JP6627982B2 - 空気調和装置 - Google Patents

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Description

この発明は、空気調和装置に関するものである。
従来における空気調和装置においては、人の人数を検出する人数検出手段、各々の人の位置を検出する人体位置検出手段、足元温度を検出する足元温度検出手段、床や壁の温度を検出する床壁温度検出手段等を備え、人体位置、足元温度及び床壁温度から各々の人付近の輻射温度を算出し、輻射温度等から室内に存在する各々の人の快適度を算出し、人数、各々の人の位置、快適度及び運転モードから風向を決定するように制御するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
日本特開平06−288598号公報
しかしながら、特許文献1に示された従来における空気調和装置においては、室内に置かれた家具等が障害となり、制御に必要な情報、特に足元温度を検出することができず、使用者の人体への適切な調和空気の送風が困難となり、使用者の快適感が損なわれてしまう可能性がある。
この発明は、このような課題を解決するためになされたもので、家具等の障害物があっても、使用者の人体の表面温度を考慮に入れた送風制御が可能であり、適切に使用者の人体に調和空気を送風することができ、ひいては使用者の快適感の向上を図ることができる空気調和装置を得るものである。
この発明に係る空気調和装置においては、吸込口及び吹出口が形成された筐体と、前記筐体の内部に設けられ、前記吸込口から吸い込まれた空気と熱交換して調和空気を生成する熱交換器と、前記筐体に設けられ、前記吸込口から空気を吸い込み前記吹出口から調和空気を吹き出す空気流を生成するとともに、前記吹出口から吹き出す調和空気の風向を変更可能な送風機構と、予め設定された検出範囲内の表面温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段の検出結果に基づいて、人体を検出し、検出した人体が存在する領域を特定する人体特定部と、床温度を検出する床温度検出手段と、人体が存在する領域において、前記温度検出手段により当該人体の温度が検出されていない当該人体の部位を特定し、特定した当該人体の部位の温度の推定値を前記温度検出手段の検出結果及び前記床温度検出手段の検出結果に基づいて算出する推定温度算出部と、人体の部位の温度の推定値に基づいて、前記送風機構を制御する送風制御部と、を備えた構成とする。
または、この発明に係る空気調和装置においては、吸込口及び吹出口が形成された筐体と、前記筐体の内部に設けられ、前記吸込口から吸い込まれた空気と熱交換して調和空気を生成する熱交換器と、前記筐体に設けられ、前記吸込口から空気を吸い込み前記吹出口から調和空気を吹き出す空気流を生成するとともに、前記吹出口から吹き出す調和空気の風向を変更可能な送風機構と、予め設定された検出範囲内の表面温度を検出する温度検出手段と、床温度を検出する床温度検出手段と、前記温度検出手段により人体の足又は手の部位の温度が検出されず、かつ、前記吸込口で吸い込む空気の温度より床温度が低い場合に、調和空気の風向が当該人体の位置へと向くように前記送風機構を制御する送風制御部と、を備えた構成とする。
この発明に係る空気調和装置においては、家具等の障害物があっても、当該障害物の陰に隠れた使用者の人体の部位の表面温度を考慮に入れた送風制御が可能であり、適切に使用者の人体に調和空気を送風することができ、ひいては使用者の快適感の向上を図ることができるという効果を奏する。
この発明の実施の形態1に係る空気調和装置の外観斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る空気調和装置の縦断面図である。 この発明の実施の形態1に係る空気調和装置が備える人体センサの検出範囲を説明する図である。 この発明の実施の形態1に係る空気調和装置の奥行き方向における人体センサの検出範囲を説明する図である。 この発明の実施の形態1に係る空気調和装置の水平方向における人体センサの検出範囲を説明する図である。 この発明の実施の形態1に係る空気調和装置の制御系統の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1に係る空気調和装置の制御装置の機能的な構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1に係る空気調和装置の暖房運転時の送風制御を示すフロー図である。 この発明の実施の形態1に係る空気調和装置の暖房運転時に用いる温冷感算出式の修正R二乗値の一例を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る空気調和装置の暖房運転時の送風制御を示すフロー図である。 この発明の実施の形態2に係る空気調和装置の暖房運転時に用いる温冷感算出式の修正R二乗値の一例を示す図である。 この発明の実施の形態3に係る空気調和装置の暖房運転時の送風制御を示すフロー図である。 この発明の実施の形態4に係る空気調和装置の暖房運転時の送風制御を示すフロー図である。
この発明を実施するための形態について添付の図面を参照しながら説明する。各図において、同一又は相当する部分には同一の符号を付して、重複する説明は適宜に簡略化又は省略する。なお、本発明は以下の実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
実施の形態1.
図1から図8は、この発明の実施の形態1に係るもので、図1は空気調和装置の外観斜視図、図2は空気調和装置の縦断面図、図3は空気調和装置が備える人体センサの検出範囲を説明する図、図4は空気調和装置の奥行き方向における人体センサの検出範囲を説明する図、図5は空気調和装置の水平方向における人体センサの検出範囲を説明する図、図6は空気調和装置の制御系統の構成を示すブロック図、図7は空気調和装置の制御装置の機能的な構成を示すブロック図、図8は空気調和装置の暖房運転時の送風制御を示すフロー図、図9は空気調和装置の暖房運転時に用いる温冷感算出式の修正R二乗値の一例を示す図である。
この発明の実施の形態1における空気調和装置100は、空気調和機の室内機である。したがって、空気調和装置100は、室内の壁面又は天井面に設置されている。ここでは、空気調和装置100は、室内の壁面に設置されているとする。
図1及び図2に示すように、空気調和装置100は、筐体110を備えている。空気調和装置100の筐体110は、横長で前面から下面にかけては滑らかな曲面となった略直方体状に形成されている。筐体110の上面部には、吸込口111が形成されている。吸込口111は、外部から筐体110の内部に空気を取り込むための開口である。筐体110の前面下部には、吹出口112が形成されている。吹出口112は、筐体110の内部から外部へと空気を排出するための開口である。筐体110の前面上部は、前面パネル113に覆われている。
吹出口112には、上下風向板131、132、141、142が設けられている。これらの上下風向板は、吹出口112から吹き出す空気の上下方向の吹き出し角度を調整するためのものである。
