JP6613856B2 - Euv用マスクブランク用のガラス基板、euv用マスクブランクの製造方法、およびeuv用フォトマスクの製造方法 - Google Patents

Euv用マスクブランク用のガラス基板、euv用マスクブランクの製造方法、およびeuv用フォトマスクの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、マスクブランク用のガラス基板、マスクブランク、およびフォトマスクに関する。
マスクブランクは、ガラス基板と、ガラス基板の主面に形成される膜とを有する。膜の数は1つ以上であればよく、複数の膜が重ねて形成されてもよい。少なくとも1つの膜に開口パターンが形成されることで、フォトマスクが得られる。フォトマスクの開口パターンの歪みが許容範囲に収まるように、ガラス基板の主面には高い平坦度が求められている。
ガラス基板の主面の平坦度は、平坦度測定装置によって測定される。平坦度測定装置は、重力による主面の歪みを低減するため、主面を直立させた状態で、主面の平坦度を測定する。このとき、平坦度測定装置は、ガラス基板の互いに平行な2つの側面を保持する。
特許文献1には、2つの側面の平行度が0.01mm/インチ以下であれば、当該2つの側面が平坦度測定装置によって保持された際にガラス基板の局所的な変形が防止でき、主面の平坦度が高い測定精度で測定できると記載されている。
特許第5640744号公報
マスクブランク用のガラス基板は、2つの略矩形状の主面と、4つの側面と、8つの傾斜面とを有する。各側面は、2つの主面に対し略垂直とされる。各傾斜面は、いずれか1つの主面といずれか1つの側面との境界部に形成され、面取などによって形成される。
平坦度測定装置は、主面を直立させた状態で主面の平坦度を測定する際に、傾斜面を保持することがある。傾斜面が平坦度測定装置に保持されることで、ガラス基板が歪み、主面の平坦度の測定精度が低下することがあった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、平坦度測定装置によって傾斜面を保持する場合に、主面の平坦度の測定精度を向上できる、マスクブランク用のガラス基板の提供を主な目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様によれば、
互いに略平行とされる2つの主面と、
互いに略平行とされ且つ2つの前記主面に対し略垂直とされる2つの側面と、
それぞれ、いずれか1つの前記主面に対し鈍角に交わり、いずれか1つの前記主面といずれか1つの前記側面とをつなぐ略平坦な4つの傾斜面とを有し、
各前記傾斜面は、それぞれの長手方向に平行な中心線を有し、
2つの前記側面に対し略垂直な方向から見たとき、片側の前記側面に隣接する任意の1つの前記傾斜面の中心線と、反対側の前記側面に隣接する任意の1つの前記傾斜面の中心線とのなす角が0rad以上、0.001rad以下である、マスクブランク用のガラス基板が提供される。
本発明の一態様によれば、平坦度測定装置によって傾斜面を保持する場合に、主面の平坦度の測定精度を向上できる、マスクブランク用のガラス基板が提供される。
一実施形態によるガラス基板を片側から見た図である。 図1のガラス基板を反対側から見た図である。 図1のIII−III線に沿ったガラス基板の断面図である。 図3のガラス基板の平坦度測定時の状態を示す断面図である。 一実施形態による反射型のマスクブランクを示す図である。 一実施形態による反射型のフォトマスクを示す図である。 一実施形態による透過型のマスクブランクを示す図である。 一実施形態による透過型のフォトマスクを示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。各図面において、同一の又は対応する構成には、同一の又は対応する符号を付して説明を省略する。
