以下添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明し、本発明の理解に供する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
[検査支援システム10]
本発明の実施形態に係る検査支援システム10は、例えば病院、薬局、又は介護老人保健施設などの医療機関で使用される。前記検査支援システム10を操作するユーザーは、例えば医師、看護師、又は薬剤師などの医療従事者である。なお、本実施形態において前記検査支援システム10は、例えば電子カルテシステム、オーダーリングシステム、レセプトシステム、又はこれらと連携可能なシステムである。
図1に示されるように、前記検査支援システム10は、サーバー1、クライアント端末2、調剤機器3、及びプリンター4などを備える。なお、前記サーバー1単体を本発明に係る検査支援システムとして捉えてもよい。前記サーバー1、前記クライアント端末2、前記調剤機器3、及び前記プリンター4は、通信網5を介して無線又は有線で通信可能に接続される。前記通信網5は、LAN、WAN、インターネット、又はイントラネットなどである。また、前記サーバー1には、電子カルテシステム、オーダーリングシステム、又はレセプトシステムなどの上位システム6が前記通信網5を介して接続される。
前記上位システム6は、記憶部61及び制御部62などを備える。前記制御部62は、CPU、RAM、及びROMなどを含む。前記記憶部61は、患者ごとのホスト側患者データ及び処方データなどの記憶に用いられる。具体的に、前記制御部62は、ユーザー操作に基づいて患者ごとのプロファイルを示すホスト側患者データ、及び患者ごとの処方内容を示す処方データなどの登録操作を受け付けて記憶部61に記憶させる。
前記ホスト側患者データには、患者が入院中であるか否かなどを示す入院関連情報、及び患者の身長、体重などを示す身体情報が含まれる。前記身体情報には、患者の身長を測定した時期を示す身長測定時期、及び体重を測定した時期を示す体重測定時期などの身体測定時期も含まれる。また、前記制御部62は、前記記憶部61に既に記憶されている前記入院関連情報又は前記身体情報をユーザー操作に応じて更新することも可能である。なお、前記制御部62は、患者の体重測定に用いられる体重計の測定結果(体重、体重測定時期)、又は患者の身長測定に用いられる身長計の測定結果(身長、身長測定時期)を受信し、前記測定結果に応じて前記身体情報における身長、身長測定時期、体重、体重測定時期などを更新してもよい。
そして、前記検査支援システム10において、前記サーバー1は、前記上位システム6の前記記憶部61から前記ホスト側患者データ及び前記処方データなどの情報を読み出すことが可能である。前記サーバー1では、前記上位システム6から取得される前記ホスト側患者データ及び前記処方データが蓄積して記憶される。なお、前記サーバー1が、前記前記上位システム6から送信される前記ホスト側患者データ及び前記処方データなどの情報を受信することにより、前記サーバー1が前記ホスト側患者データ及び前記処方データを取得してもよい。
前記サーバー1が前記上位システム6から取得する前記ホスト側患者データには、例えば患者の患者コード、患者名、年齢、性別、前記入院関連情報、前記身体情報、妊娠有無、飲酒有無、喫煙有無、病棟、病名コード、病名(疾患)、担当医師、担当薬剤師、及び検査データなどが含まれる。前記患者コードは、患者を識別するための患者識別情報の一例である。
前記入院関連情報には、患者の患者コード、患者名、入院中であるか否か、入院日、退院日、及び転院日などの患者の入院に関する情報が含まれる。なお、前記入院関連情報は、患者が入院中であるか否かを判断することが可能な情報であればよく、他のデータ構造を有するものであってもよい。例えば、前記入院関連情報に、入院中であるか否かを直接示す情報が含まれていなくても、入院日、退院日及び転院日の情報が含まれていれば、その情報に基づいて患者が入院中であるか否かを判断することは可能である。
前記身体情報には、患者の患者コード、患者名、体重、体重測定時期、身長、身長測定時期などの患者の身体に関する情報が含まれる。なお、前記身体情報は、患者の身体に関する測定結果であり、体重及び身長に限らず、例えば視力、聴力、又は体脂肪率などに関する測定結果及び測定時期などが含まれていてもよい。
前記検査データには、患者の患者コード、患者名、検査項目を示す検査コード、検査名称、検査実施時期、及び検査結果などが含まれる。前記検査コードは、検査項目を識別するための検査項目識別情報の一例である。なお、前記検査データは、前記ホスト側患者データ及び前記処方データとは別に前記サーバー1に入力されてもよい。例えば、前記検査データは、検査を実施する検査機関から提供されるCD−ROMなどの記録媒体から読み取られること、又は前記検査機関から前記サーバー1に前記通信網5を介して送信されることが考えられる。
前記処方データは、患者が服用する一種類又は複数種類の薬品の情報を示すものであり、例えば患者の患者コード、患者名、薬品の薬品コード、薬品名称、用量、用法、服用開始日、服用終了日などの情報が含まれる。前記薬品コードは、薬品を識別するための薬品情報の一例であり、前記薬品コードに代えてJANコード又はYJコードが用いられてもよい。
[調剤機器3]
前記調剤機器3各々は、薬品を自動調剤する機器又は薬剤師による薬品の調剤作業を支援する機器である。例えば、前記調剤機器3各々は、錠剤分包機、散薬分包機、水剤分注機、PTPシート払出装置、混注装置、又はピッキング補助装置などである。例えば、前記錠剤分包機は、複数種類の錠剤が収容された複数の薬品カセットを有し、前記サーバー1から入力される調剤用データに従って、前記薬品カセットから錠剤を払い出して1服用分ごとに分包紙で包装する分包動作を実行する。前記散薬分包機は、前記サーバー1から入力される調剤用データに従って、投入された散薬を1服用分ごとに分包紙で包装する分包動作を実行する。前記ピッキング補助装置は、前記処方データとピッキングされた薬品の前記薬品情報とを照合して薬剤師による薬品の調剤作業を支援する。
[プリンター4]
前記プリンター4は、前記サーバー1又は前記クライアント端末2などから入力される印刷データに含まれる情報を紙などのシートに印刷する。例えば、前記プリンター4は、前記検査支援システム10において、処方箋、薬情、お薬手帳、薬袋、又は定期的検査管理シートなどの印刷に用いられる。なお、前記定期的検査管理シートは、薬品を服用する患者について実施すべき検査の検査項目及び検査時期などが予め定められたレイアウトで印刷される紙媒体である。
[クライアント端末2]
前記クライアント端末2は、制御部21、記憶部22、通信I/F23、表示装置24、操作装置25、及びドライブ装置26などを備えるコンピュータである。前記クライアント端末2は、薬剤師が前記処方データに基づく調剤を実施する調剤室100又は、薬剤師が薬剤の服薬に関する指導又は確認を実施する病棟200などに設けられる操作端末である。なお、前記クライアント端末2は、PDA、スマートフォン、又はタブレット端末などのモバイル端末であってもよい。
前記制御部21は、CPU、ROM、RAM、及びEEPROM(登録商標)などの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるための制御プログラムなどの情報が予め記憶される不揮発性の記憶部である。前記RAMは揮発性の記憶部、前記EEPROMは不揮発性の記憶部である。前記RAM及び前記EEPROMは、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、前記制御部21は、前記CPUを用いて、前記ROM、前記EEPROM、又は前記記憶部22に予め記憶された各種の制御プログラムに従って各種の処理を実行する。
前記記憶部22は、前記制御部21によって実行される各種のアプリケーションプログラム及び各種のデータが記憶されるハードディスク又はSSD等の不揮発性の記憶部である。具体的に、前記記憶部22には、オペレーティングシステム(OS)及びブラウザソフトなどのアプリケーションプログラムが記憶されるプログラム記憶部221が含まれる。前記ブラウザソフトは、前記通信網5を介して前記サーバー1にアクセスすることにより前記表示装置24に各種の操作画面などを表示させると共に、前記操作装置25を用いた前記操作画面に対する入力操作を前記サーバー1に伝達するためのアプリケーションソフトウェアである。具体的に、前記制御部21は、前記ブラウザソフトにより表示される操作画面の所定位置に、前記サーバー1に対応するURL(Universal Resource Locator)などのアドレス情報が入力された場合に、該アドレス情報に基づいて前記サーバー1にアクセスする。
前記通信I/F23は、前記通信網5を介して前記サーバー1、前記調剤機器3、及び前記プリンター4などの外部機器との間で、予め定められた通信プロトコルに従って無線又は有線でデータ通信を実行する通信インターフェースである。
前記表示装置24は、前記制御部21からの制御指示に従って各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイなどの表示部である。前記操作装置25は、前記クライアント端末2に各種の情報を入力するためにユーザーによって操作される操作部である。具体的に、前記操作装置25は、前記表示装置24に表示される各種の操作画面における入力操作を受け付けるキーボード及びマウス(ポインティングデバイス)を含む。また、前記操作装置25は、前記表示装置24に表示される各種の操作画面に対するタッチ操作を受け付けるタッチパネル、又は音声認識により各種情報の入力を受け付ける音声入力装置を含むものであってもよい。
前記ドライブ装置26は、前記OS及び前記ブラウザソフトなどのアプリケーションプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体261から前記OS又は前記ブラウザソフトなどを読み取ることが可能である。前記記録媒体261は、CD、DVD、BD、又はUSBメモリなどであり、前記ドライブ装置16は、CDドライブ、DVDドライブ、BDドライブ、又はUSBポートなどである。なお、前記ドライブ装置26は、記録媒体261から、前記処方データ、前記ホスト側患者データ、前記検査データなどを読み取る場合に用いられてもよい。
そして、前記検査支援システム10では、ユーザーによる前記クライアント端末2の操作に応じて、例えば薬剤師の調剤業務及び薬剤師の病棟薬剤業務に関する各種情報の表示、記録、及び印刷などが実行可能である。具体的に、本実施形態では、前記サーバー1と前記クライアント端末2とによりサーバクライアントシステムが構成されており、前記サーバー1が前記クライアント端末2のユーザー操作に応じて薬剤師の調剤業務及び薬剤師の病棟薬剤業務に関する各種情報の表示、記録、及び印刷などを実行する。そのため、以下に説明する「表示」、「操作」、「選択」、及び「入力」などは、前記クライアント端末2の前記表示装置24及び前記操作装置25を用いて行われるものとする。
なお、前記クライアント端末2に、後述する前記サーバー1と同様の機能を有する制御プログラムの一部又は全部がインストールされており、前記制御部21が、前記サーバー1から必要な情報を適宜取得して、前記調剤業務及び前記病棟薬剤業務に関する各種の表示、記録、及び印刷などを実行することも考えられる。
[サーバー1]
前記サーバー1は、制御部11、記憶部12、通信I/F13、表示装置14、操作装置15、及びドライブ装置16などを備えるコンピュータである。前記サーバー1は、前記検査支援システム10が使用される前記医療機関の内部又は外部に設けられる。
前記通信I/F13は、前記通信網5を介して前記クライアント端末2、前記調剤機器3、前記プリンター4、及び前記上位システム6などの外部機器との間で、所定の通信プロトコルに従って無線又は有線でデータ通信を実行するインターフェースである。
前記表示装置14は、前記制御部11からの制御指示に従って各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイなどの表示部である。前記操作装置15は、前記サーバー1に各種の情報を入力するためにユーザーによって操作される操作部である。具体的に、前記操作装置15は、前記表示装置14に表示される各種の操作画面における入力操作を受け付けるキーボード及びマウス(ポインティングデバイス)を含む。また、前記操作装置15は、前記表示装置14に表示される各種の操作画面に対するタッチ操作を受け付けるタッチパネル、又は音声認識により各種情報の入力を受け付ける音声入力装置を含むものであってもよい。
前記ドライブ装置16は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体161から検査支援プログラム又は各種の情報を読み取ることが可能である。前記記録媒体161は、CD、DVD、BD、又はUSBメモリなどであり、前記ドライブ装置16は、CDドライブ、DVDドライブ、BDドライブ、又はUSBポートなどである。そして、前記サーバー1では、前記制御部11により、前記ドライブ装置16を用いて前記記録媒体161から読み取られた前記検査支援プログラムが前記記憶部12に記憶される。なお、前記ドライブ装置16は、記録媒体161から、前記処方データ、前記ホスト側患者データ、前記検査データなどを読み取る場合に用いられてもよい。
前記制御部11は、CPU、ROM、RAM、及びEEPROM(登録商標)などの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるための検査支援プログラムなどの情報が予め記憶される不揮発性の記憶部である。前記RAMは揮発性の記憶部、前記EEPROMは不揮発性の記憶部である。前記RAM及び前記EEPROMは、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。また、前記制御部11は、時間を計時するシステムクロックを備えており、前記システムクロックから現在日時を取得することができる。そして、前記制御部11は、前記CPUを用いて、前記ROM、前記EEPROM、又は前記記憶部12に記憶されている前記検査支援プログラムに従って各種の処理を実行する。
