JP6627952B2 - 分級機構 - Google Patents

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Description

本開示は、圧縮空気と共に噴射材を被加工物に向かって噴射する乾式のブラスト加工装置であって、特に吸引式のブラスト加工装置及びブラスト加工方法に関する。
圧縮空気に噴射材を混合して、ノズルより固気二相流として被加工物に向けて噴射することで、被加工物の表面処理(例えば、バリやスケール除去、端面の形状の調整、面粗度の調整、被加工物の模様形成、薄膜層の除去、等)を行うブラスト加工装置が知られている。ブラスト加工装置は、噴射材を圧縮空気と混合させる方式の違いにより、吸引式及び直圧式の2つに大別される。
吸引式のブラスト加工装置は、ノズル内部に噴射された圧縮空気によりノズル内部に発生する吸引力を利用して、ノズル内部で圧縮空気と噴射材とを混合する構成である(例えば、特許文献1)。このタイプのブラスト加工装置は、直圧式のような加圧タンクを必要としないので、ブラスト加工装置自体がコンパクトである。
ブラスト加工装置は、通常、噴射された噴射材を含む粉粒体を回収して分級した後、再使用可能な噴射材のみを再びノズルより噴射する。吸引式のブラスト加工装置では、分級した噴射材をノズルの吸引力でノズル内部に吸引する必要がある。その為、特許文献1のように、筐体の上部に分級装置や分級後の噴射材を貯留するホッパを配置して、吸引力の他に重力を利用するのが一般的である。
特開平04−087771号公報
従来の装置は、分級装置や分級後の噴射材を貯留するホッパが上方に配置されているため、装置全体のサイズが大型となる。その為、従来の装置では、例えば、別の種類の噴射材と入れ替えを行う際のこれらの機器の清掃や、これらの機器に不具合が生じた場合の点検作業、等のメンテナンス性が良好とはいえない。また、従来の装置では、ブラスト加工装置を工場へ配置する際の設置スペースの条件を満たさないおそれがある。そして、従来の装置では、工場内の視界が妨げられるおそれがある。本技術分野では、コンパクトな吸引式のブラスト加工装置及びブラスト加工方法が望まれている。
本発明の一側面は、噴射材を圧縮空気と共に噴射するブラスト加工用ノズルを備えたブラスト加工装置である。一側面に係るブラスト加工装置は、筐体、ブラスト加工用ノズル、分級機構、吸引機構、貯留ホッパ、及び、噴射材移送機構をそれぞれ含む。筐体は、内部に閉じられた空間であるブラスト加工室を画成する。ブラスト加工用ノズルは、ブラスト加工室に収容され、噴射材を圧縮空気と共に噴射する。分級機構は、ブラスト加工室に接続され、その内部で噴射材を含む粉粒体を分級する。吸引機構は、分級機構に接続され、分級機構の内部を吸引する。貯留ホッパは、分級機構に接続され、分級機構により分級された噴射材を貯留する。噴射材移送機構は、貯留ホッパに設けられ、貯留ホッパに貯留された噴射材をブラスト加工用ノズルに移送する。ブラスト加工用ノズルは、圧縮空気を供給する空気ノズルと、噴射材及び圧縮空気を噴射する噴射ノズルと、空気ノズル及び噴射ノズルが挿嵌され、噴射材移送機構に接続された噴射材吸引口を有するノズルホルダを有する。そして、貯留ホッパは、ブラスト加工用ノズルより下方に配置される。
本発明の一側面においては、従来に比べて低い位置に分級機構が配置されるので、ブラスト加工装置全体がコンパクトになる。ただし、貯留タンクが筐体の下部、即ちブラスト加工用ノズルより下方に位置する場合、ブラスト加工用ノズルの内部で発生した吸引力のみで噴射材をブラスト加工用ノズルに安定して移送させることは困難である。本発明の一側面においては、噴射材移送機構が設けられているため、噴射材を安定してブラスト加工用ノズルに移送することができる。
一実施形態では、ブラスト加工装置は基台をさらに備えてもよい。そして、筐体は前記ブラスト加工室を前記基台から離間させて支持するように該基台に配置してもよい。そして、分級機構及び貯留ホッパは前記筐体の内部であってブラスト加工室と基台との間に配置してもよい。従来に比べてより低い位置に分級機構が配置されるので、ブラスト加工装置がよりコンパクトになる。
一実施形態では、噴射材移送機構は、ノズルホルダ内に空気ノズルから圧縮空気を供給することで発生した吸引力により外気を吸引し、当該外気の流れを用いて噴射材を移送してもよい。噴射材を移送するための動力源を別途設けることなく、噴射材を安定してブラスト加工用ノズルに移送することができる。
一実施形態では、貯留ホッパは、第1側面及び第1側面に対向する第2側面を有してもよい。そして、噴射材移送機構は、第1側面を貫通し、後端が貯留ホッパの内部に配置された噴射材取出管と、噴射材取出管に対向した第2側面の位置を貫通し、先端が貯留ホッパの内部に配置された外気導入管と、を備えてもよい。簡素な構成で噴射材をブラスト加工用ノズルに移送することができる。
一実施形態では、外気導入管の先端が噴射材取出管に挿入されており、当該外気導入管の外壁と当該噴射材取出管の内壁との隙間が調整可能な構成としてもよい。この構成により、ブラスト加工用ノズルに移送する噴射材の量を任意に設定することができるので、加工能力を設定することができる。
