JP7047653B2 - モルタル目地形成方法 - Google Patents
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Description
コークス炉の建設は、従来、築炉工が耐火物煉瓦を手積みすることで行っている。手積みによる建設では、耐火物煉瓦の一つ一つにコテでモルタルを塗り、これを積み上げるという作業を繰り返し行う必要がある。さらに、コークス炉に使用される耐火物煉瓦は、一つあたり十数kgの重さがあり、これを積み上げる作業は極めて重労働といえる。
また、コークス炉は、様々な形状、大きさの多種類の耐火物煉瓦を複雑に組み合わせる必要があり、据付精度については、±2mm以内に抑える必要がある。そのためには、熟練した築炉工が大人数必要であるが、熟練した築炉工は高齢化し、大人数で確保することが難しくなってきている。
また、耐火物煉瓦を大ブロック化するには、粒状の耐火物組成物に水を加えて混練し、型枠に流し込んで、乾燥させることで耐火物の大ブロックを形成する、プレキャスト工法も公知である(特許文献4)。
プレハブ工法、あるいは、プレキャスト工法は、一つあたりの耐火物のブロックが大ブロックになったことにより、築炉現場で積み上げるブロック数が減少し、狭い築炉現場での作業が短縮されるため、作業効率が良く、築炉期間が短くなるとされている。特に、プレキャスト工法は、積み上げるブロック数そのものが減少するため、作業効率がよい。
特許文献5には、コークス炉用プレキャストブロック耐火物の好適な成分組成について開示されている。
特許文献6には、複数のレンガを組み立てたブロックを、接着部材を介して接合することによってコークス炉を建設する築炉方法であって、前記接合の際に、前記ブロックに振動を付与することを特徴とする、コークス炉の築炉方法が開示されている。
積み上げるブロックが大ブロックである場合、縦目地の上下方向長さが長くなり、所定の厚さに縦目地のモルタルを先塗りするためには高度な技術が要求される。
揉み作業は、載置した耐火物のブロック上に、必要な目地の厚さと同じ厚さのスペーサを配置した上で、目標の目地の厚さよりもモルタルを厚めに塗布する。そして、別の耐火物のブロックをスペーサに当たるまで前後左右に往復させつつ(ぐりぐりと)押し込み、余分なモルタルを目地から押し出して排出する。
具体的には、大ブロックの水平方向の位置を所定の位置に合わせるガイド機構と、大ブロックの垂直方向の位置を所定の位置に合わせるスペーサを配置し、大ブロックを、スペーサの上で、ガイド機構に従った所定の位置に配置し、大ブロックを所定の位置に配置後、ガイド機構を取り除き、その後、目地の開口部にモルタル漏れ防止処理を施し、大ブロックに設けた所定の圧入口よりモルタルを圧入することによりモルタル目地を形成した。
その結果、据付精度良く、モルタルの手塗りと手揉み作業を行わず、モルタルを圧入して目地を形成することができた。
圧入するモルタルの圧力を高圧にし過ぎると、モルタルの圧力で大ブロックが浮き上がって、所定の位置からずれてしまい、据付精度が悪くなる場合がある。また、目地の開口部に施したモルタル漏れ防止のためのシールが破れて、モルタルが漏れ出す場合もある。
モルタルの水分量を増やすと、モルタルが固まるまでの時間が長くなり、また、モルタルがるが固まった後も、水分量が少ないモルタルを使用した場合に比べて強度が低下する。
圧入口の数を増やすと、大ブロックの形状がさらに複雑化するため製造コストが上昇し、また、モルタルの圧入に時間がかかる。
(1)一つあたり300kg以上の耐火物の大ブロックを積み上げて建築物を建設する際のモルタル目地形成方法において、
前記大ブロックの水平方向の位置を所定の位置に合わせるガイド機構と、
前記大ブロックの垂直方向の位置を所定の位置に合わせるスペーサを配置し、
前記大ブロックを、前記スペーサの上で、前記ガイド機構に従った所定の位置に配置し、
前記大ブロックを所定の位置に配置後、前記ガイド機構を取り除き、
その後、目地の開口部にモルタル漏れ防止処理を施し、
