JP6624007B2 - コークス炉の築炉方法 - Google Patents

コークス炉の築炉方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6624007B2
JP6624007B2 JP2016208976A JP2016208976A JP6624007B2 JP 6624007 B2 JP6624007 B2 JP 6624007B2 JP 2016208976 A JP2016208976 A JP 2016208976A JP 2016208976 A JP2016208976 A JP 2016208976A JP 6624007 B2 JP6624007 B2 JP 6624007B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
block
vibration
mortar
bricks
blocks
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016208976A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018070693A (ja
Inventor
栗原 康行
康行 栗原
岡田 淳
淳 岡田
理基 内藤
理基 内藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Steel Corp filed Critical JFE Steel Corp
Priority to JP2016208976A priority Critical patent/JP6624007B2/ja
Publication of JP2018070693A publication Critical patent/JP2018070693A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6624007B2 publication Critical patent/JP6624007B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Furnace Housings, Linings, Walls, And Ceilings (AREA)

Description

本発明は、コークス炉の築炉方法に関し、特に、複数のレンガを組み立てたブロックを、接着部材を介して接合することによって炉を建設する築炉方法に関する。
製鉄に用いられる冶金用コークスは、室炉式コークス炉で石炭を乾留することによって製造される。室炉式コークス炉は、炭化室と、該炭化室に熱を供給する燃焼室とを炉幅方向に交互に配置することによって構成されており、炭化室と燃焼室とを隔てる耐火レンガを介して燃焼室から炭化室へ熱が供給される。室炉式コークス炉には100門以上の炉室を備えるものもあり、その全長は100m以上、高さは10m以上におよぶ巨大レンガ構造物といえる。
コークス炉の築炉は、これまで、築炉工による手積み作業で行われてきた。手積みによる築炉では、レンガ一つ一つにコテでモルタルを塗り、これを積み上げるという作業を繰り返し行う必要がある。さらに、コークス炉に使用されるレンガは1つあたり十数kgの重さがあり、これを積み上げる作業は極めて重労働といえる。そのため、レンガ積みの作業負荷の低減が求められている。
そこで、特許文献1、2に記載されているように、炉外、すなわち、コークス炉の位置とは別の場所で予め複数のレンガを組み立てて作成したブロック(耐火物集合体)を用いて、コークス炉の建設や補修を行う方法が提案されている。前記方法では、作成されたブロックは、運搬装置により炉の位置へ運搬され、積み上げられる。
特許第3397723号公報 特開2015−10145号公報
特許文献1、2に記載された方法では、炉外でブロックの組み立てを行うため、十分な作業スペースを確保することができ、作業性が向上する。また、ロボットなどを用いてブロックの組み立てを行えば、レンガ積み作業を一部自動化することもできると考えられる。
しかし、上記方法で築炉を行う場合、以下に述べるように、ブロック同士を接合するための接着部材の充填性や、ブロックの位置合わせ精度に問題があることが分かった。
上記方法においてブロック同士を接合する際には、レンガを手作業で積む場合と同様に、モルタルなどの接着部材が用いられる。例えば、既に設置されているブロックの上に新たなブロックを積む場合、下段のブロックの上面にモルタルを塗布しておき、その上に、ブロックが載置される。この際、ブロック間の隙間をなくし、モルタルの充填性を高めるためには、ブロックを前後、左右に、または水平方向に回転するように揺り動かしてモルタルをなじませる必要がある。レンガを1つずつ手積みする場合であれば、このような動作を手作業で行うことができるが、上述したように数トン程度の重量があるブロックを、運搬装置を用いて据え付ける場合には、上記のような動作を行うことは極めて困難であり、無理に行おうとするとブロックを破損するおそれもある。そのため、単にモルタル上にブロックを置くこととなり、結果的に、モルタルの充填性に劣ることとなる。
