JP6627730B2 - 熱間スラブ用幅圧下装置、熱間スラブの幅圧下方法および熱延鋼板の製造方法 - Google Patents

熱間スラブ用幅圧下装置、熱間スラブの幅圧下方法および熱延鋼板の製造方法 Download PDF

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本発明は、幅プレス装置(幅圧下装置)による熱間スラブの幅圧下において、大幅圧下を行うとき、幅圧下量の増加にともない、増大する荷重を低減させ、かつ、スリップを防止して安定的に幅圧下を可能とする熱間スラブ用幅圧下装置、熱間スラブの幅圧下方法および熱延鋼板の製造方法に関するものである。
熱間スラブの幅変更手段として、連続鋳造プロセスにて製造された熱間スラブを、該スラブの温度が低下しないうちに、あるいは一旦温度が低下した後に、加熱炉に投入して所定の温度まで加熱した状態にして、熱間スラブの幅圧下方向に相対峙して設置された一対の幅圧下用金型により熱間スラブを幅圧下方向に間欠的に圧下する幅プレス装置(以下、幅圧下装置とも記す)が用いられている。
この幅圧下装置による幅圧下では、通常、900〜2000mm程度の幅の熱間スラブに対して最大450mm程度の幅圧下が行われており、連続鋳造にて同一幅に鋳造されたスラブから、ユーザーの要望に合わせた種々の幅の鋼板製品を製造している。幅圧下装置は、連続鋳造プロセスでの幅変更回数の低減、熱間圧延プロセスでのスケジュールフリー圧延の拡大、コイル単重の増大など、鋼板製造プロセスの生産性向上や合理化に大きく寄与しており、そのメリットは幅圧下装置による幅圧下能力が大きいほど拡大する。
近年、自動車、建機、電縫管用の高張力鋼板の需要が増えている。これらの高張力鋼板は、強度が従来製造している一般鋼と比較して高い。常温の強度が高いとともに、高温での強度も高いため、一般鋼の大幅圧下と比較し、圧下荷重が増大する傾向がある。故に、従来の製造方法では圧下荷重が過大となり、大幅圧下が困難であった。
また、一般的に金型傾斜部が1段しかない幅圧下用金型(以下、この金型を平金型と記す)にて幅圧下量を増大させていくと、当該パスでは前パスにて金型傾斜部で圧下スラブ傾斜面と金型傾斜部からの接触が開始されるようになることから、摩擦係数が小さい条件で幅圧下時にスラブがスリップする現象が発生し、従来の幅圧下用金型および幅圧下方法では熱間スラブの幅圧下量をあまり大きくできないという問題点があった。なお、幅圧下用金型と熱間スラブとの間の摩擦係数は鋼種や加熱温度による酸化スケールの状態や金型表面の状態に大きく左右されることから、スリップを防止する目的にて定常的に摩擦係数を高く維持することは困難である。
このことから、金型形状や送りピッチ(以下、搬送ピッチとも記す)の設定を最適化したスリップ防止の方法(例えば、特許文献1〜3を参照)が提案されている。
特許文献1では、大幅圧下時のスリップを防止するために、△Wを片側の幅圧下量(mm)とし、αを金型の傾斜角としたときに、送りピッチPをP>△W/(2・tanα)の範囲に設定することでスリップを防止する方法、および傾斜部を2箇所に分け、平行部が設けられた金型(以下、この金型を二段金型と記す)によってスリップを防止する方法が提案されている。
特許文献2では、二段金型における金型寸法(傾斜部角度、平行部位置)および製造方法(送りピッチ)を最適化することによってスリップを防止する方法が提案されている。
特許文献3では、金型の中間平行部を2箇所、傾斜部を3箇所長手方向に連続に配置し、大幅圧下を可能にしつつ、かつ、スリップを防止する方法が提案されている。
特開平9−253780号 特開2007−222894号 特開2009−190049号
しかしながら、前記したスリップを防止しながらの大幅圧下に関する従来技術(特許文献1〜3)では、設備コスト上もしくは製造技術上の問題点を有していた。
まず、特許文献1に開示されている送りピッチを調整する技術では、例えば、金型傾斜角度αを12°、幅圧下量Wを300mmとすると、送りピッチPを706mm以上としなければならず、送りピッチ(搬送ピッチ)が増大することによって金型とスラブの接触面積が増大するため、大きな荷重が必要となり、設備負荷が高くなり、故障のリスクが高くなるという問題があった。
特許文献2または特許文献3に開示されている方法で二段金型もしくは三段金型で幅圧下量を400mm以下にすれば、スリップを防止しつつ、400mm以下の幅圧下が可能であるが、本発明の対象である高張力鋼板では熱間の変形抵抗が高いため、荷重が増大し、故障のリスクが高くなるという問題があった。
