、出入間隙22に求められる大きなストローク(太い同軸ケーブル27bを出入りさせるときに必要とする「大きく開口する出入間隙22」)に対応させる為には弾力部材15の撓み部16は大きく撓む必要があるので、上記のように弾力部材15の高さを高くできることにより、上記ストロークに対して、比較的、弾力部材15の撓み部16の撓みの度合いを小さくしても、大きなストロークが得られる効果がある。このようにして弾力部材15の繰り返し応力による疲労破壊を予め防止することのできる効果がある。
さらに本発明にあっては、基準ライン28に対する爪部17の先端17cとの間の出入間隙22は、細い同軸ケーブル27aの外径より小さい寸法に設定して、常態においては細い同軸ケーブル27aも、太い同軸ケーブル27bも、共に脱出不可能に構成してあっても、弾力部材15を後方側38に撓ませた状態では、上記出入間隙22は、細い同軸ケーブル27aの外径よりも大きく、かつ、太い同軸ケーブル27bの外径と略同じ寸法になるように設定してあるから、労少なく、太い同軸ケーブル27bも、細い同軸ケーブル27aも出入りさせることのできる操作上の効果がある。
電子機器ケースとしてのアンテナ装置の背面側斜視図。 ケーブル固定構造の斜視図。 (A)はケーブル固定構造の平面図。(B)はケーブル固定構造において、第2保持部材と第4保持部材との間に、内面を基準ラインに沿わせる状態で、板状の連繋部材を備えさせた異なる実施例を説明するための部分拡大平面図。 (A)は、図3(A)におけるA−A線断面図。(B)は、図3(A)におけるB−B線断面図。 (A)は、図3(A)におけるC−C線断面図。(B)は、図3(A)におけるD−D線断面図。(C)は、図3(A)におけるE−E線断面図。 この図は、細い同軸ケーブルをケーブル存置空間に対して出し入れする態様を説明するための図面であって、(A)は、図3(A)におけるA−A線拡大断面図。(B)は、上記図6(A)における弾力部材を後方側に撓ませた状態を示す拡大断面図。 この図は、太い同軸ケーブルをケーブル存置空間に対して出し入れする態様を説明するための図面であって、(A)は、図3(A)におけるB−B線拡大断面図。(B)は、上記図7(A)における弾力部材を後方側に撓ませた状態を示す拡大断面図。(C)は、上記図7(B)における同軸ケーブルの外被が撓んだ状態を説明するための拡大断面図。 ケーブル固定構造から、同軸ケーブルを、異なる方法で取り外す例を説明するための図面で、(A)は、斜視図。(B)は、図8(A)のVIII−VIII線断面図(同軸ケーブルは1点鎖線で示す)。 ケーブル固定構造から、同軸ケーブルを、異なる方法で(凹部を利用して)取り外す例を説明するための図面で、(A)は、平面図。(B)は、図9(A)のIX−IX線断面図(同軸ケーブルは1点鎖線で示す)。 ケーブル固定構造におけるケーブル存置空間の異なる実施例(同軸ケーブルを一本のみ保持する構成)を説明するために図面で、(A)は、ケーブル固定構造の平面図。(B)は、図7(A)に対応させて描いた拡大断面図。(C)は、図7(B)に対応させて描いた拡大断面図。 (A)は、ケーブル固定構造の平面図。(B)は、図3(A)におけるB−B線拡大断面図。(C)は、図7(A)における弾力部材を後方側に撓ませた状態を示す拡大断面図。
以下本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
ケーブル固定構造10は、 電子機器ケース2の基盤4に備えさせてある。電子機器ケース2としては、例えば、アンテナ装置、ブースタ、混合器、分波器等の同軸ケーブルを使用する機器ケースが広く知られている。これらの電子機器ケースにおいては、周知のように、ケース2の基盤(前面、側面、天面、底面等)に対して同軸ケーブルを添え付け、固定するために適宜必要な場所にケーブル固定構造10が備えられる。
なお、本願実施例において、電子機器ケースとして図1に表れているアンテナ装置1を用いて説明する。なお、図1のアンテナ装置1は、背面(建造物の壁に装着する面)を表わしており、同軸ケーブル(27a、27b)は、中央部に形成してある端子ケース8の内部における接栓9からケーブル固定構造10を経由して(一点鎖線で示唆してある)、外部の機器(例えばブースタ)に向けて配線してある。アンテナ装置1の内部には周知のように放射器、反射器等の必要な電子回路が内蔵されている。
