JP6610346B2 - 磁気特性解析装置、磁気特性解析方法、及びコンピュータプログラム - Google Patents
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Description
特許文献1に記載の技術では、まず、磁束密度と磁界との関係を表すBH曲線を、応力毎に用意する。そして、応力解析で得られた軟磁性材料の応力ベクトルの絶対値に対応するBH曲線を抽出し、これを用いて、軟磁性材料の磁束密度ベクトルを計算する。
また、特許文献2に記載の技術でも、BH曲線を、応力毎に用意する。そして、応力解析で得られた軟磁性材料の相当応力(磁束密度ベクトルが存在する平面内の応力と、当該平面に直交するせん断応力とに基づき定まる応力)に対応するBH曲線を抽出し、これを用いて、軟磁性材料の磁束密度ベクトルを計算する。
まず、第1の実施形態を説明する。
<磁気特性解析装置100の構成>
図1は、磁気特性解析装置100の機能的な構成の一例を示す図である。磁気特性解析装置100は、CPU、ROM、RAM、ハードディスク、キーボードやマウスからなるユーザインターフェース、及びデータ入出力制御装置等を有しており、例えばPC(Personal Computer)で実現することができる。
応力計算条件入力部101は、応力計算条件の情報を入力して記憶媒体に記憶する。応力計算条件は、応力計算用微小領域分割部102による領域分割と、応力計算部103による計算に必要な情報である。具体的に、応力計算条件は、例えば、ステータコアの形状、焼嵌めシェルの厚み、ステータコアに使用した電磁鋼板や焼嵌めシェルのヤング率、及び焼嵌め時の温度である。
応力計算用微小領域分割部102は、応力計算条件(ステータコアの形状)に基づいて、応力の計算対象であるステータコアの領域を、例えば、格子状の複数の応力計算用微小領域(所謂メッシュ)に分割する。一般に、応力計算用微小領域は、後述する磁束密度計算用微小領域分割部105で得られる磁束密度計算用微小領域とは異なるものとなる。
応力計算用微小領域分割部102は、例えば、CPUが、複数の応力計算用微小領域を設定し、その情報(例えば、大きさ・位置・分割の方法等)をRAM等に記憶することにより実現することができる。
応力計算部103は、各応力計算用微小領域における応力ベクトルσの各成分(x軸方向の応力σx、y軸方向の応力σy、z軸方向の応力σz)を計算する。尚、x軸、y軸、z軸は、3次元直交座標の各軸であり、磁束密度の計算の際にも、応力の計算の際にも、共通の3次元直交座標を用いるものとする。
応力計算部103は、例えば、CPUが、以上の処理を実行して、各応力計算用微小領域における応力ベクトルσの各成分σx、σy、σzを計算し、計算した応力ベクトルσの各成分σx、σy、σzをRAM等に記憶することにより実現される。
磁束密度計算条件入力部104は、磁束密度計算条件の情報を入力して記憶媒体に記憶する。磁束密度計算条件は、磁束密度計算用微小領域分割部105による領域分割と、応力補間部106による計算と、磁束密度ベクトル計算部108による計算に必要な情報である。具体的に、磁束密度計算条件は、例えば、ステータコアの形状、励磁するときの条件(励磁電流密度J0、周波数)、各種の初期値(A、ν、∂ν/∂B2、θ等)である。尚、ステータコアの形状は、応力計算条件入力部101にも入力されるので、応力計算条件入力部101に入力されたものを流用してもよい。また、励磁するときの条件とは、磁性材料内に、磁束密度及び磁界を発生させる源に関する条件であり、例えば、コイルの電流値もしくは電流密度、コイルに印加される電圧値、永久磁石の磁化強度、がこれに相当する。
磁束密度計算用微小領域分割部105は、ステータコアの形状に基づいて、磁束密度の計算対象であるステータコアの領域を、例えば格子状の複数の磁束密度計算用微小領域(所謂メッシュ)に分割する。
図2は、磁束密度計算用微小領域の一例を概念的に示す図である。図2に示す例では、電磁鋼板は、1、2、3、・・・、i、i+1、i+2、・・・、j、j+1、j+2、・・・、nの磁束密度計算用微小領域sに分割される。ここで、磁束密度計算用微小領域sの磁束密度が△Bsであるとし、鉄損がΔwsであるとする。また、図3は、磁束密度の異方性を示す説明する図である。図3において、RDは、鋼板の圧延方向(rolled direction)であり、TDは、それに直角な方向(transversal direction)である。θは、磁束密度Bの方向と鋼板の圧延方向RDとの間の角度をθである。