このように、従来の技術は、設備負荷を軽減するという点で、まだ十分とは言えなかった。
本発明は、上述した問題を解決するためになされたものであって、設備負荷を軽減しつつ、スリップを起こすことなく、大幅圧下を可能とする技術を提供することを目的とする。
[1]熱間スラブから熱延鋼板を製造する熱間圧延工程で、前記熱間スラブが加熱炉を出てから水平圧延されるまでの間に、前記熱間スラブの幅方向に相対峙して設置され、前記熱間スラブを搬送させながら幅方向の両側から間欠的に前記熱間スラブを幅圧下する1対の幅圧下用金型を用いて、前記熱間スラブを幅圧下する装置であって、
前記熱間スラブと接する面に、スラブ搬送方向に平行な金型平行部と、スラブ搬送方向の逆方向に向かって幅方向に広がる第1金型傾斜部と、傾斜部間金型平行部と、スラブ搬送方向の逆方向に向かって幅方向に広がる第2金型傾斜部と、がスラブ搬送方向先端側から順に形成されている1対の幅圧下用金型と、
幅圧下1回毎に前記熱間スラブを搬送する搬送ピッチを、前記第1金型傾斜部のスラブ搬送方向の長さよりも長く、かつ前記傾斜部間金型平行部のスラブ搬送方向の長さよりも短くする制御部と、を備えることを特徴とする熱間スラブ用幅圧下装置。
[2]熱間スラブから熱延鋼板を製造する熱間圧延工程で、前記熱間スラブが加熱炉を出てから水平圧延されるまでの間に、前記熱間スラブの幅方向に相対峙して設置され、前記熱間スラブを搬送させながら幅方向の両側から間欠的に前記熱間スラブを幅圧下する1対の幅圧下用金型を用いて、前記熱間スラブを幅圧下する装置であって、
前記熱間スラブと接する面に、スラブ搬送方向に平行な金型平行部と、スラブ搬送方向の逆方向に向かって幅方向に広がる第1金型傾斜部と、傾斜部間金型平行部と、スラブ搬送方向の逆方向に向かって幅方向に広がる第2金型傾斜部と、傾斜部間金型平行部と、スラブ搬送方向の逆方向に向かって幅方向に広がる第3金型傾斜部と、がスラブ搬送方向先端側から順に形成されている1対の幅圧下用金型と、
幅圧下1回毎に前記熱間スラブを搬送する搬送ピッチを、前記第1金型傾斜部のスラブ搬送方向の長さよりも長く、かつ2つの前記傾斜部間金型平行部のスラブ搬送方向の長さのうち少なくとも1つよりも短くする制御部と、を備えることを特徴とする熱間スラブ用幅圧下装置。
[3]熱間スラブから熱延鋼板を製造する熱間圧延工程で、前記熱間スラブが加熱炉を出てから水平圧延されるまでの間に、前記熱間スラブの幅方向に相対峙して設置されて前記熱間スラブを搬送させながら幅方向の両側から間欠的に前記熱間スラブを幅圧下する1対の幅圧下用金型を用いて、前記熱間スラブを幅圧下する方法であって、
前記1対の幅圧下用金型は、前記熱間スラブと接する面に、スラブ搬送方向に平行な金型平行部と、スラブ搬送方向の逆方向に向かって幅方向に広がる第1金型傾斜部と、傾斜部間金型平行部と、スラブ搬送方向の逆方向に向かって幅方向に広がる第2金型傾斜部と、がスラブ搬送方向先端側から順に形成されており、
幅圧下1回毎に前記熱間スラブを搬送する搬送ピッチを、前記第1金型傾斜部のスラブ搬送方向の長さよりも長く、かつ前記傾斜部間金型平行部のスラブ搬送方向の長さよりも短くすることを特徴とする熱間スラブの幅圧下方法。
[4]熱間スラブから熱延鋼板を製造する熱間圧延工程で、前記熱間スラブが加熱炉を出てから水平圧延されるまでの間に、前記熱間スラブの幅方向に相対峙して設置されて前記熱間スラブを搬送させながら幅方向の両側から間欠的に前記熱間スラブを幅圧下する1対の幅圧下用金型を用いて、前記熱間スラブを幅圧下する方法であって、
前記1対の幅圧下用金型は、前記熱間スラブと接する面に、スラブ搬送方向に平行な金型平行部と、スラブ搬送方向の逆方向に向かって幅方向に広がる第1金型傾斜部と、傾斜部間金型平行部と、スラブ搬送方向の逆方向に向かって幅方向に広がる第2金型傾斜部と、傾斜部間金型平行部と、スラブ搬送方向の逆方向に向かって幅方向に広がる第3金型傾斜部と、がスラブ搬送方向先端側から順に形成されており、
幅圧下1回毎に前記熱間スラブを搬送する搬送ピッチを、前記第1金型傾斜部のスラブ搬送方向の長さよりも長く、かつ2つの前記傾斜部間金型平行部のスラブ搬送方向の長さのうち少なくとも1つよりも短くすることを特徴とする熱間スラブの幅圧下方法。
[5]前記[3]または[4]に記載の幅圧下方法で圧下した熱間スラブを用いて熱延鋼板を製造することを特徴とする熱延鋼板の製造方法。
[6]前記熱延鋼板がAPI規格X60以上の強度を有することを特徴とする前記[5]に記載の熱延鋼板の製造方法。