また、図中、10a、10b、10c、10dは左奥、右奥、左手前、右手前に配置されたケーブル固定構造10を示す。
ケーブル固定構造10は、図1、2、3等に表れているように、夫々基盤面4から立ち上げられ、かつ、内面12a、12b相互間に、上方部が開口される第1ケーブル存置空間20aを形成する状態で相互に平行状に配設している第1保持部材11aと第2保持部材11bで構成される第1ケーブル保持構造13 を備える。
なお、本願実施例においては、第1保持部材11aと第2保持部材11b、第3保持部材11cと第4保持部材11d等の部材を含めて、符号29、15、19、17、18が付されている部材等は、合成樹脂材、例えばABS、ASA等で基盤4と共に周知の手段でもって同時に一体成型されている。勿論、上記補強部材29は、複数の保持部材、支え部材、連係部材、連繋部材等の立設状態を補強するもので、基盤4から堅固にしかも他部材と一体状態を保ちながら立ち上げてある。
さらにケーブル固定構造10は、図1、2、3等に表れているように、夫々基盤面4から立ち上げられ、かつ、内面12c、12d相互間に上方部が開口される第2ケーブル存置空間20bを形成する状態で相互に平行状に配設された第3保持部材11cと第4保持部材11dで構成される第2ケーブル保持構造14とを備えている。
次に、上下左右等の方向性の説明について、本願書面(特許請求の範囲、明細書、図面等)においては、次のように用いている。
一般に電子機器においては、ケーブル固定構造10を、ケースの正面、側面、裏面、天面、又は底面等、必要な任意の個所に備えさせている。
従って、ケーブル固定構造10の細部構造を説明する場合には、同じ構造のケーブル固定構造10であっても、ケーブル固定構造10がケースの正面(垂直面)に備えさせてある場合と、ケースの天面に備えさせてある場合とでは、当然、上下左右等の方向性の説明(呼称)が異なることになる。
このような事情から本願書面(特許請求の範囲、明細書、図面等)においては、図1に表れているように、電子機器ケースにおける説明対象とするケーブル固定構造10を備えている面を基盤面4と名付け、これを「天に向けた水平状態」にした状態で、上記ケーブル固定構造10の細部構造の上下左右等の方向性の説明(呼称)をしている。従って、図示外の電子機器ケースに備えさせてあるケーブル固定構造の説明においては、装着場所によっては、上下左右等の方向性が異なることになる場合があるので、そのときは、技術常識に基づき上下左右等の方向性の説明(呼称)用語を読み替えて理解されたい。
次に、上記第1ケーブル保持構造13と、第2ケーブル保持構造14とは、図2、3に表れているように相互間に間隙25を隔て、かつ、両者の第1、第2ケーブル存置空間20a、20bに渡って同軸ケーブル27a、27bを挿通できるように両者のケーブル存置空間20a、20bの第2挿出入口40bと第3挿出入口40cとが相互に対向する状態で配置してある。例えば、上記第1、第2ケーブル存置空間20a、20bに渡って同軸ケーブル27a、27bを挿通できるように両者のケーブル存置空間20a、20bの夫々の中心線39a、39bを図3に表れているように相互に一致する状態(中心線39aと、中心線39bと、中心線39a、39bを相互に結ぶ線39cとが直線上になる状態)で配置してある。
なお、中心線39a、39bは、図3の第1、第2ケーブル存置空間20a、20bの左右方向の中間位置であって、かつ、図4の溝底上面20cと爪部下面17aとの中間位置(高さH1の中間位置)に設定する。
上記両者の第1、第2ケーブル存置空間20a、20bの内部の高さH1は、夫々複数の太い同軸ケーブル27b、27bを、図7に表れているように上下方向に重合させた状態で存置可能に設定してある。
なお、第1、第2ケーブル存置空間20a、20bの内部に収める同軸ケーブルが複数(例えば三本以上)の場合は、内部の高さH1を、それら収納予定の「同軸ケーブルの本数における外径寸法の総和」に相当する寸法にしておけば、複数の同軸ケーブルを収納することができる。