例えば、前記制御部11は、前記上位システム6から前記処方データを取得し、前記処方データを前記記憶部12に記憶するための処理を実行する。具体的に、前記制御部11は、予め設定されたタイミングで前記上位システム6の前記記憶部61から前記処方データを読み出すことによって前記処方データを取得する。また、前記制御部11は、前記記憶部61に新たに前記処方データが記憶されたか否かを監視し、前記記憶部61に新たに前記処方データが記憶された場合に前記処方データを取得することも考えられる。さらに、前記制御部11は、前記記憶部61に記憶された前記処方データと前記記憶部12に記憶されている前記処方データとの間に差分が生じた場合に前記上位システム6から前記処方データを取得することも考えられる。なお、前記上位システム6が、前記処方データの登録又は変更に応じて前記処方データを前記サーバー1に送信することも考えられる。この場合、前記制御部11は、前記上位システム6から送信される前記処方データを受信し、前記処方データを前記記憶部12に記憶させる。
さらに、前記制御部11は、設定処理部110、第1取得処理部111、第2取得処理部112、第3取得処理部113、第4取得処理部114、第5取得処理部115、第1判定処理部116、第2判定処理部117、第3判定処理部118、第4判定処理部119、出力処理部120などを含む。具体的に、前記制御部11は、前記検査支援プログラムに従って各種の処理を実行することにより、各処理部として機能する。
前記設定処理部110は、薬品を服用する患者について実施するべき検査項目及び検査時期などを含む検査条件を操作入力に応じて任意に設定可能である。具体的に、前記設定処理部110は、前記検査条件を薬品ごとに個別に設定することが可能である。また、前記設定処理部110は、前記薬品ごとに対応する前記検査条件の内容を患者ごとに個別に設定することも可能である。具体的に、後述の薬品別検査条件情報D21には薬品ごとの前記検査条件が登録されており、後述の患者別検査条件情報D22には患者ごとの前記検査条件が登録されている。
前記第1取得処理部111は、患者が入院中であるか否かに関する前記入院関連情報を取得可能である。具体的に、前記第1取得処理部111は、前記上位システム6から前記ホスト側患者データを取得することにより前記入院関連情報を取得する。なお、前記第1取得処理部111は、前記ホスト側患者データのうち前記入院関連情報のみを前記上位システム6から取得してもよい。なお、前記記憶部12に記憶されている前記ホスト側患者データから前記入院関連情報を取得してもよい。そして、前記第1取得処理部111は、前記入院関連情報に基づいて後述の患者マスターD16(図3(B)参照)における患者が入院中であるか否か無などの情報を更新する。
例えば、前記第1取得処理部111は、前記記憶部61から前記処方データが読み出されるタイミングで、前記入院関連情報を前記記憶部61から読み出すことが考えられる。また、前記第1取得処理部111は、前記記憶部61から前記検査データを取得するタイミングで前記入院関連情報を前記記憶部61から読み出すことも考えられる。なお、前記第1取得処理部111は、予め定められた特定の時刻又は予め定められた特定の間隔などのタイミングで定期的に前記入院関連情報を前記記憶部61から読み出してもよい。例えば、前記第1取得処理部111は、毎日23時に前記入院関連情報を取得すること、又は1時間毎に前記入院関連情報を取得することが考えられる。
また、前記上位システム6の前記制御部62が、前記入院関連情報又は前記身体情報の更新時などの予め定められたタイミングで前記入院関連情報又は前記身体情報を前記サーバー1に送信することも考えられる。さらに、前記上位システム6から前記サーバー1に前記処方データ又は前記検査データが送信される際に、前記入院関連情報及び前記身体情報が共に送信されてもよい。これらの場合、前記第1取得処理部111は、前記上位システム6からデータを受信するための処理を実行することによって前記入院関連情報を取得することが可能である。
前記第2取得処理部112は、前記処方データに含まれる前記薬品コードに対応する薬品について予め設定された検査項目及び前記検査項目の検査時期などに関する検査条件を取得可能である。前記検査条件は、前記薬品を服用する患者について実施されるべき検査の内容を示す情報であり、前記第2取得処理部112は、前記記憶部12に記憶される後述の薬品別検査条件情報D21(図4(A)参照)又は患者別検査条件情報D22(図4(B)参照)から前記検査条件を取得する。
前記第3取得処理部113は、患者の前記検査項目の検査実施時期を取得可能である。具体的に、前記第3取得処理部113は、前記記憶部12に記憶されている前記検査データから前記検査実施時期を取得することが可能である。なお、前記検査データは、例えば前記検査項目各々の検査実施時期及び検査結果などを含む。また、前記第3取得処理部113は、前記上位システム6から前記ホスト側患者データを取得することにより前記ホスト側患者データに含まれる前記検査データから前記検査実施時期を取得してもよい。
前記第4取得処理部114は、患者が現実に薬品の服用を開始した現実服用開始日を取得可能である。前記第4取得処理部114は、例えば前記病棟200に設置される前記クライアント端末2に対する前記現実服用開始日の入力操作を受け付ける。なお、前記患者各々の服薬履歴が前記記憶部12に蓄積して記憶され、前記第4取得処理部114が、必要に応じて前記記憶部12の前記服薬履歴から前記現実服用開始日を取得してもよい。
前記第5取得処理部115は、患者の身体に関する前記身体情報を取得可能である。具体的に、前記第5取得処理部115は、前記記憶部12に記憶される前記ホスト側患者データから前記身体情報を取得する。また、前記第5取得処理部115は、前記上位システム6から前記ホスト側患者データを取得することにより前記ホスト側患者データに含まれる前記身体情報を取得してもよい。そして、前記第5取得処理部115は、前記身体情報に基づいて後述の患者マスターD16(図3(B)参照)における身長、身長測定時期、体重、体重測定時期などの情報を更新する。
前記第1判定処理部116は、前記第1取得処理部111で取得される患者各々の前記入院関連情報に基づいて前記患者各々が入院中であるか否かを判定する。なお、前記第1判定処理部116は、前記サーバー1に前記処方データが入力されるタイミングで、前記入院関連情報に基づいて前記患者各々が入院中であるか否かを判定することが考えられる。また、前記第1判定処理部116は、前記検査データが入力されるタイミングで、前記入院関連情報に基づいて前記患者各々が入院中であるか否かを判定することも考えられる。なお、前記第1取得処理部111は、予め定められた特定の時刻又は予め定められた特定の間隔などのタイミングで判定を実行してもよい。例えば、前記第1判定処理部116は、毎日23時に判定を実行すること、又は1時間毎に判定を実行することが考えられる。
前記第2判定処理部117は、前記第1判定処理部116によって入院中であると判定される患者について、その患者が服用する薬品に対応する前記検査項目の検査実施時期が前記検査条件を満たしているか否かを判定する。即ち、薬品を服用する患者についてその薬品を服用する場合に適した条件で検査が実施されているか否かが判断される。なお、前記第2判定処理部117は、前記処方データが入力されるタイミング、前記検査データが入力されるタイミング、予め定められた特定の時刻、又は予め定められた特定の間隔のいずれか一つ又は複数のタイミングで判定を実行することが考えられる。例えば、前記第2判定処理部117は、毎日23時に判定を実行すること、又は1時間毎に判定を実行することが考えられる。
前記第3判定処理部118は、前記患者に対応する前記検査項目の検査結果が前記患者の身体情報に応じて予め設定された適正範囲内であるか否かを判定する。前記検査項目には、体重及び身長を用いて算出される患者のBMI(Body Mass Index:体重/身長2)に関連する検査項目が含まれる。例えば、後述のチェック項目のうち検査値別最大量チェックでは、薬品の処方量が患者のBMIの値に対応する最大量を超えていないことが確認される。
ところで、前記検査項目のうち前記身体情報を用いて適否が判定される検査項目について正確な判断を行うためには、前記BMIの算出に用いられる体重及び身長が適切な時期に測定されていることが前提となる。
これに対し、前記第4判定処理部119は、薬品を服用する患者の身体情報の測定時期が、予め定められた測定許容期間内であるか否かを判定する。例えば、前記許容測定期間は、前記身体情報が前記薬品の服用日を基準として適切な時期に測定された情報であるか否かを判断するために予め定められた期間である。なお、前記許容測定期間は、例えば前記医療機関ごとに予め設定される期間又は薬品の添付文書などに記載されている期間である。
また、前記許容測定期間は、前記身体情報のうち体重及び身長ごとに設定されている。以下、体重に対応する前記許容測定期間を体重許容測定期間と称し、身長に対応する前記許容測定期間を身長許容測定期間と称する。前記第4判定処理部119は、体重の測定実施時期が前記体重許容期間内であるか否かを判定し、身長の測定実施時期が前記身長許容期間内であるか否かを判定する。なお、前記体重許容測定期間及び前記身長許容測定期間が同じであってもよい。さらに、前記体重許容測定期間及び前記身長許容測定期間は、患者の年齢又は疾患(病名)ごとに設定されていてもよい。また、前記制御部11は、前記サーバー1又は前記クライアント端末2のユーザー操作に応じて前記許容測定期間を任意に変更することが可能である。
前記出力処理部120は、前記第1判定処理部116、前記第2判定処理部117、前記第3判定処理部118、及び前記第4判定処理部119による判定結果をそれぞれ出力可能である。例えば、前記出力処理部120は、前記判定結果の表示、印刷、又はデータ送信の少なくとも一つを実行可能である。具体的に、前記出力処理部120は、前記判定結果、又は次に検査を実施すべき検査時期を示す検査期間を前記サーバー1の表示装置14又は前記クライアント端末2の表示装置24などに表示させることが可能である。また、前記出力処理部120は、前記プリンター4を用いて前記判定結果又は前記次の検査期間を処方箋、薬情、お薬手帳、薬袋、又は定期的検査管理シートなどに印刷することが可能である。さらに、前記出力処理部120は、前記判定結果又は前記次の検査期間を示すデータを、例えば前記上位システム6又はユーザーが保有する情報端末などに送信するデータ送信を実行することが可能である。
前記記憶部12は、前記制御部11によって実行される各種の制御プログラム及び各種のデータが記憶されるハードディスク又はSSD等の不揮発性の記憶部である。具体的に、前記記憶部12には、プログラム記憶部121、マスター記憶部122、及びデータ記憶部123が含まれる。
前記プログラム記憶部121は、前記制御部11に各種の処理を実行させるための前記検査支援プログラムが記憶される記憶領域である。なお、前記プログラム記憶部121には、オペレーティングシステム(OS)及びブラウザソフトなどのアプリケーションプログラムも記憶される。
前記マスター記憶部122は、検査マスターD11、定期的検査マスターD12、病名マスターD13、薬品マスターD15、患者マスターD16などの各種マスター情報が記憶される記憶領域である。また、前記マスター記憶部122には、薬品データベースDB1も記憶されている。
図2(A)に示されるように、前記検査マスターD11では、前記医療機関で実施可能な検査項目を示す実施検査コード及び実施検査名称が対応付けて登録されている。例えば、前記制御部11は、前記実施検査コード及び前記実施検査名称を、前記上位システム6から取得する前記検査データに基づいて更新可能である。具体的に、前記制御部11は、前記検査データに含まれる前記検査コード及び前記検査名称が前記検査マスターD11に登録されていない場合に、前記検査コード及び前記検査名称を前記実施検査コード及び前記実施検査名称として登録する。また、図2(A)に示されるように、前記検査マスターD11では、前記実施検査コード及び前記実施検査名称に対応付けて、前記薬品データベースDB1又は前記薬品マスターD15で定められたJLAC10コード及び診療行為コードが記憶される。
図2(B)に示されるように、前記定期的検査マスターD12では、前記薬品データベースDB1で定められている検査項目を示す既定検査コード及び既定検査名称と、前記検査マスターD11で定められている前記実施検査コード及び前記実施検査名称との対応関係が登録されている。例えば、前記制御部11は、前記サーバー1及び前記クライアント端末2に対応するユーザー操作に応じて、前記既定検査コード及び前記既定検査名称と前記実施検査コード及び前記実施検査名称との対応関係を設定することが可能である。なお、前記定期的検査マスターD12では、前記薬品データベースDB1で定められている前記既定検査コード及び前記既定検査名称が登録されており、前記既定検査コード及び前記既定検査名称に対応する前記実施検査コード及び前記実施検査名称が登録されていないレコードでは、前記実施検査コード及び前記実施検査名称がブランクの状態である。
また、図2(B)にも示されるように、前記定期的検査マスターD12では、前記既定検査コード及び前記既定検査名称に対応付けて、前記薬品データベースDB1又は前記薬品マスターD15で定められたJLAC10コード及び診療行為コードが記憶されている。これにより、前記制御部11は、前記検査マスターD11及び前記定期的検査マスターD12各々の前記JLAC10コード又は前記診療行為コードに基づいて、前記既定検査コード及び前記既定検査名称と前記実施検査コード及び前記実施検査名称との対応関係を自動的に設定することも可能である。なお、前記検査マスターD11及び前記定期的検査マスターD12においてJLAC10コード及び診療行為コードが省略されてもよい。
図2(C)に示されるように、前記病名マスターD13では、病名を識別するために使用される病名コード及び病名が対応付けて記憶されている。例えば、前記制御部11は、前記病名コード及び前記病名を、前記上位システム6から取得する前記ホスト側患者データに基づいて更新可能である。具体的に、前記制御部11は、前記ホスト側患者データに含まれる前記病名コード及び前記病名が前記病名マスターD13に登録されていない場合に、前記病名コード及び前記病名を前記病名マスターD13に登録することが考えられる。なお、前記上位システム6における前記病名コードと前記検査支援システム10における前記病名コードとが個別に設定されており、各々の対応関係が前記病名マスターD13に登録されていることも考えられる。
図2(D)に示されるように、前記薬品データベースDB1には、薬品ごとに、薬品コード、薬品名称、JANコード、RSSコード、薬瓶コード、剤形、単位、比重、薬品種、配合変化、賦形薬品、注意事項、アレルギー情報、薬品分類、薬品成分、添付文書情報などの情報が対応付けて記憶されている。なお、前記薬品データベースDB1は、例えば前記ドライブ装置16によってCD又はDVDなどの記録媒体から読み取られ、前記マスター記憶部122に記憶されている。また、前記制御部11は、前記通信網5を介して外部装置又はウェブサイトから前記薬品データベースDB1を必要に応じて読み出すことが可能であってもよい。
