JP6621634B2 - シースヒータ及び該シースヒータへの温度センサの取付方法 - Google Patents

シースヒータ及び該シースヒータへの温度センサの取付方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6621634B2
JP6621634B2 JP2015192403A JP2015192403A JP6621634B2 JP 6621634 B2 JP6621634 B2 JP 6621634B2 JP 2015192403 A JP2015192403 A JP 2015192403A JP 2015192403 A JP2015192403 A JP 2015192403A JP 6621634 B2 JP6621634 B2 JP 6621634B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature sensor
groove
sheath heater
sheath
cross
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015192403A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017069007A (ja
Inventor
章洋 片岡
章洋 片岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sukegawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Sukegawa Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sukegawa Electric Co Ltd filed Critical Sukegawa Electric Co Ltd
Priority to JP2015192403A priority Critical patent/JP6621634B2/ja
Publication of JP2017069007A publication Critical patent/JP2017069007A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6621634B2 publication Critical patent/JP6621634B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Resistance Heating (AREA)

Description

本発明は、発熱体と絶縁体を挿入するシース管の外周の一部に、熱電対等の温度センサを埋設し、保持及び固定を行うための溝を設けたシースヒータ、及び該シースヒータへの温度センサの取付方法に関する。
ヒータ表面の温度を感度よく、迅速かつ正確に測定するために、ヒータ表面側に熱電対等の温度センサを取付けた各種のヒータ(発熱体)が知られている。例えば、セラミックヒータの場合は、ヒータ表面側に温度センサ取付用の開口部材を取付ける構造が特許文献1に開示されている。また、特許文献2には、熱電対及びサーミスタを収納するため、径内方向に溝状に凹設されたセンサ収納部を有するパーマネント用加熱ロッドが開示されている。
また、シースヒータにおいては、シース外側に設けた溝に熱電対等の温度センサを埋設してヒータの発熱温度を測定することが行われている。シースが金属材料の場合は、外側に設けた溝に温度センサを埋設した後、溶接又は塑性加工等により温度センサを固定する方法が従来から行われている。
一方、シースが黒鉛又はそれに類似した材料の場合は、温度センサの外径より大きな溝入口幅で穿設された、断面円形又は断面蟻形の溝を有するシースヒータが特許文献3において開示されている。前記特許文献3に開示のシースヒータは、温度センサが溝に装入された後、接着剤を充填して固定される。また、特許文献4には、黒鉛製のシースの外側に設けた溝及び該溝の先端の近くに、ねじ孔を設ける高温用シースヒータが開示されている。前記特許文献4に開示のシースヒータは、温度センサが溝に装入された後、ねじを螺入することによって固定される。
実開平6−69771号公報 特開2009−95441号公報 実公昭63−36631号公報 実公昭63−24630号公報
シースヒータに温度センサを取付ける場合は、温度センサの取付が容易にできるだけでなく、使用中に取付後の温度センサが簡単に脱落しないように確実な固定を行う必要がある。さらに、取付及び固定作業の簡便化及び低コスト化を図るため、特殊な取付治具や接着剤等の使用又は溶接や塑性加工等の後加工による煩雑な作業を伴うことなく、温度センサの固定を行うことが強く望まれている。
しかしながら、前記特許文献1に記載の方法をシースヒータに適用する場合、特殊な構造を有する開口部材の取付作業が必要となり、温度センサの取付及び固定に要する作業の簡便化及び効率化を図ることが困難である。
また、前記特許文献2には溝状のセンサ収納部を有する加熱部材が開示されているが、前記センサ収納部に取付けられるセンサ部分は、加熱部材の外周面と整合する内周面を有するパーマネントロッド部材で固定される構造となっている。このように、温度センサの脱落を防止する方法として、加熱部材の外側に配置するロッド部材と組合わせて使用する必要があり、温度センサの取付及び固定における作業性の簡便化及び効率化という目的には適さない。
シースヒータにおいても、シース外側に熱電対の収納部に相当する溝を設けた構造が前記特許文献3及び4に開示されているが、使用中に熱電対の脱落を防止するため、熱電対の取付後に接着剤の充填やねじの螺入を行っている。この方法では、温度センサをシースヒータに強固に固定する際に煩雑な作業が必要となるだけでなく、狭所又は高所等を含め、温度センサの取付作業が困難な場所への適用が制限される。
本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、熱電対等の温度センサの取付が容易で、かつ、温度センサを取付け埋設するだけで、特殊な取付治具や接着剤等の使用又は溶接や塑性加工等の後加工を伴わなくても確実な保持及び固定を行うことができるだけでなく、狭所及び高所を含めて、温度センサの簡単な取付けが求められる様々な場所への適用が可能なシースヒータ及び該シースヒータへの温度センサの取付方法を提供することを目的とする。
本発明者等は上記の課題を解決するために鋭意研究した結果、熱電対等の温度センサを埋設し、保持及び固定を行うため、シースヒータに備わるシース管の外周の一部に設ける溝を特殊な構造及び形状とすることにより上記課題が解決し得ることを見出した。
