JP5570106B2 - セメントキルン排ガスの処理装置及び処理方法 - Google Patents

セメントキルン排ガスの処理装置及び処理方法 Download PDF

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本発明は、セメント焼成設備を構成するセメントキルンから排出される燃焼排ガスから水銀を除去する装置及び方法に関する。
セメントキルンの排ガスには、微量の金属水銀(Hg)が含まれている。その起源は、セメントの主原料である石灰石等の天然原料が含有する水銀の他、フライアッシュ等の多品種にわたるリサイクル資源に含まれる水銀である。近年、廃棄物のセメント原料化及び燃料化によるリサイクルが推進され、廃棄物の処理量が増加するに従い、セメントキルン排ガス中の水銀濃度が増加する可能性が考えられる。
しかし、セメントキルンの排ガスに低濃度で含まれる水銀を、多量の排ガスから除去することは極めて困難であり、セメントキルンの排ガス中の水銀が増加すると、大気汚染の原因となる虞があるとともに、フライアッシュ等のリサイクル資源利用拡大の阻害要因となる虞もある。
そこで、例えば、特許文献1には、セメントの製造工程から排出される排ガス中に含まれる水銀等を効率よく除去し、水銀等を除去した集塵ダストをセメント原料に再利用するため、セメントキルン排ガスを集塵機によって除塵した後、捕集した集塵ダストを加熱炉に導き、集塵ダスト中の水銀を揮発温度以上に加熱して揮発させ、その後、吸着剤等により吸着して除去するセメント製造排ガスの処理方法が提案されている。
ところで、ボイラ等の排ガス中の塩素(Cl)分が多くなると、水に可溶な2価水銀の割合が多くなり、後段装置で水銀が捕集し易くなることが知られている。従来、このような知見に基づき、ボイラ等に供給する燃料にCaCl2などの塩素化合物を添加し、脱硫装置等での水銀除去率の向上を試みる水銀除去システムが提案されている(特許文献2及び3参照)。
特開2002−355531号公報 特開2004−313833号公報 特開2006−263700号公報
しかし、上記特許文献1に記載の処理方法においては、セメントキルン排ガスを集塵機によって除塵した後、捕集した集塵ダストを加熱炉に導き、集塵ダスト中の水銀を揮発させて除去するため、新たな熱源が必要になるとともに、集塵ダストを加熱炉の外周によって間接的に加熱するため、排ガス中の水銀量を効率よく低減することができないという問題があった。
そこで、本発明は、上記従来の技術における問題点に鑑みてなされたものであって、セメントキルンから排出される燃焼排ガスから水銀を効率よく除去することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、セメントキルン排ガスの処理装置であって、セメントキルンの排ガスに含まれるダストを集塵する集塵装置と、該集塵装置で集塵されたダストを直接加熱するために、該ダストを、セメント焼成設備に付設された塩素バイパスにおける微粉を集塵する固気分離装置の下流側の排気ダクトに供給するダスト供給装置と、前記排気ダクトに塩素ガスを注入する塩素ガス注入装置又は塩化水素を注入する塩化水素注入装置と、前記加熱によって揮発した水銀を回収する水銀回収装置とを備えることを特徴とする。
そして、本発明によれば、塩素バイパスの排ガスを用い、セメントキルンの排ガスに含まれ、集塵装置で集塵されたダストを直接加熱するため、集塵ダスト中の水銀を揮発させるにあたり新たな熱源を必要とせず、水銀の除去に要するコストを低く抑えることができるだけでなく、水銀の揮発が促進され、後段の水銀回収装置でより多くの水銀を回収することができる。これに加え、塩素バイパスの排ガスには、微量の塩化水素が含まれており、これを利用し、ダスト中の不溶性の金属水銀を水溶性の塩化水銀に転化させることにより、後段の水銀回収装置の構成を簡易化することができる。また、塩素ガス又は塩化水素を注入することによって、塩素バイパスの排ガス中の塩化水素とも併せて、ダスト中の金属水銀の塩化水銀への転化を促進させることができる。