前記大ブロックにバイブレータを設置し前記大ブロックを振動させつつ、
前記大ブロック又は目地部に設けた所定の圧入口よりモルタルを圧入する
ことを特徴とするモルタル目地形成方法。
(2)前記振動が、周波数20~100Hzの範囲でブロックの片振幅が0.1mm以上となる振動のエネルギーであることを特徴とする(1)に記載のモルタル目地形成方法。
(3)水平目地のモルタルについては前記大ブロックを所定の位置に配置する前に先塗りし、縦目地のモルタルについては前記目地の開口部にモルタル漏れ防止処理を施した後に前記目地部に設けた圧入口よりモルタルを圧入することを特徴とする(1)又は(2)に記載のモルタル目地形成方法。
コークス炉の燃焼室を構成する場合は、大ブロックは、高さが炭化室高さの1/20以上、幅が燃焼室の幅(炉幅方向X)に等しいことが好ましい。
コークス炉の蓄熱室を構成する場合は、大ブロックは、高さが蓄熱室高さの1/6以上、幅が蓄熱室の幅(炉幅方向X)の1/2以上であることが好ましい。
コークス炉のソールフリューを構成する場合は、大ブロックは、高さがソールフリュー高さの1/2以上、幅が1組のソールフリューの幅(炉幅方向X)の1/2以上であることが好ましい。
コークス炉の燃焼室、蓄熱室、ソールフリューを構成する場合、大ブロックの大きさは、高さ750mm以下、幅(炉幅方向X)1000mm以下、長さ(炉高方向Z)2000mm以下であることが好ましい。
そこで、本発明では、モルタルの手塗りと手揉み作業を行わず、モルタルを圧入して目地を形成する。
図1は、炉高方向Zに三つの孔を有する大ブロック1を、所定の位置に配置しようとする図であり、図2は、その側面図、図3(A)は、所定の位置に配置した大ブロック1を上面から見た上面図、図3(B)は、側面から見た側面図である。
ところが、重機で大ブロック1を所定の位置に配置する場合、重機の据付精度は±10mmと、コークス炉建設に必要な据付精度である±2mmに足りない。また、作業員の安全も確保しなければならない。
実験は、炉幅方向Xの長さ900mm、炉長方向Yの長さ1200mm、炉高方向Zの長さ400mmの大きさとした大ブロック1を用い、目地4の厚さ4mmとして、モルタルが行き渡るポンプ圧と目地部圧を測定した。
振動を与える場合、ユーラステクノ社製、製品名標準型ユーラスバイブレータ KEE2-2C(最大振動力 2kN)のバイブレータ9を用いた。
結果を図5に示した。振動がない場合、大ブロック1の浮き上がり限界圧力までポンプ圧を上げないとモルタルが行き渡らないのに対し、振動を与えると、モルタルを行き渡らせることができるポンプ圧と目地部圧が顕著に減少した。
Claims (3)
- 一つあたり300kg以上の耐火物の大ブロックを積み上げて建築物を建設する際のモルタル目地形成方法において、
前記大ブロックの水平方向の位置を所定の位置に合わせるガイド機構と、
前記大ブロックの垂直方向の位置を所定の位置に合わせるスペーサを配置し、
前記大ブロックを、前記スペーサの上で、前記ガイド機構に従った所定の位置に配置し、
前記大ブロックを所定の位置に配置後、前記ガイド機構を取り除き、
その後、目地の開口部にモルタル漏れ防止処理を施し、
前記大ブロックにバイブレータを設置し前記大ブロックを振動させつつ、
前記大ブロック又は目地部に設けた所定の圧入口よりモルタルを圧入する
ことを特徴とするモルタル目地形成方法。 - 前記振動が、周波数20~100Hzの範囲でブロックの片振幅が0.1mm以上となる振動のエネルギーであることを特徴とする請求項1に記載のモルタル目地形成方法。
- 水平目地のモルタルについては前記大ブロックを所定の位置に配置する前に先塗りし、縦目地のモルタルについては前記目地の開口部にモルタル漏れ防止処理を施した後に前記目地部に設けた圧入口よりモルタルを圧入することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のモルタル目地形成方法。
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