JP6617665B2 - 電池パック - Google Patents

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Description

この明細書における開示は、複数の単電池を筐体内に収容する電池パックに関する。
特許文献1には、バッテリーユニットの内部に複数の単電池を収容する電池パックが開示されている。この電池パックは、車室内に空調風を提供可能なエアコンユニットからの冷却空気をダクトを介してバッテリーユニット内に取り入れて、単電池を冷却することができる。
特開2009−83670号公報
特許文献1の電池パックは、車両の走行状態や車両の温度環境によって電池の発熱量が増加して必要な冷却能力が増加した場合には、車室内にも冷却空気が必要になるため、エアコンユニットから電池パックに供給できる冷却空気が不足するという問題がある。したがって、特許文献1の電池パックでは、複数の単電池を効果的に冷却することに関して、改善の余地がある。
このような課題に鑑み、この明細書における開示の目的は、電池冷却性能の向上が図れる電池パックを提供することである。
この明細書に開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。また、特許請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例であって、技術的範囲を限定するものではない。
開示された電池パックのひとつは、筐体(2)の内部に設けられた複数の単電池(3)と、筐体の内部に設けられて循環流体が循環する経路をなす循環通路(8)と、筐体の内部に設けられて、内部の冷媒通路(600)を流れる冷媒と循環通路を循環する循環流体とを熱交換させて循環流体を冷却する熱交換器(60)と、それぞれ、循環通路の一部をなす通路であり、冷媒と熱交換する際に循環流体が冷媒通路の周囲を通過する一対の熱交換通路(5A21,5B21)を隣接させて区画形成する通路形成部(6)と、筐体の内部に設けられて、一対の熱交換通路のうち第1の熱交換通路(5A21)に循環流体を流通させる駆動力を提供する第1の流体駆動装置(4A)と、筐体の内部に設けられて、一対の熱交換通路のうち第2の熱交換通路(5B21)に、第1の熱交換通路を流通する循環流体と対向流をなす向きに循環流体を流通させる駆動力を提供する第2の流体駆動装置(4B)と、を備え、
第1の流体駆動装置は、隣接する一対の熱交換通路が延びる方向に関して熱交換器よりも一方側に設けられ、第2の流体駆動装置は、熱交換器に対して第1の流体駆動装置とは反対側である他方側に設けられている。
この電池パックによれば、一対の熱交換通路をそれぞれ流れる循環流体が対向流であり、筐体内において第1の流体駆動装置と第2の流体駆動装置とが一対の熱交換通路の延びる方向に互いに反対側に設けられている。この構成によれば、筐体内において熱交換器を中心にして、一対の熱交換通路の延びる方向と熱交換器の両側との両方に広範囲に渡って循環流を形成できる。この循環流により、筐体内の全体に循環流体を行き渡らせることができるので、複数の単電池に対して偏りなく流体を流通させることができる。したがって、電池冷却性能の向上が図れる電池パックを提供できる。
第1実施形態の電池パックの構成を示した斜視図である。 第1実施形態の電池パックの構成を示した平面図である。 図2におけるIII-III断面を矢印方向にみた断面図である。 図2におけるIV-IV断面を矢印方向にみた断面図である。 第1実施形態の電池モジュールにおける流体流れを示した斜視図である。 第1実施形態の熱交換ユニットと冷媒配管を示した斜視図である。 第1実施形態の熱交換ユニットおよび熱交換通路の構成を示した斜視図である。 図7におけるVIII-VIII断面を矢印方向にみた断面図である。 図7におけるIX-IX断面を矢印方向にみた断面図である。 第2実施形態の電池パックの構成を示した斜視図である。 第2実施形態の電池パックの構成を示した平面図である。 図11におけるXII-XII断面を矢印方向にみた断面図である。 図11におけるXIII-XIII断面を矢印方向にみた断面図である。 第2実施形態の電池モジュールにおける流体流れを示した斜視図である。 第3実施形態の熱交換ユニットの構成を示した部分断面図である。 第4実施形態の熱交換ユニットの構成を示した部分断面図である。 第5実施形態の電池パックの構成を示した斜視図である。 第6実施形態の電池パックの構成を示した斜視図である。
以下に、図面を参照しながら本開示を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各形態で具体的に組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
(第1実施形態)
第1実施形態の電池パック1について、図1〜図9を参照して説明する。各図において、F1は第1送風機4Aおよび第2送風機4Bのそれぞれが筐体2内に形成する循環流体が熱交換通路において流れる流体流れ方向を指している。また、AR1は一対の熱交換通路が並ぶ熱交換通路の並び方向を指しており、H1は、電池モジュール、送風機等を積み上げた積層方向を指している。熱交換通路の並び方向AR1は、流体流れ方向F1と積層方向H1の両方に垂直な方向である。電池パック1では、設置例の一つとして、積層方向H1を鉛直方向に設定している。単電池を冷却する循環流体としては、例えば、空気、各種のガス、水、冷媒を用いることができる。
電池パック1は、複数の単電池を搭載する各種の電気機器に適用することができる。各種の電気機器は、例えば、蓄電池を有する装置、コンピュータ、車両等である。第1実施形態では、その一例として、電池パック1を、内燃機関と電池駆動のモータとを組み合わせて走行駆動源とするハイブリッド自動車、電池駆動のモータによって走行する電気自動車等の車両に用いる場合について説明する。
電池パック1は、少なくとも、筐体2と、筐体2内の第1送風機4Aおよび第2送風機4Bと、筐体2内の複数の単電池と、筐体2内の熱交換ユニット6と、を備える。筐体2は、電池パック1の外郭を構成し、各機能部品を収容するパックケースである。単電池は、例えばニッケル水素二次電池、リチウムイオン電池、有機ラジカル電池である。電池パック1は、筐体2内に収納された状態で自動車の座席下、後部座席とトランクルームとの間の空間、運転席と助手席の間の空間などに配置されている。