また、前記添付文書情報には、薬品を服用する患者について実施されるべき検査の既定検査項目及び既定検査条件なども含まれる。具体的に、前記既定検査条件は、前記既定検査項目の検査が実施されるべき検査時期の範囲を示す検査期間又は前記検査期間を特定するための検査間隔である。特に、前記既定検査条件は、患者の年齢、性別、及び初回服用日からの経過日数のいずれか一つ又は複数の組み合わせごとに個別に定められている。なお、例えば患者の妊娠の有無などの他の指標に応じて前記既定検査項目各々の検査要否及び前記検査条件などが定められていてもよい。
さらに、前記添付文書情報には、薬品を服用する患者についての検査を予め定められた間隔内で実施する定期的検査の必要性を判断するための指標を示す定期的検査の必要度が含まれる。前記定期的検査の必要度は、「必要」、「推奨」、「不要」である。具体的に、前記薬品データベースDB1において、前記添付文書に前記定期的検査の必要性について「必要」と記載されている薬品については「定期的検査の必要度」の項目に「必要」を示す情報として「1」が登録されている。同じく、前記薬品データベースDB1において、前記添付文書に前記定期的検査の必要性について「推奨」と記載されている薬品については「定期的検査の必要度」の項目に「推奨」を示す情報として「0」が登録されている。また、前記定期的検査を行うことが不要である場合は、前記定期的検査の必要度の情報は空白である。なお、前記定期的検査の必要度の情報が「1:必要」、「0:推奨」、「2:不要」の3種類で示されていてもよい。また、前記定期的検査の要否は、前記薬品ごとではなく、前記既定検査項目ごとに定められていてもよい。
そして、前記薬品データベースDB1は、前記検査支援システム10において、薬品各々の添付文書の情報を前記薬品マスターD15などの各種マスターに取り込む際、又は薬品各々の添付文書の情報を参照する際などに使用される。例えば、前記検査支援システム10では、前記制御部11が、ユーザー操作に応じて前記薬品データベースDB1の一部又は全部の内容を前記薬品マスターD15に反映させることが可能である。また、前記検査支援システム10では、前記サーバー1又は前記クライアント端末2などにおけるユーザー操作に応じて前記薬品データベースDB1が表示可能である。
図3(A)に示されるように、前記薬品マスターD15では、薬品ごとに、薬品コード、薬品名称、薬品分類(分類コード)、薬品成分(成分コード)、JANコード、RSSコード、薬瓶コード、剤形、単位、比重、薬品種、配合変化、賦形薬品、注意事項、及び後述の薬品別検査条件情報D21、BMIチェック情報D26などが対応付けて登録されている。
図3(B)に示されるように、前記患者マスターD16では、患者ごとに、患者コード、患者名、年齢、性別、体重、体重測定時期、身長、身長測定時期、入院フラグ、妊娠有無、飲酒有無、喫煙有無、病名、アレルギー情報、及び後述の患者別検査条件情報D22、患者別検査情報D23、初回服用日情報D24、検査時期情報D25などが対応付けて記憶されている。前記入院フラグは、患者が入院中であるか否かを示す情報であって、「1」が入院中であることを示し、「0」が入院中でないことを示す。
前記薬品別検査条件情報D21及び前記患者別検査条件情報D22は、或る薬品を服用する患者について実施すべき検査項目の検査時期を特定するための情報が含まれる。図4(A)に示されるように、前記薬品別検査条件情報D21では、薬品コード、定期的検査の有無、既定検査コード、実施検査コード、開始年齢、終了年齢、性別限定、投与前フラグ、投与後フラグ、開始実施期間、終了実施期間、及び検査間隔が対応付けて登録されている。
前記薬品別検査条件情報D21における定期的検査の有無は、前記薬品データベースDB1の前記定期的検査の必要度に応じて予め設定され、又はユーザー操作によって任意に設定される。例えば、薬品データベースDB1の前記定期的検査の必要度が「1:必要」又は「0:推奨」である場合に、前記薬品別検査条件情報D21における前記定期的検査の有無が「1:有り」に設定される。また、薬品データベースDB1の前記定期的検査の必要度の情報が空白である場合は、前記薬品別検査条件情報D21における前記定期的検査の有無が「0:無し」に設定される。なお、薬品データベースDB1の前記定期的検査の必要度が「0:推奨」である場合に、前記薬品別検査条件情報D21における前記定期的検査の有無が「0:無し」に設定されることも考えられる。
また、前記定期的検査の有無は、後述の検査条件設定画面D2(図8参照)における操作キーA211のチェックボックスに反映され、前記設定処理部110は、ユーザーによる前記操作キーA211の操作に応じて、前記薬品別検査条件情報D21における前記定期的検査の有無の設定を任意に切り替えることが可能である。そして、前記制御部11は、前記定期的検査の有無の設定が「1:有り」である薬品を後述の定期的検査チェック処理の対象とし、前記定期的検査の有無の設定が「0:無し」である薬品を後述の定期的検査チェック処理の対象から除外すると判断する。
前記既定検査コード及び前記実施検査コードは、前記薬品コードに対応する薬品を服用する患者について実施されるべき検査の検査項目を示す情報である。なお、本実施形態では、前記既定検査コード及び前記実施検査コードが個別に設定されている場合を例に挙げて説明するが、前記上位システム6及び前記検査支援システム10において共通の検査コードが使用されることも他の実施形態として考えられる。
前記開始年齢及び前記終了年齢は、前記薬品別検査条件情報D21の各レコードを適用する患者の年齢の範囲を示す情報である。前記性別限定は、前記薬品別検査条件情報D21の各レコードを適用する患者の性別を示す情報である。前記投与前フラグ及び前記投与後フラグは、前記薬品別検査条件情報D21の各レコードが、薬品の服用前及び服用後のいずれの時期の検査に適用される情報であるかを示すフラグである。
前記開始実施期間及び前記終了実施期間は、前記薬品別検査条件情報D21の各レコードが適用される服用時期の範囲を示す情報であり、患者による薬品の初回服用日を基準とする期間を示す情報である。前記初回服用日は、現在よりも前に前記患者が前記薬品を服用していない場合には、前記処方データに含まれる服用開始日である。また、現在よりも前に前記患者が前記薬品を服用している場合であっても、前記患者が前記薬品を最後に服用した日が現在から予め設定された特定期間以上前である場合は、前記処方データに含まれる服用開始日が前記初回服用日である。
具体的に、前記投与前フラグが「1」である場合は、前記開始実施期間が、前記薬品別検査条件情報D21の各レコードが適用される服用時期の範囲の終期を示し、前記終了実施期間が、前記薬品別検査条件情報D21の各レコードが適用される服用時期の範囲の始期を示す。また、前記投与後フラグが「1」である場合は、前記開始実施期間が、前記薬品別検査条件情報D21の各レコードが適用される服用時期の範囲の始期を示し、前記終了実施期間が、前記薬品別検査条件情報D21の各レコードが適用される服用時期の範囲の終期を示す。
前記検査間隔は、前記薬品別検査条件情報D21の各レコードの前記既定検査コード及び前記実施検査コードが示す検査項目に対応して予め設定された情報であり、例えば前記検査項目の検査の実施が必要な間隔を示す情報である。特に、前記検査間隔は、患者の年齢、患者の性別、及び薬品の初回服用日からの経過期間のいずれか一つ又は複数の組み合わせごとに設定されている。
例えば、図4(A)に示される前記薬品別検査条件情報D21のレコードR211では、薬品コードが「0001」の薬品について、定期的検査の有無が「1」であって、既定検査コードが「01」、実施検査コードが「0172」の検査項目の定期的検査が必要である旨が示されている。また、前記レコードR211では、患者の適用年齢が「0」歳〜「15」歳であり、患者の適用性別が「両方」であることが示されている。さらに、前記レコードR211では、投与後フラグが「1」であって、開始実施期間が「0」日、終了実施期間が「30」日であり、薬品の初回服用日の「0」日後〜「30」日後である場合に適用される旨が示されている。そして、前記レコードR211では、前記検査間隔が「15」日である旨が定められている。
また、図4(A)に示される前記薬品別検査条件情報D21のレコードR212では、薬品コードが「0001」の薬品について、定期的検査の有無が「1」であって、既定検査コードが「02」、実施検査コードが「0173」の検査項目の定期的検査が必要である旨が示されている。また、前記レコードR212では、患者の適用年齢が「0」歳以上であり、患者の適用性別が「男性」であることが示されている。さらに、前記レコードR212では、投与前フラグが「1」であって、開始実施期間が「30」日、終了実施期間が「0」日であり、薬品の初回服用日の「0」日前〜「30」日前について適用される旨が示されている。そして、前記レコードR212では、前記検査項目の検査が実施されるべき検査間隔が「15」日である旨が定められている。なお、前記投与前フラグが「1」である場合であって、前記開始実施期間及び前記終了実施期間の間に1回の検査が行われていればよい場合には、前記検査間隔の設定が省略されてもよい。
図4(B)に示されるように、前記患者別検査条件情報D22では、患者コード、薬品コード、定期的検査の有無、既定検査コード、実施検査コード、投与前フラグ、投与後フラグ、開始実施期間、終了実施期間、及び検査間隔が対応付けて登録されている。前記既定検査コード及び前記実施検査コードは、前記薬品コードに対応する薬品が服用される場合に患者について実施されるべき検査の検査項目を示す情報である。前記投与前フラグ及び前記投与後フラグは、前記患者別検査条件情報D22の各レコードが、薬品の服用前及び服用後のいずれの時期の検査に適用される情報であるかを示すフラグである。
また、前記定期的検査の有無は、後述の患者別定期的検査マスターメンテナンス画面D3(図11参照)における操作キーK32などのユーザー操作に応じて、前記設定処理部110によって任意に切り替え可能である。そして、前記制御部11は、前記定期的検査の有無の設定が「1:有り」である薬品を後述の定期的検査チェック処理の対象とし、前記定期的検査の有無の設定が「0:無し」である薬品を後述の定期的検査チェック処理の対象から除外すると判断する。
前記開始実施期間及び前記終了実施期間は、前記薬品別検査条件情報D22の各レコードが適用される服用時期の範囲を示す情報であり、薬品の初回服用日を基準とする期間を示す情報である。前記検査間隔は、前記薬品別検査条件情報D21の各レコードの前記既定検査コード及び前記実施検査コードが示す検査項目に対応して予め設定された情報であり、例えば前記検査項目の検査の実施が必要な間隔を示す情報である。
例えば、図4(B)に示される前記患者別検査条件情報D22のレコードR221は、患者コードが「00000001」の患者について、薬品コードが「0001」の薬品が処方される際に用いられる情報である。具体的に、前記レコードR221では、定期的検査の有無が「1」であるため、既定検査コードが「01」であり、実施検査コードが「0172」の検査項目の定期的検査が必要である旨が示されている。また、前記レコードR221では、投与後フラグが「1」であって、開始実施期間が「0」日、終了実施期間が「30」日であり、薬品の初回服用日の「0」日後〜「30」日後である場合に適用される旨が示されている。そして、前記レコードR221では、前記検査項目の検査が実施されるべき検査間隔が「10」日である旨が定められている。即ち、薬品コード「0001」及び既定検査コード「01」に対応する前記検査間隔は、前記薬品別検査条件情報D21では「15」日に設定されており(図4(A)参照)、前記患者別検査条件情報D22では「10」日に設定されている(図4(B)参照)。
また、図4(B)に示される前記患者別検査条件情報D22のレコードR222は、患者コードが「00000001」の患者について、薬品コードが「0001」の薬品が処方される際に用いられる情報である。具体的に、前記レコードR222では、定期的検査の有無が「1」であるため、既定検査コードが「02」であり、実施検査コードが「0173」の検査項目の定期的検査が必要である旨が示されている。また、前記レコードR222では、投与前フラグが「1」であって、開始実施期間が「20」日、終了実施期間が「0」日であり、薬品の初回服用日の「0」日前〜「20」日前について適用される旨が示されている。そして、前記レコードR222では、前記検査項目の検査が実施されるべき検査間隔が「10」日である旨が定められている。即ち、薬品コード「0001」及び既定検査コード「02」に対応する前記開始実施期間は、前記薬品別検査条件情報D21では「30」日に設定されており(図4(A)参照)、前記患者別検査条件情報D22では「20」日に設定されている(図4(B)参照)。また、薬品コード「0001」及び既定検査コード「02」に対応する前記検査間隔は、前記薬品別検査条件情報D21では「15」日に設定されており(図4(A)参照)、前記患者別検査条件情報D22では「10」日に設定されている(図4(B)参照)。
図5(A)に示されるように、前記患者別検査情報D23では、薬品コード、薬品名称、実施検査コード、実施検査名称、定期的検査開始日、及び検査終了日が対応付けて登録されている。前記定期的検査開始日は、例えば前記処方データに示されている前記薬品コードに対応する薬品の服用開始日であり、後述の定期的検査チェックが必要となる期間の始期を示す情報である。また、前記検査終了日は、例えば前記処方データに示されている前記薬品コードに対応する薬品の服薬終了日であり、前記処方データに服用終了日が含まれていない場合は前記検査終了日が未定となる。そして、前記制御部11は、前記患者別検査情報D23のうち現在日時が前記定期的検査開始日から前記検査終了日の間であるレコードについて後述の定期的検査チェックが必要であると判断する。ここで、前記検査終了日が未定のレコードについては、現在日時が前記定期的検査開始日以降であるレコードが後述の定期的検査チェックが必要であると判断される。なお、前記制御部11は、ユーザー操作に応じて、前記定期的検査開始日及び前記検査終了日の入力を受け付けることも可能である。
図5(B)に示されるように、前記初回服用日情報D24では、薬品コード、薬品名称、及び初回服用日が対応付けて登録されている。前記初回服用日は、現在よりも前に前記患者が前記薬品を服用していない場合には、前記処方データに含まれる服用開始日に設定される。また、現在よりも前に前記患者が前記薬品を服用している場合であっても、前記患者が前記薬品を最後に服用した日が現在から予め設定された特定期間以上前である場合は、前記処方データに含まれる服用開始日が前記初回服用日に設定される。なお、前記特定期間は、複数の薬品に共通の期間又は薬品ごとに異なる期間である。