本発明によれば、設備負荷を軽減しつつ、スリップを起こすことなく、大幅圧下を可能とする。
図1は本発明の熱間スラブ用幅圧下装置に用いる幅圧下用金型(二段金型)の模式図である。 図2は本発明の熱間スラブ用幅圧下装置に用いる幅圧下用金型(三段金型)の模式図である。 図3は本発明の熱間スラブ用幅圧下装置の構成を説明するための模式図である。
以下では、本発明の熱延鋼板の製造方法、該製造方法で実施される熱間スラブの幅圧下方法、該幅圧下方法に用いる熱間スラブ用幅圧下装置について順に説明する。
本発明では、熱間スラブの幅圧下方法で、熱間スラブから熱延鋼板を製造する熱間圧延工程で、熱間スラブが加熱炉を出てから水平圧延されるまでの間に、熱間スラブの幅方向に相対峙して設置され、熱間スラブを搬送させながら幅方向の両側から間欠的に熱間スラブを幅圧下する1対の幅圧下用金型を用いて、熱間スラブを幅圧下する。
この幅圧下用金型としては、二段金型と三段金型とが挙げられる。二段金型は、熱間スラブと接する面に、スラブ搬送方向に平行な金型平行部と、スラブ搬送方向の逆方向に向かって幅方向に広がる第1金型傾斜部と、傾斜部間金型平行部と、スラブ搬送方向の逆方向に向かって幅方向に広がる第2金型傾斜部と、がスラブ搬送方向先端側から順に形成されている。
また、三段金型は、熱間スラブと接する面に、スラブ搬送方向に平行な金型平行部と、スラブ搬送方向の逆方向に向かって幅方向に広がる第1金型傾斜部と、傾斜部間金型平行部と、スラブ搬送方向の逆方向に向かって幅方向に広がる第2金型傾斜部と、傾斜部間金型平行部と、スラブ搬送方向の逆方向に向かって幅方向に広がる第3金型傾斜部と、がスラブ搬送方向先端側から順に形成されている。
更に、上記幅圧下方法では、幅圧下1回毎に熱間スラブを搬送する搬送ピッチを、第1金型傾斜部のスラブ搬送方向の長さよりも長く、かつ少なくとも1つの傾斜部間金型平行部のスラブ搬送方向の長さよりも短くする点を特徴とし、この構成により設備負荷を軽減しつつ、スリップを起こすことなく、大幅圧下を可能とする。
<熱延鋼板の製造方法>
本発明の熱延鋼板の製造方法は、熱間スラブから鋼帯を製造するものであり、工程順に、加熱工程、粗圧延工程、仕上げ圧延工程、冷却工程、巻取工程に大別される。以下、加熱工程側を上流、巻取工程側を下流側として、本発明の熱延鋼板の製造方法の一例を説明する。
加熱工程では、熱間スラブが、加熱炉で1100〜1300℃まで加熱され、その後に続く工程へ搬送するためのテーブル上に抽出される。
粗圧延工程では、搬送されてきたスラブにそれぞれ少なくとも一対のロールを具備した幅圧延機と粗圧延機とによって、幅圧延と水平圧延が行われる。幅圧延機、粗圧延機は、夫々、上流側と下流側のいずれか一箇所以上に配置されている。幅圧延および水平圧延は、下流工程側に向けて前進方向に行われる場合と、上流工程側に向けて後進して行われる場合とがある。さらに粗圧延工程は、幅圧延および水平圧延が前進のみで行われる場合、または前進と後進が少なくとも二回以上繰り返される場合がある。粗圧延工程では、以上の操作によってスラブを所定の幅、厚さのシートバーにする。
また、粗圧延工程では、粗圧延機よりも上流側に、スラブを幅圧下方向に圧下するための幅圧下装置が配置されている。この幅圧下装置は、スラブの幅圧下効率が幅圧延機よりもよいために、スラブの幅を大きく減少させる場合に使用される。本発明にかかる幅圧下装置および幅圧下方法の詳細に関しては後述する。
仕上げ圧延工程では、上下一対のロールを配置した水平圧延機を少なくとも一基以上有している仕上げ圧延機を用いてシートバーを水平圧延する。このときの水平圧延は一方向で行われる。
冷却工程では、搬送されている仕上げ圧延後の鋼板に対して例えば水柱を噴射して冷却する工程である。API規格X60以上の高張力鋼板では強度および靭性を向上させるため、大流量の水を噴射する。
巻取工程では、冷却された鋼板をコイル状に巻き取る。
本発明の熱延鋼板の製造方法では、後述する特定の幅圧下を行うため、API規格X60以上の強度を有する熱延鋼板の製造においても、設備負荷を軽減しつつ、スリップを起こすことなく、大幅圧下をすることができる。
<熱間スラブの幅圧下方法>
前述したように、本発明の熱間スラブの幅圧下方法では、特定の形状を有する1対の幅圧下用金型を用いて熱間スラブを圧下し、熱間スラブの搬送ピッチを制御する点を特徴とする。