筐体2内の複数の単電池は、複数の電池モジュール3を構成する。各電池モジュール3は、所定個数の単電池が収容されたケースを有する。各ケースには、図5に図示するように、循環流体が流入する流入部30と複数の流出部31が設けられている。流出部31は、流入部30が設けられている側壁に対して隣接する側壁に設けられている。流入部30からケース内に流入した循環流体は、単電池と単電池との間や単電池の周囲に形成された電池通路81を通過した後、複数の流出部31に分かれてケース表面の広範囲から流出する。
熱交換ユニット6は、筐体2の内部において第1送風機4Aと第2送風機4Bとの間であって、電池モジュール3の上方を覆うブラケット26の台座に載置した状態で固定されている。第1送風機4Aと第2送風機4Bもブラケット26の台座に載置した状態で固定されている。熱交換ユニット6は、熱交換器60と通路形成部とを備える。熱交換器60は、チューブ600内の冷媒通路を流れる冷媒と循環通路8を循環する循環流体とを熱交換させて循環流体を冷却する装置である。ブラケット26は筐体2を形成する壁に固定されている。
熱交換器60は、図8に図示するように、内部を冷媒が流通するチューブ600と、蛇行するチューブ間でチューブ600に接触するように設けられたフィン610と、を少なくとも備える熱交換コア部を有する。チューブ600は、冷媒入口部61から冷媒出口部62にかけて蛇行するように設けられている。熱交換器60は、チューブ600の表面のおよびフィン610の表面に接触し熱交換コア部を貫くように通過する循環流体と冷媒との間で熱交換が行われて循環流体を冷却する。チューブ600は、下部の両端に設けられる冷媒入口部61と冷媒出口部62とに連通している。冷媒入口部61は入口側配管61aに接続され、冷媒出口部62は出口側配管62aに接続されている。冷媒入口部61および冷媒出口部62のそれぞれの表面と、上部ケース6a1および下部ケース6a2との間には、流体漏れ防止のためのシール機能および断熱機能を兼ね備えた断熱材が介装されている。
入口側配管61aと出口側配管62aは、その途中で筐体2内に配された膨張弁7に接続されており、空調用の冷凍サイクルを構成する冷媒配管から分岐している。空調用の冷凍サイクルから分流した冷媒は、膨張弁7によって減圧されて後、熱交換器60に流入する。入口側配管61aと出口側配管62aは、筐体2の側壁25に設けられた開口部を通して外部に引き出されている。入口側配管61aおよび出口側配管62aと開口部との隙間は、シール部材等により封止されており、循環流体の外部漏れや筐体2内への水や埃に侵入を防止している。このように電池パック1は、密閉構造の筐体2内で循環する循環流体を形成する。
熱交換ユニット6は、冷媒と熱交換する際に循環流体がチューブ600の周囲を通過する一対の熱交換通路を隣接させて区画形成する通路形成部を備える。この通路形成部は、図7および図8に図示するように、熱交換器60の熱交換コア部を通過する第1の熱交換通路5A21と第2の熱交換通路5B21とを区画形成する。第1の熱交換通路5A21は、一対の熱交換通路のうち冷媒入口部61側の通路である。第2の熱交換通路5B21は、一対の熱交換通路のうち冷媒出口部62側の通路である。通路形成部は、上部ケース6a1と、上部ケース6a1に嵌合して一体になっている下部ケース6a2と、上部ケース6a1の内側空間を左右に分割する仕切り部6a11と、を備えている。上部ケース6a1と下部ケース6a2による嵌合構造は、循環流体の漏れ防止に寄与している。
仕切り部6a11は、第1の熱交換通路5A21と第2の熱交換通路5B21を冷媒入口部61に近い通路と冷媒出口部62に近い通路とに仕切る板状の部分である。仕切り部6a11は、図9に図示するように、その端部が熱交換器60の熱交換コア部の上流側表面と下流側表面にそれぞれ接触するように設けられている。仕切り部6a11は、冷媒入口部61と冷媒出口部62との中間に設けられている。したがって、第1実施形態の熱交換ユニット6において、第1の熱交換通路5A21と第2の熱交換通路5B21は、通路断面積がほぼ同じに構成されている。
仕切り部6a11は、熱交換器60側の端面がチューブ600に接触することにより、循環流体が第1の熱交換通路5A21と第2の熱交換通路5B21との間で行き来する流体漏れを防止する機能を発揮している。仕切り部6a11に一致する位置にあるチューブ600と仕切り部6a11との間にシール部材を介装することによって流体漏れを防止する構成でもよい。
熱交換器60は、上部ケース6a1と下部ケース6a2とによって支持されて、熱交換ユニット6に収容されている。熱交換器60の外周面と上部ケース6a1および下部ケース6a2の内面との間には帯状のシール部材63が設置されている。シール部材63は、熱交換器60の外周面と上部ケース6a1および下部ケース6a2の内面との隙間を埋めることで、循環流体が熱交換コア部を通過しないでショートサーキットしてしまうことを防止している。また、下部ケース6a2にはドレンポートが設けられて、熱交換ユニット6において発生しうる結露水をドレンポートからドレンパイプを介して外部に排出することができる。
熱交換ユニット6、換言すれば通路形成部は、第1送風機4Aによって駆動される流体の流通路を形成する第1ダクト5Aと、第2送風機4Bによって駆動される流体の通路を形成する第2ダクト5Bと、に接続されている。第1ダクト5Aは、複数の単電池に向けて流出する拡大通路部5A1と、拡大通路部5A1と熱交換ユニット6とを連結するとともに第1送風機4Aの吐出部411と熱交換ユニット6とを連結する中継通路部5A2と、を備えている。したがって、第1送風機4A、熱交換ユニット6および第1ダクト5Aは、ケーシング41Aから、第1の熱交換通路5A21を介して拡大通路部5A1に渡る一連の通路を構成する。電池パック1は、第1の熱交換通路5A21を経由する一連の通路を通じて、熱交換器60によって冷却された循環流体を単電池に向けて供給することができる。第1ダクト5Aはブラケット26の台座に固定されている。
