JP2022189116A - 換気送風システム - Google Patents

換気送風システム Download PDF

Info

Publication number
JP2022189116A
JP2022189116A JP2021097505A JP2021097505A JP2022189116A JP 2022189116 A JP2022189116 A JP 2022189116A JP 2021097505 A JP2021097505 A JP 2021097505A JP 2021097505 A JP2021097505 A JP 2021097505A JP 2022189116 A JP2022189116 A JP 2022189116A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
living room
air
people
exhaust
surface temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021097505A
Other languages
English (en)
Inventor
拓也 古橋
Takuya Furuhashi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2021097505A priority Critical patent/JP2022189116A/ja
Publication of JP2022189116A publication Critical patent/JP2022189116A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Air Conditioning Control Device (AREA)

Abstract

【課題】居室内にいる他の人の呼気等により周囲の空気の衛生環境が悪化することを効率的に抑制できる換気送風システムを提供する。【解決手段】換気送風システムは、ダイニングキッチンである居室1内におけるキッチンの調理台7の上方に設けられ、居室1内の空気を屋外へと排気する排気装置と、居室1内におけるダイニングに設けられ、送風する風向を変更可能な送風装置と、居室1内にいる人数を検出する人数検出手段と、居室1内にいる人の位置を検出する人位置検出手段とを備える。排気装置は、居室1内にいる人数が予め設定された基準人数以上か否かに応じて排気風量を変更する。送風装置は、居室1内にいる人数が基準人数以上の場合に、居室1内にいる人の位置及び排気装置の位置に応じて風向を変更する。【選択図】図1

Description

本開示は、換気送風システムに関するものである。
調速可能な換気扇と、この換気扇の設置された室内の在室人数を検知するセンサ手段と、このセンサ手段の出力に応じて換気扇の調速率を変化させる制御手段とを備えた換気量自動調節装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平07-027384号公報
しかしながら、特許文献1に示されるような従来技術においては、居室内の空気の換気量が制御されるのみであり、居室内にいる人の呼気、飛沫等により、他の人の周囲の空気の衛生環境が悪化することを抑制できない場合がある。
本開示は、このような課題を解決するためになされたものである。その目的は、居室内にいる他の人の呼気、飛沫等により周囲の空気の衛生環境が悪化することを効率的に抑制でき、居室内にいる人の快適性、生産性及び作業性のうちの少なくともいずれかを向上する上で有利である換気送風システムを提供することにある。
本開示に係る換気送風システムは、キッチンと前記キッチンに連続して設けられたリビング、ダイニング又はリビングダイニングとを有する居室内における前記キッチンの調理台の上方に設けられ、前記居室内の空気を屋外へと排気する排気装置と、前記居室内における前記リビング、前記ダイニング又は前記リビングダイニングに設けられ、送風する風向を変更可能な送風装置と、前記居室内にいる人数を検出する人数検出手段と、前記居室内にいる人の位置を検出する人位置検出手段と、を備え、前記排気装置は、前記居室内にいる人数が予め設定された基準人数以上か否かに応じて排気風量を変更し、前記送風装置は、前記居室内にいる人数が前記基準人数以上の場合に、前記居室内にいる人の位置及び前記排気装置の位置に応じて風向を変更する。
本開示に係る換気送風システムによれば、居室内にいる他の人の呼気、飛沫等により周囲の空気の衛生環境が悪化することを効率的に抑制でき、居室内にいる人の快適性、生産性及び作業性のうちの少なくともいずれかを向上する上で有利であるという効果を奏する。
実施の形態1に係る換気送風システムが用いられる居室の構成を模式的に示す側面図である。 実施の形態1に係る換気送風システムが備える空気調和装置の室内機の斜視図である。 実施の形態1に係る換気送風システムが備える空気調和装置の室内機の断面図である。 実施の形態1に係る換気送風システムの制御系統の構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る換気送風システムの動作の一例を示すフロー図である。 実施の形態1に係る換気送風システムの動作の一例を説明する図である。 実施の形態1に係る換気送風システムの変形例が用いられる居室の構成を模式的に示す側面図である。 実施の形態1に係る換気送風システムの変形例の制御系統の構成を示すブロック図である。
本開示に係る換気送風システムを実施するための形態について添付の図面を参照しながら説明する。各図において、同一又は相当する部分には同一の符号を付して、重複する説明は適宜に簡略化又は省略する。以下の説明においては便宜上、図示の状態を基準に各構造の位置関係を表現することがある。なお、本開示は以下の実施の形態に限定されることなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲において、各実施の形態の自由な組み合わせ、各実施の形態の任意の構成要素の変形、又は各実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
実施の形態1.