上記の幅圧下用金型は、前述したように、二段金型と三段金型とが挙げられる。二段金型は、熱間スラブと接する面に、スラブ搬送方向に平行な金型平行部と、スラブ搬送方向の逆方向に向かって幅方向に広がる第1金型傾斜部と、傾斜部間金型平行部と、スラブ搬送方向の逆方向に向かって幅方向に広がる第2金型傾斜部と、がスラブ搬送方向先端側から順に形成されている。
また、三段金型は、熱間スラブと接する面に、スラブ搬送方向に平行な金型平行部と、スラブ搬送方向の逆方向に向かって幅方向に広がる第1金型傾斜部と、傾斜部間金型平行部と、スラブ搬送方向の逆方向に向かって幅方向に広がる第2金型傾斜部と、傾斜部間金型平行部と、スラブ搬送方向の逆方向に向かって幅方向に広がる第3金型傾斜部と、がスラブ搬送方向先端側から順に形成されている。
以下では、幅圧下用金型として、図1および図2を参照しながら、二段金型12および三段金型13を挙げて、これらの構成を説明しつつ、上記特徴について述べる。なお、例示はしないが、本発明の幅圧下用金型は、四段以上の金型であってもよい。
(二段金型12)
図1は、本発明の熱間スラブの幅圧下方法で用いる幅圧下用金型(二段金型12)の模式図である。熱間スラブ20の幅圧下に用いられる二段金型12は、図1に示すように、スラブ搬送方向出側の圧下面に熱間スラブ20の側面に平行な金型平行部121を有し、この金型平行部121に連続して熱間スラブ20の搬送方向の逆方向(入側方向)に向かって傾斜角αで広がる第1金型傾斜部122と、熱間スラブ20の搬送方向の逆方向(入側方向)にさらに続く傾斜部間金型平行部123と、熱間スラブ20の搬送方向の逆方向(入側方向)に向かって傾斜角αで広がる第2金型傾斜部124を有している。
金型平行部121および傾斜部間金型平行部123と、熱間スラブ20の搬送方向に平行な鉛直面とは平行とするが、金型平行部121および傾斜部間金型平行部123が、熱間スラブ20の搬送方向に平行な鉛直面となす角度は、±4度以内であればスリップ防止に十分である。また、第1金型傾斜部122、第2金型傾斜部124が熱間スラブ20の搬送方向に平行な鉛直面となす角度(上記α、α)は、5度以上あることが好ましい。
そして、当該圧下パス((N+1)パス(N:自然数))では、金型平行部121を前圧下パス(Nパス)で、傾斜部間金型平行部123にて圧下された面に当てることにより、熱間スラブ20が搬送方向にスリップすることを防止する。
二段金型12の形状は、傾斜部間金型平行部123の長さx1が搬送ピッチ(送りピッチ)fより長いことを特徴とする。傾斜部間金型平行部123の長さx1が搬送ピッチfより長いとき、プレス時の荷重に影響する熱間スラブ20と二段金型12との接触長L(圧下時に金型と前圧下で変形したスラブが接触する長さL)は(1)式によって決定される。
Figure 0006627730
なお、(1)式中、Lが接触長(mm)であり、fが搬送ピッチ(mm)であり、w1が金型傾斜部122による圧下量(mm)であり、w2が金型傾斜部124による圧下量(mm)であり、αは、第1金型傾斜部122の傾斜角度(°)であり、αは、第2金型傾斜部124の傾斜角度(°)である(図1参照)。
新たに大幅圧下を行うために、二段金型12の形状を開発するためには、予め、設備のスペックなどから目標とする幅圧下荷重Fを決定し、(2)式を満たす熱間スラブ20と二段金型12の接触長Lを求めることが好ましい。
Figure 0006627730
ここで、kは変形抵抗、Qpは圧下力関数、hはスラブ厚であり、変形抵抗は例えば圧縮試験などで値を求めることができる。
上記方法では全ての成分の鋼に対して、変形抵抗を求めなければ、製造する全ての鋼板に対して試験しなければならないが、例えば、実際に製造し、荷重を測定し、変形抵抗を逆算することもできる。
一般鋼と比較し、高張力鋼板は変形抵抗kの値が増大するため、荷重を低減させようと検討する場合、スラブ厚hまたは、接触長Lの値を小さくすることが考えられる。接触長Lの値を小さくするということは、圧下を小刻みに行うということである。
スラブ厚hは小さくすればするほど荷重は低減するが、スラブ厚hを過度に低減すると幅圧下時に座屈してしまうため、下限は200mmとすることが好ましい。
搬送ピッチfの値を大きくすると接触長が増大し、荷重が過大になるため、上限は特に限定しないが設備の耐荷重によって決めることが好ましい。一方で搬送ピッチfの値を小さくすると荷重は低減するが、全長をプレスするための、プレス回数が増大するため、生産能率が低下する。具体的には下限を160mmとすることが好ましい。
二段金型12における傾斜部間金型平行部123の長さx1が搬送ピッチf以下になると、(1)式が成り立たず、接触長Lが増大し、設備負荷が増大してしまうため、搬送ピッチf超とすることが好ましい。
