JP6613934B2 - パイプタイプ固体絶縁ケーブルシステム、パイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムの構築方法、及びパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムの冷却方法 - Google Patents

パイプタイプ固体絶縁ケーブルシステム、パイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムの構築方法、及びパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムの冷却方法 Download PDF

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Description

本発明は、パイプタイプ固体絶縁ケーブルシステム、パイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムの構築方法、及びパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムの冷却方法に関する。
従来から、大容量の地中送電線路として、パイプタイプ油浸絶縁ケーブル(パイプタイプOFケーブル:Pipe type Oil Filled Cable、またはHPFFケーブル:High Pressure Fluid Filled Pipe Type Cable)が知られている。パイプタイプOFケーブルは、油浸絶縁ケーブル用鋼管(OFケーブル用鋼管)内にOFケーブルが挿通された状態で、OFケーブル用鋼管内に高圧の絶縁油を封入し循環させるよう構成されている。これにより、OFケーブルの絶縁性を向上させるとともに、OFケーブルを冷却することができる。
しかしながら、パイプタイプOFケーブルシステムでは、OFケーブル用鋼管内の絶縁油に高い圧力が印加されるため、OFケーブル用鋼管の繋ぎ目部分などから絶縁油が漏洩する可能性があった。このため、漏洩した絶縁油によって、周囲の環境に悪影響が及ぶおそれがあった。
そこで、近年では、パイプタイプOFケーブルにおけるOFケーブルを、固体絶縁ケーブル(CVケーブル:Cross−linked polyethylene insulated polyvinylchloride sheathed Cable、またはXLPEケーブル)に置き換えることが進められている(例えば、特許文献1)。
特許第3957865号
特許文献1などの構成では、従来のパイプタイプOFケーブルにおける油循環管と同様の経路を用いて、固体絶縁ケーブル用鋼管内に水等の冷媒を循環させていた。つまり、特許文献1などの構成では、固体絶縁ケーブル用鋼管内のCVケーブルを直接冷却する「直接冷却方式」が採用されていた。
しかしながら、特許文献1などの直接冷却方式では、固体絶縁ケーブル用鋼管内にCVケーブルが挿通した状態で冷媒が循環するため、冷媒の漏洩を抑制するよう固体絶縁ケーブル用鋼管を封止することが困難となっており、システム構造が複雑化していた。
本発明の目的は、シンプルな構成によって固体絶縁ケーブルを容易に冷却することができるパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステム、パイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムの構築方法、及びパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムの冷却方法を提供することである。
本発明の一態様によれば、
複数の固体絶縁ケーブルと、
前記複数の固体絶縁ケーブルのそれぞれが挿通される複数の固体絶縁ケーブル用鋼管と、
前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれに隣接して設けられる複数の冷媒管を含み、該複数の冷媒管が環状に連結された状態で前記複数の冷媒管内に冷媒を循環させる冷媒循環路と、を有し、
前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれ内に前記冷媒を流さないで、前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれの周囲の少なくとも一部を前記冷媒循環路によって冷却することで、前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれ内の前記複数の固体絶縁ケーブルのそれぞれを間接的に冷却するよう構成されるパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムが提供される。
本発明の他の態様によれば、
既存のパイプタイプ油浸絶縁ケーブルシステムを置き換えてパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムを構築するパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムの構築方法であって、
絶縁油がそれぞれ充填され複数の油浸絶縁ケーブルのそれぞれが挿通されていた複数の油浸絶縁ケーブル用鋼管と、前記複数の油浸絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれに隣接して設けられ前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれに別々に前記絶縁油を循環させていた複数の油循環管と、から前記絶縁油および前記複数の油浸絶縁ケーブルを除去する除去工程と、
前記複数の油浸絶縁ケーブル用鋼管を複数の固体絶縁ケーブル用鋼管として流用し、該複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれ内に複数の固体絶縁ケーブルのそれぞれを挿通させる挿通工程と、
前記複数の油循環管を複数の冷媒管として流用し、該複数の冷媒管を環状に連結することで、前記複数の冷媒管内に冷媒を循環させる冷媒循環路を構築する冷媒循環路構築工程と、を有し、
前記冷媒循環路構築工程では、
前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれ内に前記冷媒を流さないで、前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれの周囲の少なくとも一部を前記冷媒循環路によって冷却することで、前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれ内の前記複数の固体絶縁ケーブルのそれぞれを間接的に冷却するよう前記冷媒循環路を構成するパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムの構築方法が提供される。
本発明の更に他の態様によれば、
複数の固体絶縁ケーブルと、前記複数の固体絶縁ケーブルのそれぞれが挿通される複数の固体絶縁ケーブル用鋼管と、を有するパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムの冷却方法であって、
前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれに隣接して複数の冷媒管を設け、該複数の冷媒管を環状に連結することで冷媒循環路を構築する工程と、
前記冷媒循環路内に冷媒を循環させる工程と、を有し、
前記冷媒を循環させる工程では、
前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれ内に前記冷媒を流さないで、前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれの周囲の少なくとも一部を前記冷媒循環路によって冷却することで、前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれ内の前記複数の固体絶縁ケーブルのそれぞれを間接的に冷却するパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムの冷却方法が提供される。
本発明によれば、シンプルな構成によって固体絶縁ケーブルを容易に冷却することができるパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステム、パイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムの構築方法、及びパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムの冷却方法が提供される。
本発明の第1実施形態に係るパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムを示す概略平面図である。 冷媒循環路内の冷媒の流れ方向を切り替える構成を示す概略平面図である。 本発明の第1実施形態に係るパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムを示す断面図である。 図3の一部を拡大した図である。 本発明の第1実施形態に係る制御部を示す概略構成図である。 本発明の第1実施形態に係るパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムの構築方法におけるフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係るパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムと既存のパイプタイプ油浸絶縁ケーブルシステムを共存させた状態の概略平面図である。 本発明の第2実施形態に係るパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムを示す概略平面図である。 本発明の第2実施形態に係るパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムを示す断面図である。 比較例1のパイプタイプ油浸絶縁ケーブルシステムを示す概略平面図である。 比較例1のパイプタイプ油浸ケーブルシステムを示す断面図である。 図11の一部を拡大した図である。 比較例2のパイプタイプ油浸絶縁ケーブルシステムを示す概略平面図である。 比較例2のパイプタイプ油浸ケーブルシステムを示す断面図である。
<発明者の得た知見>
(従来のパイプタイプ油浸絶縁ケーブルシステム)
まず、図10〜図12を用い、従来の一例として、比較例1のパイプタイプ油浸絶縁ケーブルシステムについて説明する。図10は、比較例1のパイプタイプ油浸絶縁ケーブルシステムを示す概略平面図である。図11は、比較例1のパイプタイプ油浸ケーブルシステムを示す断面図である。なお、図11は、図10のY−Y’線断面図である。また、図12は、図11の一部を拡大した図である。
なお、以下において、複数の構成要素を総称する場合は、符号にアルファベットの添え字を付けず、一方で、複数の構成要素のうちのいずれかを称する場合は、符号にアルファベットの添え字を付ける。例えば、OFケーブル用鋼管を総称する場合の符号は、930とし、個別のOFケーブル用鋼管を称する場合の符号は、930a等とする。
図10および図11に示すように、比較例1のパイプタイプ油浸絶縁ケーブルシステム(パイプタイプOFケーブルシステム)90は、油浸絶縁ケーブル(OFケーブル、またはOFケーブルコア)910が挿通された油浸絶縁ケーブル用鋼管(OFケーブル用鋼管)930内に高圧の絶縁油940を封入し循環させるよう構成されている。具体的には、パイプタイプOFケーブルシステム90は、例えば、油浸絶縁ケーブル群(OFケーブル群、または3相OFケーブル)920と、油浸絶縁ケーブル用鋼管930と、ポンプステーション950と、逆流防止用放散弁(Diffusive Chamber)952と、油循環管942と、ポンプ(ブースタポンプ)944と、熱交換器946と、を有している。
比較例1のパイプタイプOFケーブルシステム90は、例えば、2回線のOFケーブル群920を延線するよう構成されている。具体的には、一対のOFケーブル用鋼管930(930a,930b)が地中に埋められている。OFケーブル用鋼管930a,930bは、互いに水平方向に所定距離離れて配置されている。OFケーブル用鋼管930a,930bは、互いに同じ方向に延在している。OFケーブル用鋼管930a,930b内には、それぞれ、OFケーブル群920a,920bが挿通されている。
図12に示すように、OFケーブル群920は、例えば、3相交流を伝送するよう構成され、3つのOFケーブル910(910a〜910c)を含んでいる。それぞれのOFケーブル910は、例えば、中心から外側に向けて、導体911と、ステンレステープ912と、カーボン紙913と、油浸絶縁紙914と、補強層915と、防湿層916と、スキッドワイヤ917と、を有している。OFケーブル群920がOFケーブル用鋼管930内に挿通された状態で、OFケーブル用鋼管930内には、絶縁油940が充填されている。これにより、OFケーブル910の油浸絶縁紙910に絶縁油940が浸透することで、OFケーブル910の絶縁性が確保されている。
ポンプステーション950は、オイルステーション用ポンプ(不図示)およびオイルタンク(不図示)を有し、オイルステーション用ポンプによってオイルタンクからOFケーブル用鋼管930内に絶縁油940を加圧しながら供給することで、OFケーブル用鋼管930内の絶縁油940の圧力を所定値に維持するよう構成されている。また、ポンプステーション950は、例えば、一対設けられている。具体的には、ポンプステーション950aは、OFケーブル用鋼管930a,930bのそれぞれの一端に接続され、ポンプステーション950bは、OFケーブル用鋼管930a,930bのそれぞれの他端に接続されている。これにより、OFケーブル用鋼管930a,930bのそれぞれの両端から絶縁油940が加圧されている。
逆流防止用放散弁952は、例えば、2つのポンプステーション950の間の中間位置でOFケーブル用鋼管930a,930bのそれぞれに接続されている。逆流防止用放散弁952は、2つのポンプステーション950からの絶縁油940の圧力が互いに異なっていても、それぞれのポンプステーション950からの絶縁油940の流れを維持し、絶縁油940が逆流することを抑制するよう構成されている。