本明細書において、ガラス基板の2つの面が略平行であるとは、当該2つの面の平行度が3.94×10−4以下であることを意味する。2つの面の平行度は、一方の面の最小二乗平面と他方の面の最小二乗平面とのなす角度θ1(°)の正接tan(θ1)の絶対値で表す。
また、本明細書において、ガラス基板の2つの面が略垂直であるとは、当該2つの面の直角度が3.94×10−4以下であることを意味する。2つの面の直角度は、一方の面の最小二乗平面と他方の面の最小二乗平面とのなす角度θ2(°)から90°を減じた角度(θ2-90)の正接tan(θ2-90)の絶対値で表す。
ここで、最小二乗平面とは、対象の面のn(nは3以上の任意の自然数)個の点の空間座標の測定値を最小二乗法により近似した平面である。n個の点は、下記の条件を満たす3点を含めばよい。3点を頂点とする三角形の面積が0.3×S以上である。ここで、Sは対象の面の面積を表す。
平行度や直角度は、市販の三次元座標測定機によって測定でき、例えば株式会社ミツトヨ製超高精度CNC三次元測定機LEGEX574によって測定できる。
図1は、一実施形態によるガラス基板を片側から見た図である。図2は、図1のガラス基板を反対側から見た図である。図3は、図1のIII−III線に沿ったガラス基板の断面図である。図1〜図3において、Z軸方向はガラス基板10の2つの主面12a、12bに対し略垂直な方向、Y軸方向はガラス基板10の2つの側面14a、14bに対し略垂直な方向、X軸方向はガラス基板10の残りの2つの側面14c、14dに対し略垂直な方向である。X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向は、互いに垂直な方向である。後述の図4において同様である。
ガラス基板10は、マスクブランク用である。マスクブランクは、ガラス基板10とガラス基板10の主面に形成される膜とを有する。膜の数は1つ以上であればよく、複数の膜が重ねて形成されてもよい。少なくとも1つの膜に開口パターンが形成されることで、フォトマスクが得られる。
ガラス基板10のガラスは、SiOを90質量%以上含む石英ガラスが好ましい。石英ガラスに占めるSiO含有量の上限値は、100質量%である。石英ガラスは、一般的なソーダライムガラスに比べて、線膨張係数が小さく、温度変化による寸法変化が小さい。
石英ガラスは、SiOの他に、TiO含んでよい。石英ガラスは、SiOを90〜95質量%、TiOを5〜10質量%含んでよい。TiO含有量が5〜10質量%であると、室温付近での線膨張係数が略ゼロであり、室温付近での寸法変化がほとんど生じない。
石英ガラスは、SiOおよびTiO以外の微量成分を含んでもよいが、微量成分を含まないことが好ましい。
ガラス基板10は、例えば図1〜図3に示すように、2つの主面12a、12bと、4つの側面14a〜14dと、8つの傾斜面16a〜16hとを有する。尚、ガラス基板10は、8つの傾斜面16a〜16hのうち後述の平坦度測定装置20によって保持される4つの傾斜面16a〜16dを有していればよく、残り4つの傾斜面16e〜16hを有していなくてもよい。
2つの主面12a、12bは、図3に示すように互いに略平行とされる。各主面12a、12bは、図1、図2に示すように略矩形状に形成される。各主面12a、12bの4隅は、図1、図2に示すように面取りされていてもよいが、面取りされていなくてもよい。
2つの側面14a、14bは、図3に示すように、互いに略平行とされ且つ2つの主面12a、12bに対し略垂直とされる。同様に、残り2つの側面14c、14dは、互いに略平行とされ且つ2つの主面12a、12bに対し略垂直とされる。
8つの傾斜面16a〜16hは、それぞれ、2つの主面12a、12bのいずれか1つに対し鈍角に交わり、2つの主面12a、12bのいずれか1つと4つの側面14a〜14dのいずれか1つとをつなぐ。互いに交わる傾斜面と主面との傾斜角は、特に限定されないが、例えば20°〜70°である。傾斜角は、互いに交わる傾斜面と主面とが平行な場合を0°、互いに交わる傾斜面と主面とが垂直な場合を90°とする。