一実施形態では、外気導入管は、その外径が噴射材取出管の内径より大きく、且つ該外気導入管の先端にはその外径が該噴射材取出管の内径より小さくなるように連続的に縮径する部位が設けてもよい。外気導入管の外壁と噴射材取出管の内壁との隙間を容易に調整することができる。
一実施形態では、前記分級機構は、整流部材、分級部材、吸引部材及び投入部材をそれぞれ含んでもよい。整流部材は、円筒形状を呈し、軸線が水平方向に延びるように設けられ、一端面が閉止板により閉止される。分級部材は、整流部材の軸線に対して直角となるように該整流部材の他端に連結され、内部に噴射材を含む粉粒体を分級する空間を有する。吸引部材は、円筒形状を呈し、閉止板を貫通して整流部材の内部に配置され、整流部材と同心状に配置される。投入部材は、噴射材を含む粉粒体を前記分級機構の内部に投入するための部材であって、前記整流部材の前記閉止板側に設けられる。そして、吸引部材は吸引機構と連結されており、投入部材は噴射材が整流部材の内壁に沿って分級部材に向かって移送されるように配置されている。この構成により、分級機構が従来のサイクロン式分級機より小型化できるので、ブラスト加工装置全体をコンパクトにすることができる。
一実施形態では、整流部材の内壁面と、整流部材の内部に位置する吸引部材の外壁面により整流部が形成されており、整流部の端面に対向する位置にある分級部材の壁面が該端面に対して平行であり、整流部の長さに対する整流部の端面から該端面に対向する位置にある分級部材の壁面までの長さの割合が1.25〜1.75としてもよい。一形態では、整流部において、吸引部材の径に対する整流部材の径の割合が1.5〜2.0としてもよい。この範囲とすることで、噴射材を含む粉粒体を整流部で良好に整流することができるので、再利用可能な噴射材のみを精度良く回収することができる。
これらの構成のブラスト加工装置によるブラスト加工方法の一実施形態は、吸引機構によりブラスト加工室内を吸引する吸引工程と、空気ノズルに圧縮空気を供給して噴射材を噴射ノズルから被加工物に向けて噴射する噴射工程と、噴射材を衝突させて被加工物の研掃を行う工程と、噴射された噴射材を含む粉粒体から噴射材を分級機構により回収する分級工程と、を含む。そして、分級工程は、吸引機構の作動により分級機構内を負圧にすると共に整流部において旋回しながら分級部材に向かう気流を発生させる工程と、噴射材を含む粉粒体を投入部材より該分級機構内に投入する工程と、該粉粒体を気流により旋回させながら該分級部材に向かって前進させる工程と、該分級部材に到達した該噴射材を含む粉粒体から噴射材を該分級部材の底部に向かって落下させると共に残りの粉粒体を吸引部材より吸引する工程と、を含んでもよい。一実施形態によれば、従来のブラスト加工装置のような縦長の風力分級機を用いなくとも再利用可能な噴射材を精度良く回収できるので、複数の被加工物のブラスト加工を行っても加工程度のバラツキが少ないブラスト加工を行うことができる。
以上説明したように、本発明の種々の側面及び実施形態によれば、従来のブラスト加工装置よりコンパクトなブラスト加工装置、及び、当該装置を用いた加工方法が提供される。
本実施形態に係るブラスト加工装置の外観を示す模式図である。図1の(A)は正面図、図1の(B)は右側面図、図1の(C)は背面図、である。 図1の(A)におけるA−A断面を示す模式図である。 図2に示すブラスト加工用ノズルを説明するための模式図(部分断面図)である。 図2に示す分級機構を説明するための模式図である。図4の(A)は側面図、図4の(B)は図4の(A)におけるA−A断面を示す模式図、である。 図2に示す貯留ホッパ及び噴射材移送機構を説明する模式図である。 図1に示すブラスト加工装置のブラスト加工方法を説明するフローチャートである。 図1に示すブラスト加工装置の分級工程を説明するフローチャートである。
本実施形態に係るブラスト加工装置の一例を、図を用いて説明する。本発明は本実施形態に限定されず、発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、変更、修正、改良を加えることができる。なお、以下の説明における「上下左右の方向」は、特に断りのない限り図中の方向を指す。「上下」が図中のZ方向であり、「左右」が図中のX方向、奥行き方向が図中のY軸の正の方向、手前方向が図中のY軸の負の方向である。
図1及び図2に、本実施形態のブラスト加工装置1を示す。図1は、本実施形態に係るブラスト加工装置1の外観を示す模式図である。図1の(A)は正面図、図1の(B)は右側面図、図1の(C)は背面図、である。図2は、図1の(A)におけるA−A断面を示す模式図である。ブラスト加工装置1は、例えば、ブラスト加工用ノズル10、筐体20、分級機構30、吸引機構40、貯留ホッパ50、噴射材移送機構60、及び、底面を形成する基台70を備えている。