前述したように、一般に、応力計算用微小領域は、磁束密度計算用微小領域とは異なるものである。そこで、応力補間部106は、応力計算部103で得られた「各応力計算用微小領域における「x軸方向の応力σx、y軸方向の応力σy、及びz軸方向の応力σz」」と、磁束密度計算用微小領域分割部105で得られた「磁束密度計算用微小領域s」とに基づいて、各磁束密度計算用微小領域sにおける「x軸方向の応力σx、y軸方向の応力σy、及びz軸方向の応力σz」のそれぞれの大きさを、区分線形補間等の補間処理を行うことにより求める。区分線形補間とは、相互に隣接する2つのデータ点の間のそれぞれを、当該2つのデータ点を両端点として線形で補間するものである。これにより、各磁束密度計算用微小領域sにおける応力ベクトルσの初期値が得られる。
応力補間部106は、例えば、CPUが、各磁束密度計算用微小領域における応力σx、σy、σzを計算し、計算した応力σx、σy、σzをRAM等に記憶することにより実現することができる。
BHデータ記憶部107は、磁束密度の大きさBと、磁界の大きさHとの関係を示すデータであるBHデータを、応力の大きさσ毎・磁束密度圧延方向角度θ毎に記憶している。図4は、BHデータの一例を示す図である。図4におけるプロットは、測定点であり、本実施形態では、この測定点の間を区分線形補間等により補間している。これにより、図4に示すように、磁束密度の大きさBと磁界の大きさHとの関係を示す曲線(所謂BH曲線)として初磁化特性(初磁化曲線)が、磁束密度圧延方向角度θ毎に得られる。また、図4では図示を省略しているが、同一の磁束密度圧延方向角度θにおいて相互に隣接する2つのBH曲線の間のそれぞれも、区分線形補間等により補間することできる。さらに、相互に隣接する2つの磁束密度圧延方向角度θに対するBH曲線の間のそれぞれも、区分線形補間等により補間することができる。これらの補間を行うことにより、任意の磁束密度圧延方向角度θ、任意の応力の大きさσに対応する「磁束密度の大きさBと磁界の大きさHとの関係(BHデータ)」を得ることができる。
BHデータ記憶部107は、例えば、HDDを用いることにより実現することができる。
本実施形態では、マックスウェルの方程式に基づき、有限要素法を用いて電磁場解析を行う。電磁場解析を行う手法は、非特許文献2等に詳細に記載されているように、一般的な手法である。尚、有限要素法以外の方法(差分法等)を用いて電磁場解析を行ってもよい。
電磁場解析を行うための基礎方程式は、一般に、以下の(2)式〜(5)式で与えられる。(2)式〜(5)式において、→はベクトルであることを表す(このことは、その他の式でも同じである)。
(2)式および(3)式を連立して解いて、ベクトルポテンシャルAとスカラーポテンシャルφを求めた後、(4)式、(5)式から、磁束密度ベクトルBと渦電流ベクトルJeが計算される。
透磁率μが非線形である磁性材料(本実施形態では電磁鋼板)における電磁場を解析する場合のベクトルポテンシャルAおよびスカラーポテンシャルφを未知変数とした解法として、ニュートンラプソン法(Newton-Raphson method)がある。本実施形態においても、ニュートンラプソン法を使用する。
磁束密度ベクトル計算部108は、各磁束密度計算用微小領域sにおける磁束密度ベクトルBを計算する。前述したように、本実施形態では、マックスウェルの方程式に基づき、有限要素法を用いて、これらの計算を行う。以下に、磁束密度ベクトル計算部108が行う処理の一例を説明する。
尚、各磁束密度計算用微小領域sにおける磁束密度を計算することができれば、以下に示す以外の方法で計算してもよい。前述したように、有限要素法により電磁場の解析を行う手法は、非特許文献2等に詳細に記載されているように、一般的な手法である。
次に、磁束密度ベクトル計算部108は、ベクトルポテンシャル収束計算回数kを1に設定する。また、磁束密度収束計算回数pを1に設定する。尚、以下の各式におけるk、pは、それぞれベクトルポテンシャル収束計算回数、磁束密度収束計算回数を示す。尚、収束計算を開始する前の時点では、ベクトルポテンシャル収束計算回数k、磁束密度収束計算回数pの初期値として0が設定されるものとする。
まず、マックスウエルの方程式より、励磁電流密度J0[A/m2]を与えた時のベクトルポテンシャルAを表す微分方程式である以下の(12)式が得られる。
電磁場解析における汎関数χは、エネルギーを表す式に等しいので、汎関数χが最小となる条件が実在の物理状態を表すと考えられる。すなわち、実在の物理状態では、汎関数χにおける任意の節点i(磁束密度計算用微小領域sにおける節点)でのベクトルポテンシャルAiの偏微分が0(ゼロ)となる。よって、以下の(15)式が有限要素法で解くべき方程式となる。