上記セメントキルン排ガスの処理装置において、前記集塵装置で集塵されたダストを加熱する塩素バイパスの排ガスは、300℃以上700℃以下の含塵ガスを固気分離する固気分離装置を通過したガスとすることができる。
さらに、上記セメントキルン排ガスの処理装置において、前記集塵装置で集塵されたダストを加熱した後の塩素バイパスからの200℃以上600℃以下の含塵ガスを固気分離する固気分離装置を備えることができる。これにより、集塵ダストから揮発した水銀の大部分を気相側に存在させることができる。また、必要に応じて集塵ダストを加熱した後の塩素バイパスの排ガスの顕熱を有効利用することができる。
さらに、本発明は、セメントキルン排ガスの処理方法であって、セメントキルンの排ガスに含まれるダストを集塵し、該集塵によって得られたダストを、セメント焼成設備に付設された塩素バイパスにおける微粉を集塵する固気分離装置の下流側の排気ダクトに供給して直接加熱し、かつ、前記排気ダクトに塩素ガス又は塩化水素を注入し、前記加熱によって揮発した水銀を回収することを特徴とする。本発明によれば、上記発明と同様に、集塵ダスト中の水銀を揮発させるにあたり新たな熱源を必要とせず、水銀の除去に要するコストを低く抑えることができるとともに、塩素バイパスの排ガスには、微量の塩化水素が含まれており、これを利用し、ダスト中の不溶性の金属水銀を水溶性の塩化水銀に転化させることにより、後段の水銀回収装置の構成を簡易化することができる。また、塩素ガス又は塩化水素を注入することによって、塩素バイパスの排ガス中の塩化水素とも併せて、ダスト中の金属水銀の塩化水銀への転化を促進させることができる。
上記セメントキルン排ガスの処理方法において、前記集塵によって得られたダストを加熱した後の塩素バイパスの排ガスに塩素ガス又は塩化水素を注入し、該塩素ガス又は塩化水素の注入点の上流側及び下流側の排ガスに含まれる金属水銀の濃度と塩化水銀の濃度を測定して塩化水銀への転化率を算出し、前記塩素ガス又は塩化水素の注入点の下流側の排ガスに含まれる塩素ガス又は塩化水素の濃度を測定し、前記塩化水銀への転化率の目標値、前記塩素ガス又は塩化水素の濃度の目標値を設定し、前記塩化水銀への転化率及び前記塩素ガス又は塩化水素の濃度が、前記各々の目標値に近づくような最適化演算を行って前記塩素ガス又は塩化水素の注入量を制御することができる。これによって、金属水銀の塩化水銀への転化率、及び塩素ガス又は塩化水素の濃度を最適に維持し、セメントキルンから排出される燃焼排ガスから水銀を効率よく除去することができる。
以上のように、本発明によれば、セメントキルンから排出される燃焼排ガスから水銀を低コストで効率よく除去することが可能になる。
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明にかかるセメントキルン排ガスの処理装置の一実施の形態を示し、この処理装置1は、大別して、セメントキルン排ガスに含まれるダストを集塵する電気集塵装置2と、セメントキルン(不図示)の窯尻から最下段サイクロンに至るまでのキルン排ガス流路より、燃焼ガスの一部を冷却しながら抽気するプローブ4と、このプローブ4で抽気した燃焼ガス(抽気ガスG1)に含まれるダストの粗粉D1を分離するサイクロン6と、サイクロン6の排ガスG2に含まれる微粉D2を集塵する固気分離装置7と、固気分離装置7の排ガスG3を下流側に搬送するためのファン9と、ファン9とサイクロン15との間の排気ダクト(以下、「ダクト」という)12に電気集塵装置2で集塵されたダスト(以下、「EPダスト」という)を供給するためのダスト供給装置11と、排ガスG4によって加熱されたダストを含む排ガスを集塵するサイクロン15と、サイクロン15の排ガスG5を集塵する固気分離装置16と、固気分離装置16の排ガスG6から熱回収する熱交換器18と、熱交換器18を通過した排ガスG7から水銀を回収する水銀回収装置19等で構成される。また、この処理装置1は、排ガスG4、G6中の金属水銀及び塩化水銀の濃度を測定するための濃度計10、14と、排ガスG6中の塩素ガス又は塩化水素の濃度を測定するための濃度計17と、ダクト12に塩素ガス又は塩化水素を注入する注入装置13と、注入装置13からの塩素ガス又は塩化水素の注入量を制御するための最適化演算機20を備える。