また、x1の値が増大すると荷重は低減するが、αの値が増大し、ドッグボーンと呼ばれる、幅圧下によって特に幅端部の厚みが増大する形状となり、次工程の粗圧延の水平圧延によって、幅が増え、全体としての幅圧下量が低下する形状となるため、x1は350mm以下とすることが好ましい。
また、傾斜部間金型平行部123の長さx1は、搬送ピッチfよりも長く、その差が大きくなるほど、接触長Lが短くなるため好ましいが、搬送ピッチfが過度に短くなると幅圧下回数が増大するため好ましくない。また、傾斜部間金型平行部123の長さx1は、搬送ピッチf以下であると荷重低減効果が得られなくなるため、傾斜部間金型平行部123の長さx1は、搬送ピッチfに対して、1.01〜2.00倍であることが好ましい。
スリップ防止のために、前パスで傾斜部間金型平行部123で圧下された熱間スラブ20の長手領域については、搬送ピッチfで搬送した後に金型平行部121で圧下を行う必要がある。また、熱間スラブの搬送にはばらつきが生じることがあるため、その際には搬送ピッチfが例えば100mm前後ばらついても前述の位置に移動させる必要があり、金型平行部121と傾斜部間金型平行部123の間の第1金型傾斜部122の長手方向距離は(f−100)mm未満とすることが好ましい。
このように、上述したw1、f、x1は、以下の式(3)を満たす。
w1/tanα1+100<f<x1 ・・・(3)
式(3)の左の不等式(w1/tanα1+100<f)を満たせば、搬送ピッチfが100mmばらついても傾斜部間金型平行部123で圧下された熱間スラブ20の部分が、搬送ピッチfで搬送した後に金型平行部121で圧下され、スリップが防止される。また、式(3)の右の不等式(f<x1)を満たせば、幅圧下荷重の低減効果が得られる。
なお、式(3)で、搬送ピッチfのばらつきを考慮した+100の項はそれぞれの幅圧下設備によってことなり、その設備の能力によって決められる。ばらつきがなければ、+100の項はゼロとなり不要である。
また、二段金型12における傾斜部間金型平行部123の圧下量w1の値が過大になると、ドッグボーンと呼ばれる幅圧下によって特に幅端部の厚みが増大する形状となり、次工程の粗圧延の水平圧延によって、幅が増え、全体としての幅圧下量が低下することがある。よって、w1の値は想定している最大幅圧下量の1/4の±25%にすることが好ましい。なお、最大幅圧下量とは、幅圧下量を変化させながら、熱間スラブを搬送させる場合における最大の幅圧下量のことを指す。また、幅圧下量を一定とする場合には、最大幅圧下量は、その一定の幅圧下量のことを指す。
(三段金型13)
図2は、本発明の熱間スラブの幅圧下方法で用いる幅圧下用金型(三段金型13)の模式図である。熱間スラブ20の幅圧下に用いられる三段金型13は、図2に示すように、スラブ搬送方向出側の圧下面に熱間スラブ20の側面に平行な金型平行部131を有し、この金型平行部131に連続して熱間スラブ20の搬送方向の逆方向(入側方向)に向かって傾斜角αで広がる第1金型傾斜部132と、熱間スラブ20の搬送方向の逆方向(入側方向)にさらに続く傾斜部間金型平行部133と、熱間スラブ20の搬送方向の逆方向(入側方向)に向かって傾斜角αで広がる第2金型傾斜部134と、熱間スラブ20の搬送方向の逆方向(入側方向)にさらに続く傾斜部間金型平行部135と、熱間スラブ20の搬送方向の逆方向(入側方向)に向かって傾斜角αで広がる第3金型傾斜部136を有している。
金型平行部131および傾斜部間金型平行部133、135と、熱間スラブ20の搬送方向に平行な鉛直面とは平行とするが、金型平行部131および傾斜部間金型平行部133、135が、熱間スラブ20の搬送方向に平行な鉛直面となす角度は、±4度以内であればスリップ防止に十分である。また、第1金型傾斜部132、第2金型傾斜部134、第3金型傾斜部136が熱間スラブ搬送方向に平行な鉛直面となす角度(上記α、α、α)は、5度以上あることが好ましい。
そして、当該圧下パス((N+1)パス)では金型平行部131を前圧下パス(Nパス)にて傾斜部間金型平行部135にて圧下された面に当てることにより、熱間スラブ20が搬送方向にスリップすることを防止するものである。
本発明では、金型の形状は中間平行部135の長さx2が送りピッチfより長いことを特徴とする。中間平行部135の長さx2が送りピッチfより長いとき、プレス時の荷重に影響する熱間スラブ20と3段金型13との接触長Lは(4)式によって決定される。
