JP6623375B1 - グラフェン発熱シートの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】良好な発熱性能を示すグラフェン発熱シートを製造することが可能であり、単純なプロセスを用いて低コストで量産を行うことが可能なグラフェン発熱シートの製造方法を提供する。【解決手段】グラフェン発熱シートの製造方法であって、ナノ二酸化チタン調製工程と、グラフェン調製工程と、分散グラフェンコンポジット生成物調製工程と、グラフェン導電性ペースト調製工程と、グラフェン導電性ペーストをスクリーン印刷またはコーティングによって基材に接合する接合工程と、を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、グラフェン発熱シートの製造方法及び発熱製品に係り、特に、グラフェンと二酸化チタンを複合化したグランフェン/二酸化チタン複合材料を用いたグラフェン発熱シートの製造方法及び発熱製品に関する。
グラフェンは、黒鉛(グラファイト)1層分の炭素材料であり、蜂の巣のような六角形格子構造を有している。グラフェンの構造は、他の全ての次元のグラファイト系材料の基本構成ブロックである。グラフェンは、丸く包めば0次元のフラーレン、筒状に巻けば1次元のカーボンナノチューブ、積層すれば3次元のグラファイトが得られる。
グラフェンは、ダイヤモンドよりも硬く、現在知られている物質の中で最も引張強度が高い。そして、グラフェンは、良好な電気伝導性を有しており、実用化に向けた研究が多くなされている。グラフェンの用途としては、トランジスタ、集積回路、センサ、光変調器、太陽電池、蓄電デバイス、熱制御材料、バイオデバイス、抗菌用途、濾過用などが挙げられる。
グラフェンの実用化に向けて、物理剥離法、化学生成法など十数の方法が開発されているが、コスト面で問題が生じている。
また、グラフェンと他の物質を組み合わせた複合材料の研究も盛んにおこなわれており、グラフェンと二酸化チタンの複合材料を電熱シート、光触媒、高誘電率材料などに用いることが知られている(特許文献1乃至3)。
特許文献1は、グラフェン電熱シートの製造方法に関し、ステップ(1)グラフェンと、ナノ高分子材料と、ナノ二酸化チタンと、を混合してグラフェン複合体を得る工程、ステップ(2)グラフェン複合体を樹脂溶液に分散させ、グラフェン変性の遠赤外線導電ペーストを得る工程、ステップ(3)導電ペーストを基材にスクリーン印刷または塗布して、グラフェン変性の遠赤外線導電ペーストとマトリックスを一体化して、グラフェン電熱シートを得る工程、を含むことが記載されている。
特許文献2は、高効率な光触媒性ナノ二酸化チタン/グラフェン複合材料の製造方法に関し、ステップ(1)酸化グラフェンを製造する工程、ステップ(2)ナノ二酸化チタン/グラフェン複合材料を製造する工程であって、ステップ(2.1)二酸化チタンペーストを取る工程、ステップ(2.2)ステップ(1)で製造した酸化グラフェンを脱イオン水中に溶解し、超音波破砕によって酸化グラフェン分散液を得る工程、ステップ(2.3)二酸化チタンペーストと酸化グラフェン分散液を混合し、撹拌する工程、ステップ(2.4)混合後の溶液を温度80〜180℃で4〜12時間水熱反応する工程、ステップ(2.5)反応終了後に室温まで降温して、得られた懸濁液吸引濾過、乾燥することでナノ二酸化チタン/グラフェン複合材料を得る工程、を含むことが記載されている。
特許文献3は、高誘電率二酸化チタン/グラフェン複合材料の製造方法に関し、ステップ(1)チタン酸テトラブチル、エタノールとグリセロールの体積比1:15:5の混合溶液を10分間撹拌して混合液を得る工程、ステップ(2)混合液を150〜180℃で12〜24時間反応させる工程、ステップ(3)反応終了後に、吸引濾過又は遠心分離によって分離し、水及びエタノールで洗浄して反応生成物を得て、60℃で乾燥させ、チタングリセロール塩前駆体を得る工程、ステップ(4)チタングリセロール塩前駆体をマッフル炉中に置き、450℃で2〜4時間焼成して、アナターゼ型二酸化チタン粉末を得る工程、ステップ(5)酸化グラフェン:水:エタノールの質量比が1:2000:790となるように混合して、超音波を印加することで均一化し、分散させて撹拌し、アナタース型酸化チタン粉末を質量比1:10となるように添加して、超音波を印加し、均一に分散するように撹拌する工程、ステップ(6)混合物を120〜150℃で5〜10時間反応させる工程、ステップ(7)反応終了後に、吸引濾過又は遠心分離によって分離し、水及びエタノールで反応生成物を洗浄して、60℃で乾燥させ、二酸化チタン/グラフェン複合材料の粉体を得る工程、を含むことが記載されている。
中国特許出願公開第105764169号明細書 中国特許出願公開第107199029号明細書 中国特許出願公開第106653359号明細書
