JP2001258765A - 簡易式粉砕装置 - Google Patents

簡易式粉砕装置

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JP2001258765A
JP2001258765A JP2000126656A JP2000126656A JP2001258765A JP 2001258765 A JP2001258765 A JP 2001258765A JP 2000126656 A JP2000126656 A JP 2000126656A JP 2000126656 A JP2000126656 A JP 2000126656A JP 2001258765 A JP2001258765 A JP 2001258765A
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睦夫 濱口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コーヒー豆等の豆の風味を損なわずにこれを
粉砕でき、小型で安価であり、家庭用にして業務用のコ
ーヒー豆等の粉砕機と同等の粉砕状態が確保でき、あら
ゆる豆類等の固形物を必要な粒度に粉砕することがで
き、しかも粉砕後の粉体が静電気を帯びて本体にしつこ
く付着することがないために、掃除がし易く、安全性に
優れた簡易式粉砕装置を提供すること。 【解決手段】 すり鉢状の筒体にて形成したテーパーホ
ルダー1の内周壁に沿った1又は複数箇所に、小さな角
錐形状の突起からなる歯2aを多数設けたテーパーコレ
ット2が該突起をテーパーホルダー1の内周壁よりも内
側に突出させた状態で上下方向に向けて備えられてお
り、しかも該テーパーホルダー1で囲まれた空間の中心
線上に該テーパーホルダー1の内周壁に略沿った形状を
有しその外周壁面の全面ないし一部面に亘って小さな角
錐形状の突起からなる歯3aを多数設けた粉砕ビット3
が、モーター7により駆動させるべく上方に突出させた
支持軸3aに支持された状態で備えられている

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えばコーヒー豆,
大豆を含む豆類及び胡麻並びに胡椒の実等を粉砕するの
に用いられる簡易式粉砕装置に関する。
【0002】
【従来の技術】焙煎後のコーヒー豆を飲用として抽出す
る前段階として、熱湯で抽出し易くするためにこれを細
かく粉砕する必要がある。またコーヒー豆以外でも、例
えば豆腐等の大豆加工品を作るときには大豆を細かく粉
砕する必要がある。さらに胡麻及び胡椒及び胡椒等の実
も、料理の内容次第でその使用前に細かくすり潰すこと
がある。
【0003】これら豆及び実等を細かく粉砕したりすり
潰したりする装置又は機器並びに器具として、従来より
専用の粉砕機がある。
【0004】この種の粉砕機には、大量に粉砕を行なう
ものとして業務用の大型の粉砕機があり、これを小規模
で行なうものとしては電動式及び手動式の小型のミルな
どがある。
【0005】このうち、従来技術による大型の大豆及び
コーヒー豆の粉砕機は、ケースの上部に豆の投入口が備
えられており、ケース内の投入口下方には、対面する方
向に近接させた固定円板とモーターの駆動により回転す
る回転円板の双方の対向面に互いに所定間隔を以て噛み
合う角錐または円錐状の突起がそれぞれ複数数個形成さ
れており、これらの下方に排出口が形成された方式、つ
まり擦歯式のものである。
【0006】この粉砕機による豆の加工の流れを説明す
ると、モーターの駆動により回転円板を回転させた状態
で、投入口に豆を投入させると、豆は双方の円板の間に
入り、双方の円板の突起で擦り潰されて粉砕される。粉
砕後の粉は下方に落下して排出口から排出される。
【0007】これに対し、従来技術に係る電動式の小型
のミルは、限られた小さな容器内で最大限の粉砕能力が
発揮できるように、該容器内に備えたプロペラ状の切断
刃をモーターの駆動により高速で回転させて、該容器内
に投入した豆や実等を高速で切断する方式、つまり回転
羽根式のものである。
【0008】そして、従来技術に係る手動式の小型のミ
ルは、内周壁に突起状の歯が繞設されているすり鉢状の
容器内に、直接、豆や実を投入し、該容器の内周壁に沿
う形状の周壁面に突起状の歯が繞設されているすりこぎ
状の押し棒で、豆をすり潰す方式、つまり擦石式のもの
である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前述した業務用の大型
