JP6615140B2 - データ収録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、データ収録装置に関する。
センサから出力されるアナログ信号であるセンサ信号をデジタル値に変換してメモリに記録するデータ収録装置が知られている。例えば、特許文献1には、外部から供給されるトリガ信号を検出した場合に、信号入力手段により入力された信号を記憶手段に記録するデータ収録装置が記載されている。
また、アナログ回路ブロック、アナログ・デジタル変換器、メモリ、CPU、通信インターフェース等を1チップ化し、且つ内部回路が変更可能に構成された集積回路が知られている(例えば、非特許文献1、非特許文献2)。
特開2005−274223号公報
Smart Analog MCU (RL78/G1E)、[online]、[平成27年9月2日検索]、インターネット<URL: http://japan.renesas.com/products/smart_analog/smart_analog_mcu/index.jsp> PSoC 5LP: CY8C58LP Family Datasheet、[online]、平成27年7月15日、[平成27年9月2日検索]、インターネット<URL: http://japan.cypress.com/file/45906/download>
非特許文献1及び2に開示されているような集積回路のように、複数の回路ブロックを1チップ化することで、装置の小型化を図ることが可能となる。しかしながら、1チップ内に多くの機能要素が含まれているため、個々の要素の数や容量は小さく、故に個々の機能要素は一般的な処理機能を保持するにとどまり、データ収録装置としてのデータ収録の多様な機能を構成することや多チャンネル化が困難である。また、あらゆる機能を1チップに収容した場合には、データ収録容量の拡大、すなわちメモリ容量の拡大やメモリ素子の増設に柔軟に対応することが困難である。さらに、通信の高速化や省電力化等の通信仕様を変更したい場合に柔軟に対応することが困難である。また、非特許文献2に記載のような回路構成が可変な集積回路においては、集積回路の内部の細部素子にもプログラム可能なスイッチ素子等による冗長性が付与され、その結果、回路面積及び消費電力が増大する。
一方、装置の小型化を図るべく、例えば、ロジック部をアナログ回路と同一の半導体チップに形成した場合には、データ記録制御のロジック構成及び外部装置との間での通信制御のロジック構成が固定となり、多様なニーズに対応することが困難となる場合がある。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、装置の小型化と多様なデータ収録ニーズに合わせた装置構成の融通性、拡張性との両立を図ることができるデータ収録装置を提供することを目的とする。
本発明に係るデータ収録装置は、センサから出力されるセンサ信号を増幅するアンプ、及び前記アンプによって増幅された前記センサ信号をデジタル値に変換するアナログ・デジタル変換器を集積した集積回路が形成された第1の半導体チップと、前記第1の半導体チップとは別体として構成され、前記デジタル値の記録を制御する記録制御ロジック回路、及び外部装置との間の通信を制御する通信制御ロジック回路を集積した集積回路が形成された第2の半導体チップと、前記第1の半導体チップ及び前記第2の半導体チップとは別体として構成され、且つ前記記録制御ロジック回路による制御の下で前記デジタル値が記録されるメモリが形成された第3の半導体チップと、前記記録制御ロジック回路に指令を与える中央演算処理装置と、を含み、前記記録制御ロジック回路及び前記通信制御ロジック回路のうち、少なくとも前記記録制御ロジック回路のロジック構成がプログラム可能である
前記通信制御ロジック回路のロジック構成がプログラム可能であることが好ましい。
前記中央演算処理装置は、前記第1の半導体チップ、前記第2の半導体チップ及び前記第3の半導体チップとは別体として構成された第4の半導体チップに形成されていてもよい。この場合、前記第1の半導体チップ、前記第2の半導体チップ、前記第3の半導体チップ及び前記第4の半導体チップの少なくとも1つが基板の一方の面に搭載され、残りの半導体チップが存在する場合には、残りの半導体チップが前記基板の他方の面に搭載されていてもよい。若しくは、前記第1の半導体チップ、前記第2の半導体チップ、前記第3の半導体チップ及び前記第4の半導体チップの少なくとも1つが基板の内層に設けられ、残りの半導体チップが存在する場合には、残りの半導体チップが前記基板の表面に搭載されていてもよい。
また、前記第1の半導体チップ、前記第3の半導体チップ及び前記第4の半導体チップが基板の表面及び内層に積層されて設けられていてもよく、この場合、前記第4の半導体チップが、前記第1の半導体チップと同一の表面もしくは同一の層を含む前記基板の内層に設けられていてもよい。または、前記第4の半導体チップが前記第3の半導体チップと同一の表面もしくは同一の層を含む前記基板の内層に設けられていてもよい。
また、前記第1の半導体チップ、前記第2の半導体チップ、前記第3の半導体チップ及び前記第4の半導体チップが基板の表面及び内層に積層されて設けられていてもよく、この場合、前記第2の半導体チップ及び前記第4の半導体チップが、前記第1の半導体チップと同一の表面もしくは同一の層を含む前記基板の内層に設けられていてもよい。または、前記第2の半導体チップ及び前記第4の半導体チップが前記第3の半導体チップと同一の表面もしくは同一の層を含む前記基板の内層に設けられていてもよい。
また、前記第1の半導体チップ、前記第2の半導体チップ、前記第3の半導体チップ及び前記第4の半導体チップが、互いに重なり部を有して積層するように、前記第1の半導体チップ、前記第2の半導体チップ、前記第3の半導体チップ及び前記第4の半導体チップの少なくとも1つが基板の内層に設けられ、残りの半導体チップが存在する場合には、残りの半導体チップが前記基板の表面に搭載されていてもよい。この場合、前記第1の半導体チップ、前記第2の半導体チップ、前記第3の半導体チップ及び前記第4の半導体チップの積層方向と交差する平面方向において、アナログ信号が伝送される領域、デジタル信号が伝送される領域及び電源電力が伝送される領域が区画されていてもよい。
また、前記中央演算処理装置は、前記第2の半導体チップに形成されていてもよい。この場合、前記第1の半導体チップ、前記第2の半導体チップ、前記第3の半導体チップの少なくとも1つが基板の内層に設けられ、残りの半導体チップが存在する場合には、残りの半導体チップが前記基板の表面に搭載されていてもよい。
また、前記第1の半導体チップ、前記第2の半導体チップ、前記第3の半導体チップが基板の表面及び内層に積層されて設けられ、前記第2の半導体チップが、前記第1の半導体チップと同一の表面もしくは同一の層を含む前記基板の内層に設けられていてもよい。または、前記第2の半導体チップが、前記第3の半導体チップと同一の表面もしくは同一の層を含む前記基板の内層に設けられている
