JP6609996B2 - セメントクリンカの製造装置、セメントの製造装置、セメントクリンカの製造装置方法及びセメントの製造方法 - Google Patents

セメントクリンカの製造装置、セメントの製造装置、セメントクリンカの製造装置方法及びセメントの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、セメントクリンカ(以下クリンカと略すことがある。)の製造装置、セメントの製造装置、クリンカの製造方法及びセメントの製造方法に関する。
クリンカは、通常、最高温度が2000℃以上の微粉炭等の燃焼ガスを用いて1450℃程度にまで原料をキルンで加熱して製造される。そのために、原燃料として廃棄物を使用しても、有機物は元の分子の性状を残さないCOやHOのレベルにまで分解され、無機物の多くはクリンカ中に取り込まれてほとんど無害な状態になる。そのため、近年、大量の廃棄物がセメントの原燃料として利用されるようになっている。
キルンの排ガスは通常900℃以上の高温なので、サスペンションプレヒータ(以下SPと略すことがある。)を接続して熱回収を行っている。SP排ガスもまだ300〜400℃程度の高温であるため、その熱量は、原料の乾燥や発電ボイラなどに用いられている。その後、排ガスは集塵され(以下集塵されたダストをSPダストと略すことがある。)、大気に排出される。
キルン入口からSP出口までの間のガスの流れは、全体で見れば、原料の流れと向流の関係にある。このため、揮発性の分子を作り易い揮発性元素は濃縮される。濃縮された揮発性元素は、設備内に付着し、大量になると装置の閉塞などの問題が発生する。
廃棄物の利用増加に伴って、揮発性の分子を作り易い元素として塩素の量が特に増加している。そのためもあって、塩化物などの揮発性の分子を焼成工程から抜き出す塩素バイパスと呼ばれる装置が最近では普及している。
循環して濃縮される元素は、焼成工程内に入った量がクリンカに同伴して出て行きにくい。このため、塩素バイパスから系外に排出しないと、大気に排出されるか、運転が乱れた時などに、クリンカ又は大気等にまとめて排出されることになる。
特許文献1には、この大気に排出される特に水銀などの重金属の揮発性元素を低減する方法として、排ガスから捕集したダストをクリンカ粉砕系に投入する方法が記載されている。
特許文献2には、水銀及び有機塩素化合物の低減方法として、SPダストの中でもそれらが高濃度に含まれる電気集塵器(以下EPと略すことがある。)後半部分の粒子径の小さいダストを加熱して揮発させたキャリヤーガスを、水銀成分を除去後、セメント製造装置の800℃以上の高温部に導いて有機塩素化合物を分解する方法が示されている。
また、特許文献3等には原料ダスト中で重金属の多い部分は未燃カーボンであり、それを回収すれば水銀が効率良くある程度除去できることが示されている。
特開2002−284550号公報 特開2011−084425号公報 特開2006−045006号公報
セメント製造業に対して、クリンカの製造時及びセメントの使用時に、環境に排出される有害物質の低減が求められている。
本発明は、有害物質が環境に排出されにくいセメントクリンカの製造装置、セメントの製造装置、セメントクリンカの製造装置方法及びセメントの製造方法を提供することが主な目的である。
有害物質の多くは、SP排ガス(指摘しなければ、排ガスはかなりのダストを含む)に濃縮されている。クリンカの製造では、このSP排ガス中の有害物質をダスト側に異動させてSPダストとして捕集し、大気に放出される有害物質を低減している。しかしながら、SPダストを原料として再利用しているため、循環している有害元素や有害な有機物からなる有害物質の多くが濃縮され、その結果、捕集しきれずに排出される量が増える。
そこで、SPダストを、循環している工程から抜き出して、そのまま仕上工程で使用することが特許文献1などに記載されている。しかし、セメントの使用時に有害元素や有害な有機物が溶出して、環境を汚染するおそれがある。
特に、セメントを含む固化材を用いて地盤改良を行うことが近年増えており、従来のいわゆるコンクリート構造体に使うのに比べ、セメントの固化中、固化後の溶出が厳しく管理されるようになり、セメント製造装置で発生するダストを、クリンカやセメントに安易に添加できなくなっている。
本発明に係るセメントクリンカの製造装置は、キルンと、サスペンションプレヒータと、キルンとサスペンションプレヒータとを接続する接続配管と、キルンからの排ガスを接続配管から抽気して、冷却後に、集塵するバイパス装置と、サスペンションプレヒータの排ガスを大気に排出する前に集塵する集塵装置とを備えたセメントクリンカの製造装置において、集塵装置で集塵されたダストを接続配管に投入する投入装置をさらに備える。
