JP6615018B2 - 多重化通信システム及び作業機 - Google Patents

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Description

本発明は、マスターと複数のスレーブとを有する産業用ネットワークの通信データを多重化する多重化通信システムにおけるスレーブ間の通信に関するものである。
従来、FA(Factory Automation)分野で使用される作業機(例えば、電子部品装着装置)には、装着ヘッドなどの可動部を制御するのに必要な制御データを多重化して送信するものがある(例えば、特許文献1など)。特許文献1に開示される作業機では、例えば、装着ヘッドを動作させるためのサーボモータのエンコーダ信号やカメラの画像データなどを多重化して送信する。
また、インターネットに代表されるネットワーク通信の技術は、FA分野にも活用されており、FA分野を対象とした産業用ネットワークとして、例えば、イーサネット(登録商標)技術を使用した産業用イーサネットと呼ばれるものがある。産業用イーサネットでは、例えば、工場内で使用される各種のセンサ、リレー、スイッチなどの制御を行うスレーブと、スレーブを統括制御するマスターとが設定され、全体の制御が行われる。
WO2013/084327号公報
ところで、従来の産業用イーサネットでは、マスターとスレーブとの間でデータ交換を行うことは可能であるが、スレーブ間同士で直接データを交換することは難しい。例えば、1台のマスターに対して第1スレーブ及び第2スレーブの2台のスレーブをカスケード接続した場合を考える。この場合、第2スレーブは、第1スレーブへデータを送信したい場合には、一旦、送信データをマスターに送信し、マスターによって第1スレーブへ転送してもらう必要がある。
このため、データの送信時間にマスターを経由するだけの遅延が生じる。また、何らかの理由により、マスターとの通信が切断された場合、第1スレーブは、第2スレーブとの通信回線が正常であっても、直接通信することはできない状態となる。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、産業用イーサネットにおいてスレーブ間における通信を可能とする多重化通信システム及び作業機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本願に記載の多重化通信システムは、産業用ネットワークに接続されるマスターと、マスターによって制御される第1スレーブと、マスターから送信される第1通信データと、第1スレーブから送信され且つ産業用ネットワークとは別の通信規格で伝送される第2通信データとを多重化し、多重化して生成した多重化データを送信する多重化部と、多重化部から多重化データを受信し、当該多重化データから第1通信データ及び第2通信データを分離する多重分離部と、多重分離部から第1通信データ及び第2通信データを入力し、第1通信データに基づいてマスターによって制御される第2スレーブと、を備え、第1スレーブは、第2通信データによって第2スレーブと直接通信を実行することを特徴とする。
また、本願発明は、多重化通信システムに限らず、装着作業に拘わるデータの伝送を当該多重化通信システムにより伝送する作業機としても実施し得るものである。
本願に記載の多重化通信システム等では、産業用イーサネットにおいてスレーブ間における通信が可能となる。
本願の多重化通信システムを適用する電子部品装着装置のシステム構成図である。 多重化通信システムにおいて伝送される多重化データの構成を示す図である。 産業用ネットワークで伝送されるイーサネットフレームの送受信動作を示す模式図である。 イーサネットフレームの転送におけるマスター及びスレーブの動作を示すシーケンス図である。 制御部(マスター)とスライダ部(第1スレーブ)との間の通信回線に通信異常が発生した場合の動作を示すシーケンス図である。
以下、本発明を具現化した一実形態について図を参照して説明する。図1は、本願の多重化通信システムを適用する装置の一例である電子部品装着装置(以下、「装着装置」と略する場合がある)10のシステム構成を模式的に示している。図1に示すように、装着装置10は、制御部11と、スライダ部13と、ヘッド部15とを備えている。本実施形態の装着装置10は、制御部11の制御に基づいて、回路基板(図示略)に対して、供給装置(テープフィーダなど)から供給した電子部品の装着作業を実施する装置である。