上下風向板は、空気調和装置100の正面に向かって手前側と奥側とにそれぞれ設置されている。また、手前側と奥側の各上下風向板は、それぞれ左右に分割されている。すなわち、手前側の上下風向板は、空気調和装置100の正面に向かって左側の左手前側上下風向板131と、右側の右手前側上下風向板132とに分割されている。また、奥側の上下風向板は、空気調和装置100の正面に向かって左側の左奥側上下風向板141と、右側の右奥側上下風向板142とに分割されている。
それぞれの上下風向板が左右に分割される位置は、空気調和装置100の正面に向かって長手方向(吹出口112の左右方向)のほぼ中央である。左手前側上下風向板131と右手前側上下風向板132との間には、僅かな隙間が形成されている。同様に、左奥側上下風向板141と右奥側上下風向板142との間にも、僅かな隙間が形成されている。
左手前側上下風向板131、右手前側上下風向板132、左奥側上下風向板141及び右奥側上下風向板142は、それぞれ、吹出口112の左右方向に細長く延びた板状の部材である。また、これらの上下風向板131、132、141、142は、それぞれ、長手方向に垂直な断面が円弧状となるように湾曲している。
上下風向板131、132、141、142は、それぞれが図示しない支持腕を介して筐体110に取り付けられている。それぞれの支持腕は筐体110に対して回転可能に取り付けられている。各支持腕が筐体110に対して回転することで、それぞれの上下風向板の向きを変えることができるようになっている。そして、上下風向板の向きを変えることで、空気調和装置100は、送風方向を上下に変更可能である。
上下風向板のそれぞれの支持腕は、上下風向板用ステッピングモータの駆動により角度を調節できるように設けられている。具体的にここでは、左手前側上下風向板131及び左奥側上下風向板141の向きが、左側上下風向板用ステッピングモータ161により変更される。右手前側上下風向板132及び右奥側上下風向板142の向きが、右側上下風向板用ステッピングモータ162により変更される。
このようにして、吹出口112の左側から吹き出す空気の上下方向の吹き出し角度(送風方向)と、吹出口112の右側から吹き出す空気の上下方向の吹き出し角度(送風方向)とは、別々に調整することができる。なお、左側上下風向板用ステッピングモータ161及び右側上下風向板用ステッピングモータ162は、図1及び図2では図示を省略している。
吹出口112における上下風向板131、132、141、142の奥側には、左右風向板150が設けられている。左右風向板150は、吹出口112から吹き出す空気の左右方向の吹き出し角度を調整するためのものである。左右風向板150は、空気調和装置100の正面に向かって長手方向(吹出口112の左右方向)にわたって並べられた複数の板材により構成されている。左右風向板150は、上下風向板131、132、141、142と同様に、左右風向板用ステッピングモータ163(図1及び図2では図示省略)の駆動により角度を調節できるようにして取り付けられている。
筐体110の内部には、吸込口111から吹出口112へと通じる風路が形成されている。風路における吸込口111の風下側には、熱交換器121が設置されている。熱交換器121は、風路を流れる空気と熱交換して、風路を流れる空気を加熱又は冷却する。空気を加熱するか冷却するかは、空気調和装置100が暖房運転であるか冷房運転であるかによる。具体的には、暖房運転時には熱交換器121は空気を加熱する。一方、冷房運転時には熱交換器121は空気を冷却する。
熱交換器121は、風路を流れる空気を加熱又は冷却することで、当該空気の温度、湿度等を調整し、調和空気を生成する。熱交換器121は、このようにして、吸込口111から吸い込まれた空気と熱交換して調和空気を生成する。なお、暖房運転時には、調和空気として温風が生成され、冷房運転時には、調和空気として冷風が生成される。
風路における熱交換器121の風下側には、送風ファン122が設置されている。送風ファン122は、吸込口111から吹出口112へと向かう空気流を風路中に生成するためのものである。
送風ファン122が動作すると、吸込口111から吹出口112へと向かう空気流が風路中に生成され、吸込口111から空気が吸い込まれ、吹出口112から空気が吹き出される。吸込口111から吸い込まれた空気は、空気調和装置100の内部の風路を、熱交換器121、送風ファン122の順に通過する空気流となり、吹出口112から吹き出す。この際、送風ファン122の風下側に配置された上下風向板131、132、141、142及び左右風向板150により、吹出口112から吹き出される風の方向(送風方向)が調整(変更)される。
送風ファン122、上下風向板131、132、141、142、左右風向板150、上下風向板用ステッピングモータ161、162、及び、左右風向板用ステッピングモータ163は、筐体110に設けられた送風機構を構成している。このように構成された送風機構は、吸込口111から空気を吸い込み吹出口112から調和空気を吹き出す空気流を生成するとともに、吹出口112から吹き出す調和空気の風向を変更可能である。
空気調和装置100の前面中央には、人体センサ170が取り付けられている。ただし、人体センサ170の取付位置は、空気調和装置100の前面中央に限られない。人体センサ170を、例えば、筐体110の左側又は右側の端部等に取り付けるようにしてもよい。
人体センサ170は、例えば、上下方向に並べた複数の赤外線センサ(受光素子)を備えている。ここでは、人体センサ170は例えば8個の赤外線センサ(受光素子)を備えているとする。これら8個の赤外線センサのそれぞれは、赤外線の受光及び温度の検出を個別に実行可能な検出素子である。これらの赤外線センサ(受光素子)は、例えば、図3に示すように、円筒状の金属缶171の内部に上下方向に直線状に並んで配置されている。これにより、人体センサ170は、室内の温度を互いに高さが異なる8個のエリアに区分して検出する機能を備えている。
これら8個の赤外線センサのそれぞれの検出範囲は、図3に示すように、互いに大きさが等しい四角形状のエリアとして設定されている。また、1個の赤外線センサの配光視野角は、例えば上下方向における縦配光視野角が7°に設定され、左右方向の横配光視野角が8°に設定されている。
それぞれの赤外線センサの配光視野角を合わせた人体センサ170全体の配光視野角173は、上下方向に細長いエリアとして設定されている。なお、それぞれの赤外線センサの配光視野角(検出範囲)は、同じ形状、同じ大きさでなくともよい。また、縦配光視野角及び横配光視野角の具体的な値についても、前述した例示に限定されるものではない。さらに、赤外線センサ(受光素子)の個数は8個に限定されるものではなく、人体センサ170は、7個以下または9個以上となる任意の個数の赤外線センサ(受光素子)を備えるようにしてもよい。
そして、人体センサ170は、センサ用ステッピングモータ172(図1及び図2では図示省略)により上下に並んだ複数の赤外線センサを、予め設定された角度範囲内において左右に向きを変えることができる。このようにすることで、上下に並んだ複数の赤外線センサのそれぞれを左右方向に走査させて、空気調和装置100前方の予め設定された検出範囲(以下、「温度検出対象範囲」という)内について表面温度を検出することができる。
人体センサ170は、このような構成により、温度検出対象範囲内を走査して当該範囲内の表面温度分布(熱画像)を非接触で取得する。すなわち、人体センサ170は、予め設定された検出範囲内の表面温度を検出する温度検出手段を構成している。また、温度検出対象範囲内に床面が含まれる場合、人体センサ170が備える赤外線センサが検出した表面温度は、床面の温度すなわち床温度である。したがって、ここでは、人体センサ170は、床温度を検出する床温度検出手段も兼ねている。なお、人体センサ170が備える赤外線センサとは別に、床温度を検出する床温度検出手段を設けるようにしてもよい。