中継通路部5B2は、第1の熱交換通路5A21と第2の熱交換通路5B21とのそれぞれに連通するように、中継通路部5A2内の通路と中継通路部5B2内の通路とに仕切る板状の仕切り部6a10を備える。仕切り部6a10は、一体に形成されている中継通路部5A2および中継通路部5B2との一部をなす壁部である。
仕切り部6a10は、熱交換ユニット6の内部を一対の熱交換通路に仕切る仕切り部6a11と嵌合構造を構成することによって、図9に図示する破線で囲んだ部分における流体漏れを防止している。また、仕切り部6a10と仕切り部6a11との間にシール部材を介装することによって流体漏れを防止する構成でもよい。このような構成により、仕切り部6a10と仕切り部6a11とは、連続的に区画形成された一対の熱交換通路を形成するように連結している。
拡大通路部5A1は、単電池側の通路の方が熱交換器60側の通路部よりも通路断面積が大きくなるように構成し、単電池側の通路は、筐体2に収容されている電池モジュール3の方向AR1長さと同程度の幅寸法を有している。したがって、拡大通路部5A1から吹き出される循環流体は、電池モジュール3に対して広範囲に供給されうる。第1ダクト5Aの流出部である拡大通路部5A1は、隣接する一対の熱交換通路が延びる方向、換言すれば流体流れ方向F1に関して、単電池よりも、第1送風機4Aの吸入部410から遠い位置に設けられている。
第2ダクト5Bは、複数の単電池に向けて流出する拡大通路部5B1と、拡大通路部5B1と熱交換ユニット6とを連結するとともに第2送風機4Bの吐出部411と熱交換ユニット6とを連結する中継通路部5B2と、を備えている。したがって、第2送風機4B、熱交換ユニット6および第2ダクト5Bは、ケーシング41Bから、第2の熱交換通路5B21を介して拡大通路部5B1に渡る一連の通路を構成する。電池パック1は、第2の熱交換通路5B21を経由する一連の通路を通じて、熱交換器60によって冷却された循環流体を単電池に向けて供給することができる。第2ダクト5Bはブラケット26の台座に固定されている。
図6および図7に示すように、中継通路部5B2には、熱交換器60よりも循環流体流れの下流において液溜め部5B2aが設けられている。液溜め部5B2aは、中継通路部5B2において周囲よりも下方に位置する底面を形成する部分である。したがって、上流側の熱交換器60で発生した結露水は、循環流体とともに流下して液溜め部5B2aに留まる。液溜め部5B2aに留まっている水等は時間の経過とともに蒸発するようになる。この液溜め部5B2aによれば、熱交換ユニット6で発生した結露水等を処理できるので、下部ケース6a2にドレンポートを設けなくても結露水対策を備えた電池パック1を提供できる。この液溜め部5B2aによれば、下部ケース6a2のドレンポートやドレンパイプを廃止することが可能である。また、中継通路部5A2にも、熱交換器60よりも循環流体流れの下流において、液溜め部5B2aと同様の構成および作用効果を奏する液溜め部が設けられている。この液溜め部は、中継通路部5A2において周囲よりも下方に位置する底面を形成する部分である。
拡大通路部5B1は、単電池側の通路の方が熱交換器60側の通路部よりも通路断面積が大きくなるように構成し、単電池側の通路は、筐体2に収容されている電池モジュール3の方向AR1長さと同程度の幅寸法を有している。したがって、拡大通路部5B1から吹き出される循環流体は、電池モジュール3に対して広範囲に供給されうる。第2ダクト5Bの流出部である拡大通路部5B1は、隣接する一対の熱交換通路が延びる方向、換言すれば流体流れ方向F1に関して、単電池よりも、第2送風機4Bの吸入部410から遠い位置に設けられている。
上部ケース6a1、下部ケース6a2、第1ダクト5A、第2ダクト5Bは、その材質が限定されるものではないが、例えばポリプロピレン、フィラーやタルクを含有するポリプロピレン等の合成樹脂で形成することができる。
電池管理ユニット(Battery Management Unit)は、少なくとも電池の蓄電量を管理する機器であり、電池パック1に係る制御を行う電池制御ユニットの一例である。また、電池管理ユニットは、電池に関する電流、電圧、温度を監視するとともに、電池の異常、漏電異常等を管理する機器であってもよい。電池管理ユニットは、車両に搭載された各種の電子制御装置と通信可能に構成されている。電池管理ユニットには、電流センサによって検出された電流値に係る信号が入力されてもよいし、メインリレーやプリチャージリレーの作動を制御する制御装置であってもよい。電池管理ユニットは、単電池等の発熱体を冷却するために、第1送風機4Aや第2送風機4Bのモータの作動を制御する機器として機能してもよい。また、電池管理ユニットは、車両に搭載された各種の電子制御装置(例えば車両EUCU)と通信可能に構成されている。
単電池は、例えば、放電して電流が取り出される出力時および充電される入力時に自己発熱する。電池管理ユニットは、電池の温度を常時モニターし、電池の温度に基づいて第1送風機4A、第2送風機4Bの運転を制御する。例えば、電池管理ユニットは、第1送風機4Aや第2送風機4Bのモータに、最大電圧に対して0%〜100%に含まれる任意の値のデューティ比に制御した電圧を印加して、ファン40Aやファン40Bの回転数を可変させることができる。電池パック1では、このデューティ制御によってファンの回転数を変化させることにより、第1送風機4Aや第2送風機4Bによる風量を多段階または無段階的に調節することができる。
図2〜図4に示すように、筐体2の内部には、第1送風機4A、第2送風機4Bによって強制的に流れる冷却用流体の循環経路をなす循環通路8が形成されている。循環通路8は、筐体2の内部において二つ形成されている。一つは、第1送風機4Aによって吐出部411から第1ダクト5A内に流入した流体が熱交換器60で冷媒と熱交換した後、第1ダクト5Aの拡大通路部5A1から流出して電池通路81を通過し、第1送風機4Aの吸入部410に吸い込まれる一連の流体経路である。一つは、第2送風機4Bによって吐出部411から第2ダクト5B内に流入した流体が熱交換器60で冷媒と熱交換した後、第2ダクト5Bの拡大通路部5B1から流出して電池通路81を通過し、第2送風機4Bの吸入部410に吸い込まれる一連の流体経路である。すなわち、筐体2の内部において、流体駆動装置からの吐出部、吸入部は、それぞれ二つあり、2ルートの循環流が形成されることになる。
