JP7276044B2 - ブロック耐火物 - Google Patents
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Description
コークス炉の新設やパドアップ(既存の基礎を残し、炉を新設すること)において、れんがを施工(築炉)する作業は膨大で、多大な時間を要する。
このようなプレキャストブロック工法や現場流し込み施工を採用することで、築炉期間の短縮が期待される。
そこで、本発明は、以上の点を鑑みてなされたものであり、コークス炉昇温時において亀裂を生じることが無いブロック耐火物を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、コークス炉の上部構造体として施工されるブロック耐火物であって、ブロック1個当たりの質量が、上記ブロック耐火物の400℃における線熱膨張率xを用いて、(1)式により算出される値yの115%以下である、ブロック耐火物が提供される。
y=24x-3・・・(1)
x:400℃における線熱膨張率(%)
y:ブロック1個当たりの質量(kg)
コークス炉1は、図1~図3に示すように、炉幅方向に燃焼室2と炭化室3とが交互に並んで配された構造を有する。このようなコークス炉1では、燃焼室2に供給された燃焼ガスと空気とが燃焼することで、炭化室3が加熱される。そして、炭化室3に上部より装入された石炭が、所定温度及び所定時間で、乾留されることでコークスが製造される。また、このようなコークス炉1では、図2及び図3に示すように、上下方向(鉛直方向)の上側を上部構造体4といい、下側を下部構造体5という。なお、本実施形態では、上部構造体4は、主にブロック耐火物(単に「ブロック」ともいう。)で構成され、少なくとも上部構造体4の燃焼室2と炭化室3とを分ける炉壁はブロック耐火物で構成される。上部構造体4の燃焼室2では、図2に示すように、燃焼室2がれんがで形成される内部壁21によって炉長方向に並んだ複数の領域22に分けられる。この燃焼室2の領域22にて燃焼ガスと空気とが燃焼、または発生した排ガスが通過することで、隣接する炭化室3が加熱される。また、上部構造体4の炭化室3においては、炉長方向の両端を窯口31といい、各窯口31には炉蓋32がそれぞれ設けられる。下部構造体5は、蓄熱室であり、れんがで形成される内部壁51によって炉長方向に並んだ複数の領域52を内部に有する。下部構造体5は、複数の領域52を燃焼ガスと空気との混合ガス、または排ガスが、上方向または下方向に流れることで、排ガスによって蓄熱が行われ、この熱によって混合ガスが加熱される。
一般的に、コークス炉昇温時の耐火物に生じる亀裂は、耐火物に生じる熱応力によるものが主である。
コークス炉の昇温時には、炉長方向の中央部は温度が上がりやすく、窯口31は温度が上がりにくい傾向がある。ここで、本発明者は、一般的なコークス炉の寸法やれんが形状において昇温時における伝熱解析を行った。伝熱解析の結果、炭化室3の炉壁の耐火物の温度差が最も大きくなるのは、炉長方向の中央側の温度が約400℃になる時点であることがわかった。温度差が最大となるときの伝熱解析による温度分布を図4に示す。図4は、炭化室3の炉壁を炉長方向に2分割した1/2対象モデルにおける温度分布であり、右端が炉長方向の中央、左端が窯口31である。また、図4において、炉壁の厚みは、400mmとした。この時の最高温度は399.3℃であり、その部位は中央部付近であった。一方最低温度は、窯口下部の168.3℃であり、中央部と窯口下部との温度差は約230℃と大きい。また、炉壁の高さ方向よりも奥行方向(図4の左右方向である炉長方向)の方が、温度差が大きいことがわかる。
y=24x-3・・・(1)
なお、窯口31から3mよりも奥に設置するブロックの質量は、製造効率や据付効率を考慮して決定すれば良い。したがって、炉長方向に対して窯口31から3m以内の位置に設置するブロックの質量と同じでも特に問題は無い。
(1)本発明の一態様に係るブロック耐火物は、コークス炉1の上部構造体4として施工されるブロック耐火物であって、ブロック1個当たりの質量が、ブロック耐火物の400℃における線熱膨張率xを用いて、(1)式により算出される値yの115%以下である。
y=24x-3・・・(1)
x:400℃における線熱膨張率(%)
y:ブロック1個当たりの質量(kg)
上記(1)の構成によれば、ブロック耐火物の線熱膨張率に応じてブロック1個当たりの最大質量を設定することにより、発生する熱応力が低減され、昇温時の亀裂の発生を防止することができる。
上記(2)の構成によれば、コークス炉1の昇温時において、温度差が最も大きくなる領域において、亀裂の発生を防止することができる。
(3)上記(1)または(2)の構成において、ブロック1個当たりの質量が、(1)式により算出される値yの30%以上である。
2 燃焼室
21 内部壁
22 領域
3 炭化室
31 窯口
32 炉蓋
4 上部構造体
5 下部構造体
51 内部壁
52 領域
Claims (3)
- コークス炉の上部構造体として施工されるブロック耐火物であって、
ブロック1個当たりの質量が、前記ブロック耐火物の400℃における線熱膨張率xを用いて、(1)式により算出される値yの115%以下であり、
奥行きに対する高さの比である縦横比は、0.2以上0.5以下であり、
組成がSiO 2 ≧90mass%である、ブロック耐火物。
y=24x-3・・・(1)
x:400℃における線熱膨張率(%)
y:ブロック1個当たりの質量(kg) - 前記コークス炉の炉長方向において、窯口から3m以内に施工される、請求項1に記載のブロック耐火物。
- 前記ブロック1個当たりの質量が、(1)式により算出される値yの30%以上である、請求項1または2に記載のブロック耐火物。
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JP2019173962A JP7276044B2 (ja) | 2019-09-25 | 2019-09-25 | ブロック耐火物 |
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Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006124560A (ja) | 2004-10-29 | 2006-05-18 | Jfe Steel Kk | コークス炉用珪石質煉瓦 |
JP2016052960A (ja) | 2014-09-02 | 2016-04-14 | 日本特殊炉材株式会社 | 珪石質キャスタブル耐火物及び珪石質プレキャストブロック耐火物 |
JP2017137447A (ja) | 2016-02-05 | 2017-08-10 | 株式会社メガテック | コークス炉の燃焼室の補修方法 |
JP2018028030A (ja) | 2016-08-19 | 2018-02-22 | 株式会社メガテック | コークス炉の補修方法 |
JP2019135426A (ja) | 2018-02-05 | 2019-08-15 | 日本製鉄株式会社 | モルタル目地形成方法 |
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- 2019-09-25 JP JP2019173962A patent/JP7276044B2/ja active Active
Patent Citations (5)
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