人体センサ170の検出結果、すなわち、人体センサ170により取得した表面温度分布(熱画像)データを、後述する制御装置180等で処理することで、例えば背景との温度差から、室内における人を含む熱源の有無及びその位置、人体の表面温度、人の身体の部位(肌の露出部と非露出部、頭部等)等を検出することができる。
また、人体センサ170の検出結果に基づいて、室内の人の体感温度も得ることができる。この場合、肌を露出している人体ほど体感温度を検出しやすい。なお、人体センサ170に用いる受光素子の画素数が多いほど、人体センサ170の検出精度は高くなる。具体的に例えば、30画素以上の画素数を有する受光素子を用いれば、室内の人の位置及び人体センサ170から当該人までの距離を精度よく検出することができる。
人体センサ170は、温度検出対象範囲を左右に走査しながら温度検出対象の温度を検出する。なお、ここでの左右は、空気調和装置100側から見た場合の左右である。室内の壁及び床の熱画像データ(温度分布データ)を取得する場合、例えば、人体センサ170の向きをセンサ用ステッピングモータ172により左右方向に動かし、センサ用ステッピングモータ172の回転(すなわち、人体センサ170の向きの回転)を一定角度毎に一定時間だけ停止させる。この際の一定角度は例えば1〜5°とする。また、この際の一定時間は例えば0.1〜0.2秒とする。そして、人体センサ170の向きの変更を停止した後、前記の一定時間(0.1〜0.2秒)よりも短い時間だけ待って、人体センサ170の8個の受光素子の検出結果(熱画像データ)を取り込む。
人体センサ170による検出結果の取り込み終了後、再びセンサ用ステッピングモータ172を前記一定角度だけ回転して再度停止し、同様の動作で人体センサ170の検出結果(熱画像データ)を取り込む。このような動作を繰り返し行って、検出範囲内における左右方向の例えば90〜100箇所で人体センサ170の検出結果を取得する。そして、取得した人体センサ170の検出結果から、温度検出対象範囲の熱画像データ(温度分布データ)を得ることができる。
次に、図4及び図5を参照しながら、以上のように構成された人体センサ170の検出範囲について説明する。まず、図4は、空気調和装置100から見た奥行き方向における人体センサ170の検出範囲を説明する図である。この図4は、空気調和装置100が設置された室内を水平方向から見た状態を示している。この図4では、空気調和装置100が1800mm程度の高さに設置され、空気調和装置100から人体までの距離が3600mm程度の状態を例示している。
人体センサ170の検出範囲は、奥行き方向において、赤外線センサ(受光素子)の個数(ここでは8)と等しい複数の領域に区分されている。すなわち、室内の空間は、奥行き方向において、各受光素子の配光視野角に対応する8個の領域に区分されている。そして、区分された個々の領域の広さは、配光視野角の上下方向の広がり角度に応じて設定される。
人体センサ170の最も下側の受光素子は、空気調和装置100に最も近い手前側の領域における人体を検出する。そして、人体センサ170の上側の受光素子ほど、遠方の領域における人体を検出するように構成されている。
次に、図5は、空気調和装置100から見た左右方向における人体センサ170の検出範囲を説明する図である。この図5は、空気調和装置100が設置された室内を上方から見た状態を示している。人体センサ170の検出範囲は、左右方向において、人体センサ170をセンサ用ステッピングモータ172により回転させる際の前記一定角度に対する複数の領域に区分されている。
この図5では、人体センサ170の左右方向における検出範囲を90°程度に設定する場合を例示している。人体センサ170の左右方向における検出範囲は、この角度に限られず、例えば、センサ用ステッピングモータ172により人体センサ170を完全に1回転させることができるように構成し、検出範囲を360°に設定してもよい。
なお、人体センサ170を他のステッピングモータ等により上下方向にもスイングさせるようにしてもよい。人体センサ170の向きを上下方向にも変えることができるようにすることで、水平方向だけでなく上下方向についても詳細な熱画像データを取得することができる。
また、人体センサ170は、赤外線センサと、他の検出機器を併用する構成としてもよい。具体例を挙げると、カメラ、超音波センサ等を用いて人体の位置、形状及び人体までの距離を検出する構成としてもよい。すなわち、人体センサ170として、赤外線センサの他に、例えば、物体を検出可能な超音波センサをさらに備えるようにしてもよい。このようにすることで、人体センサ170による人体の位置及び距離の検出精度を向上させることができる。又は、フレネルレンズを用いた焦電センサを用いて、室内の左右方向及び空気調和装置100からみた奥行き方向(前後方向)における人体の位置を検出する構成としてもよい。
次に、図6を参照しながら、空気調和装置100の制御系統の構成について説明する。空気調和装置100は、制御装置180及び操作部190を備えている。制御装置180は、例えばマイクロコンピュータ等を備えた電気回路により構成されている。制御装置180は、プロセッサ及びメモリを備えている。メモリには、制御用のプログラムが記憶されている。プロセッサは、メモリに記憶されているプログラムを読み出して実行する。
プロセッサが制御用のプログラムを実行することで、制御装置180は予め設定された処理を実行して空気調和装置100の動作を制御する。また、特に、メモリに記憶されているプログラムをプロセッサが実行することで、後述する人体特定部181、推定温度算出部182及び送風制御部183の各部の機能が実現される。
制御装置180の入力側には、人体センサ170等を含むセンサ系統が接続されている。制御装置180の出力側には、送風ファン122、左側上下風向板用ステッピングモータ161、右側上下風向板用ステッピングモータ162、左右風向板用ステッピングモータ163、センサ用ステッピングモータ172等を含む各種のアクチュエータが接続されている。
また、制御装置180には、リモートコントローラ等を含む操作部190が相互通信可能に接続されている。使用者は、操作部190を操作することにより、電源のON/OFF、暖房運転と冷房運転の切換、温度、風向、風量等の設定等を行うことができる。制御装置180は、センサ系統及び操作部190からの入力に基づいて各アクチュエータを駆動し、空気調和装置100の動作を制御する。制御装置180により実行される制御には、例えば、冷房運転、暖房運転、送風動作、人体センサ170の走査動作等の制御が含まれる。
図7に示すように、制御装置180は、人体特定部181、推定温度算出部182及び送風制御部183を備えている。人体特定部181は、温度検出手段である人体センサ170の検出結果に基づいて、人体センサ170の温度検出対象範囲内に存在する人体を検出する。人体の検出は、例えば、人体センサ170により検出された表面温度が予め設定された基準温度以上の各領域の形状、分布(相対位置関係)、面積等を用いて行うことができる。この際の基準温度は、人の体温を考慮して具体的に例えば30℃等に設定される。