筐体2は、内部の空間を包囲する複数の壁面からなる箱形を呈し、アルミニウム板、鉄板または樹脂製の成型品で形成されている。筐体2は、例えば少なくとも6面、例えば、天壁20、底壁21、側壁22、側壁23、側壁24、側壁25を有するケースである。側壁22と側壁23は方向F1の両端において互いに向かい合う位置関係にある壁であり、側壁24と側壁25は方向AR1の両端において互いに向かい合う位置関係であって側壁22および側壁23に直交する壁である。
筐体2は、複数のケース体を接合して組み立てることにより、内部に箱体状の空間を形成して作製することができる。筐体2の複数の壁のうち、所定の壁の表面には、放熱面積を大きくするために複数の凸部または凹部を設けるようにしてもよい。第1送風機4Aによる循環通路8は、吐出部411、第1の熱交換通路5A21、拡大通路80、電池通路81、側壁側通路82、天壁側通路83、吸入部410を含む経路によって構成されている。第2送風機4Bによる循環通路8は、吐出部411、第2の熱交換通路5B21、拡大通路80、電池通路81、側壁側通路82、天壁側通路83、吸入部410を含む経路によって構成されている。
天壁側通路83は、天壁20と電池モジュール3や送風機との間に形成される天壁20に平行に延びる通路である。側壁側通路82は、天壁20および底壁21の両方に直交する側壁24に対して平行に延び電池モジュール3と側壁24との間に形成される通路である。側壁側通路82は、さらに天壁20および底壁21の両方に直交する側壁25に対して平行に延び電池モジュール3と側壁25との間に形成される通路である。
第1送風機4A、第2送風機4Bは、筐体2内の流体をそれぞれの循環通路8に循環させる流体駆動装置の一例である。第1送風機4Aは、モータと、モータにより回転される遠心式のファン40Aと、ファン40Aを内蔵するケーシング41Aとを備える。ケーシング41Aは、ファン40Aの吸込み口に通じる吸入部410と、吐出部411とを備える。第1送風機4Aは、ファン40Aが回転すると、循環流体を回転軸400に沿う方向に吸入し遠心方向に吐出するように設置されている。第1送風機4Aは、循環流体を天壁側通路83側から下方に吸入し、熱交換通路の延びる後方に吐出する。第1送風機4Aは、電池モジュール3に対して背面側を向け、吸入部410が上方に向けて開口するように設置されている。
第2送風機4Bは、モータと、モータにより回転される遠心式のファン40Bと、ファン40Bを内蔵するケーシング41Bとを備える。ケーシング41Bは、ファン40Bの吸込み口に通じる吸入部410と、吐出部411とを備える。第2送風機4Bは、ファン40Bが回転すると、循環流体を回転軸400に沿う方向に吸入し遠心方向に吐出するように設置されている。第2送風機4Bは、循環流体を天壁側通路83側から下方に吸入し、熱交換通路の延びる後方に吐出する。第2送風機4Bは、電池モジュール3に対して背面側を向け、吸入部410が上方に向けて開口するように設置されている。第2送風機4Bは、一対の熱交換通路のうち第2の熱交換通路5B21に、第1の熱交換通路5A21を流通する循環流体と対向流をなす向きに循環流体を流通させる駆動力を提供する。
図2に図示するように、第1送風機4Aは、一対の熱交換通路が延びる方向に関して熱交換ユニット6よりも一方側に設けられている。第2送風機4Bは、熱交換ユニット6に対して第1送風機4Aとは反対側である他方側に設けられている。さらに第1送風機4Aは、熱交換ユニット6よりも側壁24寄りに設けられ、第2送風機4Bは、熱交換ユニット6よりも側壁24から離れた位置に設けられている。このように第1送風機4Aは、熱交換ユニット6に対して一対の熱交換通路の並ぶ方向AR1の一方側に設けられ、第2送風機4Bは、熱交換ユニット6に対して方向AR1の他方側に設けられている。このような位置関係によれば、第1送風機4Aと第2送風機4Bは、筐体2の内部を平面視した場合に、熱交換ユニット6を間において対角となる位置に設けられている。
第1送風機4Aおよび第2送風機4Bが運転すると、側壁25寄りの電池モジュール3における電池通路81の流体は、側壁側通路82や天壁側通路83を通じて第1送風機4Aの吸入部410に向かって流れる。側壁24寄りの電池モジュール3における電池通路81の流体は、側壁側通路82や天壁側通路83を通じて第2送風機4Bの吸入部410に向かって流れる。つまり、図2を参照すると、図2の下半分に位置する電池モジュール3から第1送風機4Aに向かう循環流体の流れと、図2の上半分に位置する電池モジュール3から第2送風機4Bに向かう循環流体の流れとが形成されることになる。各吸入部410に吸入された流体は、第1ダクト5A、第2ダクト5Bを互いに逆向きに流れて、それぞれ第1の熱交換通路5A21、第2の熱交換通路5B21で冷却される。その後、拡大通路部5A1内の拡大通路80、拡大通路部5B1内の拡大通路80から流入部30を通じて電池通路81に流入する。流体は、電池通路81を流通する際に、単電池から吸熱して単電池を冷却し、第1送風機4A、第2送風機4Bの吸引力によって、流出部31から流出して側壁側通路82や天壁側通路83を通じて各送風機の吸入部410に吸入される。このように、筐体2の内部では、図2に図示するように、熱交換ユニット6を中心にして点対称的な循環流を形成することができる。さらに図3および図4に図示するように、電池モジュール3と送風機とを積層する方向についても、積層方向、あるいは上下方向に広範囲に循環流が行き渡る流れを形成できる。したがって、電池パック1は、筐体2内における単電池の配置場所について電池冷却に係る制約をうけにくい電池冷却性能を獲得することができる。
次に、第1実施形態の電池パック1によって得られる効果について説明する。電池パック1によれば、熱交換ユニット6は、それぞれ循環通路8の一部をなす通路であり、冷媒と熱交換する際に循環流体が冷媒通路の周囲を通過する一対の熱交換通路を隣接させて区画形成する。第1送風機4Aは隣接する一対の熱交換通路が延びる方向に関して熱交換器60よりも一方側に設けられ、第2送風機4Bは熱交換器60に対して第1送風機4Aとは反対側である他方側に設けられている。第2送風機4Bは、一対の熱交換通路のうち第2の熱交換通路5B21に、第1の熱交換通路5A21を流通する循環流体と対向流をなす向きに循環流体を流通させる駆動力を提供する。