前記制御部11は、例えば前記処方データの受信時に、前記処方データに含まれる服用開始日に応じて、前記初回服用日情報D24の前記初回服用日を更新する。具体的に、前記処方データの受信時などの現在の処理タイミングにおいて、前記患者に対応する前記初回服用日情報D24に既に登録されている薬品については前記患者が現在よりも前に服用している。また、前記患者に対応する前記初回服用日情報D24に既に登録されていない薬品については前記患者が現在よりも前に服用していない。そのため、前記制御部11は、前記処方データに含まれる薬品の情報が前記初回服用日情報D24に登録されていない場合、前記処方データに含まれる前記服用開始日を前記初回服用日として前記薬品の情報を前記初回服用日情報D24に登録する。また、前記制御部11は、前記処方データに含まれる薬品の情報が前記初回服用日情報D24に登録されている場合であっても、前記患者が前記薬品を最後に服用した日が現在から前記特定期間以上前である場合にも、前記処方データに含まれる前記服用開始日を前記初回服用日として前記薬品の情報を前記初回服用日情報D24に登録する。なお、前記薬品の最後の服用日は、例えば前記患者の服用履歴情報などから取得可能である。また、前記制御部11が、前記処方データを受信した場合に、前記処方データに含まれる服用終了日を前記初回服用日情報D24に随時登録することも考えられる。これにより、前記制御部11は、前記初回服用日情報D24に記憶されている前記服用終了日を前記薬品の最後の服用日として取得することができる。
さらに、前記制御部11は、例えば前記処方データの受信後、患者が薬品を初めて服用した場合に、その実際の服用日(現実服用時期の一例)が入力された場合、その服用日を前記初回服用日として前記初回服用日情報D24に登録する。また、前記制御部11は、患者の服用履歴を管理する服用管理システムから患者が実際に薬品を初めて服用した服用日の情報を取得してもよい。これにより、前記処方データで示された服用開始日と実際の服用日との間にずれが生じても、実際の服用日が前記初回服用日となるため、正確な前記初回服用日に基づく前記定期的検査が実現される。
図5(C)に示されるように、前記検査時期情報D25では、実施検査コード、実施検査名称、検査間隔開始日、検査間隔終了日、検査実施有無、検査日、及び検査種別が対応付けて登録される。前記検査間隔開始日及び前記検査間隔終了日は、前記初回服用日又は前回の検査日から起算した前記検査間隔ごとの検査期間の開始日及び終了日である。前記検査実施有無は、前記検査間隔ごとの検査期間における検査の実施の有無を示す情報(1:有り、0:無し)である。前記検査種別は、前記検査項目の実施時期が服用前であるか服用後であるかを示す情報である。
なお、本実施形態では、前記検査項目の検査が実施されるべき検査時期の一例として検査期間を示す前記検査間隔開始日及び前記検査間隔終了日が前記検査間隔などに基づいて設定されるが、これに限らず、例えば前記検査間隔開始日又は前記検査間隔終了日のいずれか一方が前記検査時期として前記検査時期情報D25に設定されてもよい。この場合、前記制御部11は、後述の定期的検査チェック処理において、連続する二つの前記検査間隔開始日の間、又は連続する二つの前記検査間隔終了日の間に検査が実施されているか否かを判定することが考えられる。
前記制御部11は、前記処方データ又は前記検査データが入力された場合に、前記処方データ、前記検査データ、前記薬品別検査条件情報D21、前記患者別検査条件情報D22、前記患者別検査情報D23、及び前記初回服用日情報D24などに基づいて、前記検査時期情報D25を登録又は更新する。具体的に、前記制御部11は、前記処方データに含まれる薬品コード各々に対応する薬品の前記検査条件が、前記処方データに対応する患者に対応する前記患者別検査条件情報D22に登録されているか否かを判断し、前記検査条件が登録されている薬品については前記患者別検査条件情報D22から前記検査条件を取得する。一方、前記制御部11は、前記検査条件が前記患者別検査条件情報D22に登録されていない薬品については、前記薬品別検査条件情報D21から前記検査条件を取得する。ここに、係る取得処理は前記制御部11の前記第2取得処理部112によって実行される。
なお、他の実施形態として、前記制御部11は、前記患者のうち現在入院中である入院患者のみについて前記検査時期情報D25を登録し、現在入院中でない患者については前記検査時期情報D25を登録しないことが考えられる。また、前記制御部11は、前記入院患者について退院又は転院の情報が入力された場合には、その入院患者に対応して記憶されていた前記検査時期情報D25を削除することが考えられる。これにより、前記マスター記憶部122には、現在入院している入院患者のみについて前記検査時期情報D25が登録されることになる。従って、前記制御部11は、前記検査時期情報D25各々に基づいて前記定期的検査チェック処理を実行することにより、現在入院中の患者のみについてその患者が服用する薬品に対応する前記検査項目の前記検査実施時期が前記検査条件を満たしているか否かを判定することが可能である。
そして、前記制御部11は、患者の年齢及び性別と、薬品の服用開始日及び服用終了日と、薬品の初回服用日と、前記検査条件とに基づいて、前記検査時期情報D25を登録又は更新する。例えば、図5(C)は、初回服用日が「2014/01/01」であって、前記検査条件における前記検査間隔が、初回服用日の0日後〜30日後は15日、31日後〜90日後は25日、91日以後は45日であるときに登録される前記検査時期情報D25の一例である。なお、前記制御部11は、前記検査間隔終了日が前記患者別検査情報D23の前記検査終了日を超えない範囲で前記検査時期情報D25を登録する。また、前記患者別検査情報D23に前記検査終了日が入力されていない場合は、例えば予め設定された期間(例えば1年又は2年など)が経過するまでの間に対応するレコードが登録される。
具体的に図5(C)の前記検査時期情報D25では、初回服用日である「2014/01/01」から30日以内に、15日間隔で「2014/01/15」を期限として1回、「2014/01/30」を期限として1回の検査が必要である旨が規定されている。また、初回服用日である「2014/01/01」の31日後から90日以内に、25日間隔で「2014/02/24」を期限として1回、「2014/03/21」を期限として1回の検査が必要である旨が規定されている。
一方、前記制御部11は、前記上位システム6から前記検査データを取得した場合、前記検査データを前記記憶部12に記憶させる。このとき、前記制御部11は、前記記憶部12に記憶されている前記検査データから患者の検査実施時期を取得し、前記検査時期情報D25の前記検査間隔ごとの前記検査期間における検査の実施の有無及び検査日を更新する。これにより、前記制御部11は、前記検査時期情報D25を参照することにより、前記検査間隔ごとの前記検査期間における検査の実施の有無及び検査日を判断することが可能となる。
なお、前記制御部11が前記検査条件として定められた前記検査間隔ごとの前記検査期間における検査の有無を判断するための手法はこれに限らない。例えば、前記制御部11は、後述の定期的検査チェック処理において、前記検査間隔開始日及び前記検査間隔終了日が現在日時に最も近い前記検査期間における検査の有無のみを判断することも考えられる。この場合、前記制御部11は、後述の定期的検査チェック処理の実行時に、前記処方データ、前記検査データ、前記薬品別検査条件情報D21、前記患者別検査条件情報D22、前記患者別検査情報D23、及び前記初回服用日情報D24などに基づいて、現在日時に最も近い前記検査期間を特定し、前記検査期間内における検査の有無を判断することが考えられる。
また、前記データ記憶部123は、前記処方データ及び処方チェック情報D41などの情報が記憶される記憶領域である。前記処方チェック情報D41は、前記処方データの適否をチェックするために前記制御部11によって実行される処方チェックで使用される。
図6に示されるように、前記処方チェック情報D41には、前記処方データについて調剤前に確認されるべき一又は複数のチェック項目が記憶されている。例えば、前記処方チェック情報D11では、検査値別最大量チェック、アレルギーチェック、及び定期的検査チェックなどを含む20種類のチェック項目が含まれている。なお、前記処方チェック情報D41では、前記処方データに含まれる薬品について前記チェック項目各々の内容が適正であるか否かを判定するために前記チェック項目ごとに予め定められた判定条件が含まれる。例えば、前記チェック項目には、前記検査値別最大量チェックのように、患者の身長及び体重から算出されるBMIなどに基づいて適正量などの前記判定条件が異なるチェック項目も含まれる。なお、前記薬品各々に対応する前記判定条件は、前記処方チェック情報D41ではなく前記薬品マスターD15で薬品ごとに定められていることも考えられる。
そして、前記制御部11は、前記処方データについて前記チェック項目各々が適正であるか否かを前記処方チェック情報D41に基づいて判定する処方チェック(処方鑑査)を実行する。前記処方チェックは、例えば前記サーバー1が前記上位システム6から前記処方データを取得した際、前記処方データについて調剤が開始される際、又はユーザーによる処方チェック要求時などに前記制御部11によって実行される。前記制御部11は、前記処方チェックのチェック結果を前記処方データに対応付けて前記記憶部12に記録する。これにより、前記制御部11は、前記処方データに対応する前記処方チェックのチェック結果を参照することが可能である。例えば、前記定期的検査チェックでは、前記制御部11によって後述の定期的検査チェック処理(図16参照)が実行され、薬品を服用する患者について、その薬品に対応付けて予め設定されている検査項目の検査が適切な時期に実施されているか否かが判断される。
[マスターメンテナンス処理]
前記検査支援システム10において、前記制御部11は、前記薬品別検査条件情報D21及び前記患者別検査条件情報D22を任意に設定することが可能である。具体的に、前記制御部11は、前記薬品マスターD15の登録又は変更を行うための薬品マスターメンテナンス画面D1(図7参照)を用いて前記薬品別検査条件情報D21の設定及び変更が可能である。また、前記制御部11は、前記患者マスターD16の患者ごとの情報の登録又は変更を行うための患者別定期的検査マスターメンテナンス画面D3(図11参照)を用いて前記患者別検査条件情報D22の設定及び変更が可能である。なお、前記薬品別検査条件情報D21及び前記患者別検査条件情報D22の設定処理は、前記制御部11の前記設定処理部110によって実行される。
ここに、図7は、前記薬品マスターメンテナンス画面D1の一例を示す図である。図7に示されるように、前記薬品マスターメンテナンス画面D1では、前記薬品マスターD15における薬品各々の登録情報の編集作業又は新規入力作業などが行われる。そして、前記制御部11は、前記薬品マスターメンテナンス画面D1に表示されている登録キーK11の操作に応じて、前記薬品マスターメンテナンス画面D1に入力されている情報を前記薬品マスターD15に登録する。
特に、前記薬品マスターメンテナンス画面D1には、現在情報が表示されている薬品に対応する前記薬品別検査条件情報D21を表示させるための操作キーK12が表示されている。前記制御部11は、前記操作キーK12の操作に応じて、前記薬品の前記薬品別検査条件情報D21を編集するための検査条件設定画面D2を表示させる。なお、前記薬品の前記薬品別検査条件情報D21が登録されていない場合、前記制御部11は、前記検査条件設定画面D2をブランク状態で表示させる。例えば、前記検査条件設定画面D2は、前記薬品マスターメンテナンス画面D1上にポップアップ表示される。なお、前記薬品マスターメンテナンス画面D1の上下又は左右が拡張されて前記検査条件設定画面D2が表示されてもよい。
ここに、図8は、前記検査条件設定画面D2の一例を示す図である。図8に示されるように、前記検査条件設定画面D2では、前記薬品別検査条件情報D21が表示される。前記薬品別検査条件情報D21には、前記薬品を服用する患者について実施されるべき検査項目、及びその検査項目の検査間隔などの検査条件が含まれる。
具体的に、前記検査条件設定画面D2には、領域A21〜A23が含まれる。前記領域A21には、現在表示対象の薬品の薬品コード及び薬品名称などが表示される。また、前記領域A21には、現在表示対象の薬品についての定期的検査の有無を設定するためのチェックボックス等の操作キーA211が表示されている。前記制御部11は、ユーザー操作に応じて前記操作キーA211のチェックの有無を切り替え、前記薬品別検査情報D21における現在表示対象の薬品についての定期的検査の有無を切り替える。なお、前記薬品データベースDB1において前記定期的検査の必要度が「1:必要」又は「0:推奨」である薬品が表示対象である場合、前記操作キーA211の初期設定状態はチェック有りの状態である。
前記領域A22には、前記薬品に予め対応付けられている検査項目が表示される。前記領域A23には、前記領域A22で選択中の検査項目に対応する検査条件が表示される。即ち、前記領域A23の表示内容は、前記領域A22における検査項目の選択変更により変更される。
前記領域A22では、前記既定検査コード及び前記既定検査名称と前記実施検査コード及び前記実施検査名称との対応関係が示されている。前記制御部11は、前記領域A22に対するユーザー操作に応じて、前記既定検査コードに対応する前記実施検査コードの入力操作を受け付ける。また、前記制御部11は、前記実施検査コードに対応する前記実施検査名称を前記検査マスターD12から読み出して前記領域A22に入力する。
また、前記領域A23には、3つのタブT21、タブT22、タブT23が設けられている。そして、図8に示されるように、前記タブT21が選択されている場合、前記領域A23には、前記薬品別検査情報D21における前記検査条件を設定するための項目が表示される。
具体的に、前記領域A23では、ユーザー操作に応じて、初回検査有無の設定及び定期的検査有無の選択が可能である。なお、前記制御部11は、前記初回検査が有りに設定された場合に前記投与前フラグを「1」に設定し、前記定期的検査が有りに設定された場合に前記投与後フラグを「1」に設定する。