次に、人体特定部181は、このようにして検出した人体が存在する領域を特定する。人体が存在する領域は、例えば、表面温度が一定温度以上の各領域の形状、分布(相対位置関係)、面積、各領域の温度の相対的な大小関係等を用いて特定することができる。この際、人体特定部181が特定した人体が存在する領域には、人体センサ170により検出された表面温度が前述の基準温度未満である部分が含まれていてもよい。なお、人体が存在する領域を特定すると、当該領域の形状も特定され、すなわち、人体の形状が特定される。したがって、「人体が存在する領域を特定する」とは、「人体の形状を特定する」と言い換えることができる。
人体特定部181は、人体が存在する領域全体を一度に特定してもよいし、人体が存在する領域を、当該人体の部位毎に個別に特定してもよい。人体の部位毎に存在する領域を個別に特定する場合、人体特定部181は、例えば、人体の頭部、胸部、腕部、上脚部、下脚部、手及び足のそれぞれの部位について、各部位が存在する領域をそれぞれ特定する。なお、ここでいう「手」とは、手首よりも先端側の部分を指している。また、ここでいう「足」とは、足首よりも先端側の部分を指している。
この際、人体特定部181は、特に、人体センサ170より検出された表面温度が予め設定された温度以上である部分を、当該人体の頭部、胸部及び腹部の少なくともいずれかが存在する領域として特定するようにしてもよい。また、人体特定部181は、人体の各部位が存在する領域を特定する際に、それぞれの部位の温度、位置及び着衣状態についても特定するようにしてもよい。「着衣状態」とは、当該部位の肌が衣服等により覆われているのか、それとも露出されているのかに関する状態のことである。
なお、人体センサ170として表面温度を検出する赤外線センサに加えて超音波センサも備えている場合には、人体特定部181は、赤外線センサの検出結果及び超音波センサの検出結果に基づいて、人体を検出し、検出した人体が存在する領域を特定するようにするのがよい。
次に、再び図4を参照しながら、人体特定部181による人体の各部位が存在する領域の特定について、具体例を挙げて説明する。図4に示す例では、最も上側から4番目までの4つの受光素子の検出領域内で、人体が検出される状態になっている。
具体的には、まず、最も上側の受光素子が人体の頭部を検出している。頭部は露出している上に、人体の他の部分よりも皮膚温度が高く、例えば30℃以上の皮膚温度を有している。したがって、人体特定部181は、人体センサ170により取得した熱画像データに基づいて、人体の頭部が属する領域を識別することができる。より詳しく述べると、人体特定部181は、最も上側の受光素子が水平方向の走査により取得した熱画像データを分析する。そして、水平方向において検出温度が30℃以上である熱源の形状が予め記憶されている人体頭部の形状(例えば、円形状)と合致する場合に、この熱源を頭部として特定する。
また、上から2番目の受光素子は、人体の胸部及び腕部を検出している。胸部はほとんどの場合で衣服により覆われており、肌が露出していることは稀である。腕部は、肌が露出している場合と、露出していない場合がある。人体特定部181は、人体センサ170により検出した表面温度に基づいて、腕部が露出しているか否かを判定することができる。具体的には、腕部の肌が露出している場合には、腕部に相当する位置で頭部と同等か、やや低い皮膚温度が検出される。腕部は、頭部よりも冷えている場合があり、この場合には腕部の温度が頭部よりも低い温度として検出されるためである。
上から3番目の受光素子は、人体の上脚部を検出している。上脚部は、衣服により覆われている場合がほとんどである。このため、上脚部に相当する位置では、衣服の表面温度が検出される。衣服の表面温度は、皮膚の温度よりも低い。また、手が上脚部の脇に下ろされている場合等には、手の位置で頭部と同等以下の温度が検出される。なお、手は、頭部よりも冷えている場合がある。この場合には、手の位置で頭部よりも低い温度が検出される。
上から4番目の受光素子は、人体の下脚部を検出している。当該人体が靴下等の衣類を着用している場合には、下脚部の位置で衣類の表面温度が検出される。また、足が冷えている場合には、衣類を着用しているか否かに関係なく、下脚部に相当する位置で衣類の表面温度よりもさらに低い温度が検出される。
なお、人体の胸部、腕部、上脚部、下脚部、手及び足の各部位についても、人体の頭部のときと同様に、人体特定部181は、一定温度以上の領域の形状と予め記憶しておいた各部位の形状とを比較照合することにより、各部位の存在する領域を特定する。
再び図7を参照しながら説明を続ける。推定温度算出部182は、まず、人体特定部181により特定された人体が存在する領域において、人体センサ170により当該人体の温度が検出されていない当該人体の部位を特定する。以下において、人体センサ170により温度が検出されていない人体の部位のことを「温度未検出部位」という。この温度未検出部位は、例えば、人が身に着けている衣服、室内に置かれた家具等の障害物により、人体センサ170では人体の温度が検出できなかった部位である。
推定温度算出部182は、例えば、人体特定部181により特定された人体が存在する領域であって、前述した基準温度よりも一定温度以上低い部分を、温度未検出部位として特定する。又は、推定温度算出部182は、例えば、人体特定部181により特定された人体が存在する領域であって、当該領域の外側の表面温度と一定温度以内しか差がない部分を、温度未検出部位として特定する。また、人体が存在する領域を人体特定部181が当該人体の部位毎に個別に特定した場合には、推定温度算出部182は、人体特定部181により特定された人体の足及び下腿の一方又は両方が存在する領域を、温度未検出部位として特定してもよい。
次に、推定温度算出部182は、特定した温度未検出部位の温度の推定値を算出する。推定温度算出部182は、この温度未検出部位の温度の推定値の算出を、温度検出手段の検出結果及び床温度検出手段の検出結果に基づいて行う。ここでは、前述したように、人体センサ170が温度検出手段と床温度検出手段とを兼ねている。したがって、この実施の形態1で説明する例においては、推定温度算出部182は、人体センサ170の検出結果に基づいて温度未検出部位の温度の推定値を算出する。
例えば、推定温度算出部182は、人体の周囲の床温度と人体センサ170により温度を検出することができた当該人体の部位の温度とから、当該人体の温度未検出部位の推定値を算出する。このためには、人体の周囲の床温度と人体の頭部等の皮膚温度が検出しやすい部位の温度とから、人体の任意の部位の温度を求める関係式を制御装置180のメモリに予め記憶しておく。そして、推定温度算出部182は、この関係式を用いて、検出された床温度と検出された人体の温度とから当該人体の温度未検出部位の推定値を算出する。
なお、温度未検出部位が足等の床に近い部位の場合は、床温度のみから温度未検出部位である足の温度の推定値を算出するようにしてもよい。すなわち、この場合には、人体の周囲の床温度と人体の足温度との関係式を制御装置180のメモリに予め記憶しておく。そして、推定温度算出部182は、この関係式を用いて、検出された床温度から人体の足温度の推定値を算出する。
送風制御部183は、以上のようにして推定温度算出部182により算出された人体の部位の温度の推定値に基づいて、前述した送風機構を制御する制御手段である。温度未検出部位の温度の推定値に基づく送風機構の制御の具体的な内容について、暖房運転と冷房運転のそれぞれの場合について次に説明する。なお、以下に説明する温度未検出部位の温度の推定値に基づく送風機構の制御は、暖房運転及び冷房運転の一方のみで行ってもよいし、両方で行ってもよい。
