JP6624667B1 - 臼体及びミル装置 - Google Patents
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Abstract
Description
焙煎されたコーヒー豆から成分を抽出しても、得られるコーヒーエキスの抽出効率は低く、また、香味も乏しい。
そして、従来、様々なコーヒーミルあるいはコーヒーグラインダーが提案されている。
すなわち、特許文献1に記載のコーヒーグラインダー301は、複数のコーヒー豆305を含有するためのリザーバ310と、コーヒー豆305に対してグラインディング動作を行うための、研磨表面321を有するグラインディングツール320とを備える。
また、グラインディングツール320は、縦軸のまわりを回転可能な円柱形状の部分326を有し、円柱形状の部分326の一端は、モーター330の駆動軸331に接続されている。
また、ハウジング350はリザーバ310の直下に配置されており、また、グラインディングチャンバ351を有する。
また、反転ユニット340は、モーター330の回転方向を制御するコントローラ344を有する。
本発明に係るミル装置は、所定の粒径を有する紛体を多く生成して粒度安定を実現できる。
また、図2は、本発明を適用した臼体の内臼部と外臼部が重なったときの一例を示す概略部分断面図である。
ここで、内臼部20には、駆動軸が挿通されるための駆動軸用挿通穴24が、内臼部20の略中央部を貫通して形成されている。
すなわち、内臼部20の対向する2つの面には開口部が形成されており、駆動軸用挿通穴24は、これら開口部を介して外部と連通している。
また、駆動軸用挿通穴24は、内臼部20の対向する2つの面を結ぶ方向に延びている。
従って、内臼部20は、中心軸線27を中心に回転する。ここで、中心軸線27は、実体のない仮想の線である。
ここで、内臼部20の対向する2つの面を結ぶ方向に延びた駆動軸用挿通穴24の一方の端部の周辺、すなわち内臼部20の対向する2つの面の中の一つの面に、回り止め部材の一部を係止するための係止凹部24Aが形成されている。
ここで、内臼部20は、駆動軸が挿通される方向に対して略直交する方向における断面形状が略円形である第1の断面円形部分25を有する。
また、第2の断面円形部分26は、第1の断面円形部分25の半径よりも小さい半径を有する。
ここで、送り刃21は、内臼部20の第2の断面円形部分26の表面から螺旋状に突出して形成されている。
また、複数の送り刃21は、互いに一定の間隔で離されて形成されている。すなわち、送り刃21は目が粗い刃である。
また、第1の凸部23同士の間隔は、送り刃21同士の間隔よりも小さい。すなわち、第1の凸部23は、送り刃21よりも目が細かい刃である。
内臼部は第1の臼部の一例である。
ここで、送り刃21と送り刃21の間にも、第1の凹部22及び第1の凸部23を形成することもできる。
ここで、外臼部30には、内臼部20を配置可能な空間である内臼部配置空間30Aが形成されている。
また、第2の凹部31及び第2の凸部32は、内臼部20の回転方向と同じ方向に対して交差する方向に外臼部30の内側面の縁部から延びている。
また、第3の凹部42及び第3の凸部43は、内臼部20の回転方向と同じ方向に対して交差する方向に、第2の凹部31及び第2の凸部32が形成された内側面の縁部とは反対側の外臼部30の内側面の縁部から延びている。
従って、第3の凸部43は第2の凸部32と連接しているが、第3の凸部43は全ての第2の凸部32と連接しているわけではない。
また、外臼部30の第3の凹部42及び第3の凸部43は、内臼部20の第2の断面円形部分26に面している。
また、第3の凹部42及び第3の凸部43が形成された外臼部30の内側面と外側面30Bとの間の距離は、第2の凸部32と第3の凸部43の接続箇所から第2の凹部31及び第2の凸部32が形成された内側面の縁部とは反対側の外臼部30の内側面の縁部に向けて徐々に大きくなっている。
その結果、外臼部30の第3の凹部42及び第3の凸部43と、内臼部20の第2の断面円形部分26との間に隙間46が形成される。
ここで、切欠き部45は、第3の凹部42及び第3の凸部43が形成された内側面の縁部に対応する外側面30Bの縁部から、外臼部30の内側面に形成された凸部の隆起部44に対応する外側面30Bの位置まで延びた窪みである。