従来のグラフェン発熱シートは、通電した際の発熱性能が安定せず、その発熱特性の改良が望まれていた。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、良好な発熱性能を示すグラフェン発熱シートを製造することが可能であり、単純なプロセスを用いて低コストで量産を行うことが可能なグラフェン発熱シートの製造方法及びグラフェン発熱シートを利用した発熱製品を提供することにある。
前記課題は、本発明のグラフェン発熱シートの製造方法によれば、グラフェン発熱シートの製造方法であって、エタノール、テトラブチルチタネート、グリセリンを所定の割合で反応させて得られるグリセロールチタン塩前駆体を焼成してナノ二酸化チタンを得る、ナノ二酸化チタン調製工程と、黒鉛粉末を濃硫酸に加えて撹拌し、硝酸ナトリウムを撹拌しながら添加し、過マンガン酸カリウムを添加し、撹拌中に過酸化水素を点滴した後に濾過し、塩酸水溶液および脱イオン水で洗浄し、得られた酸化黒鉛水溶液を超音波処理し、乾燥してグラフェンを得る、グラフェン調製工程と、前記グラフェンと脱イオン水を混合し、前記グラフェンが分散されたグラフェン懸濁液を得て、前記ナノ二酸化チタンを前記グラフェン懸濁液に添加し、攪拌しながら、アンモニア溶液を添加してpHを制御し、グラフェンチタニア前駆体溶液を得て、該グラフェンチタニア前駆体溶液とテトラフルオロエチレンを密閉した状態で反応を行った後に、蒸留水で洗浄をし、乾燥させることで得られる乾燥粉末を真空状態で焼成して分散グラフェンコンポジット生成物を得る、分散グラフェンコンポジット生成物調製工程と、前記分散グラフェンコンポジット生成物を樹脂溶液に分散させ、グラフェン導電性ペーストを得る、グラフェン導電性ペースト調製工程と、前記グラフェン導電性ペーストを基材に接合する接合工程と、を含むことにより解決される。
また、前記ナノ二酸化チタン調製工程では、エタノール、テトラブチルチタネート、グリセリンを所定の割合で混合して混合液を得るために撹拌しながら、150〜180℃で12〜24時間反応させ、反応終了後、先に水、その後エタノールで反応物を洗浄し、乾燥して得られるグリセロールチタン塩前駆体を焼成してナノ二酸化チタンを得て、前記グラフェン調製工程では、黒鉛粉末を濃硫酸に加えて3〜5時間撹拌し、硝酸ナトリウムを撹拌しながら添加し、過マンガン酸カリウムを添加して、温度を15〜18℃に維持して3〜6時間撹拌し、その後20〜50℃で3〜6時間撹拌した後、脱イオン水溶液に加え、60〜90分間反応させ、撹拌中に過酸化水素を点滴し、鮮やかな黄色に変色した後、濾過し、濾液のpHが6〜7になるまで塩酸水溶液および脱イオン水で洗浄し、得られた酸化黒鉛水溶液を4〜6時間超音波処理し、乾燥してグラフェンを得て、前記分散グラフェンコンポジット生成物調製工程では、前記グラフェンと脱イオン水の重量比が1:500〜1:1000となるように、前記グラフェンと前記脱イオン水を混合し、80〜100分超音波振動をして前記グラフェンが分散されたグラフェン懸濁液を得て、前記グラフェンと前記ナノ二酸化チタンとのモル比が1:1.5〜1:3となるように、前記ナノ二酸化チタンを前記グラフェン懸濁液に添加し、攪拌しながら、アンモニア溶液を添加してpHを11〜12に制御し、グラフェンチタニア前駆体溶液を得て、該グラフェンチタニア前駆体溶液をテトラフルオロエチレンを含む反応容器に移し、密閉した状態で120〜180℃で16〜24時間反応を行った後に、蒸留水で中性となるまで洗浄をし、乾燥させることで得られる乾燥粉末を真空状態で焼成後、室温まで冷却し、分散グラフェンコンポジット生成物を得て、前記接合工程では、前記グラフェン導電性ペーストをスクリーン印刷またはコーティングによって前記基材に接合すると、好適である。
また、前記ナノ二酸化チタン調製工程において、テトラブチルチタネート:エタノール:グリセリンの体積比が1:10〜15:4〜6であり、撹拌を行う時間が12〜16時間であると、好適である。
また、前記ナノ二酸化チタン調製工程において、焼成温度は460〜480℃であり、焼成時間は5〜8時間であると、好適である。
また、前記グラフェン調製工程において、洗浄を行う場合、塩酸水溶液の濃度は5〜10vol%であると、好適である。
また、前記分散グラフェンコンポジット生成物調製工程において、乾燥温度は80〜120℃であり、焼成温度が550〜650℃であり、焼成時間が2.5時間であると、好適である。
また、前記分散グラフェンコンポジット生成物調製工程において、焼成の初期段階において、昇温速度は15〜20℃/分であると、好適である。
また、前記グラフェン導電性ペースト調製工程において、前記樹脂溶液は樹脂水溶液又は樹脂有機系溶液であると、好適である。
また、前記グラフェン導電性ペースト調製工程において、前記樹脂溶液に含まれる樹脂はポリエステル樹脂またはポリウレタン樹脂の混合物であると、好適である。
また、前記接合工程において、前記基材はコットン生地、繊維生地又は混合生地であると、好適である。