制御部11は、CPU21を主体として構成されており、マスター23と、画像処理部25等を有している。スライダ部13には、制御部11のマスター23に対応して、第1スレーブ33が設けられている。また、ヘッド部15には、マスター23に対応して、第2スレーブ43が設けられている。マスター23は、産業用ネットワーク(例えば、MECHATROLINK(登録商標)−III規格に準拠)によって、第1及び第2スレーブ33,43との制御データ(図3のイーサネットフレームEF参照)の伝送を統括的に制御する。
なお、本願における産業用ネットワークの通信プロトコルとしては、MECHATROLINK(登録商標)−IIIに限らず、例えば、EtherCAT(登録商標)、SERCOS(登録商標)−IIIなどの産業用イーサネット(登録商標)を採用することができる。
マスター23は、例えば、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、複合プログラマブルロジックデバイス(CPLD)といった論理回路の構築に使用されるIPコアである。なお、マスター23は、論理回路に限らず、例えば、通信制御に特化した特定用途向け集積回路(ASIC)でもよく、これらと論理回路とを組み合わせたものでもよい。
制御部11のCPU21は、例えば、メモリ(図示略)に保存された制御プログラム等を実行し、マスター23が収集した制御データ等を入力して、次の制御内容を決定する。また、CPU21は、決定した制御内容に応じた制御データを、マスター23に出力する。マスター23は、CPU21から入力された制御データを、産業用ネットワークを介して第1及び第2スレーブ33,43に送信する。
スライダ部13は、装着装置10に搬入される回路基板の上部において、X軸方向及びY軸方向に向かってヘッド部15を移動させる駆動装置である。スライダ部13は、ヘッド部15をX軸方向及びY軸方向に移動させるためのスライド機構(図示略)を備えている。スライダ部13は、このスライド機構を動作させる駆動源として、例えば、リニアモータを有している。
また、スライダ部13は、上述した第1スレーブ33の他に、CPU31等を有している。CPU31は、スライダ部13に取り付けられた各種素子(リレー35やセンサ37など)において入出力される信号の処理を実行する。センサ37は、例えば、装着装置10に設定された基準高さ位置に基づいて、回路基板の上面の高さを計測する基板高さセンサである。第1スレーブ33は、制御部11のマスター23から送信された制御データを、CPU31に出力する。CPU31は、入力された制御データに基づいてリレー35等を駆動制御する。また、CPU31は、センサ37等の出力信号を処理して制御データとして第1スレーブ33に出力する。第1スレーブ33は、CPU31から入力される制御データを、マスター23に向けて送信する。
ヘッド部15は、上述した第2スレーブ43の他に、CPU41と、パーツカメラ47と、マークカメラ48と、サーボモータ49等を有している。CPU41は、ヘッド部15に設けられた各種素子(リレー45やセンサ46など)において入出力される信号の処理を実行する。第2スレーブ43は、制御部11のマスター23から送信された制御データを、CPU41に出力する。また、第2スレーブ43は、CPU41によって処理されたセンサ46等の出力信号を、制御データとしてマスター23に向けて送信する。
パーツカメラ47は、ヘッド部15に装着された吸着ノズル(図示略)に吸着保持された電子部品を撮像するカメラである。制御部11の画像処理部25は、パーツカメラ47によって撮像された画像データを処理し、吸着ノズルにおける電子部品の保持位置の誤差等を取得する。また、マークカメラ48は、回路基板上のマークや実装後の電子部品を撮影するためのカメラである。マークカメラ48は、スライダ部13によりヘッド部15が移動させられることで、回路基板上の任意の位置の表面が撮像可能となる。画像処理部25は、マークカメラ48が撮像した画像データを処理し、回路基板に関する情報、実装位置の誤差等を取得する。CPU21は、画像処理部25によって取得された電子部品の保持位置の誤差等に基づいて、次の制御内容を決定する。
サーボモータ49は、ヘッド部15の吸着ノズルを昇降、自転等させるための駆動源である。制御部11のサーボアンプ27は、サーボモータ49のエンコーダ49Aから受信したエンコーダ信号に基づいて、サーボモータ49を駆動する。サーボモータ49は、例えば、U相,V相,W相の各相のコイルを有する三相交流で駆動するモータであり、図示しない電源線を介して各相のコイルがサーボアンプ27に接続されている。サーボモータ49は、サーボアンプ27から電源線を通じて供給される三相交流に応じて駆動する。
