JP6615912B2 - パナキサジオール類ジンセノサイド化合物を含む抗がん補助剤 - Google Patents

パナキサジオール類ジンセノサイド化合物を含む抗がん補助剤 Download PDF

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Description

本発明は、パナキサジオール類ジンセノサイド化合物を含む抗がん補助剤に関するもので、より具体的に、本発明はパナキサジオール類ジンセノサイド化合物の一種であるPPD(protopanaxadiol)またはコンパウンド-Kを有効成分として含む抗がん補助剤、前記抗がん補助剤とミトコンドリア媒介性抗がん活性を示す抗がん剤とを含む、がん疾患治療用薬学的組成物及び前記抗がん補助剤を含むがん疾患改善用食品組成物に関する。
最近、現代人の生活環境の改善と食生活の変化に伴う各種成人病疾患が急増しており、過剰栄養摂取または不均衡な食生活によって、がん、動脈硬化、脳卒中、糖尿病、高血圧などの慢性的な成人病疾患が大幅に増加している傾向である。特にがんは過去から現在までの主な死亡原因として集計されている。がんを治療する方法として薬物療法、手術療法及び放射線療法などが主に施術されており、その他にも様々な方法が試みられている。しかし、薬物療法は、抗がん剤を病巣に適量に集積させるため薬物を多量に投与することによって、副作用が必然的に発生している。
一方、ギャップ結合(Gap junction)チャネルを介した細胞間シグナル伝達の抑制が、がん発生の重要な生化学的指標と認められ、このような過程を阻害する物質をがんの予防及び抑制効果を有する物質として認めている。前記細胞間シグナル伝達の抑制効果を示す抗がん剤としてキノン系化合物の一種であるドキソルビシンが開発されたが、これは乳がん、卵巣がん、肝臓がんなどの固形がんに対する抗がん活性を示し、他のがん治療にも比較的汎用的に用いられると知られているが、安全な治療を行うために投与量が減少される場合には、抗がん治療の効率が急激に低下し、効果的ながん治療のために投与量が増加する場合には、細胞間シグナル伝達を抑制させる副作用を示すことが知られている。
このような抗がん剤の副作用を克服するための様々な研究が進められている。たとえば、特許文献1にはドキソルビシンの細胞間シグナル伝達の抑制副作用を防止するだけでなく、マトリックスメタロプロティナーゼの活性抑制を増強させる効果を有するケルセチンを、ドキソルビシンと混合使用することを含む抗がん組成物及びその用途が開示されており、特許文献2にはドキソルビシンの副作用であるギャップ結合を介した細胞間シグナル伝達の抑制を回復させることでドキソルビシンの副作用を補完することができるココア抽出物を含む抗がん剤が開示されている。しかし、前記技術はドキソルビシン自体の副作用を抑制することができる効果を示すだけで、過量のドキソルビシンの投与による副作用を解消することはできないという欠点があった。ほとんどの抗がん剤の副作用は治療効果を向上させるため過量に処理することから誘発されると知られているため、少量の抗がん剤を処理しても同様の治療効果を示す方法を開発しようとする努力が続いている。
韓国登録特許第553266号 韓国登録特許第633452号
本発明者らは、より安全な抗がん治療を行うことができる方法を開発しようと鋭意研究努力した結果、PPD(protopanaxadiol)類ジンセノサイド化合物の一種であるPPDまたはコンパウンド-K(C-K)がドキソルビシンの抗がん活性を補助するため、PPDまたはC-Kをドキソルビシンと共に投与する場合、少量のドキソルビシンを処理しても同様の抗がん効果を示しうることを確認し、本発明を完成した。
本発明の一つの目的は、PPD類ジンセノサイド化合物を有効成分として含む抗がん補助剤を提供することにある。
本発明の他の目的は、前記抗がん補助剤及びミトコンドリア媒介性抗がん活性を示す抗がん剤を含むがん疾患治療用薬学的組成物を提供することにある。
本発明のまた他の目的は、前記抗がん補助剤を含むがん疾患改善用食品組成物を提供することにある。
本発明で提供するPPDまたはコンパウンド-Kを有効成分として含む抗がん補助剤は、がん細胞内ミトコンドリアを損傷させて、ミトコンドリア媒介性抗がん活性を補助することができるため、ミトコンドリア媒介性抗がん活性を示す抗がん剤を利用したより安全ながん疾患の治療または改善に広く活用されるだろう。
多様な濃度(0、5、10、20、50、100または200μg/ml)のPPD類ジンセノサイド化合物(F2、Rh2、C−KまたはPPD)が乳がん細胞株であるMCF−7細胞の生存率に及ぼす効果を比較した結果を示したグラフである。 PPD類ジンセノサイド化合物ががん細胞の抗がん活性に及ぼす効果を比較した結果を示したグラフである。 C−KまたはPPDと多様な濃度のドキソルビシンが同時処理された乳がん細胞の生存率を比較した結果を示したグラフであって、(●)は陰性対照群を示し、(■)は陽性対照群を示し、(▲)はC−Kが処理された実験群を示し、(▼)はPPDが処理された実験群を示す。 C−KまたはPPDとドキソルビシンとを同時処理した乳がん細胞において、細胞死滅関連タンパク質の発現水準を比較した結果を示すウェスタンブロット分析写真である。 PPDとドキソルビシンとを同時処理した乳がん細胞において、処理時間による細胞死滅関連タンパク質の発現水準を比較した結果を示すウェスタンブロット分析写真である。 C−KまたはPPDとドキソルビシンとの同時処理による抗がん効果に対するPARPまたはカスパーゼ−9活性抑制剤の効果を比較した結果を示すグラフである。 C−KまたはPPDとドキソルビシンとの同時処理によるミトコンドリアから放出されたシトクロム-Cの水準変化を示す免疫蛍光染色写真である。 C−KまたはPPDとドキソルビシンとの同時処理時間によるミトコンドリアからシトクロム-Cが放出された細胞数を示すグラフである。 