また、前記領域A23では、ユーザー操作に応じて、患者の年齢、患者の性別、初回服用日からの経過期間、及び検査間隔各々が入力可能である。さらに、前記領域A23には、前記薬品データベースDB1から前記検査条件を取り込むための操作を受け付ける操作キーK21が表示されている。そして、前記制御部11は、前記操作キーK21の操作に応じて前記薬品データベースDB1から現在表示対象の薬品に対応する前記検査条件を読み出して前記領域A23に反映する。これにより、前記薬品データベースDB1に登録された前記検査条件が前記薬品マスターD15において前記薬品に対応付けられた前記検査条件として設定されることになる。
さらに、前記検査条件設定画面D2には、前記検査条件設定画面D2における入力情報を一次保存するための操作キーK22が表示されている。そして、前記制御部11は、前記操作キーK22の操作に応じて前記検査条件設定画面D2における入力情報を前記記憶部12に一時記憶し、前記検査条件設定画面D2を閉じて前記薬品マスターメンテナンス画面D1を表示させる。その後、前記制御部11は、前記薬品マスターメンテナンス画面D1の前記操作キーK11の操作に応じて、前記検査条件を含む前記薬品データの内容を前記薬品マスターD15に登録する。
また、図9に示されるように、前記タブT22が選択されている場合、前記領域A23には、前記薬品データベースDB1に登録されている前記検査条件の内容が表示される。これにより、ユーザーは、前記薬品データベースDB1に登録されている前記検査条件、即ち薬品の添付情報に記載されている前記検査条件を容易に参照することができる。なお、前記領域A23に表示される定期的検査情報には、例えば薬品の添付文書の記載内容がそのまま表示される。より具体的に、前記領域A23における前記定期的検査情報の表示欄には、少なくとも当該薬品についての定期的検査の要否を判断するための指標として添付文書に「必要」又は「推奨」が記載されている場合にはその旨が表示される。これにより、ユーザーは、当該薬品についての定期的検査の必要度を判断することが可能である。例えば、ユーザーは、前記定期的検査情報の表示欄に「定期的検査:必要」が表示されている場合には定期的検査の必要度が最も高く、「定期的検査:推奨」が表示されている場合には定期的検査の必要度がその次に高く、「定期的検査:必要」及び「定期的検査:推奨」が表示されていない場合には定期的検査の必要度が低いと判断する。
また、図10に示すように、前記タブT23が選択されている場合、前記領域A23には、前記BMIチェック情報D26を設定するための項目が表示される。ここに、図15は、前記BMIチェック情報D26の一例を示す図である。図15に示すように前記BMIチェック情報D26には、前記薬品コード、前記体重許容測定期間、前記身長許容測定期間、BMI上限、及びBMI下限の情報が含まれる。なお、前記BMIチェック情報D26は、薬品ごと又は検査項目ごとに予め設定されるが、全ての薬品及び検査項目に共通であってもよい。
前記領域A23には、身体情報設定部A241とBMI設定部A242とが表示されている。前記身体情報設定部A241には、体重及び身長ごとに、「期間」、「エラー区分」、「エラーコメント」が表示されている。そして、前記制御部11は、前記身体情報設定部A241及び前記BMI設定部A242におけるユーザー操作に応じて前記身体情報設定部A241及び前記BMI設定部A242に表示されている情報を前記BMIチェック情報D26に設定可能である。
具体的に、体重に対応する「期間」は、前記BMIチェック情報D26における体重許容測定期間に対応し、身長に対応する「期間」は、前記BMIチェック情報D26における身長許容測定期間に対応する。同じく、前記BMI設定部A242には、上限及び下限ごとに、「値」、「エラー区分」、「エラーコメント」が表示されている。上限に対応する「値」は、前記BMIチェック情報D26におけるBMI上限に対応し、下限に対応する「値」は、前記BMIチェック情報D26におけるBMI下限に対応する。
次に、図11は、前記患者別定期的検査マスターメンテナンス画面D3の一例を示す図である。なお、前記制御部11は、前記患者マスターD16の編集が行われる患者マスター編集画面(不図示)などにおける所定操作に応じて前記患者別定期的検査マスターメンテナンス画面D3を表示させる。図11に示されるように、前記患者別定期的検査マスターメンテナンス画面D3では、前記患者別検査情報D23が表示される。
具体的に、前記患者別定期的検査マスターメンテナンス画面D3では、患者が服用する薬品のうちその薬品を服用する場合に検査の実施が必要な薬品の一覧がその検査内容と共に表示されている。即ち、前記患者別定期的検査マスターメンテナンス画面D3には、後述の定期的検査チェック処理の対象となる薬品の一覧が表示される。なお、前記患者別定期的検査マスターメンテナンス画面D3では、過去の検査の表示の有無も変更可能である。また、前記患者別定期的検査マスター登録画面D3において、前記患者別検査条件情報D22が登録されているレコードには、「個別」の欄に「○」が表示されることによりその旨が明示される。
また、前記患者別定期的検査マスターメンテナンス画面D3には、患者ごとに対応する前記患者別検査条件情報D22を設定するための操作キーK32が表示されている。そして、前記制御部11は、前記患者別定期的検査マスターメンテナンス画面D3に表示されている前記実施検査コードのいずれかに対応するレコードが選択された状態で、前記操作キーK32が操作されると、前記レコードの前記実施検査コードに対応する検査項目について、前記検査条件を個別に設定するための個別条件設定画面(不図示)を表示させる。なお、前記個別条件設定画面(不図示)は、前記検査条件設定画面D2における前記領域A23と同様の内容であるため、図示及び説明を省略する。
その後、前記制御部11は、前記個別条件設定画面(不図示)において保存操作が行われた後、前記患者別定期的検査マスターメンテナンス画面D3に表示されている操作キーK31の操作に応じて、前記個別条件設定画面(不図示)で入力されていた検査条件を前記患者に対応付けて前記患者別検査条件情報D22に登録する。なお、前記制御部11は、前記患者別定期的検査マスターメンテナンス画面D3において、前記患者別検査情報D23のレコードを新規追加するための操作を受け付けることも可能である。これにより、ユーザーは、前記薬品別検査条件情報D21に実施が必要な検査項目として登録されていない検査項目などについても前記患者別検査条件情報D22に登録することができる。
[一括設定機能]
また、前記検査支援システム10では、前記設定処理部110が、前記薬品データベースDB1から複数の薬品についての前記薬品マスターD15及び前記薬品別検査条件情報D21を纏めて初期登録することが可能な一括設定機能を有する。また、前記設定処理部110は、前記一括設定機能により、前記薬品マスターD15及び前記薬品別検査条件情報D21に既に登録されている複数の薬品の検査条件を、前記薬品データベースDB1から纏めて取り込んで更新することも可能である。
以下、前記設定処理部110が前記一括設定機能を具現するために実行する処理の一例について説明する。まず、前記設定処理部110は、薬品の情報を前記薬品データベースDB1から取り込むためのユーザー操作が前記クライアント端末2に対して行われた場合に、図12に示される初期取込画面D9を前記クライアント端末2の表示装置24に表示させる。前記初期取込画面D9には、操作キーK211〜K215などが表示されている。
前記操作キーK211、K212は、前記薬品データベースDB1から薬品の情報を取り込む際の条件を選択するために、いずれか一方が択一的に選択可能なチェックボックスである。前記操作キーK211は、前記薬品データベースDB1に記憶されている全ての薬品の情報から前記検査条件を含む全ての情報を取り込む際に選択される。前記操作キーK212は、前記薬品データベースDB1に記憶されている全ての薬品の情報から前記検査条件の情報のみを取り込む際に選択される。
前記操作キーK213、K214は、今回の取込対象となる薬品の抽出条件として、前記定期的検査の必要度を選択するためのユーザー操作を受け付けるチェックボックスである。なお、前記操作キーK213、K214は、複数選択が可能である。前記操作キーK213は、前記薬品データベースDB1における前記定期的検査の必要度が「1:必要」である薬品の検査条件を取り込む際に選択される。前記操作キーK214は、前記薬品データベースDB1における前記定期的検査の必要度が「0:推奨」である薬品の検査条件を取り込む際に選択される。なお、本実施形態では、定期的検査の必要度の判断指標が、「必要」、「推奨」の2段階で定義されている場合を例に挙げて説明するがこれに限らず前記必要度は少なくとも2段階以上であればよい。
前記操作キーK215は、前記薬品データベースDB1からの情報の取り込みを開始させるための操作キーである。そして、前記操作キーK216が操作されると、前記設定処理部110は、前記操作キーK211〜K214の選択結果に応じて、前記薬品データベースDB1から薬品の情報を取り込んで前記薬品マスターD15及び前記薬品別検査条件情報D21の内容を更新する。
具体的に、前記操作キーK211が選択されている場合は、前記薬品データベースDB1から全ての薬品の全情報が取り込まれて前記薬品マスターD15及び前記薬品別検査条件情報D21に登録される。なお、この場合には、前記操作キーK213、K214は選択の必要がないため、例えば前記制御部11が前記操作キーK213、K214をグレーアウト表示などによって選択不能にしてもよい。
一方、前記操作キーK212が選択されている場合は、前記薬品データベースDB1から前記操作キーK213、K214で選択された条件に該当する薬品について前記検査条件の情報のみが取り込み対象として選択される。この場合、前記操作キーK213、K214は選択可能な状態となっている。そして、前記設定処理部110は、前記操作キーK215が操作されると、前記操作キーK213、K214のうち選択されている操作キーに対応する前記必要度に該当する薬品についての前記検査条件を読み出し、その薬品の前記薬品別検査条件情報D21(図4(A)参照)として設定する。
具体的に、前記操作キーK213が選択されている場合は、前記薬品データベースDB1における前記定期的検査の必要度が「1:必要」である薬品について前記検査条件が取り込まれる。また、前記操作キーK214が選択されている場合は、前記薬品データベースDB1における前記定期的検査の必要度が「0:推奨」である薬品について前記検査条件が取り込まれる。一方、前記操作キーK213が選択され、前記操作キーK214が選択されていない場合には、前記薬品データベースDB1における前記定期的検査の必要度が「0:推奨」である薬品については前記検査条件が取り込まれない。同じく、前記操作キーK213が選択されず、前記操作キーK214が選択されている場合には、前記薬品データベースDB1における前記定期的検査の必要度が「1:必要」である薬品については前記検査条件が取り込まれない。
即ち、前記定期的検査の必要度として選択された「1:必要」及び「0:推奨」のいずれか一方又は両方の薬品について、前記定期的検査の有無が「1:有り」に設定され、前記検査条件が取り込まれる。従って、前記薬品データベースDB1に登録されている薬品のうち前記定期的検査の必要度が「0:推奨」である薬品を除き、前記定期的検査の必要度が「1:必要」である薬品の前記検査条件のみを一挙に取り込むことが可能である。なお、前記操作キーK213は省略され、前記操作キーK214が前記定期的検査の必要度が推奨である薬品の情報を取り込むか否かを選択するための操作キーであってもよい。
ところで、前記定期的検査の必要度は、薬品単位ではなく検査項目単位で設定されていることが考えられる。この場合、前記薬品データベースDB1において薬品に対応する前記定期的検査の検査項目各々について個別に前記定期的検査の必要度が設定されている場合には、ユーザー操作で選択された前記定期的検査の必要度に該当する前記検査項目各々の前記定期的検査の必要度及び前記検査条件が前記薬品データベースDB1から取り込まれることが考えられる。さらに、例えば前記検査条件設定画面D2(図8参照)において、表示対象の薬品について、前記定期的検査の必要度が「必要」及び「推奨」のいずれか一方又は両方が選択され、その必要度に該当する前記検査項目のみについて前記定期的検査の必要度及び前記検査条件が前記薬品データベースDB1から取り込まれてもよい。
[処方データの処理フロー]
次に、図13を参照しつつ、前記検査支援システム10における前記処方データの処理フローの概略について説明する。
<処方受信処理S100>
前記上位システム6から前記サーバー1に前記処方データが入力されると、前記処方データは処方受信処理S100の処理対象となる。前記処方受信処理S100では、前記サーバー1の前記制御部11により、前記処方データについて前記定期的検査チェック及び前記アレルギーチェックなどを含む前記処方チェックが実行されると共に、前記処方データが病棟側鑑査及び調剤側鑑査の対象であるか否かが判定される。
そして、前記病棟側鑑査の対象であると判定されると、前記処方データは、調剤対象として発行されることなく病棟側鑑査処理S200の処理対象となる。また、前記調剤側鑑査の対象であると判定された場合、前記処方データは、調剤対象として発行されることなく調剤側鑑査処理S400の処理対象となる。なお、前記病棟側鑑査及び前記調剤側鑑査の対象でないと判定されると、前記処方データは、調剤対象として発行されて調剤保留判定処理S500の処理対象となる。
<病棟側鑑査処理S200>
前記病棟側鑑査処理S200において、前記制御部11は、前記処方チェックの判定結果がエラーである場合、前記処方チェックのエラーを前記クライアント端末2の表示装置24に表示してエラーを報知する。そして、前記制御部11は、薬剤師により前記クライアント端末2を用いて入力される前記処方データの鑑査結果に応じて処理を分岐する。具体的に、前記処方データの鑑査結果に問題がない旨の発行操作が行われると、前記処方データは、調剤対象として発行されて調剤保留判定処理S500の処理対象となる。一方、前記処方データの鑑査結果に問題がある場合であって医師に対する疑義照会により処方データが修正(再発行)される旨のNG発行操作が行われると、前記処方データは破棄処理S300の対象となる。
<破棄処理S300>
前記破棄処理S300では、前記処方データが破棄される。なお、前記破棄処理S300では、前記処方データを破棄することなく前記処方データの状態を発行操作ができない無効状態とされ、修正後(再発行後)の処方データが入力された場合に、前記処方データが上書きされることも考えられる。
<調剤側鑑査処理S400>
