JP6803300B2 - 保護カバー、配線・配管材の保護装置、及び、保護構造 - Google Patents

保護カバー、配線・配管材の保護装置、及び、保護構造 Download PDF

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Description

本発明は、壁孔から引き出される配線・配管材の屈曲部分を被覆して保護する保護カバー、該保護カバーが備えられた配線・配管材の保護装置、及び、保護構造に関する。
従来、例えば、エアコン等の機器の設置をする際、壁に壁孔を穿設し、壁孔に配線・配管材を貫通させ、壁孔から延び出る配線・配管材を屈曲させて壁面に沿って配管することが行われている。そして、壁孔を被覆するとともに壁孔から延び出た配線・配管材の屈曲部分を被覆して保護するために種々の保護カバーが使用されている。
例えば、特許文献1は、壁面開口部に化粧プレートが既設された場合でも化粧プレートを取り外すことなく取り付けることのできる配管カバーを開示する。以下、当該段落において、()内に特許文献1の符号を示す。配管カバー(7)は、ベース(1)とカバー本体(2)により構成される。ベース(1)は、壁面(4)に固定させる為の平板状の当接部(10)と、カバー本体(2)を係止する為に当接部(10)の両側端より略垂直方向に立設した一対の側壁部(11)から成っている。ベース(1)の側壁部(11)には凹部(11a)を形成し、カバー本体(2)のフランジ部(16)には空間部(16a)を形成することで、化粧プレート(5)と配管カバー(7)とが互いに干渉しない。また一対の側壁部(11)には夫々、壁面(4)側に凹状の被係合部(12)を二つずつ設けており、そのうちの一方は係合解除用凹部(13a)と連通している。他方、カバー本体(2)の周壁部(14)の内面には、ベース(1)の側壁部(11)に都合四箇所形成した被係合部(12)と対応する位置に、夫々爪状の係合部(17)を突設させている。ベース(1)にカバー本体(2)を取り付けるには、ベース(1)に設けた被係合部(12)とカバー本体(2)に設けた係合部(17)を四箇所で弾性的に係合させることにより、堅固に行うことができる。更に、一旦取り付けたカバー本体(2)を取り外す際には、ベース(1)に設けた係合解除用凹部(13a)とカバー本体(2)の周壁部(14)により形成されるマイナスドライバー挿入用隙間(13)に、接続部(15)側からマイナスドライバー(20)の先端部を挿入して回転させればよい。このようにすれば上記先端部の側面が主に周壁部(14)を外側に弾性変形させ、それにより係合部(17)と被係合部(12)が強制的に引き離されることで係合が解除される。
特許第4631151号公報
しかしながら、特許文献1の配管カバー(保護カバー)では、壁面に固定されたベース(基台)の被係合部は、壁面側にのみ開放された切り欠きであることから、爪状の係合部を被係合部から離脱させるには、マイナスドライバーを用いてカバー本体(被覆体)の周壁部を大きく外方に撓ませることが必要であり、ベースからカバー本体を取り外すときに困難性が生じる。特に、配管カバーに対して比較的太い配線・配管材が配設されている配管構造に対して、取り外し作業を行う際、配線・配管材とベースの側壁部が当接し、ベースの側壁部が外側に膨らむように弾性変形している場合がある。このような場合、ベースの側壁部は内側に弾性変形し難いので、カバー本体の周壁部を外方に撓ませても、2箇所で同時に係合部を被係合部から離脱させることは容易でなく、カバー本体をベースから取り外すことが困難であることが問題であった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、基台と被覆体とを強固に組み付け可能であるとともに、基台から被覆体を容易に取り外すことができる保護カバー、該保護カバーが備えられた配線・配管材の保護装置、及び、保護構造を提供することにある。
請求項1に記載の保護カバーは、壁に穿設された壁孔から引き出されて壁面に沿って配設される配線・配管材の屈曲部分を保護する保護カバーであって、
前記壁に固定される基台と、前記基台に着脱可能に組み付けられ、前記配線・配管材とともに前記壁孔を被覆する被覆体とを備えてなり、
前記基台は、壁孔周縁近傍で前記壁に固定部を介して固定される基部と、前記壁と離隔する方向に前記基部から立設した一対の立壁部と、前記一対の立壁部から前記壁孔側へそれぞれ延設された一対の延設部とを備え、
前記被覆体は、前記壁孔に対向する側で開口し、前記壁孔から引き出される配線・配管材の屈曲部分を被覆し、且つ、前記屈曲部分から壁面に沿って延びる前記配線・配管材が通過するための通口が形成された周壁を備え、前記周壁には、前記被覆体が前記基部に組付けられた状態で前記基台の前記一対の立壁部及び延設部に対向するように延在する一対の側壁部が形成され、
前記一対の側壁部の内面には、前記立壁部に形成された第1被係合部と係合し、前記立壁部と前記側壁部との相対移動を規制する第1係合部が設けられ、前記第1係合部及び前記第1被係合部は、前記一対の側壁部を内側及び外側のいずれか一方に撓み変形させることによって規制状態が解除されるように構成され、
前記一対の側壁部の内面には、前記延設部に形成された第2被係合部に壁面側から係合し、前記側壁部の前記立壁部の立設方向の移動を規制する第2係合部が設けられ、前記第2係合部及び前記第2被係合部は、前記側壁部の前記延設部の延設方向の移動を許容するように構成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の保護カバーは、壁に穿設された壁孔から引き出されて壁面に沿って配設される配線・配管材の屈曲部分を保護する保護カバーであって、
前記壁に固定される基台と、前記基台に着脱可能に組み付けられ、前記配線・配管材とともに前記壁孔を被覆する被覆体とを備えてなり、
前記基台は、壁孔周縁近傍で前記壁に固定部を介して固定される基部と、前記壁と離隔する方向に前記基部から立設した一対の立壁部と、前記一対の立壁部から前記壁孔側へそれぞれ延設された一対の延設部とを備え、
前記被覆体は、前記壁孔に対向する側で開口し、前記壁孔から引き出される配線・配管材の屈曲部分を被覆し、且つ、前記屈曲部分から壁面に沿って延びる前記配線・配管材が通過するための通口が形成された周壁を備え、前記周壁には、前記被覆体が前記基部に組付けられた状態で前記基台の前記一対の立壁部及び延設部に対向するように延在する一対の側壁部が形成され、
前記一対の側壁部の内面には、前記立壁部に形成された第1被係合部と係合し、前記立壁部と前記側壁部との相対移動を規制する第1係合部が設けられ、前記第1係合部及び前記第1被係合部は、前記一対の側壁部を内側及び外側のいずれか一方に撓み変形させることによって規制状態が解除されるように構成され、
前記一対の側壁部の内面には、前記延設部に形成された第2被係合部に壁面側から係合し、前記側壁部の前記立壁部の立設方向の移動を規制する第2係合部が設けられ、前記第2被係合部は、前記第2係合部を遊動可能に配置するとともに、前記延設部の延設方向に向けて開放された配置空間を有し、前記第2係合部及び前記第2被係合部は、前記規制状態が解除された前記第1係合部が壁面から離れる方向へ移動すると、前記第2係合部が前記配置空間内で遊動し、前記被覆体が前記延設部の延設方向に移動することで、前記配置空間の開放部を介して前記第2係合部が前記配置空間から離脱するように構成されている。
請求項3に記載の保護カバーは、壁に穿設された壁孔から引き出されて壁面に沿って配設される配線・配管材の屈曲部分を保護する保護カバーであって、
前記壁に固定される基台と、前記基台に着脱可能に組み付けられ、前記配線・配管材とともに前記壁孔を被覆する被覆体とを備えてなり、
前記基台は、壁孔周縁近傍で前記壁に固定部を介して固定される基部と、前記壁と離隔する方向に前記基部から立設した一対の立壁部と、前記一対の立壁部から前記壁孔側へそれぞれ延設された一対の延設部とを備え、
