JP6625810B2 - スクイズ容器 - Google Patents

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Description

本発明は容器本体を外部から加圧することによって該容器本体内に収容された液体を吐出するスクイズ容器、特にその液体の吐出安定性及び衛生面での改良に関する。
従来、可撓性を有する容器を外部から押圧することによって、容器内に収容された液体を吐出するタイプの容器はスクイズ容器として知られており、各種洗浄料や化粧料等の容器として広く用いられている。また、このようなスクイズ容器として、蓋体内に空気を取り入れる空気孔を設け、例えば、石けん液等の起泡性の液体を空気孔から供給される空気とともに蓋体内で混合して泡を形成し、泡の状態で吐出するスクイズフォーマー容器も用いられている(例えば、特許文献1,2参照)。
このような従来のスクイズ容器では、容器内部から吐出口までを連通する液体通路の内壁面に吐出しきれなかった液体が付着して残存してしまうことがあり、この残存液が乾燥・固化することで液体通路が狭くなる、あるいは塞がれてしまうため、液体が吐出しづらくなることがあった。また、このような容器内の固化付着物は、雑菌が繁殖する可能性もあり、衛生面の点でも望ましくなかった。しかし、従来のスクイズ容器は、通常、容器内から吐出口までの液体通路が一の部品内部の空間として構成されているか、あるいは容易には分離できないように堅く固定された複数の部品間の間隙として構成されており、蓋体内部の液体通路を洗浄して固化付着物を除去することは非常に困難であった。また、例えば、特許文献1,2に記載されているような、蓋体内で起泡性の液体と空気とを混合して泡を形成するスクイズフォーマー容器は、蓋体内部の構成がより複雑になっており、液体と空気とを十分に混合させるために気液混合部の周辺で液体通路や空気通路が非常に狭くなっているため、これらの通路が固化付着物によって塞がれてしまい易く、また、この固化付着物が液体通路や空気通路に付着してしまうと、その完全な除去は事実上不可能であった。
特開2012−1225号公報 特開2012−6601号公報
本発明は前記従来技術の課題に鑑みてなされたものであり、すなわち、その解決すべき課題は、外部からの加圧によって液体を吐出するスクイズ容器であって、液体の吐出安定性及び衛生面の改良されたスクイズ容器を提供することにある。
本発明者らが、前記従来技術の課題に鑑みて鋭意検討を行なった結果、容易に分離することが可能な二の部材を嵌合して一体化した蓋体とし、これらの部材を互いに嵌合させることでその部材間の間隙を通じて液体流路が形成されるスクイズ容器とすることによって、各部材を分離することで液体流路の内面を露出させ、その内面の固化付着物を容易に除去することができることを見出した。また、特に泡を吐出するスクイズ容器においては、分離可能な二の部材間を通じて液体通路及び空気通路を形成することで、通常、液体と空気とを十分に混合させるために非常に狭く且つ複雑になっている液体通路や空気通路の内面を容易に露出させることができるため、適当な洗浄によって固化付着物を取り除いて詰まりを防ぐことが容易であるほか、衛生性も良好に保つことができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明にかかるスクイズ容器は、
可撓性を有する素材からなる容器本体と、該容器本体の口部に装着される蓋体とを有し、前記容器本体を外部から加圧することによって、該容器本体内に収容された液体を前記蓋体内を通じて吐出口部分から吐出するスクイズ容器において、
前記蓋体が、
前記容器本体の口部外面へと上方から嵌合する筒状の外壁部分と、前記容器本体内へと垂下した筒状をなし、その上方開口部分が外側方向へ延び広がって前記外壁部分へと連続する大径筒状部分とを有するベースキャップ部と、