Figure 0006627730
新たに大幅圧下を行うために、金型の形状を開発するためには、予め、設備のスペックなどから目標とする幅圧下荷重Fを決定し、(4)式を満たす熱間スラブと金型の接触長Lを求めることが好ましい。
二段金型のときと同様に三段金型では、スラブ厚hは小さくすればするほど荷重は低減するが、スラブ厚hを過度に低減すると幅圧下時に座屈してしまうため、下限は200mmとすることが好ましい。
搬送ピッチfの値を大きくすると接触長が増大し、荷重が過大になるため、上限は特に限定しないが設備の耐荷重によって決めることが好ましい。一方で搬送ピッチfの値を小さくすると荷重は低減するが、全長プレスするための、プレス回数が増大するため、生産能率が低下する。具体的には下限を160mmとすることが好ましい。
傾斜部間金型平行部133の長さx1の調整により、ドッグボーン高さの長手方向ムラを低減させることができ、x1は30mm程度とすればよい。
三段金型13における傾斜部間金型平行部135の長さx2が搬送ピッチf以下になると、(4)式が成り立たず、接触長が増大し、設備負荷が増大してしまうため、搬送ピッチf超とすることが好ましい。また、x2の値が増大すると荷重は低減するが、αおよびαの値が増大し、ドッグボーンと呼ばれる幅圧下によって特に幅端部の厚みが増大する形状となり、次工程の粗圧延の水平圧延によって、幅が増え、全体としての幅圧下量が低下する形状となるため、350mm以下とすることが好ましい。
また、傾斜部間金型平行部135の長さx2は、搬送ピッチfよりも長く、その差が大きくなるほど、接触長Lが短くなるため好ましいが、搬送ピッチfが過度に短くなると幅圧下回数が増大するため好ましくない。また、傾斜部間金型平行部135の長さx2は搬送ピッチf以下であると荷重低減効果が得られなくなるため、傾斜部間金型平行部135の長さx2は、搬送ピッチfに対して、1.01〜2.00倍であることが好ましい。
スリップ防止のためには、前パスで傾斜部間金型平行部133で圧下された熱間スラブ20の長手位置が、搬送ピッチfで搬送した後に金型平行部131で圧下を行う必要がある。また、搬送ピッチfが100mm前後ばらついても前述の位置に移動させる必要があるため、金型平行部131と傾斜部間金型平行部133の間の長手方向距離は(f−100)mm未満とすることが好ましい。
上述したw1、f、x1、x2は、以下の式(5)または式(6)を満たす。
w1/tanα1+100<f<x1 ・・・(5)
w1/tanα1+100<f<x2 ・・・(6)
式(5)、式(6)の左の不等式(w1/tanα1+100<f)を満たせば、搬送ピッチfが100mmばらついても傾斜部間金型平行部133で圧下された熱間スラブ20の部分が、搬送ピッチfで搬送した後に金型平行部131で圧下され、スリップが防止される。また、式(5)、式(6)の右の不等式(f<x1、f<x2)を満たせば、幅圧下荷重の低減効果が得られる。
なお、式(5)、式(6)で、搬送ピッチfのばらつきを考慮した+100の項はそれぞれの幅圧下設備によってことなり、その設備の能力によって決められる。ばらつきがなければ、+100の項はゼロとなり不要である。
また、三段金型13における傾斜部間金型平行部圧下量w1+w2の値が過大になると、ドッグボーンと呼ばれる幅圧下によって特に幅端部の厚みが増大する形状となり、次工程の粗圧延の水平圧延によって、幅が増え、全体としての幅圧下量が低下することがある。よってw1+w2の値は想定している最大幅圧下量の1/4の±25%にすることが好ましい。
また、本発明の幅圧下方法では、幅圧下用金型を二段金型12、三段金型13のいずれとした場合でも、スラブ厚が薄く、幅圧下量が大きい場合には座屈が懸念される。座屈防止を目的にロールを配置することもできる。ロールのバレル長は300〜400mm程度であり、金型圧下位置近傍にてスラブ幅中央部を上下から押さえて座屈を抑制する。このとき、座屈防止ロールの高さ位置は荷重によって制御してもよいし、座屈防止ロールと熱間スラブ20が接触する位置としても良い。
このとき、二段金型、三段金型、更には四段以上の金型のいずれであっても、座屈防止ロールに掛かる荷重は大幅圧下ほど大きくなるため、耐荷重は、最大荷重が1200kN掛かることを前提に設計することが好ましい。
<熱間スラブ用幅圧下装置>