各傾斜面16a〜16hは、例えば面取加工によって形成され、略平坦とされる。各傾斜面が略平坦であるということは、後述する傾斜面の中央部の平坦度が10μm以下であればよい。各傾斜面16a〜16hは、略台形の形状を有する。
ここで、台形の中央部とは、台形のうち、長手方向に平行な2辺の夫々からその直交方向(以下、幅方向とも呼ぶ)に所定距離L以内の部分と、長手方向に斜めの2辺の夫々から長手方向に10mm以内の部分とを除いた、残りの台形部分を意味する。台形の中央部の幅方向の寸法が0.2mmになるように、上記所定距離L(mm)が決められる。具体的には、台形の幅をW(mm)とすると、Lは「L=(W−0.2)/2」の式を用いて算出される。
平坦度とは、基準平面から最も高い位置と基準平面から最も低い位置との高低差の大きさのことである。基準平面には、平坦度を測定する傾斜面の中央部を最小二乗法により近似した平面を用いる。
尚、本実施形態の各傾斜面16a〜16hは、面取加工によって形成されるが、溶融ガラスを板状に成形する成形時に形成されてもよい。
図4は、図3のガラス基板の平坦度測定時の状態を示す断面図である。平坦度測定装置20は、2つの主面12a、12bの少なくとも一方の平坦度を測定する。平坦度を測定する主面を、以下、単に「測定面」とも呼ぶ。
平坦度測定装置20は、重力による測定面の歪みを低減するため、測定面を直立させた状態で、測定を行う。測定面は、2つの主面12a、12bのうち、開口パターンが形成される膜などを形成する主面である。
平坦度測定装置20は、8つの傾斜面16a〜16hのうちの、4つの傾斜面16a〜16dを保持する。保持される2つの傾斜面16a、16bは片側の側面14aを挟んで隣り合い、保持される残り2つの傾斜面16c、16dは反対側の側面14bを挟んで隣り合う。
平坦度測定装置20は、片側の2つの傾斜面16a、16bを同時に保持する保持具22aと、反対側の2つの傾斜面16c、16dを同時に保持する保持具22bとを有する。各保持具22a、22bは、断面形状が略V字状の溝を有し、当該溝を形成する2つの側面によって2つの傾斜面を同時に保持する。
各保持具22a、22bは、図4では側面14a、14bを保持しないが、側面14a、14bを保持してもよい。各保持具22a、22bの数は、1つ以上であればよく、複数でもよい。例えば、片側の側面14aの長手方向に間隔をおいて複数の保持具22aが配列されてもよい。
平坦度測定装置20によって保持される4つの傾斜面16a〜16dは、それぞれ、図1、図2に示すようにそれぞれの長手方向に平行な中心線CLa〜CLdを有する。4つの傾斜面16a〜16dに対応して4本の中心線CLa〜CLdが設定される。中心線(例えば中心線CLa)は、当該中心線を設定する傾斜面(例えば傾斜面16a)の長手方向一端部における幅方向中点と、当該中心線を設定する傾斜面の長手方向他端部における幅方向中点とを結ぶ直線である。
所定方向から見たときの2本の中心線(例えば2本の中心線CLa、CLc)のなす角は、一方の中心線を平行移動させ、両方の中心線の端点同士を重ね合せて測定する。2本の中心線のなす角は、2本の中心線が平行な場合を0rad、2本の中心線が垂直な場合をπ/2radとする。
本実施形態では、Y軸方向から見たとき、片側の側面14aに隣接する任意の1つの傾斜面の中心線と、反対側の側面14bに隣接する任意の1つの傾斜面の中心線とのなす角が0.001rad以下である。つまり、Y軸方向から見たとき、一方の保持具22aが保持する任意の1つの傾斜面の中心線と、他方の保持具22bが保持する任意の1つの傾斜面の中心線とのなす角が0.001rad以下である。換言すれば、Y軸方向から見たとき、(1)2本の中心線CLa、CLcのなす角αac、(2)2本の中心線CLa、CLdのなす角αad、(3)2本の中心線CLb、CLcのなす角αbc、および(4)2本の中心線CLb、CLdのなす角αbdのうちの最大値をαmaxとすると、αmaxが0.001rad以下である。この場合、Y軸周りの捩じれが低減できる。よって、ガラス基板10を安定的に保持でき、主面12aの平坦度の測定精度を向上できる。αmaxは好ましくは0.0005rad以下である。