前記ベースキャップの外壁部分へと上方から嵌合可能な筒状の外壁部分と、前記ベースキャップ部分の大径筒状部分へと上方から嵌入してその内部と連通可能な小径筒状部分と、該小径筒状部分の内部と連通する筒状の吐出通路部分と、該吐出通路部分の外側方向末端に設けられ、前記容器本体内の液体を吐出する吐出口部分とを有するノズル部と
を備え、
前記ベースキャップ部と前記ノズル部とが互いに分離可能な部品として構成されており、
前記ノズル部の外壁部分を前記ベースキャップ部の外壁部分へと上方から嵌合し、且つ前記ノズル部の小径筒状部分を前記ベースキャップ部の大径筒状部分へと上方から嵌入して、前記ベースキャップ部と前記ノズル部とを一体化することで、前記小径筒状部分と前記大径筒状部分との間隙を通じて、前記容器本体内から前記吐出口部分までを連通する液体通路が形成され、前記吐出口部分からの液体の吐出が可能となる
ことを特徴とするものである。
また、前記スクイズ容器は、
前記蓋体内において、前記容器本体内の液体と該容器本体の上部空間内の空気とを混合して泡を形成し、前記吐出口部分から泡を吐出するスクイズ容器であって、
前記ベースキャップ部の大径筒状部分に、その内部と容器本体内の上部空間とを連通するための空気孔が設けられており、
前記ノズル部の外壁部分を前記ベースキャップ部の外壁部分へと上方から嵌合し、且つ前記ノズル部の小径筒状部分を前記ベースキャップ部の大径筒状部分へと上方から嵌入して、前記ベースキャップ部と前記ノズル部とを一体化することで、前記小径筒状部分と前記大径筒状部分との間隙を通じて、前記容器本体内から前記吐出口までを連通する液体通路と、前記容器本体上部空間内から前記吐出口までを連通する空気通路とが形成され、前記吐出口部分からの泡の吐出が可能となる
ことが好適である。
また、前記スクイズ容器において、
前記ノズル部の小径筒状部分が有底筒状をなし、その底部から所定高さを有する側面に液体及び空気を内部に導入するための気液連通口が設けられている
ことが好適である。
本発明のスクイズ容器は、容易に分離することが可能なベースキャップ部とノズル部とを嵌合して一体化した蓋体とし、これらを嵌合させた際の部材間の間隙を通じて液体流路が形成されているため、各部材を分離することで残存液体の付着・固化し易い液体流路の内面を露出させ、その内面の固化付着物を容易に除去できる。また、特に泡を吐出するスクイズフォーマー容器では、分離可能なベースキャップ部とノズル部との間隙を通じて液体通路及び空気通路が形成されるため、通常、非常に狭く且つ複雑になっているこれら液体通路や空気通路の内面を容易に露出させることができ、洗浄によって固化付着物を取り除いて詰まりを防ぐことが容易であるほか、衛生性も良好に保つことができる。
本発明の一実施形態にかかるスクイズ容器10の斜視図である。 本発明の一実施形態にかかるスクイズ容器10の蓋体14において、ベースキャップ部20とノズル部30とを分離した状態の正面図及び断面図である。 本発明の一実施形態にかかるスクイズ容器10の蓋体14において、ベースキャップ部20とノズル部30とを嵌合させて一体化した状態の正面図及び断面図である。 本発明の一実施形態にかかるスクイズ容器10の蓋体14の要部拡大断面図である。
以下、図面に基づいて、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、以下に示す実施形態のスクイズ容器は、泡を吐出するスクイズフォーマー容器であり、容器内に収容された起泡性液体を空気と混合して泡状に吐出するスクイズ容器であるものの、本発明はこのようなスクイズフォーマー容器のみに限定されるものではなく、容器本体内の液体を吐出するスクイズ容器であればよい。
図1に、本発明の一実施形態にかかるスクイズ容器10の斜視図を示す。
図1に示すように、本実施形態にかかるスクイズ容器10は、起泡性液体が収容される容器本体12と、該容器本体12の口部に装着される蓋体14と、該蓋体14内部と連通して容器本体12内へと延びた管体16とを備えている。そして、使用の際にはノズルキャップ40を取り外し、スクイズ容器10を正立状態にして容器本体12の胴部を外部から加圧することによって、前記容器本体12内に収容された起泡性液体と、前記容器本体12内の上部空間に存在する空気とが、前記蓋体14内で混合されて泡を形成し、この泡が前記蓋体14の吐出口から吐出する。