ブラスト加工用ノズル10は、いわゆる吸引式である。ブラスト加工用ノズル10は、後述するブラスト加工室Rに配置され、圧縮空気と共に噴射材を噴射する。図3は、図2に示すブラスト加工用ノズルを説明するための模式図(部分断面図)である。図3に示すように、ブラスト加工用ノズル10は、例えば、ノズルホルダ11、円筒形状の空気ノズル12、及び、円筒形状の噴射ノズル13を備えている。ノズルホルダ11は、その内部に圧縮空気と噴射材とを混合する混合室11cが形成されている。ノズルホルダ11は、混合室11cに連通する3つの開口を備えている。例えば、ノズルホルダ11は、噴射材吸引口11a、空気ノズル挿入口11d及び噴射ノズル挿入口11eを有する。空気ノズル挿入口11d及び噴射ノズル挿入口11eは、その中心が同軸である。噴射材吸引口11aは、空気ノズル挿入口11d及び噴射ノズル挿入口11eが並ぶ方向と交差する向きに形成されている。噴射材吸引口11aは、噴射材をノズルホルダ11内部に投入(吸引)するための開口である。噴射材吸引口11aは、ノズルホルダ11の内部に形成された経路11bに連通されている。経路11bは、混合室11cに連通している。空気ノズル12は、空気ノズル挿入口11d(ノズルホルダ11の一端側(図3では上端面側))に挿嵌して固定されている。噴射ノズル13は、噴射ノズル挿入口11e(ノズルホルダ11の他端側)に挿嵌して固定されている。空気ノズル12及び噴射ノズル13は、それぞれの横断面の中心線が略同一線上に位置するように配置されている。ノズルホルダ11及び噴射ノズル13の内面によって、ノズルホルダ11の内部には、混合室11cが画成される。
空気ノズル12は、ノズルホルダ11内部に圧縮空気を噴射する為のノズルである。圧縮空気の経路12aには、圧縮空気の流速を加速させるための加速部12bを有している。空気ノズル12は図示しないコンプレッサに接続されている。
噴射ノズル13は、混合室11cで混合された圧縮空気と噴射材とを固気二相流として噴射口13aより噴射する為のノズルである。固気二相流の経路は、ノズルホルダ11側端面より、先端に向かって連続して縮径している加速部13cと、加速部13cを通過した固気二相流の流れを整流する整流部13dと、で形成されている。
空気ノズル12によりノズル内部に圧縮空気が噴射されると、ノズルホルダ11の内部、即ち混合室11cで吸引力が発生する。この吸引力は空気ノズル12の先端と噴射ノズル13の内壁面との距離によって大きさが変わるので、最適な吸引力となるように空気ノズル12を上下方向に調整し、図示しないボルト等でノズルホルダ11に固定する。噴射材吸引口11aより投入(吸引)された噴射材は、経路11bを通過し、混合室11cに移送される。混合室11cに到達した噴射材は、圧縮空気と混合される。混合された圧縮空気と噴射材は、経路13bを通り、噴射口13aより噴射される。
噴射ノズル13からの噴射圧力の調整は、後述の外枠23の前面に配置された圧力調整弁Vによって行う。圧力調整弁Vは、外部のエアコンプレッサ(図示せず)から空気ノズル12への経路に設けられている。噴射ノズル13から噴射している際に、圧力調整弁Vに連結された圧力計の数値が所定の圧力を指すように圧力調整弁Vによって圧縮空気の圧力が調整される。なお、この経路の途中には、さらに電磁弁E及び電磁弁Eに連結されたフットスイッチ(図示せず)が設けられており、当該フットスイッチによって電磁弁EのON・OFF、即ち空気ノズル12への圧縮空気の供給の有無を切り替えることができる。
筐体20は、図1及び図2に示すように、例えば、上部ケーシング21、下部ケーシング22、及び、下部ケーシング22に固定された外枠23を備える。筐体20は、その内部にブラスト加工室Rを画成する。具体的には、上部ケーシング21及び下部ケーシング22の内部にブラスト加工室Rが画成されている。
上部ケーシング21は、例えば、底面が開口された箱状を呈する。開口の形状は、例えば、四角形である。上部ケーシング21は、ブラスト加工室Rを画成する部材の一つである。具体的には、上部ケーシング21は、基台70に対してそれぞれ平行に対向する天面及び底面、底面に対して垂直に立設された4つの側面(それぞれ平行に対向する左右側面、前面及び背面)、並びに、天面と前面及び背面とを連結するように設けられた斜面を有する。上部ケーシング21の前面側の斜面には、ブラスト加工室Rの内部を観察可能な観察窓(のぞき窓)21aが設けられている。また、上部ケーシング21の天面には外光をブラスト加工室Rの内部に取り入れるための採光窓21bが設けられている。観察窓21a及び採光窓21bは、例えば、石英ガラスなどで形成された可視性を有する板部材を窓枠部材に嵌め込んで形成される。また、上部ケーシング21の前面には、作業部21cが設けられている。作業部21cは、ブラスト加工室Rに連通する開口である。作業部21cは、ブラスト加工室R内を吸引した際に外気を取り込むための吸気口と、ブラスト加工時に作業者がブラスト加工室R内に手を入れるための開口部と、を兼ねている。本実施形態では、作業部21cには、中心部より放射状の複数本の切り込みを設けたゴム板が固定されている。
下部ケーシング22は、例えば、上端面が開口された逆円錐台形状を呈する。下部ケーシング22は、ブラスト加工室Rを画成する部材の一つである。下部ケーシング22は、上部ケーシング21の底面より僅かに大きい上端面を有し、底面に向かって横断面の面積が連続して縮小する形状である。下部ケーシング22の上端には、上部ケーシング21の下端が嵌装される枠体22aが立設されている。また、下部ケーシング22の下端には、後述の投入部材34が接続されており、ブラスト加工室Rと分級機構30とが投入部材34を介して連結されている。