の豆粉砕機の擦歯式の方式は、豆等を高い品質で所望の
粒度に粉砕できる点において最も適しているが、この種
の粉砕機は駆動に大きな力が必要なために、モーターも
大きな設定が必要になる。このため、家庭用として個人
が使用するには不向きである。
【0010】また、この種の粉砕機は、水平或いは垂直
に歯を設けてあるので、切削歯面積が大きく、粉砕滓及
び豆が残り易いなっている。このため、数日粉砕機を使
用しないでいると、残った残滓や豆などが悪臭を発生
し、新しい豆にこれらの悪臭が移ることがある。
【0011】また、この種の粉砕機を搭載した全自動の
コーヒーメーカーは、抽出フイルター部で粉と給湯が結
合されるので、湯気等が逆流し易くなっており、また高
速で擦歯を移動させて粉砕するので粉砕した粉に静電気
が発生し易くなっている。このために機器内周辺に湯気
で湿気った粉や静電気を帯びた粉が付着して、コーヒー
滓が溜まり易くなるのであった。
【0012】これに対し、前述した手動式の小型のミル
及び、電動式の小形のミルは家庭用向きのものである
が、これらのうち前者である擦石式のものは、歯が接触
し易く磨耗は避けられない課題があり、微粉を発生し易
い機構になっている。このため、これを防ぐには歯を数
ケ月で交換する必要があった。
【0013】また、後者の羽根式のものは、カッター刃
の回転軌跡が底から一定面の高さにあるために、均質な
粉砕粒度が得られなかった。またカッター刃を高速で回
転させているために、粉砕した粉に静電気が発生して上
述した問題が発生し易くなるのであった。
【0014】また、回転刃によるものは、粉砕粒度を調
整することが出来ないために、微粉が発生し易くなって
いる。このように微粉にまで豆を粉砕すると、コーヒー
の香りが抽出の前段階で飛んで、抽出したコーヒーは深
みのない香りになるのであった。
【0015】この他にも、回転刃によるものは、これを
高速で回転させているために、粉砕後の粉に静電気が発
生して、機器内周辺に静電気を帯びた粉が付着して、コ
ーヒー滓が溜まり易くなるのであった。
【0016】本発明は以上のような問題に鑑みて提案さ
れたものであり、その目的は、コーヒー豆等の豆の風味
を損なわずにこれを粉砕でき、家庭用にして業務用のコ
ーヒー豆等の粉砕機と同等の粉砕状態が確保でき、あら
ゆる豆や実等の固形物を必要な粒度に粉砕することがで
き、しかも粉砕後の粉体が静電気を帯びて本体に付着す
ることなく、掃除がし易く、小型で安価であり、しかも
安全性においても優れた簡易式粉砕装置を提供すること
にある。
【0017】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めに提案される本発明に係る簡易的粉砕装置は、すり鉢
状の筒体にて形成したテーパーホルダーの内周壁に沿っ
た1又は複数箇所に、小さな角錐形状の突起からなる歯
を多数設けたテーパーコレットが該突起をテーパーホル
ダーの内周壁よりも内側に突出させた状態で上下方向に
向けて備えられており、しかも該テーパーホルダーで囲
まれた空間の中心線上に該テーパーホルダーの内周壁に
略沿った形状を有しその外周壁面の全面ないし一部面に
亘って小さな角錐形状の突起からなる歯を多数設けた粉
砕ビットが、モーターにより駆動させるべく上方に突出
させた支持軸に支持された状態で備えられていることを
特徴とする。
【0018】本発明に係る簡易式粉砕装置において、テ
ーパーホルダー内のテーパーコレット上方、つまり粉砕
ビット上方には大きな空間が形成されている。さらにこ
の空間上方にはコーヒー豆等の豆の投入口が設けられて
おり、この投入口から投入したコーヒー豆等の豆は前記
空間内に溜まる。
【0019】粉砕ビットとテーパーコレットとの間の間
隔は、所望の粒度の粉砕が行なわれ、しかも粉砕ビット
の歯とテーパーコレットの歯とが当たらない間隔になっ
ている。
【0020】この隙間に浸入したコーヒー豆等の豆はモ
ーターの駆動で粉砕ビットが回転することにより、その
外周壁に設けられている歯とテーパーコレットの内周壁
に設けられている歯とによってすり潰されるようにして
細かく粉砕される。尚、粉砕後のコーヒー粉は、順次下
方に落下して、容器内に入る。
【0021】そして、粉砕ビットの外面には螺旋状の溝
を形成して、粉砕ビットとテーパーコレットとの間にコ
ーヒー豆に流入し易いようにし、また粉砕後の粉が下方
に排出され易いようにした。
【0022】そして、テーパーホルダーの位置を上下調
整させることにより、テーパーコレットの幅を若干、絞
ったり広げたりすることができるようにした。この結
果、粒度の粗いコーヒー粉から細かい粉まで、好みの粒
