JP6615749B2 - 移動型x線装置、移動型x線装置の充電方法 - Google Patents

移動型x線装置、移動型x線装置の充電方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6615749B2
JP6615749B2 JP2016512698A JP2016512698A JP6615749B2 JP 6615749 B2 JP6615749 B2 JP 6615749B2 JP 2016512698 A JP2016512698 A JP 2016512698A JP 2016512698 A JP2016512698 A JP 2016512698A JP 6615749 B2 JP6615749 B2 JP 6615749B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
current
mobile
charging
power
ray
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016512698A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2015156224A1 (ja
Inventor
真吾 菱川
薫 山本
正和 岡部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Publication of JPWO2015156224A1 publication Critical patent/JPWO2015156224A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6615749B2 publication Critical patent/JP6615749B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus or devices for radiation diagnosis; Apparatus or devices for radiation diagnosis combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/56Details of data transmission or power supply, e.g. use of slip rings
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus or devices for radiation diagnosis; Apparatus or devices for radiation diagnosis combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/44Constructional features of apparatus for radiation diagnosis
    • A61B6/4405Constructional features of apparatus for radiation diagnosis the apparatus being movable or portable, e.g. handheld or mounted on a trolley
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus or devices for radiation diagnosis; Apparatus or devices for radiation diagnosis combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/46Arrangements for interfacing with the operator or the patient
    • A61B6/461Displaying means of special interest
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus or devices for radiation diagnosis; Apparatus or devices for radiation diagnosis combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/46Arrangements for interfacing with the operator or the patient
    • A61B6/467Arrangements for interfacing with the operator or the patient characterised by special input means
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus or devices for radiation diagnosis; Apparatus or devices for radiation diagnosis combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/54Control of apparatus or devices for radiation diagnosis

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • High Energy & Nuclear Physics (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Human Computer Interaction (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)
  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)