また、図3(b)は、本発明を適用した臼体の内臼部と外臼部を、第2の凹部の出口を含む平面で切断したときの一例を示す概略拡大部分断面図である。
なお、図3において、駆動軸用挿通穴、及び内臼部の第1の凹凸部の図示を省略している。
すなわち、図3(a)に示すように、一群の中において面積が一番大きい第2の入口大凹部33Aと、一群の中において面積が二番目に大きい第2の入口中凹部33Bと、一群の中において面積が一番小さい第2の入口小凹部33Cとを一群とし、この群が繰り返されて第2の入口凹部33が構成されている。
すなわち、駆動軸が挿通される方向に対して略直交する方向に延びる平面における、互いに隣接した第2の入口凹部同士の面積は互いに異なる。
また、第2の入口凸部34は、その凸部角度において互いに異なる3つの入口凸部を一群とし、この群が繰り返されて構成されている。
また、第2の入口中凸部34Bの凸部角度Bは、第2の入口中凸部34Bに対応する入口中凸部角度線35Bと、第2の入口中凸部34Bに対応する入口中凸部対応接線37Bとの間の角度である。
また、第2の入口大凸部34Cの凸部角度Cは、第2の入口大凸部34Cに対応する入口大凸部角度線35Cと、第2の入口大凸部34Cに対応する入口大凸部対応接線37Cとの間の角度である。
また、入口中凸部角度線35Bは、第2の入口中凹部33Bの底部と第2の入口中凸部34Bの頂部とを通る直線である。
また、入口大凸部角度線35Cは、第2の入口小凹部33Cの底部と第2の入口大凸部34Cの頂部とを通る直線である。
すなわち、一群の中において、凸部角度Aが一番小さく、凸部角度Cが一番大きい。
すなわち、一群の中において面積が一番大きい第2の入口大凹部33Aについての凸部角度が、一群の中において一番小さい。
また、「第2の出口凹部38の面積」とは、第2の出口凹部38と第1の凹凸部(22、23)との間の面積を意味する。
すなわち、第2の入口凹部33を構成する一群の中で一番面積が小さい第2の入口小凹部33Cの面積よりも、第2の出口凹部38の面積は小さい。
また、隣接する第2の出口凸部39同士の凸部角度は互いに略同じである。
また、出口凸部角度線40は、第2の出口凹部38の底部と第2の出口凸部39の頂部とを通る直線である。
しかし、第2の凹部の他方の端部同士の面積が互いに異なっていれば、様々な大きさの被粉砕物を第2の凹部に導入することができるので好ましい。
さらに、他方の端部の面積が一番大きい第2の凹部についての凸部角度は必ずしも一番小さくなくてもよい。
しかし、隆起部が設けられていれば、隆起部が被粉砕物に当たって粉砕し易くなるため好ましい。
図4に示す本発明のコーヒーミル50は、本発明の臼体10を備える。
ここで、コーヒーミルはミル装置の一例である。
なお、本発明の臼体10について、すでに詳述しているので、ここでは本発明の臼体10の詳しい説明を省略する。
ここで、駆動軸51は、一方向に延びており、かつ、内臼部20の駆動軸用挿通穴24に挿通されて、回り止め部材56を介して内臼部20に取付けられている。
また、駆動軸51は、その延びた方向を中心に回転可能である。
また、回り止め部材56は、フランジ部56Cを有する。ここで、フランジ部56Cは、軸部56Aの一端に取付けられており、また、軸部56Aの延びる方向に対して略直交する方向へ突出している。
また、回り止め部材56は内臼部20に形成された係止凹部に係止されている。
ここで、矩形軸部63の、駆動軸51が延びる方向に対して略直交する方向における断面形状は矩形状である。
ここで、操作ハンドル52は、一方向に延びており、かつ、延びた方向の一端には、矩形軸部63を挿通するための矩形軸穴64が貫通して形成されている。
また、延びた方向の一端とは反対側の他端には、グリップ62が取付けられている。
ここで、「他端」は、先端のみならず先端から所定の範囲の駆動軸表面も含むものとする。
また、駆動軸51は、軸受59によって支持されている。
すなわち、軸受59は、容器本体54の内壁54Aに固定された固定部59Bと、固定部59Bから延びており駆動軸51を支持する軸支部59Aとを有する。
そして、容器本体54の内部に配置された駆動軸51の一端と他端は、容器本体54の両端の開口部からそれぞれ突出する。
また、第1のワッシャー60及び第2のワッシャー61は、位置決めのために用いられる。