油循環管942は、OFケーブル用鋼管930内に絶縁油940を循環させるための経路として構成され、例えば、鋼管(鉄管)からなっている。また、油循環管942は、それぞれのOFケーブル用鋼管930に対応するように設けられている。具体的には、油循環管942aは、OFケーブル用鋼管930aを挟んでOFケーブル用鋼管930bと反対側に、OFケーブル用鋼管930aから所定距離離れた位置で、OFケーブル用鋼管930aに隣接(近接)して設けられている。一方、油循環管942cは、OFケーブル用鋼管930bを挟んでOFケーブル用鋼管930aと反対側に、OFケーブル用鋼管930bから所定距離離れた位置で、OFケーブル用鋼管930bに隣接(近接)して設けられている。また、油循環管942a,942cは、それぞれ、OFケーブル用鋼管930a,930bに沿うように、OFケーブル用鋼管930a,930bの軸方向に延在している。
また、油循環管942は、OFケーブル用鋼管930の軸方向の所定距離ごとに別々に絶縁油940を循環させるよう構成されている。具体的には、油循環管942aは、ポンプステーション950aと逆流防止用放散弁952との間のOFケーブル用鋼管930aに環状に接続されている。なお、油循環管942aの一端は、逆流防止用放散弁952に接続されている。油循環管942aには、逆流防止用放散弁952側から順に、ポンプ944、および熱交換器946が設けられている。ポンプ944は、所定の方向に絶縁油940を循環するよう構成されている。熱交換器946は、絶縁油940の熱を放出して絶縁油940を冷却するよう構成されている。このような構成により、油循環管942aを経由して、ポンプステーション950aと逆流防止用放散弁952との間のOFケーブル用鋼管930a内においてポンプステーション950aから逆流防止用放散弁952に向かう方向に絶縁油940が循環するようになっている。一方で、油循環管942bは、例えば、油循環管942aの延長線上に設けられている。また、油循環管942bに接続されるポンプ944および熱交換器946は、逆流防止用放散弁952を挟んで、油循環管942aに接続されるポンプ944および熱交換器946と対称に配置されている。このような構成により、油循環管942bを経由して、ポンプステーション950bと逆流防止用放散弁952との間のOFケーブル用鋼管930a内においてポンプステーション950bから逆流防止用放散弁952に向かう方向に絶縁油940が循環するようになっている。
また、油循環管942は、一対のOFケーブル用鋼管930のそれぞれに対して別々に絶縁油940を循環させるよう構成されている。具体的には、OFケーブル用鋼管930aに接続される油循環管942a,942bとは別に、且つ、OFケーブル用鋼管930aに接続される油循環管942a,942bと対称となるように、OFケーブル用鋼管930bには、油循環管942c,942dのそれぞれが環状に接続されている。このような構成により、油循環管942cを経由して、ポンプステーション950aと逆流防止用放散弁952との間のOFケーブル用鋼管930b内においてポンプステーション950aから逆流防止用放散弁952に向かう方向に絶縁油940が循環するようになっている。また、油循環管942dを経由して、ポンプステーション950bと逆流防止用放散弁952との間のOFケーブル用鋼管930b内においてポンプステーション950bから逆流防止用放散弁952に向かう方向に絶縁油940が循環するようになっている。
以上のように、油循環管942を経由してOFケーブル用鋼管930内に絶縁油940が循環することにより、OFケーブル用鋼管930内に挿通されたOFケーブル群920が冷却される。
(固体絶縁ケーブルシステムへの置き換え)
従来の一例としての比較例1のパイプタイプOFケーブルシステム90では、上述のように、OFケーブル910の絶縁性を維持するために、OFケーブル用鋼管930内の絶縁油940に高い圧力が印加される。このため、OFケーブル用鋼管930の繋ぎ目部分などから絶縁油940が漏洩する可能性があった。絶縁油940が漏洩すると、パイプタイプOFケーブルシステム90の周囲の環境に悪影響が及ぶおそれがあった。
そこで、近年では、特許文献1のように、パイプタイプOFケーブルシステム90におけるOFケーブル910を固体絶縁ケーブル(CVケーブル)に置き換えることが進められている。
特許文献1などの構成では、比較例1のパイプタイプOFケーブルシステム90における油循環管942と同様の経路を用いて、固体絶縁ケーブル用鋼管内に水等の冷媒を循環させていた。つまり、特許文献1などの構成では、固体絶縁ケーブル用鋼管内のCVケーブルを直接冷却する「直接冷却方式」が採用されていた。
しかしながら、特許文献1などの直接冷却方式では、固体絶縁ケーブル用鋼管内にCVケーブルが挿通した状態で冷媒が循環するため、冷媒の漏洩を抑制するよう固体絶縁ケーブル用鋼管を封止することが困難となっており、システム構造が複雑化していた。
具体的には、冷媒の漏洩を抑制するよう固体絶縁ケーブル用鋼管を封止した状態で、一対のCVケーブルを軸方向に接続することが困難であった。また、CVケーブルは従来のOFケーブルよりも太いため、固体絶縁ケーブル用鋼管を封止した状態で、CVケーブルの接続部を固体絶縁ケーブル用鋼管内に収容することが困難であった。また、CVケーブルは通電時のジュール熱により軸方向に伸縮するため、CVケーブルが伸縮したときに固体絶縁ケーブル用鋼管の封止性を維持することが困難となっていた。これらの要因のため、直接冷却方式では、システム構造が複雑化し、OFケーブルからCVケーブルへの置き換えを実現することが困難となっていた。
本発明は、本発明者が見出した上記知見に基づくものである。
<本発明の第1実施形態>
(1)パイプタイプ固体絶縁ケーブルシステム
本発明の第1実施形態に係るパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムについて、図1〜図4を用いて説明する。図1は、本実施形態に係るパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムを示す概略平面図である。図2は、冷媒循環路内の冷媒の流れ方向を切り替える構成を示す概略平面図である。なお、図2において、後述するCVケーブル用鋼管300およびCVケーブル群200は省略されている。図3は、本実施形態に係るパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムを示す断面図である。なお、図3は、図1のX−X’線断面図である。図4は、図3の一部を拡大した図である。
図1に示すように、本実施形態のパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステム(パイプタイプCVケーブルシステム)10は、上述した比較例1のような既存のパイプタイプOFケーブルシステム90を置き換えることで、間接冷却方式により固体絶縁ケーブル(CVケーブル)を冷却するよう構成され、例えば、固体絶縁ケーブル群(CVケーブル群、または3相CVケーブル)200と、固体絶縁ケーブル用鋼管(CVケーブル用鋼管)300と、冷媒循環路410と、冷媒貯蔵タンク500と、ポンプ440と、制御部700と、を有している。
(固体絶縁ケーブル用鋼管)
図1および図3に示すように、パイプタイプCVケーブルシステム10は、例えば、2回線のCVケーブル群200を延線するよう構成されている。具体的には、一対のCVケーブル用鋼管300(300a,300b)が地中に埋められている。また、CVケーブル用鋼管300a,300bは、互いに水平方向に所定距離離れて配置されている。CVケーブル用鋼管300a,300bは、互いに同じ方向に延在している。CVケーブル用鋼管300a,300b内には、それぞれ、CVケーブル群200a,200bが挿通されている。
本実施形態では、例えば、既存のパイプタイプOFケーブルシステム90において、絶縁油940が充填されOFケーブル群920a,920bのそれぞれが挿通されていたOFケーブル用鋼管930a,930bから絶縁油940およびOFケーブル群920a,920bが除去されて、該OFケーブル用鋼管930a,930bが流用されることで、CVケーブル用鋼管300a,300bが構成されている。CVケーブル用鋼管300は、OFケーブル用鋼管930が流用されているため、OFケーブル用鋼管930と同様の材質により構成されている。
(CVケーブル群(CVケーブル))
図4に示すように、CVケーブル群200は、例えば、3相交流を伝送するよう構成され、3つのCVケーブル100(100a〜100c)と、1つの帰線ケーブル190と、を含んでいる。
それぞれのCVケーブル100は、例えば、中心から外側に向けて、導体110と、導体スクリーン(内部半導電層)120と、絶縁層130と、絶縁スクリーン(外部半導電層)140と、ベッディング150と、金属シース160と、ジャケット(防食層)170と、を有している。導体110は、例えば、複数の銅線を撚り合わせることにより構成されている。導体スクリーン120は、例えば、耐熱性を有する半導電性テープまたはカーボン粉末を含有する樹脂層により構成されている。半導電性テープとしては、例えば、ナイロンやポリエステルが用いられる。カーボン粉末を含有する樹脂層としては、例えば、EEA(Ethylene−Ethylacrylate Copolymer)やポリエチレンが用いられる。絶縁層130は、例えば、架橋ポリエチレンからなっている。絶縁スクリーン140は、例えば、カーボン粉末を含有する樹脂層により構成されている。カーボン粉末を含有する樹脂層としては、例えば、EEAやポリエチレンが用いられる。ベッディング150は、いわゆるベッディングテープとして構成されている。金属シース160は、導体110の静電遮蔽および電磁誘導遮蔽を行うとともに、事故電流の経路となるよう構成されている。具体的には、金属シース160は、例えば、銅ラミネートである。ジャケット170は、例えば、架橋ポリエチレン、高密度ポリエチレンまたはPVC(Polyvinylchloride)からなっている。
帰線ケーブル190は、CVケーブル用鋼管300とともに接地され、事故電流の経路となるよう構成されている。具体的には、帰線ケーブル190は、例えば、中心から外側に向けて、帰線導体192と、帰線ジャケット194と、を有している。帰線導体192は、例えば、銅線により構成されている。帰線ジャケット194は、例えば、架橋ポリエチレン、高密度ポリエチレンまたはPVCからなっている。
本実施形態では、3つのCVケーブル100は、帰線ケーブル190を中心として、螺旋状に撚り合わせられている。これにより、それぞれのCVケーブル100が通電時のジュール熱により軸方向に伸びた際に、CVケーブル100の撚りが緩み、CVケーブル用鋼管300の径方向にCVケーブル100が広がることで、CVケーブル100がCVケーブル用鋼管300の軸方向に伸び出ることを抑制することができる。
なお、CVケーブル群200a,200bには、それぞれ、ケーブル温度測定装置600を構成する光ファイバ620a,620bが併設されている。ケーブル温度測定装置600については、詳細を後述する。
(冷媒循環路)
図1および図3に示すように、冷媒循環路410は、冷媒400を循環させることで、土壌を介して間接的にCVケーブル用鋼管300内のCVケーブル100を冷却するよう構成されている。ここでいう冷媒400は、例えば、水または不凍液である。
冷媒循環路410は、複数の冷媒管420が環状に連結されることで構成されている。冷媒管420は、それぞれのCVケーブル用鋼管300に対応するように設けられている。具体的には、冷媒管420aは、CVケーブル用鋼管300aを挟んでCVケーブル用鋼管300bと反対側に、CVケーブル用鋼管300aから所定距離離れた位置で、CVケーブル用鋼管300aに隣接(近接)して設けられている。一方、冷媒管420bは、CVケーブル用鋼管300bを挟んでCVケーブル用鋼管300aと反対側に、CVケーブル用鋼管300bから所定距離離れた位置で、CVケーブル用鋼管300bに隣接(近接)して設けられている。また、冷媒管420a,420bは、それぞれ、CVケーブル用鋼管300a,300bに沿うように、CVケーブル用鋼管300a,300bの軸方向に延在している。そして、冷媒管420aの一端および冷媒管420bの一端は、別の冷媒管420によって連結され、冷媒管420aの他端および冷媒管420bの他端は、別の冷媒管420によって連結されている。これにより、環状の冷媒循環路410が形成されている。
本実施形態では、例えば、既存のパイプタイプOFケーブルシステム90において、OFケーブル用鋼管930a,930bのそれぞれに隣接して設けられOFケーブル用鋼管930a,930bのそれぞれに別々に絶縁油940を循環させていた油循環管942a〜942dから絶縁油940が除去されて、該油循環管942a〜942dが流用されることで、冷媒管420a,420bが構成されている。冷媒管420は、油循環管942が流用されているため、油循環管942と同様の材質により構成されている。
さらに、本実施形態では、油循環管942a〜942dを流用した冷媒管420a,420bがCVケーブル用鋼管300a,300bを介さずに環状に連結されることで、冷媒循環路410が構成されている。既存のパイプタイプOFケーブルシステム90では、OFケーブル群920、OFケーブル用鋼管930、および油循環管942のそれぞれが偶数設けられていることが多いため、偶数の油循環管942を流用して、これらを連結することで、環状の冷媒循環路を容易に形成することができる。
なお、各構成の具体的な寸法としては、例えば、CVケーブル100の公称電圧が110kV以上345kV以下であり、CVケーブル100の直径が60mm以上131mm以下であるとき、CVケーブル用鋼管300の直径は、例えば、150mm以上310mm以下である。また、冷媒管420の直径は、100mm以上200mm以下である。このとき、冷媒管420とCVケーブル用鋼管300との離隔距離(冷媒管420の外周面とCVケーブル用鋼管300の外周面との距離)は、例えば、0mm以上500mm以下である。なお、冷媒管420とCVケーブル用鋼管300との離隔距離が0mmとは、冷媒管420とCVケーブル用鋼管300とが互いに接触していることを意味している。冷媒管420とCVケーブル用鋼管300との離隔距離が500mm超であると、CVケーブル用鋼管300内のCVケーブル群200を冷媒管420によって間接的に冷却する効果が弱くなる。これに対して、冷媒管420とCVケーブル用鋼管300との離隔距離が500mm以下であることにより、CVケーブル用鋼管300内のCVケーブル群200を冷媒管420によって間接的に冷却する効果を充分に得ることができる。