本発明に係るセメントクリンカの製造装置では、投入装置が、投入装置に投入されたダストの周囲のガスがバイパス装置から抽気されるように設置されている。
本発明に係るセメントクリンカの製造装置は投入装置が、バイパス装置の下部に、ダストを投入するように設置されていることが好ましい。また本発明に係るセメントクリンカの製造装置では、サスペンションプレヒータは、複数のサイクロンを有しており、投入装置が、サスペンションプレヒータの最下段のサイクロンで集塵された原料に、又は、下から2段目のサイクロンで集塵された原料に、ダストを投入するような位置に設置されていることが好ましい。
本発明に係るセメントクリンカの製造装置は、集塵装置で集塵されたダストのうち、有害元素濃度が所定の値以上のダストを選別する装置をさらに備えることが好ましい。
本発明に係るセメントクリンカの製造装置では、サスペンションプレヒータは、仮焼炉を有する場合があり、バイパス装置からの排ガスがキルン又は仮焼炉に供給されることが好ましい。
本発明に係るセメントクリンカの製造装置では、バイパス装置で集塵されたダストがセメントクリンカ又は仕上工程に添加されることが好ましい。
本発明に係るセメントクリンカの製造装置は、バイパス装置で集塵されたダストがセメントクリンカ又は仕上工程に添加される前に、当該ダストを水洗する装置を更に備えることが好ましい。
本発明に係るセメントクリンカの製造装置では、集塵装置で集塵されたダストがセメントクリンカ又は仕上工程に添加される前に、有害元素の高アルカリ水への不溶化処理をする装置を更に備えることが好ましい。
本発明に係るセメントの製造装置は、本発明に係るセメントクリンカの製造装置を備える。
本発明に係るセメントクリンカの製造方法では、サスペンションプレヒータの排ガスを大気に排出する前に、当該排ガスから集塵したダストを、キルンの排ガスを抽気するバイパス装置に、投入したダストの周囲のガスがバイパス装置から抽気されるように投入する。
本発明に係るセメントクリンカの製造方法では、水銀又はタリウムのセメントクリンカの製造装置内での循環を低減することが好ましい。
本発明に係るセメントの製造方法では、本発明に係るセメントクリンカの製造方法により製造したセメントクリンカからセメントを製造する。
なお、本発明で有害元素とは、まず、土壌汚染対策法施行令で元素が特定有害物質とされている、カドミウム、水銀、セレン、鉛、砒素、フッ素、ホウ素であり、また、通常の環境で安定した毒性の高い化合物が存在する、クロム、タリウム、リン、アンチモン、ゲルマニウム、スズなどを想定している。
この中で、セメントの製造装置内で濃縮され、ダストを取り扱う際に注意を要するのは、カドミウム、水銀、セレン、鉛、フッ素、タリウムであるが、セメント製造装置で多種多様な廃棄物を原燃料としてリサイクルするようになり、他の元素が問題となる可能性は残る。
また、本発明で有害な有機物とは、少量でも毒性の高いダイオキシン類を主に想定しているが、油汚染土などをリサイクルするようになり、また、クリンカ製造時の燃焼でも多少発生するので、VOCの様な物が問題になることもある。
本発明によれば、有害元素が環境に排出されるのを抑えることができる。
第1の実施形態に係るクリンカ及びセメントの製造装置の模式図である。 第2の実施形態に係るクリンカ及びセメントの製造装置の模式図である。 第3の実施形態に係るクリンカ及びセメントの製造装置の模式図である。 第4の実施形態に係るクリンカ及びセメントの製造装置の模式図である。 第5の実施形態に係るクリンカ及びセメントの製造装置の模式図である。 第1の実施形態に係る投入ダストなどの軌跡をシミュレートした図である。
本発明に係るクリンカの製造装置は、キルンとSPを有する公知のクリンカの焼成装置のキルン排ガスを、やはり公知な塩素バイパスやアルカリバイパスと呼ばれるバイパス装置で抽気している。クリンカ焼成装置では、SP排ガスは、熱回収され、大気に排出する前に集塵されてSPダストが回収されている。本発明では、このSPダストをキルンとSPとを接続する配管の部分(以下接続配管と略すことがある。)に投入する投入装置を備えている。
原料とガスとが向流で熱交換を行う装置では、高温部で原料から蒸発した揮発性分子がガスに乗って低温部に移動し、そこで再び原料側に凝結することがある。このような現象が起こると、揮発性分子は蒸発と凝結とを繰り返し、特定の元素や分子が循環して濃縮される。また、蒸発と凝結という物理現象だけでなく、分解と結合という化学現象が起こっても同様に濃縮される。両者をまとめて、本願では揮発と凝集と呼ぶ。