Description

本発明は、移動型X線装置および移動型X線装置の充電方法に関し、特に、充電の利便性が高い移動型X線装置等に関する。
移動型X線装置は、医療施設の内外を移動してX線撮影が可能な装置であり、内部のバッテリに蓄えられた電力を使ってX線撮影を行う。そのため、ユーザは移動型X線装置の使用前に、あらかじめバッテリを充電しておく必要がある。特許文献1には、バッテリの残量がX線撮影に必要な電力量を下回ると、充電可能状態に切り替わり、ユーザにバッテリ残量が少ないことを通知する移動型X線装置が記載される(特許文献1参照)。
特開2012−95715号公報
しかしながら、上記従来技術では、バッテリ残量が少ない移動型X線装置が複数台あった場合に、ユーザがすべての移動型X線装置を充電することは、かなりの作業手順が必要となる問題がある。施設内にはコンセントが十分に整っておらず、複数の移動型X線装置を充電するにはコンセントが足りないということが多々あるからである。また、移動型X線装置の充電に必要な電流量が多いために、コンセントを増やす電源タップの使用は推奨されていない。
本発明は、以上の問題点を鑑みてなされたものであり、複数の移動型X線装置を安全に充電することが可能な移動型X線装置等を提供する。
前述した課題を解決するために、本発明は、内部に充電された電力を利用してX線撮影を行う移動型X線装置であって、外部から入力される電力を少なくとも2つに分配し、前記分配する電力のうち、1つを外部出力回路に接続して外部に電力を出力し、1つを充電回路に接続して電力を充電する電源装置を備え、前記電源装置は、前記入力される電力の電流値を検出する電流検出器と、前記外部出力回路に出力する電力と、前記充電回路に出力する電力の、少なくとも一方を制限する電力制限回路と、前記電流検出器で検出された電流値に基づいて、前記電力制限回路に流れる電流を制御する制御部と、を備えることを特徴とする移動型X線装置である。
本発明により、複数の移動型X線装置を安全に充電することが可能な移動型X線装置等を提供することができる。
移動型X線装置1の概観図 電源装置10の機能および回路の構成を示す図 入力電流の分配と電流の制限を模式的に示す図 第1の実施形態における電源装置10の機能および回路の構成を示す図 外部出力回路50の回路構成を示す図 制御部20の処理を示すフローチャート 3台の移動型X線装置1を接続した場合の入力電流の変化を表したグラフ 連結した3台の移動型X線装置1を模式的に示す図 電力制限回路41を用いた電源装置10の機能および回路の構成を示す図 外部出力回路51の回路構成を示す図 第2の実施形態における電源装置200の機能および回路の構成を示す図 第2の実施形態における制御部20の処理を示すフローチャート 第2の実施形態における3台の移動型X線装置1を接続した場合の入力電流の変化を表したグラフ 第2の実施形態における連結した3台の移動型X線装置1を模式的に示す図 充電の途中で移動型X線装置1のプラグを外した場合の入力電流の変化を表したグラフ 電力制限・充電回路61を用いた電源装置200の機能および回路の構成を示す図 第3の実施形態における電源装置300の機能および回路の構成を示す図 通信用コネクタ19の外観図 第3の実施形態における制御部20の処理を示すフローチャート 第3の実施形態における連結した3台の移動型X線装置1を模式的に示す図 入出力部9での表示例を示す図 電力制限・充電回路61を用いた電源装置400の機能および回路の構成を示す図 第4の実施形態における制御部20の処理を示すフローチャート 第5の実施形態における電源装置500の機能および回路の構成を示す図 第5の実施形態における連結した2台の移動型X線装置1を模式的に示す図
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳細に説明する。
(1 移動型X線装置1)
(1.1 移動型X線装置1の概要)
図1を参照して、本発明に係る移動型X線装置1について説明する。移動型X線装置1は、施設の壁コンセントからバッテリへ充電できるほか、他の移動型X線装置からの充電、および、他の移動型X線装置への充電も可能である。
図1は、移動型X線装置1の概観図である。
移動型X線装置1は、本体2と、X線を発生させるX線部6を有する。X線部6は可動のアーム5および支持柱4に支持されて、本体2とともに車輪つきの台車3上に載せられている。
本体2は入出力部9および電源装置10を備え、このほか移動型X線装置1を稼働するための様々な装置を備えるがそれらの説明はここでは割愛する。
入出力部9は、利用者が各種の情報確認や移動型X線装置1への指示操作を行うための装置であり、例えば、タッチパネル式モニタである。また、液晶パネルなどのディスプレイ装置、キーボード、マウス、入力用ペン、タッチパネルなどを用いてもよい。入出力部9は、電源装置10のバッテリ12(図2参照)の充電状況を表示、または、ユーザから充電の優先順位を受け付ける(第3および第4の実施形態の場合)。
(1.2 電源装置10)
図2を参照して、電源装置10を説明する。電源装置10は、電力を蓄えて、X線撮影および本体2内で利用する電力を供給する装置であり、壁コンセントや外部電源などの電力供給元の電流容量を最大限に利用可能な電源装置である。
電源装置10は、プラグ7、コンセント8、通信部11、バッテリ12、制御部20、電流検出器26および電源回路30を備える。このほか、電源装置10には、X線発生用の電力回路、本体2内の情報処理装置用や台車3の車輪駆動用の電源回路などへの電源供給装置も備えられているが、これには既存の電源供給技術を用いればよく、ここでは説明しない。
プラグ7は、壁コンセントまたは他の移動型X線装置などの外部から電力を取り入れるものである。コンセント8は、電源装置10から外部に電力を出力するものである。通信部11は、連結された他の移動型X線装置と通信を行う(第3および第4の実施形態の場合)。
バッテリ12は、電源装置10から供給された電力を蓄えるものである。なお、蓄電するものはバッテリに限らず、電気二重層コンデンサのような大容量のキャパシタを用いてもよい。電気二重層コンデンサとすることで、電力授受の時間が非常に短時間となる効果がある。
(1.3 制御部20)
制御部20は、電源回路30において電力制限の制御を行う。具体的には電源回路30内の電力制限回路40に流れる電流を制限することで、電力を制御する。制御部20は機能構成として、接続監視部21、優先順位設定部22、制限値取得部23、電力制限信号部24などを備える。
接続監視部21は、プラグ7の壁コンセントまたは他の移動型X線装置との接続の有無を検出する(第3および第4の実施形態)。
優先順位設定部22は、ユーザが入出力部9で指定した優先順位、および、他の移動型X線装置で指定された優先順位を取得し、充電の優先順位を設定する(第3および第4の実施形態)。
制限値取得部23は、記憶部(図示せず)から電流制限値を取得し、取得した電流制限値から、制御部20が制御の切り替えを行うためのしきい値を設定する(第1〜4の実施形態)。
電流制限値は、電源装置10が外部から取得可能な電流量である。壁コンセントから電力を得る場合には、壁コンセントの電流容量(例えば15[A])である。
電流検出器26は、プラグ7から電源回路30に入る電流を検出する。検出された電流値は制御部20に入力される。
制御部20はマイクロコントローラなどの制御装置であるか、または本体2内部の情報処理装置であってもよい。
電力制限信号部24は、スイッチ駆動信号25を半導体スイッチ32に与える(図4を参照)。スイッチ駆動信号25は半導体スイッチ32をON-OFF駆動する信号である。電力制限信号部24は、電流検出器26で検出された入力電流を監視しながら、入力電流が電流制限値を超えないように、スイッチ駆動信号25のON-OFF区間を調整する。
(1.4 電源回路30)
電源回路30はプラグ7から供給された電力を、コンセント8から外部に出力、またはバッテリ12に充電する回路であり、整流回路31、電力制限回路40、外部出力回路50、充電回路60などを備える。
(1.4.1 整流回路31)
整流回路31は交流から直流に電力を変換する回路である。
(1.4.2 電力制限回路40)
電力制限回路40は、制御部20とともに電力制限を行う回路である。電力制限回路40は、半導体スイッチ32、ダイオード33、インダクタ34およびキャパシタ35を組み合わせた、いわゆるチョッパ回路であり、これが電力制限回路40に流れる電流の量を制限することで、電力制限回路40は後段に供給する電力の制限を行う(図4を参照)。
電力制限回路40には、半導体スイッチ32のスイッチ駆動信号25が制御部20から与えられる。
(1.4.3 外部出力回路50)
外部出力回路50は直流を交流に変換する回路である。外部出力回路50は、キャパシタと半導体スイッチSW1〜SW4を備えるインバータ回路と、インバータ回路に接続したインダクタ34とキャパシタ35を備えるフィルタ回路とからなる(図5を参照)。インバータ回路は、インバータ制御回路(図示せず)によって半導体スイッチ32(SW 1 〜SW 4 )をそれぞれON-OFF制御され、商用電源と同様の電力を出力する。
(1.4.4 充電回路60)
充電回路60はバッテリ12を充電する回路であり、整流回路31の出力またはプラグ7から供給された電力をバッテリ12に蓄積するために適した電圧、電流に変換する。
(1.5 電源回路30中の2つの電流経路)
図2中、電源回路30内には各回路間の結線が示されていないが、本発明の発明者らは、各回路を組み合わせて電源回路30中に2つの電流経路を構成し、さらに、2つのうち一方の電流経路にのみ電流制限を行うことで、
・電力供給元の電流容量まで電流を最大限に使ってより早く充電すること
・電力供給元の電流容量を超えずに安全に充電すること
・複数の移動型X線装置1の電源装置どうしを連結した場合に、各移動型X線装置1に充電の優先順位を与えて充電すること
を可能にした。
電力供給元の電流容量まで電流を最大限に使うには、外部出力回路50を経てコンセント8から出力する電流経路と、充電回路60を介してバッテリ12に充電される電流経路とを設け、これら2つの電流経路を並列に接続し、加えて、入力電流の電流値を監視しながら、入力電流が電力供給元の電流容量を超えないように2つの電流経路の電流を制限すればよい。これにより、電力供給元の電流容量を最大限に利用して複数の移動型X線装置を同時に充電できるため、複数の移動型X線装置1を1台ずつ順番に充電する場合と比べて、短時間に充電を完了することができる。
電力供給元の電流容量を超えないようにするには、入力電流の電流値を監視しながら、入力電流が電力供給元の電流容量を超えないように、2つの電流経路で電流を制限すればよい。これにより、供給元の発熱や電流遮断機作動などのトラブルなしに、安全に充電できる。
ここで本発明では、連結した各移動型X線装置1に充電の優先順位を与えるために、電源回路30における一方の電流経路にのみ電流制限を行う。図3を参照して、2つのうち一方の電流経路にのみ電流制限を行った場合の優先順位を説明する。図3は、電流制限値の入力電流が、外部出力電流と充電電流とに分配された状況を模式的に示す。
図3(a)では、外部出力電流が制限されており、外部出力電流を少なくすることで、充電電流を増やすことができる。逆に、図3(b)では、充電電流が制限されており、充電電流を少なくすることで、外部出力電流を増やすことができる。すなわち、2つの電流経路は並列であるから、一方の経路の電流を制限することで、もう一方の経路に優先的に電流を流すことが可能である。
したがって、電源回路30において、
i)外部出力回路50側で電流制限すれば、充電回路60側への電流が優先されるので、バッテリ12への充電が優先される。
ii)充電回路60側で電流制限すれば、外部出力回路50側への電流が優先されるので、コンセント8への出力が優先される。
電源回路30では、電流容量を超えないように、一方の電流経路の電流を制限して、もう一方の電流経路に優先的に多くの電流を流すことにより、早く、安全に、優先順位を与えて充電することが可能である。
しかも、一方の電流経路での電流制限によって、入力電流の全体の電流制限となり、もう一方の電流経路に流れる電流の検出や制限を必要としないので、簡便な回路構成で入力電流の電流制限を実現可能である。
(1.6 移動型X線装置1を連結した場合の充電の優先順位)
上記i)またはii)の電源回路30をもつ移動型X線装置1を連結すると、
i)外部出力回路50側で電流制限した場合(図3(a)を参照)は、直列に接続された移動型X線装置1のうち上流(壁コンセントに近い側)の移動型X線装置1aにおいて優先的に充電が行われる。すなわち、上流の移動型X線装置ほど充電の優先順位が高くなる。なお、このとき移動型X線装置1aから下流(壁コンセントから遠い側)の移動型X線装置1bに供給される外部出力電流は、(外部出力電流)=(入力電流)−(充電電流)、となる。電流制限によって外部出力電流が遮断された場合には、入力電流がすべて充電電流となる。
ii)例えば、充電回路60側で電流制限した場合(図3(b)を参照)は、下流の移動型X線装置に優先的に電流が供給されるので、最下流の移動型X線装置1cにおいて優先的に充電が行われる。すなわち、下流の移動型X線装置ほど充電の優先順位が高くなる。なお、このとき充電回路60に供給される充電電流は、(充電電流)=(入力電流)−(外部出力電流)、となる。電流制限によって充電電流が遮断された場合には、入力電流がすべて外部出力電流となって、充電は行われない。
なお、外部出力回路50側で電流制限した電源回路30では、バッテリ12が満充電(または充電停止)の場合には、充電電流はゼロになるので、入力電流をすべて外部出力電流にすることができる(図3(c)を参照)。
また、充電回路60側で電流制限した電源回路30では、すべての下流の移動型X線装置において満充電(または充電停止)である場合には、外部出力電流がゼロになるので、入力電流をすべて充電電流にすることができる(図3(d)を参照)。
また、移動型X線装置1aのコンセント8から下流の移動型X線装置に供給される電流は、下流の移動型X線装置で消費される電力に依存するので、下流の移動型X線装置で電力消費がなければ、または、下流に移動型X線装置が接続されていなければ、電力制限回路40が外部出力回路50側と充電回路60側のどちらで電流制限を行うかにかかわらず、移動型X線装置1aから外部に供給される電流はゼロになる。
以下に具体的に、電源回路30および制御部20を用いた電源装置10、200、300、400および500の例を、それぞれ第1〜5の実施形態で説明する。
(2 第1の実施形態)
本発明の移動型X線装置1の第1の実施形態を説明する。本実施形態の移動型X線装置1は、ユーザが、稼働を終了した移動型X線装置1から順に充電させたい場合に好適である。本実施形態では、移動型X線装置1の電源装置10には、外部出力回路50側を電流制限した電源回路30が用いられている。
(2.1 電源装置10の概要)
図4を参照して、本発明に係る移動型X線装置1が備える電源装置10について説明する。
電源装置10は前述したように、プラグ7、コンセント8、バッテリ12、制御部20、電流検出器26および電源回路30を備える。
本実施形態では、入出力部9には移動型X線装置1の充電状態が表示される。また、本実施形態では、制御部20の機能構成のうち、制限値取得部23および電力制限信号部24が用いられる。
電源回路30では、プラグ7は整流回路31に接続し、整流回路31の出力は、外部出力回路50側と充電回路60側とに分岐し、これらの回路は並列接続している。電力制限回路40は整流回路31と外部出力回路50との間に接続されている。
(2.2 半導体スイッチ32の動作と充電の優先)
電力制限回路40では、半導体スイッチ32に、制御部20の電力制限信号部24からスイッチ駆動信号25が与えられる。