容器本体12の材質は、加圧により変形可能な可撓性を有する素材(通常の場合、プラスチック素材)からなり、例として、所謂スクイズ性(押圧性)およびスクイズバック性(復元性)の良好なポリプロピレン(PP)、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)等のポリオレフィン系樹脂、あるいはポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂を単独又は適宜混合して用いることができる。なお、本実施形態において、容器本体12はポリプロピレン(PP)により形成されている。
蓋体14は、容器本体12の口部へと装着されるベースキャップ部20と、該ベースキャップ20と嵌合して一体化され、末端の吐出口から泡を吐出するノズル部30と、該ノズル部30の吐出口に装着されるノズルキャップ40とを備えている。なお、これらの構成部品は、通常の場合、いずれも合成樹脂より形成され、例えば、ポリプロピレン(PP)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)等のポリオレフィン樹脂、あるいはポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂を単独又は適宜混合して用いることができる。なお、本実施形態において、ベースキャップ部20はポリプロピレン(PP)、ノズル部30及びノズルキャップ40は高密度ポリエチレン(HDPE)によってそれぞれ形成されている。
ここで、本実施形態の蓋体14において、ベースキャップ部20とノズル部30とは、互いに分離可能な部品として構成されている。
図2にベースキャップ部20とノズル部30とを分離した状態の正面図及び断面図を、また、図3にベースキャップ部20とノズル部30とを嵌合させて一体化した状態の正面図及び断面図を示す。
ベースキャップ部20の下方外壁部分22aは、スカート状に拡がった円筒状で、その内周面に雌ネジが形成されている。他方、起泡性液体を収容した容器本体12の口部(図示しない)の外周面に雄ネジが設けられており、この雄ネジとベースキャップ部の下方外壁部分22aの雌ネジとが螺合することによって、ベースキャップ部20が容器本体12へと上方から装着される。また、ベースキャップ部20の上方外壁部分22bは上方向に真っ直ぐ延びた円筒状で、その外周面に雄ネジが形成されており、後述するノズル部30の外壁部分32aへと下方から螺合可能となっている。
ベースキャップ部20の外壁部分22の内方には、容器本体12内へと垂下した円筒状の大径筒状部分24が設けられている。大径筒状部分24の下方は、筒状の管体接続部分24aとなっており、その内部に管体16が嵌入され、容器本体12内の起泡性液体の蓋体14内への導入を容易にしている。なお、本実施形態のスクイズ容器10においては、起泡性液体は、容器本体12内に直接収容されるものの、例えば、容器本体12内に別途設けられた内袋に収容された状態で、接続部分24aに接続されていてもよい。内袋は樹脂フィルム等の容易に変形可能な素材を用いて成形することができ、容器本体12を外部から加圧した際には、容器本体12内の空気を通じて内袋が外側から加圧され、起泡性液体が接続部分24aを通じて蓋体14内へと導入される。この場合、内袋内部の液体製品が外気に触れないため酸化等の劣化を生じ難く、また、異物や雑菌が侵入することがほとんどないので衛生面でも優れている。つづいて、管体接続部分24aの上方は、内径の異なる二段階の円筒状に拡径した中央筒状部分24bと上方筒状部分24cとなっている。中央筒状部24bと上方筒状部分24cとの間の段部には空気導入口24dが設けられており、この空気導入口24dを通じて、容器本体12内の上部空間に存在する空気が、後述する気液混合部や吐出通路、吐出口へ向けて送り出される。