次に、磁束密度ベクトル計算部108は、以下の(16)式により、収束計算回数がk+1回目での節点iでのベクトルポテンシャルの近似解A(k+1,p,t)を計算する。
磁束密度ベクトル計算部108は、(18)式に従うベクトルポテンシャル収束判定条件を満足しない場合、計算した磁束密度ベクトルB(k,p,t)から、以下の(19)式、(20)式により、磁束密度最大値Bmax (k,p,t)と磁束密度圧延方向角度θ(k、p,t)とを求める。
磁束密度ベクトル計算部108は、(22)式に従うベクトルポテンシャル収束判定条件を満足しない場合、磁束密度ベクトルB(p,t)の単位ベクトルを求め、これと、応力補間部106により得られた「各磁束密度計算用微小領域sにおける応力ベクトルσ」との内積を計算する。これにより、各磁束密度計算用微小領域sにおいて、磁束密度ベクトルB(p,t)に平行な応力ベクトルσの成分の大きさが得られる。尚、以下の説明では、「磁束密度ベクトルB(p,t)に平行な応力ベクトルσの成分の大きさ」を必要に応じて「磁束密度ベクトル平行方向応力σ//」と称する。
次に、磁束密度ベクトル計算部108は、(6)式に示す3つの変数の初期値を設定し、磁束密度ベクトルB(p,t)から得られる磁束密度圧延方向角度θと、磁束密度ベクトル平行方向応力σ//と、に対応するBHデータ(BH曲線)をBHデータ記憶部107から抽出する。
磁束密度ベクトル計算部108は、例えば、CPUが、磁束密度ベクトルB(p,t)と、最大磁束密度の大きさBmaxとを計算してRAM等に記憶することにより実現される。
BWデータ記憶部109は、磁束密度の大きさBと、鉄損(の大きさ)Wとの関係を示すBWデータを、応力の大きさσ毎・磁束密度圧延方向角度θ毎・軸比α毎に記憶している。
図5は、BWデータの一例を示す図である。図5におけるプロットは、測定点であり、本実施形態では、この測定点の間を区分線形補間等により補間している。これにより、図5に示すように、磁束密度の大きさBと鉄損Wとの関係を示す曲線(所謂BW曲線)が、磁束密度圧延方向角度θ毎に得られる。また、図5では図示を省略しているが、同一の磁束密度圧延方向角度θにおいて相互に隣接する2つのBW曲線の間のそれぞれも、区分線形補間等により補間することができる。さらに、相互に隣接する2つの磁束密度圧延方向角度θに対するBW曲線の間のそれぞれも、区分線形補間等により補間することができる。さらに、相互に隣接する2つの軸比αに対するBW曲線の間のそれぞれも、区分線形補間等により補間することができる。これにより、任意の磁束密度圧延方向角度θ、任意の応力の大きさσ、任意の軸比αにおける「磁束密度の大きさBと鉄損Wとの関係(BWデータ)」を得ることができる。
磁化容易軸方向と磁化困難軸に垂直方向(図6の紙面に垂直な方向)は、非常に磁化が困難な方向(電磁鋼板の積層方向)であるために、磁束は、磁化容易軸方向と磁化困難軸により定まる平面内に主に流れることになる。交流励磁された磁束密度ベクトルBの大きさ及びその向きは、一周期の間に時々刻々と変化する。そこで、ある点における磁束密度ベクトルBの軌跡を描くと、図6(a)に示すように楕円状に変化する場合もあれば、図6(b)に示すように、直線状に変化する場合もある。
α=Bmin/Bmax ・・・(23)
BWデータ記憶部109は、例えば、HDDを用いることにより実現することができる。
磁束密度計算用微小領域内鉄損計算部110は、各磁束密度計算用微小領域sにおける鉄損ws(の大きさ)を求める。本実施形態では、磁束密度計算用微小領域内鉄損計算部110は、磁束密度ベクトル計算部108で最終的に得られた「各磁束密度計算用微小領域sの磁束密度ベクトルB(p,t)」から、「磁束密度圧延方向角度θ」を、磁束密度計算用微小領域sのそれぞれについて求める。
磁束密度計算用微小領域内鉄損計算部110は、例えば、CPUが、各磁束密度計算用微小領域sにおける鉄損wsを計算し、計算した鉄損wsの値をRAM等に記憶することにより実現することができる。
鉄損総和部111は、磁束密度計算用微小領域内鉄損計算部110で得られた「各磁束密度計算用微小領域sにおける鉄損ws」の総和を前述した(1)式に従い求め、計算対象となるステータコアの全体の鉄損W(の大きさ)[W/kg]を求める。
鉄損総和部111は、例えば、CPUが、各磁束密度計算用微小領域sにおける鉄損wsの総和を、ステータコアの全体の鉄損Wとして求め、求めた鉄損Wの値を、RAM等に記憶することにより実現することができる。
鉄損出力部112は、鉄損総和部111で求められた「ステータコアの全体の鉄損W」を出力する。例えば、鉄損出力部112は、ステータコアの鉄損Wの情報を記憶媒体に記憶したり、コンピュータディスプレイに表示させたり、外部装置に送信したりする。