本発明によれば、暖かさ・保温性と、健康増進の二重効果を示し、均一な加熱、高い発熱効率、長い使用寿命、温度上昇スピートが速く、温度蓄積がなく、安定した電気的性能、および長期間の作動でも効率の衰退がないグラフェン発熱シートの製造方法を提供することができる。また、本発明のグラフェン発熱シートの製造方法は、プロセスが比較的単純で、低コストであり、工業的に量産しやすい。したがって、安定的かつ良好な発熱特性を示す発熱製品を提供することができる。
本実施形態のグラフェン発熱シートの製造方法を示すフロー図である。 グラフェン発熱シートを応用したヒーターを内蔵するベストの外観図である。 グラフェン発熱シートを応用したヒーターを内蔵するベストの内側の図である。 グラフェン発熱シートを応用したヒーターを内蔵するベストの構成を示す模式的説明図である。 後身頃の構成を示す模式的説明図である。 グラフェン発熱シートの構成を示す模式的説明図である。 前身頃及び前脇身頃の構成を示す模式的説明図である。 グラフェン発熱シートを応用したヒーターを内蔵するクッションの外観図である。 グラフェン発熱シートを応用したヒーターを内蔵する座椅子の外観図である。 グラフェン発熱シートを応用したヒーターを内蔵するネッククッションの外観図である。 グラフェン発熱シートを応用したヒーターを内蔵する膝サポーターの外観図である。 グラフェン発熱シートを応用したヒーターを内蔵する腰部サポーターの外観図である。 グラフェン発熱シートを応用したヒーターを内蔵するアイマスクの外観図である。 グラフェン発熱シートを応用したヒーターを内蔵する布団の外観図である。 グラフェン発熱シートの性能評価の結果を示す図である。
以下、本発明の一実施形態(本実施形態)に係るグラフェン発熱シートの製造方法について説明する。
本実施形態に係るグラフェン発熱シートの製造方法は、特定の方法でナノ二酸化チタンおよびグラフェン酸化物を調製し、特定方法でナノ二酸化チタン/グラフェン酸化物の複合材料を合成してグラフェン電熱シートを製造するものである。
本実施形態に係るグラフェン発熱シートの製造方法は、図1に示すように、工程(1)ナノ二酸化チタン調製工程(ステップS1)と、工程(2)グラフェン調製工程(ステップS2)と、工程(3)分散グラフェンコンポジット生成物調製工程(ステップS3)と、工程(4)グラフェン導電性ペースト調製工程(ステップS4)と、工程(5)グラフェン導電性ペーストを基材に接合する接合工程(ステップS5)と、を含むことを特徴とする。以下、各工程の詳細について説明を行う。
工程(1):ナノ二酸化チタン調製工程
ナノ二酸化チタン調製工程(ステップS1)では、エタノール、テトラブチルチタネート、グリセリンを所定の割合で反応させて得られるグリセロールチタン塩前駆体を焼成してナノ二酸化チタンを得る。
より詳細には、エタノール、テトラブチルチタネート、グリセリンを所定の割合で混合して混合液を得るために撹拌しながら、150〜180℃で12〜24時間反応させ、反応終了後、先に水、その後エタノールで反応物を洗浄し、乾燥して得られるグリセロールチタン塩前駆体を焼成してナノ二酸化チタンを得る。
工程(2):グラフェン調製工程
グラフェン調製工程(ステップS2)では、黒鉛粉末を濃硫酸に加えて撹拌し、硝酸ナトリウムを撹拌しながら添加し、過マンガン酸カリウムを添加し、撹拌中に過酸化水素を点滴した後に濾過し、塩酸水溶液および脱イオン水で洗浄し、得られた酸化黒鉛水溶液を超音波処理し、乾燥してグラフェンを得る。
より詳細には、黒鉛粉末を濃硫酸に加えて3〜5時間撹拌し、硝酸ナトリウムを撹拌しながら添加し、過マンガン酸カリウムを添加して、温度を15〜18℃に維持して3〜6時間撹拌し、その後20〜50℃で3〜6時間撹拌した後、脱イオン水溶液に加え、60〜90分間反応させ、撹拌中に過酸化水素を点滴し、鮮やかな黄色に変色した後、濾過し、濾液のpHが6〜7になるまで塩酸水溶液および脱イオン水で洗浄し、得られた酸化黒鉛水溶液を4〜6時間超音波処理し、乾燥してグラフェンを得る。
工程(3):分散グラフェンコンポジット生成物調製工程
分散グラフェンコンポジット生成物調製工程(ステップS3)では、グラフェンと脱イオン水を混合し、グラフェンが分散されたグラフェン懸濁液を得てナノ二酸化チタンをグラフェン懸濁液に添加し、攪拌しながら、アンモニア溶液を添加してpHを制御し、グラフェンチタニア前駆体溶液を得て、グラフェンチタニア前駆体溶液とテトラフルオロエチレンを密閉した状態で反応を行った後に、蒸留水で洗浄をし、乾燥させることで得られる乾燥粉末を真空状態で焼成して分散グラフェンコンポジット生成物を得る。
より詳細には、グラフェンと脱イオン水の重量比が1:500〜1:1000となるように、グラフェンと前記脱イオン水を混合し、80〜100分超音波振動をしてグラフェンが分散されたグラフェン懸濁液を得て、グラフェンとナノ二酸化チタンとのモル比が1:1.5〜1:3となるように、ナノ二酸化チタンをグラフェン懸濁液に添加し、攪拌しながら、アンモニア溶液を添加してpHを11〜12に制御し、グラフェンチタニア前駆体溶液を得て、グラフェンチタニア前駆体溶液をテトラフルオロエチレンを含む反応容器に移し、密閉した状態で120〜180℃で16〜24時間反応を行った後に、蒸留水で中性となるまで洗浄をし、乾燥させることで得られる乾燥粉末を真空状態で焼成後、室温まで冷却し、分散グラフェンコンポジット生成物を得る。
