JP6625395B2 - 電流センサおよび測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電線などの検出対象が挿通される環状の主磁気コアおよびこの主磁気コアに組み込まれた一対のフラックスゲートセンサ素子を備えて、この検出対象に流れる電流を検出する電流センサ、およびこの電流センサを備えた測定装置に関するものである。
この種の電流センサとして、下記特許文献1に開示された電流センサ(電流測定のための検出回路)が知られている。この電流センサは、電流が流れる検出対象(主電流が流れる導体)を囲むリング状の主変流器と、主電流が流れる導体を囲む2つの実質的に同一のリング状の補助変流器と、この2つの補助変流器に互いの巻回方向が逆となる状態で巻回された2つの巻線と、主変流器および2つの補助変流器に巻回された補償巻線とを備えている。補助変流器およびそこに巻回された巻線の2つの組は、それぞれフラックスゲートセンサ素子を構成する。フラックスゲートセンサ素子をそれぞれ構成するこの2つの巻線には位相の反転した変調信号が供給されて、2つの補助変流器は逆位相に磁化されている。また、2つの補助変流器は、飽和状態で駆動され、かつ平衡点で信号曲線はゼロに関して対称となっている。
この電流センサでは、検出対象に主電流が流れたときには、この主電流によって2つの補助変流器に同じ方向の磁束が発生するが、この2つの補助変流器は、逆位相に磁化されていることから、この発生した磁束によって不平衡状態に移行する。また、2つの補助変流器に巻回された2つの巻線の接続点には、この不平衡の大きさと極性に依存する振幅および極性で誤差信号(電圧信号)が発生する。この電流センサでは、この誤差信号を使用して発生させた補償電流を補償巻線に流して主変流器に誘起させた磁束(起磁力)で、主電流によって主変流器に誘起された磁束(起磁力)を打ち消すという帰還ループが形成される。この場合、主電流の電流値は、補償電流の電流値と補償巻線の巻数とに基づいて決定される。このため、この電流センサでは、補償電流を抵抗で電圧信号に変換し、この電圧信号を主電流を表す検出信号として出力する。
特許第4842275号公報(第3頁、第1図)
ところで、このフラックスゲートセンサ素子を備えた電流センサでは、上記の特許文献1にも記載されているように、フラックスゲートセンサ素子をそれぞれ構成する2つの補助変流器を実質的に同一(この文献には記載されていないが、2つの補助変流器に巻回される2つの巻線についても実質的に同一)に形成することで、主電流が流れていない状態での誤差信号をできる限りゼロに近づける必要がある。
しかしながら、同じ仕様で製作された補助変流器やこの補助変流器に巻回される巻線にも、特性上のバラツキが必ず存在していることから、主電流が流れていない状態での誤差信号、ひいては検出信号をゼロに近い状態にすることが難しいという解決すべき課題が存在している。
本発明は、かかる課題を解決すべくなされたものであり、検出対象に電流が流れていない状態での検出信号をゼロに近い状態にし得る電流センサ、およびこの電流センサを備えた測定装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項記載の電流センサは、検出対象が挿通される環状の主磁気コアと、当該主磁気コアに組み込まれた第1副磁気コアおよび当該第1副磁気コアに巻回された第1検出巻線を有する第1フラックスゲートセンサ素子と、前記主磁気コアに組み込まれた第2副磁気コアおよび当該第2副磁気コアに前記第1検出巻線の巻回方向とは逆方向に巻回された第2検出巻線を有する第2フラックスゲートセンサ素子と、前記第1検出巻線および前記第2検出巻線に励磁信号を出力して前記第1副磁気コアおよび前記第2副磁気コアを逆位相で磁化する信号生成部と、前記第1検出巻線に発生する第1電圧信号および前記第2検出巻線に発生する第2電圧信号の差分に基づいて前記検出対象に流れる電流の電流値に比例して振幅が変化する検出信号を出力する検波部とを備えている電流センサであって、前記第1検出巻線および前記第2検出巻線のうちの少なくとも一方の巻線に接続されて、前記第1電圧信号および前記第2電圧信号のうちの当該一方の巻線に発生する電圧信号の信号波形を調整する波形調整部を備え、当該波形調整部は、抵抗素子および容量素子の直列回路を含んで構成されると共に、当該抵抗素子および当該容量素子のうちの少なくとも一方が可変型の素子で構成されている。
また、請求項記載の電流センサは、検出対象が挿通される環状の主磁気コアと、当該主磁気コアに組み込まれた第1副磁気コアおよび当該第1副磁気コアに巻回された第1検出巻線を有する第1フラックスゲートセンサ素子と、前記主磁気コアに組み込まれた第2副磁気コアおよび当該第2副磁気コアに前記第1検出巻線の巻回方向とは逆方向に巻回された第2検出巻線を有する第2フラックスゲートセンサ素子と、前記第1検出巻線および前記第2検出巻線に励磁信号を出力して前記第1副磁気コアおよび前記第2副磁気コアを逆位相で磁化する信号生成部と、前記第1検出巻線に発生する第1電圧信号および前記第2検出巻線に発生する第2電圧信号の差分に基づいて前記検出対象に流れる電流の電流値に比例して振幅が変化する検出信号を出力する検波部とを備えている電流センサであって、前記第1検出巻線および前記第2検出巻線のうちの少なくとも一方の巻線に接続されて、前記第1電圧信号および前記第2電圧信号のうちの当該一方の巻線に発生する電圧信号の信号波形を調整する波形調整部を備え、当該波形調整部は、抵抗素子および容量素子の直列回路を含んで構成されると共に、当該抵抗素子および当該容量素子のうちの少なくとも一方には同種の素子がオン・オフスイッチおよびショートパッドのいずれか一方を介して並列接続されている。