鉄損出力部112は、例えば、CPUが、ステータコアの全体の鉄損Wのデータを、HDDや可搬型の記憶媒体に記憶したり、ステータコアの全体の鉄損Wのデータを、コンピュータディスプレイに表示させる処理を行ったり、ステータコアの全体の鉄損Wのデータを、データ入出力制御装置を介して外部装置に送信する処理を行ったりすることにより実現することができる。
次に、図7のフローチャートを参照しながら、磁気特性解析装置100の処理の一例を説明する。
まず、ステップS701において、応力計算条件入力部101は、応力計算条件の情報を入力して記憶媒体に記憶する。前述したように、応力計算条件は、例えば、ステータコアの形状、焼嵌めシェルの厚み、ステータコアに使用した電磁鋼板や焼嵌めシェルのヤング率、及び焼嵌め時の温度等である。
最後に、ステップS710において、鉄損出力部112は、ステップS709で得られた「ステータコアの全体の鉄損W」のデータを出力する。
まず、ステップS801において、磁束密度ベクトル計算部108は、時間tを0(ゼロ)に設定する。
次に、ステップS802において、磁束密度ベクトル計算部108は、ベクトルポテンシャル収束計算回数kと、磁束密度収束計算回数pとにそれぞれ「1」を設定する。
次に、ステップS803において、磁束密度ベクトル計算部108は、A(ベクトルポテンシャル)、ν(磁気抵抗率)、∂ν/∂B2の初期値を設定する。
次に、ステップS807において、磁束密度ベクトル計算部108は、(16)式により、収束計算回数がk+1回目での節点iでのベクトルポテンシャルの近似解A(k+1,p,t)を計算する。
次に、ステップS809において、磁束密度ベクトル計算部108は、ベクトルポテンシャル収束判定条件を満足したか否かを判定する((18)式を参照)。この判定の結果、ベクトルポテンシャル収束判定条件を満足していない場合には、ステップS810に進む。
次に、ステップS812において、磁束密度ベクトル計算部108は、ベクトルポテンシャル収束計算回数kに「1」を加算する。そして、ステップS805の処理に戻り、ベクトルポテンシャル収束条件を満足するまで、ステップS805〜S812の処理を繰り返し実行する。
次に、本実施形態の実施例を説明する。
本実施例では、外径φが115[mm]、内径φが60[mm]、積厚が50[mm]のステータコアに対して、外径φが59[mm]、積厚が50[mm]の4極のロータを挿入したモータについて電磁場解析を行った。このとき、周波数が60[Hz]、実効値が500[ATrms]、波形が正弦波の三相の交流電流(励磁電流)でモータを励磁することを励磁条件として電磁場解析を行った。また、コアが、JIS C 2552-1986で規定される35A440の電磁鋼板で形成される条件で電磁場解析を行った。さらに、JIS G 3101で規定されるSS400製の焼嵌めシェルを用いて、直径で200[μm]の焼嵌め代でステータコアの焼嵌めを行うことによりステータコア内に応力が発生している条件で電磁場解析を行った。
磁束密度の大きさBと磁界の大きさHとの関係の変化(角度による磁気異方性)が無視できるほど小さい場合には、磁束密度圧延方向角度θに対応するBHデータ(BH曲線)、BWデータ(BW曲線)を用いる代わりに、磁束密度圧延方向角度θによらないBHデータ(BH曲線)、BWデータ(BW曲線)を用いるようにしてもよい。
また、磁束が交番磁束である場合には、軸比αに対応するBWデータ(BW曲線)を用いる代わりに、軸比αによらないBWデータ(BW曲線)を用いるようにしてもよい。
一方、磁束が回転磁束である場合には、軸比αに加えて、傾き角incに対応するBWデータ(BW曲線)を用いるようにしてもよい。
また、前記磁束密度圧延方向角度θは、磁束密度ベクトルや応力ベクトルの方向を算出する際の基準として、磁化容易軸方向である圧延方向を採用するものであるが、圧延方向の代わりに、板形状である磁性材料の平面内の任意の方向に設定しても、本発明による効果を得ることができる。
この他、磁性材料は、電磁鋼板に限定されるものではなく、例えば、その他の磁性材料(好ましくは軟磁性材料)であってもよい。また、前述した補間の方法は、区分線形補間に限定されるものではない。例えば、データの間を多項式で補間してもよい。