図1から図8を参照しながら、本開示の実施の形態1について説明する。図1は換気送風システムが用いられる居室の構成を模式的に示す側面図である。図2は換気送風システムが備える空気調和装置の室内機の斜視図である。図3は換気送風システムが備える空気調和装置の室内機の断面図である。図4は換気送風システムの制御系統の構成を示すブロック図である。図5は換気送風システムの動作の一例を示すフロー図である。図6は換気送風システムの動作の一例を説明する図である。図7は換気送風システムの変形例が用いられる居室の構成を模式的に示す側面図である。図8は換気送風システムの変形例の制御系統の構成を示すブロック図である。
この実施の形態に係る換気送風システムは、例えば、図1に示すような居室1に適用される。図示の例では、居室1は、ダイニングキッチンである。すなわち、居室1は、キッチンとダイニングとを有している。キッチンは、居住者10が主に調理作業を行うための調理室である。ダイニングは、居住者10が主に食事を摂るための食堂である。そして、ダイニングの空間は、キッチンの空間と連続している。
なお、居室1は、ダイニングキッチンに限られない。他に例えば、居室1は、リビングダイニングキッチンでもよい。すなわち、この場合、居室1は、キッチンとリビングダイニングとを有している。リビングダイニングは、居住者10が主に寛ぐための居間と食堂とを兼ねる室である。そして、リビングダイニングの空間は、キッチンの空間と連続している。
また、居室1は、リビング(居間)とキッチンとが連続して設けられるものでもよい。このようにして、居室1は、キッチンと、このキッチンに連続して設けられたリビング、ダイニング又はリビングダイニングとを有している。以降の説明においては、リビング、ダイニング又はリビングダイニングのことを「リビング等」とも呼ぶ。
キッチンには、調理台7が設置されている。このキッチンは、具体的に例えば、対面式キッチン又はアイランド型キッチン等である。対面式キッチンは、キッチンがリビング等に対面する型式のキッチンである。対面式キッチンの場合、調理台7は、キッチンにおけるリビング等に面する位置に配置される。アイランド型キッチンは、キッチン及び調理台7が居室1の中央に設置される型式のキッチンである。
図1に示す例では、図面に向かって左側がリビング等の居住空間側である。そして、使用者は、調理台7の図面に向かって右側すなわちリビング等とは反対側に立って調理を行う。調理台7の上面には、キッチン調理器4が設置されている。キッチン調理器4は、例えば、IH(Induction Heating)クッキングヒーター又はガスコンロ等の加熱調理器である。調理時には、キッチン調理器4の上に例えば鍋等の調理器具5を置いて食材の加熱調理を行う。
居室1内におけるキッチンの調理台7の上方には、レンジフード6が設けられている。レンジフード6は、キッチン内つまり居室1内の空気を屋外へと排気する排気装置である。排気装置としてのレンジフード6は、調理台7の真上に形成されたキッチン側の開口部と、キッチン側の開口部から屋外側の開口部まで通じる排気ダクトと、排気ファンとを備えている。レンジフード6は、キッチンの天井又は壁に設けられている。
調理時には、キッチン調理器4による加熱に伴い、調理臭、油煙、水蒸気及び排熱(高温の空気)等が前述した調理空間内に発生する。キッチン調理器4の加熱調理により調理空間内に発生するこれらのガスを以後は排ガスとも呼ぶ。キッチン調理器4の加熱調理中に排気装置を動作させる、すなわち、レンジフード6の排気ファンを動作させることで、図1中の矢印Aで示すような調理台7の上方の調理空間からレンジフード6に向かう吸引風が生成される。これにより、キッチンの調理空間内に発生した排ガスをレンジフード6に吸引し、排気ダクトから屋外へと排出することができる。
対面式キッチン又はアイランド型キッチンのいずれであっても、調理台7の上側の調理空間はリビング等の空間と通じている。すなわち、調理台7とレンジフード6の間の調理空間とリビング等の空間との間を遮るものはない、いわゆるオープンキッチンとなっている。
図示の例では、居室1内のリビング等には、ダイニングセットが置かれている。ダイニングセットは、ダイニングテーブル2とダイニングチェアとを含んでいる。図1では、ダイニングチェアに複数の居住者10が座って寛いでいる状態を示している。また、居室1内のリビング等には、換気口8が設けられている。レンジフード6が動作すると、換気口8が開き、屋外の空気を居室1内に導入できるようになっている。
居室1内におけるリビング等には、空気調和装置3が設置されている。空気調和装置3は、室内機と室外機とを有している。図1では、空気調和装置3として室内機のみを図示している。空気調和装置3の室内機は、居室1内におけるリビング等の壁面又は天井面に設置されている。図示の例では、空気調和装置3の室内機は、リビング等の壁面に設置されている。
空気調和装置3の室内機には、冷媒が流れる配管を介して、屋外に設置される室外機が接続されている。この配管及び室外機の図示を、本開示では省略している。また、空気調和装置3が空調運転を実行するために必要な冷凍サイクルを構成する各機器等の図示も、本開示では省略している。冷凍サイクルを構成する各機器には、例えば、圧縮機、室外機側熱交換器、四方弁、膨張弁等が含まれる。
次に、図2及び図3を参照しながら、空気調和装置3の室内機の構成例について説明する。これらの図に示すように、空気調和装置3の室内機は、筐体110を備えている。室内機の筐体110は、横長で前面から下面にかけては滑らかな曲面となった略直方体状に形成されている。筐体110の上面部には、吸込口111が形成されている。吸込口111は、外部から筐体110の内部に空気を取り込むための開口である。筐体110の前面下部には、吹出口112が形成されている。吹出口112は、筐体110の内部から外部へと空気を排出するための開口である。筐体110の前面上部は、前面パネル113に覆われている。
吹出口112には、上下風向板131、132、141、142が設けられている。これらの上下風向板は、吹出口112から吹き出す空気の上下方向の吹き出し角度を調整するためのものである。
上下風向板は、室内機の正面に向かって手前側と奥側とにそれぞれ設置されている。また、手前側と奥側の各上下風向板は、それぞれ左右に分割されている。すなわち、手前側の上下風向板は、室内機の正面に向かって左側の左手前側上下風向板131と、右側の右手前側上下風向板132とに分割されている。また、奥側の上下風向板は、室内機の正面に向かって左側の左奥側上下風向板141と、右側の右奥側上下風向板142とに分割されている。
それぞれの上下風向板が左右に分割される位置は、室内機の正面に向かって長手方向(吹出口112の左右方向)のほぼ中央である。左手前側上下風向板131と右手前側上下風向板132との間には、僅かな隙間が形成されている。同様に、左奥側上下風向板141と右奥側上下風向板142との間にも、僅かな隙間が形成されている。