また、請求項記載の測定装置は、請求項1または2記載の電流センサを備えている。
請求項1記載の電流センサでは、第1フラックスゲートセンサ素子の第1検出巻線および第2フラックスゲートセンサ素子の第2検出巻線のうちの少なくとも一方の巻線に接続されて、第1電圧信号および第2電圧信号のうちのこの一方の巻線に発生する電圧信号の信号波形を調整する波形調整部が設けられている。したがって、この電流センサによれば、主磁気コアに検出対象が挿通されていない状態において、波形調整部に対する調整を行うことで一方の巻線に発生する電圧信号の信号波形を調整でき、これにより、第1電圧信号および第2電圧信号のうちの一方の信号波形を他方の信号波形に近づけることができるため、第1電圧信号および第2電圧信号の差分もゼロボルト一定とすることができる結果、出力される検出信号をゼロボルト一定(ゼロに極めて近い状態)にする正確なゼロ調整を実施することができる。このため、この電流センサを備えた請求項記載の測定装置によれば、電流センサに対して正確なゼロ調整が実施されている状態で、主磁気コア内に挿通された検出対象に流れる電流の電流値を測定することができるため、この電流値を正確に測定することができる。
また、この電流センサおよびこの電流センサを備えた請求項記載の測定装置によれば、波形調整部が抵抗素子および容量素子の直列回路を含んで構成されると共に、この抵抗素子および容量素子のうちの少なくとも一方が可変型の素子で構成されているため、波形調整部がインダクタ素子を含む構成と比較して、検出対象に流れる電流の磁気影響を受けにくいため、この電流の検出精度を向上させることができる。
請求項記載の電流センサおよびこの電流センサを備えた請求項記載の測定装置によれば、オン・オフスイッチを切り替えたり、ショートパッド間をハンダなどで短絡したりすることで、抵抗素子および容量素子のうちの一方と、この一方に並列接続された同種の素子とで構成される回路(並列回路)全体の値を調整することができるため、可変型の素子を使用する構成と比較して、第1検出巻線に生じる第1電圧信号および第2検出巻線に生じる第2電圧信号の各信号波形のうちの一方の信号波形を他方の信号波形に近づけるための調整時間を短縮することができる。また、オン・オフスイッチ(またはショートパッド)および可変型の素子の両方を用意し、最初はオン・オフスイッチ(またはショートパッド)による調整を行い、それで目的の調整結果が得られなかった場合に可変型の素子による調整を行うことで、可変型の素子だけを用いた調整に比べて、調整時間を短縮することができる。
電流センサ1を備えた測定装置MDの構成図である。 図1における各センサ素子12,13および波形調整部15,16の回路図である。 各センサ素子12,13における第1検出巻線12b,13bに発生する各電圧信号V1,V2の信号波形図である。 各センサ素子12,13のインピーダンスについての周波数特性図である。 各センサ素子12,13および波形調整部15,16の他の回路図である。 各センサ素子12,13および波形調整部25,26の他の回路図である。 信号生成部14、各センサ素子12,13および波形調整部15,16の他の回路図である。 波形調整部15の他の回路図である。 波形調整部15の他の回路図である。
以下、添付図面を参照して、電流センサおよび測定装置の実施の形態について説明する。
測定装置としての測定装置MDは、図1に示すように、一例として、電流センサとしての電流センサ1、処理部2および出力部3を備え、検出対象の一例としての電線9に流れる電流Iの電流値I1を測定する。
電流センサ1は、図1に示すように、検出対象(電線9)が挿通される環状の主磁気コア11、第1フラックスゲートセンサ素子12(以下、単に「第1センサ素子12」ともいう)、第2フラックスゲートセンサ素子13(以下、単に「第2センサ素子13」ともいう)、信号生成部14、第1センサ素子12および第2センサ素子13のうちの少なくとも一方(本例では一例として両方)に接続された波形調整部15,16、検波部17、駆動部18、帰還巻線19、および電流電圧変換部20を備え、主磁気コア11に挿通された電線9に流れる電流Iの電流値I1に比例して電圧値が変化する検出信号Soを出力する。
主磁気コア11は、2つまたは3つ以上の弧状の磁気コアを組み合わせて環状に形成される構成(分割可能な構成)でもよいし、1つの磁気コアが全体として環状に形成される構成(分割不可な構成)でもよい。また、主磁気コア11には、周方向に沿って離間した2つの部位に第1センサ素子12および第2センサ素子13を収納するための不図示の凹部が1つまたは2つ形成されている。