まず、暖房運転の場合について説明する。送風制御部183は、暖房運転時に推定温度算出部182により算出された人体の部位の温度の推定値が暖房基準温度よりも低い場合、調和空気の風向が当該人体の位置へと向くように送風機構を制御する。また、送風制御部183は、暖房運転時に推定温度算出部182により算出された人体の部位の温度の推定値が暖房基準温度よりも高い場合、調和空気の風向が当該人体の位置とは異なる方向に向くように送風機構を制御し、いわゆる「人よけ送風」を行う。
この際、当該人体と調和空気の気流との距離が0.3m以上となるように送風機構を制御することが望ましい。調和空気の気流と人体との距離が最も近い位置でも0.3m以上となるように設定するのが好ましい。この設定によれば、このようにすることで、調和空気の気流がある程度拡散しても、気流が当該人体に当たることを十分に抑制することができる。
ここで、送風制御部183は、暖房基準温度を、温度検出手段の検出結果及び床温度検出手段の検出結果に基づいて算出する。ここでは、前述したように、人体センサ170が温度検出手段と床温度検出手段とを兼ねている。したがって、この実施の形態1で説明する例においては、送風制御部183は、人体センサ170により検出された人体の温度と、人体センサ170により検出された床温度とに基づいて、暖房基準温度を算出する。
具体的には、人体センサ170により検出された人体の温度のうち、特に上半身の温度に重み付け係数を乗じたものと、人体センサ170により検出された当該人体の周囲の床温度に重み付け係数を乗じたものとの和により、暖房基準温度を算出する。人体の上半身は、下半身と比較して室内の家具等の障害物により人体センサ170による検出が遮られにくい。このため、上半身の温度を用いることで、安定して暖房基準温度を算出することが可能である。
なお、床温度をそのまま用いるのではなく、当該人体の周囲の床温度と当該人体の足の温度との差を用いるようにしてもよい。この際、当該人体の足の温度は、人体センサ170により直接検出することができていれば、人体センサ170により検出された値を用いる。当該人体の足が温度未検出部位である場合には、推定温度算出部182が算出した当該人体の足の温度の推定値を用いる。
この際の重み付け係数は予め設定されており、制御装置180のメモリ等に予め記憶されたものを読み出して用いる。人体の温度に乗じる重み付け係数と、床温度に乗じる重み付け係数とは、別々に設定される。なお、ここでいう上半身は、具体的には、前述した頭部、胸部、腹部等が特に好ましい。手、腕は生活で使われることが多く、動作により温度が変動しやすいので、暖房基準温度の算出にそのまま用いることは避けた方がよいためである。
なお、室内に複数の人体が検出され、これらの人体のうちの2以上の人体の温度未検出部位の温度の推定値が暖房基準温度よりも低い場合もあり得る。このような場合には、送風制御部183は、温度未検出部位の温度の推定値が暖房基準温度よりも低い2以上の人体の中間地点に調和空気の風向が当該人体の位置へと向くように送風機構を制御するようにしてもよい。
次に、冷房運転の場合について説明する。送風制御部183は、冷房運転時に推定温度算出部182により算出された人体の部位の温度の推定値が冷房基準温度よりも高い場合、調和空気の風向が当該人体の位置へと向くように送風機構を制御する。また、送風制御部183は、冷房運転時に推定温度算出部182により算出された人体の部位の温度の推定値が冷房基準温度よりも低い場合、調和空気の風向が当該人体の位置とは異なる方向に向くように送風機構を制御し、いわゆる「人よけ送風」を行う。この際、暖房運転の場合と同様に、当該人体と調和空気の気流との距離が0.3m以上となるように送風機構を制御することが望ましい。
冷房基準温度は、前述した暖房基準温度と同様に、温度検出手段の検出結果及び床温度検出手段の検出結果に基づいて算出される。すなわち、この実施の形態1で説明する例においては、送風制御部183は、人体センサ170により検出された人体の温度と、人体センサ170により検出された床温度とに基づいて、冷房基準温度を算出する。
具体的には、人体センサ170により検出された人体の温度のうち、特に上半身の温度に重み付け係数を乗じたものと、人体センサ170により検出された当該人体の周囲の床温度に重み付け係数を乗じたものとの和により、冷房基準温度を算出する。冷房基準温度の算出に用いる重み付け係数は、暖房基準温度の算出に用いた重み付け係数とは別に予め設定される。
なお、暖房基準温度と同じく、床温度をそのまま用いるのではなく、当該人体の周囲の床温度と当該人体の足の温度との差を用いるようにしてもよい。また、当該人体の足が温度未検出部位である場合には、推定温度算出部182が算出した当該人体の足の温度の推定値を用いる。
次に、図8を参照しながら、以上のように構成された空気調和装置100の暖房運転の動作の流れの一例を説明する。使用者の操作部190への操作等により空気調和装置100が暖房運転を開始すると、まず、ステップS1において、人体センサ170は表面温度の検出を開始し、人体特定部181は、人体センサ170の検出結果に基づく人体の検出を開始する。続くステップS2において、人体特定部181は、人体センサ170の検出結果に基づいて、人体を検出したか否かを確認する。人体を検出しない場合はステップS1へと戻る。一方、人体特定部181が人体を検出した場合はステップS3へと進む。
ステップS3においては、まず、人体特定部181は、検出した人体の各部位が存在する領域を特定する。そして、人体特定部181は、人体センサ170の検出結果から、存在する領域を特定した人体の各部位の温度を取得する。
続くステップS4において、推定温度算出部182は、人体特定部181により特定された人体の足の部位の温度(足温度)が人体センサ170により検出できないか否かを確認する。人体の足の温度が人体センサ170で検出できない場合は、当該人体の足が「温度未検出部位」として特定されたことになる。そして、この場合には、ステップS5へと進む。
ステップS5においては、推定温度算出部182は、人体センサ170の検出結果から、人体の足が存在する領域の周囲の床温度を取得する。続くステップS6においては、推定温度算出部182は、ステップS5で取得した床温度に基づいて、人体の温度未検出部位である足の温度の推定値を算出する。ステップS6の後はステップS7へと進む。一方、ステップS4において人体の足の温度が人体センサ170で検出できた場合は、ステップS5及びステップS6を経ることなく、ステップS4からステップS7へと進む。
ステップS7においては、送風制御部183は、人体特定部181により特定した人体の各部位の温度が、暖房基準温度未満であるか否かを確認する。この確認に先立って、送風制御部183は、ステップS3で取得した人体の各部位の温度と、ステップS5で取得した床温度とを用いて暖房基準温度を算出する。この際、ステップS6を実行して人体の足温度の推定値を算出している場合には、さらに人体の足温度の推定値も暖房基準温度の算出に用いられる。
そして、送風制御部183は、ステップS3で取得した人体の各部位の温度が暖房基準温度未満であるか否かを確認する。また、ステップS6を実行して人体の足温度の推定値を算出している場合には、人体の足温度の推定値が暖房基準温度未満であるか否かも確認する。そして、推定値を含む人体の各部位の温度が暖房基準温度未満である場合には、ステップS8へと進む。