左手前側上下風向板131、右手前側上下風向板132、左奥側上下風向板141及び右奥側上下風向板142は、それぞれ、吹出口112の左右方向に細長く延びた板状の部材である。また、これらの上下風向板131、132、141、142は、それぞれ、長手方向に垂直な断面が円弧状となるように湾曲している。
上下風向板131、132、141、142は、それぞれが図示しない支持腕を介して筐体110に取り付けられている。それぞれの支持腕は筐体110に対して回転可能に取り付けられている。各支持腕が筐体110に対して回転することで、それぞれの上下風向板の向きを変えることができるようになっている。そして、上下風向板131、132、141、142の向きを変えることで、室内機は、送風方向を上下に変更可能である。
上下風向板のそれぞれの支持腕は、上下風向板用ステッピングモータの駆動により角度を調節できるように設けられている。具体的にここでは、左手前側上下風向板131及び左奥側上下風向板141の向きが、左側上下風向板用ステッピングモータにより変更される。また、右手前側上下風向板132及び右奥側上下風向板142の向きが、右側上下風向板用ステッピングモータにより変更される。
このようにして、吹出口112の左側から吹き出す空気の上下方向の吹き出し角度(送風方向)と、吹出口112の右側から吹き出す空気の上下方向の吹き出し角度(送風方向)とは、別々に調整することができる。なお、左側上下風向板用ステッピングモータ及び右側上下風向板用ステッピングモータは、図2及び図3では図示を省略している。
吹出口112における上下風向板131、132、141、142の奥側には、左右風向板151、152が設けられている。左右風向板151、152は、吹出口112から吹き出す空気の左右方向の吹き出し角度を調整するためのものである。左右風向板151、152は、室内機の正面に向かって長手方向(吹出口112の左右方向)にわたって並べられた複数の板材により構成されている。
左右風向板は、上下風向板と同様に、室内機の正面に向かって長手方向(吹出口112の左右方向)のほぼ中央において、左側と右側とに分割されている。すなわち、左右風向板は、室内機の正面に向かって左側の左側左右風向板151と、右側の右側左右風向板152とに分割されている。
左右風向板151、152のそれぞれは、上下風向板131、132、141、142と同様に、左右風向板用ステッピングモータ(図2及び図3では図示省略)の駆動により角度を調節できるようにして取り付けられている。このようにして、吹出口112の左側から吹き出す空気の左右方向の吹き出し角度(送風方向)と、吹出口112の右側から吹き出す空気の左右方向の吹き出し角度(送風方向)とは、別々に調整することができる。
筐体110の内部には、吸込口111から吹出口112へと通じる風路が形成されている。風路における吸込口111の風下側には、熱交換器121が設置されている。熱交換器121は、風路を流れる空気と熱交換して、風路を流れる空気を加熱又は冷却する。空気を加熱するか冷却するかは、空気調和装置3が暖房運転であるか冷房運転であるかによる。具体的には、暖房運転時には熱交換器121は空気を加熱する。一方、冷房運転時には熱交換器121は空気を冷却する。
熱交換器121は、風路を流れる空気を加熱又は冷却することで、当該空気の温度、湿度等を調整し、調和空気を生成する。熱交換器121は、このようにして、吸込口111から吸い込まれた空気と熱交換して調和空気を生成する。なお、暖房運転時には、調和空気として温風が生成され、冷房運転時には、調和空気として冷風が生成される。
風路における熱交換器121の風下側には、送風ファン122が設置されている。送風ファン122は、吸込口111から吹出口112へと向かう空気流を風路中に生成するためのものである。
送風ファン122が動作すると、吸込口111から吹出口112へと向かう空気流が風路中に生成され、吸込口111から空気が吸い込まれ、吹出口112から空気が吹き出される。吸込口111から吸い込まれた空気は、空気調和装置3の内部の風路を、熱交換器121、送風ファン122の順に通過する空気流となり、吹出口112から吹き出す。この際、送風ファン122の風下側に配置された上下風向板131、132、141、142及び左右風向板151、152により、吹出口112から吹き出される風の方向(送風方向)が調整(変更)される。
送風ファン122、上下風向板131、132、141、142、左右風向板151、152、上下風向板用ステッピングモータ及び左右風向板用ステッピングモータは、筐体110に設けられた送風機構を構成している。このように構成された送風機構は、吸込口111から空気を吸い込み吹出口112から調和空気を吹き出す空気流を生成するとともに、吹出口112から吹き出す調和空気の風向を変更可能である。また、送風機構と熱交換器121とで、空調手段が構成されている。このように構成された空調手段は、空気調和装置3の室内機が設置された居室1内の特にリビング等の空気調和を行う。
以上のように構成された空気調和装置3の室内機は、居室1内におけるリビング、ダイニング又はリビングダイニングに設けられ、送風する風向を変更可能な送風装置の一例である。そして、この例では、送風装置は、前述したように、吹出口112の左側から吹き出す空気の上下方向及び左右方向の吹き出し角度(送風方向)と、吹出口112の右側から吹き出す空気の上下方向及び左右方向の吹き出し角度(送風方向)とを、別々に調整することで、同時に複数の方向に送風可能である。
また、この例では、送風装置は、冷房運転、暖房運転及び送風運転を含む空調運転を実行可能な空気調和装置3である。冷房運転は、空気調和装置3の吹出口112から冷風を吹き出す運転である。また、暖房運転は、空気調和装置3の吹出口112から温風を吹き出す運転である。そして、送風運転は、空気調和装置3の吹出口112から常温の風を吹き出す運転である。ただし、送風装置は、空気調和装置3でなく、送風運転のみが可能な例えば扇風機、サーキュレーター等であってもよい。
なお、居室1内のリビング等に設置される送風装置の数は1台に限られない。居室1内のリビング等に2台以上の送風装置を設置してもよい。そして、それぞれの送風装置の風向を別々に変更可能にすることで、同時に複数の方向に送風可能としてもよい。
この実施の形態に係る換気送風システムは、表面温度センサ9を備えている。図1に示す例では、表面温度センサ9が、空気調和装置3の室内機の筐体における下部の一側に設けられている。また、図2に示す例では、表面温度センサ9が、空気調和装置3の室内機の筐体における前面中央に設けられている。なお、表面温度センサ9の設置箇所は、空気調和装置3の室内機に限られない。表面温度センサ9により居室1内の居住者10の表面温度を検出可能であれば、表面温度センサ9を単体で居室1内の任意の箇所に設置してもよい。
表面温度センサ9は、例えば、一方向に並べられた複数のサーモパイルを有している。複数のサーモパイルのそれぞれは、赤外線の受光及び温度の検出を個別に実行可能な素子を有している。そして、表面温度センサ9は、複数のサーモパイルの向きを、前述の一方向と直交する方向(以下、「直交方向」ともいう)において変えることができるように構成されている。表面温度センサ9は、一方向に並んだ複数のサーモパイルのそれぞれを直交方向に走査させることによって、予め設定された対象範囲内の物の表面温度を検出することができる。