第1センサ素子12は、主磁気コア11に組み込まれた(上記の凹部が1つのときには後述する第2副磁気コア13aと一緒に、凹部が2つのときにはこのうちの一方の凹部に収納された)第1副磁気コア12a、および第1副磁気コア12aに巻回された第1検出巻線12bを有して構成されている。第2センサ素子13は、主磁気コア11に組み込まれた(上記の凹部が1つのときには第1副磁気コア12aと一緒に、凹部が2つのときにはこのうちの他方の凹部に収納された)第2副磁気コア13a、および第2副磁気コア13aに巻回された第2検出巻線13bを有して構成されている。また、第1センサ素子12および第2センサ素子13は、第1検出巻線12bの巻回方向に対して第2検出巻線13bの巻線方向が逆方向になっている点を除いて、実質的に同一に構成されている。また、第1検出巻線12bおよび第2検出巻線13bは、それぞれの一端同士が接続されることで、互いに直列に接続されている。
また、上記のように主磁気コア11に形成した凹部に第1センサ素子12および第2センサ素子13を収納する構成に限定されるものではなく、主磁気コア11が分割可能な構成のときには、図示はしないが、分割部分に存在するコアのギャップ内に第1センサ素子12および第2センサ素子13を収納する構成(分割されたコア間で挟む構成)や、このギャップの横に第1センサ素子12および第2センサ素子13を配置する構成を採用することもできる。
信号生成部14は、一定周波数f(例えば10kHz)の交流電流であって互いに逆位相で、かつ同じ一定の振幅の2つの励磁電流Id1,Id2を励磁信号として生成して、励磁電流Id1を第1検出巻線12bの他端に出力し、励磁電流Id2を第2検出巻線13bの他端に出力する。
この構成により、図1に示すように、第1検出巻線12b(の両端間)には、第1電圧信号V1が発生し、第2検出巻線13b(の両端間)には、第1検出巻線12bと接続された一端側を基準として、第1電圧信号V1とは逆の極性となる第2電圧信号V2が発生する。つまり、第1副磁気コア12aおよび第2副磁気コア13aは、逆位相で磁化される。また、互いに接続された第1検出巻線12bおよび第2検出巻線13bの一端には、電流センサ1の内部基準電位Gを基準として、第1電圧信号V1および第2電圧信号V2の差分(V1−V2)となる差分信号V3が発生する。
主磁気コア11に挿通されている電線9に電流Iが流れているときには、電線9の周囲に発生している磁界によって主磁気コア11内の磁束が変化し、これに伴って各電圧信号V1,V2の振幅が変化する。このため、上記の差分信号V3は、励磁電流Id1,Id2の2倍の周波数(2f)の信号成分が電流Iの振幅によって変調された振幅変調信号となる。
また、本例では一例として、信号生成部14は、交流電流として三角波電流を生成するが、正弦波電流や矩形波電流であってもよい。また、信号生成部14は、各励磁電流Id1,Id2に同期した周波数(2f)の電圧信号を生成して、同期信号S1として検波部17に出力する。
波形調整部15は、図2に示すように、一例として、抵抗素子15aと容量素子15bの直列回路で構成されると共に、抵抗素子15aおよび容量素子15bの少なくとも一方が可変型の素子で構成されている。また、波形調整部15は、第1センサ素子12の第1検出巻線12bに並列に接続されている。波形調整部16は、一例として、抵抗素子16aと容量素子16bの直列回路で構成されると共に、抵抗素子16aおよび容量素子16bの少なくとも一方が可変型の素子で構成されている。また、波形調整部16は、第2センサ素子13の第2検出巻線13bに並列に接続されている。
この場合、各容量素子15b,16bのみを可変型の素子(つまり、容量可変型の容量素子(可変(トリマ)コンデンサ))とすることもできるが、一般的に可変コンデンサの可変範囲は、可変抵抗の可変範囲よりも狭い。このため、本例では、各波形調整部15,16の調整範囲をより広くするために、抵抗素子15a,16aを可変型の素子(つまり、抵抗可変型の抵抗素子(可変抵抗))とする構成を採用している。なお、抵抗素子15a,16aおよび容量素子15b,16bの双方を共に可変型の素子とする構成でもよいが、調整の自由度が高まる反面で、調整の組み合わせが増加する結果、調整に要する時間が長くなることから、抵抗素子15a,16aおよび容量素子15b,16bの一方(好ましくは、上記したように抵抗素子15a,16a)だけを可変型の素子とするのが好ましい。また、以上の各構成では、抵抗素子15a,16aには抵抗値の同じ素子を使用し、かつ容量素子15b,16bにも容量値の同じ素子を使用する。
また、調整に要する時間を一層短縮するため、抵抗素子15a,16aおよび容量素子15b,16bの一方(好ましくは、上記したように抵抗素子15a,16a)だけを可変型の素子とする構成において、可変型の素子とする一対の素子のうちのさらに一方の素子だけ(例えば、可変型の素子とする一対の抵抗素子15a,16aのうちの抵抗素子15aだけ)を可変型の素子とする構成とすることもできる。この場合、可変型の素子の値(抵抗素子では抵抗値、容量素子では容量値)の可変範囲については、固定型の素子の値を含むように規定する。