すなわち、本発明は、シース管の中に発熱体と絶縁体を挿入したシースヒータであって、前記シース管は外周の一部に、前記シースヒータの長軸方向に対して平行に設けられた温度センサ挿入用の溝の1又は2以上を有し、前記温度センサ挿入用の溝が、前記シースヒータの長軸方向に対して垂直の断面形状として、前記シースヒータの断面中心から外周接線に到る径方向に対して中心線が径方向の軸から5〜45度の角度になるように斜めに位置する蟻形状で形成されていることを特徴とするシースヒータである。
本発明のシースヒータは、シース管の一部に設けられている蟻形状の斜め溝により、取付治具の使用又は煩雑な作業を伴うことなく、温度センサを前記溝へ埋設するだけで、温度センサの確実な保持及び固定が可能になる。すなわち、温度センサを前記溝の深部の方向へ挿入させることにより、前記溝の開口部入口部分が温度センサの一部又は全部に覆いかぶさるような形態をとるため、温度センサの脱落を抑制する機能を有する。また、前記蟻形状の斜め溝は、前記温度センサ挿入用の溝を容易に加工できる切削又は穿設の方法を用いることができるため、溝形成によるシースヒータの製造コストの上昇が抑えられる。同時に、より簡便で効率的な温度センサの取付並びに保持及び固定を行うことができる。
また、本発明のシースヒータは、前記シース管が前記温度センサ挿入用の溝を設ける部分に肉盛り部分を有し、前記温度センサ挿入用の溝が前記肉盛り部分を介して前記シース管の外周の一部に形成されていてもよい。前記温度センサ挿入用の溝を設ける部分に肉盛り部分を設けることにより、前記温度センサ挿入用の溝を深く形成できるため、前記温度センサの保持及び固定を、より確実に、かつ強固に行うことができる。
また、本発明は、シース管の中に発熱体と絶縁体を挿入したシースヒータへの温度センサの取付方法であって、前記シース管の外周の一部に、前記シースヒータの長軸方向に対して平行に温度センサ挿入用の溝の1又は2以上が設けられ、前記温度センサ挿入用の溝が、前記シースヒータの長軸方向に対して垂直の断面形状として、前記シースヒータの断面中心から外周接線に到る径方向に対して中心線が径方向の軸から5〜45度の角度になるように斜めに位置する蟻形状、又はL字形状若しくは逆T字形状で形成されているシースヒータを用いて、前記シースヒータのシース管に設けた温度センサ挿入用の溝の断面開口部入口を、前記温度センサが挿入できるように前記溝の断面開口部入口の幅よりも広く開口する工程と、前記溝の断面開口部入口から前記温度センサを挿入する工程と、前記温度センサを挿入した溝において前記温度センサを前記溝の深部の方向に押し込む工程と、少なくとも前記温度センサに覆いかぶさる側に位置するシース管材を、折り曲げ、押込み及び押圧のいずれかの後加工によって前記溝の内部に前記温度センサを固定する工程と、を含むシースヒータへの温度センサの取付方法である。この方法により、シースヒータへの温度センサの固定をより確実に、かつ強固に行うことができる。
[発明の効果]
本発明のシースヒータを使用することにより、熱電対等の温度センサの取付が容易になるだけでなく、温度センサをシースヒータに取付け埋設するだけで、特殊な取付治具や接着剤等の使用又は溶接や塑性加工等の後加工による煩雑な作業を伴うことなく、確実な保持及び固定を行うことができる。また、シースヒータの取付と同時に温度センサの取付けが求められる様々な場所において、温度センサの取付作業が困難な狭所及び高所等への適用が可能となる。
また、本発明によるシースヒータへの温度センサの取付方法により、温度センサをより強固で確実に保持及び固定ができるため、温度センサの取付固定が長期間の使用にも十分に耐え得るような高信頼性のものとすることができる。
断面が矩形状の斜め溝を有する本発明のシースヒータに温度センサを埋設した例を示す図である。 図1に示す溝の断面形状の変形例を示す図である。 本発明のシースヒータを構成するシース管に形成される溝の断面形状の変形例を示す図である。 シース管に設けた肉盛り部分を介して矩形状の斜め溝を形成した本発明のシースヒータの製造工程の概略を示す図である。 本発明のシースヒータを構成するシース管の肉盛り部分に形成される溝の断面形状の変形例を示す図である。 本発明のシースヒータの別の例を示す図である。 本発明によるシースヒータへの温度センサの取付方法の例を示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
<実施の形態1>
図1は、断面が矩形状の斜め溝を有する本発明のシースヒータに温度センサを埋設した例を示す図である。図1には本実施形態のシースヒータ1の斜視図とともに、温度センサを埋設したシースヒータ1のA−A位置の断面図を合わせて示している。
図1に示すように、本実施形態のシースヒータ1は、シース管2の中に発熱体3と絶縁体4を挿入したものである。絶縁体としては、例えば、熱伝導性に優れる酸化マグネシウム(MgO)の絶縁紛体等を使用することができるが、本実施形態はこの材料に限定されない。発熱体3は2本のリード線5を介して不図示の温度制御装置と電気的に接続され、熱電対等の温度センサ6によって計測される温度に基づいて、所望の温度になるように加熱される。シース管2は外周の一部に、シースヒータ1の長軸方向に対して平行に設けられた温度センサ6の挿入用の溝7の1箇所を有する。
図1のA−A断面図に示すように、温度センサ6の挿入用の溝7は、シースヒータ1の長軸方向に対してA−A位置の垂直断面形状として、シースヒータ1の断面中心から外周接線に到る径方向に対して中心線が角度θで斜めに位置する矩形状で形成されている。ここで、本実施形態における矩形状の溝7としては、図1のA−A断面図に示すように、溝の中心軸が南西から北東の方向に向いたものだけではなく、シースヒータの径方向に対してそれとは線対称に位置する方向、すなわち南東から北西の方向に角度θで斜めに向いた中心軸を有する溝も含まれる。温度センサ6は、先端部又は該先端部を含む温度計測部分を溝7に挿入し、さらに、溝6の深部の方向に押し込みながら埋設することによってシースヒータ1への保持及び固定を確実に行うことができる。