外枠23は、例えば、上下端面が開口された箱状を呈する。開口の形状は、例えば、四角形である。外枠23は、基台70に立設されている。外枠23の上端は、下部ケーシング22の枠体22aに固定されている。つまり、外枠23は、下部ケーシング22を基台70から離間させて支持している。外枠23は、下部ケーシング22を基台70に対して所定の高さとなるように固定することができる。外枠23の前面及び背面の下部には、開口部(切り欠き)23a,23bがそれぞれ設けられている。外枠23の前面側の開口部23aは、後述のように、分級機構30、吸引機構40、貯留ホッパ50、又は、噴射材移送機構60のメンテナンスを行う際に、作業員がこれらの構成要素にアクセスするために用いられることができる。外枠23の背面側の開口部23bは、吸引機構40により吸引した空気の排気及び吸引機構40にて発生した熱の放熱を行うことができる。
また、外枠23の背面には、上部ケーシング21の背面の下端と外枠23(即ち下部ケーシング22)の背面の上端とが連結するように蝶番24が設けられている。これにより、上部ケーシング21は、その背面の下端を中心として回動可能に設けられている。より具体的には、上部ケーシング21は蝶番24を中心に回動可能となっている。上部ケーシング21が回動することで、ブラスト加工室Rをブラスト加工装置1の前面で開閉することができる。また、外枠23の前面にはラッチ錠25が設けられている。ラッチ錠25によって、上部ケーシング21と外枠23(即ち下部ケーシング22)とが固定される。
外枠23の側面には、上部ケーシング21が閉じていることを検知するセンサSが設けられている。このセンサSによって上部ケーシング21が閉じていることを検知しない場合、ブラスト加工装置1は作動しない。つまり、ブラスト加工室Rが開いている状態では噴射材をブラスト加工用ノズル10から噴射することができない。このため、作業者の安全性が向上する。
ブラスト加工室Rには、ブラスト加工を行う際にワークを載置できる加工板26が固定されている。加工板26には、噴射材を含む粉粒体が底部に向かって通過できる、複数の開口が設けられている。
分級機構30は、縦型のサイクロン分級機を、ブラスト加工用ノズル10の下部に位置するように配置してもよいが、本実施形態では図4に示すような構成の分級機構30を用いる。図4は、図2に示す分級機構30を説明するための模式図である。図4の(A)は側面図、図4の(B)は図4の(A)におけるA−A断面を示す模式図、である。図4に示すように、本実施形態の分級機構30には、下部ケーシング22から噴射材を含む粉粒体が供給される。分級機構30は、例えば、両端が開口された円筒状の整流部材31、略箱状の分級部材32、円筒状の吸引部材33及び矩形筒状の投入部材34を備える。
円筒状の整流部材31は、その軸線(中心軸)が水平方向(X方向)に延びている。整流部材31の一端面(図4の(B)では右側の端面)は、リング状の閉止板31a及び後述する吸引部材33により閉止されている。整流部材31の下端には、投入部材34が接続されている。これにより、投入部材34を介して粉粒体が整流部材31の内部に供給される。整流部材31の他端(図4の(B)では左側の端面)は、分級部材32の上部に接続されている。これにより、整流部材31の内部と分級部材32の内部とは連通している。
箱状の分級部材32は、正面方向(Y軸の正の方向)からみて縦長の四角形を呈し、側面方向(X方向)からみて、円形となる上部及び上部よりも幅の短い下部を有する。より詳細には、分級部材32の上部は、装置側面方向(図4の(A)の視点(X方向))からみた縦断面が整流部材31の径以上の円形である。分級部材32は、整流部材31の軸線に対して直角となるように該整流部材31の他端に連結されている。分級部材32の下部は、上端から下端に向かって間隔が狭まるように伸延されている。即ち、分級部材32の下部は、下端に向かって横断面の面積が連続して縮小されている。分級部材32の側面下端部は、開口されている。分級部材32の底部には貯留ホッパ50が固定されている。
円筒形状の吸引部材33は、その軸線(中心軸)が水平方向(X方向)に延びている。吸引部材33の外径は、整流部材31の内径よりも小さい。吸引部材33は、整流部材31の内部に配置される。吸引部材33は、整流部材31と同心状に配置される。このように、整流部材31及び吸引部材33によって、二重円筒構造になっている。吸引部材33の一端部(図4の(B)では右側の端部)は、リング状の閉止板31aの開口部に接続されている。吸引部材33の一端部は、吸引機構40に接続されている。