スイッチ駆動信号25によって半導体スイッチ32がOFFになると、電流経路は遮断されるので外部出力電流は流れない。充電回路60側には制限がないので、プラグ7から供給される電力はすべて充電回路60に流入する。
スイッチ駆動信号25によって半導体スイッチ32がON-OFF駆動されると、外部出力電流は制限されながらも外部出力回路50に流れ、コンセント8から出力される。
このとき、制御部20の制限値取得部23が取得した電流制限値に従って、電流検出器26で検出された入力電流が電流制限値を超えないように、電力制限信号部24がスイッチ駆動信号25を調整して出力する。その結果、充電回路60に充電に必要な電力を供給しつつ、コンセント8から下流の移動型X線装置に電力を供給することができる。このとき、充電回路60に供給される電力と下流の移動型X線装置に供給される電力の和が、プラグ7の電気容量を超えることはない。
したがって、本実施形態の移動型X線装置1を複数台、連結して充電した場合には、電源装置10は上流の移動型X線装置で優先的に充電するように機能する。
(2.3 制御部20の処理の流れ)
制御部20の処理の流れを図6のフローチャートを参照して説明する。
充電の前に、ユーザはプラグ7を他の移動型X線装置のコンセント8または壁コンセント13に接続する。この後、制御部20が充電の制御を行う。
はじめに、制御部20の制限値取得部23は、記憶部(図示せず)から電流制限値ICを取得し、この値からしきい値ILを設定する(ステップS101)。
しきい値ILは、制御部20が処理の切り替えを行うための目安となる値である。例えば、電流制限値ICを商用電源の電流制限値15[A]とした場合には、しきい値ILをICの2%の値である0.3[A]に設定する。
次に、制御部20の電力制限信号部24は、半導体スイッチ32をOFFにして外部出力回路50への電流供給を遮断する(ステップS102)。このときに、電流検出器26で検出された入力電流がしきい値IL以上である場合は(ステップS103のY)、入力電流がすべて充電回路60に供給されて、バッテリ12に充電が行われている状態である。制御部20は、半導体スイッチ32をOFFに維持し、入出力部9に「充電中」を表示する(ステップS104)。
バッテリ12の充電が進んで充電電流が減少すると、入力電流も減少する。入力電流は制限電流値ICまで増加が可能であり、その増加分を外部出力回路50へ供給することが可能である。制御部20の電力制限信号部24は、入力電流の減少を電流検出器26で検出すると(ステップS105のY)、半導体スイッチ32をON-OFF駆動(ステップS106)する。半導体スイッチ32のON-OFF駆動により、外部出力電流は制限されながらも流れはじめる。このとき、電力制限信号部24は、電流検出器26で検出される入力電流が電流制限値ICを超えないように、半導体スイッチ32をONする時間およびOFFする時間を調整したスイッチ駆動信号25を生成して出力する。
ただし、外部出力電流は、下流の移動型X線装置で消費される電力に依存するので、下流の移動型X線装置で電力消費がなければ、または、下流に移動型X線装置が接続されていなければ、半導体スイッチ32をON-OFF駆動しても外部出力電流はゼロになる。なお、半導体スイッチ32をON-OFF駆動し続けても、バッテリ12には充電回路60を介して充電電流が供給され続ける。
さらに充電が進んで、入力電流がしきい値ILより小さくなった場合(ステップS107のY)は、外部出力電流および充電電流のどちらもがごく小さい状態である。したがって、制御部20は入出力部9に「充電完了」を表示し(ステップS108)、処理を終了する。
ステップS103で入力電流がILより小さい場合(ステップS103のN)は、入力電流がごく小さい状態であるが、これには、
(i)プラグ7よりも上流で電流が遮断されている場合、または、
(ii)バッテリ12が満充電であるために充電電流がない場合
がある。ここで、制御部20の電力制限信号部24は、半導体スイッチ32をON-OFF駆動(ステップS109)する。このとき、電力制限信号部24は、電流検出器26で検出される入力電流が電流制限値ICを超えないように、半導体スイッチ32をONする時間およびOFFする時間を調整したスイッチ駆動信号25を生成して出力する。
半導体スイッチ32をON-OFF駆動することによって、入力電流がIL以上流れれば(ステップS110のY)、上流から電流が供給されおり、バッテリ12が満充電であるために、入力電流がすべて外部出力回路50に供給されている状態である。下流に接続された移動型X線装置で充電による電力の消費があることを示す。したがって、制御部20は入出力部9に「充電完了、下流のX線装置が充電中です」を表示する(ステップS111)。
ステップS110で入力電流がILより小さければ(ステップS110のN)、これは、
(i)上流の移動型X線装置で充電中または充電中止のために、下流の移動型X線装置への電流供給が遮断されている状態、または
(ii)バッテリ12が満充電、かつ、下流の移動型X線装置で電力の消費がない(下流に移動型X線装置が接続されていないために電力消費がない場合も含む)ために、移動型X線装置1が電流を必要としない状態である。これらの場合、充電は行われていないので、制御部20は入出力部9に「待機中」を表示する(ステップS112)。
この後、所定時間内に入力電流が流れ始め、入力電流がIL以上になった場合には(ステップS113のY)、これは上流から移動型X線装置1への電流供給が開始されたことを示すので、制御部20はステップS102から処理を行う。
ステップS113で所定時間以内に入力電流がIL以上にならなければ(ステップS113のN)、これは、
(i)上流の移動型X線装置の故障などの理由で電流が移動型X線装置1に供給されない状態、または
(ii)移動型X線装置1および下流の移動型X線装置で、満充電または故障により電流が流れない状態
であるので、制御部20は入出力部9に「充電中止」を表示し(ステップS114)、処理を終了する。なお、所定時間は上流の移動型X線装置の満充電にかかる程度の時間が望ましい。
また、制御部20は、ステップS105で入力電流の減少を検出する代わりに、入力電流が所定の電流値よりも小さくなったことを検出するようにしてもよい。また、制御部20は、ステップS105で入力電流の減少を電流検出器26で検出してから所定時間が経過した後に、入出力部9に「充電完了」を表示するようにしてもよい。所定時間は、充電電流の減少から満充電までにかかる時間であることが望ましい。
また、電圧検出器などを設け、プラグ7が壁コンセント13または上流の移動型X線装置のコンセント8に接続されたことおよびプラグ7が抜かれたことを、制御部20が検出し、処理の開始および終了を行うようにしてもよい。
制御部20が入出力部9に表示する充電状況「待機中」、「充電中」、「充電完了」などは、例えば、図21(a)〜(c)に示すように表示する。充電状況以外に、連結された他の移動型X線装置の状況を表示するようにしてもよい。
(2.4 3台連結した場合の入力電流の変化)
以上のようにして、移動型X線装置1において充電が行われるが、充電が必要な3台の移動型X線装置1を連結した場合について、図7を参照して具体的に説明する。図7(a)、(b)および(c)は、3台の移動型X線装置1a、1b、1cを接続した場合に、各移動型X線装置の電流検出器26で検出される入力電流の変化の例を表したグラフである。
本実施形態の移動型X線装置1を連結した場合、壁コンセント13から近い順、すなわち、上流ほど充電の優先順位が高くなり、移動型X線装置1a、1b、1cの優先順位はそれぞれ、第1位、第2位、第3位となる(図8を参照)。
優先順位第1位の移動型X線装置1aから順に説明する。
(2.4.1 移動型X線装置1a、図7(a))
移動型X線装置1aは充電の優先順位が第1位である。移動型X線装置1aは最も上流に接続されており、コンセント8aからの出力は、移動型X線装置1bに入力される。したがって、移動型X線装置1aの入力電流は、移動型X線装置1aの充電電流と移動型X線装置1bへの出力電流とを足したものである。
半導体スイッチ32がOFFのときには(ステップS102)、外部出力電流は遮断されているから、移動型X線装置1aの入力電流のグラフは充電電流に等しい(実際には電源回路内外で消費される若干の電力があるために、充電電流は入力電流よりも若干少なくなるが、ここでは簡単のため、その差は無視する)。
このとき、しきい値IL以上の入力電流がすべて充電電流となって流れて(ステップS103のY)、「充電中」となる(ステップS104)。
移動型X線装置1aの充電が進み、移動型X線装置1aの充電電流が減ると(時間t1)、半導体スイッチ32がON-OFF駆動される(ステップS106)。時間t1からの半導体スイッチ32のON-OFF駆動によって、外部出力電流は制限されながらも増加していく。しかし、制御部20の制御によって、入力電流は電流制限値ICを超えることはない。
時間t2でバッテリ12が満充電になる。満充電となったt2以降は、入力電流はすべて外部出力電流となる。時間t5で、最も下流の移動型X線装置1cが充電完了するので、出力電流はなくなり、移動型X線装置1aの入力電流もゼロになり(ステップS107のY)、「充電完了」となる(ステップS108)。
(2.4.2 移動型X線装置1b:優先順位第2位、図7(b))
移動型X線装置1bは充電の優先順位が第2位である。移動型X線装置1bのコンセント8bの出力は、移動型X線装置1cのプラグ7cに入力される。したがって、移動型X線装置1bの入力電流のグラフは、移動型X線装置1bの充電電流と、移動型X線装置1cへの出力電流とを足したものである。
上流の移動型X線装置1aが下流に電力を出力し始める時間t1まで、移動型X線装置1bの入力電流はゼロであるので、移動型X線装置1bは「待機中」である(ステップS103のNからステップS112)。
時間t1から入力電流が増えていき(ステップS113のYからステップS103のY)、「充電中」となる(ステップS104)。移動型X線装置1bの充電電流が減り始める時間t3から、半導体スイッチ32がON-OFF駆動される(ステップS105のYからステップS106)。
時間t3からの半導体スイッチ32のON-OFF駆動によって、外部出力電流は制限されながらも増加していく。しかし、制御部20の制御によって、入力電流は電流制限値ICを超えることがない。
時間t4でバッテリ12が満充電になる(ステップS108)。満充電となったt4以降は、入力電流はすべて外部出力電流となり、下流の移動型X線装置1cに出力される。
(2.4.3 移動型X線装置1c:優先順位第3位、図7(c))
移動型X線装置1cは充電の優先順位が第3位である。移動型X線装置1cは最も下流に接続されており、コンセント8cからの出力はないから、移動型X線装置1cの入力電流のグラフは充電電流に等しい。
上流の移動型X線装置1bが下流に電力を出力し始める時間t3まで、移動型X線装置1cの入力電流はゼロであるので、移動型X線装置1cは「待機中」である(ステップS103のNからステップS112)。
時間t3から入力電流が増えていき(ステップS113のYからステップS103のY)、「充電中」となる(ステップS104)。時間t4のときに、半導体スイッチ32がON-OFF駆動される(ステップS105からステップS106)。しかし、半導体スイッチ32がON-OFF駆動されても、下流の移動型X線装置への出力はないので、入力電流はすべて充電電流である。
充電が進んで、時間t5でバッテリ12が満充電になる(ステップS108)。
(2.5 連結充電の効果)
以上説明したように、複数台の移動型X線装置1a,1bおよび1cを電源装置10で連結した場合には、1つの壁コンセント13の電流容量まで電流を最大限に使って、安全に充電することができ、また、移動型X線装置1aを優先的に充電することができる。
移動型X線装置1aの充電が進むにつれ、充電に必要な電力は減少していくため、移動型X線装置1bで充電できる電流が増加していく。移動型X線装置1aから移動型X線装置1bへの出力は制限されているため、動型X線装置1bでの充電時間は単体で充電する場合に比べて長くなるが、やはり、1つの壁コンセント13の電流容量まで電流を最大限に使って、安全に充電を進めることができる。
さらに移動型X線装置1bでの充電が進み、充電に必要な電力が減ってくると、次の移動型X線装置1cでも充電できるようになる。したがって、壁コンセント13から近い移動型X線装置ほど充電を優先的に進めることができる。
上流の移動型X線装置ほど充電が早く始まるので、ユーザは稼働が終了した移動型X線装置1aを壁コンセント13に接続し、次に稼働終了した移動型X線装置1bのプラグ7bを移動型X線装置1aのコンセント8aに接続し、さらに次に稼働終了した移動型X線装置1cのプラグ7cを前の移動型X線装置1bのコンセント8bに接続することで、順に充電を行うことができる。ユーザは移動型X線装置1を連結して充電を開始すれば、以降はプラグ7を差し替えたり、連結を変更したりする作業は不要となり、すべての移動型X線装置を連続的に充電することができるので、利便性が高い。
また、壁コンセントが1つあれば、すべての移動型X線装置を充電できるので、電源タップを用意する必要がなく、利便性が高い。同時に、電源タップを電流容量を超えて使用した場合に懸念される発熱や発煙などのトラブルを防止することができる。
また、本体2におけるプラグ7とコンセント8の位置を、前後、左右など対向する側面どうしに設ければ、移動型X線装置1を並べて、短い充電ケーブルで移動型X線装置1間を接続することが可能である。これにより、ケーブルを収納するスペースが小さくてすみ、移動型X線装置1の小型化と軽量化ができる。また、ケーブルを引き回す距離が短くなるので、充電時に移動型X線装置1の周りが整理・整頓されて、現場での医療活動を効率よく行うことが可能となる。
(2.6 応用例)
電力制限回路は、図9に示すようなサイリスタ(半導体スイッチ)36を用いた電力制限回路41とすることができる。整流回路31は充電回路60側に接続し、整流回路31の出力側に充電回路60を接続する。スイッチ駆動信号25は、電流検出器26で検出された入力電流が電流制限値と等しくなるように、サイリスタSW1〜SW4のON時間を制御する。
電力制限回路41の出力は交流となるため、インバータ回路は不要になる。したがって、図10に示すようなフィルタ回路だけの外部出力回路51にできる。これにより、電源装置10の小型化および電力損失の低減が可能となる。
また、図10に示すようなフィルタ回路だけの外部出力回路51は、コンセント8から直流を出力させたい場合にも用いることができる。電力制限回路40(図4)の出力は直流であるから、この出力をフィルタ回路を介して出力することになる。ただしその場合、安全のため、直流用のコンセントおよびプラグを用いることが望ましい。
また、本実施形態では、コンセント8は複数あってもよい。同じ移動型X線装置1に接続された2台以上の移動型X線装置どうしは優先順位が同位になる。
また、充電の優先順位、充電状態、充電完了までの時間などを入出力部9に表示すれば、利便性がより高まる(図21(e)を参照)。
また、本実施形態では、連結される移動型X線装置は本発明の移動型X線装置であるとして説明したが、末尾に接続される移動型X線装置だけは、従来型の装置であっても、上記のように充電することができる。
(2.7 本実施形態における移動型X線装置、移動型X線装置の充電方法、および電源装置)