また、図3に表れている保持部材の内面12c、12d、12a、12b相互間の離間寸法(横幅寸法W1)は、太い同軸ケーブル27bの外径寸法と同じか、または、それよりも大きければ良い。
なお、市場においては、同軸ケーブルとして、「5C」と称される「太い同軸ケーブル(外径が「7.7mm」)27b」と、「4C」と称される「細い同軸ケーブル(外径が「6.0mm」)27a」が多用されている。
従って本願書面においては、上記のように5C相当の太い方の同軸ケーブルのことを「太い同軸ケーブル」と言い、4C相当の比較的細い同軸ケーブルのことを「細い同軸ケーブル」と言う。
そして、上記の太い同軸ケーブル27bも、細い同軸ケーブル27aも、周知のように屈曲自在の可撓性を備えている。同軸ケーブルの外被(保護被覆とも称する)は弾力性を備えている。外被の両側に対して指で圧力を加えた場合、一方の側の厚みで0.7mm前後、外被を凹ますことができる。
さらに、ケーブル固定構造10における第1ケーブル保持構造13と第2ケーブル保持構造14との間の間隙25においては、図3に表れているように、上記夫々の中心線39a、39bを相互に結ぶ線39cを挟んで一方の側(図3の左方向33の側)には、薄板状(上に向かって順次薄くしてある薄板体)の弾力部材15が配置されている。この弾力部材15は、基盤面4から一体成型により立ち上げられており、図7に表れているように、上方がより大きく湾曲するようになっており、左右方向33、34へ向けての弾力的な湾曲が可能に形成されている。
その位置は、上記第1保持部材11aと、第3保持部材11cとの中間位置に対して配置してある。例えば、図3に表れているように、上記第1ケーブル保持構造13の保持部材11a、11bのうちの一方の側(左方向33の側)の第1保持部材11aの内面12aと、第2ケーブル保持構造14の保持部材11c、11dのうちの一方の側(左方向の側)の第3保持部材11cにおける内面12cとの相互を結ぶ位置26に対して内面を揃えて配置してある。
上記弾力部材15の構成は、基盤面4から立ち上げて上部15aを上記夫々の中心線39a、39bを相互に結ぶ線39cの側とは反対の後方側38(左方向の側33)に向けて弾力的な撓み自在に構成してある。
上記弾力部材15の上部15aからは,図3からも理解できるように、上記両者の第1、第2ケーブル存置空間20a,20bに渡って挿通させた状態の同軸ケーブル(1点鎖線39a、39c、39bの位置に配設される同軸ケーブル)を、上方に脱出させないようにする為の爪部17を上記夫々の中心線39a、39bを相互に結ぶ線39cのある前方側37に向けて(図3の右方向34に向けて)突設させてある。
上記爪部17の上面17bは、図6、図7に表れているように、同軸ケーブルをケーブル存置空間20a、20bに向けて押し込むときに同軸ケーブルを出入間隙22に向けて案内できるように、元部から先端17cに向けて(図6の右方向34に向けて)順次下り勾配にしてある。
さらに、上記弾力部材15における後方側38(図6の左方向)には、上記弾力部材15の上部15aを、図6、図7に表れているように、後方側38(図6の左方向)に撓ませたときに弾力部材15を受け止める為の支え部材18を、図6(A)から理解できるように、上記弾力部材15とは退避間隙24を隔てて立設具備させてある。
上記第1ケーブル保持構造13の保持部材のうちの他方の側(右方向の側)の第2保持部材11bの内面12bと、第2ケーブル保持構造14の保持部材のうちの他方の側(右方向の側)の第4保持部材11dにおける内面12dとの相互を結ぶライン(図3に表れている)を基準ライン28と称し、この基準ライン28に対する、上記爪部17の先端17cとの間の出入間隙22は、細い同軸ケーブル27aの外径より小さい寸法に設定し、かつ、図7(B)に表れているように上記弾力部材15が上記支え部材18に当接するまで後方側38に撓んだ状態では、上記基準ライン28と、上記爪部17の先端17cとの間の出入間隙22は、広がって、細い同軸ケーブル27aの外径よりも大きく、かつ、太い同軸ケーブル27bの外径と略同じ寸法になるように設定してある。