次に、上記した産業用ネットワークの制御データ、パーツカメラ47等の画像データ、及びエンコーダ49Aのエンコーダ信号を伝送する多重化通信システムについて説明する。装着装置10は、制御部11、スライダ部13及びヘッド部15の間のデータ伝送を多重化通信によって行う。
図1に示すように、制御部11は、上述したCPU21などの他に、多重処理部51と、4つのPHY53,54,55,57とを有する。PHY53は、スライダ部13が有するPHY63Aと、例えば、Gigabit Ethernet(登録商標)の通信規格に準拠したLANケーブル81を介して接続されている。同様に、スライダ部13が有するPHY63Bは、ヘッド部15が有するPHY73と、LANケーブル83を介して接続されている。なお、制御部11とスライダ部13との接続、及びスライダ部13とヘッド部15との接続は、LANケーブルに限らず、例えば、光ケーブルによって接続してもよい。また、制御部11とスライダ部13等の通信は、有線通信に限らず、無線通信でもよい。
制御部11の多重処理部51は、産業用ネットワークの制御データ等を、例えば、時分割多重化方式(TDM:Time Division Multiplexing)で多重化し多重化データMDとして送受信する。多重処理部51は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などの論理回路で構成されている。多重処理部51は、LANケーブル81,83を通じて、スライダ部13の多重処理部61や、ヘッド部15の多重処理部71と、多重化データMDを送受信する。
例えば、ヘッド部15のパーツカメラ47は、GigE-vision(登録商標)等の画像伝送規格により、撮像した画像データを、PHY74を介して多重処理部71に出力する。パーツカメラ47は、例えば、制御部11の画像処理部25から多重化通信を介して送信される撮像の開始を示すトリガ信号を受信するのに応じて撮像を行い、撮像した画像データを多重処理部71に出力する。同様に、マークカメラ48は、撮像した画像データを、PHY75を介して多重処理部71に出力する。
また、多重処理部71は、PHY77を介して第2スレーブ43と接続されており、第2スレーブ43から産業用ネットワークに係わる制御データが入力される。また、多重処理部71には、エンコーダ49Aからサーボモータ49におけるエンコーダ信号が入力される。多重処理部71は、これらの画像データ等の各種データを多重化した多重化データMDを、LANケーブル81,83を通じて多重処理部51(制御部11)へ送信する。
(多重化データの構成)
図2は、多重化データMDのビット割り当ての一例であり、ヘッド部15からスライダ部13に送信される多重化データMDの構成を示している。多重化データMDは、例えば1フレームが40ビットで構成されている。
多重化データMDの第0〜9ビットまでには、多重化通信のヘッダ(同期ビットなど)が設定されている。また、多重化データMDの第10〜19ビットまでには、パーツカメラ47の画像データが設定されている。例えば、パーツカメラ47の画像データは、第10〜19ビットの10ビットのうちの8ビットで伝送される。残りの2ビットは画像データのDCバランスを保持するための符号化処理(例えば、8B/10B変換)の際に増加するビット値である。同様に、第20〜29ビットには、マークカメラ48の画像データが設定されている。
また、第30,31ビットには、UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)通信による制御信号が設定されている。UART通信の制御信号は、例えば、制御部11からヘッド部15に向けて、パーツカメラ47やマークカメラ48のゲインを調整する制御信号や、撮像可能な撮像領域のうち、有効領域(ROI:Region of Interest)を設定する制御信号として使用される。また、UART通信の制御信号は、ヘッド部15からスライダ部13を介して制御部11へ向けて送信する場合には、制御部11に対する応答信号などとして使用される。
さらに、本実施形態の第1及び第2スレーブ33,43では、多重化通信を介したUART通信により直接通信を実行可能となっている。図1に示すように、スライダ部13の第1スレーブ33は、UART用インタフェース(以下、「IF」と略する場合がある)91と、パラレルI/O用IF93とを有している。第1スレーブ33は、UART用IF91及びパラレルI/O用IF93の各々を介して多重処理部61に接続されている。
これに対し、ヘッド部15の第2スレーブ43は、UART用IF95と、パラレルI/O用IF97とを有している。第2スレーブ43は、UART用IF95及びパラレルI/O用IF97の各々を介して多重処理部71に接続されている。これにより、第1及び第2スレーブ33,43は、多重化通信を介して、UART通信によるシリアル通信を直接実行することが可能となっている。