本実施形態における移動型X線装置は、内部に充電された電力を利用してX線撮影を行う移動型X線装置1であって、外部(壁コンセント13や他の移動型X線装置のコンセント8)から入力される電力を少なくとも2つに分配し、分配する電力のうち、1つを外部出力回路50、51に出力して外部に電力を出力し、1つを充電回路60に出力して電力を充電する電源装置10を備え、電源装置10は、入力される電力の電流値を検出する電流検出器26と、外部出力回路50、51に分配する電力を制限する電力制限回路40、41と、電流検出器26で検出された電流値に基づいて、電力制限回路40、41に流れる電流を制御する制御部20と、を備えることを特徴とする移動型X線装置1である。
本実施形態の移動型X線装置1によれば、電源装置10中の電源回路30において、外部(壁コンセント13や他の移動型X線装置のコンセント8)から入力される電力が少なくとも2つに分配され、そのうちの1つは電力が外部に出力される外部出力回路50、51に、1つは電力が充電される充電回路60に出力される。このとき、制御部20が、電流検出器26で検出された電流値に基づいて、電力制限回路40、41が外部出力回路50、51に流れる電流を制限するので、外部の電力供給元の電流容量を超えることによる供給元の発熱や電流遮断機作動などのトラブルなしに、安全に充電できる。
また、電力制限回路40、41は、外部出力回路50、51の前段に設けられて、外部出力回路50、51に流れる電流を制限することが望ましい。これにより、充電回路60側への電流が優先されるので、バッテリ12への充電が優先される。
また、充電回路60側での充電が優先的に行われるので、本実施形態の移動型X線装置1を電源装置10で連結して充電を行うと、上流の移動型X線装置1において優先的に充電が行われる。すなわち、上流の移動型X線装置1ほど充電の優先順位を高くして充電できる。
また、電力制限回路40、41は、電流経路に流れる電流を増減させる半導体スイッチ32、36を備え、制御部20は、半導体スイッチ32、36の開閉を制御することが望ましい。これにより、電流経路の遮断と通電が行われる。
また、電源装置10は、外部(壁コンセント13や他の移動型X線装置のコンセント8)から入力される入力電流を少なくとも2つの電流経路に分配し、少なくとも2つの電流経路のうち、第1の電流経路は、外部出力回路50、51に接続して外部出力電流を流し、第2の電流経路は、充電回路60に接続して充電電流を流し、電力制限回路40、41は外部出力電流を制限し、電流検出器26は、入力電流の電流値を検出し、制御部20は、電流検出器26で検出される入力電流の電流値が、外部から入力可能な電流の最大値である電流制限値以下となるように、電力制限回路40、41に流れる外部出力電流を制御することが望ましい。
これにより、入力電流が電力供給元(壁コンセント13や他の移動型X線装置のコンセント8)の電流容量を超えることがないので、供給元の発熱や電流遮断機作動などのトラブルなしに、安全に充電できる。
また、本実施形態における移動型X線装置1の充電方法は、外部(壁コンセント13や他の移動型X線装置のコンセント8)から入力される電力を少なくとも2つに分配し、分配する電力のうち、1つを外部出力回路50、51に接続して外部に電力を出力し、1つを充電回路60に接続して電力を充電する電源装置10を有し、内部に充電された電力を利用してX線撮影を行う移動型X線装置1の充電方法であって、入力される電力の電流値を検出する電流検出ステップ(ステップS105)と、電流検出ステップで検出された電流値に基づいて、外部出力回路50、51に出力する電力を制限する電力制限ステップ(ステップS106)と、を含むことを特徴とする移動型X線装置1の充電方法である。
また、電力制限ステップ(ステップS106)は、電流検出ステップ(ステップS105)で検出された電流値が、外部から入力可能な電流の最大値である電流制限値以下となるように、外部出力回路50、51に出力される電流を制限することが望ましい。
また、本実施形態における電源装置10は、外部(壁コンセント13や他の移動型X線装置のコンセント8)から入力される電力を少なくとも2つに分配し、分配する電力のうち、1つを外部出力回路50、51に接続して外部に電力を出力し、1つを充電回路60に接続して電力を充電する電源装置10であって、入力される電力の電流値を検出する電流検出器26と、外部出力回路50、51に出力する電力を制限する電力制限回路40、41と、電流検出器26で検出された電流値に基づいて、電力制限回路40、41に流れる電流を制御する制御部20と、を備えることを特徴とする電源装置10である。
(3.第2の実施形態)
本発明の移動型X線装置1の第2の実施形態を説明する。本実施形態の移動型X線装置1は、ユーザが、壁コンセント13から遠い移動型X線装置ほど早く充電完了させたい場合に好適である。本実施形態では、電源装置200には充電回路60側を電流制限した電源回路30が用いられている。
(3.1 電源装置200)
図11を参照して、本発明に係る移動型X線装置1が備える電源装置200について説明する。
電源装置200は、第1の実施形態の電源装置と同様に、プラグ7、コンセント8、バッテリ12、制御部20、電流検出器26および電源回路30を備えるが、電源回路30の回路構成に違いがある。
本実施形態では、電源回路30はプラグ7の後段でコンセント8側と充電回路60側の2つに分岐している。コンセント8はプラグ7の後段に直接に接続する。一方、充電回路60側は、プラグ7の後段に整流回路31が接続し、整流回路31の出力側に電力制限回路40および充電回路60が接続する。
電力制限回路40は第1の実施形態と同様の構成である。本実施形態でも、制御部20の機能構成のうち、制限値取得部23および電力制限信号部24が用いられ、電力制限回路40の半導体スイッチ32に、制御部20の電力制限信号部24からスイッチ駆動信号25が与えられる。
(3.2 半導体スイッチ32の動作と外部出力の優先)
スイッチ駆動信号25によって半導体スイッチ32がOFFになると、電流経路は遮断されるので充電電流は流れない。コンセント8側には制限がないので、下流の移動型X線装置で必要な電流がプラグ7から入力電流として供給され、この入力電流はすべてコンセント8に流入する。
スイッチ駆動信号25によって半導体スイッチ32がON-OFF駆動されると、充電電流は制限されながらも充電回路60に流れ、バッテリ12が充電される。
このときのON-OFF信号は、第1の実施形態の場合と同様に、制御部20の制限値取得部23が取得した電流制限値に従って、電流検出器26で検出された入力電流が電流制限値を超えないように、電力制限信号部24によって調整されている。その結果、下流の移動型X線装置で必要な電力を供給しつつ、充電回路60に電力を供給することができる。このとき、コンセント8から下流の移動型X線装置に供給される電力と充電回路60に供給される電力の和が、プラグ7の電気容量を超えることはない。
したがって、本実施形態の移動型X線装置1を複数台、連結して充電した場合には、電源装置200は下流に接続された移動型X線装置に優先的に電力を出力するように機能する。
(3.3 制御部20の処理の流れ)
制御部20の処理の流れを図12のフローチャートを参照して説明する。
充電の前に、ユーザはプラグ7を他の移動型X線装置のコンセント8または壁コンセント13に接続する。この後、制御部20が充電の制御を行う。
はじめに、制御部20の制限値取得部23は、記憶部(図示せず)から電流制限値ICを取得し、この値から第1のしきい値IHおよび第2のしきい値ILを設定する(ステップS201)。
第1のしきい値IHおよび第2のしきい値ILは、制御部20が処理の切り替えを行うための目安となる値である。例えば、電流制限値ICを商用電源の電流制限値15[A]とした場合に、しきい値IHをICの98%である14.7[A]に、しきい値ILをICの2%の値である0.3[A]に設定する。
次に、制御部20の電力制限信号部24は、半導体スイッチ32をOFFにする(ステップS202)。このときに、電流検出器26で検出された入力電流がしきい値IHより大きい場合は(ステップS203のY)、電流制限値I c に近い入力電流が、下流の移動型X線装置に供給されており、移動型X線装置での消費分はないので、充電を開始せずに、制御部20は入出力部9に「待機中」を表示する(ステップS204)。
下流の移動型X線装置で消費電力が減少すると、入力電流も減少する。入力電流は電流制限値I C まで増加が可能であり、その増加分を充電回路60へ供給することが可能である。制御部20の電力制限信号部24は、入力電流がしきい値IH以下になったことを電流検出器26で検出すると(ステップS205のY)、半導体スイッチ32をON-OFF駆動し、制御部20は入出力部9に「充電中」を表示する(ステップS206)する。
半導体スイッチ32のON-OFF駆動により、充電電流は制限されながらも流れはじめる。このとき、電力制限信号部24は、電流検出器26で検出される入力電流が電流制限値ICを超えないように、半導体スイッチ32をONおよびOFFする時間を調整したスイッチ駆動信号25を生成して出力する。
さらに充電が進んで、入力電流がしきい値ILより小さくなった場合(ステップS207のY)は、外部出力電流および充電電流のどちらもがごく小さい状態である。したがって、制御部20は入出力部9に「充電完了」を表示し(ステップS208)、処理を終了する。
ステップS203で入力電流がしきい値I H より小さく(ステップS203のN)かつ、しきい値ILより小さい場合(図示なし)は、入力電流がごく小さい状態であるが、これには、
(i)プラグ7よりも上流で電流が遮断されている場合、または、
(ii)下流の移動型X線装置で電力消費がないか、下流に移動型X線装置が接続されていない場合がある。ここで、制御部20の電力制限信号部24は、半導体スイッチ32をON-OFF駆動(ステップS209)する。このとき、電力制限信号部24は、電流検出器26で検出される入力電流が電流制限値ICを超えないように、半導体スイッチ32をONおよびOFFする時間を調整したスイッチ駆動信号25を生成して出力する。
半導体スイッチ32をON-OFF駆動することによって、入力電流がIL以上流れれば(ステップS210のY)、上流から電流が供給されおり、下流の移動型X線装置で電力消費がないか、下流に移動型X線装置が接続されていないために(上記(ii)の状態)、入力電流がすべて充電回路60に供給されている状態である。したがって、制御部20は入出力部9に「充電中」を表示する(ステップS211)。
ステップS210で入力電流がILより小さければ(ステップS210のN)、これは、
(i)プラグ7よりも上流で移動型X線装置1への電流供給が遮断されている状態、または
(ii)バッテリ12が満充電、かつ、下流の移動型X線装置で電力の消費がない(下流に移動型X線装置が接続されていないために電力消費がない場合も含む)ために、移動型X線装置1が電流を必要としない状態
である。これらの場合、充電は行われていないので、制御部20は入出力部9に「待機中」を表示する(ステップS212)。
この後、所定時間内に入力電流が流れ始め、入力電流がIL以上になった場合には(ステップS213のY)、これは上流から移動型X線装置1への電流供給が開始されたことを示すので、制御部20はステップS202から処理を行う。
ステップS213で所定時間以内に入力電流がIL以上にならなければ(ステップS213のN)、これは、
(i)上流の移動型X線装置の故障などの理由で電流が移動型X線装置1に供給されない状態、または
(ii)移動型X線装置1および下流の移動型X線装置で、満充電または故障により電流が流れない状態
であるので、制御部20は入出力部9に「充電中止」を表示し(ステップS112)、処理を終了する。
(3.4 3台連結した場合の入力電流の変化)
以上のようにして、移動型X線装置1において充電が行われるが、充電が必要な3台の移動型X線装置1を連結した場合について、図13を参照して具体的に説明する。図13(a)、(b)および(c)は、3台の移動型X線装置1a、1b、1cを直列に接続した場合に、各移動型X線装置の電流検出器26で検出される入力電流の変化の例を表したグラフである。
本実施形態の移動型X線装置1は連結した場合に、壁コンセント13から遠い順、すなわち、下流ほど充電の優先順位が高くなり、移動型X線装置1a、1b、1cの優先順位はそれぞれ、第3位、第2位、第1位となる(図14を参照)。
優先順位第1の移動型X線装置1cから順に説明する。
(3.4.1 移動型X線装置1c、図13(c))
移動型X線装置1cは充電の優先順位が第1位である。移動型X線装置1cは最も下流に接続されており、コンセント8cからの出力はないから、移動型X線装置1cの入力電流は充電電流に等しい(実際には電源回路内外で消費される若干の電力があるために、充電電流は入力電流よりも若干少なくなるが、ここでは簡単のため、その差は無視する)。
半導体スイッチ32がOFFのとき(ステップS202)には、充電電流は遮断されているから、入力電流はゼロ、すなわち、しきい値ILより小さい(ステップS203のN)。次に、半導体スイッチ32がON-OFF駆動されると(ステップS209)、しきい値IL以上の入力電流が流れて(ステップS210のY)充電が開始され、「充電中」となる(ステップS211)。
移動型X線装置1cの充電が進んで充電電流が減少してくると電流検出器26で検出される入力電流も減少し、時間t2のときにバッテリ12が満充電になると、入力電流値がしきい値ILより小さくなって(ステップS207)、「充電完了」となる(ステップS208)。
(3.4.2 移動型X線装置1b、図13(b))
移動型X線装置1bは充電の優先順位が第2位である。移動型X線装置1bのコンセント8bの出力は、移動型X線装置1cのプラグ7cに入力される。したがって、移動型X線装置1bの入力電流のグラフは、移動型X線装置1bの充電電流と、移動型X線装置1cへの出力電流とを足したものである。
半導体スイッチ32がOFFのとき(ステップS202)には、充電電流は遮断されているから、入力電流は下流の移動型X線装置1cへの出力電流を示している。下流の移動型X線装置1cにはしきい値I H 以上の電流が出力されているので、移動型X線装置1bの入力電流はしきい値I H 以上である(ステップS203のY)。したがって、「待機中」となる(ステップS204)。
下流の移動型X線装置1cの充電が進んで外部出力電流が減少しはじめると、移動型X線装置1bの入力電流も減少しはじめる。時間t1で移動型X線装置1bの入力電流がしきい値IH以下になると(ステップS205のY)、半導体スイッチ32がON-OFF駆動され、「充電中」となる(ステップS206)。時間t1からの半導体スイッチ32のON-OFF駆動によって、充電電流は制限されながらも増加していく。しかし、制御部20の制御によって、入力電流は電流制限値ICを超えることはない。
時間t2以降は、下流の移動型X線装置1cへの出力はないから、グラフの入力電流はすべて充電電流を示す。やがて、移動型X線装置1bの充電が進み、時間t4のときにバッテリ12が満充電になると、入力電流値がしきい値ILより小さくなって(ステップS207)、「充電完了」となる(ステップS208)。
(3.4.3 移動型X線装置1a、図13(a))
移動型X線装置1aは充電の優先順位が第3位である。移動型X線装置1aのコンセント8aからの出力は、移動型X線装置1bに入力される。したがって、移動型X線装置1aの入力電流のグラフは、移動型X線装置1bへの出力電流と、移動型X線装置1aの充電電流を足したものである。
半導体スイッチ32がOFFのとき(ステップS202)には、充電電流は遮断されているから、入力電流は下流の移動型X線装置1bへの出力電流を示している。下流の移動型X線装置1bにはしきい値IL以上の電流が出力されているので、移動型X線装置1aの入力電流はしきい値I H 以上である(ステップS203のY)。したがって、「待機中」となる(ステップS204)。