モルタルの充填性が低いと、炉の強度が十分に得られないことに加え、建設された炉を長期間稼働させると、モルタルが充填されていない部分(未充填部分)が起点となってクラックが生じ、ガス漏れなどの問題が生じるおそれもある。特に、一般的にコークス炉に使用されるレンガは、その上面や下面にレンガ同士の位置合わせを行うためのダボと呼ばれる凸部と凹部を有しているなど、複雑な形状であるため、未充填部分が発生しやすい。
また、コークス炉の構造には極めて高い寸法精度が要求され、例えば、燃焼室の壁面は、凹凸が1mm以下であるような高い平滑性を有していることが求められる。したがって、既に設置してある下段ブロックの上に別のブロックを据え付ける場合、ブロックの水平位置や傾きを高い精度で調整する必要がある。しかし、上述したように塗布されたモルタルの上にブロックを設置した状態では、もともと流動性が低いモルタルに、さらに数トンものブロックの重量がかかった状態であるため、ブロックの位置を正確に調整することは極めて困難であった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、接着部材の充填性に優れ、かつ精度良くブロックを接合することができるコークス炉の築炉方法を提供することを目的とする。
本発明の要旨構成は、次のとおりである。
1.複数のレンガを組み立てたブロックを、接着部材を介して接合することによってコークス炉を建設する築炉方法であって、
前記接合の際に、前記ブロックに振動を付与することを特徴とする、コークス炉の築炉方法。
2.前記振動の付与を、前記ブロックを運搬する運搬装置を介して行うことを特徴とする、上記1に記載のコークス炉の築炉方法。
本発明によれば、ブロックに振動を付与することにより、ブロックの位置合わせを容易に行うことが可能となる。その結果、ブロックを精度良く、迅速に組み上げることができ、築炉作業の効率が向上する。また、接着部材の充填性を向上できるため、炉の寿命向上も期待できる。
本発明の第1の実施形態におけるブロックと運搬装置の構造を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態におけるブロックの設置方法を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態における振動付与方法を示す模式図である。 振動を付与しない場合の接着部材の充填状態を示す模式図である。 振動を付与した場合の接着部材の充填状態を示す模式図である。 本発明の第2の実施形態におけるブロックと運搬装置の構造を示す模式図である。 本発明の第3の実施形態におけるブロックと運搬装置の構造を示す模式図である。 本発明の第4の実施形態におけるブロックの構造を示す模式図である。
次に、本発明を実施する方法について具体的に説明する。本発明のコークス炉の築炉方法においては、複数のレンガを組み立てたブロックを、接着部材を介して接合することによってコークス炉が建設される。そして、前記接合の際に、前記ブロックに振動が付与される。
[レンガ]
本発明の築炉方法では、複数のレンガを組み立てたブロックが築炉のためのパーツとして用いられる。前記レンガとしては、特に限定されることなく、コークス炉に使用できるものであれば任意のものを用いることができる。なかでも、手積みでコークス炉を建設する際に用いられる通常の耐火レンガを用いることが好ましい。通常の耐火レンガを使用することにより、本発明の方法で築炉する場合においても、従来と同様の炉の設計とすることが可能となり、その結果、少なくとも従来と同等の炉の性能を保証することが可能となる。また、大型のモジュールレンガを用いた場合には、亀裂が入った場合にモジュール全体にわたって亀裂が広がるおそれがあるが、通常の耐火レンガを使用すれば、仮に耐火レンガに亀裂が入ったとしても、その亀裂の伝搬を1つの耐火レンガ内でとどめることができる。なお、ここでいう通常の耐火レンガとは、モジュールレンガではない、手積み用の耐火レンガ全般を指すが、その寸法は、一般的には、高さ10〜15cm、水平方向の長さが20〜40cmである。
[ブロック]
上記ブロックは、レンガを組み立てて製造できるものであれば、任意の形状とすることができる。例えば、略直方体形状とすることもできるし、後述するように、直方体の少なくとも一方の側面を階段状とすることもできる。前記ブロックは、例えば、コークス炉の燃焼室の一部を構成するものとすることができる。