この電池パック1によれば、一対の熱交換通路をそれぞれ流れる循環流体が対向流であり、筐体2内において第1送風機4Aと第2送風機4Bとが一対の熱交換通路の延びる方向に互いに反対側に設けられている。これによれば、筐体2内において熱交換器60を中心にして、一対の熱交換通路の延びる方向と熱交換器60の両側との両方について広範囲に渡って循環流を形成できる。この循環流により、筐体2内の全体に循環流体を行き渡らせることができるので、複数の単電池に対して偏りなく流体を流通させることができ、筐体2内の単電池に対して均等な冷却性能を提供できる。したがって、電池冷却性能の向上が図れる電池パック1を提供できる。
第1送風機4Aと第2送風機4Bは、筐体2の内部の平面視において、熱交換器60を間において対角となる位置に設けられている。この構成によれば、一対の熱交換通路を直線上に設置することが容易になるため、筐体2内において第1の熱交換通路5A21と第2の熱交換通路5B21とが占有する体積を抑制することができる。したがって、電池パック1の小型化に貢献できる。
第1送風機4Aから吐出した循環流体は、第1の熱交換通路5A21を流通してから複数の単電池と熱交換した後、第1送風機4Aに吸入される。第2送風機4Bから吐出した循環流体は、第2の熱交換通路5B21を流通してから複数の単電池と熱交換した後、第2送風機4Bに吸入される。これによれば、熱交換器60によって冷却した循環流体を送風機の熱によって温める前に単電池に対して供給することができ、電池冷却性能の向上に貢献できる。
電池パック1は第1送風機4Aにおける循環流体の吐出部411と、吐出部411から吐出した循環流体が第1の熱交換通路5A21を経由して複数の単電池に向けて流出する流出部と、を連通する通路を形成する第1の吐出ダクトである第1ダクト5Aを備える。電池パック1は第2送風機4Bにおける循環流体の吐出部411と、吐出部411から吐出した循環流体が第2の熱交換通路5B21を経由して複数の単電池に向けて流出する流出部と、を連通する通路を形成する第2の吐出ダクトである第2ダクト5Bを備える。この構成によれば、熱交換器60によって冷却した循環流体を吐出ダクトから吹き出すまで外部からの熱の影響を抑えることができるので、電池冷却性能の向上に貢献できる。
第1ダクト5Aの流出部である拡大通路部5A1は、隣接する一対の熱交換通路が延びる方向に関して、単電池よりも、第1送風機4Aにおける吸入部410から離れた位置に設けられている。第2ダクト5Bの流出部である拡大通路部5A1は、隣接する一対の熱交換通路が延びる方向に関して、単電池よりも、第2送風機4Bにおける吸入部410から離れた位置に設けられている。この構成によれば、第1送風機4Aと第2送風機4Bのそれぞれによって駆動される循環流体を、各吸入部410から最も離れた単電池に対して確実に供給するような循環流れを形成することができるので、電池冷却性能の向上に貢献できる。
電池パック1において、第1送風機4Aの吸入部410および第2送風機4Bの吸入部410は、ケーシング41A、ケーシング41Bにおいて単電池に対向する側とは反対側に開口し、筐体2の内部空間に露出している。この構成によれば、電池通路81から筐体2の内部空間に流出した循環流体を単電池から離れた場所を経由してから吸入部410に吸入するような流れを形成できる。これにより、単電池と熱交換した後の循環流を筐体2内において広範囲に流すことができるので、送風機に吸入する前に、筐体壁を介した放熱を行うことができる。
(第2実施形態)
第2実施形態では、第1実施形態の他の形態である電池パック101について図10〜図14を参照して説明する。各図において、第1実施形態の図面中と同一符号を付した構成要素は、同様の構成要素であり、同様の作用効果を奏するものである。以下、第1実施形態と相違する点について説明する。
図10〜図13に示すように、第2実施形態の電池パック101は、電池パック1に対して、熱交換器60で冷却した後の循環流体を送風機に吸入し単電池に向けて吐出する循環流を構成する点が相違する。筐体2の内部において形成されている循環通路8の一つは、第1送風機4Aによって吐出部411から電池モジュール3に向けて吹き出された流体が電池通路81を通過した後、拡大通路部5A1から第1ダクト5A内に流入して第1の熱交換通路5A21を通過し吸入部410に吸い込まれる一連の流体経路である。循環通路8のもう一つは、第2送風機4Bによって吐出部411から電池モジュール3に向けて吹き出された流体が電池通路81を通過した後、拡大通路部5B1から第2ダクト5B内に流入して第2の熱交換通路5B21を通過し吸入部410に吸い込まれる一連の流体経路である。
各ケースには、図14に図示するように、循環流体が流入する複数の流入部30と流出部31が設けられている。流入部30は、流出部31が設けられている側壁に対して隣接する側壁に設けられている。流入部30は、ケースにおいて対向する位置関係にある側壁のそれぞれに間隔をあけて開口している。ケース表面の広範囲から複数の流入部30を通じてケース内に流入した循環流体は、単電池と単電池との間や単電池の周囲に形成された電池通路81を通過した後、合流して流出部31を通じてケース表面から流出する。
第1ダクト5Aの流入部は、拡大通路部5A1である。第1ダクト5Aは、流入部である拡大通路部5A1が、隣接する一対の熱交換通路が延びる方向に関して、単電池よりも、第1送風機4Aの吸入部410から離れた位置に設けられた、第1の吸入ダクトである。第2ダクト5Bの流入部は、拡大通路部5B1である。第2ダクト5Bは、流入部である拡大通路部5B1が隣接する一対の熱交換通路が延びる方向に関して、単電池よりも、第2送風機4Bの吸入部410から離れた位置に設けられた、第2の吸入ダクトである。
この構成によれば、第1送風機4Aと第2送風機4Bのそれぞれによって駆動される循環流体を、単電池よりも各吸入部410から離れた位置でダクト内に吸入するため、すべての電池通路81の流体をダクト内に引き込むような循環流れを形成することができる。したがって、電池冷却性能の向上に貢献できる。