ステップS8においては、送風制御部183は、人体センサ170により検出された当該人体の位置へと向けて調和空気を送風するように送風機構を制御する。なお、ここでの調和空気は温風である。ステップS8の後は、ステップS1へと戻り、以上の各ステップを繰り返す。したがって、ステップS7で推定値を含む人体の各部位の温度が暖房基準温度未満である状態が続く限り、当該人体の位置へと向けた調和空気の送風が継続される。そして、ステップS7において推定値を含む人体の各部位の温度が暖房基準温度以上となった場合には、ステップS9へと進む。
ステップS9においては、送風制御部183は、いわゆる人よけ送風を行う。すなわち、人体センサ170により検出された当該人体の位置とは異なる方向へと調和空気を送風するように送風機構を制御する。そして、一連の動作フローは終了となるが、空気調和装置100の暖房運転が停止されるまでは、以上のステップS1からS9までが繰り返し実行される。
以上で説明したのは暖房運転の動作であるが、冷房運転の場合もこれとほぼ同じである。すなわち、使用者の操作部190への操作等により空気調和装置100が冷房運転を開始した場合の動作は、ステップS1からS6、S8及びS9については、図8に示した暖房運転の場合と同じである。
そして、冷房運転の場合、ステップS7だけが暖房運転と異なる。すなわち、冷房運転のステップS7では、送風制御部183は、人体特定部181により特定した人体の各部位の温度が、冷房基準温度未満であるか否かを確認する。この確認に先立って、送風制御部183は、ステップS3で取得した人体の各部位の温度と、ステップS5で取得した床温度とを用いて冷房基準温度を算出する。この際、ステップS6を実行して人体の足温度の推定値を算出している場合には、さらに人体の足温度の推定値も冷房基準温度の算出に用いられる。
そして、送風制御部183は、ステップS3で取得した人体の各部位の温度が冷房基準温度以上であるか否かを確認する。また、ステップS6を実行して人体の足温度の推定値を算出している場合には、人体の足温度の推定値が冷房基準温度以上であるか否かも確認する。そして、推定値を含む人体の各部位の温度が冷房基準温度以上である場合には、ステップS8へと進む。一方、推定値を含む人体の各部位の温度が冷房基準温度未満である場合には、ステップS9へと進む。
図9に示すのは、空気調和装置100の暖房運転時に用いる温冷感算出式の修正R二乗値の一例である。なお、修正R二乗値とは、自由度調整済みの決定係数である。この図9に示すように、推定温度算出部182が算出した足の温度の推定値を用いずに人体センサ170が検出した上半身の温度のみを説明変数として温冷感算出式を組み立てた場合には、修正R二乗値は0.59であった。これに対し、人体センサ170が検出した上半身の温度に加えて、推定温度算出部182が算出した足の温度の推定値を説明変数として温冷感算出式を組み立てた場合には、修正R二乗値は0.65になり、温冷感算出式のあてはまりの程度を向上できていることが分かる。
以上のように構成された空気調和装置100は、家具等の障害物により人体センサ170では人体の表面温度が検出できない部位があったとしても、当該部位の温度の推定値を算出して、当該部位の温度の推定値を用いて送風機構を制御している。このため、家具等の障害物の有無によらず、適切に使用者の人体に調和空気を送風することができ、使用者の快適感の向上を図ることができる。
次に、以上で説明したこの発明の実施の形態1に係る空気調和装置100の変形例について説明する。この変形例においては、推定温度算出部182は、人体の温度未検出部位が足又は手の部位である場合に、床温度を当該温度未検出部位の温度の推定値とする。また、送風制御部183は、吸込口111で吸い込む空気の温度を、暖房基準温度とする。吸込口111で吸い込む空気の温度は、空気調和装置100が設置された室内の空気の温度すなわち室内温度と言い換えてもよい。なお、このため、この変形例においては、空気調和装置100には、吸込口111で吸い込む空気の温度又は室内温度を検出するための温度センサが備えられる。
前述したように、送風制御部183は、暖房運転時に推定温度算出部182により算出された人体の部位の温度の推定値が暖房基準温度よりも低い場合、調和空気の風向が当該人体の位置へと向くように送風機構を制御する。したがって、この変形例では、送風制御部183は、暖房運転時に吸込口111で吸い込む空気の温度より床温度が低い場合、調和空気の風向が当該人体の位置へと向くように送風機構を制御する。
すなわち、以上のような変形例においては、送風制御部183は、温度検出手段としての人体センサ170により人体の足又は手の部位の温度が検出されず、かつ、床温度検出手段としての人体センサ170により検出された床温度が、吸込口111で吸い込む空気の温度より低い場合に、調和空気の風向が当該人体の位置へと向くように送風機構を制御する。
このようにすることで、温度未検出部位の温度の推定値及び暖房基準温度を簡易に算出して設定でき、処理負荷を低減させつつ、家具等の障害物があっても、使用者の人体の表面温度を考慮に入れた送風制御が可能であり、適切に使用者の人体に調和空気を送風することができ、ひいては使用者の快適感の向上を図ることができる。
なお、発明者による暖房実験の結果、人周辺の床温度が空気調和装置100の設定温度以上となると、当該人の温冷感が中立以上となる、すなわち、温冷感中立又は少し暑いと感じる傾向があることを確認している。また、床温度検出手段としての人体センサ170が検出した床温度を説明変数として温冷感算出式を組み立てた場合には、修正R二乗値は0.58になった。これは、人体センサ170が検出した上半身の温度のみを説明変数として温冷感算出式を組み立てた場合の修正R二乗値0.59と同等である。したがって、この変形例でも必要な温冷感算出式のあてはまりの程度を確保できていると考えられる。
実施の形態2.
図10及び図11は、この発明の実施の形態2に係るもので、図10は空気調和装置の暖房運転時の送風制御を示すフロー図、図11は空気調和装置の暖房運転時に用いる温冷感算出式の修正R二乗値の一例を示す図である。
ここで説明する実施の形態2は、前述した実施の形態1の構成において、人体の温度未検出部位の温度の推定値の算出に、当該部位が存在する領域の温度を人体センサ170が検出した継続時間をさらに用いるようにしたものである。以下、この実施の形態2に係る空気調和装置について、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
この実施の形態2の空気調和装置100も、実施の形態1と同じく、制御装置180は、図7に示すように、人体特定部181、推定温度算出部182及び送風制御部183を備えている。そして、この実施の形態2に係る空気調和装置100の推定温度算出部182は、温度未検出部位の温度の推定値の算出を、温度検出手段の検出結果及び床温度検出手段の検出結果に加えて、温度検出手段が人体の温度を検出した継続時間を用いて行う。
ここでは、実施の形態1と同じく、人体センサ170が温度検出手段と床温度検出手段とを兼ねている。したがって、この実施の形態2で説明する例においては、推定温度算出部182は、人体センサ170の検出結果と人体センサ170が人体の温度を検出した継続時間とに基づいて温度未検出部位の温度の推定値を算出する。