図3は本発明の熱間スラブ用幅圧下装置の構成を説明するための模式図である。図3に示すように、本発明の熱間スラブ用幅圧下装置10は、前述した幅圧下用金型(例えば、二段金型12、三段金型13)と、制御部11とを有し、制御部11が、幅圧下1回毎に熱間スラブ20を搬送する搬送ピッチを、少なくとも1つの金型中間部のスラブ搬送方向の長さよりも短くすることを特徴とする。
制御部11としては、特に限定されないが、CPU(Central Processing Unit)を有するコンピュータ等の情報処理装置とすることができる。
以上説明したように、本発明によれば、設備負荷を軽減しつつ、スリップを起こすことなく、大幅圧下を可能とする。本発明によれば、例えば高強度鋼板の400mmを超える大幅圧下を可能とする。
次に、この発明を実施例により説明する。
本実施例で使用する装置では、装置の耐荷重について、幅圧下荷重が19600kN(2000tonf)を超えた場合、故障のリスクが高くなるため、19600kN(2000tonf)以下になったときをOKとし、超えたときをNGとした。使用する設備によって目標の荷重設定は異なるが、本発明の効果である荷重低減効果は本実施例に限らず発生するものである。
比較的熱間変形抵抗の低い極低炭のスラブ(成分組成は、質量%で、C:0.001%、Mn:0.2%、P:0.01%、Al:0.03%、Ti:0.02%、残部はFeおよび不可避的不純物である。)と熱間変形抵抗の高いラインパイプ用X70のスラブ(成分組成は、質量%で、C:0.070%、Si:0.1%、Mn:1.8%、P:0.01%、Al:0.03%、Nb:0.04%、Ti:0.01%、Mo:0.2%、残部はFeおよび不可避的不純物である。)を加熱炉にて1200℃に加熱した後、スラブを抽出した。スラブの寸法は高さ220mm、幅1950mm、長さ9000mmとした。
表1では、幅圧下に用いた金型A〜Eの寸法を示す。金型A〜Eの平行部121(131)の長さは500mmとした。表1に各寸法が記載されている従来金型Aと本発明の寸法で製作された金型Bを使用し、幅圧下を実施した。
表2では従来例および実施例の製造条件と結果を示す表である。
Figure 0006627730
Figure 0006627730
表2にプレス条件および幅圧下荷重を記載する。このときの幅圧下荷重は全長プレスしたときの最大荷重値を示す。
従来方法で製作した金型Aでは極低炭では幅圧下荷重が13700kN(1398tonf)であったが、X70では19727kN(2013tonf)と荷重が高く、19600kN(2000tonf)を超え、装置故障の懸念があり、工程的に使うことは難しかった。
一方、本発明の寸法で製造した金型Bでは極低炭、X70ともに金型Aと比較し低下しており、荷重が高かったX70の成分でも15778kN(1610tonf)と大幅に荷重が低減し、装置が安全に使える範囲の荷重であった。
いずれの条件で行った幅圧下を行ったスラブは粗圧延、仕上げ圧延、冷却、巻取工程を問題なく通過することが出来、最終的な製品厚がスラブ幅に対し、350mm以上減らすことが出来た。
次に、圧下条件を変更した実施例について説明する。
表3は実施例および比較例の製造条件と結果を示す表である。表3に実施例および比較例の製造条件を記す。各スラブを加熱炉にて1200℃に加熱した後、スラブを抽出した。
金型の寸法はそれぞれ表1に記載する。
Figure 0006627730
発明例においては、いずれの条件においてもプレス荷重が19600kN(2000tonf)以下での製造が出来た。また、その後の工程である粗圧延、仕上げ圧延、冷却、巻取工程を問題なく通過することができ、最終的な製品厚がスラブ幅に対し、350mm以上減らすことができた。
比較例2、3では搬送ピッチをx1およびx2のいずれよりも長い値とした。その結果プレス荷重がいずれも19600kN(2000tonf)を超え、装置故障の懸念があり、工程的に使うことは難しかった。
比較例では搬送ピッチを150mmとし、第1金型傾斜部のスラブ搬送方向長さ以下とした結果、スリップが発生し、スラブが前に進まなくなり、プレスすることが出来なかった。
12 二段金型
121 金型平行部
122 第1金型傾斜部
123 傾斜部間金型平行部
124 第2金型傾斜部
13 三段金型
131 金型平行部
132 第1金型傾斜部
133 傾斜部間金型平行部
134 第2金型傾斜部
135 傾斜部間金型平行部
136 第3金型傾斜部
20 熱間スラブ

Claims (6)

  1. 熱間スラブから熱延鋼板を製造する熱間圧延工程で、前記熱間スラブが加熱炉を出てから水平圧延されるまでの間に、前記熱間スラブの幅方向に相対峙して設置され、前記熱間スラブを搬送させながら幅方向の両側から間欠的に前記熱間スラブを幅圧下する1対の幅圧下用金型を用いて、前記熱間スラブを幅圧下する装置であって、