吸引機構40を作動させると、吸引部材33より整流部材31及び分級部材32の空間が吸引されるので、投入部材34より外気及び噴射材を含む粉粒体が分級機構30内に吸引される。投入された外気は吸引部材33からの吸引力によって分級部材32に向かう。ここで、図4の(A)に示すように、投入部材34は、その下端面34aが整流部材31の円周内壁面に対して接線となるように設けられている。これにより、吸引された外気は、整流部材31の内壁面及び吸引部材33の外壁面にて形成される流路(整流部31b)を、整流部材31の内壁に沿って分級部材32に向かうように螺旋状に流れる。噴射材を含む粉粒体は、この気流に乗って分級部材32に向かって移送される。なお、投入部材34は、その上端面34bの延長仮想線が吸引部材33の円周外壁面に対して接線となるように設けてもよい。この場合であっても、吸引された外気は整流部31bにおいて吸引部材33の外壁に沿って分級部材32に向かうように螺旋状に流れ、噴射材を含む粉粒体はこの気流に乗って移送される。
整流部31bを通過した噴射材を含む粉粒体は、更に旋回しながら前進を続け分級部材32に到達する。そして、旋回を続けながら減速しつつ更に前進を続ける(図4(B)における矢印「a」)。減速する際に、重い粒子である再使用可能な噴射材は重力により分級部材32の底部に落下し、貯留ホッパ50に堆積する(同図における矢印「b」)。一方、軽い粒子である再使用できない噴射材やブラスト加工で生じた切削粉(これらを総じて、以降「粉塵」と記す)は、吸引部材33より吸引機構40に吸引される(同図における矢印「c」)。
ここで、整流部31bの長さ又は整流部31bの先端面(即ち、吸引部材33の先端面であって、図4(B)における左側断面)から該先端面に対向する位置にある分級部材32の壁面までの長さが短すぎると分級効率が低下する。整流部31bの長さが必要以上に短すぎると、噴射材を含む粉粒体は旋回する力を十分に得ることができないので、整流部31bを通過した直後に整流部材31の先端面から吸引されることになる。その時、再利用可能な噴射材も吸引されるので、分級効率が低下する。また、整流部31bの先端面から該先端面に対向する位置にある分級部材32の壁面までの長さが必要以上に短すぎると、噴射材が十分に減速されずに壁面に衝突して跳ね返り、吸引部材33近傍まで到達した再利用可能な噴射材は、吸引部材33の先端面から吸引されるので、分級効率が低下する。一方、整流部31bの長さ又は整流部31bの先端面から該先端面に対向する位置にある分級部材32の壁面までの長さが必要以上に長すぎると分級機構30自体が大型化する。従って、良好な分級効率が得られ、且つ分級機構30が必要以上に大型化しないようにするために、整流部31bの長さL1に対する整流部31bの先端面から該先端面に対向する位置にある分級部材32の壁面までの長さL2の比(L2/L1)を1.25〜1.75の範囲で設定してもよい。
整流部31bにおいて、吸引部材33の径に対する整流部材31の径が小さすぎると整流部31bの空間が狭すぎて噴射材を含む粉粒体の通過が阻害される。その結果、整流部31bにおいて、噴射材を含む粉粒体は分級部材32に向かって前進する速度が遅くなり、整流部31bを通過した直後に吸引部材33の先端面から吸引されることになる。その時、再利用可能な噴射材も吸引されるので、分級効率が低下する。その為、噴射材を含む粉粒体が良好に通過できる大きさとなるように整流部材31の径を大きくする必要があるが、大きすぎると分級機構30が大型化する。また、吸引部材33の径が小さすぎると吸引速度が速くなりすぎて、再使用可能な噴射材も吸引されるので、分級効率が低下する。吸引部材33の径が大きすぎる場合は、先述のように整流部材31の径を大きくする必要があるので、分級機構30が大型化する。従って、良好な分級効率が得られ、且つ分級機構30が必要以上に大型化しないようにするために、吸引部材33の径D1に対する整流部材31の径D2の比(D2/D1)を1.5〜2.0の範囲で設定してもよい。
整流部31bにおける風量が遅すぎると噴射材を含む粉粒体の速度が遅くなりすぎて、整流部31bを通過した直後に吸引部材33の先端面から吸引されることになる。風量が速すぎると噴射材を含む粉粒体の速度が速くなりすぎて、分級部材32の壁面に衝突して跳ね返った噴射材を含む粉粒体が吸引部材33の先端近傍まで移動する。いずれの場合も、再利用可能な噴射材も吸引されるので、分級効率が低下する。従って、良好な分級効率を得るために、整流部31bの先端における風量を2.1〜3.6m/minとなるように調整してもよい。
本実施形態の分級機構30では、ブラスト加工で一般的に用いられる噴射材を良好に分級することができる。噴射材は、鉄系及び非鉄金属系のショット及びカットワイヤ及びグリッド、セラミックスの粒子(例えば、アルミナや炭化珪素やジルコン等)、ガラスの粒子、樹脂の粒子(例えば、ナイロン樹脂やメラミン樹脂やユリア樹脂等)、植物種子の粒子(例えば、くるみやピーチ等)、等が挙げられる。これらの噴射材の比重に合わせて、その粒子径を適宜選択する。例えば、比重が1.1〜4.0の噴射材(アルミナ質の粒子、ガラスビーズ、ナイロン、くるみ等)の場合は粒子径を45〜850μm、比重が7.2〜7.9の噴射材(鉄系のショット等)の場合は45〜500 μmの範囲から選択することができる。
分級部材32は、本実施形態の形状に限定されず、円筒形状や多角形の筒形状としてもよい。また、本実施形態のように下端に向かって横断面の面積を連続して縮小した部分を有してもよい。