クリンカの製造装置は、キルン入口からSP出口までの間のガスと、原料との流れが向流である。そのため、塩素や硫黄と、ナトリウムやカリウムに代表されるアルカリ金属類が循環して濃縮され、装置の内部に付着して閉塞トラブルを引き起こす。
そうならないために、品質上の要求もあって、循環物質を安定的に焼成系外に抜き出す、アルカリバイパスや塩素バイパスと呼ばれる装置が実用化されている。
本願発明は、国内で一般に塩素バイパスと呼ばれる装置を備えている。
塩素バイパスで集塵されるダストの分析から、ナトリウム、カリウム、ルビジウムやセシウムといったアルカリ金属類や、塩素や臭素、硫黄やセレン、カドミウムや鉛は、クリンカの製造工程外に安定的に抜き出せていることが分かった。しかし、水銀やタリウムは、塩素バイパスダストでの濃度にバラツキがあり、ある程度の量が大気に排出されていることが分かってきた。
バラツキの原因は、新原料中の元素は、キルンに入って溶融し、揮発性の分子を形成するまでは比較的揮発しにくい(このような新原料の揮発率は一次揮発率と呼ばれる)のに対し、一度揮発した揮発性元素は、揮発しやすい分子の形で回収され、原料表面に捕捉されていることが多いため、キルンに入る前のSPで大部分が揮発して(このような循環物の揮発率は二次揮発率と呼ばれる)、塩素バイパスで回収され難いためと考えられる。
つまり、水銀やタリウムは、送入原料などから新原燃料として入った時に、キルンで揮発した一部が塩素バイパスに抽気され、それ以外は、ほとんどがSPで揮発するため塩素バイパスに抽気されることが少なく、塩素バイパスダストとして回収され難いのではないかと推測された。
SPでの二次揮発率が高くSPダストに回収されて循環している元素は、SPダストの集塵装置(以下SP集塵器と略すことがある。)とSPとの間を主に循環している。従って、SPダストから有害元素を回収すれば、塩素バイパスダストに回収し切れていない有害元素が大気に排出されるのを低減できるのではないかと考えた。本願では、以後これらの有害元素を対象元素と呼ぶ。
また、この場合、既に揮発性元素を効率的に回収している塩素バイパスを利用できれば、効率良く回収できるのではないかと考え、本発明に至った。
表1に、例として、実際に運転しているクリンカの製造装置の、クリンカ、塩素バイパスダスト、SPの最上段及び最下段のサイクロンで捕集したSPサイクロン原料、送入原料、及び、SPダストを、XRFで分析した元素の濃度を%で示した。XRFの分析値は、ナトリウムより重い元素の測定値を、ハロゲン以外は酸化物換算して合計が100%になるように正規化する酸化物換算値である。
送入原料はクリンカ製造のためにSPに投入される原料で、新しく調合して粉砕した原料に、SPダストのほぼ全量を回収して加えている。
塩素、セレン、カドミウム、鉛は塩素バイパスダストの濃度が最も高い。これらの元素が、キルンで揮発してSPで凝集する循環で濃縮されていると推測される。そのため、キルン排ガスを接続配管から抽気管を介して抽気することで、これらの元素は塩素バイパスダストに回収できている。
それに対し、水銀やタリウムはSPダストの濃度が最も高い。これらの元素は、主に、SPで揮発してSPダストに凝集して捕集され、送入原料に回収されて、再びSPに送入されることで循環して濃縮されていると推測される。つまり、水銀やタリウムのようなSPでの2次揮発率が高く、塩素バイパスだけでの回収が困難な元素は、SPダスト中の濃度が高い。
本発明では、SPダストを利用して、水銀やタリウムといった対象元素を塩素バイパスに導いて、塩素バイパスダストとして回収できる。
この時、塩素バイパスの抽気にSPダストか混入しても構わないが、できればダストその物は余り入らない方が、塩素バイパスダストの処理量が増えないので好ましい。SPダストから特に塩素バイパスに回収したい有害な成分は、SPでの2次揮発率が高い分子となっているので、接続配管部分の通常900℃を超える高温のガスと接触すると、急速に揮発する。本発明に係るクリンカの製造装置では、この揮発した気体成分をダストと分離して、ダストの周囲のガスを抽気する。
そのために、本発明に係るクリンカの製造装置では、SPダストの投入装置が、SPの最下段のサイクロンで集塵された原料、又は、下から2段目のサイクロンで集塵された原料、又は、ダストを塩素バイパス装置の下部に投入するように設置されて、接続配管に供給される。