本発明に係るデータ収録装置は、前記通信制御ロジック回路による制御の下で前記外部装置と通信を行う通信モジュールを更に含み得る。この場合、前記第1の半導体チップ、前記第2の半導体チップ、前記第3の半導体チップ、前記中央演算処理装置及び前記通信モジュールが単一の基板に搭載されていてもよい。また、前記第1の半導体チップ、前記第2の半導体チップ、前記第3の半導体チップ及び前記中央演算処理装置が第1の基板に搭載され、前記通信モジュールが前記第1の基板とは異なる第2の基板に搭載されていてもよい。
また、前記記録制御ロジック回路は、前記中央演算処理装置からの指令に基づいて、前記アナログ・デジタル変換器から供給される前記デジタル値を、前記メモリを介することなく前記通信制御ロジック回路を介して前記外部装置に送信してもよい。また、前記記録制御ロジック回路は、前記中央演算処理装置からの指令に基づいて、前記アナログ・デジタル変換器から供給される前記デジタル値の、前記メモリに対する記録制御と、前記外部装置に対する送信制御とを並行して行うとともに、前記送信制御を前記記録制御に対して優先して行ってもよい。
本発明によれば、装置の小型化と多様なデータ収録ニーズに合わせた装置構成の融通性、拡張性との両立を図ることが可能となる。
本発明の実施形態に係るデータ収録装置の概略の構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るデータ収録装置の回路構成の一例を示す回路ブロック図である。 本発明の実施形態に係る計装アンプ、ローパスフィルタ、マルチプレクサ及びAD変換器の電源構成を示す回路ブロック図である。 本発明の実施形態に係る計装アンプ、ローパスフィルタ、マルチプレクサ及びAD変換器の特性、機能または動作に関する設定変更を実現するための構成を示す回路ブロック図である。 本発明の実施形態に係るデータ収録装置の回路構成の一例を示す回路ブロック図である。 本発明の実施形態に係るデータ収録装置の回路構成の一例を示す回路ブロック図である。 本発明の他の実施形態に係るデータ収録装置の概略の構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るデータ収録装置の配線基板内における電気配線の領域区分の一例を示す平面図である。 本発明の他の実施形態に係るデータ収録装置の概略の構成を示す斜視図である。 本発明の他の実施形態に係るデータ収録装置の概略の構成を示す斜視図である。 本発明の他の実施形態に係るデータ収録装置の概略の構成を示す斜視図である。 本発明の他の実施形態に係るデータ収録装置の回路構成の一例を示す回路ブロック図である。 本発明の他の実施形態に係るデータ収録装置の概略の構成を示す斜視図である。 本発明の他の実施形態に係るデータ収録装置の概略の構成を示す斜視図である。 本発明の他の実施形態に係るデータ収録装置の概略の構成を示す斜視図である。 本発明の他の実施形態に係るデータ収録装置の概略の構成を示すブロック図である。 本発明の他の実施形態に係るデータ収録装置の概略の構成を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態の一例を、図面を参照しつつ説明する。なお、各図面において同一または等価な構成要素及び部分には同一の参照符号を付与し、重複する説明は適宜省略する。
[第1の実施形態]
以下、本発明の実施形態の一例を、図面を参照しつつ説明する。なお、各図面において同一または等価な構成要素及び部分には同一の参照符号を付与している。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るデータ収録装置100の概略の構成を示す斜視図である。データ収録装置100は、配線基板1上に搭載されたAFE(Analog Front End)10、ロジック回路300、RF(Radio Frequency)通信モジュール41、UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)42、CPU(Central Processing Unit)50及びメモリ60を含んで構成されている。
上記の各構成部品のうち、AFE10、ロジック回路300、CPU50及びメモリ60は、それぞれ、別々の半導体チップで構成され、モールド樹脂で覆われていないチップ状態で配線基板1に搭載されている。AFE10、ロジック回路300、CPU50及びメモリ60は、それぞれ、機械的ストレス及び熱的ストレスからこれらを保護するための樹脂等からなる保護膜で覆われていてもよい。RF通信モジュール41及びUART42は、AFE10、ロジック回路300、CPU50及びメモリ60を構成する各半導体チップとは別体のパッケージ部品として構成され、配線基板1に搭載されている。なお、RF通信モジュール41及びUART42は、モールド樹脂で覆われていないチップ状態であってもよい。また、本実施形態では、AFE10、ロジック回路300、RF通信モジュール41、UART42及びCPU50は、配線基板1の第1の基板面S1aに搭載され、AFE10、ロジック回路300、RF通信モジュール41、UART42及びCPU50よりも面積の大きいメモリ60は、配線基板1の第1の基板面S1aとは反対側の第2の基板面S1bに搭載されている。
AFE10、ロジック回路300、RF通信モジュール41、UART42、CPU50及びメモリ60は、それぞれ、配線基板1との接合面に形成されたバンプを介して配線基板1に接続されている。配線基板1は、単層または多層の配線層を有し、配線基板1に搭載された各構成部品は、配線基板1に形成された配線を介して互いに電気的に接続されている。なお、配線基板1に搭載された各構成部品間の接続をワイヤによって行ってもよい。あるいは、それぞれのチップ端子部に配線基板1の配線が直接接続されてもよい。
図2は、データ収録装置100の回路構成の一例を示す回路ブロック図である。なお、図2において、データ収録装置100に接続される複数のセンサ12がデータ収録装置100とともに示されている。
データ収録装置100は、センサ12から出力されるセンサ信号をデジタル値に変換してメモリ60に記録し、外部装置(例えば、データ収録装置100に通信可能に接続されたパーソナルコンピュータ)からの要求に応じてメモリ60に記録したセンサ信号値を外部装置に送信する機能を主な機能として有する。データ収録装置100に接続されるセンサ12として、圧力センサ、加速度センサ、変位センサ、電圧センサ等のあらゆるセンサを使用することが可能である。
AFE10は、計装アンプ21、ローパスフィルタ22、マルチプレクサ23、アナログ・デジタル変換器(以下、AD変換器と称する)24を単一の半導体チップに集積した集積回路である。AFE10には、一例として、16個のセンサ信号の入力チャンネルを有し、16個のセンサ12を接続することが可能である。複数のセンサ12の各々から出力されたセンサ信号は、センサ信号入力用のポート91を介してAFE10に入力される。
計装アンプ21、ローパスフィルタ22は、それぞれ、16個のセンサ12の各々に対応して設けられている。計装アンプ21の各々は、対応するセンサ12から出力されるセンサ信号を増幅する。ローパスフィルタ22は、計装アンプ21によって増幅された対応するセンサ信号から高周波成分(ノイズ)を除去する。なお、センサ信号から高周波成分が問題とならない場合には、ローパスフィルタ22を省略してもよい。