このような構成により、軸受59は駆動軸51を回転可能に支持することができる。
また、フランジ部66には、第3の凹部42及び第3の凸部43が形成された内側面と切欠き部45が形成された外側面30Bとを結ぶ外臼部30の端面が当接する。
また、回転抑制部材67は、外臼部30の外側面30Bに形成された切欠き部45に当接して、駆動軸51が延びる方向を中心とした外臼部30の回転を抑制する。
内臼部20を回転させ、内臼部20と外臼部30との間で被粉砕物を粉砕するので、外臼部30も一緒に回転してしまうと粉砕力が低下してしまうため、外臼部30の回転を抑制することは重要である。
ここで、落下抑制部材68は、外臼部30の外側面30Bに接触して、外臼部30の自然落下を摩擦力などによって抑制する。
ここで、蓋57には、駆動軸51の一端に取付けられた矩形軸部63が挿通するための貫通穴が形成されている。
また、紛体受容器58の開口部が形成された一端とは反対側の他端は閉塞されている。
しかし、本発明のミル装置が落下抑制部材を備えていれば、調整ナットを回転させて、内臼部と外臼部との間の間隔を調整する場合に、外臼部の位置が変動し難いので、内臼部と外臼部との間の間隔の調整を行い易いため好ましい。
すると、容器本体54の一方の開口部が露出するので、容器本体54の露出した開口部に、被粉砕物であるコーヒー豆53を投入する。
その後、再び、容器本体54の一方の開口部に蓋57を取付け、そして操作ハンドル52の矩形軸穴64に、駆動軸51の一端に取付けられた矩形軸部63を挿通して、操作ハンドル52を駆動軸51に接続する。
粉砕されたコーヒー豆は、内臼部20の第1の断面円形部分25の表面に形成された第1の凸部23と、外臼部30の内側面に形成された第2の凸部32とによって、さらに細かく粉砕される。
すなわち、1分間に60回転させる回転速度で内臼部を100回転させ、コーヒー豆を粉砕した。そして、内臼部の10回転中の最高挽きトルクを測定し、内臼部を100回転させて得られた10個の最高挽きトルクの平均値を算出した。
また、挽き試験は、コーヒーミルの駆動軸が延びる方向と同じ方向において内臼部を動かし、内臼部の第1の凹部及び第1の凸部と、外臼部の第2の凹部及び第2の凸部との間の間隔を3段階に設定して行なった。
すなわち、この間隔がほとんど無い段階(F)と、この間隔が0.7mmである段階(M)と、この間隔が0.8mmである段階(C)である。
結果を表1に示す。
また、粒径0.5mm以上1.7mm未満を有するコーヒー粉は、粒径1.7mm以上を有するコーヒー粉や粒径0.5mm未満を有するコーヒー粉よりも、美味いコーヒー飲料となるため好まれている。
また、本発明のミル装置は、本発明の臼体を備えているので、所定の粒径を有する紛体を多く生成して粒度安定を実現できる。
20 内臼部
21 送り刃
22 第1の凹部
23 第1の凸部
24 駆動軸用挿通穴
24A 係止凹部
25 第1の断面円形部分
26 第2の断面円形部分
27 中心軸線
30 外臼部
30A 内臼部配置空間
30B 外側面
31 第2の凹部
32 第2の凸部
33 第2の入口凹部
33A 第2の入口大凹部
33B 第2の入口中凹部
33C 第2の入口小凹部
34 第2の入口凸部
34A 第2の入口小凸部
34B 第2の入口中凸部
34C 第2の入口大凸部
35A 入口小凸部角度線
35B 入口中凸部角度線
35C 入口大凸部角度線
36 内側面対応曲線
37A 入口小凸部対応接線
37B 入口中凸部対応接線
37C 入口大凸部対応接線
38 第2の出口凹部
39 第2の出口凸部
40 出口凸部角度線
41 出口凸部対応接線
42 第3の凹部
43 第3の凸部
44 隆起部
45 切欠き部
46 隙間
50 コーヒーミル
51 駆動軸
52 操作ハンドル
53 コーヒー豆
53A コーヒー粉
54 容器本体
54A 内壁
55 調整ナット
55A ネジ穴
56 回り止め部材
56A 軸部
56B 軸穴
56C フランジ部
57 蓋
58 紛体受容器
59 軸受
59A 軸支部
59B 固定部
60 第1のワッシャー
61 第2のワッシャー
62 グリップ
63 矩形軸部
64 矩形軸穴
65 付勢バネ
66 フランジ部
67 回転抑制部材
68 落下抑制部材
Claims (5)
- 駆動軸が挿通されることができ、かつ、同駆動軸が挿通される方向を中心に回転可能であり、かつ、表面に複数の第1の凹部及び複数の第1の凸部が形成された第1の臼部と、