本実施形態の分級機構30は、縦型のサイクロン型分級機のような従来のブラスト加工装置で使用されていた分級機よりも小型である。このため、ブラスト加工装置全体をコンパクトにすることができる。
吸引機構40は、密閉された箱体である吸引機構本体41と、吸引機構本体41に連結される吸引力発生源42と、を備える。吸引機構本体41は分級機構30に連結されており、吸引部材33と吸引力発生源42との経路にある吸引機構本体41内には、粉塵を捕集するためのフィルタ(図示せず)が配置されている。吸引力発生源42を作動させると、分級機構30内の粉塵が空気と共に吸引機構本体41に吸引される。吸引された粉塵は吸引力発生源42に向かってさらに移送される際にフィルタによって捕集され、空気のみが吸引力発生源42に移送される。捕集された粉塵は、作業員が開口部23aを介して吸引機構本体41の前面に設けられた開閉扉41aにアクセスし、開閉扉41aを開けて、フィルタを取り外すことで回収することができる。なお、吸引力発生源42の作動の切り替えは、外枠23の前面に配置された操作パネルPの操作にて行う。
図5は、図2に示す貯留ホッパ及び噴射材移送機構を説明する模式図である。貯留ホッパ50は、図5に示すように、上端が分級機構30の分級部材32の底部に固定される。貯留ホッパ50は、その内部の空間が分級機構30と連通されている箱状である。貯留ホッパ50の底部は、噴射材排出部材51が設けられており、噴射材排出部材51の下端には貯留ホッパ50内の噴射材を排出するための開口が設けられている。この開口には、閉止栓52が嵌着されている。本実施形態の閉止栓52は、ゴムで構成される円錐台形状を呈する。ブラスト加工で使用する噴射材を交換する際は、この閉止栓52を取り外して噴射材を取り出した後、再び閉止栓52を嵌着すればよい。
貯留ホッパ50に貯留された噴射材をブラスト加工用ノズル10に移送するために、貯留ホッパ50には、噴射材の噴射材移送機構60が配置されている。噴射材移送機構60は、図5に示すように、円管状の噴射材取出管61、円管状の外気導入管取付部材62及び外気導入管63を備えている。噴射材取出管61は、その後端61aが貯留ホッパ50の側壁50a(第1側面)(図5では左側壁、Y軸の負の方向)を貫通するように固定されている。外気導入管取付部材62は、貯留ホッパ50における噴射材取出管61と対向する側壁50b(第2側面)(図5では右側壁、Y軸の正の方向)を貫通するように固定されている。外気導入管63は、外気導入管取付部材62に挿貫して固定されている。
外気導入管63は、その先端63aが噴射材取出管61の中に位置するように固定される。噴射材取出管61は、ブラスト加工用ノズル10の噴射材吸引口11aに連結されている。ブラスト加工用ノズル10の内部で発生した吸引力により、噴射材取出管61内には当該ブラスト加工用ノズル10に向かう気流が発生する。その際、外気導入管63より外気が吸引される。即ち、外気導入管63の先端では外気流が噴射された状態となる。この気流によって噴射材取出管61の右端近傍では噴射材吸引口11aに向かう気流が発生する。この気流に乗って、貯留ホッパ50内の噴射材は噴射材取出管61に吸引され、ブラスト加工用ノズル10に移送される。
外気導入管63は、少なくとも先端63aが噴射材取出管61の中に位置すればよい。このため、外気導入管63は、その外径が噴射材取出管61の内径より小さい円管としてもよい。あるいは、外気導入管63は、その外径が噴射材取出管61の内径より大きく、且つその先端63aが噴射材取出管61の内径より小さくなるように連続的に縮径する部位を設けた形状としてもよい。後者の構成では、外気導入管63の左右位置を調整することで、外気導入管63の外壁と噴射材取出管61の内壁との隙間を調整することができる。この隙間の大きさを変更することで噴射材取出管61に吸引される噴射材の量を変更することができる。この隙間が広すぎると安定して噴射材を噴射材取出管61に吸引することができないので、ブラスト加工用ノズル10からの噴射量が安定しない。即ち安定したブラスト加工を行うことができない。また、この隙間が狭すぎると、噴射材がこの隙間を通過するのが阻害される。この隙間の調整によって、ブラスト加工用ノズル10に移送される噴射材の量(圧縮空気に対する噴射材の混合比)を調整することができるので、外気導入管63を操作することでブラスト加工の能力を調整することができる。
以上のように、分級機構30、吸引機構40、貯留ホッパ50、は従来のブラスト加工装置に比べ小型であるので、外枠23に内包されるように基台70上に配置することができる。また、噴射材移送機構60によってブラスト加工用ノズル10に安定して移送できるので、安定したブラスト加工を行うことができる。その結果、コンパクトで且つ安定してブラスト加工を行うことができる構成となった。
また、基台70には、図1(A)に示すように、縦断面がコ字状の嵩上ベース71を固定することができる。ブラスト加工装置を設置する際、嵩上ベース71によってフォークリフト等で容易に移動することができる。
(ブラスト加工方法)
次に、本実施形態のブラスト加工装置1によるブラスト加工方法について説明する。図6は、図1に示すブラスト加工装置のブラスト加工方法を説明するフローチャートである。