表面温度センサ9は、このような構成により、対象範囲内を走査して当該範囲内の表面温度分布(熱画像)を非接触で取得する。すなわち、表面温度センサ9は、予め設定された対象範囲内の表面温度を検出する表面温度検出手段を構成している。表面温度センサ9の対象範囲は、居室1内を網羅するように設定されることが望ましい。特に、表面温度センサ9の対象範囲は、居室1内の少なくともリビング等の空間内を含むように設定される。
表面温度センサ9の検出結果、すなわち、表面温度センサ9により取得した表面温度分布(熱画像)データは、後述する制御装置20等で処理される。これにより、居室1内の床面及び壁面の位置、ダイニングテーブル2等の障害物の有無及びその位置、居住者10を含む熱源の有無及びその位置、居住者10の表面温度(皮膚温度)等を検出することができる。
なお、表面温度センサ9は、SOIダイオード方式の非冷却赤外線イメージセンサを有するものであってもよい。「SOI」とは、「Silicon On Insulator」の略称である。表面温度センサ9がSOIダイオード方式の場合には、センサ部にシリコンダイオードが用いられる。このため、SOIダイオード方式の表面温度センサ9は、半導体製造ラインで製造可能であり、生産コストが安いというメリットを有している。SOIダイオード方式の表面温度センサ9も、複数のサーモパイルを有する表面温度センサ9と同様、予め設定された対象範囲内の物の表面温度を検出することができる。このように、表面温度センサ9には、任意の方式のセンサを用いることが可能である。
次に、図4を参照しながら、この実施の形態に係る換気送風システムの制御系統の構成について説明する。換気送風システムは、制御装置20を備えている。制御装置20は、レンジフード6及び空気調和装置3の一方又は両方に設けられていてもよいし、レンジフード6及び空気調和装置3とは別体に設けられてもよい。レンジフード6及び空気調和装置3とは別体に制御装置20が設けられる場合、制御装置20の設置箇所は、居室1がある家屋内に限られない。この場合、制御装置20は、当該家屋外に設置された例えばサーバー装置等に設けられてもよい。
制御装置20は、排気装置であるレンジフード6及び送風装置である空気調和装置3と通信可能である。制御装置20は、例えば、レンジフード6及び空気調和装置3と、居室1がある家屋に敷設された家庭内LAN(Local Area Network)、インターネット等の通信回線を介して通信可能に接続される。制御装置20とレンジフード6及び空気調和装置3との間での通信方式は、有線方式及び無線方式のいずれであってもよい。また、制御装置20は、HEMS(Home Energy Management System)を介してレンジフード6及び空気調和装置3と通信可能に接続されてもよい。このように、この実施の形態に係る換気送風システムは、制御装置20と、排気装置であるレンジフード6及び送風装置である空気調和装置3とが通信可能である通信システムを内包している。
制御装置20の処理回路には、例えば、図示しないプロセッサ及びメモリが備えられている。制御装置20は、メモリに記憶されたプログラムをプロセッサが実行することによって予め設定された処理を実行し、排気装置であるレンジフード6の動作、及び、送風装置である空気調和装置3の動作を連携制御する。
プロセッサは、CPU(Central Processing Unit)、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータあるいはDSPともいう。メモリには、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリー、EPROM及びEEPROM等の不揮発性又は揮発性の半導体メモリ、又は磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク及びDVD等が該当する。
なお、制御装置20の処理回路は、例えば、専用のハードウェアとして形成されてもよい。制御装置20の処理回路の一部が専用のハードウェアとして形成され、かつ、処理回路にプロセッサ及びメモリが備えられていてもよい。一部が専用のハードウェアとして形成される処理回路には、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、又はこれらを組み合わせたものが該当する。
図4に示すように、情報取得部21、人体検出部22、人数検出部23、人位置検出部24、人体表面温度検出部25、情報処理部26、空調制御部27及び排気制御部28の各部を備えている。情報取得部21は、表面温度センサ9の検出結果を表面温度センサ9から取得する。つまり、情報取得部21は、表面温度センサ9により検出された表面温度の情報を取得する。
人体検出部22は、情報取得部21により取得された表面温度センサ9の検出結果、すなわち、表面温度センサ9により検出された表面温度から、居室1内の人体を検出する。人体検出部22による人体の検出は、例えば、表面温度センサ9により検出された表面温度が予め設定された基準温度以上の各領域の形状、分布(相対位置関係)、面積等を用いて行うことができる。この際の基準温度は、人の体温を考慮して具体的に例えば30℃等に設定される。また、人体の全体の形状を特定した後に人体の全体の形状から人体の一部を特定するようにしてもよいし、直接的に人体の一部を特定するようにしてもよい。
人体の全体の形状を特定する場合には、まず、人体が存在する領域を特定する。人体が存在する領域は、例えば、表面温度が一定温度以上の各領域の形状、分布(相対位置関係)、面積、各領域の温度の相対的な大小関係等を用いて特定することができる。なお、人体が存在する領域を特定すると、当該領域の形状も特定され、すなわち、人体の形状を特定することができる。
また、人体の全体の形状を特定する場合に、人体が存在する領域全体を一度に特定してもよいし、人体が存在する領域を、当該人体の部位毎に個別に特定してもよい。人体の部位毎に存在する領域を個別に特定する場合、例えば、人体の頭部、胸部、腕部、上脚部、下脚部、手及び足の各部位について、各部位が存在する領域をそれぞれ特定する。なお、ここでいう「手」とは、手首よりも先端側の部分を指している。また、ここでいう「足」とは、足首よりも先端側の部分を指している。
この際、特に、表面温度センサ9より検出された表面温度が予め設定された温度以上である部分を、当該人体の頭部、胸部及び腹部の少なくともいずれかが存在する領域として特定するようにしてもよい。また、人体の各部位が存在する領域を特定する際に、それぞれの部位の温度、位置及び着衣状態についても特定するようにしてもよい。「着衣状態」とは、当該部位の肌が衣服等により覆われているのか、それとも露出されているのかに関する状態のことである。