工程(4):グラフェン導電性ペースト調製工程
グラフェン導電性ペースト調製工程(ステップS4)では、前記分散グラフェンコンポジット生成物を樹脂溶液に分散させ、グラフェン導電性ペーストを得る。
樹脂溶液としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエステル樹脂やポリウレタン樹脂などを単独又は二種以上混合して用いることが可能であり、水又は有機溶媒の溶液とすることが可能である。
工程(5):接合工程
接合工程(ステップS5)では、グラフェン導電性ペーストを基材に接合する。
より詳細には、グラフェン導電性ペーストをスクリーン印刷またはコーティングによって基材に接合する。
基材としては、天然繊維生地、合成繊維生地、天然繊維と合成繊維の複合繊維生地などの布帛生地、ニット生地、不織布、TPU/PU膜(熱可塑性ポリウレタンエラストマー/ポリウレタン膜)などを用いることが可能である。
生地に用いることが可能な天然繊維としては、綿、麻、絹、羊毛などが例として挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、生地に用いることが可能な合成繊維としては、ポリエステル繊維(ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)など)、アクリル繊維(ポリアクリロニトリルなど)、ポリビニルアルコール系繊維(ビニロンなど)、ポリオレフィン繊維(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)、ポリウレタン繊維などが例として挙げられるが、これらに限定されるものではない。
以上の通り、本発明は、発熱織物(発熱シート)に関するものであり、紡績技術とグラフェンを結合させ、結合した素材は性能が安定している。具体的には、本実施形態に係るグラフェン発熱シートは、長期間使用しても通電による発熱効率が衰退することがなく、良い加熱効果があり、外部圧力にも強く、折り畳み可能であり、高い防水性能を有し、高湿度環境下でも、正常に使用することができる。
また、人々の生活水準が高まるにつれ、健康意識も徐々に高まり、単に加熱(暖房)機能を有するに過ぎない製品では、人々の生活ニーズを満たすことができなくなっている。グラフェンはグラファイト材料から剥離され、炭素原子のみからなる一層原子の厚さの2次元結晶である。グラフェンは、電気伝導性と熱伝導性があり、人の健康に良い影響を与えることが知られている遠赤外線を放射することが研究によって明らかにされている。さらに、グラフェンは、電磁波を吸収することもできるため、グラフェン材料を加熱布(加熱シート)に適用して、加熱および健康管理機能を統合することで、発熱シートの市場を拡大することが可能である。
本実施形態のグラフェン発熱シートは、服飾、履物、寝具用品、家庭用品、自動車製品、家具、インテリア製品、健康器具などの分野で応用して、被服、フィルム、掛け布団、敷き布団、毛布、枕、マットレス、座布団、クッション、ソファー、カーペット、腰当(腰部サポーター)、膝サポーター、靴のインソール、椅子、自動車シート、便座シート、湯たんぽ、弁当袋などの発熱製品に利用することが可能である。
本実施形態のグラフェン発熱シートを応用するに際し、調温センサを用いることで、一定範囲内にて温度の調整をするとよい。例えば、1段階を2〜4℃の範囲に設定し、段階的に温度を調整可能にすると好適である。用途に応じて、グラフェン発熱シートの製造時に、温度の上限を設定することが可能である。例えば、グラフェン発熱シートを弁当袋に応用する場合、上限温度を約52℃にするとよい。
例えば、図2A乃至図2Cに示すように、本実施形態のグラフェン発熱シートを応用したヒーターをベスト10に内蔵することが可能である。図2Aはベスト10の外観図であり、図2Bはベスト10の内側の図であり、図2Cはベスト10の構成を示す模式的説明図である。
図2Aに示すように、ベスト10は、ファスナーFを前面に備えており、キルトステッチが施された記事によって構成されている。図2Bに示すように、ベスト10は、内側にヒーターを作動させるための電源スイッチSと、モバイル電源を収容するためのポケットPKを備えている。
図2Cに示すように、電源スイッチSは、電源コードC1を介して、ポケットPK内の接続プラグPLに連結されている。接続プラグPLは、不図示のモバイル電源(例えば、市販のモバイルバッテリー)に接続可能な端子であり、USB端子を採用することができる。電源スイッチSは、入力コードC2を介して、ヒーター部20のグラフェン発熱シートGに電気的に接続されている。また、図2Cに示す例では、接続コードC3を介して、2つのヒーター部20が電気的に接続されている。