また、本実施形態では、Z軸方向から見たとき、片側の側面14aに隣接する任意の1つの傾斜面の中心線と、反対側の側面14bに隣接する任意の1つの傾斜面の中心線とのなす角が0.001rad以下である。つまり、Z軸方向から見たとき、一方の保持具22aが保持する任意の1つの傾斜面の中心線と、他方の保持具22bが保持する任意の1つの傾斜面の中心線とのなす角が0.001rad以下である。換言すれば、Z軸方向から見たとき、(1)2本の中心線CLa、CLcのなす角βac、(2)2本の中心線CLa、CLdのなす角βad、(3)2本の中心線CLb、CLcのなす角βbc、および(4)2本の中心線CLb、CLdのなす角βbdのうちの最大値をβmaxとすると、βmaxが0.001rad以下である。この場合、平坦度測定装置20によって保持される4つの傾斜面16a〜16dのそれぞれにおいて保持力がX軸方向に均等になり、ガラス基板10の座屈が抑制できる。よって、ガラス基板10を安定的に保持でき、主面12aの平坦度の測定精度を向上できる。βmaxは好ましくは0.0005rad以下である。
尚、本実施形態の平坦度測定装置20は、8つの傾斜面16a〜16hのうちの、4つの傾斜面16a〜16dを保持するが、残りの4つの傾斜面16e〜16hを保持することも可能である。保持位置の変更が可能になるように、保持されない4つの傾斜面16e〜16hも、保持される4つの傾斜面16a〜16dと同程度の中心線を有することが好ましい。
具体的には、X軸方向から見たとき、片側の側面14cに隣接する任意の1つの傾斜面の中心線と、反対側の側面14dに隣接する任意の1つの傾斜面の中心線とのなす角は、好ましくは0.001rad以下、より好ましくは0.0005rad以下である。つまり、X軸方向から見たとき、一方の保持具22aが保持する任意の1つの傾斜面の中心線と、他方の保持具22bが保持する任意の1つの傾斜面の中心線とのなす角は、好ましくは0.001rad以下、より好ましくは0.0005rad以下である。
また、Z軸方向から見たとき、片側の側面14cに隣接する任意の1つの傾斜面の中心線と、反対側の側面14dに隣接する任意の1つの傾斜面の中心線とのなす角は、好ましくは0.001rad以下、より好ましくは0.0005rad以下である。つまり、Z軸方向から見たとき、一方の保持具22aが保持する任意の1つの傾斜面の中心線と、他方の保持具22bが保持する任意の1つの傾斜面の中心線とのなす角は、好ましくは0.001rad以下、より好ましくは0.0005rad以下である。
図5は、一実施形態による反射型のマスクブランクを示す図である。反射型のマスクブランクは、図1などに示すガラス基板10、反射膜30、および吸収膜40をこの順で有する。
ガラス基板10は、反射膜30および吸収膜40を支持する。反射膜30および吸収膜40は、この順で、ガラス基板10の2つの主面12a、12bの一方に形成される。
反射膜30は、EUV(Extreme Ultra Violet)などの光を反射する。反射膜30は、例えば高屈折率層と低屈折率層とを交互に積層した多層反射膜であってよい。高屈折率層は例えばシリコン(Si)により形成され、低屈折率層は例えばモリブデン(Mo)により形成される。
吸収膜40は、光を吸収する。吸収膜40は、例えばタンタル(Ta)、クロム(Cr)、パラジウム(Pd)から選ばれる少なくとも1つの元素を含む単金属、合金、窒化物、酸化物、酸窒化物などにより形成される。