また、波形調整部15,16については、抵抗素子および容量素子の直列回路とするという構成に限定されず、抵抗素子、容量素子およびインダクタ素子のうちの任意の2つを組み合わせる構成(抵抗素子およびインダクタ素子の直列回路、または容量素子およびインダクタ素子の直列回路とする構成)を採用することもできる。ただし、インダクタ素子を含む構成では、後述する調整工程において、外部磁気の影響(例えば、電線9に流れる電流Iの磁気影響)を受ける場合があった。このため、本例では、抵抗素子および容量素子の直列回路を採用している。
検波部17は、図1に示すように、差分信号V3を、信号生成部14から出力される同期信号S1で同期検波することにより、電線9に流れる電流Iの電流値I1に比例して振幅が変化する検出信号としての電圧信号V4を出力する。
駆動部18は、検波部17から出力される電圧信号V4を入力すると共に駆動電流Id3に変換して、帰還巻線19に出力する。この場合、帰還巻線19には、この駆動電流Id3が流れることによって磁束が発生する。駆動部18は、この駆動電流Id3が帰還巻線19を流れることで主磁気コア11に発生する磁束によって、電線9に電流Iが流れることで主磁気コア11に発生する磁束を打ち消すように、つまり、差分信号V3の振幅を低下させる(ゼロに近づける)ように、駆動電流Id3の振幅(電流値)を制御する。したがって、この電流センサ1は、いわゆるゼロフラックス型の電流センサとして構成されて、駆動電流Id3は、その電流値が電線9に流れる電流Iの電流値に比例して変化する。
帰還巻線19は、主磁気コア11に巻回されている。電流電圧変換部20は、一例として、図1に示すように、一端が帰還巻線19に接続されると共に他端が内部基準電位Gとなる部位に接続された抵抗素子で構成されている。この構成により、電流電圧変換部20は、帰還巻線19から電流電圧変換部20を経由して内部基準電位Gに流れる駆動電流Id3を電圧信号としての検出信号Soに変換して出力する。なお、電流電圧変換部20については、上記の構成に代えて、オペアンプの帰還抵抗に駆動電流Id3を流すことで、この駆動電流Id3を検出信号Soに変換する構成を採用することもできる。
処理部2は、一例として、検出信号Soをその瞬時値を示すデジタル信号に変換するA/D変換器、およびこのデジタル信号に基づいて電線9に流れる電流Iの電流値I1を測定するコンピュータを用いて構成されている。また、処理部2は、測定した電流値I1を出力部3に出力する。出力部3は、一例として液晶ディスプレイ装置などの表示装置で構成されて、処理部2から出力された電流値I1を画面に表示する。なお、外部装置にデータを送信するインタフェース装置で出力部3を構成して、測定された電流値I1を出力部3を介して外部装置に出力する構成を採用することもできるし、リムーバブルメディアにデータを記憶するインターフェース装置で出力部3を構成して、測定された電流値I1を出力部3を介してリムーバブルメディアに記憶する構成を採用することもできる。
次に、電流センサ1および測定装置MDの各動作について、図面を参照して説明する。
作動状態において、測定装置MDの電流センサ1では、信号生成部14が、第1センサ素子12の第1検出巻線12bに対して周波数fの励磁電流Id1を出力すると共に、第2センサ素子13の第2検出巻線13bに対して励磁電流Id1と同じ周波数fでかつ振幅が同一の励磁電流Id2を励磁電流Id1と逆位相の状態で出力する。また、信号生成部14は、各励磁電流Id1,Id2に同期した周波数(2f)の同期信号S1を検波部17に出力する。
この場合、主磁気コア11に電線9が挿通されていない状態において、第1センサ素子12および第2センサ素子13の仕様(各副磁気コア12a,13aの仕様および各検出巻線12b,13bの仕様。具体的には、各副磁気コア12a,13aに巻回された状態での各検出巻線12b,13bのインピーダンスの周波数特性)が同一で、かつ各波形調整部15,16の仕様(各抵抗素子15a,16aの仕様および各容量素子15b,16bの仕様)が同一のときには、位相は逆ではあるものの周波数fも振幅も同一の励磁電流Id1,Id2でそれぞれ励磁されている第1検出巻線12bおよび第2検出巻線13bにそれぞれ発生する第1電圧信号V1および第2電圧信号V2は、図3に示すように、極性が反転しただけの同一形状の信号波形となるのが好ましい。
これにより、第1電圧信号V1および第2電圧信号V2の差分電圧(V1−V2)である差分信号V3はゼロボルト一定となり、したがって、検波部17から出力される電圧信号V4もゼロボルト一定となることから、駆動部18から出力される駆動電流Id3はゼロアンペア一定となり、電流センサ1から出力される検出信号Soはゼロボルト一定となる。この結果、処理部2がこの検出信号Soに基づいて測定する電流Iの電流値I1もゼロアンペアとなって、出力部3にはゼロアンペアを示す数値が表示される。