C−KまたはPPDが処理されたMCF−7細胞に含まれたミトコンドリアを蛍光染色した結果を示す写真である。 C−KまたはPPDが処理されたMCF−7細胞で発現されるミトコンドリア分裂に関与するタンパク質(Drp1、Fis1またはOPA−3)と、ミトコンドリア融合に関与するタンパク質(Mfn1、Mfn2またはOPA1)の発現水準を示すウェスタンブロット分析結果を示す写真である。 ミトコンドリア融合に関与するタンパク質(Mfn1またはMfn2)の発現を抑制するsiRNAによる前記タンパク質の発現抑制を確認した結果を示すウェスタンブロット分析写真である。 ミトコンドリア分裂が誘発された細胞に対するドキソルビシンとタモキシフェンの抗がん活性を比較した結果を示すグラフである。 本発明で提供する抗がん補助剤とミトコンドリア媒介性抗がん活性を示す抗がん剤の抗がん活性機作を示す概略図である。
本発明者らはより安全な抗がん治療を行うことができる方法を開発しようと多様な研究を遂行していたところ、PPD(protopanaxadiol)類ジンセノサイド化合物に注目することになった。前記PPD類ジンセノサイド化合物は高麗人参または紅参に含まれたジンセノサイド化合物の一種であって、それ自体としても抗がん活性を示すことができるが、直接的な抗がん活性以外に免疫力の増進、抗酸化活性などの多様な補助的な抗がん活性を示すと知られているため、前記PPD類ジンセノサイド化合物が他の抗がん剤の抗がん活性を補助することができるかどうかを確認しようとした。その結果、前記PPD類ジンセノサイド化合物の一種であるPPD(protopanaxadiol)またはコンパウンド-K(compound-K、C-K)ががん細胞のミトコンドリアの分裂を誘導してミトコンドリアを損傷させることを確認した。このような、PPDまたはC-Kのがん細胞ミトコンドリア損傷誘発効果は多様な抗がん剤の中でミトコンドリア媒介性抗がん活性を示す抗がん剤の抗がん活性を補助することができるが、他の作用機序により抗がん活性を示す抗がん剤の抗がん活性には影響を及ぼさないと予想し、これを確認した結果、ミトコンドリア媒介性抗がん活性を示すドキソルビシンの抗がん活性を向上させはするが、ホルモン受容体の拮抗剤として作用しホルモン媒介性がんの成長を阻害する抗がん活性を示すタモキシフェンの抗がん活性には特に影響を及ぼさないことを確認した。
したがって、PPDまたはC-Kはミトコンドリア媒介性抗がん活性を示す抗がん剤の抗がん活性を補助する抗がん補助剤の有効成分として用いることでき、このようなPPDまたはC-Kの効果は全く知られておらず、本発明者によって最初に究明された。
前述した目的を達成するために、本発明の一つの様態としてPPD、コンパウンド-Kまたはその組み合わせを有効成分として含む抗がん補助剤を提供する。
本発明の用語、「PPD(protopanaxadiol)」とは、C3052の化学式で表され、約460Daの分子量を有し、高麗人参から分離された下記化学式(1)の構造を有する化合物を意味する。
本発明において、前記PPDはミトコンドリア媒介性抗がん活性を示す抗がん剤の抗がん活性を補助することができる抗がん補助剤として使用することができ、前記PPDが抗がん補助剤として使用される濃度はそれ自体として抗がん活性を示さず、ミトコンドリア媒介性抗がん活性を示す抗がん剤の抗がん活性を補助することができる限り、特にこれに制限されないが、一例として、10μg/ml以下の処理濃度になってもよく、他の例として、0.1〜10μg/mlの処理濃度になってもよく、また他の例として、5〜10μg/mlの処理濃度になってもよい。
本発明の用語、「コンパウンド―K(compound-K、C-K)」とは、高麗人参自体には存在しないが、高麗人参または紅参に存在するジンセノサイドRb1、Rb2、Rc、Rdなどのサポニンがビフィズス菌のような腸内微生物または土壌微生物の作用によって、体内で吸収可能な形態に変換された形態のジンセノサイド化合物であって、C3662の化学式で表示され、約622Daの分子量を有し、下記化学式(2)の構造を有する化合物を意味する。
本発明において、前記C−Kはミトコンドリア媒介性抗がん活性を示す抗がん剤の抗がん活性を補助することができる抗がん補助剤として使用することができ、前記C−Kが抗がん補助剤として使用される濃度はそれ自体として抗がん活性を示さず、ミトコンドリア媒介性抗がん活性を示す抗がん剤の抗がん活性を補助することができる限り、特にこれに制限されないが、一例として、10μg/ml以下の処理濃度になってもよく、他の例として、0.1〜10μg/mlの処理濃度になってもよく、また他の例として、5〜10μg/mlの処理濃度になってもよい。
本発明の用語、「PPD(protopanaxadiol)類ジンセノサイド化合物」とは、前記PPDと類似な化学的構造を有するジンセノサイド化合物を意味する。
本発明において、PPD類ジンセノサイド化合物は細胞内ミトコンドリアを損傷させ、ミトコンドリア媒介性抗がん活性を示す抗がん剤の抗がん活性を補助する役割を行う化合物であると解釈され、一例として前記化学式(1)のPPD,前記化学式(2)のC-Kなどであってもよい。前記PPD類ジンセノサイド化合物は高麗人参、紅参などから抽出されたものを用いてもよく、化学的に合成されたものを用いてもよい。
本発明の用語、「抗がん補助剤」とは、抗がん剤の抗がん効果を改善、向上または増大させることができる製剤を意味する。
一例として、それ自体は抗がん活性を示さないが、抗がん剤と共に用いられる場合、前記抗がん剤の抗がん効果を改善、向上または増大させることができる製剤を抗がん補助剤として用いることができる。