下流の移動型X線装置1bの充電が進んで外部出力電流が減少しはじめると、移動型X線装置1aの入力電流も減少しはじめる。時間t3で移動型X線装置1aの入力電流がしきい値IH以下になると(ステップS205のY)、半導体スイッチ32はON-OFF駆動され、「充電中」となる(ステップS206)。時間t3からの半導体スイッチ32のON-OFF駆動によって、充電電流は制限されながらも増加していく。しかし、制御部20の制御によって、入力電流は電流制限値ICを超えることはない。
時間t4以降は、下流の移動型X線装置1bへの出力はないから、グラフの入力電流はすべて充電電流を示す。やがて、移動型X線装置1aの充電が進み、時間t5のときにバッテリ12が満充電になると、入力電流値がしきい値ILより小さくなって(ステップS207)、「充電完了」となる(ステップS208)。
(3.4.4 移動型X線装置1cの接続が断たれた場合の入力電流の変化)
ここで、最も下流の移動型X線装置1cが、充電の途中で時間t1より前にプラグ7cを外された場合を図15を参照して説明する。
移動型X線装置1cのプラグ7cが外されると、当然に移動型X線装置1cの入力電流はゼロになる(図15(c))。これと同時に、移動型X線装置1bでは(図15(b))、下流の移動型X線装置1cへの電流供給がなくなるから、移動型X線装置1bの入力電流がしきい値I H 以下になる(ステップS205のY)。そして、それまで「待機中」であった移動型X線装置1bは、半導体スイッチ32がON-OFF駆動され、「充電中」となる(ステップS206)。やがて、移動型X線装置1bの充電が進み、バッテリ12が満充電になると、入力電流値がしきい値ILより小さくなって(ステップS207)、「充電完了」となる(ステップS208)。
なお、最下流の移動型X線装置1cの下流に、さらに移動型X線装置を追加して接続した場合には、追加された移動型X線装置が優先的に充電されることになる。この場合、上流の移動型X線装置が充電中であると、充電中の移動型X線装置は充電を中止して「待機中」となり、追加された移動型X線装置の充電電流が減少してから、再び充電を開始するように制御部20が制御を行うことが望ましい。
(3.5 連結充電の効果)
以上説明したように、複数台の移動型X線装置1a,1bおよび1cを電源装置10で連結した場合には、1つの壁コンセント13の電流容量まで電流を最大限に使って、安全に充電することができる。また、最下流の移動型X線装置1cを優先的に充電することができる。
移動型X線装置1cの充電が進むにつれ、充電に必要な電力は減少していくため、移動型X線装置1bで充電できる電流が増加していく。移動型X線装置1bでの充電電流は制限されているため、動型X線装置1bの充電時間は、単体で充電した場合に比べて長くなるが、1つの壁コンセント13の電流容量まで電流を最大限に使って、かつ、安全に、充電を進めることができる。加えて、複数の移動型X線装置の連続的な充電を、ユーザの手を煩わすことなく、自動で行うことができる。
さらに移動型X線装置1bでの充電が進み、充電に必要な電力が減ってくると、移動型X線装置1aの充電が自動的に開始される。このように、壁コンセント13から遠い移動型X線装置ほど充電を優先的に進めることができる。
下流の移動型X線装置ほど充電が早く完了するので、ユーザは末端の移動型X線装置から使用することができる。このことは、ユーザが充電完了した移動型X線装置を使用場所まで移動する際に、他の移動型X線装置を移動させたり、他の移動型X線装置のプラグをつなぎかえたりする作業を行わなくて済むので、回診の準備を円滑に進めることができる。
充電ケーブルの取り外しの手間が最も少ない最下流の装置が優先的に充電されていることから、急遽、移動型X線装置が必要となった場合にも、ユーザが各移動型X線装置の充電状態を意識せずに、すぐに最下流の移動型X線装置1を移動して使用できるので、本実施形態の移動型X線装置は非常に利便性が高い。
また、充電中である末端の移動型X線装置を接続から切り離しても、新たに末端となった1つ上流の移動型X線装置ですぐに充電が始まるので、次に充電完了となる移動型X線装置を早く得ることができ、加えて、このときにユーザが充電の管理を行う必要はないから、本実施形態の移動型X線装置は非常に利便性が高い。
また、第1の実施形態と同様に、電源タップを用意する必要がなく、また、充電ケーブルを短くすることができる。また、充電ケーブルが短くなることによって、ケーブルを収納するスペースが小さくてすみ、移動型X線装置1の小型化と軽量化ができる。また、ケーブルの引き回す距離が短くなるので、現場での医療活動を効率よく行うことが可能となる。
(3.6 応用例)
また、図16に示すように、電力制限回路と充電回路の機能を兼ねる電力制限・充電回路61を用いてもよい。電力制限・充電回路61は充電電流を検出する電流検出器26を備える。制御部20の電力制限信号部24は、プラグ7の入力電流値が電流制限値を超えないように、かつ、充電電流がバッテリ12の許容電流値を超えないように、半導体スイッチ32のON-OFF駆動を行い、充電電流を制御する。
これにより、バッテリの発熱を抑制してバッテリを長寿命化できる。また、電力制限・充電回路61は電力制限回路を兼ねるので、電源回路30を小型化でき、電力損失を抑制することができる。
なお、本実施形態では、電流制限値ICから、しきい値IHおよびILを設定し、この値に従って制御部20の処理の切り替えを行ったが、入力電流値の増減により制御部20の処理を切り替えるようにしてもよい。
(3.7 本実施形態における移動型X線装置、移動型X線装置の充電方法、および電源装置)
本実施形態における移動型X線装置は、内部に充電された電力を利用してX線撮影を行う移動型X線装置1であって、外部(壁コンセント13や他の移動型X線装置のコンセント8)から入力される電力を少なくとも2つに分配し、分配する電力のうち、1つをコンセント8側に分配して外部に電力を出力し、1つを充電回路60に分配して電力を充電する電源装置200を備え、電源装置200は、入力される電力の電流値を検出する電流検出器26と、充電回路60に分配する電力を制限する電力制限回路40と、電流検出器26で検出された電流値に基づいて、電力制限回路40に流れる電流を制御する制御部20と、を備えることを特徴とする移動型X線装置1である。
本実施形態の移動型X線装置1によれば、電源装置200中の電源回路30において、外部(壁コンセント13や他の移動型X線装置のコンセント8)から入力される電力が少なくとも2つに分配され、そのうちの1つは電力が外部に出力されるコンセント8に、1つは電力が充電される充電回路60に分配される。このとき、制御部20が、電流検出器26で検出された電流値に基づいて、電力制限回路40が充電回路60に流れる電流を制限するので、外部の電力供給元(壁コンセント13や他の移動型X線装置のコンセント8)の電流容量を超えることによる供給元の発熱や電流遮断機作動などのトラブルなしに、安全に充電できる。
また、充電回路60で電流の量の制限を行えば、入力された電力全体の制限となり、コンセント8側での電流検出や電流の制限を必要としないので、簡便な回路構成で充電することができる。
また、電力制限回路40は、充電回路60の前段に設けられて、充電回路60に流れる電流を制限することが望ましい。これにより、コンセント8側への電流が優先されるので、コンセント8への出力が優先される
また、外部への出力が優先的に行われるので、本実施形態の移動型X線装置1を電源装置200で連結して充電を行うと、下流の移動型X線装置1に優先的に電流が供給されるので、最下流の移動型X線装置1cにおいて優先的に充電が行われる。すなわち、下流の移動型X線装置1ほど充電の優先順位を高くして充電できる。
また、電力制限回路40は、電流経路に流れる電流を増減させる半導体スイッチ32を備え、制御部20は、半導体スイッチ32の開閉を制御することが望ましい。これにより、電流経路の遮断と通電が行われる。
また、電源装置200は、外部(壁コンセント13や他の移動型X線装置のコンセント8)から入力される入力電流を少なくとも2つの電流経路に分配し、少なくとも2つの電流経路のうち、第1の電流経路は、コンセント8に接続して外部出力電流を流し、第2の電流経路は、充電回路60に接続して充電電流を流し、電力制限回路40は、充電電流を制限し、電流検出器26は、入力電流の電流値を検出し、制御部20は、電流検出器26で検出される入力電流の電流値が、外部から入力可能な電流の最大値である電流制限値以下となるように、電力制限回路40に流れる充電電流を制御することが望ましい。
これにより、入力電流が電力供給元(壁コンセント13や他の移動型X線装置のコンセント8)の電流容量を超えることがないので、供給元の発熱や電流遮断機作動などのトラブルなしに、安全に充電できる。
また、本実施形態における移動型X線装置1の充電方法は、外部(壁コンセント13や他の移動型X線装置のコンセント8)から入力される電力を少なくとも2つに分配し、分配する電力のうち、1つをコンセント8に接続して外部に電力を出力し、1つを充電回路60に接続して電力を充電する電源装置200を有し、内部に充電された電力を利用してX線撮影を行う移動型X線装置1の充電方法であって、入力される電力の電流値を検出する電流検出ステップ(ステップS205)と、電流検出ステップで検出された電流値に基づいて、充電回路60に出力する電力を制限する電力制限ステップ(ステップS206)と、を含むことを特徴とする移動型X線装置1の充電方法である。
また、電力制限ステップ(ステップS206)は、電流検出ステップ(ステップS205)で検出された電流値が、外部から入力可能な電流の最大値である電流制限値以下となるように、充電回路60に分配される電流を制限することが望ましい。
また、本実施形態における電源装置200は、外部(壁コンセント13や他の移動型X線装置のコンセント8)から入力される電力を少なくとも2つに分配し、分配する電力のうち、1つをコンセント8に接続して外部に電力を出力し、1つを充電回路60に接続して電力を充電する電源装置200であって、入力される電力の電流値を検出する電流検出器26と、充電回路60に出力する電力を制限する電力制限回路40と、電流検出器26で検出された電流値に基づいて、電力制限回路40に流れる電流を制御する制御部20と、を備えることを特徴とする電源装置200である。
(4 第3の実施形態)
本発明の移動型X線装置1の第3の実施形態を説明する。本実施形態の移動型X線装置1は、ユーザが、優先順位を指定して充電する場合に好適である。本実施形態では、電源装置300には他の移動型X線装置内の電源装置と通信し、充電の優先順位を設定する機能を備える。
(4.1 電源装置300)
図17に電源装置300を示す。本発明に係る移動型X線装置1が備える電源装置300について説明する。
電源装置300は、前述の電源装置200(第2の実施形態、図11を参照)と同様に、バッテリ12、制御部20、電流検出器26および電源回路30を備える。さらに、電源装置300は、通信機能として、プラグ17およびコンセント8に設けられた通信用コネクタ19(図18を参照)を備える。プラグ17およびコンセント8は通信部11に接続する。
また、本実施形態では、制御部20は、接続監視部21、優先順位設定部22、制限値取得部23および電力制限信号部24を有する。
(4.1.1 接続監視部21)
接続監視部21は、壁コンセント13または他の移動型X線装置との接続を検出する。接続が検出されると、他の移動型X線装置内の電源装置と通信が行われ、電源装置どうしで情報がやり取りされる。ただし、壁コンセントなどの通信用コネクタを備えていない一般のコンセントにプラグ17が接続された場合には、通信用コネクタ19は機能しない。
(4.1.2 優先順位設定部22)
また、電源装置300は、充電優先順位を設定する機能として、制御部20に優先順位設定部22を備える。優先順位設定部22は、ユーザが入出力部9で指定した優先順位、および、他の移動型X線装置で指定された優先順位を取得し、充電の優先順位を設定する。
(4.2 制御部20の処理の流れ)
制御部20の処理の流れを図19のフローチャートを参照して説明する。
充電の準備のために、ユーザはプラグ17をコンセント8または施設の壁コンセント13に接続して連結し、各移動型X線装置について希望する充電優先順位を入出力部9から入力する(図21(d)を参照)。この後、制御部20が充電の制御を行う。
はじめに、制御部20の接続監視部21は、プラグ17が他の移動型X線装置のコンセント8または壁コンセント13に接続されたことを検出すると(ステップS301のY)、制御部20の優先順位設定部22は、ユーザによって入力された充電の優先順位を入出力部9から取得する(ステップS302)。
優先順位は他の移動型X線装置と互いに送受信され、得られた優先順位から優先順位設定部22は各移動型X線装置の優先順位を設定する(ステップS303)。優先順位は数字の小さい順で決定され、飛び番号があっても構わない。複数の移動型X線装置に同じ番号が入力されている場合には、接続の末端に近いほうの優先順位を高くするなど、規則を予め設定しておく。
次に、制御部20の制限値取得部23が、優先順位が1つ上位の移動型X線装置についての電流制限値と入力電流値との差(1つ上位の出力電流の上限値)を受信し、この出力電流の上限値を電流制限値とする(ステップS304)。この電流制限値を超えないように、制御部20の電力制限信号部24はスイッチ駆動信号25を生成して半導体スイッチ32をON-OFF駆動し、バッテリを充電する(ステップS305)。
次に、制御部20は電流制限値と入力電流の電流値との差(本装置の出力電流の上限値)を算出し、優先順位が1つ下位の移動型X線装置に送信する(ステップS306)。
充電中に、移動型X線装置が追加して接続されたり、接続を切り離されたりなど、接続されている移動型X線装置に増減があった場合には(ステップS307のY)、制御部20の接続監視部21がこれらを検出して、充電を停止し、優先順位をリセットする(ステップS308)。その後、制御部20はステップS302から再び処理を行う。
(4.3 3台連結した場合の電流制限値)
以上のようにして、移動型X線装置1において充電が行われるが、充電が必要な3台の移動型X線装置1を連結した場合について、図20を参照して具体的に説明する。図20は、3台の移動型X線装置1a、1b、1cを直列に接続した場合の、各装置の通信、電流制限値および充電電流値を模式的に示したものである。
移動型X線装置1a、1b、1cはそれぞれ、優先順位第3位、第1位、第2位である場合を考える(ステップS303)。
優先順位第1位である移動型X線装置1bは、商用電源の電流制限値、例えば15[A]を電流制限値とする(ステップS304)。
移動型X線装置1bは、電流制限値15[A]を超えないように充電する。ここでは、充電電流を10[A]とすると、電流制限をする必要がない(ステップS305)。
移動型X線装置1bは、電流制限値15Aと充電電流10Aの差(移動型X線装置1bの出力電流値の上限値27b、5A)を算出し、移動型X線装置1cに送信する(ステップS306)。
優先順位第2位である移動型X線装置1cは、移動型X線装置1bの出力電流値の上限値27b(5A)を電流制限値とする(ステップS304)。移動型X線装置1cの電流制限値は5Aであるので、例えば、移動型X線装置1cの充電電流が当初に10Aに必要とされていても、電流制限により、実際の充電電流は4.8Aに抑えられる(ステップS305)。
移動型X線装置1bは、電流制限値5Aと充電電流4.8Aの差(移動型X線装置1cの出力電流値の上限値27c、0.2A)を算出し、移動型X線装置1aに送信する(ステップS306)。