人数検出部23は、居室1内の居住者10の数すなわち人数を検出するものである。人数検出部23は、人体検出部22の人体検出結果を用いて、検出された人体の数を検出する。この実施の形態の表面温度センサ9、情報取得部21、人体検出部22及び人数検出部23は、居室1内にいる人数を検出する人数検出手段を構成している。
人位置検出部24は、居室1内の人の位置を検出するものである。人位置検出部24は、人体検出部22の人体検出結果を用いて、検出された人体の居室1内における位置を検出する。この実施の形態の表面温度センサ9、情報取得部21、人体検出部22及び人位置検出部24は、居室1内にいる人の位置を検出する人位置検出手段を構成している。
人体表面温度検出部25は、人体検出部22の人体検出結果を用いて、検出された人体の表面温度すなわち皮膚温度を検出する。具体的には、人体表面温度検出部25は、人体検出部22により検出された人体が存在する領域における表面温度を、情報取得部21により取得された表面温度センサ9の検出結果から特定することで、当該人体の皮膚温度を検出する。この際、人体検出部22が人体の肌の露出部を検出している場合には、人体表面温度検出部25は、人体の肌の露出部の表面温度を当該人体の皮膚温度として検出するとよい。このようにすることで、人の皮膚温度を、より精度よく検出できる。以上のような表面温度センサ9、情報取得部21、人体検出部22及び人体表面温度検出部25は、居室1内にいる人の表面温度を検出する人体表面温度検出手段を構成している。
情報処理部26は、情報取得部21により取得された情報と、人数検出部23、人位置検出部24及び人体表面温度検出部25のそれぞれの検出結果とに基づいて情報処理を実施する。そして、情報処理部26は、この情報処理の結果として、レンジフード6の動作内容と、空気調和装置3の動作内容とを決定する。
空調制御部27は、空気調和装置3の動作を制御する。すなわち、空調制御部27は、前述した送風手段の送風ファン122、上下風向ルーバ駆動部31及び左右風向ルーバ駆動部32の動作を制御する。なお、上下風向ルーバ駆動部31は、前述した上下風向板用ステッピングモータに相当する。左右風向ルーバ駆動部32は、前述した左右風向板用ステッピングモータに相当する。また、空調制御部27は、前述した空調手段の熱交換器121の動作、より詳しくは、空気調和装置3の室外機に設けられた圧縮機及び各種の弁の動作も制御する。
排気制御部28は、レンジフード6の動作を制御する。すなわち、排気制御部28は、レンジフード6の排気ファン駆動部33の動作を制御する。なお、排気ファン駆動部33は、レンジフード6の前述した排気ファンの動作を駆動する例えばモータに相当する。
空調制御部27による空気調和装置3の動作制御は、情報処理部26により決定された動作内容に従って行われる。また、排気制御部28によるレンジフード6の動作制御は、情報処理部26により決定された動作内容に従って行われる。すなわち、この実施の形態において、情報処理部26、空調制御部27及び排気制御部28は、排気装置であるレンジフード6の動作、及び、送風装置である空気調和装置3の動作を制御する制御手段を構成している。
次に、情報処理部26によるレンジフード6及び空気調和装置3の動作内容の決定と、この決定内容に応じた排気制御部28によるレンジフード6の動作制御及び空調制御部27による空気調和装置3の動作制御について、より詳しく説明する。情報処理部26は、人数検出部23の検出結果に応じて、レンジフード6及び空気調和装置3の動作を、通常動作とするか汚染抑制動作とするかを決定する。情報処理部26は、人数検出部23により検出された居室1内の居住者10の人数が基準人数未満である場合、レンジフード6及び空気調和装置3の動作を通常動作に決定する。情報処理部26は、人数検出部23により検出された居室1内の居住者10の人数が基準人数以上である場合、レンジフード6及び空気調和装置3の動作を汚染抑制動作に決定する。基準人数は、予め設定された人数である。基準人数は、例えば2人に設定される。
まず、通常動作について説明する。通常動作においては、情報処理部26は、レンジフード6について、レンジフード6の図示しない操作スイッチへの操作に応じてレンジフード6の排気風量を決定する。あるいは、情報処理部26は、キッチン調理器4の動作状態に応じて、レンジフード6の排気風量を決定してもよい。この場合、キッチン調理器4による加熱が行われていれば、レンジフード6を動作させる。そして、排気制御部28は、情報処理部26により決定された排気風量となるように排気ファン駆動部33の動作を制御して排気ファンを回転させる。
また、通常動作において、情報処理部26は、空気調和装置3について、空気調和装置3の図示しないリモコンへの操作に応じて、居室1内の室温が設定温度になるように空気調和装置3の運転内容を決定する。ここでいう空気調和装置3の運転内容には、例えば、冷房運転、暖房運転等の運転モード、風向、風量等が含まれる。そして、空調制御部27は、情報処理部26により決定された運転内容で、送風ファン122、上下風向ルーバ駆動部31、左右風向ルーバ駆動部32、圧縮機、各種の弁の動作を制御する。これにより、居室1内の室温が設定温度になるように、例えば吹出口112から吹き出される調和空気の温度、風向、風量等が制御される。
次に、汚染抑制動作について説明する。情報処理部26は、居室1内の人数が前述の基準人数以上であり汚染抑制動作の開始を決定すると、汚染抑制動作前の排気風量よりも大きくなるようにレンジフード6の排気風量を決定する。すなわち、汚染抑制動作前にレンジフード6が停止していれば、レンジフード6を動作させる。また、汚染抑制動作前にレンジフード6が通常動作中であれば、通常動作時よりも排気風量を大きくする。そして、排気制御部28は、情報処理部26により決定された排気風量となるように排気ファン駆動部33の動作を制御して排気ファンを回転させる。したがって、汚染抑制動作が開始されると、レンジフード6の排気風量は増加する。このようにして、排気装置であるレンジフード6は、汚染抑制動作か否か、すなわち、居室1内にいる人数が基準人数以上か否かに応じて排気風量を変更する。
また、情報処理部26は、居室1内の人数が前述の基準人数以上であり汚染抑制動作の開始を決定すると、空気調和装置3の風向を、図1中の矢印Bで示すように、居室1内の居住者10を通過し、レンジフード6に向かうように決定する。そして、空調制御部27は、情報処理部26により決定された風向となるように上下風向ルーバ駆動部31及び左右風向ルーバ駆動部32の動作を制御して風向を変更させる。したがって、汚染抑制動作が開始されると、空気調和装置3の吹出口112から吹き出される風向が変更される。このようにして、送風装置である空気調和装置3は、汚染抑制動作の場合、すなわち、居室1内にいる人数が基準人数以上の場合、居室1内にいる人の位置及び排気装置であるレンジフード6の位置に応じて風向を変更する。