前記調剤側鑑査処理S400において、前記制御部11は、前記処方チェックの判定結果がエラーである場合、前記処方チェックのエラーを前記クライアント端末2の表示装置24に表示してエラーを報知する。そして、前記制御部11は、薬剤師により前記クライアント端末2を用いて入力される前記処方データの鑑査結果に応じて処理を分岐する。具体的に、前記処方データの鑑査結果に問題がない旨の発行操作が行われると、前記処方データは、調剤対象として発行されて調剤保留判定処理S500の処理対象となる。一方、前記処方データの鑑査結果に問題がある場合であって医師に対する疑義照会により処方データが修正(再発行)される旨のNG発行操作が行われると、前記処方データは前記破棄処理S300の処理対象となる。
<調剤保留判定処理S500>
前記調剤保留判定処理S500では、前記処方データを前記保留条件に従って調剤開始前の状態で保留させる。例えば、前記保留条件は、前記処方データの処方箋区分(定期、臨時、外来など)が「定期」であること、又は前記病棟側鑑査が行われたことなどである。ここで、前記保留条件が充足する場合、前記処方データは、調剤開始前の状態で保留されて締め管理処理S600の処理対象となる。また、前記保留条件が充足しない場合、前記処方データは前記調剤処理S700の処理対象となる。
<締め管理処理S600>
前記締め管理処理S600では、前記調剤保留判定処理S500で保留された前記処方データについての調剤開始の有無が管理される。具体的に、前記処方データについて発行操作が行われた場合、又は前記処方データについて予め設定された発行時期が到来した場合、前記処方データは、調剤処理S700の処理対象となる。
<調剤処理S700>
前記調剤処理S700では、前記処方データに基づいて薬品の調剤を行うための調剤用データが生成され、前記記憶部12の前記共有データフォルダに記憶される。これにより、前記調剤機器3各々が、前記共有データフォルダから前記調剤用データを取得し、前記調剤用データに基づいて薬品の調剤を実行する。なお、前記サーバー1から前記調剤機器3各々に前記調剤用データが入力されることにより前記調剤機器3各々による調剤が開始されてもよい。また、前記制御部11は、薬剤師が前記処方データに基づいて薬品をピッキングするために必要なピッキング情報を前記プリンター4で印刷し、又は前記ピッキング情報を前記ピッキング補助装置に送信することも考えられる。
[定期的検査管理処理]
以下、図14を参照しつつ、前記検査支援システム10で前記制御部11によって実行される定期的検査管理処理について説明する。
<ステップS1>
ステップS1において、前記制御部11は、前記処方データを取得したか否かを判断する。ここで、前記処方データを取得したと判断すると(S1:Yes)、処理はステップS2に移行し、前記処方データを取得していないと判断すると(S1:No)、処理はステップS4に移行する。
<ステップS2>
ステップS2において、前記制御部11は、前記患者マスターD16に基づいて、前記処方データに対応する患者が入院患者であるか否かを判断する。具体的に、前記患者マスターD16における入院フラグが1である患者は入院患者であると判断する。ここで、患者が入院中であると判断されると(S2:Yes)、処理がステップS201に移行し、入院中でないと判断されると(S2:No)、処理がステップS3に移行する。なお、前記患者マスターD16における入院フラグの情報は、後述のステップS4において、前記上位システム6から取得される前記ホスト側患者データに含まれる前記入院関連情報に基づいて適宜更新される。
<ステップS201>
ステップS201において、前記制御部11は、前記処方データに基づいて前記初回服用日情報D24を更新する。具体的に、前記制御部11は、前記処方データの受信時に、前記初回服用日情報D24に前記初回服用日が登録されていない薬品が前記処方データに処方薬として存在する場合、その薬品に対応する前記服用開始日を前記初回服用日として登録する。また、前記処方データの受信時に、前記処方データにおける服用開始日が前記特定期間の経過後である薬品が前記処方データに処方薬として存在する場合、前記制御部11は、その薬品に対応する前記服用開始日を前記初回服用日として更新する。これにより、前記初回服用日情報D24には、患者の薬品ごとの初回服用日が登録されることになる。
<ステップS202>
ステップS202において、前記制御部11は、前記患者に対応する前記検査時期情報D25を更新する。具体的に、前記制御部11は、前記処方データ、前記患者マスターD16、前記薬品別検査条件情報D21、前記患者別検査情報D23、及び前記初回服用日情報D24などに基づいて前記検査時期情報D25を設定する。また、前記患者別検査条件情報D22が設定されている場合には、前記薬品別検査条件情報D21に代えて前記患者別検査条件情報D22に基づいて前記検査時期情報D25が設定される。具体的に、図5(C)に示されるように、前記検査時期情報D25には、実施検査コード、実施検査名称、検査間隔開始日、検査間隔終了日、検査実施有無、検査日、検査種別などの情報が含まれる。
前記ステップS202において、前記制御部11は、受信した前記処方データに対応する薬品各々に対応する前記定期的検査の要否を、前記薬品別検査条件情報D21又は前記患者別検査条件情報D22における前記定期的検査の有無の情報に基づいて判断する。そして、前記定期的検査が必要であると判断された場合、前記制御部11は、前記初回服用日又は前回の検査日を基準として、前記薬品別検査条件情報D21又は前記患者別検査条件情報D22の開始実施期間、終了実施期間、及び検査間隔などに基づいて、検査間隔開始日及び検査間隔終了日を算出して前記検査時期情報D25に設定する。
ここで、図18(A)〜図18(C)を参照しつつ前記検査時期情報D25の設定手法の一例として第1の設定手法〜第3の設定手法について説明する。ここでは、前記検査時期情報D25が未登録の場合であって、対象となる薬品に対応する前記投与後フラグが「1」であり、対象となる患者に対応する前記初回服用日が「2014/01/01」であるとする。また、前記開始実施期間が0日で前記終了実施期間が25日である算定期間A1(2014/01/01〜2014/01/25)に対応する前記検査間隔が15日であるとする。さらに、前記開始実施期間が26日、前記終了実施期間が90日である算定期間A2(2014/01/26〜2014/04/01)に対応する前記検査間隔が25日であるとする。なお、この場合、前記検査時期情報D25における各検査期間に対応する前記検査種別は「1」に設定される。また、前記投与前フラグが「1」である場合にも同様に、前記検査時期情報D25に、前記初回服用日から遡って各検査期間として前記検査間隔開始日及び前記検査間隔終了日の組み合わせが設定されて前記検査種別が「0」に設定される。
第1の設定手法では、前記制御部11が、前記検査期間の開始日が属する前記開始実施期間及び前記終了実施期間の組み合わせに対応する前記検査間隔で前記検査期間を設定する。具体的には、図18(A)に示されるように、前記初回服用日(2014/01/01)を基準に、前記開始実施期間、前記終了実施期間、及び前記検査間隔に基づいて、検査間隔開始日(2014/01/01)から、前記算定期間A1に対応する前記検査間隔である15日経過後の検査間隔終了日(2014/01/15)までの検査期間e1が設定される。その後、検査間隔開始日(2014/01/16)から、前記算定期間A1に対応する前記検査間隔である15日経過後の検査間隔終了日(2014/01/30)までの検査期間e2、検査間隔開始日(2014/01/31)から、前記算定期間A2に対応する前記検査間隔である25日経過後の検査間隔終了日(2014/02/24)までの検査期間e3、検査間隔開始日(2014/02/25)から前記検査間隔である25日経過後の検査間隔終了日(2014/03/21)までの検査期間e4などが設定される。
第2の設定手法では、前記制御部11が、前記検査期間の終了日が属する前記開始実施期間及び前記終了実施期間の組み合わせに対応する前記検査間隔で前記検査期間を設定する。具体的には、図18(B)に示されるように、前記初回服用日(2014/01/01)を基準に、前記開始実施期間、前記終了実施期間、及び前記検査間隔に基づいて、検査間隔開始日(2014/01/01)から、前記算定期間A1に対応する前記検査間隔である15日経過後の検査間隔終了日(2014/01/15)までの検査期間e1が設定される。その後、検査間隔開始日(2014/01/16)から、前記算定期間A2に対応する前記検査間隔である25日経過後の検査間隔終了日(2014/02/09)までの検査期間e11、検査間隔開始日(2014/02/10)から、前記算定期間A2に対応する前記検査間隔である25日経過後の検査間隔終了日(2014/03/06)までの検査期間e12などが設定される。
第3の設定手法では、前記制御部11が、前記第1の設定手法と同様に、前記検査期間の開始日が属する前記開始実施期間及び前記終了実施期間の組み合わせに対応する前記検査間隔で前記検査期間を設定する。但し、前記第3の設定手法では、前記制御部11が、前記検査期間の終了日が属する前記開始実施期間及び前記終了実施期間の間の算定期間が、前記検査期間の開始日が属する前記開始実施期間及び前記終了実施期間の間の算定期間の次の算定期間である場合には、前者の算定期間における前記終了実施期間を検査間隔終了日として設定し、その検査間隔終了日から前記検査間隔だけ遡った日を検査間隔開始日として設定する。具体的には、図18(C)に示されるように、前記初回服用日(2014/01/01)を基準に、前記開始実施期間、前記終了実施期間、及び前記検査間隔に基づいて、検査間隔開始日(2014/01/01)から、前記算定期間A1に対応する前記検査間隔である15日経過後の検査間隔終了日(2014/01/15)までの検査期間e1が設定される。その後、検査間隔開始日(2014/01/16)から、前記算定期間A1に対応する前記検査間隔である15日経過後の検査間隔終了日を算出すると、その検査間隔終了日は「2014/01/30」となり前記算定期間A1を超えて前記算定期間A2に属することになる。そのため、前記制御部11は、前記算定期間A1の前記実施終了期間(2014/01/25)を前記検査間隔終了日とし、その検査間隔終了日から前記算定期間A1に対応する前記検査間隔である15日だけ遡った日(2014/01/11)が前記検査間隔開始日となる検査期間e21を設定する。その後、検査間隔開始日(2014/01/26)から、前記算定期間A2に対応する前記検査間隔である25日経過後の検査間隔終了日(2014/02/19)までの検査期間e22、検査間隔開始日(2014/02/20)から、前記算定期間A2に対応する前記検査間隔である25日経過後の検査間隔終了日(2014/03/16)までの検査期間e23などが設定される。また、前記制御部11は、前記検査期間e21と同様に、前記算定期間A2の前記実施終了期間(2014/04/01)を前記検査間隔終了日とし、その検査間隔終了日から前記算定期間A2に対応する前記検査間隔である25日だけ遡った日(2014/03/07)が前記検査間隔開始日となる検査期間e24を設定する。
そして、前記制御部11は、前記第1の設定手法〜前記第3の設定手法などの設定手法によって前記検査時期情報D25を設定した後、前記検査時期情報D25における2回目以降の検査期間については実際の検査日に応じて更新する。具体的に、前記制御部11は、前記検査実施時期が入力された場合に、その検査実施時期の翌日を次の前記検査期間の開始日として、その後の前記検査期間各々を設定することが考えられる。即ち、前記制御部11は、前記初回服用日と前記検査実施時期と前記検査条件とに基づいて次以降の検査期間を更新する。
例えば、図5(C)に示す前記検査時期情報D25が既に登録されている場合に、図5(D)に示されるように「2014/01/13」に最初の検査が実施された場合を考える。この場合、図5(D)に示されているように、2回目以降の前記検査期間の前記検査間隔開始日及び前記検査間隔終了日が、「2014/01/16」及び「2014/01/30」から「2014/01/14」及び「2014/01/28」に更新される。同様に、3回目以降の前記検査期間についても「2014/01/29」及び「2014/02/22」、「2014/02/23」及び「2014/03/20」にそれぞれ更新される。このように、前記制御部11が、前記初回服用日だけでなく、実際に検査が行われた前記検査実施時期を考慮して前記検査時期情報D25を更新するため、前記検査支援システム1では、前記検査間隔内で検査が実施されたか否かを、より正確に管理することが可能である。
なお、本実施形態では、前記検査間隔開始日及び前記検査間隔終了日が、前記検査実施時期に基づいて適宜更新される場合について説明するが、他の実施形態として、前記検査実施時期にかかわらず前記初回服用日に基づいて前記検査間隔開始日及び前記検査間隔終了日が設定されることも考えられる。即ち、図18(A)〜図18(C)を用いて説明したように前記検査時期情報D25が設定された後、前記検査実施時期に応じて前記検査時期情報D25に前記検査日が入力された場合であっても前記検査時期情報D25が更新されないことが考えられる。この場合には、実際の検査日の間隔が前記検査間隔以上になることがあるが、前記初回服用日から起算した前記検査間隔開始日及び前記検査間隔終了日の各期間内における検査の有無を簡単な処理で管理することが可能である。
その後、前記制御部11は、処理をステップS8に移行させて定期的検査チェック処理を実行する。即ち、前記検査支援システム10では、入院患者の処方データが入力された場合には(S2:Yes)、前記定期的検査チェック処理が実行され、前記処方データに処方薬として含まれる薬品に対応する前記検査項目各々の検査が適切な時期に実施されているか否かが判断される。なお、外来患者について処方データが入力された場合には(S2:No)、前記定期的検査チェック処理が実行されない。
<ステップS3>
ステップS3において、前記制御部11は、前記ホスト側患者データを取得したか否かを判断する。ここで、前記ホスト側患者データを取得したと判断されると(S3:Yes)、処理がステップS4に移行し、前記ホスト側患者データを取得していないと判断されると(S3:No)、処理がステップS6に移行する。
<ステップS4>
ステップS4において、前記制御部11は、前記ホスト側患者データに基づいて前記患者マスターD16を更新する。具体的に、前記制御部11は、前記ホスト側患者データに含まれる前記入院関連情報及び前記身体情報に基づいて、前記患者マスターD16における患者の体重、体重測定時期、身長、身長測定時期、入院中であるか否かなどの情報を更新する。なお、前記患者マスターD16と前記ホスト側患者データとの差分だけが更新されてもよい。
<ステップS5>