マルチプレクサ23及びAD変換器24は、4つの入力チャンネル毎に1つずつ設けられている。マルチプレクサ23の各々は、対応する4つのローパスフィルタ22から出力されるセンサ信号を順次選択し、選択したセンサ信号をAD変換器24に供給する。
AD変換器24は、マルチプレクサ23から順次供給されるアナログ信号であるセンサ信号をデジタル値に変換する。AD変換器24によってデジタル値に変換されたセンサ信号値は、後述する記録制御ロジック回路30に供給される。なお、AD変換器24を複数の入力チャンネルで共有するのではなく、入力チャンネル毎にAD変換器24を設け、ローパスフィルタ22からそれぞれ出力されるセンサ信号を、対応するAD変換器24で直接受ける構成としてもよい。この場合、マルチプレクサ23は不要となる。
ロジック回路300は、記録制御ロジック回路30及び通信制御ロジック回路40を、AEF10とは別体の単一の半導体チップに集積した集積回路である。ロジック回路300は、CPLD(Complex Programmable Logic Device)及びFPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスであり、記録制御ロジック回路30及び通信制御ロジック回路40のロジック構成が外部からの指定によりプログラム可能である。従って、記録制御ロジック回路30及び通信制御ロジック回路40のロジック構成をプログラミングによって事後的に変更することが可能である。
記録制御ロジック回路30は、CPU50から供給される指令に基づいて各種の動作を行う。記録制御ロジック回路30は、CPU50からデータ収録を行うべき指令が発せられた場合には、マルチプレクサ23及びAD変換器24に制御信号を供給することによってこれらを稼働させ、AD変換器24から順次供給されるセンサ信号値をメモリ60に記録する処理を行う。一方、記録制御ロジック回路30は、CPU50からデータ読み出しを行うべき指令が発せられた場合には、メモリ60に記録されたセンサ信号値を読み出し、通信制御ロジック回路40及びRF通信モジュール41またはUART42を介して読み出したセンサ信号値を外部装置に送信する。また、記録制御ロジック回路30は、CPU50から外部装置に向けてデータ送信を行うべき指令が発せられた場合には、AD変換器24から順次供給されるセンサ信号値、あるいは、センサ信号値に付加情報を加えたデータを、メモリ60を介することなく通信制御ロジック回路40を介して外部装置に送信する。記録制御ロジック回路30は、CPU50からの指令に基づいて、AD変換器24から供給されるデジタル値の、メモリ60に対する記録制御と、外部装置に対する送信制御を並行して行うことが可能である。また、記録制御ロジック回路30は、メモリ60に対するデータの記録と、外部装置に対するデータの送信について、優先度を設定することが可能である。例えば、メモリ60に対するデータの記録について設定された優先度が、外部装置に対するデータの送信について設定された優先度よりも低い場合、AD変換器24から供給されるデジタル値を間引いてメモリ60に記録してもよい。
通信制御ロジック回路40は、外部装置との間の通信を制御する回路ブロックである。通信制御ロジック回路40は、例えば、記録制御ロジック回路30から供給される、メモリ60から読み出されたセンサ信号値、あるいは、AD変換器24から直接供給されるセンサ信号値若しくはこれに付加情報を加えたデータを、所定の通信プロトコルに従ってRF通信モジュール41またはUART42を介して外部装置に送信する。通信制御ロジック回路40は、CPU50からの指令に基づいて、RF通信モジュール41及びUART42のいずれか一方または双方を介してセンサ信号値またはこれに付加情報を加えたデータを外部装置に送信する。また、通信制御ロジック回路40は、外部装置からRF通信モジュール41またはUART42を介して供給される指令及び情報をCPU50に供給する。
メモリ60は、センサ12から出力され、デジタル値に変換されたセンサ信号値を記録するための記録媒体である。メモリ60は、データの書き込み、消去及び書き換えが可能な不揮発性の記録媒体である。メモリ60は、例えば、NAND型フラッシュメモリであってもよい。メモリ60は、AFE10を構成する半導体チップ及びロジック回路300を構成する半導体チップとは別体の半導体チップとして構成され、ロジック回路300のデータ入出力用のポート93を介して記録制御ロジック回路30に接続されている。
RF通信モジュール41は、通信制御ロジック回路40による制御の下で外部装置と無線通信を行うための通信モジュールである。RF通信モジュール41は、AFE10を構成する半導体チップ及びロジック回路300を構成する半導体チップとは別体のパッケージ部品として構成され得る。RF通信モジュール41は、ロジック回路300の通信用のポート95を介して通信制御ロジック回路40と接続されている。
UART42は、通信制御ロジック回路40による制御の下で外部装置と有線通信を行うための通信モジュールである。UART42は、シリアル転送方式のデータとパラレル転送方式のデータを相互に変換する機能を有する。UART42は、AFE10を構成する半導体チップ及びロジック回路300を構成する半導体チップとは別体のパッケージ部品として構成され得る。UART42は、ロジック回路300の通信用のポート96を介して通信制御ロジック回路40と接続されている。なお、本実施形態では、外部装置との通信を行うための通信モジュールとして、RF通信モジュール41及びUART42の双方を備える構成を例示しているが、RF通信モジュール41及びUART42の一方のみを備える構成としてもよい。また、RF通信モジュール41及びUART42に相当する機能が、データ収録装置100と連携する外部機器において提供される場合には、これらをデータ収録装置100から削減することができる。
CPU50は、データ収録装置100の動作を統括的に制御する中央演算処理装置である。CPU50は、記録制御ロジック回路30に対して指令を送ることにより、データ収録及びデータ読み出しを制御する。また、CPU50は、通信制御ロジック回路40に指令を送ることにより、外部装置との間の通信を制御する。CPU50は、AFE10を構成する半導体チップ、ロジック回路300を構成する半導体チップ及びメモリ60を構成する半導体チップとは別体の半導体チップとして構成されている。CPU50は、ロジック回路300の通信用のポート97を介して通信制御ロジック回路40と接続され、ロジック回路300の通信用のポート98を介して記録制御ロジック回路30と接続されている。
以下に、データ収録装置100が備える各種の機能について説明する。データ収録装置100は、通信用のポート92を介して接続される外部機器(例えば、他のデータ収録装置)との間で、保持しているデータを一致させる同期処理を行うことが可能である。
また、データ収録装置100は、トリガ信号Stを外部から供給することによってデータ収録の開始及び停止のタイミングを外部から制御することが可能である。ロジック回路300は、外部装置から供給されるトリガ信号Stの入力を受け付けるトリガ信号入力用のポート94を有する。ポート94を介してロジック回路300に入力されたトリガ信号Stは、記録制御ロジック回路30によって受信される。記録制御ロジック回路30は、受信したトリガ信号Stに応じてセンサ信号値の収録を開始または停止させる。