次に、第2の実施形態を説明する。第1の実施形態では、電磁場解析の際に用いる、磁束密度の大きさBと磁界の大きさHとの関係が初磁化特性である場合を例に挙げて説明した。しかしながら、実際の磁性材料の磁気特性は、磁気ヒステリシス特性を有する。このため、複雑な励磁条件で生じる電磁場(例えば、PWM(Pulse Width Modulation)インバータを用いて励磁した場合の電磁場)を解析するためには、磁束密度の大きさBと磁界の大きさHとの関係として、磁気ヒステリシス特性を考慮した関係を用いることにより、電機機器のコイルに流れる電流の値の計算値の精度を向上させ、鉄損の推定をより高精度に行うことができる。そこで、本実施形態では、電磁場解析の際に用いる、磁束密度の大きさBと磁界の大きさHとの関係が磁気ヒステリシス特性(磁気ヒステリシス曲線)である場合について説明する。このように本実施形態と第1の実施形態とは、電磁場解析の際に用いる、磁束密度の大きさBと磁界の大きさHとの関係が異なることによる構成および処理が主として異なる。したがって、本実施形態の説明において、第1の実施形態と同一の部分については、図1〜図9に付した符号と同一の符号を付す等して詳細な説明を省略する。
図10に示すように、本実施形態の磁気特性解析装置1000では、第1の実施形態の磁気特性解析装置100のBHデータ記憶部107をBHデータ記憶部1002とする。また、本実施形態の磁気特性解析装置1000では、第1の実施形態の磁気特性解析装置100に対し、モデル同定部1002が追加される。以下に、本実施形態の磁気特性解析装置1000の、第1の実施形態の磁気特性解析装置100と異なる部分について説明する。
BHデータ記憶部1001は、磁束密度の大きさBと、磁界の大きさHとの履歴の関係を示すデータであるBHデータを、応力の大きさσ毎・磁束密度圧延方向角度θ毎に記憶する。本実施形態では、電磁場の解析の対象となる電磁鋼板の直流磁気ヒステリシス特性のデータをBHデータとして使用する。直流磁気ヒステリシス特性とは、時間的にゆっくり変化する磁束密度と磁界とに基づく磁気ヒステリシス特性である。本実施形態では、メジャーループに相当する部分の磁気ヒステリシス特性を、直流磁気ヒステリシス特性とする。
BHデータ記憶部1001は、例えば、HDDを用いることにより実現することができる。
モデル同定部1002は、BHデータ記憶部1001により記憶された、磁束密度の波高値ごとの直流磁気ヒステリシス特性のデータに基づいて、磁束密度と磁界との関係が定式化されたモデルを同定する。
等方性ベクトルプレイヒステリシスモデルでは、磁界ベクトルH[A/m]は、例えば、以下の(24)式、(25)式のように表される。
非特許文献3に示される等方性ベクトルプレイヒステリシスモデルでは、このような性質を有するプレイヒステロンpζを用いて、磁界ベクトルHを(24)式のようにして表現する。
(24)式において、f(ζ,pζ(B))は、形状関数[A/(m・T)]である。この形状関数は、プレイヒステロンの幅ζと、プレイヒステロンpζ(B)の関数で表現される。プレイヒステリシスモデルを同定することは、この形状関数を同定することと同義である。
モデル同定部1002は、例えば、CPUが、プレイヒステロンpζ(B)の分布の導出と、当該プレイヒステロンpζ(B)の分布による形状関数f(ζ,pζ(B))の同定とを行い、その結果をRAM等に記憶することにより実現できる。
磁束密度ベクトル計算部108は、応力の大きさσと、磁束密度圧延方向角度θ(k,p,t)とに対応するプレイヒステロンpζ(B)の分布の導出と、当該プレイヒステロンpζ(B)の分布による形状関数f(ζ,pζ(B))の同定とをモデル同定部1002に依頼する。磁束密度ベクトル計算部108は、この依頼に基づいてモデル同定部1002により導出された、プレイヒステロンpζ(B)の分布と、当該プレイヒステロンpζ(B)の分布による形状関数f(ζ,pζ(B))(即ち、(24)式および(25)式)に、磁束密度最大値Bmax (k,p,t)を与えて、磁界ベクトルHを求める。尚、ニュートンラプソン法を用いて電磁場解析を行う際のプレイモデルの適用方法は、非特許文献3に記載されているので、ここでは、その詳細な説明を省略する。その他の磁束密度ベクトル計算部108の処理は、第1の実施形態で説明した処理と同じである。
次に、本実施形態の実施例を説明する。
本実施例では、外径φが115[mm]、内径φが60[mm]、積厚が50[mm]のステータコアに対して、外径φが59[mm]、積厚が50[mm]の4極のロータを挿入したモータについて電磁場解析を行った。このとき、150[V]の直流電圧をPWMインバータでパルス幅変調(PWM)したインバータ電圧でモータを励磁することを励磁条件として電磁場解析を行った。また、コアが、JIS C 2552-1986で規定される35A440の電磁鋼板で形成される条件で電磁場解析を行った。さらに、JIS G 3101で規定されるSS400製の焼嵌めシェルを用いて、直径で200[μm]の焼嵌め代でステータコアの焼嵌めを行うことによりステータコア内に応力が発生している条件で電磁場解析を行った。