前記被覆体は、前記壁孔に対向する側で開口し、前記壁孔から引き出される配線・配管材の屈曲部分を被覆し、且つ、前記屈曲部分から壁面に沿って延びる前記配線・配管材が通過するための通口が形成された周壁を備え、前記周壁には、前記被覆体が前記基部に組付けられた状態で前記基台の前記一対の立壁部及び延設部に対向するように延在する一対の側壁部が形成され、
前記一対の側壁部の内面には、前記立壁部に形成された第1被係合部と係合し、前記立壁部と前記側壁部との相対移動を規制する第1係合部が設けられ、前記第1係合部及び前記第1被係合部は、前記一対の側壁部を内側及び外側のいずれか一方に撓み変形させることによって規制状態が解除されるように構成され、
前記一対の側壁部の内面には、前記延設部に形成された第2被係合部に壁面側から係合し、前記周壁が前記壁面から離隔することを規制する第2係合部が設けられ、前記第2被係合部は、前記第2係合部が遊動可能に配置され、四方が閉塞された配置空間を有し、前記第2係合部及び前記第2被係合部は、前記規制状態が解除された前記第1係合部が壁面から離れる方向へ移動すると、前記第2係合部が前記第2被係合部に対して遊動し、前記一対の延設部が内側に撓み変形することで、前記第2係合部が前記第2被係合部から離脱するように構成されていることを特徴とする。
請求項4に記載の保護カバーは、請求項1から3のいずれか一項に記載の保護カバーにおいて、前記第1被係合部は、前記立壁部の立設方向の先端側に形成されていることを特徴とする。
請求項5に記載の保護カバーは、請求項1から4のいずれか一項に記載の保護カバーにおいて、前記被覆体が前記基台に組み付けられた状態において、前記一対の立壁部外面と前記一対の側壁部内面との間に隙間が形成され、前記一対の側壁部が内側に撓み変形可能であることを特徴とする。
請求項6に記載の保護カバーは、請求項1から5のいずれか一項に記載の保護カバーにおいて、前記被覆体の前記周壁は、前記壁孔に取り付けられたリング状の化粧カバーを覆って収容する収容空間を内部に形成するフランジ部を備え、前記延設部は、前記壁面との間に前記フランジ部を収容する隙間を形成するように前記壁面から後退した位置で延在していることを特徴とする。
請求項7に記載の保護装置は、請求項6に記載の保護カバーと、前記壁孔に取り付けられたリング状の化粧カバーと、を備えることを特徴とする。
請求項8に記載の保護構造は、壁に穿設された壁孔から引き出されて壁面に沿って配設された配線・配管材の屈曲部分が請求項1乃至6のいずれか一項に記載の保護カバーによって被覆されていることを特徴とする。
請求項1に記載の保護カバーによれば、基台の立壁部に形成された第1被係合部と、被覆体の周壁の一対の側壁部の内面に形成された第1係合部とが係合することにより、立壁部と側壁部との相対移動が規制される。これら第1係合部と第1被係合部の間の第1の係合関係によって、壁孔の周縁近傍において基台の立壁部と被覆体の周壁とが固定される。また、基台の延設部に形成された第2被係合部と、被覆体の周壁の一対の側壁部の内面に形成された第2係合部とが係合することにより、側壁の立壁部の立設方向の移動が規制される。これら第2係合部と第2被係合部の間の第2の係合関係によって、周壁が基台の延設部によって係止され、被覆体が壁面から離隔することが規制される。すなわち、壁孔周縁近傍において、立壁部と側壁部との相対移動を規制する第1の係合関係が形成され、該第1の係合関係から壁孔側に離隔した位置で、被覆体の壁面からの離隔を規制する第2の係合関係が形成される。よって、異なる位置における第1及び第2の係合関係が協働することで、壁に固定される基台に対して被覆体が強固に装着され得る。他方、第1係合部及び第1被係合部は、一対の側壁部を近接方向又は離隔方向のいずれか一方に撓み変形させることによって規制状態が解除されるように構成されているとともに、第2係合部及び第2被係合部は、周壁の延設部の延設方向の移動を許容するように構成されている。すなわち、被覆体が基台に組み付けられた状態において、第1係合部及び第1被係合部の規制状態が解除されるように一対の側壁部が撓み変形したまま、被覆体が延設部の延設方向(壁面に沿って基部から離隔する方向)へとスライド移動することにより、被覆体が基台から離脱可能である。したがって、本発明の保護カバーは、基台と被覆体との強固な固定関係を構築することが可能であるとともに、被覆体を基台から容易に取り外すことを可能とする。
請求項2に記載の保護カバーによれば、基台の立壁部に形成された第1被係合部と、被覆体の周壁の一対の側壁部の内面に形成された第1係合部とが係合することにより、立壁部と側壁部との相対移動が規制される。これら第1係合部と第1被係合部の間の第1の係合関係によって、壁孔の周縁近傍において基台の立壁部と被覆体の周壁とが固定される。また、基台の延設部に形成された第2被係合部と、被覆体の周壁の一対の側壁部の内面に形成された第2係合部とが係合することにより、側壁の立壁部の立設方向の移動が規制される。これら第2係合部と第2被係合部の間の第2の係合関係によって、周壁が基台の延設部によって係止され、被覆体が壁面から離隔することが規制される。すなわち、壁孔周縁近傍において、立壁部と側壁部との相対移動を規制する第1の係合関係が形成され、該第1の係合関係から壁孔側に離隔した位置で、被覆体の壁面からの離隔を規制する第2の係合関係が形成される。よって、異なる位置における第1及び第2の係合関係が協働することで、壁に固定される基台に対して被覆体が強固に装着され得る。他方、第1係合部及び第1被係合部は、一対の側壁部を近接方向又は離隔方向のいずれか一方に撓み変形させることによって規制状態が解除されるように構成されているとともに、第2係合部及び第2被係合部は、規制状態が解除された第1係合部が壁面から離れる方向へ移動すると、第2係合部が第2被係合部の配置空間内で遊動し、被覆体が延設部の延設方向に移動することで、該配置空間の開放部を介して第2係合部が配置空間から離脱するように構成されている。すなわち、被覆体が基台に組み付けられた状態において、第1係合部及び第1被係合部の規制状態が解除されるように一対の側壁部が撓み変形したまま、第1係合部が壁面から離れるとともに第2係合部が第2被係合部の配置空間の開放部へと導かれるように被覆体が延設部の延設方向へとスライド移動することにより、被覆体が基台から離脱可能である。したがって、本発明の保護カバーは、基台と被覆体との強固な固定関係を構築することが可能であるとともに、被覆体を基台から容易に取り外すことを可能とする。
請求項3に記載の保護カバーによれば、基台の立壁部に形成された第1被係合部と、被覆体の周壁の一対の側壁部の内面に形成された第1係合部とが係合することにより、立壁部と側壁部との相対移動が規制される。これら第1係合部と第1被係合部の間の第1の係合関係によって、壁孔の周縁近傍において基台の立壁部と被覆体の周壁とが固定される。また、基台の延設部に形成された第2被係合部と、被覆体の周壁の一対の側壁部の内面に形成された第2係合部とが係合することにより、側壁の立壁部の立設方向の移動が規制される。これら第2係合部と第2被係合部の間の第2の係合関係によって、周壁が基台の延設部によって係止され、被覆体が壁面から離隔することが規制される。すなわち、壁孔周縁近傍において、立壁部と側壁部との相対移動を規制する第1の係合関係が形成され、該第1の係合関係から壁孔側に離隔した位置で、被覆体の壁面からの離隔を規制する第2の係合関係が形成される。よって、異なる位置における第1及び第2の係合関係が協働することで、壁に固定される基台に対して被覆体が強固に装着され得る。他方、第1係合部及び第1被係合部は、一対の側壁部を近接方向又は離隔方向のいずれか一方に撓み変形させることによって規制状態が解除されるように構成されているとともに、第2係合部及び第2被係合部は、規制状態が解除された第1係合部が壁面から離れる方向へ移動すると、第2係合部が第2被係合部に対して遊動し、一対の延設部が内方に撓み変形することで、第2係合部が第2被係合部から離脱するように構成されている。すなわち、被覆体が基台に組み付けられた状態において、一対の側壁部が内側又は外側に撓み変形するとともに延設部が内側に撓み変形することで、第1係合部が壁面から離れるとともに第2係合部が配置空間内で遊動し、第2係合部が配置空間から離脱するようにスライド移動することにより、被覆体が基台から離脱可能である。したがって、本発明の保護カバーは、基台と被覆体との強固な固定関係を構築することが可能であるとともに、被覆体を基台から容易に取り外すことを可能とする。