図1には、温度センサ6の挿入用の溝7を、シース管2の外周の1箇所に形成する例を示しているが、本実施形態においては、必要に応じて、溝7をシース管2の外周の2箇所以上に形成してもよい。例えば、シースヒータ1が長い場合には、長手方向の各個所の温度をそれぞれ分離して計測する目的で、長さを短くした溝7をシース管2の長手方向に複数個設けたシースヒータの構造とする。この場合、複数の溝7は、シースヒータ1の長手方向一直線上の位置に設けるだけでなく、シース管2の外周の異なる位置で引いた長手方向線上の何れかの箇所に交互に設けてもよい。複数の溝7を設ける位置は、温度センサ6を設置できる場所に応じて任意に選ぶことができる。以上のように、溝7の長さ及びシース管2の外周に設ける溝の個数と位置は、シースヒータ1の取付を行うときの被取付部材の形状、及びシースヒータ1の取付場所と位置等に応じて、自由に選ぶことができる。
図1に示す斜め溝7の断面は、溝の中心線がシースヒータ1の断面中心から外周接線に到る径方向に対して斜めに位置していれば、両側壁及び底部壁のそれぞれの直線が互いに直角に交わる長方形には限定されない。例えば、図2に示す断面形状を有する形状を有する斜め溝であってもよい。図2の(a)〜(c)は、図1に示す溝の断面形状の変形例をそれぞれ示す図であり、各変形例で示す溝7の断面形状部分を抽出して拡大した図が円の点線枠内に示されている。図2において、(a)は溝7の断面底部壁がシースヒータ1の外周接線に略平行に形成される断面形状、(b)は溝7の断面底部壁の両角端が斜めにわずかながらカットされた形状、及び(c)は溝7の開口部入口部分の両角端が斜めにわずかながらカットされた形状の例である。
図2に示す斜め溝の変形例は、溝の基本的な断面形状が長方形の矩形状であるため、斜めの位置に設けることにより、温度センサ6をシースヒータ1に埋設するだけで、温度センサ6の保持及び固定を確実に行うことができる。溝7を実際に加工又は成形によって形成するときは、図1に示す断面形状だけでなく、図2に示すような変形例(a)〜(c)の少なくともいずれかの断面形状、又は(a)〜(c)の2以上の例が組み合わさった形状で溝7が形成される場合がある。したがって、本実施形態においては図2に示す変形例の少なくともいずれかの場合も、本発明で規定する「矩形状」で形成される溝7として扱う。
図1及び図2に示す断面が矩形状の溝7は、シースヒータ1の断面中心から外周接線に到る径方向に対して中心線が角度θで斜めに位置するように形成する。ここで、角度θとしては、0度を超え、90度未満の斜め方向であれば、本発明の目的を達成することができるが、温度センサ6の挿入のし易さとシース管2への確実な固定との両立、及び溝7を設けるときの加工性やシースヒータ1の製造のし易さ等を考慮すると5〜85度が実用的であり、好ましくは30〜60度である。角度θが5度未満であると、取付けした後の温度センサ6が容易に脱落し、また、85度を超えると、温度センサ6がシースヒータ1の真横から抜け出るようになるため、温度センサ6の確実な保持及び固定ができない。さらに、角度θが30〜60度の範囲のときに、温度センサ6の取付後だけでなく、実際にヒータ加熱を行う使用中でも温度センサ6の脱落がほとんどみられず長期間の使用に耐え得るような高信頼性で、かつ、使い勝手に優れるシースヒータを得ることができる。
本実施形態において、温度センサ6の挿入用の溝7は、例えば、切削治具による切削加工、プレスによる押圧、及び押出しの少なくとも何れかの加工方法によってシース管の外周の一部に形成することができる。
溝7の形成を切削加工で行う場合は、断面が矩形状の切削バイトを用いて、あらかじめ外周の切削加工によって溝7を形成したシース管2を使用してシースヒータ1を作製する。また、シースヒータ1の作製後にシース管2の外周に後加工として切削加工を行い、溝7を形成してもよい。
プレスによる押圧方法は、シース管2の内部及び外部の形状を維持するための金型をシース管2にセッティングした後、溝7の断面形状と同じか、又はそれに近い断面形状を有するプレスによって押圧し、塑性変形を利用して溝7をシース管1の外周に形成する。プレス成形では、溝7の形成時だけでなく、シース管の作製と同時に溝7の形成を行ってもよい。
また、押出しによる方法は、溝7の断面形状と同じか、又はそれに近い断面形状を有する耐圧性の型枠にシース管として使用する素材を入れ、その素材に高い圧力を加え、前記型枠の一定断面形状の隙間から押出すことで求められる溝形状に加工する。押出し成形によって形成した溝7において、所望の長さや位置に存在する溝の部分だけに温度センサ6を埋設したい場合は、不要な部分に形成された溝の開口部を溶接や溶射又はプレス成形等の後加工によって封じてもよい。一方で、本実施形態のシースヒータ1は、そのような後加工によって溝7の開口部を閉じなくても、温度センサ6を所望の長さ又は位置で埋設するだけで温度センサの保持及び固定を行うことができるという利点を有する。
本実施形態は、溝7の断面形状として、図1及び図2に示す矩形状には限定されず、例えば、図3に示す断面形状を有するものであってもよい。図3に、本発明のシースヒータのシース管に形成される溝の断面形状の変形例(a)〜(e)を示す。
図3の(a)は、シースヒータ1の断面中心から外周接線に到る径方向に対して中心線が角度θで斜めに位置する蟻形状を有する溝7を示す図である。ここで、角度θとしては、0度を超え、90度未満の斜め方向であれば、本発明の目的を達成することができるが、温度センサ6の挿入のし易さとシース管2への確実な固定との両立、及び溝7を設けるときの加工性やシースヒータ1の製造のし易さ等を考慮すると0度を超え、60度以下が実用的であり、好ましくは5〜45度である。角度θが0度であると、取付けした後の温度センサ7が容易に脱落し、また、60度を超えると、温度センサ6がシースヒータ1の真横から抜け出るようになるため、温度センサ7の確実な保持及び固定ができない。さらに、角度θが5〜45度の範囲のときに、温度センサ7の取付後だけでなく、実際にヒータ加熱を行う使用中でも温度センサ7の脱落がほとんどみられず長期間の使用に耐え得る高信頼性で、かつ、使い勝手に優れるシースヒータを得ることができる。
以上のように、溝7の断面が蟻形状の場合は、矩形状の場合に比べて、シースヒータ1の断面中心から外周接線に到る径方向に対する中心線の角度をやや小さくしても、温度センサ7の確実な保持及び固定を行うことができる。そのため、断面が蟻形状の溝を形成するときは、溝形成のし易さを優先して、角度θの範囲を規定する。
図3において(b)及び(c)は、断面形状としてL字形状を有する溝7を示す図であり、(b)と(c)とはそれぞれ線対称の位置で溝7が形成される。溝7に挿入された温度センサ6は、断面L字状の先端水平部に押し込んで保持及び固定することができる。また、図3の(d)及び(e)は、シースヒータ1の上部方向に対して逆T字形状の断面を有する溝7を示す図であり、温度センサ6を溝7に挿入し、さらに(d)及び(e)に示すようにそれぞれ反対方向に押し込むことにより、温度センサ6の保持及び固定を行うことができる。