他の例として、濃度依存的な抗がん活性を示す製剤を、それ自体では抗がん活性を示さない水準で抗がん剤と共に使用する場合、前記抗がん剤の抗がん効果を改善、向上または増大させることができる抗がん補助剤として使用してもよい。この場合、前記抗がん補助剤は処理濃度に応じて抗がん剤または抗がん補助剤として使用することができ、それ自体としては抗がん活性を示さない処理濃度範囲で抗がん補助剤として使用することができる。例えば、本発明の実施例ではPPD類ジンセノサイド化合物(PPDまたはC-K)をミトコンドリア媒介性抗がん活性を示す抗がん剤(ドキソルビシン)の抗がん活性を補助することができる抗がん補助剤として使用し、この時抗がん補助剤として使用されうるPPD類ジンセノサイド化合物(PPDまたはC-K)の処理濃度は5及び10μg/mlであることを確認した。
本発明において、前記抗がん補助剤は細胞内ミトコンドリアを損傷させ、ミトコンドリアからシトクロム-Cの放出を促進することができる役割を行う製剤と解釈され、前記抗がん補助剤はミトコンドリア媒介性抗がん活性を示す抗がん剤の抗がん活性を改善、向上または増大させる効果を示す。前記抗がん補助剤により抗がん活性が増進されうるミトコンドリア媒介性抗がん活性を示す抗がん剤は、特にこれに制限されないが、一例としてドキソルビシンであってもよく、前記抗がん補助剤により治療されうるがん疾患は特にこれに制限されないが、一例としてミトコンドリア媒介性抗がん活性により治療されうる固形がんであってもよく、他の例として、 乳がん、卵巣がん、大腸がん、肝臓がん、甲状腺がん、胆嚢がん、胆道がん、膵臓がん、前立腺がん、食道がん、子宮頸がん、結腸がん、膀胱がん、中枢神経腫瘍及び脳腫瘍などであってもよく、また他の例としては乳がんであってもよい。
本発明の一実施例によると、PPD類ジンセノサイド化合物は、乳がん細胞に対して濃度依存的な抗がん活性を示すことがあるが(図1)、抗がん活性を示さない容量で処理する場合、一部化合物(C−KまたはPPD)がドキソルビシンの抗がん活性を補助しうること(図2a、2b、3a及び3b)を確認した。前記ドキソルビシンはミトコンドリア媒介性抗がん活性を示すと知られているため、前記化合物(C−KまたはPPD)がミトコンドリアに及ぼす影響を分析した結果、ドキソルビシン処理により乳がん細胞のミトコンドリアから放出されるシトクロム-Cの放出水準を増加させて(図4a及び4b)、自体的に乳がん細胞のミトコンドリアを損傷させうる(図5a及び5b)ことを確認した。それで、ミトコンドリア分裂を誘導しミトコンドリアを損傷させ、これにドキソルビシンを処理した結果、ドキソルビシンの抗がん活性が増大されること(図6b)を確認した。
したがって、PPD類ジンセノサイド化合物に属するPPDまたはC-Kはミトコンドリア媒介性抗がん活性を示す抗がん剤の抗がん活性を補助する効果を示すことが分かった。
本発明の抗がん補助剤は抗がん剤の抗がん効果を増大させるため、ミトコンドリア媒介性抗がん活性を示す抗がん剤または抗がん補助剤と併用投与されてもよい。一例として、本発明の抗がん補助剤はドキソルビシン、エトポシド(Etoposide)、ダウノルビシン(Daunorubicin)、ミトキサントロン(Mitoxantrone)などの抗がん剤と共に併用投与されてもよいが、本発明の抗がん補助剤とともにドキソルビシンを投与すると、通常のドキソルビシンの投与量より低い水準の投与量でドキソルビシンを投与しても同等な水準の抗がん治療効果を示すことができるため、より安全な抗がん治療を行える。
前記抗がん補助剤の投与経路は目的組織に到達することができる限り、あらゆる一般的な経路を介して投与されうる。本発明の抗がん補助剤は目的とすることに応じて腹腔内投与、静脈内投与、筋肉内投与、皮下投与、皮内投与、経口投与、鼻内投与、肺内投与、直腸内投与されてもよいが、これに限定されない。また、前記抗がん補助剤は活性物質が標的細胞に移動することができる任意の装置により投与されうる。
本発明は他の様態として、前記抗がん補助剤及びミトコンドリア媒介性抗がん活性を示す抗がん剤を含むがん疾患治療用薬学的組成物を提供する。
前述したように、本発明で提供する抗がん補助剤の有効成分であるPPDまたはコンパウンド-Kはがん細胞内ミトコンドリアを損傷させて、ミトコンドリアからシトクロム-Cの放出を促進させうる役割を行うことにより、前記抗がん補助剤をミトコンドリア媒介性抗がん活性を示す抗がん剤と共に使用する場合、前記抗がん剤の抗がん活性を改善、向上または増大させる効果を示すことができるため、より効果的に抗がん治療を遂行することができる。また、前記抗がん補助剤は前記抗がん剤の抗がん活性を改善、向上または増大させることができるため、前記抗がん補助剤を抗がん剤と共に使用する場合、同様な抗がん活性を示すために使用される抗がん剤の投与量を減少させてもよく、このように抗がん剤の投与量を減少させると抗がん剤の投与により誘発されうる副作用の発生確率及び水準を減少させることができるため、より安全に抗がん治療を遂行することができる。
したがって、前記抗がん補助剤はミトコンドリア媒介性抗がん活性を示す抗がん剤とともに、より効果的で安全な製剤として剤形化されうる。
一方、前記薬学的組成物により治療または改善されうるがん疾患は前述した通りである。
前記本発明の組成物は、薬学的組成物の製造に通常使用される適切な担体、賦形剤または希釈剤をさらに含む炎症性疾患の予防または治療用薬学的組成物の形態で製造されうる。具体的に、前記薬学組成物は、それぞれ通常の方法により散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、懸濁液、エマルジョン、シロップ、エアロゾルなどの経口型剤形、外用剤、坐剤及び滅菌注射溶液の形態で剤形化して使用してもよい。本発明で、前記薬学的組成物に含まれる担体、賦形剤及び希釈剤としては、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルチトール、澱粉、アカシアゴム、アルギン酸塩、ゼラチン、カルシウムホスフェート、カルシウムシリケート、セルロース、メチルセルロース、微晶質セルロース、ポリビニルピロリドン、水、メチルヒドロキシベンゾエート、プロピルヒドロキシベンゾエート、タルク、ステアリン酸マグネシウム及び鉱物油が挙げられる。