請求項4に記載の保護カバーによれば、請求項1から3のいずれかの発明の効果に加えて、第1被係合部が立壁部の立設方向の先端側に形成されていることにより、被覆体を基台から取り外す際、規制状態を解除した状態で第1係合部を立設方向に移動させる距離が縮まり、第1係合部と被第1係合部の間の係合関係を容易に解除することが可能となる。
請求項5に記載の保護カバーによれば、請求項1から4のいずれかの発明の効果に加えて、被覆体の周壁の一対の側壁部を外方から押圧することにより、一対の立壁部外面と前記一対の側壁部内面との間に隙間内で側壁部を内側に撓み変形させ、規制状態を容易に解除することが可能となる。
請求項6に記載の保護カバーによれば、請求項1から5のいずれかの発明の効果に加えて、壁孔に化粧カバーを装着されている場合において、延設部を化粧カバーに干渉させずに基台を壁に固定することができるとともに、被覆体のフランジ部に化粧カバーを収容することにより、周壁を化粧カバーに干渉させることなく、壁に固定された基台に被覆体を取り付けることができる。
請求項7に記載の保護装置によれば、請求項6の発明の効果を配線・配管材の保護装置として発揮することができる。
請求項8に記載の保護構造によれば、請求項1から6のいずれかの発明の効果を配線・配管材の保護構造として発揮することができる。
本発明に係る一実施形態(第1実施形態)の保護カバーの分解斜視図。 図1の保護カバーの基台の(a)正面からの斜視図、(b)背面からの斜視図。 図2の基台の(a)平面図、(b)正面図、(c)背面図及び(d)側面図。 図3(b)の基台の(a)A−A断面図、(b)B−B断面図及び(c)C−C断面図。 図1の保護カバーの被覆体の背面からの斜視図。 図5の被覆体の(a)平面図、(b)正面図及び(c)側面図。 図5の被覆体の背面図。 図5の被覆体の底面図。 本発明に係る一実施形態の保護カバーの斜視図。 図9の保護カバーの背面図。 図9の保護カバーの底面図。 図10の保護カバーのD−D断面図。 図10の保護カバーのE−E断面図。 図10の保護カバーのF−F断面図。 図10の保護カバーのG−G断面図。 本発明に係る一実施形態の保護構造の分解斜視図。 本発明に係る一実施形態の保護構造を構築する方法の一工程を示し、基台を壁に固定した形態を示す正面図。 図17の形態のG−G断面図。 本発明に係る一実施形態の保護構造を構築する方法の一工程を示し、壁に固定した基台に被覆体を装着する形態を示す断面図。 本発明に係る一実施形態の保護構造の縦断面図。 図20の保護構造の横断面図。 本発明に係る一実施形態の保護構造において基台から被覆体を取り外す方法の一工程を示し、第1係合部及び第1被係合部の第1の係合関係を解除する形態を示す部分拡大断面図。 本発明に係る一実施形態の保護構造において基台から被覆体を取り外す方法の一工程を示し、第2係合部及び第2被係合部の第2の係合関係を解除する形態を示す部分拡大断面図。 本発明に係る別実施形態(第2実施形態)の保護カバー及び保護構造を示す概略図。 本発明に係る別実施形態(第3実施形態)の保護カバー及び保護構造を示す概略図。 本発明に係る別実施形態(第4実施形態)の保護カバー及び保護構造を示す概略図。 本発明に係る別実施形態(第5実施形態)の保護カバーを示す概略図。 本発明に係る別実施形態(第6実施形態)の保護カバーを示す概略図。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明において参照する各図の形状は、好適な形状寸法を説明する上での概念図又は概略図であり、寸法比率等は実際の寸法比率とは必ずしも一致しない。つまり、本発明は、図面における寸法比率に限定されるものではない。また、本発明における上下左右の方向は、相対的な位置を示す概念にすぎず、これらを入れ替えて適用可能であることは言うまでもない。
[第1実施形態]
本実施形態の一実施形態の保護カバー100は、壁11に穿設された壁孔12から引き出されて壁面に沿って配設される配線・配管材14の屈曲部分を保護することに用いられる。本実施形態において、配線・配管材14の保護装置は、保護カバー100と、壁孔12の周縁を覆うように壁孔12に取り付けられたリング状の化粧カバー13とを組み合わせた装置である。以下、図面に沿って、本実施形態の保護カバー100の構成を説明する。なお、本実施形態では、説明の便宜上、保護カバー100を壁11に設置したときに、壁11の正面に臨む側を正面又は前側とし、その反対側を背面又は後側とした。
図1は、本発明の一実施形態の保護カバー100の分解斜視図である。図1に示すとおり、本実施形態の保護カバー100は、壁11に固定される基台110と、配線・配管材14とともに壁孔12を被覆する被覆体120とを備えてなる。そして、保護カバー100は、基台110に被覆体120が着脱可能に組み付けられることによって構成される。以下、各構成部材について説明する。
図2(a),(b)は、本実施形態の保護カバー100の基台110の正面及び背面から見た概略斜視図である。図3(a)〜(d)は、該基台110の平面図、正面図、背面図及び側面図である。図4(a)〜(c)は、該基台110のA−A、B−B、C−C断面図である。
図2乃至図4に示すとおり、基台110は、平面視及び正面視においてコ字形状を有し、複数の板片を屈折させた合成樹脂の成形体であり、若干程度、撓み変形可能である。また、該基台110は、壁孔12周縁近傍で壁11に固定孔114(固定部)を介して固定される基部111と、壁11と離隔する方向に基部111から立設した一対の立壁部112,112と、該一対の立壁部112,112から壁孔12側へそれぞれ延設された一対の延設部113,113とを備える。
基部111は、左右に延在する矩形状の細長い板片であり、その裏面(背面)に壁11に当接する当接面を有している。また、基部111の正面視上下の端縁には、表面(正面)側に張り出すリブが設けられている。そして、基部111には、固定部として3つの固定孔114が穿設されている。後述するように、基部111の当接面が壁面に当接した状態で、当該固定孔114にビスを貫通させることにより、基部111が壁11に固定される。さらに、基部111下端縁の略中央から下方に垂れ下がるように細長い一対の突出片119が形成されている。該一対の突出片119の裏面は、基部111の当接面と面一である。該一対の突出片119は、壁面に這って配設される配線・配管材14を包囲及び保護するためのダクト状の配線・配管カバー(図示せず)を任意に被覆体120の通口123に接続する際に、基台110と配線・配管カバーとの横方向の位置合わせに用いられる。
一対の立壁部112,112は、基部111表面の正面視左右両端から正面側に略直角に立設した板状体である。つまり、一対の立壁部112,112は基部111に対して略直角に屈折し、平面視コ字形状を形成している。ここでは、側面視において基部111と同じ上下幅を有する部位が立壁部112として定められ、立壁部112の上方の部位が延設部113として定められる。一対の立壁部112,112の対向する内面において、正面視上下の端部からリブが張り出し形成されている。つまり、上方のリブ上面と下方のリブ下面との間の領域が立壁部112である。当該リブは、基部111及び一対の立壁部112,112に亘って連続して延在している。他方、一対の立壁部112,112の外面は、平坦面として構成されている。さらに、各立壁部112の立設方向の先端又はその近傍には、第1被係合部115が形成されている。第1被係合部115は、後述する被覆体120の第1係合部126と雌雄の係合関係を形成するように構成されている。