また、中央筒状部24bの内面には所定本数の溝24eが設けられており、後述するノズル部30の小径筒状部分34が大径筒状部分24内へと嵌り込んだ際、この溝24eとの間に形成される空間が液体導入路となる。そして、この液体導入路を通じて、容器本体12内に収容されている起泡性液体が、後述する気液混合部や吐出通路、吐出口へ向けて送りだされる。なお、上方筒状部分24bの開口端は外側方向へと水平方向に延び広がって上方外壁部分22bの内面へと連続し、両者は一体化されている。また、上方筒状部分24aと上方外壁部分24bとの接続部分には空気孔24fが設けられており、例えば、内容物吐出のための容器の加圧を解除した後、内部が減圧となった容器が復元する際、この空気孔24fを通じて外気が容器本体12内部に流れ込むように設計されている。
ノズル部30は、ベースキャップ部20との嵌合によって一体化することができ、且つそれぞれを容易に分離することが可能な部品として構成されている。ノズル部30の筒状の外壁部分32aは、下方が開口した筒状で、その内面に雌ネジが設けられている。この外壁部分32aの内面の雌ネジは、先に述べたベースキャップ部20の上方外壁部分22bの外周面に設けられた雄ネジと螺合することで、ベースキャップ部20とノズル部30とを一体化することができる。また、このように一体化された状態から螺合を解除することで、再度ベースキャップ部20とノズル部30とを容易に分離することが可能である。本実施形態のスクイズ容器10では、雄ネジ及び雌ネジの螺合によってベースキャップ部20とノズル部30とを分離可能に一体化しているものの、他の嵌合形式であっても、容易に分離及び一体化することが可能であり、且つ各部材間の気密性を一定程度保持できる嵌合形式であればよく、例えば、爪状突起部による嵌合等であっても構わない。なお、従来のスクイズ容器においては、通常、ベースキャップ部とノズル部とは一の部品として成形されているか、あるいはそれぞれ別部品として成形されているものであっても、製品組み立て時において分離不可能に堅く固定されているため、それぞれを容易に分離することはできない。
ノズル部30の小径筒状部分34は、その下方において有底円筒状をなした下方筒状部分34aと、その上方で外側方向に拡径した円筒状の上方筒状部分34bとを有している。また、下方筒状部分34aと上方筒状部分34bとの間の段部には、気液連通口34cが設けられている。先に述べたように、ベースキャップ部20とノズル部30を螺合して一体化すると、これと同時にノズル部30の小径筒状部分34は、ベースキャップ部20の大径筒状部分24へと上方から嵌入する。これによって、容器本体12内の起泡性液体及び空気は、ベースキャップ部20の大径筒状部分24及びノズル部30の気液連通口34cを順に通過して、上方円筒状部分34bの内部(気液混合部)へと導入されることが可能となり、ここで起泡性液体と空気とが最初に混合される。なお、気液連通口34cは、有底円筒状の下方筒状部分34aの底部から所定の高さを有する側面に形成されているため、上方筒状部分34bの内部(気液混合部)やその上方の吐出通路に付着した起泡性液体や泡が、逆流あるいは重力で下方へ流れ落ちた場合でも下方筒状部分34aの内部に溜まるため、気液連通口34bを介してベースキャップ内20や容器本体12の内部へと起泡性液体や泡が流入し難い。また、上方円筒状部分34bの上端には、メッシュ34dが装着されている。上方円筒状部分34b内(気液混合部)において起泡性液体と空気との混合によって形成された泡は、メッシュ34dを通過することによって、泡質がさらに均質化されて良好な泡となる。