図3の(a)に示す断面蟻形状を有する溝7は、図1及び図2に示す断面矩形状の場合と同じように、切削治具による切削加工、プレスによる押圧、及び押出しの少なくとも何れかの加工方法によってシース管の外周に形成することができる。他方、図3の(b)〜(e)は、切削加工又はプレスによる押圧加工が困難であるため、断面がL字形状又は逆T字形状を有する金型を用いて押出し加工を行うのが実用的である。押出し加工を行う場合は、溝7をシース管の一部に孤立させて形成することが難しく、一般に、シース管の先端部から反対方向に連続的に形成する方法が採用される。その場合、シース管の末端部から反対方向に形成した溝7において、温度センサ6を埋設したい場所や位置を除く部分に形成された溝の開口部は、溶接や溶射又はプレス成形等の後加工によって封じてもよい。一方で、図3の(b)〜(e)に示す断面形状を有する溝7をシース管の外周に設けるシースヒータ1は、そのような後加工による溝7の開口部を封じる方法を採用しなくても、温度センサ6を所望の長さ又は位置で埋設するだけで温度センサの保持及び固定を行うことができるため、製造の簡略化を図ることが可能である。
図1に示すシースヒータにおいて、本発明者等は、温度センサの取付及び埋設を行い、温度センサ6の保持及び支持の程度を検証した。本実施形態のシースヒータ1としては、図1に示す角度θが40度で、幅0.4mm及び深さ0.8mmを有する断面矩形状の溝をシース管2の外周に長さ70mmで設けたものを使用した。温度センサ6の保持及び支持の検証は、比較例として、矩形状の溝7がシースヒータ1の断面中心から外周接線に到る径方向に対して平行(角度θ=0度)で、幅、深さ及び長さが同じである断面矩形状の溝をシース管の外周に設けたシースヒータを使用し、この比較例との対比によって行った。温度センサ6としては、外径が0.4mmである熱電対を使用した。
本実施形態のシースヒータ1及び比較例のシースヒータを、被取付部材である同じ金属管の外側にそれぞれ線対称で向かい合った位置に取付を行った後、それぞれのシースヒータの溝に熱電対を挿入し、熱電対を溝の深部の方向に押し込んだ。このとき、両者のシースヒータにおいて、シースヒータの設置方法、シースヒータに接続するリード線の長さ及び熱電対の形状と設置位置はできるだけ同じ条件になるように設定した。次いで、シースヒータ及び熱電対の取付を行った金属管(被取付部材に相当するもの)を垂直に立て、2つのシースヒータの取付位置の方向に平行及び垂直に同じ条件で振動させた(試験A)。また、両者のシースヒータの取付位置に対する振動方向の違いによる影響を除くため、試験Aで実施した振動方向とは反対方向からの振動試験も合わせて行った(試験B)。これら振動方向の違いによる2つの試験において、シースヒータへの温度センサの取付作業、及びシースヒータから熱電対が脱落に到る振動回数を調べた。
その結果、本実施形態のシースヒータ1は、比較例のシースヒータの場合と比べて、熱電対の挿入時に注意を有するため作業時間がやや長くなるものの、挿入を完了した後の熱電対の溝深部への押し込み作業性はほとんど差異はなく、順調に熱電対の埋設作業を完了することができた。
また、シースヒータからの熱電対の脱落結果については、比較例のシースヒータでは、振動試験A及びBにおいて平行及び垂直となる方向に1回振動させただけで熱電対がシースヒータから脱落した。それに対し、本実施形態のシースヒータ1は100回の振動においても熱電対の脱落を観測されなかった。このように、本実施形態のシースヒータ1は、温度センサをシースヒータに取付けるだけで、特殊な取付治具や接着剤等を使用しなくても、又は溶接や塑性加工等の後加工を行わなくても、温度センサの保持及び固定の性能に優れることが確認された。
<実施の形態2>
図4は、シース管に設けた肉盛り部を介して矩形状の斜め溝を形成したシースヒータの製造工程の概略を示す図である。図4の(a)〜(c)に示す製造工程において、(c)には温度センサ12を埋設した後のシースヒータ8において、長軸方向のB−B位置の垂直断面図を合わせて示している。
図4の(a)に示すように、本実施形態のシースヒータ8は、シース管9の温度センサの埋設箇所及びその近くに肉盛り部分10を形成する。肉盛り部分は、溶接や溶射による硬化肉盛り、接着剤や接合剤による肉盛り部分の接着又は接合、プレスによる押圧、及び押出し成形等のいずれかの方法でシース管に設けることができる。
次いで、温度センサの埋設箇所に相当する部分に、断面が矩形状の溝11を、例えば、切削治具により切削加工を行い、所望の幅、深さ及び長さで形成する(図4の(b))。本実施形態においては、切削加工の他にも、シース管9のプレスによる押圧方法又は押出しによる方法によって、肉盛り部分10とともに、肉盛り部分10の外周に矩形状の断面を有する溝11を同時に形成してもよい。
このようにして得られたシースヒータ8を不図示の被取付部材に取付けを行った後、熱電対等の温度センサ12の埋設を行う(図4の(c))。図4のB−B断面図に示すように、本実施形態のシースヒータ8は、シース管9の中に発熱体13と絶縁体14を挿入したものであり、前記実施の形態1と同じ構成を有する。そして、シースヒータ8に形成した温度センサ12を挿入するための溝11は、シースヒータ8の断面中心から外周接線に到る径方向に対して中心線が角度θで斜めに位置する矩形状の断面形状を有する。ここで、角度θとしては、前記実施の形態1と同様に、0度を超え、90度未満の斜め方向であれば、本発明の目的を達成することができる。さらに、温度センサ12の挿入のし易さとシース管9への確実な固定との両立、及び溝11を設けるときの加工性やシースヒータ8の製造のし易さ等の点から、5〜85度が実用的であり、好ましくは30〜60度である。
図4の(c)の工程において、温度センサ12は先端部又は該先端部を含む温度計測部分が溝11に挿入され、さらに、溝11の深部の方向に押し込みながら埋設される。本実施形態では、シース管9に形成した肉盛り部分10を介して、溝11を図1に示す溝7よりも深く形成することができる。そのため、シースヒータ8への温度センサ12の保持及び固定を、図1に示すシースヒータ1に比べて、より強固に行うことができる。したがって、大きな温度変化や強い振動が起こるような過酷な環境下でも、温度センサ12の保持及び固定を長期間に亘って維持できるようになる。
本実施形態は、溝11の断面形状として、図4に示す矩形状には限定されず、例えば、図5に示す断面形状を有するものであってもよい。図5に、本実施形態のシースヒータを構成するシース管に形成される溝の断面形状の変形例(a)〜(d)を示す。