度の粉に挽くことができる。つまり、荒挽きのアメリカ
ンコーヒー、中挽きのレギュラーコーヒー、細挽きで粘
りけのあるコーヒー等、風味の異なるコーヒーを無段階
でつくり出すことができる。
【0023】しかも本発明に係る簡易式粉砕装置は、大
型の豆の粉砕機と同様に、豆を切断するのではなく擦り
合わせて粉砕するので、低速回転でも十分に豆を挽くこ
とができる。つまり、摩擦熱の発生が極めて少ない。こ
のため、コーヒー豆の粉が熱を帯びて香りの成分を水分
と共に飛ばしてしまうようなこともないのである。この
結果、コーヒー本来の豊かな風味をもつコーヒー粉に挽
くことができるのである。また摩擦による静電気の発生
も少ないので、粉や残滓が排出経路内で付着することも
ない。
【0024】さらに本発明に係る簡易式粉砕装置は、大
型の豆の粉砕機のように螺旋状の搬送装置を内部に搭載
しておらず、豆の自重による落下で豆及び粉砕後の粉の
移動が行なわれるため、電動でありながら、小型で簡易
な装置にすることができる。
【0025】本発明に係る簡易式粉砕装置において、テ
ーパーコレットはテーパーホルダーの内周壁に形成した
凹部に嵌まった状態で備えられている。しかもこのテー
パーコレットは、テーパーホルダーを取り外した後、簡
単に上方に抜き出すことができるようになっている。こ
のため、テーパーコレット及びテーパーホルダーの掃除
が簡単にでき、しかも水洗いもできる。
【0026】このテーパーコレットは縦方向に複数に分
割できるものであるが、一体型のものであっても構わな
い。
【0027】本発明に係る簡易式粉砕装置を更に簡略な
構成にしたものとして、テーパーコレットとテーパーホ
ルダーとを一体形成した装置も、本発明に含まれる。
【0028】ところで、豆を挽くとその摩擦で静電気が
発生して豆が機器にしつこく付着し易くなるが、本発明
に係る簡易式粉砕装置はこの静電気の発生が少なく、し
かも粉の排出口又はこれを加えた粉の排出経路に帯電防
止対策が施されているので、このような問題は生じな
い。
【0029】帯電防止処理は幾つかの方法が考えられる
が、本発明では、テーパーホルダー内の内周壁の全面な
いしその一部面、或いはこれに加えてテーパーコレット
の内周壁を帯電防止加工したものと、テーパーホルダー
内の下部に筒形の静電気帯電防止ユニットを備えたもの
を挙げた。
【0030】帯電防止技術は、豆の粉砕装置以外の分野
において各種のものが公知であり、本発明はこれら公知
技術のものが適用される。
【0031】尚、上述した本発明に係る簡易式粉砕装置
はモーター駆動のものを採用しているが、モーター駆動
に代えて手回しハンドルによる手動式のものであっても
構わない。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明の目的及び構成は以上の通
りであり、続いて、本発明に係る簡易式粉砕装置を添付
図面に沿って説明する。図1は本発明に係る簡易式粉砕
装置を示した正面断面図、図2は粉砕ビットをテーパー
ホルダー内から上方に抜き出した状態を示した斜視図で
ある。
【0033】これら各図において示す本発明に係る簡易
式粉砕装置は、豆の投入容器であるすり鉢状の筒体で形
成されたテーパーホルダー1と、該テーパーホルダー1
の内周壁に接面して嵌まる大きさのすり鉢状の筒体で形
成されており、その内周壁面の全面ないし一部面に亘っ
て小さな角錐形状の突起からなる歯2aが多数設けられ
た縦長の1又は複数のテーパーコレット2と、該テーパ
ーコレット2の内周壁に略沿った形状を有しその外周壁
面の全面ないし一部面に亘って小さな角錐形状の突起か
らなる歯3cが多数設けられた粉砕ビット3と、該粉砕
ビット3を駆動させるモーター7と、が一体的に組み付
けられており、テーパーホルダー1の上方には豆の投入
口4が形成され、テーパーホルダー1の下端部には排出
口5が形成されており、この排出口5には筒形の静電気
帯電防止ユニット10が備え付けられたものである。
【0034】前記テーパーコレット2の内周面に形成さ
れている多数個の歯2a・・・は、所定間隔を以て水平
方向に並んで略リング条に形成されており、粉砕ビット
3の外周面に形成されている歯3a・・・も同様に所定
間隔を以て水平方向に並んで略リング条に形成されてお
り、双方の歯2a・・・、3a・・・の条の位置をずら
して、互いに接触しない状態で噛合するように位置させ
てある。
【0035】この支持軸3aはモーター7の駆動力が得
られるようになっている。尚、モーター7の高速回転を
減速させる必要があり、この減速はギャードボックス8