該第1の臼部を配置可能な空間が形成されており、かつ、同空間に接すると共に前記第1の臼部の回転方向と同じ方向に延びる内側面に複数の第2の凹部及び複数の第2の凸部が形成されており、かつ、同第2の凹部と同第2の凸部が、前記第1の臼部の回転方向と同じ方向に対して交差する方向に同内側面の縁部から延びており、かつ、前記駆動軸が挿通される方向に対して略直交する方向に延びる平面における、同縁部に位置する同第2の凹部の一方の端部の面積が、同駆動軸が挿通される方向に対して略直交する方向に延びる平面における、同第2の凹部が延びる方向の同第2の凹部の一方の端部とは反対側の他方の端部の面積より小さく、かつ、同駆動軸が挿通される方向に対して略直交する方向に延びる平面における、互いに隣接した同第2の凹部の一方の端部同士の面積が互いに略同じである第2の臼部とを備え、
前記駆動軸が挿通される方向に対して略直交する方向に延びる平面における、互いに隣接した前記第2の凹部の他方の端部同士の面積は互いに異なる
臼体。 - 前記第2の凹部の底部と同第2の凹部に隣接する一方の前記第2の凸部の頂部とを結ぶ面の、前記第2の臼部の前記内側面に対する角度である凸部角度であって、同第2の凹部の前記一方の端部における隣接する第2の凸部同士の同凸部角度は互いに略同じであり、かつ、同第2の凹部の前記他方の端部における隣接する第2の凸部同士の同凸部角度は互いに異なり、
他方の端部の面積が一番大きい前記第2の凹部についての前記凸部角度は一番小さい
請求項1に記載の臼体。 - 前記第2の臼部の前記内側面に複数の第3の凸部が形成されており、かつ、同第3の凸部は前記第2の凸部と連接しており、
前記第2の凸部と前記第3の凸部の接続箇所には、隆起した隆起部が設けられており、
前記第1の臼部の回転方向と同じ方向に対して略直交する方向における前記第2の臼部の断面形状は、前記隆起部を頂部とした略山形状である
請求項1に記載の臼体。 - 前記第1の臼部の形状は略円錐台形状であり、かつ、同第1の臼部は、前記駆動軸が挿通される方向に対して略直交する方向における断面形状が略円形である第1の断面円形部分と、前記駆動軸が挿通される方向に対して略直交する方向における断面形状が略円形であり、かつ、前記第1の断面円形部分の半径よりも小さい半径を有する第2の断面円形部分とを有し、
前記第2の臼部の前記第2の凸部及び前記第2の凹部は、前記第1の臼部の前記第1の断面円形部分に面し、
前記第2の臼部の前記第3の凸部及び前記第3の凹部は、前記第1の臼部の前記第2の断面円形部分に面し、
前記第2の臼部の前記第2の凸部及び前記第2の凹部と前記第1の臼部の前記第1の断面円形部分との間の距離は、前記第2の臼部の前記第3の凸部及び前記第3の凹部と前記第1の臼部の前記第2の断面円形部分との間の距離より短い
請求項3に記載の臼体。 - 駆動軸が挿通されることができ、かつ、同駆動軸が挿通される方向を中心に回転可能であり、かつ、表面に複数の第1の凹部及び複数の第1の凸部が形成された第1の臼部と、
該第1の臼部を配置可能な空間が形成されており、かつ、同空間に接すると共に前記第1の臼部の回転方向と同じ方向に延びる内側面に複数の第2の凹部及び複数の第2の凸部が形成されており、かつ、同第2の凹部と同第2の凸部が、前記第1の臼部の回転方向と同じ方向に対して交差する方向に同内側面の縁部から延びており、かつ、前記駆動軸が挿通される方向に対して略直交する方向に延びる平面における、同縁部に位置する同第2の凹部の一方の端部の面積が、同駆動軸が挿通される方向に対して略直交する方向に延びる平面における、同第2の凹部が延びる方向の同第2の凹部の一方の端部とは反対側の他方の端部の面積より小さく、かつ、同駆動軸が挿通される方向に対して略直交する方向に延びる平面における、互いに隣接した同第2の凹部の一方の端部同士の面積が互いに略同じである第2の臼部と、
一方向に延びており、かつ、前記第1の臼部に挿通されて同第1の臼部に取付可能であり、かつ、延びた方向を中心に回転可能な駆動軸とを備え、
前記駆動軸が挿通される方向に対して略直交する方向に延びる平面における、互いに隣接した前記第2の凹部の他方の端部同士の面積は互いに異なる
ミル装置。
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