また、図2に示すように、多重化データMDの第32,33ビットには、パラレルI/O信号が設定されている。従って、第1スレーブ33及び第2スレーブ43は、UART通信と同様に、多重化通信を介して、パラレルI/O信号によるパラレル通信を直接実行可能となっている。なお、第1スレーブ33及び第2スレーブ43は、UART通信及びパラレルI/O通信のうち、何れか一方のみで通信を実行する構成でもよい。また、第1及び第2スレーブ33,43の直接通信に使用される通信プロトコルは、UART通信やパラレルI/O信号による通信に限らず、他の通信規格を用いてもよい。
また、図2に示すように、多重化データMDの第34,35ビットには、マスター23、第1スレーブ33及び第2スレーブ43間で伝送される産業用ネットワークの制御用データが設定されている。この制御信号は、例えば、センサ46の出力信号である。また、残りの第36〜39ビットには、エンコーダ49Aのエンコーダ信号が設定されている。本実施形態の装着装置10の多重処理部51、多重処理部61及び多重処理部71は、図2に示すような構成の多重化データMDを使用して各種データを多重化して送受信する。
図1に戻り、制御部11の多重処理部51は、PHY54,55を介して画像処理部25と接続されている。PHY54は、ヘッド部15のパーツカメラ47に対応している。また、PHY55は、マークカメラ48に対応している。多重処理部51は、例えば、多重処理部61を介して多重処理部71から受信した多重化データMDを非多重化し、パーツカメラ47の画像データを分離する。多重処理部51は、分離した画像データを、GigE-vision(登録商標)の規格に準拠したデータ形式でPHY54を介して画像処理部25に出力する。画像処理部25は、入力されたパーツカメラ47の画像データを処理し、電子部品の保持位置の誤差等を取得する。同様に、多重処理部51は、多重化データMDから分離したマークカメラ48の画像データを、PHY55を介して画像処理部25に出力する。
また、多重処理部51は、PHY57を介してマスター23と接続されている。また、スライダ部13の多重処理部61は、PHY67,68の各々を介して第1スレーブ33に接続されている。そして、制御部11のマスター23は、第1及び第2スレーブ33,43に接続されたリレー35等の機器との制御データの送受信を行う産業用ネットワークを構築し、配線の統合(削減)等を実現する。
<産業用ネットワークのデータ通信について>
次に、装着装置10の装着作業時におけるマスター23、第1スレーブ33及び第2スレーブ43によるデータ通信について図3及び図4を参照しつつ説明する。図3は、産業用ネットワークで伝送される制御データの送受信動作を模式的に示している。例えば、MECHATROLINK(登録商標)−IIIなどの産業用イーサネット(登録商標)の場合、マスター23、第1スレーブ33及び第2スレーブ43は、産業用ネットワークの制御データを、イーサネットフレームEF内に含めて送受信する。図3は、説明を分かり易くするため、多重化通信を用いたデータ通信の図示を省略している。なお、産業用ネットワークの制御データは、イーサネットフレームEFとしてマスター23等から入出力され、多重処理部51等で転送される段階ではビット値に時分割され、例えば、図2に示す多重化データMD内の制御データ(第34,35ビット)に設定される。
図4は、イーサネットフレームEFの転送におけるマスター23、第1スレーブ33及び第2スレーブ43の動作シーケンスを示している。図3及び図4に示すように、本実施形態のマスター23、第1スレーブ33及び第2スレーブ43は、例えば、カスケード接続されたネットワークを構築する。マスター23から送信されたイーサネットフレームEF(制御データ)は、第1及び第2スレーブ33,43の各々を循環するように伝送され高速に送受信される。
例えば、図4のステップ(以下、単に「S」と表記する)11において、制御部11のマスター23は、第1サイクル目の処理を開始し、スライダ部13の第1スレーブ33に向けてイーサネットフレームEFを送信する。第1スレーブ33は、マスター23から受信したイーサネットフレームEFに対して読み取り又は書き込み処理を行う。第1スレーブ33は、例えば、イーサネットフレームEFに予め設定された第1スレーブ33用の読み取りのデータ位置からデータをコピーし、コピーしたデータをCPU31に出力する。CPU31は、入力された制御データの内容に応じてリレー35の駆動などの処理を行う。また、第1スレーブ33は、リレー35の駆動の完了を示す情報やセンサ37の検出情報などをCPU31から入力する。第1スレーブ33は、CPU31から入力した情報を、イーサネットフレームEFに予め設定された第1スレーブ33用の書き込みのデータ位置に書き込んでマスター23に送信する(S13)。