電気集塵装置2は、セメントキルン排ガスの集塵装置として通常用いられるものであり、プローブ4、冷却ファン5及びサイクロン6は、一般的な塩素バイパス設備に設置されているものと同様の構成を有するものであるため、これらについての詳細説明は省略する。
固気分離装置7は、セラミックフィルタを備え、900℃程度までの耐熱性を有する高耐熱型のバグフィルタであることが望ましい。こうしたバグフィルタとしては、ハニカムセル化した棒状のセラミック管を複数配列したものや、シート状のセラミックフィルタを用いたものなど、様々なタイプのものが開発されているが、本発明においては、排ガスG2に含まれる微細粒子を集塵し得るものであれば、フィルタのタイプは特に限定されない。
ダスト供給装置11は、電気集塵装置2から搬送されたEPダストをダクト12に供給するために備えられ、ロータリフィーダ、シュート、分散板等を備え、EPダストをダクト12中に分散させ、ダクト12を通過する排ガスG4によってEPダストが効率よく加熱されるように構成される。
注入装置13は、塩素バイパスの排ガスG3、又はファン9の排ガスによって加熱されたEPダストを含む排ガスG4に、塩素ガス又は塩化水素を注入するために備えられる。塩化水素の注入形態は、ガスであっても水溶液であってもよく、水溶液として注入されても、高温の排ガス中で速やかにガス化する。
サイクロン15は、塩素ガス又は塩化水素が注入された排ガスG4を集塵するために備えられ、上記サイクロン6と同様に構成される。
固気分離装置16は、サイクロン15の排ガスG5を集塵するために備えられ、上記固気分離装置7と同様の構成を有する。
濃度計17は、固気分離装置16の排ガスG6に含まれる塩素ガス又は塩化水素の濃度を測定するために備えられ、濃度計の種類は特に限定されない。
熱交換器18は、固気分離装置16の顕熱を必要に応じて有効利用するために備えられる。排ガスG6中には、揮発した水銀が存在することから、水銀の再凝縮を避けるため、熱交換器18には、排ガスG6と非接触のタイプの熱交換器を用いる必要があるが、例えば、熱交換器18にて回収した熱を蒸気ボイラー用の熱源や空気予熱用の熱源として利用することができる。
水銀回収装置19は、排ガスG6中の水銀(主に塩化水銀)を除去するために備えられる。この水銀回収装置19としては、乾式、湿式のいずれの回収装置も用いることができるが、塩化水素に転化された水銀は水溶性であるため、湿式の水銀回収装置を使用することによって、排ガス中から効果的に水銀成分を除去することができる。尚、乾式の吸着装置、特に吸着媒体として活性炭を用いる場合には、熱交換器18を通して排ガスG7の温度を100℃程度まで下げる必要がある。一方、水銀回収装置19として湿式のガス吸収装置を用いる場合には、排ガスG6を必ずしも熱交換器18に通す必要はなく、直接水銀回収装置19に導入することができる。
最適化演算機20は、濃度計10、14による金属水銀及び塩化水銀の濃度の測定値から塩化水銀への転化率を算出し、予め設定された転化率の目標値、及び濃度計17で測定された塩素ガス又は塩化水素の濃度と、予め設定された該濃度が、前記各々の目標値に近づくような最適化演算を行い、注入装置13からの塩素ガス又は塩化水素の注入量を制御するために備えられる。
次に、上記構成を有するセメントキルンの排ガス処理装置1の動作について、図1を参照しながら説明する。
セメントキルンの運転時に、電気集塵装置2でセメントキルン排ガスを集塵し、捕集したEPダストに含まれる水銀を除去すべくダスト供給装置11に移送する。
セメントキルンの運転時に、セメントキルンの窯尻から最下段サイクロンに至るまでのキルン排ガス流路より、燃焼ガスの一部をプローブ4によって抽気すると同時に、冷却ファン5からの冷風によって、抽気ガスを約700℃以下にまで急冷する。次いで、サイクロン6において、プローブ4から排気される抽気ガスG1を、粗粉D1と、微粉D2を含む排ガスG2とに分離し、粗粉D1をセメントキルン系に戻す。