    前記熱間スラブと接する面に、スラブ搬送方向に平行な金型平行部と、スラブ搬送方向の逆方向に向かって幅方向に広がる第1金型傾斜部と、傾斜部間金型平行部と、スラブ搬送方向の逆方向に向かって幅方向に広がる第2金型傾斜部と、がスラブ搬送方向先端側から順に形成されている1対の幅圧下用金型と、
    幅圧下1回毎に前記熱間スラブを搬送する搬送ピッチを、前記第1金型傾斜部のスラブ搬送方向の長さよりも長く、かつ前記傾斜部間金型平行部のスラブ搬送方向の長さが前記搬送ピッチの1.01〜2.00倍になるように前記搬送ピッチを制御する制御部と、を備えることを特徴とする熱間スラブ用幅圧下装置。
  2. 熱間スラブから熱延鋼板を製造する熱間圧延工程で、前記熱間スラブが加熱炉を出てから水平圧延されるまでの間に、前記熱間スラブの幅方向に相対峙して設置され、前記熱間スラブを搬送させながら幅方向の両側から間欠的に前記熱間スラブを幅圧下する1対の幅圧下用金型を用いて、前記熱間スラブを幅圧下する装置であって、
    前記熱間スラブと接する面に、スラブ搬送方向に平行な金型平行部と、スラブ搬送方向の逆方向に向かって幅方向に広がる第1金型傾斜部と、傾斜部間金型平行部と、スラブ搬送方向の逆方向に向かって幅方向に広がる第2金型傾斜部と、傾斜部間金型平行部と、スラブ搬送方向の逆方向に向かって幅方向に広がる第3金型傾斜部と、がスラブ搬送方向先端側から順に形成されている1対の幅圧下用金型と、
    幅圧下1回毎に前記熱間スラブを搬送する搬送ピッチを、前記第1金型傾斜部のスラブ搬送方向の長さよりも長く、かつ前記第2金型傾斜部と前記第3金型傾斜部との間の前記傾斜部間金型平行部のスラブ搬送方向の長さが前記搬送ピッチの1.01〜2.00倍になるように前記搬送ピッチを制御する制御部と、を備えることを特徴とする熱間スラブ用幅圧下装置。
  3. 熱間スラブから熱延鋼板を製造する熱間圧延工程で、前記熱間スラブが加熱炉を出てから水平圧延されるまでの間に、前記熱間スラブの幅方向に相対峙して設置されて前記熱間スラブを搬送させながら幅方向の両側から間欠的に前記熱間スラブを幅圧下する1対の幅圧下用金型を用いて、前記熱間スラブを幅圧下する方法であって、
    前記1対の幅圧下用金型は、前記熱間スラブと接する面に、スラブ搬送方向に平行な金型平行部と、スラブ搬送方向の逆方向に向かって幅方向に広がる第1金型傾斜部と、傾斜部間金型平行部と、スラブ搬送方向の逆方向に向かって幅方向に広がる第2金型傾斜部と、がスラブ搬送方向先端側から順に形成されており、
    幅圧下1回毎に前記熱間スラブを搬送する搬送ピッチを、前記第1金型傾斜部のスラブ搬送方向の長さよりも長く、かつ前記傾斜部間金型平行部のスラブ搬送方向の長さが前記搬送ピッチの1.01〜2.00倍になるように前記搬送ピッチを制御することを特徴とする熱間スラブの幅圧下方法。
  4. 熱間スラブから熱延鋼板を製造する熱間圧延工程で、前記熱間スラブが加熱炉を出てから水平圧延されるまでの間に、前記熱間スラブの幅方向に相対峙して設置されて前記熱間スラブを搬送させながら幅方向の両側から間欠的に前記熱間スラブを幅圧下する1対の幅圧下用金型を用いて、前記熱間スラブを幅圧下する方法であって、
    前記1対の幅圧下用金型は、前記熱間スラブと接する面に、スラブ搬送方向に平行な金型平行部と、スラブ搬送方向の逆方向に向かって幅方向に広がる第1金型傾斜部と、傾斜部間金型平行部と、スラブ搬送方向の逆方向に向かって幅方向に広がる第2金型傾斜部と、傾斜部間金型平行部と、スラブ搬送方向の逆方向に向かって幅方向に広がる第3金型傾斜部と、がスラブ搬送方向先端側から順に形成されており、
    幅圧下1回毎に前記熱間スラブを搬送する搬送ピッチを、前記第1金型傾斜部のスラブ搬送方向の長さよりも長く、かつ前記第2金型傾斜部と前記第3金型傾斜部との間の前記傾斜部間金型平行部のスラブ搬送方向の長さが前記搬送ピッチの1.01〜2.00倍になるように前記搬送ピッチを制御することを特徴とする熱間スラブの幅圧下方法。
  5. 請求項3または4に記載の幅圧下方法で圧下した熱間スラブを用いて熱延鋼板を製造することを特徴とする熱延鋼板の製造方法。
  6. 前記熱延鋼板がAPI規格X60以上の強度を有することを特徴とする請求項5に記載の熱延鋼板の製造方法。
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