本実施形態では、第1の実施形態と同様にBWデータ(BW曲線)を用いて鉄損を求めることができる。しかしながら、鉄損を求める際に、必ずしもBWデータを用いる必要はない。すなわち、本実施形態では、磁気ヒステリシス特性が得られるので、以下のようにして鉄損を導出してもよい。
そして、以下の(28)式に示す計算を行って、同一の磁束密度計算用微小領域sにおけるヒステリシス損whaおよび古典的渦電流損we0の和を当該磁束密度計算用微小領域域sの鉄損wsとして導出し、以下の(29)式の計算を行って、全ての磁束密度計算用微小領域sの鉄損wsの総和を、ステータコアの全体の鉄損Wとして導出する。
ws=wha+we0 ・・・(28)
W=Σw ・・・(29)
この他、本実施形態においても、第1の実施形態で説明した種々の変形例を採用することができる。
また、以上説明した本発明の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
以下に、請求項と実施形態との対応関係の一例を説明する。尚、請求項の記載が実施形態の内容に限定されないことは、変形例等に記載した通りである。
(請求項1、7、8)
領域分割手段は、例えば、磁束密度計算用微小領域分割部105を用いることにより実現される。領域分割工程は、例えば、図7のステップS705の処理を行うことにより実現される。微小領域は、例えば、図2に示す磁束密度計算用微小領域sにより実現される。
応力記憶手段は、例えば、応力補間部106を用いることにより実現される。応力記憶工程は、例えば、図7のステップS706の処理を行うことにより実現される。
BHデータ記憶手段は、例えば、BHデータ記憶部107を用いることにより実現される。BHデータ記憶工程は、例えば、BHデータ記憶部107にBHデータ(例えば図4を参照)を記憶する処理を行うことにより実現される。所定の方向が磁化容易軸方向であることは、例えば、磁束密度圧延方向角度θが、磁束密度ベクトルBと電磁鋼板の圧延方向RD(rolling direction)とのなす角度θであることに対応する。
磁束密度ベクトル計算手段は、例えば、磁束密度ベクトル計算部108を用いることにより実現される。磁束密度ベクトル計算工程は、例えば、図8のステップS801〜S812の処理を行うことにより実現される。
磁束密度平行方向応力計算手段は、例えば、磁束密度ベクトル計算部108を用いることにより実現される。磁束密度平行方向応力計算工程は、例えば、図8のステップS814の処理を行うことにより実現される。
(請求項2)
磁束密度ベクトル収束判定手段は、例えば、磁束密度ベクトル計算部108を用いることにより実現される。
「前記磁束密度平行方向応力計算手段により磁束密度ベクトル平行方向応力の大きさが計算されると、当該磁束密度ベクトル平行方向応力の大きさに対応するBHデータと、前記磁性材料を励磁するときの条件と、を用いて、マックスウェルの方程式に基づき、当該磁性材料が励磁されたときに当該磁性材料に発生する磁束密度ベクトルを、前記微小領域のそれぞれについて計算」することは、例えば、図8のステップS814→S815→S803〜S808の処理を行うことにより実現される。
「前記磁束密度ベクトル収束判定手段により収束したと判定されたときに前記磁束密度ベクトル計算手段により計算された、前記微小領域のそれぞれにおける磁束密度ベクトルを、磁束密度ベクトルの計算の結果とする」することは、例えば、図8のステップS816の処理を行うことにより実現される。
(請求項3〜6)
BWデータ記憶手段は、例えば、BWデータ記憶部109を用いることにより実現される(例えば図5を参照)。
微小領域内鉄損計算手段は、例えば、磁束密度計算用微小領域内鉄損計算部110を用いることにより実現される(図7のステップS708を参照)。
鉄損総和手段は、例えば、鉄損総和部111を用いることにより実現される(図7のステップS709を参照)。
「前記磁束密度ベクトルは、一定の周期で変化する時間周期磁束密度ベクトルであ」ることは、例えば、磁束密度ベクトルBが、図6(a)に示す回転磁束又は図6(b)に示す交番磁界で表されることにより実現される。
「前記周期を複数に分割した各時間ステップの磁束密度ベクトルを計算することにより、前記時間周期磁束密度ベクトルを少なくとも一周期について計算すること」は、例えば、図8のステップS802〜S819のループの中にステップS803〜S813のループが存在することに対応する。