第1送風機4Aから吐出した循環流体は、複数の単電池と熱交換してから第1の熱交換通路5A21を流通した後、第1送風機4Aに吸入される。第2送風機4Bから吐出した循環流体は、複数の単電池と熱交換してから第2の熱交換通路5B21を流通した後、第2送風機4Bに吸入される。この構成によれば、熱交換器60によって冷却した循環流体を送風機に吸入するため、送風機に受ける熱の影響を抑制することができる。
第1ダクト5Aは、複数の単電池と熱交換した循環流体が流入する流入部と、流入部から流入した循環流体が第1の熱交換通路5A21を経由してから吸入される第1送風機4Aの吸入部410と、を接続する第1の吸入ダクトである。第2ダクト5Bは、複数の単電池と熱交換した循環流体が流入する流入部と、流入部から流入した循環流体が第2の熱交換通路5B21を経由してから吸入される第2送風機4Bの吸入部410と、を連通する通路を形成する第2の吸入ダクトである。この構成によれば、単電池を冷却して温度上昇した循環流体をダクト内に集めて熱交換器60で冷却するため、温度上昇した循環流体が筐体2内の他の部品に与える熱の影響を抑制することができる。
第1送風機4Aの吸入部410および第2送風機4Bの吸入部410は、各ケーシングにおいて単電池に対向する側とは反対側に設けられている。この構成によれば、吸入部に至る通路はダクトによって囲まれているため、各送風機における回転軸400に沿う方向の寸法を抑えることができ、電池パック1の小型化に寄与する。
(第3実施形態)
第3実施形態では、第1実施形態の他の形態である熱交換ユニット6について図15を参照して説明する。図15において、前述の実施形態の図面中と同一符号を付した構成要素は、同様の構成要素であり、同様の作用効果を奏するものである。以下、前述の実施形態と相違する点について説明する。
図15に示すように、第3実施形態の熱交換ユニット6は、第1の熱交換通路5A21と第2の熱交換通路5B21とを冷媒入口部61に近い通路と冷媒出口部62に近い通路とに仕切る仕切り部6a12を備える。仕切り部6a12は、冷媒出口部62よりも冷媒入口部61寄りに設けられている。すなわち、仕切り部6a12は、熱交換器60における熱交換可能な熱交換コア部において、第2の熱交換通路5B21の通路断面積を第1の熱交換通路5A21の通路断面積よりも小さくなるように区画している。
第3実施形態によれば、第2の熱交換通路5B21の方を大きくすることにより、冷媒入口部61に近い冷媒よりも温度が高い冷媒出口部62に近い冷媒と熱交換する循環流体について風量を大きく設定することができる。これにより、第2の熱交換通路5B21を流れる循環流体について冷却性能を向上することができるので、第1送風機4Aが形成する循環流による冷却性能と第2送風機4Bが形成する循環流による冷却性能を均等に近づけることができる。したがって、筐体2内の複数の単電池に対して設置場所によって偏りの少ない電池冷却性能を発揮する電池パックを提供できる。
(第4実施形態)
第4実施形態では、第1実施形態の他の形態である熱交換ユニット6について図16を参照して説明する。図16において、前述の実施形態の図面中と同一符号を付した構成要素は、同様の構成要素であり、同様の作用効果を奏するものである。以下、前述の実施形態と相違する点について説明する。
図16に示すように、第4実施形態の熱交換ユニット6は、第1の熱交換通路5A21と第2の熱交換通路5B21とを冷媒入口部61に近い通路と冷媒出口部62に近い通路とに仕切る仕切り部6a13を備える。仕切り部6a13は、冷媒入口部61よりも冷媒出口部62寄りに設けられている。すなわち、仕切り部6a13は、熱交換器60における熱交換可能な熱交換コア部において、第1の熱交換通路5A21の通路断面積を第2の熱交換通路5B21の通路断面積よりも小さくなるように区画している。
第4実施形態によれば、第1送風機4Aが形成する循環流の風量は第2送風機4Bが形成する循環流の風量よりも小さくなりやすいため、第1送風機4Aが形成する循環流によって冷却する単電池の個数を少なくすることができる。すなわち、第1送風機4Aの流体駆動によって冷却する単電池と第2送風機4Bの流体駆動によって冷却する単電池との個数が均等でない、または電池モジュール数が均等でない場合に、仕切り部6a13の位置を調整することで適切な冷却性能を設定できる。また、仕切り部6a13の位置調整と送風機の吐出能力または体格を適切に設定することとによって、筐体2内における単電池のレイアウトに対して適切な流体駆動能力を有する電池パックを提供できる。
(第5実施形態)
第5実施形態では、第1実施形態の電池パック1の他の形態である電池パック201について図17を参照して説明する。図17において、前述の実施形態の図面中と同一符号を付した構成要素は、同様の構成要素であり、同様の作用効果を奏するものである。以下、前述の実施形態と相違する点について説明する。
図17に示すように、電池パック201は、回転軸400が天壁20および側壁22に沿うような姿勢で設けられたファン40A、ファン40Bを備えている。電池パック201の第1送風機4Aおよび第2送風機4Bは、吸入部410がそれぞれのケーシングにおいて互いに逆側に設置されている。第1送風機4Aの吸入部410は、ケーシング41Aにおいて側壁25側に開口している。第2送風機4Bの吸入部410は、ケーシング41Bにおいて、側壁25に向かい合う側壁24側に開口している。第1送風機4Aおよび第2送風機4Bのそれぞれの吐出部411は、ケーシング41A,41Bにおいて熱交換ユニット6側であって下部に設けられている。第1送風機4Aの吐出部411と第2送風機4Bの吐出部411は、一対の熱交換通路の延びる方向に互いに対向し、逆向きに流体を吐出できる向きに設置されている。
第1送風機4Aおよび第2送風機4Bのそれぞれは、吸入部410が横を向くように開口し、ファンが縦回転となる縦置きの姿勢で、ブラケット26の台座に固定されている。さらに第1送風機4Aおよび第2送風機4Bのそれぞれの吸入部410は、単電池よりも上方の空間に向けて開口している。