SPの最下段のサイクロンで集塵された原料に投入されたSPダストは、大部分がキルンに入り、対象元素はキルンで揮発してキルン排ガスとなる。そのキルン排ガスの一部を塩素バイパスで抽気することで、効率は悪いが、対象元素の塩素バイパスでの回収が期待できる。残りのダストは、キルンに入る前にキルン排ガスに乗って飛散し、対象元素は揮発する。このダストや揮発した対象元素は、多少塩素バイパスに抽気され易い。
下から2段目のサイクロンで集塵された原料に投入されたSPダストは、接続配管に投入されると、ばらけながら少し落下して熱交換し、CaCOがCaOとCOとに熱分解する平衡温度の850℃程度近くまで急速に温度上昇する。この間に、対象元素は揮発してキルン排ガス側に異動する。本発明に係るクリンカの製造装置では、このキルン排ガスを抽気する。塩素バイパスの抽気口を、下から2段目のサイクロンで集塵された原料の投入口の接続配管の向かいの位置に同じ位の高さで設置すると、SPダストから分離されキルン排ガスに乗った対象元素を、塩素バイパスに回収し易い。
塩素バイパス装置の下部に投入されたSPダストは、接続配管でばらけながら少し落下して熱交換する。この間に対象元素は揮発し、向きを変えてSPへの上昇気流に乗る間にダストと分離される。この分離された対象元素はすぐ上の塩素バイパスに抽気され易い。塩素バイパス装置の上部に投入されると、ダストと共に落下中に抽気されるので好ましくない。
本発明に係るクリンカの製造装置は、SPダストの選別装置を備える。本発明では、SPダスト中の対象元素はSPに投入されるとすぐに揮発するので、SPダスト中の対象元素の濃度は高くても良く、投入装置で投入される前に、対象元素の濃度を高くしておいた方が好ましい。
揮発性分子は、固化する時に周囲のダスト表面に捕捉されるので、重量当たりの比表面積が大きな微粉での濃度が高くなる。また、捕捉されないと微粉のヒュームを作って凝集し、比表面積の大きな二次粒子を作り易い。また、比表面積の大きな活性炭素やゼオライトなどが十分にあると、揮発性分子は物理吸着してガス中濃度が飽和蒸気圧よりかなり低くなる。こういった理由で、有害な元素を含む揮発性分子は、微粉や多孔質の材料に多く含まれることになる。
この現象を利用して、多孔質の材料や凝集した二次粒子は見掛け密度が小さいので、振動や流動層を使って表面に浮いてきた物を選別すれば、揮発性分子が高濃度のダストを得ることができる。また、揮発性分子は見掛け密度が小さい微粉に多いことから、乾式の遠心分級機を使って、微粉側に揮発性分子が高濃度のダストを得ることができる。
この場合、揮発性分子は、固化前に一時的に液で存在して大径粒子に固着することも多く、通常の分散程度では十分分散しない場合も多い。そのため、粒子を強く叩いて衝撃を与えて微粉部分を解離させ、良く分散させて分級すると、揮発性分子を多く含む微粉を選別し易い。同様のことは多孔質についても言え、特にフライアッシュの場合は高温下で一部溶融したアッシュ分が多孔質の活性炭素に強く固着している場合も多く、分級前に粉砕すると多孔質部分を微粉として選別し易いので効果的である。同様のことは、揮発性分子が固着している場合にも有効である。
対象元素は揮発性分子に多いので、上記のようにすれば、対象元素が高濃度のダストを得ることができる。
本発明に係るクリンカの製造装置では、塩素バイパス集塵器の排ガスには、塩素バイパスダストとして凝集されなかった有害物質が含まれるので、塩素バイパス集塵器の排ガスはキルン又はSP内に設置された仮焼炉に供給されることが好ましい。
本発明に係るクリンカの製造装置では、塩素バイパスダストをクリンカ又は仕上工程に添加する構成になっても良い。この場合、塩素バイパスダストをクリンカ又は仕上工程に添加する前に水洗する水洗装置を更に備えることが好ましい。また、更に、不溶化処理を加えることもできる。
水洗によって、塩素バイパスダストに含まれるセメントの品質上好ましくない成分を取り除くことができる。更に、セレン、カドミウム、水銀、タリウム、鉛等の、ほとんどの有害な元素が、微量に含まれるCaSx(多硫化カルシウム)からと思われる硫黄と硫化物を作って、高アルカリ水にほとんど溶けなくなる。更に、同伴するCaOがCaOHとなって固化するので、多くの有害物質が固化体に封じ込められる。また、この塩素バイパスダストが固化する時に、キレートやセメント等を加えるといった積極的な不溶化処理を行うと、セメント固化による不溶化と同等の効果を得ることができる。こういった処理をしたダストはクリンカ又は仕上工程に加えても、水を加えてセメントを固化する際の環境への溶出をほとんど無くすことができる。