図4(a)〜(c)に示すように、第1被係合部115は、立壁部112の立設方向先端で内面から内側に突出する係止爪115aと、該係止爪115aを上下に分断するスリット115bを備える。該係止爪115aは、図4(c)の断面視において、先端側に傾斜面及び基端側に垂直面を有する三角形状を有する。そして、図4(a)に示すように、スリット115bは、立壁部112の先端側に開放端を有し、係止爪115aの間を通過している。また、スリット115bの先端では、立壁部112が斜めに面取りされ、スリット115bの開放端が上下に拡がっている。スリット115bの拡開した開放端は、後述する第1係合部126の隔壁126dを受け入れる際のガイドとして働く。
一対の延設部113,113は、一対の立壁部112,112の上端部(上方のリブ)から連続的に側面視上方に延設された板状体である。各延設部113の内面及び外面は、各立壁部112の内面及び外面とほぼ連続する平面として立壁部112に延設されている。一対の延設部113,113は、一対の立壁部112,112に対して正面視において僅かに外側に膨らむように延在している。
また、側面視において、各延設部113の前側(立壁部112の先端側)の端縁が直線状であるのに対して、各延設部113の後側(壁11側)の端縁が2つの段差を有するように切り欠かれている。図3(d)に示すように、延設部113の下側部位の後側端縁が、立壁部112の後側の縁(基部111裏面)から段差状に前方に切り欠かれている。当該切り欠きが、壁11に基部111が固定された際に壁面との間に隙間を形成するための収容凹部117として定められる。収容凹部117は、壁面側に突出するように壁孔12の周縁に取り付けられる環状の化粧カバー13(図16参照)を収容する空間を形成する。つまり、延設部113の収容凹部117における(立壁部112基端からの)後退幅は、対応する化粧カバー13の厚みよりも少なくとも大きく定められることが好ましい。また、当該段差の上側を向いた端面には、収容凹部117に収容された化粧カバー13の外周面と当接して基台110の固定位置を決定するための位置決め部118が形成されている。位置決め部118は、図3(c)の背面視において、内側が下がるように傾斜した傾斜面を有する。この傾斜面は、当接する化粧カバー13外周面の形状(又はフランジ部125の円環形状)に沿うように形成されている。
また、図3(d)に示すように、延設部113の延設方向の先端において、後側の端縁がさらに段差状に切り欠かれている。当該さらなる切り欠きが、後述する被覆体120の第2係合部127を係止するための第2被係合部116として定められる。第2被係合部116は、略直角な切り欠きとして形成されており、後側(壁11側)を向く係止端縁116aを有する。係止端縁116aは、延設部113の延設方向に沿って直線状に形成されている。また、第2被係合部116として矩形状に切り欠かれた部分は、後述する第2係合部127を収容するための配置空間116bを形成する。該配置空間116bは、第2係合部127を遊動又は回動可能に収容する大きさを有する。配置空間116bの上方(延設方向)及び後方(壁11側)が開放されており、上方の開放を開放部116cとして定めた。
図5は、本実施形態の保護カバー100の被覆体120の概略斜視図である。図6(a)〜(c)は、該被覆体120の平面図、正面図及び側面図である。図7は、該被覆体120の背面図である。図8は、該被覆体120の底面図である。
被覆体120は、壁孔12及び該壁孔12から延び出た配線・配管材14の屈折部分を外側から包囲して被覆するように構成されている。該被覆体120は、図5及び図6に示すとおり、合成樹脂で成形された中空の周壁121からなり、該周壁121によって壁孔12から引き出される配線・配管材14の屈曲部分が被覆される。周壁121は、中空空間を正面から閉塞する前壁部と、上方から閉塞する頂壁部と、側方から閉塞する一対の側壁部124と、側壁124の後端側で円盤状に膨らんだフランジ部125とからなる。一対の側壁部124は、内側及び外側(近接方向又は離隔方向)に撓み変形可能である。フランジ部125は、壁面側に突出するように壁孔12の周縁に取り付けられる環状の化粧カバー13(図16参照)を収容する円形の収容空間を内部に形成する。そして、周壁121の後面及び下面には壁部が形成されず、開放されている。すなわち、周壁121は、後側(壁孔11に対向する側)全面で開口する開口122と、下側(配線・配管材14が屈曲部分から延びる側)全面で開口する通口123を有する。通口123は、屈曲部分から壁面に沿って延びる配線・配管材14が通過する大きさで開口している。図示しないが、被覆体120の通口123側の端部には、配線・配管材14を包囲及び保護するダクト状の配線・配管カバーが接続されてもよい。
図7及び図8に示すように、被覆体120の周壁121の一対の側壁124の内面には、第1係合部126及び第2係合部127がそれぞれ形成されている。
第1係合部126は、被覆体120の周壁121の下端(通口123)近傍に形成されている。第1係合部126は、被覆体120を基台110に組み付けたときに、基台110の第1被係合部115に対応する位置に形成されている。第1係合部126は、開口面(又は前壁部)とほぼ平行に延在するように側壁124の内面から内側に略直角に立設した立設片126aと、該立設片126の先端から後側(開口122側)に略直角に屈折した屈折片126bと、該屈折片126bに形成された係止孔126cと、該係止孔126cを上下に分割するように立設片126a及び屈折片126bに直交して延在する隔壁126dとを備える。係止孔126cは、第1被係合部115の係止爪115aが嵌合可能な大きさで形成されている。また、隔壁126dは、側壁124、立設片126a及び屈折片126bを連結する薄板片であり、第1被係合部115のスリット115bに挿通可能な幅で形成されている。
第2係合部127は、第1係合部126から上側及び後側に離隔した位置に形成されている。第2係合部127は、上下方向においてフランジ部125の円形状の略中心とほぼ同じ位置に形成されている。第2係合部127は、被覆体120を基台110に組み付けたときに、基台110の第2被係合部116に対応する位置に形成されている。換言すると、基台110における第1被係合部115と第2被係合部116との位置関係が、被覆体120における第1係合部126と第2係合部127との位置関係に対応している。第2係合部127は、後側(開口122側)に傾斜面及び前側(前壁部側)に垂直面を有する三角形状の突起又は爪である。後述するとおり、第2係合部127の垂直面が係合面として第2被係合部116の係止端縁116aと開口122側から係合することにより、第2係合部127が第2係合部116によって係止される。
次に、図9乃至図15を参照して、基台110に被覆体120を組み付けた状態の保護カバー100について説明する。図9は、本発明の一実施形態の保護カバー100の概略斜視図である。図10は、該保護カバー100の背面図である。図11は、該保護カバー100の底面図である。図12乃至15は、該保護カバー100のD−D、E−E、F−F、G−G断面図である。