トリガ信号Stには、付加情報を含めることができ、この付加情報をセンサ信号値とともにメモリ60に記録することができる。付加情報としては、例えば、時刻情報、センサ12によってセンシングされる対象物(以下、センシング対象物という)の温度、湿度、気圧などの環境情報、センシング対象物の状態に関する情報などが挙げられる。例えば、センシング対象物が所定の移動経路上を移動する移動体である場合、移動経路上におけるセンシング対象物の位置を示す位置情報を、付加情報としてトリガ信号に含めることが可能である。付加情報は、トリガ信号と統合されたデジタル信号であってもよく、例えば、光信号または無線信号の形態でデータ収録装置100に供給され得る。
記録制御ロジック回路30は、付加情報を含むトリガ信号Stに応じてセンサ信号値をメモリ60に記録する場合に、AD変換器24から順次供給されるセンサ信号値の各々に、対応する付加情報を付加してメモリ60に記録する。このように、メモリ60に記録するセンサ信号値の各々に付加情報を含めることで、センサ12から逐次出力されるセンサ信号の取得時点における付加的な情報をセンサ信号値とともに収録することが可能となる。なお、所定期間内にAD変換器24から供給される複数のセンサ信号値に共通の1つの付加情報を付加したものを1つのデータセットとしてメモリ60に記録してもよい。この態様によれば、センサ信号値の各々に付加情報を含める場合と比較して、メモリ60に記録するデータ量を削減することができる。また、記録制御ロジック回路30は、AD変換器24から順次供給されるセンサ信号値を、メモリ60を介することなく通信制御ロジック回路40を介して外部装置に送信する場合、トリガ信号Stに付加された付加情報を、センサ信号値に加えて外部装置に送信することも可能である。
また、記録制御ロジック回路30は、AD変換器24から供給されるセンサ信号値のメモリ60への記録の継続、中断及び終了を示すステータス情報を、当該センサ信号値とともにメモリ60に記録する。センサ信号値のメモリ60への記録の継続、中断及び終了に関する指令は、CPU50から記録制御ロジック回路30に供給される。
記録制御ロジック回路30は、CPU50からデータ収録を継続すべき指令が発せられている間、AD変換器24から供給されるセンサ信号値に、データ収録の「継続中」を示すステータス情報を付加して、当該センサ信号値をメモリ60に記録する。記録制御ロジック回路30は、CPU50からデータ収録を中断すべき指令が発せられた場合、AD変換器24から供給されるセンサ信号値に、データ収録の「中断」を示すステータス情報を付加して、当該センサ信号値をメモリ60に記録した後、データ収録を中断させる。すなわち、データ収録を中断する直前にメモリ60に記録するセンサ信号値に対してデータ収録の「中断」を示すステータス情報が付加される。記録制御ロジック回路30は、CPU50からデータ収録を終了すべき指令が発せられた場合、AD変換器24から供給されるセンサ信号値に、データ収録の「終了」を示すステータス情報を付加して、当該センサ信号値をメモリ60に記録した後、データ収録を終了させる。すなわち、データ収録を終了する直前にメモリ60に記録するセンサ信号値に対してデータ収録の「終了」を示すステータス情報が付加される。
このようにメモリ60に記録するセンサ信号値の各々にステータス情報を含めることで、データの収録経緯をセンサ信号値とともに収録することが可能となる。記録制御ロジック回路30は、上記の付加情報を含むトリガ信号Stに応じてセンサ信号値をメモリ60に記録する場合、1つまたは複数のセンサ信号値、付加情報、及びステータス情報を含むデータセットをメモリ60に記録する。この場合、CPU50は、トリガ信号Stを出力する外部装置と連携することで、データ収録の継続、中断及び終了を判断する。
また、記録制御ロジック回路30は、CPU50からの指令に基づいて、AD変換器24の各々から逐次供給される複数のセンサ信号値のメモリ60への記録順序を制御する。すなわち、記録制御ロジック回路30は、AD変換器24の各々から供給される順序とは異なる順序で、複数のセンサ信号値をメモリ60に記録することが可能である。
図3は、AFE10に内蔵される計装アンプ21、ローパスフィルタ22、マルチプレクサ23及びAD変換器24の電源構成を示す回路ブロック図である。AFE10は、計装アンプ21、ローパスフィルタ22、マルチプレクサ23及びAD変換器24にそれぞれ電力を供給する電源回路21P、22P、23P及び24Pを有する。記録制御ロジック回路30は、電源回路21P、22P、23P及び24Pにそれぞれ対応する電源制御用のレジスタ31a、31b、31c及び31dを有する。電源回路21P、22P、23P及び24Pは、自身に対応するレジスタ31a、31b、31c及び31dに書き込まれた設定値に応じてオンオフする。レジスタ31a、31b、31c及び31dへの設定値の書き込みは、CPU50からの指令に基づいて記録制御ロジック回路30自身が行う。なお、レジスタ31a、31b、31c及び31dへの設定値の書き込みをCPU50が直接行ってもよい。
記録制御ロジック回路30は、CPU50からの指令に基づいて、データ収録期間中、電源回路21P、22P、23P及び24Pをオン状態とする設定値を、レジスタ31a、31b、31c及び31dに書き込む。これにより、データ収録期間中、計装アンプ21、ローパスフィルタ22、マルチプレクサ23及びAD変換器24に電力が供給され、これらの構成要素が動作可能な状態となる。一方、記録制御ロジック回路30は、CPU50からの指令に基づいて、データ収録期間以外の期間中、電源回路21P、22P、23P及び24Pをオフ状態とする設定値を、レジスタ31a、31b、31c及び31dに書き込む。これにより、データ収録期間以外の期間中、計装アンプ21、ローパスフィルタ22、マルチプレクサ23及びAD変換器24への電力供給がなくなり、これらの構成要素は停止状態となる。このように、データ収録期間以外の期間中、電源回路21P、22P、23P及び24Pをオフ状態とすることで、電力消費を抑制することができる。
なお、本実施形態では、レジスタ31a、31b、31c及び31dを記録制御ロジック回路30内に配置しているが、この態様に限定されるものではない。例えば、レジスタ31a、31b、31c及び31dをそれぞれ、AFE10を構成する半導体チップ内において、計装アンプ21、ローパスフィルタ22、マルチプレクサ23及びAD変換器24の近傍に配置してもよい。また、本実施形態では、計装アンプ21、ローパスフィルタ22、マルチプレクサ23及びAD変換器24にそれぞれ個別の電源回路を設ける場合を例示したが、この態様に限定されるものではない。すなわち、計装アンプ21、ローパスフィルタ22、マルチプレクサ23及びAD変換器24に共通に用いられる1つの電源回路及び1つのレジスタを設ける構成としてもよい。