ステップS5において、前記制御部11は、前記ホスト側患者データに基づいて前記検査時期情報D25を更新し、処理を前記ステップS1に戻す。具体的に、前記制御部11は、前記ホスト側患者データに含まれる前記検査データに基づいて、前記検査時期情報D25における検査実施有無及び検査日を設定すると共に、前記ステップS202と同様に、前記検査日に基づいて前記検査時期情報D25における次以降の前記検査間隔開始日及び前記検査間隔終了日を設定する。
また、前記ステップS202又は前記ステップS5において、前記制御部11は、前記検査時期情報D25の更新後、又はユーザー操作に応じて、前記検査時期情報D25に含まれる次の検査期間を出力することも可能である。さらに、前記制御部11は、前記検査時期情報D25に含まれる次以降の複数の検査期間を出力することが可能であってもよい。ここで、前記検査期間の出力には、表示、印刷、メール送信などが含まれる。例えば、前記検査期間の出力態様は、図18(A)〜図18(C)のように前記検査期間各々を模式的に示すものであってもよく、図5(C)、図5(D)、図11のようなリスト表示であってもよい。なお、係る出力処理は前記制御部11の出力処理部120によって実行される。
<ステップS6>
一方、ステップS6において、前記制御部11は、前記定期的検査チェックの実行タイミングであるか否かを判断する。ここで、前記定期的検査チェックの実行タイミングであると判断されると(S6:Yes)、処理がステップS7に移行し、前記定期的検査チェックの実行タイミングでないと判断されると(S6:No)、処理が前記ステップS1に戻される。
例えば、前記定期的検査チェックの実行スケジュールが予め定められている場合には、前記実行スケジュールに従って前記定期的検査チェックの実行タイミングが判断される。具体的に、前記定期的検査チェックの実行スケジュールは、毎日の営業時間終了時又は営業時間開始時などであることが考えられる。なお、前記定期的検査チェックの実行スケジュールは、例えば1時間ごと、1週間ごと、又は1月ごとなどの予め設定された任意の間隔であってもよい。
<ステップS7>
ステップS7において、前記制御部11は、後述の定期的検査チェック処理の対象となる患者を抽出する処理を実行する。具体的に、前記制御部11は、前記薬品別検査条件情報D21(前記患者別検査条件情報D22)及び前記患者マスターD16に基づいて、前記定期的検査が「有り」に設定されている薬品を服用する患者のうち現在入院中の患者を抽出する。即ち、前記制御部11は、前記薬品別検査条件情報D21(前記患者別検査条件情報D22)及び前記患者マスターD16に基づいて、前記定期的検査が「無し」に設定されている薬品を服用する患者は抽出しない。さらに、前記制御部11は、前記定期的検査が「有り」に設定されている薬品を服用する患者であっても現在入院中でない患者は抽出しない。従って、前記検査支援システム10では、多数の患者のうち入院中の患者のみについて自動的に後述の定期的検査チェック処理を実行することが可能である。
なお、他の実施形態として、前記ステップS7において、前記制御部11が、現在入院中ではない患者に対応する前記検査時期情報D25が存在する場合は前記検査時期情報D25を削除することも考えられる。なお、前記検査時期情報D25の削除のタイミングは、例えば患者が退院又は転院した旨を示す前記ホスト側患者データが取得されたタイミングである。また、前記制御部11が、予め定められた時期に又は予め定められた間隔で、前記検査時期情報D25が登録された患者各々が入院しているか否かを判断してもよい。そして、前記制御部11は、前記ステップS8において、前記検査時期情報D25が登録されている患者のみを対象に、前記検査時期情報D25に基づいて前記定期的検査が適切に実施されている否かを判定する定期的検査チェック処理を実行する。
<ステップS8>
前記制御部11は、前記処方データが取得された場合であって前記処方データに対応する患者が入院中である場合(S1、S2:Yes)、又は前記定期的検査チェックの実行タイミングである場合に(S6:Yes)、続くステップS8を実行する。ステップS8において、前記制御部11は、前記検査時期情報D25に基づいて前記定期的検査が適切に実施されている否かを判定する定期的検査チェック処理を実行する。
なお、他の実施形態として、前記定期的検査チェックの実行タイミングであると判断された後(S6:Yes)、前記ステップS7が省略されて前記ステップS8が実行されることも考えられる。具体的に、前記制御部11は、前記ステップS5及び前記ステップS202において前記検査時期情報D25を生成又は更新する際に、対象となる患者が入院中であるか否かを判断し、その患者が入院中である場合にのみ前記検査時期情報D25を生成又は更新する。即ち、前記制御部11の前記第1判定処理部116が、患者が入院中であるか否かを判定するタイミングは、前記定期的検査チェック処理(S8)の直前である場合に限らない。一方、前記制御部11は、入院中ではない患者に対応する前記検査時期情報D25については予め設定されたタイミングで削除することが考えられる。なお、前記検査時期情報D25の削除のタイミングは、例えば患者が退院又は転院した旨を示す前記ホスト側患者データが取得されたタイミングである。また、前記制御部11が、予め定められた時期に又は予め定められた間隔で、前記検査時期情報D25が登録された患者各々が入院しているか否かを判断してもよい。そして、前記制御部11は、前記ステップS8において、前記検査時期情報D25が登録されている患者のみを対象に、前記検査時期情報D25に基づいて前記定期的検査が適切に実施されている否かを判定する定期的検査チェック処理を実行する。
[定期的検査チェック処理]
次に、図16を参照しつつ、前記定期的検査チェック処理の詳細について説明する。前記定期的検査チェック処理は、患者が服用する薬品ごとに実行される。即ち、患者が複数種類の薬品を服用する場合には、複数の前記定期的検査チェック処理が並列又は直列で実行される。そして、前記定期的検査チェック処理では、薬品を服用する患者について適切な検査が実施されているか否かが判断される。以下、前記定期的検査チェック処理の対象となる患者を対象患者と称し、その対象患者が服用する薬品を対象薬品と称する。
<ステップS11>
ステップS11において、前記制御部11は、入院中である患者について、その患者が服用する薬品に対応する前記検査項目の前記検査実施時期が前記検査条件を満たしているか否かを判定する。ここに、係る処理は前記制御部11の前記第2判定処理部117によって実行される。具体的に、前記制御部11は、前記検査時期情報D25で設定されている前記検査間隔開始日及び前記検査間隔終了日の間の検査期間のうち現時点が属する検査期間及び過去の検査期間について検査が実施されているか否かを判断する。ここで、検査が実施されている場合は正常と判断され、検査が実施されていない場合はエラーと判断される。
なお、本実施形態では、前記制御部11が、予め生成される前記検査時期情報D25に基づいて前記検査実施時期が前記検査場件を満たしているか否かを判定する場合について説明する。一方、前記制御部11が、前記検査時期情報D25を予め生成せず、前記ステップS11において、患者が服用する薬品に対応する前記検査項目の前記検査間隔開始日及び前記検査間隔終了日の間の検査期間を前記検査条件に基づいてその都度導出し、その導出された前記検査期間内に検査が実施されているか否かを判断してもよい。
<ステップS12>
ところで、前記定期的検査チェックの対象となる前記検査項目に、前記患者の身体情報に関係する検査項目が含まれることがあり、前記身体情報が前記検査項目の検査結果の適否判定に影響することがある。例えば、前記検査項目のうち患者のBMI(Body Mass Index:体重/身長2)に関連する検査項目が存在する場合、前記チェック項目のうち前記検査値別最大量チェックでは、患者のBMIの値ごとに最大量が異なることがある。この場合、前記BMIの値が適切な時期に測定された体重及び身長に基づいて算出された値であることが前提となる。そのため、ステップS12において、前記制御部11は、前記患者マスターD16及びBMIチェック情報D26に基づいて、前記患者の身体情報の測定時期が前記許容測定期間内であるか否かを判定する。ここに、係る処理は前記第4判定処理部119によって実行される。
具体的に、前記制御部11は、前記患者の体重測定時期が前記体重許容測定期間内であるか否か、及び前記患者の身長測定時期が前記身長許容測定期間内であるか否かを判定する。そして、前記体重測定時期又は前記身長測定時期が、前記体重許容測定期間内又は前記身長許容測定期間内である場合に正常と判断される。一方、前記体重測定時期又は前記身長測定時期が、前記体重許容測定期間又は前記身長許容測定期間を超えている場合にエラーと判断される。
従って、本実施形態に係る前記検査支援システム10によれば、患者の身長及び体重などの身体情報の測定時期についても適否が判定されるため、前記第3判定処理部118による前記検査項目の検査結果についての適否判定の正確性が高まる。なお、前記定期的検査チェックの対象となる前記検査項目が前記身体情報に関係のない予め定められた検査項目である場合には、前記ステップS12〜S13が省略されてもよい。また、前記ステップS12又はS13の処理は、前記処方チェック処理で実行されてもよい。
<ステップS13>
ステップS13において、前記制御部11は、前記患者マスターD16及びBMIチェック情報D26に基づいて、前記患者のBMIが前記BMI上限及び前記BMI下限で規定される適正範囲内であるか否かを判定する。
具体的に、前記制御部11は、前記患者の身長及び体重からBMIを算出し、そのBMIが、前記BMI上限以下であるか否か、及び前記BMI下限以上であるか否かを判定する。そして、算出された前記BMIが、前記BMI上限以下であって前記BMI下限以上である場合に正常と判断される。一方、前記BMI上限を超えている場合、又は前記BMI下限より低い場合にエラーと判断される。
<ステップS14>
ステップS14において、前記制御部11は、前記ステップS11〜S13における判定結果を出力するための処理を実行する。なお、係る処理は、前記出力処理部120によって実行される。具体的に、前記出力処理部120は、前記判定結果を前記サーバー1の前記表示装置14又は前記クライアント端末2の前記表示装置24などに表示させる。また、前記出力処理部120は、前記プリンター4を用いて前記判定結果を印刷してもよい。例えば、処方箋、薬情、お薬手帳、薬袋、又は定期的検査管理シートに印刷する。さらに、前記出力処理部120は、前記判定結果を示すデータを例えば前記上位システム6などに送信するデータ送信を実行することも可能である。なお、前記制御部11は、前記判定結果のうちエラーであるものだけを出力してもよい。
また、前記制御部11は、前記医療機関に入院する患者各々の服薬状況などが表示されるモニター画面D7に、前記患者ごとに対応する前記定期的検査チェック処理における判定結果を表示させることが考えられる。ここに、図17は、前記モニター画面D7の一例を示す図である。図17に示されるように、前記モニター画面D7では、領域A71に患者各々の服薬に関するデータが表示されている。そして、前記定期的検査チェック処理において前記エラー設定処理が実行された場合には、前記領域A71における「定期的検査」の項目欄A72にエラーである旨を示す「×」などの符号又は文字が出力される。なお、前記定期的検査チェック処理における判定結果が注意である場合は、前記領域A71における「定期的検査」の項目欄A72に注意である旨を示す「△」などの符号又は文字が出力される。
また、前記制御部11は、前記定期的検査チェックの判定結果が適正でない場合は、ユーザーによる前記項目欄A72の選択操作に応じて、前記判定結果を出力することが考えられる。例えば、患者の体重の測定時期が前記体重許容測定期間を満たしていない場合には、「180日以内の体重が取得できませんでした。BMIに基づく評価が行えていません。」などのメッセージが表示される。同様に、患者の身長の測定時期が前記身長許容測定期間を満たしていない場合には、「730日以内の身長が取得できませんでした。BMIに基づく評価が行えていません。」などのメッセージが表示される。また、患者のBMIの算出結果が前記BMI上限を超えている場合には、「BMI上限値を超えています、アイトロール錠20mgはBMI上限25.0以下が適応となっています。」などのメッセージが表示され、患者のBMIの算出結果が前記BMI下限を下回っている場合には、「BMI下限値を超えています、アイトロール錠20mgはBMI下限18.5以上が適応となっています。」などのメッセージが表示されることが考えられる。
このように、前記検査支援システム10では、前記制御部11によって前記定期的検査チェック処理が実行されることにより、前記対象薬品を服用する前記対象患者について適切な検査が実施されているか否かが判定され、その判定結果が出力される。従って、ユーザーは、前記対象患者について適切な検査が実施されているか否かを容易に把握することができ、例えば薬品の服用に際して必要な検査の実施漏れ、又は薬品の服用後に必要な検査の実施漏れなどを抑制することができる。
また、本実施形態では、前記定期的検査チェック処理が前記処方データに含まれる前記薬品コードに対応する薬品ごとについて実行される場合を例に挙げて説明した。一方、前記処方データに、同一の検査項目についての検査が必要な複数の前記薬品コードが含まれることも考えられる。この場合、前記制御部11の前記第2判定処理部117は、複数の前記薬品コードのうち前記検査間隔が最も短い薬品コードに対応付けられた前記検査条件に基づいて、前記検査項目の検査が前記検査間隔内に実施されているかを判断することが考えられる。
また、前記検査支援システム10では、前記処方データに含まれる服用開始時期が前記初回服用日として設定され、その初回服用日を基準に前記定期的検査チェック処理が実行される場合を例に挙げて説明した。一方、前記検査支援システム10において、前記制御部11が、患者各々の実際の薬品の服用時期が入力された場合に、その服用時期を基準に前記定期的検査チェック処理が実行されることも考えられる。これにより、前記処方データに含まれる服用開始日と実際の服用日との間にずれが生じた場合であっても、前記定期的検査チェックを適切に実施することが可能である。また、患者の疾患(病名)ごとに定期的検査の要否を判断することも他の実施形態として考えられる。例えば、前記制御部11は、患者の疾患が透析を伴うものである場合に、前記定期的検査は不要であると判断することが考えられる。
なお、本実施形態に係る前記検査支援システム10では、入院患者を対象に前記定期的検査が実施される場合について説明したが、外来患者を対象に前記定期的検査が実施されることも考えられる。例えば、前記定期的検査管理処理(図14参照)の前記ステップS2において、前記入院患者ではないと判断された場合にも、前記処方データに対応する患者について、その患者が前記処方データに処方薬として含まれる薬品を服用する場合に必要な検査が適切に行われているか否かが判定されてもよい。