製剤化する場合には、通常使用される充填剤、増量剤、結合剤、湿潤剤、崩解剤、界面活性剤などの希釈剤または賦形剤を使用して調製される。経口投与のための固形製剤には、錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤などが含まれており、これらの固形製剤は、前記抽出物とその分画物に少なくとも一つ以上の賦形剤、例えば、澱粉、カルシウムカボネート(calcium carbonate)、スクロース(sucrose)またはラクトース(lactose)、ゼラチンなどを混ぜて調剤される。また、単純な賦形剤以外にステアリン酸マグネシウム、タルクのような潤滑剤も使用される。経口のための液状製剤としては、懸濁剤、内用液剤、乳剤、シロップ剤などが該当するが、よく使用される単純希釈剤である水、リキッドパラフィン以外にさまざまな賦形剤、例えば湿潤剤、甘味剤、芳香剤、保存剤などが含まれてもよい。非経口投与のための製剤には、滅菌された水溶液、非水性溶剤、懸濁剤、乳剤、凍結乾燥製剤、坐剤が含まれる。非水性溶剤、懸濁剤としては、プロピレングリコール(propylene glycol)、ポリエチレングリコール、オリーブオイルのような植物油、オレイン酸エチルのような注射可能なエステルなどが使用されてもよい。坐剤の基剤としては、前記ウイテプゾール(witepsol)、マクロゴール、ツイン(tween)61、カカオ脂、ラウリン脂、グリセロゼラチンなどが使用されてもよい。
本発明の薬学組成物に含まれた前記PPDまたはC-Kの含量は、特にこれに制限されないが、一例として最終組成物の総重量を基準に0.0001〜10重量%、他の例として0.01〜3重量%の含量で含まれてもよく、これに含まれるドキソルビシンの含量は公知された含量で含まれてもよい。
前記本発明の薬学組成物は薬剤学的に有効な量で投与されてもよいが、本発明の用語、「薬剤学的に有効な量」とは、医学的治療または予防に適用可能な合理的な受益/リスク比で疾患を治療または予防するのに十分な量を意味し、有効容量水準は疾患の重症度、薬物の活性、患者の年齢、体重、健康、性別、患者の薬物に対する敏感度、使用された本発明の組成物の投与時間、投与経路及び排出比率、治療期間、使用された本発明の組成物との配合または同時に使用された薬物を含む要素及びその他の医学分野でよく知られている要素により決定されうる。本発明の薬学組成物は単独で投与したり、公知されたがん治療用製剤と併用して投与されうる。前記要素をすべて考慮して副作用なく最少限の量で最大効果を得られる量を投与するのが重要である。
本発明の薬学組成物の投与量は、使用目的、疾患の重症度、患者の年齢、体重、性別、既往歴または有効成分として使用される物質の種類などを考慮して当業者が決定することができる。例えば、本発明の薬学組成物は成人1人当たり約0.1ng〜約100mg/kg、好ましくは1ng〜約10mg/kgで投与することができ、本発明の組成物の投与頻度は、特にこれに制限されないが、1日1回投与するか、または容量を分割して数回投与することができる。前記投与量は、どのような面であれ、本発明の範囲を限定するものではない。
本発明は、他の一つの様態として、前記薬学組成物を薬剤学的に有効な量でがん疾患を発症した個体に投与する段階を含む、がん疾患の治療方法を提供する。
本発明の用語、「個体」とは、がん疾患が発病される可能性があるか、または発病されたラット、家畜、人間などを含む哺乳動物、養殖魚類などを制限なく含むことができる。
本発明のがん疾患の治療用薬学組成物の投与経路は目的組織に到達することができる限り、いかなる一般的な経路を介しても投与することができる。本発明の薬学組成物は、特にこれに限定されないが、目的とすることに応じて、腹腔内投与、静脈内投与、筋肉内投与、皮下投与、皮内投与、経口投与、鼻内投与、肺内投与、直腸内投与などの経路を介して投与されうる。ただし、経口投与時には、胃酸によって前記PPDまたはC-Kが変性することがあるため、経口用組成物は活性薬剤をコーティングしたり、胃での分解から保護されるように剤形化されるべきである。また、前記組成物は活性物質が標的細胞に移動することができる任意の装置により投与されうる。
本発明は、もう一つの様態としてPPDまたはC-Kを含む癌疾患改善用食品組成物を提供する。
前記抗がんサプリメントの有効成分であるPPDまたはC-Kは薬用天然物である高麗人参などの従来から漢方薬として使用され、その安全性が立証された天然物に由来されたものなので、前記PPDまたはC-Kは常食できながらも、がん疾患の改善を図ることができる食品の形態で製造されて摂取することができる。すなわち、前記抗がん補助剤を常食する場合、ドキソルビシンを低用量で投与してもドキソルビシンの抗がん効果を増幅させることができるという点で、前記抗がん補助剤はがん疾患改善用食品組成物に含めることができる。
この時、前記食品に含まれる前記PPDまたはC-Kの含量は、特に限定されないが、食品組成物の総重量に対して0.0001〜10重量%、より好ましくは0.1〜1重量%で含まれてもよい。食品が飲料である場合には、100mlを基準に1〜10g、好ましくは2〜7gの割合で含まれてもよい。また、前記組成物は、食品組成物に通常使用されて香り、味、視覚などを向上させることができる成分をさらに含んでもよい。例えば、ビタミンA、C、D、E、B1、B2、B6、B12、ナイアシン(niacin)、ビオチン(biotin)、葉酸(folate)、パントテン酸(panthotenic acid)などを含んでもよい。また、亜鉛(Zn)、鉄(Fe)、カルシウム(Ca)、クロム(Cr)、マグネシウム(Mg)、マンガン(Mn)、銅(Cu)などのミネラルを含んでもよい。また、リジン、トリプトファン、システイン、バリンなどのアミノ酸を含んでもよい。