AFE10に内蔵される計装アンプ21、ローパスフィルタ22、マルチプレクサ23及びAD変換器24は、これらの特性、機能または動作に関する設定変更が可能である。図4は、計装アンプ21、ローパスフィルタ22、マルチプレクサ23及びAD変換器24の特性、機能または動作に関する設定変更を実現するための構成を示す回路ブロック図である。
記録制御ロジック回路30は、計装アンプ21、ローパスフィルタ22、マルチプレクサ23及びAD変換器24にそれぞれ対応する設定変更用のレジスタ32a、32b、33c及び33dを有する。
計装アンプ21は、レジスタ32aに書き込まれる設定値に応じた増幅度でセンサ信号の増幅を行う。すなわち、レジスタ32aに書き込む設定値によって、計装アンプ21の増幅度を変化させることが可能である。
ローパスフィルタ22は、分周器25から供給されるパルス信号の周波数に応じた周波数特性で信号のフィルタリングを行う。分周器25は、入力される基本クロックを互いに異なる分周比で分周する複数の分周回路(図示せず)を有する。分周器25は、レジスタ32bに書き込まれる設定値に応じて選択される1つの分周回路から出力されるパルス信号をローパスフィルタ22に供給する。すなわち、レジスタ32bに書き込む設定値によって、ローパスフィルタ22の周波数特性を変化させることが可能である。
マルチプレクサ23は、入力される4つのセンサ信号を、レジスタ32cに書き込まれる設定値に応じた順序でAD変換器に供給する。すなわち、レジスタ32cに書き込む設定値によって、マルチプレクサ23におけるセンサ信号の選択順序、つまり、センサ信号のAD変換器24への供給順序を変化させることが可能である。
AD変換器24は、分周器26から供給されるパルス信号の周波数に応じた周期でセンサ信号のデジタル値への変換を行う。分周器26は、入力される基本クロックを互いに異なる分周比で分周する複数の分周回路(図示せず)を有する。分周器26は、レジスタ32dに書き込まれる設定値に応じて選択される1つの分周回路から出力されるパルス信号をAD変換器24に供給する。すなわち、レジスタ32dに書き込む設定値によって、AD変換器24におけるAD変換周期を変化させることが可能である。
レジスタ32a、33b、33c及び33dへの設定値の書き込みは、CPU50からの指令に基づいて記録制御ロジック回路30自身が行う。なお、レジスタ32a、32b、32c及び32dへの設定値の書き込みをCPU50が直接行ってもよい。また、本実施形態では、レジスタ32a、32b、32c及び32dを記録制御ロジック回路30内に配置した構成を例示しているが、この態様に限定されるものではない。例えば、レジスタ32a、32b、32c及び32dをそれぞれ、AFE10を構成する半導体チップ内において、計装アンプ21、ローパスフィルタ22、マルチプレクサ23及びAD変換器24の近傍に配置してもよい。
本実施形態に係るデータ収録装置100によれば、メモリ60が、AFE10を構成する半導体チップ及びロジック回路300を構成する半導体チップとは別の半導体チップとして構成されているので、メモリ60を、AFE10を構成する半導体チップまたはロジック回路300を構成する半導体チップの内部に収容する場合と比較して、データ記録容量の拡大及び縮小に柔軟に対応することが可能となる。また、RF通信モジュール41及びUART42が、AFE10を構成する半導体チップ及びロジック回路300を構成する半導体チップとは別体として構成されているので、RF通信モジュール41及びUART42を、AFE10を構成する半導体チップ及びロジック回路300を構成する半導体チップの内部に収容する場合と比較して、通信速度の高速化や通信方式の変更等に柔軟に対応することできる。
また、本実施形態に係るデータ収録装置100において、ロジック回路300は、AEF10を構成する半導体チップとは別の半導体チップに形成されており、更に、記録制御ロジック回路30及び通信制御ロジック回路40のロジック構成が外部からの指定によりプログラム可能である。例えば、センサ信号の入力チャンネル数の増減に応じて、AFE10を構成する半導体チップの枚数を増減させる場合や、メモリ60を構成する半導体チップの枚数を増減させる場合には、記録制御ロジック回路30のロジック構成を変更することが必要となる。ロジック回路300を、AEF10を構成する半導体チップとは別の半導体チップに形成するとともに、プログラマブルデバイスとして構成することで、AFE10を構成する半導体チップの枚数の変更や、メモリ60を構成する半導体チップの枚数の変更に柔軟に対応することが可能となる。
また、本実施形態に係るデータ収録装置100において、AFE10、ロジック回路300、RF通信モジュール41、UART42及びCPU50は、配線基板1の第1の基板面S1aに搭載され、AFE10、ロジック回路300、RF通信モジュール41、UART42及びCPU50の面積の大きいメモリ60は、配線基板1の第1の基板面S1aとは反対側の第2の基板面S1bに搭載されている。これにより、AFE10、ロジック回路300、RF通信モジュール41、UART42、CPU50及びメモリ60の全てを、同じ基板面に搭載する場合と比較して、装置の小型化を図ることができる。また、AFE10、CPU50及びメモリ60をモールド樹脂で覆われていないチップ状態で配線基板1に搭載することで、これらの部品がモールド樹脂で覆われたパッケージ部品として構成されている場合と比較して装置の小型化を図ることが可能である。
また、本実施形態に係るデータ収録装置100によれば、計装アンプ21の増幅度、ローパスフィルタ22の周波数特性、マルチプレクサ23におけるセンサ信号の選択順序、AD変換器におけるAD変換周期が可変であるので、種々のセンサ及び種々の事象に柔軟に対応することが可能である。
また、センサ12から出力されるセンサ信号の増幅を、特定のセンサに特化しない計装アンプ21を用いて行っているので、各種のセンサに対応することが可能である。また、例えば、計装アンプ21のみでは信号の増幅が不十分であり、十分な信号レベルのセンサ信号が得られない場合には、図5に示すように、AFE10の外部の、計装アンプ21の前段にプリアンプ13を設けることにより対応することができる。
また、外部からの駆動信号の供給を必要とするセンサについては、図6に示すように、センサ12に駆動信号を供給するセンサ駆動回路14をAFE10の外部に設けることで対応することができる。なお、駆動信号の供給が必要となるセンサの一例として、渦電流式変位センサが挙げられる。渦電流式変位センサは、センサコイルに高周波電流を流して高周波磁界を発生させることによりセンシング対象物の表面に渦電流を発生させ、センサコイルとセンシング対象物との距離によって変化するセンサコイルのインピーダンスの変化を検出するものである。渦電流式変位センサでは、センサコイルに流れる高周波電流を上記の駆動信号として外部から供給する必要がある。
以上のように、本発明の実施形態に係るデータ収録装置100によれば、装置の小型化とデータ収録の融通性との両立を図ることが可能となる。
[第2の実施形態]