図6に示すように、操作パネルPを操作し、吸引機構40を作動して、ブラスト加工室R内を吸引する(S10:吸引工程)。次いで、ラッチ錠25を開錠し、上部ケーシング21を開ける(S12)。次いで、所定量の噴射材をブラスト加工室Rに投入し、噴射材を分級機構30を介して貯留ホッパ50に移送する(S14)。その後、上部ケーシング21を閉め、ラッチ錠25にて施錠して上部ケーシング21と下部ケーシング22とを固定する(S16)。これにより、閉じられた空間であるブラスト加工室Rを形成する。ブラスト加工室Rは吸引機構40により吸引されているので負圧となり、外気が作業部21cよりブラスト加工室R内に流入する。
作業者が手袋を装着し、作業部21cより手を差し入れて、ブラスト加工用ノズル10を把持する。次いで、前記フットスイッチを「ON」にして噴射材を含む固気二相流を噴射口13aより噴射する。その際、ブラスト加工装置1の前面に配置されている圧力調整弁Vを操作して、所定の噴射圧力となるようにブラスト加工装置1の前面に配置されている圧力計で確認しながら調整した後、前記フットスイッチを「OFF」にして噴射材の噴射を停止し、手を抜出する(S18)。
次に、ラッチ錠25を開錠し、上部ケーシング21を開け(S20)、加工板26上にワーク(被加工物)を載置する(S22)。その後、上部ケーシング21を閉め、ラッチ錠25にて施錠して上部ケーシング21と下部ケーシング22とを固定する(S24)。
操作パネルPを操作し作業者が作業部21cより手を差し入れてブラスト加工用ノズル10及びワークを把持した後、フットスイッチを「ON」にして固気二相流を噴射口13aより噴射する(S26:噴射工程)。そして、手袋を介して作業者自身でワークを噴射口13aに対して走査することで、ワークの研掃が行われる(S28:研掃工程)。この時、ブラスト加工室R内は負圧になっているので、噴射材を含む粉粒体(噴射材及び粉塵)がブラスト加工室Rから外部に漏れ出すことがない。
ブラスト加工の様子は、前面側斜面に設けられた観察窓21aより行うことができる。また、天面に採光窓21bが設けてあるので、ブラスト加工室R内に投光機を設けなくてもブラスト加工室Rを観察することができる。
S26及びS28の処理を実行中に、分級工程が行われる。図7は、図1に示すブラスト加工装置の分級工程を説明するフローチャートである。噴射口13aより噴射された噴射材を含む粉粒体は吸引機構40の吸引力によって分級機構30に移送される。分級機構30にて、再使用可能な噴射材と粉塵とに分離される。詳しくは、吸引機構40の吸引力により分級機構30内は負圧になっており、また整流部31bでは旋回しながら分級部材32に向かう気流が発生している(S40)。まず、この負圧により噴射材を含む粉粒体は投入部材34より分級機構30内へ投入される(S42)。整流部31bに到達した噴射材を含む粉粒体は、整流部31bにて発生している気流により旋回しながら分級部材32に向かって前進する(S44)。そして、分級部材32に到達した噴射材のうち、重量が重い再使用可能な噴射材は、重力により落下し、下方に位置する貯留ホッパ50に貯留される(S46)。貯留ホッパ50に移送された再使用可能な噴射材は、噴射材移送機構60によりブラスト加工用ノズル10に移送され、再び噴射口13aより噴射される。一方、重量の軽い粉塵は、吸引機構40に吸引され、吸引機構本体41内のフィルタに捕集される(S48)。以上で図7に示すフローチャートを終了する。
図6に戻り、固気二相流をワークに向けて所定の時間噴射したら、前記フットスイッチを「OFF」にして固気二相流の噴射を停止し、手を抜出する。その後、ラッチ錠25を開錠し、上部ケーシング21を開け、ワークを回収する(S30,S32)。このワークに付着した噴射材や粉塵を除去して図6に示す一連のブラスト加工が完了する。
吸引機構本体41内のフィルタに捕集された粉塵が所定量堆積して吸引能力が低下したら、固気二相流の噴射及び吸引機構40の作動を停止した後、作業員が外枠23の開口部23aを介してブラスト加工装置1の前面に位置する開閉扉41aにアクセスし、開閉扉41aを開けてフィルタを取り外してフィルタの清掃を行う。粉塵の堆積具合は、吸引機構本体41に差圧計を取り付けて、この値により管理してもよいが、1日の作業が終了したらフィルタの清掃を行う程度の管理としてもよい。
噴射材を変更したり、ブラスト加工装置1を清掃したりするために噴射材をブラスト加工装置1から排出する必要がある場合は、上部ケーシング21及び下部ケーシング22が固定された状態で、作業員が外枠23の開口部23aを介して閉止栓52にアクセスし、閉止栓52を外して、貯留ホッパ50内の噴射材を排出した後、再び閉止栓52を噴射材排出部材51の開口に嵌着する。そして、圧縮空気を噴射するノズル(図示せず)を作業部21cより挿入し、エアブローによるブラスト加工室R内に付着した噴射材や粉塵の除去、及び前記フットスイッチによるブラスト加工用ノズル10からの噴射による噴射材の経路からの噴射材の除去を行う。この作業を繰り返すことで、ブラスト加工装置1内の噴射材を完全に排出することができる。