その一方で、粗粉D1が除去された排ガスG2を固気分離装置7に導入し、排ガスG2の塩化カリウム等を含む微粉(塩素バイパスダスト)D2を回収する。回収した微粉D2は、ダストタンク8に貯留した後、セメント粉砕工程で利用したり、水洗後、セメント原料として利用する。
微粉D2が除去された排ガスG3は、ファン9及びダクト12を介してサイクロン15へ導入される。ここで、ダクト12において、ダスト供給装置11から供給されたEPダストを排ガスG3によって加熱し、EPダストに含まれる水銀を揮発させる。
次に、注入装置13によって、ファン9の排ガスによって加熱されたEPダストを含む排ガスG4に、塩素ガス又は塩化水素を注入し、EPダストから揮発した金属水銀を水溶性の塩化水銀に転化させる。ここで、最適化演算機20には、予め、金属水銀から塩化水銀への転化率の目標値と、排ガスG6中の塩素ガス又は塩化水素の濃度の目標値を設定する。そして、濃度計10、14による金属水銀及び塩化水銀の濃度を測定するとともに、濃度計17によって塩素ガス又は塩化水素の濃度を測定し、最適化演算機20に随時測定値が入力される。そして、測定された金属水銀及び塩化水銀の濃度から塩化水銀への転化率が計算される。この実測値が目標値をクリアするように維持されることが望ましい。一方、濃度計17によって測定された塩素ガス又は塩化水素の値は、過剰に塩素ガス又は塩化水素が注入されないように、目標値よりも低いレベルに維持されることが好ましい。このように、各濃度計10、14、17で測定された入力値及びその変動挙動と、予め設定された目標値をもとに、最適化演算機20によって適正な注入量が計算され、予め設定された目標値に近づくように塩素ガス又は塩化水素の注入量が最適に制御される。金属水銀から塩化水銀への転化率の目標値は、EPダスト中の水銀含有量、処理設備やその運転条件によって任意の値に設定されるが、概ね80%以上に設定される。
次に、EPダスト及び揮発した水銀を含む排ガスG4は、サイクロン15に導入され、サイクロン15で回収されたダストD3は、セメントキルンの原料系に戻される。一方、揮発した水銀を含む200℃以上600℃以下の排ガスG5は、固気分離装置16に導入され、固気分離装置16で回収されたダストD4は、セメントキルンの原料として利用したり、ダスト供給装置11を介してダクト12に供給して再加熱してもよい。
次に、固気分離装置16の排ガスG6は、熱交換器18に導入され、固気分離装置16の顕熱を有効利用した後、排ガスG6は、水銀回収装置19に導入され、排ガスG6中の水銀(主に塩化水銀)が除去される。尚、排ガスG6を熱交換器18に導入せず、ガス吸収装置を用いた水銀回収装置19に直接導入して水銀を除去することもできる。水銀回収装置19において水銀が除去され、無害化した排ガスG8は大気に放出するか、キルン系に戻す。
以上のように、本実施の形態によれば、塩素バイパスの排ガスを用いて電気集塵装置2で捕集したEPダストを加熱するため、EPダスト中の水銀を揮発させるにあたって新たな熱源を必要とせず、水銀の除去に要するコストを低く抑えることができる。また、これに加え、EPダストを加熱した後の塩素バイパスの排ガスに、塩素ガス又は塩化水素を注入することによって、塩素バイパスの排ガス中の塩化水素とも併せて、ダスト中の金属水銀の塩化水銀(水溶性)への転化を促進させることができ、湿式の水銀回収装置を使用することで、排ガス中から効果的に水銀成分を除去することができる。
尚、上記実施の形態においては、セメントキルンの後段に電気集塵装置2を配置するが、電気集塵装置2に代えて、バグフィルタ、サイクロン、移動式集塵機等を配置し、それら集塵機によってセメントキルンの排ガスに含まれるダストを捕集し、ダスト供給装置11を介してダクト12に搬送するようにしてもよい。