図7は、本発明の第2の実施形態に係るデータ収録装置100Aの概略の構成を示す斜視図である。データ収録装置100Aにおいて、AFE10、CPU50及びメモリ60を構成する各半導体チップは、配線基板1の内層において積層されている。すなわち、AFE10を構成する半導体チップが、配線基板1の第1の層に設けられ、メモリ60を構成する半導体チップが、配線基板1の第1の層よりも下層の第3の層に設けられ、CPU50を構成する半導体チップが、配線基板1の第1の層と第3の層との間の中間層である第2の層に設けられている。ロジック回路300を構成する半導体チップ、RF通信モジュール41及びUART42は、配線基板1の基板面S1に搭載されている。配線基板1に搭載された各部品間の接続は、配線基板1の基板面S1及び内層に形成された配線(図示せず)及び配線基板1の内部に形成されたビア(図示せず)を介して行われる。
本実施形態に係るデータ収録装置100Aによれば、AFE10、CPU50及びメモリ60を構成する各半導体チップが、配線基板1の内層に設けられているので、これらの半導体チップを配線基板1の表面に搭載する場合と比較して、配線基板1の面積を小さくすることができ、装置の小型化を図ることができる。また、導体チップを配線基板1の表面に搭載する場合と比較して、半導体チップ間を接続する配線の長さを短くすることができ、電気的特性を良好にすることができる。また、配線基板1の基板面S1とは反対側の基板面にも受動素子を含む部品を搭載することも可能であり、第1の実施形態に係るデータ収録装置100と比較して配線基板1の構成を小型化することができる。
なお、AFE10、CPU50及びメモリ60を構成する半導体チップが、図7に示す態様とは異なる態様で、配線基板1の表面及び内層に積層されて設けられていてもよい。この場合において、CPU50を構成する半導体チップが、AFE10を構成する半導体チップと同一の基板面もしくは同一の層を含む配線基板1の内層に設けられていてもよい。また、CPU50を構成する半導体チップが、メモリ60を構成する半導体チップと同一の基板面もしくは同一の層を含む配線基板1の内層に設けられていてもよい。
また、AFE10、ロジック回路300、CPU50及びメモリ60を構成する半導体チップが、図7に示す態様とは異なる態様で、配線基板1の表面及び内層に積層されて設けられていてもよい。この場合において、CPU50及びロジック回路を構成する各半導体チップが、AFE10を構成する半導体チップと同一の基板面もしくは同一の層を含む配線基板1の内層に設けられていてもよい。また、CPU50及びロジック回路300を構成する各半導体チップが、メモリ60を構成する半導体チップと同一の基板面もしくは同一の層を含む配線基板1の内層に設けられていてもよい。
図8は、データ収録装置100Aの配線基板1内における電気配線の領域区分の一例を示す平面図である。図8には、ロジック回路300、AFE10、CPU50、メモリ60を構成する各半導体チップが、互いに重なり部を有して積層されている様子が示されている。ロジック回路300、AFE10、CPU50、メモリ60を構成する各半導体チップの積層方向と交差する平面方向において、アナログ信号が伝送される配線の配置領域R1、アナログ回路用の電源電力が伝送される配線の配置領域R2、デジタル回路の電源電力が伝送される配線の配置領域R3及びデジタル信号が伝送される配線の配置領域R4が、図8に示すように区画されている。このように、配線に伝送される信号の種別に応じて配線の配置領域を区画することで、アナログ信号配線及びデジタル信号配線へのノイズの混入を抑制することが可能となる。
[第3の実施形態]
図9は、本発明の第3の実施形態に係るデータ収録装置100Bの概略の構成を示す斜視図である。
データ収録装置100Bにおいて、AFE10、CPU50及びメモリ60を構成する各半導体チップは、配線基板1の内層において積層されている。AFE10を構成する半導体チップが、配線基板1の第1の層に設けられ、メモリ60を構成する半導体チップが、配線基板1の第1の層よりも下層の第3の層に設けられ、CPU50を構成する半導体チップが、配線基板1の第1の層と第3の層との間の中間層である第2の層に設けられている。ロジック回路300を構成する半導体チップは、配線基板1の基板面S1に搭載されている。RF通信モジュール41及びUART42は、配線基板1とは異なる配線基板2の基板面S2に搭載されている。また、配線基板2の基板面S2には、配線基板1が搭載されている。配線基板1及び配線基板2に搭載された各部品間の接続は、配線基板1の基板面及び内層に形成された配線(図示せず)、配線基板1の内部に形成されたビア(図示せず)及び配線基板2の基板面に形成された配線を介して行われる。
本実施形態に係るデータ収録装置100Bによれば、RF通信モジュール41及びUART42は、配線基板1とは異なる配線基板2の基板面S2に搭載されているので、RF通信モジュール41及びUART42の機能の変更、拡張、削減等を比較的容易に行うことが可能となる。また、上記した第2の実施形態に係るデータ収録装置100Aと比較して、配線基板1の製造を容易に行うことが可能となる。
[第4の実施形態]
図10は、本発明の第4の実施形態に係るデータ収録装置100Cの概略の構成を示す斜視図である。データ収録装置100Cは、配線基板1と配線基板2との間の電気的接続が、接続基板3により行われる点が、上記した第3の実施形態に係るデータ収録装置100Bと異なる。接続基板3は、例えば、プラスチックフィルムで構成された可撓性を有するフレキシブル基板であってもよい。
本実施形態に係るデータ収録装置100Cによれば、配線基板1及び配線基板2を、それぞれ最小サイズで構成することができる。また、接続基板3が可撓性を有する場合には、データ収録装置100Cの配置の柔軟性を高めることが可能となる。
[第5の実施形態]
図11は、本発明の第5の実施形態に係るデータ収録装置100Dの概略の構成を示す斜視図である。データ収録装置100Dは、2つのメモリ60A及び60Bを含む。メモリ60A及び60Bは、互いに別々の半導体チップに形成されている。AFE10、CPU50及びメモリ60A、60Bを構成する各半導体チップは、配線基板1の内層において積層されている。AFE10を構成する半導体チップが、配線基板1の第1の層に設けられ、メモリ60Aを構成する半導体チップが、配線基板1の第1の層よりも下層の第3の層に設けられ、メモリ60Bを構成する半導体チップが、配線基板1の第3の層よりも更に下層の第4の層に設けられ、CPU50を構成する半導体チップが、配線基板1の第1の層と第3の層との間の中間層である第2の層に設けられている。ロジック回路300を構成する半導体チップ、RF通信モジュール41及びUART42は、配線基板1の基板面S1に搭載されている。配線基板1に搭載された各部品間の接続は、配線基板1の基板面S1及び内層に形成された配線(図示せず)及び配線基板1の内部に形成されたビア(図示せず)を介して行われる。
図12は、第5の実施形態に係るデータ収録装置100Dの回路構成の一例を示す回路ブロック図である。なお、図12において、データ収録装置100Dに接続される複数のセンサ12がデータ収録装置100Dとともに示されている。記録制御ロジック回路30は、CPU50からの指令に基づいてメモリ60A及び60Bに対するデータの記録及び読出しを制御する。なお、本実施形態では、メモリチップの搭載数を2つとしているが3つ以上のメモリチップを搭載する構成としてもよい。