例えば、推定温度算出部182は、人体の周囲の床温度と、人体センサ170により温度を検出することができた当該人体の部位の温度と、人体センサ170が当該人体の温度を検出した継続時間とから、当該人体の温度未検出部位の推定値を算出する。このためには、人体の周囲の床温度と、人体の頭部等の皮膚温度が検出しやすい部位の温度と、人体の室内での滞在時間とから、人体の任意の部位の温度を求める関係式を制御装置180のメモリに予め記憶しておく。
そして、推定温度算出部182は、この関係式を用いて、検出された床温度と検出された人体の温度と人体の室内での滞在時間から当該人体の温度未検出部位の推定値を算出する。ここで、人体の室内での滞在時間は、人体センサ170が当該人体の温度を検出した継続時間により求めることができる。
なお、他の構成については実施の形態1と同様であって、その詳細説明は省略する。
次に、図10を参照しながら、以上のように構成された空気調和装置100の暖房運転の動作の流れの一例を説明する。この図10に示すフロー図において、ステップS11からS14は、図8のステップS1からS4と同じであるため、その説明を省略する。
ステップS15において、推定温度算出部182は、人体センサ170が人体の温度を検出し始めてからの経過時間を取得し、この経過時間を人体の室内での滞在時間とする。ステップS15の後はステップS16へと進む。図10のステップS16は図8のステップS5と同じである。
ステップS17において、推定温度算出部182は、ステップS15で取得した滞在時間とステップS16で取得した床温度に基づいて、人体の温度未検出部位である足の温度の推定値を算出する。ステップS17の後はステップS18へと進む。図10のステップS18からS20は、図8のステップS7からS9と同じであるため、その説明は省略する。
なお、以上で説明したのは暖房運転の動作であるが、冷房運転の場合もこれとほぼ同じである。すなわち、使用者の操作部190への操作等により空気調和装置100が冷房運転を開始した場合の動作は、ステップS11からS17、S19及びS20については、図10に示した暖房運転の場合と同じである。
そして、冷房運転の場合、ステップS18だけが暖房運転と異なる。すなわち、冷房運転のステップS18では、送風制御部183は、人体特定部181により特定した人体の各部位の温度が、冷房基準温度未満であるか否かを確認する。この確認に先立って、送風制御部183は、ステップS13で取得した人体の各部位の温度と、ステップS15で取得した床温度とを用いて冷房基準温度を算出する。この際、ステップS17を実行して人体の足温度の推定値を算出している場合には、さらに人体の足温度の推定値も冷房基準温度の算出に用いられる。
そして、送風制御部183は、ステップS13で取得した人体の各部位の温度が冷房基準温度以上であるか否かを確認する。また、ステップS17を実行して人体の足温度の推定値を算出している場合には、人体の足温度の推定値が冷房基準温度以上であるか否かも確認する。そして、推定値を含む人体の各部位の温度が冷房基準温度以上である場合には、ステップS19へと進む。一方、推定値を含む人体の各部位の温度が冷房基準温度未満である場合には、ステップS20へと進む。
図11に示すのは、空気調和装置100の暖房運転時に用いる温冷感算出式の修正R二乗値(自由度調整済みの決定係数)の一例である。この図11に示すように、推定温度算出部182が算出した足の温度の推定値を用いずに人体センサ170が検出した上半身の温度のみを説明変数として温冷感算出式を組み立てた場合には、修正R二乗値は0.59であった。
これに対し、人体センサ170が検出した上半身の温度に加えて、推定温度算出部182が算出した足先端部の温度の推定値を説明変数として温冷感算出式を組み立てた場合には、修正R二乗値は0.62になった。また、人体センサ170が検出した上半身の温度に加えて、推定温度算出部182が算出した足の甲部の温度の推定値を説明変数として温冷感算出式を組み立てた場合には、修正R二乗値は0.61になった。
このように、足を先端部と甲部とに分けた細かい部位についても、妥当な温度推定値を算出することが可能であり、温冷感算出式のあてはまりの程度を向上できていることが分かる。
以上のように構成された空気調和装置は、実施の形態1と同様の効果を奏することができるのに加えて、人体の室内での滞在時間を考慮に入れて、人体部位の温度推定値を算出することで、人体部位の温度推定値の精度を向上することができ、さらに適切な送風制御を実現することが可能である。特に、同じ室内に滞在時間の異なる複数の人がいる場合であっても、これらの人のそれぞれに対して適切に調和空気を送風することが可能である。
実施の形態3.
図12は、この発明の実施の形態3に係るもので、空気調和装置の暖房運転時の送風制御を示すフロー図である。
以下、この実施の形態3に係る空気調和装置について、実施の形態1又は実施の形態2との相違点を中心に説明する。ここで説明する実施の形態3は、前述した実施の形態1又は実施の形態2の構成において、人体センサ170を空気調和装置100の筐体110と異なる場所に設置したものである。具体的には、例えば室内の壁、天井、空気調和装置100のリモートコントローラ、又は、スマートフォン等の携帯情報端末等に人体センサ170を設置する。
また、人体センサ170を、人体に装着可能な人体装着部に設けるようにしてもよい。人体装着部は、例えば伸縮するバンドを有し、人体の手首又は足首等に装着することができる。人体センサ170を空気調和装置100の筐体110と異なる場所に設置した場合、人体センサ170と筐体110に設けられた制御装置180とは双方向に通信可能に構成する。
なお、他の構成については実施の形態1又は実施の形態2と同様であって、その詳細説明は省略する。
次に、図12を参照しながら、以上のように構成された空気調和装置100の暖房運転の動作の流れの一例を説明する。この図12に示すフロー図において、ステップS21からS24は、図8のステップS1からS4と同じであるため、その説明を省略する。
ステップS25においては、人体に装着された人体装着部に設けている人体センサ170により当該人体の足の温度を直接測定する。ステップS25の後はステップS26へと進む。
ステップS26においては、送風制御部183は、人体特定部181により特定した人体の各部位の温度が、暖房基準温度未満であるか否かを確認する。この確認に先立って、送風制御部183は、ステップS23で取得した人体の各部位の温度と、ステップS25で取得した足温度とを用いて暖房基準温度を算出する。
そして、送風制御部183は、ステップS23で取得した人体の各部位の温度が暖房基準温度未満であるか否かを確認する。また、ステップS25を実行して人体の足温度を直接測定している場合には、人体の足温度の測定値が暖房基準温度未満であるか否かも確認する。測定値を含む人体の各部位の温度が暖房基準温度未満である場合には、ステップS27へと進む。一方、測定値を含む人体の各部位の温度が暖房基準温度以上である場合には、ステップS28へと進む。
図12のステップS27及びS28は、図8のステップS8及びS9と同じであるため、その説明は省略する。
なお、以上で説明したのは暖房運転の動作であるが、冷房運転についても実施の形態1又は実施の形態2と同様の要領で実施することができる。
以上のように構成された空気調和装置は、実施の形態1又は実施の形態2と同様の効果を奏することができるのに加えて、空気調和装置100の筐体110に設置された人体センサ170だけでは温度を検出できなかった人体部位の温度を直接的に測定し、適切に使用者の人体に調和空気を送風することができ、使用者の快適感のさらなる向上を図ることが可能である。
実施の形態4.