図5の(a)に示す溝11は、図4に示す溝と同じように角度θで傾いた斜めの矩形状を有するものの、溝の中心軸がシースヒータの径方向に対して線対称に位置するように形成される。この矩形状の溝11は、温度センサ12の挿入方向が異なるだけで、埋設後の温度センサ12の保持及び固定に関して図4に示すシースヒータ8と同じ効果が得られる。
図5の(b)は、シースヒータ8の断面中心から外周接線に到る径方向に対して中心線が角度θで斜めに位置する蟻形状を有する溝11を示す図である。ここで、角度θとしては、図3の(a)に示す溝7と同じように、0度を超え、90度未満の斜め方向であれば、本発明の目的を達成することができる。さらに、温度センサ12の挿入のし易さとシース管9への確実な固定との両立、及び溝11を設けるときの加工性やシースヒータ8の製造のし易さ等を考慮すると0度を超え、60度以下が実用的であり、好ましくは5〜45度である。図5の(b)のように、断面が蟻形状の溝は、図4に示す矩形状の溝に比べて、シースヒータ1の断面中心から外周接線に到る径方向に対する中心線の角度をやや小さくしても、温度センサ12の確実な保持及び固定を行うことができる。そのため、断面が蟻形状の溝を形成するときは、溝形成のし易さを優先して、角度θの範囲を角度θよりも小さく規定する。
本実施の形態によるシースヒータ8は、図5の(b)〜(d)に示すように、溝11の断面が蟻形状、L字形状及び逆T字形状のいずれであっても、図4に示す矩形状と同じように、シース管9に形成した肉盛り部分10を介して、深い溝11を形成することができる。そのため、図5に示す断面形状を有する溝の場合も、図4に示す矩形状の溝と同様に、シースヒータ8へ埋設した後の温度センサ12の保持及び固定を、より強固に行うことができるという利点を有する。
図5の(a)〜(d)に示す各断面形状を有する溝7は、前記実施の形態1と同様に、切削治具による切削加工、プレスによる押圧、及び押出しの少なくとも何れかの加工方法によってシース管の外周に形成することができる。それらの中で、図5の(c)及び(d)に示す溝の形成は、切削又はプレス押圧による加工が困難であるため、断面がL字形状又は逆T字形状を有する金型を用いて押出し加工を行うのが実用的である。
<実施の形態3>
本発明のシースヒータは、シースヒータの断面中心から外周接線に到る径方向に対して中心線が斜めに位置する矩形状若しくは蟻形状、又はL字形状若しくは逆T字形状で形成されている断面を有する溝とともに、シースヒータの断面中心から外周接線に到る径方向に対して平行(径方向と溝の中心軸との角度が0度)に形成した溝を有するものであってもよい。図6に、それらの構成と構造を有するシースヒータの例を示す。図6には、本実施の形態によるシースヒータ15の斜視図とともに、温度センサ16を埋設したシースヒータ15のC−C、D−D及びE−Eの各部分の断面図を示している。E−E断面図は、シースヒータ15に備わるシース管17の外周の一部に形成された溝17及び18の部分並びにその両端近傍を、シースヒータの長軸方向と平行な断面で表したときの図である。
図6に示すシースヒータ15は、外周接線に到る径方向に対して中心線が斜めの位置で形成された断面が矩形形状の溝18(C−C断面図を参照)、及び溝18の先端部に外周接線に到る径方向に角度が0度で平行に形成され、開口部入口の形状が円形で、底部の断面形状が半円であり、且つ、溝の深さが溝18よりもやや深い円筒形状の溝19(D−D断念図を参照)を有する。前記実施の形態1で説明したように、シースヒータ15の断面において斜め方向に形成された溝18は、温度センサ16を挿入し、さらに深部方向に押し込んで埋設することにより、温度センサ16の保持及び固定を確実に行うことができるという機能を有する。他方、円筒形状の溝19は、溝18の先端部に形成され、温度センサ16の先端部16aを挿し込むことができるような形状で形成されている(E−E断面図を参照)。それにより、温度センサ16の先端部を溝19に押し込んで温度センサ16の位置決めを容易に行うことができる。また、溝19は溝18よりもやや深く形成されており、温度センサ16の先端部が絶縁体21を介して発熱体20に、より近接して配置できるようになるため、発熱体の温度をより高精度で計測できるという効果が得られる。
本実施形態のシースヒータ15において、溝19は次のようにして設けることができる。例えば、図1に示すシースヒータ1を使用し、シースヒータ1に設けた溝7に相当する溝18の先端部にドリル等で所望の深さで円筒形状で穿孔することにより、シースヒータの断面中心から外周接線に到る径方向に対して平行(径方向と溝の中心軸との角度が0度)に形成する。ここで、溝19の底部の断面形状は半円に限定されず、直線状であってもよい。また、溝19の断面は同じ幅を有する平行な溝形状には限定されず、開口部から底部に向けて広がる蟻形状であってもよい。また、溝19の開口部入口の形状は円形だけでなく、矩形状で形成することもできる。これらの溝19は、切削加工によって形成するのが実用的である。
図6には溝19が溝18の先端部に形成される例を示しているが、本実施形態は溝18の途中に溝19を穿孔又は切削による加工で形成してもよい。仮に、作業現場において温度センサの取付場所を急に変更する事態が生じても、溝18をあらかじめ設けたシースヒータ15を使用し、溝18を設けた箇所の途中に溝19を新たに形成することにより、温度センサ16の先端部16aを溝19の内部に押し込む形で温度センサ19の位置決めを行うことができる。このとき、温度センサ16は先端部16aを溝19に挿入することによって所望の位置で固定できるようになるため、シースヒータ15の長軸方向における温度センサ16の位置変動を抑えることができる。
また、溝19を溝18の先端部又は途中に設けるときの角度は、シースヒータ15の長手方向に対して図6のE−E断面図に示す直角に限定されるものではない。溝19を、温度センサ15の先端部方向に向け、90度を超え180度未満の鈍角で斜めに形成してもよい。溝19がシースヒータ15の長手方向において斜めに形成されることにより、温度センサ16を溝19に挿入するとき、先端部を無理に折り曲げる必要がなくなるため、温度センサ16の挿入作業性の向上を図ることができる。
以上のように、本実施形態のシースヒータ15は、溝18及び溝19を有するため、温度センサ16の取付を行うときの位置決めが容易で、かつ、温度センサ16の保持及び固定を確実に行うことができる。
<実施の形態4>