前記ブロックの大きさは特に限定されないが、ある程度の数のレンガを1つのブロックとして組み立てたものを用いれば、作業効率をさらに向上させることができる。一方、ブロックが過度に大きいと、レンガを積んでブロックを作成するために足場などが必要になることに加え、ブロックの運搬により大型の装置が必要となり、設備コストが増大する。以上の観点から、ブロックの寸法は、長さ(長手方向):7m以下×幅:0.5〜1.5m×高さ:0.5〜2.0mとすることが好ましい。
前記ブロックの組み立ては、任意の方法で行うことができる。例えば、複数のレンガを積み上げて、所望の形状のブロックとすればよい。レンガの積み上げは、手作業により行うこともできるが、ロボットなどの自動化手段を用いて行うこともでき、また、手作業と自動化手段の両者を併用して行うこともできる。ロボットを用いる場合は、レンガの取り扱いの自由度の高さから、産業用ロボットの一種であるアーム型ロボットを用いることが好ましく、垂直多関節型ロボットを用いることがより好ましい。
ブロックの製造における、レンガ同士の接合には接着部材を用いることができる。前記接着部材としては、例えば、モルタルを使用することができる。前記モルタルとしては、例えば、一般的なコークス炉の築炉において、レンガ積みに使用される耐火モルタルなどを用いることができる。ブロックの製造に時間を要する場合には、使用するモルタルにモルタル硬化遅延剤を添加することが好ましい。
なお、ブロックの組み立ては任意の場所で行うことができるが、通常は、炉外、すなわちコークス炉の建設場所以外の場所において行われる。炉外で予めブロックを組み立てておくことにより、作業性の悪い建設場所での作業を減らし、築炉作業の効率を向上させることが出来る。
[運搬装置]
組み立てられたブロックは、次に、コークス炉の建設位置に運搬される。その際のブロックの運搬は、特に限定されることなく、任意の方法で行うことができるが、重量物であるブロックを運搬することができる運搬装置を用いることが好ましい。
前記運搬装置としては、例えば、ブロックの側面を挟み込んで把持する少なくとも1対の把持部材と、前記把持部材を支持するフレームとを備える運搬手段を用いることができる。前記運搬装置を用いる場合は、前記把持部材によってブロックを把持した状態で、クレーン等を用いて前記運搬手段ごと持ち上げて運搬することができる。前記把持部材は、ブロックの任意の位置を把持することができるが、安定性の観点からは、ブロックの長手方向に平行な側面(以下、「長手方向側面」ともいう)を把持することが好ましい。また、運搬時の安定性や、後述する振動付与の効果を高めるという観点からは、ブロックを構成するレンガの内、すくなくとも最下段のレンガを把持することが好ましい。
前記把持部材としては、ブロックとの接触面積を増やすために、ブロックの側面と平行となる接触面を有する板状の把持部材(把持板)を用いることが好ましい。また、前記把持部材は、ブロックに対する摩擦力を高めるために、ブロックとの接触面にゴム、エラストマー等の弾性部材を備えていることが好ましい。
[ブロックの接合]
次に、上記ブロックを、接着部材を介して接合することによってコークス炉を建設する。ブロックを設置する位置は任意の位置とすることができ、例えば、新たに設置するブロックの下の段に既に設置されているブロック(下段ブロック)の上や、新たに設置するブロックと同じ段の、隣接する位置(横)に既に設置されているブロック(隣接ブロック)の横に、新たなブロックを設置する形で、順次ブロックを積み上げていくことができる。
その際、ブロックは、該ブロックが隣接する部材、例えば、下段ブロックや隣接ブロックと、接着部材を用いて接合される。前記接着部材としては、ブロックの組み立て時に用いる接着部材と同様に、モルタルなどを使用することができる。前記モルタルとしては、例えば、一般的なコークス炉の築炉において、レンガ積みに使用される耐火モルタルなどを用いることができる。ブロックの接合に時間を要する場合には、使用するモルタルにモルタル硬化遅延剤を添加することが好ましい。また、耐火キャスタブル等の不定形耐火物を前記接着部材として用いることもできる。
前記接着部材は、新たに設置されるブロックが接する面、例えば、下段ブロックの上面や、隣接ブロックの側面に、予め塗布しておくことが好ましい。接着部材の塗布は、人手で行うこともできるし、ロボット等を用いて行うこともできるし、その両者を併用することもできる。
[振動の付与]
本発明においては、上記接合の際にブロックに振動を付与することが重要である。接合時にブロックに振動を付与することにより、ブロックを介して振動が接着部材に伝達され、接着部材の見掛けの粘性が低下する。その結果、接着部材が流動化し、ブロック同士の隙間を確実に充填することができる。また、上記のように振動が付与された状態では接着部材が流動化しているため、振動を付与していない時に比べて、接着部材上に置かれたブロックが動かしやすくなっている。したがって、振動を付与することにより、ブロックの正確な位置合わせを容易に行うことができる。