汚染抑制動作における空気調和装置3の風向を決定する際、情報処理部26は、居室1内にいる人の位置については人位置検出部24の検出結果を利用する。また、レンジフード6の位置の位置については、例えば、制御装置20のメモリ等に空気調和装置3に対するレンジフード6の相対位置を予め記憶させておく。あるいは、表面温度センサ9の検出結果からレンジフード6の位置を特定してもよい。この場合、一度レンジフード6の位置を特定したら、その位置を制御装置20のメモリ等に記憶し、次回以降は記憶したレンジフード6の位置を利用してもよい。
次に、以上のように構成された換気送風システムの動作例について、図5のフロー図を参照しながら説明する。換気送風システムが動作を開始すると、制御装置20は、レンジフード6及び空気調和装置3による通常動作を開始させる。そして、まず、ステップS101において、制御装置20人体検出部22は、表面温度センサ9により検出された表面温度から、居室1内の人体を検出する。続くステップS102において、制御装置20の人数検出部23は、ステップS101での人体検出結果を用いて、居室1内の居住者10の人数を検出する。ステップS102の後、制御装置20はステップS103の処理を行う。
ステップS103においては制御装置20の情報処理部26は、ステップS102で検出された居住者10の人数が基準人数以上であるか否かを判定する。居室1内の居住者10の人数が基準人数未満の場合、制御装置20はステップS101に戻って処理を続け、通常動作を継続させる一方、ステップS103で居室1内の居住者10の人数が基準人数以上の場合、制御装置20は次にステップS104の処理を行う。ステップS104においては、制御装置20は、レンジフード6及び空気調和装置3による汚染抑制動作を開始させる。ステップS104の後、制御装置20はステップS101に戻って処理を続ける。
以上のように構成された換気送風システムによれば、居室1内の居住者10の人数が基準人数以上である場合に、排気装置であるレンジフード6の排気風量を変更して増大させ、かつ、送風装置である空気調和装置3の風向を変更して、居室1内の居住者10の位置及びレンジフード6の位置に応じて、居住者10を通過してレンジフード6に向かう風向にする汚染抑制動作を行う。この汚染抑制動作により、居室1内には、図1中の矢印Bで示すように、居住者10を通過してレンジフード6に向かう空気流が生成されるとともに、図1中の矢印Aで示すように、居室1内の空気がレンジフード6に吸引される空気流が生成される。
このような汚染抑制動作によって、居室1内にいる居住者10の呼気、飛沫等に含まれる細菌、ウイルス等の病原体、二酸化炭素等が、リビング等にいる居住者10の周囲を通過する矢印Bの気流によりキッチン側へと運ばれ、矢印Aの気流によりレンジフード6に吸引される。このようにして、居室1内にいる居住者10の呼気、飛沫等に含まれる細菌、ウイルス等の病原体を、汚染抑制動作により速やかに居室1内から除去できる。このため、居室1内にいる他の人の呼気、飛沫等により、居住者10周囲の空気の衛生環境が悪化することを効率的に抑制できる。そして、居室1内にいる居住者10の快適性、生産性及び作業性のうちの少なくともいずれかを向上する上で有利である。
なお、空気調和装置3の風向を居室1内の居住者10に向ける場合、居住者10の位置により居室1内の風向・風速分布が変化する。そこで、汚染抑制動作における空気調和装置3の風向を決定するに際しては、各居住者10の位置、ダイニングテーブル2等の物の位置、居室1の形状等も考慮し、居室1内に空気のよどみが発生しないように風を流すようにすることが好ましい。
この実施の形態に係る換気送風システムは、汚染抑制動作を実施していることを居室1内の居住者10に報知する報知手段を備えていてもよい。報知手段は、例えば、空気調和装置3のリモコンが備えるスピーカでブザー音又は音声メッセージを鳴らしたり、リモコンが備える表示部にメッセージを表示させたりすることで報知を行う。また、報知手段として、空気調和装置3の筐体110に、音声報知用のスピーカ及び光での報知用のLED(発光ダイオード)の一方又は両方を備えていてもよい。
さらに、報知手段として、居住者10が所持するスマートフォン、タブレット等の携帯端末装置を用いてもよい。この場合、制御装置20と携帯端末装置とが通信可能に接続される。そして、報知手段は、汚染抑制動作を実施していることを、例えば、携帯端末装置のディスプレイに表示させることで居室1内の居住者10に報知する。このようにすることで、レンジフード6及び空気調和装置3の運転内容の変化が汚染抑制動作によるものであることを居住者10に知らせることができる。なお、携帯端末装置のディスプレイに、レンジフード6の排気風量、空気調和装置3の風向、風量等を表示させてもよい。
前述したように、この実施の形態に係る換気送風システムは、居室1内にいる人の表面温度を検出する人体表面温度検出手段を備えている。この場合、情報処理部26は、汚染抑制動作において、居室1内の居住者10の表面温度に応じてレンジフード6の排気風量を決定してもよい。この場合、情報処理部26は、居室1内の居住者10の表面温度が高いほど、レンジフード6の排気風量が大きくなるように決定する。したがって、排気装置であるレンジフード6は、汚染抑制動作の場合、すなわち、居室1内にいる人数が基準人数以上の場合、居室1内にいる人の表面温度に応じて排気風量を変更する。
また、情報処理部26は、汚染抑制動作において、居室1内の居住者10の表面温度に応じて空気調和装置3の風向及び風量の一方又は両方を決定してもよい。この場合、情報処理部26は、2人以上いる居室1内の居住者10のうち、表面温度が高い方の居住者10に向くように、空気調和装置3の風向を決定する。また、情報処理部26は、居室1内の居住者10の表面温度が高いほど、空気調和装置3の風量が大きくなるように決定する。したがって、送風装置である空気調和装置3は、汚染抑制動作の場合、すなわち、居室1内にいる人数が基準人数以上の場合、居室1内にいる人の表面温度に応じて風向及び風量の一方又は両方を変更する。
図6を参照しながら、以上のように構成された換気送風システムにおけるレンジフード6及び空気調和装置3の動作例について説明する。同図に示すように、この例では、居室1内の居住者10の人数及び居住者10の表面温度に応じて、レンジフード6の排気風量、及び、空気調和装置3の風量並びに風向を変更する。同図に示す例では、居室1内の居住者10の人数を「小」、「中」、「大」の3段階に分けている。一例として、人数「小」は、2人から3人である。人数「中」は、4人から5人である。人数「大」は、6人以上である。また、一例として、表面温度「低」は、37.5℃未満である。表面温度「高」は、37.5℃以上である。ここでいう表面温度は、居室1内の居住者10の表面温度のうちの最高のものを指している。
居住者10の人数が「小」で居住者10の表面温度が「低」の場合、レンジフード6の排気を小風量とする。また、空気調和装置3の風向をレンジフード6へと向かう方向とする。そして、空気調和装置3を小風量とする。居住者10の人数が「小」で居住者10の表面温度が「高」の場合、レンジフード6の排気を中風量とする。また、空気調和装置3の風向を居住者10のうち表面温度が高い方の人を通過してレンジフード6へと向かう方向とする。そして、空気調和装置3を中風量とする。