電池パック201によれば、第1送風機4Aおよび第2送風機4Bのそれぞれのファンは、回転軸400が筐体2の天壁20に沿うような姿勢で設けられている。第1送風機4Aおよび第2送風機4Bの各吸入部410は、単電池よりも上方の空間に向けて開口している。この構成によれば、各送風機の横方向に流体を吸入するためのスペースを大きく確保することができるので、このスペースを負圧空間にすることで電池通路81の流体に対して十分な吸引力を発揮できる電池パック201が得られる。
(第6実施形態)
第6実施形態では、第1実施形態の電池パック1の他の形態である電池パック301について図18を参照して説明する。図18において、前述の実施形態の図面中と同一符号を付した構成要素は、同様の構成要素であり、同様の作用効果を奏するものである。以下、前述の実施形態と相違する点について説明する。
図18に示すように、電池パック301は、回転軸400が天壁20および側壁25に沿うような姿勢で設けられたファン40A、ファン40Bを備えている。電池パック301が備えるファン40A、ファン40Bは、第5実施形態のファンに対して、回転軸400が90°回転した向きであり、吸入部410が熱交換通路の延びる方向に互いに向かい合うように、設置されている。第1送風機4Aおよび第2送風機4Bのそれぞれの吐出部411は、互いに逆向きに流体を吐出できる向きに設置されている。第1送風機4Aの吐出部411は、側壁24と側壁25のうち、より遠い位置にある側壁24に向けて開口し、第2送風機4Bの吐出部411は、側壁24と側壁25のうち、より遠い位置にある側壁25に向けて開口している。
電池パック301によれば、第1送風機4Aおよび第2送風機4Bのそれぞれのファンは、回転軸400が筐体2の天壁20に沿うような姿勢で設けられている。第1送風機4Aの吐出部411および第2送風機4Bの吐出部411は、単電池よりも上方の空間に向けて開口している。この構成によれば、単電池よりも上方の空間に流体を吐出するスペースを確保することができるので、吐出した流体を単電池の上方の広い範囲から複数の単電池に向けて流下させることができる循環流を形成でき、冷却性能向上に寄与できる。また、流体を筐体壁から離れた場所に吐出できるので、吐出流体の流通抵抗を低下させた循環流を形成できる。
(他の実施形態)
この明細書の開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品、要素の組み合わせに限定されず、種々変形して実施することが可能である。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品、要素が省略されたものを包含する。開示は、ひとつの実施形態と他の実施形態との間における部品、要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示される技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
前述の実施形態における電池パックは、第1送風機4Aと第2送風機4Bのみの流体駆動装置を有する形態に限定されない。電池パックは、流体駆動装置として、少なくとも第1送風機4Aと第2送風機4Bを有していればよく、さらに別の流体駆動装置を有するものでもよい。
前述の実施形態において電池集合体を構成する単電池は、例えば、外装ケースが薄い平板状の形態をなし、外装ケースはラミネートシートで形成されている形態でもよい。ラミネートシートは、絶縁性の高い素材で構成されている。単電池は、例えば、二つ折りにされたラミネートシートの端部同士を熱融着することにより当該端部同士を封止して密閉された扁平状容器の内部空間を有する。この内部空間には、電極集合体、電解質、端子接続部、正極端子部の一部、および負極端子部の一部を含む電池本体部が内蔵されている。したがって、複数の単電池は、扁平状容器の周縁部が封止されることにより、扁平状容器の内部に、電池本体部が密封状態で収容されている。各単電池は、扁平状容器から外方へ引き出された一対の電極端子を有する。
前述の実施形態において電池集合体を構成する単電池として、例えば、円柱状の外形形状である単電池を用いてもよい。
前述の実施形態において、電池集合体を構成する複数の単電池は、電池ケース4の収容空間で、隣接する単電池間に隙間を設けずに接触させた状態で設置される形態でもよいし、単電池間に所定の隙間をあけて設置するようにしてもよい。
2…筐体、 3…電池モジュール(単電池)
4A…第1送風機(第1の流体駆動装置)、 4B…第2送風機(第2の流体駆動装置)
8…循環通路、 60…熱交換器、 600…チューブ(冷媒通路)
5A21…第1の熱交換通路(熱交換通路)
5B21…第2の熱交換通路(熱交換通路)

Claims (14)

  1. 筐体(2)の内部に設けられた複数の単電池(3)と、
    前記筐体の内部に設けられて循環流体が循環する経路をなす循環通路(8)と、
    前記筐体の内部に設けられて、内部の冷媒通路(600)を流れる冷媒と前記循環通路を循環する循環流体とを熱交換させて循環流体を冷却する熱交換器(60)と、
    それぞれ、前記循環通路の一部をなす通路であり、冷媒と熱交換する際に循環流体が前記冷媒通路の周囲を通過する一対の熱交換通路(5A21,5B21)を隣接させて区画形成する通路形成部(6)と、
    前記筐体の内部に設けられて、一対の前記熱交換通路のうち第1の熱交換通路(5A21)に循環流体を流通させる駆動力を提供する第1の流体駆動装置(4A)と、
    前記筐体の内部に設けられて、一対の前記熱交換通路のうち第2の熱交換通路(5B21)に、前記第1の熱交換通路を流通する循環流体と対向流をなす向きに循環流体を流通させる駆動力を提供する第2の流体駆動装置(4B)と、
    を備え、
    前記第1の流体駆動装置は、隣接する一対の前記熱交換通路が延びる方向に関して前記熱交換器よりも一方側に設けられ、前記第2の流体駆動装置は、前記熱交換器に対して前記第1の流体駆動装置とは反対側である他方側に設けられている電池パック。
  2. 前記第1の流体駆動装置と前記第2の流体駆動装置は、前記筐体の内部の平面視において、前記熱交換器を間において対角となる位置に設けられている請求項1に記載の電池パック。
  3. 前記第1の流体駆動装置から吐出した循環流体は、前記第1の熱交換通路を流通してから前記複数の単電池と熱交換した後、前記第1の流体駆動装置に吸入され、前記第2の流体駆動装置から吐出した循環流体は、前記第2の熱交換通路を流通してから前記複数の単電池と熱交換した後、前記第2の流体駆動装置に吸入される請求項1または請求項2に記載の電池パック。