しかしながら、実際には、第1センサ素子12および第2センサ素子13として使用するセンサ素子については、同じ仕様に製作されたとしても、特性(上記したインピーダンスの周波数特性)上のバラツキが必ず存在している。このため、電流センサ1の製造時には、このバラツキのなるべく少ない(特性のなるべく揃った)2つのセンサ素子を選んで、第1センサ素子12および第2センサ素子13として使用する。具体的には、図4に示すように、高周波側(本例では、周波数f(例えば10kHz)を超える周波数帯域側)では若干の特性のずれが残っていたとしても、低周波側(本例では、周波数f(例えば10kHz)以下の周波数帯域側)での特性のずれが少なくなる(低周波側での特性が揃う)2つのセンサ素子を選ぶようにしている。
ただし、このようにして、なるべくバラツキの少ない(なるべく特性の揃った)2つのセンサ素子が第1センサ素子12および第2センサ素子13として使用されていたとしても、図3に示すように、歪みの生じている第1電圧信号V1および第2電圧信号V2には、図4に示す高周波側の高調波成分も含まれていることから、主磁気コア11に電線9が挿通されていない状態においても、第1電圧信号V1および第2電圧信号V2の各信号波形が同一形状とはならず、差分信号V3もゼロボルト一定とはならない。このため、上記の電圧信号V4、駆動電流Id3および検出信号Soもゼロで一定とはならないことから、処理部2において測定されて出力部3に表示される電流値I1もゼロアンペアにはならない。
そこで、測定装置MDの製造時には、主磁気コア11に電線9を挿通していない状態で、出力部3に表示される電流値I1を確認しつつ、電流値I1がゼロになるように、波形調整部15,16のうちの少なくとも一方の抵抗素子15a,16aを操作して抵抗値を変更(調整)する調整工程が実施されている。
この測定装置MDの波形調整部15,16は、それぞれ抵抗素子と容量素子の直列回路で構成されているため、波形調整部15,16では、抵抗素子の抵抗値を変更することにより、抵抗素子および容量素子を経由して流れる高周波側の電流成分の量(つまり、第1検出巻線12bや第2検出巻線13bに流入する励磁電流に含まれる高周波側の電流成分の一部をバイパスさせる量)を調整することが可能となっている。このため、この測定装置MDでは、波形調整部15,16のうちの少なくとも一方の抵抗素子15a,16aを操作して、この少なくとも一方の調整回路に流れる高周波側の電流成分の量を調整することで、第1電圧信号V1および第2電圧信号V2の各信号波形のうちの一方の信号波形を他方の信号波形に近づけることができる結果、差分信号V3もゼロボルト一定とすることができるようになっている(つまり、表示される電流値I1をゼロアンペアに調整する調整作業が可能になっている)。
この測定装置MDを用いて電線9に流れる電流Iの電流値I1を測定する際には、主磁気コア11に電線9を挿通する。
この状態では、電流Iが流れることによって電線9の周囲に発生する磁束が、主磁気コア11内を通過すると共に、この主磁気コア11内に組み込まれた各センサ素子12,13の副磁気コア12a,13a内も通過する。この電流Iに起因した磁束は、互いに逆位相で磁化されている第1副磁気コア12aおよび第2副磁気コア13a内を同じ方向(主磁気コア11の周方向に沿って同じ方向)で通過する。このため、第1副磁気コア12aおよび第2副磁気コア13aのうちのこの磁束と同じ方向に磁化されている一方の副磁気コア内の磁束は増加し、この磁束と逆方向に磁化されている他方の副磁気コア内の磁束は減少する結果、各副磁気コアに巻回されている検出巻線に生じている第1電圧信号V1および第2電圧信号V2の各振幅に差が生じ、上記したように、差分信号V3は、励磁電流Id1,Id2の2倍の周波数(2f)の信号成分が電流Iの振幅によって変調された振幅変調信号として出力される。
検波部17は、この差分信号V3を同期信号S1で同期検波することにより、電線9に流れる電流Iの電流値I1に比例して振幅が変化する電圧信号V4を出力する。駆動部18は、この電圧信号V4を入力すると共に駆動電流Id3に変換して、帰還巻線19に出力する。また、駆動部18は、電圧信号V4の振幅(電圧)が低下する(ゼロに近づく)ように、駆動電流Id3の振幅(電流値)を制御する。この場合、電圧信号V4の振幅(電圧)がゼロになっている状態では、主磁気コア11に発生している全磁束がゼロになっている状態、つまり、電線9に電流Iが流れることによって主磁気コア11に発生する磁束が、帰還巻線19に駆動電流Id3が流れることによって主磁気コア11に発生する磁束を打ち消している状態となっている。つまり、駆動部18は、電流値が電流Iの電流値I1と比例する駆動電流Id3(電流値I1を帰還巻線19の巻回数で除算して得られる電流値の電流)を出力している状態となっている。
電流電圧変換部20は、この駆動電流Id3を検出信号Soに変換して処理部2に出力する。処理部2は、検出信号Soに基づいて電流Iの電流値I1を測定し、測定した電流値I1を出力部3に出力して画面に表示させる。これにより、電線9に流れる電流Iの電流値I1についての測定が完了する。