優先順位第3位である移動型X線装置1aは、上限値27cが充電動作のための電流値の下限(IL)を下回っているため、充電を行わない。その結果、移動型X線装置1aのプラグ17からコンセント8aに、移動型X線装置1b、1cの充電電流を合わせた14.8[A](=10[A]+4.8[A])が流れる。したがって、壁コンセント13の出力する電流が15[A]以下に抑えられて、移動型X線装置1b、1c、1aの優先順位で安全に充電が行われる。
なお、充電電流値の上限値は優先順位に従って予め設定してもよく、例えば、第1位は12[A]、第2位は3[A]、第3位以降は0[A]のように設定したり、第1位のみ商用電源の電流制限値で充電したりするように設定してもよい。
(4.4 連結充電の効果)
以上説明したように、複数台の移動型X線装置1a,1bおよび1cを電源装置300で連結した場合には、1つの壁コンセント13の電流容量まで電流を最大限に使って、かつ、安全に、ユーザにより指定された移動型X線装置の優先順位に従って、充電を進めることができる。例えば、使用頻度が高い移動型X線装置について充電優先順位を「最優先」として、ユーザが入出力部9で選択すれば(図21(d))、ユーザはプラグを接続する順序を気にせずに、この移動型X線装置を優先して充電することができ、計画的に移動型X線装置を使用することが可能である。
また、バッテリ容量が小さい移動型X線装置を高い優先順位に選択すれば、充電完了までの時間が短いので、充電完了した移動型X線装置を早く準備することができ、移動型X線装置の稼働率を上げることが可能である。
接続されている移動型X線装置に増減があった場合には、優先順位が再設定されて充電が始まるので、このときにユーザが充電の管理を行う必要はないから、本実施形態の移動型X線装置は非常に利便性が高い。
したがって、本実施形態では、ユーザが充電優先順位を意識せずに複数の移動型X線装置を接続しても、希望の優先順位どおりに充電を行うことができ、利便性が高い。
(4.5 応用例)
また、図22の電源回路30のように、電力制限回路と充電回路の機能を電力制限・充電回路61を用いてもよい。これにより、電源回路を小型化でき、電力損失を抑制することができる。
なお、本実施形態では、プラグ17とコンセント8に通信用コネクタ19を内蔵し、有線による接続検出と通信を行ったが、接続検出をプラグの電位検出やセンサーで行い、通信を無線通信で行うようにしてもよい。
(4.6 本実施形態における移動型X線装置、移動型X線装置の充電方法、および電源装置)
本実施形態における移動型X線装置、移動型X線装置の充電方法、および電源装置は、第2の実施形態で説明したのと同様の作用効果を奏する。
また、本実施形態における制御部20は、充電の際に他の移動型X線装置との接続を検出する接続監視部21と、接続監視部21が接続を検出した場合に、接続された各電源装置300で行われる充電の優先順位を設定する優先順位設定部22と、優先順位が1つ上位の移動型X線装置1が出力する出力電流の上限値を受信し、受信した上限値を電流制限値とする制限値取得部23と、をさらに備え、電流制限値と入力電流の電流値との差である出力電流の上限値を算出し、優先順位が1つ下位の移動型X線装置1に算出した上限値を送ることが望ましい。
これにより、ユーザにより指定された充電の優先順位に従って、充電を進めることができる。接続されている移動型X線装置に増減があった場合には、優先順位が再設定されて充電が始まるので、このときにユーザが充電の管理を行う必要はないから、本実施形態の移動型X線装置は非常に利便性が高い。
また、本実施形態における移動型X線装置1の充電方法は、他の移動型X線装置との接続を検出する接続検出ステップ(S301)と、接続が検出された場合に、接続された各電源装置300で行われる充電の優先順位を設定する優先順位設定ステップ(S303)と、優先順位が1つ上位の移動型X線装置1が出力する出力電流の上限値を受信し、受信した上限値を電流制限値とする制限値取得ステップ(S304)と、電流制限値と入力電流の電流値との差である出力電流の上限値を算出し、優先順位が1つ下位の移動型X線装置に算出した上限値を送信するステップ(S306)と、をさらに含むことが望ましい。
(5 第4の実施形態)
本発明の移動型X線装置の第4の実施形態を説明する。本実施形態の移動型X線装置は、複数台の移動型X線装置1を連結し、各移動型X線装置の装置情報、例えば、撮影のオーダ数等の稼働予定やバッテリの容量等の性能に合わせて自動的に優先順位を決定し、充電する場合に好適である。
本実施形態では、移動型X線装置に第3の実施形態で説明した電源装置300(図17)を利用することができる。制御部20の優先順位設定部22は、各移動型X線装置の装置情報を取得し、充電の優先順位を設定する機能を有する。
(5.1 制御部20の処理の流れ)
制御部20の処理の流れを図23のフローチャートを参照して説明する。
充電の準備のために、ユーザは第3の実施形態と同様に移動型X線装置を連結する。各移動型X線装置には、充電完了後に行う予定の撮影の数(以降、オーダ数と呼ぶ)が装置情報として記憶部(図示せず)に予め登録されている。この後、制御部20が各移動型X線装置のオーダ数に従って充電の制御を行う。なお、オーダ数が多い移動型X線装置ほど、充電を早く終わらせる必要があるので、充電の優先順位を高くする。
はじめに、制御部20の接続監視部21は、プラグ17が他の移動型X線装置のコンセント8または壁コンセント13に接続されたことを検出する(ステップS401のY)。さらに、プラグ17が施設の壁コンセント13に接続されたことを検出すると(ステップS402のY)、移動型X線装置は通信ホストとなり、制御部20は装置情報であるオーダ数を記憶部(図示せず)から取得し、他の移動型X線装置のオーダ数を受信する(ステップS403)。
制御部20の優先順位設定部22は、オーダ数の多い移動型X線装置を優先して各優先順位を設定し、他の移動型X線装置に優先順位を送信する(ステップS404)。なお、複数の移動型X線装置に同じオーダ数が登録されている場合には、接続の末端に近いほうの優先順位を高くするなど、規則を予め設定しておく。
一方、ステップS402で、プラグ17が他の移動型X線装置のコンセント8に接続された場合には(ステップS402のN)、制御部20は通信クライアントとなり、装置情報であるオーダ数を記憶部(図示せず)から取得し、通信ホストの移動型X線装置にオーダ数を送信する(ステップS405)。その後、通信ホストの移動型X線装置から優先順位を受信する(ステップS406)。
以降のステップS407〜S412は、第3の実施形態のステップS305〜S309(図19を参照)と同様の処理が行われる。ステップS412で充電を停止し、優先順位をリセットした後には、制御部20はステップS402から再び処理を行う。
(5.2 連結充電の効果)
以上のようにして、本実施形態の移動型X線装置は、装置情報をもとに設定された充電の優先順位に従って、充電を進めることができる。例えば、移動型X線装置が自動的に優先順位を設定するモード(図21(d)の表示例における「おまかせ」)をユーザが入出力部9で選択すれば、移動型X線装置の稼働予定に最適な順番で充電することができる。
オーダ数の多い移動型X線装置を優先して充電する設定にすれば、オーダ数の多い装置ほど早く充電が完了して早く装置を使用できる。したがって、優先順位を考慮するなどのユーザの作業手順を減らすとともに、移動型X線装置の稼働率を向上させることができる
この他に、充電の優先順位を決定するための装置情報には、バッテリの残量、装置の使用回数、オーダの予約状況、使用場所(病室、処置室など)までの距離、回診の開始時間などがある。
バッテリの残量が少ない装置の優先順位を高くすることで、バッテリ不足で使用できない移動型X線装置から優先的に充電することができる。
また、使用回数が少ない移動型X線装置ほど優先順位を高くすることで、複数の移動型X線装置の間で使用回数を均一化することができる。これによって、X線管球やバッテリなどの消耗品の消耗が、特定の移動型X線装置でのみ進むことを防止でき、移動型X線装置の寿命を延ばすことができる。
また、本実施形態の移動型X線装置には電源装置300のほか、電源装置400(図22)を用いてもよい。
(5.3 本実施形態における移動型X線装置、移動型X線装置の充電方法、および電源装置)
本実施形態における移動型X線装置、移動型X線装置の充電方法、および電源装置は、第3の実施形態で説明したのと同様の作用効果を奏する。
また、本実施形態における移動型X線装置1の充電方法は、他の移動型X線装置との接続を検出する接続検出ステップ(S401)と、接続が検出された場合に、接続された各電源装置300で行われる充電の優先順位を設定する優先順位設定ステップ(S404)と、優先順位が1つ上位の移動型X線装置1が出力する出力電流の上限値を受信し、受信した上限値を電流制限値とする制限値取得ステップ(S407)と、電流制限値と入力電流の電流値との差である出力電流の上限値を算出し、優先順位が1つ下位の移動型X線装置に算出した上限値を送信するステップ(S409)と、をさらに含むことが望ましい。
(6 第5の実施形態)
本発明の移動型X線装置の第5の実施形態を説明する。本実施形態の移動型X線装置1は、複数の移動型X線装置1の間で電力を授受する場合に好適である。
(6.1 電源装置500)
図24に電源装置500を示す。電源装置500は、前述の電源装置10(第1の実施形態、図4を参照)と同様の電力制限回路40、充電回路制御部520および充電回路60を備える。充電回路60は降圧チョッパ回路を構成している。
(6.2 2台連結時の電源回路30の働き)
移動型X線装置1aのプラグ7aがコンセントに接続していない状態で、コンセント8aに移動型X線装置1bのプラグ7bが接続している場合には、電力が移動型X線装置1aから移動型X線装置1bに供給される(図25を参照)。
具体的には、移動型X線装置1aのバッテリ12の電力は、インダクタ34と半導体スイッチ32を介して電力制限回路40に供給される。
コンセント8aおよびプラグ7bを経由して移動型X線装置1bに電力が供給されると、充電回路60に電力が入力される。充電回路60は、充電に適切な電圧電流をバッテリに供給する。これにより、移動型X線装置1bの充電回路60に供給された電力を、移動型X線装置1bのバッテリ12に充電することができる。
(6.3 連結充電の効果)
以上のようにして、本実施形態の移動型X線装置は、接続した複数の移動型X線装置の間で電力を授受することができる。このような充電機能は、特に以下のような場合に大いに役立つ。
2台の移動型X線装置を使って回診している最中に、一方の移動型X線装置のバッテリの残量が少なくなって、X線撮影ができない状態となった場合には、他方の移動型X線装置のバッテリの残量に余裕があれば、上記の方法で電力の不足を補い、両方の移動型X線装置を使用することができるようになる。
これまでであれば、一方の移動型X線装置の使用を中止せざるを得なかったが、本実施形態の移動型X線装置を用いれば、2台での回診を継続することができるので、回診に必要な時間を半分にすることができる。この機能は災害地などの充電環境が不十分な状況では非常に役立つ。
また、バッテリが枯渇し、移動型X線装置が電動走行できなくなった場合には、バッテリの残量に余裕がある移動型X線装置を用意し、この移動型X線装置から電力を供給することで、枯渇したバッテリに充電して電動走行が可能となる。
移動型X線装置は、X線管球やバッテリといった非常に重い部品が多数搭載されているため、電動走行ができない状態での移動が困難である。充電ケーブルが届く範囲にコンセントがない場合には、複数の人で装置を押して動かす必要があるが、本実施形態の移動型X線装置を用いれば、バッテリが枯渇しても、ユーザが一人で対処することができ、診療業務に与える影響を少なくすることができる。
また、本実施形態では、コンセント8は複数あってもよく、複数台の移動型X線装置を接続してもよい。
なお、上記の第1〜5の実施形態で説明した各電源装置10、200、300、400、および500は、移動型X線装置以外のX線装置用に用いることができる。例えば、回診用または健診用に自動車に搭載したX線装置用電源装置として用いてもよい。この場合は、撮影場所に近い施設のコンセントから電力を得ることができるので、電源として発動発電機を自動車に搭載する必要がない。したがって、ユーザによる準備が簡略化され、利便性が高まる。
また、上記の実施形態では、移動型X線装置を3台連結して充電する場合を具体的に説明したが、本発明においては連結する移動型X線装置の台数は制限されない。2台の連結でも本発明の効果が発揮される。また、電源装置10、200、300、400、および500をX線装置から取り出し、複数台連結して充電しても同様に本発明の効果が発揮される。
また、第3の実施形態において、プラグ17とコンセント8に通信用コネクタ19を内蔵し、有線による接続検出と通信を行う実施形態を説明し、その応用例として、接続検出をプラグの電位検出やセンサーで行い、通信を無線通信で行う例を説明したが、内部に充電された電力を利用してX線撮影を行う移動型X線装置であって、外部から入力される電力を少なくとも2つに分配し、前記分配する電力のうち、1つを外部出力回路に分配して外部に電力を出力し、1つを充電回路に分配して電力を充電する、電源装置を備え、電源装置は、入力される電力の電流値を検出する電流検出器と、外部出力回路に分配する電力と、充電回路に分配する電力の、少なくとも一方を制限する電力制限回路と、電流検出器で検出された電流値に基づいて、電力制限回路に流れる電流を制御する制御部と、を備え、制御部は、充電の際に他の移動型X線装置との接続を検出する接続監視部と、接続監視部が接続を検出した場合に、接続された各電源装置で行われる充電の優先順位を設定する優先順位設定部と、外部から入力可能な電流の最大値である電流制限値を記憶部から取得するか、または他の移動型X線装置から電流制限値を受信した場合にはいずれか小さい方の電流制限値を電流制限値として取得する制限値取得部と、をさらに備え、前記電流制限値と前記電流検出器で検出される電流値との差である、優先順位が1つ下位の移動型X線装置が外部から入力可能な電流の最大値である電流制限値を算出し、優先順位が1つ下位の移動型X線装置に前記算出した電流制限値を送ることを特徴とする移動型X線装置、としてもよい。
こうすることで、個々の移動型X線装置はそれぞれ外部から入力可能な電流の最大値である電流制限値を取得し、それぞれ電流制限値を超えないように外部から充電する事ができるので、複数の壁コンセント13に、複数の移動型X線装置をそれぞれ接続し、充電の優先順位を設定し、電力供給元の電流容量を超えないように、複数の壁コンセント13から供給される電流の総和を確認しながら充電する、ことが可能な移動型X線装置を提供することができる。
以上、添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、移動型X線装置の充電方法として有用であり、特に、複数の移動型X線装置を安全に充電することが可能な移動型X線装置を提供する。
1、1a、1b、1c 移動型X線装置、2 本体、3 台車、4 支持柱、5 アーム、6 X線部、7、7a、7b、7c プラグ、8、8a、8b、8c コンセント、9、9a、9b、9c 入出力部、10 電源装置、11 通信部、12 バッテリ、13 壁コンセント、17 プラグ、19 通信用コネクタ、20 制御部、21 接続監視部、22 優先順位設定部、23 制限値取得部、24 電力制限信号部、25 スイッチ駆動信号、26 電流検出器、30 電源回路、31 整流回路、32 半導体スイッチ、33 ダイオード、34 インダクタ、35 キャパシタ、36 半導体スイッチ、40、41 電力制限回路、50、51 外部出力回路、60 充電回路、61 電力制限・充電回路、200、300、400、500 電源装置、520 充電回路制御部