第5の実施形態に係るデータ収録装置100Dによれば、データ収録装置のサイズの拡大を抑制しつつ、メモリ容量の増大を図ることが可能となる。
[第6の実施形態]
図13は、本発明の第6の実施形態に係るデータ収録装置100Eの概略の構成を示す斜視図である。データ収録装置100Eは、ロジック回路300を構成する半導体チップが、配線基板1の内層に設けられている点が上記した第5の実施形態に係るデータ収録装置100Dと異なる。より具体的には、AFE10、CPU50、ロジック回路300及びメモリ60A、60Bを構成する各半導体チップは、配線基板1の内層において積層されている。AFE10を構成する半導体チップが、配線基板1の第1の層に設けられ、メモリ60Aを構成する半導体チップが、配線基板1の第1の層よりも下層の第4の層に設けられ、メモリ60Bを構成する半導体チップが、配線基板1の第4の層よりも更に下層の第5の層に設けられ、CPU50を構成する半導体チップが、配線基板1の第1の層と第4の層との間の中間層である第2の層に設けられ、ロジック回路300を構成する半導体チップが、配線基板1の第2の層と第3の層との間の中間層である第3の層に設けられている。すなわち、AFE10、CPU50、ロジック回路300及びメモリ60A、60Bを構成する各半導体チップが、配線基板1の内層において、この順で積層されている。RF通信モジュール41及びUART42は、配線基板1の基板面S1に搭載されている。配線基板1に搭載された各部品間の接続は、配線基板1の基板面S1及び内層に形成された配線(図示せず)及び配線基板1の内部に形成されたビア(図示せず)を介して行われる。
データ収録装置100Eにおいて、センサ信号値をメモリ60A、60Bに記録する場合、センサ信号値は、AFE10、ロジック回路300及びメモリ60A、60Bの順に流れる。本実施形態に係るデータ収録装置100Eによれば、AFE10、CPU50、ロジック回路300及びメモリ60A、60Bを構成する各半導体チップが、配線基板1の内層において、この順で積層されており、各半導体チップの積層順序が、センサ信号値の伝送順序に一致している。これにより、信号伝送経路を短くすることができ、配線基板1の内層における配線構造を簡略化することができる。
[第7の実施形態]
図14は、本発明の第7の実施形態に係るデータ収録装置100Fの概略の構成を示す斜視図である。データ収録装置100Fは、2つのAFE10A及び10B、並びに2つのメモリ60A及び60Bを含む。AFE10A及び10Bは、互いに、別々の半導体チップに形成され、メモリ60A及び60Bは、互いに別々の半導体チップに形成されている。AFE10A、10B、CPU50及びメモリ60A、60Bを構成する各半導体チップは、配線基板1の内層において積層されている。AFE10A、10Bを構成する各半導体チップが、配線基板1の第1の層に並置され、メモリ60A、60Bを構成する半導体チップが、配線基板1の第1の層よりも下層の第3の層に並置され、ロジック回路300を構成する半導体チップ及びCPU50を構成する半導体チップが、配線基板1の第1の層と第3の層との間の中間層である第2の層に並置されている。RF通信モジュール41及びUART42は、配線基板1の基板面S1に搭載されている。配線基板1に搭載された各部品間の接続は、配線基板1の基板面S1及び内層に形成された配線(図示せず)及び配線基板1の内部に形成されたビア(図示せず)を介して行われる。
配線基板1の内層に半導体チップを並置することで、配線基板1の面積は大きくなるものの、より多くのチャンネル数を面積拡大代を抑えることで高集約化できる。
[第8の実施形態]
図15は、本発明の第8の実施形態に係るデータ収録装置100Gの概略の構成を示す斜視図である。図16は、第8の実施形態に係るデータ収録装置100Gの回路構成の一例を示す回路ブロック図である。なお、図16において、データ収録装置100Gに接続される複数のセンサ12がデータ収録装置100Gとともに示されている。第8の実施形態に係るデータ収録装置100Gは、CPU50がロジック回路300を構成する半導体チップ内に収容されている。AFE10を構成する半導体チップが、配線基板1の第1の層に設けられ、メモリ60を構成する半導体チップが、配線基板1の第1の層よりも下層の第2の層に設けられている。CPU50及びロジック回路300を収容した半導体チップ、RF通信モジュール41及びUART42は、配線基板1の基板面S1に搭載されている。配線基板1に搭載された各部品間の接続は、配線基板1の基板面S1及び内層に形成された配線(図示せず)及び配線基板1の内部に形成されたビア(図示せず)を介して行われる。
第8の実施形態に係るデータ収録装置100Gによれば、CPU50及びロジック回路300が単一の半導体チップ内に形成されているので、CPU50及びロジック回路300が別々の半導体チップに形成されている場合と比較して、部品点数を減らすことができる。これにより、工数削減及び装置の更なる小型化を図ることができる。また、部品点数の削減によって得られたスペースを、例えば、増設されたメモリの搭載領域として利用することができる。
なお、AFE10、ロジック回路300及びCPU50、メモリ60を構成する各半導体チップが、図15に示す態様とは異なる態様で、配線基板1の基板面及び内層に積層されていてもよい。この場合において、CPU50及びロジック回路を構成する半導体チップが、AFE10を構成する半導体チップと同一の基板面もしくは同一の層を含む配線基板1の内層に設けられていてもよい。また、CPU50及びロジック回路300を構成する半導体チップが、メモリ60を構成する半導体チップと同一の基板面もしくは同一の層を含む配線基板1の内層に設けられていてもよい。
なお、CPU50及びロジック回路300を収容した半導体チップを、配線基板1の内層に設けてもよい。この場合、AFE10を構成する半導体チップを、配線基板1の第1の層に設け、メモリ60を構成する半導体チップを、配線基板1の第1の層よりも下層の第3の層に設け、ロジック回路及びCPU50を収容した半導体チップを、配線基板1の第1の層と第3の層との間の中間層である第2の層に設けてもよい。また、CPU50及びロジック回路300を単一の半導体チップに収容する場合において、上記したデータ収録装置100、100A〜100Fの構成を、適宜採用することが可能である。
[第9の実施形態]
図17は、第9の実施形態に係るデータ収録装置100Hの概略の構成を示す斜視図である。
データ収録装置100Hにおいて、AFE10、CPU50及びロジック回路300を構成する各半導体チップは、配線基板1の内層において積層されている。すなわち、AFE10を構成する半導体チップが、配線基板1の第1の層に設けられ、ロジック回路300を構成する半導体チップが、配線基板1の第1の層よりも下層の第3の層に設けられ、CPU50を構成する半導体チップが、配線基板1の第1の層と第3の層との間の中間層である第2の層に設けられている。RF通信モジュール41及びUART42は、配線基板1の基板面S1に搭載されている。メモリ60を構成する半導体チップは、配線基板の基板面S1とは反対側の第2の面S2に搭載されている。配線基板1に搭載された各部品間の接続は、配線基板1の基板面S1、S2及び内層に形成された配線(図示せず)及び配線基板1の内部に形成されたビア(図示せず)を介して行われる。