また、水銀回収装置19として、吸収液を用いるガス吸収装置等や、吸着剤により水銀を吸着除去するガス吸着装置を用いることができ、具体的には、カートリッジ式固定相吸着装置、連続クロスフロー式移層吸着装置等を用いることができる。この際、吸着剤としては、硫黄又は金属硫化物、活性炭又は活性炭を担持した吸着媒体、水銀と反応する金属又は水銀を担持した吸着媒体等を用いることが好ましい。この場合、熱交換器18の排ガスG7に吸着剤を吹き込み、ガス化した状態の水銀を吸着除去し、排ガスG7から水銀を取り除く。水銀を吸着した吸着剤は、回収して別途適切な最終処理を行う。好ましい最終処理方法として、例えば、水銀リサイクル処理を専門的に行っている企業や機関への委託処理が挙げられる。
さらに、水銀回収装置19に活性炭や活性コークスなどを用いた吸着装置を使用することで、水銀の他に、抽気ガスG1に含まれる微量のダイオキシンやPCB等の有機塩素化合物に代表される有害物質を吸着除去することもできる。
尚、上記の実施形態においては、サイクロン6で粗粉D1を分級した後に、微粉D2を含む排ガスG2を固気分離装置7に導入するが、サイクロン6を設けることなく、プローブ4で抽気した抽気ガスG1を固気分離装置7に直接導入してもよい。
本発明にかかるセメントキルン排ガスの処理装置の一実施の形態を示すフローチャートである。
符号の説明
1 セメントキルン排ガスの処理装置
2 電気集塵装置
4 プローブ
5 冷却ファン
6 サイクロン
7 固気分離装置
8 ダストタンク
9 ファン
10 (金属水銀濃度計及び塩化水銀)濃度計
11 ダスト供給装置
12 ダクト
13 注入装置
14 (金属水銀濃度計及び塩化水銀)濃度計
15 サイクロン
16 固気分離装置
17 (塩素ガス又は塩化水素)濃度計
18 熱交換器
19 水銀回収装置
20 最適化演算機
D1 粗粉
D2 微粉
D3、D4 ダスト
G1 抽気ガス
G2〜G8 排ガス

Claims (5)

  1. セメントキルンの排ガスに含まれるダストを集塵する集塵装置と、
    該集塵装置で集塵されたダストを直接加熱するために、該ダストを、セメント焼成設備に付設された塩素バイパスにおける微粉を集塵する固気分離装置の下流側の排気ダクトに供給するダスト供給装置と、
    前記排気ダクトに塩素ガスを注入する塩素ガス注入装置又は塩化水素を注入する塩化水素注入装置と、
    前記加熱によって揮発した水銀を回収する水銀回収装置とを備えることを特徴とするセメントキルン排ガスの処理装置。
  2. 前記集塵装置で集塵されたダストを加熱する塩素バイパスの排ガスは、300℃以上700℃以下の含塵ガスを固気分離する固気分離装置を通過したガスであることを特徴とする請求項1に記載のセメントキルン排ガスの処理装置。
  3. 前記集塵装置で集塵されたダストを加熱した後の塩素バイパスからの200℃以上600℃以下の含塵ガスを固気分離する固気分離装置を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のセメントキルン排ガスの処理装置。
  4. セメントキルンの排ガスに含まれるダストを集塵し、
    該集塵によって得られたダストを、セメント焼成設備に付設された塩素バイパスにおける微粉を集塵する固気分離装置の下流側の排気ダクトに供給して直接加熱し、
    かつ、前記排気ダクトに塩素ガス又は塩化水素を注入し、
    前記加熱によって揮発した水銀を回収することを特徴とするセメントキルン排ガスの処理方法。
  5. 前記集塵によって得られたダストを加熱した後の塩素バイパスの排ガスに塩素ガス又は塩化水素を注入し、
    該塩素ガス又は塩化水素の注入点の上流側及び下流側の排ガスに含まれる金属水銀の濃度と塩化水銀の濃度を測定して塩化水銀への転化率を算出し、
    前記塩素ガス又は塩化水素の注入点の下流側の排ガスに含まれる塩素ガス又は塩化水素の濃度を測定し、
    前記塩化水銀への転化率の目標値、前記塩素ガス又は塩化水素の濃度の目標値を設定し、 前記塩化水銀への転化率及び前記塩素ガス又は塩化水素の濃度が、前記各々の目標値に近づくような最適化演算を行って前記塩素ガス又は塩化水素の注入量を制御することを特徴とする請求項4に記載のセメントキルン排ガスの処理方法。
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