Claims (8)

  1. 内部に充電された電力を利用してX線撮影を行う移動型X線装置であって、
    外部から入力される電力を少なくとも2つに分配し、前記分配する電力のうち、1つを外部出力回路に接続して外部に電力を出力し、1つを充電回路に接続して電力を充電する電源装置を備え、
    前記電源装置は、前記入力される電力の電流値を検出する電流検出器と、前記外部出力回路に出力する電力と、前記充電回路に出力する電力の、少なくとも一方を制限する電力制限回路と、前記電流検出器で検出された電流値に基づいて、前記電力制限回路に流れる電流を制御する制御部とを備え、
    前記電源装置は、
    外部から入力される入力電流を少なくとも2つの電流経路に分配し、
    前記分配された電流経路のうち、
    第1の電流経路は、前記外部出力回路に接続して外部出力電流を流し、
    第2の電流経路は、前記充電回路に接続して充電電流を流し、
    前記電力制限回路は、前記外部出力電流と、前記充電電流の、少なくとも一方を制限し、
    前記電流検出器は、前記入力電流の電流値を検出し、
    前記制御部は、
    充電の際に他の移動型X線装置との接続を検出する接続監視部と、
    前記接続監視部が接続を検出した場合に、接続された各移動型X線装置の電源装置で行われる充電の優先順位を設定する優先順位設定部と、
    優先順位が1つ上位の移動型X線装置が出力する外部出力電流の上限値を受信し、前記受信した上限値を電流制限値とする制限値取得部とを備え、
    前記制御部は、
    前記電流検出器で検出される前記入力電流の電流値が、外部から入力可能な電流の最大値である電流制限値以下となるように、前記電力制限回路に流れる前記外部出力電流と、前記充電電流の、少なくとも一方を制御し、
    前記電流制限値と前記入力電流の電流値との差である外部出力電流の上限値を算出し、優先順位が1つ下位の移動型X線装置に前記算出した上限値を送る
    ことを特徴とする移動型X線装置。
  2. 前記電力制限回路は、前記外部出力回路の前段に設けられて、前記外部出力回路に流れる電流を制限する
    ことを特徴とする請求項1の移動型X線装置。
  3. 前記電力制限回路は、前記充電回路の前段に設けられて、前記充電回路に流れる電流を制限する
    ことを特徴とする請求項1の移動型X線装置。
  4. 前記電力制限回路は、前記電力制限回路に流れる電流を増減させる半導体スイッチを備え、
    前記制御部は、前記半導体スイッチの開閉を制御する
    ことを特徴とする請求項1の移動型X線装置。
  5. 前記電力制限回路は、前記外部出力回路に流れる電流を制限し、
    前記充電回路は、前記充電回路に流れる電流を制限するとともに、バッテリを充電する
    ことを特徴とする請求項1の移動型X線装置。
  6. 外部から入力される電力を少なくとも2つに分配し、前記分配する電力のうち、1つを外部出力回路に接続して外部に電力を出力し、1つを充電回路に接続して電力を充電する電源装置を有し、内部に充電された電力を利用してX線撮影を行う移動型X線装置の充電方法であって、
    前記入力される電力の電流値を検出する電流検出ステップと、
    前記電流検出ステップで検出された電流値に基づいて、前記外部出力回路に出力する電力と、前記充電回路に出力する電力の、少なくとも一方を制限する電力制限ステップと、
    他の移動型X線装置との接続を検出する接続検出ステップと、
    接続が検出された場合に、接続された各移動型X線装置の電源装置で行われる充電の優先順位を設定する優先順位設定ステップと、
    優先順位が1つ上位の移動型X線装置が出力する外部出力電流の上限値を受信し、前記受信した上限値を電流制限値とする制限値取得ステップと、
    前記電流制限値と前記電流検出ステップで検出された電流値との差である外部出力電流の上限値を算出し、優先順位が1つ下位の移動型X線装置に前記算出した上限値を送信するステップと、
    を含むことを特徴とする移動型X線装置の充電方法。
  7. 前記電力制限ステップは、前記電流検出ステップで検出された電流値が、外部から入力可能な電流の最大値である電流制限値以下となるように、前記外部出力回路に流れる電流と、前記充電回路に流れる電流の、少なくとも一方を制限する
    ことを特徴とする請求項6に記載の移動型X線装置の充電方法。
  8. 内部に充電された電力を利用してX線撮影を行う移動型X線装置であって、
    外部から入力される電力を少なくとも2つに分配し、前記分配する電力のうち、1つを外部出力回路に接続して外部に電力を出力し、1つを充電回路に接続して電力を充電する電源装置を備え、
    前記電源装置は、
    前記入力される電力の電流値を検出する電流検出器と、
    前記外部出力回路に出力する電力と、前記充電回路に出力する電力の、少なくとも一方を制限する電力制限回路と、
    前記電流検出器で検出された電流値に基づいて、前記電力制限回路に流れる電流を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    充電の際に他の移動型X線装置との接続を検出する接続監視部と、
    前記接続監視部が接続を検出した場合に、接続された各移動型X線装置の電源装置で行われる充電の優先順位を設定する優先順位設定部と、
    外部から入力可能な電流の最大値である電流制限値を記憶部から取得するか、または他の移動型X線装置から電流制限値を受信した場合にはいずれか小さい方の電流制限値を電流制限値として取得する制限値取得部と、をさらに備え、
    前記電流制限値と前記電流検出器で検出される電流値との差である、優先順位が1つ下位の移動型X線装置が外部から入力可能な電流の最大値である電流制限値を算出し、優先順位が1つ下位の移動型X線装置に前記算出した電流制限値を送る
    ことを特徴とする移動型X線装置。
JP2016512698A 2014-04-07 2015-04-03 移動型x線装置、移動型x線装置の充電方法 Active JP6615749B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014078695 2014-04-07
JP2014078695 2014-04-07
PCT/JP2015/060598 WO2015156224A1 (ja) 2014-04-07 2015-04-03 移動型x線装置、移動型x線装置の充電方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2015156224A1 JPWO2015156224A1 (ja) 2017-04-13
JP6615749B2 true JP6615749B2 (ja) 2019-12-04