次に、マスター23は、ヘッド部15の第2スレーブ43に向けたイーサネットフレームEFを、スライダ部13の第1スレーブ33に送信する(S15)。第1スレーブ33は、マスター23から受信したイーサネットフレームEFを第2スレーブ43へ転送する(S15)。第2スレーブ43は、イーサネットフレームEFに対して読み取り又は書き込み処理を行って第1スレーブ33へ応答する(S17)。第1スレーブ33は、第2スレーブ43から受信したイーサネットフレームEFをマスター23へ転送する(S17)。
次に、マスター23は、第1スレーブ33及び第2スレーブ43との第1サイクル目の通信を完了させたため、第2サイクル目の処理を開始する。マスター23は、S11と同様に、スライダ部13の第1スレーブ33に向けてイーサネットフレームEFを送信する(S19)。マスター23は、以後同様のサイクルを繰り返し実行する。
ここで、上記した産業用ネットワークでは、例えば、ヘッド部15の第2スレーブ43からスライダ部13の第1スレーブ33に向けてデータを送信したい場合、第2スレーブ43は、制御部11のマスター23を経由して送信する必要が生じる。具体的には、例えば、第2スレーブ43は、第1スレーブ33に送信するデータを、上記したS17において一旦マスター23に向けて送信する。マスター23は、次の第2サイクル目のS19で、第2スレーブ43から受信したデータをイーサネットフレームEFに含めて第1スレーブ33に向けて送信する。このため、第2スレーブ43から第1スレーブ33へ送信されるデータは、マスター23を経由する時間だけ遅延が発生する。
また、本実施形態の装着装置10は、多重化通信を介してイーサネットフレームEFを送信するため、上記した遅延がさらに増大する虞がある。より具体的には、S17における第2スレーブ43から送信されたイーサネットフレームEFのデータは、図1に示すように、第2スレーブ43→PHY77→多重処理部71→多重回線・・・第1スレーブ33→PHY63A→多重回線・・・→マスター23と各装置を介して伝送される。
これに対し、本実施形態の装着装置10は、UART通信及びパラレルI/O信号による通信によって、第1スレーブ33及び第2スレーブ43間で直接通信が可能となっている。このため、例えば、図4に示すように、第1スレーブ33は、マスター23と産業用ネットワークによるイーサネットフレームEFの通信を実施する一方で(S19)、UART通信等による第2スレーブ43との直接通信を実行することが可能となる(S21)。これにより、第1及び第2スレーブ33,43間におけるデータの伝送経路を短縮でき、遅延時間の削減を図ることが可能となる。
<通信異常時の処理>
上記した図4では、正常時の通信においてUART通信等を使用する場合について説明したが、第1及び第2スレーブ33,43間におけるUART通信等を、異常時に実行してもよい。なお、第1及び第2スレーブ33,43間におけるUART通信等は、正常時又は異常時の一方だけで使用してもよく、あるいは、正常時及び異常時の両方において使用してもよい。
図5は、一例として、制御部11(マスター23)とスライダ部13(第1スレーブ33)との間の通信回線(LANケーブル81など)に異常が発生した場合の動作を示している。なお、以下の説明では、図4と同様の処理については、その説明を適宜省略する。
まず、図5に示すように、制御部11のマスター23は、図4の正常時と同様に、第1サイクル目の処理を開始する(S11〜S17)。次に、マスター23は、第2サイクル目を開始する際に、第1スレーブ33(スライダ部13)との通信が切断され、通信不能となる(S25)。
スライダ部13の第1スレーブ33は、第1サイクル目の通信を完了させたにも係わらず、マスター23から第2サイクル目のイーサネットフレームEFを受信できない状態となる。第1スレーブ33は、マスター23からイーサネットフレームEFを受信できない状態が例えば第1時間T1だけ継続すると、マスター23との通信回線に異常が発生したと判定する。第1スレーブ33は、マスター23との通信異常を、UART通信等による直接通信により第2スレーブ43に通知する(S27)。