なお、この場合の出入間隙22と、太い同軸ケーブル27bの外径との関係は、太い同軸ケーブル27bの出し入れが可能となる寸法関係(例えば太い同軸ケーブル27bの外径よりも広げられた出入間隙22が大きい、又は等しい場合)でも良いが、太い同軸ケーブル27bの外径は加圧することにより僅かに縮む(外被が前述したように縮み、同軸ケーブルの外被の外径寸法は実質的に細くなる)ので、上記の広げられた出入間隙22は、同軸ケーブルの外被の外径寸法が縮む事を前提にすれば、上記の「太い同軸ケーブル27b」の外径より僅かに小さくても、出し入れは可能となる。
即ち、広げられた出入間隙22は、太い同軸ケーブル27bの外径よりも、僅かに小さくても、僅かに大きくても、実質的に、同軸ケーブルの外径と略同じ寸法になれば、出し入れ操作は可能となる。
上記第2保持部材11bと第4保持部材11dとの間には、両者を接続して保持部材11b、11dの強度を高めるための連係部材19を一体状に配設してある。その連係部材19における弾力部材15に対向させる面19aと、上記基準ライン28との間には、同軸ケーブルを出入間隙22に向けて上から押し込むとき、および同軸ケーブルを出入間隙22から引き出す(撤去する)ときに、同軸ケーブルの外被が撓んで凹部30に入り込むに必要とする凹部30を備えさせてある。
なお本願においては、図3から明らかなように、中心線39a、39bを相互に結ぶ線39cの左方向の側(一方の側)に、弾力部材15、支え部材18、等の部材を配置し、中心線39a、39bを相互に結ぶ線39cの右方向の側(他方の側)に、連係部材19、撓み間隙30等の部材を配置している。しかしこれらの配置は、図3から明らかなように、対照的に配置したものであり、本発明を理解するにあたっては、これらは、中心線39a、39bを相互に結ぶ線39cを挟んで、互換的に配置されるものと同一の技術的思想となる。即ち、中心線39a、39bを相互に結ぶ線39cの右方向の側(他方の側)に、弾力部材15、支え部材18、等の部材を配置し、上記結ぶ線39cの左方向の側(一方の側)に、連係部材19、撓み間隙30等の部材を配置した構成と同様になる。
次に上記構成のケーブル固定構造10に対して太い同軸ケーブル27bと細い同軸ケーブル27aとの2種類のケーブルを装着する例を説明する。
先ず、細い同軸ケーブル27aを装着する例を表している図6を用いて説明する。
基盤4に対して同軸ケーブル27aの装着予定部を並行する状態に保持し、そこの(イ)の位置から、存置空間20a、20bの位置に向けて同軸ケーブル27aを下降させる。斯かる下降動作において、図6(A)に表れているように爪部17の先端17cが右方向34に突出しているので、同軸ケーブル27aの下降動作には邪魔になるのであるが、その時には、図6(B)に表れているように爪部17を左方向33に移動させ、後退どき間隙23を形成することにより、難なく、同軸ケーブル27aを下降させ、図6(B)に表れているように存置空間20a、20bの下方に収めることができる。なお、上記爪部17を左方向に移動させる操作は、指先で爪部17を左方向に移動させてもよいし、誘導斜面17bに対して下降させる同軸ケーブル27aの外被を押し当て移動させても良い。
次に、ケーブル固定構造10に対して太い同軸ケーブル27bを装着する例を表している図7を用いて説明する。
基盤4に対して同軸ケーブル27bの装着予定部を並行する状態に保持し、そこの(ロ)の位置から、存置空間20a、20bの位置に向けて同軸ケーブル27bを下降させる。
斯かる下降動作において、図7(A)から理解できるように、爪部17の先端17cが右方向34に突出しているので、同軸ケーブル27bの下降動作には邪魔になり、下降させることは出来ない。
しかし、その時には、図7(B)に表れているように爪部17を左方向に移動させると、後退どき間隙23が形成され、難なく、同軸ケーブル27bを下降させ、図7(B)に表れているように、同軸ケーブル27bを存置空間20a、20bの下方に収めることができる。
なお、上記弾力部材15の上部にある爪部17を左方向に移動させる操作は、指先で、弾力に抗して強く爪部17を左方向後方側38へ移動させてもよいし、誘導斜面17bに対して下降させる同軸ケーブル27bの外被を押し当て、爪部17を左方向に移動させても良い。