保護カバー100において、被覆体120の周壁121の内部に基台110が収容された状態で、被覆体120に基台110が着脱可能に組み付けられている。基台110の基部111は、周壁121のフランジ部125の下方且つ通口123の近傍で一対の側壁部124の間に架け渡るように延在している。また、基部110の当接面が被覆体120の開口122端面と略同一平面上に配置されている。そして、基台110の一対の立壁部112外面及び延設部113外面に対して、周壁121の一対の側壁部124内面が対向するように延在している。立壁部112は、フランジ部125の円形の収容空間の下方に配置されている。他方、延設部113の一部が、フランジ部125の収容空間に延び出ている。特には、延設部113の収容凹部117がフランジ部125の収容空間に重複し、延設部113の位置決め部118が収容空間の外周に隣接して位置している。すなわち、フランジ部125に収容された化粧カバー13を収容凹部117に収容しつつ、化粧カバー13の外周面に位置決め部118を当接させることが可能である。また、図13に示すように、立壁部112外面と側壁部124内面とが離隔し、これらの間に隙間が形成されている。この隙間は、一対の側壁部124の内側への撓み代を確保するものである。他方、図15に示すように、延設部113外面と側壁部124内面との間には、ほとんど隙間が形成されていない。これは、前述したとおり、延設部113が立壁部112に対して外側に膨らむように屈曲していることによるものである。
そして、保護カバー100において、第1係合部126及び第1被係合部115の間に第1の係合関係が形成され、第2係合部127及び第2被係合部116の間に第2の係合関係が形成されることにより、被覆体120と基台110とが強固に結合している。以下、各係合関係について詳細に説明する。
図12、図13及び図14に示すとおり、第1係合部126と第1被係合部115の間の第1の係合関係では、側壁部124内面と屈折片126bの間に立壁部112先端が入り込んでいる。そして、スリット115bを隔壁126dが通過し、係合孔126cに係止爪115aが側壁部124の内側から嵌まることにより、立壁部112と側壁部124との相対移動が規制されている。その結果、フランジ部125の下側(壁孔11の周縁近傍)において基台110の立壁部112と被覆体120の周壁121とが固定されている。なお、一対の側壁部124が内側に撓み変形することで、係止爪115aが係合孔126cから抜け出て、第1係合部126と第1被係合部115の間の第1の係合関係が解除される。特には、係止爪115aを係合孔126cから離脱させた上で、隔壁126dがスリット115bから抜け出るように、被覆体120を基台110から後退(離隔)させることによって、第1の係合関係を完全に解除することができる。
図12及び図15に示すとおり、第2係合部127と第2被係合部116の間の第2の係合関係では、側壁部124の内側に突出する第2係合部127が延設部113先端の配置空間116bに配置され、第2係合部127の係合面(垂直面)が係止端縁116aに対向している。そして、第2係合部127の係合面が係止端縁116aにほぼ当接している。すなわち、第2係合部127が係止端縁116aに係止されることにより、側壁部124(第2係合部127)の立壁部112の立設方向(図12の右方向)の移動が規制される。他方、配置空間116cの上方が開放部116cで開放されていることから、側壁部124(第2係合部127)の延設部111の延設方向(図12の上方向)の移動が許容されている。よって、第1の係合関係が解除された状態で、第2係合部127が開放部116cを介して配置空間116cから離脱し、第2の係合関係を解除することができる。
すなわち、本実施形態の保護カバー100では、第1係合部126及び第1被係合部115により、フランジ部125の下方部分(壁孔12周縁近傍)で側壁部124が立壁部112に固定されるとともに、第2係合部127及び第2被係合部116により、フランジ部125の略中心部分で側壁部124が延設部113に係止されて被覆体120の離隔方向の移動が規制される。このように、上下方向で離隔した2箇所の係合関係によって、基台110と被覆体120との結合が強固に維持され得る。
続いて、図16乃至図19を参照して、保護カバー100を壁11及び壁孔12に対して設置し、壁孔12を通過して配設された配線・配管材14の屈曲部分が該保護カバー100によって保護された保護構造10を構築する方法を説明する。本実施形態では、壁孔12の周縁にリング状の化粧カバー13が固定され、化粧カバー13が壁面から所定の厚みで突出している。そして、保護カバー100と化粧カバー13によって配線・配管材14の保護装置を構成している。しかしながら、本発明において化粧カバーが任意に省略されてもよい。
まず、図16に示すように、基台110を壁11に固定する。詳細には、壁孔12周縁近傍の壁面に、基部111の当接面(裏面)を宛い、基部111の固定位置の位置合わせを行う。好ましくは、延設部113の収容凹部117に化粧カバー13を配置するとともに、位置決め部118に化粧カバー13の外周面を当接させるようにして基部111の固定位置を決定する。固定位置を決定した後、基部111に形成された固定孔114にビスを貫通させることで、基台110を壁11に固定する。
図17及び図18に示すように、基部111を壁11に固定した状態では、基部111及び立壁部112が壁孔12及び化粧カバー13周縁近傍に固定され、延設部113が壁孔12側へと延在し、その一部(延設方向の先端部分)が壁孔12正面にまで及んでいる。そして、延設部113の収容凹部117に化粧カバー13が配置されているとともに、位置決め部118が化粧カバー13の外周面に当接している。
次に、図19に示すように、基台110に対して被覆体120を組み付ける。特には、壁孔12正面から被覆体120を把持し、フランジ部125に化粧カバー13を収容するように被覆体120を基台110に被せ、被覆体120を基台110に対して正面から押圧する。このとき、周壁121内面から突出する第2係合部127が延設部113前端縁に当接すると、延設部113前端縁が第2係合部127の傾斜面を乗り越えるとともに延設部113が内側に撓み変形し(もしくは、側壁部124が外側に撓み変形し)、第2係合部127が延設部113外面を摺動する。そして、第2被係合部116に到達すると、内側に撓み変形した延設部113が弾性復帰し、第2係合部127が配置空間116bに配置され、第2係合部127の係合面と係止端縁116aと互いに係合可能に対向する。他方、第2係合部127が延設部113外面を摺動するとほぼ同時に、周壁121内面の第1係合部126の隔壁126dが立壁部112先端で開口するスリット115bに進入し、係止爪115aが屈折片126bに当接する。係止爪115aの傾斜面を介して、立壁部112が外側に撓み変形し(もしくは、側壁部124が内側に撓み変形し)、結果として、係止爪115aが係合孔126cに導かれる。すなわち、第1係合部126を第1被係合部115に係合させるとともに第2係合部127を第2被係合部116に係合させるまで、被覆体120を基台110に対して押圧することにより、基台110に対して被覆体120を強固に組み付けることができる。そして、配線・配管材14を壁孔12を介して配設することにより、図20及び図21に示した保護構造10が構築される。なお、配線・配管材14の配設工程は、状況に応じて、上記した工程のどの段階で行われてもよい。
続いて、図22及び図23を参照して、基台110から被覆体120を取り外して保護カバー100を分解する方法を説明する。
まず、基台110から被覆体120を取り外すには、第1係合部126及び第1被係合部115の第1の係合関係を解除する。具体的には、図22に示すように、被覆体120の一対の側壁部124を内側(互いに近接する方向)に押圧させて撓み変形させることにより、第1係合部126の係合孔126cが内側に移動し、係止爪115aが係合孔126cから離脱する。さらに、被覆体120を壁孔12から後退させることにより、隔壁126dがスリット115bから離脱し、第1の係合関係が完全に解除される。なお、第1被係合部115が立設部113の立設方向の先端側に形成されていることにより、被覆体120を壁孔12から後退させる距離は比較的少ない。