吐出通路部分36は、下方向に延びた円筒状の接続部分36aが、小径筒状部分34の上方筒状部分34bへと上方から嵌着して一体化しており、接続部分36aの筒状内部と上方筒状部分34bの内部(気液混合部)とはメッシュ34dを挟んで連通している。また、接続部分36aは、さらに水平方向に延びた円筒状のノズル筒部分36bへと連続しており、その内部空間として筒状の吐出通路36を形成している。こうして、上方筒状部分34bの内部(気液混合部)で形成された泡は、メッシュ34dを通じて、吐出通路部分36内へと入り込む。ノズル筒部36bの外側方向末端は、吐出口部分38となっており、吐出通路部分36内へと進出した泡がこの吐出口部分38から外部へと吐出される。また、ノズル筒部分36bの途中には、容器本体12の上部空間と連通する外気吸入孔36cが設けられており、その近傍にボール弁36dが封入されている。これにより、内容物の吐出のために容器を加圧した際、ボール弁36dにより外気吸入孔36cが閉塞されて内圧を外部に逃がさない一方で、加圧を解除した後は、ボール弁36dが移動して外気吸入孔36が開放されるため、外気吸入孔36cを通じて外気が容器本体12内に流れ込み、減圧状態の容器が復元される。なお、ノズル部30の筒状の外壁部分32aは、上方に延びて接続部分36a及びノズル筒部36bと連続して一体化されている。また、ノズル筒部分36bの末端付近の外面には雄ネジが形成されており、図2に示すように、内面に雌ネジが形成されたノズルキャップ40を螺合し、吐出口部分38を覆うことによって、スクイズ容器10を使用しない際の泡の漏出を防ぐとともに、吐出口部分38周辺の衛生性が保たれる。また、スクイズ容器10を使用する際には、図3に示すように、ノズルキャップ40を外して吐出口部分38を露出させる。
図3に示すように、ノズル部30の外壁部分32を、ベースキャップ部20の外壁部分22へと上方から螺合することによって、ベースキャップ部20とノズル部30とが一体化される。これと同時に、ノズル部30の小径筒状部分34は、ベースキャップ部20の大径筒状部分24へと上方から嵌り込む。この際、ノズル部30の小径筒状部34とベースキャップ部20の大径筒状部分24との間隙において、ノズル部30の上方筒状部分34b内部(気液混合部)へと起泡性液体を導入する液体導入路と、同気液混合部へと空気を導入する空気導入路とが形成される。
図4に、ノズル部30の小径筒状部分34とベースキャップ20の大径筒状部分24との嵌合部分の要部拡大断面図を示す。以下、図4を参照して、本実施形態における液体導入路及び空気導入路の構成について説明する。
容器本体12の胴部が加圧されると、容器本体12内に収容された起泡性液体は、管体16及びベースキャップ部の管体接続部分24aを通じて、中央筒状部24bの内部に導入される。大径筒状部分24の中央筒状部24bの内側には、小径筒状部分34の下方筒状部分34aが上方から嵌入されているものの、中央筒状部24bの上方に設けられた段部と上方筒状部34bの下方に設けられた段部とが当接しており、小径筒状部分34の有底筒状をなした下方筒状部34aの底面と大径筒状部分24の中央筒状部24bの内面との間にはわずかな空間が残されている。また、大径筒状部分34bの中央筒状部24bの内面には所定本数の溝24eが設けられているため、小径筒状部34との内接面においても部分的に空間が存在している。そして、中央筒状部24bに導入された起泡性液体は、これらの空間、すなわち、ベースキャップ部20の大径筒状部分24とノズル部30の小径筒状部分34との間隙を通過し、さらにノズル部30の上方筒状部分34bの側面に設けられた気液連通口34cを通って上方筒状部分34bの内部(気液混合部)へと導入される(液体導入路)。他方、容器本体12の上部空間内に存在する空気は、容器本体12の胴部が加圧されることで、大径筒状部分24に設けられた空気導入口24dから、大径筒状部分24と小径筒状部分34との間隙へと導入される。そして、液体の場合と同様、大径筒状部分24と小径筒状部分34との間隙を通じ、さらに気液連通口34cを通って上方筒状部分34bの内部(気液混合部)へと導入される(空気導入路)。上方筒状部分34bの内部(気液混合部)に導入された起泡性液体及び空気は混合されて泡となり、先に述べたように、メッシュ34d及び吐出通路36を通じて、吐出口部分38から外部へと吐出される。
