JP3957865B2 - 水冷式パイプタイプゴム又はプラスチック絶縁電力ケーブル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、送電容量の大きなパイプタイプOFケーブルと同等以上の送電容量を可能にするゴム又はプラスチック絶縁電力ケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】
パイプタイプOFケーブル(以下POFケーブルという)は、図4の断面図に示す構造になっている。すなわち、既に布設してある鋼管8の中に単位ケーブル100を引き入れ、鋼管8内に絶縁油45を充満せしめて構成される。単位ケーブル100は、導体41の周囲に絶縁油を含浸させた主としてクラフト紙又は半合成紙からなる絶縁層42および補強、防湿層43を設け、その上にスキッドワイヤ44を巻きつけて単位ケーブルとし、この単位ケーブルの3本を鋼管8の中に引き入れたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、既設POFケーブルは鋼管の部分的な腐食等に伴って漏油が発生し、環境問題と保守費用の増加が問題となっている。この鋼管の腐食に伴って漏油が発生しているPOFケーブルに対しては、絶縁油と中のケーブルを除去して鋼管内に従来のCVケーブル等を引き入れる方法が考えられるが、次のような問題が発生する。
【0004】
既設POFケーブルが有する送電容量に比較して、同じ鋼管内に引き入れ可能なゴム又はプラスチック絶縁ケーブルの送電容量は非常に小さく、同じ送電容量とするには平行して新線路の建設が必要となる。このような方法では費用は既設POFケーブルを利用しない新設費以上かかってしまう。
【0005】
更に、従来の防食層付きケーブルを鋼管内に引き入れた場合、鋼管との摩擦が大きくなる為、既設POFケーブルのジョイントマンホール間長では延線不能となり、マンホール数を大巾に増やす必要があり、建設コストが増大する。
【0006】
本発明は、上記した問題を解決する新規な水冷式パイプタイプゴム又はプラスチック絶縁電力ケーブルの提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明においては、パイプタイプOFケーブル鋼管内に、ゴム又はプラスチック絶縁のケーブルを配置した水冷式パイプタイプゴム又はプラスチック絶縁電力ケーブルであって、該ケーブル構造は、ケーブルコア外部半導電層又は半導電遮蔽テープ巻回層上に鉛被を施し、その上に金属テープを巻回し、金属テープ巻回層上にスキッドワイヤーを螺旋状に巻きつけたものであり、前記鋼管内に水を圧入、あるいは冷却水を循環して成ることを特徴とする。
【0008】
本発明の水冷式パイプタイプゴム又はプラスチック絶縁電力ケーブルは上記の構造であるので、ケーブルコア外部半導電層又は半導電遮蔽テープ巻回層上の鉛被は遮水層としての作用をする。また、鉛被上のステンレス等の金属テープ巻回層は鉛被の機械的補強の作用をする。また、金属テープ巻回層上に螺旋状に巻きつけられたスキッドワイヤは、ケーブル引き入れ時に発生する鋼管とケーブル間の摩擦力を低減する作用をする。更にまた、鋼管とケーブルとの間に水を圧入、あるいは循環することによって送電容量を増大させる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態例を説明する。図1は、図2に示す鋼管8内に収容した本発明ケーブルの単位ケーブル10の構成を説明する斜視図である。図面において、単位ケーブル10は、導体1の周囲に内部半導電層2、XLPE絶縁層3および外部半導電層4を三層同時押出によって設けられ(なお、内部半導電層と絶縁層の二層のみ設ける場合もある。)、その上に鉛被5を施し、その上にステンレステープを巻回してステンレステープ巻回層6を形成し、その上にステンレス製のスキッドワイヤー7を螺旋状に巻きつけたものである。
【0010】
また、上記外部半導電層4の上に、クッション層、遮水層、銅線織り込み半導電テープ巻回層等の要求機能によって使用する半導電遮蔽テープ巻回層を施すこともある。
【0011】
上記のステンレステープ及びステンレス製のスキッドワイヤーは、他の非磁性体(アルミ合金、銅合金など)の金属テープ及びスキッドワイヤーであってもよい。
【0012】
そして、単位ケーブル10の3本を、図4に示す既設POFケーブルの絶縁油45と単位ケーブル100を撤去し、かつ当然のこととして腐食部分の補修を行った後の鋼管8内に引き入れ収容したものである。
【0013】
このように鋼管8内に収容した後、鋼管8とケーブル10間に水9を圧入する、あるいは循環させる。
【0014】
図3は従来のCVケーブル構造を示すもので、導体1の周囲に内部半導電層2、XLPE絶縁層3、外部半導電層4、遮蔽テープ層及び遮蔽銅テープ35、バインダーテープ36、ビニールシース37を順次設けられて構成している。
【0015】