居住者10の人数が「中」で居住者10の表面温度が「低」の場合、レンジフード6の排気を中風量とする。また、空気調和装置3の風向を居住者10のいずれか、あるいは、なるべく多くの居住者10を通過してレンジフード6へと向かう方向とする。そして、空気調和装置3を中風量とする。居住者10の人数が「中」で居住者10の表面温度が「高」の場合、レンジフード6の排気を大風量とする。また、空気調和装置3の風向を居住者10のうち表面温度が高い方の人を通過してレンジフード6へと向かう方向とする。そして、空気調和装置3を大風量とする。
居住者10の人数が「大」で居住者10の表面温度が「低」の場合、レンジフード6の排気を大風量とする。また、空気調和装置3の風向を、なるべく多くの居住者10に向かう方向とする。そして、空気調和装置3を大風量とする。居住者10の人数が「大」で居住者10の表面温度が「高」の場合、レンジフード6の排気を最大風量とする。また、空気調和装置3の風向を居住者10のうち表面温度が高い方の人を通過してレンジフード6へと向かう方向とする。そして、空気調和装置3を大風量とする。
表面温度が高い居住者10は、発熱症状がある場合がある。この場合、当該居住者10の呼気、飛沫等には、当該居住者10から排出された病原体が含まれている可能性が高い。また、表面温度が高い居住者10は、活動量が多い場合がある。この場合、当該居住者10の呼吸量が多くなることから、当該居住者10から排出される病原体も多くなる。そこで、居住者10の表面温度に応じて排気装置であるレンジフード6の排気風量を変更し、表面温度が高いほど排気風量を増大させることで、居室1内の病原体等を速やかに屋外に排出できる。このため、居室1内にいる他の人の呼気、飛沫等により、居住者10周囲の空気の衛生環境が悪化することをさらに抑制できる。
また、居住者10の表面温度に応じて送風装置である空気調和装置3の風向を変更し、表面温度が高い居住者10に向けて送風することで、当該居住者10から居室1内に排出された病原体等を速やかにレンジフード6の方へと運び屋外に排出できる。このため、居室1内にいる他の人の呼気、飛沫等により、居住者10周囲の空気の衛生環境が悪化することをさらに抑制できる。
また、居住者10の表面温度に応じて送風装置である空気調和装置3の風量を変更し、表面温度が高いほど風量を増大させることで、居室1内の病原体等を速やかに屋外に排出できる。このため、居室1内にいる他の人の呼気、飛沫等により、居住者10周囲の空気の衛生環境が悪化することをさらに抑制できる。
ここで、表面温度が高い居住者10が検出されて汚染抑制動作を行った場合、表面温度が高い居住者10が居室1から退出し、当該居住者10が人体検出部22により検出されなくなった後も、汚染抑制動作を一定時間の間継続してもよい。前述したように、表面温度が高い居住者10からは、病原体が居室1内に排出された可能性がある。そこで、当該居住者10が居室1から退出した後にも汚染抑制動作を継続することで、居室1に残留している病原体を居室1内から屋外へ排出できる。なお、表面温度が高い居住者10の退出後に、汚染抑制動作でなく空気調和装置3からの送風を停止し、レンジフード6からの排気のみを継続することでも一定の効果が期待できる。
汚染抑制動作においては、レンジフード6の排気風量に合わせて、換気口8の開口度合いを変更させてもよい。例えば、レンジフード6の排気風量が大風量のときは、換気口8の開口度合いを大とする。そして、レンジフード6の排気風量が小風量のときは、換気口8の開口度合いを小とする。また、換気口8に代えて、あるいは換気口8とともに、空気調和装置3に外気の供給機能を備えてもよい。なお、居室1に換気口8がない場合、汚染抑制動作の開始時に居室1の窓、ドア等を開放するように居住者10を促す報知を行ってもよい。
ここで説明する構成例では、送風装置は空気調和装置3であり、冷房運転及び暖房運転を実行可能である。空気調和装置3が冷房運転又は暖房運転中に汚染抑制動作を行った場合、レンジフード6の排気風量が増大し、居室1内の温調された空気が屋外へと排出される。このため、冷房運転中に居室1内が熱くなったり、暖房運転中に居室1内が寒くなったりする可能性がある。そこで、制御装置20は、汚染抑制動作により増大したレンジフード6の排気風量に応じて、冷房運転中であれば設定温度を下げ、暖房運転中であれば設定温度を上げるようにしてもよい。すなわち、送風装置である空気調和装置3は、排気装置であるレンジフード6の排気風量に応じて、冷房運転及び暖房運転の設定温度を変更してもよい。このようにすることで、空調運転時に汚染抑制動作を行った場合における、居室1内の室温変化を抑制でき、快適性を損なうことを抑制できる。
なお、汚染抑制動作における人の位置及びレンジフード6の位置に応じた空気調和装置3の風向は、以上で説明したものに限られない。前述したように、ここで説明する構成例の空気調和装置3は、同時に複数の方向に送風可能である。このような場合、汚染抑制動作において空気調和装置3は、人の位置及びレンジフード6の位置のそれぞれに同時に向けた風向に変更してもよい。このようにすることで、居室1内にいる居住者10の呼気、飛沫等に含まれる細菌、ウイルス等の病原体、二酸化炭素等をさらに効率よくキッチン側へと運び、レンジフード6から屋外に排出できる。
次に、図7及び図8を参照しながら、この実施の形態に係る換気送風システムの変形例について説明する。この変形例においては、居室1内のキッチンの調理台7に設置されたキッチン調理器4は、IHクッキングヒーターすなわち電磁調理器である。電磁調理器であるキッチン調理器4は、調理器本体内の温度上昇を抑制するための冷却ファン(図示せず)を備えている。キッチン調理器4の上面部には、IH排気部41が設けられている。IH排気部41は、キッチン調理器4の上面部におけるリビング等の側に配置されている。冷却ファンが動作すると、IH排気部41から冷却風が排気される。IH排気部41からの冷却風の排気方向は、図7中の矢印Cで示すように斜め上方である。したがって、IH排気部41から排気された冷却風の風向は、調理台7からレンジフード6に向かう方向である。
この変形例においては、図8に示すように、換気送風システムの制御装置20は、IH制御部29をさらに備えている。制御装置20の情報処理部26は、キッチン調理器4の動作内容についても決定する。IH制御部29は、情報処理部26で決定された動作内容に従って、キッチン調理器4の動作を制御する。IH制御部29によるキッチン調理器4の動作制御には、キッチン調理器4の冷却ファン駆動部42の動作制御も含まれている。冷却ファン駆動部42は、キッチン調理器4の冷却ファンの動作を駆動する例えばモータに相当する。