次に、本形態のブラスト加工装置1を検証した結果について説明する。
噴射材として、アルミナ系の粒子(新東工業株式会社製:AF24)、擬似粉塵としてアルミナ系の微粒子(新東工業株式会社製:WA#800)を使用した。初期の粉粒体として、噴射材が98%、擬似粉塵が2%となるように秤量して混合した粉粒体を貯留ホッパ50に収容した後、ブラスト加工装置1を10min作動させてこの粉粒体を噴射した。
ブラスト加工装置1の作動を停止した後、貯留ホッパ50内の粉粒体を回収した。回収した粉粒体を目開き0.500 mmの篩にて分級した後、大径粒子及び微粒子のそれぞれの重量を測定して、以下を算出して評価した。
(1)初期の粉粒体の重量に対する試験後の大径粒子の重量の割合
(2)試験後の粉粒体の全重量に対する試験後の微粒子の重量の割合
評価基準は下記の通りである。
○・・・(1)が95%以上であり、且つ(2)が1%未満である。
△・・・(1)が95%以上であり、(2)が1%より多く5%未満である。
×・・・(1)が95%未満、又は(2)が5%以上である。
試験は、整流部31bの長さL1に対する整流部31bの先端面から該先端面に対向する位置にある分級部材32の壁面までの長さL2の比(L2/L1)、及び吸引部材33の径D1に対する整流部材31の径D2の比(D2/D1)、及び整流部31bにおける風量、をそれぞれ変化させた。その結果を表1に示す。
Figure 0006627952
整流部31bの長さL1に対する整流部31bの先端面から該先端面に対向する位置にある分級部材32の壁面までの長さL2の比(L2/L1)が1.25〜1.75、及び吸引部材33の径D1に対する整流部材31の径D2の比(D2/D1)が1.50〜2.00、及び整流部31bにおける風量が2.1〜3.6m/minの場合、いずれも「△」又は「○」評価となった(実施例1〜8)。L2/L1又はD2/D1が比較的低い実施例1及び4は「△」評価であったが、この評価は若干分級性能が劣るが条件を最適化すれば「○」評価となる程度である事を示している。従って、ブラスト加工装置に十分適用することができることが示唆された。一方、風量が2.1〜3.6m/minを逸脱していた場合は、いずれも「×」評価となり、分級性能が劣ることが判った(比較例1、2)。
以上のように、コンパクトで且つ安定してブラスト加工ができ、操作性に優れたブラスト加工装置及びブラスト加工方法を提供することができる。
1…ブラスト加工装置、10…ブラスト加工用ノズル、11…ノズルホルダ、11a…噴射材吸引口、11b…経路(噴射材)、11c…混合室、11d…空気ノズル挿入口、11e…噴射ノズル挿入口、12…空気ノズル、12a…経路(圧縮空気)、12b…加速部(圧縮空気)、13…噴射ノズル、13a…噴射口、13b…経路(固気二相流)、13c…加速部、13d…整流部(固気二相流)、20…筐体、21…上部ケーシング、21a…観察窓、21b…採光窓、21c…作業部、22…下部ケーシング、22a…枠体、23…外枠、23a…開口部、24…蝶番、25…ラッチ錠、26…加工板、30…分級機構、31…整流部材、31a…閉止板、31b…整流部、32…分級部材、33…吸引部材、34…投入部材、40…吸引機構、41…吸引機構本体、41a…開閉扉、42…吸引力発生源、50…貯留ホッパ、51…噴射材排出部材、52…閉止栓、60…噴射材移送機構、61…噴射材取出管、62…外気導入管取付部材、63…外気導入管、70…基台、71…嵩上ベース、a、b、c…分級機構内における気流及び噴射材及び粉塵の流れ、E…電磁弁、P…操作パネル、S…センサ、V…圧力調整弁。

Claims (3)

  1. ブラスト加工装置に備わる分級機構であって、
    円筒形状を呈し、軸線が水平方向に延びるように設けられ、一端面が閉止板により閉止された整流部材と、
    前記整流部材の軸線に対して直角となるように該整流部材の他端に連結され、内部に噴射材を含む粉粒体を分級する空間を有する分級部材と、
    その先端が前記閉止板を貫通して前記整流部材の内部に配置され、前記整流部材と同心状に配置された円筒形状の吸引部材と、
    噴射材を含む粉粒体を前記分級機構の内部に投入するための部材であって、前記整流部材の前記閉止板側に設けられた投入部材と、
    を備え、
    前記吸引部材の末端は吸引機構と連結されており、
    前記投入部材は噴射材が前記整流部材の内壁に沿って前記分級部材に向かって移送されるように配置されている、分級機構。
  2. 前記整流部材の内壁面と、前記整流部材の内部に位置する前記吸引部材の外壁面により整流部が形成されており、
    前記整流部の端面に対向する位置にある前記分級部材の壁面が該端面に対して平行であり、
    前記整流部の長さに対する前記整流部の端面から該端面に対向する位置にある前記分級部材の壁面までの長さの割合が1.25〜1.75である、請求項1に記載の分級機構。
  3. 前記整流部において、前記吸引部材の径に対する前記整流部材の径の割合が1.5〜2.0である、請求項2に記載の分級機構。
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