上述の実施例は単位ケーブル10として絶縁層を架橋ポリエチレン(XLPE)絶縁のものについて説明したが、ゴム絶縁の単位ケーブルでもよい。
【0016】
また、鋼管8は既設POFケーブルの鋼管について説明したが、既設パイプタイプガス入り(PGF)ケーブルの鋼管である場合もある。
【0017】
【発明の効果】
上述した本発明の水冷式パイプタイプゴム又はプラスチック絶縁電力ケーブルによれば、次のような効果を奏する。
【0018】
(1) ケーブル絶縁体に鉛被を施すことにより完全な遮水が可能である。
【0019】
(2) ケーブル遮蔽層上に防食層を施さない為、熱抵抗が低減できるので水冷が効果的に作用し、送電容量を大きくできる。
【0020】
(3) 前記の防食層に代わってスキッドワイヤーを巻きつける為、POFケーブルと同等の長尺スパンの延線が可能である。
【0021】
(4) 鉛被は直接水冷を行っても、化学的に非常に安定しており、長期間の使用が可能である。
【0022】
(5) 冷却に水を使う為、鋼管の腐食に起因して発生する漏水は環境汚染問題とならない。
【0023】
(6) 既設設備を有効利用する為、建設費が安価である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水冷式パイプタイプゴム又はプラスチック絶縁電力ケーブルの単位ケーブル例の構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の水冷式パイプタイプゴム又はプラスチック絶縁電力ケーブルの断面を示す。
【図3】従来のCVケーブルの構成を示す斜視図である。
【図4】POFケーブルの断面を示す。
【符号の説明】
1 ケーブル導体
2 内部半導電層
3 XLPE絶縁体
4 外部半導電層
5 鉛被
6 ステンレステープ
7 スキッドワイヤー
8 鋼管
9 水
35 銅テープ
37 ビニールシース
45 絶縁油
Claims (1)
- パイプタイプOFケーブル鋼管内に、ゴム又はプラスチック絶縁のケーブルを配置した水冷式パイプタイプゴム又はプラスチック絶縁電力ケーブルであって、
該ケーブル構造は、ケーブルコア外部半導電層又は半導電遮蔽テープ巻回層上に鉛被を施し、その上に金属テープを巻回し、金属テープ巻回層上にスキッドワイヤーを螺旋状に巻きつけたものであり、
前記鋼管内に水を圧入、あるいは冷却水を循環して成ることを特徴とする水冷式パイプタイプゴム又はプラスチック絶縁電力ケーブル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07286298A JP3957865B2 (ja) | 1998-03-20 | 1998-03-20 | 水冷式パイプタイプゴム又はプラスチック絶縁電力ケーブル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP07286298A JP3957865B2 (ja) | 1998-03-20 | 1998-03-20 | 水冷式パイプタイプゴム又はプラスチック絶縁電力ケーブル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11273465A JPH11273465A (ja) | 1999-10-08 |
JP3957865B2 true JP3957865B2 (ja) | 2007-08-15 |
Family
ID=13501589
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07286298A Expired - Lifetime JP3957865B2 (ja) | 1998-03-20 | 1998-03-20 | 水冷式パイプタイプゴム又はプラスチック絶縁電力ケーブル |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3957865B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP4613084B2 (ja) * | 2005-03-15 | 2011-01-12 | 東京電力株式会社 | Pofケーブル用パイプに引き入れる電力ケーブル |
JP6613934B2 (ja) | 2016-02-05 | 2019-12-04 | 住友電気工業株式会社 | パイプタイプ固体絶縁ケーブルシステム、パイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムの構築方法、及びパイプタイプ固体絶縁ケーブルシステムの冷却方法 |
-
1998
- 1998-03-20 JP JP07286298A patent/JP3957865B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH11273465A (ja) | 1999-10-08 |
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