このように、この測定装置MDの電流センサ1では、第1センサ素子12に波形調整部15が設けられると共に第2センサ素子13に波形調整部16が設けられている。したがって、この電流センサ1によれば、主磁気コア11に電線9が挿通されていない状態において、波形調整部15,16のうちの少なくとも一方に対する調整を行うことで、第1センサ素子12に生じる第1電圧信号V1および第2センサ素子13に生じる第2電圧信号V2の各信号波形のうちの一方の信号波形を他方の信号波形に近づけることができ、差分信号V3もゼロボルト一定とすることができる結果、出力される検出信号Soをゼロボルト一定(ゼロに極めて近い状態)にする正確なゼロ調整を実施することができる。
このため、この電流センサ1を備えた測定装置MDによれば、電流センサ1に対して正確なゼロ調整が実施されている状態で、主磁気コア11内に挿通された電線9に流れる電流Iの電流値I1を測定することができるため、この電流値I1を正確に測定することができる。
また、この電流センサ1では、抵抗素子15aおよび容量素子15bの直列回路を含んで波形調整部15を構成し、抵抗素子15aおよび容量素子15bのうちの少なくとも一方(本例では抵抗素子15a)を可変抵抗で構成すると共に、抵抗素子16aおよび容量素子16bの直列回路を含んで波形調整部16を構成し、抵抗素子16aおよび容量素子16bのうちの少なくとも一方(本例では抵抗素子16a)を可変抵抗で構成している。したがって、この電流センサ1およびこの電流センサ1を備えた測定装置MDによれば、インダクタ素子を含む構成と比較して、電線9に流れる電流Iの磁気影響を受けにくいため、電流Iの検出精度、ひいては電流Iの電流値I1の測定精度を向上させることができる。
なお、上記の例では、抵抗素子および容量素子の直列回路で構成され、かつこれらの素子の少なくとも一方を可変型の素子とする波形調整部15,16を、第1センサ素子12および第2センサ素子13の双方に接続する構成を採用しているが、図示はしないが、波形調整部15,16のうちのいずれか一方のみを可変型の素子を含む構成として、他方については固定型の抵抗素子および固定型の容量素子の直列回路で構成することもできる。また、第1センサ素子12および第2センサ素子13の双方に波形調整部15,16を接続する構成に代えて、図示はしないが、第1センサ素子12および第2センサ素子13のいずれか一方にのみ波形調整部を接続する構成を採用することもできる。ただし、この構成を採用したときには、第1センサ素子12および第2センサ素子13のバランスが崩れやすく、第1センサ素子12に生じる第1電圧信号V1および第2センサ素子13に生じる第2電圧信号V2の各信号波形のうちの一方の信号波形を他方の信号波形に近づける作業が難しくなるおそれがあることから、第1センサ素子12および第2センサ素子13の双方に波形調整部を接続する構成が好ましい。
また、上記の例では、第1検出巻線12bおよび第2検出巻線13bの互いに接続されたそれぞれの一端に生じる電圧信号を差分信号V3として検波部17に出力する構成を採用しているが、この構成に限定されず、図5に示す構成で差分信号V3を生成させることもできる。以下、この構成について、図5を参照して説明する。なお、上記した電流センサ1の構成と同一の構成については同一の符号を付して重複する説明を省略する。
この図5に示す構成では、図2において、互いに接続されていた第1検出巻線12bおよび第2検出巻線13bの互いに接続されたそれぞれの一端を、電流センサ1における内部基準電位Gに規定されている部位にそれぞれ接続する。また、第1検出巻線12bの他端に生じる第1電圧信号V1と、第2検出巻線13bの他端に生じる第2電圧信号V2とを、新たに追加した差動増幅器21に入力する。これにより、第1電圧信号V1および第2電圧信号V2の差分電圧(V1−V2)となる差分信号V3を、差動増幅器21から生成(出力)させることができる。
また、上記の例では、第1検出巻線12bおよび第2検出巻線13bのそれぞれに励磁信号として励磁電流Id1,Id2を供給して励磁する構成を採用していることから、第1検出巻線12bおよび第2検出巻線13bのそれぞれに波形調整部15,16を並列に接続する構成を採用しているが、図6に示すように、第1検出巻線12bおよび第2検出巻線13bのそれぞれに励磁信号として励磁電圧Vd1,Vd2(同一周波数fで、同一振幅で、かつ互いに逆位相の電圧信号)を供給して励磁する構成であって、同図に示すように、第1検出巻線12bおよび第2検出巻線13bのそれぞれに波形調整部25,26を直列に接続する構成を採用することもできる。なお、図5の構成と同一の構成については同一の符号を付して重複する説明を省略する。
この場合、波形調整部25は、波形調整部15の構成(抵抗素子15aと容量素子15bの直列回路)に加えて、この直列回路に対して並列接続された他の抵抗素子15c(固定型の素子)を有している。また、波形調整部26は、波形調整部16の構成(抵抗素子16aと容量素子16bの直列回路)に加えて、この直列回路に対して並列接続された他の抵抗素子16c(抵抗素子15cと同一の固定型の素子)を有している。