(冷媒貯蔵タンク)
冷媒貯蔵タンク500は、冷媒管420a,420bのそれぞれに接続され、冷媒400を保冷しながら一時的に貯蔵するよう構成されている。冷媒貯蔵タンク500には、冷凍機520および熱交換器540がこの順で接続されている。冷凍機520は、冷媒貯蔵タンク500とともに冷媒400を循環させることで、冷媒400を冷却するよう構成されている。冷媒貯蔵タンク500内の冷媒400の温度は、例えば、10℃である。熱交換器540は、冷凍機520とともに冷媒ガス(不図示)を循環させ、圧縮・気化させることで、冷媒ガスが熱を吸収し、熱交換器540内で冷媒400を冷却するよう構成されている。このような構成により、連続的または所定のタイミングで冷媒400が冷却され、冷媒貯蔵タンク500内の冷媒400の温度が所定の温度に維持される。
冷媒貯蔵タンク500は、所定の方向に冷媒400を送り出すタンク用ポンプ(不図示)を有している。また、冷媒貯蔵タンク500には、冷媒400が流れる方向を切り替える切替弁(不図示)が設けられている。具体的には、切替弁は、冷媒貯蔵タンク500の流出口に接続されていた冷媒管420を冷媒貯蔵タンク500の流入口に接続するとともに、冷媒貯蔵タンク500の流入口に接続されていた冷媒管420を冷媒貯蔵タンク500の流出口に接続することができるよう構成されている。
また、冷媒貯蔵タンク500は、冷媒貯蔵タンク500内の冷媒400の温度を測定する冷媒温度測定部510を有している。本実施形態では、例えば、冷媒温度測定部510は一対設けられており、冷媒貯蔵タンク500内の冷媒400の流出口側に流出口側冷媒温度測定部510aが設けられ、冷媒貯蔵タンク500内の冷媒400の流入口側に流入口側冷媒温度測定部510bが設けられている。例えば、流出口側冷媒温度測定部510aでの冷媒400の温度と、流入口側冷媒温度測定部510bでの冷媒400の温度と、を比較することにより、冷媒循環路410における冷媒400の循環によって、どの程度のCVケーブル100の熱量を吸収してきたかを把握することができる。
以上のように構成される冷媒貯蔵タンク500、冷凍機520、および熱交換器540は、冷媒管420a,420bのそれぞれの両端に設けられている。具体的には、冷媒貯蔵タンク500a、冷凍機520a、および熱交換器540aは、冷媒管420a,420bのそれぞれの一端に設けられ、一方で、冷媒貯蔵タンク500b、冷凍機520b、および熱交換器540bは、冷媒管420a,420bのそれぞれの他端に設けられている。このように、冷媒貯蔵タンク500等を複数設けることにより、冷媒400の冷却効率を向上させることができる。
(ポンプ)
ポンプ440は、冷媒循環路410に設けられ、冷媒循環路410内に所定の方向に冷媒400を循環させる(送出する)よう構成されている。冷媒管420b内に冷媒400が流れる方向は、冷媒管420a内に冷媒400が流れる方向と異なっている(反対の方向となっている)。
ポンプ440は、例えば、冷媒循環路410の長手方向に沿って互いに所定の距離をあけて複数設けられている。具体的には、冷媒管420aにおいて、所定の距離をあけてポンプ440a,440bが設けられ、冷媒管420bにおいて、所定の距離をあけてポンプ440c,440dが設けられている。これにより、冷媒管420が低耐圧であっても、長い距離に亘って冷媒400を循環させることができる。
ここで、本実施形態では、上述した冷媒循環路410は、複数の冷媒管420のうち、ポンプ440の上流側をポンプ440の下流側に接続するとともに、ポンプ440の下流側をポンプ440の上流側に接続することが可能に構成されている。ここでいう「上流側」「下流側」とは、ポンプ440が冷媒400を送出する方向を基準としている。冷媒循環路410がこのように構成されることにより、ポンプ440が冷媒400を送出する方向を保ちつつ、冷媒循環路410の少なくとも一部での冷媒400が流れる方向を切り替えることができる。
具体的には、図2に示すように、冷媒管(バイパス冷媒管)420cは、ポンプ440aの上流側の冷媒管420aと、ポンプ440dの下流側の冷媒管420bと、を接続している。また、冷媒管420dは、冷媒管420aおよび冷媒管420cの接続部を挟んでポンプ440aと反対側の冷媒管420aと、冷媒管420bおよび冷媒管420cの接続部とポンプ440dとの間の冷媒管420bと、を接続している。一方、ポンプ440a,440dを挟んで冷媒管420c,420dの反対側では、冷媒管420eは、ポンプ440aの下流側の冷媒管420aと、ポンプ440dの上流側の冷媒管420bと、を接続している。また、冷媒管420fは、冷媒管420aおよび冷媒管420eの接続部を挟んでポンプ440aと反対側の冷媒管420aと、冷媒管420bおよび冷媒管420eの接続部とポンプ440dとの間の冷媒管420bと、を接続している。なお、これらの冷媒管420c〜420fは、CVケーブル用鋼管300a,300bを超えて(CVケーブル用鋼管300a,300bを跨ぎ、これらに干渉することなく)、冷媒管420a,420bのそれぞれに接続されている。
それぞれの冷媒管420には、バルブ(電動バルブまたは電磁バルブ)460が設けられている。バルブ460が電磁バルブとして構成されている場合、バルブ460は、開閉のみを行うよう構成されている。一方、バルブ460が電動バルブとして構成されている場合、バルブ460は、開閉だけでなく、開き具合を調整することが可能に構成されている。
具体的なバルブ460の配置については、バルブ460aは、冷媒管420aおよび冷媒管420cの接続部と、冷媒管420aおよび冷媒管420dの接続部と、の間の、冷媒管420aに設けられている。バルブ460bは、冷媒管420bおよび冷媒管420cの接続部と、冷媒管420bおよび冷媒管420dの接続部と、の間の、冷媒管420bに設けられている。バルブ460cは、冷媒管420cに設けられている。バルブ460dは、冷媒管420dに設けられている。バルブ460eは、冷媒管420aおよび冷媒管420eの接続部と、冷媒管420aおよび冷媒管420fの接続部と、の間の、冷媒管420aに設けられている。バルブ460fは、冷媒管420bおよび冷媒管420eの接続部と、冷媒管420bおよび冷媒管420fの接続部と、の間の、冷媒管420bに設けられている。バルブ460gは、冷媒管420eに設けられている。バルブ460hは、冷媒管420fに設けられている。
バルブ460a,460b,460e,460fは、互いに等しい開閉状態となっている。一方、バルブ460c,460d,460g,460hは、互いに等しい開閉状態となっており、且つ、バルブ460a,460b,460e,460fの開閉状態と反対の状態となっている。バルブ460a,460b,460e,460fの開閉状態と、バルブ460c,460d,460g,460hの開閉状態と、が互いに反対の状態に交互に切り替えられることで、冷媒循環路410内での冷媒400が流れる方向が交互に切り替えられる。
なお、ポンプ440b,440cの周辺の構成も、ポンプ440a,440dの周辺の構成と同様に構成されている。具体的には、ポンプ440b,440cの周辺の構成は、図2において、ポンプ440a,440dをポンプ440b,440cに置き換えた構成となっている。
(ケーブル温度測定装置)
本実施形態では、パイプタイプCVケーブルシステム10は、CVケーブル群200a,200bのそれぞれの温度を測定するケーブル温度測定装置600を有している。ケーブル温度測定装置600は、例えば、光ファイバ温度測定装置(DTS:Fiber−Optic Distributed Temperature Sensing System)として構成され、温度分布測定部(DTS本体部)610と、光ファイバ620と、を有している。
光ファイバ620は、温度分布を測定するための温度センサとして機能するよう構成されている。光ファイバ620は、CVケーブル群200a,200bのそれぞれに対応するように設けられている。具体的には、光ファイバ620aは、CVケーブル用鋼管300a内のCVケーブル群200aに併設されている。一方、光ファイバ620bは、CVケーブル用鋼管300b内のCVケーブル群200bに併設されている。また、光ファイバ620a,610bのそれぞれの一端は、温度分布測定部610に接続されている。
比較例1のパイプタイプOFケーブルシステム90などでは、OFケーブル用鋼管930内の絶縁油940の漏洩が懸念されるため、OFケーブル用鋼管930内に光ファイバ620を挿通させることができなかった。これに対して、本実施形態では、CVケーブル用鋼管300a,300b内に、パイプタイプOFケーブルシステム90のように絶縁油940が充填されておらず、また冷媒400も充填されていないため、該CVケーブル用鋼管300a,300bのそれぞれ内に、光ファイバ620a,620bを挿通させることが可能となる。
温度分布測定部610は、光ファイバ620に所定の光を入射させ、光ファイバ620の軸方向の所定の測定位置で生じたラマン後方散乱光を検出することで、所定の測定位置の温度を測定するよう構成されている。具体的には、所定の測定位置(散乱位置)におけるストークス光強度に対するアンチストークス光強度の比率に基づいて、所定の測定位置での温度が算出される。これにより、CVケーブル群200a,200bのそれぞれの軸方向の所定の測定位置での温度を把握することができる。
(制御部)
ここで、図5を用い、本実施形態の制御部について説明する。図5は、本実施形態に係る制御部を示す概略構成図である。
制御部700は、冷媒400の流れ制御を行うよう構成され、具体的には、CPU(Central Processing Unit)710、RAM(Random Access Memory)720、記憶装置730、I/Oポート740を有している。RAM720、記憶装置730、I/Oポート740は、内部バスを介して、CPU710とデータ交換可能に構成されている。また、制御部700には、入出力装置750が接続されている。
I/Oポート740は、冷媒貯蔵タンク500、ポンプ440(440a〜440d)、バルブ460(460a〜460h)ケーブル温度測定装置600に接続されている。
記憶装置730は、冷媒400の流れ制御に係る各種データやプログラムを記憶するよう構成され、具体的には、HDD(Hard disk drive)またはSSD(Solid State Drive)として構成されている。例えば、記憶装置730は、冷媒貯蔵タンク500の冷媒400の流出量ならびに流入量、冷媒貯蔵タンク500での冷媒400の温度、ポンプ440の流量、ケーブル温度測定装置600が測定したCVケーブル群200の各測定位置での温度等を読み出し可能に記憶するよう構成されている。
制御部700は、CPU710が記憶装置730に格納された所定プログラムを実行することにより、冷媒貯蔵タンク500、ポンプ440、およびバルブ460(冷媒循環路410)等を制御するように構成されている。制御部700によるパイプタイプCVケーブルシステム10の冷却方法については、詳細を後述する。
これらの処理を実行するための所定プログラムは、制御部700にインストールして用いられるが、そのインストールに先立ち、制御部700で読み取り可能な記憶媒体に格納されて提供されるものであってもよいし、或いは制御部700と接続する通信回線を通じて当該制御部700へ提供されるものであってもよい。
入出力装置750は、パイプタイプCVケーブルシステム10の管理者等に対して、必要に応じて情報出力を行ったり、該管理者が情報入力を行ったりするよう構成されている。具体的には、入出力装置750は、液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイなどを含むタッチパネルとして構成されている。
(2)パイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムの構築方法
次に、図1、図6〜図10を用い、本実施形態に係るパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムの構築方法について説明する。図6は、本実施形態に係るパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムの構築方法におけるフローチャートである。なお、ステップをSと略している。図7は、本実施形態に係るパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムと既存のパイプタイプ油浸絶縁ケーブルシステムを共存させた状態の概略平面図である。
ここで、図10に示したパイプタイプOFケーブルシステム90が、予め所定の電力送電経路に布設されていると仮定する。本実施形態では、以下の手順により、既存のパイプタイプOFケーブルシステム90を置き換えて、パイプタイプCVケーブルシステム10を構築する。また、本実施形態では、既存のパイプタイプOFケーブルシステム90の一部をパイプタイプCVケーブルシステム10に置き換えることを、置き換え位置を順に移動させながら繰り返すことで、全長に亘る既存のパイプタイプOFケーブルシステム90をパイプタイプCVケーブルシステム10に置き換える。
(S110:除去工程)
まず、ポンプステーション950aによる絶縁油940の加圧を停止するとともに、油循環管942a,942cに接続されていたポンプ944および熱交換器946を停止する。そして、ポンプステーション950aと逆流防止用放散弁952との間のOFケーブル用鋼管930a,930bと、OFケーブル用鋼管930a,930bにそれぞれ接続されていた油循環管942a,942cと、から、絶縁油940を除去する。
次に、ポンプステーション950aと逆流防止用放散弁952との間のOFケーブル用鋼管930a,930bに挿通されていたOFケーブル群920a,920bを、逆流防止用放散弁952の位置で切断する。そして、ポンプステーション950aと逆流防止用放散弁952との間のOFケーブル用鋼管930a,930bから、それぞれ、OFケーブル群920a,920bを除去する。