本発明に係るセメントの製造装置は、本発明に係るクリンカの製造装置を備えている。従って、本発明に係るセメント製造装置からの環境に排出される有害物質の低減、及び、本発明に係るセメント製造装置で製造したセメントを使用する時の環境に排出される有害物質の低減を効果的に抑制することができる。
本発明に係るクリンカの製造方法は、SPダストを、投入した周囲のガスが塩素バイパスから抽気されるように投入する。
その際、SPダストの主に表面にある対象元素は、揮発後に元のSPダストと分離され、それから塩素バイパスに抽気されるのが好ましい。そのためには、投入したSPダストが、熱交換のために多少ばらけて、また固気分離のために方向を変えて、SPに向かうような投入方法が好ましい。
このようなことが好適に行われるには、SPダストは投入後下方に向かい、その後キルン排ガスの主流に乗ってSPに向かうように投入し、その軌跡の最下点付近のガスが塩素バイパスに抽気されるようにすれば良い。この時、ダストが投入されて、元の高さまで戻る時間は、目安として0.5秒以上と長い。
キルン排ガスには、主にキルンで揮発してSPで凝集して循環している揮発性元素が含まれ、その量は大量で、従来の塩素バイパスを用いて焼成系外に排出されている。SPダストには、塩素バイパスでは取れにくい、主にSPで揮発してSPダストに捕捉されて再びSPに供給されることで循環している、SPでの2次揮発率の高い元素が多く含まれる。そこで、本発明に記載の技術を使えば、SPダスト中の対象元素も揮発して、キルン排ガスと共に塩素バイパスに抽気されるので、SPでの2次揮発率の高い元素、特に水銀とタリウムとを塩素バイパスのダストとして回収できる。
従って、クリンカ製造工程での循環量が減り大気に排出される量も低減される。
塩素バイパス集塵器はSP排ガス中の揮発性成分を凝集させる目的から、低い温度で運転されるのが好ましい。また、凝集を進める目的で塩素バイパス集塵器の前に、ゼオライトのようなセメントに無害な物理吸着材を添加することもできる。また、意図的に塩素バイパス集塵器の温度を上げて、その出口で水銀やタリウムを回収することもできる。その場合、ガス温度を下げたり、活性炭のような物理吸着材を使うことが可能である。
本発明に係るセメントの製造方法では、本発明に係るクリンカの製造方法により製造したクリンカからセメントを製造する。従って、本発明に係るセメント製造方法によれば、セメントの製造装置から環境に排出される有害物質の低減、及び、セメントを使用する時の環境に排出される有害物質効果的に抑制することができる。
以下に、本発明を実施した好ましい形態の例について説明する。下記の実施形態は例示であり、下記の実施形態に限定されるものではない。
各図において、同じ部分は同じ符号を用いて参照しており、同様の機能を有する他の装置と代替可能である。また、図のブロックは装置を機能的に図示した物で、具体的な実際の寸法や構造とは関係が無い。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るクリンカ及びセメントの製造装置の模式図である。なお、図1及び後述する図2〜図5では、実線は原料など固体及びそれに同伴する液体及び気体の流れ、破線はガス及びそれに同伴するダスト等の流れを示している。
セメントの製造装置は、原料工程(設備)1と焼成工程(設備)2と仕上工程(設備)3とを備えている。
原料工程1では、新原料を調合して粉砕した原料に、SP排ガスG1中に含まれるSP21を飛散した原料がSP集塵器11で回収されて、送入原料M1が作られる。なお、SP排ガスG1はかなりの熱量を持っているので、新原料の乾燥に利用される。
焼成工程2では、送入原料M1は、SP21に投入されて熱交換を行い、接続配管22を通ってキルン23入り、キルン23で焼成されて、クリンカM2が製造される。
なお、今日ではSP21のガス側入口に仮焼炉を設けて燃料を供給するNSP(ニュー・サスペンションプレヒータ)化して生産量を増やしているのが一般的ある。本発明ではSPとNSPとで本質的な違いが無いので、まとめてSPと表現する。
図には示していないが、キルン23を出たクリンカM2は、品質上急冷が必要なので、クリンカクーラーと呼ばれる熱交換器で冷却される。この冷却には空気を主体とするガスが使われ、キルン23の燃料の燃焼に利用さる。また、NSPの場合は仮焼炉の燃料の燃焼にも利用される。キルン23のキルン排ガスG2は接続配管22を通って、仮焼炉の燃焼ガスと共にSP21で、送入原料M1の加熱に利用される。
仕上工程3では、クリンカM2に、石膏などが加えられて粉砕され、セメントM3が製造される。
本発明は、こういったSP21を備える一般的なクリンカ及びセメントの製造装置を対象にしている。