これにより、第2スレーブ43は、通信異常における適切な処理を実行することが可能となる。具体的には、第2スレーブ43は、例えば、マスター23に向けてパーツカメラ47の画像データを送信する処理を開始している場合には、送信処理を一時的に停止することが可能となる。また、第2スレーブ43は、例えば、第1スレーブ33に向けて送信したいデータがあれば、第1スレーブ33との通信回線は正常であるため、直接通信によって送信可能となる。
また、第1スレーブ33は、第2スレーブ43との直接通信を実行(S27)する一方で、マスター23との通信回線が回復したか否かの問い合わせ処理を、例えば第2時間T2ごとに繰り返し実行する(S29)。第1スレーブ33は、マスター23から回線が回復した旨の応答を受けると(S31)、第2スレーブ43にその旨を通知する(S33)。これにより、第2スレーブ43は、通信復帰時における適切な処理を実行することが可能となる。具体的には、第2スレーブ43は、例えば、マスター23に向けて送信を一時的に停止していたデータの送信を再開することが可能となる。
また、第1スレーブ33は、通信回線の復帰に応じて、第2スレーブ43との直接通信を終了する旨を通知してもよい(S33)。これにより、例えば、正常時と異常時とで多重化データMDのデータ内容を変更して、データ内容の最適化を図ることが可能となる。例えば、異常時には、多重化データMDにおけるUART通信用のビット(図2における第30,31ビットなど)を使用し、正常時には、このビットを他のデータ(画像データなど)に使用することで、正常時と異常時とで各データの伝送速度を変更することが可能となる。このようにして、UART通信等による第1及び第2スレーブ33,43間の通信を、異常時に活用することもできる。
因みに、電子部品装着装置10は、作業機の一例である。ヘッド部15は、可動部の一例である。多重処理部61は、多重化部の一例である。多重処理部71は、多重分離部の一例である。イーサネットフレームEFは、第1通信データの一例である。UART通信及びパラレルI/O信号による通信のデータは、第2通信データの一例である。
以上、詳細に説明した実施形態によれば以下の効果を奏する。
<効果1>電子部品装着装置10のスライダ部13が備える第1スレーブ33は、UART用IF91及びパラレルI/O用IF93を介して多重処理部61に接続されている。第1スレーブ33は、UART通信及びパラレルI/O信号による通信によってヘッド部15の第2スレーブ43と、多重回線を介した直接通信を実行する。第1スレーブ33は、制御部11のマスター23を経由することなく、産業用ネットワークのデータを第2スレーブ43に直接送受信することが可能となる。これにより、第1及び第2スレーブ33,43間における産業用ネットワークのデータの伝送経路を短縮でき、遅延時間の削減を図ることが可能となる。
また、第1スレーブ33は、UART通信等において、例えば、センサ37(基板高さセンサ)の検出信号に基づいて、第2スレーブ43を介してマークカメラ48へトリガ信号を送信してもよい。これにより、第1スレーブ33は、マスター23(制御部11)側の指示を待たずに、センサ37の検出信号に基づいて、ヘッド部15(第2スレーブ43)に対して直接制御を実行することができる。
ここで、従来のように第1及び第2スレーブ33,43間の通信を、全てマスター23を経由して実行する場合、イーサネットフレームEFは、第1及び第2スレーブ33,43間で送受信する通信に必要なデータ領域(書き込み領域など)を確保する必要があり、データ量が増大する。その結果、1サイクルのイーサネットフレームEFの伝送周期が長くなる虞がある。
これに対し、本実施形態の第1及び第2スレーブ33,43は、産業用ネットワークとは別通信回線(UART通信等)で直接通信するため、イーサネットフレームEFのデータ量を削減でき、1サイクルの伝送周期を短縮することができる。
また、第1及び第2スレーブ33,43間の通信を全てUART通信等で実行する場合、マスター23は、第1及び第2スレーブ33,43間のデータの転送が不要となる。これにより、マスター23を構成するプログラマブルロジックデバイス(PLD)などの論理回路の簡略化を図ることが可能となる。
<効果2>装着装置10は、第1スレーブ33と第2スレーブ43の直接通信を、マイコンボードなどに一般的に備えられているUART通信用やパラレルI/O信号用のインタフェースを用いた通信で行っている。これにより、多重化通信システムの汎用性を高めることが可能となっている。
<効果3>第1スレーブ33は、マスター23との通信回線に異常が発生したと判定すると(図5のS27)、第2スレーブ43と直接通信を実行する。これにより、第1スレーブ33は、制御部11との通信異常時にヘッド部15を緊急停止するなど、適切な処理を実行することが可能となる。