次に、ポンプステーション950aと逆流防止用放散弁952との間のOFケーブル用鋼管930a,930bと、油循環管942a,942cと、の内部を洗浄する。
そして、絶縁油940を除去したポンプステーション950a、2つのポンプ944および2つの熱交換器946を撤去する。なお、このとき、OFケーブル用鋼管930a,930b、油循環管942a,942cを残しておく。
また、このとき、逆流防止用放散弁952を残しておくとともに、油循環管942b,942cのそれぞれを逆流防止用放散弁952に接続しておく。これにより、残ったポンプステーション950bと逆流防止用放散弁952との間のOFケーブル用鋼管930a,930bと、油循環管942b,942dと、における絶縁油940の循環を維持する。
(S120:挿通工程)
次に、図7に示すように、絶縁油940およびOFケーブル群920a,920bが除去されたOFケーブル用鋼管930a,930bを、それぞれ、CVケーブル用鋼管300a,300bとして流用する。そして、該CVケーブル用鋼管300a,300b内に、それぞれ、新規にCVケーブル群200a,200bを挿通させる。
このとき、新設したCVケーブル群200を、残ったOFケーブル群920にトランジションジョイント260を介して接続する。具体的には、新設したCVケーブル群200aを構成するCVケーブル100a〜100cのそれぞれを、残ったOFケーブル群920aを構成するOFケーブル910a〜910bのそれぞれとトランジションジョイント260aを介して接続する。また、新設したCVケーブル群200bを構成するCVケーブル100a〜100cのそれぞれを、残ったOFケーブル群920bを構成するOFケーブル910a〜910bのそれぞれとトランジションジョイント260bを介して接続する。
また、このとき、CVケーブル群200a,200bに沿うように、それぞれ、ケーブル温度測定装置600を構成する光ファイバ620a,620bを併設する。そして、光ファイバ620a,620bのそれぞれの一端を温度分布測定部610に接続する。
(S130:冷媒貯蔵タンク構築工程)
次に、CVケーブル用鋼管300a,300bのそれぞれの一端側(後述する冷媒管420a,420bのそれぞれの一端側)に、冷媒貯蔵タンク500a、冷凍機520a、および熱交換器540aを設置する。
(S140:冷媒循環路構築工程)
次に、図7に示すように、絶縁油940を除去した油循環管942a,942cを、それぞれ、冷媒管420a,420bとして流用する。そして、流用した油循環管942a,942cの間を新たな冷媒管420で補い、冷媒管420a,420bを環状に連結する。このとき、冷媒管420a,420bとCVケーブル用鋼管300a,300bとを連結しない。これにより、本実施形態の冷媒循環路410を構築する。
次に、冷媒管420a,420bに、それぞれ、ポンプ440a,440dを設置する。そして、冷蔵貯蔵タンク500aの遠端部に、冷媒循環路410を連結する。これにより、冷媒400が環状に循環可能となる。
また、このとき、図2に示すように、ポンプ440a,440bの周辺において、冷媒管420c〜420fを、CVケーブル用鋼管300a,300bを超えるように(CVケーブル用鋼管300a,300bを跨いで、これらに干渉することがないように)、冷媒管420a,420bのそれぞれに接続する。また、冷媒管420a〜420dに、それぞれ、バルブ460a〜460dを設けるとともに、冷媒管420a,420b,420e,420fに、それぞれ、バルブ460e〜460hを設ける。
以上により、図7に示すように、既存のパイプタイプOFケーブルシステム90の一部がパイプタイプCVケーブルシステム10に置き換えられる。
(S150:終了判定)
その後、既存のパイプタイプOFケーブルシステム90からパイプタイプCVケーブルシステム10への置き換えを終了するか否かを判定する。
(S160〜S180)
図7の状態では、まだ既存のパイプタイプOFケーブルシステム90が残存している。このような場合、既存のパイプタイプOFケーブルシステム90からパイプタイプCVケーブルシステム10への置き換えを終了しないと判定し(S150でNo)、再度、残ったパイプタイプOFケーブルシステム90の少なくとも一部に対して、除去工程S110、挿通工程S120、および冷媒循環路構築工程S140と同様の除去工程S160、挿通工程S170、および冷媒循環路構築工程S180を行う。
冷媒循環路構築工程S180の終了後、再度、既存のパイプタイプOFケーブルシステム90からパイプタイプCVケーブルシステム10への置き換えを終了するか否かを判定する。まだ既存のパイプタイプOFケーブルシステム90が残存し、既存のパイプタイプOFケーブルシステム90からパイプタイプCVケーブルシステム10への置き換えを終了しないとき(S150でNo,)、残ったパイプタイプOFケーブルシステム90の少なくとも一部に対して、除去工程S160、挿通工程S170、および冷媒循環路構築工程S180を繰り返す。
このようにして、パイプタイプCVケーブルシステム10への置き換え位置を順に移動させながら、除去工程S160、挿通工程S170、および冷媒循環路構築工程S180を繰り返すことにより、全長に亘るパイプタイプOFケーブルシステム90をパイプタイプCVケーブルシステム10に置き換えていく。
(S190:冷媒貯蔵タンク構築工程)
そして、全長に亘るパイプタイプOFケーブルシステム90がパイプタイプCVケーブルシステム10に置き換えられ、除去工程S160、挿通工程S170、および冷媒循環路構築工程S180を終了するとき(S150でYes)、図1に示すように、CVケーブル用鋼管300a,300bのそれぞれの他端側(冷媒管420a,420bのそれぞれの他端側)に、冷媒貯蔵タンク500b、冷凍機520b、および熱交換器540bを設置する。そして、冷蔵貯蔵タンク500bの遠端部に、冷媒循環路410を連結する。これにより、冷媒400が環状に循環可能となる。
以上により、パイプタイプCVケーブルシステム10の構築工程を終了する。
(3)パイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムの冷却方法
次に、図1を用い、本実施形態に係るパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムの冷却方法について説明する。なお、以下の説明において、ポンプ440等の動作は、制御部700により制御される。
図1に示すように、本実施形態のパイプタイプCVケーブルシステム10において冷媒循環路410によって冷却を行う際には、まず、冷媒貯蔵タンク500、冷凍機520および熱交換器540を稼動させ、冷媒貯蔵タンク500内に所定温度に冷却させた冷媒400を貯蔵する。次に、冷媒貯蔵タンク500のタンク用ポンプ、ポンプ440a〜440dを稼動させ、冷媒循環路410内に所定の方向に冷媒400を循環させる。
このとき、CVケーブル用鋼管300a,300b内に冷媒400を流さないで、冷媒循環路410内に冷媒400を循環させることで、CVケーブル用鋼管300a,300bのそれぞれの周囲の少なくとも一部を冷媒循環路410によって冷却する。これにより、それぞれのCVケーブル用鋼管300自体が冷却されるとともに、CVケーブル用鋼管300内の空気が冷却される。そして、CVケーブル用鋼管300内の空気が対流することで、CVケーブル用鋼管300内の全体の温度が所定の温度まで低下する。その結果、CVケーブル用鋼管300内のCVケーブル100を間接的に冷却することができる。
また、本実施形態では、例えば、冷媒循環路410内の冷媒400が流れる方向を所定時間ごとに交互に切り替える。例えば、1日ごとに冷媒400が流れる方向を切り替える。
具体的には、冷媒400が流れる方向を交互に切り替えるとき、まず、冷媒貯蔵タンク500のタンク用ポンプを停止する。そして、冷媒貯蔵タンク500に設けられた切替弁により、冷媒貯蔵タンク500の流出口に接続されていた冷媒管420を冷媒貯蔵タンク500の流入口に接続するとともに、冷媒貯蔵タンク500の流入口に接続されていた冷媒管420を冷媒貯蔵タンク500の流出口に接続する。そして、冷媒貯蔵タンク500のタンク用ポンプを再稼動させる。つまり、冷媒貯蔵タンク500内の冷媒400の流れ方向を一定方向に維持したまま、冷媒循環路410内の冷媒400が流れる方向を切り替える。これにより、冷媒貯蔵タンク500内の冷媒400の温度分布(温度勾配)を維持し、冷媒400の冷却効率を維持することができる。
また、冷媒400が流れる方向を交互に切り替えるとき、複数の冷媒管420のうち、ポンプ440の上流側をポンプ440の下流側に接続するとともに、ポンプ440の下流側をポンプ440の上流側に接続する。
具体的には、図2に示すように、冷媒400が流れる方向が切り替えられる前では、バルブ460a,460b,460e,460fは、互いに等しい開閉状態となっている。一方、バルブ460c,460d,460g,460hは、互いに等しい開閉状態となっており、且つ、バルブ460a,460b,460e,460fの開閉状態と反対の状態となっている。例えば、バルブ460a,460b,460e,460fは、オープンとなっており、バルブ460c,460d,460g,460hは、クローズとなっている。これにより、冷媒循環路410内には、ポンプ440a,440dが冷媒400を送出する方向と同じ方向に冷媒400が循環している(図中実線矢印)。なお、ポンプ440b,440cの周辺のバルブ460も、ポンプ440a,440dの周辺のバルブ460と同様に構成されている。
ここで、冷媒400が流れる方向が交互に切り替えられるとき、まず、ポンプ440a〜440dを停止する。次に、バルブ460a,460b,460e,460fの開閉状態と、バルブ460c,460d,460g,460hの開閉状態と、が互いに反対の状態に交互に切り替えられる。例えば、バルブ460a,460b,460e,460fを、オープンからクローズとし、バルブ460c,460d,460g,460hを、クローズからオープンとする。なお、ポンプ440b,440cの周辺のバルブ460も、ポンプ440a,440dの周辺のバルブ460と同様に切り替えられる。次に、ポンプ440a〜440dを再稼動させる。
これにより、ポンプ440a,440d付近では、冷媒管420c,420dのそれぞれ内に互いに交差するように冷媒400が流れるとともに、冷媒管420e,420fのそれぞれ内に互いに交差するように冷媒400が流れる。そして、ポンプ440a,440d付近を除く冷媒循環路410内には、ポンプ440a,440dが冷媒400を送出する方向と反対の方向に冷媒400が循環する(図中点線矢印)。なお、ポンプ440b,440cの周辺の冷媒400の流れは、ポンプ440a,440dの周辺の流れと同様である。このようにして、それぞれのポンプ440が冷媒400を送出する方向を保ちつつ、冷媒循環路410の冷媒400が流れる方向を切り替えることができる。
なお、冷媒貯蔵タンク500でのタンク用ポンプの停止、切替弁の切替、およびタンク用ポンプの再稼動を含む一連の工程と、冷媒循環路410でのポンプ440の停止、バルブ460の切替、およびポンプ440の再稼動を含む一連の工程と、を同時に行うことで、冷媒400が流れる方向がスムースに切り替えられる。
本実施形態のような環状の冷媒循環路410を用いてパイプタイプCVケーブルシステム10の冷却を行う場合、冷媒循環路410において、冷媒貯蔵タンク500の流出口に近い上流側の冷媒400の温度が低く、一方で、冷媒貯蔵タンク500の流入口に近い下流側の冷媒400の温度が高くなりやすい。このため、CVケーブル群200a,200bのうち、冷媒貯蔵タンク500の流出口に近い上流側の部分の冷却効率が良く、一方で、冷媒貯蔵タンク500の流入口に近い下流側の部分の冷却効率が悪くなる。そこで、上述のように冷媒循環路410内の冷媒400が流れる方向を交互に切り替えることで、冷媒循環路410において冷媒400の温度が高かった部分の冷媒400の温度を低くすることができる。つまり、冷媒循環路410全体の温度を均一化することができる。その結果、CVケーブル群200a,200bを均等に冷却することができる。
このとき、例えば、冷媒貯蔵タンク500から流出する冷媒400の温度を、CVケーブル100の所望の温度(目標温度)よりも低くする。これにより、冷媒貯蔵タンク500の流出口に近い上流側は過冷却の状態となり、冷媒貯蔵タンク500の流入口に近い下流側は冷却が不充分の状態となる。土壌は蓄熱し易いため、冷媒貯蔵タンク500の流出口に近い上流側で過冷却された部分の土壌の温度や、冷媒貯蔵タンク500の流入口に近い下流側で冷却が不充分であった部分の土壌の温度のそれぞれは、所定時間維持される。そこで、冷媒循環路410内の冷媒400が流れる方向を交互に切り替えることにより、過冷却された部分の土壌の温度を徐々に上昇させ、冷却が不充分であった部分の土壌の温度を徐々に低下させる。これにより、冷媒循環路410周囲全体の土壌の温度を所望の温度に均一化することができる。その結果、温度が均一化された土壌を介して、CVケーブル用鋼管300内のCVケーブル群200全体を所望の温度に冷却することができる。
なお、冷媒400の流れを変えるタイミングは、所定時間ごとでなくてもよい。例えば、ケーブル温度測定装置600が測定したCVケーブル群200a,200bのそれぞれの軸方向の温度差が所定値以上であるときに、冷媒循環路410内の冷媒400が流れる方向を所定時間ごとに交互に切り替えてもよい。CVケーブル群200a,200bのそれぞれの軸方向の温度差とは、例えば、CVケーブル群200aにおいて、冷媒循環路410の上流側の温度と冷媒循環路410の下流側の温度との差などである。CVケーブル群200a,200bのそれぞれの軸方向の温度差が大きくなったとしても、すぐに冷媒400の流れを変えることにより、CVケーブル群200a,200bを均等に冷却し、CVケーブル群200a,200bのそれぞれの軸方向に生じた温度差を縮小することができる。