セメント製造に、多種多様な廃棄物を原燃料としてリサイクルするのが近年普通になり、特に塩素の量が増加した。塩素は、多くの金属と飽和蒸気圧の高い比較的安定した分子を作るため、キルンで、KClやNaClやCaClを生成し、循環物質が増加する。そのため、装置内での付着物が増加して閉塞トラブルが増え、また、品質上の要求もあって、焼成工程から塩化物などの循環物質を抜き出す塩素バイパスが普及している。
本発明は、こういった塩素バイパス4を備える。
塩素バイパス4では、キルン排ガスG2の一部を抜き出した塩素バイパス抽気G3を処理する。抜き出しは、抽気管41を接続配管22に接続して抽気することで行い、キルン排ガスG2の0.3〜30%を抽気することが多い。この割合を抽気率と呼ぶ。
抽気率は、目的によって0〜100%が可能で、塩化物の循環を減らして運転を安定化したいのなら通常は1%未満で十分であり、原燃料中の塩素が多く、セメントM3の品質上除去したいのなら3%以上抽気して、クリンカM2中の塩素を減らす。
塩素バイパス抽気G3は冷却器42に送られ、冷却用空気を混合して冷却される。冷却用空気は、周囲の空気が使われるのが普通であるが、冷却が可能であれば他のガスを混ぜて使うこともできる。
冷却器42で冷却された塩素バイパス抽気G3は、塩素バイパス集塵器43に送られて、塩素バイパスダストM4が回収される。塩素バイパス集塵器43の耐熱温度まで冷却器42だけで冷却すると通常は効率が悪い。そのため、冷却器42の排ガスは、図示していない別の熱交換器や、配管による自然冷却若しくは冷却用の空気を吹き込むことで十分冷却されて塩素バイパス集塵器43に供給される。
本発明は、SP集塵器11で回収されたSPダストM5の一部を接続配管22に投入する投入装置51を備える。
図1は、SPダストM5が投入装置51で接続配管22に投入され、キルン排ガスG2に合流されるように描いているが、この図に限定されるわけではない。SPダストM5は接続配管22に投入されれば良く、サスペンションプレヒータの最下段のサイクロンで集塵された原料、又は、下から2段目のサイクロンで集塵された原料に供給されて、これらの原料と共に投入されることも含む。また、接続配管22に直接投入する場合は、塩素バイパスの抽気位置より下部に投入することが好ましい。
投入装置51に送られなかったSPダストM5は、通常は大部分が送入原料M1に戻され再利用される。
図6に、通常運転時のNSPキルンの接続部22周辺の流れなどを解析した結果を示した。図6a〜図6cは、各々が、左がキルンの方から見た正面図、右がその側面図になっている。
図6aは、正面図は側面図に示したV−V断面の、側面図は正面図に示したU−U断面のガス流れのベクトル図である。図は、ベクトルの矢印が流れ方向を、色がベクトルの大きさ(絶対速度)を、長さがその面に投影されるベクトルの大きさ(速度成分)を表している。
また、図6bは密度が3000kg/mの100μm球形の粒子の軌跡の例である。ア→イ→ウ→エ→オ→カ→キの曲線が粒子の軌跡であり、塩素バイパス4に抽気されずにSP21に逃げる結果となった。
また、図6cは、サ→シ→ス→セ→ソ→タ→チの曲線が、気体分子の軌跡の例で、最終的に塩素バイパス4に抽気される結果となった。
図6aの計算結果からも、キルン23とSP21の接続部22のキルン側の部分の流れが非常に複雑で、主流と逆の上から下方向の流れもあることが分かる。また、塩素バイパス4は、接続部22のキルン排ガスG2の流れをほぼ直角に曲げて抽気しているので、塩素バイパス抽気G3の下部には渦が発生し、下方向の流れができ易いことが分かる。
図6bは粒子の軌跡の計算例で、図6bのアの場所に投入された粒子は、まずこの下向きの流れに乗ることを示している。詳細に見ると、粒子はア〜カの間に1秒近く滞留してからSP21の方(キの方)へ飛散していて、その内、抽気管41入口の中心より下部の滞留時間は約0.7秒である。
これは100μmの球形粒子の計算結果で、実際は凝集した状態で投入されるので、もう少し下まで落ちてから上昇する。図には示していないが、落下し過ぎるとキルン排ガスG2の主流に飲み込まれて、SPの方へ飛散する。このような場合でも、粒子は抽気管41入口の中心より下部に0.5秒以上滞留する結果となっていた。
粒子群から分散した粒子は、図6bに示すように粒子は抽気管41入口周辺に少し長い時間滞留している。
図6cはガスの軌跡の計算結果の例で、例えば図6cのサの場所にあったガスは、サ〜タの間に約1秒滞留してから塩素バイパス4に抽気され、更に約1秒かけて冷却用のガスと冷却器42で混合され、冷却されながらチの塩素バイパス集塵器43の方へ吸引される結果となった。