「前記時間ステップのそれぞれにおいて、前記磁束密度ベクトル平行方向応力の大きさに対応するBHデータと、前記磁性材料を励磁するときの条件と、を用いて、マックスウェルの方程式に基づき、当該磁性材料が励磁されたときに当該磁性材料に発生する磁束密度ベクトルを、前記微小領域のそれぞれについて計算すること」は、例えば、ステップS817でYesとなるまでステップS802〜S819を繰り返し行うことに対応する。
(請求項9)
BHデータが初磁化特性のデータであることは、例えば、BHデータ記憶部107に初磁化特性のデータが記憶されることにより実現される。
(請求項10)
BHデータが磁気ヒステリシス特性のデータであることは、例えば、BHデータ記憶部1001に磁気ヒステリシス特性のデータが記憶されることにより実現される。
(請求項11)
モデル同定手段は、例えば、モデル同定部1002を用いることにより実現される。数式は、例えば、(24)式および(25)式を用いることにより実現される。
Claims (13)
- 励磁された磁性材料の磁気特性をコンピュータにより計算する磁気特性解析装置であって、
前記磁性材料の計算対象となる領域を複数の微小領域に分割する領域分割手段と、
前記磁性材料に生じる応力ベクトルとして、前記微小領域のそれぞれにおける応力ベクトルを記憶する応力記憶手段と、
前記磁性材料における磁束密度の大きさと、磁界の大きさとの関係を示すBHデータを、応力の大きさをパラメータとして記憶するBHデータ記憶手段と、
前記応力ベクトルから計算される応力の大きさに対応する前記BHデータと、前記磁性材料を励磁するときの条件と、を用いて、マックスウェルの方程式に基づき、当該磁性材料が励磁されたときに当該磁性材料に発生する磁束密度ベクトルを、前記微小領域のそれぞれについて計算する磁束密度ベクトル計算手段と、
前記応力記憶手段により記憶された応力ベクトルと、前記磁束密度ベクトル計算手段により計算された磁束密度ベクトルとに基づいて、当該応力ベクトルの、当該磁束密度ベクトルに平行な方向の成分である磁束密度ベクトル平行方向応力の大きさを計算することを、前記微小領域のそれぞれについて行う磁束密度平行方向応力計算手段とを有することを特徴とする磁気特性解析装置。 - 前記磁束密度ベクトル計算手段により計算された磁束密度ベクトルが収束したか否かを判定する磁束密度ベクトル収束判定手段を更に有し、
前記磁束密度平行方向応力計算手段は、前記磁束密度ベクトル収束判定手段により、前記磁束密度ベクトル計算手段により計算された磁束密度ベクトルが収束していないと判定されると、前記応力記憶手段により記憶された応力ベクトルの、当該磁束密度ベクトルに平行な方向の成分である磁束密度ベクトル平行方向応力の大きさを計算し、
前記磁束密度ベクトル計算手段は、前記磁束密度平行方向応力計算手段により磁束密度ベクトル平行方向応力の大きさが計算されると、当該磁束密度ベクトル平行方向応力の大きさに対応するBHデータと、前記磁性材料を励磁するときの条件と、を用いて、マックスウェルの方程式に基づき、当該磁性材料が励磁されたときに当該磁性材料に発生する磁束密度ベクトルを、前記微小領域のそれぞれについて計算し、
前記磁束密度ベクトル収束判定手段により収束したと判定されたときに前記磁束密度ベクトル計算手段により計算された、前記微小領域のそれぞれにおける磁束密度ベクトルを、磁束密度ベクトルの計算の結果とすることを特徴とする請求項1に記載の磁気特性解析装置。 - 前記磁性材料における磁束密度の大きさと、鉄損の大きさとの関係を示すBWデータを、応力の大きさをパラメータとして記憶するBWデータ記憶手段と、
前記計算の結果である磁束密度ベクトルと、当該磁束密度ベクトルが計算された際に前記磁束密度ベクトル計算手段により使用された前記磁束密度ベクトル平行方向応力の大きさに対応するBWデータと、に基づいて、前記微小領域のそれぞれにおける鉄損を計算する微小領域内鉄損計算手段と、
前記微小領域内鉄損計算手段により計算された、前記微小領域のそれぞれにおける鉄損の総和を計算する鉄損総和手段と、を有し、
前記磁束密度ベクトルは、一定の周期で変化する時間周期磁束密度ベクトルであり、
前記磁束密度ベクトル計算手段は、前記周期を複数に分割した各時間ステップの磁束密度ベクトルを計算することにより、前記時間周期磁束密度ベクトルを少なくとも一周期について計算し、
前記磁束密度ベクトル計算手段は、前記時間ステップのそれぞれにおいて、前記磁束密度ベクトル平行方向応力の大きさに対応するBHデータと、前記磁性材料を励磁するときの条件と、を用いて、マックスウェルの方程式に基づき、当該磁性材料が励磁されたときに当該磁性材料に発生する磁束密度ベクトルを、前記微小領域のそれぞれについて計算することを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気特性解析装置。 - 前記時間周期磁束密度ベクトルは、交番磁束であることを特徴とする請求項3に記載の磁気特性解析装置。