電源スイッチSを操作すると、モバイル電源からの電力がヒーター部20に供給されることで、グラフェン発熱シートGが発熱する。ここで、電源スイッチSは、3段で温度を調整可能であり、電源スイッチSを押す回数に応じて、例えば、約35℃、約40℃、約44℃に温度を設定することができる。このとき、設定温度に応じて不図示のランプの色を変更してもよい。例えば、青色ランプ(約35℃)、白色ランプ(約40℃)、赤色ランプ(約44℃)のように設定温度とランプの色を対応させておくと、ベスト10の着用者が、ランプの色によって設定温度を把握することが可能である。
グラフェン発熱シートは、市販されている3.7V/10000mAhのモバイルバッテリーを用い、約44℃の温度に維持した場合、約7時間発熱させることが可能である。
図3Aは後身頃の構成を示す模式的説明図であり、図3Bはグラフェン発熱シートの構成を示す模式的説明図である。図3Aに示すように、ヒーター部20は、表地21、中綿22、スパンボンド23、当て布裏地24、グラフェンシート部GS、サテン裏地25の順番に積層して構成されている。
図3Bに示すように、グラフェンシート部GSは、表地21に近い側から、接着芯G1、本実施形態のグラフェン発熱シートG、裏地G2の順番に積層して構成されている。
図4は、前身頃30(前脇身頃を含む)の構成を示す模式的説明図である。図4に示すように、前身頃30は、表地31、中綿32、スパンボンド33、起毛が裏面に施された別布34の順番に積層して構成されている。
また、本実施形態のグラフェン発熱シートGの具体的な応用例を、図5乃至図10に示す。図5は、グラフェン発熱シートGを応用したヒーターを内蔵するクッション51の外観図であり、図6は、グラフェン発熱シートGを応用したヒーターHを内蔵する座椅子52の外観図であり、図7は、グラフェン発熱シートGを応用したヒーターHを内蔵するネッククッション53の外観図であり、図8Aは、グラフェン発熱シートGを応用したヒーターHを内蔵する膝サポーター54の外観図であり、図8Bは、グラフェン発熱シートGを応用したヒーターHを内蔵する腰部サポーター55の外観図であり、図9は、グラフェン発熱シートGを応用したヒーターHを内蔵するアイマスク56の外観図であり、図10は、グラフェン発熱シートGを応用したヒーターHを内蔵する布団57の外観図である。図5乃至図10に示す、それぞれの製品は、モバイル電源によって、作動可能であり、上述のベスト10と同様に、電源スイッチS及び接続プラグPLを備えている。
<実施例>
以下、具体的実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
(1)ナノ二酸化チタン調製工程
エタノール、テトラブチルチタネート、グリセリンを1:10:4の割合で混合、混合液を得るため12分間撹拌しながら、反応容器内に液体を移し、150℃で24時間反応させた。反応終了後、濾過方式で先に水、その後エタノールで反応物を洗浄し、60℃で乾燥。グリセロールチタン塩前駆体を得た。二酸化チタンを得るために、460℃でグリセロールチタン塩前駆体を8時間焼成した。
(2)グラフェン調製工程
黒鉛粉末を濃硫酸に加え、3時間撹拌し、硝酸ナトリウムを撹拌しながら添加し、過マンガン酸カリウムをゆっくりと添加していき、温度を15℃に維持し、6時間撹拌した。その後50℃でさらに6時間撹拌した後、脱イオン水溶液に加え、60分間反応させ、撹拌中に過酸化水素を点滴、鮮やかな黄色に変色した後、熱い内に濾過した。濾液のpHが6になるまで濃度5%HCl溶液および脱イオン水で洗浄し、酸化黒鉛水溶液を得て、4時間超音波処理し、80℃乾燥してグラフェンを得た。
(3)分散グラフェンコンポジット生成物調製工程
工程(2)で得たグラフェンに脱イオン水を加え、グラフェンと脱イオン水の重量比を1:500に制御し、超音波分散80分後にグラフェン懸濁液を得た。
工程(1)で得た二酸化チタンをグラフェン懸濁液に添加し、グラフェンと二酸化チタンとのモル比を1:1.5に制御し、磁気攪拌しながら、アンモニア溶液を一滴ずつ添加し、そのpH値が11となるようにコントロールし、グラフェンチタニア前駆体溶液を得た。この前駆体溶液を、テトラフルオロエチレンを含む反応容器に移し、密閉した状態にて120℃で24時間反応させた後に、蒸留水で中性まで洗浄をし、80℃で乾燥させた。乾燥粉末を真空釜で15℃/分の昇温速度にて昇温し、550℃で5時間焼成後、室温まで冷却をし、分散グラフェンコンポジット生成物を得た。
(4)グラフェン導電性ペースト調製工程
分散グラフェンコンポジット生成物を樹脂溶液に分散させ、グラフェン導電性ペーストを得た。
(5)接合工程
グラフェン導電性ペーストをスクリーン印刷またはコーティングによって基板に接合し、グラフェン発熱シートを得た。
<実施例2>
(1)ナノ二酸化チタン調製工程