つまり、図6aのアに投入したダストは、0.5〜1秒間抽気管41入口の下部から周辺に滞留し、その間に加熱されて揮発性分子は蒸発する。セメントの製造では、この程度の短時間で原料とガスとの熱交換がかなり進むことを利用して、同様の現象が起こるようにSPの各段のサイクロン入口に原料を投入している。実際、表1の結果でも、水銀やタリウムのようなSPでの2次揮発率が高い対象元素は、送入原料に対して最上段サイクロン原料の濃度がかなり低い。これは、送入原料が最上段サイクロンに投入後、速やかに加熱され、対象元素のかなりの部分が揮発して、最上段原料としてサイクロンで捕集されていることを現しており、もっと高温部にSP原料M5を投入する本発明においては、同等以上の対象元素の揮発が期待できる。
その後、揮発した分子は、周囲のガスと共に1秒程度滞留してダストと分離されて塩素バイパス4に抽気され、冷却用空気と徐々に混合して約1秒かけて冷却される。そのため、この間揮発性物質は、概ね2秒以上800℃以上の高温にさらされる。
最終的には、そこから更に冷却されて他のダストの表面に捕捉され、塩素バイパスダストM4が塩素バイパス集塵器43で集塵される。
(第2の実施形態)
図2は、第2の実施形態に係るクリンカ及びセメントの製造装置の模式図である。
図2は、選別装置52を備えている点が図1と異なる。本発明は、SPダストM5を選別装置52で有害元素濃度が所定の値以上の物を選別し、投入装置51から接続配管22に投入する。
SP集塵装置11が多段のEPのような場合、集塵器そのものが選別装置52であり、図2のイメージとは異なるが、本発明はこのような場合も含んでいる。また、SPダストM5の全量が選別装置52に投入される必要はない。選別に漏れたSPダストM5は通常の方法で処理される。
SP集塵器11に供給される対象元素の濃度は、乾燥器などの運転パターンによって大きく変動することが知られており、濃度が高い時のSPダストをサイロなどに貯蔵して、適時投入することもできる。これらの条件は、かなりぶれることがあるので、対象元素のモニタリングを行って投入するのが好ましい。
(第3の実施形態)
図3は、第3の実施形態に係るクリンカ及びセメントの製造装置の模式図である。
図3は、塩素バイパス排気G4が、キルン23に入るガスに接続されている点が図2と異なる。図は、仮焼炉にも接続されるように描いているが、実際の装置ではどちらか一方でも構わない。
キルン23に入るガスは、図には示していないクーラーからキルンに入る又はキルンの主バーナから入るキルン燃料燃焼用のO源のガスである。仮焼炉に入るガスは、図には示していないクーラーから仮焼炉に入る又は仮焼炉のバーナから入る仮焼炉燃料燃焼用のO源のガスである。塩素バイパス排気G4をクーラーに戻す場合は、熱交換が行われるように戻すと好ましい。
塩素バイパスダストG4を回収する高温ガスを処理する塩素バイパス集塵器43は、設備費を抑えるために、集塵器が耐える程度に高温で運転することが多い。バグフィルタだとフィルタの耐熱性から多くは200℃前後で、また、EPやセラミックフィルタでは筐体やファンの耐熱性から350℃程度が目安となる。もちろん装置が高温に耐えるように設計すれば、更に高い温度での運転も可能である。
その高温のために、有害な元素の分子は塩素バイパスダストG4に十分吸着されず、塩素バイパス排気G4に逃げ易い。そのため、塩素バイパス排気G4はそのまま大気に排出せずに、もう一度クリンカの生産装置に戻すことで、大気に排出される有害元素を低減できる。
(第4の実施形態)
図4は、第4の実施形態に係るクリンカ及びセメントの製造装置の模式図である。
図4は、塩素バイパスダストM4が、クリンカM2と仕上工程3とに接続されている点が図2と異なる。図は2箇所に接続しているが、実際の装置ではどちらか一方でも構わない。
塩素バイパスダストM4は、少量であればそのままクリンカに添加することが可能である。その際、少量の水が加われば、塩素バイパスダストM4はクリンカM2に固着して、粉と塊とが分離した際に(セグリと呼ばれ、クリンカのハンドリング時に良く起こる)、粉の方にダストが多く行って濃度のバラツキが生じる危険性が減るので好ましい。
なお、クリンカへの添加は仕上工程3でも可能で、粉の場合は仕上ミル出口のセパレータの前で行うと、粉砕の邪魔にならず発塵も少ないので効果的である。
(第5の実施形態)
図5は、第5の実施形態に係るクリンカ及びセメントの製造装置の模式図である。