前記実施の形態1〜3のシースヒータを用いて、温度センサの取付けを行うときは、前記温度センサをシースヒータのシース管の外周の一部に設けられた溝に挿入し、溝の深部方向に押し込んで埋設するだけでも、温度センサの保持及び固定を行うことができる。しかしながら、温度センサのシースヒータへの保持及び固定を、長期間に亘ってより強固に維持したい場合には、図7に示す取付方法を採用することが好ましい。図7には、溝の断面形状として(a)矩形状、(b)蟻形状、(c)L字状、及び(d)逆T字状に分けて、それぞれの溝の部分を拡大した断面図を示している。図7の(a)〜(d)において、シースヒータへの温度センサの取付工程は、左側から右側に向けて示す4つの図に従ってそれぞれ行われる。
図7に示すように、本実施の形態で説明するシースヒータへの温度センサの取付方法は、基本的に、シースヒータのシース管に設けた温度センサ挿入用の溝の断面開口部入口を、外径又は幅がDである温度センサが挿入できるように(a)〜(d)の各断面形状を有する溝の断面開口部入口の幅(W)よりも広く開口する工程と、前記溝の断面開口部入口から前記温度センサを挿入する工程と、前記温度センサを挿入した溝において前記温度センサを前記溝の深部の方向に押し込む工程と、少なくとも前記温度センサに覆いかぶさる側に位置するシース管材を、折り曲げ、押込み及び押圧のいずれかの後加工によって前記溝の内部に前記温度センサを固定する工程と、を含む。
まず、図7の(a)に示す取付方法について説明する。断面が矩形状の溝22に、円形の断面を有し、外径がDである温度センサ23を挿入するとき、温度センサ23が溝22に挿入しやすいように、溝22の開口部入口部分を形造るシース管24の一端24aを広げ、断面開口部入口の幅(W)を温度センサ23の外径(D)より大きくする、ここで、シース管材の一端24aは、後で曲げ加工を行うときに温度センサ23に覆いかぶさる側に位置するシース管材の端部に相当する。次いで、温度センサ23を溝22に挿入し、溝22の深部方向へ押し込む。その後、温度センサ23に覆いかぶさる側に位置するシース管材の一端24aを、溝22の深部の方へ折り曲げ加工を行う。これらの工程を経ることにより、温度センサ23が溝22から脱落することを防止でき、溝22の内部に温度センサ23の保持及び固定を強固に行うことができる。
図7の(b)に示す工程は、(a)の場合と同様に、断面が蟻形状の溝25の開口部入口部分を形造るシース管材26の一端部26aを広げ、断面開口部入口の幅(W)を温度センサ23の外径(D)より大きくしてから、温度センサ23の挿入及び埋設を行う。その後、温度センサ23に覆いかぶさる側に位置するシース管材の一端26aに折り曲げ加工を施すことにより、溝25の内部に温度センサ23の保持及び固定を行う。
図7の(c)に示す工程は、断面がL字形状の溝27の開口部入口部分を形造るシース管28の突出部分28aを上方に折り曲げることにより、断面開口部入口の幅(W)を温度センサ23の外径(D)より大きくしてから、温度センサ23の挿入及び埋設を行う。その後、温度センサ23に覆いかぶさる側に位置するシース管材の突出部分28aに押込み又は押圧による加工を施すことにより、溝27の内部に温度センサ23の保持及び固定を行う。
また、図7の(d)に示す工程は、断面が逆T字形状の溝29を有するシースヒータを用いて行う温度センサの取付方法において、円形の断面を有する温度センサに代え、フラット形状の断面を有する温度センサ30の取付を行うときの例である。断面が逆T字形状の溝29の開口部入口部分を形造るシース管31の両端部31a及び31bを上方に折り曲げ、断面開口部入口の幅(W)を温度センサ30の幅(D)より大きくしてから、温度センサ30の挿入及び埋設を行う。その後、温度センサ30に覆いかぶさるシース管材の両端部31a及び31bに押込み又は押圧による加工を施し、溝29の内部に温度センサ30を支持することにより、温度センサの保持及び固定を行う。この取付方法により、断面がフラット形状を有する薄型の温度センサの確実な保持及び固定を行うことができる。
図7の(a)〜(d)に示す取付方法において、各溝の断面開口部入口の幅(W)は、温度センサの外径又は幅(D)に対して、同じか、又はやや大きい寸法で形成するのが実用的である。前記Wが前記Dとほとんど同じである場合は、溝内に埋設した温度センサの位置変動(ガタツキ)を抑制し、温度センサの保持及び固定をより確実にすることができる。他方、温度センサの挿入は、温度センサに覆いかぶさる側に位置するシース管材の端部を広げることにより容易になり、前記Dと前記Wとの差を同じか、又は非常に小さくしたシースヒータの場合においても、温度センサの溝内への挿入作業を楽に行うことができる。それに対して、温度センサが弾性や柔軟性を有する外皮でカバーされるものである場合には、前記Wを前記Dよりやや小さい寸法で形成してもよい。これは、シースヒータに設けた溝に温度センサを挿入するとき、温度センサの外径をやや圧縮しながら行ってもセンサ感知部分に大きなダメージを与えないと考えられるためである。
本実施形態による温度センサの取付方法は、図4及び5に示すように、シース管に設けた肉盛り部分を介して、断面が斜めの矩形状若しくは蟻形状の溝、又はL字形状若しくは逆T字形状の溝を形成したシースヒータにおいても適用が可能である。
以上のように、本発明のシースヒータを使用することにより、熱電対等の温度センサの取付が容易になるだけでなく、温度センサをシースヒータに取付けるだけで、特殊な取付治具や接着剤等の使用又は溶接や塑性加工等の後加工による煩雑な作業を伴うことなく、確実な保持及び固定を行うことができる。そして、本発明のシースヒータに設ける溝の断面形状を最適化することにより、円形状又は薄いフラット形状の様々な断面形状を有する温度センサの取付に適用することができる。さらに、シースヒータの取付と同時に温度センサの取付けが求められる様々な場所において、温度センサの取付作業が困難な狭所及び高所等への適用が可能となる。また、本発明によるシースヒータへの温度センサの取付方法により、温度センサをより強固で確実に保持及び固定できるため、温度センサの取付固定を長期間の使用にも十分に耐え得るような高信頼性のものにすることができる。このように、本発明のシースヒータ及び該シースヒータへの温度センサの取付方法は適用できる範囲及び場所が広いため、その有用性が極めて高い。
1,8,15・・・シースヒータ
2,9,17,24,26,28,31・・・シース管
3,13,20・・・発熱体
4,14,21・・・絶縁体
5・・・リード線
6,11・・・溝
7,12,16・・・温度センサ
10・・・肉盛り部分
18、22・・・中心線が斜めの位置で形成された断面矩形状の溝
19・・・溝18の先端部に形成される円筒形状の溝
23・・・断面円形状の温度センサ
25・・・中心線が斜めの位置で形成された断面蟻形状の溝
27・・・断面L字形状の溝
29・・・断面逆T字形状の溝
30・・・断面フラット形状の温度センサ