前記振動の付与は、任意の方法で行うことができる。例えば、振動を付与するための装置(振動付与装置)を、ブロックに接触させた状態で振動させることによりブロックを振動させることができる。しかし、また、上述したように運搬装置を用いてブロックを運搬する場合には、該運搬装置を介してブロックに振動を付与することが好ましい。その場合、例えば、運搬装置に振動付与装置を取り付けておき、接合の際に該振動付与装置を起動して、運搬装置を振動させることによりブロックを振動させることができる。このようにすることで、振動付与装置を別途用意する必要がなくなり、設備を簡略化できることに加えて、運搬装置を介してブロック全体に振動を付与することができるため、ブロックの一部分に振動が集中してブロックが破損したり、ブロックを構成するレンガの位置がずれたりすることもない。
前記振動付与装置としては、特に限定されず、ブロックに振動を付与できるものであれば任意の物を用いることができる。振動付与装置としては、例えば、起振機などが挙げられる。前記振動付与装置の個数は特に限定されず、任意の数とすることが出来る。具体的には、1つまたは2つ以上とすることができるが、ブロック全体に均一に振動を付与するという観点からは2つ以上とすることが好ましい。なお、ここで振動付与装置の数とは、1つのブロックに振動を付与するために使用される振動付与装置の数を指す。
前記振動の方向は特に限定されず、任意の方法とすることができる。例えば、水平方向および垂直方向のいずれか一方または両方に振動を付与することができる。なお、接着部材の流動性向上の観点からは、ブロック同士の接合面に対して平行に振動を付与することが効果的である。一般的には、上下ブロック間の接合面が最大の面積を有しているため、少なくとも水平方向に振動を付与することが好ましく、さらに、垂直方向にも接合面が存在することを考慮すると、水平方向と垂直方向の両者に振動させることがより好ましい。
前記振動の周波数は、特に限定されないが、25〜50Hzとすれば、接着部材の流動性をより効果的に高めることができるため、好ましい。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態におけるブロックと運搬装置の構造を模式的に示した図であり、図1(a)が正面図、図1(b)が側面図である。ブロック10は、複数のレンガを複数段積み上げて組み立てられたものであり、レンガ同士の間はモルタルによって接合されている。ブロック10は、運搬装置20によって運搬される。運搬装置20は、フレーム21、アーム22、および把持部材としての把持板23を備えており、図示されない駆動装置によって把持板23を駆動して、ブロック10を把持する。本実施形態では、把持板23は、ブロック10の長手方向長さの略全長に渡って設けられており、ブロック10の長手方向側面を、両側から挟持できるようにフレーム21から伸びるアーム22によって支持されている。また、フレーム21の上部には、運搬装置20をクレーン等によって持ち上げるためのリフティングポイント24が設けられている。リフティングポイント24は、運搬装置20を上から見たときに、ブロック10の中心に対して左右対称となるように設けられている。運搬装置20の上部には、振動付与装置としての起振機30が設置されている。本実施形態では、起振機の数は1個であり、運搬装置20を上から見たときに中心となる位置に設けられている。
図2は、本実施形態におけるブロックの設置方法を示す模式図である。ブロック10は、運搬装置20によって保持された状態で、クレーン等によって持ち上げられ、設置位置へ運搬される。図2に示した実施形態では、ブロック10の設置位置には、既にブロック11〜13が設置されている。そして、ブロック10と隣接する面、すなわち、ブロック11の上面およびブロック12の側面には、予め接着部材としてのモルタル40が塗布されている。この状態で、ブロック10を下ろして、モルタル40が塗布された面に接触させて接合を行う。
図3は、第1の実施形態における振動付与方法を示す模式図であり、ブロック10を降ろした状態を示している。図3に示したように、ブロック10をその設置位置であるブロック11の上に降ろした後、起振機30を起動する。起振機30による振動は、運搬装置20のフレーム21、アーム22、および把持板23を介して、ブロック10の全体に伝わり、さらにブロック10を介してモルタルに伝達される。このようにして、ブロック10に接しているモルタル40全体に振動の効果を及ぼすことができる。
次に、振動の効果を説明する。図4、5は、ブロック10を構成するレンガの内、最下段の1つであるレンガ50と、ブロック11を構成するレンガのうち、レンガ50と対向する位置にある最上段のレンガ60を示す模式図であり、図4は振動を付与しない場合の、図5は振動を付与した場合の状態を、それぞれ示している。