第1の係合関係を解除した後、第2の係合関係を解除すべく、第2係合部127を第2被係合部116の配置空間116bから離脱させるように、被覆体120を把持して操作する。特には、隔壁126dをスリット115bから離脱させるべく、周壁121の下側部位を後退させると、図23に示すように、第2係合部127が配置空間116b内で回動する。具体的には、第2係合部127の下側(基部111側)部分が壁11から離隔する方向に傾動する。このとき、第2係合部127の係合面の下端縁が第2被係合部116の係止端縁116aを壁11から離隔する方向に押圧し、延設部113が壁11の正面側に僅かに撓み変形する。この状態で、被覆体120を壁面に沿って上方にスライド移動させることで、第2係合部127が延設部113の延設方向に沿って移動し、開放部116cを介して配置空間116bから離脱する。すなわち、第2被係止部116が固定部114(基部111)から最も離れた延設部113先端に設けられていることから、第1の係合関係の解除に伴って、延設部113が壁11から離れる方向に撓み変形しやすく、また、第2係合部127が開放部116cから離脱し易い。その結果、第1及び第2の係合関係が共に解除され、被覆体120を基台110から取り外すことができる。
以下、本発明に係る一実施形態の保護カバー100の作用効果について説明する。
本実施形態の保護カバー100によれば、基台110の立壁部112に形成された第1被係合部115と、被覆体120の周壁121の一対の側壁部124の内面に形成された第1係合部126とが係合することにより、立壁部112と側壁部124との相対移動が規制される。これら第1係合部126と第1被係合部115の間の第1の係合関係によって、壁孔12の周縁近傍において基台110の立壁部112と被覆体120の周壁121とが固定される。また、基台110の延設部113に形成された第2被係合部116と、被覆体120の周壁121の一対の側壁部124の内面に形成された第2係合部127とが係合することにより、側壁124の立壁部112の立設方向の移動が規制される。これら第2係合部127と第2被係合部116の間の第2の係合関係によって、周壁121が基台110の延設部113によって係止され、被覆体120が壁面から離隔することが規制される。すなわち、壁孔12周縁近傍において、立壁部112と側壁部124との相対移動を規制する第1の係合関係が形成され、該第1の係合関係から壁孔12側に離隔した位置で、被覆体120の壁面からの離隔を規制する第2の係合関係が形成される。よって、異なる位置における第1及び第2の係合関係が協働することで、壁11に固定される基台110に対して被覆体120が強固に装着され得る。他方、第1係合部126及び第1被係合部115は、一対の側壁部124を内側に撓み変形させることによって規制状態が解除されるように構成されているとともに、第2係合部127及び第2被係合部116は、周壁121の延設部113の延設方向の移動を許容するように構成されている。当該移動に伴って、第2係合部427が第2被係合部416に対する(立壁部412の立設方向の移動を規制する)係合位置から移動し、その係合関係が解除される。すなわち、被覆体120が基台110に組み付けられた状態において、第1係合部126及び第1被係合部115の規制状態が解除されるように一対の側壁部124が撓み変形したまま、被覆体120が延設部113の延設方向(壁面に沿って基部111から離隔する方向)へとスライド移動することにより、被覆体120が基台110から離脱可能である。したがって、本実施形態の保護カバー100は、基台110と被覆体120との強固な固定関係を構築及び維持することが可能であるとともに、被覆体120を基台110から容易に取り外すことを可能とする。
[第2実施形態]
図24は、第2実施形態の保護カバー200及び保護構造20を示している。第2実施形態の保護カバー200において、第2被係合部216の構成(切り欠き形状)が第2被係合部116と相違しており、その他の構成は共通している。なお、別実施形態において、三桁で示される構成要素において下二桁が共通する構成要素は、特定がない限り、同一又は類似の特徴を有し、その説明を一部省略する。
第2被係合部216は、第2被係合部116と異なる形状の切り欠きとして形成されている。第2被係合部216は、後側(壁21側)を向く係止端縁216aを有する。係止端縁216aは、上方の直線部分と下方の傾斜部分とを組み合わせてなり、下方の傾斜部分が壁11からさらに離隔するように傾斜している。そして、第2被係合部216として切り欠かれた部分は、第2係合部227を収容するための配置空間216bを形成する。該配置空間216bは、下方の方が幅広となっている。換言すると、係止端縁216aは、その下側で壁11と離隔する側に後退した凹部を有する。
そして、基台210から被覆体220を取り外す際、第1係合部226及び第1被係合部215との係合を解除させるべく、一対の側壁部224を内側に撓ませつつ被覆体220の下側部位を壁11から離隔させるように後退させると、図24(b)に示すように、第2係合部227が係止端縁216aの凹部に進入するとともに配置空間216b内で回動する。具体的には、第2係合部227の下側(基部211側)部分が壁21から離隔する方向に傾動する。配置空間216bには、第2係合部227が遊動する空間が確保されているので、第2係合部227が係止端縁216aに強く当接することなく、配置空間216bで回動する。そして、被覆体120を壁面に沿って上方にスライド移動させることで、第2係合部227が延設部213の延設方向に沿って移動し、開放部216cを介して配置空間216bから離脱する。その結果、第1及び第2の係合関係が共に解除され、被覆体220を基台210から取り外すことができる。すなわち、第2実施形態の保護カバー200では、延設部213を撓み変形することなく、第2の係合関係をより簡単に解除することが可能である。
[第3実施形態]
図25は、第3実施形態の保護カバー300及び保護構造30を示している。第3実施形態の保護カバー300において、第2被係合部316の構成(切り欠き形状)が第2被係合部116と相違しており、その他の構成は共通している。なお、別実施形態において、三桁で示される構成要素において下二桁が共通する構成要素は、特定がない限り、同一又は類似の特徴を有し、その説明を一部省略する。
第2被係合部316は、第2被係合孔116と異なる形状の切り欠きとして形成されている。第2被係合部316は、延設部313の延設方向先端から後退した位置に形成されている。第2被係合部316は、後側(壁31側)を向く係止端縁316aを有する。係止端縁316aは、コ字状に切り欠かれた箇所で第2係合部327の係合面に対向するように形成されている。そして、第2被係合部316として切り欠かれた部分は、第2係合部327を収容するための配置空間316bを形成する。該配置空間316bは、第1実施形態と比べて幅広であり、第2係合部327が遊動可能な空間をさらに確保している。第2係合部327が配置空間316bに配置された第2の係合関係において、第2係合部327の係合面が係止端縁316aと離隔しているが、被覆体320に壁31から離隔する方向に力が加わったときに、係止端縁316aが第2係合部327を係止するように作用する。そして、配置空間316bは、他の部位よりも相対的に狭まった開放部316cを有している。