また、防腐剤(ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、サリチル酸、デヒドロ酢酸ナトリウムなど)、殺菌剤(さらし粉と高度さらし粉、次亜塩素酸ナトリウムなど)、酸化防止剤(ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)等)、着色剤(タール色素など)、発色剤(亜窒酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウムなど)、漂白剤(亜硫酸ナトリウム)、調味料(MSGグルタミン酸ナトリウム等)、甘味料(ズルチン、シクラメート、サッカリン、ナトリウムなど)、香料(バニリン、ラクトン類等)、膨張剤(ミョウバン、D-酒石酸水素カリウムなど)、強化剤、乳化剤、増粘剤(糊料)、被膜剤、ガム基礎剤、泡抑制剤、溶剤、改良剤などの食品添加物(food additives)を添加してもよい。前記添加物は、食品の種類に応じて選別され、適切な量で使用される。
一方、前記PPDまたはC-Kを含むがん疾患改善用食品組成物を用いて、がん疾患改善用健康機能性食品を製造することができる。
具体的な例として、前記食品組成物を用いて、がん疾患を改善することができる加工食品を製造しうるが、例えば、菓子、飲料、酒類、発酵食品、缶詰、乳加工食品、食肉加工食品または麺加工食品の形態である健康機能性食品として製造することができる。この時、菓子はビスケット、パイ、ケーキ、パン、キャンディー、ゼリー、ガム、シリアル(穀物フレークなどの食事代用品類を含む)などを含む。飲料は飲用水、炭酸飲料、機能性イオン飲料、ジュース(例えば、リンゴ、ナシ、ブドウ、アロエ、柑橘、桃、ニンジン、トマトジュースなど)、甘酒などを含む。酒類は清酒、ウイスキー、焼酎、ビール、洋酒、果実酒などを含む。発酵食品は、醤油、味噌、コチュジャンなどを含む。缶詰は水産物缶詰(例えば、マグロ、サバ、サンマ、サザエの缶詰など)、畜産物缶詰(牛肉、豚肉、鶏肉、七面鳥缶詰など)、農産物缶詰(トウモロコシ、桃、パイナップル缶詰など)を含む。乳加工食品はチーズ、バター、ヨーグルトなどを含む。食肉加工食品はとんかつ、ビーフカツ、チキンカツ、ソーセージ、酢豚、ナゲット類、ノビアニなどを含む。密封包装生麺などの麺を含む。この他にも、前記組成物は、レトルト食品、スープ類などに使用することができる。
本発明の用語、「健康機能性食品(functional food)」とは、特定保健用食品(food for special health use、FoSHU)と同様の用語で、栄養補給の他、生体調節機能を効率的に示されるよう加工された医学、医療効果が高い食品を意味するが、前記の食品はがん疾患の改善に有用な効果を得るために、錠剤、カプセル、粉末、顆粒、液状、丸などの多様な形態で製造されうる。
(実施例)
以下、本発明を実施例を通じてより詳細に説明する。しかし、これらの実施例は、本発明を例示的に説明するためのもので、本発明の範囲がこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1:PPD(protopanaxadiol)の細胞毒性
がん細胞に対してPPD(protopanaxadiol)類ジンセノサイド化合物が細胞毒性を示すかどうかを確認しようとした。
まず、ヒト乳がん細胞株MCF−7細胞を10%FBS及び1%ペニシリン/ストレプトマイシンを含むDMEM培地に接種して、37℃及び5%CO条件で培養し、培養されたMCF−7が飽和すると3〜5日間隔で継代培養した。
次に、前記培養されたMCF−7細胞に多様な濃度(0、5、10、20、50、100または200μg/ml)のPPD類ジンセノサイド化合物(F2、Rh2、C−KまたはPPD)を24時間処理し、前記細胞を対象にWST−1分析を実行することにより、これら細胞の生存率を測定した(図1)。この時、WST−1分析は前記各細胞を10%EZ−Cytoxを含む培地に接種して、37℃で1.5時間反応させた後、生存細胞により生成される水溶性ホルマザン染料の水準を吸光度(450nm)を測定し、これを分析することにより、細胞生存率を算出する方式で行った。
図1は多様な濃度(0、5、10、20、50、100または200μg/ml)のPPD類ジンセノサイド化合物(F2、Rh2、C−KまたはPPD)が乳がん細胞株であるMCF−7細胞の生存率に及ぼす効果を比較した結果を示すグラフである。図1に示したように、前記PPD類ジンセノサイド化合物は濃度依存的に乳がん細胞に対する抗がん活性を示すことを確認した。各化合物別に差はあるが、大体20μg/ml以上の濃度で処理する場合、抗がん活性を示し始めており、200μg/ml以上の濃度で処理する場合はほとんどの乳がん細胞をすべて死滅させる効果を示すことを確認した。反面、10μg/ml以下の濃度で処理する場合、抗がん活性を全く示してないことを確認した。特に、PPD類ジンセノサイド化合物中、C−KまたはPPDが相対的に優秀な抗がん活性を示すことを確認した。
従って、PPD類ジンセノサイド化合物は濃度依存的に乳がん細胞に対する抗がん活性を示すことが分かった。
実施例2: ドキソルビシンの抗がん活性に及ぼすPPDの影響
ミトコンドリア媒介性抗がん活性を示すと知られている抗がん剤の一種であるドキソルビシンの抗がん活性に及ぼすPPD類ジンセノサイド化合物の効果を研究した。
実施例2−1: ドキソルビシンに対する感受性に及ぼす効果
ヒト乳がん細胞株MCF−7細胞、前記実施例1で優秀な抗がん活性を示すと確認されたC−KまたはPPD、ホルモン受容体の拮抗剤として作用してホルモン媒介性がんの成長を阻害する抗がん活性を示すタモキシフェン、及びミトコンドリア媒介性抗がん活性を示すと知られている抗がん剤の一種であるドキソルビシンを使用して、抗がん剤に対するがん細胞の感受性に及ぼすPPD類ジンセノサイド化合物の効果を確認しようとした。