- 前記時間周期磁束密度ベクトルは、回転磁束であることを特徴とする請求項3に記載の磁気特性解析装置。
- 前記BWデータ記憶手段は、前記磁性材料における磁束密度の大きさと、鉄損の大きさとの関係を示すBWデータを、磁束密度の方向と前記磁性材料の所定の方向とのなす角度と、前記回転磁束における最大磁束密度と最小磁束密度との比である軸比と、応力の大きさと、をパラメータとして記憶し、
前記微小領域内鉄損計算手段は、前記計算の結果である磁束密度ベクトルと、当該磁束密度ベクトルが計算された際に前記磁束密度ベクトル計算手段により使用された前記磁束密度ベクトル平行方向応力の大きさ、当該磁束密度ベクトルと前記所定の方向とのなす角度、及び当該磁束密度ベクトルに基づく軸比、に対応するBWデータと、に基づいて、前記微小領域のそれぞれにおける鉄損を計算することを特徴とする請求項5に記載の磁気特性解析装置。 - 前記BHデータ記憶手段は、前記磁性材料における磁束密度の大きさと、磁界の大きさとの関係を示すBHデータを、磁束密度の方向と前記磁性材料の所定の方向とのなす角度と、応力の大きさと、をパラメータとして記憶し、
前記磁束密度ベクトル計算手段は、前記磁束密度平行方向応力計算手段により磁束密度ベクトル平行方向応力の大きさが計算されると、当該磁束密度ベクトル平行方向応力の大きさと、当該磁束密度ベクトルと前記所定の方向とのなす角度と、に対応するBHデータと、前記磁性材料を励磁するときの条件と、を用いて、マックスウェルの方程式に基づき、当該磁性材料が励磁されたときに当該磁性材料に発生する磁束密度ベクトルを、前記微小領域のそれぞれについて計算することを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の磁気特性解析装置。 - 前記所定の方向は、前記磁性材料の磁化容易軸方向であることを特徴とする請求項6又は7に記載の磁気特性解析装置。
- 前記BHデータは、前記磁性材料における初磁化特性のデータであることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の磁気特性解析装置。
- 前記BHデータは、前記磁性材料における磁気ヒステリシス特性のデータであることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の磁気特性解析装置。
- 磁界の大きさに対する磁束密度の大きさの変化が、前記BHデータ記憶手段により記憶された磁気ヒステリシス特性よりも複雑な磁気ヒステリシス特性における、磁束密度の大きさと、磁界の大きさとの関係を示す数式を、前記BHデータ記憶手段により記憶されたBHデータを用いて同定するモデル同定手段を更に有し、
前記磁束密度ベクトル計算手段は、前記応力ベクトルから計算される応力の大きさに対応する前記BHデータに代えて、前記モデル同定手段により同定された前記数式を用いて、前記磁性材料が励磁されたときに当該磁性材料に発生する磁束密度ベクトルを、前記微小領域のそれぞれについて計算することを特徴とする請求項10に記載の磁気特性解析装置。 - 励磁された磁性材料の磁気特性をコンピュータにより計算する磁気特性解析方法であって、
磁性材料の計算対象となる領域を複数の微小領域に分割する領域分割工程と、
前記磁性材料に生じる応力ベクトルとして、前記微小領域のそれぞれにおける応力ベクトルを記憶する応力記憶工程と、
前記磁性材料における磁束密度の大きさと、磁界の大きさとの関係を示すBHデータを、応力の大きさをパラメータとして記憶するBHデータ記憶工程と、
前記応力ベクトルから計算される応力の大きさに対応する前記BHデータと、前記磁性材料を励磁するときの条件と、を用いて、マックスウェルの方程式に基づき、当該磁性材料が励磁されたときに当該磁性材料に発生する磁束密度ベクトルを、前記微小領域のそれぞれについて計算する磁束密度ベクトル計算工程と、
前記応力記憶工程により記憶された応力ベクトルと、前記磁束密度ベクトル計算工程により計算された磁束密度ベクトルとに基づいて、当該応力ベクトルの、当該磁束密度ベクトルに平行な方向の成分である磁束密度ベクトル平行方向応力の大きさを計算することを、前記微小領域のそれぞれについて行う磁束密度平行方向応力計算工程とを有することを特徴とする磁気特性解析方法。 - 請求項1〜11の何れか1項に記載の磁気特性解析装置の各手段としてコンピュータを機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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