エタノール、テトラブチルチタネート、グリセリンを1:15:6の割合で混合、混合液を得るため16分間撹拌しながら、反応容器内に液体を移し、180℃で12時間反応させた。反応終了後、離心方式で、先に水、その後エタノールで反応物を洗浄し、60℃で乾燥させてグリセロールチタン塩前駆体を得た。二酸化チタンを得るために、グリセロールチタン塩前駆体を480℃で5時間焼成した。
(2)グラフェンの調製:黒鉛粉末を濃硫酸に加え、5時間撹拌し、硝酸ナトリウムを撹拌しながら添加し、過マンガン酸カリウムをゆっくりと添加していき、温度を18℃に維持し、3時間撹拌した。その後50℃でさらに3時間撹拌した後、脱イオン水溶液に加え、90分間反応させ、撹拌中に過酸化水素を点滴、鮮やかな黄色に変色した後、熱い内に濾過した。濾液のpHが7になるまで濃度10%HCl溶液および脱イオン水で洗浄し、酸化黒鉛水溶液を得て、6時間超音波処理し、120℃乾燥してグラフェンを得た。
(3)分散グラフェンコンポジット生成物調製工程
工程(2)で得たグラフェンに脱イオン水を加え、グラフェンと脱イオン水の重量比を1:1000に制御し、超音波分散100分後にグラフェン懸濁液を得た。
工程(1)で得た二酸化チタンをグラフェン懸濁液に添加し、グラフェンと二酸化チタンとのモル比を1:3に制御し、磁気攪拌しながら、アンモニア溶液を一滴ずつ添加し、pH値が12となるようにコントロールし、グラフェンチタニア前駆体溶液を得た。この前駆体溶液を、テトラフルオロエチレンを含む反応容器に移し、密閉した状態にて180℃で16時間反応を行い、蒸留水で中性まで洗浄をし、120℃で乾燥させた。乾燥粉末を真空釜で昇温速度20℃/分で昇温させ、650℃で2時間焼成後、室温まで冷却をし、分散グラフェンコンポジット生成物を得た。
(4)グラフェン導電性ペースト調製工程
分散グラフェンコンポジット生成物を樹脂溶液に分散させ、グラフェン導電性ペーストを得た。
(5)接合工程
グラフェン導電性ペーストをスクリーン印刷またはコーティングによって基板に接合し、グラフェン発熱シートを得た。
<実施例3>
(1)ナノ二酸化チタン調製工程
エタノール、テトラブチルチタネート、グリセリンを1:12:5の割合で混合、混合液を得るため15分間撹拌しながら、反応容器内に液体を移し、120℃で18時間反応させた。反応終了後、濾過方式で、先に水、その後エタノールで反応物を洗浄し、60℃で乾燥。グリセロールチタン塩前駆体を得た。二酸化チタンを得るために、470℃でグリセロールチタン塩前駆体を6時間焼成した。
(2)グラフェン調製工程
黒鉛粉末を濃硫酸に加え、4時間撹拌し、硝酸ナトリウムを撹拌しながら添加し、過マンガン酸カリウムをゆっくりと添加していき、温度を16℃に維持し、5時間撹拌した。その後35℃でさらに4.5時間撹拌した後、脱イオン水溶液に加え、75分間反応させ、撹拌中に過酸化水素を点滴、鮮やかな黄色に変色した後、熱い内に濾過した。濾液のpHが6.5になるまで濃度8%HCl溶液および脱イオン水で洗浄し、酸化黒鉛水溶液を得て、5時間超音波処理し、100℃乾燥してグラフェンを得た。
(3)分散グラフェンコンポジット生成物調製工程
工程(2)で得たグラフェンに脱イオン水を加え、グラフェンと脱イオン水の重量比を1:750に制御し、超音波分散90分後にグラフェン懸濁液を得た。
工程(1)で得た二酸化チタンをグラフェン懸濁液に添加し、グラフェンと二酸化チタンとのモル比を1:2に制御し、磁気攪拌しながら、アンモニア溶液を一滴ずつ添加し、pH値が11となるようにコントロールし、グラフェンチタニア前駆体溶液を得た。この前駆体溶液を、テトラフルオロエチレンを含む反応容器に移し、密閉した状態にて150℃で20時間反応を行った。蒸留水で中性まで洗浄をし、100℃で乾燥させた。乾燥粉末を真空釜で18℃/分の昇温速度で昇温し、600℃で3.5時間焼成後、室温まで冷却をし、分散グラフェンコンポジット生成物を得た。
(4)グラフェン導電性ペースト調製工程
分散グラフェンコンポジット生成物を樹脂溶液に分散させ、グラフェン導電性ペーストを得た。
(5)接合工程
グラフェン導電性ペーストをスクリーン印刷またはコーティングによって基板に接合した。
<実施例4>
(1)ナノ二酸化チタン調製工程
エタノール、テトラブチルチタネート、グリセリンを1:14:5の割合で混合、混合液を得るため15分間撹拌しながら、反応容器内に液体を移し、160℃で22時間反応させた。反応終了後、濾過方式で、先に水、その後エタノールで反応物を洗浄し、60℃で乾燥。グリセロールチタン塩前駆体を得た。二酸化チタンを得るために、グリセロールチタン塩前駆体を470℃で7時間焼成した。
(2)グラフェン調製工程
黒鉛粉末を濃硫酸に加えて4時間撹拌し、硝酸ナトリウムを撹拌しながら添加し、過マンガン酸カリウムをゆっくりと添加していき、温度を16℃に維持し、5時間撹拌した。その後40℃でさらに5時間撹拌した後、脱イオン水溶液に加え、75分間反応させ、撹拌中に過酸化水素を点滴、鮮やかな黄色に変色した後、熱い内に濾過した。濾液のpHが7になるまで濃度8%HCl溶液および脱イオン水で洗浄し、酸化黒鉛水溶液を得て、5時間超音波処理し、110℃乾燥してグラフェンを得た。