上記の操作に際し、後退どき間隙23が、同軸ケーブル27bの外被の外径寸法よりも大きくなるように設計してある場合は問題は生じない。しかし同軸ケーブル27bの外被の外径寸法と同じか、乃至は同軸ケーブル27bの外被の外径寸法が僅かに大きい(外被を外部から加圧することによって細くなり、同じ寸法になる範囲)、即ち、略同じ寸法の場合は、図7の状態(後退どき間隙23の間に存在する状態)にある同軸ケーブル27bの外被を強く下方に押し込めば、同軸ケーブル27bの外被は一部において縮み、図4(B)の存置空間20a(20b)に下降して収まる。なお、前述からの説明により理解できるように第1、第2ケーブル存置空間20a(20b)には、細い同軸ケーブルも、太い同軸ケーブルも夫々2本宛て重合状態で収納できる。
上記においては、ケーブル固定構造10に対して太い同軸ケーブル27bと細い同軸ケーブル27aとの2種類のケーブルを装着する例を説明したが、現場の都合により、太い同軸ケーブル27b又は細い同軸ケーブル27aのいずれか一本のみを装着して利用する場合は、他の残る一本の装着を中止することにより、当然のことながら、装着を完了することができる。
この場合、強風により同軸ケーブルが波打ちした時でも、後述するように2本を装着した場合と全く同様の作用効果が期待できる。
また当然のことながら、ケーブル固定構造10から太い同軸ケーブル27b又は細い同軸ケーブル27aのいずれか一本を外す場合も、後述の説明から明らかなように、2種類のケーブルを装着した場合において説明したような利便性は得られる。
さらに、図3(A)、図5(A)に表れている第1ケーブル存置空間20aの第1挿出入口40a、第2挿出入口40bと、第2ケーブル存置空間20bの第3挿出入口40c、第4挿出入口40dとを利用してケーブル固定構造10に対する同軸ケーブル27a、27bを装着、離脱させてもよい。
即ち、図3(A)の下側の第4挿出入口40dから、奥方向35に向けて(図5(A)の第4挿出入口40dから第1挿出入口40aに向けて)ケーブル27a、27bを保持部材の内面を沿わせる状態で挿通する(又は逆に抜き出す)ことによりケーブル固定構造10に対するケーブル27a、27bを装着、離脱させることができる。なお、各挿出入口の寸法は図に表れているように上記第1、第2ケーブル存置空間20a、20bの内部の高さH1と、横幅寸法W1に対応させてある。
次に台風に伴う強風により空中に存在する同軸ケーブルが波打ちした時(暴れた時)でも同軸ケーブルは、ケーブル固定構造10に対して安定した状態で保持されている点について図1、図3、図4等を主に用いて説明する。
図1に表れているように、同軸ケーブル27dは、通常、アンテナ装置1と他の電子機器(例えばブースター、分波器等:図示省略)との間の空中に配設される。
従って、台風に伴う強風により空中に存在する同軸ケーブル27dは波打ち、左右、上下に暴れ、その激しい動きは、アンテナ装置1におけるケーブル固定構造10によって保持されている同軸ケーブル27a、27bにも伝達される。
しかし、同軸ケーブル27a、27bは、図3、4から理解できるように、空中に配設された同軸ケーブル27dから伝達される左右の揺動に対しては、両側の第1保持部材11aと、第2保持部材11bとによって堅固に挟まれており、ケーブル存置空間20a、20bから脱出する恐れは無い。
また、上下の揺動に対しては、図4(B)から明らかなように、上方位置に爪部17が、開口部21を塞ぐ状態で、常態として位置している。
しかも爪部17の常態位置は、出入間隙22を、同軸ケーブル27a、27bの外径寸法よりも小さくする状態であるから、上記同軸ケーブル27a、27bが上下に揺動しても、その脱出を許す事は無い。
この場合、図4(B)からも理解できるように、第1、第2ケーブル存置空間20a、20bに、例えば、複数の太い同軸ケーブル27bが納まっている場合も、また、複数の細い同軸ケーブル27aが納まっている場合も、それらの同軸ケーブルが上下に揺動してもそれらの脱出を許す事は無い。
また、爪部17の下面17aは図示のように平坦に形成され、係止部として、上記同軸ケーブル27a、27bの脱出防止に貢献する。
このように、同軸ケーブル27a、27bを安定した状態で保持する特長がある。