そして、基台310から被覆体320を取り外す際、第1係合部326及び第1被係合部315との係合を解除させるべく、一対の側壁部324を内側に撓ませつつ被覆体320の下側部位を壁31から離隔させるように後退させると、図25(b)に示すように、第2係合部327が配置空間316b内で回動する。配置空間316bには、第2係合部327が回動する空間が確保されているので、第2係合部327が係止端縁316aに強く当接することなく、配置空間316bで回動する。具体的には、第2係合部327の下側(基部311側)部分が壁31から離隔する方向に傾動する。そして、第2係合部327を配置空間316b内で遊動させつつ開放部316cに導いて、被覆体320を壁面に沿って上方にスライド移動させることで、第2係合部327が延設部313の延設方向に沿って移動し、開放部316cを介して配置空間316bから離脱する。その結果、第1及び第2の係合関係が共に解除され、被覆体320を基台310から取り外すことができる。すなわち、第2実施形態の保護カバー300では、延設部313を撓み変形することなく、第1の係合関係の解除と連動し、第2の係合関係をより簡単に解除することが可能である。
[第4実施形態]
図26は、第4実施形態の保護カバー400及び保護構造40を示している。第4実施形態の保護カバー400において、第2被係合部416の構成(切り欠き形状)が第2被係合部116と相違しており、その他の構成は共通している。なお、別実施形態において、三桁で示される構成要素において下二桁が共通する構成要素は、特定がない限り、同一又は類似の特徴を有し、その説明を一部省略する。
第2被係合部416は、第2被係合孔116と異なる形状の切り欠き(又は孔)として形成されている。第2被係合部416は、延設部413の延設方向先端から後退した位置に形成されている。第2被係合部416は、後側(壁41側)を向く係止端縁416aを有する。そして、第2被係合部416は、第2係合部427を収容するための配置空間416bを形成する。該配置空間416bは、第1実施形態と異なり、四方が閉塞された矩形状の孔であり、第1係合部417が遊動可能な空間を確保している。本実施形態では、第2被係合部416は、第2係合部427が内側に遊動可能に配置される、四方が閉塞された配置空間416bを有する。第2係合部427及び第2被係合部416は、規制状態が解除された第1係合部426が壁面から離れる方向へ移動させるように被覆体420を壁面に対して傾斜した姿勢にすると、第2係合部427が第2被係合部416に対して配置空間416b内で遊動して、第1係合部426が壁面から離れる方向への移動を許容し、一対の延設部413が内側に撓み変形することで、第2係合部427が第2被係合部416から離脱するように構成されている。
そして、基台410から被覆体420を取り外す際、第1係合部426及び第1被係合部415との係合を解除させるべく、一対の側壁部424を内側に撓ませつつ被覆体420の下側部位を壁41から離隔させるように後退させると、図26(b)に示すように、第2係合部427が配置空間416b内で回動する。一対の側壁部424を内側に撓ませるとともに、一対の延設部413を内側に変形させるように操作する。例えば、図示しないが、側壁部424の内面に延設部413に作用可能な突起を形成し、一対の側壁部424を内側に撓ませると、該突起で延設部413が内側に押圧されるように構成してもよい。そして、第2係合部427を配置空間416b内で遊動させつつ、被覆体420を任意の方向にスライド移動させることで、配置空間416bから第2係合部427を離脱させることができる。その結果、第1及び第2の係合関係が共に解除され、被覆体420を基台410から取り外すことができる。すなわち、第2実施形態の保護カバー400では、第2係合部427及び第2被係合部416は、規制状態が解除された第1係合部426が壁面から離れる方向へ移動すると、第2係合部427が第2被係合部416に対して遊動し、一対の延設部413が内側に撓み変形することで、第2係合部427が第2被係合部416から離脱するように構成されている。この実施例において、第2係合部427または第2被係合部416に、第1係合部426が壁面から離れた方向へ移動させた、被覆体120を壁面に対して傾斜した姿勢にすると、第2係合部427が第2被係合部416との係合位置から遊動し、第2被係合部416に対する第2係合部427への当たり位置(姿勢)が変化する。このあたり位置(変化後の姿勢で第2係合部427を壁面から離れる方向へ被覆体420を移動させた際に第2係合部427と第2被係合部426が当接する位置)に、延設部413を内側へ案内する傾斜面等の案内手段を設けておくことがより好ましい。
[第5実施形態]
図27は、第5実施形態の保護カバー500を示している。第5実施形態の保護カバー500において、第1被係合部515及び第1係合部526の構成が第1被係合部115及び第1係合部126と相違しており、その他の構成は共通している。なお、別実施形態において、三桁で示される構成要素において下二桁が共通する構成要素は、特定がない限り、同一又は類似の特徴を有し、その説明を一部省略する。
第1被係合部515は、基台510の立壁部512先端内面に形成された係止爪515aを有している。係止爪515aは、第1実施形態と異なり、スリットで分断されていない。また、第1係合部526は、立設片526a、屈折片526b及び係合孔526cからなり、第1実施形態と異なり、隔壁を有していない。本実施形態の保護カバー500では、一対の側壁部524を内側に撓み変形させた上で、(壁から離隔する方向に後退させることなく)任意の方向に周壁521を移動させることにより、第1の係合関係を解除することができる。すなわち、基台510から被覆体520を取り外す際、一対の側壁部524を内側に撓ませつつ、被覆体520を壁面に沿って上方にスライド移動させることにより、第2係合部527を第2被係合部516の配置空間516bから開放部516cを介して簡単に離脱させることができる。
[第6実施形態]
図28は、第6実施形態の保護カバー600を示している。第6実施形態の保護カバー600において、第1被係合部615及び第1係合部626の構成が第1被係合部115及び第1係合部126と相違しており、その他の構成は共通している。なお、別実施形態において、三桁で示される構成要素において下二桁が共通する構成要素は、特定がない限り、同一又は類似の特徴を有し、その説明を一部省略する。
第1被係合部615は、基台610の立壁部612先端外面に形成された係止爪615aを有している。係止爪615aは、第1実施形態と異なり、スリットで分断されていない。また、第1係合部626は、側壁部624に穿設された固定孔626cからなる。本実施形態の保護カバー600では、一対の側壁部624を外側(互いに離隔する方向)に撓み変形させた上で、(壁から離隔する方向に後退させることなく)任意の方向に周壁621を移動させることにより、第1の係合関係を解除することができる。すなわち、基台610から被覆体620を取り外す際、一対の側壁部624を外側に撓ませつつ、被覆体620を壁面に沿って上方にスライド移動させることにより、第2係合部627を第2被係合部616の配置空間616bから開放部616cを介して簡単に離脱させることができる。
以上のように、本発明の例示を目的として、第1実施形態から第6実施形態までを説明したが、第1実施形態から第6実施形態で開示された各特徴が任意に組み合わされた形態が本発明の技術的範囲に含まれることは云うまでもない。
[変形例]
本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の変形例を取り得る。以下、本発明の変形例を説明する。
(1)上記実施形態では、保護カバーの被覆体は、化粧カバーを被覆するためにフランジ部を有しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、壁孔に化粧カバーが装着されていない場合、周壁からフランジ部が省略されてもよい。
(2)上記実施形態では、壁孔、化粧カバー、及び、フランジ部が円形に構成されたが、本発明は上記形態に限定されない。例えば、これら形状は、円形のかわりに、楕円形、長円形、多角形などであってもよい。すなわち、本発明の技術的範囲に含まれる限り、その形状寸法が当業者によって適宜修正され得ることは言うまでもない。