(3)分散グラフェンコンポジット生成物調製工程
工程(2)で得たグラフェンに脱イオン水を加え、グラフェンと脱イオン水の重量比を1:600に制御し、超音波分散90分後にグラフェン懸濁液を得た。
工程(1)で得た二酸化チタンをグラフェン懸濁液に添加し、グラフェンと二酸化チタンとのモル比を1:2.5に制御し、磁気攪拌しながら、アンモニア溶液を一滴ずつ添加し、pH値が11となるようにコントロールし、グラフェンチタニア前駆体溶液を得た。この前駆体溶液をテトラフルオロエチレンを含む反応容器に移し、密閉した状態にて160℃で20時間反応が行い、蒸留水で中性まで洗浄をし、110℃で乾燥させた。乾燥粉末を真空釜で18℃/分の昇温速度で昇温させ、580℃で4時間焼成後、室温まで冷却をし、分散グラフェンコンポジット生成物を得た。
(4)グラフェン導電性ペースト調製工程
分散グラフェンコンポジット生成物を樹脂溶液に分散させ、グラフェン導電性ペーストを得た。
(5)接合工程
グラフェン導電性ペーストをスクリーン印刷またはコーティングによって基板に接合した。
<実施例5>
(1)ナノ二酸化チタン調製工程
エタノール、テトラブチルチタネート、グリセリンを1:12:5の割合で混合、混合液を得るため15分間撹拌しながら、反応容器内に液体を移し、160℃で18時間反応させた。反応終了後、離心方式で、先に水、その後エタノールで反応物を洗浄し、60℃で乾燥。グリセロールチタン塩前駆体を得た。二酸化チタンを得るために、グリセロールチタン塩前駆体を470℃で6時間焼成した。
(2)グラフェン調製工程
黒鉛粉末を濃硫酸に加え、4時間撹拌し、硝酸ナトリウムを撹拌しながら添加し、過マンガン酸カリウムをゆっくりと添加していき、温度を18℃に維持し、4時間撹拌した。その後40℃でさらに5時間撹拌した後、脱イオン水溶液に加え、80分間反応させ、撹拌中に過酸化水素を点滴、鮮やかな黄色に変色した後、熱い内に濾過した。濾液のpHが6.5になるまで濃度8%HCl溶液および脱イオン水で洗浄し、酸化黒鉛水溶液を得て、5時間超音波処理し、100℃乾燥してグラフェンを得た。
(3)分散グラフェンコンポジット生成物調製工程
工程(2)で得たグラフェンに脱イオン水を加え、グラフェンと脱イオン水の重量比を1:900に制御し、超音波分散90分後にグラフェン懸濁液を得た。
工程(1)で得た二酸化チタンをグラフェン懸濁液に添加し、グラフェンと二酸化チタンとのモル比を1:2に制御し、磁気攪拌しながら、アンモニア溶液を一滴ずつ添加し、そのpH値が11となるようにコントロールし、グラフェンチタニア前駆体溶液を得た。この前駆体溶液をテトラフルオロエチレンを含む反応容器に移し、密閉した状態にて150℃で22時間反応を行い、蒸留水で中性まで洗浄をし、90℃で乾燥させた。乾燥粉末を真空釜で16℃/分の昇温速度で昇温し、620℃で4時間焼成後、室温まで冷却をし、分散グラフェンコンポジット生成物を得た。
(4)グラフェン導電性ペースト調製工程
分散グラフェンコンポジット生成物を樹脂溶液に分散させ、グラフェン導電性ペーストを得た。
(5)接合工程
グラフェン導電性ペーストをスクリーン印刷またはコーティングによって基板に接合した。
<試験例1>
上記の実施例で得られたグラフェン発熱シートの性能評価を行った結果を図11に示す。図11に示すように、グラフェン発熱シートは一般的なモバイル電源(3.7V/10000mAh)を用いた場合に、発熱温度34〜38℃で発熱時間6.9時間と、安定的かつ良好な発熱特性を示した。このことから、上記の実施例で得られたグラフェン発熱シートは、服飾、履物、寝具用品、家庭用品、自動車製品、家具、インテリア製品、健康器具などの分野で応用して、被服、フィルム、掛け布団、敷き布団、毛布、枕、マットレス、座布団、クッション、ソファー、カーペット、腰当(腰部サポーター)、膝サポーター、靴のインソール、椅子、自動車シート、便座シート、湯たんぽ、弁当袋などの発熱製品に利用することが可能である。
上記の実施例は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
10 ベスト
F ファスナー
S 電源スイッチ
PK ポケット
C1 電源コード
C2 入力コード
C3 接続コード
PL 接続プラグ
20 ヒーター部
21 表地
22 中綿
23 スパンボンド
24 当て布裏地
25 サテン裏地
GS グラフェンシート部
G グラフェン発熱シート
G1 接着芯
G2 裏地
30 前身頃
31 表地
32 中綿
33 スパンボンド
34 別布
51 クッション
52 座椅子
53 ネッククッション
54 膝サポーター
55 腰部サポーター
56 アイマスク
57 布団
H ヒーター

Claims (10)

  1. グラフェン発熱シートの製造方法であって、
    エタノール、テトラブチルチタネート、グリセリンを所定の割合で反応させて得られるグリセロールチタン塩前駆体を焼成してナノ二酸化チタンを得る、ナノ二酸化チタン調製工程と、