また、本実施形態では、例えば、ケーブル温度測定装置600が測定したCVケーブル群200a,200bのそれぞれの温度に基づいて、冷媒貯蔵タンク500内のタンク用ポンプ、およびポンプ440a〜440dにおける冷媒400の流量を調整する。例えば、CVケーブル群200a,200bのうち、最も温度が高い部分(ホットスポット)の温度に基づいて、冷媒400の流量を調整する。具体的には、ホットスポットの温度が所定値以上であるときに、冷媒400の流量を増加させる。これにより、ホットスポットを適切に冷却することができ、CVケーブル群200a,200bを構成する各CVケーブル100の温度が許容温度を超えることを抑制することができる。
また、本実施形態では、例えば、冷媒貯蔵タンク500内の冷媒温度測定部510が測定した冷媒貯蔵タンク500内の冷媒400の温度に基づいて、冷媒貯蔵タンク500内のタンク用ポンプ、およびポンプ440a〜440dにおける冷媒400の流量を調整する。具体的には、流出口側冷媒温度測定部510aによって測定した、冷媒貯蔵タンク500内から流出する冷媒400の温度と、流入口側冷媒温度測定部510bによって測定した、冷媒貯蔵タンク500内に流入する冷媒400の温度と、の差が所定値以上であるときに、冷媒400の流量を増加させる。例えば、冷媒貯蔵タンク500内から流出する冷媒400の温度が10℃であり、冷媒貯蔵タンク500内に流入する冷媒400の温度が40℃であるときに、温度差の30℃に相当する熱量が冷媒400に吸収されたと判断される。したがって、このような場合に、冷媒循環路410における冷媒400の循環によって冷媒400が吸収した熱量が大きく、CVケーブル群200a,200bを構成する各CVケーブル100の温度が上昇していると判断し、冷媒400の流量を増加させる。これにより、冷媒400自体の温度に基づいて、素早く冷媒400の流量を調整することができ、CVケーブル群200a,200bを効率よく冷却することができる。
なお、上記した各条件を満たすときに冷媒400の流量を調整するだけでなく、冷媒貯蔵タンク500内の冷媒400の温度を低下させてもよい。
(4)本実施形態に係る効果
本実施形態によれば、以下に示す1つ又は複数の効果を奏する。
(a)複数のCVケーブル用鋼管300にそれぞれ隣接して設けられる複数の冷媒管420を環状に連結することにより、冷媒循環路410が構築されている。CVケーブル用鋼管300内に冷媒400を流さないで、冷媒循環路410内に冷媒400を循環させることで、CVケーブル用鋼管300の周囲の少なくとも一部の土壌を冷媒循環路410によって冷却する。これにより、CVケーブル用鋼管300a,300bのそれぞれ内のCVケーブル群200a,200bのそれぞれを、土壌を介して間接的に冷却することができる。このように、本実施形態では、CVケーブル用鋼管300内には冷媒400が流れないため、CVケーブル用鋼管300に特段の封止構造を必要とせず、パイプタイプCVケーブルシステム10をシンプルに構成することができる。その結果、CVケーブル100を容易に冷却することが可能となる。
(b)CVケーブル用鋼管300内には冷媒400が流れていないので、CVケーブル用鋼管300内に挿通させた一対のCVケーブル100をCVケーブル用鋼管300から取り出し、該一対のCVケーブル100を軸方向に容易に接続することができる。例えば、CVケーブル用鋼管300の軸方向に所定の間隔で設けられたマンホール(不図示)内で一対のCVケーブル100の接続を行い、マンホール内にCVケーブル100の接続部の前後にオフセットと呼ばれるCVケーブル100の撓みを形成することで、接続作業を容易に行うことができ、接続部を安定的に固定することができる。
(c)CVケーブル用鋼管300を封止する必要がないため、CVケーブル用鋼管300内でCVケーブル100が通電時のジュール熱によって軸方向に伸縮することを許容することができる。また、CVケーブル100の伸縮による応力が冷媒循環路410に加わることがないため、冷媒循環路410における冷媒400の封止性を維持することができる。つまり、CVケーブル100が伸縮したとしても、冷媒循環路410から冷媒400の漏洩が生じることを抑制することができる。
(d)たとえ冷媒循環路410から冷媒400が漏洩したとしても、冷媒循環路410における冷媒400の流出量と流入量との差を確認すれば、冷媒400の漏洩を早期に検出することができる。つまり、冷媒400の漏洩管理を容易に行うことができる。
(e)上述のように間接冷却方式を採用することにより、CVケーブル100の電力送電系統と、冷媒循環路410による冷媒循環系統と、が分離されている。これにより、電力送電系統または冷媒循環系統のいずれか一方に対してメンテナンスが必要となったときに、他方の系統に影響を与えることなく、一方のメンテナンスを行うことができる。つまり、パイプタイプCVケーブルシステム10を容易に維持管理することが可能となる。
(f)本実施形態では、既存のパイプタイプOFケーブルシステム90を置き換えて、パイプタイプCVケーブルシステム10を構築する。この際、既存のパイプタイプOFケーブルシステム90におけるOFケーブル用鋼管930を、CVケーブル100が挿通されるCVケーブル用鋼管300として流用する。また、既存のパイプタイプOFケーブルシステム90における複数の油循環管942を、複数の冷媒管420として流用し、該複数の冷媒管420を環状に連結することで、冷媒循環路410を構築する。これにより、パイプタイプCVケーブルシステム10を構築する際のコストを低減することができるとともに、パイプタイプCVケーブルシステム10を早急に構築することができる。
(g)パイプタイプCVケーブルシステム10を構築する際には、既存のパイプタイプOFケーブルシステム90の一部をパイプタイプCVケーブルシステム10に置き換えることを、置き換え位置を順に移動させながら繰り返すことで、全長に亘る既存のパイプタイプOFケーブルシステム90をパイプタイプCVケーブルシステム10に置き換える。仮に、既存のパイプタイプOFケーブルシステム90の全体をパイプタイプCVケーブルシステム10に一度に置き換えると、電力伝送の停止期間が長くなる可能性がある。これに対して、本実施形態のようにパイプタイプCVケーブルシステム10に段階的に置き換えることにより、電力伝送可能な区間を残しながらシステムの置換作業を進めることができ、所定の電力供給箇所への電力伝送の停止期間を短くすることができることができる。
(h)本実施形態のパイプタイプCVケーブルシステム10において冷媒循環路410によって冷却を行う際には、制御部700は、冷媒循環路410内の冷媒400が流れる方向を所定のタイミングで交互に切り替える。これにより、冷媒循環路410において冷媒400の温度が高かった部分の冷媒400の温度を低くすることができる。つまり、冷媒循環路410全体の温度を均一化することができる。その結果、CVケーブル群200a,200bを均等に冷却することができる。
なお、参考までに、例えば、一対の固体絶縁ケーブル用鋼管と一対の冷媒管とが同一の空洞のトンネル内に設けられている場合では、冷却された空気がトンネル内に対流するため、一方の冷媒管によって両方の固体絶縁ケーブル用鋼管内のCVケーブル群が冷却されうる。つまり、冷媒貯蔵タンクの流出口に近い上流側と、冷媒貯蔵タンクの流入口に近い下流側とで、温度差が地中よりも生じ難い。これに対して、本実施形態のように、一対のCVケーブル用鋼管300と、冷媒循環路410を構成する一対の冷媒管420とが地中に埋められている場合では、空気のような対流の効果は得られないため、一方の冷媒管420によって、当該冷媒管420に隣接するCVケーブル用鋼管300内のCVケーブル群200のみが冷却される。つまり、冷媒貯蔵タンク500の流出口に近い上流側と、冷媒貯蔵タンク500の流入口に近い下流側とで、温度差が生じ易い。そこで、冷媒循環路410内の冷媒400が流れる方向を交互に切り替えることで、冷媒貯蔵タンク500の流出口に近い上流側と、冷媒貯蔵タンク500の流入口に近い下流側との間に生じた温度差を縮小することができる。したがって、冷媒400が流れる方向を交互に切り替える方法は、CVケーブル用鋼管300と冷媒循環路410とが土壌に埋められている場合に、特に有効である。
<本発明の第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態のパイプタイプCVケーブルシステム12では、CVケーブル群の数が第1実施形態のパイプタイプCVケーブルシステム10と異なる。以下、第1実施形態と異なる要素についてのみ説明し、第1実施形態で説明した要素と実質的に同一の要素には、同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態のパイプタイプCVケーブルシステム12は、例えば、以下に述べる比較例2のような既存のパイプタイプOFケーブルシステム92を置き換えることにより構成されている。以下、本実施形態のパイプタイプCVケーブルシステム12の説明に先立ち、比較例2のパイプタイプOFケーブルシステム92について説明する。
(1)比較例2のパイプタイプOFケーブルシステム
図13および図14を用い、従来例として、比較例2のパイプタイプOFケーブルシステムについて説明する。図13は、比較例2のパイプタイプ油浸絶縁ケーブルシステムを示す概略平面図である。図14は、比較例2のパイプタイプ油浸ケーブルシステムを示す断面図である。なお、図14は、図13のY−Y’線断面図である。
図13および図14に示すように、比較例2のパイプタイプOFケーブルシステム92は、例えば、4回線のOFケーブル群920を延線するよう構成されている。具体的には、4本のOFケーブル用鋼管930(930e〜930h)が地中に埋められている。OFケーブル用鋼管930e〜930hは、互いに水平方向に所定距離離れて配置されている。例えば、OFケーブル用鋼管930g,930hは、車両が通行する道路を挟んでOFケーブル用鋼管930e,930fと反対側に配置されている。OFケーブル用鋼管930e〜930hは、互いに同じ方向に延在している。OFケーブル用鋼管930e〜930h内には、それぞれ、OFケーブル群920e〜920hが挿通されている。
ポンプステーション950は、例えば、一対設けられている。具体的には、ポンプステーション950eは、OFケーブル用鋼管930e〜930hのそれぞれの一端に接続され、ポンプステーション950fは、OFケーブル用鋼管930e〜930hのそれぞれの他端に接続されている。
逆流防止用放散弁952は、例えば、2つのポンプステーション950の間の中間位置でOFケーブル用鋼管930e〜930hのそれぞれに接続されている。
油循環管942は、それぞれのOFケーブル用鋼管930に対応するように設けられている。具体的には、油循環管942eは、OFケーブル用鋼管930e,930fの間に、OFケーブル用鋼管930e,930fのそれぞれから所定距離離れた位置で、OFケーブル用鋼管930e,930fのそれぞれに隣接(近接)して設けられている。油循環管942gは、OFケーブル用鋼管930g,930hの間に、OFケーブル用鋼管930g,930hのそれぞれから所定距離離れた位置で、OFケーブル用鋼管930g,930hのそれぞれに隣接(近接)して設けられている。
また、油循環管942は、OFケーブル用鋼管930の軸方向の所定距離ごとに別々に絶縁油940を循環させるよう構成されている。具体的には、油循環管942eは、ポンプステーション950eと逆流防止用放散弁952との間のOFケーブル用鋼管930e,930fのそれぞれに環状に連結されている。なお、油循環管942eの一端は、逆流防止用放散弁952に接続されている。油循環管942eには、逆流防止用放散弁952側から順に、ポンプ944、および熱交換器946が設けられている。このような構成により、油循環管942eを経由して、ポンプステーション950eと逆流防止用放散弁952との間のOFケーブル用鋼管930e,930fのそれぞれ内においてポンプステーション950eから逆流防止用放散弁952に向かう方向に絶縁油940が循環するようになっている。一方で、油循環管942fは、例えば、油循環管942eの延長線上に設けられている。また、油循環管942fに接続されるポンプ944および熱交換器946は、逆流防止用放散弁952を挟んで、油循環管942eに接続されるポンプ944および熱交換器946と対称に配置されている。このような構成により、油循環管942fを経由して、ポンプステーション950fと逆流防止用放散弁952との間のOFケーブル用鋼管930e,930fのそれぞれ内においてポンプステーション950fから逆流防止用放散弁952に向かう方向に絶縁油940が循環するようになっている。
また、油循環管942は、OFケーブル用鋼管930e,930fと、OFケーブル用鋼管930g,930hとのそれぞれに対して、別々に絶縁油940を循環させるよう構成されている。具体的には、OFケーブル用鋼管930eに接続される油循環管942e,942fとは別に、且つ、OFケーブル用鋼管930e,930fに接続される油循環管942e,942fと対称となるように、OFケーブル用鋼管930g,930hのそれぞれには、油循環管942g,942hのそれぞれが環状に接続されている。このような構成により、油循環管942gを経由して、ポンプステーション950eと逆流防止用放散弁952との間のOFケーブル用鋼管930g,930hのそれぞれ内においてポンプステーション950eから逆流防止用放散弁952に向かう方向に絶縁油940が循環するようになっている。また、油循環管942hを経由して、ポンプステーション950fと逆流防止用放散弁952との間のOFケーブル用鋼管930g,930hのそれぞれ内においてポンプステーション950fから逆流防止用放散弁952に向かう方向に絶縁油940が循環するようになっている。
(2)本実施形態のパイプタイプCVケーブルシステム
本発明の第2実施形態に係るパイプタイプCVケーブルシステムについて、図8および図9を用いて説明する。図8は、本実施形態に係るパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムを示す概略平面図である。図9は、本実施形態に係るパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムを示す断面図である。なお、図9は、図8のX−X’線断面図である。
図8に示すように、本実施形態のパイプタイプCVケーブルシステム12は、上述した比較例2のような既存のパイプタイプOFケーブルシステム92を置き換えることで、間接冷却方式により、CVケーブル100を冷却するよう構成されている。
(固体絶縁ケーブル用鋼管)