本実施形態では、メモリ60を構成する半導体チップの面積が、他の半導体チップの面積よりも大きい場合に有効である。すなわち、面積が比較的大きいメモリ60を構成する半導体チップを、配線基板1の内層に他の半導体チップと共に積層すると、層間を繋ぐビアが、半導体チップの外縁よりも外側に配置されることとなり、配線基板1の面積が大きくなる。面積が比較的大きいメモリ60を構成する半導体チップを、配線基板1の基板面S2の搭載し、当該半導体チップの下面に配置されたパッドに接続するようにビアを配置することで、配線基板1の面積の増大を抑制することができる。
1、2 配線基板
10、10A、10B AFE
12 センサ
21 計装アンプ
22 ローパスフィルタ
23 マルチプレクサ
24 AD変換器
30 記録制御ロジック回路
40 通信制御ロジック回路
41 RF通信モジュール
42 UART
50 CPU
60、60A、60B メモリ
100、100A、100B、100C、100D、100E、100F データ収録装置
300 ロジック回路

Claims (16)

  1. センサから出力されるセンサ信号を増幅するアンプ、及び前記アンプによって増幅された前記センサ信号をデジタル値に変換するアナログ・デジタル変換器を集積した集積回路が形成された第1の半導体チップと、
    前記第1の半導体チップとは別体として構成され、前記デジタル値の記録を制御する記録制御ロジック回路、及び外部装置との間の通信を制御する通信制御ロジック回路を集積した集積回路が形成された第2の半導体チップと、
    前記第1の半導体チップ及び前記第2の半導体チップとは別体として構成され、且つ前記記録制御ロジック回路による制御の下で前記デジタル値が記録されるメモリが形成された第3の半導体チップと、
    前記記録制御ロジック回路に指令を与える中央演算処理装置と、
    を含み、
    前記記録制御ロジック回路及び前記通信制御ロジック回路のうち、少なくとも前記記録制御ロジック回路のロジック構成がプログラム可能である
    データ収録装置。
  2. 前記通信制御ロジック回路のロジック構成がプログラム可能である
    請求項1に記載のデータ収録装置。
  3. 前記中央演算処理装置は、前記第1の半導体チップ、前記第2の半導体チップ及び前記第3の半導体チップとは別体として構成された第4の半導体チップに形成されている
    請求項1または請求項2に記載のデータ収録装置。
  4. 前記第1の半導体チップ、前記第2の半導体チップ、前記第3の半導体チップ及び前記第4の半導体チップの少なくとも1つが基板の一方の面に搭載され、残りの半導体チップが存在する場合には、残りの半導体チップが前記基板の他方の面に搭載されている
    請求項3に記載のデータ収録装置。
  5. 前記第1の半導体チップ、前記第2の半導体チップ、前記第3の半導体チップ及び前記第4の半導体チップの少なくとも1つが基板の内層に設けられ、残りの半導体チップが存在する場合には、残りの半導体チップが前記基板の表面に搭載されている
    請求項3に記載のデータ収録装置。
  6. 前記第1の半導体チップ、前記第3の半導体チップ及び前記第4の半導体チップが基板の表面及び内層に積層されて設けられ、前記第4の半導体チップが、前記第1の半導体チップと同一の表面もしくは同一の層を含む前記基板の内層に設けられ、または前記第3の半導体チップと同一の表面もしくは同一の層を含む前記基板の内層に設けられている
    請求項3に記載のデータ収録装置。
  7. 前記第1の半導体チップ、前記第2の半導体チップ、前記第3の半導体チップ及び前記第4の半導体チップが基板の表面及び内層に積層されて設けられ、前記第2の半導体チップ及び前記第4の半導体チップが、前記第1の半導体チップと同一の表面もしくは同一の層を含む前記基板の内層に設けられ、または前記第3の半導体チップと同一の表面もしくは同一の層を含む前記基板の内層に設けられている
    請求項3に記載のデータ収録装置。
  8. 前記第1の半導体チップ、前記第2の半導体チップ、前記第3の半導体チップ及び前記第4の半導体チップが、互いに重なり部を有して積層するように、前記第1の半導体チップ、前記第2の半導体チップ、前記第3の半導体チップ及び前記第4の半導体チップの少なくとも1つが基板の内層に設けられ、残りの半導体チップが存在する場合には、残りの半導体チップが前記基板の表面に搭載され、前記第1の半導体チップ、前記第2の半導体チップ、前記第3の半導体チップ及び前記第4の半導体チップの積層方向と交差する平面方向において、アナログ信号が伝送される領域、デジタル信号が伝送される領域及び電源電力が伝送される領域が区画されている
    請求項3に記載のデータ収録装置。
  9. 前記中央演算処理装置は、前記第2の半導体チップに形成されている
    請求項1または請求項2に記載のデータ収録装置。
  10. 前記第1の半導体チップ、前記第2の半導体チップ、前記第3の半導体チップの少なくとも1つが基板の内層に設けられ、残りの半導体チップが存在する場合には、残りの半導体チップが前記基板の表面に搭載されている
    請求項9に記載のデータ収録装置。
  11. 前記第1の半導体チップ、前記第2の半導体チップ、前記第3の半導体チップが基板の表面及び内層に積層されて設けられ、前記第2の半導体チップが、前記第1の半導体チップと同一の表面もしくは同一の層を含む前記基板の内層に設けられ、または、前記第3の半導体チップと同一の表面もしくは同一の層を含む前記基板の内層に設けられている
    請求項9に記載のデータ収録装置。
  12. 前記通信制御ロジック回路による制御の下で前記外部装置と通信を行う通信モジュールを更に含む
    請求項1から請求項11のいずれか1項に記載のデータ収録装置。
  13. 前記第1の半導体チップ、前記第2の半導体チップ、前記第3の半導体チップ、前記中央演算処理装置及び前記通信モジュールが単一の基板に搭載されている
    請求項12に記載のデータ収録装置。
  14. 前記第1の半導体チップ、前記第2の半導体チップ、前記第3の半導体チップ及び前記中央演算処理装置が第1の基板に搭載され、前記通信モジュールが前記第1の基板とは異なる第2の基板に搭載されている
    請求項12に記載のデータ収録装置。
  15. 前記記録制御ロジック回路は、前記中央演算処理装置からの指令に基づいて、前記アナログ・デジタル変換器から供給される前記デジタル値を、前記メモリを介することなく前記通信制御ロジック回路を介して前記外部装置に送信する
    請求項1から請求項14のいずれか1項に記載のデータ収録装置。
  16. 前記記録制御ロジック回路は、前記中央演算処理装置からの指令に基づいて、前記アナログ・デジタル変換器から供給される前記デジタル値の、前記メモリに対する記録制御と、前記外部装置に対する送信制御とを並行して行うとともに、前記送信制御を前記記録制御に対して優先して行う
    請求項1から請求項14のいずれか1項に記載のデータ収録装置。
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