また、本実施形態に係る前記検査支援システム10では、前記制御部11が、患者各々が入院中であるか否かを判断して、前記患者各々について前記定期的検査チェック処理の対象であるか否かを判断する構成について説明した。一方、例えば前記マスター記憶部122に、入院患者の前記患者マスターD16が記憶される入院患者記憶領域と、入院患者を除く外来患者などの前記患者マスターD16が記憶される外来患者記憶領域とが含まれることが考えられる。また、前記制御部11は、前記患者マスターD16への患者の情報の登録時に入院患者が選択された場合には前記入院患者記憶領域に記憶させ、入院患者が選択されなかった場合には前記外来患者記憶領域に記憶させる。なお、ユーザー操作に応じて前記入院患者記憶領域又は前記外来患者記憶領域が任意に選択されて患者の情報が登録されることも考えられる。
そして、前記制御部11は、前記入院患者記憶領域に記憶されている入院患者のみを対象に前記定期的検査チェック処理を実行することが考えられる。具体的には、前記定期的管理処理(図14参照)と同等の処理が前記入院患者記憶領域の前記患者マスターD16に登録された入院患者のみを対象に実行される。即ち、前記第2取得処理部112が、前記入院患者記憶領域を参照し、入院患者が服用する薬品に対応付けられた検査項目の検査時期に関する検査条件を取得する。また、前記第3取得処理部113が、前記入院患者の前記検査項目の検査実施時期を取得する。そして、前記第2判定処理部117は、前記入院患者が服用する薬品に対応する前記検査項目の前記検査実施時期が前記検査条件を満たしているか否かを判定し、前記出力処理部120は、前記第2判定処理部117による判定結果を出力する。
[検査候補期間抽出機能]
ところで、前記定期的検査管理処理では、同一の検査項目について複数の前記検査間隔開始日及び前記検査間隔終了日の期間の一部が重複することがある。具体的には、複数の薬品の服用について同一の検査項目の定期的検査が必要である場合に、複数の前記検査間隔開始日及び前記検査間隔終了日の期間の一部が重複することがある。また、前記第3の設定手法によって前記検査期間が設定される場合には、一つの薬品について前記開始実施期間及び前記終了実施期間の間の日数が前記検査間隔開始日及び前記検査間隔終了日の間の日数で割り切れない場合にも、複数の前記検査間隔開始日及び前記検査間隔終了日の期間の一部が重複することになる(例えば、図18(C)の検査期間e1及び検査期間e21)。
このように複数の前記検査間隔開始日及び前記検査間隔終了日の期間の一部が重複する場合、その重複した期間に前記検査項目の検査が実施されることにより、前記検査項目についての検査が効率的に行われる。例えば、同一の検査項目について2つの前記検査間隔開始日及び前記検査間隔終了日の期間の一部が重複する場合に、その重複する期間を除く期間に検査が行われると2回の検査が必要になるが、重複した期間に前記検査項目の検査が実施される場合には1回の検査で足りると考えられることがある。
そこで、前記検査支援システム10では、前記制御部11が、予め選択される特定患者について、効率的な検査の実施が可能になる次の検査日の候補を自動的に抽出する検査候補期間抽出機能を有することが考えられる。具体的に、前記制御部11は、後述の検査候補期間抽出処理を実行することにより検査候補期間抽出機能を具現する。前記制御部11は、前記検査候補期間抽出処理において、複数の前記検査間隔開始日及び前記検査間隔終了日の期間の一部が重複する場合に、その重複した期間を検査候補期間として出力するための処理を実行する。ここに、図19は、前記検査候補期間抽出処理の一例を示すフローチャートである。
[検査候補期間抽出処理]
<ステップS41>
ステップS41において、前記制御部11は、前記特定患者に対応する前記検査時期情報D25に基づいて、前記検査間隔開始日が1番目に早い前記検査間隔開始日及び前記検査間隔終了日の組み合わせの期間(以下、第1検査期間と称する)を特定する。なお、前記検査間隔開始日が同一の検査期間が複数存在する場合には、前記検査間隔終了日が早い方が選択される。
<ステップS42>
ステップS42において、前記制御部11は、前記特定患者に対応する前記検査時期情報D25に基づいて、前記検査間隔開始日が2番目に早い前記検査間隔開始日及び前記検査間隔終了日の組み合わせの期間(以下、第2検査期間と称する)を特定する。なお、前記検査間隔開始日が同一の検査期間が複数存在する場合には、前記検査間隔終了日が早い方が選択される。
また、前記特定患者が複数の薬品を服用する場合であって、その薬品について同じ検査項目についての定期的検査が必要である場合、前記制御部11は、薬品ごとに前記ステップS41〜S42を実行することが考えられる。この場合、前記制御部11は、各薬品に対応して前記ステップS41〜S42で特定された各期間の中から前記検査間隔開始日が最も早い期間とその次に前記検査間隔開始日が早い期間とを前記第1検査期間及び前記第2検査期間として特定することが考えられる。
<ステップS43>
ステップS43において、前記制御部11は、前記ステップS41で特定された前記第1検査期間と、前記ステップS42で特定された前記第2検査期間とが重複しているか否かを判断する。ここで、前記第1検査期間及び前記第2検査期間が重複すると判断されると(S43:Yes)、処理がステップS44に移行し、前記第1検査期間及び前記第2検査期間が重複しないと判断されると(S43:No)、処理がステップS45に移行する。
<ステップS44>
ステップS44において、前記制御部11は、前記第1検査期間及び前記第2検査期間のうち重複する期間を検査候補期間として出力する。より具体的に、制御部11は、前記検査候補期間を前記表示装置14又は前記表示装置24などに表示させること、或いは前記プリンター4によって処方箋、薬情、お薬手帳、薬袋、又は定期的検査管理シートなどに印刷させることが考えられる。
<ステップS45>
一方、ステップS45において、前記制御部11は、前記ステップS41で特定された前記第1検査期間を検査候補期間として出力する。より具体的に、制御部11は、前記検査候補期間を前記表示装置14又は前記表示装置24などに表示させる。なお、前記プリンター4によって処方箋、薬情、お薬手帳、薬袋、又は定期的検査管理シートなどに印刷されてもよい。また、前記ステップS44において、前記制御部11は、前記重複期間のうち現時点以降の期間を前記検査候補期間として出力してもよい。
以上説明したように、前記検査候補期間抽出機能によれば、効率的な検査の実施が可能になる次の検査日の候補が自動的に抽出されて出力されるため、ユーザーは、効率的な次の検査候補期間を容易に決定することが可能である。
ここに、図21は、図19に示す前記検査候補期間抽出処理の実行結果の一例を説明するための図である。ここでは、一種類の薬品M1に対応する検査項目について前記検査間隔開始日及び前記検査間隔終了日の組み合わせが重複する場合について説明する。また、前記投与後フラグが「1」、前記初回服用日が「2014/01/01」であって、前記開始実施期間が0日から前記終了実施期間が30日までの間の30日間の前記検査間隔が20日であり、31日から前記終了実施期間が90日までの間の60日間の前記検査間隔が45日であるとする。
この場合、前記制御部11は、前記定期的検査管理処理の前記ステップS5、S202において、図21に示されるように、前記初回服用日(2014/01/01)を基準に、前記検査間隔開始日及び前記検査間隔終了日の組み合わせとして、「2014/01/01」及び「2014/01/20」の間の検査期間E1、「2014/01/11」及び「2014/01/30」の間の検査期間E2、「2014/01/31」及び「2014/03/17」の間の検査期間E3、「2014/02/15」及び「2014/04/01」の間の検査期間E4などを前記検査時期情報D25に登録することになる。
このとき、前記検査期間E1及び前記検査期間E2が、「2014/01/11」及び「2014/01/20」の間の重複期間E11で重複しており、前記検査期間E3及び前記検査期間E4が、「2014/02/15」及び「2014/03/17」の間の重複期間E12で重複する。
そのため、例えば、現時点が「2014/01/01」から「2014/01/20」の間であって現時点までの間に検査が実施されていない場合には、前記ステップS41で前記検査期間E1が特定され、前記ステップS42で前記検査期間E2が特定された後、前記重複期間E11が検査期間候補として出力される(S44)。また、現時点が、「2014/01/31」及び「2014/03/17」の間であって現時点までの間に検査が実施されていない場合は、前記ステップS41で前記検査期間E3が特定され、前記ステップS42で前記検査期間E4が特定された後、前記重複期間E12が検査期間候補として出力される(S44)。
また、図22は、図19に示す前記検査候補期間抽出処理の実行結果の他の例を説明するための図である。ここでは、前記薬品M1に加えて薬品M2を含む二種類の薬品を患者が服用する場合であって、その薬品M1及び薬品M2に共通する検査項目について前記検査間隔開始日及び前記検査間隔終了日の組み合わせが重複する場合について説明する。また、薬品M2については、前記投与後フラグが「1」、前記初回服用日が「2014/01/01」であって、前記開始実施期間が0日から前記終了実施期間が60日までの間の60日間の前記検査間隔が20日であり、61日から前記終了実施期間が135日までの間の75日間の前記検査間隔が45日であるとする。
この場合、前記制御部11は、前記定期的検査管理処理の前記ステップS5、S202において、図22に示されるように、前記初回服用日(2014/01/01)を基準に、前記検査間隔開始日及び前記検査間隔終了日の組み合わせとして、「2014/01/01」及び「2014/01/20」の間の検査期間E21、「2014/01/21」及び「2014/02/09」の間の検査期間E22、「2014/02/10」及び「2014/02/29」の間の検査期間E23、「2014/03/01」及び「2014/04/14」の間の検査期間E24、「2014/04/01」及び「2014/05/14」の間の検査期間E25などを前記検査時期情報D25に登録することになる。
そして、図22に示すように、現時点が「2014/01/04」などの時点T1であって前記検査期間E1の間に検査が実施されていない場合には、前記ステップS41で前記検査期間E1が特定され、前記ステップS42で前記検査期間E21が特定された後、前記検査期間E1及び前記検査期間E21の間の重複期間のうち現時点以降の重複期間E31が検査期間候補として出力される(S44)。また、現時点が、「2014/02/11」などの時点T2であって前記検査期間E3の間に検査が実施されていない場合には、前記ステップS41で前記検査期間E3が特定され、前記ステップS42で前記検査期間E23が特定された後、前記検査期間E3及び前記検査期間E23の間の重複期間のうち現時点以降の重複期間E32が検査期間候補として出力される(S44)。
[検査候補期間抽出処理の他の例]
また、図20は、前記検査候補期間抽出処理の他の例を示すフローチャートである。
<ステップS51>
ステップS51において、前記制御部11は、前記特定患者に対応する前記検査時期情報D25に基づいて、前記検査間隔終了日が1番目に早い前記検査間隔開始日及び前記検査間隔終了日の組み合わせの期間(以下、第3検査期間と称する)を特定する。なお、前記検査間隔終了日が同一の検査期間が複数存在する場合には、前記検査間隔開始日が早い方が選択される。
<ステップS52>
ステップS52において、前記制御部11は、前記特定患者に対応する前記検査時期情報D25に基づいて、複数の前記検査間隔開始日及び前記検査間隔終了日の組み合わせのうち、前記ステップS51で特定された前記第3検査期間と期間が重複する組み合わせの数が最も多い期間を抽出する。
<ステップS53>
ステップS53において、前記制御部11は、前記ステップS52で抽出された期間を検査候補期間として出力する。より具体的に、制御部11は、前記検査候補期間を前記表示装置14又は前記表示装置24などに表示させる。なお、前記プリンター4によって処方箋、薬情、お薬手帳、薬袋、又は定期的検査管理シートなどに印刷されてもよい。また、前記ステップS53において、前記制御部11は、前記重複期間のうち現時点以降の期間を前記検査候補期間として出力してもよい。
以上説明したように、前記検査候補期間抽出機能によれば、効率的な検査の実施が可能になる次の検査日の候補が自動的に抽出されるため、ユーザーは、容易に次の検査候補期間を決定することが可能である。
例えば、図22に示した例において、図20に示された前記検査候補期間抽出処理が実行された場合であって、時点が「2014/01/04」などの時点T1である場合には、前記ステップS51で前記検査期間E1が特定され、前記ステップS52で前記検査期間E1、E2、E21が重なる重複期間E33が特定され、その重複期間E33が検査期間候補として出力される(S53)。また、現時点が、「2014/02/11」などの時点T2である場合は、前記ステップS51で前記検査期間E23が特定され、前記ステップS52で前記検査期間E3、E4、E23が重なる重複期間E34が特定され、その重複期間34が検査期間候補として出力される(S53)。
なお、前記制御部11は、ユーザー操作に応じて、図19及び図20に示された前記検査候補期間抽出処理のいずれかを実行するように予め設定することが可能であってもよい。また、前記制御部11は、前記ステップS45又は前記ステップS53で前記重複期間が表示されている状態で、ユーザー操作に応じて、図19及び図20に示された前記検査候補期間抽出処理各々の結果を切り替えて表示可能であってもよい。
さらに、前記制御部11は、1人の患者について異なる前記検査項目各々の前記重複期間を特定した場合に、その複数の前記重複期間が重複する期間を前記検査項目各々についての前記検査候補期間として出力することも考えられる。これにより、ユーザーは、できるだけ複数の前記検査項目の検査を纏めて実施することが可能な期間を容易に把握することが可能である。また、前記制御部11は、1人の患者について異なる前記検査項目各々の前記重複期間を特定した場合に、その複数の前記重複期間が重複しない期間を前記検査項目各々についての前記検査候補期間として出力することも考えられる。この場合、ユーザーは、できるだけ複数の前記検査項目の検査が重ならないような期間を容易に把握することが可能である。