この変形例においては、情報処理部26は、汚染抑制動作において、キッチン調理器4の動作状態によらず、キッチン調理器4の冷却ファンを動作させるよう決定する。そして、IH制御部29は、冷却ファン駆動部42により冷却ファンを動作させる。これにより、汚染抑制動作において、IH排気部41から図7中の矢印Cで示すようにレンジフード6に向けて冷却風が排気される。この図7中の矢印Cに示す空気流により、居室1内のリビング等の側の空気がレンジフード6に向けて誘引される。このため、居室1内のリビング等の側からレンジフード6へと向かう空気流をより強くすることができる。したがって、居室1内にいる居住者10の呼気、飛沫等に含まれる細菌、ウイルス等の病原体、二酸化炭素等を、より効率よくキッチン側へと運び、レンジフード6から屋外に排出できる。このため、居室1内にいる他の人の呼気、飛沫等により、居住者10周囲の空気の衛生環境が悪化することをさらに抑制できる。
1 居室
2 ダイニングテーブル
3 空気調和装置
4 キッチン調理器
5 調理器具
6 レンジフード
7 調理台
8 換気口
9 表面温度センサ
10 居住者
20 制御装置
21 情報取得部
22 人体検出部
23 人数検出部
24 人位置検出部
25 人体表面温度検出部
26 情報処理部
27 空調制御部
28 排気制御部
29 IH制御部
31 上下風向ルーバ駆動部
32 左右風向ルーバ駆動部
33 排気ファン駆動部
41 IH排気部
42 冷却ファン駆動部
110 筐体
111 吸込口
112 吹出口
113 前面パネル
121 熱交換器
122 送風ファン
131 左手前側上下風向板
132 右手前側上下風向板
141 左奥側上下風向板
142 右奥側上下風向板
151 左側左右風向板
152 右側左右風向板

Claims (6)

  1. キッチンと前記キッチンに連続して設けられたリビング、ダイニング又はリビングダイニングとを有する居室内における前記キッチンの調理台の上方に設けられ、前記居室内の空気を屋外へと排気する排気装置と、
    前記居室内における前記リビング、前記ダイニング又は前記リビングダイニングに設けられ、送風する風向を変更可能な送風装置と、
    前記居室内にいる人数を検出する人数検出手段と、
    前記居室内にいる人の位置を検出する人位置検出手段と、を備え、
    前記排気装置は、前記居室内にいる人数が予め設定された基準人数以上か否かに応じて排気風量を変更し、
    前記送風装置は、前記居室内にいる人数が前記基準人数以上の場合に、前記居室内にいる人の位置及び前記排気装置の位置に応じて風向を変更する換気送風システム。
  2. 前記居室内にいる人の表面温度を検出する人体表面温度検出手段をさらに備え、
    前記排気装置は、前記居室内にいる人数が前記基準人数以上の場合に、前記居室内にいる人の表面温度に応じて排気風量を変更し、
    前記送風装置は、前記居室内にいる人数が前記基準人数以上の場合に、前記居室内にいる人の表面温度に応じて風向及び風量の一方又は両方を変更する請求項1に記載の換気送風システム。
  3. 前記送風装置は、
    同時に複数の方向に送風可能であり、
    前記居室内にいる人数が前記基準人数以上の場合に、前記居室内にいる人の位置及び前記排気装置の位置のそれぞれに同時に向けた風向に変更する請求項1又は請求項2に記載の換気送風システム。
  4. 前記送風装置は、冷風を吹き出す冷房運転、温風を吹き出す暖房運転及び常温の風を吹き出す送風運転を含む空調運転を実行可能な空気調和装置である請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の換気送風システム。
  5. 前記空気調和装置である前記送風装置は、前記排気装置の排気風量に応じて、前記冷房運転及び前記暖房運転の設定温度を変更する請求項4に記載の換気送風システム。
  6. 前記居室内にいる人数が前記基準人数以上の場合に、前記調理台に設けられた電磁調理器が有する冷却ファンを動作させて、前記電磁調理器の排気部から排気させる請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の換気送風システム。
JP2021097505A 2021-06-10 2021-06-10 換気送風システム Pending JP2022189116A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021097505A JP2022189116A (ja) 2021-06-10 2021-06-10 換気送風システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021097505A JP2022189116A (ja) 2021-06-10 2021-06-10 換気送風システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022189116A true JP2022189116A (ja) 2022-12-22

Family

ID=84532974

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021097505A Pending JP2022189116A (ja) 2021-06-10 2021-06-10 換気送風システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022189116A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6433546B2 (ja) 換気制御システム
JP6627982B2 (ja) 空気調和装置
JP2017166762A (ja) 空気調和機
WO2018154660A1 (ja) 空気調和装置
JP2004150731A (ja) 空気調和装置
WO2016117088A1 (ja) 空気調和機の室内機及び空気調和機及び気流制御方法
JP2018004096A (ja) 空気調和機
JP7163662B2 (ja) 環境制御システムおよび空気調和装置
JP2022097186A (ja) 空気調和装置
JP2007024416A (ja) 空気調和機
JP7206684B2 (ja) 環境制御システムおよび空気調和装置
JP2017058062A (ja) 空気調和機
JP6219107B2 (ja) 空調方法及び当該空調方法において使用する空調システム
JP2022189116A (ja) 換気送風システム
JP2010078254A (ja) 空気調和装置
JP2014129969A (ja) 換気システム
JP7268407B2 (ja) 送風システム
JP2883929B2 (ja) 輻射空調チャンバ及び同チャンバを備える空調システム
KR101645193B1 (ko) 공기조화기 및 그 제어방법
JP2018179416A (ja) 空気調和機
JP7283157B2 (ja) 空調制御装置
JP2021188854A (ja) 環境制御システム
JPH0781725B2 (ja) 換気空調装置
JP2017032201A (ja) 空気調和機
JPH07190400A (ja) 空気調和装置