吸収膜40は、開口パターンが形成される膜である。開口パターンの形成には例えばフォトリソグラフィ法およびエッチング法が用いられ、その際に用いられるレジスト膜がマスクブランクに含まれてもよい。吸収膜40に開口パターンを形成することにより、反射型のフォトマスクが得られる。
図6は、一実施形態による反射型のフォトマスクを示す図である。図6に示す反射型のフォトマスクは、図5に示す反射型のマスクブランクの吸収膜40に開口パターン40aを形成することで得られる。得られた反射型のフォトマスクは、例えばEUV光源の露光機に搭載される。
尚、反射型のマスクブランクおよび反射型のフォトマスクは、反射膜30、および吸収膜40以外の膜をさらに有してもよい。例えば、反射膜30と吸収膜40との間に、吸収膜40のエッチングから反射膜30を保護する保護膜(例えばRu、Si、TiOなど)が形成されてもよい。また、吸収膜40を基準として反射膜30とは反対側に、吸収膜40の開口パターン40aの検査光に対し低反射特性を有する低反射膜(例えばTaONやTaOなど)が形成されてもよい。また、ガラス基板10を基準として反射膜30とは反対側に、導電膜(例えばCrNなど)が形成されてもよい。
本実施形態によれば、ガラス基板10の主面の平坦度の測定精度を向上できるため、平坦度の高いガラス基板10を確実に選定することができ、反射型のフォトマスクの開口パターンの歪みを抑制できる。
図7は、一実施形態による透過型のマスクブランクを示す図である。透過型のマスクブランクは、図1などに示す研磨後のガラス基板10、および遮光膜50を有する。
ガラス基板10は、遮光膜50を支持する。遮光膜50は、ガラス基板10の2つの主面の12a、12bの一方に形成される。
遮光膜50は、光を遮光する。遮光膜50は、例えばクロム(Cr)などにより形成される。
遮光膜50は、開口パターンが形成される膜である。開口パターンの形成には例えばフォトリソグラフィ法およびエッチング法が用いられ、その際に用いられるレジスト膜がマスクブランクに含まれてもよい。遮光膜50に開口パターンを形成することにより、透過型のフォトマスクが得られる。
図8は、一実施形態による透過型のフォトマスクを示す図である。図8に示す透過型のフォトマスクは、図7に示す透過型のマスクブランクの遮光膜50に開口パターン50aを形成することで得られる。得られた透過型のフォトマスクは、例えばArFエキシマレーザ、KrFエキシマレーザ、または水銀ランプなどを光源とする露光機に搭載される。
尚、透過型のマスクブランクおよび透過型のフォトマスクは、遮光膜50の代わりに、ハーフトーン型の位相シフト膜を有してもよい。位相シフト膜は、フォトマスクを透過する光に位相差を与えることにより、透過光同士の干渉を利用して解像度を向上させる。
本実施形態によれば、ガラス基板10の主面の平坦度の測定精度を向上できるため、平坦度の高いガラス基板10を確実に選定することができ、透過型のフォトマスクの開口パターンの歪みを抑制できる。
試験例1〜10では、表1に示すαmax、βmaxを有するガラス基板を用意し、同じ測定条件で各ガラス基板の主表面の平坦度を10回繰り返し測定し、10回の測定値の標準偏差σ、および10回の測定値に外れ値が存在するか否かをガラス基板ごとに調べた。用意した10個のガラス基板は、縦寸法、横寸法、および板厚寸法が同じものであった。試験例1〜7が実施例、試験例8〜10が比較例である。
平坦度は、フジノン社製の平坦度測定装置により測定した。この平坦度測定装置は、測定の度に、下記(1)〜(5)の動作をこの順で行った。(1)水平に寝かせたガラス基板を2つの保持具で挟んで保持した。(2)図4に示すようにガラス基板を鉛直に立てらせた。(3)ガラス基板の一方の主表面の平坦度を測定した。(4)ガラス基板を再度水平に寝かせた。(5)ガラス基板の保持を解除した。
外れ値が存在するか否かは、測定値の数が比較的少ないため、ロバスト推定の考え方に基づき、以下の手順で調べた。
手順1:10個の測定値を昇順に並べ、4〜7番目の平均値を母集団の平均値の推定値μとした。