    黒鉛粉末を濃硫酸に加えて撹拌し、硝酸ナトリウムを撹拌しながら添加し、過マンガン酸カリウムを添加し、撹拌中に過酸化水素を点滴した後に濾過し、塩酸水溶液および脱イオン水で洗浄し、得られた酸化黒鉛水溶液を超音波処理し、乾燥してグラフェンを得る、グラフェン調製工程と、
    前記グラフェンと水を混合し、前記グラフェンが分散されたグラフェン懸濁液を得て、前記ナノ二酸化チタンを前記グラフェン懸濁液に添加し、攪拌しながら、アンモニア溶液を添加してpHを制御し、グラフェンチタニア前駆体溶液を得て、該グラフェンチタニア前駆体溶液とテトラフルオロエチレンを密閉した状態で反応を行った後に、蒸留水で洗浄をし、乾燥させることで得られる乾燥粉末を真空状態で焼成して分散グラフェンコンポジット生成物を得る、分散グラフェンコンポジット生成物調製工程と、
    前記分散グラフェンコンポジット生成物を樹脂溶液に分散させ、グラフェン導電性ペーストを得る、グラフェン導電性ペースト調製工程と、
    前記グラフェン導電性ペーストを基材に接合する接合工程と、を含むことを特徴とするグラフェン発熱シートの製造方法。
  2. 前記ナノ二酸化チタン調製工程では、エタノール、テトラブチルチタネート、グリセリンを所定の割合で混合して混合液を得るために撹拌しながら、150〜180℃で12〜24時間反応させ、反応終了後、先に水、その後エタノールで反応物を洗浄し、乾燥して得られるグリセロールチタン塩前駆体を焼成して前記ナノ二酸化チタンを得て、
    前記グラフェン調製工程では、黒鉛粉末を濃硫酸に加えて3〜5時間撹拌し、硝酸ナトリウムを撹拌しながら添加し、過マンガン酸カリウムを添加して、温度を15〜18℃に維持して3〜6時間撹拌し、その後20〜50℃で3〜6時間撹拌した後、脱イオン水溶液に加え、60〜90分間反応させ、撹拌中に過酸化水素を点滴し、鮮やかな黄色に変色した後、濾過し、濾液のpHが6〜7になるまで塩酸水溶液および脱イオン水で洗浄し、得られた酸化黒鉛水溶液を4〜6時間超音波処理し、乾燥して前記グラフェンを得て、
    前記分散グラフェンコンポジット生成物調製工程では、前記グラフェンと水の重量比が1:500〜1:1000となるように、前記グラフェンと前記水を混合し、80〜100分超音波振動をして前記グラフェンが分散された前記グラフェン懸濁液を得て、前記グラフェンと前記ナノ二酸化チタンとのモル比が1:1.5〜1:3となるように、前記ナノ二酸化チタンを前記グラフェン懸濁液に添加し、攪拌しながら、アンモニア溶液を添加してpHを11〜12に制御し、前記グラフェンチタニア前駆体溶液を得て、該グラフェンチタニア前駆体溶液をテトラフルオロエチレンを含む反応容器に移し、密閉した状態で120〜180℃で16〜24時間反応を行った後に、蒸留水で中性となるまで洗浄をし、乾燥させることで得られる乾燥粉末を真空状態で焼成後、室温まで冷却し、前記分散グラフェンコンポジット生成物を得て、
    前記接合工程では、前記グラフェン導電性ペーストをスクリーン印刷またはコーティングによって前記基材に接合することを特徴とする請求項1に記載のグラフェン発熱シートの製造方法。
  3. 前記ナノ二酸化チタン調製工程において、テトラブチルチタネート:エタノール:グリセリンの体積比が1:10〜15:4〜6であり、撹拌を行う時間が12〜16時間であることを特徴とする請求項2に記載のグラフェン発熱シートの製造方法。
  4. 前記ナノ二酸化チタン調製工程において、焼成温度は460〜480℃であり、焼成時間は5〜8時間であることを特徴とする請求項2に記載のグラフェン発熱シートの製造方法。
  5. 前記グラフェン調製工程において、洗浄を行う場合、塩酸水溶液の濃度は5〜10vol%であることを特徴とする請求項2に記載のグラフェン発熱シートの製造方法。
  6. 前記分散グラフェンコンポジット生成物調製工程において、乾燥温度は80〜120℃であり、焼成温度が550〜650℃であり、焼成時間が2.5時間であることを特徴とする請求項2に記載のグラフェン発熱シートの製造方法。
  7. 前記分散グラフェンコンポジット生成物調製工程において、焼成の初期段階において、昇温速度は15〜20℃/分であることを特徴とする請求項2に記載のグラフェン発熱シートの製造方法。
  8. 前記グラフェン導電性ペースト調製工程において、前記樹脂溶液は樹脂水溶液又は樹脂有機系溶液であることを特徴とする請求項2に記載のグラフェン発熱シートの製造方法。
  9. 前記グラフェン導電性ペースト調製工程において、前記樹脂溶液に含まれる樹脂はポリエステル樹脂またはポリウレタン樹脂の混合物であることを特徴とする請求項2に記載のグラフェン発熱シートの製造方法。
  10. 前記接合工程において、前記基材はコットン生地、繊維生地又は混合生地であることを特徴とする請求項2に記載のグラフェン発熱シートの製造方法。
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