具体的に、MCF−7細胞に10μg/mlのPPD類ジンセノサイド化合物(F2、Rh2、C−KまたはPPD)を加えて12時間培養した後、20μMのタモキシフェンまたは5μg/mlのドキソルビシンを処理して24時間培養し、培養が終了した後、WST−1分析を通じてMCF−7細胞の生存率を比較した(図2a)。
図2aはPPD類ジンセノサイド化合物ががん細胞の抗がん活性に及ぼす効果を比較した結果を示したグラフである。図2aで示したように、実施例1を通じて抗がん活性を全く示さない濃度のPPD類ジンセノサイド化合物を乳がん細胞に処理して、ここに抗がん剤を処理した結果、PPD類ジンセノサイド化合物の中で、C−KまたはPPDがドキソルビシンによる抗がん活性を向上させることを確認した。反面、タモキシフェンを処理した場合には、いかなるPPD類ジンセノサイド化合物もタモキシフェンの抗がん活性を向上させなかったことを確認した。
これにより、前記C−KまたはPPDがドキソルビシンの処理濃度に影響を及ぼすかどうかを確認するため、10μg/mlのPPD類ジンセノサイド化合物(C−KまたはPPD)を加え、12時間培養した後、多様な濃度(0、0.1、0.5、1、2、5、10、50μg/ml)のドキソルビシンを処理して24時間培養し、培養が終了した後、WST−1分析を通じてMCF−7細胞の生存率とこれから算出されたLC50値を比較した(図2b)。この時、陰性対照群としてはジンセノサイドを処理しない実験群を使用し、陽性対照群としてはドキソルビシンに対して特別な効果を示さないことが確認されたPPD類ジンセノサイド化合物であるF2を処理した実験群を使用した。
図2bは、C−KまたはPPDと多様な濃度のドキソルビシンが同時処理された乳がん細胞の生存率を比較した結果を示すグラフであって、(●)は陰性対照群を示し、(■)は陽性対照群を示し、(▲)はC−Kが処理された実験群を示し、(▼)はPPDが処理された実験群を示す。図2bで示したように、C−KまたはPPDとドキソルビシンとを同時処理する場合、ドキソルビシン単独で処理した場合よりも抗がん活性が増加されることを確認した。特に、LC50値を比較すると、ドキソルビシンを単独で処理するか(陰性対照群)、またはF2とドキソルビシンとを同時に処理した場合(陽性対照群)には約10μg/mlを示した反面、C−Kとドキソルビシンとを同時に処理した場合には2μg/mlを示し、PPDとドキソルビシンとを同時に処理した場合には1.5μg/mlを示して、C−KまたはPPDがドキソルビシンの抗がん活性を向上させる効果を示すことが分かった。
実施例2−2:細胞死滅(apoptosis)関連タンパク質の発現水準に及ぼす効果
MCF−7細胞に10μg/mlのC−KまたはPPDを含む培地を加えて12時間培養した後、10μg/mlの C−KまたはPPDと0または5μg/mlのドキソルビシンとを含む培地に交替して24時間培養した。培養が終了された細胞を破砕して、これを対象にリン酸化JNKに対する抗体、PARPに対する抗体、切断されたPARPに対する抗体、カスパーゼ−9に対する抗体または切断されたカスパーゼ−9に対する抗体を使用したウェスタンブロット分析を行った(図3a)。この時、陰性対照群としてはジンセノサイドを処理しない実験群を使用し、陽性対照群としてはドキソルビシンに対して特別な効果を示さないことが確認されたPPD類ジンセノサイド化合物であるF2を処理した実験群を使用した。
図3aは、C−KまたはPPDとドキソルビシンとを同時処理した乳がん細胞で、細胞死滅関連タンパク質の発現水準を比較した結果を示すウェスタンブロット分析写真である。図3aで示したように、ドキソルビシンが処理されたすべての細胞でリン酸化JNK、切断されたPARP及び切断されたカスパーゼ−9の水準が増加された。また、前記増加されたリン酸化JNK、切断されたPARP及び切断されたカスパーゼ−9の中でリン酸化JNK及び切断されたPARPの水準はC−KまたはPPDの処理により影響を受けなかったが、切断されたカスパーゼ−9はC−KまたはPPDが処理された場合に有意に増加し、特に、PPDが処理された場合に著しく増加したことを確認した。
これにより、MCF−7細胞に10μg/mlのPPDを含む培地を加えて12時間培養した後、10μg/mlのPPDと5μg/mlのドキソルビシンとを含む培地に交替して0、0.5、1、2、4または6時間培養した。前記培養された細胞を利用して同様にウェスタンブロット分析を行った(図3b)。この時、比較群としてはPPDとドキソルビシンを含む培地の代わりに、ドキソルビシンを単独で含む培地で培養された細胞を使用した。
図3bはPPDとドキソルビシンとを同時処理した乳がん細胞で、処理時間による細胞死滅関連タンパク質の発現水準を比較した結果を示すウェスタンブロット分析写真である。図3bで示したように、PPDとドキソルビシンとを同時処理した乳がん細胞では、ドキソルビシンを単独処理した乳がん細胞よりも切断されたPARP及び切断されたカスパーゼ−9が早く形成されることを確認した。
前記結果から、ドキソルビシンの抗がん活性にPARP及びカスパーゼ−9が影響を及ぼすことが分かったため、前記PARP及びカスパーゼ−9の活性を抑制する場合、ドキソルビシンの抗がん活性が抑制されるかどうかを確認しようとした。
具体的に、カスパーゼ−9の抑制剤であるZ−LEHD−FMKまたはPARPの抑制剤である3−ABを前処理したMCF−7細胞に10μg/mlのC−KまたはPPDを含む培地を加えて12時間培養した後、10μg/mlのC−KまたはPPDと0または5μg/mlのドキソルビシンとを含む培地に交替して24時間培養した。前記培養された細胞を利用して同様のウェスタンブロット分析を行った(図3c)。この時、陰性対照群としてはジンセノサイドを処理しない実験群を使用し、陽性対照群としてはドキソルビシンに対して特別な効果を示さないことが確認されたPPD類ジンセノサイド化合物であるF2を処理した実験群を使用した。