図8および図9に示すように、パイプタイプCVケーブルシステム12は、例えば、4回線のCVケーブル群200を延線するよう構成されている。具体的には、4本のCVケーブル用鋼管300(300e〜300h)が地中に埋められている。また、CVケーブル用鋼管300e〜300hは、互いに水平方向に所定距離離れて配置されている。CVケーブル用鋼管300e〜300hは、互いに同じ方向に延在している。CVケーブル用鋼管300e〜300h内には、それぞれ、CVケーブル群200e〜200hが挿通されている。
本実施形態では、例えば、既存のパイプタイプOFケーブルシステム92において、絶縁油940が充填されOFケーブル群920e〜920hのそれぞれが挿通されていたOFケーブル用鋼管930e〜930hから絶縁油940およびOFケーブル群920e〜920hが除去されて、該OFケーブル用鋼管930a〜930hが流用されることで、CVケーブル用鋼管300e〜300hが構成されている。
(CVケーブル群(CVケーブル))
図9に示すように、本実施形態のCVケーブル群200は、第1実施形態と同様に、例えば、3相交流を伝送するよう構成され、3つのCVケーブル100(100a〜100c)と、1つの帰線ケーブル190と、を含んでいる。
なお、CVケーブル群200e〜200hには、それぞれ、ケーブル温度測定装置600を構成する光ファイバ620e〜620hが併設されている。
(冷媒循環管)
冷媒管420は、それぞれのCVケーブル用鋼管300に対応するように設けられている。具体的には、冷媒管420eは、CVケーブル用鋼管300e,300fの間に、CVケーブル用鋼管300e,300fのそれぞれから所定距離離れた位置で、CVケーブル用鋼管300e,300fのそれぞれに隣接(近接)して設けられている。冷媒管420fは、CVケーブル用鋼管300g,300hの間に、CVケーブル用鋼管300g,300hのそれぞれから所定距離離れた位置で、CVケーブル用鋼管300g,300hのそれぞれに隣接(近接)して設けられている。また、冷媒管420e,420fのそれぞれは、CVケーブル用鋼管300e〜300hのそれぞれに沿うように、CVケーブル用鋼管300e〜300hのそれぞれの軸方向に延在している。そして、冷媒管420eの一端および冷媒管420fの一端は、別の冷媒管420によって連結され、冷媒管420eの他端および冷媒管420fの他端は、別の冷媒管420によって連結されている。これにより、環状の冷媒循環路410が形成されている。
本実施形態では、例えば、既存のパイプタイプOFケーブルシステム92において、OFケーブル用鋼管930e,930fのそれぞれに隣接して設けられOFケーブル用鋼管930e,930fのそれぞれに絶縁油940を循環させていた油循環管942e,942fから絶縁油940が除去されて、油循環管942e,942fが流用されることで、冷媒管420eが構成されている。これと同様に、OFケーブル用鋼管930g,930hのそれぞれに隣接して設けられOFケーブル用鋼管930g,930hのそれぞれに絶縁油940を循環させていた油循環管942g,942hから絶縁油940が除去されて、該油循環管942g,942hが流用されることで、冷媒管420fが構成されている。
さらに、本実施形態では、油循環管942e〜942hを流用した冷媒管420e,420fがCVケーブル用鋼管300e〜300hを介さずに環状に連結されることで、冷媒循環路410が構成されている。
(冷媒貯蔵タンク)
冷媒貯蔵タンク500、冷凍機520、および熱交換器540は、冷媒管420e,420fのそれぞれの両端に設けられている。具体的には、冷媒貯蔵タンク500e、冷凍機520e、および熱交換器540eは、冷媒管420e,420fのそれぞれの一端に設けられ、一方で、冷媒貯蔵タンク500f、冷凍機520f、および熱交換器540fは、冷媒管420e,420fのそれぞれの他端に設けられている。
(ポンプ)
ポンプ440は、例えば、冷媒循環路410の長手方向に沿って互いに所定の距離をあけて複数設けられている。具体的には、冷媒管420eにおいて、所定の距離をあけてポンプ440e,440fが設けられ、冷媒管420fにおいて、所定の距離をあけてポンプ440g,440hが設けられている。
なお、ポンプ440e,440hの周辺の構成、およびポンプ440f,440gの周辺の構成は、図2において、ポンプ440a,440dをポンプ440e,440hまたはポンプ440f,ポンプ440gに置き換えた構成となっている。
(3)本実施形態に係る効果
本実施形態のパイプタイプCVケーブルシステム12は、1つの冷媒管420によって、複数回線のCVケーブル群200を間接的に冷却するよう構成されている。具体的には、CVケーブル用鋼管300e,300fのそれぞれ内に挿通されたCVケーブル群200e,200fが、冷媒管420eによって間接的に冷却される。また、CVケーブル用鋼管300g,300hのそれぞれ内に挿通されたCVケーブル群200g,200hが、冷媒管420fによって間接的に冷却される。これにより、CVケーブル用鋼管300内のCVケーブル群200を、少ない設備で効率よく冷却することができる。
<本発明の他の実施形態>
以上、本発明の実施形態および変形例について具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態および変形例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
上述の実施形態では、1つのCVケーブル用鋼管300内に3つのCVケーブル100を含むCVケーブル群200が挿通されている場合について説明したが、1つの固体絶縁ケーブル用鋼管内に1つのCVケーブルが挿通されていてもよい。
上述の実施形態では、パイプタイプCVケーブルシステム10が2回線のCVケーブル群200を延線するよう構成され、一対のCVケーブル用鋼管300と、一対の冷媒管420と、を有し、一対の冷媒管420が環状に連結されることで、冷媒循環路410が構成される場合について説明したが、パイプタイプCVケーブルシステムは、3回線以上のCVケーブル群を延線するよう構成されていてもよく、3回線以上のCVケーブル群のそれぞれに、3本以上の冷媒管のそれぞれが隣接して設けられ、これらの冷媒管が環状に連結されることで、冷媒循環路が構成されていてもよい。
上述の実施形態では、3つのCVケーブル100が螺旋状に撚り合わせられている場合について説明したが、3つのCVケーブルは必ずしも撚り合わせられている必要はなく、例えば、3つのCVケーブルは直線状に布設されていてもよい。
上述の実施形態では、ケーブル温度測定装置600を構成する光ファイバ620が3つのCVケーブル100の外側に併設されている場合について図示して説明したが、光ファイバは、3つのCVケーブルの中心に配置されていてもよい。
上述の実施形態では、冷媒管420を含む冷媒循環路410とCVケーブル用鋼管300とが地中に埋められている場合について説明したが、冷媒管を含む冷媒循環路と固体絶縁ケーブル用鋼管とは、空洞のトンネル内に設置されていてもよい。この場合、冷媒循環路によってトンネル内の空気を介して固体絶縁ケーブル用鋼管内のCVケーブルを間接的に冷却することができる。
上述の実施形態では、冷媒貯蔵タンク500、冷凍機520、および熱交換器540は、二箇所に設けられている場合について説明したが、冷媒循環路が短い場合は、冷媒貯蔵タンク、冷凍機、および熱交換器は、一箇所だけに設けられていてもよい。
上述の実施形態では、ポンプ440は複数設けられている場合について説明したが、冷媒循環路が短い場合、または冷媒管の耐圧が高い場合などは、ポンプは、少数、または1つだけ設けられていても良い。
上述の実施形態では、パイプタイプCVケーブルシステム10が、冷媒循環路410内の冷媒400が流れる方向を所定のタイミングで交互に切り替えることができるよう構成されている場合について説明したが、冷媒が流れる方向が切り替えられなくても充分に冷却効果が得られる場合や、設備投資を少なくしたい場合などには、パイプタイプCVケーブルシステムは、冷媒循環路内の冷媒が流れる方向を所定のタイミングで交互に切り替えることができるよう構成されていなくてもよい。
上述の実施形態では、冷媒循環路410が、複数の冷媒管420のうち、ポンプ440の上流側をポンプ440の下流側に接続するとともに、ポンプ440の下流側をポンプ440の上流側に接続することが可能に構成されている場合について説明したが、ポンプが双方向に回転可能に構成されていてもよい。この場合、冷媒循環路において、ポンプ周辺にバイパス用の冷媒管は不要となる。
上述の実施形態では、冷媒400が流れる方向を交互に切り替えるための構成として、ポンプ440aが設けられる冷媒管420aと、ポンプ440dが設けられる冷媒管420bとに対して、互いに交差するようにバイパス用の冷媒管420c〜420fが接続され、冷媒管420a〜420dに、それぞれ、バルブ460a〜460dが設けられ、冷媒管420a,420b,420e,420fに、それぞれ、バルブ460e〜460hが設けられている場合について説明したが、冷媒循環路は、所定のポンプが設けられる1つの冷媒管のみにおいて、冷媒400が流れる方向が切り替えられるように構成されていてもよい。具体的には、この場合、複数の冷媒管は、第1ポンプが設けられる第1冷媒管と、第1冷媒管のうち第1ポンプの上流側を第1ポンプの下流側に接続する第1バイパス冷媒管と、第1冷媒管のうち第1ポンプの下流側を第1ポンプの上流側に接続する第2バイパス冷媒管と、を含んでいる。また、冷媒循環路は、第1ポンプの上流側での第1冷媒管および第1バイパス冷媒管の接続部と第1冷媒管および第2バイパス冷媒管の接続部との間に設けられる第1バルブと、第1ポンプの下流側での第1冷媒管および第1バイパス冷媒管の接続部と第1冷媒管および第2バイパス冷媒管の接続部との間に設けられる第2バルブと、第1バイパス冷媒管に設けられる第3バルブと、第2バイパス冷媒管に設けられる第4バルブと、を有している。また、制御部は、冷媒が流れる方向を交互に切り替えるときに、第1バルブおよび第2バルブの両方の開閉状態と、第3バルブおよび第4バルブの両方の開閉状態とを、互いに反対の状態に交互に切り替えるよう、第1バルブ、第2バルブ、第3バルブ、および第4バルブを制御する。この場合では、CVケーブル用鋼管を超えて、バイパス用の冷媒管を設ける必要がないため、工事を簡略化することができる。
上述の実施形態では、ケーブル温度測定装置600は、光ファイバ温度測定装置として構成されている場合について説明したが、ケーブル温度測定装置の温度センサは、熱伝対であってもよい。しかしながら、ケーブル温度測定装置が光ファイバ温度測定装置として構成されている場合のほうが、光ファイバの軸方向に沿った複数の測定位置での温度を即座に測定することができるため、好ましい。
次に、本発明に係る実施例を説明する。これらの実施例は本発明の一例であって、本発明はこれらの実施例により限定されない。
(1)システム構成
以下のように、パイプタイプCVケーブルシステムを構築した。
CVケーブル:
公称電圧: 275kV
導体断面積: 1400mm
CVケーブル群の回線数: 2回線
負荷率: 100%(定常状態)
接地系統: クロスボンドシステム
回線中心間隔: 610mm
CVケーブル用鋼管の中心埋設深さ: 1200mm
冷媒管の中心埋設深さ: 950mm
CVケーブル用鋼管の外径: 260mm
冷媒管の外径: 130mm
CVケーブル用鋼管と冷媒管との離隔距離(CVケーブル用鋼管の外周面と冷媒管の外周面との距離): 100mm
土壌基底温度: 25℃
土壌固有熱抵抗: 0.7Km/W
冷媒(水)温度(流出口温度): 5℃
冷媒流量: 5.0リッター/秒
送電距離: 2.5km
冷媒循環路距離: 5.0km
周波数: 60Hz
(2)評価
上記したパイプタイプCVケーブルシステムにおいて、冷却を実施しない場合を比較例とし、冷媒が流れる方向を一方向のみとして冷却を実施した場合を実施例1とし、および冷媒が流れる方向を1日ごとに交互に切り替えて冷却を実施した場合を実施例2とした。そして、比較例、実施例1、および実施例2のそれぞれについて、送電容量を評価した。
(3)結果
実施例のパイプタイプCVケーブルシステムの送電容量を評価した結果を以下の表1に示す。
Figure 0006613934
表1に示すように、冷媒が流れる方向を一方向のみとして冷却を実施した実施例1の送電容量は、冷却を実施しなかった比較例の送電容量よりも10〜12%増加していた。実施例1のパイプタイプCVケーブルシステムにおいて、冷媒循環路に冷媒を流すことにより、CVケーブル用鋼管内のCVケーブル群を、土壌を介して間接的に冷却することができ、送電容量を増加させることができることを確認した。
また、冷媒が流れる方向を交互に切り替えて冷却を実施した実施例2の送電容量は、冷媒が流れる方向を一方向のみとして冷却を実施した実施例1の送電容量よりも数十A程度増加していた。実施例2のように、冷媒が流れる方向を交互に切り替えて冷却を実施することにより、冷媒循環路全体の温度を均一化し、CVケーブル群を均等に冷却することができることで、送電容量を増加させることができることを確認した。
なお、上記パイプタイプCVケーブルシステムでは送電距離が2.5kmであったが、送電距離がさらに長距離の場合であっても、距離に比例して冷媒流量を増加させることにより、上記実施例1,2と同様の冷却効果を得られることを確認した。
以上のように、実施例1,2では、間接冷却を用いたシンプルな構成で、CVケーブル用鋼管内のCVケーブル群を容易に冷却することができることを確認した。
<本発明の好ましい態様>
以下、本発明の好ましい態様を付記する。
(付記1)
本発明の一態様によれば、
複数の固体絶縁ケーブルと、
前記複数の固体絶縁ケーブルのそれぞれが挿通される複数の固体絶縁ケーブル用鋼管と、
前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれに隣接して設けられる複数の冷媒管を含み、該複数の冷媒管が環状に連結された状態で前記複数の冷媒管内に冷媒を循環させる冷媒循環路と、を有し、
前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれ内に前記冷媒を流さないで、前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれの周囲の少なくとも一部を前記冷媒循環路によって冷却することで、前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれ内の前記複数の固体絶縁ケーブルのそれぞれを間接的に冷却するよう構成されるパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムが提供される。