また、上記の例では、信号生成部14は、励磁電流Id1,Id2や励磁電圧Vd1,Vd2のような逆位相の励磁信号を第1検出巻線12bおよび第2検出巻線13bのそれぞれに供給する構成を採用しているが、図7に示すように、共通の励磁信号としての励磁電流Id4を第1検出巻線12bおよび第2検出巻線13bに供給する構成の信号生成部14を採用することもできる。この図7に示す構成では、信号生成部14は、一例として、交流電流である三角波電流を励磁信号(励磁電流Id4)として出力する電流源14aと、第1検出巻線12bおよび波形調整部15の並列回路と第2検出巻線13bおよび波形調整部16の並列回路の2つの並列回路が直列接続されて構成された回路が帰還回路として出力端子と反転入力端子との間に接続されて反転増幅器(電流電圧変換器)として構成されたオペアンプ14bとを備えている。この場合、第2検出巻線13bの各端部に発生する電圧を新たに追加した差動増幅器22に入力する。これにより、第1電圧信号V1および第2電圧信号V2の差分電圧(V1−V2)となる差分信号V3を、差動増幅器22から生成(出力)させることができる。
以上の構成においては、各波形調整部15,16(または25,26)に含まれている可変型の素子の値(抵抗素子15a,16aの抵抗値)を調整することにより、第1検出巻線12bの他端に生じる第1電圧信号V1、および第2検出巻線13bの他端に生じる第2電圧信号V2の各信号波形を調整することができる結果、この各信号波形のうちの一方の信号波形を他方の信号波形に近づけることが可能となっている。
また、上記の各波形調整部15,16(または25,26)において、可変型の素子に対して固定型の同種の素子を並列に接続したり、直列に接続したりして、可変型の素子の値を調整した際の並列回路全体や直列回路全体としての値の調整範囲を変更することもできる。具体的には、可変型の素子が可変抵抗のときには、この可変抵抗に対して固定型の抵抗素子(固定抵抗)を並列に接続したり、直列に接続したりして、可変抵抗の抵抗値を調整した際の並列回路(可変抵抗と固定抵抗の並列回路)全体としての抵抗値の調整範囲や直列回路(可変抵抗と固定抵抗の直列回路)全体としての抵抗値の調整範囲を変更することができる。また、可変型の素子が可変コンデンサのときには、この可変コンデンサに対して固定型の容量素子(固定コンデンサ)を並列に接続したり、直列に接続したりして、可変コンデンサの容量値を調整した際の並列回路(可変コンデンサと固定コンデンサの並列回路)全体としての容量値の調整範囲や直列回路(可変コンデンサと固定コンデンサの直列回路)全体としての容量値の調整範囲を変更することができる。
また、上記の各波形調整部15,16(または25,26)では、可変型の素子(可変(トリマ)コンデンサや可変抵抗)を使用する構成を採用しているが、図8,9に示すように、固定型の抵抗素子15aと固定型の容量素子15bの直列回路と、この抵抗素子15aおよび容量素子15bのうちの少なくとも一方(同図では抵抗素子15aおよび容量素子15bのうちの一方)にオン・オフスイッチおよびショートパッドのいずれか一方(同図では一例としてオン・オフスイッチ)を介して並列接続された固定型の同種の素子とを備える構成を採用することもできる。図8,9では、一例として波形調整部15を例に挙げて説明するが、他の波形調整部16(または25,26)でも同様である。
具体的には、図8に示す波形調整部15は、固定型の抵抗素子(固定抵抗)15aと固定型の容量素子(固定コンデンサ)15bの直列回路と、この抵抗素子15aにオン・オフスイッチSW1を介して並列接続された固定型の同種の素子(固定抵抗15d)と、この抵抗素子15aにオン・オフスイッチSW2を介して並列接続された固定型の同種の素子(固定抵抗15e)とを備えている。なお、この例では、抵抗素子15aにオン・オフスイッチを介して並列接続された固定型の同種の素子(固定抵抗)の数は2つであるが、1つでもよいし、3つ以上とすることもできる。
また、図9に示す波形調整部15は、固定型の抵抗素子(固定抵抗)15aと固定型の容量素子(固定コンデンサ)15bの直列回路と、この容量素子15bにオン・オフスイッチSW3を介して並列接続された固定型の同種の素子(固定コンデンサ15f)と、この容量素子15bにオン・オフスイッチSW4を介して並列接続された固定型の同種の素子(固定コンデンサ15g)とを備えている。なお、この例では、容量素子15bにオン・オフスイッチを介して並列接続された固定型の同種の素子(固定コンデンサ)の数は2つであるが、1つでもよいし、3つ以上とすることもできる。
このようにして、上記の各波形調整部15,16(または25,26)を、固定型の抵抗素子15aと固定型の容量素子15bの直列回路と、この抵抗素子15aおよび容量素子15bのうちの一方にオン・オフスイッチを介して並列接続された固定型の同種の素子とで構成することにより、オン・オフスイッチを切り替えることで、抵抗素子15aおよび容量素子15bのうちの一方と、この一方に並列接続された同種の素子とで構成される回路(並列回路)全体の値を調整することができるため、可変型の素子を使用する構成と比較して、第1検出巻線12bの他端に生じる第1電圧信号V1、および第2検出巻線13bの他端に生じる第2電圧信号V2の各信号波形のうちの一方の信号波形を他方の信号波形に近づけるための調整時間を短縮することができる。なお、オン・オフスイッチに代えてショートパッドを使用する構成のときには、ショートパッド間をハンダなどで短絡することで、抵抗素子15aおよび容量素子15bのうちの一方と、この一方に並列接続された同種の素子とで構成される回路(並列回路)全体の値を調整する。また、オン・オフスイッチ(またはショートパッド)および可変型の素子の両方を用意し、最初はオン・オフスイッチ(またはショートパッド)による調整を行い、それで目的の調整結果が得られなかった場合に可変型の素子による調整を行うことで、可変型の素子だけを用いた調整に比べて、調整時間を短縮することができる。