  4. 前記第1の流体駆動装置における循環流体の吐出部(411)と、前記吐出部から吐出した循環流体が前記第1の熱交換通路を経由して前記複数の単電池に向けて流出する流出部(5A1)と、が連通する通路を形成する第1の吐出ダクト(5A)と、
    前記第2の流体駆動装置における循環流体の吐出部(411)と、前記吐出部から循環流体が前記第2の熱交換通路を経由して前記複数の単電池に向けて流出する流出部(5B1)と、が連通する通路を形成する第2の吐出ダクト(5B)と、
    を備える請求項3に記載の電池パック。
  5. 前記第1の吐出ダクトの前記流出部は、隣接する一対の前記熱交換通路が延びる方向に関して、前記単電池よりも、前記第1の流体駆動装置における吸入部(410)から離れた位置に設けられ、
    前記第2の吐出ダクトの前記流出部は、隣接する一対の前記熱交換通路が延びる方向に関して、前記単電池よりも、前記第2の流体駆動装置における吸入部(410)から離れた位置に設けられている請求項4に記載の電池パック。
  6. 前記第1の流体駆動装置から吐出した循環流体は、前記複数の単電池と熱交換してから前記第1の熱交換通路を流通した後、前記第1の流体駆動装置に吸入され、前記第2の流体駆動装置から吐出した循環流体は、前記複数の単電池と熱交換してから前記第2の熱交換通路を流通した後、前記第2の流体駆動装置に吸入される請求項1または請求項2に記載の電池パック。
  7. 前記複数の単電池と熱交換した循環流体が流入する流入部(5A1)と、前記流入部から流入した循環流体が前記第1の熱交換通路を経由してから吸入される前記第1の流体駆動装置の吸入部(410)と、を接続する第1の吸入ダクト(5A)と、
    前記複数の単電池と熱交換した循環流体が流入する流入部(5B1)と、前記流入部から流入した循環流体が前記第2の熱交換通路を経由してから吸入される前記第2の流体駆動装置の吸入部(410)と、を連通する通路を形成する第2の吸入ダクト(5B)と、
    を備える請求項6に記載の電池パック。
  8. 前記第1の吸入ダクトの前記流入部は、隣接する一対の前記熱交換通路が延びる方向に関して、前記単電池よりも、前記第1の流体駆動装置の前記吸入部から離れた位置に設けられ、
    前記第2の吸入ダクトの前記流入部は、隣接する一対の前記熱交換通路が延びる方向に関して、前記単電池よりも、前記第2の流体駆動装置の前記吸入部から離れた位置に設けられている請求項7に記載の電池パック。
  9. 前記熱交換器は、前記第1の熱交換通路と前記第2の熱交換通路とが並ぶ方向に離れて設けられた冷媒入口部(61)と冷媒出口部(62)とを有し、
    前記通路形成部は、前記第1の熱交換通路と前記第2の熱交換通路とを前記冷媒入口部に近い通路と前記冷媒出口部に近い通路とに仕切る仕切り部(6a12)を備え、
    前記仕切り部は、前記冷媒出口部よりも前記冷媒入口部寄りに設けられている請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の電池パック。
  10. 前記熱交換器は、前記第1の熱交換通路と前記第2の熱交換通路とが並ぶ方向に離れて設けられた冷媒入口部(61)と冷媒出口部(62)とを有し、
    前記通路形成部は、前記第1の熱交換通路と前記第2の熱交換通路とを前記冷媒入口部に近い通路と前記冷媒出口部に近い通路とに仕切る仕切り部(6a13)を備え、
    前記仕切り部は、前記冷媒入口部よりも前記冷媒出口部寄りに設けられている請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の電池パック。
  11. 前記第1の流体駆動装置および前記第2の流体駆動装置のそれぞれは、循環流体を回転軸(400)に沿う方向に吸入し遠心方向に吐出するファン(40A,40B)と、前記ファンを収容するケーシング(41A,41B)と、を有し、
    前記第1の流体駆動装置の前記吸入部および前記第2の流体駆動装置の前記吸入部は、前記ケーシングにおいて前記単電池に対向する側とは反対側で開口し、前記筐体の内部空間に露出している請求項5に記載の電池パック。
  12. 前記第1の流体駆動装置および前記第2の流体駆動装置のそれぞれは、循環流体を回転軸(400)に沿う方向に吸入し遠心方向に吐出するファン(40A,40B)と、前記ファンを収容するケーシング(41A,41B)と、を有し、
    前記第1の流体駆動装置の前記吸入部および前記第2の流体駆動装置の前記吸入部は、前記ケーシングにおいて前記単電池に対向する側とは反対側に設けられている請求項7または請求項8に記載の電池パック。
  13. 前記第1の流体駆動装置および前記第2の流体駆動装置のそれぞれは、循環流体を回転軸(400)に沿う方向に吸入し遠心方向に吐出するファン(40A,40B)と、前記ファンを収容するケーシング(41A,41B)と、を有し、
    前記第1の流体駆動装置および前記第2の流体駆動装置のそれぞれの前記ファンは、前記回転軸が前記筐体の天壁(20)に沿うような姿勢で設けられており、
    前記第1の流体駆動装置および前記第2の流体駆動装置のそれぞれの前記吸入部は、前記単電池よりも上方の空間に向けて開口している請求項5に記載の電池パック。
  14. 前記第1の流体駆動装置および前記第2の流体駆動装置のそれぞれは、循環流体を回転軸(400)に沿う方向に吸入し遠心方向に吐出するファン(40A,40B)と、前記ファンを収容するケーシング(41A,41B)と、を有し、
    前記第1の流体駆動装置および前記第2の流体駆動装置のそれぞれの前記ファンは、前記回転軸が前記筐体の天壁(32)に沿うような姿勢で設けられており、
    前記第1の流体駆動装置における循環流体の吐出部(411)および前記第2の流体駆動装置における循環流体の吐出部(411)は、前記単電池よりも上方の空間に向けて開口している請求項6から請求項8のいずれか一項に記載の電池パック。
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