(付記2)
付記1に記載のパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムであって、好ましくは、
前記冷媒循環路内の前記冷媒が流れる方向を所定時間ごとに交互に切り替えるよう制御する制御部を有する。
(付記3)
付記1に記載のパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムであって、好ましくは、
前記複数の固体絶縁ケーブルのそれぞれの温度を測定するケーブル温度測定装置と、
前記ケーブル温度測定装置が測定した前記複数の固体絶縁ケーブルのそれぞれの軸方向の温度差が所定値以上であるときに、前記冷媒循環路内の前記冷媒が流れる方向を交互に切り替えるよう制御する制御部と、を有する。
(付記4)
付記2又は3に記載のパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムであって、好ましくは、
前記複数の冷媒管のそれぞれに接続され、前記冷媒を保冷しながら一時的に貯蔵する冷媒貯蔵タンクを有し、
前記制御部は、前記冷媒が流れる方向を交互に切り替えるときに、前記冷媒貯蔵タンクの流出口に接続されていた前記複数の冷媒管のうちの1つを前記冷媒貯蔵タンクの流入口に接続するとともに、前記冷媒貯蔵タンクの流入口に接続されていた前記複数の冷媒管のうちの他の1つを前記冷媒貯蔵タンクの流出口に接続するよう前記冷媒貯蔵タンクを制御する。
(付記5)
付記2〜4のいずれかに記載のパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムであって、好ましくは、
前記複数の冷媒管のうちの1つに接続され、前記冷媒循環路内に所定の方向に前記冷媒を送出するポンプを有し、
前記制御部は、前記冷媒が流れる方向を交互に切り替えるときに、前記複数の冷媒管のうち、前記ポンプの上流側を前記ポンプの下流側に接続するとともに、前記ポンプの下流側を前記ポンプの上流側に接続することで、前記ポンプが前記冷媒を送出する方向を保ちつつ、前記冷媒循環路の少なくとも一部での前記冷媒が流れる方向を切り替えるよう前記冷媒循環路を制御する。
(付記6)
付記5に記載のパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムであって、好ましくは、
前記ポンプは、複数設けられ、
前記複数のポンプは、第1ポンプおよび第2ポンプを含み、
前記複数の冷媒管は、
前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のうちの第1固体絶縁ケーブル用鋼管に隣接し、前記第1ポンプが設けられる第1冷媒管と、
前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のうちの第2固体絶縁ケーブル用鋼管に隣接し、前記第1ポンプと反対の方向に前記冷媒を流すように前記第2ポンプが設けられる第2冷媒管と、
前記第1ポンプの上流側の前記第1冷媒管と、前記第2ポンプの下流側の前記第2冷媒管と、を接続する第3冷媒管と、
前記第1冷媒管および前記第3冷媒管の接続部を挟んで前記第1ポンプと反対側の前記第1冷媒管と、前記第2冷媒管および前記第3冷媒管の接続部と前記第2ポンプとの間の前記第2冷媒管と、を接続する第4冷媒管と、を含み、
前記冷媒循環路は、
前記第1冷媒管および前記第3冷媒管の接続部と、前記第1冷媒管および前記第4冷媒管の接続部と、の間の、前記第1冷媒管に設けられる第1バルブと、
前記第2冷媒管および前記第3冷媒管の接続部と、前記第2冷媒管および前記第4冷媒管の接続部と、の間の、前記第2冷媒管に設けられる第2バルブと、
前記第3冷媒管に設けられる第3バルブと、
前記第4冷媒管に設けられる第4バルブと、を有し、
前記第1バルブおよび前記第2バルブの両方の開閉状態は、互いに等しく、
前記第3バルブおよび前記第4バルブの両方の開閉状態は、互いに等しく、且つ、前記第1バルブおよび前記第2バルブの両方の開閉状態と反対の状態であり、
前記制御部は、前記冷媒が流れる方向を交互に切り替えるときに、前記第1バルブおよび前記第2バルブの両方の開閉状態と、前記第3バルブおよび前記第4バルブの両方の開閉状態とを、互いに反対の状態に交互に切り替えるよう、前記第1バルブ、前記第2バルブ、前記第3バルブ、および前記第4バルブを制御する。
(付記7)
付記2〜4のいずれかに記載のパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムであって、好ましくは、
前記冷媒循環路内に前記冷媒を双方向に循環可能に構成されるポンプを有し、
前記制御部は、前記冷媒が流れる方向を交互に切り替えるときに、前記ポンプの回転を逆方向に切り替えるよう前記ポンプを制御する。
(付記8)
付記1に記載のパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムであって、好ましくは、
前記複数の固体絶縁ケーブルのそれぞれの温度を測定するケーブル温度測定装置と、
前記冷媒循環路内に前記冷媒を循環させるポンプと、
前記ケーブル温度測定装置が測定した前記複数の固体絶縁ケーブルのそれぞれの温度に基づいて前記冷媒の流量を調整するよう前記ポンプを制御する制御部と、を有する。
(付記9)
付記8に記載のパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムであって、好ましくは、
前記制御部は、前記複数の固体絶縁ケーブルのうち最も温度が高い部分の温度に基づいて前記冷媒の流量を調整するよう前記ポンプを制御する。
(付記10)
付記5、8、9のいずれかに記載のパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムであって、好ましくは、
前記ケーブル温度測定装置は、
前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれ内で前記複数の固体絶縁ケーブルのそれぞれに沿って設けられる光ファイバと、
前記光ファイバに所定の光を入射させ、前記光ファイバの軸方向の所定の測定位置で生じたラマン後方散乱光を検出することで、前記所定の測定位置の温度を測定する温度分布測定部と、を有する。
(付記11)
付記1に記載のパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムであって、好ましくは、
前記複数の冷媒管のそれぞれに接続され、前記冷媒を保冷しながら一時的に貯蔵する冷媒貯蔵タンクと、
前記冷媒貯蔵タンク内の前記冷媒の温度を測定する冷媒温度測定部と、
前記冷媒貯蔵タンクを経由して前記冷媒循環路内に前記冷媒を循環させるポンプと、
前記冷媒温度測定部が測定した前記冷媒貯蔵タンク内の前記冷媒の温度に基づいて前記冷媒の流量を調整するよう前記ポンプを制御する制御部と、を有する。
(付記12)
付記11に記載のパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムであって、好ましくは、
前記制御部は、前記冷媒貯蔵タンク内から流出する前記冷媒の温度と前記冷媒貯蔵タンク内に流入する前記冷媒の温度との差が所定値以上であるときに、前記冷媒の流量を増加させるよう前記ポンプを制御する。
(付記13)
付記1〜12のいずれかに記載のパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムであって、好ましくは、
前記ポンプは、前記冷媒循環路の長手方向に沿って互いに所定の距離をあけて複数設けられる。
(付記14)
付記1〜13のいずれかに記載のパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムであって、好ましくは、
既存のパイプタイプ油浸絶縁ケーブルシステムが置き換えられることで構成され、
前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管は、絶縁油が充填され複数の油浸絶縁ケーブルのそれぞれが挿通されていた複数の油浸絶縁ケーブル用鋼管から前記絶縁油および前記複数の油浸絶縁ケーブルが除去されて該複数の油浸絶縁ケーブル用鋼管が流用されることで構成され、
前記複数の冷媒管は、前記複数の油浸絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれに隣接して設けられ前記複数の油浸絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれに別々に前記絶縁油を循環させていた複数の油循環管から前記絶縁油が除去されて該複数の油循環管が流用されることで構成され、
前記冷媒循環路は、前記複数の油循環管を流用した前記複数の冷媒管が前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管を介さずに環状に連結されることで構成される。
(付記15)
付記1〜14のいずれかに記載のパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムであって、好ましくは、
前記複数の固体絶縁ケーブルは、第1固体絶縁ケーブルおよび第2固体絶縁ケーブルを含み、
前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管は、前記第1固体絶縁ケーブルが挿通される第1固体絶縁ケーブル用鋼管と、前記第2固体絶縁ケーブルが挿通される第2固体絶縁ケーブル用鋼管と、を含み、
前記冷媒循環路は、前記第1固体絶縁ケーブル用鋼管に隣接して設けられる第1冷媒管と、前記第2固体絶縁ケーブル用鋼管に隣接して設けられる第2冷媒管と、を含み、前記第1冷媒管および前記第2冷媒管が環状に連結された状態で前記冷媒を循環させる。
(付記16)
付記1〜15のいずれかに記載のパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムであって、好ましくは、
前記複数の固体絶縁ケーブルは、第1固体絶縁ケーブル、第2固体絶縁ケーブル、第3固体絶縁ケーブル、および第4固体絶縁ケーブルを含み、
前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管は、前記第1固体絶縁ケーブルが挿通される第1固体絶縁ケーブル用鋼管と、前記第2固体絶縁ケーブルが挿通される第2固体絶縁ケーブル用鋼管と、前記第3固体絶縁ケーブルが挿通される第3固体絶縁ケーブル用鋼管と、前記第4固体絶縁ケーブルが挿通される第4固体絶縁ケーブル用鋼管と、を含み、
前記冷媒循環路は、前記第1固体絶縁ケーブル用鋼管および前記第2固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれに隣接して設けられる第1冷媒管と、前記第3固体絶縁ケーブル用鋼管および前記第4固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれに隣接して設けられる第2冷媒管と、を含み、前記第1冷媒管および前記第2冷媒管が環状に連結された状態で前記冷媒を循環させる。
(付記17)
付記15又は16に記載のパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムであって、好ましくは、
前記第2冷媒管は、前記第1冷媒管と異なる方向に前記冷媒を流す。
(付記18)
本発明の他の態様によれば、
既存のパイプタイプ油浸絶縁ケーブルシステムを置き換えてパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムを構築するパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムの構築方法であって、
絶縁油がそれぞれ充填され複数の油浸絶縁ケーブルのそれぞれが挿通されていた複数の油浸絶縁ケーブル用鋼管と、前記複数の油浸絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれに隣接して設けられ前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれに別々に前記絶縁油を循環させていた複数の油循環管と、から前記絶縁油および前記複数の油浸絶縁ケーブルを除去する除去工程と、
前記複数の油浸絶縁ケーブル用鋼管を複数の固体絶縁ケーブル用鋼管として流用し、該複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれ内に複数の固体絶縁ケーブルのそれぞれを挿通させる挿通工程と、
前記複数の油循環管を複数の冷媒管として流用し、該複数の冷媒管を環状に連結することで、前記複数の冷媒管内に冷媒を循環させる冷媒循環路を構築する冷媒循環路構築工程と、を有し、
前記冷媒循環路構築工程では、
前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれ内に前記冷媒を流さないで、前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれの周囲の少なくとも一部を前記冷媒循環路によって冷却することで、前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれ内の前記複数の固体絶縁ケーブルのそれぞれを間接的に冷却するよう前記冷媒循環路を構成するパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムの構築方法が提供される。
(付記19)
付記18に記載のパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムの構築方法であって、好ましくは、
前記除去工程では、
所定長さの前記複数の油浸絶縁ケーブル用鋼管と、所定長さの前記複数の油循環管と、から前記絶縁油および前記複数の油浸絶縁ケーブルを除去しつつ、残りの長さの前記複数の油浸絶縁ケーブル用鋼管と残りの長さの前記複数の油循環管とにおける前記絶縁油の循環を維持し、
前記挿通工程では、