図5は、塩素バイパスダストM4が、クリンカM2と仕上工程3とに接続される前に水洗装置6が入っている点が図4と異なる。図は2箇所に接続しているが、実際の装置ではどちらか一方でも構わない。
塩素バイパスダストM4中に塩化物などセメントの品質上有害な成分が多ければそれらを除去するのが好ましい。その際、塩化物の大部分が水に溶けやすく無害なKClかNaClなので水洗で除去できる。また、水洗の際に有害元素の溶出が抑制される不溶化処理にもなり、セメントから環境に排出される有害物質を低減できるので好ましい。
また、水洗装置6に代えて、又は、水洗装置6に加えて、セメントやキレートを加えて固化させるような不溶化処理装置を配置することができる。
本発明によれば、クリンカやセメントの製造時に塩素バイパスを利用して、SPでの二次揮発率の高い揮発性の有害な元素のみならず、有害物質、特に循環する有害物質を抜き出して、大気に排出される量を低減できる。
また、SPダストから塩素バイパスダストに回収される元素を、塩素バイパスダストの処理方法を変えれば、塩素やカリウム、ナトリウムといったセメント製品にとって好ましくない成分を除去するのみならず、有用物として回収することも可能である。
M1 送入原料
M2 クリンカ(セメントクリンカ)
M3 セメント
M4 塩素バイパスダスト
M5 SPダスト
G1 SP排ガス
G2 キルン排ガス
G3 塩素バイパス抽気
G4 塩素バイパス排気
1 原料工程
11 SP集塵器
2 焼成工程
21 SP(サスペンションプレヒータ)
22 接続配管
23 キルン
3 仕上工程
4 塩素バイパス
41 抽気管
42 冷却器
43 塩素バイパス集塵器
5 SPダスト投入系統
51 投入装置
52 選別装置
6 水洗装置 又は 不溶化処理装置

Claims (12)

  1. キルンと、
    サスペンションプレヒータと、
    前記キルンと前記サスペンションプレヒータとを接続する接続配管と、
    前記キルンからの排ガスを前記接続配管から抽気して、冷却後に、集塵するバイパス装置と、
    前記サスペンションプレヒータの排ガスを大気に排出する前に集塵する集塵装置と、
    を備えたセメントクリンカの製造装置において、
    前記集塵装置で集塵されたダストを前記接続配管に投入する投入装置をさらに備えることを特徴とするセメントクリンカの製造装置。
  2. 前記投入装置が、前記投入装置に投入されたダストの周囲のガスが前記バイパス装置から抽気されるように設置されていることを特徴とする請求項1に記載のセメントクリンカの製造装置。
  3. 前記投入装置が、バイパス装置の下部に、ダストを投入するように設置されていることを特徴とする請求項2に記載のセメントクリンカの製造装置。
  4. 前記集塵装置で集塵されたダストのうち、有害元素の濃度が所定の値以上のダストを選別する装置をさらに備えることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のセメントクリンカの製造装置。
  5. 前記バイパス装置からの排ガスが前記キルン又は前記サスペンションプレヒータに供給される請求項1〜のいずれか一項に記載のセメントクリンカの製造装置。
  6. 前記バイパス装置で集塵されたダストがセメントクリンカ又は仕上工程に添加される請求項1〜のいずれか一項に記載のセメントクリンカの製造装置。
  7. 前記バイパス装置で集塵されたダストが前記セメントクリンカ又は前記仕上工程に添加される前に、当該ダストを水洗する装置を更に備える請求項に記載のセメントクリンカの製造装置。
  8. 前記集塵装置で集塵されたダストが前記セメントクリンカ又は前記仕上工程に添加される前に、有害元素の高アルカリ水への不溶化処理をする装置を更に備える請求項6又は7に記載のセメントクリンカの製造装置。
  9. 請求項1〜のいずれか一項に記載のセメントクリンカの製造装置を備えるセメントの製造装置。
  10. サスペンションプレヒータの排ガスを大気に排出する前に、当該排ガスから集塵したダストを、キルンの排ガスを抽気するバイパス装置に、投入したダストの周囲のガスが前記バイパス装置から抽気されるように投入するセメントクリンカの製造方法。
  11. 水銀又はタリウムのセメントクリンカの製造装置内での循環を低減することを特徴とする請求項10に記載のセメントクリンカの製造方法。
  12. 請求項10又は11に記載のセメントクリンカの製造方法により製造したセメントクリンカからセメントを製造するセメントの製造方法。
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