内で行なわれるようにした。
【0036】これら各歯2a,3cは、図1及び図2に
おいては四角錐に形成されているが、例えば三角錐、円
錐、円柱等、豆が粉砕できる形状のものであればよい。
これら各歯2a,3cの素材は、鋼、超合金、セラミッ
ク、サーメット、コーティング等、磨耗に強いもので出
来ている。これら歯2aと歯2aは互いに接触しない程
度の隙間をもって噛合した状態にあり、この間隔はテー
パーホルダー1の上下位置を調整してテーパーコレット
2の幅を広げたり絞ったりすることによって調節するこ
とができるようになっている。
【0037】続いて、図1により、その使用方法と豆の
流れについて説明する。
【0038】先ず、モーター7を駆動させたままにして
おき、続いて前記投入口4からコーヒー豆などの豆を内
部に投入する。投入した豆は、テーパーコレット2と粉
砕ビット3の上方のテーパーホルダー1内の空間に溜ま
る。このように溜まった豆は順次、テーパーコレット2
と粉砕ビット3の間に入り込み、順次、回転する粉砕ビ
ット3により、回粉砕ビット3の歯3cと前記テーパー
コレット2の歯2aによって挽き潰され、これが進行し
ながら下方に移動し、最後には細かく粉砕されて前記投
入口5から下方に備えた容器内に落下する。
【0039】尚粉砕されて粉になった後は、排出口5か
ら下方に落下するのであるが、排出口5周りに静電気帯
電防止ユニット10が備え付けられているために、挽く
ときの摩擦で静電気を帯びた粉は周囲に付着することな
く、そのまま落下する。
【0040】
【発明の効果】以上説明した本発明に係る簡易式粉砕装
置は構成が簡単で、家庭でも使用できる小形のものであ
るため、使い勝手が良く、しかも豆の粒度の調節が自在
に行なえるので、荒挽きから細挽きまで、好みの粒度に
挽くことができるようになったのである。
【0041】また、回転速度が低くても均質な粒度の粉
砕が可能になったので、運転騒音を相当減少させること
ができるようになったのである。
【0042】さらに、歯の機構容積が従来比で1/2以
下にすることができ、また垂直落下方式と静電気防止対
策で残滓が殆ど残らないようになったのである。この結
果、悪臭のある残滓を含まない新鮮なコーヒー粉が得ら
れるようになったのである。
【0043】さらに、微粉等の粉残滓が飛び散らなるよ
うにしたので、清潔で使用後の清掃も簡単に行なえるよ
うになったのである。
【0044】この他、構成が簡単で小形で軽量にするこ
とができるため、機械設計をし易く、安価にて製造する
ことができるようになったのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る簡易式粉砕装置を示した正面断面
図である。
【図2】粉砕ビットをテーパーホルダー内から上方に抜
き出した状態を示した斜視図である。
【符号の説明】
1 テーパーホルダー 2 テーパーコレット 2a 歯 3 粉砕ビット 3a 支持軸 3b 歯 4 投入口 5 排出口 7 モーター 8 ギヤードボックス

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 すり鉢状の筒体にて形成したテーパーホ
    ルダーの内周壁に沿った1又は複数箇所に、小さな角錐
    形状の突起からなる歯を多数設けたテーパーコレットが
    該突起をテーパーホルダーの内周壁よりも内側に突出さ
    せた状態で上下方向に向けて備えられており、しかも該
    テーパーホルダーで囲まれた空間の中心線上に該テーパ
    ーホルダーの内周壁に略沿った形状を有しその外周壁面
    の全面ないし一部面に亘って小さな角錐形状の突起から
    なる歯を多数設けた粉砕ビットが、モーターにより駆動
    させるべく上方に突出させた支持軸に支持された状態で
    備えられていることを特徴とする簡易式粉砕装置。
  2. 【請求項2】 テーパーホルダー内の内周壁の全面ない
    しその一部面、或いはこれに加えて粉砕した後の粉の流
    通経路が、静電気による帯電防止加工されている請求項
    1に記載の簡易式粉砕装置。
  3. 【請求項3】 テーパーホルダー内の下部開口に筒形の
    静電気帯電防止ユニットが備えられている請求項1又は
    2に記載の簡易式粉砕装置。
  4. 【請求項4】 モーターに代えて手回しハンドルで粉砕
    ビットを回転させる構造を有する請求項1乃至3のいず
    れかに記載の簡易式粉砕装置。
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