Claims (4)

  1. シース管の中に発熱体と絶縁体を挿入したシースヒータであって、
    前記シース管は外周の一部に、前記シースヒータの長軸方向に対して平行に設けられた温度センサ挿入用の溝の1又は2以上を有し、
    前記温度センサ挿入用の溝が、前記シースヒータの長軸方向に対して垂直の断面形状として、前記シースヒータの断面中心から外周接線に到る径方向に対して中心線が径方向の軸から5〜45度の角度になるように斜めに位置する蟻形状で形成されていることを特徴とするシースヒータ。
  2. 前記シース管は前記温度センサ挿入用の溝を設ける部分に肉盛り部分を有し、前記温度センサ挿入用の溝が前記肉盛り部分を介して前記シース管の外周の一部に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のシースヒータ。
  3. シース管の中に発熱体と絶縁体を挿入したシースヒータへの温度センサの取付方法であって、
    前記シース管の外周の一部に、前記シースヒータの長軸方向に対して平行に温度センサ挿入用の溝の1又は2以上が設けられ、前記温度センサ挿入用の溝が、前記シースヒータの長軸方向に対して垂直の断面形状として、前記シースヒータの断面中心から外周接線に到る径方向に対して中心線が径方向の軸から5〜45度の角度になるように斜めに位置する蟻形状、又はL字形状若しくは逆T字形状で形成されているシースヒータを用いて、
    前記シースヒータのシース管に設けた温度センサ挿入用の溝の断面開口部入口を、前記温度センサが挿入できるように前記溝の断面開口部入口の幅よりも広く開口する工程と、
    前記溝の断面開口部入口から前記温度センサを挿入する工程と、
    前記温度センサを挿入した溝において前記温度センサを前記溝の深部の方向に押し込む工程と、
    少なくとも前記温度センサに覆いかぶさる側に位置するシース管材を、折り曲げ、押込み及び押圧のいずれかの後加工によって前記溝の内部に前記温度センサを固定する工程と、を含むシースヒータへの温度センサの取付方法。
  4. 前記シースヒータは、前記シース管が前記温度センサ挿入用の溝を設ける部分に肉盛り部分を有し、且つ、前記温度センサ挿入用の溝が前記肉盛り部分を介して前記シース管の外周の一部に形成されていることを特徴とする請求項3に記載のシースヒータへの温度センサの取付方法
JP2015192403A 2015-09-30 2015-09-30 シースヒータ及び該シースヒータへの温度センサの取付方法 Active JP6621634B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015192403A JP6621634B2 (ja) 2015-09-30 2015-09-30 シースヒータ及び該シースヒータへの温度センサの取付方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015192403A JP6621634B2 (ja) 2015-09-30 2015-09-30 シースヒータ及び該シースヒータへの温度センサの取付方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017069007A JP2017069007A (ja) 2017-04-06
JP6621634B2 true JP6621634B2 (ja) 2019-12-18