また、図示はしないが、固定型の抵抗素子15aと固定型の容量素子15bの直列回路と、この抵抗素子15aおよび容量素子15bのそれぞれにオン・オフスイッチまたはショートパッドを介して並列接続された固定型の同種の素子(抵抗素子15aには抵抗素子を、また容量素子15bには容量素子)とを備える構成を採用することもできるが、調整の自由度が高まる反面で、調整の組み合わせが増加する結果、調整に要する時間が長くなることから、上記したように抵抗素子15aおよび容量素子15bの一方だけにオン・オフスイッチおよびショートパッドのいずれか一方を介して固定型の同種の素子を並列接続する構成が好ましい。
また、この測定装置MDは、電流センサ1と共に、処理部2および出力部3を備える構成を採用しているが、処理部2および出力部3に代えて、電流センサ1から出力される検出信号Soを計測する電圧計を備える構成を採用することもできるし、また、この電圧計に代えて電圧測定機能を備えたデジタルマルチメータを備える構成を採用することもできる。
また、この測定装置MDは、電流測定機能以外に電圧測定機能を備える構成であってもよく、さらには測定した電流値および電圧値に基づいて抵抗を測定する抵抗測定機能や電力を測定する電力測定機能などの他の測定機能を備える構成であってもよい。
1 電流センサ
2 処理部
9 電線
11 主磁気コア
12 第1センサ素子
12a 第1副磁気コア
12b 第1検出巻線
13 第2センサ素子
13a 第2副磁気コア
13b 第2検出巻線
14 信号生成部
15,16,25,26 波形調整部
15a,16a,15d,15e 抵抗素子
15b,16b,15f,15g 容量素子
I 電流
I1 電流値
Id1,Id2 励磁電流
MD 測定装置
SW1〜SW4 オン・オフスイッチ
V1 第1電圧信号
V2 第2電圧信号
V3 差分信号
V4 電圧信号

Claims (3)

  1. 検出対象が挿通される環状の主磁気コアと、当該主磁気コアに組み込まれた第1副磁気コアおよび当該第1副磁気コアに巻回された第1検出巻線を有する第1フラックスゲートセンサ素子と、前記主磁気コアに組み込まれた第2副磁気コアおよび当該第2副磁気コアに前記第1検出巻線の巻回方向とは逆方向に巻回された第2検出巻線を有する第2フラックスゲートセンサ素子と、前記第1検出巻線および前記第2検出巻線に励磁信号を出力して前記第1副磁気コアおよび前記第2副磁気コアを逆位相で磁化する信号生成部と、前記第1検出巻線に発生する第1電圧信号および前記第2検出巻線に発生する第2電圧信号の差分に基づいて前記検出対象に流れる電流の電流値に比例して振幅が変化する検出信号を出力する検波部とを備えている電流センサであって、
    前記第1検出巻線および前記第2検出巻線のうちの少なくとも一方の巻線に接続されて、前記第1電圧信号および前記第2電圧信号のうちの当該一方の巻線に発生する電圧信号の信号波形を調整する波形調整部を備え、当該波形調整部は、抵抗素子および容量素子の直列回路を含んで構成されると共に、当該抵抗素子および当該容量素子のうちの少なくとも一方が可変型の素子で構成されている電流センサ。
  2. 検出対象が挿通される環状の主磁気コアと、当該主磁気コアに組み込まれた第1副磁気コアおよび当該第1副磁気コアに巻回された第1検出巻線を有する第1フラックスゲートセンサ素子と、前記主磁気コアに組み込まれた第2副磁気コアおよび当該第2副磁気コアに前記第1検出巻線の巻回方向とは逆方向に巻回された第2検出巻線を有する第2フラックスゲートセンサ素子と、前記第1検出巻線および前記第2検出巻線に励磁信号を出力して前記第1副磁気コアおよび前記第2副磁気コアを逆位相で磁化する信号生成部と、前記第1検出巻線に発生する第1電圧信号および前記第2検出巻線に発生する第2電圧信号の差分に基づいて前記検出対象に流れる電流の電流値に比例して振幅が変化する検出信号を出力する検波部とを備えている電流センサであって、
    前記第1検出巻線および前記第2検出巻線のうちの少なくとも一方の巻線に接続されて、前記第1電圧信号および前記第2電圧信号のうちの当該一方の巻線に発生する電圧信号の信号波形を調整する波形調整部を備え、当該波形調整部は、抵抗素子および容量素子の直列回路を含んで構成されると共に、当該抵抗素子および当該容量素子のうちの少なくとも一方には同種の素子がオン・オフスイッチおよびショートパッドのいずれか一方を介して並列接続されている電流センサ。
  3. 請求項1または2記載の電流センサを備えている測定装置。
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