図3cは、C−KまたはPPDとドキソルビシンとの同時処理による抗がん効果に対するPARPまたはカスパーゼ−9活性抑制剤の効果を比較した結果を示すグラフである。図3cで示したように、すべての対照群及び実験群でPARPまたはカスパーゼ−9活性抑制剤を処理した場合、ドキソルビシンの抗がん効果が抑制されることを確認した。ただ、PARP活性抑制剤を処理した場合には、C−KまたはPPDとドキソルビシンとを同時処理した場合に、抗がん活性がやや回復されたが、これはPARPの上流に存在するカスパーゼ−9の活性によるものと分析された。
実施例3:ミトコンドリアに及ぼすPPDの効果
前記実施例2の結果から、PPD類ジンセノサイド化合物に属するC−KまたはPPDがミトコンドリア媒介性抗がん活性を示すと知られている抗がん剤の一種であるドキソルビシンの抗がん活性を促進されることを確認したため、前記C−KまたはPPDがミトコンドリアに影響を及ぼすかどうかを確認しようとした。
実施例3−1:ミトコンドリアで誘発されるシトクロム-Cの放出に及ぼす効果
MCF−7細胞に10μg/mlのC−KまたはPPDを含む培地を加えて24時間培養した後、5μg/mlのドキソルビシンを含む培地に交替して0または4時間培養した 。培養が終了した細胞に4%パラホルムアルデヒドを加えて固定し、0.5%Triton X−100溶液を加えて穿孔した後、シトクロム-Cに対する抗体を使用して30分間免疫染色した。染色が終了した後、前記細胞をPBSで洗浄し、蛍光ラベルされた2次抗体を30分間加えて反応させて、PBSで洗浄した後、共焦点顕微鏡で撮影し、発色された蛍光水準を測定した(図4a)。この時、陰性対照群としてはジンセノサイドを処理しない実験群を使用し、陽性対照群としてはドキソルビシンに対して特別な効果を示さないことが確認されたPPD類ジンセノサイド化合物であるF2を処理した実験群を使用した。
図4aは、C−KまたはPPDとドキソルビシンとの同時処理によるミトコンドリアから放出されたシトクロム-Cの水準変化を示す免疫蛍港染色写真である。図4aで示したように、ドキソルビシンを処理した場合には、ドキソルビシンを処理しない場合に比べてシトクロム-Cの放出水準が増加し、ドキソルビシンを処理しても単独でドキソルビシンを処理した場合よりは、C−KまたはPPDとドキソルビシンを共に処理した場合にシトクロム-Cの放出水準が増加したことを確認した。
これにより、ドキソルビシンの処理時間によってシトクロム-Cの放出水準が変化するかどうかを確認しようとした。即ち、MCF−7細胞に10μg/mlのC−KまたはPPDを含む培地を加えて24時間培養した後、5μg/mlのドキソルビシンを含む培地に交替して0、0.5、1、2、4または6時間培養された細胞を使用することを除いては、前述した同様の方法を行い、免疫蛍光染色を実行して、ミトコンドリアで細胞質内に放出されたシトクロム-Cが放出された細胞の数を測定した(図4b)。この時、対照群としてはジンセノサイドを処理しない実験群を使用した。
図4bは、C−KまたはPPDとドキソルビシンとの同時処理時間によるミトコンドリアからシトクロム-Cが放出された細胞数を示すグラフである。図4bで示したように、6時間が経過した後、ドキソルビシンを単独で処理した対照群では、全体細胞の7%でシトクロム-Cが放出されたが、C−Kとドキソルビシンとを処理した実験群では全体細胞の20%でシトクロム-Cが放出され、PPDとドキソルビシンとを処理した実験群では全体細胞の43%でシトクロム-Cが放出されたことを確認した。
従って、C−KまたはPPDはドキソルビシンによりミトコンドリアでシトクロム-Cの放出を促進する効果を示すことが分かった。
実施例3−2:ミトコンドリアの損傷誘導に及ぼす効果
前記実施例3−1の結果からC−KまたはPPDがドキソルビシンによりミトコンドリアでシトクロム-Cの放出を促進させることを確認したため、前記C−KまたはPPDがミトコンドリアを損傷させることができるかどうかを確認しようとした。
即ち、MCF−7細胞に10μg/mlのC−KまたはPPDを含む培地を加えて24時間培養した。培養が終了した細胞に4%パラホルムアルデヒドを加えて固定し、0.5%Triton X−100溶液を加えて穿孔した後、Tom−20を使用してミトコンドリアを染色した。染色が終了した後、前記細胞をPBSで洗浄し、共焦点顕微鏡で撮影し、発色された蛍光水準を測定した(図5a)。この時、陰性対照群としてはジンセノサイドを処理しない実験群を使用し、陽性対照群としてはPPD類ジンセノサイド化合物であるF2を処理した実験群を使用した。
図5aは、C−KまたはPPDが処理されたMCF−7細胞に含まれたミトコンドリアを蛍光染色した結果を示す写真である。図5aで示したように、陰性対照群のミトコンドリアに比べて、陽性対照群のミトコンドリアは特別な変化を示さなかったが、C−KまたはPPDが処理されたMCF−7細胞に含まれたミトコンドリアは損傷されることを確認した。
これにより、前記培養された各細胞を対象にウェスタンブロット分析を行い、ミトコンドリア分裂に関与するタンパク質(Drp1、Fis1またはOPA−3)と、ミトコンドリア融合に関与するタンパク質(Mfn1、Mfn2またはOPA1)の発現水準を比較した(図5b)。
図5bは、C−KまたはPPDが処理されたMCF−7細胞で発現されるミトコンドリア分裂に関与するタンパク質(Drp1、Fis1またはOPA−3)と、ミトコンドリア融合に関与するタンパク質(Mfn1、Mfn2またはOPA1)の発現水準を示すウェスタンブロット分析結果を示す写真である。図5bで示したように、C−KまたはPPDが処理されたMCF−7細胞では、ミトコンドリア分裂に関与するタンパク質であうOPA−3の発現水準が増加する反面、ミトコンドリア融合に関与するタンパク質であるMfn2の発現水準が減少されることを確認した。