次に、ケーブル固定構造10から太い同軸ケーブル27bを取り外す例を表している図7を用いて説明する。
太い同軸ケーブル27bは、通常図7(B)の存置空間20a(20b)に収まっている。これを上方31に持ち上げる。しかし出入間隙22は狭いので通過できない。この状態において、太い同軸ケーブル27bの右側の外被は、保持部材11b、11dの内面12b、12dに添っており、また、基準ライン28にも接する状態で添っている。
そこで、爪部17を図7(B)のように指先で左へ動かす。すると、そこに後退どき間隙23が生じる。太い同軸ケーブル27bの外径が、後退どき間隙23に比較して小さい場合、或いは同じ外形の場合は、太い同軸ケーブル27bを上方に容易に持ち上げることが出来る。
太い同軸ケーブル27bの常態の外径が、後退どき間隙23に比較して大きい場合は、太い同軸ケーブル27bを力強く持ち上げることにより、図7(C)から理解できるように、太い同軸ケーブル27bの外被27hは弾力的に少し縮むので、太い同軸ケーブル27bの外径は、後退どき間隙23と略同じ寸法になり、太い同軸ケーブル27bを上方に容易に持ち上げることが出来る。
さらに、図9から理解できるように、連係部材19における弾力部材15に対向させる内壁面19aと、上記基準ライン28との間に、凹部30がある場合には、太い同軸ケーブル27bの常態における外径が、後退どき間隙23に比較して大きい場合でも、太い同軸ケーブル27bの外被に対して上方に向けた力を加えると、太い同軸ケーブル27bの外被27cの一部分27gは、爪部17で相対的に右方向34の側に押されることになり、太い同軸ケーブル27bの外被27cの一部分27gは、上記基準ライン28を超えて、右方向の側に湾曲(撓む)しながら(部分的に右方向に移動しながら)やや細くなり、後退どき間隙23と略同じ寸法になる。そして、後退どき間隙23を通過して上方に抜け出すことができる。
さらに図8から理解できるように、ケーブル固定構造10の側方に突出している同軸ケーブル27fを持ち上げても、同軸ケーブルを弾力部材15の爪部の先部17cから外して同軸ケーブルを持ち上げ、容易に取り出すことができる。
即ち、ケーブル固定構造10の側方に突出している同軸ケーブル27fを持ち上げると、ケーブルの外被27eは、図示のように爪部17で押さえられているので、爪部17の下側の同軸ケーブルの外被27eは持ち上がることがなく、指50に近い側の同軸ケーブルの外被27fのみ、図示のように持ち上がる。このようにして同軸ケーブル27fをさらに持ち上げると同軸ケーブルはさらに湾曲し、爪部17近くの同軸ケーブル27gは、凹部30に入り込み、内壁面19aに接する位置にまで移動する。即ち、この状態では図9を用いて前述した説明から理解できるように、同軸ケーブルの一部の外被27gは、基準ライン28を越えて凹部30に入り込み、凹部30を構成する連係部材19の内壁面19aと爪部17の先端17cとの間に形成される後退どき間隙23は、実質的に同軸ケーブルの外径寸法と略同じにまで広がり、同軸ケーブル27bは、その広がった後退どき間隙23を通過して上方に抜け出すことができる。
次に、細い同軸ケーブル27aを取り外す例を表している図6を用いて説明する。
細い同軸ケーブル27aは、通常図6(B)のケーブル存置空間20a、20bに収まっている。これを上方31に持ち上げる。しかし出入間隙22は狭いので通過できない。この状態において、細い同軸ケーブル27aの右側の外被は、保持部材11b、11dの内面12b、12dに添っており、また、基準ライン28にも接する状態で添っている。
そこで、爪部17を図6(B)のように指先で左へ動かす。すると、そこに後退どき間隙23が生じる。細い同軸ケーブル27aの外径が、後退どき間隙23に比較して小さいので、細い同軸ケーブル27aを上方に容易に持ち上げ、脱出させることが出来る。
次に、ケーブル固定構造におけるケーブル存置空間20a、20bの異なる実施例を示す図10について説明する。図10に表れているケーブル存置空間20a、20bは一本の同軸ケーブルを装着保持させるもので、前述の実施例とは異なり、ケーブル存置空間20a、20bの高さH1が小さく(1本の同軸ケーブルを存置可能な大きさ)設定してある。