前記絶縁油および前記複数の油浸絶縁ケーブルが除去された前記所定長さの前記複数の油浸絶縁ケーブル用鋼管を前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管として流用し、該複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれ内に複数の固体絶縁ケーブルのそれぞれを挿通させ、前記複数の固体絶縁ケーブルのそれぞれを残りの前記複数の油浸絶縁ケーブルのそれぞれに接続し、
前記冷媒循環路構築工程では、
前記絶縁油が除去された前記所定長さの前記複数の油循環管を前記複数の冷媒管として流用し、該複数の冷媒管を環状に連結して前記冷媒循環路を構築し、
前記除去工程、前記挿通工程、および前記冷媒循環路構築工程を繰り返すことで、全長に亘る前記パイプタイプ油浸絶縁ケーブルシステムを前記パイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムに置き換える。
(付記20)
本発明の更に他の態様によれば、
複数の固体絶縁ケーブルと、前記複数の固体絶縁ケーブルのそれぞれが挿通される複数の固体絶縁ケーブル用鋼管と、を有するパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムの冷却方法であって、
前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれに隣接して複数の冷媒管を設け、該複数の冷媒管を環状に連結することで冷媒循環路を構築する工程と、
前記冷媒循環路内に冷媒を循環させる工程と、を有し、
前記冷媒を循環させる工程では、
前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれ内に前記冷媒を流さないで、前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれの周囲の少なくとも一部を前記冷媒循環路によって冷却することで、前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれ内の前記複数の固体絶縁ケーブルのそれぞれを間接的に冷却するパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムの冷却方法が提供される。
10,12 パイプタイプCVケーブルシステム
100,100a〜100c CVケーブル
110 導体
120 導体スクリーン
130 絶縁層
140 絶縁スクリーン
150 ベッディング
160 金属シース
170 ジャケット
190 帰線ケーブル
192 帰線導体
194 帰線ジャケット
200,200a〜200h CVケーブル群
260,260a,260b トランジションジョイント
300,300a〜300h 固体絶縁ケーブル用鋼管
400 冷媒
410 冷媒循環路
420,420a〜420h 冷媒管
440,440a〜440h ポンプ
460,460a〜460h バルブ
500,500a〜500f 冷媒貯蔵タンク
510 冷媒温度測定部
510a 流出口側冷媒温度測定部
510b 流入口側冷媒温度測定部
520,520a〜520f 冷凍機
540,540a〜540f 熱交換器
600 ケーブル温度測定装置
610 温度分布測定部
620,620a〜620h 光ファイバ
700 制御部
710 CPU
720 RAM
730 記憶装置
740 I/Oポート
750 入出力装置

Claims (12)

  1. 複数の固体絶縁ケーブルと、
    前記複数の固体絶縁ケーブルのそれぞれが挿通される複数の固体絶縁ケーブル用鋼管と、
    前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれに隣接して設けられる複数の冷媒管を含み、該複数の冷媒管が環状に連結された状態で前記複数の冷媒管内に冷媒を循環させる冷媒循環路と、を有し、
    前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれ内に前記冷媒を流さないで、前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれの周囲の少なくとも一部を前記冷媒循環路によって冷却することで、前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれ内の前記複数の固体絶縁ケーブルのそれぞれを間接的に冷却するよう構成されるパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステム。
  2. 前記冷媒循環路内の前記冷媒が流れる方向を所定時間ごとに交互に切り替えるよう制御する制御部を有する請求項1に記載のパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステム。
  3. 前記複数の固体絶縁ケーブルのそれぞれの温度を測定するケーブル温度測定装置と、
    前記ケーブル温度測定装置が測定した前記複数の固体絶縁ケーブルのそれぞれの軸方向の温度差が所定値以上であるときに、前記冷媒循環路内の前記冷媒が流れる方向を交互に切り替えるよう制御する制御部と、を有する請求項1に記載のパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステム。
  4. 前記複数の固体絶縁ケーブルのそれぞれの温度を測定するケーブル温度測定装置と、
    前記冷媒循環路内に前記冷媒を循環させるポンプと、
    前記ケーブル温度測定装置が測定した前記複数の固体絶縁ケーブルのそれぞれの温度に基づいて前記冷媒の流量を調整するよう前記ポンプを制御する制御部と、を有する請求項1に記載のパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステム。
  5. 前記ケーブル温度測定装置は、
    前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれ内で前記複数の固体絶縁ケーブルのそれぞれに沿って設けられる光ファイバと、
    前記光ファイバに所定の光を入射させ、前記光ファイバの軸方向の所定の測定位置で生じたラマン後方散乱光を検出することで、前記所定の測定位置の温度を測定する温度分布測定部と、を有する請求項3又は4に記載のパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステム。
  6. 前記複数の冷媒管のそれぞれに接続され、前記冷媒を保冷しながら一時的に貯蔵する冷媒貯蔵タンクと、
    前記冷媒貯蔵タンク内の前記冷媒の温度を測定する冷媒温度測定部と、
    前記冷媒貯蔵タンクを経由して前記冷媒循環路内に前記冷媒を循環させるポンプと、
    前記冷媒温度測定部が測定した前記冷媒貯蔵タンク内の前記冷媒の温度に基づいて前記冷媒の流量を調整するよう前記ポンプを制御する制御部と、を有する請求項1に記載のパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステム。
  7. 前記制御部は、前記冷媒貯蔵タンク内から流出する前記冷媒の温度と前記冷媒貯蔵タンク内に流入する前記冷媒の温度との差が所定値以上であるときに、前記冷媒の流量を増加させるよう前記ポンプを制御する請求項6に記載のパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステム。
  8. 前記冷媒循環路内に前記冷媒を循環させるポンプを有し、
    前記ポンプは、前記冷媒循環路の長手方向に沿って互いに所定の距離をあけて複数設けられる請求項1〜7のいずれか1項に記載のパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステム。
  9. 既存のパイプタイプ油浸絶縁ケーブルシステムが置き換えられることで構成され、
    前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管は、絶縁油が充填され複数の油浸絶縁ケーブルのそれぞれが挿通されていた複数の油浸絶縁ケーブル用鋼管から前記絶縁油および前記複数の油浸絶縁ケーブルが除去されて該複数の油浸絶縁ケーブル用鋼管が流用されることで構成され、
    前記複数の冷媒管は、前記複数の油浸絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれに隣接して設けられ前記複数の油浸絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれに別々に前記絶縁油を循環させていた複数の油循環管から前記絶縁油が除去されて該複数の油循環管が流用されることで構成され、
    前記冷媒循環路は、前記複数の油循環管を流用した前記複数の冷媒管が前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管を介さずに環状に連結されることで構成される請求項1〜8のいずれか1項に記載のパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステム。
  10. 既存のパイプタイプ油浸絶縁ケーブルシステムを置き換えてパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムを構築するパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムの構築方法であって、
    絶縁油がそれぞれ充填され複数の油浸絶縁ケーブルのそれぞれが挿通されていた複数の油浸絶縁ケーブル用鋼管と、前記複数の油浸絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれに隣接して設けられ前記複数の油浸絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれに別々に前記絶縁油を循環させていた複数の油循環管と、から前記絶縁油および前記複数の油浸絶縁ケーブルを除去する除去工程と、
    前記複数の油浸絶縁ケーブル用鋼管を複数の固体絶縁ケーブル用鋼管として流用し、該複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれ内に複数の固体絶縁ケーブルのそれぞれを挿通させる挿通工程と、
    前記複数の油循環管を複数の冷媒管として流用し、該複数の冷媒管を環状に連結することで、前記複数の冷媒管内に冷媒を循環させる冷媒循環路を構築する冷媒循環路構築工程と、を有し、
    前記冷媒循環路構築工程では、
    前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれ内に前記冷媒を流さないで、前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれの周囲の少なくとも一部を前記冷媒循環路によって冷却することで、前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれ内の前記複数の固体絶縁ケーブルのそれぞれを間接的に冷却するよう前記冷媒循環路を構成するパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムの構築方法。
  11. 前記除去工程では、
    所定長さの前記複数の油浸絶縁ケーブル用鋼管と、所定長さの前記複数の油循環管と、から前記絶縁油および前記複数の油浸絶縁ケーブルを除去しつつ、残りの長さの前記複数の油浸絶縁ケーブル用鋼管と残りの長さの前記複数の油循環管とにおける前記絶縁油の循環を維持し、
    前記挿通工程では、
    前記絶縁油および前記複数の油浸絶縁ケーブルが除去された前記所定長さの前記複数の油浸絶縁ケーブル用鋼管を前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管として流用し、該複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれ内に複数の固体絶縁ケーブルのそれぞれを挿通させ、前記複数の固体絶縁ケーブルのそれぞれを残りの前記複数の油浸絶縁ケーブルのそれぞれに接続し、
    前記冷媒循環路構築工程では、
    前記絶縁油が除去された前記所定長さの前記複数の油循環管を前記複数の冷媒管として流用し、該複数の冷媒管を環状に連結して前記冷媒循環路を構築し、
    前記除去工程、前記挿通工程、および前記冷媒循環路構築工程を繰り返すことで、全長に亘る前記パイプタイプ油浸絶縁ケーブルシステムを前記パイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムに置き換える請求項10に記載のパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムの構築方法。
  12. 複数の固体絶縁ケーブルと、前記複数の固体絶縁ケーブルのそれぞれが挿通される複数の固体絶縁ケーブル用鋼管と、を有するパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムの冷却方法であって、
    前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれに隣接して複数の冷媒管を設け、該複数の冷媒管を環状に連結することで冷媒循環路を構築する工程と、
    前記冷媒循環路内に冷媒を循環させる工程と、を有し、
    前記冷媒を循環させる工程では、
    前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれ内に前記冷媒を流さないで、前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれの周囲の少なくとも一部を前記冷媒循環路によって冷却することで、前記複数の固体絶縁ケーブル用鋼管のそれぞれ内の前記複数の固体絶縁ケーブルのそれぞれを間接的に冷却するパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムの冷却方法。
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