以上のように、本実施形態のスクイズ容器10においては、液体導入路及び空気導入路が、ベースキャップ部20の大径筒状部分24とノズル部30の小径筒状部分34との間隙を通じて形成されている。ここで、従来のスクイズ容器においては、液体導入路の内面に液体が付着残存し、この残存液が乾燥・固化することで通路が狭くなったり、あるいは塞がれてしまうことがあった。特に、起泡性液体と空気とを混合して泡を形成するスクイズフォーマー容器は、液体と空気とを十分に混合させるため、液体導入路や空気導入路が非常に狭く且つ複雑な構造となっており、残存液の固化付着によって通路が塞がれてしまい易いという問題があった。これに対して、本実施形態のスクイズ容器10は、図2に示すように、ベースキャップ部20とノズル部30とが互いに分離可能な部品として構成されているため、これらを分離することで、ベースキャップ部20とノズル部30との間隙、すなわち液体導入路及び空気導入路を容易に外部に露出させることができる。このため、スクイズ容器の液体導入路や空気導入路、特に固化付着物による詰まりが生じやすい箇所を容易に洗浄することができるので、例えば、使用の繰り返しによって泡が吐出し難くなったような場合に、容易に固化付着物を除去して泡の吐出性を回復することができるほか、異物や雑菌等を取り除くことで、衛生性を良好に保つことも可能となる。
10 スクイズ容器
12 容器本体
14 蓋体
16 管体
20 ベースキャップ部
30 ノズル部
40 ノズルキャップ

Claims (3)

  1. 可撓性を有する素材からなる容器本体と、該容器本体の口部に装着される蓋体とを有し、前記容器本体を外部から加圧することによって、該容器本体内に収容された液体を前記蓋体内を通じて吐出口部分から吐出するスクイズ容器において、
    前記蓋体が、
    前記容器本体の口部外面へと上方から嵌合する筒状の外壁部分と、前記容器本体内へと垂下した筒状をなし、その上方開口部分が外側方向へ延び広がって前記外壁部分へと連続する大径筒状部分とを有するベースキャップ部と、
    前記ベースキャップの外壁部分へと上方から嵌合可能な筒状の外壁部分と、前記ベースキャップの大径筒状部分へと上方から嵌入してその内部と連通可能な小径筒状部分と、該小径筒状部分の内部と連通する筒状の吐出通路部分と、該吐出通路部分の外側方向末端に設けられ、前記容器本体内の液体を吐出する吐出口部分とを有するノズル部と
    を備え、
    前記ベースキャップ部と前記ノズル部とが互いに分離可能な部品として構成されており、
    前記ノズル部の外壁部分を前記ベースキャップ部の外壁部分へと上方から嵌合し、且つ前記ノズル部の小径筒状部分を前記ベースキャップ部の大径筒状部分へと上方から嵌入して、前記ベースキャップ部と前記ノズル部とを一体化することで、前記小径筒状部分と前記大径筒状部分との間隙を通じて、前記容器本体内から前記吐出口部分までを連通する液体通路が形成され、前記吐出口部分からの液体の吐出が可能となる
    ことを特徴とするスクイズ容器。
  2. 前記蓋体内において、前記容器本体内の液体と該容器本体の上部空間内の空気とを混合して泡を形成し、前記吐出口部分から泡を吐出するスクイズ容器であって、
    前記ベースキャップ部の大径筒状部分に、その内部と容器本体内の上部空間とを連通するための空気孔が設けられており、
    前記ノズル部の外壁部分を前記ベースキャップ部の外壁部分へと上方から嵌合し、且つ前記ノズル部の小径筒状部分を前記ベースキャップ部の大径筒状部分へと上方から嵌入して、前記ベースキャップ部と前記ノズル部とを一体化することで、前記小径筒状部分と前記大径筒状部分との間隙を通じて、前記容器本体内から前記吐出口部分までを連通する液体通路と、前記容器本体上部空間内から前記吐出口部分までを連通する空気通路とが形成され、前記吐出口部分からの泡の吐出が可能となる
    ことを特徴とする請求項1記載のスクイズ容器。
  3. 前記ノズル部の小径筒状部分が有底筒状をなし、その底部から所定高さを有する側面に液体及び空気を内部に導入するための気液連通口が設けられている
    ことを特徴とする請求項2記載のスクイズ容器。
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