図4(a)に示したように、レンガ50の下面にはダボとしての凸部51が、レンガ60の上面にはダボとしての凹部61が、それぞれ形成されている。このように一般的なコークス炉用のレンガの上下面にはダボと呼ばれる位置合わせ用の凹凸が形成されている。凸部51は、紙面に対して垂直方向に伸びる畝状の突起であり、凹部61は、凸部51と嵌合するように、紙面に対して垂直方向に伸びる溝となっている。そして、レンガ60の上面には、凹部61を含む略全体にわたってモルタル40が塗布されている。
この状態から、ブロック10を降下させると、図4(b)に示したようにレンガ50がモルタル40に接触する。しかし、モルタル40は一定の粘度を有しており、流動性も低いため、レンガ50には矢印Aで示すように抵抗力が作用する。その結果、モルタル40は十分に広がることができず、周辺部分やダボの周囲に未充填部分70が生じる。
一方、図5に示すように接合時に振動を付与した場合、モルタル40の見掛けの粘性が低下し、流動性が向上するため、矢印Bで示したようにレンガ50とレンガ60の間の間隙で十分にモルタル40が広がり、未充填部分が生じることを防止できる。また、振動を付与した状態では、容易にブロック10の位置を調整することができるため、精度良くブロックを積むことが出来る。なお、振動の付与は、レンガ50、すなわちブロック10をモルタル40上へ置いた後に開始することもできるが、図5に示すようにブロック10を降下させる時点から開始する、言い換えれば、ブロック10を振動させながら降下させることがより好ましい。
(第2の実施形態)
図6は、本発明の第2の実施形態におけるブロックと運搬装置の構造を示す模式図である。なお、以下の実施形態に係る図においては、第1の実施形態と共通するものについては、共通の番号を付している。本実施形態では、起振機30を2つ使用しており、2つの起振機30は、運搬装置20上の、ブロック10の幅方向(短手方向)の中央、長手方向に左右対称となる位置に設置されている。このように複数の起振機を用いることにより、ブロック10の全体に、より効果的に振動を付与することができる。また、起振機30を対称配置とすることにより、振動が均等に付与されるため、さらに均一にモルタルを充填することができる。
(第3の実施形態)
図7は、本発明の第3の実施形態におけるブロックと運搬装置の構造を示す模式図である。本実施形態では、起振機30が、運搬装置20の上部ではなく、複数あるアーム22それぞれの側面に取り付けられている。図7に示した例では、ブロック10の片側に6個、両側合わせて12個のアーム22が使用されているため、起振機30の数は12となる。このようにアーム22に起振機を取り付けた場合、ブロック10に直接接触している把持板23により近い位置に起振機30が存在することになるため、一層効果的に振動をブロック10に付与することができる。また、本実施例のようにアームごとに起振機30を設置すれば、ブロック10の全体にわたり、より均一に振動を付与することができる。
なお、上記のようにアームに起振機を設置する場合、その位置は把持板の近くとすることが好ましい。具体的には、図7のように把持板23がアーム22の下端に取り付けられている場合は、アーム22の下半分(把持板側の1/2の位置)に起振機30を取り付けることが好ましく、把持板と同じ高さに取り付けることがより好ましい。
(第4の実施形態)
図8は、本発明の第4の実施形態におけるブロックの構造を示す模式図である。第1〜第3の実施形態では直方体形状のブロックを用いていたが、図8に示したようにブロックの長手方向端部を階段状とすることもできる。ブロックが直方体形状の場合、横方向に隣接するブロック同士の接合は、垂直な面同士の接合で行われる(図2)。これに対して、図8に示したように隣接するブロック同士の接合部分を階段状とすれば、接合部におけるレンガ同士がかみ合った状態となることに加え、接触面積も増加するため、接合部の機械的強度を向上させることができる。なお、図8では長手方向端部の一方を階段状、他方を垂直な面としているが、両方を階段状としてもよい。このように階段状のブロックを用いる場合、ブロック間の間隙がさらに複雑に入り組んだ形状となるため、振動を付与することによる充填性の向上効果が一層顕著となる。なお、階段部分における接合面は、垂直方向と水平方向の両者の面を備えているため、起振機による振動は、水平方向と垂直方向の両者に付与することが好ましい。
10〜13 ブロック
20 運搬装置
21 フレーム
22 アーム
23 把持板(把持部材)
24 リフティングポイント
30 起振機(振動付与装置)
40 モルタル(接着部材)
50、60 レンガ
51 凸部(ダボ)
61 凹部(ダボ)
70 未充填部分