前記実施例3−1及び3−2の結果を総合すると、C−KまたはPPDはミトコンドリアの損傷を誘発することができるため、前記C−KまたはPPDをドキソルビシンと共に処理した場合には、前記C−KまたはPPDがドキソルビシンの処理によりミトコンドリアから放出されるシトクロム-Cの放出水準を増加させ、ドキソルビシンの抗がん活性を向上させることが分かった。
実施例4:ミトコンドリアの分裂とドキソルビシンの抗がん活性の関連性分析
前記実施例3−2の結果からC−KまたはPPDはミトコンドリアの損傷を誘発させることを確認したので、ミトコンドリア融合に関与するタンパク質(Mfn1またはMfn2)の発現を抑制させて、ミトコンドリアの分裂を誘発し、これにドキソルビシンを処理してミトコンドリアの分裂とドキソルビシンの抗がん活性の関連性を分析しようとした。
具体的に、Mfn1及びMfn2を標的とするsiRNAを合成し、陰性対照群としてランダムsiRNAを合成した。
対照群:5'-CCUACGCCAAUUUCGU-3'-dTdT(配列番号1)
Mfn1: 5'-GUGUAGAUUCUGGUAAUGA-3'-dTdT(配列番号2)
Mfn2: 5'-CGAUGCAACUCUAUCGUCA-3'-dTdT(配列番号3)
前記合成された各siRNAをMCF−7細胞に導入し、12時間培養して、前記細胞をsiRNAが含まれない正常培地で48時間再び培養した後、これらの細胞で発現されるミトコンドリア融合に関与するタンパク質(Mfn1またはMfn2)の発現水準をウエスタンブロット分析によって確認した(図6a)。
図6aは、ミトコンドリア融合に関与するタンパク質( Mfn1またはMfn2)の発現を抑制するsiRNAによる、前記タンパク質の発現抑制を確認した結果を示すウェスタンブロット分析写真である。図6aで示したように、前記siRNAの導入によってミトコンドリア融合に関与するタンパク質(Mfn1またはMfn2)の発現が抑制されることを確認した。
一方、前記合成された各siRNAをMCF−7細胞に導入して12時間培養し、前記細胞をsiRNAが含まれない正常培地で48時間再び培養した後、5μMのドキソルビシンまたは20μMのタモキシフェンを処理して24時間培養した。培養が終了した後、WST−1分析を通じてMCF−7細胞の生存率を比較した(図6b)。この時、対照群としてはドキソルビシンまたはタモキシフェンを処理せず培養した細胞を使用した。
図6bは、ミトコンドリア分裂が誘発された細胞に対するドキソルビシンとタモキシフェンの抗がん活性を比較した結果を示すグラフである。図6bで示したように、ドキソルビシンまたはタモキシフェンが処理されない細胞ではミトコンドリア分裂が誘導された後にも生存率が減少しなかったが、ここにドキソルビシンまたはタモキシフェンを処理した場合には抗がん活性を示し、特に、タモキシフェンに比べてドキソルビシンを処理した場合に、著しく高い水準の抗がん活性を示したことを確認した。また、ミトコンドリア分裂が誘導された場合、Mfn1の発現が抑制された場合より、Mfn2の発現が抑制された場合にドキソルビシンの抗がん活性がさらに増加することを確認した。しかし、タモキシフェンが処理された場合には、各siRNAの処理による抗がん活性に差がないことを確認した。
前記実施例1〜4の結果を総合すると、図7で示したように、PPD類ジンセノサイド化合物に属するC−KまたはPPDはミトコンドリア融合タンパク質に属するMfn2の発現を抑制させ、ミトコンドリアの分裂を促進し、その結果によりミトコンドリアが損傷されることになり、このような状態でミトコンドリア媒介性抗がん活性を示す抗がん剤(ドキソルビシン)をがん細胞に処理すると、損傷されたミトコンドリアの外膜をさらに損傷させ、ミトコンドリアから細胞質へとシトクロム-Cがもっと多く放出されて、このように放出されたシトクロム-Cは、アポトソームを通じた細胞死滅を誘導することになって、結果的にはがん細胞を死滅させることになる。
従って、C−KまたはPPDはミトコンドリア媒介性抗がん活性を示す抗がん剤を複合的に使用する場合、前記抗がん剤の投与量を減少させてより安全な抗がん治療を行うことができることが分かった。

Claims (9)

  1. PPD(protopanaxadiol)、コンパウンド-K(compound-K, C-K)またはその組み合わせを有効成分として含む、ドキソルビシンの抗がん活性を改善、向上または増大させるための抗がん補助剤。
  2. 前記PPDが、下記化学式(1)の構造を有する化合物である、請求項1に記載の抗がん補助剤。
  3. 前記コンパウンド-Kが、下記化学式(2)の構造を有する化合物である、請求項1に記載の抗がん補助剤。
  4. 前記抗がん補助剤は、がん細胞に対して細胞毒性を示さない濃度でがん細胞に処理する場合、ドキソルビシンの抗がん活性を改善、向上または増大させるものである、請求項1に記載の抗がん補助剤。
  5. 前記がん細胞に対して細胞毒性を示さない濃度が、0.1〜10μg/mlである、請求項4に記載の抗がん補助剤。
  6. 前記がん細胞が、乳がん、卵巣がん、大腸がん、肝臓がん、甲状腺がん、胆嚢がん、胆道がん、膵臓がん、前立腺がん、食道がん、子宮頸がん、結腸がん、膀胱がん、中枢神経腫瘍及び脳腫瘍から構成された群から選択されるがん疾患が誘発された細胞である、請求項4に記載の抗がん補助剤。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載の抗がん補助剤及びドキソルビシンを含む、がん疾患治療用薬学的組成物。
  8. 薬学的に許容可能な担体、賦形剤または希釈剤をさらに含むものである、請求項に記載の組成物。
  9. PPD(protopanaxadiol)、コンパウンド-K(compound-K, C-K)またはその組み合わせを有効成分として含む、ドキソルビシンの抗がん活性を改善、向上または増大させるための食品組成物。
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