Family

ID=58494947

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015192403A Active JP6621634B2 (ja) 2015-09-30 2015-09-30 シースヒータ及び該シースヒータへの温度センサの取付方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6621634B2 (ja)

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5341808Y2 (ja) * 1975-09-17 1978-10-07
DE2552700C2 (de) * 1975-11-25 1980-06-19 Otto Fuchs Kg, 5882 Meinerzhagen Verbundprofil, insbesondere fur Fenster, Türen und Fassaden
JPS5923430B2 (ja) * 1979-03-20 1984-06-01 助川電気工業株式会社 棒状シ−ズヒ−タの熱電対取付方法
JPS6054940U (ja) * 1983-09-22 1985-04-17 石川島播磨重工業株式会社 管壁温度計
JP3010181B2 (ja) * 1996-09-02 2000-02-14 ダイヤモンド電機株式会社 放熱装置の受熱部構造
JP2003028729A (ja) * 2001-07-17 2003-01-29 Mitsubishi Cable Ind Ltd 光ファイバ温度センサの敷設構造
JP2004298331A (ja) * 2003-03-31 2004-10-28 Toshiba Ceramics Co Ltd 蒸気発生器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017069007A (ja) 2017-04-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3264056B1 (en) Temperature sensor
JP6421690B2 (ja) 温度センサ
JP6440589B2 (ja) 温度検出装置
KR20120040631A (ko) 온도측정용 열전대 및 그 제조방법
US20090279585A1 (en) Temperature sensor
CA2809995A1 (en) Immersion temperature sensor
JP5618310B1 (ja) 高温用温度センサ
EP3339825A1 (en) High-temperature exhaust sensor
KR101620144B1 (ko) 온도센서
JP6621634B2 (ja) シースヒータ及び該シースヒータへの温度センサの取付方法
JP5366772B2 (ja) 温度検出装置
KR101597302B1 (ko) 온도센서 및 그 제조방법
JP2017535781A (ja) 温度センサ
JP2008151601A (ja) 素子と絶縁樹脂の同径型白金測温抵抗体及びその製造方法
JP2020180863A (ja) 金型用温度センサの製造方法
JP2000258256A (ja) 管壁温度計測用熱電対装置およびその作製方法
JP3535137B2 (ja) 熱電対取り付け構造及び温度センサー
JP2009270955A (ja) 温度センサ用ガラス封止サーミスタ
US20190086273A1 (en) Method for realizing lifespan extension of thermocouple wire against breakage
JP2010273514A (ja) ステータ
JP5576350B2 (ja) 温度センサ
CA2253887C (en) Improved surface temperature sensor and related methods
JP6340817B2 (ja) シース型測温抵抗体、これに用いるホルダーブロック、及びシース型測温抵抗体の製造方法
JP2010210549A (ja) 温度センサ
JP2017090293A (ja) 温度測定用熱電対

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180806

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190625

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190628

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190725

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190909

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191002

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191113

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191120

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6621634

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250