Claims (2)

  1. 複数のレンガを組み立てたブロックを、接着部材を介して接合することによってコークス炉を建設する築炉方法であって、
    前記接合の際に、起振機を用いて少なくとも水平方向の振動を前記ブロックに付与し、
    前記振動の付与を、前記ブロックを運搬する運搬装置を介して行う、コークス炉の築炉方法。
  2. 前記振動の周波数が25〜50Hzである、請求項1に記載のコークス炉の築炉方法。
JP2016208976A 2016-10-25 2016-10-25 コークス炉の築炉方法 Active JP6624007B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016208976A JP6624007B2 (ja) 2016-10-25 2016-10-25 コークス炉の築炉方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016208976A JP6624007B2 (ja) 2016-10-25 2016-10-25 コークス炉の築炉方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018070693A JP2018070693A (ja) 2018-05-10
JP6624007B2 true JP6624007B2 (ja) 2019-12-25

Family

ID=62114655

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016208976A Active JP6624007B2 (ja) 2016-10-25 2016-10-25 コークス炉の築炉方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6624007B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7047653B2 (ja) * 2018-08-03 2022-04-05 日本製鉄株式会社 モルタル目地形成方法
CN115305099B (zh) * 2022-08-04 2023-07-18 中国一冶集团有限公司 焦炉炉体砌筑系统

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8965571B2 (en) * 2010-08-12 2015-02-24 Construction Robotics, Llc Brick laying system
JP5962629B2 (ja) * 2013-10-23 2016-08-03 Jfeスチール株式会社 コークス炉の炉体構築方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018070693A (ja) 2018-05-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6008071B1 (ja) コークス炉の建設方法
JP6624007B2 (ja) コークス炉の築炉方法
JP6296080B2 (ja) コークス炉レンガブロックの施工装置およびコークス炉レンガブロックの施工方法
JP6098555B2 (ja) コークス炉の炉体構築方法
JP6645601B2 (ja) 定型耐火物積みシステム、定型耐火物積み方法、およびコークス炉建設方法
JP6515815B2 (ja) 定型耐火物積み方法およびコークス炉建設方法
JP2019163351A (ja) コークス炉の築造方法およびコークス炉の築造装置
JP6614960B2 (ja) プレライニングブロックの搬送方法
JP6390537B2 (ja) レンガブロックの保持装置、並びにレンガブロックおよびコークス炉レンガブロックの施工方法
JP7073758B2 (ja) モルタル目地形成方法
JP2017193629A (ja) コークス炉用定型耐火物把持装置およびコークス炉用定型耐火物把持方法
JP6981321B2 (ja) コークス炉の築造方法
CN102373063A (zh) 一种焦炉砌筑受料方法
JP6394540B2 (ja) コークス炉定型耐火物積み方法
JP6593420B2 (ja) 定型耐火物積み方法および定型耐火物積みシステム
JP6566722B2 (ja) プレライニングブロック
JP7259810B2 (ja) 炉建設方法およびスペーサ選択方法
JP6358687B2 (ja) 炉体用パネル、炉体構造、及び築炉方法
JP6543310B2 (ja) コークス炉のピニオンウォールに隣接する燃焼室の構築方法
JP2019031673A (ja) コークス炉定型耐火物積み方法および定型耐火物供給装置
JPH1046216A (ja) 高炉の炉底煉瓦築炉方法
JP2019163395A (ja) 室炉式コークス炉の煉瓦ブロックの製造方法
JP2024065339A (ja) 位置決め装置及びモジュールブロックの設置方法
JP7371668B2 (ja) 炉建設方法
CN210530366U (zh) 一种建筑施工用墙面砌砖用砖块移运装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180524

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190517

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190611

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190730

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191029

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191111

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6624007

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250