<効果4>第1スレーブ33は、マスター23との通信回線に異常が発生したと判定すると、その旨をUART通信等による直接通信により第2スレーブ43に通知する(S27)。第2スレーブ43は、例えば、マスター23に向けてパーツカメラ47の画像データを送信する処理を開始している場合には、送信処理を一時的に停止する。これにより、第2スレーブ43は、例えば、制御部11との通信回線が切断されているにも係わらず、画像データの送信を繰り返し、タイムアウトエラーになるなどの不具合の発生を抑制できる。
<効果5>第1スレーブ33は、通信回線の復帰に応じて、第2スレーブ43との直接通信を終了する(S33)。これにより、第1スレーブ33は、正常時と異常時とで多重化データMDのデータ内容を変更して、データ内容の最適化等を実行することが可能となる。
<効果6>本実施形態の装着装置10では、装着作業に変わるデータ伝送に多重化通信と産業用ネットワークとを併用することで、制御部11、スライダ部13、ヘッド部15間を接続する通信線の省配線化を効果的に図ることが可能となっている。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することが可能である。
例えば、上記実施形態では、1台のマスター23に、2台のスレーブ(第1及び第2スレーブ33,43)を接続する構成を例に説明したが、接続形態はこれに限らない。例えば、1台のマスター23に、3台以上のスレーブをカスケード接続してもよい。あるいは、複数のマスター23に、複数のスレーブを接続してもよい。
また、上記実施形態では本願における作業機として、電子部品を回路基板に実装する電子部品装着装置10を例に説明したが、これに限らない。本願における作業機としては、例えば、スクリーン印刷装置などの他の対基板作業機を採用することができる。また、作業機としては、例えば、二次電池(太陽電池や燃料電池など)等の組立て作業を実施する作業用ロボットでもよい。
10 電子部品装着装置(作業機)、15 ヘッド部(可動部)、23 マスター、33 第1スレーブ、43 第2スレーブ、61 多重処理部(多重化部)、71 多重処理部(多重分離部)、EF イーサネットフレーム(第1通信データ)、MD 多重化データ。

Claims (6)

  1. 産業用ネットワークに接続されるマスターと、
    前記マスターによって制御される第1スレーブと、
    前記マスターから送信される第1通信データと、前記第1スレーブから送信され且つ前記産業用ネットワークとは別の通信規格で伝送される第2通信データとを多重化し、多重化して生成した多重化データを送信する多重化部と、
    前記多重化部から前記多重化データを受信し、当該多重化データから前記第1通信データ及び前記第2通信データを分離する多重分離部と、
    前記多重分離部から前記第1通信データ及び前記第2通信データを入力し、前記第1通信データに基づいて前記マスターによって制御される第2スレーブと、を備え、
    前記第1スレーブは、前記第2通信データによって前記第2スレーブと直接通信を実行することを特徴とする多重化通信システム。
  2. 前記第1スレーブは、UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)通信及びパラレルI/O通信のうち少なくとも一方の通信手段を用いて前記第2通信データを前記第2スレーブに向けて送信することを特徴とする請求項1に記載の多重化通信システム。
  3. 前記第1スレーブは、前記マスターとの間の通信回線に異常が発生した場合に、前記第2スレーブと直接通信を実行することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の多重化通信システム。
  4. 前記第2スレーブは、前記第2通信データの内容に基づいて前記第1スレーブと前記マスターとの間の通信回線における異常を検出することに応じて、前記マスターとの通信を一時的に停止することを特徴とする請求項3に記載の多重化通信システム。
  5. 前記第1スレーブは、前記マスターとの間の通信回線の復帰を検出した場合に、前記第2スレーブとの直接通信を停止することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の多重化通信システム。
  6. 可動部によりワークを保持して装着作業を実行する作業機であって、
    前記装着作業に拘わるデータの伝送を請求項1乃至請求項5の何れかに記載の多重化通信システムにより伝送することを特徴とする作業機。
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