次に、図3(B)に示す符号19dは、前記連係部材19とは異なる連繋部材の例を示す。
上記板状の連繋部材19dは、第2保持部材11bと第4保持部材11dとの間に、内面19eを基準ライン28に沿わせる状態で一体的に備えさせたものである。
この構成により、第2保持部材11bと第4保持部材11dと連繋部材19dとは一体化し、丈夫になる。
なお、図10、図11、図3(B)の説明に当り、前述の図1〜図9に用いた符号と、同符号を用いた構成、部材等の機能、性質、特徴等は、前述した図1〜図9においての説明と同旨である。よって、重複する説明は省略する。
図11に表れているケーブル固定構造10は、一つの実施例に、具体的な寸法を記入して例示するものである。
なお、本件の図面において、()内に示される数字は、実施例の寸法(単位:mm)を示す。[]内の数字は、実施例の角度(単位:度)を示す。
1・・・電子機器として例示するアンテナ装置、
2・・・アンテナケース、
3・・・ケース本体、
3a・・・奥側の側板、
3b・・・右側の側板、
4・・・基盤(背面板)、
5・・・カバー、
8・・・端子ケース、
9・・・接栓、
10・・・ケーブル固定構造、
11・・・保持部材、
11a・・・第1保持部材、
11b・・・第2保持部材、
11c・・・第3保持部材、
11d・・・第4保持部材造、
12a・・・第1保持部材の内面、
12b・・・第2保持部材の内面、
12c・・・第3保持部材の内面、
12d・・・第4保持部材の内面、
13・・・ 第1ケーブル保持構造、
14・・・ 第2ケーブル保持構造、
15・・・弾力部材、
15a・・・上部、
16・・・撓み部、
17・・・爪部、
17a・・・係止部、
17b・・・誘導斜面(上面)、
17c・・・先端部、
18・・・支え部材、
19・・・連係部材、
20a・・・第1ケーブル存置空間、
20b・・・第2ケーブル存置空間、
21・・・開口部、
22・・・出入間隙、
23・・・後退どき間隙、
24・・・退避間隙、
25・・・間隙、
26・・・内面12aと内面12cを結ぶ線、
27a・・・細い同軸ケーブル、
27b・・・太い同軸ケーブル、
27c・・・外被、
28・・・基準ライン、
29・・・補強部材、
30・・・撓み間隙(凹部)、
31・・・上方向、
32・・・下方向、
33・・・左方向、
34・・・右方向、
35・・・奥方向、
36・・・手前方向、
37・・・前方側、
38・・・後方側、
H1・・・存置空間20a、20bの高さ

Claims (5)

  1. 電子機器ケースの基盤に備えさせてあるケーブル固定構造であって、そのケーブル固定構造は、夫々基盤面から立ち上げられ、かつ、内面相互間に、上方部が開口される第1ケーブル存置空間を形成する状態で相互に平行状に配設している第1保持部材と第2保持部材で構成される第1ケーブル保持構造と、
    夫々基盤面から立ち上げられ、かつ、内面相互間に上方部が開口される第2ケーブル存置空間を形成する状態で相互に平行状に配設された第3保持部材と第4保持部材で構成される第2ケーブル保持構造とを備え、
    上記第1ケーブル保持構造と、第2ケーブル保持構造とは、相互間に間隙を隔て、かつ、両者の第1、第2ケーブル存置空間に渡って同軸ケーブルを挿通できるように両者のケーブル存置空間の第2挿出入口と第3挿出入口とが相互に対向する状態で配置してあり、
    上記両者の第1、第2ケーブル存置空間の内部の高さは、太い同軸ケーブルを存置可能に設定してあり、
    さらに、ケーブル固定構造における第1ケーブル保持構造と第2ケーブル保持構造との間の間隙においては、上記夫々の中心線を相互に結ぶ線を挟んで一方の側には、弾力部材を配置し、弾力部材の位置は、上記第1ケーブル保持構造の保持部材のうちの一方の側の第1保持部材と、第2ケーブル保持構造の保持部材のうちの一方の側の第3保持部材との中間位置に対して配置してあり、
    上記弾力部材の構成は、基盤面から立ち上げて、上部を上記夫々の中心線を相互に結ぶ線の側とは反対の後方側に向けて撓み自在に構成し、
    上記弾力部材の上部からは,上記両者の第1、第2ケーブル存置空間に渡って挿通させた状態の同軸ケーブルを上方に脱出させないようにする為の爪部を上記夫々の中心線を相互に結ぶ線のある前方側に向けて突設させ、