本発明は上述した実施形態や変形例に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限りにおいて種々の態様で実施しうるものである。
10 保護構造
11 壁
12 壁孔
13 化粧カバー
14 配線・配管材
100 保護カバー
110 基台
111 基部
112 立壁部
113 延設部
114 固定孔(固定部)
115 第1被係合部
115a 係止爪
115b スリット
116 第2被係合部
116a 係止端縁
116b 配置空間
116c 開放部
117 収容凹部
118 位置決め部
119 突出片
120 被覆体
121 周壁
122 開口
123 通口
124 側壁部
125 フランジ部
126 第1係合部
126a 立設片
126b 屈折片
126c 係合孔
126d 隔壁
127 第2係合部

Claims (8)

  1. 壁に穿設された壁孔から引き出されて壁面に沿って配設される配線・配管材の屈曲部分を保護する保護カバーであって、
    前記壁に固定される基台と、前記基台に着脱可能に組み付けられ、前記配線・配管材とともに前記壁孔を被覆する被覆体とを備えてなり、
    前記基台は、壁孔周縁近傍で前記壁に固定部を介して固定される基部と、前記壁と離隔する方向に前記基部から立設した一対の立壁部と、前記一対の立壁部から前記壁孔側へそれぞれ延設された一対の延設部とを備え、
    前記被覆体は、前記壁孔に対向する側で開口し、前記壁孔から引き出される配線・配管材の屈曲部分を被覆し、且つ、前記屈曲部分から壁面に沿って延びる前記配線・配管材が通過するための通口が形成された周壁を備え、前記周壁には、前記被覆体が前記基部に組付けられた状態で前記基台の前記一対の立壁部及び延設部に対向するように延在する一対の側壁部が形成され、
    前記一対の側壁部の内面には、前記立壁部に形成された第1被係合部と係合し、前記立壁部と前記側壁部との相対移動を規制する第1係合部が設けられ、前記第1係合部及び前記第1被係合部は、前記一対の側壁部を内側及び外側のいずれか一方に撓み変形させることによって規制状態が解除されるように構成され、
    前記一対の側壁部の内面には、前記延設部に形成された第2被係合部に壁面側から係合し、前記側壁部の前記立壁部の立設方向の移動を規制する第2係合部が設けられ、前記第2係合部及び前記第2被係合部は、前記側壁部の前記延設部の延設方向の移動を許容するように構成されていることを特徴とする保護カバー。
  2. 壁に穿設された壁孔から引き出されて壁面に沿って配設される配線・配管材の屈曲部分を保護する保護カバーであって、
    前記壁に固定される基台と、前記基台に着脱可能に組み付けられ、前記配線・配管材とともに前記壁孔を被覆する被覆体とを備えてなり、
    前記基台は、壁孔周縁近傍で前記壁に固定部を介して固定される基部と、前記壁と離隔する方向に前記基部から立設した一対の立壁部と、前記一対の立壁部から前記壁孔側へそれぞれ延設された一対の延設部とを備え、
    前記被覆体は、前記壁孔に対向する側で開口し、前記壁孔から引き出される配線・配管材の屈曲部分を被覆し、且つ、前記屈曲部分から壁面に沿って延びる前記配線・配管材が通過するための通口が形成された周壁を備え、前記周壁には、前記被覆体が前記基部に組付けられた状態で前記基台の前記一対の立壁部及び延設部に対向するように延在する一対の側壁部が形成され、
    前記一対の側壁部の内面には、前記立壁部に形成された第1被係合部と係合し、前記立壁部と前記側壁部との相対移動を規制する第1係合部が設けられ、前記第1係合部及び前記第1被係合部は、前記一対の側壁部を内側及び外側のいずれか一方に撓み変形させることによって規制状態が解除されるように構成され、
    前記一対の側壁部の内面には、前記延設部に形成された第2被係合部に壁面側から係合し、前記側壁部の前記立壁部の立設方向の移動を規制する第2係合部が設けられ、前記第2被係合部は、前記第2係合部を遊動可能に配置するとともに、前記延設部の延設方向に向けて開放された配置空間を有し、前記第2係合部及び前記第2被係合部は、前記規制状態が解除された前記第1係合部が壁面から離れる方向へ移動すると、前記第2係合部が前記配置空間内で遊動し、前記被覆体が前記延設部の延設方向に移動することで、前記配置空間の開放部を介して前記第2係合部が前記配置空間から離脱するように構成されていることを特徴とする保護カバー。
  3. 壁に穿設された壁孔から引き出されて壁面に沿って配設される配線・配管材の屈曲部分を保護する保護カバーであって、
    前記壁に固定される基台と、前記基台に着脱可能に組み付けられ、前記配線・配管材とともに前記壁孔を被覆する被覆体とを備えてなり、
    前記基台は、壁孔周縁近傍で前記壁に固定部を介して固定される基部と、前記壁と離隔する方向に前記基部から立設した一対の立壁部と、前記一対の立壁部から前記壁孔側へそれぞれ延設された一対の延設部とを備え、
    前記被覆体は、前記壁孔に対向する側で開口し、前記壁孔から引き出される配線・配管材の屈曲部分を被覆し、且つ、前記屈曲部分から壁面に沿って延びる前記配線・配管材が通過するための通口が形成された周壁を備え、前記周壁には、前記被覆体が前記基部に組付けられた状態で前記基台の前記一対の立壁部及び延設部に対向するように延在する一対の側壁部が形成され、
    前記一対の側壁部の内面には、前記立壁部に形成された第1被係合部と係合し、前記立壁部と前記側壁部との相対移動を規制する第1係合部が設けられ、前記第1係合部及び前記第1被係合部は、前記一対の側壁部を内側及び外側のいずれか一方に撓み変形させることによって規制状態が解除されるように構成され、
    前記一対の側壁部の内面には、前記延設部に形成された第2被係合部に壁面側から係合し、前記周壁が前記壁面から離隔することを規制する第2係合部が設けられ、前記第2被係合部は、前記第2係合部が遊動可能に配置され、四方が閉塞された配置空間を有し、前記第2係合部及び前記第2被係合部は、前記規制状態が解除された前記第1係合部が壁面から離れる方向へ移動すると、前記第2係合部が前記第2被係合部に対して遊動し、前記一対の延設部が内側に撓み変形することで、前記第2係合部が前記第2被係合部から離脱するように構成されていることを特徴とする保護カバー。
  4. 前記第1被係合部は、前記立壁部の立設方向の先端側に形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の保護カバー。
  5. 前記被覆体が前記基台に組み付けられた状態において、前記一対の立壁部外面と前記一対の側壁部内面との間に隙間が形成され、前記一対の側壁部が内側に撓み変形可能であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の保護カバー。
  6. 前記被覆体の前記周壁は、前記壁孔に取り付けられたリング状の化粧カバーを覆って収容する収容空間を内部に形成するフランジ部を備え、前記延設部は、前記壁面との間に前記フランジ部を収容する隙間を形成するように前記壁面から後退した位置で延在していることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の保護カバー。
  7. 請求項6に記載の保護カバーと、前記壁孔に取り付けられたリング状の化粧カバーと、を備える配線・配管材の保護装置。
  8. 壁に穿設された壁孔から引き出されて壁面に沿って配設された配線・配管材の屈曲部分が請求項1乃至6のいずれか一項に記載の保護カバーによって被覆されていることを特徴とする保護構造。
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