図13は、この発明の実施の形態4に係るもので、空気調和装置の暖房運転時の送風制御を示すフロー図である。
ここで説明する実施の形態4は、前述した実施の形態1から実施の形態3のいずれかの構成において、人体センサ170に人体の顔等を撮影するカメラを設けたものである。そして、このカメラにより撮影した顔等の画像に基づいて個人認証を行い、個人に合わせた送風制御を行うようにしたものである。以下、この実施の形態4に係る空気調和装置について、実施の形態1から実施の形態3との相違点を中心に説明する。
すなわち、この実施の形態4に係る空気調和装置100の人体センサ170は、人体を撮影するカメラを備えている。そして、制御装置180の人体特定部181は、このカメラにより撮影された人体の画像に基づいて、当該人体の個人認証を行う。この個人認証は、当該人体の顔等の画像から特徴点を抽出し、制御装置180のメモリに予め記憶しておいた個人毎に特徴点と照合すること等により行うことができる。
そして、推定温度算出部182は、温度未検出部位の温度の推定値の算出式におけるパラメータ(重み付け係数等)を、認証した個人毎に異なるものとすることができる。また、送風制御部183は、暖房基準温度又は冷房基準温度の算出式のパラメータを、認証した個人毎に異なるものとすることができる。さらに、送風制御部183による送風機構の制御時に、例えば風量等のパラメータを、認証した個人毎に異なるものとすることができる。
なお、他の構成については実施の形態1から実施の形態3のいずれかと同様であって、その詳細説明は省略する。
次に、図13を参照しながら、以上のように構成された空気調和装置100の暖房運転の動作の流れの一例を説明する。この図13に示すフロー図において、ステップS31からS36は、図8のステップS1からS6と同じであるため、その説明を省略する。
ステップS37においては、人体特定部181は、人体センサ170が備えるカメラにより撮影した画像データに基づいて、当該人体の個人認証を行い、当該人体の個人を特定する。ステップS37の後はステップS38へと進む。
図13のステップS38からS40は、図8のステップS7からS9と同じであるため、その説明は省略する。
なお、以上で説明したのは暖房運転の動作であるが、冷房運転についても実施の形態1から実施の形態3と同様の要領で実施することができる。
以上のように構成された空気調和装置は、実施の形態1、実施の形態2又は実施の形態3と同様の効果を奏することができるのに加えて、個人認証により特定した個人毎に送風制御のパラメータを変更することができ、例えば温冷感の個人差を反映した送風制御を実現し、使用者の快適感のさらなる向上を図ることができる。
なお、以上で説明した実施の形態1から実施の形態4の構成において、暖房運転時の送風制御と、冷房運転時の送風制御のうち一方のみを採用してもよいし、両方を採用してもよい。さらに、異なる実施の形態の暖房運転時の送風制御と冷房運転時の送風制御とを組み合わせて採用するようにしてもよい。
また、人体に向けて送風する際には、人体の全体でなく人体の特定の部位に向けて送風するようにしてもよい。具体的に例えば、人体の足元に向けて集中的に送風するようにしてもよい。さらに、実施の形態4の個人を特定可能な構成においては、送風する人体の特定の部位を、個人毎に異なるようにしてもよい。
さらに、また、床温度、皮膚温度の他、室温、空気調和装置の吸込口111における温度、吹出口112における温度等の温度情報を用いて送風制御を行うようにしてもよい。この際、これらの温度情報の一定時間当たりの変化量又は変化率等を用いることもできる。
この発明は、吹出口から吹き出す調和空気の風向を変更可能な送風機構を備えた空気調和装置に利用できる。
100 空気調和装置
110 筐体
111 吸込口
112 吹出口
113 前面パネル
121 熱交換器
122 送風ファン
131 左手前側上下風向板
132 右手前側上下風向板
141 左奥側上下風向板
142 右奥側上下風向板
150 左右風向板
161 左側上下風向板用ステッピングモータ
162 右側上下風向板用ステッピングモータ
163 左右風向板用ステッピングモータ
170 人体センサ
171 金属缶
172 センサ用ステッピングモータ
173 配光視野角
180 制御装置
181 人体特定部
182 推定温度算出部
183 送風制御部
190 操作部

Claims (14)

  1. 吸込口及び吹出口が形成された筐体と、
    前記筐体の内部に設けられ、前記吸込口から吸い込まれた空気と熱交換して調和空気を生成する熱交換器と、
    前記筐体に設けられ、前記吸込口から空気を吸い込み前記吹出口から調和空気を吹き出す空気流を生成するとともに、前記吹出口から吹き出す調和空気の風向を変更可能な送風機構と、
    予め設定された検出範囲内の表面温度を検出する温度検出手段と、
    前記温度検出手段の検出結果に基づいて、人体を検出し、検出した人体が存在する領域を特定する人体特定部と、
    床温度を検出する床温度検出手段と、
    人体が存在する領域において、前記温度検出手段により当該人体の温度が検出されていない当該人体の部位を特定し、特定した当該人体の部位の温度の推定値を前記温度検出手段の検出結果及び前記床温度検出手段の検出結果に基づいて算出する推定温度算出部と、
    人体の部位の温度の推定値に基づいて、前記送風機構を制御する送風制御部と、を備えた空気調和装置。
  2. 前記送風制御部は、
    暖房運転時に前記推定温度算出部により算出された人体の部位の温度の推定値が暖房基準温度よりも低い場合、調和空気の風向が当該人体の位置へと向くように前記送風機構を制御し、
    暖房運転時に前記推定温度算出部により算出された人体の部位の温度の推定値が前記暖房基準温度よりも高い場合、調和空気の風向が当該人体の位置とは異なる方向に向くように前記送風機構を制御する請求項1に記載の空気調和装置。
  3. 前記送風制御部は、
    冷房運転時に前記推定温度算出部により算出された人体の部位の温度の推定値が冷房基準温度よりも高い場合、調和空気の風向が当該人体の位置へと向くように前記送風機構を制御し、
    冷房運転時に前記推定温度算出部により算出された人体の部位の温度の推定値が前記冷房基準温度よりも低い場合、調和空気の風向が当該人体の位置とは異なる方向に向くように前記送風機構を制御する請求項1に記載の空気調和装置。
  4. 前記人体特定部は、人体が存在する領域を、当該人体の部位毎に個別に特定する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の空気調和装置。
  5. 前記人体特定部は、前記温度検出手段により検出された表面温度が予め設定された温度以上である部分を、当該人体の頭部、胸部及び腹部の少なくともいずれかが存在する領域として特定する請求項4に記載の空気調和装置。
  6. 前記推定温度算出部は、前記人体特定部により特定された人体の足及び下腿の一方又は両方が存在する領域を、前記温度検出手段により当該人体の温度が検出されていない部位として特定する請求項4又は請求項5に記載の空気調和装置。
  7. 前記推定温度算出部は、前記温度検出手段により人体の温度が検出されていない人体の部位の温度の推定値を、前記温度検出手段が当該人体の温度を検出した継続時間にさらに基づいて算出する請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の空気調和装置。
  8. 前記送風機構は、
    前記熱交換器を通過する気流を生成する送風ファンと、
    前記吹出口から吹き出す調和空気の風向を上下方向に調整する上下風向制御板と、
    前記吹出口から吹き出す調和空気の風向を水平方向に調整する左右風向制御板と、
    前記上下風向制御板を駆動する第1のステッピングモータと、
    前記左右風向制御板を駆動する第2のステッピングモータと、を備えた請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の空気調和装置。
  9. 前記送風制御部は、調和空気の風向が人体の位置とは異なる方向に向くように前記送風機構を制御する際、当該人体と調和空気の気流との距離が0.3m以上となるように前記送風機構を制御する請求項2又は請求項3に記載の空気調和装置。
  10. 前記温度検出手段は、赤外線センサを備えた請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の空気調和装置。
  11. 物体を検出可能な超音波センサをさらに備え、
    前記人体特定部は、前記温度検出手段の検出結果及び前記超音波センサの検出結果に基づいて、人体を検出し、検出した人体が存在する領域を特定する請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の空気調和装置。
  12. 前記温度検出手段は、人体に装着可能な人体装着部に設けられた請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の空気調和装置。
  13. 前記温度検出手段は、前記床温度検出手段を兼ねている請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の空気調和装置。
  14. 吸込口及び吹出口が形成された筐体と、
    前記筐体の内部に設けられ、前記吸込口から吸い込まれた空気と熱交換して調和空気を生成する熱交換器と、
    前記筐体に設けられ、前記吸込口から空気を吸い込み前記吹出口から調和空気を吹き出す空気流を生成するとともに、前記吹出口から吹き出す調和空気の風向を変更可能な送風機構と、
    予め設定された検出範囲内の表面温度を検出する温度検出手段と、
    床温度を検出する床温度検出手段と、
    前記温度検出手段により人体の足又は手の部位の温度が検出されず、かつ、前記吸込口で吸い込む空気の温度より床温度が低い場合に、調和空気の風向が当該人体の位置へと向くように前記送風機構を制御する送風制御部と、を備えた空気調和装置。
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