手順2:10個の測定値のそれぞれからμrを引き算した値の絶対値を昇順に並べ、4〜7番目の平均値を0.675で除した値を母集団の標準偏差の推定値σrとした。
手順3:10個の測定値のうち、下限値(μ−2.5×σ)よりも小さい値、および上限値(μ+2.5×σ)よりも大きい値を外れ値とした。
試験の結果を表1に示す。10回の測定値の中に外れ値がなく、10回の測定値の標準偏差σが小さいほど、ガラス基板の保持が安定しており、1回の測定で信頼性の高いデータが得られることを表している。平坦度の測定は、工場でのガラス基板の製造時には、製造効率を高めるため、通常1回のみ行われる。そのため、1回の測定で信頼性の高いデータが得られることが重要である。
Figure 0006613856
表1から明らかなように、試験例1〜7によれば、αmaxが0.001rad以下であるので、外れ値が発生せず、標準偏差σも小さく、1回の測定で信頼性の高いデータが得られることが分かる。1回の測定で信頼性の高いデータが得られる理由は、Y軸周りの捩じれが抑制でき、ガラス基板の保持が安定しているためである。特に、試験例1〜5によれば、αmaxが0.001rad以下であって、且つ、βmaxが0.001rad以下であるので、標準偏差σが4nmよりも小さく、1回の測定で特に信頼性の高いデータが得られることが分かる。一方、試験例8〜10によれば、αmaxが0.001radを超えるので、外れ値が発生し、標準偏差σは大きくなり、1回の測定で信頼性の高いデータが得られないことが分かる。
以上、マスクブランク用のガラス基板の実施形態などを説明したが、本発明は上記実施形態などに限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、改良が可能である。
10 ガラス基板
12a、12b 主面
14a〜14d 側面
16a〜16h 傾斜面
20 平坦度測定装置
22a、22b 保持具
30 反射膜
40 吸収膜
40a 開口パターン
50 遮光膜
50a 開口パターン

Claims (6)

  1. 互いに略平行とされる2つの主面と、
    互いに略平行とされ且つ2つの前記主面に対し略垂直とされる2つの側面と、
    それぞれ、いずれか1つの前記主面に対し鈍角に交わり、いずれか1つの前記主面といずれか1つの前記側面とをつなぐ略平坦な4つの傾斜面とを有し、
    各前記傾斜面は、それぞれの長手方向に平行な中心線を有し、
    2つの前記側面に対し略垂直な方向から見たとき、片側の前記側面に隣接する任意の1つの前記傾斜面の中心線と、反対側の前記側面に隣接する任意の1つの前記傾斜面の中心線とのなす角が0rad以上、0.001rad以下である、EUV用マスクブランク用のガラス基板。
  2. 2つの前記主面に対し略垂直な方向から見たとき、片側の前記側面に隣接する任意の1つの前記傾斜面の中心線と、反対側の前記側面に隣接する任意の1つの前記傾斜面の中心線とのなす角が0rad以上、0.001rad以下である、請求項1に記載のEUV用マスクブランク用のガラス基板。
  3. 請求項1または2に記載のガラス基板に、開口パターンが形成される膜を形成することを有する、EUV用マスクブランクの製造方法
  4. 前記膜は、光を吸収する吸収膜であり、
    前記吸収膜と前記ガラス基板との間に、前記光を反射する反射膜を形成することを有する、請求項3に記載のEUV用マスクブランクの製造方法
  5. 請求項1または2に記載のガラス基板に、開口パターンを有する膜を形成することを有する、EUV用フォトマスクの製造方法
  6. 前記膜は、光を吸収する吸収膜であり、
    前記吸収膜と前記ガラス基板との間に、前記光を反射する反射膜を形成することを有する、請求項に記載のEUV用フォトマスクの製造方法
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