Family

ID=54287800

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016512698A Active JP6615749B2 (ja) 2014-04-07 2015-04-03 移動型x線装置、移動型x線装置の充電方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US10278668B2 (ja)
JP (1) JP6615749B2 (ja)
CN (1) CN106132303B (ja)
WO (1) WO2015156224A1 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6145899B2 (ja) * 2015-07-16 2017-06-14 富士フイルム株式会社 放射線画像撮影装置
JP6134992B2 (ja) * 2015-07-31 2017-05-31 富士フイルム株式会社 放射線照射装置
JP6695224B2 (ja) * 2016-07-06 2020-05-20 富士フイルム株式会社 放射線照射装置
JP6674180B2 (ja) * 2016-07-26 2020-04-01 富士フイルム株式会社 放射線照射装置
US9992853B2 (en) * 2016-08-03 2018-06-05 Samsung Electronics Co., Ltd. Mobile X-ray apparatus including a battery management system
KR101857796B1 (ko) * 2016-08-03 2018-06-20 삼성전자주식회사 모바일 엑스선 장치
US11166695B2 (en) * 2018-04-09 2021-11-09 Carestream Health, Inc. Learning system and method for mobile radiography power management
KR102175457B1 (ko) * 2019-02-27 2020-11-06 원광대학교산학협력단 3상 전원식 전원공급 커넥터 및 조향 인터페이스 모듈을 갖는 컴퓨터 단층촬영 장치
CN113541286A (zh) * 2020-04-20 2021-10-22 台达电子企业管理(上海)有限公司 移动式x射线机的自适应供电方法及高压发生装置

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU4408296A (en) 1994-11-28 1996-06-19 Analogic Corporation Ups for medical imaging system
JP4612832B2 (ja) 2004-12-03 2011-01-12 キヤノン株式会社 放射線撮影装置及びその制御方法
US7696722B2 (en) * 2007-03-30 2010-04-13 General Electric Company Battery powered X-ray detector power system and method
JP2011172906A (ja) * 2010-01-29 2011-09-08 Fujifilm Corp 放射線画像撮影装置、放射線画像撮影システム及び放射線画像撮影装置の電力供給方法
US9168016B2 (en) * 2010-01-29 2015-10-27 Fujifilm Corporation Radiographic image capturing apparatus, radiographic image capturing system, and method of supplying electric power to radiographic image capturing apparatus
JP2012029844A (ja) * 2010-07-30 2012-02-16 Fujifilm Corp 移動電源車及び電力供給方法
JP2013027654A (ja) * 2011-07-29 2013-02-07 Fujifilm Corp 放射線検出装置、放射線撮影装置及び移動型放射線画像撮影装置
IN2014DN07684A (ja) * 2012-03-21 2015-05-15 Toyota Motor Co Ltd
JP2013221211A (ja) 2012-04-19 2013-10-28 Jfe Steel Corp 連続焼鈍炉の炉温制御にかかるpid制御器の設計方法ならびにpid制御器、および連続焼鈍炉の炉温制御方法
EP3195439B1 (en) * 2014-09-18 2018-11-07 Ergotron, Inc. Electrical load management system and method

Also Published As

Publication number Publication date
US10278668B2 (en) 2019-05-07
CN106132303B (zh) 2019-05-28
US20170020480A1 (en) 2017-01-26
CN106132303A (zh) 2016-11-16
JPWO2015156224A1 (ja) 2017-04-13
WO2015156224A1 (ja) 2015-10-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6615749B2 (ja) 移動型x線装置、移動型x線装置の充電方法
JP5548894B2 (ja) 電気自動車の充電装置
US9056553B2 (en) Methods and systems for charging an electric vehicle
JP5647057B2 (ja) 充電装置、充電制御ユニット及び充電制御方法
KR101455550B1 (ko) 차량의 충전 제어 장치
JP5900249B2 (ja) 電力供給システム
EP2842195B1 (en) Mobile cart and power system therfor
WO2016051722A1 (ja) 蓄電装置、制御装置、蓄電システム、蓄電装置の制御方法および制御プログラムを格納した非一時的なコンピュータ可読媒体
JP2015073431A (ja) 充電装置、充電制御ユニット及び充電制御方法
WO2014208561A1 (ja) 充電状態管理方法、充電状態管理装置およびプログラム
JP2016532268A (ja) ヒートトレースシステムのセンサへの給電
CN110114180B (zh) 混合焊接系统和便携式混合焊接模块
US20190255996A1 (en) Vehicle and method of notifying charging information of vehicle
JP5506888B2 (ja) 充放電制御装置
KR20150053226A (ko) 배터리 열 관리를 위한 가상 셀
JP2019097332A (ja) 車両及び電力制御システム
JP2016063717A (ja) 蓄電システム
JP6665374B2 (ja) 車両電力管理装置
JP2013183588A (ja) 電気車両の充放電装置、充放電制御プログラムおよび記録媒体
CN113767545B (zh) 供电装置及其网络
JP6038069B2 (ja) 電気自動車用充放電装置
JP5697114B2 (ja) 電子機器および電子機器システム
JP2015231289A (ja) 充電システム、及び充電式車両
JPWO2016035160A1 (ja) 回診用x線撮影装置
JP6145777B2 (ja) 電力変換装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170309

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20171031

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20171107

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180312

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190319

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190514

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191023

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191106

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6615749

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250