    上記第1ケーブル保持構造の保持部材のうちの他方の側の第2保持部材の内面と、第2ケーブル保持構造の保持部材のうちの他方の側の第4保持部材における内面との相互を結ぶ基準ラインに対する、上記爪部の先端との間の出入間隙は、細い同軸ケーブルの外径より小さい寸法に設定し、かつ、上記弾力部材を後方側に撓ませた状態では、
    上記基準ラインと、上記爪部の先端との間の出入間隙は、広がって、細い同軸ケーブルの外径よりも大きく、かつ、太い同軸ケーブルの外径と略同じ寸法になるように設定してあることを特徴とするケーブル固定構造。
  2. 電子機器ケースの基盤に備えさせてあるケーブル固定構造であって、そのケーブル固定構造は、夫々基盤面から立ち上げられ、かつ、内面相互間に、上方部が開口される第1ケーブル存置空間を形成する状態で相互に平行状に配設している第1保持部材と第2保持部材で構成される第1ケーブル保持構造と、
    夫々基盤面から立ち上げられ、かつ、内面相互間に上方部が開口される第2ケーブル存置空間を形成する状態で相互に平行状に配設された第3保持部材と第4保持部材で構成される第2ケーブル保持構造とを備え、
    上記第1ケーブル保持構造と、第2ケーブル保持構造とは、相互間に間隙を隔て、かつ、両者の第1、第2ケーブル存置空間に渡って同軸ケーブルを挿通できるように両者のケーブル存置空間の第2挿出入口と第3挿出入口とが相互に対向する状態で配置してあり、
    上記両者の第1、第2ケーブル存置空間の内部の高さは、複数の太い同軸ケーブルを上下方向に重合させた状態で存置可能に設定してあり、
    さらに、ケーブル固定構造における第1ケーブル保持構造と第2ケーブル保持構造との間の間隙においては、上記夫々の中心線を相互に結ぶ線を挟んで一方の側には、弾力部材を配置し、弾力部材の位置は、上記第1ケーブル保持構造の保持部材のうちの一方の側の第1保持部材と、第2ケーブル保持構造の保持部材のうちの一方の側の第3保持部材との中間位置に対して配置してあり、
    上記弾力部材の構成は、基盤面から立ち上げて上部を上記夫々の中心線を相互に結ぶ線の側とは反対の後方側に向けて撓み自在に構成し、
    上記弾力部材の上部からは,上記両者の第1、第2ケーブル存置空間に渡って挿通させた状態の同軸ケーブルを上方に脱出させないようにする為の爪部を上記夫々の中心線を相互に結ぶ線のある前方側に向けて突設させ、
    さらに、上記弾力部材における後方側には、上記弾力部材の上部を後方側に撓ませたときに弾力部材を受け止める為の支え部材を、上記弾力部材とは退避間隙を隔てて立設させ、 上記第1ケーブル保持構造の保持部材のうちの他方の側の第2保持部材の内面と、第2ケーブル保持構造の保持部材のうちの他方の側の第4保持部材における内面との相互を結ぶ基準ラインに対する上記爪部の先端との間の出入間隙は、細い同軸ケーブルの外径より小さい寸法に設定し、かつ、上記弾力部材が上記支え部材に当接するまで後方側に撓んだ状態では、上記基準ラインと、上記爪部の先端との間の出入間隙は、広がって、細い同軸ケーブルの外径よりも大きく、かつ、太い同軸ケーブルの外径と略同じ寸法になるように設定してあることを特徴とするケーブル固定構造。
  3. 上記爪部の上面は、同軸ケーブルをケーブル存置空間に向けて押し込むときに同軸ケーブルを出入間隙に向けて案内できるように、元部から先端に向けて下り勾配にしてあることを特徴とする請求項乃至記載のケーブル固定構造。
  4. 上記第2保持部材と第4保持部材との間には、内面を基準ラインに沿わせる状態で、板状の連係部材を備えさせたことを特徴とする請求項1乃至記載のケーブル固定構造。
  5. 上記第2保持部材と第4保持部材との間には両者を接続する連係部材を配設し、その連係部材における弾力部材に対向させる面と、上記基準ラインとの間には、同軸ケーブルを出入間隙に向けて押し込むとき、及び、同軸ケーブルを後退どき間隙から引き出すときに同軸ケーブルの外被が撓んで、上記基準ラインを超えて入り込むに必要とする凹部を備えさせたことを特徴とする請求項乃至記載のケーブル固定構造。
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